JPWO2009017134A1 - 多視点空中映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

空間的に離れた複数の被投影物の鏡映像を実像として空間内の狭い領域に集合させて結像させ、複数の視点から観察することが可能な表示装置を提供するための多視点空中映像表示装置を、被投影物の実像を対称面となるある1つの幾何平面に対する面対称位置に結像可能な実鏡映像結像光学系を複数具備する多視点空中映像表示光学系を備え、任意の対称面同士のなす角度が当該対称面に対する実像側において180度未満となるように全ての実鏡映像結像光学系を配置し、被投影物を各実鏡映像結像光学系毎に対応させて配置した構成とした。

Description

本発明は、複数の被投影物の実像を空中の狭い領域に集めて結像させ、複数の観察位置から観察することを可能とする多視点空中映像表示光学系を備えた多視点空中映像表示装置に関するものである。
空間に想定される平面の一方側に被投影物を配置し、その平面を対称面として反対側の空間の面対称位置に被投影物の鏡映像を実像として結像させる機能を備えた光学素子(光学系)が種々発案されている。このうち本発明者は、2つの鏡面から構成される2面コーナーリフレクタを多数備えた光学素子である実鏡映像結像素子(以下、必要に応じて「2面コーナーリフレクタアレイ」という)(特許文献1参照)や、再帰反射機能を備えたレトロリフレクタアレイとハーフミラーとを利用した実鏡映像結像光学系(特許文献2参照)を提案している。
特許文献1の2面コーナーリフレクタアレイは、当該2面コーナーリフレクタアレイにおける素子平面の一方側に配置した被投影物(実体のある物体、映像を含む)から発せられる光を、各2面コーナーリフレクタの2つの鏡面でそれぞれ反射させつつこの素子平面を透過させることで、素子平面の他方側である観察側における空間に当該被投影物の鏡映像を実像として結像させるという、新規な結像様式を備えるものである。斯かる2面コーナーリフレクタアレイは、鏡面による光の反射をその基本原理としているが、素子としては透過型として機能する結像素子であって、例えば1つの素子平面内で複数の2面コーナーリフレクタを種々の方向に向けるなどしてその配置を工夫することで、多人数で様々な方向から同時に観察可能な空中映像を結像することができる実鏡映像結像光学系を構成することができる(特許文献3参照)。また、特許文献2の実鏡映像結像光学系は、光線を入射してきたそのままの方向に反射させるというレトロリフレクタの性質と、光線を反射及び透過させるというハーフミラーの性質を有効に組み合わせることで、広い視野角からの空中映像の観察を可能にするという新規な結像様式を備えるものである。
これらの他にも、光の屈折作用を利用するものであり、焦点距離が無限大であるアフォーカル光学系を備えたアフォーカルレンズアレイを用い、アフォーカルレンズ素子の素子平面を対称面として反対側の空間に被投影物の像を結像させる機能を実現した実鏡映像結像光学系も案出されている(特許文献4参照)。
特願2006−080009出願明細書 特願2007−163323出願明細書 特願2007−054871出願明細書 特願2005−10755号公報
ところで従来の特許文献1、3、4のような実鏡映像結像光学系では、被投影物が立体像である場合には、当該光学系により得られるその実像は、鏡映像をその裏側から見ることになり、奥行きが反転する。また、特許文献1の2面コーナーリフレクタアレイ及び特許文献4のアフォーカルレンズアレイにおいては、視野角が制限されており、そのままでは多視点で観察可能な空中映像を表示させることはできない。このうち、2面コーナーリフレクタアレイにおいては、特許文献3で示したように構成する2面コーナーリフレクタの配置の工夫等により、左右方向の視野角を拡大させることが可能であるが、奥行き反転はそのままである。特許文献2のレトロリフレクタ型の実鏡映像結像光学系においては、そのままで視野角を広く取ることが可能であるが、やはり奥行きは反転する。
そこで本発明は、上述した従来例における面対称位置への結像という光学素子又は光学系の性質を利用しつつ、複数の視点からの被投影物の像の観察を可能とし、正常な奥行きを持つ立体像を多視点から観察可能な空中映像として表示させることも可能とする新規な表示装置を提供することを主たる目的とするものである。
すなわち本発明の多視点空中映像表示光学装置は、被投影物の実像を、対称面となるある1つの幾何平面に対する面対称位置に結像可能な実鏡映像結像光学系を複数具備してなる多視点空中映像表示光学系を備え、任意の対称面同士のなす角度が当該対称面に対する実像側において180度未満となるように全ての実鏡映像結像光学系を配置し、被投影物を各実鏡映像結像光学系ごとに対応させて配置していることを特徴とするものである。
このようなものであれば、被投影物(物体又は映像であって、2次元でも3次元でもよい)を複数の実鏡映像結像光学系の対称面の全てを境にした一方の空間においてそれら各対称面に応じて個別に配置すれば、各被投影物の実像がそれぞれに対応する対称面に対して面対称位置に結像するため、複数の実鏡映像結像光学系に対する個別の視点から、すなわち複数の視点から各実像を観察することができる。ここで、各対称面は他の対称面と実像を結像させる側の空間(全対称面に対して被投影物とは反対側の空間)側に180度未満の角度を付けて配置されているので、異なる位置に配置された各被投影物の対称面との相対位置や相対角度を調整することで、全ての実鏡映像結像光学系による実像を空中に狭い領域に集めて結像させることもできる。ただし、実像の位置を当該空中の狭い領域に集中させない態様とすることも可能である。このように、1つの狭い領域に被投影物の実像を集合させたい場合は、その集合させたい空間上の場所の各対称面に対する面対称位置にそれぞれ被投影物を配置すればよい。なお一定の領域に集合させた実像を観察する場合、それぞれの視点は観察方向に向き合う対称面を経て形成された実像を観察することになることから、他の観察方向に対応する対称面を経て形成された実像の影響を受けることはない。すなわち集合させた被投影物の実像同士が空間的に重なり合った状態であっても、各視点からは複数の実像が干渉し合って重なって見えることはない。
個々の被投影物については、それぞれ異なる物体や映像であってもよいし、同一の物体や映像であってもよい。複数の被投影物が各視点に対して向きを含めて同じ物体や映像である場合は、各実鏡映像結像光学系により結像した実像は全て等しくなり、まったく同じ像を見ることになる。また、同一ではなく、一つの物体や映像を分割して立体であれば奥行きを反転したような複数の被投影物を用い、実像位置において元の物体や映像を再現するように配置した場合には、一つの物体や映像を異なる方向から見た被投影物の像となるので、例えば一人の観察者が視点の位置を変えれば、多方向から見ることができる一つの物体や映像として実像を観察することができることとなる。このとき、分割に重なりを持たせ、各実鏡映像結像光学系の境界部においても実像を観察できるようにすることで、連続性をもった一つの物体や映像として被投影物の実像を観察することができる。
このように、複数の被投影物の像を空中の狭い領域に集合させて観察することができるようになるため、例えば、予め奥行きを反転させた複数の立体像(被投影物)を対称面の一方側に配置すれば、観察側(実像側)では、正常な奥行きを持った立体空中像の観察が可能になる。一例を挙げると、例えば、内側をくり貫いた半球状のカップの内面に投影した映像を被投影物として考えると、観察側では、仮想的な半球状のカップの外周面に現れる映像としての「被投影物の実像」を観察することができる。したがって、同一形状の2つの半球状のカップの内面にそれぞれ映像を投影すれば、観察側では、仮想的な球体の表面に表れる「被投影物の像」を観察することができるようになる。なお、被投影物とその像とは、上下が逆転する関係にあるため、半球状のカップに投影する映像を予め上下を逆転しておくことが望ましい。
上述したような多視点空中映像表示装置の具体例の一つとしては、多視点空中映像表示光学系の構成要素である実鏡映像結像光学系の少なくとも1つが、所定の素子平面に垂直な相互に直交する2つの鏡面から構成される2面コーナーリフレクタを当該素子平面上に複数並べた2面コーナーリフレクタアレイであり、この素子平面を前記対称面とするものを挙げることができる。このようなものであれば、被投影物からの光が各素子平面を透過する際に、各2面コーナーリフレクタの2つの鏡面で1回ずつ反射して素子平面の反対側の空中に実像として結像する。すなわち、観察者からは、2つの鏡面の内角が視線方向と向き合っている2面コーナーリフレクタで反射して結像した被投影物の実像を観察することが可能となる。なお、全ての2面コーナーリフレクタが同一方向を向いた2面コーナーリフレクタアレイによる実像は、観察可能範囲が水平方向で数十度程度に限られているため、多視点化するためには視点に応じて2面コーナーリフレクタの向きを調整する必要がある。製造上、2面コーナーリフレクタを同一方向に向けることが低コスト化に寄与するため、各視点に対応して、同一方向を向いた2面コーナーリフレクタからなる2面コーナーリフレクタアレイを被投影物に向けて複数組み合わせることで多視点空中映像表示光学系を構成することが考えられる。その際、全ての素子平面は、観察側における任意の2つの素子平面がなす角度が180度未満となるように配置しているため、各素子平面に対応した複数の被投影物を配置することが可能になり、その被投影物の像を対応する各視点から観察することができる。
例えば、前記一つの素子平面を構成する複数の2面コーナーリフレクタの全てが、所定の一点を向くようにすることも可能である。この場合には、各2面コーナーリフレクタは、そのほぼ正面方向に被投影物または視点を持ってくることが可能になり、2面コーナーリフレクタの観察可能範囲を有効に利用することが可能となる。
より具体的に、2面コーナーリフレクタを利用した本発明の一態様としては、2面コーナーリフレクタアレイが、素子平面を共有する複数の2面コーナーリフレクタアレイの集合により構成したものが挙げられる。このようなものであれば、例えば、単一の素子平面に2面コーナーリフレクタを複数の方向を向けて同時に形成する態様と比較して、同じ方向を向く2面コーナーリフレクタを備えた2面コーナーリフレクタアレイを複数平面的に組み合わせて単一の2面コーナーリフレクタアレイとして機能するように構成して、製造の容易性とコストを低減することができる。また、所定の一点を向く2面コーナーリフレクタを備えた2面コーナーリフレクタアレイを複数、異なる方向を向くように平面的に組み合わせて単一の2面コーナーリフレクタアレイとして機能するように構成することもできる。所定の一点を向く2面コーナーリフレクタを備えた2面コーナーリフレクタアレイでは、端部において一回反射による迷光が問題になる場合があるため、このような構成によって迷光を抑制することが可能となる。
以上のような2面コーナーリフレクタを利用した多視点空中映像表示光学系ないしはそれを備えた多視点空中映像表示装置においては、被投影物のごく近くに異なる向きの2面コーナーリフレクタが接近して配置された場合、迷光が生じる可能性がある。そこで、被投影物を通る前記素子平面の垂線を含む当該素子平面上の一定の領域には、前記2面コーナーリフレクタを形成しないように多視点空中映像表示光学系を構成することで、迷光を防止して鮮明な像を観察することができるようになる。なお、迷光防止のために2面コーナーリフレクタを形成しない素子平面上の部位は、不透明にしたり遮光するなどの措置が好適である。
ここで、2面コーナーリフレクタについて考察すると、光線を2面コーナーリフレクタにおいて適切に屈曲させつつ素子平面を透過させるには、2面コーナーリフレクタを、素子平面を貫通する方向に想定される光学的な穴の内壁を鏡面として利用するものと考えればよい。ただし、このような2面コーナーリフレクタは概念的な物であり、必ずしも物理的な境界などにより決定される形状を反映している必要は無く、例えば前記光学的な穴は相互に独立させることなく連結させたものとすることができる。
2面コーナーリフレクタアレイの構造を単純に述べれば、素子平面にほぼ垂直な鏡面を素子平面に多数並べたものである。構造として問題となるのは、この鏡面をどのように素子平面に支持固定するかということになる。鏡面形成のより具体的な方法としては、例えば2面コーナーリフレクタアレイを、所定の空間を区画する基盤を具備するものとして、当該基盤を通る1つの平面を素子平面としてとして規定し、2面コーナーリフレクタを、素子平面を貫通する方向に想定される光学的な穴として、基盤に形成された穴の内壁を鏡面として利用するものとすることができる。この基盤に形成された穴は、光が透過するように透明でありさえすればよく、例えば内部が真空もしくは透明な気体もしくは液体で満たしたものでもよい。また穴の形状についても、その内壁に単位光学素子として働くための1枚もしくは複数の同一平面に含まれない鏡面を具備し、かつ鏡面で反射した光が穴を透過できる限り、任意の形状を取ることが可能であり、各穴が連結していたり、一部が欠損している複雑な形状であってもよい。例えば、基盤の表面に個々の独立した鏡面が林立する態様などは、基盤に形成された穴が連結しているものと理解できる。
あるいは2面コーナーリフレクタは、光学的な穴として、透明なガラスや樹脂のような固体によって形成された筒状体を利用するものであってもよい。なお、固体によって個々の筒状体が形成されている場合、これらの筒状体は、相互に密着させて素子の支持部材として働かせてもよく、基盤を具備するものとして当該基盤の表面から突出した態様をとってもよい。また筒状体の形状についても、その内壁に2面コーナーリフレクタとして働くための1枚もしくは複数の同一平面に含まれない鏡面を具備し、かつ鏡面で反射した光が筒状体を透過できる限り、任意の形状を取ることが可能であり、筒状体と称してはいるが各筒状体が連結していたり、一部が欠損している複雑な形状であってもよい。
ここで、前記光学的な穴として、立方体もしくは直方体のように隣接する内壁面が全て直交する形状を考えることができる。この場合、2面コーナーリフレクタ相互の間隔を最小化することができ、高密度な配置が可能となる。ただし、被投影物方向を向く2面コーナーリフレクタ以外の面は、反射を抑制することが望ましい。
2面コーナーリフレクタ内に複数の鏡面が存在する場合には、想定された回数以上の反射を起こす多重反射の透過光が存在する可能性がある。この多重反射対策として、光学的な穴の内壁に相互に直交する2つの鏡面を形成する場合は、これら2鏡面以外の面を、非鏡面として光が反射しないようにしたり、素子平面に対して垂直とならないように角度を付けて設けたり曲面としたりすることで、3回以上の反射を起こす多重反射光を軽減もしくは除去できる。非鏡面とするには、その面を反射防止用の塗料や薄膜で覆う構成や、面粗さを粗くして乱反射を生じさせる構成を採用することができる。なお、透明で平坦な基盤の存在は光学素子の働きを阻害するものではないので、基盤を任意に支持部材・保護部材として用いることが可能である。
さらに、被投影物の実鏡映像の高輝度化を図るには、複数の2面コーナーリフレクタを、前記素子平面上においてできるだけ間隔を空けずに配置することが望ましく、例えば格子状に配置することが有効である。またこの場合、製造も容易になるという利点がある。2面コーナーリフレクタにおける鏡面としては、固体であるか液体であるかに関わらず金属や樹脂等の光沢のある物質によって形成された平坦面で反射するもの、あるいは異なる屈折率を持つ透明媒質同士の平坦な境界面において反射もしくは全反射するものなどを利用することができる。また、鏡面を全反射によって構成した場合には、複数の鏡面による望まない多重反射は、全反射の臨界角を超える可能性が高くなることから、自然に抑制されることが期待できる。
また鏡面は、機能的に問題ない限り、光学的な穴の内壁のごく一部分に形成されていてもよく、平行に配置される複数の単位鏡面により構成されても構わない。後者の態様を換言すれば、1つの鏡面が複数の単位鏡面に分割されても構わないことを意味する。またこの場合、各単位鏡面は、必ずしも同一平面に存在していなくてもよく、それぞれが平行であればよい。さらに、各単位鏡面は、当接している態様、離れている態様のいずれもが許容される。なお、2面コーナーリフレクタアレイを実鏡映像結像素子として構成する場合には、直交する2鏡面による2面コーナーリフレクタを必要とするため、1つの単位光学素子には、直交する2つの鏡面が形成されなければならない。この直交する2つの鏡面同士についても、必ずしも接触している必要はなく、光が素子平面の一方側から他方側へと透過する際に2つの鏡面で1回ずつ反射すればよいので、2つの鏡面同士が当接している態様、離れている態様のいずれもが許容される。
上述した2面コーナーリフレクタを利用する態様以外の本発明の具体的態様の一例としては、実鏡映像結像光学系の少なくとも1つが、所定の素子平面に垂直な光軸を有するアフォーカルレンズを当該素子平面上に複数並べたアフォーカルレンズアレイであり、この素子平面を前記対称面とするものを挙げることができる。アフォーカルレンズは、焦点距離を無限大としたものであり、素子平面に対して垂直な光軸を有しそれぞれの焦点距離を隔てて配置した2つのレンズにより構成することができ、このようなアフォーカルレンズを素子平面上に多数並べて配置することでアフォーカルレンズアレイを構成することができる。アフォーカルレンズの2つのレンズの組み合わせとしては、2つとも凸レンズとしたもの、2つとも光ファイバレンズとしたもの等を採用することができる。
このようなアフォーカルレンズアレイを利用する多視点空中映像表示光学系の場合、結像した実像の観察は、複数の素子平面のそれぞれに対してほぼ垂直方向からとなるため、任意の素子平面同士が実像側で180度未満の角度に設定されていることから、素子平面の数すなわちアフォーカルレンズアレイの数に応じた複数の視点から被投影物の実像を観察できることになる。
2面コーナーリフレクタやアフォーカルレンズアレイを利用する態様以外にも、本発明の具体的態様の一例としては、多視点空中映像表示光学系を構成する実鏡映像結像光学系の少なくとも1つが、光線を再帰反射させるレトロリフレクタアレイと光線を反射及び透過させるハーフミラー面を有するハーフミラーとを具備するものであり、このハーフミラー面が前記対称面とし、レトロリフレクタアレイをハーフミラーに対して被投影物と同じ側の空間に配置しているものを挙げることができる。ここでレトロリフレクタの作用である「再帰反射」とは、反射光を入射光が入射してきた方向へ反射(逆反射)する現象をいい、入射光と反射光とは平行であり且つ逆向きとなる。このようなレトロリフレクタをアレイ状に配置したものがレトロリフレクタアレイであり、個々のレトロリフレクタが十分に小さい場合は、入射光と反射光の経路は重なると見なすことができる。このレトロリフレクタアレイにおいてレトロリフレクタは同一面上に存在している必要はなく、各レトロリフレクタは3次元的に散在していても構わない。また、ハーフミラーは、光線を透過させる機能と反射させる機能の両方を備えているものをいい、好ましくは透過率と反射率がほぼ1:1のものが理想的である。
レトロリフレクタには、3つの隣接する鏡面から構成されるもの(広義には「コーナーリフレクタ」と呼ぶことができる)や、キャッツアイレトロリフレクタを利用することができる。コーナーリフレクタには、相互に直交する3つの鏡面から構成されるコーナーリフレクタ、3つの隣接する鏡面がなす角度のうち2つが90度であり、且つ他の1つの角度が90/N度(ただしNは整数)をなすもの、3つの鏡面がなす角度が90度、60度及び45度となる鋭角レトロリフレクタ等を採用することができる。
このようなレトロリフレクタアレイとハーフミラーを利用する多視点空中映像表示光学系の場合、被投影物から出た光はハーフミラー面で反射し、さらにレトロリフレクタアレイで再帰反射して必ず元の方向に戻り、ハーフミラー面を透過して結像するため、ハーフミラーからの反射光を受けられる位置にある限りレトロリフレクタアレイの形状や位置は限定されない。そして、結像した実像の観察は、ハーフミラー面を透過する光線に対向する方向から観察することができ、斯かるハーフミラーが互いに実像側で180度未満の角度に設定されていることから、ハーフミラーの数に応じた複数の視点から被投影物の実像を観察できることになる。
なお、1つの多視点空中映像表示光学系における複数の実鏡映像結像光学系は、全て同一種類とすることも可能であるが、異なる種類の実鏡映像結像光学系を混在させてもよい。すなわち、例えば上述した2面コーナーリフレクタアレイを用いた実鏡映像結像光学系、アフォーカルレンズアレイを用いた実鏡映像結像光学系、レトロリフレクタアレイとハーフミラーとの組み合わせを用いた実鏡映像結像光学系を、適宜組み合わせて多視点空中映像表示光学系とすることができる。
また、本発明において各実鏡映像結像光学系の対称面にそれぞれ対応する各被投影物同士の間に、その被投影物に対応する前記対称面以外の対称面への光線の到達を遮断する遮蔽部を設けることで、被投影物がそれとは対応していない対称面を経て結像することを防止し、対称面と被投影物とを確実に1対1の関係として、より明瞭な実像の観察を可能とすることができる。
本発明における多視点空中映像表示装置によって被投影物の実像の観察を行う場合には、実像の背面に配置された複数の実鏡映像結像光学系の対称面から斜めに透過してくる光線を見ることになるが、この対称面を反対方向から見た場合には、対称面の下部に配置された被投影物を直接観察できてしまう場合がある。特に対称面としてハーフミラーを用いた光学系においては、極めて鮮明に被投影物を直接観察できてしまうことになる。そこで、対称面の実像が結像する側の面に、特定の方向の光線のみを透過・遮断若しくは拡散する光学的な視線制御手段を配置し、当該視線制御手段により、結像する光線のみを透過し、対称面を通じて被投影物を直接視する方向の光線を遮断するという対策が考えられる。これによって、観察者は、対称面下部の被投影物を目にすることなく、空中映像である実像のみを観察することが可能となる。なお視線制御手段の具体例としては、特定方向の光線のみを拡散させる視界制御フィルム(例えば「ルミスティ(商品名、住友化学株式会社製)」)や、特定方向の光線のみを遮断する視野角調整フィルム(例えば「ライトコントロールフィルム(商品名、住友スリーエム株式会社製)」)等の光学フィルムなどを用いることができる。
さらに本発明においては、各被投影物を、1つの立体(立体物、立体映像の何れをも含む)の奥行きを反転したものの一部分とし、各視点から見た各被投影物の前記各実像を組み合わせた場合にこれらの実像が元の立体を構成するように当該各被投影物を複数の実鏡映像結像光学系の各対称面に関係づけて配置することで、観察される実鏡映像の集合を、前記立体に対応して正しい奥行き形状を持った1つの立体静止像とすることができる。すなわち、各視点からは、立体静止像の一部分ずつを観察することができ、全ての視点から順次観察すれば立体静止像を種々の方向から見ることができるようになる。
また、各被投影物を、1つの立体を複数の視点からそれぞれ観察した場合に見える形状に対応させてそれぞれ当該立体の一部分とするとともに、これら各被投影物を回転させる回転手段と、この回転手段による各被投影物の回転に同期して当該各被投影物を静止させているように瞬間的に可視化する瞬間的可視化手段をさらに具備する多視点空中映像表示装置とすれば、回転手段による各被投影物の回転に伴って、1つの視点においては各被投影物の実鏡映像を順次観察することができるので、前記立体の空中映像の全体を見ることができ、このような視点を複数設定することができる。またこれらの場合も、各被投影物を、前記立体の奥行きを反転した一部分としておくことによって、当該立体と同じ正しい凹凸の空中映像の観察が可能となる。瞬間的可視手段としては、回転に同期して発光するストロボや、回転に同期して開くシャッターなどを用いることができる。
さらに、各被投影物を、曲面に現れる映像とすることも好ましい態様である。曲面に現れる映像とは、例えば曲面状スクリーンへのプロジェクタ等により投影された映像や、有機ELディスプレイや電子ペーパのような曲面状に曲がるディスプレイに表示される映像を意味する。このようにすることで、被投影物の実像に凹凸を付けることができ、立体的な空中像の表示が可能となる。
本発明の多視点空中映像表示装置によれば、複数の被投影物の鏡映像を実像として結像させてそれぞれに対応する視点から観察することができ、空間的に狭い一定の位置に、視点によって異なる被投影物の実像を結像させてそれらを個別に観察することも可能である。多視点空中映像表示装置の構成要素である実鏡映像結像光学系は被投影物が立体である場合に奥行きが反転するという性質があるため、そのままでは正常な立体像を得ることができないが、本発明によれば、例えば各視点に対応させた奥行きを反転させた複数の立体像(被投影物)を素子平面の一方側に配置すれば、観察側では、正常な奥行きを持った立体空中像の観察が可能になる。
本発明の第1実施形態に係る多視点空中映像表示光学系を概略的に示す斜視図。 同実施形態の多視点空中映像表示光学系を概略的に示す側面図。 同実施形態に適用される2面コーナーリフレクタアレイを示す平面図。 同2面コーナーリフレクタアレイの一部を拡大して示す斜視図。 同実施形態の多視点空中映像表示光学系による結像様式を模式的に示す平面図。 同実施形態の変形例としての多視点空中映像表示光学系を概略的に示す平面図。 同実施形態に適用される2面コーナーリフレクタアレイを示す平面図。 同多視点空中映像表示光学系による結像様式を模式的に示す要部の平面図。 同実施形態の他の例に係る多視点空中映像表示光学系を概略的に示す平面図。 同実施形態に適用される2面コーナーリフレクタアレイの他の例を示す斜視図。 同実施形態において遮光部を配置した態様を示す概略的に示す側面図。 本発明の第2実施形態に係る多視点空中映像表示光学系を概略的に示す側面図。 同実施形態に適用されるアフォーカルレンズアレイを示す概略的な側面図。 本発明の第3実施形態に係る多視点空中映像表示光学系を概略的に示す側面図。 同実施形態に適用されるレトロリフレクタアレイの一部を拡大して示す概略的な正面図。 本発明の第4実施形態に係る多視点空中映像表示光学系を概略的に示す斜視図。 同実施形態の多視点空中映像表示光学系を概略的に示す側面図。 本発明の第5実施形態に係る多視点空中映像表示光学系を概略的に示す斜視図。 同実施形態の多視点空中映像表示光学系を概略的に示す側面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態> まず、本発明の第1実施形態を図1〜図5を参照して説明する。本実施形態に係る多視点空中映像表示装置X1は、図1に示すように、実鏡映像結像光学系の1種として、多数の2面コーナーリフレクタ1を形成した実鏡映像結像素子(以下、「2面コーナーリフレクタアレイ」と称する)を2つ(図中、符号2A1,2A2で表す)を具備する多視点空中映像表示光学系3Aと、各実鏡映像結像素子2A1,2A2の素子平面S1,S2ごとに対応して配置される被投影物O1,O2とを備えるものである。各2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2は、それぞれにおける全2面コーナーリフレクタ1を各々構成する2つの鏡面11,12に対してほぼ垂直な共通の平面を素子平面S1,S2としている。なお、2面コーナーリフレクタアレイにおいては、各素子平面S1,S2を対称面として、面対称位置に実像が結像する。そして、これら一対の2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を、図2に示すように各素子平面S1,S2同士のなす角度θが観察側で180度未満となるように向かい合わせて配置したものである。例えば、2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の接合部分における素子平面S1,S2の一方側(図示例では下方)に被投影物O1,O2を配置することによって、素子平面S1,S2の他方側(図示例では上方)である視点V1からは2面コーナーリフレクタアレイ2A1を通じて被投影物O1の実鏡映像P1、視点V2からは2面コーナーリフレクタアレイ2A2を通じて被投影物O2の実鏡映像P2を観察することができる。同一の観察者が同時に2つの視点V1,V2から2つの実鏡映像P1,P2を観察することはできないが、全体を俯瞰して考慮すると、被投影物Oの実鏡映像P(被投影物O1,O2の実鏡映像P1,P2を1ヶ所に集合させた像)として観察できるように構成したものと見なすことができる。
なお、本実施形態において2面コーナーリフレクタ1は2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2全体と比べて非常に微小であるので、図1においては2面コーナーリフレクタ1の集合全体をグレーで表し、その内角の向きをV字形状で表してある。
以下、各部の具体的構成及び結像様式について説明する。なお、以降の説明では、2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2及び素子平面S1,S2を総称する場合は、符号2A及びSを用いるものとする。
各2面コーナーリフレクタアレイ2Aは、図3に示すように、平板状の基盤21を備え、この基盤21に、平らな基盤表面に対して垂直に肉厚を貫通する穴22を多数形成し、各穴22の内壁面を2面コーナーリフレクタ1として利用するために、穴22の内壁面のうち直交する2つにそれぞれ鏡面11,12を形成したものである。
基盤21は、厚み寸法が例えば50〜200μm、本実施形態では100μmの薄板状のものであり、一辺がそれぞれ約5cmの平面視正方形状のものを適用しているが、基盤21の厚さや平面寸法はこれらに限られることなく適宜設定することができる。図3のA部を拡大して図4に示すように、各2面コーナーリフレクタ1は、光を透過させるために基盤21に形成した物理的・光学的な穴22を利用して形成したものである。本実施形態では、まず基盤21に平面視ほぼ矩形状(具体的に本実施形態では正方形状)の穴22を多数形成し、各穴22のうち隣接して直交する2つの内壁面に平滑鏡面処理を施して鏡面11,12とし、これら鏡面11,12を反射面として機能する2面コーナーリフレクタ1としている。なお、穴22の内壁面のうち2面コーナーリフレクタ1以外の部分には鏡面処理を施さず光が反射不能な面とするか、もしくは角度をつけるなどして多重反射光を抑制することが好ましい。各2面コーナーリフレクタ1は、基盤21上において鏡面11,12がなす内角が全て同じ向きとなるように形成している。以下、この鏡面11,12の内角の向きを、2面コーナーリフレクタ1の向き(方向)と称することがある。鏡面11,12の形成にあたって本実施形態では、金属製の金型をまず作成し、鏡面11,12を形成すべき内壁面をナノスケールの切削加工処理をすることによって鏡面形成を行い、これらの面粗さを10nm以下とし、可視光スペクトル域に対して一様に鏡面となるようにしている。
具体的に各2面コーナーリフレクタ1を構成する鏡面11,12は、一辺が例えば50〜200μm、本実施形態では基盤21の厚さに対応させた100μmであり、先に作成した金型を用いたプレス工法をナノスケールに応用したナノインプリント工法又は電鋳工法により、1つの基盤21に所定ピッチで複数形成されている。本実施形態では、各2面コーナーリフレクタ1の素子平面S上でV字形状をなす各辺を、基盤21の巾方向又は奥行き方向に対して45度傾斜させるとともに、全ての2面コーナーリフレクタ1が素子平面S上に想定される規則的な格子点上に整列されて同一方向を向くようにしている。なお、隣り合う2面コーナーリフレクタ1同士の離間寸法を極力小さく設定することで、透過率を向上させることができる。そして、前記基盤21のうち、2面コーナーリフレクタ1を形成した部分以外の部位には遮光処理を施し、基盤21の上面及び下面に図示しない薄板状をなす透明な補強材を設けている。本実施形態では、このような2面コーナーリフレクタ1を基盤21に数万ないし数十万個設けた2面コーナーリフレクタアレイ2Aを採用している。
なお、電鋳工法によりアルミやニッケル等の金属で基盤21を形成した場合、鏡面11,12は、金型の面粗さが十分小さければ、それによって自然に鏡面となる。また、ナノインプリント工法を用いて、基盤21を樹脂製などとした場合には、鏡面11,12を作成するには、スパッタリング等によって、鏡面コーティングを施す必要がある。
このようにして基盤21に形成した2面コーナーリフレクタ1は、基盤21の表面側(又は裏面側)から穴22に入った光を一方の鏡面(11又は12)で反射させ、さらにその反射光を他方の鏡面(12又は11)で反射させて基盤21の裏面側(又は表面側)へと通過させる機能を有し、この光の進入経路と射出経路とが基盤21を挟んで面対称をなすことから、上述のように基盤21上に多数の2面コーナーリフレクタ1を形成することで、2面コーナーリフレクタアレイ2Aとして機能する。すなわち、斯かる2面コーナーリフレクタアレイ2Aの素子平面S(基盤21の肉厚の中央部を通り各鏡面と直交する面を仮定し、図4中に想像線で示す)は、基盤21の一方側にある被投影物Oの実像Pを他方側の面対称位置に鏡像(実鏡映像)として結像させる対称面となる。
多視点空中映像表示光学系3Aは、上述した2面コーナーリフレクタアレイ2Aを2つ(符号2A1,2A2)用い、両者の2面コーナーリフレクタ1を相互に対向させた状態で素子平面S1,S2同士のなす角度θが180度未満(例えば160度)となり且つ各素子平面S1,S2が所定の点(実像を結像させる点)を向くように、2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の縁部同士を接合させた構成としている。さらに、両2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の接合部分において、素子平面S1,S2の一方側(基盤21の下方側)の中央部には、被投影物O1,O2を配置するようにしている。被投影物O1,O2には、3次元の物体(立体物)、映像(立体映像)等を適用することができるし、2次元の物体(厳密には2次元物体ではないが、例えば紙に描いた文字や模様等)や映像(平面的なスクリーンに投影した映像)を適用することもできる。例えば図2に示したような半球状の被投影物O1,O2を、内側がくり抜かれたカップ状の物体(以下、「カップ」)であるとした場合、これらカップの内面側に投影した映像を被投影物O1,O2とすることもできるし、当該カップの内面自体を被投影物O1,O2としてもよい。但し、被投影物O1,O2とその像P1,P2とは上下が逆転する関係にあるため、被投影物O1,O2にそれぞれ映像を投影する場合は、観察される映像が上下正しい向きとなるように、上下を逆にして投影しておくとよい。図2(a)に示した例では、像P1,P2が重なり合わないように2つの被投影物O1,O2の位置及び向きを設定しているが、同図(b)に示した例では、2つの被投影物O1,O2の位置及び向きを調整して像P1と像P2が若干重なり合うようにすることで、例えば1人の観察者が視点V1から像P1を観察したときと視点V2から像P2を観察したときとで、像P1,P2に若干の連続性を持たせて観察の便宜性を図っている。このように、像P1,P2に重なりを生じさせる態様は、一つの被投影物OをO1とO2とに分けて異なる方向から実鏡映像Pの観察を行う場合に適している。
次に、本実施形態の多視点空中映像表示光学系3Aによる結像様式を、被投影物Oから発せられた光の経路とともに説明する。図5に平面的な模式図で示すように、被投影物Oから発せられる光(矢印方向、実線で示す。3次元的には紙面奥側から紙面手前側へ進行する)は、2面コーナーリフレクタアレイ2Aの基盤21(同図では省略)に形成した穴22(同図では省略)を通過する際に、2面コーナーリフレクタ1を構成する一方の鏡面11(又は12)で反射して更に他方の鏡面12(又は11)で反射した後に素子平面Sを透過し(透過光の光線を破線で示す)、各2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の素子平面S1,S2(同図では省略)に対して被投影物O(O1,O2)の面対称位置(図5では、Oの位置)を広がりながら通過する。これが複数の2面コーナーリフレクタ2に対して同様に起こることから、結局面対称位置に透過光が集まり、実鏡映像P(P1,P2)として結像することになる。図2に模式的に示すように、一方の実鏡映像P1は、一方の2面コーナーリフレクタアレイ2A1の2面コーナーリフレクタ1の鏡面11,12が見える位置、すなわち他方側の2面コーナーリフレクタアレイ2A2の基盤21の上方から観察することで視認可能となる。他方側の2面コーナーリフレクタアレイ2A2を透過・反射して結像する被投影物O2の実鏡映像P2についても作用は同様である。
具体例を挙げて詳述すれば、視点V1から見た場合、半球状のカップの内面側(凹面)に投影された映像である被投影物O1が、仮想的な球の表面(凸面)に投影された実鏡映像P1として観察される。一方、視点V2から見た場合、半球状のカップの内面側(凹面)に投影された映像である被投影物O2が、仮想的な球の表面(凸面)に投影された実鏡映像P2(図中、破線で示す)として観察される。例えば図2に準じていえば、一方の半球状のカップの内壁面に映像(但し上下反転している)を投影してこれを被投影物O1とし、他方の半球状のカップの内壁面にも被投影物O1と連続する映像を投影して被投影物O2とした場合、視点V1からはそれぞれ素子平面S1を挟んで面対称位置に、仮想的な球の表面に一方の映像が表示されているかのように観察され、視点V2からはその反対側の表面に他方の映像が表示されているかのように観察される。つまり、被投影物O1,O2と観察される実鏡映像P1,P2とは、凹凸関係が逆転することになる。そこで、観察しようとする3次元物である被投影物O1,O2を各素子平面Sにそれぞれ平行な方向の凹凸を予め反転させておけば、観察される実像の凹凸は期待通りに正しい凹凸を持つ像となる。このようにして、各基盤21の下面側の空間に被投影物O1,O2として3次元物体を配置すれば、見かけ上、各基盤21の上面側の1ヶ所に3次元像を集合させて観察することができる。
なお、本実施形態の多視点空中映像表示装置X1において、図1に示した2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を上述した実施形態の態様から姿勢を変更し、素子平面S1,S2が鉛直姿勢となるように各2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を屏風や衝立(ついたて)等のように起立させて設置した多視点空中映像表示光学系3Aを構成すれば、その2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の手前の空中に浮かび上がった実鏡映像P1,P2を観察できるようになる。このような利用形態は、以下で述べる他の実施形態についても同様に適用できる。
<第1実施形態 変形例> ここで、本発明の第1実施形態の変形例を、図6〜図8を参照して説明する。図6に模式的な平面図で示す本発明の第2実施形態は、第1実施形態と同様に2面コーナーリフレクタアレイを複数利用するものであり、少なくとも3方向から被投影物Oの見かけ上1ヶ所の狭い領域に集合した空中像を観察できるようにした多視点空中映像表示光学系3Bを備えた多視点空中映像表示装置X2である。但し、同図では、2面コーナーリフレクタ1は、その集合全体をグレーで表し、その内角の向きをV字形状で大きく誇張して表してある(図7以降の図面についても同様である)。
本変形例において多視点空中映像表示光学系3Bは、例えば第1実施形態で用いた2面コーナーリフレクタアレイ2Aと同様の2面コーナーリフレクタアレイ2Bを6つ用意し、それらをそれぞれ半分に切断したうちの一方(符号2B1)を、向きを変えて再接合することにより構成することができる。具体的に、各2面コーナーリフレクタアレイ2Bの具体的構成は、第1実施形態で用いた2面コーナーリフレクタアレイ2Aとほぼ同様のものであるが、2面コーナーリフレクタ1の方向を各素子平面S内で45°傾けて形成しており、図7に示すように素子の中心を通り側縁と角度60°未満の角度αで交わる直線で2つの台形状に2分割され、そのうちの一方(図示例では左上半分)の2面コーナーリフレクタアレイ2B1が使用される。そして、図8に示すように、裏返した2面コーナーリフレクタアレイ2B1と裏返していない2面コーナーリフレクタアレイ2B1とを2枚1組として、台形の長辺同士が隣接し且つ台形状の2つの2面コーナーリフレクタアレイ2B1の各素子平面S,Sが面一の平面を構成するように接合することで、1つの2面コーナーリフレクタアレイ2B’を構成する。この2面コーナーリフレクタアレイ2B’では、2つの素子平面S,S上において2面コーナーリフレクタ1,1の向きはやや異なっているものの、概ね1つの方向を向いている。このようにして得られる2面コーナーリフレクタアレイ2B’を3組用意し、3つの素子平面S同士がなす角度が観察側で180度未満となるように、全ての素子平面Sの端縁同士を接合することで、中心部における各2面コーナーリフレクタアレイ2B’の頂角(前記角度αの2倍の値)が120度未満となる、本変形例の多視点空中映像表示光学系3Bが得られる。このようにして得られる多視点空中映像表示光学系3Bでは、観察側から見ると図6に示す例では、6つの2面コーナーリフレクタアレイ2B1の中心接合部が、紙面奥方に凹んだ態様となる。なお、この多視点空中映像表示光学系3Bは、正方形状の2面コーナーリフレクタアレイ2Bを切断するのではなく、1つの基盤に所定の方向を向くように2面コーナーリフレクタ1を予め設けたものを用いて形成することができることは言うまでもない。
このようにして得られる多視点空中映像表示装置X2では、3つの2面コーナーリフレクタアレイ2B’の一方側の空間(紙面裏面側)にそれぞれ被投影物O1,O2,O3を配置すれば、他方面側(紙面上方)である観察側からはそれぞれの被投影物O1,O2,O3の各素子平面Sに対する面対称位置に実鏡映像P1,P2,P3が観察でき、図6に示したように、被投影物O1,O2,O3の配置態様次第で、これらの実鏡映像P1,P2,P3を1箇所に集合させてそれぞれの視点V1,V2,V3から観察することができる。すなわち、円筒を視点に対応させた半円筒程度に分割したものを被投影物O1,O2,O3(太い一点鎖線で示す)とした場合、観察側からは被投影物O1,O2,O3それぞれに対して視点V1、V2,V3からは実鏡映像P1,P2,P3が観察され、これらを俯瞰すれば1ヶ所に集合した円筒状の実鏡映像P(図6に太い円形で表す)として観察することができるようになる。より具体的には、図6に示すように台形の斜辺同士を接合させた2つの2面コーナーリフレクタアレイ2B1,2B1から構成される2面コーナーリフレクタアレイ2B’では、2面コーナーリフレクタ1がほぼ同じ方向で視点V1の方を向いているので、多視点空中映像表示光学系3Bの中心部を挟んで台形の斜辺の延長方向(視点V1)から観察すれば、2面コーナーリフレクタアレイ2B’による被投影物O1の像が確認できる。そして、このようにほぼ同じ方向を向く2面コーナーリフレクタアレイ2B1の組み合わせは、本実施形態の多視点空中映像表示光学系3Bでは3組あるため、少なくとも3方向(V1,V2,V3)からの像の観察が可能である。ただし、1つの2面コーナーリフレクタアレイ2B’を構成している2つの2面コーナーリフレクタアレイ2B1では、それぞれ2面コーナーリフレクタ1は、正確に同一方向を向いているのではなく、それぞれ視線の方向とは約15°程度の変位があるが、この程度の角度の差異は2面コーナーリフレクタ1の動作範囲内であり、ほぼ同一方向を向いていると見なすことができる。
なお、被投影物O1,O2,O3の基盤21’に対する直上にあたる多視点空中映像表示光学系3Bの中央部では、異なる方向を向く2面コーナーリフレクタ1が接近して多数存在する場合、迷光が生じて鮮明に結像しない可能性が高いため、平面視した場合に基盤21’上の被投影物O1,O2,O3と重なる部位には、2面コーナーリフレクタ1を形成しないなど、不透明として迷光を予め防止することが望ましい。
<第1実施形態 他の変形例> なお、2面コーナーリフレクタアレイを利用する多視点空中映像表示装置は、上述した第1実施形態とその変形例に限定されるものではない。
例えば、図9に模式的な平面図で示すように、4方向の視点を持つ多視点空中映像表示光学系3Cを備えた多視点空中映像表示装置X3とすることもできる。この多視点空中映像表示装置X3において多視点空中映像表示光学系3Cは、4つの平面視扇型をなす2面コーナーリフレクタアレイ2Cから構成される。2面コーナーリフレクタアレイ2Cは、中心部の頂角βが何れも90°未満をなす同形同大のものである。なお、このような2面コーナーリフレクタアレイ2Cにおいては、2面コーナーリフレクタ1は第1実施形態の場合と同様にして形成され、各2面コーナーリフレクタアレイ2Cの2面コーナーリフレクタ1はそれぞれの頂角の方向に向けてあり、上記変形例の場合と同様に迷光を防止するべく、中心角近辺には2面コーナーリフレクタ1を形成しないものとしている。このように、2面コーナーリフレクタ1を2面コーナーリフレクタアレイ2Cの頂角方向に向けることにより、複数の2面コーナーリフレクタアレイ2の接続部分においても2面コーナーリフレクタ1の向きの変化が微小にとどまるため、視点を移動させたときに2面コーナーリフレクタアレイ2同士の接続部分でも連続して空中映像(実鏡映像P)を見ることができるようになる。そして、4つの2面コーナーリフレクタアレイ2Cは、各素子平面S同士のなす角度θが観察側で180度未満となるように配置される。ここで、同図にそれぞれ半円弧形状で示される4つの被投影物O1,O2,O3,O4を配置した場合、これらが1つの狭い領域に集合した円筒状の実鏡映像Pを4分割した像P1,P2,P3,P4をそれぞれの視点V1,V2,V3,V4の合計4方向から観察することができる。なお、2面コーナーリフレクタアレイの形状は上述のような扇形に限られるわけではなく、正方形等、面的な広がりがあり実像の観察に支障が無い限り任意の形状とすることができる。また、本変形例のような多視点空中映像表示装置3Cを構成知る2面コーナーリフレクタアレイの数は任意であり、その数が多くなるほど視点移動により空中像を結像させている2面コーナーリフレクタアレイの切り替わりでの像の連続性がより自然となり、また、2面コーナーリフレクタでの一回反射光による問題も起こりにくくなる。
また、各2面コーナーリフレクタアレイを構成する2面コーナーリフレクタとしては単に直交する2枚の反射面が存在すればよく、この反射面としては、金属等の光を反射する物質の鏡面精度の平坦度を持つ端面もしくは膜による反射および、屈折率の異なる透明な媒質同士の鏡面精度の平坦度を持つ境界における全反射などの現象を利用することができる。
より具体的には、例えば、上述した実施形態とその変形例では、2面コーナーリフレクタアレイにおいて、薄板状の基盤21に正方形状の穴22を形成し、その穴の内周壁のうち隣接する2つにより2面コーナーリフレクタを形成したが、このような構成に変えて、図10に拡大して示すように、基盤21の厚み方向に突出する透明な筒状体23のそれぞれに2面コーナーリフレクタを形成し、このような筒状体23を碁盤目状に多数形成した2面コーナーリフレクタアレイとしてもよい。この場合、各筒状体23の内壁面のうち、直交する2つを鏡面要素11’,12’とした態様によっても2面コーナーリフレクタ1’を形成することが可能である。この場合、上述した実施形態と同様に、2面コーナーリフレクタ1’で2回反射する光が、基盤21の面方向すなわち素子平面S’に対して面対称な点を通過することにより、被投影物とは素子平面S’に対して反対側の空間に2次元像のみならず3次元像をも結像させることができる。
なお、筒状体23の鏡面要素11’,12’以外の内壁面を鏡面としないか、もしくは素子平面S’に対して垂直以外の角度をつけることにより、余分な反射をなくして、より鮮明な像を得ることができる。また、2面コーナーリフレクタ1’を構成する2つの鏡面11’,12’は全反射を利用することもできるし、反射膜による反射を利用することも可能である。特に、鏡面11’,12’の全反射を利用する場合、全反射には臨界角が存在するため、多重反射は起こりにくくなることが期待できる。さらに、鏡面を形成すべき筒状体の2つの面に金属反射膜を付け、筒状体同士を接着することも可能である。この場合、鏡面以外の面への非鏡面化等の多重反射対策は必要であるが、開口率が高くなり、透過率が高い2面コーナーリフレクタアレイを得ることができる。
その他、また、2面コーナーリフレクタを構成する2つの鏡面要素は、直交する2枚の反射面さえ形成できれば相互に接触させずに相互に間隙を空けて配置されていてもよいことや、多視点空中映像表示光学系又は2面コーナーリフレクタアレイの形状は自由に設定できることなど、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、種々変更が可能である。
なお、上記第1実施形態に準じて図11に示す多視点空中映像表示装置X1’のように、一方の被投影物O1から発した光がそれと対応する2面コーナーリフレクタアレイ2A1のみを通じてその素子平面Sに対する面対称位置に結像し、他方の2面コーナーリフレクタアレイ2A2は透過しないようにするためには(他方の被投影物O2についても同様)、両被投影物O1,O2同士の間に、具体的には両被投影物O1,O2間において2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の下面側の空間を隔てるように、遮蔽部として例えば遮光板4を設けることが好ましいといえる。このような遮蔽部(ないしは遮光板4)を設けることにより、意図しない像が意図しない位置に結像して観察されるのを防止することができる。さらに、各2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の上面には、それぞれ特定方向の光線を透過し且つ別の特定方向の光線を遮断するか、あるいは特定方向の光線のみを拡散する視線制御手段として、視界制御フィルム又は視野角調整フィルム等の光学フィルム24を貼り付けて設けている。具体的にはこの光学フィルム24により、被投影物O1,O2から発した光線が各2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を直接透過する方向の光が視点V1,V2には届かないようにすることで、2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を通じて視点V1,V2から被投影物O1,O2が直接観察できるようになることを防止する一方で、2面コーナーリフレクタ1で2回反射して2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を透過する方向の光線のみを透過させることで、被投影物O1,O2の実像P1,P2のみを視点V1,V2から観察できるようにしている。
<第2実施形態> 次に、本発明の第2実施形態を、図12、図13を参照して説明する。本実施形態に係る多視点空中映像表示装置X4は、実鏡映像結像光学系として2つのアフォーカルレンズアレイ2D(2D1,2D2)を適用した多視点空中映像表示光学系3Dを備えるものである。この多視点空中映像表示光学系3Dを構成する2つのアフォーカルレンズアレイ2D1,2D2は同等のものであり(総称する場合は符号2Dで示す)、図12に示すように、多数のアフォーカルレンズ5を1つの素子平面S上に並べて構成される。各アフォーカルレンズ5は、素子平面Sに垂直な光軸gを共有し且つ互いの焦点距離fs,feを隔てた2つのレンズ51、52から構成される。この例では、レンズ51、52として共に凸レンズを適用している。これにより、素子平面Sの一方側からレンズ51…に入射した光は、それぞれ対をなす他方側のレンズ52…から出射して、光源とは素子平面Sに対して面対称となる位置に集光する。すなわち、光源が被投影物の場合は素子平面Sに対する面対称位置に結像する。そして、図12に示すように、このようなアフォーカルレンズアレイ2D1,2D2を、互いの素子平面Sが観察側で180度未満の角度となるように向き合わせて配置することにより、本実施形態の多視点空中映像表示光学系3Dとしている。なお、アフォーカルレンズアレイ2Dを用いて被投影物Oを素子平面Sに対する面対称位置に実像として結像させる場合、視野角は素子平面Sに対して垂直に近い方向に制限されることから、結像する像の位置をアフォーカルレンズアレイ2Dから余り遠くない位置に設定するには、同図に示したように、第1実施形態の多視点空中映像表示光学系3A等の場合よりも、素子平面S,S同士の実像側の角度を狭くしておく必要がある。
そして本実施形態の場合、2つのアフォーカルレンズアレイ2D1,2D2に対応させて素子平面S,Sを挟んで一方側の空間にそれぞれ被投影物O1,O2を配置すると、反対側の空間に実鏡映像P1,P2が結像し、それぞれを視点V1,V2から観察できるようになる。この場合も、第1実施形態と同様に、被投影物O1,O2の素子平面S,Sに対する位置及び向きを調整することで、実鏡映像P1,P2を1つの領域に集合させることができる。
なお、アフォーカルレンズアレイを用いる多視点空中映像表示光学系は、上述した実施形態に限らず、レンズやレンズアレイの具体的構成や形状など、種々変更することが可能であり、第1実施形態で言及したような遮光部を素子平面の被投影物側の空間に設けることも有用である。また、3つ以上の視点からの観察が可能なように多視点空中映像表示光学系を構成し、それを用いて多視点空中映像表示装置を構成してもよい。
<第3実施形態> 次に、本発明の第3実施形態を、図14、図15を参照して説明する。本実施形態に係る多視点空中映像表示装置X5は、ハーフミラー6とレトロリフレクタアレイ7を利用した実鏡映像結像光学系2Eを適用した多視点空中映像表示光学系3Eを備えるものである。本実施形態で適用される実鏡映像結像光学系2Eは、図14に示すように、ハーフミラー6のハーフミラー面61を対称面S’として、ハーフミラー面61の一方側の空間に配置した被投影物O1(又はO2)から発せられた光がハーフミラー面61で反射し、さらにレトロリフレクタアレイ7で再帰反射して入射してきた方向に戻り、ハーフミラー面61を透過することによって、被投影物O1(又はO2)の対称面S’としてのハーフミラー面61に対する面対称位置に鏡映像を実像P1(又はP2)として結像させるものである。本実施形態に適用される多視点空中映像表示光学系3Eでは、このような実鏡映像結像光学系2Eを2つ用い、対称面S’となる2つのハーフミラー面61,61同士が実像P1,P2側で180度未満となるように配置している。
このような実鏡映像結像光学系2Eの構成要素であるハーフミラー6は、例えば透明樹脂やガラス等の透明薄板の一方の面に薄い反射膜をコーティングしたものを利用することができる。この透明薄板の反対側の面には、無反射処理(ARコート)を施すことで、観察される実鏡映像Pが2重になるのを防止することができる。そして、ハーフミラー6の実像側Pである上面には、それぞれ特定方向の光線を透過し且つ別の特定方向の光線を遮断するか、あるいは特定方向の光線のみを拡散する視線制御手段として、視界制御フィルム又は視野角調整フィルム等の光学フィルム62を貼り付けて設けている。具体的にはこの光学フィルム62により、被投影物O1,O2から発した光線がハーフミラー6を直接透過した光が視点V1,V2には届かないようにすることで、ハーフミラー6を通じて視点V1,V2から被投影物O1,O2が直接観察できるようになることを防止する一方で、後述するハーフミラー7で一旦反射してレトロリフレクタアレイ7で再帰反射した後にハーフミラー7を透過する方向の光線のみを透過させることで、被投影物O1,O2の実像P1,P2のみを視点V1,V2から観察できるようにしている。
一方、レトロリフレクタアレイ7には、入射光を厳密に逆反射させるものであればあらゆる種類のものを適用することができ、例えば表面を鏡面精度の平滑度として光線を再帰反射するものや、素材表面への再帰反射膜や再帰反射塗料のコーティングなども考えられる。また、その形状も図14に示すように曲面としてもよいし、平面とすることもできる。例えば、図15(a)に正面図の一部を拡大して示すレトロリフレクタアレイ7は、立方体内角の1つの角を利用するコーナーキューブの集合であるコーナーキューブアレイである。個々のレトロリフレクタ71は、3つの同形同大の直角二等辺三角形をなす鏡面71a,71b,71cを1点に集合させて正面視した場合に正三角形を形成するものであり、これら3つの鏡面71a,71b,71cは互いに直交してコーナーキューブを構成している。そして、鏡面のうちの一つ(例えば71a)に入射した光は、順次他の鏡面(71b,71c)で反射することで、レトロリフレクタ71へ光が入射してきた元の方向へ反射する。また、同図(b)に正面図の一部を拡大して示すレトロリフレクタアレイ7も、立方体内角の1つの角を利用するコーナーキューブの集合であるコーナーキューブアレイである。個々のレトロリフレクタ71は、3つの同形同大の正方形をなす鏡面71a,71b,71cを1点に集合させて正面視した場合に正六角形を形成するものであり、これら3つの鏡面71a,71b,71cは互いに直交している。このレトロリフレクタアレイ7は、同図(a)のレトロリフレクタアレイ7とは形状が異なるだけで再帰反射の原理は同じである。なおレトロリフレクタアレイ7に対する入射光と出射光の経路は、厳密には重ならず平行であるが、レトロリフレクタ71がレトロリフレクタアレイ7と比べて十分小さい場合には、入射光と出射光の経路が重なっているとみなしてもよい。これら2種類のコーナーキューブアレイの違いは、鏡面が二等辺三角形のものは比較的作成しやすいが反射率が若干低くなり、鏡面が正方形のものは二等辺三角形のものと比較して作成がやや難しい反面、反射率が高い、ということである。
なお、レトロリフレクタアレイ7には、上述したコーナーキューブアレイの他にも、3つの鏡面により光線を再帰反射させるもの(広義には「コーナーリフレクタ」)を採用することができる。図示しないが、例えば、単位再帰反射素子として、3つの鏡面のうち2つの鏡面同士が直交し、且つ他の1つの鏡面が他の2つの鏡面に対して90/N度(ただしNは整数とする)をなすものや、3つの鏡面がそれぞれ隣接する鏡面となす角度が90度、60度及び45度となる鋭角レトロリフレクタが、本実施形態に適用される再帰反射素子3として適している。その他にも、キャッツアイレトロリフレクタ等も単位再帰反射素子として利用することができる。これらのレトロリフレクタアレイは、平面的なものであっても、屈曲又は湾曲していてもよい。さらに、図14の例では、レトロリフレクタアレイ7を被投影物O1,O2の外側に配置したが、被投影物O1,O2から発してハーフミラー6で反射した光を再帰反射することができる位置であれば、レトロリフレクタアレイ7の配置位置は適宜に設定することができる。
また、多視点空中映像表示光学系は、上述した実施形態に限らず、ハーフミラーやレトロリフレクタアレイの具体的構成や形状など、種々変更することが可能であり、第1実施形態で言及したような遮光部を素子平面の被投影物側の空間に設けることも有用である。また、3つ以上の視点からの観察が可能なように多視点空中映像表示光学系を構成してもよい。
<第4実施形態> また、各実施形態では、各多視点空中映像表示光学系に適用した実鏡映像結像光学系をそれぞれ1種類としたが、2面コーナーリフレクタアレイを利用した実鏡映像結像光学系、アフォーカルレンズアレイを利用した実鏡映像結像光学系、ハーフミラーとレトロリフレクタアレイとを利用する実鏡映像結像光学系を適宜組み合わせて混在させても構わない。
ここで、複数種類の実鏡映像結像光学系を適用した多視点空中映像表示光学系を備えた多視点空中映像表示装置の一例について、説明する。図16、図17に示す多視点空中映像表示装置X6は、第1実施形態で用いた実鏡映像結像光学系である2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を離間して配置し、それらの間に第2実施形態で用いた実鏡映像結像光学系であるアフォーカルレンズアレイ2Dを1つ配置した多視点空中映像表示光学系3Fを有するものである。隣接する実鏡映像結像光学系の対称面同士、すなわち2面コーナーリフレクタアレイ2A1とアフォーカルレンズアレイ2Dの各対称面である素子平面S1と素子平面S3、2面コーナーリフレクタアレイ2A2とアフォーカルレンズアレイ2Dの各対称面である素子平面S2と素子平面S3のなす角度θは、それぞれ180度以下となるように設定している。また、各実鏡映像結像光学系2A1,2A2,2Dに対応して、それぞれ被投影物O1,O2,O3を配置し、それらの実鏡映像P1,P2,P3が1つの狭い領域に集合するように、実鏡映像結像光学系2A1,2A2,2Dの配置角度と被投影物O1,O2,O3の配置位置を設定している。
このように、本実施形態の多視点空中映像表示装置X6では、素子平面に対する視野角が異なる実鏡映像結像光学系2A1,2A2,2Dを複数用い、実鏡映像P1,P2,P3が重なるように現れるようにすることで、3つの視点V1,V3,V2からそれぞれに対応する実鏡映像P1,P3,P2を観察できるだけでなく、各視点を順次変更すれば、実鏡映像P1,P3,P2を順次切り替えて連続的に観察することが可能となる。このように、隣接する実鏡映像結像光学系の対称面(素子平面)同士のなす角度θを180度未満として、それらの対称面の配置方向や被投影物の配置位置を変更すれば、垂直方向にも視点を広げることができる。このことから、多視点空中映像表示装置では、実鏡映像結像光学系が同一種類か異種類かに関わらず、4つ以上の実鏡映像結像光学系を組み合わせて多視点空中映像表示光学系を構成すれば、例えば半球に近いような多角形状の多視点空中映像表示光学系が得られることとなる。
<第5実施形態> また、第4実施形態のように、視点の移動に伴って観察される実鏡映像を連続的に切り替える、という構成としては、次のようなものを例示することができる。例えば図18,図19に示す多視点空中映像表示装置X7は、第1実施形態の多視点空中映像表示装置X1において、2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2をそれらの2面コーナーリフレクタ1が向く方向を相反する外向きとし、これら2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2の素子平面S1,S2同士がなす角度θを図1に示した角度よりも狭め、例えば90度程度とした多視点空中映像表示光学系3Gを有するものである。この場合、各被投影物O1,O2の各実鏡映像P1,P2は、多視点空中映像表示光学系3Aの中央部上方付近(2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2が接している部位の上方付近)からの視点V1,V2から観察できることとなる。そして、視点をV1からV2へ(又はV2からV1へ)変更することで、観察される実鏡映像をP1からP2へ(又はP2からP1へ)連続的に切り替えることができる。また、このような多視点空中映像表示装置X1を上述したように素子平面S1,S2が鉛直姿勢となるように2つの2面コーナーリフレクタアレイ2A1,2A2を起立させた状態の多視点空中映像表示光学系3Aを構成すれば、実鏡映像P1,P2に対する左右方向(水平方向)の視野角を広げることが可能となる。また、第4実施形態におけるS1、S2を本実施形態のように2面コーナーリフレクタが相反する外向きとしたものとすることもできる。この場合、視点を徐々にV1,V3,V2と移動させることに伴い、連続した視点変化の映像として観察させることが可能となる。
なお、以上に説明した各実施形態では、複数の被投影物の鏡映像を実像として1つの狭い領域に集合させて結像させた態様を示したが、必ずしも像を集合させる必要はなく、各視点から観察される像が相互に離間していても構わないのはいうまでもない。その他、本発明の各部の具体的構成についても上記各実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、複数の視点からの被投影物の実像の観察を可能とし、正常な奥行きを持つ立体像を多視点から観察可能な新規なディスプレイ装置として利用可能である。

Claims (12)

  1. 被投影物の実像を、対称面となるある1つの幾何平面に対する面対称位置に結像可能な実鏡映像結像光学系を複数具備してなる多視点空中映像表示光学系を備え、
    前記任意の対称面同士のなす角度が当該対称面に対する実像側において180度未満となるように全ての実鏡映像結像光学系を配置し、
    前記被投影物を各実鏡映像結像光学系毎に対応させて配置していることを特徴とする多視点空中映像表示装置。
  2. 前記実鏡映像結像光学系の少なくとも1つが、所定の素子平面に垂直な相互に直交する2つの鏡面から構成される2面コーナーリフレクタを当該素子平面上に複数並べた2面コーナーリフレクタアレイであり、この素子平面を前記対称面とするものである請求項1に記載の多視点空中映像表示装置。
  3. 前記複数の2面コーナーリフレクタの全てを、前記素子平面ごとに同一方向を向けている請求項2に記載の多視点空中映像表示装置。
  4. 前記複数の2面コーナーリフレクタの全てを、前記素子平面ごとに所定の一点を向けている請求項2に記載の多視点空中映像表示装置。
  5. 前記2面コーナーリフレクタアレイは、素子平面を共有する複数の2面コーナーリフレクタアレイの集合により構成したものである請求項2、3又は4の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  6. 前記実鏡映像結像光学系の少なくとも1つが、所定の素子平面に垂直な光軸を有するアフォーカルレンズを当該素子平面上に複数並べたアフォーカルレンズアレイであり、この素子平面を前記対称面とするものである請求項1乃至5の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  7. 前記実鏡映像結像光学系の少なくとも1つが、光線を再帰反射させるレトロリフレクタアレイと光線を反射及び透過させるハーフミラー面を有するハーフミラーとを具備するものであり、このハーフミラー面が前記対称面とし、前記レトロリフレクタアレイを当該ハーフミラーに対して前記被投影物と同じ側の空間に配置しているものである請求項1乃至6の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  8. 前記各被投影物同士の間に、その被投影物に対応する前記対称面以外の対称面への光線の到達を遮断する遮蔽部を設けている請求項1乃至7の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  9. 前記対称面の前記実像が結像する側の面に、特定の方向の光線のみを透過・遮断若しくは拡散する光学的な視線制御手段を配置し、当該視線制御手段により、結像する光線のみを透過し、対称面を通じて被投影物を直接視する方向の光線を遮断することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  10. 前記各被投影物を、1つの立体の奥行きを反転したものの一部分とし、各視点から見た各被投影物の前記各実像を組み合わせた場合にこれらの実像が元の立体を構成するように当該各被投影物を前記対称面に関係づけて配置している請求項1乃至9の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  11. 前記各被投影物を、視点の移動とともに漸次異なる形状に見えるものとし、これら各被投影物を回転させる回転手段と、この回転手段による各被投影物の回転に同期して当該各被投影物を静止させているように瞬間的に可視化する瞬間的可視化手段をさらに具備している請求項1乃至10の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
  12. 前記各被投影物を、曲面に現れる映像としている請求項1乃至11の何れかに記載の多視点空中映像表示装置。
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