JP5031909B2 - 3次元表示装置 - Google Patents

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本発明は、3次元表示装置に係わり、特に、プロジェクタを用いて、複数の表示面に表示される2次元像の輝度を、それぞれ独立に変化させて3次元立体像を表示する3次元表示装置に関する。
複数の透過型表示装置(例えば、液晶表示装置)を、観察者から見て異なった奥行き位置に配置することにより、観察者に3次元立体像を表示する積層型の3次元表示装置が知られている。この積層型の3次元表示装置の一つに、例えば、下記、特許文献1、特許文献2に開示されている(Depth Fused 3-D)方式の3次元表示装置がある。
特許文献2に記載されているDFD方式の3次元表示装置は、光学的に、複数の表示面、例えば、表示面Aと、表示面Bの2個の表示面を観察者から見て異なった奥行き位置に配置する。ここで、表示面Aのほうが、表示面Bよりも観察者側に近いものとする。
そして、表示面Aと表示面Bの間に存在する3次元物体の3次元立体像を表示する場合には、3次元物体を観察者から見て表示面Aと表示面Bとに射影した2次元像を生成し、これらの2次元像を、表示面Aと表示面Bとに各々表示し、かつ、これらの2次元像の輝度を3次元物体の奥行き位置に応じて変化させる。
このようにすることで、2次元像は、表示面Aと表示面Bの奥行き位置のみに表示されるにも拘わらず、観察者には、3次元立体像が、3次元物体の奥行き位置にあると感じさせることができる。このように、DFD方式の3次元表示装置では、立体視の生理的要因間の矛盾を抑制でき、かつ、情報量を少なくでき、電気的に書き換え可能な3次元動画像を再生することが可能となる。
このDFD方式の3次元表示装置として、例えば、下記特許文献3に開示されているように、ホログラフィック拡散板(ホログラフィック透明スクリーン)と投射型表示装置(プロジェクタ)からなる構成も知られている。
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
特許第3460671号明細書 特許第3022558号明細書 特開2003−57595号公報
図17は、従来のDFD方式の3次元表示装置の一例を示す図であり、前述の特許文献3の図1に記載されている3次元表示装置を示す図である。
図17に示す3次元表示装置は、複数のプロジェクタ型2次元表示装置(例えば、CRT型、LCD型、ILA型、DMD型など)(161,162)と、透明スクリーンである反射型ホログラフィック拡散板(131,132)を用いて、表示装置を構成したものである。
反射型ホログラフィック拡散板(131,132)は、おおむね透明であり、観察者は背後の表示を見ることが可能である。
ただし、図17に示す構成では、プロジェクタからの投影光が他のスクリーンと干渉しないようにスクリーンとプロジェクタを配置しなくてはならず、投影のために透明スクリーン間隔をある程度大きくしなければならなかった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、3次元表示装置において、透明スクリーン間隔を従来よりも狭くすることが可能で、近くから見ても前後に分離しない画像を表示することが可能となる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、3次元表示装置において、透明スクリーン間のクロストークを削減し、多人数向け表示を実現することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
本願の発明者らは、透明スクリーンの間から投影する多層透明スクリーン表示では面間に限界があり連続的な奥行きの表示が困難であることを見出した。
本発明は、前記知見に基づき成されたものであり、本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)観察者から見て異なった奥行き位置に配置される複数の表示装置を具備し、前記複数の表示装置の中の少なくとも2個の前記表示装置は、予め決められたある特定の角度で入ってきた光を反射もしくは拡散させ、それ以外の方向から来た光はそのまま透過させる性質を持った透明スクリーンと、当該透明スクリーンに画像を投影表示する投射型表示装置で構成される3次元表示装置であって、前記透明スクリーンの表示効率が最大となる方向が、2つの透明スクリーンで非平行であり、前記投射型表示装置の光軸が、それぞれ透明スクリーンの表示効率が最大となる方向とほぼ等しい。
(2)(1)において、前記複数の表示装置のうち、観察者から見て最後面の表示装置は、不透明な2次元表示装置である。
(3)(1)または(2)において、前記各表示装置に表示される画像は、前記観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示装置に対して表示対象である3次元物体を前記観察者の視線方向から表示面に射影した2次元像であり、表示したい3次元立体像の奥行き位置に応じて、各表示装置に表示する画像の輝度を分配する輝度分配画像生成装置と、輝度分配された画像を各表示装置に表示させる制御装置とを具備する。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)本発明の3次元表示装置によれば、透明スクリーン間隔を従来よりも狭くすることが可能で、近くから見ても前後に分離しない画像を表示することが可能なる。
(2)本発明の3次元表示装置によれば、透明スクリーン間のクロストークを削減し、多人数向け表示を実現することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1の3次元表示装置の概略構成を示す図である。
本実施例では、2枚の透明スクリーン(20,21)を配置し、それぞれに2台のプロジェクタ(10,11)を使用して画像を投影する。なお、本明細書中において、透明スクリーンとは、予め決められたある特定の角度で入ってきた光を反射もしくは拡散させ、それ以外の方向から来た光はそのまま透過させる性質を持った透明スクリーンのことを意味し、例えば、ホログラム透明スクリーン等である。
本実施例において、観察者側に近い透明スクリーン20としては、例えば、透明フィルム上に液晶材料をコーティングした反射型透明スクリーン(例えば、クリスタルイリュージョンフィルム(製品名))を使用し、もう一つの透明スクリーン21としては、透過型ホログラム透明スクリーンを使用することができる。
プロジェクタ10からの投影光は、観察者100に近い透明スクリーン20に結像される。透明スクリーン20は反射型であるので、結像した光は観察者100の目に効率的に届く。
プロジェクタ11からの投影光は、観察者100から遠い透明スクリーン21に結像される。透明スクリーン21は透過型なので、結像した光は観察者100の方向に向かう。観察者100に近い透明スクリーン20は透明であるので、観察者100は前後の透明スクリーンの画像を同時に見ることができる。
このように、本実施例では積層型の3次元表示が可能となる。そして、本実施例では、光の吸収損失要因がないので明るい画像を見ることができる。また、前面の透明スクリーン20の透過性がよいので後面がぼけることもない。さらに、透明スクリーンに画素構造がないので、モアレ抑制が不要である。
その上、透明スクリーン(20,21)が透明なため空中に浮遊感のある特異な映像表
現が可能であり、当然のことながら、シースルー効果も得られる。
尚、本実施例では、反射型透明スクリーン20を観察者側に設けたが、透過型透明スクリーン21を観察者側に設けることもできる。この場合、プロジェクタを出た強い光が、投影すべき透明スクリーン以外の透明スクリーンに当たるためクロストークによる画質の劣化が起こりやすいが、透明スクリーンの間隔分だけ投影距離を節約できるので、設置スペースを削減できる効果がある。
また、多くの透明スクリーンは、回折効果を利用しているため、特定の方向からの光に対して透明スクリーンとして機能し、それ以外の方向からの光に対しては光を透過する性質がある。したがって、プロジェクタの照射方向を互いに非平行とすることにより、例え、プロジェクタからの光が漏れて意図しない透明スクリーンに達してしまってもそのまま透過されるので、透明スクリーン間のクロストークの少ない良好な3次元像を得ることができる。
[実施例2]
図2は、本発明の実施例2の3次元表示装置の概略構成を示す図である。
本実施例では、2枚の特定の偏光を反射する透明スクリーン(22,23)を配置し、それぞれに2台のプロジェクタ(12,13)を使用して画像を投影する。
本実施例では、前述の実施例1で例示した透明フィルム上に液晶材料をコーティングした反射型透明スクリーンには偏光選択性があるので同種の反射型スクリーンを使用した。即ち、観察者側に近い透明スクリーン22としては、例えば、右円偏光を反射する前述の実施例1に記載の反射型透明スクリーンを、もう一つの透明スクリーン23としては、左円偏光を反射する前述の実施例1に記載の反射型透明スクリーン使用した。
プロジェクタ12からの投影光は、観察者100に近い透明スクリーン22に結像される。透明スクリーン22は反射型であるので結像した光は観察者100の目に効率的に届く。特に、プロジェクタ12からの投影光の偏光を、投影する透明スクリーン22に合わせることにより、反射効率を高めると同時に、漏れ光を抑制することができる。
プロジェクタ13からの投影光は、観察者100から遠い透明スクリーン23に結像される。特に、プロジェクタ13からの投影光の偏光を、観察者100から遠い透明スクリーン23に合わせることにより、観察者100から見て手前の透明スクリーン22の影響を受けずに画像を投影観察することができる。観察者100は前後の透明スクリーンの画像を同時に見ることができる。
本実施例では、前述の実施例1の効果に加え、2台のプロジェクタが片側にあるので投影スペースを削減できるという利点がある。
また、図2の構成では、2種類の透明スクリーンが必要であったが、図3に示すように、隣接した2枚の透明スクリーンの間に1/2波長板、例えば、1/2波長板フィルム1を設けることにより、観察者100から見て奥にある透明スクリーン24に照射される光の偏光を所望の状態にすることができる。即ち、同一の偏光を選択する透明スクリーン2枚で構成可能であり、低コスト化を図ることができる。
さらに、図2、3の例ともに、図4に示すように、透過型の偏光選択性透明スクリーン(25,26)を使用し、背面投影構成にすることも可能である。
さらに、前面投影と背面投影を組み合わせることにより、透明スクリーン4面構成が可能である。また、透明スクリーンの角度選択性を利用することにより透明スクリーン面数をさらに増加させることが可能である。
また、投影に当たっては、図5に示すように、プロジェクタ(12,13)と透明スクリーン(22,23)との間に偏光板(2,3)を設けることにより、偏光の純度を高め画質向上ができることは言うまでもない。
さらに、図6に示すように、透明スクリーンの間に観察者100から見て手前にある透明スクリーン22からの漏洩光を減衰させるような偏光板4を設けることにより、透明スクリーン間のクロストークを減少させ高画質化できる。
偏光板5を中間にはさむ構成は、図7に示すような、前面投影と背面投影の混成構成でも有効であり、偏光板4を挟むことにより、観察者側のプロジェクタ10の光が奥側の透明スクリーン21に投影されることを防ぎクロストークを減少させ高画質化できる。
本実施例では、特定の円偏光を選択する透明スクリーンを使用したが、特定の直線偏光や特定の楕円偏光を選択する透明スクリーンを用いてもよいのは言うまでもない。
また、観察者100から遠い透明スクリーンについては、必ずしも偏光選択性は必要なく、透明性が必要な場合は一般のホログラフィック透明スクリーン、透明性が不要な場合には単なるスクリーンでよいことは言うまでもない。
さらに、観察者100から遠い表示装置については、図8に示すように、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、CRT(陰極線管)ディスプレイ、LED(Light Emission Diode)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、FED(Field Emission Display)、DMD(Digita1 Mirror Display)、EL(electroluminescence)ディスプレイ、リヤプロジェクションディスプレイ、オーロラビジョン、紙芝居など任意の2次元表示装置30であってもよい。
また、多くの透明スクリーンは、回折効果を利用しているため、特定の方向からの光に対して透明スクリーンとして機能し、それ以外の方向からの光に対しては光を透過する性質がある。したがって、プロジェクタの照射方向を互いに非平行とすることにより、たとえプロジェクタからの光が漏れて意図しない透明スクリーンに達してしまってもそのまま透過されるので、透明スクリーン間のクロストークの少ない良好な3次元像を得ることができる。
なお、本実施例1,2では、スクリーンに対して斜め上方から投影する形態について説明したが、下方向や横方向からの投影でもよいことは言うまでもない。また、スクリーンを水平に近い角度で設置し上下方向から投影するなど、様々な形態が可能であることはいうまでもない。
[実施例3]
図9は、本発明の実施例3の3次元表示装置の概略構成を示す図である。
観察者100に近い透明スクリーン20ヘの画像投影は、前述の実施例2、3と同様である。
観察者100から遠い表示として、複数眼の指向性画像を用いるのが、本実施例の特徴である。本実施例では、入射した光をある限定的な角度だけ広げる指向性透明スクリーン27を使用した。
図9では、人間の左右方向に2眼の指向性画像を生成するため、左右方向に20度、上下方向に60度の拡散特性を持つLSD(ビーム整形ディフューザ、Physical Optics Corporation(米国))を使用した。そして、互いのなす角が20°になるようプロジェクタ(14、15)設置し、指向性画像を生成した。
図9に示す3次元表示装置には2つの利用方法がある。
(1)第1は、2つの指向性画像をそれぞれ左右眼に位置で観察し、2眼式立体の効果を合わせて鑑賞するもの。
(2)第2は、両眼が一つの指向性画像が見える位置で観察するもの。この場合、視点位置に対応して指向性画像を表示することにより、異なる視位置でも前後面ずれない表示が可能となり、観察者100が動き回ったり、多人数での視聴が容易となる。
本実施例では後面画像を指向性画像としたが、広がり角が小さい透明スクリーンを使用し、前面画像を指向性画像としてもよいし、両方でもよい。
さらに、2眼式画像での例を述べたが、多眼、超多眼の指向性画像でもよく、また、指向性は水平方向だけでなく垂直方向にあってもよい。
また、観察者100から遠い画面の指向性画像の提示は透明スクリーンに限らず、非透明型のスクリーンでもよい、さらに投射型に限らず、直視型でもよくパララックスバリア、レンチキュラーレンズ、インテグラルフォトグラフィーなど各種の方式のディスプレイを使用できる。
[実施例4]
前述の各実施例では、主に、積層型の3次元表示装置について説明したが、本発明の実施例4の3次元表示装置は、前述の各実施例に記載の3次元表示装置をDFD方式の3次元表示装置に適用した実施例である。
初めに、DFD方式の3次元表示装置について説明する。
図10は、DFD方式の3次元表示方法の原理を説明するための図である。
本実施例では、図10に示すように、観察者100の前面に複数の表示面、例えば、表示面(101,102)(面101が面102より観察者100に近い)を設定し、これらの表示面(101,102)にそれぞれ2次元像を表示する。これらの表示面(101,102)に複数の2次元像を表示するためには、2次元表示装置と種々の光学素子を用いて光学系を構築する。
この2次元表示装置としては、一般的には、例えば、CRT(陰極線管)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、LED(Light Emission Diode)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、FED(Field Emission Display)、DMD(Digita1 Mirror Display)、プロジェクション型ディスプレイ、線描画型ディスプレイなどを用いることができるが、本実施例においては最後面の表示面が透過型透明スクリーンである必要がない場合に限り、最後面の表示装置として、これらの2次元表示装置を使用することができる。
また、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図10は、前述の特許文献2に記載されているものと同じ構成のものであり、また、この表示面の設定方法については、前述の特許文献2を参照されたい。
以下、DFD方式の3次元表示方法について説明する。
初めに、図11に示すように、観察者100に提示したい3次元物体104を、観察者100の両眼の視線方向から、前記の表示面(101,102)へ射影した像(以下、「2D化像」と呼ぶ)である2D化像(105,106)を生成する。
この2D化像の生成方法としては、例えば、視線方向から3次元物体104をカメラで撮影した2次元像を用いる方法、あるいは別の方向から撮影した複数枚の2次元像から合成する方法、あるいはコンピュータグラフィックによる合成技術やモデル化を用いる方法など種々の方法がある。
前記2D化像(105,106)を、図10に示すように、各々表示面101と表示面102の双方に、観察者100の右眼と左眼とを結ぶ線上の一点から見て重なるように表示する。これは、例えば、2D化像(105,106)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大・縮小を制御することで可能となる。
本実施例では、前記構成を有する装置上で、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の奥行き位置に対応して変えて、表示面101と表示面102の間に存在する3次元物体104の3次元立体像を表示する。
その2D化像(105,106)の各々の輝度の変え方の一例について説明する。
例えば、3次元物体104が表示面101上にある場合には、図12に示すように、この上の2D化像105の輝度を3次元物体104の輝度に等しくし、表示面102上の2D化像106の輝度はゼロとする。
なお、図12ないし図16では、白黒図面であるため、分かりやすいように、輝度の高い方を濃く示してある。
次に、例えば、3次元物体104が観察者100より少し遠ざかって表示面101より表示面102側に少し寄った位置にある場合には、図13に示すように、2D化像105の輝度を少し下げ、2D化像106の輝度を少し上げる。
さらに、例えば、3次元物体104が観察者100よりさらに遠ざかって表示面101より表示面102側にさらに寄った位置にある場合には、図14に示すように、2D化像105の輝度をさらに下げ、2D化像106の輝度をさらに上げる。
さらに、例えば、3次元物体104が表示面102上にある場合には、図15に示すように、この上の2D化像106の輝度を3次元物体104の輝度に等しくし、表示面101上の2D化像105の輝度はゼロとする。なお、前述の説明において、表示面(101,102)上に表示される2D化像の輝度をゼロとすることは、表示面(101,102)上に何も表示しないことを意味する。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(105,106)であっても、観察者100にはあたかも表示面(101,102)の中間に3次元物体104が位置しているように感じられる。
即ち、例えば、表示面(101,102)にほぼ等輝度の2D化像(105,106)を表示した場合には、表示面(101,102)の奥行き位置の中間付近に3次元物体104があるように感じられる。
この場合に、この3次元物体104は、観察者100には立体感を伴って知覚される。なお、前記説明においては、例えば、3次元物体全体の奥行き位置を、例えば、表示面(101,102)に表示した2次元像を用いて表現する方法について主に述べたが、本実施例は、例えば、3次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使用できることは明らかである。
3次元物体自体が有する奥行きを表現する場合における重要な要点は、図10に示す構成を有する装置上で、2D化像(105,106)の各々の部位の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体104の各部位が有する奥行き位置に対応して変えることである。
その2D化像(105,106)の各々の輝度の変え方の一例について説明する。
図16(a)が観察者100に近い表示面、例えば、表示面101に表示される2D化像の一例であり、図16(b)が観察者100から遠い表示面、例えば、表示面102に表示される2D化像の一例である。
例えば、3次元物体として、図16に示したようなケーキを例に取ると、上に立てたロウソクを除き、ケーキ(3次元物体)の上面及び下面は、例えば、ほぼ平坦であり、かつその側面は、例えば、円柱状であり、ロウソクは、例えば、上面の円周近傍に配置する。
この場合の2D化像では、上面及び下表示面においては、上方の方が奥に位置し、かつその側面では真ん中が手前で端に行くに従って奥に位置し、さらに隠れている上方の真ん中は奥に位置することとなる。
この場合、上面及び下表示面における輝度変化は、観察者100に近い表示面、例えば、表示面101においては、図16(a)に示すように、観察者100に近い部位(2D化像では、例えば、下方)が輝度が高く、かつ遠い部位(2D化像では、例えば、上方)が輝度が低くなるようにその奥行き位置に対応して徐々に変化させる。また、観察者100に遠い表示面、例えば、表示面102においては、図16(b)に示すように、観察者100に近い部位(2D化像では、例えば下方)が輝度が低く、かつ遠い部位(2D化像では、例えば、上方)が輝度が高くなるようにその奥行き位置に対応して徐々に変化させる。
次に、円柱部分の輝度変化もその奥行き位置に対応して、観察者100に近い表示面、例えば、表示面101においては、図16(a)に示すように、観察者100に近い部位(例えば、真中付近)が輝度が高く、かつ遠い部位(例えば、左右の端付近)が輝度が低くなるように徐々に変化させる。
また、観察者100に遠い表示面、例えば、表示面102においては、図16(b)に示すように、観察者100に近い部位(例えば、真中付近)が輝度が低く、かつ遠い部位(例えば、左右の端付近)が輝度が高くなるように徐々に変化させる。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2次元像であっても、観察者100にはあたかも上面、下表示面がほぼ平らな円柱状のケーキがあるように感じられる。
なお、前述の説明では、2次元像を配置する表示面の中で主に2つの表示面に関してのみ記述し、かつ観察者100に提示する物体が2つの表示面の間にある場合について述べたが、2次元像を配置する表示面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する物体の位置が異なる場合であっても、同様な手法により3次元立体像を表示することが可能であることは明らかである。
例えば、表示面が3つで、観察者100に近い表示面と、中間の表示面との間に第1の3次元物体が、中間の表示面と、観察者100に遠い表示面との間に第2の3次元物体が存在する場合には、観察者100に近い表示面と、中間の表示面とに、第1の3次元物体の2D化像を表示し、中間の表示面と、観察者100に遠い表示面とに第2の3次元物体の2D化像を表示することで、第1および第2の3次元物体の3次元立体像を表示することができる。
さらに、本実施例においては、2D化像が3次元的に移動する場合に関しては特に述べなかったが、観察者100の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に表示面内での動画再生によって可能であり、奥行き方向への移動に関しては、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元立体像の奥行き位置の時間的変化に対応して変化させることにより、3次元像の動画を表現できることは明らかである。
例えば、3次元立体像が表示面101より表示面102まで時間的に移動する場合について説明する。
3次元立体像が表示面101上にある場合には、表示面101上の2D化像105の輝度を3次元立体像の輝度に等しくし、表示面102上の2D化像106の輝度はゼロとする。
次に、例えば、3次元立体像が、次第に観察者100より時間的に少し遠ざかり、表示面101より表示面102側に時間的に少し寄ってくる場合には、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像105の輝度を時間的に少し下げ、かつ2D化像106の輝度を時間的に少し上げる。
次に、例えば、3次元立体像が観察者100より時間的にさらに遠ざかり、表示面101より表示面102側にさらに寄った位置に時間的に移動する場合には、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像105の輝度を時間的にさらに下げ、かつ2D化像106の輝度を時間的にさらに上げる。
また、例えば、3次元立体像が、遂に表示面102上まで時間的に移動してきた場合には、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させてこの上の2D化像106の輝度を3次元立体像の輝度に等しくなるまで時間的に変化させ、かつ表示面101上の2D化像105の輝度がゼロとなるまで変化させる。
このように表示することにより、人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(105,106)であっても、観察者100にはあたかも表示面(101,102)の間を、表示面101から表示面102に3次元立体像が奥行き方向に移動するように感じられる。
なお、前述の説明では、3次元立体像が表示面101から表示面102まで移動する場合について述べたが、これが表示面(101,102)の間の途中の奥行き位置から表示面102まで移動する場合や、表示面101から表示面(101,102)の間の途中の奥行き位置まで移動する場合や、表示面(101,102)の間の途中の奥行き位置から表示面(101,102)の間の途中の別な奥行き位置まで移動する場合であっても、同様なことが可能なことは明らかである。
また、前述の説明では、2D化像を配置する表示面の中で主に2つの表示面に関してのみ記述し、かつ観察者100に提示する3次元立体像が2つの表示面の間を移動する場合について述べたが、2次元像を配置する表示面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する3次元物体が複数の表示面をまたがって移動する場合であっても、同様な手法により、3次元立体像を表示可能であり、同様な効果が期待できることは明らかである。
さらに、前述の説明では、1個の3次元立体像が2次元像を配置する2つの表示面内で移動する場合について説明したが、複数個の3次元物体が移動する場合、即ち、表示される2次元像が、それぞれ移動方向の異なる複数の物体像を含む場合には、各表示面に表示される物体像の輝度を、物体像毎に、その物体の移動方向および移動速度に応じて変化させればよいことは明らかである。なお、本実施例の3次元表示方法の詳細な説明については、前述の特許文献2を参照されたい。
本実施例では、表示する画像の輝度を、DFD方式により、即ち、表示する画像の表示位置に応じて、隣接する2つのスクリーン(例えば、透明スクリーン20と透明スクリーン21)に分配する輝度分配画像生成装置50と、輝度分配された画像を各透明スクリーンに表示させる制御装置51とを備え、前述の透明スクリーン(20〜23)に、各プロジェクタから前述した2D化像を投影・表示することにより、DFD方式で3次元立体像を表示する。この場合に、輝度分配画像生成装置50は、各プロジェクタ内に組み込まれていてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、疲労の少ない大画面の3次元表示を、安価かつ容易に行うことが可能である。また、表示面間を狭くでき、奥行き感が連続になるとともに、装置の奥行きを短くすることができる。
また、画面間のクロストークを削減でき、さらに、異なる視位置でも2重像になりにくい積層型の3次元表示が可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
本発明の実施例1の3次元表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の3次元表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例3の3次元表示装置の概略構成を示す図である。 DFD方式の三次元表示方法の表示原理を説明するための図である。 DFD方式の三次元表示方法において各表示面に表示される2D化像の一例を説明するための図である。 DFD方式の三次元表示方法における、三次元立体像の表示方法を説明するための図である。 DFD方式の三次元表示方法における、三次元立体像の表示方法を説明するための図である。 DFD方式の三次元表示方法における、三次元立体像の表示方法を説明するための図である。 DFD方式の三次元表示方法における、三次元立体像の表示方法を説明するための図である。 DFD方式の三次元表示方法において、三次元物体自体が有する奥行きを表現する場合に、表示面に表示する2D化像の一例を示す図である。 DFD方式の3次元表示装置の一例を示す図である。
1 1/2波長板フィルム
2,4 右円偏向を減衰させる偏光板
3 左円偏向を減衰させる偏光板
10,11,14,15,161,162 プロジェクタ
12,14 右円偏向光投射プロジェクタ
13 左円偏向光投射プロジェクタ
20,21 透明スクリーン
22,24 右円偏向反射透明スクリーン
23 左円偏向反射透明スクリーン
25,26 右円偏向拡散透明スクリーン
27 指向性透明スクリーン
30 2次元表示装置
50 輝度分配画像生成装置
51 制御装置
100 観察者
101,102 表示面
104 3次元物体
105,106 2D化像
131,132 反射型ホログラフィック拡散板

Claims (3)

  1. 観察者から見て異なった奥行き位置に配置される複数の表示装置を具備し、
    前記複数の表示装置の中の少なくとも2個の前記表示装置は、予め決められたある特定の角度で入ってきた光を反射もしくは拡散させ、それ以外の方向から来た光はそのまま透過させる性質を持った透明スクリーンと、当該透明スクリーンに画像を投影表示する投射型表示装置で構成される3次元表示装置であって、
    前記透明スクリーンの表示効率が最大となる方向が、2つの透明スクリーンで非平行であり、前記投射型表示装置の光軸が、それぞれ透明スクリーンの表示効率が最大となる方向とほぼ等しいことを特徴とする3次元表示装置。
  2. 前記複数の表示装置のうち、観察者から見て最後面の表示装置は、不透明な2次元表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の3次元表示装置。
  3. 前記各表示装置に表示される画像は、前記観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示装置に対して表示対象である3次元物体を前記観察者の視線方向から表示面に射影した2次元像であり、
    表示したい3次元立体像の奥行き位置に応じて、各表示装置に表示する画像の輝度を分配する輝度分配画像生成装置と、輝度分配された画像を各表示装置に表示させる制御装置とを具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3次元表示装置。
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