JPWO2009004806A1 - 映像記録再生装置およびその方法 - Google Patents

映像記録再生装置およびその方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009004806A1
JPWO2009004806A1 JP2009521530A JP2009521530A JPWO2009004806A1 JP WO2009004806 A1 JPWO2009004806 A1 JP WO2009004806A1 JP 2009521530 A JP2009521530 A JP 2009521530A JP 2009521530 A JP2009521530 A JP 2009521530A JP WO2009004806 A1 JPWO2009004806 A1 JP WO2009004806A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk device
data
hdd
video
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009521530A
Other languages
English (en)
Inventor
山田 昌宏
昌宏 山田
三田 英明
英明 三田
岡田 孝文
孝文 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JPWO2009004806A1 publication Critical patent/JPWO2009004806A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B27/00Editing; Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Monitoring; Measuring tape travel
    • G11B27/10Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel
    • G11B27/102Programmed access in sequence to addressed parts of tracks of operating record carriers
    • G11B27/105Programmed access in sequence to addressed parts of tracks of operating record carriers of operating discs
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F11/00Error detection; Error correction; Monitoring
    • G06F11/07Responding to the occurrence of a fault, e.g. fault tolerance
    • G06F11/16Error detection or correction of the data by redundancy in hardware
    • G06F11/20Error detection or correction of the data by redundancy in hardware using active fault-masking, e.g. by switching out faulty elements or by switching in spare elements
    • G06F11/2053Error detection or correction of the data by redundancy in hardware using active fault-masking, e.g. by switching out faulty elements or by switching in spare elements where persistent mass storage functionality or persistent mass storage control functionality is redundant
    • G06F11/2056Error detection or correction of the data by redundancy in hardware using active fault-masking, e.g. by switching out faulty elements or by switching in spare elements where persistent mass storage functionality or persistent mass storage control functionality is redundant by mirroring
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B27/00Editing; Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Monitoring; Measuring tape travel
    • G11B27/10Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel
    • G11B27/19Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel by using information detectable on the record carrier
    • G11B27/28Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel by using information detectable on the record carrier by using information signals recorded by the same method as the main recording
    • G11B27/32Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel by using information detectable on the record carrier by using information signals recorded by the same method as the main recording on separate auxiliary tracks of the same or an auxiliary record carrier
    • G11B27/322Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel by using information detectable on the record carrier by using information signals recorded by the same method as the main recording on separate auxiliary tracks of the same or an auxiliary record carrier used signal is digitally coded
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/76Television signal recording
    • H04N5/78Television signal recording using magnetic recording
    • H04N5/781Television signal recording using magnetic recording on disks or drums
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B2220/00Record carriers by type
    • G11B2220/20Disc-shaped record carriers
    • G11B2220/25Disc-shaped record carriers characterised in that the disc is based on a specific recording technology
    • G11B2220/2508Magnetic discs
    • G11B2220/2516Hard disks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B2220/00Record carriers by type
    • G11B2220/40Combinations of multiple record carriers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護と映像および音声データの再生性能および編集性能の向上を実現する安価で高性能な映像記録再生装置(100)およびその方法は、第1のディスク装置および第2のディスク装置と、映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録するミラー記録部と、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す読み出し部と、前記読み出し部より読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する再生手段とを備える。

Description

本発明は映像記録再生装置およびその方法に関し、特に、映像および音声をディスク装置に記録する記録装置および記録方法、映像および音声が記録されたディスク装置から映像および音声を再生する再生装置および再生方法に関する。
映像および音声を記録する記録媒体は、これまで、低価格で長時間記録可能なデジタルビデオテープなどの磁気テープが主流であった。近年、高速アクセス性やランダムアクセス性に優れたディスク装置の大容量化・低価格化に伴い、映像および音声を記録する安価な記録媒体としてディスク装置が用いられるようになってきた。
しかし、ディスク装置は構造上、年月とともに故障する確率が上がる他、様々な原因で突発的に故障する。それ故、ディスク装置を用いることは、貴重なデータを損失してしまう危険性が含まれる。
また、ディスク装置は構造上、ディスク装置におけるディスクよりデータを読み取るヘッドの移動(シーク)が発生する。それ故、ディスク装置の再生時に、シークが頻繁に発生するとディスク装置からのデータ転送レートが低下する。ディスク装置データ転送レートの低下が、映像および音声のデータの再生に必要なデータ転送レートより下回ると映像および音声のデータを正常に再生できない。
そこで、貴重なデータを損失してしまう危険性を回避するためにRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)技術を用い、映像および音声の記録や再生、編集を複数のディスク装置を用いて行う装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−232622号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のディスク装置を記録媒体として用いた場合、多くのディスク装置を必要とするため、映像記録再生装置は大きく高価となり、小型化や低コスト化が困難である。
本発明は、上記の問題点に着目したものであり、ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護と映像および音声データの再生性能および編集性能の向上を実現する安価で高性能な映像記録再生装置およびその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る映像記録再生装置は、第1のディスク装置および第2のディスク装置と、映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録するミラー記録手段と、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段より読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する再生手段とを備えることを特徴とする。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の故障を検出する検出手段を備え、前記読み出し手段は、前記検出手段により前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方の故障が検出された場合、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
また、前記読み出し手段は、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の故障が検出されない場合に、再生時の制約条件である第1の再生条件で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から前記映像データを読み出し、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記音声データを読み出し、前記検出手段により前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方の故障状態が検出された場合に、再生時の制約条件である第2の再生条件で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
このとき、前記第1の再生条件と前記第2の再生条件とは、前記映像データの異なるビデオフレーム更新周期を含んでもよい。
また、前記第1の再生条件と前記第2の再生条件とは、前記映像データまたは前記音声データの編集時における連続再生可能な異なるデータサイズを含んでもよい。
また、前記読み出し手段は、前記第1のディスク装置および第2のディスク装置が正常状態である場合に前記映像データと前記音声データとを所定の順序で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置から交互に読み出してもよい。
また、前記検出手段は、さらに、前記映像記録再生装置の再生時に前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方が故障となった第1の状態を検出し、前記選択手段は、前記検出手段より前記第1の状態が検出された場合に、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記所定の順序で前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
また、前記読み出し手段は、前記映像データを読み出す映像データ読み出し部と前記音声データを読み出す音声データ読み出し部とを備え、前記映像データ読み出し部と前記音声データ読み出し部とは、それぞれ同時に前記映像データと前記音声データとを読み出してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像記録再生装置が電源投入される度に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備え、前記読み出し手段は、前記切替手段によって切り替えられた先の前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像記録再生装置の所定の再生回数毎に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備え、前記読み出し手段は、前記切替手段によって切り替えられる前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とからの読み出し失敗回数であるエラー回数をカウントするエラー回数検出手段と、前記エラー回数が少ない前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置を選択する選択手段を備え、前記読み出し手段は、前記選択手段が選択する前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出してもよい。
また、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置はそれぞれ第1の領域と第2の領域とに分割された記憶領域を有し、前記記録手段は、記録する映像データと音声データとを独立したファイルで構成し、前記第1の領域に映像ファイルを記録し、前記第2の領域に音声ファイルを記録してもよい。
また、前記記録手段は、前記第1の領域を前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置のそれぞれのディスクの外周側に配置し、前記第2の領域を前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置のそれぞれのディスクの内周側に配置してもよい。
また、前記記録手段は、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置それぞれの前記第1の領域と前記第2の領域とを、前記映像データおよび前記音声データの再生時のビットレートの比に分割して配置してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す第1の方法と、前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す第2の方法とを選択する選択手段とを備え、前記読み出し手段は、前記選択手段が選択する前記第1の方法あるいは前記第2の方法に従い前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
また、前記選択手段は、前記映像データまたは前記音声データの再生時のビットレートが所定の値よりも低い場合には、前記第2の方法を選択してもよい。
また、前記選択手段は、映像データのビデオフレーム更新周期が所定の更新周期よりも低い場合には、前記第2の方法を選択してもよい。
また、前記選択手段は、映像データまたは音声データの編集時における連続再生可能なデータサイズが所定のサイズよりも長い場合には、前記第2の方法を選択してもよい。
本発明の映像記録再生装置では、ディスク装置の領域分割を行い、映像ファイルを記録する領域をディスクの外周側に配置し、音声ファイルを記録する領域をディスクの内側に配置する。記録時は、映像ファイルおよび音声ファイルを領域分割された複数のディスク装置の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録を行う。再生時は、映像ファイルおよび音声ファイルをそれぞれ別々のディスク装置から再生することにより、ディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間を短縮し、再生性能と編集性能の向上ができる。
また、本発明の映像記録再生装置では、ミラー記録による記録制御と別々のディスク装置から映像ファイルと音声ファイルを再生する再生制御によりディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間を短縮することができる。これにより、再生性能と編集性能の向上が実現できるため、より再生レートの高い映像ファイルおよび音声ファイルの再生や編集が可能となる。また、本発明では最小2台のディスク装置で構成可能であるため小型化が可能となる。さらに、再生性能と編集性能が映像ファイルおよび音声ファイルの再生レートを十分に満たす場合、ディスク装置への要求性能を下げることで安価なディスク装置の利用が可能となり、映像記録再生装置のコストを下げることが可能である。
なお、本発明は、装置として実現するだけでなく、このような装置が備える処理手段を備える集積回路として実現したり、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを示す情報、データまたは信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データおよび信号は、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の通信媒体を介して配信してもよい。
本発明によれば、ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護と映像および音声データの再生性能および編集性能の向上を実現する安価で高性能な映像記録再生装置およびその方法を実現することができる。よって、ハイビジョン放送のような大量の映像データおよびそれに対応する音声データが要求される映像および音声が普及しつつある今日における本発明の実用的価値は極めて高い。
図1は、本発明の実施の形態1における映像記録再生装置の構成を示すブロック図である。 図2(a)は、本発明の実施の形態1における映像ファイルフォーマットを示す図である。図2(b)は、本発明の実施の形態1における音声ファイルフォーマットを示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるHDDの記憶領域が映像ファイルと音声ファイルとで分割されることを示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるHDDの構造を示す図である。 図5(a)は、本発明の実施の形態1における映像ファイルの記録単位について示す図である。図5(b)は、本発明の実施の形態1における音声ファイルの記録単位について示す図である。 図6は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルのHDDへの書き込み制御方法を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態1における書き込み時のエラー処理を行うフローチャートである。 図8は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルをHDDから読み出す制御方法を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルの記録位置を示す図である。 図10(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。図10(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。 図11(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。図11(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。 図12(a)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル1および音声ファイル2からの抜き出し方法を示す図である。図12(b)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル2および音声ファイル2からの抜き出し方法を示す図である。図12(c)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において抜き出したデータの再生順を決める編集リストを示す図である。図12(d)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において編集リストにより抜き出したデータの再生する順を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルのカット編集時の記録位置を示す図である。 図14は、本発明の実施の形態1におけるカット編集時の有効データが2つのファイル記録単位に跨る場合の有効データ記録位置を示す図である。 図15(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。図15(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。 図16(a)(b)は、本発明の実施の形態1の変形例におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態1における読み出し時のエラー処理を行うフローチャートである。 図18(a)(b)(c)(d)(e)は、本発明の実施の形態1における2台のHDDの稼動状況を示す表示例である。 図19は、本発明の実施の形態3における映像ファイルおよび音声ファイルをHDDから読み出す制御方法を示す図である。 図20(a)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して連続的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。図20(b)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して離散的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。
符号の説明
100 映像記録再生装置
101 システム制御部
102 ファイルシステム
103 記録制御部
104 再生制御部
106 記録用バッファメモリ
107 再生用バッファメモリ
108 HDD制御部
109、110 HDD
111 音声入力部
112 音声出力部
113 音声処理部
114 映像入力部
115 エンコーダ
116 映像出力部
117 デコーダ
118 外部入力部
119 表示部
120 I/Oバス
200 記憶領域
201、202 領域
300 ディスク
301 ヘッド
302 アクセスアーム
303 トラック
304 セクタ
305 クラスタ
400、403、501 音声ファイル書き込み用バス
401、402、500 映像ファイル書き込み用バス
404 データ
600、601 バス
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における映像記録再生装置の構成を示すブロック図である。映像記録再生装置100は、システム制御部101と、システム制御部101に制御されて、複数のハードディスク装置(以下HDDと記載する。)を制御するHDD制御部108と、HDD109と、HDD110と、音声信号が入力される音声入力部111と、音声信号を出力する音声出力部112と、ミュートやフェード、ボリュームなどの処理を行う音声処理部113と、映像信号が入力される映像入力部114と、入力された映像信号の符号化を行うエンコーダ115と、映像信号を復号化するデコーダ117と、復号化された映像信号を出力する映像出力部116と、ユーザーによる映像データおよび音声データのファイルの記録や再生の指示を受け付ける外部入力部118と、ユーザーに対して記録再生の状態を表示する表示部119と、I/O(INPUT/OUTPUT)バス120とを備える。
システム制御部101は、例えばCPUとメモリを含むコンピュータによって実現される。システム制御部101は、ファイルシステム102、記録制御部103、再生制御部104、記録用バッファメモリ106および、再生用バッファメモリ107を備えている。
ファイルシステム102は、セクタという単位を用いてファイルやディレクトリを構成し、各セクタがどのファイルに使用され、あるいは未使用かを把握する。
記録制御部103は、音声処理部113およびエンコーダ115からI/Oバス120を介して転送された映像データおよび音声データを記録用バッファメモリ106に蓄積する。また、記録制御部103は、HDD制御部108を制御して、記録用バッファメモリ106からI/Oバス120を介して転送された映像データおよび音声データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)に書き込む。
再生制御部104は、本発明に係る再生手段に相当し、前記読み出し手段より読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する。具体的には、HDD制御部108を制御して、再生用バッファメモリ107へ転送する映像データおよび音声データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)から読み出す。また、再生制御部104は、再生用バッファメモリ107から転送された映像データおよび音声データを音声処理部113およびエンコーダ115にI/Oバス120を介して転送する。
記録用バッファメモリ106は、記録制御部103により、I/Oバス120を介して転送された音声入力部111に入力され音声処理部113で処理された音声データと、映像入力部114に入力されエンコーダ115で符号化された映像データとが蓄積される。
再生用バッファメモリ107は、再生制御部104により、I/Oバス120を介して転送された、HDD制御部108からの音声データと映像データとが蓄積される。
ここで、システム制御部101に含まれる記録制御部103および再生制御部104は、CPUで各種のプログラムを実行することによって実現される。システム制御部101に含まれる記録用バッファメモリ106および再生用バッファメモリ107は、例えば、それぞれの用途(記録/再生、映像/音声)ごとに複数のメモリを用いて実現してもよく、また、単一のメモリをそれぞれの用途(記録/再生、映像/音声)ごとに領域を分けて使うことによって実現してもよい。
ところで、映像信号と音声信号は、付加情報と共にファイル化されてHDD109およびHDD110に記録される。映像入力部114から入力された映像信号は、エンコーダ115で例えばSMPTE−370M(DV−Based 100M)の圧縮処理により約1/6の符号量の映像データに圧縮される。1080/60iシステムの場合、1フレームあたりのデータ量は固定量の480000Byte(1080/50iシステムは576000Byte)となる。
図2(a)は、本発明の実施の形態1における映像ファイルフォーマットを示す図である。図2(a)に示すように、ファイル形式はDIF(Digital Interface Format)形式であり、ヘッダ等のない、フレームの順に圧縮データが並んでいる構造である。そのため、DIF形式でKフレームを記録する時のDIF形式ファイルサイズは1フレームあたりの符号量のK倍となる。なお、ファイル形式はDIF形式に限らず、MPEG等を用いても構わない。
また、SMPTE370M(DV−Based 100M)のDIF形式ファイル内では、音声8チャンネル分のデータが格納できる。しかしながら、本実施の形態1ではDIF形式ファイル内に音声データを格納せず、別ファイルとして記録する。これは、放送局などの業務用途の編集作業では、映像データと音声データとを独立して編集作業が行われることが多く、業務用途のノンリニア編集機では映像データと音声データとを別ファイルとして記録するのが一般的なためである。
また、音声入力部111から入力された音声信号は、音声処理部113でミュートやフェードイン、フェードアウト、チャンネルMIX、レベル調整などの処理が行われた後、チャンネルごとにWave形式でファイル化される。
図2(b)は、本発明の実施の形態1における音声ファイルフォーマットを示す図である。図2(b)は、Wave形式ファイルの一例を示している。
WaveファイルはRIFF(Resource Interchange File Format)というフォーマットの一つであり、「データの説明」と「データ」が順に記録された複数のチャンクで構成されている。各チャンクは4文字のID(ASCII 4Byte)と4バイトのチャンクデータサイズ、そして実際のデータであるチャンクデータで構成される。図2(b)では、ファイルの先頭にはRIFFの種類を示すRIFFチャンクがあり、Wave形式であることを表している。フォーマットの定義を示すfmtチャンクではファイルに格納されている音声データのサンプル周波数、量子化数などの構造の情報が格納されている。音声データを示すdataチャンクには、dataチャンクIDとdataチャンクサイズに続いて実際の音声データが格納されている。音声の量子化数を16bitとした場合のファイルサイズは以下のように示される。
ファイルサイズ=RIFF + fmt + 8 + (L×2) Byte
RIFF=RIFFチャンクのバイト数
fmt=fmtチャンクのバイト数
L=音声データの総サンプル数
なお、音声ファイルはチャンネル独立で記録される。つまり、例えば記録する音声のチャンネル数が8チャンネルの場合は、音声ファイルはチャンネルごとに独立して8ファイル作成される。
HDD制御部108は、本発明に係るミラー記録手段に相当し、映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録する。具体的には、記録用バッファメモリ106から転送された映像データおよび音声データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに対して書き込む書き込み命令を2台のHDD(HDD109およびHDD110)に発行する。
また、HDD制御部108は、本発明に係る読み出し手段に相当し、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す。具体的には、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に格納されている映像データおよび音声データを再生用バッファメモリ107へ転送するために2台のHDD(HDD109およびHDD110)の一方から映像データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)の他方から音声データを読み出す読み出し命令を2台のHDD(HDD109およびHDD110)に発行する。
また、HDD制御部108は、記録用バッファメモリ106および再生用バッファメモリ107とHDD109およびHDD110との間の映像データおよび音声データの転送を行う。
HDD109およびHDD110は、本発明に係る第1のディスク装置および第2のディスク装置に相当する。具体的には、例えばSerial−ATAなどの汎用的なI/F(Interface、以下I/Fと記載する。)を持ち、HDD制御部108とそれぞれ個別に接続される。HDD109およびHDD110は、HDD制御部108から発行された命令により、HDD制御部108より転送されて入力された映像データおよび音声データをHDD109およびHDD110の磁気ディスクに書き込む。また、HDD109およびHDD110は、HDD制御部108から発行された命令により、HDD109およびHDD110に格納された映像データおよび音声データをHDD109およびHDD110の磁気ディスクからそれぞれ独立に読み出し、HDD制御部108に出力する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるHDDの記憶領域が映像ファイルと音声ファイルとで分割されることを示す図である。
HDD109およびHDD110の記憶領域200は、本発明に係る記憶領域に相当し、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置はそれぞれ第1の領域と第2の領域とに分割される。具体的には、図3に示すように外周から内周に2個の領域に分割されている。外周側の領域を、映像ファイルの領域201と、内周側の領域を音声ファイルの領域202として区分している。
HDDでは通常、一定の回転数で記録再生を行うため、外周側になるほどデータの転送速度が向上する。そのため、必要とする再生レートが高い順番に磁気ディスクの領域を割り当てるのが好適である。すなわち、高い再生レートを必要とする映像ファイル領域を外周側の領域201へ割り当て、再生レートが映像ファイルと比較して低い音声ファイル領域を映像ファイル領域の内周側の領域202に割り当てる。ここで、再生レートとは、再生に必要なデータ転送レートである。なお、記憶領域の容量(映像ファイルの領域201と音声ファイルとの領域202の面積)を決める場合、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置それぞれの前記第1の領域と前記第2の領域とを、前記映像データおよび前記音声データの再生時のデータ転送レートである再生レートの比に分割して配置してもよい。映像ファイルと音声ファイルとの再生レートの比、すなわち単位時間あたりの映像データと音声データとの再生レートの比に基づいて決めることで記憶領域200を無駄なく利用できる。
次に、映像ファイルの領域201と音声ファイル領域202との各領域に対する読み書き動作を説明する。
図4(a)および図4(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDの構造を示す図である。
HDD109およびHDD110のディスク装置は、磁気ディスク300とヘッド301、アクセスアーム302から構成され、映像データおよび音声データは磁気ディスク300上に同心円状に記録される。磁気ディスク300は、毎分数千回転もの速度で回転し、アクセスアーム302の先端のヘッド301が磁気ディスク300の外周と内周との間を移動することにより映像データおよび音声データが読み書きされる。
また、同心円状の帯はトラック303と呼ばれる。帯すなわちトラック303内をさらに細分化したセクタ304の単位でデータが記録される。
また、任意のセクタ304へのアクセスにはHDD109およびHDD110内の全てのセクタ304に通し番号が振られ、通し番号を指定するLBA(Logical Block Addressing)方式が多く用いられる。なお、1つのセクタ304にユーザーが記録可能なサイズは512バイトである。
ところで、ファイルシステム102は、セクタ304を用いてファイルやディレクトリを構成し、各セクタ304がどのファイルに使用され、あるいは未使用かを把握する。例えばFATファイルシステムでは、セクタ304単位ではなく磁気ディスク上で物理的に連続する幾つかのセクタ304をまとめたクラスタ305という単位が用いられる。以下、本実施の形態1ではFATファイルシステムを用い、クラスタ単位を32KBとして説明する。
上述した磁気ディスク(HDD109およびHDD110)の映像データおよび音声データのデータを読み書きする場合、目的とするデータの読み出し/書き込みは以下の手順で行う。
1)ヘッド301を磁気ディスクの目的の場所まで動かす(以下、シークタイムと記載。)
2)磁気ディスク上の目的のセクタ304がヘッド301のところまで回転してくるのを待つ(以下、サーチタイムと記載。)
3)ヘッド301からデータを必要なところまで読み出す/書き込む(以下、データリード・ライト時間と記載。)
ここで、データの読み出し/書き込み動作開始からデータの読み出し/書き込み動作完了までの時間を示すアクセスタイムは以下のように求められる。
アクセスタイム=シークタイム+サーチタイム+データリード・ライト時間
映像ファイルと音声ファイルとを記録する際には、一定の転送レートで入力される映像データおよび音声データのデータを記録用バッファメモリ106が破綻しないように途切れることなくHDD109および110に記録する必要がある。また、アクセスタイムにおいてデータリード・ライト時間を除きシークタイムとサーチタイムが頻繁に発生するとアクセスタイムが増加し、記録レートを下げる要因となる。以上を考慮して、HDD109およびHDD110のディスク上に一連続で配置する配置のルールを定めておくと共に、映像ファイルと音声ファイルとを書き込むタイミングを制御する。それにより、データが欠落することのないシームレスな記録を保証する。
ここで、本実施の形態1では、HDD109およびHDD110の磁気ディスク上で音声ファイルの記録単位は1チャンネルあたりNクラスタとし、システムで記録可能な最大チャンネル数分を接続したクラスタ単位で連続配置を行うとする。また、映像ファイルの記録単位Mクラスタはシステムで用いられる最大の記録レートを基準とし、音声ファイルのNクラスタで再生可能な時間以上のビデオフレーム数単位で連続配置を行うとする。
図5(a)は、本発明の実施の形態1におけるに映像ファイルの記録単位について示す図であり、図5(b)は本発明の実施の形態1における音声ファイルの記録単位について示す図である。
ここで、例えば、音声のクラスタ数N=4、音声のサンプリングレートが48kHz、量子化ビット数16bit、音声記録チャンネル数8および映像記録レートがSMPTE370M(DV−Based 100M)である場合、音声ファイルの記録単位は32クラスタ(4クラスタ×8チャンネル)となる。音声記録チャンネル数が、1チャンネルあるいは2チャンネルなど8チャンネルよりも少ない場合は、図5(b)のような、4クラスタ(4クラスタ×1チャンネル)ごとや8クラスタ(4クラスタ×2チャンネル)ごとに繰り返される配置となる。また、この時の映像ファイルの記録単位は音声ファイルの4クラスタで再生可能な時間である1.365秒相当のビデオフレーム数の600クラスタ(18.75MB)となる。
なお、本実施の形態1では、上述した各ファイルの記録単位で記録や再生、消去、HDDの空き領域のサーチを行う。また、音声ファイルと映像ファイルとの記録または再生を切り替えるタイミングは、各ファイルの記録単位ごととする。
ここで、記録単位を大きくした場合、音声ファイルと映像ファイルとの記録を切り替えるタイミングを長くすることができる。それにより、シークやサーチの頻度を減らすことができる。しがって、記録時に保証できる転送性能(記録保証レート)を高くすることができる。
一方、再生時には映像データと音声データとの両方のデータが揃う必要があるので、記録単位を大きくしすぎると、再生開始時に映像データと音声データの両方のデータが再生用バッファメモリ107に蓄積されるのに時間がかかる。そのため、再生の応答性が低下する。
以上より、記録保証レートと実際の映像音声の記録レートおよび再生応答性から最適な記録単位を算出することができる。以下に、記録保証レート(Rrec)の計算式を示す。
Rrec=(Dv+Da)/((Tv+Ts+Tsh)+(Ta+Ts+Tsh))
Dv=映像ファイルの記録単位(Byte)
Da=音声ファイルの記録単位(Byte)
Tv=Dvの転送時間(sec)
Ta=Daの転送時間(sec)
Ts=映像データと音声データとの記録領域切替に伴うシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
以下、映像記録再生装置100における映像データと音声データとの記録制御方法および再生制御方法について説明する。
まず、図6を用いて映像記録再生装置100における映像データと音声データとの記録制御方法について説明する。
図6は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルのHDDへの書き込み制御方法を示す図である。映像データと音声データとの記録動作すなわち、HDD109およびHDD110への書き込みは、外部入力部118からの指示に従って行われる。
外部入力部118から記録開始の指示があった場合は、映像データは記録する1個のDIF形式映像ファイルとして、音声データは記録する8個のWaveファイルとして、データ(以下、記録データ404と記載。)は記録される。記録データ404が映像ファイルのデータ404Aである場合、HDD制御部108は、HDD109とHDD110とに対し、映像ファイルの領域201内の同じ論理ブロックアドレス(LBA)に同じデータ404Aを書き込む命令であるWrite命令を発行する(401/402)。また記録データ404が音声ファイルのデータ404Bである場合は、音声ファイルの領域202に対して映像ファイルと同様の制御を行う。すなわち、音声ファイルの領域202内の同じ論理ブロックアドレス(LBA)に同じデータ404Bを書き込む命令であるWrite命令を発行する(400/403)。したがって、正常に記録動作が完了すると、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に全く同じデータ404Aおよび404Bが、同じ論理ブロックアドレスに記録されている。
次に、上述の記録制御中にエラーが発生した場合のエラー処理について説明する。
図7は、本発明の実施の形態1における書き込み時のエラー処理を行うフローチャートである。
HDD制御部108は、HDD109およびHDD110にWrite命令発行後、所定のタイムアウト時間以内にHDD109あるいはHDD110からWrite完了通知が来ない場合をタイムアウトエラーとし、エラー処理に入る。
まず、タイムアウトエラーが発生するとHDD制御部108はタイムアウトエラーの発生したHDDに対してWrite命令のキャンセルコマンドを発行(S01)し、エラーログの更新を行う(S02)。
次に、HDD制御部108は、タイムアウトエラーの発生したHDD109およびHDD110にWrite命令の再発行を行う(S03)。
ここで、HDD制御部108は、タイムアウトが発生しなければ通常処理へ戻る(S04のNOの場合)。
次に、HDD制御部108は、再度タイムエラーが発生すると(S04のYESの場合)、S01のWrite命令キャンセルコマンドのステートS01に戻り(S05のNOの場合)、試行回数がX回を超えるまで実行される。
試行回数がX回を超えた時点で、使用しているHDD(HDD109あるいはHDD110)の故障と判断し(S05のYESの場合)、故障と判断されたHDD(HDD109あるいはHDD110)が交換されるまで記録・再生共に禁止にする処理を行う(S06)。
なお、アクセスタイムアウト時間と試行回数X回は、例えば、アクセスタイムアウト時間を上述した記録レート算出式におけるTv×2、またはTa×2(Te)とし、試行回数XをTe×Xの時間で記録用バッファメモリ106に蓄積されるデータ量がメモリ容量の1/2となるように設定する。それにより、タイムアウトエラー時においても記録用バッファメモリ106のメモリ容量がオーバーフローするのを防ぐことができる。
また、試行回数をX回とできない、すなわち、試行回数を十分に取れない場合、タイムアウトエラーが発生したHDD(HDD109あるいはHDD110)を一度システムから切り離す。残った正常なHDD(HDD109あるいはHDD110)を用いて記録動作を継続し、記録完了後にエラーの発生したHDD(HDD109あるいはHDD110)もしくは新規のHDDに対しコピーを行う。それにより、ミラー記録と同等の信頼性を確保することができる。この場合、2台へのミラー記録時に比べて、1台への記録時のデータ信頼性は劣るものの1台のHDD(HDD109あるいはHDD110)の故障に対しても途切れることなく、連続した記録動作を行うことができる。
また、上述の記録保証レートの算出式は、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に対する同時記録を前提としているため、1台のHDDに対する記録時においても同様の計算式となる。したがって、1台のみの記録の場合でも2台と同様の記録保証レートで記録動作を行うことができる。すなわち、ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護を実現することができる。
続いて、映像記録再生装置100における映像データと音声データとの再生制御について図8を用いて説明する。
図8は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルをHDD109および110から読み出す制御方法を示す図である。
図8において、HDD制御部108は、HDD109からは映像データを、HDD110からは音声データを読み出し、映像データと音声データを交互に読み出す制御を行う。
以下、再生制御についての説明を、通常再生と、特殊再生と、カット編集との3パターンに分けて行う。また、それぞれの再生制御において、HDDを2台使用した再生制御と1台のみを使用した再生制御を合わせて説明する。なお、HDDを2台使用する場合とHDDを1台使用する場合の切り替えについては後述する。
まず、通常再生時の再生制御について説明する。
図9は、本発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルの記録位置を示す図である。図9に示すように、HDD109とHDD110とには上述の映像ファイルの記録単位で連続的に記録された映像データ1から映像データ4で構成される映像ファイルと、上述の音声ファイルの記録単位で連続的に記録された音声データ1から4で構成される音声ファイルとが記録されている。
映像データ1と音声データ1とをそれぞれ順にHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて再生する場合、まず、HDD109より映像データ1を読み出し、次にHDD110より音声データ1を読み出す。次に、再びHDD109より映像データ2を読み出した後、HDD110より音声データ2を読み出す。続く残りの映像データ3および4と音声データ3および4とも同様の制御をして読み出す。HDD制御部108は、上述の制御で読み出される映像データと音声データとを交互に再生用バッファメモリ107へ転送する。
ここで、映像データ2と映像データ3とは記録されているトラックが異なっているが、映像データ2の最後のLBAから映像データ3の最初のLBAが連続しているので、映像データ2と映像データ3とを間欠的に読み出してもシークは発生せず、サーチタイムのみでの読み出しとなる。
以上より、映像データと音声データとを別々のHDD(HDD109あるいはHDD110)より読み出すことにより、アクセスタイムにおけるシークタイムを削減することが可能となる。このときHDD109とHDD110との読み出し切替時間をゼロとすると、出力502には映像データと音声データとが交互に出力される。
ここで、HDD2台を用いた再生制御を図10(a)に示す。図10(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。
また、図1に示したように、再生された映像データおよび音声データは、一旦再生用バッファメモリ107に蓄えられたのち、同時に読み出され、映像はデコーダ117を通して出力され、音声は音声処理部113を通して出力される。再生用バッファメモリ107に一旦データを蓄えるのは、シーケンシャルに読み出される映像データと音声データとのタイミングを合わせて出力するためと、HDD(HDD109あるいはHDD110)での読み出しエラー等でデータ転送に時間がかかった場合でもそれを吸収し、映像と音声とを途切れることなく再生するためである。
図10(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。
映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて再生を行う場合、1台のHDDから図9に示す映像データ1〜4と音声データ1〜4とを順次読み出す必要がある。すなわち、映像データの読み出しと音声データの読み出しとを切り替える際にシーク動作を行う必要がある。そのため、映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて再生を行う場合、シークタイムとサーチタイムが発生する。
なお、出力502以降の処理はHDD2台(HDD109およびHDD110)の場合と同様の制御である。
以上より、通常再生時におけるHDD2台を用いた場合の転送レートをRpb1、HDD1台を用いた場合の転送レートをRpb2とすると、それぞれ次の式により求められる。
Rpb1=(Dv+Da)/((Tv+Tsh)+(Ta+Tsh))
Rpb2=(Dv+Da)/((Tv+Ts+Tsh)+(Ta+Ts+Tsh))
Dv=映像データの記録単位(Byte)
Da=音声データの記録単位(Byte)
Tv=Dvの読み出し時間(sec)
Ta=Daの読み出し時間(sec)
Ts=シークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
上述の式から、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて映像データと音声データとを別々のHDDから再生する制御により、シークタイム(Ts)を削減することができる。それにより、HDD1台での制御と比べて転送レートを向上させることができる。
転送レートが向上すると再生用バッファメモリ107に所定量のデータが蓄積される時間が短縮され、映像データと音声データとのタイミングを合わせるのに要する時間が短縮される。すなわち、通常再生の制御が開始してから、実際に映像と音声とが出力されるまでの時間を短縮することができる。つまり、操作に対する応答性(レスポンス)が向上する。さらに、読み出しエラー等でHDDからの読み出しが滞った場合でも、再生用バッファメモリ107にデータを充足する時間は短縮されており、短い時間で再生用バッファメモリ107にデータを充足することができるので、エラー耐性を向上させることができる。
すなわち、ディスク装置の台数が2台と最小にしつつ、映像および音声データの再生性能の向上を実現することができる。
次に、特殊再生時の再生制御について説明する。例えば、編集作業において編集点を探すために音声付の高速再生あるいはスロー再生といった特殊再生が用いられる。映像は1秒間に30Frame(1080/50iシステムは25Frame)であるため、高速再生ではビデオフレームを離散的に再生し、逆にスロー再生ではビデオフレームを重複させることで秒間30Frameを実現する。
一方、音声は高速再生において離散的に再生されると音声データの不連続点においてノイズ音が発生してしまう。そこで、例えば、2倍速再生においては通常の2倍のレートで音声データは読み出され、音声処理部113でフィルタ処理を行い1倍のレートに変換された後、音声出力部112よりノイズレスな音声が出力される。
また、スロー再生も同様に1/2倍速再生では読み出しレートを1/2で音声データは読み出され、音声処理部113でフィルタ処理を行い、1倍のレートに変換された後、音声出力部112より出力される。
図11(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。
図11(a)には、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて2倍速再生を行う場合についてのタイミングが示されている。ここでは、図9のように連続的に記録されている映像データ1から映像データ4と、音声データ1から音声データ4とを以下の方法で読み出す。
HDD109より映像データ1が読み出される場合、1フレーム分の映像データが読み出された後に1フレーム分の映像データが読み飛ばされ、次の1フレーム分の映像データが読み出されるというように、2フレーム分ごとに1フレーム分の映像データが読み出される。したがって、1フレーム分の映像データが読み出されるごとにサーチタイムが発生する。このようにして、読み出された映像データは再生用バッファメモリ107に一旦蓄えられる。
なお、通常再生時には記録単位で映像データが連続して読み出されていたが、2倍速再生では2フレーム分ごとに1フレーム分が読み出されるため1つの記録単位から読み出されるデータ量は半分となる。しかし、再生に必要なデータ量は通常再生時と同じデータ量であるため1回の読み出しにおいて、映像データは映像データ1と映像データ2との記録単位の2倍分の区間から読み出される。
一方、音声データ1から音声データ4は全てのデータが読み出される必要があるため、HDD110から音声データ1と音声データ2との連続データが連続して読み出される。そのため、シークタイムもサーチタイムも発生しない。このようにして、読み出された音声データも再生用バッファメモリ107に一旦蓄えられる。
また、図1に示したように、再生された映像データおよび音声データは、一旦再生用バッファメモリ107に蓄えられたのち、同時に読み出される。読み出された映像データはデコーダ117を通して出力され、読み出された音声データは音声処理部113を通して出力される。このとき、映像データは通常再生時と同様に、連続して読み出される。したがって、HDD(HDD109あるいはHDD110)からは2フレーム単位で1フレーム分の映像データが読み出されているので、映像出力は1フレームおきの出力すなわち2倍速での再生となる。
また、音声データは、通常再生時の2倍の速度で再生用バッファメモリ107から読み出され、音声処理部113でデータが1/2に間引かれると共に適切なフィルタ処理が行われたのち出力される。したがって、音声はデータが途切れることなく2倍の速度で出力される。なお、再生用バッファメモリ107に一旦映像データおよび音声データを蓄えるのは、通常再生時と同じく、シーケンシャルに読み出される映像データと音声データとをタイミングを合わせて出力するためと、HDD(HDD109あるいはHDD110)での読み出しエラー等でデータ転送に時間がかかった場合でもそれを吸収し、映像と音声を途切れることなく再生するためである。
図11(b)は本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。
映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて2倍速再生を行う場合、1台のHDDから図9に示す映像データ1〜4と音声データ1〜4とを順次読み出す必要がある。2倍速再生で読み出す順序はHDD2台の場合と同様であるが、映像データの読み出しと音声データの読み出しとを切り替える際にシーク動作を行う必要がある。そのため、映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて2倍速再生を行う場合、シークタイムとサーチタイムが発生する。
なお、出力502以降の処理はHDD2台(HDD109およびHDD110)の場合と同様の制御である。
また、図11における映像データは全てフレーム単位で読み出され、2フレームごとに1フレーム分のデータが読み出される再生制御が行われている。
以上より、2倍速再生時における図11(a)のHDD2台を用いた場合の出力502の転送レートをRpb3、図11(b)のHDD1台を用いた場合の出力502の転送レートをRpb4とすると、それぞれ次の式により求められる。
Rpb3=(F×Dvf+N×Da)/(F×(Tvf+Tsh)+(N×Ta+Tsh))
Rpb4=(F×Dvf+N×Da)/((F×(Tvf+Tsh)+Tsva)
+(N×Ta+Tsh+Tsva))
F=1回の転送で読み出す映像データのビデオフレーム数
Dvf=映像データの1Frame分のデータ(Byte)
N=再生速度
Da=音声データの記録単位(Byte)
Tvf=Dvfの読み出し時間(sec)
Ta=Daの読み出し時間(sec)
Tsva=映像データと音声データ間のシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
図11および上述の式から、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて2倍速再生を行う場合には、Rpb3では全てサーチタイムのみで映像データと音声データとの読み出しが可能である。一方、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて2倍速再生を行う場合には、Rpb4では、映像データと音声データとの間の読み出し切替時においてシークが発生(Tsva)するため、その分転送レートが劣化する。
以上より、高速またはスロー再生においてもHDD2台を用いて再生する制御方式の転送レートRpb3がHDD1台を用いて再生する制御方式の転送レートRpb4を上回る。したがって、通常再生と同様に応答性とエラー耐性の向上が可能である。すなわち、ディスク装置の台数が2台と最小にしつつ、記録データの保護と、映像および音声データの再生性能の向上とを実現することができる。
最後に、カット編集時の再生制御について説明する。
映像編集は、複数の素材の映像ファイルおよび音声ファイルから必要な部位をビデオフレーム単位で切り出し(以下、素材の切り出しと記載。)、ビデオフレーム単位で切り出した部位を編集者の意図に合わせて自由に並べ換えて行う。通常、編集が完了した時点で、複数の素材からなる編集結果を1組の映像音声データにまとめて出力するレンダリングと呼ばれる作業を行う。本実施の形態1における映像編集では、編集作業中に、素材の切り出し位置を変更したり、素材の並べ替えの順序を変更したりする必要があるため、編集リストと呼ばれる再生手順に素材の切り出し位置や、素材の並べ替えの順序を記憶する。そして、記憶した編集リストの再生手順に従って、複数の素材ファイルから所定の部位を所定の順序で読み出している。この再生制御をカット編集と呼ぶ。各素材の中で抜き出す先頭の位置をIN点、抜き出す最終の位置をOUT点と呼び、IN点とOUT点を自由に設定することで任意の時刻から抜き出すこと、すなわち、カット編集ができる。
図12を用いてカット編集について説明する。
図12(a)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル1および音声ファイル1からの抜き出し方法を示す図であり、図12(b)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル2および音声ファイル2からの抜き出し方法を示す図である。
また、図12(c)は、カット編集において、抜き出したデータの再生順を決める編集リストを示す図であり、図12(d)は、カット編集において、編集リストにより抜き出したデータの再生する順を示す図である。
図12(a)において、まず、映像ファイル1および音声ファイル1の所定の部位にIN点とOUT点とを設定する。次に、映像ファイル1の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある映像データV1と、音声ファイル1の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある音声データA1(Ch0)から音声データA1(Ch7)とを抜き出す。
また、図12(b)においても同様に、まず、映像ファイル2および音声ファイル2の所定の部位にIN点とOUT点とを設定する。次に、映像ファイル2の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある映像データV2と、音声ファイル2の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある音声データA2(Ch0)から音声データA2(Ch7)とを抜き出す。
このとき、図12(c)に示すように、映像データV1と音声データA1(Ch0)から音声データA1(Ch7)とに続いて、映像データV2と音声データA2(Ch0)から音声データA2(Ch7)とを再生するように編集リストが作成されている。作成された編集リストより、図12(a)および図12(b)で抜き出した映像データV1〜V2および音声データA1〜A2の連続再生が可能となる。
図13は、発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルのカット編集時の記録位置を示す図である。
ここで、例えば、抜き出すデータである映像データV1および音声データA1(Ch0)から音声データA1(Ch7)と、映像データV2および音声データA2(Ch0)から音声データA2(Ch7)とが、HDD109とHDD110とに図13のように記録されている場合、図12(c)に示す編集リストの再生手順に従いHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて再生すると、図12(d)に示す映像データおよび音声データが切り替わる点では、HDDの磁気ディスク上必ず不連続となるためシークが発生する。また、カット編集においてIN点とOUT点は自由に設定できる。そのため、カット編集によりビデオフレーム数の少ない複数のデータを連続的に再生すると、一定時間内に発生するシークの頻度が高くなってしまい、転送レートの劣化の要因となる。
そこで、カット編集時のIN点からOUT点までのビデオフレーム数をカット長Cnと定義する。カット長Cnは、本発明に係る映像データまたは音声データの編集時における連続再生可能なデータサイズが所定のサイズに相当する。また、転送レートの劣化の要因とならない、シームレスな再生を保証できるカット長は、後述する算出式で示される転送レートにより、映像フォーマットおよび音声フォーマットの再生レートを下回らない最短カット長Cn_minとして算出できる。ここで、編集リストにより再生するデータを全て同じカット長Cnとする。
カット編集時の再生において、映像ファイルおよび音声ファイルの所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある各素材の長さが最短カット長Cn_minより長ければシームレスな再生を保証することができる。また、最短カット長Cn_minより短い単位で編集する場合には、映像ファイルおよび音声ファイルの所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間の前後にある素材を含めてHDD上に連続した領域で再配置(部分レンダリング処理)する。それにより最短カット長Cn_minを満たすことができるので、シームレスな再生が可能になる。
なお、図12に示すIN点とOUT点の設定による抜き出しパターンは、映像ファイルおよび音声ファイルの記録単位内に、再生すべきデータ(以下、有効データと記載。)が全て収まっている場合や、複数の記録単位に跨る場合など、複数の抜き出しパターンが考えられる。
図14は、本発明の実施の形態1におけるカット編集時の有効データが2つのファイル記録単位に跨る場合の有効データ記録位置を示す図である。ここでは、転送レートの算出式を導くためのモデルを、図14に示すように映像データと音声データとが共に2つの記録単位に跨る場合としている。また、図13に示すように映像ファイルおよび音声ファイルはそれぞれの領域において連続的に記録されている。そのため、図14に示す映像データは、再生するカット長(有効データ)のみが読み出される。
ところで、音声データにおいて各チャンネルの有効データのみが読み出される場合、各チャンネル間の切替でサーチタイムが発生する。例えば、N=4の場合、音声データにおける各チャンネルの有効データのみを読み出す方法に比べ、不要なデータを含むA−X(32クラスタ)とA−Y(32クラスタ)を一気に読み出し、例えば、再生制御部104で有効データの部分のみを切り出した方がデータの読み出し時間を短縮することができる。以上を考慮して、音声データの読み出し単位は、有効データと不要なデータとを含めた2×N×8クラスタとする。
図15(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。図15(a)は、図12(d)のカット編集時の再生において、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた再生制御を示している。
まず、HDD109から有効データである映像データV1が読み出される。次に、HDD110から有効データと無効データとを含む、音声データA1−Xと音声データA1−Yとの2つの記録単位が一気に読み出される。音声データの読み出しが終わると再びHDD109から有効データである映像データV2が読み出され、次に、HDD110から音声データA2−Xと音声データA2−Yとが、音声データA1と同様に読み出される。
図15(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。図15(b)は、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)を用いた再生制御を示している。読み出されるデータの順番およびデータ量はHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた場合と同じである。相違点は、図15(a)では、シークタイムが映像データ間および音声データ間、例えば、映像データV1と映像データV2との間、および音声データA1−Yと音声データA2−X、で発生するのに対し、図15(b)では、映像データと音声データとの間、例えば、映像データV1と音声データA1−Xの間や音声データA1−Yと映像データV2の間、で発生する点である。
以上から、カット編集時の再生制御における2台のHDDを用いた場合の転送レートをRpb5、1台のHDDを用いた場合の転送レートをRpb6とすると、それぞれ次の式により求められる。
Rpb5=(Cn×Dvf+Dap)/((Cn×Tvf+Tsv+Tsh)
+(2×Ta+Tsa+Tsh))
Rpb6=(Cn×Dvf+Dap)/((Cn×Tvf+Tsva+Tsh)
+(2×Ta+Tsva+Tsh))
Cn=カット長(Frame)
Dvf=映像データの1Frame分のデータ(Byte)
Dap=有効な音声データ量(Byte)
Tvf=Dvfの読み出し時間(sec)
Ta=音声データの記録単位の読み出し時間(sec)
Tsv=映像データ間のシークタイム(sec)
Tsa=音声データ間のシークタイム(sec)
Tsva=映像データと音声データ間のシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
上述の2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5における映像データ間(Tsv)および音声データ間(Tsa)で発生するシークは、1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6における映像データと音声データ間(Tsva)で発生するシークよりも一般的にシークタイムが短い。そのため、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5と1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6とを同じ転送レートとして比較した場合、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5の方がカット長Cnを短くすることができるので、カット編集における編集性能を向上させることができる。また、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5と1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6とのカット長Cnを同フレーム数として比較した場合、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5の方が転送レートは高くなる。そのため、再生用バッファメモリ107のデータの蓄積速度を速くすることができ、外部入力部118からの命令に対する再生開始までの応答性を高速化することができる。それにより、ディスク装置の台数が2台と最小にしつつ、映像および音声データの再生性能の向上および編集性能の向上を実現することができる。
図15(a)では映像データ間(Tsv)および音声データ間(Tsa)でシークが発生しているが、映像データおよび音声データを読み出す直前にシークを発生させることにより、2台のHDD(HDD109およびHDD110)を用いた場合と1台のHDD(HDD109あるいはHDD110)のみを用いた場合とでデータ読み出しアルゴリズムを共通化することができる。しかし、数msのサーチタイムに対し、シークタイムは最大で十数msかかることから、更なる高速化を行うためには図15(a)においてシークタイムを削除する必要がある。これを図15の変形例として図16を用いて説明する。
図16(a)は、本発明の実施の形態1の変形例におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図であり、図16(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。なお、図16(b)は、図15(b)と同じ図であり制御方法も全く同じであるため動作の詳細は割愛するが、図16(a)との比較するために図示されている。
図15(a)と図16(a)の大きな違いは映像データ間および音声データ間で発生するシークをどの時点で発生させているかである。図15(a)では各データを読み出す直前でシークを発生させているのに対し、図16(a)では映像データ間のシークは音声データの読み出し中に、また音声データ間のシークは映像データの読み出し中に発生させることにより、シークタイムを隠蔽することができる。つまり、図16(a)において音声データA1−Xと音声データA1−Yの読み出し中にHDD109のヘッダを映像データV2の読み出し開始位置へシークさせ、映像データV2の読み出し開始までにシークを完了させることで、音声データA1−Yから映像データV2への切り替わりはサーチタイムのみとなる。これによりデータの未転送区間からシークタイムを削減できるため図15(a)と比較して高速化ができる。
以下、図16(a)の再生方法について、映像データ間および音声データ間で発生するシークのタイミングを含めて具体的に説明する。
まず、HDD109から有効データである映像データV1が読み出される。
次に、HDD109では、次の有効データである映像データV2へのシークが行われつつ、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA1−Xおよび音声データA1−Yの2つの記録単位が一気に読み出される。なお、有効データである映像データ間(映像データV1と映像データV2との間)のシークは、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA1−Xおよび音声データA1−Yの2つの記録単位が一気に読み出されている間に終了している。
次に、HDD110から音声データの読み出しが終わると、HDD110では、次の有効データである音声データA2−Xへのシークが行われつつ、再びHDD109から有効データである映像データV2が読み出される。なお、音声データ間(音声データA1−Yと音声データA2−Xとの間)のシークは、HDD109から有効データである映像データV2が読み出されている間に終了している。
次に、HDD109から有効データである映像データV2の読み出しが終わると、次の有効データである映像データV3へのシークが行われつつ、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA2−Xおよび音声データA2−Yの2つの記録単位が一気に読み出される。なお、有効データである映像データ間(映像データV2と映像データV3との間)のシークは、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA2−Xおよび音声データA2−Yの2つの記録単位が一気に読み出されている間に終了している。
以上、HDD110における音声データの読み出し中にHDD109のヘッダを映像データの読み出し開始位置へシークさせ、映像データの読み出し開始までにシークを完了させて映像データの未転送区間でのシークタイムを削減することで、音声データから映像データへの切り替わりをサーチタイムのみとすることができる。同様に、HDD109における映像データの読み出し中にHDD110のヘッダを音声データの読み出し開始位置へシークさせ、音声データの読み出し開始までにシークを完了させて音声データの未転送区間でのシークタイムを削減することで、映像データから音声データへの切り替わりをサーチタイムのみとすることができる。これにより図16(a)は図15(a)と比較してデータの未転送区間からシークタイムを削減できるので高速化が図れる。
以上、ここまでHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた場合と、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いた場合について説明した。
次に、HDDを2台使用する場合とHDDを1台使用する場合の切り替え(HDDの台数の切り替え)について説明する。
HDD2台共(HDD109およびHDD110)に故障やタイムアウトエラーがない場合には、HDDを2台用いて再生を行う。これまで説明してきた通常再生や特殊再生、カット編集において、いずれの場合においてもHDD2台を用いた再生制御を行うことにより転送レートを上げることができる。そのため、機器の応答性の向上やエラー耐性の向上などの性能向上が可能となる。
また、HDDの1台が故障またはタイムアウトエラーとなった場合には、正常な1台を用いて再生を行う。
通常再生の場合、HDD1台を用いた場合の転送レートは、上述したように、Rpb2となる。HDD2台を用いた場合の転送レートRpb1に比較して、応答性やエラー耐性が低下するが、再生を行うことは可能である。また、HDD1台を用いた場合の転送レートRpb2と、記録時の保証レートRrecとが等価であることから、HDD2台へのミラー記録が可能であれば、1台での通常再生も可能なことを表している。
特殊再生の場合、HDD1台を用いた場合の転送レートは、上述したように、Rpb4となる。HDD1台を用いた場合の転送レートRpb4が、映像フォーマットおよび音声フォーマットの再生レートを下回っている場合、HDD2台を用いた再生制御と同じ制御では映像ファイルおよび音声ファイルの再生において、再生用バッファメモリ107がアンダーフローを起こす。それにより映像が途中で止まる、あるいは音声にノイズ音が発生する恐れがある。
そこで、要求される再生レートの大半を占める映像の再生レートを調整し、HDD1台を用いた場合の転送レートRpb4でも再生可能な範囲まで下げる。それによりHDD1台での再生を可能にする。再生レートの調整は、1秒間に更新されるビデオフレーム数を落とす処理(コマ落とし)により行われる。例えば、通常NTSCは1秒間に30Frame(PALは25Frame)の更新が必要だが、コマ落としにより1秒間に15Frameの更新の映像データをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)から読み出すとすると、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)に要求される映像データの読み出しレートも1/2となる。
なお、このとき欠落したビデオフレームは再生制御部104により既に再生したビデオフレームを重複して再生する制御を行うことにより補完することができる。
また、1秒間に更新されるビデオフレーム数は、本発明におけるビデオフレーム更新周期に相当し、例えば、第1の再生条件が、通常NTSCは1秒間に30Frame(PALは25Frame)の更新であり、第2の再生条件が、1秒間に15Frameの更新である。
カット編集の場合、上述した1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6を求めた式より、転送レートに影響を与えるパラメータはカット長Cnである。そのため、1台のHDDを用いた場合に再生可能なように、最短カット長Cn_minをHDD2台での動作よりも長くする制限を加えることにより対応可能である。例えば、HDD2台でシームレス再生可能な編集リストの場合でも、HDD1台での最短カット長Cn_minを満たさない部分のみレンダリングを行い再配置することで、シームレス再生が可能になる。
次に、再生時のエラー動作について説明する。エラーは大きく2つに分類することができ、一時的にRead命令に対して応答が返ってこなくなる「タイムアウトエラー」とHDDが全く動作しなくなる、あるいはタイムアウトエラーが頻繁に発生した結果の「故障」とに分けられる。
ここで、「タイムアウトエラー」とはRead命令の応答が所定のタイムアウト時間までに返ってこない場合を指す。
タイムアウトエラー処理について図17を用いて以下に説明する。
図17は、本発明の実施の形態1における読み出し時のエラー処理を行うフローチャートである。
まず、タイムアウトエラーが発生すると、HDD制御部108は、タイムアウトエラーの発生したHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)に対して、Read命令のキャンセルコマンドを発行(S10)する。
次に、HDD制御部108は、エラーログの更新を行う(S11)。
次に、HDD制御部108は、対象HDD(HDD109あるいはHDD110)のReadタイムアウトエラーがY回を超えていないかのチェックを行う(S12)。
対象HDD(HDD109あるいはHDD110の一方)のReadタイムアウトエラーがY回を超えていない場合は(S12のNOの場合)は、もう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)は、読み出し可能であるとして(S13のNOの場合)、もう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)に対して同じRead命令を発行する(S14)。
なお、対象HDD(HDD109あるいはHDD110の一方)のReadタイムアウトエラーがY回を超えている場合(S12のYESの場合)、対象HDD(HDD109あるいはHDD110の一方)を故障と判断し、使用禁止にする処理を行う(S16)。
次に、2台目のHDDであるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)からアクセスタイムアウトが発生しなければ(S15のNOの場合)、アクセスタイムアウトエラー処理を抜け、通常の再生処理に戻る。
しかし、2台目のHDDであるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)からアクセスタイムアウトが発生した場合(S15のYESの場合)、いずれのHDDからもデータが読み出せないことになり、2台目のHDDであるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)に対して、1台目のHDDと同じ処理、すなわち、HDD制御部108は、Read命令のキャンセルコマンド発行(S10)と、エラーログの更新(S11)、およびReadタイムアウトエラー回数のチェック(S12)を行う。
次に、HDD制御部108は、異常停止処理を行う(S17)。ここで、異常停止処理とは、Readタイムアウトエラー回数のチェック(S12)において2台目のHDDもY回を超えている場合は1台目と同様の処理であり、故障と判断し使用禁止とする処理を行うことである。
なお、HDD制御部108がReadタイムアウトエラーと判断するまでの時間は、再生用バッファメモリ107が空にならない時間となるように設定する必要がある。例えば、再生制御部104は、再生用バッファメモリ107の容量の半分を超えた時点で、再生用バッファメモリ107から音声処理部113やデコーダ117への出力を開始するように制御する。HDD制御部108は、再生用バッファメモリ107に蓄積されているデータが容量の1/4を下回る時点をタイムアウトエラーと判断する。
また、タイムアウトエラーと判断された時には、一時的にHDD1台での再生制御に切り替えることにより、動作の継続が可能となる。
また、「故障」とは図17のS12におけるReadタイムアウトエラー回数のチェックにおいて、Readタイムアウトエラー回数が閾値を超えた場合や、HDDの寿命などによってHDDへのアクセスができなくなる場合を指す。
以上、故障が発生した場合の対処方法について説明した。以下、故障自体を減らす方法を説明する。
HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた場合の再生制御において、HDDの記憶領域200の大部分が映像データの領域201に割り当てられるため、映像データを読み出すHDDのメカ的な負荷は大きい。
そこで、映像記録再生装置100は、前記映像記録再生装置が電源投入される度に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段、あるいは、前記映像記録再生装置の所定の再生回数ごとに、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備えてもよい。また、映像記録再生装置100は、前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とからの読み出し失敗回数であるエラー回数をカウントするエラー回数検出手段と、前記エラー回数が少ない前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置を選択する選択手段を備えてもよい。
映像記録再生装置100は、起動する度、すなわち、映像記録再生装置100が電源投入される度、あるいは外部入力部118より再生要求がある度、もしくは再生要求の回数をカウントして一定のカウンタ周期(所定の再生回数毎)で、映像データと音声データとを読み出すHDDを、HDD109とHDD110とで切り替えることができる。したがって、長期的に見た場合、映像データを読み出すHDDのメカ的な負荷を平均化することができるので、HDD109およびHDD110の寿命を伸ばすことが可能となる。
また、映像記録再生装置100はHDD109とHDD110とからの再生時の読み出し再生時における失敗回数であるエラー回数を監視し、エラー回数の少ない方のHDD(HDD109あるいはHDD110)を選択してから映像データを再生する再生制御を行ってもよい。
以上、ここまで記録制御と再生制御とについて説明した。次に、記録または再生において、図17で説明した処理手順、すなわちアルゴリズムによりHDDが故障と判断された場合のユーザーへの通知方法について説明する。ユーザーへの通知は表示部119により行われる。
図18は、本発明の実施の形態1における2台のHDDの稼動状況を示す表示例である。
2台のHDD(HDD109およびHDD110)が正常動作している時には、図18(a)のように表示される。また、2台のHDDのうち、HDD110が故障した場合には図18(b)のように表示される。図18(b)が表示された状態では、1台のHDD(HDD109)でも、映像データおよび音声データの記録動作可能であるが、再生は映像フォーマットに依存するため1台のHDD(HDD109)で再生ができない場合がある。1台のHDD(HDD109)で再生ができない場合には、図18(c)のように表示される。
また、2台のHDD(HDD109およびHDD110)とも故障と判断された場合には、図18(d)のように表示され、2台のHDD(HDD109およびHDD110)は記録も再生も受け付けない。
また、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に、故障が発生しなくても、例えば、連続通電時間や経過年数から判断し、HDD110の交換時期であることをユーザーへ通知しても構わない。その場合には、図18(e)のように表示される。
以上のように、磁気ディスク装置の記録領域を、映像領域と音声領域とに分割して、映像ファイルを記録する領域201を磁気ディスクの外周側、音声データを記録する領域202を磁気ディスクの内側に配置し、記録時は映像データおよび音声データを領域分割された複数の磁気ディスク装置である2台のHDD(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録を行い、再生時は映像データと音声データをそれぞれ別々の磁気ディスク装置である2台のHDD(HDD109およびHDD110)の別々のHDDから読み出す制御により、記録データの保護を行うことができるだけでなく、磁気ディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間が短縮されることで、再生性能および編集性能を向上させることができる。
また、上記故障時のHDDの切替については、ミラー記録された2台のHDD(HDD109およびHDD110)は同一のLBAに同じデータが記録されているため、1台のHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)が故障した場合はもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)から同じLBAのデータを読み出すことで容易に対応することができる。
さらに、映像データと音声データとを2台のHDD(HDD109およびHDD110)の別々のHDDから交互に読み出し、どちらのHDDからどのデータを読み出すかをHDD制御部108で隠蔽する。それにより、再生制御部104はHDD2台から再生するのか、HDD1台から再生するのか考慮する必要がなくなるため、HDD2台からの再生時とHDD1台からの再生時で制御を共通化することが可能である。
なお、図10、図11および図15において、HDD109より映像データを読み出して、HDD110より音声データを読み出す再生制御を行っているが、HDD109から音声データを読み出し、HDD110より映像データを読み出す再生制御を行っても構わない。
また、図10、図11および図15において、映像データから読み出しを開始しているが、音声データから読み出しを開始しても構わない。
(実施の形態2)
実施の形態1では、HDD1台で再生する再生制御はいずれも故障時の場合であった。実施の形態2では、2台のHDDが正常な場合でもHDD1台で再生する再生制御について説明する。ここで、HDD2台で再生する場合は、本発明における第1の方法に相当し、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す。HDD1台で再生する場合は、本発明における第2の方法に相当し、前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す。
実現するシステムが、例えばバッテリー駆動のポータブル機器である場合、消費電力の削減は長時間駆動のためには重要な項目である。
また、再生する映像フォーマットによって求められる転送レートが異なる。
そこで、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)で映像データおよび音声データを再生した場合の転送レート(Rpb2、Rpb4およびRpb6)が、映像データおよび音声データの再生レートを上回る場合の制御について説明する。映像記録再生装置100は、記録時においては実施の形態1と同様の記録制御方法により2台のHDD(HDD109およびHDD110)を用いて2台のHDD(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録をすることによりデータの保護を行う。映像記録再生装置100は、再生時においてはHDD1台(HDD109あるいはHDD110)で再生する再生制御を行う。また再生時には、使用しないHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)の電源を落とす、あるいは使用しないHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)を低消費電力モードにすることで、機器全体の消費電力を下げることが可能となる。
さらに、映像フォーマットと編集の種類との組み合わせごとに、Rpb2、Rpb4あるいはRpb6を用いて転送レートを求める。求められた転送レートにより、通常再生、特殊再生、記録あるいは編集等のそれぞれの動作において、使用するHDDの台数を選択することでより細かい電力制御が可能となる。
なお、映像記録再生装置100は、使用するHDDの台数を選択する選択部を備えてもよい。選択部は、本発明における選択手段に相当し、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す第1の方法と、前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す第2の方法とを選択する。
また、HDD1台(HDD109あるいはHDD110の一方)で動作中において再生エラーが発生した場合、電源を落としている、あるいは低消費電力モードにあるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)を起動し、映像データおよび音声データを読み出すことにより動作を継続することが可能となる。
なお、本実施の形態2における記録時のエラー(アクセスタイムアウト)処理については実施の形態1と同様であるので割愛する。
以上、実施の形態1では映像データと音声データとを再生するHDDを入れ替えることにより、HDDの長寿命化を実現したが、本実施の形態2でも、同様に、起動する度あるいは外部入力部118より再生要求がある度、もしくは再生要求の回数をカウントして一定のカウンタ周期で起動する度に、HDDを切り替えることにより、長寿命化を実現する。
なお、再生時および編集時の再生制御は、実施の形態1におけるHDD1台を用いた再生時の場合と同様であり、再生制御部104は映像データと音声データとを交互に読み出す制御を行う。
(実施の形態3)
実施の形態3では、HDDを2台用いて再生する場合において、実施の形態1とは異なる再生制御について説明する。
図19は、本発明の実施の形態3における映像ファイルおよび音声ファイルをHDDから読み出す制御方法を示す図である。
実施の形態3の再生制御方法について、図19を用いて説明する。HDD制御部108は出力を映像データ転送用のバス600と音声データ転送用のバス601との2系統持つ。HDD制御部108は、例えば、HDD109より映像データを読み出し、映像データ転送用のバス600を用いて映像データを再生用バッファメモリ107へ転送する。また、HDD110より音声データを読み出し、音声データ転送用のバス601を用いて音声データを再生用バッファメモリ107へ転送する。このとき、HDD109からの映像データの読み出しとHDD110からの音声データの読み出しとは独立して行うことが可能である。
なお、映像データ転送用のバス600は、本発明における映像データ読み出し部に相当し、前記映像データを読み出す。
また、音声データ転送用のバス601は、本発明における音声データ読み出し部に相当し、前記音声データを読み出す。
再生制御部104は、再生用バッファメモリ107を監視し、映像データと音声データとが所定の容量蓄積された状態で再生を開始する。実施の形態1では、映像データと音声データとが交互に転送されるため、最低でも映像データと音声データの記録単位がそれぞれ1つ以上転送されるまで待つ必要があった。実施の形態3では、映像データと音声データとが独立して転送することができるため、外部入力部118より再生要求を受け付けてから再生開始までの時間を短縮することが可能である。
図20(a)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して連続的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。
図9のように読み出すデータは連続的に配置される。HDDを2台使用して連続的に配置されたデータである映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す通常再生の場合には、図20(a)に示すように、シークタイムとサーチタイムとを削減することができ、最も転送レートが高い再生制御方法となる。
図20(b)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して離散的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。
図13のように読み出すデータが離散的に配置され、HDDを2台使用して離散的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出すカット編集の場合には、図20(b)に示すように、読み出すデータの配置が離散的となるためシークタイムとサーチタイムとが頻繁に発生する。映像データと音声データとの読み出しは独立した制御で行われるので、音声ファイルは映像ファイルと比較してファイルサイズが小さいため映像データの転送完了前に音声データの転送が完了することができる。よって、音声データの読み出しで発生するシークタイムとサーチタイムは無視することができる。
ここで、読み出す再生データが連続配置される場合の転送レートをRpb7とし、読み出す再生データが離散配置される場合の転送レートをRpb8とすると、それぞれ次の式で表すことができる。
Rpb7=(Dv+Da)/Tv
Rpb8=(Dv+Da)/(Tv+Tsv+Tsh)
Dv=映像データの記録単位(Byte)
Da=音声データの記録単位(Byte)
Tv=Dvの読み出し時間(sec)
Tsv=映像データ間のシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
実施の形態1における通常再生時におけるHDD2台を用いた場合の転送レートRpb1と比較すると、読み出す再生データが連続配置および離散配置されるいずれの場合においても音声データに係る全ての時間を無視することができる実施の形態3の再生制御方法の方が転送レートを向上させることができる。そのため、実施の形態1で実現される装置よりも高い再生レートの映像フォーマットに対応可能となり、より応答性の速い装置を実現することが可能である。
また、実施の形態3における特殊再生時およびカット編集時について、同様に、音声データの読み出しに係る時間を無視することができる。そのため、再生時の転送レートをさらに向上させることが可能となり、機器の応答性やエラー耐性を向上させることができる。
なお、2台のHDDのうちどちらか1台の故障などにより、HDD1台での運用を行う時の再生制御方法や記録・再生時のアクセスタイムアウトの処理については実施の形態1と同様であるので、割愛する。
以上、本発明の映像記録再生装置は、2台のディスク装置(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録による記録制御と、2台のディスク装置(HDD109およびHDD110)において別々のHDDから映像ファイルと音声ファイルとを再生する再生制御とにより読み出しの際のディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間を短縮することが可能となる。それにより再生性能と編集性能の向上が実現できるため、より再生レートの高い映像ファイルおよび音声ファイルの再生や編集が可能となる。
また、本発明の映像記録再生装置は、最小2台のディスク装置で構成可能であるため小型化が可能である。さらに、再生性能と編集性能とが、映像ファイルおよび音声ファイルの再生レートを十分に満たす場合、ディスク装置への要求性能を下げることができるので安価なディスク装置の利用が可能となる。したがって、安価な映像記録再生装置の実現が可能となる。
以上、本発明の映像記録再生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、映像記録再生装置およびその方法に利用でき、特に、ハイビジョン放送のような大量の映像データおよびそれに対応する音声データが要求される映像および音声を記録、再生、編集する放送局などの業務用途の映像記録再生装置に利用することができる。
本発明は映像記録再生装置およびその方法に関し、特に、映像および音声をディスク装置に記録する記録装置および記録方法、映像および音声が記録されたディスク装置から映像および音声を再生する再生装置および再生方法に関する。
映像および音声を記録する記録媒体は、これまで、低価格で長時間記録可能なデジタルビデオテープなどの磁気テープが主流であった。近年、高速アクセス性やランダムアクセス性に優れたディスク装置の大容量化・低価格化に伴い、映像および音声を記録する安価な記録媒体としてディスク装置が用いられるようになってきた。
しかし、ディスク装置は構造上、年月とともに故障する確率が上がる他、様々な原因で突発的に故障する。それ故、ディスク装置を用いることは、貴重なデータを損失してしまう危険性が含まれる。
また、ディスク装置は構造上、ディスク装置におけるディスクよりデータを読み取るヘッドの移動(シーク)が発生する。それ故、ディスク装置の再生時に、シークが頻繁に発生するとディスク装置からのデータ転送レートが低下する。ディスク装置データ転送レートの低下が、映像および音声のデータの再生に必要なデータ転送レートより下回ると映像および音声のデータを正常に再生できない。
そこで、貴重なデータを損失してしまう危険性を回避するためにRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)技術を用い、映像および音声の記録や再生、編集を複数のディスク装置を用いて行う装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−232622号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のディスク装置を記録媒体として用いた場合、多くのディスク装置を必要とするため、映像記録再生装置は大きく高価となり、小型化や低コスト化が困難である。
本発明は、上記の問題点に着目したものであり、ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護と映像および音声データの再生性能および編集性能の向上を実現する安価で高性能な映像記録再生装置およびその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る映像記録再生装置は、第1のディスク装置および第2のディスク装置と、映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録するミラー記録手段と、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段より読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する再生手段とを備えることを特徴とする。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の故障を検出する検出手段を備え、前記読み出し手段は、前記検出手段により前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方の故障が検出された場合、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
また、前記読み出し手段は、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の故障が検出されない場合に、再生時の制約条件である第1の再生条件で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から前記映像データを読み出し、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記音声データを読み出し、前記検出手段により前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方の故障状態が検出された場合に、再生時の制約条件である第2の再生条件で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
このとき、前記第1の再生条件と前記第2の再生条件とは、前記映像データの異なるビデオフレーム更新周期を含んでもよい。
また、前記第1の再生条件と前記第2の再生条件とは、前記映像データまたは前記音声データの編集時における連続再生可能な異なるデータサイズを含んでもよい。
また、前記読み出し手段は、前記第1のディスク装置および第2のディスク装置が正常状態である場合に前記映像データと前記音声データとを所定の順序で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置から交互に読み出してもよい。
また、前記検出手段は、さらに、前記映像記録再生装置の再生時に前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方が故障となった第1の状態を検出し、前記選択手段は、前記検出手段より前記第1の状態が検出された場合に、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記所定の順序で前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
また、前記読み出し手段は、前記映像データを読み出す映像データ読み出し部と前記音声データを読み出す音声データ読み出し部とを備え、前記映像データ読み出し部と前記音声データ読み出し部とは、それぞれ同時に前記映像データと前記音声データとを読み出してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像記録再生装置が電源投入される度に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備え、前記読み出し手段は、前記切替手段によって切り替えられた先の前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像記録再生装置の所定の再生回数毎に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備え、前記読み出し手段は、前記切替手段によって切り替えられる前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とからの読み出し失敗回数であるエラー回数をカウントするエラー回数検出手段と、前記エラー回数が少ない前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置を選択する選択手段を備え、前記読み出し手段は、前記選択手段が選択する前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出してもよい。
また、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置はそれぞれ第1の領域と第2の領域とに分割された記憶領域を有し、前記記録手段は、記録する映像データと音声データとを独立したファイルで構成し、前記第1の領域に映像ファイルを記録し、前記第2の領域に音声ファイルを記録してもよい。
また、前記記録手段は、前記第1の領域を前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置のそれぞれのディスクの外周側に配置し、前記第2の領域を前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置のそれぞれのディスクの内周側に配置してもよい。
また、前記記録手段は、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置それぞれの前記第1の領域と前記第2の領域とを、前記映像データおよび前記音声データの再生時のビットレートの比に分割して配置してもよい。
また、前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す第1の方法と、前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す第2の方法とを選択する選択手段とを備え、前記読み出し手段は、前記選択手段が選択する前記第1の方法あるいは前記第2の方法に従い前記映像データおよび前記音声データを読み出してもよい。
また、前記選択手段は、前記映像データまたは前記音声データの再生時のビットレートが所定の値よりも低い場合には、前記第2の方法を選択してもよい。
また、前記選択手段は、映像データのビデオフレーム更新周期が所定の更新周期よりも低い場合には、前記第2の方法を選択してもよい。
また、前記選択手段は、映像データまたは音声データの編集時における連続再生可能なデータサイズが所定のサイズよりも長い場合には、前記第2の方法を選択してもよい。
本発明の映像記録再生装置では、ディスク装置の領域分割を行い、映像ファイルを記録する領域をディスクの外周側に配置し、音声ファイルを記録する領域をディスクの内側に配置する。記録時は、映像ファイルおよび音声ファイルを領域分割された複数のディスク装置の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録を行う。再生時は、映像ファイルおよび音声ファイルをそれぞれ別々のディスク装置から再生することにより、ディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間を短縮し、再生性能と編集性能の向上ができる。
また、本発明の映像記録再生装置では、ミラー記録による記録制御と別々のディスク装置から映像ファイルと音声ファイルを再生する再生制御によりディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間を短縮することができる。これにより、再生性能と編集性能の向上が実現できるため、より再生レートの高い映像ファイルおよび音声ファイルの再生や編集が可能となる。また、本発明では最小2台のディスク装置で構成可能であるため小型化が可能となる。さらに、再生性能と編集性能が映像ファイルおよび音声ファイルの再生レートを十分に満たす場合、ディスク装置への要求性能を下げることで安価なディスク装置の利用が可能となり、映像記録再生装置のコストを下げることが可能である。
なお、本発明は、装置として実現するだけでなく、このような装置が備える処理手段を備える集積回路として実現したり、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを示す情報、データまたは信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データおよび信号は、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の通信媒体を介して配信してもよい。
本発明によれば、ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護と映像および音声データの再生性能および編集性能の向上を実現する安価で高性能な映像記録再生装置およびその方法を実現することができる。よって、ハイビジョン放送のような大量の映像データおよびそれに対応する音声データが要求される映像および音声が普及しつつある今日における本発明の実用的価値は極めて高い。
図1は、本発明の実施の形態1における映像記録再生装置の構成を示すブロック図である。 図2(a)は、本発明の実施の形態1における映像ファイルフォーマットを示す図である。図2(b)は、本発明の実施の形態1における音声ファイルフォーマットを示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるHDDの記憶領域が映像ファイルと音声ファイルとで分割されることを示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるHDDの構造を示す図である。 図5(a)は、本発明の実施の形態1における映像ファイルの記録単位について示す図である。図5(b)は、本発明の実施の形態1における音声ファイルの記録単位について示す図である。 図6は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルのHDDへの書き込み制御方法を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態1における書き込み時のエラー処理を行うフローチャートである。 図8は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルをHDDから読み出す制御方法を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルの記録位置を示す図である。 図10(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。図10(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。 図11(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。図11(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。 図12(a)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル1および音声ファイル2からの抜き出し方法を示す図である。図12(b)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル2および音声ファイル2からの抜き出し方法を示す図である。図12(c)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において抜き出したデータの再生順を決める編集リストを示す図である。図12(d)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において編集リストにより抜き出したデータの再生する順を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルのカット編集時の記録位置を示す図である。 図14は、本発明の実施の形態1におけるカット編集時の有効データが2つのファイル記録単位に跨る場合の有効データ記録位置を示す図である。 図15(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。図15(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。 図16(a)(b)は、本発明の実施の形態1の変形例におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態1における読み出し時のエラー処理を行うフローチャートである。 図18(a)(b)(c)(d)(e)は、本発明の実施の形態1における2台のHDDの稼動状況を示す表示例である。 図19は、本発明の実施の形態3における映像ファイルおよび音声ファイルをHDDから読み出す制御方法を示す図である。 図20(a)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して連続的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。図20(b)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して離散的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における映像記録再生装置の構成を示すブロック図である。映像記録再生装置100は、システム制御部101と、システム制御部101に制御されて、複数のハードディスク装置(以下HDDと記載する。)を制御するHDD制御部108と、HDD109と、HDD110と、音声信号が入力される音声入力部111と、音声信号を出力する音声出力部112と、ミュートやフェード、ボリュームなどの処理を行う音声処理部113と、映像信号が入力される映像入力部114と、入力された映像信号の符号化を行うエンコーダ115と、映像信号を復号化するデコーダ117と、復号化された映像信号を出力する映像出力部116と、ユーザーによる映像データおよび音声データのファイルの記録や再生の指示を受け付ける外部入力部118と、ユーザーに対して記録再生の状態を表示する表示部119と、I/O(INPUT/OUTPUT)バス120とを備える。
システム制御部101は、例えばCPUとメモリを含むコンピュータによって実現される。システム制御部101は、ファイルシステム102、記録制御部103、再生制御部104、記録用バッファメモリ106および、再生用バッファメモリ107を備えている。
ファイルシステム102は、セクタという単位を用いてファイルやディレクトリを構成し、各セクタがどのファイルに使用され、あるいは未使用かを把握する。
記録制御部103は、音声処理部113およびエンコーダ115からI/Oバス120を介して転送された映像データおよび音声データを記録用バッファメモリ106に蓄積する。また、記録制御部103は、HDD制御部108を制御して、記録用バッファメモリ106からI/Oバス120を介して転送された映像データおよび音声データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)に書き込む。
再生制御部104は、本発明に係る再生手段に相当し、前記読み出し手段より読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する。具体的には、HDD制御部108を制御して、再生用バッファメモリ107へ転送する映像データおよび音声データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)から読み出す。また、再生制御部104は、再生用バッファメモリ107から転送された映像データおよび音声データを音声処理部113およびエンコーダ115にI/Oバス120を介して転送する。
記録用バッファメモリ106は、記録制御部103により、I/Oバス120を介して転送された音声入力部111に入力され音声処理部113で処理された音声データと、映像入力部114に入力されエンコーダ115で符号化された映像データとが蓄積される。
再生用バッファメモリ107は、再生制御部104により、I/Oバス120を介して転送された、HDD制御部108からの音声データと映像データとが蓄積される。
ここで、システム制御部101に含まれる記録制御部103および再生制御部104は、CPUで各種のプログラムを実行することによって実現される。システム制御部101に含まれる記録用バッファメモリ106および再生用バッファメモリ107は、例えば、それぞれの用途(記録/再生、映像/音声)ごとに複数のメモリを用いて実現してもよく、また、単一のメモリをそれぞれの用途(記録/再生、映像/音声)ごとに領域を分けて使うことによって実現してもよい。
ところで、映像信号と音声信号は、付加情報と共にファイル化されてHDD109およびHDD110に記録される。映像入力部114から入力された映像信号は、エンコーダ115で例えばSMPTE−370M(DV−Based 100M)の圧縮処理により約1/6の符号量の映像データに圧縮される。1080/60iシステムの場合、1フレームあたりのデータ量は固定量の480000Byte(1080/50iシステムは576000Byte)となる。
図2(a)は、本発明の実施の形態1における映像ファイルフォーマットを示す図である。図2(a)に示すように、ファイル形式はDIF(Digital Interface Format)形式であり、ヘッダ等のない、フレームの順に圧縮データが並んでいる構造である。そのため、DIF形式でKフレームを記録する時のDIF形式ファイルサイズは1フレームあたりの符号量のK倍となる。なお、ファイル形式はDIF形式に限らず、MPEG等を用いても構わない。
また、SMPTE370M(DV−Based 100M)のDIF形式ファイル内では、音声8チャンネル分のデータが格納できる。しかしながら、本実施の形態1ではDIF形式ファイル内に音声データを格納せず、別ファイルとして記録する。これは、放送局などの業務用途の編集作業では、映像データと音声データとを独立して編集作業が行われることが多く、業務用途のノンリニア編集機では映像データと音声データとを別ファイルとして記録するのが一般的なためである。
また、音声入力部111から入力された音声信号は、音声処理部113でミュートやフェードイン、フェードアウト、チャンネルMIX、レベル調整などの処理が行われた後、チャンネルごとにWave形式でファイル化される。
図2(b)は、本発明の実施の形態1における音声ファイルフォーマットを示す図である。図2(b)は、Wave形式ファイルの一例を示している。
WaveファイルはRIFF(Resource Interchange File Format)というフォーマットの一つであり、「データの説明」と「データ」が順に記録された複数のチャンクで構成されている。各チャンクは4文字のID(ASCII 4Byte)と4バイトのチャンクデータサイズ、そして実際のデータであるチャンクデータで構成される。図2(b)では、ファイルの先頭にはRIFFの種類を示すRIFFチャンクがあり、Wave形式であることを表している。フォーマットの定義を示すfmtチャンクではファイルに格納されている音声データのサンプル周波数、量子化数などの構造の情報が格納されている。音声データを示すdataチャンクには、dataチャンクIDとdataチャンクサイズに続いて実際の音声データが格納されている。音声の量子化数を16bitとした場合のファイルサイズは以下のように示される。
ファイルサイズ=RIFF + fmt + 8 + (L×2) Byte
RIFF=RIFFチャンクのバイト数
fmt=fmtチャンクのバイト数
L=音声データの総サンプル数
なお、音声ファイルはチャンネル独立で記録される。つまり、例えば記録する音声のチャンネル数が8チャンネルの場合は、音声ファイルはチャンネルごとに独立して8ファイル作成される。
HDD制御部108は、本発明に係るミラー記録手段に相当し、映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録する。具体的には、記録用バッファメモリ106から転送された映像データおよび音声データを2台のHDD(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに対して書き込む書き込み命令を2台のHDD(HDD109およびHDD110)に発行する。
また、HDD制御部108は、本発明に係る読み出し手段に相当し、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す。具体的には、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に格納されている映像データおよび音声データを再生用バッファメモリ107へ転送するために2台のHDD(HDD109およびHDD110)の一方から映像データを、2台のHDD(HDD109およびHDD110)の他方から音声データを読み出す読み出し命令を2台のHDD(HDD109およびHDD110)に発行する。
また、HDD制御部108は、記録用バッファメモリ106および再生用バッファメモリ107とHDD109およびHDD110との間の映像データおよび音声データの転送を行う。
HDD109およびHDD110は、本発明に係る第1のディスク装置および第2のディスク装置に相当する。具体的には、例えばSerial−ATAなどの汎用的なI/F(Interface、以下I/Fと記載する。)を持ち、HDD制御部108とそれぞれ個別に接続される。HDD109およびHDD110は、HDD制御部108から発行された命令により、HDD制御部108より転送されて入力された映像データおよび音声データをHDD109およびHDD110の磁気ディスクに書き込む。また、HDD109およびHDD110は、HDD制御部108から発行された命令により、HDD109およびHDD110に格納された映像データおよび音声データをHDD109およびHDD110の磁気ディスクからそれぞれ独立に読み出し、HDD制御部108に出力する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるHDDの記憶領域が映像ファイルと音声ファイルとで分割されることを示す図である。
HDD109およびHDD110の記憶領域200は、本発明に係る記憶領域に相当し、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置はそれぞれ第1の領域と第2の領域とに分割される。具体的には、図3に示すように外周から内周に2個の領域に分割されている。外周側の領域を、映像ファイルの領域201と、内周側の領域を音声ファイルの領域202として区分している。
HDDでは通常、一定の回転数で記録再生を行うため、外周側になるほどデータの転送速度が向上する。そのため、必要とする再生レートが高い順番に磁気ディスクの領域を割り当てるのが好適である。すなわち、高い再生レートを必要とする映像ファイル領域を外周側の領域201へ割り当て、再生レートが映像ファイルと比較して低い音声ファイル領域を映像ファイル領域の内周側の領域202に割り当てる。ここで、再生レートとは、再生に必要なデータ転送レートである。なお、記憶領域の容量(映像ファイルの領域201と音声ファイルとの領域202の面積)を決める場合、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置それぞれの前記第1の領域と前記第2の領域とを、前記映像データおよび前記音声データの再生時のデータ転送レートである再生レートの比に分割して配置してもよい。映像ファイルと音声ファイルとの再生レートの比、すなわち単位時間あたりの映像データと音声データとの再生レートの比に基づいて決めることで記憶領域200を無駄なく利用できる。
次に、映像ファイルの領域201と音声ファイル領域202との各領域に対する読み書き動作を説明する。
図4(a)および図4(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDの構造を示す図である。
HDD109およびHDD110のディスク装置は、磁気ディスク300とヘッド301、アクセスアーム302から構成され、映像データおよび音声データは磁気ディスク300上に同心円状に記録される。磁気ディスク300は、毎分数千回転もの速度で回転し、アクセスアーム302の先端のヘッド301が磁気ディスク300の外周と内周との間を移動することにより映像データおよび音声データが読み書きされる。
また、同心円状の帯はトラック303と呼ばれる。帯すなわちトラック303内をさらに細分化したセクタ304の単位でデータが記録される。
また、任意のセクタ304へのアクセスにはHDD109およびHDD110内の全てのセクタ304に通し番号が振られ、通し番号を指定するLBA(Logical Block Addressing)方式が多く用いられる。なお、1つのセクタ304にユーザーが記録可能なサイズは512バイトである。
ところで、ファイルシステム102は、セクタ304を用いてファイルやディレクトリを構成し、各セクタ304がどのファイルに使用され、あるいは未使用かを把握する。例えばFATファイルシステムでは、セクタ304単位ではなく磁気ディスク上で物理的に連続する幾つかのセクタ304をまとめたクラスタ305という単位が用いられる。以下、本実施の形態1ではFATファイルシステムを用い、クラスタ単位を32KBとして説明する。
上述した磁気ディスク(HDD109およびHDD110)の映像データおよび音声データのデータを読み書きする場合、目的とするデータの読み出し/書き込みは以下の手順で行う。
1)ヘッド301を磁気ディスクの目的の場所まで動かす(以下、シークタイムと記載。)
2)磁気ディスク上の目的のセクタ304がヘッド301のところまで回転してくるのを待つ(以下、サーチタイムと記載。)
3)ヘッド301からデータを必要なところまで読み出す/書き込む(以下、データリード・ライト時間と記載。)
ここで、データの読み出し/書き込み動作開始からデータの読み出し/書き込み動作完了までの時間を示すアクセスタイムは以下のように求められる。
アクセスタイム=シークタイム+サーチタイム+データリード・ライト時間
映像ファイルと音声ファイルとを記録する際には、一定の転送レートで入力される映像データおよび音声データのデータを記録用バッファメモリ106が破綻しないように途切れることなくHDD109および110に記録する必要がある。また、アクセスタイムにおいてデータリード・ライト時間を除きシークタイムとサーチタイムが頻繁に発生するとアクセスタイムが増加し、記録レートを下げる要因となる。以上を考慮して、HDD109およびHDD110のディスク上に一連続で配置する配置のルールを定めておくと共に、映像ファイルと音声ファイルとを書き込むタイミングを制御する。それにより、データが欠落することのないシームレスな記録を保証する。
ここで、本実施の形態1では、HDD109およびHDD110の磁気ディスク上で音声ファイルの記録単位は1チャンネルあたりNクラスタとし、システムで記録可能な最大チャンネル数分を接続したクラスタ単位で連続配置を行うとする。また、映像ファイルの記録単位Mクラスタはシステムで用いられる最大の記録レートを基準とし、音声ファイルのNクラスタで再生可能な時間以上のビデオフレーム数単位で連続配置を行うとする。
図5(a)は、本発明の実施の形態1におけるに映像ファイルの記録単位について示す図であり、図5(b)は本発明の実施の形態1における音声ファイルの記録単位について示す図である。
ここで、例えば、音声のクラスタ数N=4、音声のサンプリングレートが48kHz、量子化ビット数16bit、音声記録チャンネル数8および映像記録レートがSMPTE370M(DV−Based 100M)である場合、音声ファイルの記録単位は32クラスタ(4クラスタ×8チャンネル)となる。音声記録チャンネル数が、1チャンネルあるいは2チャンネルなど8チャンネルよりも少ない場合は、図5(b)のような、4クラスタ(4クラスタ×1チャンネル)ごとや8クラスタ(4クラスタ×2チャンネル)ごとに繰り返される配置となる。また、この時の映像ファイルの記録単位は音声ファイルの4クラスタで再生可能な時間である1.365秒相当のビデオフレーム数の600クラスタ(18.75MB)となる。
なお、本実施の形態1では、上述した各ファイルの記録単位で記録や再生、消去、HDDの空き領域のサーチを行う。また、音声ファイルと映像ファイルとの記録または再生を切り替えるタイミングは、各ファイルの記録単位ごととする。
ここで、記録単位を大きくした場合、音声ファイルと映像ファイルとの記録を切り替えるタイミングを長くすることができる。それにより、シークやサーチの頻度を減らすことができる。しがって、記録時に保証できる転送性能(記録保証レート)を高くすることができる。
一方、再生時には映像データと音声データとの両方のデータが揃う必要があるので、記録単位を大きくしすぎると、再生開始時に映像データと音声データの両方のデータが再生用バッファメモリ107に蓄積されるのに時間がかかる。そのため、再生の応答性が低下する。
以上より、記録保証レートと実際の映像音声の記録レートおよび再生応答性から最適な記録単位を算出することができる。以下に、記録保証レート(Rrec)の計算式を示す。
Rrec=(Dv+Da)/((Tv+Ts+Tsh)+(Ta+Ts+Tsh))
Dv=映像ファイルの記録単位(Byte)
Da=音声ファイルの記録単位(Byte)
Tv=Dvの転送時間(sec)
Ta=Daの転送時間(sec)
Ts=映像データと音声データとの記録領域切替に伴うシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
以下、映像記録再生装置100における映像データと音声データとの記録制御方法および再生制御方法について説明する。
まず、図6を用いて映像記録再生装置100における映像データと音声データとの記録制御方法について説明する。
図6は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルのHDDへの書き込み制御方法を示す図である。映像データと音声データとの記録動作すなわち、HDD109およびHDD110への書き込みは、外部入力部118からの指示に従って行われる。
外部入力部118から記録開始の指示があった場合は、映像データは記録する1個のDIF形式映像ファイルとして、音声データは記録する8個のWaveファイルとして、データ(以下、記録データ404と記載。)は記録される。記録データ404が映像ファイルのデータ404Aである場合、HDD制御部108は、HDD109とHDD110とに対し、映像ファイルの領域201内の同じ論理ブロックアドレス(LBA)に同じデータ404Aを書き込む命令であるWrite命令を発行する(401/402)。また記録データ404が音声ファイルのデータ404Bである場合は、音声ファイルの領域202に対して映像ファイルと同様の制御を行う。すなわち、音声ファイルの領域202内の同じ論理ブロックアドレス(LBA)に同じデータ404Bを書き込む命令であるWrite命令を発行する(400/403)。したがって、正常に記録動作が完了すると、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に全く同じデータ404Aおよび404Bが、同じ論理ブロックアドレスに記録されている。
次に、上述の記録制御中にエラーが発生した場合のエラー処理について説明する。
図7は、本発明の実施の形態1における書き込み時のエラー処理を行うフローチャートである。
HDD制御部108は、HDD109およびHDD110にWrite命令発行後、所定のタイムアウト時間以内にHDD109あるいはHDD110からWrite完了通知が来ない場合をタイムアウトエラーとし、エラー処理に入る。
まず、タイムアウトエラーが発生するとHDD制御部108はタイムアウトエラーの発生したHDDに対してWrite命令のキャンセルコマンドを発行(S01)し、エラーログの更新を行う(S02)。
次に、HDD制御部108は、タイムアウトエラーの発生したHDD109およびHDD110にWrite命令の再発行を行う(S03)。
ここで、HDD制御部108は、タイムアウトが発生しなければ通常処理へ戻る(S04のNOの場合)。
次に、HDD制御部108は、再度タイムエラーが発生すると(S04のYESの場合)、S01のWrite命令キャンセルコマンドのステートS01に戻り(S05のNOの場合)、試行回数がX回を超えるまで実行される。
試行回数がX回を超えた時点で、使用しているHDD(HDD109あるいはHDD110)の故障と判断し(S05のYESの場合)、故障と判断されたHDD(HDD109あるいはHDD110)が交換されるまで記録・再生共に禁止にする処理を行う(S06)。
なお、アクセスタイムアウト時間と試行回数X回は、例えば、アクセスタイムアウト時間を上述した記録レート算出式におけるTv×2、またはTa×2(Te)とし、試行回数XをTe×Xの時間で記録用バッファメモリ106に蓄積されるデータ量がメモリ容量の1/2となるように設定する。それにより、タイムアウトエラー時においても記録用バッファメモリ106のメモリ容量がオーバーフローするのを防ぐことができる。
また、試行回数をX回とできない、すなわち、試行回数を十分に取れない場合、タイムアウトエラーが発生したHDD(HDD109あるいはHDD110)を一度システムから切り離す。残った正常なHDD(HDD109あるいはHDD110)を用いて記録動作を継続し、記録完了後にエラーの発生したHDD(HDD109あるいはHDD110)もしくは新規のHDDに対しコピーを行う。それにより、ミラー記録と同等の信頼性を確保することができる。この場合、2台へのミラー記録時に比べて、1台への記録時のデータ信頼性は劣るものの1台のHDD(HDD109あるいはHDD110)の故障に対しても途切れることなく、連続した記録動作を行うことができる。
また、上述の記録保証レートの算出式は、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に対する同時記録を前提としているため、1台のHDDに対する記録時においても同様の計算式となる。したがって、1台のみの記録の場合でも2台と同様の記録保証レートで記録動作を行うことができる。すなわち、ディスク装置の台数を最小にしつつ、記録データの保護を実現することができる。
続いて、映像記録再生装置100における映像データと音声データとの再生制御について図8を用いて説明する。
図8は、本発明の実施の形態1における映像ファイルおよび音声ファイルをHDD109および110から読み出す制御方法を示す図である。
図8において、HDD制御部108は、HDD109からは映像データを、HDD110からは音声データを読み出し、映像データと音声データを交互に読み出す制御を行う。
以下、再生制御についての説明を、通常再生と、特殊再生と、カット編集との3パターンに分けて行う。また、それぞれの再生制御において、HDDを2台使用した再生制御と1台のみを使用した再生制御を合わせて説明する。なお、HDDを2台使用する場合とHDDを1台使用する場合の切り替えについては後述する。
まず、通常再生時の再生制御について説明する。
図9は、本発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルの記録位置を示す図である。図9に示すように、HDD109とHDD110とには上述の映像ファイルの記録単位で連続的に記録された映像データ1から映像データ4で構成される映像ファイルと、上述の音声ファイルの記録単位で連続的に記録された音声データ1から4で構成される音声ファイルとが記録されている。
映像データ1と音声データ1とをそれぞれ順にHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて再生する場合、まず、HDD109より映像データ1を読み出し、次にHDD110より音声データ1を読み出す。次に、再びHDD109より映像データ2を読み出した後、HDD110より音声データ2を読み出す。続く残りの映像データ3および4と音声データ3および4とも同様の制御をして読み出す。HDD制御部108は、上述の制御で読み出される映像データと音声データとを交互に再生用バッファメモリ107へ転送する。
ここで、映像データ2と映像データ3とは記録されているトラックが異なっているが、映像データ2の最後のLBAから映像データ3の最初のLBAが連続しているので、映像データ2と映像データ3とを間欠的に読み出してもシークは発生せず、サーチタイムのみでの読み出しとなる。
以上より、映像データと音声データとを別々のHDD(HDD109あるいはHDD110)より読み出すことにより、アクセスタイムにおけるシークタイムを削減することが可能となる。このときHDD109とHDD110との読み出し切替時間をゼロとすると、出力502には映像データと音声データとが交互に出力される。
ここで、HDD2台を用いた再生制御を図10(a)に示す。図10(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。
また、図1に示したように、再生された映像データおよび音声データは、一旦再生用バッファメモリ107に蓄えられたのち、同時に読み出され、映像はデコーダ117を通して出力され、音声は音声処理部113を通して出力される。再生用バッファメモリ107に一旦データを蓄えるのは、シーケンシャルに読み出される映像データと音声データとのタイミングを合わせて出力するためと、HDD(HDD109あるいはHDD110)での読み出しエラー等でデータ転送に時間がかかった場合でもそれを吸収し、映像と音声とを途切れることなく再生するためである。
図10(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して通常再生を行う場合の再生方法を示す図である。
映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて再生を行う場合、1台のHDDから図9に示す映像データ1〜4と音声データ1〜4とを順次読み出す必要がある。すなわち、映像データの読み出しと音声データの読み出しとを切り替える際にシーク動作を行う必要がある。そのため、映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて再生を行う場合、シークタイムとサーチタイムが発生する。
なお、出力502以降の処理はHDD2台(HDD109およびHDD110)の場合と同様の制御である。
以上より、通常再生時におけるHDD2台を用いた場合の転送レートをRpb1、HDD1台を用いた場合の転送レートをRpb2とすると、それぞれ次の式により求められる。
Rpb1=(Dv+Da)/((Tv+Tsh)+(Ta+Tsh))
Rpb2=(Dv+Da)/((Tv+Ts+Tsh)+(Ta+Ts+Tsh))
Dv=映像データの記録単位(Byte)
Da=音声データの記録単位(Byte)
Tv=Dvの読み出し時間(sec)
Ta=Daの読み出し時間(sec)
Ts=シークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
上述の式から、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて映像データと音声データとを別々のHDDから再生する制御により、シークタイム(Ts)を削減することができる。それにより、HDD1台での制御と比べて転送レートを向上させることができる。
転送レートが向上すると再生用バッファメモリ107に所定量のデータが蓄積される時間が短縮され、映像データと音声データとのタイミングを合わせるのに要する時間が短縮される。すなわち、通常再生の制御が開始してから、実際に映像と音声とが出力されるまでの時間を短縮することができる。つまり、操作に対する応答性(レスポンス)が向上する。さらに、読み出しエラー等でHDDからの読み出しが滞った場合でも、再生用バッファメモリ107にデータを充足する時間は短縮されており、短い時間で再生用バッファメモリ107にデータを充足することができるので、エラー耐性を向上させることができる。
すなわち、ディスク装置の台数が2台と最小にしつつ、映像および音声データの再生性能の向上を実現することができる。
次に、特殊再生時の再生制御について説明する。例えば、編集作業において編集点を探すために音声付の高速再生あるいはスロー再生といった特殊再生が用いられる。映像は1秒間に30Frame(1080/50iシステムは25Frame)であるため、高速再生ではビデオフレームを離散的に再生し、逆にスロー再生ではビデオフレームを重複させることで秒間30Frameを実現する。
一方、音声は高速再生において離散的に再生されると音声データの不連続点においてノイズ音が発生してしまう。そこで、例えば、2倍速再生においては通常の2倍のレートで音声データは読み出され、音声処理部113でフィルタ処理を行い1倍のレートに変換された後、音声出力部112よりノイズレスな音声が出力される。
また、スロー再生も同様に1/2倍速再生では読み出しレートを1/2で音声データは読み出され、音声処理部113でフィルタ処理を行い、1倍のレートに変換された後、音声出力部112より出力される。
図11(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。
図11(a)には、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて2倍速再生を行う場合についてのタイミングが示されている。ここでは、図9のように連続的に記録されている映像データ1から映像データ4と、音声データ1から音声データ4とを以下の方法で読み出す。
HDD109より映像データ1が読み出される場合、1フレーム分の映像データが読み出された後に1フレーム分の映像データが読み飛ばされ、次の1フレーム分の映像データが読み出されるというように、2フレーム分ごとに1フレーム分の映像データが読み出される。したがって、1フレーム分の映像データが読み出されるごとにサーチタイムが発生する。このようにして、読み出された映像データは再生用バッファメモリ107に一旦蓄えられる。
なお、通常再生時には記録単位で映像データが連続して読み出されていたが、2倍速再生では2フレーム分ごとに1フレーム分が読み出されるため1つの記録単位から読み出されるデータ量は半分となる。しかし、再生に必要なデータ量は通常再生時と同じデータ量であるため1回の読み出しにおいて、映像データは映像データ1と映像データ2との記録単位の2倍分の区間から読み出される。
一方、音声データ1から音声データ4は全てのデータが読み出される必要があるため、HDD110から音声データ1と音声データ2との連続データが連続して読み出される。そのため、シークタイムもサーチタイムも発生しない。このようにして、読み出された音声データも再生用バッファメモリ107に一旦蓄えられる。
また、図1に示したように、再生された映像データおよび音声データは、一旦再生用バッファメモリ107に蓄えられたのち、同時に読み出される。読み出された映像データはデコーダ117を通して出力され、読み出された音声データは音声処理部113を通して出力される。このとき、映像データは通常再生時と同様に、連続して読み出される。したがって、HDD(HDD109あるいはHDD110)からは2フレーム単位で1フレーム分の映像データが読み出されているので、映像出力は1フレームおきの出力すなわち2倍速での再生となる。
また、音声データは、通常再生時の2倍の速度で再生用バッファメモリ107から読み出され、音声処理部113でデータが1/2に間引かれると共に適切なフィルタ処理が行われたのち出力される。したがって、音声はデータが途切れることなく2倍の速度で出力される。なお、再生用バッファメモリ107に一旦映像データおよび音声データを蓄えるのは、通常再生時と同じく、シーケンシャルに読み出される映像データと音声データとをタイミングを合わせて出力するためと、HDD(HDD109あるいはHDD110)での読み出しエラー等でデータ転送に時間がかかった場合でもそれを吸収し、映像と音声を途切れることなく再生するためである。
図11(b)は本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用して特殊再生を行う場合の再生方法を示す図である。
映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて2倍速再生を行う場合、1台のHDDから図9に示す映像データ1〜4と音声データ1〜4とを順次読み出す必要がある。2倍速再生で読み出す順序はHDD2台の場合と同様であるが、映像データの読み出しと音声データの読み出しとを切り替える際にシーク動作を行う必要がある。そのため、映像データと音声データとをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて2倍速再生を行う場合、シークタイムとサーチタイムが発生する。
なお、出力502以降の処理はHDD2台(HDD109およびHDD110)の場合と同様の制御である。
また、図11における映像データは全てフレーム単位で読み出され、2フレームごとに1フレーム分のデータが読み出される再生制御が行われている。
以上より、2倍速再生時における図11(a)のHDD2台を用いた場合の出力502の転送レートをRpb3、図11(b)のHDD1台を用いた場合の出力502の転送レートをRpb4とすると、それぞれ次の式により求められる。
Rpb3=(F×Dvf+N×Da)/(F×(Tvf+Tsh)+(N×Ta+Tsh))
Rpb4=(F×Dvf+N×Da)/((F×(Tvf+Tsh)+Tsva)
+(N×Ta+Tsh+Tsva))
F=1回の転送で読み出す映像データのビデオフレーム数
Dvf=映像データの1Frame分のデータ(Byte)
N=再生速度
Da=音声データの記録単位(Byte)
Tvf=Dvfの読み出し時間(sec)
Ta=Daの読み出し時間(sec)
Tsva=映像データと音声データ間のシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
図11および上述の式から、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて2倍速再生を行う場合には、Rpb3では全てサーチタイムのみで映像データと音声データとの読み出しが可能である。一方、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いて2倍速再生を行う場合には、Rpb4では、映像データと音声データとの間の読み出し切替時においてシークが発生(Tsva)するため、その分転送レートが劣化する。
以上より、高速またはスロー再生においてもHDD2台を用いて再生する制御方式の転送レートRpb3がHDD1台を用いて再生する制御方式の転送レートRpb4を上回る。したがって、通常再生と同様に応答性とエラー耐性の向上が可能である。すなわち、ディスク装置の台数が2台と最小にしつつ、記録データの保護と、映像および音声データの再生性能の向上とを実現することができる。
最後に、カット編集時の再生制御について説明する。
映像編集は、複数の素材の映像ファイルおよび音声ファイルから必要な部位をビデオフレーム単位で切り出し(以下、素材の切り出しと記載。)、ビデオフレーム単位で切り出した部位を編集者の意図に合わせて自由に並べ換えて行う。通常、編集が完了した時点で、複数の素材からなる編集結果を1組の映像音声データにまとめて出力するレンダリングと呼ばれる作業を行う。本実施の形態1における映像編集では、編集作業中に、素材の切り出し位置を変更したり、素材の並べ替えの順序を変更したりする必要があるため、編集リストと呼ばれる再生手順に素材の切り出し位置や、素材の並べ替えの順序を記憶する。そして、記憶した編集リストの再生手順に従って、複数の素材ファイルから所定の部位を所定の順序で読み出している。この再生制御をカット編集と呼ぶ。各素材の中で抜き出す先頭の位置をIN点、抜き出す最終の位置をOUT点と呼び、IN点とOUT点を自由に設定することで任意の時刻から抜き出すこと、すなわち、カット編集ができる。
図12を用いてカット編集について説明する。
図12(a)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル1および音声ファイル1からの抜き出し方法を示す図であり、図12(b)は、本発明の実施の形態1におけるカット編集において映像ファイル2および音声ファイル2からの抜き出し方法を示す図である。
また、図12(c)は、カット編集において、抜き出したデータの再生順を決める編集リストを示す図であり、図12(d)は、カット編集において、編集リストにより抜き出したデータの再生する順を示す図である。
図12(a)において、まず、映像ファイル1および音声ファイル1の所定の部位にIN点とOUT点とを設定する。次に、映像ファイル1の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある映像データV1と、音声ファイル1の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある音声データA1(Ch0)から音声データA1(Ch7)とを抜き出す。
また、図12(b)においても同様に、まず、映像ファイル2および音声ファイル2の所定の部位にIN点とOUT点とを設定する。次に、映像ファイル2の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある映像データV2と、音声ファイル2の所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある音声データA2(Ch0)から音声データA2(Ch7)とを抜き出す。
このとき、図12(c)に示すように、映像データV1と音声データA1(Ch0)から音声データA1(Ch7)とに続いて、映像データV2と音声データA2(Ch0)から音声データA2(Ch7)とを再生するように編集リストが作成されている。作成された編集リストより、図12(a)および図12(b)で抜き出した映像データV1〜V2および音声データA1〜A2の連続再生が可能となる。
図13は、発明の実施の形態1におけるHDD上の映像ファイルおよび音声ファイルのカット編集時の記録位置を示す図である。
ここで、例えば、抜き出すデータである映像データV1および音声データA1(Ch0)から音声データA1(Ch7)と、映像データV2および音声データA2(Ch0)から音声データA2(Ch7)とが、HDD109とHDD110とに図13のように記録されている場合、図12(c)に示す編集リストの再生手順に従いHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いて再生すると、図12(d)に示す映像データおよび音声データが切り替わる点では、HDDの磁気ディスク上必ず不連続となるためシークが発生する。また、カット編集においてIN点とOUT点は自由に設定できる。そのため、カット編集によりビデオフレーム数の少ない複数のデータを連続的に再生すると、一定時間内に発生するシークの頻度が高くなってしまい、転送レートの劣化の要因となる。
そこで、カット編集時のIN点からOUT点までのビデオフレーム数をカット長Cnと定義する。カット長Cnは、本発明に係る映像データまたは音声データの編集時における連続再生可能なデータサイズが所定のサイズに相当する。また、転送レートの劣化の要因とならない、シームレスな再生を保証できるカット長は、後述する算出式で示される転送レートにより、映像フォーマットおよび音声フォーマットの再生レートを下回らない最短カット長Cn_minとして算出できる。ここで、編集リストにより再生するデータを全て同じカット長Cnとする。
カット編集時の再生において、映像ファイルおよび音声ファイルの所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間にある各素材の長さが最短カット長Cn_minより長ければシームレスな再生を保証することができる。また、最短カット長Cn_minより短い単位で編集する場合には、映像ファイルおよび音声ファイルの所定の部位に設定されたIN点とOUT点との間の前後にある素材を含めてHDD上に連続した領域で再配置(部分レンダリング処理)する。それにより最短カット長Cn_minを満たすことができるので、シームレスな再生が可能になる。
なお、図12に示すIN点とOUT点の設定による抜き出しパターンは、映像ファイルおよび音声ファイルの記録単位内に、再生すべきデータ(以下、有効データと記載。)が全て収まっている場合や、複数の記録単位に跨る場合など、複数の抜き出しパターンが考えられる。
図14は、本発明の実施の形態1におけるカット編集時の有効データが2つのファイル記録単位に跨る場合の有効データ記録位置を示す図である。ここでは、転送レートの算出式を導くためのモデルを、図14に示すように映像データと音声データとが共に2つの記録単位に跨る場合としている。また、図13に示すように映像ファイルおよび音声ファイルはそれぞれの領域において連続的に記録されている。そのため、図14に示す映像データは、再生するカット長(有効データ)のみが読み出される。
ところで、音声データにおいて各チャンネルの有効データのみが読み出される場合、各チャンネル間の切替でサーチタイムが発生する。例えば、N=4の場合、音声データにおける各チャンネルの有効データのみを読み出す方法に比べ、不要なデータを含むA−X(32クラスタ)とA−Y(32クラスタ)を一気に読み出し、例えば、再生制御部104で有効データの部分のみを切り出した方がデータの読み出し時間を短縮することができる。以上を考慮して、音声データの読み出し単位は、有効データと不要なデータとを含めた2×N×8クラスタとする。
図15(a)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。図15(a)は、図12(d)のカット編集時の再生において、HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた再生制御を示している。
まず、HDD109から有効データである映像データV1が読み出される。次に、HDD110から有効データと無効データとを含む、音声データA1−Xと音声データA1−Yとの2つの記録単位が一気に読み出される。音声データの読み出しが終わると再びHDD109から有効データである映像データV2が読み出され、次に、HDD110から音声データA2−Xと音声データA2−Yとが、音声データA1と同様に読み出される。
図15(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。図15(b)は、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)を用いた再生制御を示している。読み出されるデータの順番およびデータ量はHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた場合と同じである。相違点は、図15(a)では、シークタイムが映像データ間および音声データ間、例えば、映像データV1と映像データV2との間、および音声データA1−Yと音声データA2−Xで発生するのに対し、図15(b)では、映像データと音声データとの間、例えば、映像データV1と音声データA1−Xの間や音声データA1−Yと映像データV2の間で発生する点である。
以上から、カット編集時の再生制御における2台のHDDを用いた場合の転送レートをRpb5、1台のHDDを用いた場合の転送レートをRpb6とすると、それぞれ次の式により求められる。
Rpb5=(Cn×Dvf+Dap)/((Cn×Tvf+Tsv+Tsh)
+(2×Ta+Tsa+Tsh))
Rpb6=(Cn×Dvf+Dap)/((Cn×Tvf+Tsva+Tsh)
+(2×Ta+Tsva+Tsh))
Cn=カット長(Frame)
Dvf=映像データの1Frame分のデータ(Byte)
Dap=有効な音声データ量(Byte)
Tvf=Dvfの読み出し時間(sec)
Ta=音声データの記録単位の読み出し時間(sec)
Tsv=映像データ間のシークタイム(sec)
Tsa=音声データ間のシークタイム(sec)
Tsva=映像データと音声データ間のシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
上述の2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5における映像データ間(Tsv)および音声データ間(Tsa)で発生するシークは、1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6における映像データと音声データ間(Tsva)で発生するシークよりも一般的にシークタイムが短い。そのため、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5と1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6とを同じ転送レートとして比較した場合、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5の方がカット長Cnを短くすることができるので、カット編集における編集性能を向上させることができる。また、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5と1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6とのカット長Cnを同フレーム数として比較した場合、2台のHDDを用いた場合の転送レートRpb5の方が転送レートは高くなる。そのため、再生用バッファメモリ107のデータの蓄積速度を速くすることができ、外部入力部118からの命令に対する再生開始までの応答性を高速化することができる。それにより、ディスク装置の台数が2台と最小にしつつ、映像および音声データの再生性能の向上および編集性能の向上を実現することができる。
図15(a)では映像データ間(Tsv)および音声データ間(Tsa)でシークが発生しているが、映像データおよび音声データを読み出す直前にシークを発生させることにより、2台のHDD(HDD109およびHDD110)を用いた場合と1台のHDD(HDD109あるいはHDD110)のみを用いた場合とでデータ読み出しアルゴリズムを共通化することができる。しかし、数msのサーチタイムに対し、シークタイムは最大で十数msかかることから、更なる高速化を行うためには図15(a)においてシークタイムを削除する必要がある。これを図15の変形例として図16を用いて説明する。
図16(a)は、本発明の実施の形態1の変形例におけるHDDを2台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図であり、図16(b)は、本発明の実施の形態1におけるHDDを1台使用してカット編集を行う場合の再生方法を示す図である。なお、図16(b)は、図15(b)と同じ図であり制御方法も全く同じであるため動作の詳細は割愛するが、図16(a)と比較するために図示されている。
図15(a)と図16(a)の大きな違いは映像データ間および音声データ間で発生するシークをどの時点で発生させているかである。図15(a)では各データを読み出す直前でシークを発生させているのに対し、図16(a)では映像データ間のシークは音声データの読み出し中に、また音声データ間のシークは映像データの読み出し中に発生させることにより、シークタイムを隠蔽することができる。つまり、図16(a)において音声データA1−Xと音声データA1−Yの読み出し中にHDD109のヘッダを映像データV2の読み出し開始位置へシークさせ、映像データV2の読み出し開始までにシークを完了させることで、音声データA1−Yから映像データV2への切り替わりはサーチタイムのみとなる。これによりデータの未転送区間からシークタイムを削減できるため図15(a)と比較して高速化ができる。
以下、図16(a)の再生方法について、映像データ間および音声データ間で発生するシークのタイミングを含めて具体的に説明する。
まず、HDD109から有効データである映像データV1が読み出される。
次に、HDD109では、次の有効データである映像データV2へのシークが行われつつ、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA1−Xおよび音声データA1−Yの2つの記録単位が一気に読み出される。なお、有効データである映像データ間(映像データV1と映像データV2との間)のシークは、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA1−Xおよび音声データA1−Yの2つの記録単位が一気に読み出されている間に終了している。
次に、HDD110から音声データの読み出しが終わると、HDD110では、次の有効データである音声データA2−Xへのシークが行われつつ、再びHDD109から有効データである映像データV2が読み出される。なお、音声データ間(音声データA1−Yと音声データA2−Xとの間)のシークは、HDD109から有効データである映像データV2が読み出されている間に終了している。
次に、HDD109から有効データである映像データV2の読み出しが終わると、次の有効データである映像データV3へのシークが行われつつ、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA2−Xおよび音声データA2−Yの2つの記録単位が一気に読み出される。なお、有効データである映像データ間(映像データV2と映像データV3との間)のシークは、HDD110から有効データと無効データとを含む音声データA2−Xおよび音声データA2−Yの2つの記録単位が一気に読み出されている間に終了している。
以上、HDD110における音声データの読み出し中にHDD109のヘッダを映像データの読み出し開始位置へシークさせ、映像データの読み出し開始までにシークを完了させて映像データの未転送区間でのシークタイムを削減することで、音声データから映像データへの切り替わりをサーチタイムのみとすることができる。同様に、HDD109における映像データの読み出し中にHDD110のヘッダを音声データの読み出し開始位置へシークさせ、音声データの読み出し開始までにシークを完了させて音声データの未転送区間でのシークタイムを削減することで、映像データから音声データへの切り替わりをサーチタイムのみとすることができる。これにより図16(a)は図15(a)と比較してデータの未転送区間からシークタイムを削減できるので高速化が図れる。
以上、ここまでHDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた場合と、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)のみを用いた場合について説明した。
次に、HDDを2台使用する場合とHDDを1台使用する場合の切り替え(HDDの台数の切り替え)について説明する。
HDD2台共(HDD109およびHDD110)に故障やタイムアウトエラーがない場合には、HDDを2台用いて再生を行う。これまで説明してきた通常再生や特殊再生、カット編集において、いずれの場合においてもHDD2台を用いた再生制御を行うことにより転送レートを上げることができる。そのため、機器の応答性の向上やエラー耐性の向上などの性能向上が可能となる。
また、HDDの1台が故障またはタイムアウトエラーとなった場合には、正常な1台を用いて再生を行う。
通常再生の場合、HDD1台を用いた場合の転送レートは、上述したように、Rpb2となる。HDD2台を用いた場合の転送レートRpb1に比較して、応答性やエラー耐性が低下するが、再生を行うことは可能である。また、HDD1台を用いた場合の転送レートRpb2と、記録時の保証レートRrecとが等価であることから、HDD2台へのミラー記録が可能であれば、1台での通常再生も可能なことを表している。
特殊再生の場合、HDD1台を用いた場合の転送レートは、上述したように、Rpb4となる。HDD1台を用いた場合の転送レートRpb4が、映像フォーマットおよび音声フォーマットの再生レートを下回っている場合、HDD2台を用いた再生制御と同じ制御では映像ファイルおよび音声ファイルの再生において、再生用バッファメモリ107がアンダーフローを起こす。それにより映像が途中で止まる、あるいは音声にノイズ音が発生する恐れがある。
そこで、要求される再生レートの大半を占める映像の再生レートを調整し、HDD1台を用いた場合の転送レートRpb4でも再生可能な範囲まで下げる。それによりHDD1台での再生を可能にする。再生レートの調整は、1秒間に更新されるビデオフレーム数を落とす処理(コマ落とし)により行われる。例えば、通常NTSCは1秒間に30Frame(PALは25Frame)の更新が必要だが、コマ落としにより1秒間に15Frameの更新の映像データをHDD1台(HDD109あるいはHDD110)から読み出すとすると、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)に要求される映像データの読み出しレートも1/2となる。
なお、このとき欠落したビデオフレームは再生制御部104により既に再生したビデオフレームを重複して再生する制御を行うことにより補完することができる。
また、1秒間に更新されるビデオフレーム数は、本発明におけるビデオフレーム更新周期に相当し、例えば、第1の再生条件が、通常NTSCは1秒間に30Frame(PALは25Frame)の更新であり、第2の再生条件が、1秒間に15Frameの更新である。
カット編集の場合、上述した1台のHDDを用いた場合の転送レートRpb6を求めた式より、転送レートに影響を与えるパラメータはカット長Cnである。そのため、1台のHDDを用いた場合に再生可能なように、最短カット長Cn_minをHDD2台での動作よりも長くする制限を加えることにより対応可能である。例えば、HDD2台でシームレス再生可能な編集リストの場合でも、HDD1台での最短カット長Cn_minを満たさない部分のみレンダリングを行い再配置することで、シームレス再生が可能になる。
次に、再生時のエラー動作について説明する。エラーは大きく2つに分類することができ、一時的にRead命令に対して応答が返ってこなくなる「タイムアウトエラー」とHDDが全く動作しなくなる、あるいはタイムアウトエラーが頻繁に発生した結果の「故障」とに分けられる。
ここで、「タイムアウトエラー」とはRead命令の応答が所定のタイムアウト時間までに返ってこない場合を指す。
タイムアウトエラー処理について図17を用いて以下に説明する。
図17は、本発明の実施の形態1における読み出し時のエラー処理を行うフローチャートである。
まず、タイムアウトエラーが発生すると、HDD制御部108は、タイムアウトエラーの発生したHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)に対して、Read命令のキャンセルコマンドを発行(S10)する。
次に、HDD制御部108は、エラーログの更新を行う(S11)。
次に、HDD制御部108は、対象HDD(HDD109あるいはHDD110)のReadタイムアウトエラーがY回を超えていないかのチェックを行う(S12)。
対象HDD(HDD109あるいはHDD110の一方)のReadタイムアウトエラーがY回を超えていない場合(S12のNOの場合)は、もう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)は、読み出し可能であるとして(S13のNOの場合)、もう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)に対して同じRead命令を発行する(S14)。
なお、対象HDD(HDD109あるいはHDD110の一方)のReadタイムアウトエラーがY回を超えている場合(S12のYESの場合)、対象HDD(HDD109あるいはHDD110の一方)を故障と判断し、使用禁止にする処理を行う(S16)。
次に、2台目のHDDであるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)からアクセスタイムアウトが発生しなければ(S15のNOの場合)、アクセスタイムアウトエラー処理を抜け、通常の再生処理に戻る。
しかし、2台目のHDDであるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)からアクセスタイムアウトが発生した場合(S15のYESの場合)、いずれのHDDからもデータが読み出せないことになり、2台目のHDDであるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)に対して、1台目のHDDと同じ処理、すなわち、HDD制御部108は、Read命令のキャンセルコマンド発行(S10)と、エラーログの更新(S11)、およびReadタイムアウトエラー回数のチェック(S12)を行う。
次に、HDD制御部108は、異常停止処理を行う(S17)。ここで、異常停止処理とは、Readタイムアウトエラー回数のチェック(S12)において2台目のHDDもY回を超えている場合は1台目と同様の処理であり、故障と判断し使用禁止とする処理を行うことである。
なお、HDD制御部108がReadタイムアウトエラーと判断するまでの時間は、再生用バッファメモリ107が空にならない時間となるように設定する必要がある。例えば、再生制御部104は、再生用バッファメモリ107の容量の半分を超えた時点で、再生用バッファメモリ107から音声処理部113やデコーダ117への出力を開始するように制御する。HDD制御部108は、再生用バッファメモリ107に蓄積されているデータが容量の1/4を下回る時点をタイムアウトエラーと判断する。
また、タイムアウトエラーと判断された時には、一時的にHDD1台での再生制御に切り替えることにより、動作の継続が可能となる。
また、「故障」とは図17のS12におけるReadタイムアウトエラー回数のチェックにおいて、Readタイムアウトエラー回数が閾値を超えた場合や、HDDの寿命などによってHDDへのアクセスができなくなる場合を指す。
以上、故障が発生した場合の対処方法について説明した。以下、故障自体を減らす方法を説明する。
HDD2台(HDD109およびHDD110)を用いた場合の再生制御において、HDDの記憶領域200の大部分が映像データの領域201に割り当てられるため、映像データを読み出すHDDのメカ的な負荷は大きい。
そこで、映像記録再生装置100は、前記映像記録再生装置が電源投入される度に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段、あるいは、前記映像記録再生装置の所定の再生回数ごとに、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備えてもよい。また、映像記録再生装置100は、前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とからの読み出し失敗回数であるエラー回数をカウントするエラー回数検出手段と、前記エラー回数が少ない前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置を選択する選択手段を備えてもよい。
映像記録再生装置100は、起動する度、すなわち、映像記録再生装置100が電源投入される度、あるいは外部入力部118より再生要求がある度、もしくは再生要求の回数をカウントして一定のカウンタ周期(所定の再生回数毎)で、映像データと音声データとを読み出すHDDを、HDD109とHDD110とで切り替えることができる。したがって、長期的に見た場合、映像データを読み出すHDDのメカ的な負荷を平均化することができるので、HDD109およびHDD110の寿命を伸ばすことが可能となる。
また、映像記録再生装置100はHDD109とHDD110とからの再生時の読み出し再生時における失敗回数であるエラー回数を監視し、エラー回数の少ない方のHDD(HDD109あるいはHDD110)を選択してから映像データを再生する再生制御を行ってもよい。
以上、ここまで記録制御と再生制御とについて説明した。次に、記録または再生において、図17で説明した処理手順、すなわちアルゴリズムによりHDDが故障と判断された場合のユーザーへの通知方法について説明する。ユーザーへの通知は表示部119により行われる。
図18は、本発明の実施の形態1における2台のHDDの稼動状況を示す表示例である。
2台のHDD(HDD109およびHDD110)が正常動作している時には、図18(a)のように表示される。また、2台のHDDのうち、HDD110が故障した場合には図18(b)のように表示される。図18(b)が表示された状態では、1台のHDD(HDD109)でも、映像データおよび音声データの記録動作可能であるが、再生は映像フォーマットに依存するため1台のHDD(HDD109)で再生ができない場合がある。1台のHDD(HDD109)で再生ができない場合には、図18(c)のように表示される。
また、2台のHDD(HDD109およびHDD110)とも故障と判断された場合には、図18(d)のように表示され、2台のHDD(HDD109およびHDD110)は記録も再生も受け付けない。
また、2台のHDD(HDD109およびHDD110)に、故障が発生しなくても、例えば、連続通電時間や経過年数から判断し、HDD110の交換時期であることをユーザーへ通知しても構わない。その場合には、図18(e)のように表示される。
以上のように、磁気ディスク装置の記録領域を、映像領域と音声領域とに分割して、映像ファイルを記録する領域201を磁気ディスクの外周側、音声データを記録する領域202を磁気ディスクの内側に配置し、記録時は映像データおよび音声データを領域分割された複数の磁気ディスク装置である2台のHDD(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録を行い、再生時は映像データと音声データをそれぞれ別々の磁気ディスク装置である2台のHDD(HDD109およびHDD110)の別々のHDDから読み出す制御により、記録データの保護を行うことができるだけでなく、磁気ディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間が短縮されることで、再生性能および編集性能を向上させることができる。
また、上記故障時のHDDの切替については、ミラー記録された2台のHDD(HDD109およびHDD110)は同一のLBAに同じデータが記録されているため、1台のHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)が故障した場合はもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)から同じLBAのデータを読み出すことで容易に対応することができる。
さらに、映像データと音声データとを2台のHDD(HDD109およびHDD110)の別々のHDDから交互に読み出し、どちらのHDDからどのデータを読み出すかをHDD制御部108で隠蔽する。それにより、再生制御部104はHDD2台から再生するのか、HDD1台から再生するのか考慮する必要がなくなるため、HDD2台からの再生時とHDD1台からの再生時で制御を共通化することが可能である。
なお、図10、図11および図15において、HDD109より映像データを読み出して、HDD110より音声データを読み出す再生制御を行っているが、HDD109から音声データを読み出し、HDD110より映像データを読み出す再生制御を行っても構わない。
また、図10、図11および図15において、映像データから読み出しを開始しているが、音声データから読み出しを開始しても構わない。
(実施の形態2)
実施の形態1では、HDD1台で再生する再生制御はいずれも故障時の場合であった。実施の形態2では、2台のHDDが正常な場合でもHDD1台で再生する再生制御について説明する。ここで、HDD2台で再生する場合は、本発明における第1の方法に相当し、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す。HDD1台で再生する場合は、本発明における第2の方法に相当し、前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す。
実現するシステムが、例えばバッテリー駆動のポータブル機器である場合、消費電力の削減は長時間駆動のためには重要な項目である。
また、再生する映像フォーマットによって求められる転送レートが異なる。
そこで、HDD1台(HDD109あるいはHDD110)で映像データおよび音声データを再生した場合の転送レート(Rpb2、Rpb4およびRpb6)が、映像データおよび音声データの再生レートを上回る場合の制御について説明する。映像記録再生装置100は、記録時においては実施の形態1と同様の記録制御方法により2台のHDD(HDD109およびHDD110)を用いて2台のHDD(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録をすることによりデータの保護を行う。映像記録再生装置100は、再生時においてはHDD1台(HDD109あるいはHDD110)で再生する再生制御を行う。また再生時には、使用しないHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)の電源を落とす、あるいは使用しないHDD(HDD109あるいはHDD110の一方)を低消費電力モードにすることで、機器全体の消費電力を下げることが可能となる。
さらに、映像フォーマットと編集の種類との組み合わせごとに、Rpb2、Rpb4あるいはRpb6を用いて転送レートを求める。求められた転送レートにより、通常再生、特殊再生、記録あるいは編集等のそれぞれの動作において、使用するHDDの台数を選択することでより細かい電力制御が可能となる。
なお、映像記録再生装置100は、使用するHDDの台数を選択する選択部を備えてもよい。選択部は、本発明における選択手段に相当し、前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す第1の方法と、前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す第2の方法とを選択する。
また、HDD1台(HDD109あるいはHDD110の一方)で動作中において再生エラーが発生した場合、電源を落としている、あるいは低消費電力モードにあるもう一方のHDD(HDD109あるいはHDD110の他方)を起動し、映像データおよび音声データを読み出すことにより動作を継続することが可能となる。
なお、本実施の形態2における記録時のエラー(アクセスタイムアウト)処理については実施の形態1と同様であるので割愛する。
以上、実施の形態1では映像データと音声データとを再生するHDDを入れ替えることにより、HDDの長寿命化を実現したが、本実施の形態2でも、同様に、起動する度あるいは外部入力部118より再生要求がある度、もしくは再生要求の回数をカウントして一定のカウンタ周期で起動する度に、HDDを切り替えることにより、長寿命化を実現する。
なお、再生時および編集時の再生制御は、実施の形態1におけるHDD1台を用いた再生時の場合と同様であり、再生制御部104は映像データと音声データとを交互に読み出す制御を行う。
(実施の形態3)
実施の形態3では、HDDを2台用いて再生する場合において、実施の形態1とは異なる再生制御について説明する。
図19は、本発明の実施の形態3における映像ファイルおよび音声ファイルをHDDから読み出す制御方法を示す図である。
実施の形態3の再生制御方法について、図19を用いて説明する。HDD制御部108は出力を映像データ転送用のバス600と音声データ転送用のバス601との2系統持つ。HDD制御部108は、例えば、HDD109より映像データを読み出し、映像データ転送用のバス600を用いて映像データを再生用バッファメモリ107へ転送する。また、HDD110より音声データを読み出し、音声データ転送用のバス601を用いて音声データを再生用バッファメモリ107へ転送する。このとき、HDD109からの映像データの読み出しとHDD110からの音声データの読み出しとは独立して行うことが可能である。
なお、映像データ転送用のバス600は、本発明における映像データ読み出し部に相当し、前記映像データを読み出す。
また、音声データ転送用のバス601は、本発明における音声データ読み出し部に相当し、前記音声データを読み出す。
再生制御部104は、再生用バッファメモリ107を監視し、映像データと音声データとが所定の容量蓄積された状態で再生を開始する。実施の形態1では、映像データと音声データとが交互に転送されるため、最低でも映像データと音声データの記録単位がそれぞれ1つ以上転送されるまで待つ必要があった。実施の形態3では、映像データと音声データとが独立して転送することができるため、外部入力部118より再生要求を受け付けてから再生開始までの時間を短縮することが可能である。
図20(a)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して連続的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。
図9のように読み出すデータは連続的に配置される。HDDを2台使用して連続的に配置されたデータである映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す通常再生の場合には、図20(a)に示すように、シークタイムとサーチタイムとを削減することができ、最も転送レートが高い再生制御方法となる。
図20(b)は、本発明の実施の形態3におけるHDDを2台使用して離散的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出す場合の再生方法を示す図である。
図13のように読み出すデータが離散的に配置され、HDDを2台使用して離散的に配置された映像ファイルおよび音声ファイルを読み出すカット編集の場合には、図20(b)に示すように、読み出すデータの配置が離散的となるためシークタイムとサーチタイムとが頻繁に発生する。映像データと音声データとの読み出しは独立した制御で行われるので、音声ファイルは映像ファイルと比較してファイルサイズが小さいため映像データの転送完了前に音声データの転送が完了することができる。よって、音声データの読み出しで発生するシークタイムとサーチタイムは無視することができる。
ここで、読み出す再生データが連続配置される場合の転送レートをRpb7とし、読み出す再生データが離散配置される場合の転送レートをRpb8とすると、それぞれ次の式で表すことができる。
Rpb7=(Dv+Da)/Tv
Rpb8=(Dv+Da)/(Tv+Tsv+Tsh)
Dv=映像データの記録単位(Byte)
Da=音声データの記録単位(Byte)
Tv=Dvの読み出し時間(sec)
Tsv=映像データ間のシークタイム(sec)
Tsh=サーチタイム(sec)
実施の形態1における通常再生時におけるHDD2台を用いた場合の転送レートRpb1と比較すると、読み出す再生データが連続配置および離散配置されるいずれの場合においても音声データに係る全ての時間を無視することができる実施の形態3の再生制御方法の方が転送レートを向上させることができる。そのため、実施の形態1で実現される装置よりも高い再生レートの映像フォーマットに対応可能となり、より応答性の速い装置を実現することが可能である。
また、実施の形態3における特殊再生時およびカット編集時について、同様に、音声データの読み出しに係る時間を無視することができる。そのため、再生時の転送レートをさらに向上させることが可能となり、機器の応答性やエラー耐性を向上させることができる。
なお、2台のHDDのうちどちらか1台の故障などにより、HDD1台での運用を行う時の再生制御方法や記録・再生時のアクセスタイムアウトの処理については実施の形態1と同様であるので、割愛する。
以上、本発明の映像記録再生装置は、2台のディスク装置(HDD109およびHDD110)の同一の論理アドレスに書き込むミラー記録による記録制御と、2台のディスク装置(HDD109およびHDD110)において別々のHDDから映像ファイルと音声ファイルとを再生する再生制御とにより読み出しの際のディスク装置のシーク回数の削減およびシーク時間を短縮することが可能となる。それにより再生性能と編集性能の向上が実現できるため、より再生レートの高い映像ファイルおよび音声ファイルの再生や編集が可能となる。
また、本発明の映像記録再生装置は、最小2台のディスク装置で構成可能であるため小型化が可能である。さらに、再生性能と編集性能とが、映像ファイルおよび音声ファイルの再生レートを十分に満たす場合、ディスク装置への要求性能を下げることができるので安価なディスク装置の利用が可能となる。したがって、安価な映像記録再生装置の実現が可能となる。
以上、本発明の映像記録再生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、映像記録再生装置およびその方法に利用でき、特に、ハイビジョン放送のような大量の映像データおよびそれに対応する音声データが要求される映像および音声を記録、再生、編集する放送局などの業務用途の映像記録再生装置に利用することができる。
100 映像記録再生装置
101 システム制御部
102 ファイルシステム
103 記録制御部
104 再生制御部
106 記録用バッファメモリ
107 再生用バッファメモリ
108 HDD制御部
109、110 HDD
111 音声入力部
112 音声出力部
113 音声処理部
114 映像入力部
115 エンコーダ
116 映像出力部
117 デコーダ
118 外部入力部
119 表示部
120 I/Oバス
200 記憶領域
201、202 領域
300 ディスク
301 ヘッド
302 アクセスアーム
303 トラック
304 セクタ
305 クラスタ
400、403、501 音声ファイル書き込み用バス
401、402、500 映像ファイル書き込み用バス
404 データ
600、601 バス

Claims (21)

  1. 第1のディスク装置および第2のディスク装置と、
    映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録するミラー記録手段と、
    前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す読み出し手段と、
    前記読み出し手段により読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する再生手段とを備える
    ことを特徴とする映像記録再生装置。
  2. 前記映像記録再生装置は、さらに、
    前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の故障を検出する検出手段を備え、
    前記読み出し手段は、前記検出手段により前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方の故障が検出された場合、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記映像データおよび前記音声データを読み出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  3. 前記読み出し手段は、
    前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の故障が検出されない場合に、再生時の制約条件である第1の再生条件で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から前記映像データを読み出し、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記音声データを読み出し、
    前記検出手段により前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方の故障状態が検出された場合に、再生時の制約条件である第2の再生条件で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記映像データおよび前記音声データを読み出す
    ことを特徴とする請求項2に記載の映像記録再生装置。
  4. 前記第1の再生条件と前記第2の再生条件に、前記映像データのビデオフレーム更新周期を含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の映像記録再生装置。
  5. 前記第1の再生条件と前記第2の再生条件に、前記映像データまたは前記音声データの編集時における連続再生可能なデータサイズを含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の映像記録再生装置。
  6. 前記読み出し手段は、前記第1のディスク装置および第2のディスク装置が正常状態である場合に前記映像データと前記音声データとを所定の順序で前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置から交互に読み出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  7. 前記映像記録再生装置は、さらに、前記映像記録再生装置の再生時に前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方が故障となった第1の状態を検出する検出手段を備え、
    前記読み出し手段は、前記検出手段より前記第1の状態が検出された場合に、前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から前記所定の順序で前記映像データおよび前記音声データを読み出す
    ことを特徴とする請求項6に記載の映像記録再生装置。
  8. 前記読み出し手段は、
    前記映像データを読み出す映像データ読み出し部と前記音声データを読み出す音声データ読み出し部とを備え、
    前記映像データ読み出し部と前記音声データ読み出し部とは、それぞれ同時に前記映像データと前記音声データとを読み出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  9. 前記映像記録再生装置は、さらに、
    前記映像記録再生装置が電源投入される度に、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備え、
    前記読み出し手段は、前記切替手段によって切り替えられた先の前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  10. 前記映像記録再生装置は、さらに、
    前記映像記録再生装置の所定の再生回数ごとに、前記読み出し手段が前記映像データを読み出すディスク装置を前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とで切り替える切替手段を備え、
    前記読み出し手段は、前記切替手段によって切り替えられる前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出すこと
    を特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  11. 前記映像記録再生装置は、さらに、
    前記第1のディスク装置と前記第2のディスク装置とからの読み出し失敗回数であるエラー回数をカウントするエラー回数検出手段と、
    前記エラー回数が少ない前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置を選択する選択手段を備え、
    前記読み出し手段は、前記選択手段が選択する前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から映像データを読み出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  12. 前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置はそれぞれ第1の領域と第2の領域とに分割された記憶領域を有し、
    前記ミラー記録手段は、記録する映像データと音声データとを独立したファイルで構成し、前記第1の領域に映像ファイルを記録し、前記第2の領域に音声ファイルを記録する
    ことを特徴とする請求項1記載の映像記録再生装置。
  13. 前記ミラー記録手段は、
    前記第1の領域を前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置のそれぞれのディスクの外周側に配置し、
    前記第2の領域を前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置のそれぞれのディスクの内周側に配置する
    ことを特徴とする請求項12に記載の映像記録再生装置。
  14. 前記ミラー記録手段は、
    前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置それぞれの前記第1の領域と前記第2の領域とを、前記映像データおよび前記音声データの再生時のデータ転送レートである再生レートの比に分割して配置する
    ことを特徴とする請求項12に記載の映像記録再生装置。
  15. 前記ミラー記録手段は、
    前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置それぞれの前記第1の領域と前記第2の領域とを、前記映像データおよび前記音声データの再生時のデータ転送レートである再生レートの比に分割して配置する
    ことを特徴とする請求項13に記載の映像記録再生装置。
  16. 前記映像記録再生装置は、さらに、
    前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す第1の方法と、
    前記映像データおよび前記音声データを前記第1のディスク装置あるいは前記第2のディスク装置から読み出す第2の方法とを選択する選択手段とを備え、
    前記読み出し手段は、前記選択手段が選択する前記第1の方法あるいは前記第2の方法に従い前記映像データおよび前記音声データを読み出す
    ことを特徴とする請求項1に記載の映像記録再生装置。
  17. 前記選択手段は、前記映像データまたは前記音声データの再生時のデータ転送レートである再生レートが所定の値よりも低い場合には、前記第2の方法を選択する
    ことを特徴とする請求項16に記載の映像記録再生装置。
  18. 前記選択手段は、映像データのビデオフレーム更新周期が所定の更新周期よりも低い場合には、前記第2の方法を選択する
    ことを特徴とする請求項16に記載の映像記録再生装置。
  19. 前記選択手段は、映像データまたは音声データの編集時における連続再生可能なデータサイズが所定のサイズよりも長い場合には、前記第2の方法を選択する
    ことを特徴とする請求項16に記載の映像記録再生装置。
  20. 第1のディスク装置および第2のディスク装置を用いた映像記録再生装置の映像記録再生方法であって、
    映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録するミラー記録ステップと、
    前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す読み出しステップと、
    前記読み出しステップより読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する再生ステップとを含む
    ことを特徴とする映像記録再生方法。
  21. 第1のディスク装置および第2のディスク装置を用いた映像記録再生装置の映像記録再生するためのプログラムであって、
    映像データおよび音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の同一の論理アドレスにミラー記録するミラー記録ステップと、
    前記映像データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の一方から読み出し、前記音声データを前記第1のディスク装置および前記第2のディスク装置の他方から読み出す読み出しステップと、
    前記読み出しステップより読み出された前記映像データと前記音声データとを同期させて再生する再生ステップとを
    コンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2009521530A 2007-07-04 2008-07-02 映像記録再生装置およびその方法 Pending JPWO2009004806A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007176596 2007-07-04
JP2007176596 2007-07-04
PCT/JP2008/001745 WO2009004806A1 (ja) 2007-07-04 2008-07-02 映像記録再生装置およびその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009004806A1 true JPWO2009004806A1 (ja) 2010-08-26

Family

ID=40225871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009521530A Pending JPWO2009004806A1 (ja) 2007-07-04 2008-07-02 映像記録再生装置およびその方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8250410B2 (ja)
JP (1) JPWO2009004806A1 (ja)
CN (1) CN101690188A (ja)
WO (1) WO2009004806A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5054215B2 (ja) * 2010-05-13 2012-10-24 キヤノン株式会社 映像再生装置およびその制御方法およびプログラム
US8719320B1 (en) * 2012-03-29 2014-05-06 Amazon Technologies, Inc. Server-side, variable drive health determination
CN103491332B (zh) * 2012-06-11 2016-12-14 珠海扬智电子科技有限公司 显示处理装置、媒体播放器、显示处理方法以及电视信号抓取方法
CN103514917B (zh) * 2012-06-18 2017-03-01 阿尔派株式会社 Av装置
JP6023629B2 (ja) * 2013-04-01 2016-11-09 富士通フロンテック株式会社 自動取引装置、自動取引装置の制御方法及び自動取引装置の制御プログラム
CN110839135B (zh) * 2019-12-04 2022-05-27 厦门市美亚柏科信息股份有限公司 一种用于dv或hdv视频文件的恢复方法和系统

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05233159A (ja) * 1992-02-21 1993-09-10 Toshiba Corp 2重化補助記憶システム
US5991496A (en) 1995-11-29 1999-11-23 Sony Corporation Recording/reproducing apparatus and method thereof
JPH09213015A (ja) * 1995-11-29 1997-08-15 Sony Corp A/v信号記録装置および記録方法
JP4059355B2 (ja) * 1996-04-04 2008-03-12 パイオニア株式会社 情報記録装置及び情報記録方法並びに情報再生装置及び情報再生方法
JPH09282801A (ja) * 1996-04-08 1997-10-31 Sony Corp 音声・映像データ記録・再生装置およびその方法
US5878248A (en) * 1996-06-11 1999-03-02 Data General Corporation Device access controller for virtual video/keyboard/mouse input/output for remote system management and maintenance
CN1183780C (zh) * 1996-12-04 2005-01-05 松下电器产业株式会社 光盘再现设备及光盘记录方法
US7092621B1 (en) * 1998-11-10 2006-08-15 Sony Corporation Data recorder-reproducer and bit map data processing method, control program processing method and setting data processing method of data recorder-reproducer
JP4265019B2 (ja) * 1999-02-09 2009-05-20 ソニー株式会社 データ蓄積装置および方法、ならびに、データ送出装置および方法
WO2000063914A1 (fr) * 1999-04-16 2000-10-26 Sony Corporation Dispositif d'enregistrement/lecture de donnees, dispositif d'edition de donnees et procede d'enregistrement de donnees
JP2001291374A (ja) * 2000-04-07 2001-10-19 Sony Corp データ記録再生装置及び方法
JP2003219339A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Ikegami Tsushinki Co Ltd 番組送出用静止画ファイル装置及び番組送出装置
TWI315867B (en) * 2002-09-25 2009-10-11 Panasonic Corp Reproduction apparatus, optical disc, recording medium, and reproduction method
JP3777609B2 (ja) * 2003-06-26 2006-05-24 ソニー株式会社 記録装置および方法、並びにプログラム
JP2005100259A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Hitachi Ltd ドライブの2重障害を防止するアレイ型ディスク装置、プログラム、及び方法
US7263629B2 (en) * 2003-11-24 2007-08-28 Network Appliance, Inc. Uniform and symmetric double failure correcting technique for protecting against two disk failures in a disk array
US7167359B2 (en) * 2003-12-29 2007-01-23 Sherwood Information Partners, Inc. System and method for mass storage using multiple-hard-disk-drive enclosure
JP3110010U (ja) * 2005-01-25 2005-06-09 船井電機株式会社 ビデオカセットレコーダ一体型光ディスク装置および映像信号装置
JPWO2007007454A1 (ja) * 2005-07-08 2009-01-29 パナソニック株式会社 映像音声記録再生装置
JP4501854B2 (ja) * 2005-12-22 2010-07-14 株式会社日立製作所 映像音声記録装置
JP2009282708A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Fujitsu Ltd ディスクアレイ装置の制御方法及び制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20100185900A1 (en) 2010-07-22
WO2009004806A1 (ja) 2009-01-08
US8250410B2 (en) 2012-08-21
CN101690188A (zh) 2010-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6618548B1 (en) Method for copying, recording, and editing data onto disk recording media, and disk recording apparatus
JPWO2009004806A1 (ja) 映像記録再生装置およびその方法
US20050031319A1 (en) Data recording apparatus and system having sustained high transfer rates
JPH11327800A (ja) ディスク記録媒体のデータコピー方法及びディスク記録装置
JP4144583B2 (ja) 記録再生装置および編集方法
JP2008052817A (ja) 記録再生装置およびコンパニオンシステム
JP4457951B2 (ja) 記録装置、記録方法および記録プログラム
JP3637346B1 (ja) 情報記録装置と情報記録方法とプログラム
JP2005129168A (ja) 情報記録装置と情報記録方法とプログラム
JP4297002B2 (ja) データ記録装置及び記録方法
JPWO2010007727A1 (ja) 映像記録装置、映像再生装置およびその方法
JP2000293944A (ja) データ記録装置及びデータ記録方法、データ再生装置及びデータ再生方法並びに記録媒体
JP2000149464A (ja) 記録再生装置および方法、並びに提供媒体
JP2002216426A (ja) 情報記録システム
JP4321426B2 (ja) 記録再生装置および編集方法
JP5218542B2 (ja) データ記録装置
JP4321427B2 (ja) 記録再生装置および編集方法
JP2004348947A (ja) 小型光ディスク、小型光ディスクにデータを記録する装置およびその方法、小型光ディスクに記録されたデータを再生する装置およびその方法
JP5156651B2 (ja) データ記録装置
JP4449812B2 (ja) 記録装置、記録方法および記録プログラム
JP2003051155A (ja) 再生装置、再生方法、及び記憶媒体
JP2006324010A (ja) データ再生装置及びデータ記録装置
JP2006120260A (ja) 再生装置
JP2010049732A (ja) 記録方式、記憶媒体及び記憶装置
JP2009043303A (ja) ビデオ信号記録方法及び装置