JP2006030507A - 三次元空間画像表示装置及び三次元空間画像表示方法 - Google Patents

三次元空間画像表示装置及び三次元空間画像表示方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006030507A
JP2006030507A JP2004208131A JP2004208131A JP2006030507A JP 2006030507 A JP2006030507 A JP 2006030507A JP 2004208131 A JP2004208131 A JP 2004208131A JP 2004208131 A JP2004208131 A JP 2004208131A JP 2006030507 A JP2006030507 A JP 2006030507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image display
dimensional
dimensional image
display device
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004208131A
Other languages
English (en)
Inventor
Rieko Fukushima
理恵子 福島
Yuzo Hirayama
雄三 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004208131A priority Critical patent/JP2006030507A/ja
Priority to US11/181,824 priority patent/US20060033732A1/en
Publication of JP2006030507A publication Critical patent/JP2006030507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N13/00Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/302Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays
    • H04N13/305Image reproducers for viewing without the aid of special glasses, i.e. using autostereoscopic displays using lenticular lenses, e.g. arrangements of cylindrical lenses

Abstract

【課題】 高い空間周波数の三次元画像を目前に表示可能な、三次元空間画像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 要素画像を表示する画素群を構成する画素がマトリックス状に配置される二次元画像表示装置2と、この二次元画像表示装置2の表示面と平行に配置してこの画素群に対応した射出瞳を設けた光線制御子3とを有し、画素から射出した光線が対応した射出瞳を経由することにより三次元画像を表示する三次元画像表示装置1と、光線制御子3の射出瞳を経由して射出した光線群の軌跡の方向に反射する自己収束性スクリーン9と、光線制御子3と自己収束性スクリーン9との間に配置され、光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ光学素子10とから構成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、三次元画像を空間に表示可能な三次元画像表示装置及び三次元空間画像表示方法に関する。
三次元画像表示技術は様々な分類が可能であるが、多眼式やホログラフィとインテグラル・フォトグラフィ方式(以下、IP方式という)のようにメガネなしで三次元画像を表示する場合、例えば、以下の構成を採用することがある。すなわち、二次元的に配列された複数の二次元画像表示用ピクセルが、三次元画像表示用ピクセルを構成し、その前面側に光線制御子を配置する。この光線制御子には、三次元画像表示用ピクセルから略一つの二次元画像表示用ピクセルの画像情報のみを取り出せるように設計された射出瞳が三次元画像表示用ピクセル間隔毎に設けられている。すなわち、この光線制御子によって三次元画像表示用ピクセルを部分的に遮り、観察者が射出瞳を介して視認する二次元画像表示用ピクセルを観察位置毎に異ならしめることで、メガネを使用することなく三次元画像を視認することができる。IP方式を液晶ディスプレイ等電子デバイスに適用した場合を特に、インテグラルイメージング方式(以下、II方式という)と呼ぶ場合がある。以下、II方式について説明する。
II方式では、三次元画像表示用ピクセルに表示される画像を要素画像という。要素画像とは、射出瞳をピンホールに置き換えた場合に撮影されるピンホールカメラ画像に相当している。ただし、現状ではピンホールカメラの銀塩フィルムに比べて電子デバイスの解像度は低く、ここで扱う要素画像とは、撮影角度を異ならせた複数の二次元画像を構成する画素の集合体に過ぎない。すなわち、個々の三次元画像表示用ピクセルに表示された要素画像は複数の異なる方向から撮影した二次元画像(視差画像)の構成要素の集合であり、この集合のうち、観察者の観察方向に一致した画素情報、すなわち実際に三次元像が存在した場合に見えるべき二次元画素情報のみが射出瞳を経由して観察者に視認される。
多眼式とII方式の相違は、電子デバイスの解像度の低さが原因で発生している。理想的には要素画像の撮影角度は連続しているべきだが、電子デバイスの解像度が不足していることから離散的にならざるを得ない。この時に、射出瞳と画素を結ぶ線、すなわち射出瞳を経由して射出する光線同士が、視距離で集光するように設計されているのが多眼式、視距離で集光点を設けないのがII方式である。
多眼式の原理を説明するために、まず2眼式について説明する。2眼式は、各撮影位置で透視投影的に取得した二次元画像が眼間距離(例えば63mm)で離間した一対の点に集光するような設計を採用した三次元画像表示方式である。この設計によると、観察者は画面からある観察視距離だけ離れた位置で、メガネを使用することなく右眼と左眼とで別々の像(2つの撮影位置で撮影した各二次元画像)を見ることができる。この集光点を水平方向に2つ以上並べた場合が多眼式である。集光点を増やしたことにより、観察位置が水平方向に移動するのに応じて、左眼で観察される像及び右眼で観察される像の双方が切り替わることから、観察者は、観察位置の移動に応じて三次元画像が変化する様子を確認することができる。
II方式の特徴は、各撮影位置で撮影した二次元画像が視距離近傍で一点に集光しないようにすることである。例えば、観察位置が表示面から無限遠だけ離れた観察者の観察位置から取得した画像が、観察位置ごとに切り替わるように設計する。典型的な例では、異なる射出瞳同士から射出する光線同士が平行になるように設計し、三次元画像表示用画像が平行投影法で撮影した画像から作成することができる。このような設計によると、現実には観察者の観察距離は有限なので、片眼で観察される二次元画像が何れかの撮影位置で撮影した二次元画像と等しくなることはない。しかしながら、右眼で観察される二次元画像と左眼で観察される二次元画像のそれぞれは、複数の方向から平行投影法で撮影した画像の足しあわせにより構成されることで、平均的にはその観察位置から撮像した透視投影法による二次元画像となる。この結果、右眼と左眼で別々の像を見ることができ、観察者が知覚する三次元画像は、撮影された物体を何れかの方向から実際に観察した場合に認識される三次元画像と同等となる。すなわち、II方式では観察位置が仮定されない。この結果、観察位置が水平方向に移動するのに応じて、左眼で観察される像及び右眼で観察される像の双方が連続的に切り替わることから自然な運動視差が得られる。
ただし、レンチキュラーシート等を用いたII方式のように、水平方向にのみ視差を与える一次元II方式の場合、正しく三次元画像を透視投影的に観察するためには、各視差画像は、水平を平行/垂直を透視で作成する必要がある。垂直を透視で作成するためには、基準となる視距離(=撮影距離)を定める必要が生じる。その結果、視距離においてのみ歪みの無い三次元画像が観察できるが、この距離を前後にはずれると、観察される三次元画像の垂直方向には歪みが含まれる。よって、歪みの無い三次元画像を観察できる領域を前後方向に広げる場合は、正しくは二次元II方式を採用することが好ましい。しかしながら、一次元III方式においても、有る程度は前後に移動しても歪みを意識せずに三次元画像を観察できることがわかっている。
このII式三次元画像表示装置における三次元画像表示領域を定性的に表現すると、画面上の射出瞳のナイキスト周波数が当該表示装置における表示可能な最高空間解像度であり、この画面上を基準として、奥行き、手前方向の空間に表示される三次元画像の最高解像度は、画面上から離れるに従って低下する傾向にある(例えば、非特許文献1を参照)。この表示領域を超えて三次元画像を表示すると、異なる方向から取得した視差画像情報が分離して視認されてしまうことから、観察者は立体ではなく二重像として知覚してしまう。
ところで、多眼式においては、プロジェクターと自己収束型スクリーンを用いた形態が提案されている。ここでの自己収束型スクリーンとは、入射した光線の軌跡が維持されたまま、その進行方向だけ逆転した光線を反射する機能を有するスクリーンを指し、具体的には、コーナーキューブ構造がアレイ状に並んだシートや、球形の樹脂ビーズが敷き詰められたシート、ハエの目レンズの背面の焦点面に拡散反射板を設けたシートなどが挙げられる。略瞳孔間距離で配置された二台以上のプロジェクターとこのスクリーンを対峙して設置し、プロジェクターから射出され、自己収束型スクリーンでプロジェクターに戻る反射光線群は、そのままだとプロジェクターの光線射出部分(例えばレンズ)に集光するが、自己収束性を少々低下させ、反射光線群の収束位置をプロジェクターの光線射出部分からずらす、または広げて観察者の両眼で観察可能にし、両眼視差による立体視を実現する。三台以上のプロジェクターから投影する場合は、これに不連続ではあるが運動視差も付与される。
一方、IP方式は立体写真として開発されたが、マイクロレンズアレイ越しに焼き付けた印画紙と元のレンズを組み合わせて三次元画像を表示すると、撮影した物体の凹凸が逆転する(逆立体視)という問題があった。これは、IP方式で与えられる像が実像であることに起因しており、正しく元の位置に実像を再生するために、観察者から見ると裏返しになるという現象である。これに対し、裏返しの像を表示したIP方式の三次元画像表示系に自己収束型スクリーンを対峙させ、反射光線をハーフミラーで取り出して、凹凸を直した像を表示する方法が紹介されている(例えば、非特許文献2を参照)。
ところが、上記実写画像は、当然ながらディスプレイより前面に配置されたオブジェクトを対象にしていたために、三次元画像の表示位置はディスプレイ面より前方、すなわち、解像度がある程度低下した領域に限られていた。また、以下で詳細を述べる三次元空間像の観察領域は全く論じられていない。
H. Hoshino、et al., J.Opt.Soc.Am.A.,15,2059(1998). C.B.Burckhardt、et al.,Appl.Opt.,7(3)627(1968).
自然な運動視差を伴うことから、より実物に近く見やすい三次元画像を表示するII方式において、表示される三次元画像の空間周波数がもっとも高い位置が原理的に画面上に固定されるという問題があった。このために、目前に迫る三次元画像を表示した場合には、その三次元画像の空間周波数の低下が避けられなかった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、高い空間周波数の三次元画像を目前に表示可能な、三次元空間画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の三次元空間画像表示装置は、要素画像を表示する画素群を構成する画素がマトリックス状に配置される二次元画像表示手段と、前記二次元画像表示手段の表示面と平行に配置して前記画素群に対応した射出瞳を設けた光線制御子とを有し、前記画素から射出した光線が対応した射出瞳を経由することにより三次元画像を表示する三次元画像表示手段と、前記光線制御子の射出瞳を経由して射出した光線群の軌跡の方向に反射する自己収束性スクリーンと、前記光線制御子と前記自己収束性スクリーンとの間に配置され、光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ光学素子とを備える。
また、前記三次元空間画像表示装置において、光学素子の透過と反射の性能が直交した光学軸を有しており、光学素子と自己収束性スクリーンの間にλ/4板が配置されていることを特徴とする。
また、前記三次元画像表示手段で表示した三次元画像が観察できる範囲とスクリーンのサイズを一致、またはそれ以上にしたことを特徴とする。
また、前記三次元画像表示手段で表示された三次元画像の表示面からの飛び出し量をda、三次元画像表示装置の幅をWとした場合に、前記三次元画像表示手段の表示面と前記自己収束性スクリーン面との距離を(W+da)より大きくしたことを特徴とする。
また、複数の前記三次元画像表示手段と、各前記三次元画像表示手段から射出した光線群の軌跡の方向に反射する複数の自己収束性スクリーンと、前記複数の三次元画像表示手段と前記複数の自己収束性スクリーンとの間にそれぞれ配置され光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ複数の光学素子と、前記複数の光学素子を経由した光線群が同一の方向に射出するように構成したことを特徴とする。
更に、前記三次元画像表示部からの光線を前記光学素子で反射した方向に自己収束性スクリーンを配置することを特徴とする。
また、前記三次元画像表示手段の表示面と前記光学素子の反射面が45度と異なる角度を成すように設定されていることを特徴とする。
また、前記三次元画像表示手段を可動にしたことにより、三次元画像表示手段の表示面と光学素子の反射面のなす角が連続的に変化する回転手段を備えたことを特徴とする。
また、前記三次元画像表示手段を可動にしたことにより、三次元画像表示装置の表示面と光学素子の反射面との距離を連続的に変化する移動手段を備えたことを特徴とする。
また、前記光学素子を可動にしたことにより、三次元画像表示手段の表示面と光学素子の反射面のなす角が連続的に変化する回転手段を備えたことを特徴とする。
更に、要素画像を表示する画素群を構成する画素が二次元画像表示手段によりマトリックス状に配置され、前記二次元画像表示手段の表示面と平行に配置して前記画素群に対応した射出瞳を設けた光線制御子の射出瞳を経由して射出した光線が、自己収束性スクリーンにより射出した光線群の軌跡の方向に反射し、前記光線制御子と前記自己収束性スクリーンとの間に配置され、光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ光学素子により前記射出瞳を経由して射出した光線と前記自己収束性スクリーンから反射した光線とから三次元画像を表示することを特徴とする。
本発明によれば、周波数の高い三次元画像を観察者の目前に表示することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、三次元画像表示装置の一般的な構成(水平断面図)を図1に示す。この図1に示す三次元画像表示装置1は、例えば液晶パネルからなる二次元画像表示装置2とレンチキュラーレンズからなる光線制御子3とを備えている。三次元画像表示装置1の水平幅をW、三次元画像表示装置1を直視する場合に三次元画像を観察可能な領域を、視距離Lと視距離L上の視域幅VW(4)で示す。光線制御子の両端の射出瞳(レンズ)から射出した光線群が占める領域はそれぞれ5、6で示す。全ての射出瞳から射出した光線群が視距離L上の視域幅VW(4)を通過するように設計することで、全ての射出瞳から射出した光線群が、両端のレンズから射出した光線群5、6が重なった領域(視域8)を満たす。この視域8に観察者の両眼が位置すると、三次元画像表示装置1全面について表示された三次元元画像を正しく観察することができる。より詳細に説明すれば、各射出瞳に対応して配置された要素画像から射出した光線群が満たす領域が、視域8であり、これをはずれた領域に観察者が位置した場合、本来の射出瞳に隣接した射出瞳を経由した光線群を視認することにより、本来観察されるべき三次元画像とは異なる三次元画像(偽像と呼ぶ)が観察される。
三次元画像表示装置1が多眼式の場合、視距離L上に集光点を設けるように設計することで、図1に示した視域8を実現できる。具体的には、各射出瞳に対応した画像が表示された画素群の幅より射出瞳の設置周期を若干狭く設計する。これにより、各画素群の中心と対応した射出瞳を結ぶ線は、視距離上の一点で交差する。すなわち、視距離で各射出瞳に対応した画像が見られる範囲が最大化し、三次元画像を観察できる範囲4(視域幅VW)が最大化される。
一方、光線が分散していることが特徴のII方式の場合は、多眼式にように各射出瞳に対応した画像が表示される画素群の幅をひとつの値にすることができないが、各射出瞳に対応した画素群の幅を画素幅単位で調整し、各射出瞳に対応した画像が表示された画素群の中心と対応する射出瞳を結ぶ線を、視距離L上の略一点で交差するように設計することができる。これにより、多眼式の場合と同様、視距離L上の視域幅4(VW)内に全射出瞳から射出した光線を入射させ、最大化するとともに視域8を実現する。
以上は、三次元画像表示装置1を直視する場合の視域の定義であり、本発明の実施形態の三次元空間画像表示装置の視域については後述する。
二次元画像表示装置2は、表示面内に位置が定められた画素が平面的にマトリクス状に配置されているものであれば、直視型や投影型の液晶表示装置やプラズマ表示装置や電界放出型表示装置や有機EL表示装置などであってもよい。光線制御子3としては、その概略垂直方向に延び概略水平方向に周期構造をもつスリットまたはレンチキュラーシートが使用される。以下、図面は、レンチキュラーシートを用いた場合の水平断面図であり、垂直方向には視差が無く、ディスプレイと平行な水平方向にのみ視差を付与した構成について示す。しかしながら、このレンチキュラーシートは、垂直方向にも視差を有するレンズアレイで置換しても良く、また、垂直方向にのみ視差を有するレンチキュラーシートであっても良い。ただし、後者の場合、視距離Lにおける視域幅は図を記載した紙面に垂直方向に設定されるので、ここでは説明を省略する。
この三次元画像表示装置1に表示される三次元元画像を三角形7で概念的に示した。三角形7の3つの頂点のうち、Bは飛び出し、Aは画面上、Cは奥行き方向に表示されているとする。図中に示されたdaは三次元画像の(二重像として観察されないための)飛び出し限界、dbは奥行き限界を示している。da、dbは、三次元画像表示装置1の設計値と、表示される三次元画像7の空間周波数から一義的に求められる(非特許文献1を参照)。
次に、三次元空間画像表示装置について図面を参照して説明する。図2に基本的な構成を示す。三次元画像表示装置1の設計から決まった視距離Lとその視域4に該当する位置に、自己収束型スクリーン9を配置、三次元画像を構成する光線の全てを元の方向に折り返す。これをハーフミラーや偏光プリズムなど、反射性と透過性を併せ持つ光学素子10で取り出すことにより、三次元画像表示装置1に表示されていた三次元画像7を、観察者13の目前に三次元空間像12として表示することができる。分かりやすくするために、三次元画像表示装置1が対応する位置を11で示した。この構造により、図1のように最も高い解像度で三次元画像が表示される位置が三次元画像表示装置1の表示面上であったのが、観察者13の目前の空間内に移動したことがわかる。さらに、画面内に表示されていたCや画面上に表示されていたAも空間内に取り出される。また、前述したように、三次元画像表示装置1の視差情報が、図1における紙面に平行な方向だけでなく、紙面に垂直な方向にも、または紙面に垂直な方向にのみ付与された場合は、図1の観察者13で括弧内に示した角度でも三次元画像が観察可能になる。すなわち、三次元画像表示装置1、自己収束型スクリーン9、光学素子10の配置は、図2に示したように、観察者にとって水平方向に展開しても良いが、図2の括弧内の観察者に示したように、観察者にとって垂直方向に展開する構造も可能である。
図2の構成と、プロジェクターと自己収束型スクリーンを組み合わせた従来の投射多眼式ディスプレイとは以下の点で根本的に異なる。すなわち、投射多眼式ディスプレイにおいては、自己収束型スクリーンがディスプレイに相当しており、自己収束型スクリーン面を注視点(視差が無い)として、複数の方向から取得した視差画像を取得方向に一致した方向からのみ視認されるように表示するのに対し、本実施形態においては、三次元画像表示装置1の光線制御子3の面上を注視点として、複数の方向から取得した視差画像が取得した方向に一致した方向からのみ視認されるように表示することにより、三次元空間画像12を生成する。
次に、図2によって、三次元画像7と三次元空間画像12の相違点を確認する。三次元画像7では、最も奥に位置していたCが、三次元空間画像12では最も手前に位置する。また、左右については、三次元空間画像12と三次元画像7で同一であることが確認できる。すなわち、三次元画像7を直視した場合も、観察者が三次元空間画像12を観察した場合も、観察者からみてAが最右で、Bが最も左になる。これは、三次元画像7に比較して、三次元空間画像12では、光線の進行方向が自己収束型スクリーン9によって逆転しているのと、自己収束型スクリーン9と光学素子10の2回反射しているためである。
三次元空間画像12の観察可能範囲とその解像度について説明する。三次元画像表示装置1に表示された三次元画像7を直視する場合の視域を図3で説明する。三次元画像表示装置1の両端のレンズから射出した光線群5、6が満たす領域8が三次元画像7を直視した場合の視域になる。これに対して、本実施形態の三次元空間像表示における視域について図4を利用して説明する。三次元画像7を三次元画像表示装置1の裏面から仮定の観察者14が三次元画像7を観察できる範囲が、三次元空間像12の視域に相当する(三次元画像7と比較すると、反射が一回少ないために、左右が反転している)。三次元画像表示装置1から射出した全ての光線のうち、自己収束型スクリーン9に入射したものだけが反射することから、自己収束型スクリーン9から射出した反射光線群はすべて三次元画像表示装置1の幅Wに入射する。ところが、三次元空間画像表示装置に表示された三次元空間画像を観察すると、観察者はスクリーンを意識せずに三次元画像7を観察することができる。よって、三次元空間像の視域については、三次元画像表示装置のディスプレイに表示された各要素画像から後方に射出した反射光線群が満たす領域として考えるられる。これらの反射光線群が占める領域を改めて図4に示した(図4では光線群の占める領域として代表的な3つのみ記載した15a〜15c)。
ところで、各射出瞳から射出した光線群の反射光は拡散する方向に射出しているために、全要素画像から射出した光線群が重なって入射する領域が、特に仮定の観察者14の位置によっては制限される。特にディスプレイ裏面に近い位置から観察した場合に制限される。すなわち、特に三次元画像7に近い位置では、全ての射出瞳を経由して正しい要素画像を視認されない。より具体的に説明すると、射出瞳を経由して、本来観察するべき要素画像に隣接した要素画像を視認することであり、これらの本来経由するべき射出瞳に隣接した射出瞳を経由した光線群は、本来表示したい三次元画像に類似はしているものの歪みを含んだ偽像を構成してしまうことがある。ここで、三次元空間画像表示装置としての視域を改めて図5に図示した。自己収束性スクリーン9からの反射光の入射範囲は線分16で示される範囲となるものの、正しい三次元画像を表示させる領域は15a〜15cとなる。
三次元空間画像表示装置の視域を確保するためには、三次元画像7を背面から観察したと仮定した系で説明すると、図6に示したように、三次元画像表示装置1より大面積のスクリーン9を用意する。一般に、表示系より大きく離間させた目前に三次元空間画像を再生しようとした場合、三次元画像の散乱光を再生するためには、表示される三次元空間画像よりかなり大きな光線発生系が必要になるが、本実施形態も場合によっては必要となる。スクリーン幅と要素画像幅の定め方を図7〜図9を用いて説明する。
(三次元画像表示装置1の画面幅:W)=(三次元画像表示装置1−自己収束型スクリーン9間距離)=(三次元空間像12の視域設定距離)とした場合を図7に示す。三次元空間画像12の視域定義距離での視域幅を最大化するためには、自己収束型スクリーンの水平幅は画面幅の3倍必要になる。同様に、三次元空間画像の視距離をW/2にした場合の構成について、同様に図8に示す。視距離を短くした分、より水平幅の広い自己収束型スクリーンが必要になる。ところが、(三次元画像表示装置1−自己収束型スクリーン9間距離)より、スクリーン幅が大きくなると、光学素子の配置が難しい。よってここでは、(三次元画像表示装置1−自己収束型スクリーン9間距離:L)=(自己収束型スクリーンの水平幅)に設計することにする。この場合の、三次元空間画像12を偽像の混入なしに観察できる視距離(X)は、以下の手順で求められる。
図9において、(三次元画像表示装置1−自己収束型スクリーン9間距離:L)=(スクリーン幅)とした場合に、∠EDF(θ’)は、次式で定義される。
tanθ’=(L−W)/2L・・・(1)
角度θ’は、三次元空間像の視距離Xにおける視域幅の中心Gから三次元画像表示装置背面の中心Hに降ろした垂線と、視域幅の中心Gと三次元画像表示装置端Dを結んだ線の為す∠DGHと等しく、
tanθ’=W/2X・・・(2)
で与えられる。θ’は、∠DGH、∠JGKと等しい。(1)、(2)式より、偽像の混入なしに三次元空間像12を観察できる最近距離(X)は、
X=LW/(L−W)・・・(3)
となる。よって、全ての要素画像からの反射光が入射する基準になる距離(L’)については、
L’=2X=2LW/(L−W)・・・(4)
となり、L’における反射光射幅(JM)は画面幅(W)に等しい。
このような設計における、要素画像幅(w)については、光線制御子における射出瞳ピッチをpeとした場合、次式で求められる。
X:(X−g)=pe:w
w=pe(X−g)/X
=pe{1−g(L−W)/LW}・・・(5)
上記の設計において、光線制御子の略中央にあるレンズから、要素画像を担う光線が射出する角度をθとすると、射出瞳−ディスプレイ画素部のギャップ(g)は、
tanθ=w/2g=W/4X=(L−W)/4L・・・(6)
g=2wL/(L−W)・・・(7)
に設計する必要がある。よって、
θ=arctan(w/2g)
=arctan{(L−W)/4L}・・・(8)
(6)式より、
w=g(L−W)/2L・・・(9)
これと(5)式より、
g(L−W)/2L=pe{1−g(L−W)/LW}
g=2Lpe/{(L−W)(1+2pe/W)}・・・(10)
となる。
二次元画像表示装置2は液晶表示装置であって、その前面に光線制御子3が設けられ、後面にバックライト(図示せず)を設けた場合について説明する。具体的には、液晶表示装置として、QUXGA−LCDパネル(画素数3200×2400、画面サイズ422.4mm×316.8mm等)を使用した。この液晶表示装置において、赤、緑、青色の3種のサブピクセルは独立して駆動可能である。例えば赤、緑、青色の各サブピクセルの横方向の長さは44μmであり、縦方向の長さは132μmである。カラーフィルタ配列はストライプ配列とした。なお、通常の二次元画像表示装置2では、横に並んだ赤、緑、青色の3つのサブピクセルで1つの画素(トリプレット)を構成するが、ここではこの制約を解いて用いた。
光線制御子3は、例えば液晶パネルの画素位置が略焦点距離になるように設計したレンチキュラーシートを用いた。すなわち、水平方向にのみ視差情報を付与する構成とした。本実施形態における三次元画像表示装置1の理想的な設計においては、二次元画像表示装置2の画素部をレンズの焦点位置に一致させる。これによって、画素上の無限小の位置から射出した光線が平行光線で射出する(サブピクセル幅は有限なので、単一のサブピクセルから射出した光線はその幅に応じた範囲に広がりをもって射出する)。この条件において、レンチキュラーシートをPMMA(ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂)で構成した。
二次元画像表示装置2に、三次元空間像12の視域を最大化するために表示される要素画像の配分は、三次元画像表示装置1を直視する場合の視域を最大化するルールとは異なる。まず、
視距離(L)=自己収束型スクリーン幅=633.6mm
としたことにより、式(3)を用いて、
X[mm]=633.6*422.4/(633.6−422.4)
=1267.2
となる。また、レンズピッチをサブ画素ピッチの16倍としたことから、要素画像を構成するサブ画素の水平方向の数は基本的に16個で構成しながら、離散的に15個からなる要素画像を発生させ、要素画像の平均構成サブピクセル数を16弱になるようにした。具体的には、(6)式より、
tanθ=(633.6−422.4)/4*633.6
=1/12
θ=約4.8[°]
(10)式より、
g=2*633.6*0.704/(633.6−422.4)(1+2*0.704/422.4)
=892.1/(211.2*1.003)
=4.2mm
よって、(9)式より、
w=g(L−W)/2L
=0.702mm
(=15.95視差)
すなわち、要素画像幅の平均が15.95になるように、16個からなる要素画像320個につきひとつ15個からなる要素画像が発生するように配置した。これにより、レンチキュラーシートの射出瞳ピッチ(pe)より、要素画像平均幅(w)が狭くなり、隣接したレンズを経由する光線同士で平行の関係を維持しながらも、三次元空間画像表示装置における三次元空間像12の視域(偽像を観察しない領域)を広くした。
レンズの材質をアクリル(n=1.49)としたことから、主点間距離(h)は、
h=レンズ厚(1−1/n)・・・(11)
=g(1−1/n)
=4.2(1−1/1.49)
=1.4mm
よって、焦点距離(f)は、
f=g−h・・・(12)
=4.2−1.4
=2.8mm
レンズの曲率半径は、レンズの式より、
r=(n−1)f・・・(13)
=(1.49−1)×2.8
=1.4mm
で与えられる。
以上のように、レンズの水平ピッチをサブピクセル水平幅の整数倍にすると、各画素から射出した光線がレンズを経由して視認される方向(光線の軌跡と呼ぶ)は、隣接する射出瞳同士で平行の関係となり、自己収束型スクリーン9を設定する距離において、全射出瞳から射出する光線が集光するポイントは発生しない。すなわち、三次元画像表示装置1はII方式としている。
ここで、図10〜図12に直視型三次元画像表示装置に表示するコンテンツの要素画像の画像取得方向とマッピングの関係(概念)を示した。 図10(a)は、それぞれが3個の視差画像23から構成されている4個の要素画像20からなる画像表示ユニット4の表示面を示す図、図10(b)は画像取得位置22と射出瞳3との関係を示す三次元画像表示装置の水平断面図である。なお、図10(a)において、各視差画像23に振られている番号は視差画像番号を示す。例えば、図10(a)に示す表示ユニット2の表示画面の最も左側の要素画像20は左から視差画像番号が1、2、3の視差画像23を有し、左から2番目の要素画像20は左から視差画像番号が2、3、4の視差画像23を有し、左から3番目の要素画像20は左から視差画像番号が3、4、5の視差画像23を有し、左から4番目の要素画像20は左から視差画像番号が4、5、6の視差画像23を有している。
図10(b)において、符号21は視差画像中心と射出瞳3を結ぶ光線であり、対応する視差画像を取得した方向でもある。隣接する射出瞳を経由する光線同士で平行の関係が発生しており、平行投影画像から要素画像を作成可能であることを意味している。画像取得位置22に振られている番号は平行投影視差画像番号、すなわちこの平行投影画像を取得したカメラ番号に対応する。視差画像番号6に対応する画像取得位置を図11(a)に、視差画像番号1に対応する画像取得位置を図11(b)に、視差画像番号5に対応する画像取得位置を図11(c)に、視差画像番号2に対応する画像取得位置を図11(d)に、視差画像番号4に対応する画像取得位置を図11(e)に、視差画像番号3に対応する画像取得位置を図11(f)に示す。例えば、図11(a)からわかるように、表示ユニット2の右から1番目、2番目、3番目の要素画像20は平行投影視差画像番号4の視差画像を用いて構成される。
図2に示したように、三次元空間画像12は、三次元画像7とは凹凸が逆転して表示されることから、目的とする三次元空間画像12を得るためには、三次元画像7の凹凸をあらかじめ反転しておく必要がある。すなわち、三次元画像表示装置1を直視する場合に表示するコンテンツ(図10)に対して、要素画像中心を中心に対称に反転配置した要素画像群(図12)を表示することにより、三次元空間像12の凹凸を補正した。図12では、画像取得位置をずらした複数のカメラ画像(視差画像)から要素画像を作成した例を示したが、三次元画像表示装置1と同等または相似の構成で、二次元画像表示面に撮像素子をおくことで、要素画像群を作成する場合も適用できる。こうして取得した要素画像群をそのまま表示に用いると、表示される三次元画像7が実像であることから凹凸が反転することが知られているが、この要素画像を用いて表示された三次元空間画像は、凹凸が正しい。すなわち、実写コンテンツをそのまま三次元画像として表示できることから、リアルタイム表示が容易になる。
自己収束型スクリーン9としては、具体的には、コーナーキューブ構造がアレイ状に並んだシートや、球形の樹脂ビーズが敷き詰められたシート、ハエの目レンズの背面の焦点面に拡散反射板を設けたシートなどが挙げられる。これにより再帰性反射を実現する。三次元画像表示装置1と自己収束型スクリーン9の間には、45度の角度をなすように光学素子10としてハーフミラーを配置した。例えば、透過光と反射光の比率を1:1とし、水平幅は自己収束型スクリーン9の√2倍である、896.0mmとなる。
この様な構成において、図2に示した位置から三次元空間画像を観察すると、ハーフミラー越しに見える虚像の自己収束型スクリーン9を背景とした範囲で、三次元画像表示装置1の画面上で規定される最高解像度で三次元空間画像12を目前に視認することができた。
実施例2以下は、簡単のために、スクリーン幅=ディスプレイ幅として説明するが、三次元空間画像12の視域を最大化しようとした場合、(1)〜(9)式にしたがって、スクリーン幅と要素画像幅を定めればよい。ただし、設置スペースの関係から、スクリーン幅=ディスプレイ幅で設置しなければならない場合も少なくなく、この場合は、スクリーン幅は不足しているものの(9)式にしたがって要素画像幅を求めてもよく、簡単のために、要素画像幅=射出瞳ピッチ(w=pe)として要素画像を作成することもできる。このような場合、三次元画像12の中の視域が狭くなる(偽像が混入しやすい)ことになるが、少なくともw≦peの関係を満たすことで視域が最低限確保される。
以下、本発明の実施例2による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図13に実施例2における構成を示す。図13では、光学素子10としてハーフミラーを用いた場合に、三次元空間画像12の輝度を向上する方法を示す。例えば、ハーフミラーの透過光と反射光の割合が50%、自己収束型スクリーン9の反射率が70%と仮定すると、三次元空間画像12の輝度は、ハーフミラー10を通過した時点で50%に減少し、自己収束型スクリーン9で反射した時点でさらにその70%に減少し、さらに再度ハーフミラーで反射した時点でその50%に減少することから、理論的には、元の三次元画像7の17.5%まで輝度が低下する。偏光プリズムを使用することで透過光と反射光を理想的にはそれぞれ100%にできた場合は、三次元空間画像12の輝度は自己収束型スクリーン9の反射の際の輝度損失のみを考慮すれば良くなることから、三次元空間画像12の輝度は70%まで上昇するはずだが、大型の偏光プリズムを作成するとは難しく、また高価であり現実的でない。
図13に示したように、三次元画像表示装置1から射出された光線が光線素子10により透過された方向に第1の自己収束型スクリーン9を設け、更に三次元画像表示装置1から射出された光線が光線素子10により反射された方向に第2の自己収束型スクリーン19を設けている。このように第1の自己収束型スクリーン9と第2の自己収束型スクリーン19を設ける構成により、第1の自己収束型スクリーン9を反射して光学素子10により反射された光線と、第2の自己収束型スクリーン19を反射して光学素子10を透過した光線とが合わさることから、三次元空間画像12の輝度が強くなり、光学素子10による輝度低下を抑える効果がある。自己収束型スクリーン9、19は再帰性反射するため、三次元表示装置1の視域4を確保できれば、厳密に位置あわせをしなくても、三次元空間画像12を形成するための光線は正しく像の位置に戻る。
以下、本発明の実施例3による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図14に実施例3における構成を示す。実施例2の構成の他にも輝度を上昇する手段として、ハーフミラーの代わりに、DBEF(反射型偏光性フィルム)板10’を用いた場合の構成を図14に示した。DBEF板はP波とS波の一方を透過し、一方を反射する性能を有する。これに加え自己収束型スクリーン前にλ/4板18を配することにより、二次元画像表示装置2(LCDパネル等)から射出した直線偏光が、DBEF板10’を通過し、自己収束型スクリーンに反射する経路でλ/2だけ位相がずれることで、偏光方向が元より90度直交することから、理論的には全ての光がDBEF板10’で反射され、三次元空間画像の形成に寄与する。この輝度上昇手段では、自己収束型スクリーン19は必要なく、実際はDBEF板10’が二次元画像表示装置2、または自己収束型スクリーン9と45度の角度で配置されることから、三次元空間像12の輝度は元の三次元画像7の輝度の70%程度に輝度向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施例4による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図15に実施例4における構成を示す。図15には、図2より三次元画像表示装置1と自己収束型スクリーン9の距離を離した例を示す。基本的には、図2に示した三次元空間画像表示装置において、三次元画像表示装置1に表示された三次元画像7の表示面からの飛び出し量をda、三次元画像表示装置1の幅をWとした場合に、三次元画像表示装置1の表示面と自己収束型スクリーン9の反射面との距離を(W+da)より大きくすれば図2の三次元空間画像表示装置を構成可能となり、これより三次元画像表示装置1の表示面と自己収束型スクリーン9の反射面との距離を大きくすることで、より空間に浮遊した感覚を増大することができる。この場合、三次元画像表示装置1と光学素子10+自己収束型スクリーン9が離間することから、一点鎖線30、40で示したように、装置を二分化し、光路を装置の外部に配置してもよい。このように、三次元空間画像表示装置としての空間の占有率を最小限に抑えることができ、例えば一点鎖線30で囲む部分は部屋の壁面より奥にし、一点鎖線40で囲む部分のみ居住スペース内に設置するといった構成も可能となる。
以下、本発明の実施例5による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図16に実施例5における構成を示す。図16では、二組の三次元空間画像表示装置を組み合わせることで表示される三次元空間画像12の奥行き方向の表示領域を増大する構成を示した。それぞれ、三次元画像表示装置1aと自己収束型スクリーン9aとの距離、三次元画像表示装置1bと自己収束型スクリーン9bとの距離が異なり、光線素子10aと10bの反射される方向が一致するように配置することで、奥行き方法の表示領域を増やすことができる。図12の構成では二組で示したが、三次元空間画像装置としての体積が増加することに問題が無ければ、組数を増加させることで、高精細に表示可能な領域を観察者13から奥行き方向に増加させることができる。
以下、本発明の実施例6による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図17及び図18に実施例6における構成を示す。図17、18では、光学素子10に対する三次元画像表示装置1の配置角度をかえることで、表示される三次元空間画像の解像度の高い領域(三次元画像の実像の位置11に相当する)を、三次元空間画像表示装置に対して角度を持って設置する方法を示した。このようにすることで、単一の三次元画像表示装置1を用いても、観察者にとって奥行き方向に精細度の高い表示領域を分布させることができ、より立体感の強い三次元空間画像を表示することが可能となる。
図17、18では三次元画像表示装置1を固定したものとして図示しているが、図17、18の関係のいずれも満たすように、三次元画像表示装置1を画面中心(紙面に垂直な方向)を軸として回転させてもよく、更に三次元画像表示装置1の軸回転とその位置に応じた画像を時分割表示することで、単一のパネルで体積表示的な表示も可能となる。
以下、本発明の実施例7による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図19に実施例7における構成を示す。図16に複数組の三次元空間表示装置を組み合わせて奥行き方向の表示領域を増大させる構成を示したが、図19のようには、単一の三次元画像表示装置1を前後に移動させる移動手段((1)〜(2))を設け、この三次元画像表示装置の位置変化に応じた画像(7から7’、12から12’)を時分割表示するようにしてもよい。この構成により観察者13からみて奥行き方向に高い精細度で三次元空間画像を表示することができる。
以下、本発明の実施例8による三次元空間画像表示装置を、図面を参照して説明する。図20に実施例8における構成を示す。図17、18では、三次元画像表示装置1を回転させる構成を示したが、図20に示すように光学素子10を回転させる((1)〜(3))構成にしてもよい。この構成により、三次元空間画像表示装置の装置自体を変形させることなく、簡便に奥行き情報を拡大させることができる。
以上、本発明の実施形態について三次元画像表示装置1と、光学素子10、自己収束型スクリーン9を組み合わせることで観察者13の目前に高精細な三次元空間画像を表示する構成について説明してきたが、これに限定されることなく適用できる。
三次元画像表示装置による三次元画像表示を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 三次元画像表示装置の三次元画像観察可能領域を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の視域を説明するための図。 本発明の三次元空間画像表示装置の視域を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置のスクリーンサイズを示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置のスクリーンサイズを示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置のスクリーンサイズを示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置のスクリーンサイズを計算するための補助図。 要素画像群の作成の概念を示す図。 要素画像群の作成の概念を示す図。 本発明の実施形態の要素画像群の作成の概念を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。 本発明の三次元空間画像表示装置の一実施形態を示す図。
符号の説明
1・・・三次元画像表示装置
2・・・二次元画像表示装置
3・・・光線制御子
4・・・三次元画像表示装置の視距離における視域幅
5・・・最端の射出瞳から射出し、自己収束型スクリーンに入射可能な光線の射出範囲
6・・・最端の射出瞳から射出し、自己収束型スクリーンに入射可能な光線の射出範囲
7・・・三次元画像表示装置に表示される三次元画像
8・・・三次元画像表示装置の観察可能領域
9・・・自己収束型スクリーン
10・・光学素子
11・・仮想の三次元画像表示装置の位置
12・・三次元空間画像
13・・観察者
14・・仮想の観察者
15・・仮想の反射光線群の入射領域
16・・反射光の入射範囲
17・・三次元空間画像の視域
19・・第2の自己収束型スクリーン
20・・要素画像
21・・視差画像中心と射出瞳を結ぶ光線
22・・画像取得位置
23・・視差画像
30・・装置外箱
40・・装置外箱

Claims (11)

  1. 要素画像を表示する画素群を構成する画素がマトリックス状に配置される二次元画像表示手段と、前記二次元画像表示手段の表示面と平行に配置して前記画素群に対応した射出瞳を設けた光線制御子とを有し、前記画素から射出した光線が対応した射出瞳を経由することにより三次元画像を表示する三次元画像表示手段と、前記光線制御子の射出瞳を経由して射出した光線群の軌跡の方向に反射する自己収束性スクリーンと、前記光線制御子と前記自己収束性スクリーンとの間に配置され、光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ光学素子とを具備することを特徴とする三次元空間画像表示装置。
  2. 前記三次元空間画像表示装置において、光学素子の透過と反射の性能が直交した光学軸を有しており、光学素子と自己収束性スクリーンの間にλ/4板が配置されていることを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  3. 前記三次元画像表示手段で表示した三次元画像が観察できる範囲とスクリーンのサイズを一致、またはそれ以上にしたことを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  4. 前記三次元画像表示手段で表示された三次元画像の表示面からの飛び出し量をda、三次元画像表示装置の幅をWとした場合に、前記三次元画像表示手段の表示面と前記自己収束性スクリーン面との距離を(W+da)より大きくしたことを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  5. 複数の前記三次元画像表示手段と、各前記三次元画像表示手段から射出した光線群の軌跡の方向に反射する複数の自己収束性スクリーンと、前記複数の三次元画像表示手段と前記複数の自己収束性スクリーンとの間にそれぞれ配置され光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ複数の光学素子と、前記複数の光学素子を経由した光線群が同一の方向に射出するように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の三次元空間画像表示装置。
  6. 更に、前記三次元画像表示部からの光線を前記光学素子で反射した方向に自己収束性スクリーンを配置することを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の三次元空間画像表示装置。
  7. 前記三次元画像表示手段の表示面と前記光学素子の反射面が45度と異なる角度を成すように設定されていることを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  8. 前記三次元画像表示手段を可動にしたことにより、三次元画像表示手段の表示面と光学素子の反射面のなす角が連続的に変化する表示回転手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  9. 前記三次元画像表示手段を可動にしたことにより、三次元画像表示装置の表示面と光学素子の反射面との距離を連続的に変化する表示移動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  10. 前記光学素子を可動にしたことにより、三次元画像表示手段の表示面と光学素子の反射面のなす角が連続的に変化する光学素子回転手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の三次元空間画像表示装置。
  11. 要素画像を表示する画素群を構成する画素が二次元画像表示手段によりマトリックス状に配置され、前記二次元画像表示手段の表示面と平行に配置して前記画素群に対応した射出瞳を設けた光線制御子の射出瞳を経由して射出した光線が、自己収束性スクリーンにより射出した光線群の軌跡の方向に反射し、前記光線制御子と前記自己収束性スクリーンとの間に配置され、光線群の軌跡を横切るように透過性と反射性を併せ持つ光学素子により前記射出瞳を経由して射出した光線と前記自己収束性スクリーンから反射した光線とから三次元画像を表示することを特徴とする三次元空間画像表示方法。
JP2004208131A 2004-07-15 2004-07-15 三次元空間画像表示装置及び三次元空間画像表示方法 Pending JP2006030507A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004208131A JP2006030507A (ja) 2004-07-15 2004-07-15 三次元空間画像表示装置及び三次元空間画像表示方法
US11/181,824 US20060033732A1 (en) 2004-07-15 2005-07-15 Three-dimensional spatial image display apparatus and three-dimensional spatial image display method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004208131A JP2006030507A (ja) 2004-07-15 2004-07-15 三次元空間画像表示装置及び三次元空間画像表示方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006030507A true JP2006030507A (ja) 2006-02-02

Family

ID=35799535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004208131A Pending JP2006030507A (ja) 2004-07-15 2004-07-15 三次元空間画像表示装置及び三次元空間画像表示方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20060033732A1 (ja)
JP (1) JP2006030507A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011034086A (ja) * 2007-05-23 2011-02-17 Kwangwoon Univ Research Inst For Industry Cooperation 立体映像ディスプレイ方法及びシステム並びに立体映像ディスプレイプログラムが記録された記録媒体
JP2014164196A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Nikon Corp 三次元投射装置
JP2017010014A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 群創光電股▲ふん▼有限公司Innolux Corporation 画像表示装置
JP2017097084A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 日本放送協会 立体像表示装置
JP2019135512A (ja) * 2018-02-05 2019-08-15 シャープ株式会社 立体表示装置、及び空中立体表示装置
JP2021047440A (ja) * 2015-12-07 2021-03-25 国立大学法人宇都宮大学 表示装置及び空中像の表示方法
WO2021193475A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 株式会社小糸製作所 画像表示装置
US11340475B2 (en) 2015-12-07 2022-05-24 Utsunomiya University Display device for aerial image having retro-reflective part

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1946566B1 (en) * 2005-11-04 2010-09-01 Koninklijke Philips Electronics N.V. Rendering of image data for multi-view display
JP4961135B2 (ja) * 2005-11-24 2012-06-27 国立大学法人東京農工大学 立体画像記録体
KR100816078B1 (ko) * 2006-06-19 2008-03-24 광운대학교 산학협력단 공간영상 투영장치 및 그 방법
CN102985013B (zh) * 2011-05-23 2015-04-01 株式会社东芝 医用图像诊断装置、图像处理装置以及超声波诊断装置
US8717425B2 (en) * 2011-11-18 2014-05-06 Leslie C. Hardison System for stereoscopically viewing motion pictures
CN103019023B (zh) * 2012-11-21 2015-10-28 中山大学 基于体视技术的全视角三维显示系统和方法
DE102013201772A1 (de) * 2013-02-04 2014-08-07 Osram Gmbh Beleuchtungsanordnung und Verfahren zum Herstellen einer Beleuchtungsanordnung
KR102143463B1 (ko) * 2015-09-24 2020-08-12 삼성전자주식회사 다시점 영상 디스플레이 장치 및 그 제어 방법
EP4058852A4 (en) * 2019-11-12 2024-04-24 Light Field Lab Inc RELAY SYSTEMS

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6008945A (en) * 1996-09-19 1999-12-28 Fergason; James L. Display system using conjugate optics and accommodation features and method of displaying and viewing an image
US6999110B2 (en) * 2000-08-30 2006-02-14 Japan Science And Technology Corporation Three-dimensional image display system
WO2002073289A1 (fr) * 2001-03-14 2002-09-19 Sanyo Electric Co., Ltd. Ecran de visualisation tridimensionnel, et procede de creation d'images video pour l'ecran de visualisation tridimensionnel
US7425951B2 (en) * 2002-12-27 2008-09-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Three-dimensional image display apparatus, method of distributing elemental images to the display apparatus, and method of displaying three-dimensional image on the display apparatus

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011034086A (ja) * 2007-05-23 2011-02-17 Kwangwoon Univ Research Inst For Industry Cooperation 立体映像ディスプレイ方法及びシステム並びに立体映像ディスプレイプログラムが記録された記録媒体
JP2014164196A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Nikon Corp 三次元投射装置
JP2017010014A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 群創光電股▲ふん▼有限公司Innolux Corporation 画像表示装置
JP2017097084A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 日本放送協会 立体像表示装置
JP2021047440A (ja) * 2015-12-07 2021-03-25 国立大学法人宇都宮大学 表示装置及び空中像の表示方法
JP7067809B2 (ja) 2015-12-07 2022-05-16 国立大学法人宇都宮大学 表示装置
US11340475B2 (en) 2015-12-07 2022-05-24 Utsunomiya University Display device for aerial image having retro-reflective part
JP2019135512A (ja) * 2018-02-05 2019-08-15 シャープ株式会社 立体表示装置、及び空中立体表示装置
WO2021193475A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 株式会社小糸製作所 画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20060033732A1 (en) 2006-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW571120B (en) Three-dimensional display method and its device
US10448005B2 (en) Stereoscopic display device and parallax image correcting method
US20060033732A1 (en) Three-dimensional spatial image display apparatus and three-dimensional spatial image display method
US7419265B2 (en) Autostereoscopic projection system
JP3966830B2 (ja) 立体表示装置
JP5316909B2 (ja) 立体画像表示装置、及び表示パネル
JP6677385B2 (ja) 立体表示装置及び視差画像補正方法
JP5478445B2 (ja) 裸眼立体視ディスプレイ
CN100595669C (zh) 一种双面显示屏及其三维显示装置
JP2024045434A (ja) 表示装置
JP2007240965A (ja) 立体表示ディスプレイ
CN111856775A (zh) 显示设备
JP2007336002A (ja) 多視点映像表示装置
JP2007304248A (ja) 3次元表示装置
JP2004212666A (ja) 3次元画像表示装置、この表示装置に視差画像を配分する方法及びこの表示装置に3次元画像を表示する方法
JP4741395B2 (ja) 立体映像表示装置
JP2008541165A (ja) フラットパネルディスプレイを利用した3次元映像表示装置
JP5888742B2 (ja) 立体表示装置
JP2007206655A (ja) 立体像表示装置
JP2007264448A (ja) 表示装置
JPH06311537A (ja) 投写型映像表示装置
WO2021085287A1 (ja) 画像表示装置
JP2008046525A (ja) 立体像撮影装置と表示装置
JPH11285031A (ja) 立体画像表示装置
TWI394983B (zh) 自動立體顯示之可控制的照明裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080310

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080415