JP6019810B2 - 表示装置、撮影方法、および表示方法 - Google Patents

表示装置、撮影方法、および表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、表示装置、撮影方法、および表示方法に関する。
近年、立体的な画像を観察可能とする装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の装置(3次元空中映像ディスプレイ装置)は、対称面となる幾何平面に対する面対称位置に被投影物の実像を結像可能な実鏡映像結像光学系と、その対称面の下面側に配置されて被投影物として映像を表示する表示面を備えたディスプレイと、対称面をこの対称面自体に対する垂直方向の成分を含む運動をするように動作させる駆動手段とを備える。そして、この装置は、駆動手段による対称面の動作と同期させて表示面に表示される映像を変化させることにより、その映像を対称面の上面側の空間に立体空中映像として結像させるように構成されている。
特開2009−229905号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、実鏡映像結像光学系を往復運動させる構成のため、装置が複雑化したり、大型化したりするという課題がある。また、実鏡映像結像光学系を往復運動させるための動力が必要であり、往復運動させる際に騒音が発生する恐れもある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る表示装置は、投射画像を投射するプロジェクターと、前記投射画像が投射されるスクリーンと、互いに直交する2つの反射面を有する微小ユニットが複数配設されて板状に形成され、前記スクリーンを反射または透過する前記投射画像に対応する光が、一方側から入射して他方側の空間に空間像として結像させる結像素子と、を備え、前記スクリーンの投射面は、前記プロジェクターから投射される光の方向に奥行を有して3次元的に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、表示装置は、プロジェクターから投射され、スクリーンに投射された投射画像に対応する光が結像素子の一方側から入射し、結像素子の他方側(プロジェクターが配置されている側とは反対側)の空間に空間像として結像させる。これによって、結像素子の他方側を観察する観察者に、投射画像に対応する空間像を結像素子から浮かんで見せることができる。そして、スクリーンは、投射面が3次元的に形成されているので、空間像を立体的に認識させることが可能となる。したがって、プロジェクター、スクリーンおよび結像素子を備えるという簡素な構成で、自然に見える疑似的な立体画像の表示が可能となり、空間像を観察する観察者にインパクトを与え、電子看板や新たな利用形態の表示を提供できる表示装置が図れる。また、プロジェクター以外には、電力や可動する機構が不要なので、省エネルギー化や低騒音化を図って前述した効果を奏する表示装置が可能となる。
[適用例2]上記適用例に係る表示装置において、前記投射面は、前記結像素子と平行な平面での断面形状が両端より中央部が前記空間像を観察可能な側に突出するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、投射面は上述したように形成されているので、投射画像は、観察者側から見て中央部がその両側より手前に位置することとなる。これによって、結像素子で結像される空間像も中央部がその両側より観察者の手前になるので、この空間像を観察者に立体的に見せることが可能となる。
[適用例3]上記適用例に係る表示装置において、前記投射面は、延出方向が互いに交差して並設される第1平面と第2平面とを有し、前記第1平面および前記第2平面の一方の端部側が前記両端側に位置し、前記第1平面および前記第2平面の他方の端部側が前記中央部に位置するように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、スクリーンは上述したように形成されているので、投射画像が第1平面および第2平面に跨るように投射されることで、空間像は、第1平面、第2平面それぞれからの光が結像された空間像が接続されたものとなる。これによって、観察者は、この接続された空間像を両眼視差によって観察するので、空間像を立体的に認識することができる。また、観察者は、観察の視点を左右に移動すれば2つの面の見え方、つまり空間像の見え方も変わるので、空間像をより立体的に認識することが可能となる。
[適用例4]上記適用例に係る表示装置において、前記投射面は、前記第1平面と前記第2平面との間に曲面を有していることが好ましい。
この構成によれば、第1平面と第2平面とは、曲面を介して接続されているので、第1平面および第2平面に投射された投射画像を中央部で連続的変化させることができる。これによって、空間像も中央部で連続的に変化させることができるので、歪の少ない空間像とすることが可能となる。
[適用例5]上記適用例に係る表示装置において、前記投射面は、曲面状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、投射面は、曲面状、例えば円筒形の側面を形成する曲面の一部等で形成されているので、観察者から見て投射画像を奥行方向に連続的に変化させることができる。よって、歪の少ない空間像とすることが可能となる。特に、この投射面の曲面に近似するような物体の空間像を表示させる場合には、より歪を抑えた空間像の提供が可能となる。
[適用例6]上記適用例に係る表示装置において、前記スクリーンは、前記プロジェクターから射出される光を反射する反射型であり、前記結像素子は、前記スクリーンに対し、前記プロジェクターが配置されている側とは反対側から前記空間像を観察可能とするように、前記スクリーンにて反射する光を結像することが好ましい。
この構成によれば、表示装置は、上述したように構成されているので、観察者から見てスクリーンの後ろ側にプロジェクターを配置する構成で空間像を表示することができる。よって、プロジェクターの存在を意識させずに空間像を観察させたり、観察者の行動範囲を制約することなく空間像を観察させたりすることが可能となる。
[適用例7]上記適用例に係る表示装置において、前記スクリーンは、前記プロジェクターから射出される光を透過する透過型であり、前記結像素子は、前記スクリーンに対し、前記プロジェクターが配置されている側と同一側から前記空間像を観察可能とするように、前記スクリーンを透過した光を結像することが好ましい。
この構成によれば、表示装置は、上述したように構成されているので、観察者から見てスクリーンの前側、つまり観察者と同一側にプロジェクターを配置する構成で空間像を表示することができる。よって、スクリーンの後ろ側にプロジェクターを配置するスペースがとれない場合等であっても、空間像を観察させることができる。
[適用例8]本適用例に係る撮影方法は、撮影対象を撮影した撮影画像に基づく空間像を、上記記載の表示装置によって表示させるために、前記撮影対象を撮影する撮影方法であって、前記撮影対象の奥行を認識可能とする部位を含めて撮影するように、撮影装置にて前記撮影対象を斜めから撮影することを特徴とする。
この構成によれば、物体や人物、動植物等の撮影対象を斜めから撮像するので、撮影画像に奥行感を持たせることができる。よって、この撮影画像を用いて、表示装置に表示させることで、撮影対象をより自然に見える立体的な空間像として表示することが可能となる。
[適用例9]上記適用例に係る撮影方法において、前記撮影対象の前記撮影装置と対向する側の、前記撮影装置に対して奥側となる部位を隠蔽して前記撮影対象を撮影することが好ましい。
投射画像は、投射面が3次元的に形成されていることにより、撮影画像に対して歪んだ像となる。特に、撮影対象の撮影装置と対向する側において、この撮影対象の奥側が凸状の形状を有している場合には、空間像は、撮影対象の凸状の形状に対応する部位が凹むような歪が生じてしまう場合がある。凸状となる部位が凹状になると、空間像は、歪がより強調されて認識されてしまう。
この構成によれば、歪が強調される恐れがある部位を隠蔽して撮影するので、空間像の顕著な歪を抑制してより自然な疑似的な立体像の表示が可能となる。
[適用例10]本適用例に係る表示方法は、上記記載の撮影方法で撮影した撮影画像に基づく空間像を、上記記載の表示装置で表示する表示方法であって、前記撮影画像に対応する画像情報が入力される画像入力ステップと、前記画像情報を変換し、前記撮影画像とは反転する画像に対応する画像情報を出力する画像反転ステップと、前記画像反転ステップにて変換された画像情報に対応する光を前記プロジェクターにて投射する投射ステップと、を備え、前記画像反転ステップは、前記スクリーンが反射型の場合には、前記撮影画像を前記結像素子の法線方向および前記結像素子の平面方向に反転させるように、前記スクリーンが透過型の場合には、前記撮影画像を前記結像素子の法線方向に反転させるように、前記画像情報を出力することを特徴とする。
スクリーンが反射型の場合、観察者は、スクリーンに対し、プロジェクターが配置されている側とは反対側から空間像を観察するので、空間像は、投射画像に対し結像素子の法線方向および結像素子の平面方向に反転した像となる。この表示方法によれば、画像反転ステップにより、スクリーンには、撮影画像を結像素子の法線方向および結像素子の平面方向に反転した画像が投射されるので、空間像を撮影画像と同一の方向の像とすることができる。
また、スクリーンが透過型の場合、観察者は、スクリーンに対し、プロジェクターが配置されている側と同一側から空間像を観察するので、空間像は、投射画像に対し結像素子の法線方向に反転した像となる。この表示方法によれば、画像反転ステップにより、スクリーンには、撮影画像を結像素子の法線方向に反転した画像が投射されるので、反射型スクリーンを備えた場合と同様に、空間像を撮影画像と同一の方向の像とすることができる。
したがって、撮影画像を表示装置によって表示させる際に、表示装置を操作する操作者や空間像を観察する観察者に違和感を与えることなく空間像を認識させることができる。
第1実施形態における表示装置の概略構成を模式的に示す図。 第1実施形態におけるプロジェクターの概略構成を示すブロック図。 第1実施形態のスクリーンを示す斜視図。 第1実施形態の結像素子を説明するための模式図。 第1実施形態における結像素子の模式図。 変形例における結像素子の模式図。 第1実施形態において、円柱の側面形状を表示させる際の、円柱の天面形状と投射画像との位置関係を説明するための模式図。 第1実施形態において、観察の視点を変えた際の空間像の見え方を説明するための模式図。 第1実施形態における撮影方法を説明するための模式図。 第1実施形態における撮影画像を示す模式図。 第1実施形態における投射画像を示す模式図。 第1実施形態における空間像を示す模式図。 第1実施形態における遮蔽部材を用いた撮影方法を説明するための模式図。 第2実施形態における表示装置の概略構成を模式的に示す斜視図。 第3実施形態における表示装置の概略構成を模式的に示す斜視図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
本実施形態の表示装置は、疑似的な立体空間像の表示が可能に構成されている。
図1は、本実施形態の表示装置1の概略構成を模式的に示す図であり、(A)は斜視図、(B)は側面図である。なお、図1を含む以下に示す図面は、各構成要素を認識し易くするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示した図である。
表示装置1は、図1に示すように、プロジェクター2、スクリーン3、および結像素子4を備え、プロジェクター2がスクリーン3に投射した投射画像に対応する光を結像素子4にて結像させ、空間像として表示できるように構成されている。
〔プロジェクターの主な構成〕
図2は、プロジェクター2の概略構成を示すブロック図である。
プロジェクター2は、図2に示すように、画像投射部20、制御部21、記憶部22、操作パネル23、入力端子群24、入力ソース選択部25、画像処理部26、OSD処理部27、電源回路28、および光源制御部29等を備えている。
画像投射部20は、光源201、光変調装置としての液晶ライトバルブ202、投射レンズ203、ライトバルブ駆動部204等で構成されている。光源201は、放電型のランプを有して構成されている。画像投射部20は、光源201から射出された光を、液晶ライトバルブ202にて変調し、変調した光を投射レンズ203から射出する。光源201としては、放電型に限らず、レーザーダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子などの各種固体発光素子で構成してもよい。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶部22に記憶されている制御プログラムにしたがって動作することによりプロジェクター2の動作を統括制御する。
記憶部22は、マスクROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリー、FeRAM(Ferroelctric RAM:強誘電体メモリー)等の不揮発性のメモリーにより構成されている。記憶部22には、プロジェクター2の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクター2の動作条件を規定する各種設定データ等が記憶されている。
操作パネル23は、使用者からの入力操作を受け付ける操作部であり、使用者がプロジェクター2に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。
入力端子群24は、ビデオ再生装置やパーソナルコンピューター、後述する撮影装置等の外部の画像出力装置から、各種形式の画像情報を入力可能な複数の入力端子24aを備えている。各入力端子24aに入力された画像情報は、入力ソース選択部25に供給される。
入力ソース選択部25は、複数の入力端子24aのうち、制御部21の指示に基づく1つの入力端子24aを選択し、この入力端子24aに入力される画像情報を画像処理部26に出力する。使用者が、操作パネル23あるいはリモコン(図示省略)に備えられた切換キーを操作して所望の入力端子24aを指定すると、制御部21は、この入力端子24aに入力されている画像情報が画像処理部26に出力されるよう、入力ソース選択部25に指示をする。
画像処理部26は、入力ソース選択部25から入力される各種形式の画像情報を、液晶ライトバルブ202の各画素の階調を表す画像情報、すなわち各画素に印加する駆動電圧を規定するための画像情報に変換する。さらに、画像処理部26は、制御部21の指示に基づいて、変換した画像情報に対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合等を調整するための画像調整処理を行い、処理後の画像情報をOSD処理部27に出力する。
OSD処理部27は、制御部21の指示に基づいて、メニュー画像やメッセージ画像等のOSD(On Screen Display)画像を、入力画像上に重畳する処理を行う。OSD処理部27は、図示しないOSDメモリーを備えており、OSD画像を形成する図形やフォント等を表すOSD画像情報を記憶している。制御部21がOSD画像の重畳を指示すると、OSD処理部27は、必用なOSD画像情報をOSDメモリーから読み出し、入力画像の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像処理部26から入力される画像情報にこのOSD画像情報を合成する。OSD画像情報が合成された画像情報は、ライトバルブ駆動部204に出力される。
また、OSD処理部27は、制御部21からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、画像処理部26から出力される画像情報をそのままライトバルブ駆動部204に出力する。
ライトバルブ駆動部204が、入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ202を駆動すると、液晶ライトバルブ202は、画像情報に応じて入射する光を変調する。そして、変調された光は、投射レンズ203からスクリーン3に投射される。
電源回路28には、外部からAC100V等の商用電源が供給される。電源回路28は、商用電源(交流電源)を所定の電圧の直流電源に変換して、プロジェクター2の各部に電力を供給する。
光源制御部29は、制御部21の指示に基づいて、光源201に対する電力の供給と停止とを制御し、光源201の点灯および消灯を切り換える。
〔スクリーンの主な構成〕
スクリーン3は、プロジェクター2から投射された光を反射する反射型で形成されている。スクリーン3は、図1に示すように、第1方向Diに沿って延出し、延出方向が互いに交差して並設される第1平面31および第2平面32を有している。具体的に、第1平面31と第2平面32とは、略直角で、隣り合う端部が接続されて形成されている。
スクリーン3は、第1平面31がプロジェクター2側から見て右側に位置し、第2平面32が左側に位置するように配置され、第1平面31および第2平面32は、プロジェクター2から投射された光が投射される投射面となる。
つまり、スクリーン3は、第1平面31および第2平面32の一方の端部側が投射面の両端側に位置し、第1平面31および第2平面32の他方の端部側が投射面の中央部に位置するように、また、結像素子4と平行な平面での断面形状が両端より中央部がプロジェクター2の反対側(空間像を観察可能な側)に突出するように形成されている。すなわち、スクリーン3の投射面は、プロジェクター2から投射される光の方向に奥行を有して3次元的に形成されている。
なお、スクリーン3の製造方法としては、第1平面31を有する部材と第2平面32を有する部材を接続して形成してもよく、1枚の部材を屈曲することにより第1平面31および第2平面32が設けられるように形成してもよい。
また、スクリーン3の第1平面31と第2平面32とが滑らかに接続されるように、図3に示すように、第1平面31と第2平面32との間に曲面33を有し、この第1平面31、第2平面32、および曲面33が投射面となるスクリーン30を採用してもよい。
〔結像素子の構成〕
図4は、結像素子4を説明するための模式図であり、(A)は、結像素子4の平面図、(B)は、結像素子4の一部を示す斜視図である。
結像素子4は、図4(A)、(B)に示すように、所定の厚みを持った平面視矩形状のガラスなどの板材7に、光を透過させるための複数の四角柱状の開口部8が設けられたものである。
板材7は、互いに平行な2つの主面7a,7bを有し、一方の主面7a側から光を入射させ、他方の主面7b側から光を射出させる。主面7a,7bに平行な平面であって、板材7の中心を通る仮想面を素子面Sとする。
開口部8は、素子面Sに垂直な方向から見て正方形に形成され、素子面Sに垂直な方向(第1方向Di)に光を透過させる。なお、開口部8は空間であってもよいし、透明性の高い樹脂材料などが充填されていてもよい。
開口部8の4つの内壁面のうち、互いに直交する2つの内壁面には、例えば金属反射膜が形成されており、これら2つの内壁面が反射面9となっている。これら2つの反射面9は、いわゆる2面コーナーリフレクターを構成する。結像素子4は、図4(A)に示すように、開口部8の内面が板材7の端面と平行に形成されている。そして、全ての開口部8において、2つの反射面9は同じ向きを向いている。なお、開口部8の4つの内壁面が全て反射面になっていてもよい。
このように、結像素子4は、第1方向Diに光を透過させ、互いに直交する2つの反射面9を有する微小ユニットが複数配設されて形成されている。
ここで、結像素子4の作用を説明する。
図5は、結像素子4の模式図であり、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図、(D)は一部の開口部8の平面図、(E)は一部の開口部8の側面図である。なお、結像素子4の素子面SをX軸とY軸とで構成されるXY平面に一致させ、素子面Sと直交する軸(第1方向Diに沿う軸)をZ軸とした。また、結像素子4の一方側(図4(B)における7a側)から光が射出される点を点P、点Pからの光が結像素子4の反射面9に入射する点を点T、反射面9で反射された光が結像する点を点Q、で表す。図5(D)、(E)は、点Tの近傍を拡大した図である。
上述したように、1つの開口部8における2つの反射面9は互いに直交している。そのため、図5(D)に示すように、一方の反射面9に入射した光は、90度の角度で隣接した他方の反射面9で反射する。したがって、素子面Sと直交する方向(Z軸方向)から見たときには、図5(B)に示すように、一般の再帰性反射材と同様、反射面9に入射した光は入射方向と同じ方向に反射する。すなわち、点Pおよび点QをXY平面上に射影したとき、点Pの射影点と点Qの射影点とは一致する。一方、素子面Sと平行、かつ光入射面に直交する方向(点P、点T、点Qで作る三角形PTQの法線方向)から見たときには、図5(E)に示すように、光は2つの反射面9でそれぞれ反射し、図5(C)に示すように、通常の反射鏡を垂直に置いた場合と等価的に、反射面9に入射した光は入射角aと同じ反射角aで反射する。
このように、点Pから射出された光は、図5(A)に示すように、点Tを経て点Qに向かう。一般に、点Pから射出された光はある程度の角度範囲内に拡散するため、結像素子4の点T以外の箇所にも入射する。ところが、点T以外の箇所に入射した光も同様に反射するため、拡散した全ての光が点Qに集束する。
上の説明では点Pからの光が結像される作用を説明したが、有限の大きさを持った場合でも同様に結像する。すなわち、素子面Sの一方側に位置する像は、素子面Sの他方側の空間における素子面Sに対する面対称位置に結像する。よって、点Pの周辺に立体物が存在した場合、点Qの周辺に、結像素子4の素子面Sに対して面対称な実像が立体像として生成される。なお、実像上の点Qを観察する場合、観察点と点Qとを結ぶ直線上からの光線を選択的に見ていることになり、両目で観察することで実像が空間に浮かんで見える。
また、結像素子4は、素子面Sと垂直な方向に貫通する開口部8を有しているため、結像素子4の素子面Sに対して垂直に入射した光は反射面9に入射することなく、そのまま直進する。
なお、結像素子4の具体例として、図4に示したものの他、図6(A)、(B)に示すものが挙げられる。
図6(A)に示す結像素子11は、両面もしくは片面が反射面となった金属もしくはガラスなどの複数の板材12を互いに直交するように格子状に組み合わせたものである。板材12の片面のみが反射面である場合には、全ての板材12の反射面が観察方向を向くように板材12を並べる必要がある。隣り合う板材12の間の空間は空気が存在してもよいし、透明性の高い樹脂材料などが充填されていてもよい。
図6(B)に示す結像素子13は、角柱状のガラス材料14の長手方向の一面を鏡面として、鏡面が素子面と垂直で同じ方向を向くように複数のガラス材料14を並べたものを2組作り、鏡面が互いに直交するように2組を積層したものである。
図1に戻って、結像素子4は、スクリーン3の上方に素子面Sが第1平面31、第2平面32と略直交するように配置される。そして、結像素子4は、反射面9が第1平面31および第2平面32と平行となるように、また、1つの開口部8における2つの反射面9がスクリーン3に対してプロジェクター2側となるように配置される。
〔空間像の表示〕
プロジェクター2から射出された光は、図1(B)に示すように、スクリーン3にて反射し、素子面Sに対して斜めから結像素子4の一方側に入射する。結像素子4に入射した光は、前述したように反射面9にて反射し、結像素子4の他方側に射出される。この結像素子4に入射する光は、前述したように、入射角と同じ角度の反射角で射出される。すなわち、スクリーン3に投射された投射画像3Aに対応する光は、結像素子4の作用により、素子面Sの他方側の空間に空間像4Aとして結像し、この空間像4Aは、結像素子4から浮かんで見える。また、空間像4Aは、素子面Sに対して投射画像3Aと面対称、つまり、図1(B)の図面視において、投射画像3Aに対し上下が反転した像となる。
そして、空間像4Aは、図1に示すように、スクリーン3に対してプロジェクター2の反対側から観察可能となる。
空間像4Aは、延出方向が互いに直交する第1平面31、第2平面32に投射された投射画像3Aと対称に形成されるので、投射画像3Aと同様に、観察者から見て、中央部がその両側より手前に位置するように結像する。つまり、空間像4Aは、奥行を有する立体的な像として認識される。
具体的に、空間像4Aが奥行を有して表示されることを、通常のスクリーン(投射面が1つの平面で形成されたスクリーン)を備えた表示装置の場合と比較して説明する。
図7は、円柱の側面形状を表示させる際の、円柱の天面形状と投射画像との位置関係を説明するための模式図である。具体的に、図7(A)は、通常スクリーン300を用いた場合の図、図7(B)は、本実施形態のスクリーン3を用いた場合の図である。なお、円柱形状と投影画像との位置関係を示すために、図7に円柱の中心を通る15°間隔の分割線と側面とが交わる点からの仮想線を示す。
図7(A)に示すように、通常スクリーン300を用いた場合には、投射画像は、円柱の中央部から離れる程、仮想線の間隔は狭くなるが、奥行の情報が示されないので、平坦なものとなる。よって、通常スクリーン300を備えた表示装置にて表示される空間像も平坦な像となる。
一方、図7(B)に示すように、本実施形態のスクリーン3を用いた場合には、投射画像は、中央部から離れる程、仮想線の間隔が狭くなると共、観察者側から見て奥側に投射される。よって、表示装置1によって表示される空間像も、中央部が観察者の手前に位置し、円柱の側面形状に近似する立体的な像となる。
さらに、通常スクリーン300を備えた表示装置では、観察の視点を変えても空間像の見え方は変化しないが、本実施形態の表示装置1によれば、観察の視点を変えることで空間像の見え方が変化する。
図8は、観察の視点を変えた際の空間像の見え方を説明するための模式図であり、スクリーン3の断面と投射画像3Aとの位置関係示す図である。具体的に、図8は、図7で示した円柱の側面形状を表示させる場合の図であり、(A)は、視点がスクリーン3の中央部に対応する位置にある場合の図、(B)は(A)の状態から視点を変えた場合の図である。なお、図8は、スクリーン3と投射画像3Aとの位置関係を認識し易くするために、投射画像3Aは、投射面の反対側から見た透視図である。また、図8には、図7と同様の仮想線を示す。
視点の中心がスクリーン3の中央部に対応する位置にある場合、図8(A)に示すように、仮想線は、中央部から左右対称に、中央部から離れる程、間隔が狭くなる。そして、正面から第2平面32側に視点を変えると、図8(B)に示すように、中央部は左寄りになり、仮想線は、図8(A)の場合と比べて、第1平面31側の間隔がより狭まったものとなり、第2平面32側の間隔はより広がったものとなる。また、図8(A)の場合と比べて、奥行が異なったものとなる。よって、空間像4Aもこの投射画像3Aに対応して、視点の移動に追従して見え方が変わり、空間像を立体的に認識することとなる。また、静止して観察する場合でも、両眼視差により同様に立体物として認識することができる。
なお、ここで例示した円柱側面の表示に対し、投射面が直角に隣接する第1平面31、第2平面32であるため、表示される空間像では形状の違いによる歪が生じる。しかし、円柱側面の接線方向と第1平面31、第2平面32の方向の違いは最大でも45度程度であるために、前後が入れ替わるような大きな歪は生じない。また、円柱側面以外の形状を表示する場合であっても、おおよそ中央付近が最も前に出ており、周辺が中央付近よりも奥側に位置するような物体であれば、大きな歪が生じることなく、疑似的な立体像を表示することが可能である。
このように、本実施形態の表示装置1は、プロジェクター2で投射し、スクリーン3で反射した光を結像素子4で結像して空間像4Aを表示することができる。
〔撮影方法および表示方法〕
ここで、物体や人物、動植物等の撮影対象を撮影した撮影画像に基づく空間像を表示装置1で表示させる際の撮影対象の撮影方法、および空間像の表示方法について説明する。なお、この表示装置1は、スクリーン30(図3参照)を備えたものとする。
先ず、撮影装置を用いて物体を撮影する撮影方法について説明する。
図9は、本実施形態の撮影方法を説明するための模式図であり、(A)は撮影対象となる物体5の斜視図、(B)は、物体5および撮影装置(カメラ6)を示す図である。
物体5は、図9(A)に示すように、異なる直径の円柱が中心軸を同軸として複数積層されたような形状で、天面5Aおよび側面部5Bを有し、側面部5Bには複数の曲面5Cおよび段差部5Dが形成されている。
本実施形態のカメラ6は、物体5の奥行を認識可能とする部位を含めて撮影するように配置されている。具体的に、カメラ6は、図9(B)に示すように、物体5の天面5Aおよび側面部5Bを含めて撮影できるように、物体5の上方斜めに配置されている(斜め配置状態)。なお、斜め配置状態における撮影画像と比較するために、図9(B)に示すように、物体5の側面部5Bに対向するようにカメラ6が配置された状態(正面配置状態)を二点鎖線で示す。
図10は、カメラ6にて撮影された撮影画像を示す模式図であり、(A)は正面配置状態のカメラ6から撮影された撮影画像6Aaを示す図、(B)は、斜め配置状態のカメラ6から撮影された撮影画像6Abを示す図である。
カメラ6が正面配置状態で物体5を撮影した場合には、図9(B)に示すように、曲面5Cのみが撮影されるので、撮影画像6Aaは、図10(A)に示すように、長方形が複数積層されたような平面的な像となる。
一方、カメラ6が斜め配置状態で物体5を撮影した場合には、図9(B)に示すように、天面5Aおよび側面部5Bが撮影されるので、撮影画像6Abは、図10(B)に示すように、天面5A、曲面5Cおよび段差部5Dが撮影された斜視図的な像となる。
次に、カメラ6で撮影した撮影画像を表示装置1で表示させる表示方法について説明する。
プロジェクター2は、入力端子24a(図2参照)を介してカメラ6と接続され、操作パネル23あるいはリモコン(図示省略)が操作されると、入力端子24aから撮影画像6Aa,6Abに対応する画像情報が入力される(画像入力ステップ)。
そして、プロジェクター2は、入力端子24aから入力された画像情報を画像処理部26(図2参照)にて変換する。具体的に、画像処理部26は、撮影画像6Aa,6Abに対応する画像情報を、第1方向Diおよび第1方向Diに垂直な方向に反転(図1(B)の図面視における観察者から見て上下反転および左右反転)させた画像としてプロジェクター2から射出されるように、画像情報を変換して出力する(画像反転ステップ)。つまり、画像処理部26は、撮影画像6Aa,6Abが第1方向Diに直交する平面に対して反転した画像としてスクリーン3に投射されるように、入力される画像情報を処理する。換言すると、画像処理部26は、撮影画像6Aa,6Abを結像素子4(素子面S)の法線方向および結像素子4の平面方向に反転させるように、入力される画像情報を処理する。
そして、プロジェクター2は、画像処理部26の処理に基づいて入射する光を変調して、投射レンズ203から射出する(投射ステップ)。
図11は、スクリーン30に投射された投射画像3Aを示す模式図であり、プロジェクター2側から見た図である。具体的に、図11(A)は、カメラ6が正面配置状態で物体5を撮影した撮影画像6Aaに基づく投射画像3Aaを示す図、図11(B)は、カメラ6が斜め配置状態で物体5を撮影した撮影画像6Abに基づく投射画像3Abを示す図である。
プロジェクター2は、撮影画像6Aa,6Abを反転処理して投射するので、図10、図11に示すように、投射画像3Aa,3Abは、撮影画像6Aa,6Abに対して上下反転および左右反転した画像となり、また、プロジェクター2側から見て、中央部が窪む、つまり観察側から見て、中央部が突出する画像となる。
図12は、表示装置1によって表示された空間像4Aを示す模式図であり、(A)は、スクリーン30に投射画像3Aaが投射された場合の空間像4Aaを示す図、(B)は、スクリーン30に投射画像3Abが投射された場合の空間像4Abを示す図である。
結像素子4は、素子面Sを対称に投射画像3Aに対応する光を結像するので、図12に示すように、空間像4Aa,4Abは、それぞれ投射画像3Aa,3Abを上下反転した像となる。つまり、スクリーン3に対してプロジェクター2の反対側から観察する観察者にとって、空間像4Aa,4Abは、撮影画像6Aa,6Abと画像の向きが同一方向となるように表示される。
そして、空間像4Aaにおいては、物体5の天面5A、段差部5Dに対応する表示がないので、立体的に表示されるとはいうものの、自然な疑似立体像としては物足りない像となる。
一方、空間像4Abにおいては、物体5の天面5A、段差部5Dに対応する表示がなされているので、自然な疑似立体像となる。また、前述したように、空間像4Aa,4Abは、観察の視点を変えると見え方が変わるので、特に空間像4Abにおいては、より自然な疑似立体像の認識が可能となる。
なお、空間像4Abは、図12(B)に示すように、奥側の中央部(図面視における上側の中央部)が、凹状となり歪が強調されてしまうが、遮蔽部材を用いた撮影方法によって、その歪の強調の抑制が図れる。
図13は、遮蔽部材61を用いた撮影方法を説明するための模式図であり、(A)は、物体5、カメラ6および遮蔽部材61を示す図、(B)は、物体5および遮蔽部材61を示す平面図、(C)は、この撮影方法を用いた撮影画像を基に、表示装置1が表示した空間像4Acを示す模式図である。
遮蔽部材61は、例えば黒色の板材で形成され、物体5の一部を隠蔽して隠蔽した部位が撮影されないように形成されている。具体的に遮蔽部材61は、図13(A)、(B)に示すように、物体5における天面5Aの上方、つまりカメラ6に対向する側で、カメラ6側から見て奥側となる位置に配置される。
すなわち、この撮影方法は、カメラ6と対向する側において、物体5のカメラ6に対して奥側となる部位を隠蔽して物体5を撮影する。
そして、この撮影方法によって撮影された撮影画像(図示省略)は、前述した表示装置1による表示方法によって、図13(C)に示すように、空間像4Acとして表示される。この空間像4Acは、遮蔽部材61によって隠蔽された部位に対応する部位が表示されずに、歪の強調が抑制された像となる。
以上説明したように、本実施形態の表示装置、撮影方法、表示方法によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の表示装置1は、プロジェクター2から投射され、スクリーン3で反射した光を結像素子4で結像して空間像4Aを表示する。これによって、観察者に、投射画像に対応する空間像4Aを結像素子4から浮かんで見せることができる。そして、スクリーン3は、投射面が3次元的に形成されているので、空間像4Aを立体的に認識させることが可能となる。したがって、プロジェクター2、スクリーン3および結像素子4を備えるという簡素な構成で、自然に見える疑似的な立体画像の表示が可能となり、空間像4Aを観察する観察者にインパクトを与え、電子看板や新たな利用形態の表示を提供できる表示装置1が図れる。また、プロジェクター2以外には、電力や可動する機構が不要なので、省エネルギー化や低騒音化を図って前述した効果を奏する表示装置1が可能となる。
(2)投射面(第1平面31、第2平面32)は、結像素子4に沿う平面での断面形状が両端より中央部が空間像4Aを観察可能な側に突出するように形成されている。これによって、投射画像3Aは、観察者側から見て中央部がその両側より手前に位置するので、空間像4Aも中央部がその両側より観察者の手前になる。よって、空間像4Aを観察者に立体的に見せることが可能となる。また、観察者は、観察の視点を左右に移動すれば、空間像4Aの見え方も変わるので、空間像4Aをより立体的に認識することが可能となる。
(3)スクリーン30は、第1平面31と第2平面32との間に曲面33が設けられているので、投射画像3Aを中央部で連続的に接続させることができる。これによって、空間像4Aも中央部で連続的に接続させることができるので、歪の少ない空間像4Aとすることが可能となる。
(4)スクリーン3,30は、反射型で形成されているので、観察者から見てスクリーン3,30の後ろ側にプロジェクター2を配置する構成で空間像4Aを表示することができる。よって、プロジェクター2の存在を意識させずに空間像4Aを観察させたり、観察者の行動範囲を制約することなく空間像4Aを観察させたりすることが可能となる。
(5)本実施形態の撮影方法は、撮影対象を斜めから撮像するように構成されている。これによって、撮影画像6Abに奥行感を持たせることができるので、この撮影画像6Abを用いて、表示装置1に表示させることで、撮影対象をより自然に見える立体的な空間像4Aとして表示することが可能となる。
また、本実施形態の遮蔽部材61を用いた撮影方法は、歪が強調される恐れがある部位を隠蔽して撮影するので、空間像4Acの顕著な歪を抑制して、より自然な疑似的な立体像の表示が可能となる。
(6)本実施形態の表示方法は、画像反転ステップを備えているので、スクリーン3,30には、撮影画像6Aa,6Abを第1方向Diおよび第1方向Diに垂直な方向に反転した画像が投射される。よって、空間像4Aa,4Abを撮影画像6Aa,6Abと同一の方向の像とすることができるので、表示装置1を操作する操作者や観察者に違和感を与えることなく空間像4Aa,4Abを認識させることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係る表示装置10について、図面を参照して説明する。以下の説明では、第1実施形態の表示装置1と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図14は、本実施形態の表示装置10の概略構成を模式的に示す斜視図である。表示装置10は、図14に示すように、第1実施形態の表示装置1におけるスクリーン3と形状の異なるスクリーン130を備えている。
スクリーン130は、第1実施形態の表示装置1におけるスクリーン3と同様に、反射型で構成されている。スクリーン130の投射面は、図14に示すように、第1方向Diに沿って延出する曲面状、例えば円筒形の側面を形成する曲面の一部等で形成されている。つまり、スクリーン130の投射面は、プロジェクター2から投射される光の方向に奥行を有して3次元的に形成されている。
本実施形態の表示装置10によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態のスクリーン130は、投射面が前述したように形成されているので、観察者から見て投射画像を奥行方向に連続的に変化させることができる。よって、歪の少ない空間像とすることが可能となる。特に、この投射面の曲面に近似するような物体の空間像を表示させる場合には、より歪を抑えた空間像の表示が可能となる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態に係る表示装置100について、図面を参照して説明する。以下の説明では、第1実施形態の表示装置1と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図15は、本実施形態の表示装置100の概略構成を模式的に示す斜視図である。本実施形態の表示装置100は、スクリーン230が透過型で形成され、図15に示すように、プロジェクター2が空間像を観察する観察側に配置されている。この透過型のスクリーン230は、プロジェクター2から射出される光が透過する。
スクリーン230は、第1実施形態のスクリーン3と同様の形状を有し、突出している側の外面が投射面(第1平面231、第2平面232)として構成されている。
そして、詳細な図は省略するが、プロジェクター2から射出された光は、スクリーン230を透過し、素子面Sに対して斜めから結像素子4の一方側に入射する。結像素子4に入射した光は、反射面9にて反射し、図15に示すように、素子面Sの他方側の空間に空間像4Aとして結像する。そして、空間像4Aは、スクリーン230に対してプロジェクター2が配置されている側と同一側から観察可能となる。
また、空間像4Aは、投射画像3Aに対し、第1方向Diに反転した像となる。つまり、空間像4Aは、観察者から見て、投射画像3Aに対し、上下反転した像となる。
そして、第1実施形態で説明した撮影方法によって撮影された撮影画像を本実施形態の表示装置100にて表示させる表示方法では、画像処理部26は、第1実施形態で説明した画像反転ステップとは異なる処理を行う。
すなわち、本実施形態の表示方法において、画像処理部26は、カメラ6にて撮影された撮影画像に対応する画像情報を第1方向Diに反転させた画像としてプロジェクター2から射出されるように画像情報を変換して出力する(画像反転ステップ)。つまり、画像処理部26は、撮影画像が第1方向Diに直交する平面を対称に反転した画像としてスクリーン230に投射されるように、入力される画像情報を処理する。そして、スクリーン3に対してプロジェクター2と同一側から観察する観察者にとって、空間像4Aは、撮影画像と画像の向きが同一方向となるように表示される。なお、画像処理部26は、操作パネル23やリモコンの操作によって、制御部21の指示の基、スクリーンが反射型か透過型かに対応した画像情報の変換処理を行う。
本実施形態の表示装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
表示装置100は、スクリーン230が透過型で形成されているので、観察者から見てスクリーン230の前側、つまり観察者と同一側にプロジェクター2を配置する構成で空間像4Aを表示することができる。よって、スクリーン230の後ろ側にプロジェクター2を配置するスペースがとれない場合等であっても、空間像4Aを観察させることができる。
(変形例)
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
前記第1実施形態におけるスクリーン3,30は、第1平面31と第2平面32とが略直角となるように形成されているが、中央部が空間像を観察可能な側に突出するように形成されていれば、直角以外であってもよい。
前記実施形態では、投射面は、第1方向Diに沿って延出するように形成されているが、この第1方向Diにおいても凸状や凹状となるように構成してもよい。例えば、第1実施形態におけるスクリーン3,30において、第1平面31、第2平面32に凸状や凹状となる部位を設けてもよく、第2実施形態における曲面上に凸状や凹状となる部位を設けてもてもよい。
また、例えば、レーザー等を利用した3次元測定器等で撮影対象を測定し、この測定データに基づいて投射面を3次元的に形成してもよい。この態様によれば、形状がある程度決まった対象を表示させる態様において、その対象に近似させることができるので、より自然な立体的な空間像の表示が可能となる。
前記実施形態のスクリーン3,30,130,230は、投射面が第1方向Diに沿って延出、つまり素子面Sに対して直角になるように配置されているが、素子面Sに対して傾斜するように配置してもよい。
前記実施形態では、カメラ6を入力端子24aに接続して、撮影画像6Aa,6Abに対応する画像情報をプロジェクター2に出力するように構成されているが、記憶装置を用いた構成にしてもよい。すなわち、カメラ6が撮影した撮影画像6Aa,6Abに対応する画像情報を記憶装置に保存し、この記憶装置をプロジェクター2に設けられた入力部(図示省略)に挿入して、プロジェクター2が撮影画像6Aa,6Abに対応する画像情報を読み込むように構成してもよい。
前記実施形態の光変調装置は、液晶ライトバルブ202を用いているが、マイクロミラーを用いたデバイス等を使用したものであってもよい。
1,10,100…表示装置、2…プロジェクター、3,30,130,230…スクリーン、3A,3Aa,3Ab…投射画像、4,11,13…結像素子、4A,4Aa,4Ab,4Ac…空間像、5…物体、6…カメラ、6Aa,6Ab…撮影画像、8…開口部、9…反射面、31,231…第1平面、32,232…第2平面、33…曲面、61…遮蔽部材、201…光源、202…液晶ライトバルブ、203…投射レンズ、300…通常スクリーン、Di…第1方向。

Claims (8)

  1. 撮影対象を撮影した撮影画像に基づく空間像を、表示装置によって表示させるために、前記撮影対象を撮影する撮影方法であって、
    前記表示装置は、
    投射画像を投射するプロジェクターと、
    前記投射画像が投射されるスクリーンと、
    互いに直交する2つの反射面を有する微小ユニットが複数配設されて板状に形成され、前記スクリーンを反射または透過する前記投射画像に対応する光が、一方側から入射して他方側の空間に空間像として結像させる結像素子と、
    を備え、
    前記スクリーンの投射面は、前記プロジェクターから投射される光の方向に奥行を有して3次元的に形成され
    前記撮影対象の前記撮影装置と対向する側の、前記撮影装置に対して奥側となる部位を隠蔽し、前記撮影対象の奥行を認識可能とする部位を含めて撮影するように、撮影装置にて前記撮影対象を斜めから撮影することを特徴とする撮影方法
  2. 請求項1に記載の撮影方法であって、
    前記投射面は、前記結像素子に平行な平面での断面形状が両端より中央部が前記空間像を観察可能な側に突出するように形成されていることを特徴とする撮影方法
  3. 請求項2に記載の撮影方法であって、
    前記投射面は、延出方向が互いに交差して並設される第1平面と第2平面とを有し、前記第1平面および前記第2平面の一方の端部側が前記両端側に位置し、前記第1平面および前記第2平面の他方の端部側が前記中央部に位置するように形成されていることを特徴とする撮影方法
  4. 請求項3に記載の撮影方法であって、
    前記投射面は、前記第1平面と前記第2平面との間に曲面を有していることを特徴とする撮影方法
  5. 請求項2に記載の撮影方法であって、
    前記投射面は、曲面状に形成されていることを特徴とする撮影方法
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の撮影方法であって、
    前記スクリーンは、前記プロジェクターから射出される光を反射する反射型であり、
    前記結像素子は、前記スクリーンに対し、前記プロジェクターが配置されている側とは反対側から前記空間像を観察可能とするように、前記スクリーンにて反射する光を結像することを特徴とする撮影方法
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の撮影方法であって、
    前記スクリーンは、前記プロジェクターから射出される光を透過する透過型であり、
    前記結像素子は、前記スクリーンに対し、前記プロジェクターが配置されている側と同一側から前記空間像を観察可能とするように、前記スクリーンを透過した光を結像することを特徴とする撮影方法
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の撮影方法で撮影した撮影画像に基づく空間像を、表示装置に表示する表示方法であって、
    前記撮影画像に対応する画像情報が入力される画像入力ステップと、
    前記画像情報を変換し、前記撮影画像とは反転する画像に対応する画像情報を出力する画像反転ステップと、
    前記画像反転ステップにて変換された画像情報に対応する光を前記プロジェクターにて投射する投射ステップと、
    を備え、
    前記画像反転ステップは、
    前記スクリーンが反射型の場合には、前記撮影画像を前記結像素子の法線方向および前記結像素子の平面方向に反転させるように、前記スクリーンが透過型の場合には、前記撮影画像を前記結像素子の法線方向に反転させるように、前記画像情報を出力することを特徴とする表示方法。
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