JPWO2009004898A1 - 電子写真装置用クリーニングブレード - Google Patents
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Abstract
本発明は、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を有する電子写真装置用クリーニングブレードを提供することを目的とし、本発明の電子写真装置用クリーニングブレードは、弾性ゴム部材及び支持部材を有する電子写真装置用クリーニングブレードであって、上記弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有し、更に少なくともクリーニング面側表面が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有することを特徴とする。
Description
本発明は、電子写真装置用クリーニングブレードに関する。
静電式電子写真複写機では、一般に、像担持体の表面に放電により静電荷を与え、その上に画像を露光して静電潜像を形成し、次に、帯電したトナーを静電潜像に付着させて現像し、そのトナー像を記録紙に転写し、最後に、トナー像が転写された記録紙上にトナーを定着させることによって複写が行われる。
従って、複数枚の記録紙に順次複写を行うためには、上記の工程において、像担持体から記録紙にトナー像を転写した後、像担持体の表面に残留したトナーを除去する必要がある。このようなトナーの除去は、通常、支持部材及び弾性ゴム部材を有する電子写真装置用クリーニングブレードにより行われている。
近年、より高品質な印刷物が要求されていることから、従来の粉砕法トナーに比べ、その形状が球形(真球状、異形状)で、かつ、小粒径の重合法トナーが使用されるようになっている。残留した重合法トナーの除去にエッジ先端角度90°の弾性ゴム部材を備えた従来のクリーニングブレードを使用すると、エッジの変形(エッジ巻き込み)により当接するニップ形状が不安定になる。このため、残留トナーがすり込まれてすり抜けが生じ、クリーニング不良となってしまう。
また一般に、弾性ゴム部材は屈曲や伸張等の変形が繰り返されて与えられるとクラック等の亀裂が生じるおそれがあるため、引き裂き強さ等の機械的強度の向上が求められている。そこで、フィラー等の充填剤を用いて機械的強度を向上させようとすると、通常同時に硬度が高くなってしまう。即ち、従来のクリーニングブレードでは、所望の硬度を維持しつつ、弾性ゴム部材の機械的強度を高めることが困難であるため、耐用期間を長期化させることは困難である。
特許文献1〜2には、傾斜面や面取りされたクリーニングエッジを備えたブレード及びをブレードが開示されている。しかし、このブレードは、傾斜面や面取り部位を相手材に当接させてトナーを除去するものであり、耐久性(耐摩耗性)やクリーニング性も充分ではない。また、弾性部材中において、小粒径の状態でフィラーを分散することは記載されていない。
特許文献3には、平均粒径100μm以下の粒子を使用したクリーニングブレードが開示されている。しかし、このブレードは耐久性(耐摩耗性)やクリーニング性が充分ではない。また、特殊形状のエッジ部を備えた弾性ゴム部材を使用することは記載されていない。
実開平2−55270号公報
実開昭57−139960号公報
特開2006−343411号公報
本発明は、上記現状に鑑み、球形(真球状、異形状)で、かつ、小粒径の重合法トナーを使用した場合であっても、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を有する電子写真装置用クリーニングブレードを提供することを目的とするものである。
本発明は、弾性ゴム部材及び支持部材を有する電子写真装置用クリーニングブレードであって、上記弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有し、更に少なくともクリーニング面側表面が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有することを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレードである。
上記フィラーがシリカ粒子であり、上記シリカ粒子の含有量が上記弾性ゴム部材100容量%中0容量%を超え6容量%以下であることが好ましい。
上記フィラーがシリカ粒子であり、上記シリカ粒子の含有量が上記弾性ゴム部材100容量%中0容量%を超え6容量%以下であることが好ましい。
本発明は、弾性ゴム部材及び支持部材を有する電子写真装置用クリーニングブレードであって、上記弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有し、更にエッジ層及び上記エッジ層以外の層を有する2層以上の複層構造からなることを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレードである。
上記弾性ゴム部材がエッジ層及びベース層からなる2層構造を有することが好ましい。
上記エッジ層が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有することが好ましい。
上記弾性ゴム部材は、ポリウレタンからなることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記エッジ層が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有することが好ましい。
上記弾性ゴム部材は、ポリウレタンからなることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
〔電子写真装置用クリーニングブレード〕
本発明の電子写真装置用クリーニングブレード(以下、単に「クリーニングブレード」ともいう)の弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有している。ここで、「略垂直方向」とは、80〜100度の方向であればよく、85〜95度の方向であることが好ましい。
本発明の電子写真装置用クリーニングブレード(以下、単に「クリーニングブレード」ともいう)の弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有している。ここで、「略垂直方向」とは、80〜100度の方向であればよく、85〜95度の方向であることが好ましい。
図1は、本発明のクリーニングブレードの模式図の一例である(断面図)。図1のクリーニングブレードは、弾性ゴム部材1、支持部材2及び接着剤層3を有している。なお、弾性ゴム部材1は、単層構造、複層構造のいずれであってもよいが、図1では、複層構造(2層以上)の一例として、エッジ層21及びベース層22からなる2層構造の例が示されている。
上記弾性ゴム部材1は、エッジ先端角度4が95〜135度の当接エッジと、弾性ゴム部材1の先端部に、クリーニング面5に対して略垂直方向の面6(以下、「先端垂直面」ともいう)を有している。当接エッジ7(相手材に当接するエッジ)は、クリーニング面5及びこの面5と95〜135度(エッジ先端角度4)をなす面8(以下、「先端エッジ面」ともいう)により形成されている。先端部とは、弾性ゴム部材のうち、ブレード長さ方向の相手材に当接される側の部分であり、図1のクリーニングブレードでは弾性ゴム部材1の右端部分である。
図2は、エッジ先端角度90度のブレード〔(a−1)〜(a−3)〕、本発明のブレード〔(b−1)〜(b−3)〕、エッジ先端角度が鈍角のブレード〔(c−1)〜(c−3)〕、を使用した場合の像担持体(相手材)11の表面のクリーニング挙動を対比した模式図の一例である。
図2の(a−1)、(b−1)、(c−1)は弾性ゴム部材1、13が相手材11に当接する前の状態を示した模式図の一例であり、(a−2)、(b−2)、(c−2)は弾性ゴム部材1、13の当接エッジ7、12を静止した相手材11に当接した状態を示した模式図の一例である。(b−3)は、相手材11の動作中に、クリーニング面5及び先端エッジ面8により形成された当接エッジ7が相手材11上の残留トナー(図示せず)を掻き取っている状態を示した模式図の一例である。これに対し、(a−3)はエッジ先端角度90度、(c−3)はエッジ先端角度が鈍角の当接エッジ12を有する弾性ゴム部材13を使用した場合の残留トナー(図示せず)を掻き取っている状態を示した模式図の一例である。
本発明のクリーニングブレードでは、先ず上記特定形状を有していることに起因して、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を得ることができる。この理由は明らかではないが、以下に述べる作用・機能により、(a−3)、(c−3)の状態に比べて(b−3)の状態のニップ形状が安定化されるためであると推察される。
エッジ先端角度95〜135度の当接エッジ7を有することによって、当接エッジ7の振動(巻き込み)やエッジの変形を抑制できるため、ニップ形状をある程度安定化することができる。しかし、このような当接エッジ7によって得られるニップ形状の安定性は不充分なものであり、クリーニング性は充分なものとはいえない。これは、エッジ先端角度が鈍角のブレードを使用した場合には、(c−3)の状態において、大きな楔形状が形成されるため、トナーが溜まり易くなるとともに、その他の外力も作用し易くなるためであると推察される。
これに対して、本発明における弾性ゴム部材1は、エッジ先端角度95〜135度の当接エッジ7を有しているだけでなく、先端垂直面6も有している。これにより、(b−3)の動作時において、相手材11及び先端エッジ面8により形成される楔形状が小さくなり、またその他の外力が作用する確率が低減することにより外的な力を受け難くなるため、ニップ形状の安定性がより高められると推察される。そして、その結果、圧接力分布が安定し、分布ピーク値が減少しないため、トナーの堰き止め力が維持され、残留トナーのすり抜けを抑制することが可能になると推察される。
また、本発明においては、エッジ形状の安定性が高いため、エッジの摩耗を抑制することもできる。更に、エッジ振動(巻き込み)を抑制することができるため、エッジ反転を防止することも可能となる。そしてその結果、耐久性(耐摩耗性)を向上させることもできる。
本発明の弾性ゴム部材としては、上記特定形状を有し、かつ、少なくともクリーニング面側表面が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有しているものを挙げることができる(図1の例では、クリーニング面5側表面に位置するエッジ層21中にフィラー23が分散している)。図1の弾性ゴム部材1で示されているように、エッジ層21のフィラーの分散状態を最大粒径100nm以下とすることで、エッジ層21の硬さが高い値となることを抑制しつつ、エッジ層21の引き裂き強さ等の機械的特性を向上させることができる。従って、使用中等における亀裂や摩耗の発生が抑制されてクリーニングブレードの耐用期間を長期化させることが可能となる。
また、本発明の弾性ゴム部材としては、上記特定形状を有し、かつ、エッジ層及び上記エッジ層以外の層を有する2層以上の複層構造からなるものを挙げることができる(図1の例では、エッジ層21及びベース層22の2層構造)。これにより、クリーニングブレードの摩耗を抑制できるとともに、クリーニング性を向上させることができる。これは、適当な複層構造を適宜選択することによって、エッジ近傍に生じる応力を分散すること、エッジの振動が抑制されること、エッジのニップ位置を安定させること、エッジにかかる応力を抑制すること、等の作用機能を発揮させることが可能になるためであると推察される。
以上に述べたように、本発明では、弾性ゴム部材として、上記特定形状を有するものを使用すると同時に、(1)弾性ゴム部材のクリーニング面側表面(エッジ層等)に最大粒径100nm以下の状態でフィラーを分散させること、(2)複層構造にすることにより、予想をはるかに超えるクリーニング性や耐久性(耐摩耗性)を得ることが可能になる。
以下、本発明のクリーニングブレードについて、主として図1に示されるブレード(特定形状で、エッジ層及びベース層の2層構造を有し、かつ、エッジ層中にフィラーが分散しているブレード:本発明の一例)を説明する。
本発明のクリーニングブレードは、弾性ゴム部材及び支持部材を有するものである。
上記弾性ゴム部材は、上記クリーニングブレードの使用時に、相手材(像担持体)表面のトナー及び外添剤等を掻き取るものである。
上記弾性ゴム部材は、上記クリーニングブレードの使用時に、相手材(像担持体)表面のトナー及び外添剤等を掻き取るものである。
上記弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジを有している。上記エッジ先端角度が95度未満である場合や135度を超える場合、相手材表面の残留トナーや外添剤等のすり抜けが生じるおそれがある。100〜130度であることが好ましく、105〜125度であることがより好ましい。
上記エッジ先端角度は、弾性ゴム部材における当接エッジの角度であり、クリーニング面と先端エッジ面とがなす角度である。図1のクリーニングブレードでは、エッジ先端角度4を意味する。上記クリーニング面は、図1に示したように、クリーニングブレードの使用時において、ブレードの弾性ゴム部材を相手材に当接させた際、弾性ゴム部材の相手材に接する側のブレード長さ方向の面(相手材に当接される表面側面)である。上記先端エッジ面は、図1に示したように、当接エッジにおいて、クリーニング面と95〜135度(エッジ先端角度)をなす面である。
上記弾性ゴム部材は、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面(先端垂直面)を有している。上記先端垂直面は、弾性ゴム部材の先端部におけるクリーニング面と略垂直方向の面(ブレード長さ方向の背面側面と略垂直をなす面)であり、図1のクリーニングブレードでは、クリーニング面5と反対側の面(接着剤層3が設けられている面)と略垂直をなしている先端垂直面6を意味する。
上記弾性ゴム部材の総厚さに対するクリーニング面に垂直な面(先端垂直面)の厚さの比率h(先端垂直面の厚さ/総厚さ)は、0<h≦0.99の範囲内であることが好ましい。上記範囲内である場合、外的な力を受け難く、残留トナーの回収が容易になるため、優れたクリーニング性が得られる。h=0の場合(即ち、先端垂直面を有さない場合)やh>0.99の場合、相手材表面の残留トナーや外添剤等のすり抜けが生じるおそれがある。0.5<h≦0.95であることがより好ましい。
ここで、上記弾性ゴム部材の総厚さは、クリーニング面及びクリーニング面と反対側の面により形成される厚み(幅)であり、図1のクリーニングブレードでは、総厚さ9で示される幅を意味する。上記弾性ゴム部材の総厚さは、通常1.5〜3mmである。上記先端垂直面の厚さは、先端垂直面の厚さ方向の幅であり、図1のクリーニングブレードでは、先端垂直面の厚さ10で示される幅を意味する。
上記弾性ゴム部材としては、少なくともクリーニング面側表面が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有するものを挙げることができる。この場合、ブレードの耐用期間を長期化することができ、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を得ることができる。
本発明において、「クリーニング面側表面」とは、弾性ゴム部材中のクリーニング面近傍を意味し、例えば、クリーニング面からブレード厚み方向に0.5mm以内の部分である。図1の弾性ゴム部材1では、エッジ層21(クリーニング面側表面)中にフィラー23が最大粒径100nm以下の状態で分散している例が示されている。
本発明において、「フィラーが最大粒径100nm以下の状態で分散された」とは、一次粒子の粒径が100nm以下のフィラーが弾性ゴム部材中に一次粒子の状態で分散されているか、又は、フィラーの一次粒子が複数個凝集して凝集粒子の状態で弾性ゴム部材中に含まれている場合でもその大きさが100nm以下であり、このフィラーが弾性ゴム部材中に100nmを超える状態では実質含有されていないことを意味する。
また、「実質含有されていない」とは、フィラーが一次粒子及び凝集粒子の状態で弾性ゴム部材中に分散されている内、大きさが100nmを超える一次粒子及び凝集粒子が個数で0.5%未満の割合となっていることを意味する。
フィラーが弾性ゴム部材中に100nmを超える状態で含有されているかどうか(フィラーの一次粒子及び凝集粒子の粒径)、並びに、その個数については、例えば、走査型オージェ電子分光装置を用いて、弾性ゴム部材のクリーニング面側表面(図1では、エッジ層21の表面)における無作為に選定した数箇所に対して、上記フィラー特有の元素によるマッピングを実施することで確認することができる。
また、更に詳細な分散状態については、例えば、リガク社製試料水平型X線回折装置「RINT−TTR III」を用いて、CuKα線、管球電圧50kV、電流300mAの条件で、クリーニング面側表面(エッジ層の表面)の表面に対するX線回折分析を行うこと、等で確認することができる。この場合、2θが0.08〜1.2°の間を0.001°ステップ測定する等、小角でのX線回折を行うこと、等でクリーニング面側表面における粒径100nm以下の粒子(一次粒子や凝集粒子)の分散状態を確認することができる。
上記フィラーとしては、弾性ゴム部材中に、最大粒径が100nm以下となる状態で分散させ得るものであれば特に限定されず、有機系フィラー、無機系フィラー等を挙げることができる。即ち、通常、これらのフィラーとしては、一次粒子の最大粒径が実質100nm以下のものが用いられる。
上記有機系フィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の例示することができ、上記無機系フィラーとしては、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ケイ素(以下「シリカ」ともいう)等の金属酸化物粒子、金属粒子、モンモリロナイト等の鉱物粒子を例示できる。なかでも、弾性ゴム部材の硬度を上昇させることを抑制しつつ機械的強度を向上させ得ると同時に、弾性ゴム部材の摩擦係数を低減させる効果にも優れる点から、シリカ粒子が好ましく、一次粒子が20〜30nmの粒径を有するシリカ粒子が特に好ましい。
この100nm以下の粒径を有するフィラーの一次粒子の状態等については、透過型電子顕微鏡(TEM)等によって直接観察することができる。
この100nm以下の粒径を有するフィラーの一次粒子の状態等については、透過型電子顕微鏡(TEM)等によって直接観察することができる。
上記フィラーの含有量は、上記弾性ゴム部材100容量%中、0容量%を超え6容量%以下であることが好ましい。なお、図1の例のようなエッジ層及びベース層の2層構造の場合、エッジ層(100容量%)中におけるフィラーの含有量は、0容量%を超え6容量%以下であることが好ましい。なお、フィラーの含有量は、通常、弾性ゴム部材(エッジ層)を構成する材料の配合により調整できる。
上記弾性ゴム部材としては、エッジ層及び上記エッジ層以外の層を有する2層以上の複層構造からなるものを挙げることができる。図1には、一例としてエッジ層21及びベース層22からなる2層構造の弾性ゴム部材1が示されている。適当な複層構造とすることにより、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を付与できる。複層構造のなかでも、エッジ層及びベース層からなる2層構造が好ましい。
上記エッジ層は、弾性ゴム部材の相手材と当接させる側に位置するブレード長さ方向の層である。一方、上記エッジ層以外の層は、2層以上の複層構造の弾性ゴム部材におけるエッジ層以外のブレード長さ方向の層である。また、弾性ゴム部材がエッジ層及びベース層の2層構造である場合、上記ベース層は、弾性ゴム部材の支持部材側に位置するブレード長さ方向の層(エッジ層の背面側層)である。図1のクリーニングブレードでは、上記エッジ層は支持部材と接合しておらず、上記ベース層は接着剤層を介して支持部材と接合している。
上記エッジ層は、23℃におけるJIS A 硬さが64〜81°である材料からなることが好ましい。64°未満であると、エッジのニップ巾が広くなり、トナーのせき止め能力が低下するおそれがある。81°を超えると、エッジが硬くてもろくなり、欠けを生じ易くなる。65〜78°であることがより好ましい。
上記エッジ層は、反発弾性が5〜70%である材料からなることが好ましい。5%未満であると、低温低湿下におけるクリーニング性が低下するおそれがある。70%を超えると、耐摩耗性が低下するおそれがある。8〜70%であることがより好ましい。
上記エッジ層以外の層の少なくとも1層(ベース層等)は、23℃におけるJIS A 硬さが50〜68°である材料からなることが好ましい。50°未満であると、エッジのニップ安定性に寄与せず、更に座屈を生じ易くなる。68°を超えると、エッジ近傍に生じる応力の水準が高くなり、耐摩耗性が低下するおそれがある。60〜67°であることがより好ましい。
上記エッジ層以外の層の少なくとも1層(ベース層等)は、反発弾性が5〜50%である材料からなることが好ましい。5%未満であると、低温低湿下におけるクリーニング性が低下する。50%を超えると、エッジの耐摩耗性に寄与せず、高温高湿下での異音発生のおそれがある。8〜45%であることがより好ましい。
本明細書において、上記JIS A 硬さは、JIS K 7312に準じて、スプリング式タイプA硬さ試験機により測定される値である。上記反発弾性は、JIS K 7312の反発弾性試験に準じて、測定される値である。本発明において、上述した硬さ及び反発弾性を有するエッジ層、ベース層等のエッジ層以外の層は、例えば、後述するポリウレタン材料を適当に選択して得ることができる。
上記弾性ゴム部材がエッジ層及びベース層からなる2層構造を有する場合、エッジ層の厚み(a)、ベース層の厚み(b)は、0.05≦(a/(a+b))≦0.75の関係を満たすことが好ましい。これにより、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を得ることができる。0.25≦(a/(a+b))≦0.75の関係を満たすことがより好ましい。エッジ層の厚み(a)は、50μmを超えることが好ましく、0.2〜2.0mmがより好ましい。
上記弾性ゴム部材は、ポリウレタンからなることが好ましい。上記弾性ゴム部材が複層構造の場合は、すべての層がポリウレタンからなることが好ましい。ポリウレタンを使用することにより、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を付与することができる。上記ポリウレタンとしては、ポリオール、ポリイソシアネート及び必要に応じて架橋剤を反応させて得られるもの等を挙げることができる。
上記ポリオールとしては特に限定されず、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール等を挙げることができる。なかでも、クリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)の点から、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオールが好ましい。上記ポリオールは、数平均分子量が1000〜3000であることが好ましい。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ジカルボン酸とグリコールとを常法に従って反応させることにより得ることができるものを挙げることができる。
上記ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができる。上記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、p−キシレンジオール等の芳香族ジオール等を挙げることができる。なかでも、上記ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸が好ましく、アジピン酸が特に好ましい。また、上記グリコールとしては、脂肪族グリコールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが更に好ましい。上記ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンアジペートエステルジオール、ポリブチレンアジペートエステルジオール、ポリエチレンブチレンアジペートエステルジオールが特に好ましい。
上記ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができる。上記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、p−キシレンジオール等の芳香族ジオール等を挙げることができる。なかでも、上記ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸が好ましく、アジピン酸が特に好ましい。また、上記グリコールとしては、脂肪族グリコールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが更に好ましい。上記ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンアジペートエステルジオール、ポリブチレンアジペートエステルジオール、ポリエチレンブチレンアジペートエステルジオールが特に好ましい。
上記ポリカプロラクトンポリオールとしては、例えば、公知の触媒の存在下に低分子量グリコールを開始剤としてε−カプロラクトンを開環付加させることにより得られるものを挙げることができる。上記低分子量グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価のアルコール、トリメチレングリコール、グリセリン等の3価のアルコールが好適に使用される。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、それらの共重合体等のポリアルキレングリコール等を挙げることができる。
上記弾性ゴム部材がエッジ層及びベース層からなる2層構造である場合、エッジ層がポリカプロラクトンポリオール及び/又はポリエステルポリオールをポリオール成分とするポリウレタン、ベース層がポリカプロラクトンポリオール及び/又はポリエステルポリオールがポリオール成分とするポリウレタンからなることが好ましい。これにより、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を得ることができる。
上記ポリイソシアネートとしては特に限定されず、従来公知のものを使用することができ、例えば、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート、芳香族イソシアネート等を挙げることができる。なかでも、クリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)の点から、芳香族イソシアネートが好ましい。
上記脂肪族イソシアネートとしては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。上記脂環族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等を挙げることができる。上記芳香族イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、カルボジイミド変性のMDI、ウレタン変性のMDI等を挙げることができる。なかでも、クリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)の点から、MDI、ウレタン変性のMDIが好ましく、MDIが特に好ましい。
上記ポリウレタンにおいて、必要に応じて用いられる架橋剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン等を挙げることができる。なかでも、1,4−ブタンジオール及びトリメチロールプロパンを併用することが好ましい。
上記ポリウレタンは、上記原料を使用し公知の方法で製造することができ、例えば、適当な有機溶剤中で必要に応じて触媒を使用し、各原料の当量比をNCO/OH=1.02〜1.18に調整して反応させることにより製造することができる。プレポリマー法、ワンショット法等によって得ることができる。
プレポリマー法を用いる場合には、脱水処理を行ったポリオールとイソシアネートとを混合し、温度50〜80℃で10〜600分間反応させて得られるプレポリマーに、架橋剤等を加えて金型に注入し、硬化させる方法等により、硬化した弾性ゴム部材(エッジ層、ベース層)を得ることができる。ワンショット法を用いる場合には、脱水処理を行ったポリオールと架橋剤とを計量し、更にそこにポリイソシアネートを加えて計量して混合して、金型に注入し、硬化させる方法等により、硬化した弾性ゴム部材(エッジ層、ベース層)を得ることができる。
上記ポリウレタンからなる弾性ゴム部材の成形方法としては特に限定されず、例えば、常圧注型成形、減圧注型成形、遠心成形、回転成形、押出成形、射出成形、反応射出成形(RIM)、スピンコーティング等を挙げることができる。なかでも、遠心成形が好ましい。
上記支持部材は、弾性ゴム部材を支持する機能を有するものである。上記支持部材としては特に限定されず、例えば、剛体の金属、弾性を有する金属、プラスチック、セラミック等から製造されたもの等を挙げることができる。なかでも、剛体の金属が好ましい。
上記クリーニングブレードは、接着剤層を有するものであることが好ましい。上記接着剤層は、上記支持部材及び弾性ゴム部材間に設けられる層であり、両部材を接着させる機能を有する層である。上記接着剤層は、例えば、EVA系、ポリアミド系、ポリウレタン系ホットメルト接着剤や、硬化型接着剤、若しくは両面テープによる接着方法又は板金による挟み込み等により形成することができる。なかでも、ホットメルト接着剤により形成されることが好ましい。
本発明のクリーニングブレードは、従来の粉砕法トナーだけでなく、重合法トナーを用いる電子写真装置においても好適に使用することができる。上記重合法トナーとしては特に限定されず、例えば、特許第2537503号公報(乳化重合凝集法)、特開2002−351143号公報(溶液懸濁+重合法)、特開平9−15902号公報(溶液懸濁法)等に記載の従来公知のものを使用することができる。上記重合法トナーとしては、球形(真球状、異形状)で、平均粒径が5〜8μmのものを挙げることができる。上記平均粒径は公知の方法により得られる値(D50)である。
〔電子写真装置用クリーニングブレードの製造方法〕
上述のクリーニングブレードの製造方法としては特に限定されず、従来公知の方法によって製造することができる。
以下においては、図1で示すフィラー23を分散させたエッジ層21と、ベース層22(フィラーは分散していない)とからなる2層構造の弾性ゴムを備えたブレードの製造方法の一例を説明する。
上述のクリーニングブレードの製造方法としては特に限定されず、従来公知の方法によって製造することができる。
以下においては、図1で示すフィラー23を分散させたエッジ層21と、ベース層22(フィラーは分散していない)とからなる2層構造の弾性ゴムを備えたブレードの製造方法の一例を説明する。
本発明のクリーニングブレードは、遠心成形法を用いた方法であって、金型の内側にシリコーンゴムの成形体を製造する工程(I)と、シリコーンゴムの成形体上にフィラーを含むエッジ層を構成する成形体を製造する工程(II)と、エッジ層を構成する成形体上にベース層を構成する成形体を製造する工程(III)と、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジ及び先端エッジ面を作製する工程(IV)を含む方法、によって製造することができる。
上記製造方法は、遠心成形法を用いた方法であり、先ず、遠心成形機の金型の内側にシリコーンゴムの成形体を製造する工程が行われる(工程(I))。遠心成形法に用いる成形機や金型としては、従来公知のものを用いることができる。シリコーンゴムの成形体の製造は、例えば、高速で回転する加熱した円筒形状の成形金型の内面に、シリコーンゴムの成形体を構成する熱硬化性材料を流し込み、加熱、硬化させることによって行うことができる。
上記工程(I)は、例えば、シリコーンゴムの成形体の構成材料を30〜50℃に予熱した遠心成形機の金型内に注入し、120〜180分間硬化させることにより、金型の内面上にシリコーンゴムの成形体を製造することができる。シリコーンゴムの成形体は、離型性に優れているため、離型剤を用いなくても、その上に形成される弾性ゴム部材材料層を容易に剥離することができる。作製するシリコーンゴムの成形体(シリコーンゴム層)の厚みは、0.5〜3mmであることが好ましい。
上記工程(I)において、上記シリコーンゴムの成形体は、付加硬化型シリコーンゴム組成物から得られるものが好ましく、上記付加硬化型シリコーンゴム組成物としては、ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和炭化水素基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジエンポリシロキサン、及び、白金系触媒を含むものが好ましい。
上記ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和炭化水素基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンは、付加硬化型シリコーンゴム組成物のベースポリマーとなる成分であり、平均組成式(1):R1 aR2 bSiO[4−(a+b)]/2で表される化合物であることが好ましい。上記式(1)において、R1は炭素数2〜10で表される1価の脂肪族不飽和炭化水素基を表す。好ましくは炭素数2〜6である。R1の具体例としては、アルケニル基が好ましく、ビニル基がより好ましい。
R2は炭素数が1〜12の置換又は非置換の1価の炭化水素基を表す。好ましくは炭素数1〜8である。ただし、R2には、上記脂肪族不飽和炭化水素基は除かれる。R2の具体例としては、例えば、アルキル基、フェニル基、アリール基等を挙げることができる。なかでも、メチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R2は92モル%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべてメチル基でもよい。
上記a、bは、それぞれ0<a≦1、1<b<3、1<a+b<3の関係を満足する数を表し、好ましくは0.0001≦a≦0.5、1.8≦b≦2.2、1.8≦a+b≦2.25の関係を満足する数である。上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンは、その1分子中に上記脂肪族不飽和炭化水素基の2個以上がケイ素原子と結合している。上記オルガノポリシロキサンは、上記脂肪族不飽和炭化水素基(好ましくはアルケニル基、より好ましくはビニル基)が分子鎖両末端のケイ素原子に結合しているものが好ましい。
上記オルガノポリシロキサンは、その骨格が直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよいが、主鎖部分がジオルガノシロキサン単位を繰り返し単位として有し、分子鎖末端がトリオルガノシロキサン単位を有しているものが好ましい。上記トリオルガノシロキサン単位(置換又は非置換の1価の炭化水素基のみがケイ素原子に結合したトリオルガノシロキサン単位)としては、トリメチルシロキサン単位、ジメチルフェニルシロキサン単位、メチルジフェニルシロキサン単位等のビニル基を含まないもの;ジメチルビニルシロキサン単位、メチルフェニルビニルシロキサン単位等のビニル基を含むものを挙げることができ、なかでも、ビニル基を含むものが好ましい。
上記オルガノポリシロキサンの重合度(分子中のSi原子の数)は、10〜20000が好ましく、100〜15000がより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンの重合度(分子中のSi原子の数)は、10〜20000が好ましく、100〜15000がより好ましい。
上記ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジエンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合する水素原子が上記オルガノポリシロキサンの脂肪族不飽和炭化水素基と付加反応(ヒドロシリル化)することにより、オルガノポリシロキサンの架橋剤として機能する。
上記オルガノハイドロジエンポリシロキサンとしては、平均組成式(2):R3 cHdSiO[4−(c+d)]/2で表される化合物であることが好ましい。R3は、上記R2と同一の基を表す。炭素数が1〜4の置換又は非置換の1価の炭化水素基が好ましい。なかでも、アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記c、dは、それぞれ0.8≦c≦2.2、0.002≦d≦1、0.8<c+d<3の関係を満足する数を表し、好ましくは1≦c≦2.2、0.01≦d≦1、1.8≦c+d≦2.5の関係を満足する数である。上記式(2)で表されるオルガノハイドロジエンポリシロキサンは、その骨格が直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、三次元網状構造であってもよい。
上記オルガノハイドロジエンポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上の水素原子がケイ素原子と結合してSiH基が形成された化合物である。上記オルガノハイドロジエンポリシロキサンの重合度(分子中のSi原子の数)は3〜400が好ましく、4〜300が特に好ましい。
上記白金系触媒は、上記オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジエンポリシロキサンとの付加反応を開始させる機能を有する成分であり、例えば、白金、塩化第1白金、塩化白金酸、これらのビニルシロキサン錯体やそのアルコール変性溶液等の白金族金属化合物を挙げることができる。
上記付加硬化型シリコーンゴム組成物は、補強用シリカや公知の反応制御剤を含むものであってもよい。
上記付加硬化型シリコーンゴム組成物の市販品としては、例えば、TSE3032(GE東芝シリコーン社製)、KE103(信越ポリマー社製)等を挙げることができる。
上記付加硬化型シリコーンゴム組成物の市販品としては、例えば、TSE3032(GE東芝シリコーン社製)、KE103(信越ポリマー社製)等を挙げることができる。
上記製造方法では、上記工程(I)の後、工程(I)で得られたシリコーンゴムの成形体上に、弾性ゴム部材のエッジ層を構成する成形体を製造する工程が行われる(工程(II))。次いで、上記工程(II)の後、工程(II)で得られたエッジ層を構成する成形体上に、ベース層を構成する成形体を製造する工程が行われる(工程(III))。
工程(II)(III)に際し、先ず、エッジ層、ベース層を形成するための未硬化のポリウレタン樹脂組成物を調製する。
このとき、未硬化のポリウレタン樹脂組成物を遠心成形法に好適に供し得るように、溶剤等を用いて未硬化のポリウレタン樹脂組成物を適度な粘度の液体(以下「ポリウレタン樹脂溶液」ともいう)となるように調整する。
このとき、未硬化のポリウレタン樹脂組成物を遠心成形法に好適に供し得るように、溶剤等を用いて未硬化のポリウレタン樹脂組成物を適度な粘度の液体(以下「ポリウレタン樹脂溶液」ともいう)となるように調整する。
エッジ層の形成に用いるポリウレタン樹脂溶液にはフィラーを分散させるが、このポリウレタン樹脂溶液に対するフィラーの分散は、予めポリウレタン樹脂溶液に用いるポリオール等に対して実施しておくことが好ましい。
即ち、ポリオールとフィラーとを予め混合撹拌して、フィラーをポリオール中に分散させた分散液を作製した後に、粘度調整用の溶剤等を除去した後、この分散液にポリイソシアネートや架橋剤等の成分を混合する方法を採用することが好ましい。このとき、後からポリイソシアネートや架橋剤等の成分が加えられて分散液が希釈されることから、この分散液には、最終的に形成されるエッジ層におけるフィラーの濃度よりも、通常、高濃度にフィラーを含有させる。
このポリオールへのフィラーの分散には、一般的な混合撹拌手段を採用できる。なかでも、分散液全体にせん断を与えることができ、最終的に得られるポリウレタン樹脂溶液中にフィラーの凝集が生じることをより確実に防止できる点から、ビーズミル等の撹拌手段を用いることが好ましい。
このとき、ポリオールにフィラーを分散させた分散液を適宜採取してポリオール中におけるフィラーの分散状況が最大粒径100nm以下となっているかどうかを確認しつつポリオールとフィラーとの混合撹拌をすることも可能である。
また、このポリオールにフィラーを分散させた分散液に対して、ポリイソシアネートや架橋剤等の成分を混合する方法にも一般的な混合撹拌手段を採用できる。
また、このポリオールにフィラーを分散させた分散液に対して、ポリイソシアネートや架橋剤等の成分を混合する方法にも一般的な混合撹拌手段を採用できる。
このポリオールにフィラーを分散させた分散液に対してポリイソシアネートや架橋剤等の成分を混合する方法と同様に、ベース層の形成に用いるポリウレタン樹脂溶液も、ポリオール、ポリイソシアネート、架橋剤等を一般的な混合撹拌手段を採用して混合撹拌することにより作製できる。
次いで、作製されたエッジ層用ポリウレタン樹脂溶液と、ベース層用ポリウレタン樹脂溶液とを用いて遠心成形法によりエッジ層とベース層との2層構造の弾性部材を作製する。
例えば、上記工程(II)では、上記工程(I)により得られた遠心成形機の金型内のシリコーンゴムの成形体上に、エッジ層用ポリウレタン樹脂溶液を130〜150℃に遠心成形機を予熱して注入し、5〜10分間硬化させる。次いで、上記工程(III)では、上記工程(II)における硬化反応の後、ベース層用ポリウレタン樹脂溶液を硬化したエッジ層上に注入し、25〜50分間硬化させる。シリコーンゴムの成形体から2層構造の弾性ゴム部材のシート体を剥離して金型から取り出すことにより、厚さ1〜3mmの円筒状のシート体を得ることができる。これを幅8〜20mm、長さ220〜500mmの短冊状にカットすることにより、短冊状のゴム部材を得ることができる。
例えば、上記工程(II)では、上記工程(I)により得られた遠心成形機の金型内のシリコーンゴムの成形体上に、エッジ層用ポリウレタン樹脂溶液を130〜150℃に遠心成形機を予熱して注入し、5〜10分間硬化させる。次いで、上記工程(III)では、上記工程(II)における硬化反応の後、ベース層用ポリウレタン樹脂溶液を硬化したエッジ層上に注入し、25〜50分間硬化させる。シリコーンゴムの成形体から2層構造の弾性ゴム部材のシート体を剥離して金型から取り出すことにより、厚さ1〜3mmの円筒状のシート体を得ることができる。これを幅8〜20mm、長さ220〜500mmの短冊状にカットすることにより、短冊状のゴム部材を得ることができる。
上記製造方法では、更に、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジ及び先端エッジ面を作製する工程が行われる(工程(IV))。例えば、上記で得られた短冊状のゴム部材におけるエッジ部(当接エッジが作製される部位:図3ではエッジ層41側の角部)をカット(切断)することによって、所望のエッジ先端角度を有する当接エッジ、先端エッジ面、及び、先端垂直面を有する弾性ゴム部材を製造できる。上記短冊状のゴム部材におけるエッジ部とは、図3の短冊状のゴム部材37では、エッジ部31(ゴム部材の長さ方向を横断する断面(略矩形断面)における角部)を意味する。
当接エッジ及び先端エッジ面を作製するためのエッジ部のカット(切断)は、従来公知の手段により実施できるが、刃物等を用いて切断することが好ましい。刃物を用いた切断としては、具体的には後述する図3の装置を使用する方法を挙げることができる。この場合、得られる当接エッジが鋭利な稜線となるため、当接エッジを相手材に当接させて使用する時、良好なクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を得ることができる。
上記エッジ部のカット(切断)は、図3に示した装置によって実施することが好ましい。
図3は、装置を用いてエッジ部31をカットする状態を示した模式図の一例である。カットする装置は、短冊状のゴム部材37を載置するためのゴムセット治具32、短冊状のゴム部材37のカット位置を決めるためのゴム位置決め治具33、載置された短冊状のゴム部材37を上部から押さえてカット中のゴム部材の位置を固定するための押さえ治具34、エッジ部31をカットするための刃物35、及び、カット中に刃物35を固定するための刃物固定治具36を有するものである。
図3は、装置を用いてエッジ部31をカットする状態を示した模式図の一例である。カットする装置は、短冊状のゴム部材37を載置するためのゴムセット治具32、短冊状のゴム部材37のカット位置を決めるためのゴム位置決め治具33、載置された短冊状のゴム部材37を上部から押さえてカット中のゴム部材の位置を固定するための押さえ治具34、エッジ部31をカットするための刃物35、及び、カット中に刃物35を固定するための刃物固定治具36を有するものである。
図3の装置においては、先ずゴムセット治具32及びゴム位置決め治具33によって載置位置が決められたゴムセット治具32上に、短冊状のゴム部材37をエッジ層41側が下方となるように載置する。次いで、載置された短冊状のゴム部材37の上面側(ベース層42側)から押さえ治具34によって圧力をかけて押さえることによって短冊状のゴム部材37の位置を固定する。このようにして固定された短冊状のゴム部材37のエッジ部31を、刃物固定治具36によって固定されている刃物35を使用してカットする(短冊状長手方向に刃物を走らせる)。これにより、当接エッジ及び先端エッジ面が作製され、所望のエッジ先端角度や先端エッジ面、及び、先端垂直面の厚さを有する弾性ゴム部材を製造することができる。
上記製造方法において、2層構造で特定形状の弾性ゴム部材を得た後、通常、得られた弾性ゴム部材と上記支持部材とを接着させる工程(V)が行われる。工程(V)は、従来公知の方法により行うことができ、例えば、上述した接着剤を用いて接着すること等により行うことができる。これにより、図1に示したクリーニングブレードを製造できる。
上記製造方法では、注型時に巻き込む気泡やホコリ等の異物に起因する表面不良を減少させ、生産性を向上できる。また、鏡面状、高い振れ精度、良好な厚み精度を得ることができる。更に、優れたクリーニング性及び耐久性(耐摩耗性)を有するブレードを製造できる。
なお、上記においては、フィラーを含む弾性体をエッジ層にのみ用いて、フィラーが含有されていない弾性体によりベース層が形成された弾性部材を用いる場合を例にクリーニングブレードを説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。
また、弾性ゴム部材として、主としてクリーニング面側表面(エッジ層)に求められる物性と弾性部材全体に求められる物性とを容易に両立できる点から、エッジ層とベース層との2層構造を有する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、単層又は3層以上の複層構造を有する形態も含む。
本発明の電子写真装置用クリーニングブレードは、上述した構成よりなるので、球形(真球状、異形状)で、かつ、小粒径の重合法トナーを使用した場合においても、非常に高いクリーニング性を得ることができる。また、同時に、極めて高い耐久性(耐摩耗性)も得ることができる。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
製造例1 エッジ層用及びベース層用ポリウレタン樹脂溶液の調製
表1に示す配合によりポリウレタン樹脂溶液A〜Gを作製した。
ポリウレタン樹脂溶液の調製に際しては、先ず、予め一次粒子の粒径が20〜30nmで表面処理が施されているシリカ粒子をポリオール中に最大粒径100nm以下の分散状態(凝集粒子等が形成されていたとしても、その粒径が100nm以下である状態)で分散させてシリカ含有ポリオール(シリカ粒子含有量:25質量%)を作製し、このシリカ含有ポリオールをシリカが含有されていないポリオールで適度に希釈して、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。その際、シリカ粒子の含有量を表1に示すように調整した。なお、このシリカ含有ポリオールとポリオールとの混合は、高速撹拌機を用いて実施し、撹拌した後には脱泡を実施した。
次いで、このポリオールとシリカ含有ポリオールとの混合物に、プレポリマーと架橋剤とを添加して再び撹拌した後に脱泡処理を実施し、ポリウレタン樹脂溶液とした。
表1に示す配合によりポリウレタン樹脂溶液A〜Gを作製した。
ポリウレタン樹脂溶液の調製に際しては、先ず、予め一次粒子の粒径が20〜30nmで表面処理が施されているシリカ粒子をポリオール中に最大粒径100nm以下の分散状態(凝集粒子等が形成されていたとしても、その粒径が100nm以下である状態)で分散させてシリカ含有ポリオール(シリカ粒子含有量:25質量%)を作製し、このシリカ含有ポリオールをシリカが含有されていないポリオールで適度に希釈して、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。その際、シリカ粒子の含有量を表1に示すように調整した。なお、このシリカ含有ポリオールとポリオールとの混合は、高速撹拌機を用いて実施し、撹拌した後には脱泡を実施した。
次いで、このポリオールとシリカ含有ポリオールとの混合物に、プレポリマーと架橋剤とを添加して再び撹拌した後に脱泡処理を実施し、ポリウレタン樹脂溶液とした。
製造例2 エッジ層用及びベース層用ポリウレタン樹脂溶液の調製
表1に示す配合によりポリウレタン樹脂溶液H〜Pを作製した。
ポリウレタン樹脂溶液の調製に際しては、ポリオール、プレポリマー、架橋剤を混合、撹拌した後に脱泡処理を実施し、ポリウレタン樹脂溶液とした。
表1に示す配合によりポリウレタン樹脂溶液H〜Pを作製した。
ポリウレタン樹脂溶液の調製に際しては、ポリオール、プレポリマー、架橋剤を混合、撹拌した後に脱泡処理を実施し、ポリウレタン樹脂溶液とした。
実施例1〜11及び比較例1〜6 クリーニングブレードの製造(エッジ層及びベース層からなる2層構造の弾性ゴム部材)
(シリコーンゴム層の形成)
公知の遠心成形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:500mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)を40℃に加熱し、シリコーンゴム材料として、付加反応により硬化する付加硬化型シリコーンゴム組成物「TSE3032(A)」(主剤、GE東芝シリコーン社製)と「TSE3032(B)」(硬化剤)との混合液(配合質量比10:1)を、上記成形金型ドラム内に流し込み、120分間加熱硬化させ、シリコーンゴム層を形成した。得られたシリコーンゴム層は、空気側面が均一な鏡面状であり、厚さが0.7mmであった。
(シリコーンゴム層の形成)
公知の遠心成形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:500mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)を40℃に加熱し、シリコーンゴム材料として、付加反応により硬化する付加硬化型シリコーンゴム組成物「TSE3032(A)」(主剤、GE東芝シリコーン社製)と「TSE3032(B)」(硬化剤)との混合液(配合質量比10:1)を、上記成形金型ドラム内に流し込み、120分間加熱硬化させ、シリコーンゴム層を形成した。得られたシリコーンゴム層は、空気側面が均一な鏡面状であり、厚さが0.7mmであった。
(弾性ゴム部材材料層の形成)
エッジ層用材料を140℃に予熱した遠心成形機の金型内のシリコーンゴム層上に注入し、10分間硬化させた。上記硬化反応の後、ベース層用材料を硬化したエッジ層上に注入し、30分間硬化させた。上記硬化反応後、2層構造の弾性ゴム部材のシート体のみ金型から取り出すことにより、厚さ2.00mmの円柱状の2層構造シート体を得ることができた。これを幅12mm、長さ330mmの短冊状にカットすることにより、短冊状のゴム部材を得ることができた。更に、図3で示した装置を用いて、エッジ部を裁断(カット)することにより、弾性ゴム部材を製造した。
エッジ層用材料を140℃に予熱した遠心成形機の金型内のシリコーンゴム層上に注入し、10分間硬化させた。上記硬化反応の後、ベース層用材料を硬化したエッジ層上に注入し、30分間硬化させた。上記硬化反応後、2層構造の弾性ゴム部材のシート体のみ金型から取り出すことにより、厚さ2.00mmの円柱状の2層構造シート体を得ることができた。これを幅12mm、長さ330mmの短冊状にカットすることにより、短冊状のゴム部材を得ることができた。更に、図3で示した装置を用いて、エッジ部を裁断(カット)することにより、弾性ゴム部材を製造した。
更に、得られた弾性ゴム部材をメッキ鋼からなる支持部材に、ポリウレタン系ホットメルト接着剤を用いて接着し、クリーニングブレードを得た。
なお、比較例6は単層構造の弾性ゴム部材を有しているため、ベース層用材料を遠心成形機内に注入、硬化する工程は行わなかった。
なお、比較例6は単層構造の弾性ゴム部材を有しているため、ベース層用材料を遠心成形機内に注入、硬化する工程は行わなかった。
2層構造の弾性ゴム部材の製造において、使用したエッジ層用材料、ベース層用材料、エッジ層の厚み(a)、ベース層の厚み(b)、a/(a+b)、硬さ(23℃)、反発弾性は、表2、3に示した通りである。また、エッジ先端角度(度)、先端垂直面の厚さ(mm)、総厚さ(mm)、弾性ゴム部材の総厚さに対する先端垂直面の厚さの比率hも、表2、3に示したとおりである。
エッジ層、ベース層の硬さ、反発弾性は、上述した方法により測定される値である。
エッジ層、ベース層の硬さ、反発弾性は、上述した方法により測定される値である。
なお、得られた弾性ゴム部材の厚み精度は、0.045mmと良好であった。また、弾性ゴム部材のエッジ層の表面状態(シリコーンゴム接触面)は、鏡面状態であり、欠陥は全く発見されなかった。
更に、実施例のブレード用弾性部材に対して、走査型オージェ電子分光装置を用いて、ケイ素元素のマッピングを実施したが、100nmを超える大きさの粒子は観測されなかった。
更に、実施例のブレード用弾性部材に対して、走査型オージェ電子分光装置を用いて、ケイ素元素のマッピングを実施したが、100nmを超える大きさの粒子は観測されなかった。
(印字テスト)
実施例、比較例で得られたクリーニングブレードを市販の普通紙複写機(有機感光体使用、速度40枚/分)に装着し、印字テストを行った。テストは、(1)温度23℃、湿度50%、(2)温度10℃、湿度15%の条件下で行った。印字テストは、100枚ごとにトナーのすり抜けが生じているか否かをチェックして、印刷物にトナーのすり抜けに起因するスジが認められた時点で終了とし、その印刷枚数を記録した。条件(1)のテストにおいて、30000枚印刷してもスジが発生しなかったものは、更に300000枚まで枚数を増やしてテストを行った。結果を表2、3に示した。また、使用したトナーの重量平均粒子径、形状を表2、3に示した。なお、比較例において100枚未満でトナーのすり抜けが生じていたものは、表2、3に示した枚数の時点ですり抜けが生じていた。
実施例、比較例で得られたクリーニングブレードを市販の普通紙複写機(有機感光体使用、速度40枚/分)に装着し、印字テストを行った。テストは、(1)温度23℃、湿度50%、(2)温度10℃、湿度15%の条件下で行った。印字テストは、100枚ごとにトナーのすり抜けが生じているか否かをチェックして、印刷物にトナーのすり抜けに起因するスジが認められた時点で終了とし、その印刷枚数を記録した。条件(1)のテストにおいて、30000枚印刷してもスジが発生しなかったものは、更に300000枚まで枚数を増やしてテストを行った。結果を表2、3に示した。また、使用したトナーの重量平均粒子径、形状を表2、3に示した。なお、比較例において100枚未満でトナーのすり抜けが生じていたものは、表2、3に示した枚数の時点ですり抜けが生じていた。
表1〜3から、実施例で得られたクリーニングブレードは、重合法トナーを使用した場合、クリーニング性と耐摩耗性(耐久性)の両特性に優れていた。一方、比較例では、両立することはできなかった。
本発明のクリーニングブレードは、普通紙を記録紙として用いる静電式電子写真複写機に対して好適に使用することができる。
1、13 弾性ゴム部材
2 支持部材
3 接着剤層
4 エッジ先端角度(95〜135度)
5 クリーニング面
6 先端垂直面
7、12 当接エッジ
8 先端エッジ面
9 弾性ゴム部材の総厚さ
10 先端垂直面の厚さ
11 像担持体(相手材)
21、41 エッジ層
22、42 ベース層
23、43 フィラー
31 エッジ部
32 ゴムセット治具
33 ゴム位置決め治具
34 押さえ治具
35 刃物
36 刃物固定治具
37 短冊状のゴム部材
2 支持部材
3 接着剤層
4 エッジ先端角度(95〜135度)
5 クリーニング面
6 先端垂直面
7、12 当接エッジ
8 先端エッジ面
9 弾性ゴム部材の総厚さ
10 先端垂直面の厚さ
11 像担持体(相手材)
21、41 エッジ層
22、42 ベース層
23、43 フィラー
31 エッジ部
32 ゴムセット治具
33 ゴム位置決め治具
34 押さえ治具
35 刃物
36 刃物固定治具
37 短冊状のゴム部材
Claims (6)
- 弾性ゴム部材及び支持部材を有する電子写真装置用クリーニングブレードであって、
前記弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有し、更に少なくともクリーニング面側表面が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有する
ことを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレード。 - フィラーがシリカ粒子であり、
前記シリカ粒子の含有量が、前記弾性ゴム部材100容量%中、0容量%を超え6容量%以下である
請求項1記載の電子写真装置用クリーニングブレード。 - 弾性ゴム部材及び支持部材を有する電子写真装置用クリーニングブレードであって、
前記弾性ゴム部材は、エッジ先端角度が95〜135度の当接エッジと、先端部にクリーニング面に対して略垂直方向の面とを有し、更にエッジ層及び前記エッジ層以外の層を有する2層以上の複層構造からなる
ことを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレード。 - 弾性ゴム部材がエッジ層及びベース層からなる2層構造を有する請求項1、2又は3記載の電子写真装置用クリーニングブレード。
- エッジ層が最大粒径100nm以下の状態で分散されたフィラーを含有する請求項3又は4記載の電子写真装置用クリーニングブレード。
- 弾性ゴム部材は、ポリウレタンからなる請求項1、2、3、4又は5記載の電子写真装置用クリーニングブレード。
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-
2008
- 2008-06-10 WO PCT/JP2008/060611 patent/WO2009004898A1/ja active Application Filing
- 2008-06-10 JP JP2009521564A patent/JPWO2009004898A1/ja active Pending
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