JPWO2009001807A1 - ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘弾性ダンパと摩擦ダンパとを積層して共締めしたダンパ装置において、粘弾性ダンパ部の厚み方向の変形を防止し、摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさの制限を解消し、時間経過に伴う摩擦力の低下も防止する。【解決手段】粘弾性体2aの剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパ2と、粘弾性ダンパ2に積層され、摩擦摺動により摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパ7と、粘弾性体2aの剪断面及び摩擦ダンパ7の摺動面に直交するとともに、粘弾性体2aの剪断面及び摩擦ダンパ7の摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与する載荷部材と、載荷部材によって粘弾性体2aに付与される圧力を支持する圧力支持部材3とを備えるダンパ装置1。圧力支持部材3は、ゴム球等とし、粘弾性体2a内に配置することができる。粘弾性ダンパ2と摩擦ダンパ7とを複数組積層してもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、地震及び風等による構造物への振動エネルギを減衰するダンパ装置に関し、特に、粘弾性体材料と摩擦材料とを組み合わせたダンパ装置に関する。
従来、地震及び風等による構造物への振動を低減するため、粘性体の粘性抵抗を利用した制振壁や粘性剪断型ダンパ、高減衰性ゴム材料を利用した粘弾性型ダンパ、部材の滑り摩擦を利用した摩擦ダンパ等、種々のエネルギ吸収装置が提案され、これらのエネルギ吸収装置は、建築構造物にブレース状に取り付けられたり、相対変位の生じる部材間に取り付けられる。
粘性剪断型ダンパは、小振幅乃至中振幅の外力に対して好ましい減衰特性を得ることができる。しかし、粘性体を収容する容器が必要であるため、取り付け部位に制限を受けるという問題があった。また、大振幅の外力に対応する場合には、粘性抵抗を発生させる面積を大きくする必要があり、抵抗板を多段にしたり、抵抗板そのものを大きくしなければならず、装置が大型化するという問題もあった。
粘弾性型ダンパは、粘性ダンパと同様、小振幅乃至中振幅の外力に対して好ましい減衰特性を得ることができる。また、構造物へ取り付ける際に、上述の粘性型剪断ダンパのような制限もない。しかし、このダンパについても、大きい抵抗力を所望する場合には、装置が大型化するという問題があった。
摩擦ダンパは、適宜摩擦材料を選定することにより、大振幅の外力に対して好ましい減衰特性を得ることができる。しかし、小振幅の外力に対しては、静摩擦によるトリガー作用により固定されているため、好ましい減衰特性を得ることができず、居住性が悪化するという問題があった。
そこで、これら各種ダンパの各特性を組み合わせ、小振幅乃至大振幅の外力に対応可能なダンパ装置として、例えば、特許文献1及び特許文献2には、粘弾性ダンパと摩擦ダンパとを、相対変形可能な2部材間に直列に配置した制振ダンパ装置が提案されている。しかし、この制振ダンパ装置も、2つのダンパを連続して相対変形を生ずる方向に直列に配置するため、装置全体が大型化するという問題があった
さらに、上記両特許文献に記載のダンパ装置における問題点を解決するため、特許文献3には、摩擦ダンパと粘弾性ダンパとを直列に配置せず、両ダンパを積層し、両ダンパを積層方向に貫通するボルト、ナットで締め付けたダンパ装置が提案されている。このダンパ装置は、小振幅の外力に対しては粘弾性ダンパが作用し、大振幅の外力に対しては摩擦ダンパが作用するため、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応し、かつ、装置全体の小型化が図られている。
特開平9−268802号公報 特開2001−342749号公報 特開2005−171528号公報
しかし、上記特許文献3に記載のダンパ装置は、粘弾性体に大きな締め付け力を与えると、粘弾性体が厚み方向に変形してしまうため、大きな締め付け力を付与することができず、共締めされている摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさが制限されたり、粘弾性体のクリープによって時間経過と共に締め付け力が低下し、得られる摩擦力が小さくなる虞がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、粘弾性ダンパと摩擦ダンパとを積層して共締めしたダンパ装置において、粘弾性体に大きな締め付け力を付与しても粘弾性ダンパ部の厚み方向の変形が生じにくく、摩擦ダンパ部の摩擦面へ安定的に高い圧力を与えることができるため、摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさが制限を解消し、時間経過に伴う摩擦力の低下を防止することも可能で、粘弾性ダンパの作用で小振幅時の居住性を、摩擦ダンパの作用で建物の耐震性を向上させることのできるダンパ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ダンパ装置であって、粘弾性体の剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパと、該粘弾性ダンパに積層され、摩擦摺動により摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパと、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面に直交するとともに、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与する載荷部材と、該載荷部材によって前記粘弾性体に付与される圧力を支持する圧力支持部材とを備えることを特徴とする。
そして、本発明によれば、圧力支持部材によって粘弾性体に付与される圧力を支持するため、積層した粘弾性ダンパ及び摩擦ダンパに大きな締め付け力を加えても、当該締め付け力により生じる粘弾性体の変形を抑制することができ、摩擦ダンパによって安定して大きな摩擦力を得ることができる。
また、本発明は、ダンパ装置であって、粘弾性体の剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパと、摩擦摺動により摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパとを各々複数交互に積層し、載荷部材によって、各々の粘弾性ダンパの粘弾性体の剪断面及び各々の摩擦ダンパの摺動面に直交するとともに、隣接する前記粘弾性体の各々剪断面及び前記摩擦ダンパの各々の摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与し、該載荷部材によって前記各々の粘弾性体に付与される圧力を支持する圧力支持部材を配置したことを特徴とする。
本発明によれば、上記発明と同様に、積層した粘弾性ダンパ及び摩擦ダンパに大きな締め付け力を加えた際に生じる粘弾性体の変形を抑制することができるとともに、複数組の粘弾性ダンパ及び摩擦ダンパを備えるため、安定してさらに大きな摩擦力を得ることができる。
前記ダンパ装置において、前記圧力支持部材を弾性材料で形成し、前記粘弾性体内に配置することができ、該圧力支持部材を、ゴム球、ゴムローラ、鉄心入りゴム球又は鉄心入りゴムローラとすることができる。該ゴム球の弾性変形により、締め付け力に対して適当な接触面積を確保することができる上、粘弾性体の剪断変形に追従して当該ゴム球が転動を生じるため好適である。また、ゴム球の弾性変形の程度は、ゴム球に使用されるゴムの種類、硬度により適宜選択することができ、小さな圧縮歪を必要とする場合には、鉄心入りゴム球を使用してもよい。
また、前記ダンパ装置において、前記圧力支持部材を、前記摩擦ダンパにおいて摩擦摺動が生じる摩擦力より小さな摩擦力で摺動する摺動部材で構成し、該摺動部材を、該摺動部材の摺動方向に前記粘弾性体と所定の距離をもって、前記載荷部材によって付与される圧力を支持するように配置することができる。これにより、大きな締め付け力を加えても、当該締め付け力により生じる粘弾性体材料の厚み方向の変形を抑制することができ、安定して大きな摩擦力を摩擦ダンパより得ることができる。
前記ダンパ装置において、前記載荷部材を、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面に直交する方向に延設されたボルト、及び該ボルトと螺合するナットとすることができる。
また、前記ダンパ装置に、前記粘弾性体の剪断方向の移動を制限する移動制限部を設けることができ、粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止することができる。
さらに、前記ダンパ装置において、前記摩擦ダンパを、該ダンパ装置が装着される一対の構造部材の軸方向に摩擦摺動するように構成することができ、構造部材の軸方向の振動に対してエネルギー吸収できる結果、制振又は免震効果を発揮することができる。
また、前記ダンパ装置において、前記摩擦ダンパを、該ダンパ装置が装着される一対の構造部材の剪断方向に摩擦摺動するように構成することができ、構造部材の剪断方向の振動に対してエネルギー吸収できる結果、制振又は免震効果を発揮することができる。
さらに、前記複数の摩擦ダンパの一部は、該ダンパ装置が装着される第1の構造部材の長手方向に摩擦摺動するとともに、前記複数の摩擦ダンパの他部は、該ダンパ装置が装着される構造部材であって前記第1の構造部材と直交する第2の構造部材の長手方向に摩擦摺動するように構成することができ、2軸方向に同時に加振可能なダンパを構成することができる。
以上のように、本発明によれば、粘弾性ダンパと摩擦ダンパとを積層して共締めしたダンパ装置において、粘弾性体に大きな締め付け力を付与した際の粘弾性ダンパ部の厚み方向の変形を防止し、摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさの制限を解消し、時間経過に伴う摩擦力の低下も防止することができ、粘弾性ダンパの作用で小振幅時の居住性を、摩擦ダンパの作用で建物の耐震性を向上させることのできるダンパ装置を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明にかかるダンパ装置の基本構成を示し、このダンパ装置1は、粘弾性ダンパ2と、摩擦ダンパ7とを組み合わせたものであって、粘弾性ダンパ2は、可動板8と摩擦板固定用鋼材(以下、「固定用鋼材」と略称する)4とに固着され、摩擦ダンパ7の摩擦板5は固定用鋼材4に固着され、相手材6の上を摩擦摺動可能に構成される。
粘弾性ダンパ2は、平面視矩形の板状に形成され、上面が可動板8の下面に、下面が固定用鋼材4の上面に固着され、粘弾性体2aの剪断変形により減衰力を発生する。粘弾性体2aの材料には、スチレン系、ウレタン系、アクリル系、イソブチレン系、シリコン系、ジエン系のエラストマーが好適であり、特に、温度依存性の少ないスチレン系のエラストマーがより好ましい。
固定用鋼材4は、粘弾性ダンパ2と略々同形に形成され、粘弾性ダンパ2と摩擦板5とを一体化するために備えられる。尚、粘弾性ダンパ2と摩擦板5とを直接接合する場合には、固定用鋼材4は不要となる。
摩擦板5は、固定用鋼材4と略々同形に形成され、この摩擦板5と相手材6とで摩擦ダンパ7を構成する。摩擦板5の材料は、高い摩擦係数が得られる材料であればよく、金属、樹脂、又は金属と樹脂を組み合わせたもの、さらには、それら以外の材料であってもよく、例えば、銅合金材料や銅合金系の焼結材料、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、四ふっ化エチレン樹脂、又は黒鉛等の無機材料を使用することができる。
摩擦板5の相手材6は、下面が滑り材9の上面に固着され、摩擦板5との組み合わせによって摩擦ダンパ7を構成する。相手材6の材料には、一般的にステンレス鋼が用いられる。
可動板8及び滑り材9には、載荷部材(不図示)によって、可動板8及び滑り材9が互いに近接する方向に押圧力Fが付与される。
粘弾性ダンパ2には、上記載荷部材によって粘弾性体2aに付与される押圧力Fを支持する圧力支持部材としてのゴム球3が複数配置される。このゴム球3の直径は、粘弾性体2aの厚さと略々同一寸法とする。また、ゴム球3の弾性変形の程度は、ゴム球3に使用されるゴムの種類、硬度により適宜選択することができ、ウレタンゴム球、クロロプレンゴム球、ニトリルゴム球、エチレンプロピレンゴム球、シリコンゴム球、ふっ素ゴム球等を用いることができる。尚、小さな圧縮歪を必要とする場合には、鉄心入りゴム球を使用してもよい。また、ゴム球3の代わりにゴムローラを用いることもできる。
次に、上記基本構成を用いた本発明にかかるダンパ装置の第1の実施の形態について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2に示すように、このダンパ装置11は、固定用鋼材14を介して積層された粘弾性ダンパ12及び摩擦ダンパ17と、固定用鋼材24を介して積層された粘弾性ダンパ22及び摩擦ダンパ27の2組の制振ダンパ構造(上記基本構成に相当)を備える。
粘弾性ダンパ12は、図1の粘弾性ダンパ2と同様の構成を備え、上部可動板18の下面と固定用鋼材14の上面とに固着され、摩擦ダンパ17の摩擦板15は、固定用鋼材14の下面に固着され、相手材16の上を摩擦摺動可能に構成される。固定用鋼材14、摩擦板15、相手材16も、各々図1の固定用鋼材4、摩擦板5、相手材6と同様に構成される。
また、粘弾性ダンパ22も、図1の粘弾性ダンパ2と同様の構成を備え、下部可動板28の上面と固定用鋼材24の下面とに固着され、摩擦ダンパ27の摩擦板25は、固定用鋼材24の上面に固着され、相手材26の下面を摩擦摺動可能に構成される。固定用鋼材24、摩擦板25、相手材26も、各々図1の固定用鋼材4、摩擦板5、相手材6と同様に構成される。
滑り材19には、上下両面に、摩擦ダンパ17、27の一部を構成する相手材16、26が固着される。
上記各部材は、図3(a)に示すように積層され、図2に示した上部可動板18の複数の挿通穴18a及び下部可動板28の複数の挿通穴28aを挿通する複数のボルト29及びナット30によって緊結され、上下方向から押圧される。尚、図3では、ボルト29、ナット30の図示を省略し、粘弾性ダンパ12、22のみを断面で表現している。移動制限部31〜34は、各々直方体状に形成され、上部可動板18の下面、又は下部可動板28の上面に固着され、固定用鋼材14、24の、図3における水平方向の移動を制限することにより、粘弾性ダンパ12、22の粘弾性体の剪断方向の移動を制限する。
図3(a)のように組み立てられたダンパ装置11は、建築構造物にブレース状に取り付けられたり、相対変位の生じる部材間に取り付けられる。以下の説明においては、滑り材19の端部に設けられたフランジ部21と、上部可動板18及び下部可動板28と一体化された板状部20とが、建築構造物のブレースの一部を構成して制振機能を発揮する場合を例にとって、その動作について説明する。
通常状態では、ダンパ装置11は、図3(a)に示すような状態に組み立てられている。すなわち、粘弾性ダンパ12と移動制限部31、32とは、粘弾性ダンパ12の左右両端部と、移動制限部31、32の各々との間に所定の間隔を開けて配置され、粘弾性ダンパ22と、移動制限部33、34についても、同様に所定の間隔を開けて配置される。
図3(a)に示すような状態で、風荷重が加えられた場合等、小さい振幅の振動を受けた場合には、例えば、図3(b)に示すように、フランジ部21、板状部20が互いに近接する方向に外力F1が作用し、滑り材19が、相手材16、摩擦板15、固定用鋼材14、及び、相手材26、摩擦板25、固定用鋼材24とともに同図の右方向に移動し、粘弾性ダンパ12の粘弾性体12a、及び粘弾性ダンパ22の粘弾性体22aが剪断変形し、振動を減衰させる。また、この際、固定用鋼材14、24の各々の右端部が移動制限部32、34に当接し、粘弾性体12a、22aが過大な剪断変形を生じて破損することを防止する。
さらに、規模の大きい地震等大きな振幅の振動を受けると、図3(c)に示すように、例えば、フランジ部21、板状部20が互いに近接する方向に外力F2が作用し、固定用鋼材14、24の各々の右端部が移動制限部32、34に当接しているため、固定用鋼材14及び摩擦板15、並びに固定用鋼材24及び摩擦板25はさらに右方向に移動することができず、滑り材19は、摩擦板15、25に対して相対移動する。すなわち、滑り材19のみがさらに右方向に移動する。この際、摩擦板15は、相手材16上を摩擦摺動し、摩擦板25は、相手材26上を摩擦摺動し、制振機能を発揮することができる。
尚、上記動作説明では、フランジ部21、板状部20が互いに近接する方向に外力F1、F2を受けた場合について説明したが、フランジ部21、板状部20が互いに離間する方向に外力が加えられた場合には、固定用鋼材14、24の各々の左端部が移動制限部31、33に当接するまでは、粘弾性ダンパ12、22が機能し、固定用鋼材14、24の各々の左端部が移動制限部31、33に当接した後は、滑り材19のみがさらに左方向に移動し、摩擦板15、25と、相手材16、26の摩擦摺動によって制振機能を発揮することができる。
以上のように、ダンパ装置11によれば、小振幅の外力F1に対しては粘弾性ダンパ12、22が作用し、大振幅の外力F2に対しては摩擦ダンパ17、27が作用するため、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応することができる。また、粘弾性ダンパ12、22には、各々ゴム球13、23が配置されているため、ゴム球13、23によって粘弾性体12a、22aに付与される圧力を支持することができ、積層した粘弾性ダンパ12、22及び摩擦ダンパ17、27に、ボルト29及びナット30を介して大きな締め付け力が加えられても、この締め付け力により生じる粘弾性体12a、22aの変形を抑制することができ、摩擦ダンパ17、27によって安定して大きな摩擦力を得ることができる。さらに、移動制限部31〜34を備えるため、粘弾性体12a、22aが過大な剪断変形を生じて破損することを防止することもできる。
尚、上記実施の形態においては、図1に示したダンパ装置1を2組備えたダンパ装置11の詳細構成及び動作について説明したが、ダンパ装置1そのものを、建築構造物にブレース状に取り付けたり、相対変位の生じる部材間に取り付けることも可能である。その場合には、可動板8と滑り材9との間で制振効果を発揮する。
また、図1に示したダンパ装置1以外にも、本発明にかかるダンパ装置の基本構成として、図4に示すように、可動板45と滑り材46との間に、上方より、摩擦板42と、相手材43と、粘弾性ダンパ44とを積層し、可動板45と滑り材46とに押圧力Fを付与してダンパ装置41を構成し、可動板45と滑り材46との間で制振機能を発揮させることができる。ここで、摩擦板42、相手材43、粘弾性ダンパ44は、各々図1の摩擦板5、相手材6、粘弾性ダンパ2に相当し、摩擦板42と相手材43とで摩擦ダンパ47を構成し、粘弾性ダンパ44には、圧力支持部材としてのゴム球48が配置される。
さらに、本発明にかかるダンパ装置の基本構成として、図5に示すように、可動板56と滑り材57との間に、上方より、第1粘弾性ダンパ52と、摩擦板53と、相手材54と、第2粘弾性ダンパ55を積層し、可動板56と滑り材57とに押圧力Fを付与してダンパ装置51を構成し、可動板56と滑り材57との間で制振機能を発揮させることができる。ここで、第1粘弾性ダンパ52、摩擦板53、相手材54、第2粘弾性ダンパ55は、各々図1の粘弾性ダンパ2、摩擦板5、相手材6、粘弾性ダンパ2に相当し、摩擦板53と相手材54とで摩擦ダンパ58を構成し、第1及び第2粘弾性ダンパ52、55には、圧力支持部材としてのゴム球59、60が配置される。
また、図1に示したダンパ装置1の粘弾性ダンパ2では、粘弾性体2aとゴム球3とからなる層が単層であったが、この粘弾性体2aとゴム球3とからなる層を同図の上下方向に層間板を介在させ(図示せず)複数段積層して複層とすることもでき、この点については、図4及び図5に示した粘弾性ダンパ44、52、55についても同様である。
さらに、上記図4及び図5に示したダンパ装置41、51をそのままダンパ装置として用いてもよく、図2に示した、ダンパ装置1を2組備えるダンパ装置11のように、ダンパ装置41、51を2組備えるダンパ装置を構成することもできる。また、ダンパの形状としては、上述のような平板状のブレースタイプのみならず、各部材を円筒状にしたブレースタイプとして、風等の制振用に構造物に配してもよく、制振壁のような壁タイプとしてもよく、SSR(弾性滑り支承)のような水平移動タイプとして地震時の免震用として地盤と構造物の間に配することもできる。
次に、本発明にかかるダンパ装置の第2の実施の形態について、図6を参照しながら説明する。
このダンパ装置61は、図6(a)に示すように、上部可動板66と摩擦板64Aの両方に固着された粘弾性ダンパ62A、62Bと、下部可動板67と摩擦板64Bの両方に固着された粘弾性ダンパ62C、62Dと、上部可動板66と摩擦板64Aとの間に配置された、圧力支持部材としての低摩擦材63A〜63Cと、下部可動板67と摩擦板64Bとの間に配置された、圧力支持部材としての低摩擦材63D〜63Fとを備え、摩擦板64Aと滑り材65、及び摩擦板64Bと滑り材65の各々で摩擦ダンパ69、70を構成する。
粘弾性ダンパ62(62A〜62D)は、平面視矩形の板状に形成され、粘弾性ダンパ62A、62Bは、各々の上面が上部可動板66の下面に、各々の下面が摩擦板64Aの上面に固着され、粘弾性ダンパ62C、62Dは、各々の下面が下部可動板67の上面に、各々の上面が摩擦板64Bの下面に固着される。これらの粘弾性ダンパ62は、図1に示した粘弾性ダンパ2等のようなゴム球3を備えるものではなく、粘弾性体のみからなり、剪断変形により減衰力を発生する。粘弾性ダンパ62の材料には、粘弾性ダンパ2の粘弾性体2aと同様のものが用いられる。
低摩擦材63(63A〜63F)は、平面視矩形の板状に形成され、低摩擦材63A〜63Cは、各々の上面が上部可動板66の下面に固着され、各々の下面は、摩擦板64Aの上面を摺動可能に構成される。また、低摩擦材63D〜63Fは、各々の下面が下部可動板67の上面に固着され、各々の上面は、摩擦板64Bの下面を摺動可能に構成される。この低摩擦材63と、摩擦板64A又は摩擦板64Bとの間の摩擦係数は、摩擦板64A又は摩擦板64Bと滑り材65との間の摩擦係数よりも小さく設定される。
摩擦板64(64A、64B)は、滑り材65とで摩擦ダンパ69、70を構成する。摩擦板64の材料は、高い摩擦係数が得られる材料であればよく、図1に示した摩擦板5と同様のものが用いられる。
滑り材65は、摩擦板64とで摩擦ダンパ69、70を構成する。尚、図2に示したダンパ装置11と同様に、滑り材65の上下両面に、ステンレス鋼等からなる相手材を貼着し、相手材の上を摩擦板64が摩擦摺動するように構成してもよい。
粘弾性ダンパ62の両端部の摩擦板64上に、移動制限部68(68A〜68H)が固着される。この移動制限部68は、図2及び図3に示した移動制限部31〜34のように、各々直方体状に形成され、低摩擦材63の水平方向の移動を制限し、これによって、粘弾性ダンパ62の剪断方向の移動を制限し、粘弾性ダンパ62を形成する粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止するとともに、摩擦ダンパ69、70を機能させる。
上部可動板66及び下部可動板67には、載荷部材(不図示)によって、上部可動板66及び下部可動板67が互いに近接する方向に押圧力Fが付与される。
次に、上記構成を有するダンパ装置61の動作について、図6(a)〜(c)を参照しながら説明する。
通常状態では、ダンパ装置61は、図6(a)に示すような状態にあり、低摩擦材63と移動制限部68とは、所定の間隔を開けて配置される。
図6(a)に示す状態で、風荷重が加えられた場合等、小さい振幅の振動を受けた場合には、例えば、図6(b)に示すように、滑り材65と、上部可動板66及び下部可動板67に外力F1が作用し、上部可動板66及び下部可動板67が、各々摩擦板64A、64Bに対して同図の右方向に移動する。これに伴い、低摩擦材63の各々が摩擦板64上を摩擦摺動しながら右方向に移動するとともに、粘弾性ダンパ62が剪断変形し、振動を減衰させる。また、低摩擦材63の各々が摩擦板64上を摩擦摺動しながらさらに右方向に移動し、低摩擦材63A、63B、63D、63Eの各々の右端部が、移動制限部68A、68C、68E、68Gに当接し、粘弾性体62が過大な剪断変形を生じて破損することを防止する。
さらに、規模の大きい地震等大きな振幅の振動を受けると、例えば、図6(c)に示すように、滑り材65と、上部可動板66及び下部可動板67に外力F2が作用し、低摩擦材63A、63B、63D、63Eの各々の右端部が、移動制限部68A、68C、68E、68Gに当接しているため、低摩擦材63及び上部可動板66、下部可動板67はさらに右方向に移動することができず、摩擦板64が低摩擦材63及び上部可動板66、下部可動板67とともに、滑り材65に対して相対移動する。この際、摩擦板64は、滑り材65上を摩擦摺動し、制振機能を発揮することができる。
尚、上記動作説明では、上部可動板66及び下部可動板67が滑り材65に対して相対的に右方向に移動する場合を例にとって説明したが、上部可動板66及び下部可動板67が滑り材65に対して相対的に左方向に移動する場合には、低摩擦材63B、63C、63E、63Fの各々の左端部が移動制限部68B、68D、68F、68Hに当接するまでは、粘弾性ダンパ62が機能し、低摩擦材63B、63C、63E、63Fの各々の左端部が、移動制限部68B、68D、68F、68Hに当接した後は、上部可動板66及び下部可動板67がさらに左方向に移動し、摩擦板64と滑り材65の間の摩擦摺動による制振機能を発揮することができる。
以上のように、ダンパ装置61によれば、小振幅の外力F1に対しては粘弾性ダンパ62が作用し、大振幅の外力F2に対しては摩擦ダンパ69、70が作用するため、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応することができる。また、摩擦板64の摺動方向に粘弾性ダンパ62と所定の距離をもって摺動する低摩擦材63を備えるため、低摩擦材63によって粘弾性体62に付与される圧力を支持することができ、積層した粘弾性ダンパ62及び摩擦ダンパ69、70に大きな締め付け力が加えられても、この締め付け力により生じる粘弾性体62の変形を抑制することができ、摩擦ダンパ69、70によって安定して大きな摩擦力を得ることができる。さらに、移動制限部68を備えるため、粘弾性体62が過大な剪断変形を生じて破損することを防止することもできる。
尚、上記実施の形態においては、滑り材65の上下両方に各々粘弾性ダンパ62と摩擦ダンパ69又は70を配置したが、滑り材65の上下どちらか一方に、粘弾性ダンパ62と摩擦ダンパ69又は70を設け、上部可動板66又は下部可動板67のいずれか一方と、滑り材65の間で制振効果を発揮するように構成することもできる。
また、図6に示したダンパ装置61は、粘弾性ダンパ62の水平変形とともに低摩擦材63が摩擦板64の表面を摺動し、低摩擦材63が移動制限部68に当接し、以降は摩擦板64と滑り材65の間で摺動するように作動するが、これに代えて、図7(a)に示すように、低摩擦材63が滑り材65と直接接し、摩擦板64の一方の面が粘弾性体62と固着され、他方の面が滑り材65と接する構成としてもよい。
その場合、例えば、図7(b)に示すように、滑り材65と、上部可動板66及び下部可動板67に外力Fが作用すると、粘弾性体62の水平変形とともに低摩擦材63が滑り材65の表面を摺動し、低摩擦材63が摩擦板64の側端面64aに当接し、以降は低摩擦材63と摩擦板64がともに滑り材65の間で摺動するように作動する。このように、摩擦板64の側端面64aによって、低摩擦材63と粘弾性体62の移動制限を行うことができるため、上記ダンパ装置61のように、別途移動制限部68を設ける必要がなくなる。
次に、本発明にかかるダンパ装置の第3の実施の形態について、図8を参照しながら説明する。
このダンパ装置71は、このダンパ装置71が装着される一対の構造部材72、77の軸方向に摩擦ダンパが摩擦摺動する多層タイプのダンパ装置であって、構造部材72に、固定部材74、ボルト75及びナット76を介して装着された6枚の可動板73と、構造部材77に、固定部材79、ボルト80及びナット81を介して装着された4枚の滑り材78と、隣接する可動板73及び滑り材78の間に配された、粘弾ダンパと摩擦板の積層体84と、積層された可動板73、滑り材78及び積層体84を積層方向から挟持する押圧部材82、83と、押圧部材82、83を緊結し、積層された可動板73、滑り材78及び積層体84に積層方向から押圧力Fを付与するボルト85及びナット86等で構成される。
構造部材72、77は、各々帯板状に形成され、建築構造物のブレース等に取り付けられる。図8(a)に示すように、構造部材72の左端部、構造部材77の右端部には、ブレース等に連結するための複数の貫通穴が穿設される。
6枚の可動板73は、各々帯板状に形成され、左端部に複数の貫通穴を有し、ブロック状に形成された固定部材74に挟持され、ボルト75及びナット76によって固定される。
4枚の滑り材78も、可動板73と同様、各々帯板状に形成され、右端部に複数の貫通穴を有し、ブロック状に形成された固定部材79に挟持され、ボルト80及びナット81によって固定される。
積層体84も、各々帯板状に形成され、この積層体84は、例えば、図1に示した粘弾性ダンパ2と摩擦板5を積層したものである。尚、粘弾性ダンパ2と摩擦板5の間に固定用鋼材4を配したものでもよい。積層体84は、隣接する可動板73と、滑り材78又は構造部材77との間に合計で10枚設けられる。積層体84の粘弾性ダンパの剪断面が可動板73に固着され、積層体84の摩擦板が滑り材78又は構造部材77に当接して摩擦ダンパを構成する。
押圧部材82、83は、可動板73等より幅広の帯板状に形成され、両側端部に、ボルト85を挿通させるための複数の貫通穴を有する。両部材82、83の間に、上記可動板73、滑り材78及び積層体84が積層された後、両部材82、83は、ボルト85及びナット86によって緊結され、積層方向に押圧力Fが付与される。
上記構成を有するダンパ装置71は、構造部材72、77の長手方向に風荷重F1が加えられた場合等、小さい振幅の振動を受けた場合には、図3(b)の場合と同様に、各々の積層体84の粘弾性ダンパの粘弾性体が剪断変形し、振動を減衰させる。
さらに、規模の大きい地震等大きな振幅の振動を受けると、図3(c)の場合と同様に、積層体84の摩擦板と、この摩擦板に当接する滑り材78又は構造部材77とが相対移動し、摩擦摺動により制振機能を発揮することができる。
以上のように、このダンパ装置71によれば、積層体84の粘弾性ダンパが機能した後、積層体84と滑り材78又は構造部材77とで構成される摩擦ダンパが、構造部材72、77の軸方向に摩擦摺動するため、構造部材72、77を建築構造物のブレース等に取り付けた場合に、ブレースの長手方向に制振機能を発揮することができる。また、複数の積層体84、可動板73及び滑り材78を積層しているため、粘弾性体の剪断面、及び摩擦ダンパの摺動面を大きくすることができ、小型でより大きな制振機能を発揮することができる。
次に、本発明にかかるダンパ装置の第4の実施の形態について、図9を参照しながら説明する。
このダンパ装置101は、このダンパ装置101が装着される一対の構造部材102、107が剪断方向に、すなわち、図9(a)において左右方向に相対変位して、摩擦ダンパが摩擦摺動する多層タイプのダンパ装置であって、構造部材102に、固定部材104、ボルト105及びナット106を介して装着された6枚の可動板103と、構造部材107に、固定部材109、ボルト110及びナット111を介して装着された4枚の滑り材108と、隣接する可動板103及び滑り材108の間に配された、粘弾ダンパと摩擦板の積層体114と、積層された可動板103、滑り材108及び積層体114を積層方向から挟持する押圧部材112、113と、押圧部材112、113を緊結し、積層された可動板103、滑り材108及び積層体114に積層方向から押圧力Fを付与するボルト115及びナット116等で構成される。
構造部材102、107は、各々平面視矩形の板状に形成され、建築構造物の梁等に取り付けられる。図9(a)に示すように、構造部材102の下端部、構造部材107の上端部には、梁等に連結するための複数の貫通穴が穿設される。
6枚の可動板103は、各々帯板状に形成され、図9(c)に示すように、下端部に複数の貫通穴を有し、ブロック状に形成された固定部材104に挟持され、ボルト105及びナット106によって固定される。
4枚の滑り材108も、可動板103と同様、各々帯板状に形成され、図9(c)に示すように、上端部に複数の貫通穴を有し、ブロック状に形成された固定部材109に挟持され、ボルト110及びナット111によって固定される。
積層体114も、各々帯板状に形成され、この積層体114は、例えば、図1に示した粘弾性ダンパ2と摩擦板5を積層したものである。尚、粘弾性ダンパ2と摩擦板5の間に固定用鋼材4を配したものでもよい。積層体114は、隣接する可動板103と、滑り材108又は構造部材107との間に合計で10枚設けられる。積層体114の粘弾性ダンパの剪断面が可動板103に固着され、積層体114の摩擦板と、この摩擦板に当接する滑り材108又は構造部材107とで摩擦ダンパを構成する。
押圧部材112、113は、可動板103等より幅広の帯板状に形成され、両側端部に、ボルト115を挿通させるための複数の貫通穴を有する。両部材112、113の間に、上記可動板103、滑り材108及び積層体114が積層された後、両部材112、113は、両部材112、113の外側表面に敷設された溝型鋼117、118、ボルト115及びナット116によって緊結され、図9(b)においては積層方向に押圧力Fが付与される。溝型鋼117、118を介して、両部材112、113に均一に押圧力を付加することができる。
上記構成を有するダンパ装置101は、一対の構造部材102、107の対峙方向に対して垂直な方向、すなわち、剪断方向、図9(a)においては左右方向に風荷重F1が加えられた場合等、小さい振幅の振動を受けた場合には、図3(b)の場合と同様に、各々の積層体114の粘弾性ダンパの粘弾性体が剪断変形し、振動を減衰させる。
さらに、規模の大きい地震等大きな振幅の振動を受けると、図3(c)の場合と同様に、積層体114の摩擦板と、この摩擦板に当接する滑り材108又は構造部材107とが荷重F1の方向、すなわち、一対の構造部材102、107の対峙方向に対して垂直な方向、つまり剪断方向、図9(a)においては左右方向に相対移動し、摩擦摺動により制振機能を発揮することができる。
以上のように、このダンパ装置101によれば、積層体114の粘弾性ダンパが機能した後、積層体114と滑り材108又は構造部材107とで構成される摩擦ダンパが、一対の構造部材102、107の対峙方向に対して垂直な方向、すなわち剪断方向、図9(a)においては左右方向に相対移動して摩擦摺動するため、構造部材102、107を各々建築構造物の下梁部材側、上梁部材側に取り付けた場合に、梁の水平方向の相対変位に対し制振機能を発揮することができる。また、複数の積層体114、可動板103及び滑り材108を積層しているため、粘弾性体の剪断面、及び摩擦ダンパの摺動面を大きくすることができ、小型でより大きな制振機能を発揮することができる。
次に、本発明にかかるダンパ装置の振動試験について説明する。この試験では、図9に示したダンパ装置101を用い、所定の振動を加え、その際の可動板103と滑り材108との相対変位(mm)と、該ダンパ装置101の水平抵抗力(kN)との関係を記録した。
まず、微小振幅として、振幅±5mmの振動を正弦波状に加えた場合の履歴曲線を図10(a)に示す。同グラフより、ダンパ装置に微小振幅が加えられた場合には、積層体114の摩擦板と滑り材108との間に摩擦摺動が発生しないため、完全に積層体114の粘弾性ダンパに設けられた粘弾性体のみの特性となる。
次に、さらに大きな振幅として、振幅±20mmの振動を正弦波状に加えると、図10(b)に示すような履歴曲線が得られる。すなわち、この場合には、積層体114の摩擦板と滑り材108との間に摩擦摺動が発生するまで(同グラフ1.3kN程度まで)は、積層体114の粘弾性ダンパの粘弾性が作用し、積層体114の摩擦板と滑り材108との間に摩擦摺動が発生した後は、摩擦ダンパの特性を示す。
次に、最大変位(振幅)±30mmの振動をランダムに加えた場合の履歴曲線を図8(c)に示す。同グラフより、ダンパ装置101に加えられる荷重が小さい(振幅が小さい)場合には、粘弾性特性を示し、荷重が大きい(振幅が大きい)場合には、摩擦ダンパ特性の影響が大きいことが判る。
次に、本発明にかかるダンパ装置の第5の実施の形態について、図11及び図12を参照しながら説明する。尚、理解を容易にするため、両図において、粘弾性ダンパの部分を黒く塗りつぶして表現している。
このダンパ装置121は、1つのダンパ装置によって2軸方向に同時加振可能で、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応可能なダンパ装置であって、ダンパ装置121は、上部加圧板122と滑り材125の間に積層された粘弾性ダンパ123及び摩擦板124と、滑り材125と中央鋼板128の間に積層された摩擦板126及び粘弾性ダンパ127と、中央鋼板128と滑り材131の間に積層された粘弾性ダンパ129及び摩擦板130と、滑り材131と下部加圧板134の間に積層された摩擦板132及び粘弾性ダンパ133の4組のダンパ構造を備える。
粘弾性ダンパ123、127、129、133は、各々帯板状に形成され、図1の粘弾性ダンパ2と同様の構成を備え、各々上下方向に隣接する部材(例えば、粘弾性ダンパ123については、上部加圧板122と摩擦板124)に固着される。
摩擦板124、126、130、132は、各々粘弾性ダンパ123等と略々同様の形状を備え、図1の摩擦板5と同様の材質で形成される。これらの摩擦板124等は、隣接する粘弾性ダンパ123等に固着されるが、隣接する滑り材125等とは相対移動可能に構成される。尚、摩擦板124等は、図1に示した固定用鋼材4(粘弾性ダンパ123等を摩擦板124等に固定するために用いる)を備えるものであってもよい。
滑り材125、滑り材131は、各々ステンレス鋼等の材料で帯板状に形成され、両端部には、各々例えば建築構造物の上部工と下部工に連結するための貫通穴(不図示)が穿設される。滑り材125は、摩擦材124、126に挟持され、これらの部材で摩擦ダンパが構成され、滑り材131は、摩擦材130、132に挟持され、これらの部材で摩擦ダンパが構成される。
中央鋼板128は、平面視略々正方形の板状に形成され、四隅が角柱状の移動制限部135、136に挟持されて固定される。中央鋼板128の上面は、粘弾性ダンパ127の下面に固着され、下面は粘弾性ダンパ129の上面に固着される。
上部加圧板122は、平面視略々正方形の板状に形成され、下面が粘弾性ダンパ123の上面に固着される。上部加圧板122の下面の四隅には、角柱状の移動制限部135が4本立設される。
下部加圧板134も、上部加圧板122と略々同形の板状に形成され、上面が粘弾性ダンパ133の下面に固着される。下部加圧板134の上面の四隅には、角柱状の移動制限部136が4本立設される。
上記積層された各部材は、図示を省略するが、移動制限部135、136を上下方向に貫通する複数のボルト及びナットによって緊結され、上下方向から締め代をもって押圧される。
このダンパ装置121は、建築構造物に2方向の相対変位の生じる部材間に取り付けられる。以下に、その動作について説明する。
通常状態では、ダンパ装置121は、図12(a)に示すような状態に組み立てられている。すなわち、移動制限部135又は136と、各摩擦板124、126、130、132の側面とは、所定の間隔を開けて配置される。
図12(a)に示すような状態で、風荷重が加えられた場合等、小さい振幅の振動を受けると、例えば、図12(b)に示すように、滑り材125に対して右方向に外力F1が作用し、滑り材125が、摩擦板124、126、及び粘弾性ダンパ123、127とともに同図の右方向に移動し、粘弾性ダンパ123、127の各々の粘弾性体が剪断変形し、振動を減衰させる。また、この際、摩擦板124、126の側部が右方の移動制限部135に当接し、粘弾性ダンパ123、127の各々の粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止する。
さらに、規模の大きい地震等大きな振幅の振動を受けると、図12(c)に示すように、滑り材125に対して右方向に外力F2が作用し、摩擦板124、126の側部が右方の移動制限部135に当接しているため、摩擦板124、126はさらに右方向に移動することができず、滑り材125は、摩擦板124、126に対して相対移動する。すなわち、滑り材125のみがさらに右方向に移動する。この際、摩擦板124、126が、滑り材125に対して摩擦摺動し、制振機能を発揮することができる。
尚、上記動作説明では、滑り材125に対して右方向に外力F1、F2が作用した場合について説明したが、滑り材125に対して左方向に外力F1、F2が加えられた場合には、摩擦板124、126の側部が左方の移動制限部135に当接するまでは、粘弾性ダンパ123、127が機能し、摩擦板124、126の側部が左方の移動制限部135に当接した後は、滑り材125のみがさらに左方向に移動し、摩擦板124、126と、滑り材125との間の摩擦摺動によって制振機能を発揮することができる。
また、詳細説明を省略するが、図11において滑り材131に対してその軸線方向、すなわち、図12に示した滑り材131に、紙面に垂直な方向に、風荷重や、規模の大きい地震等大きな振幅の振動が加えられた場合にも、ダンパ装置121は、上記と同様に動作し、滑り材131の軸線方向に制振機能を発揮することができる。
以上のように、ダンパ装置121によれば、1つのダンパ装置によって2軸方向に同時加振可能で、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応可能となる。また、粘弾性ダンパ123、127、129、133が備えるゴム球によって粘弾性ダンパ123等に備えられた粘弾性体に付与される圧力を支持し、粘弾性体の変形を抑制することにより、摩擦ダンパによって安定して大きな摩擦力を得ることができる。さらに、移動制限部135、136を備えるため、上記粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止することもできる。
次に、本発明にかかるダンパ装置の第6の実施の形態について、図13乃至図15を参照しながら説明する。
このダンパ装置151は、1つのダンパ装置によって2軸方向に同時加振可能な多層タイプのダンパ装置であって、図11及び図12に示したダンパ装置121を4組上下方向に積層して構成したものである。以下の説明においては、このダンパ装置151を、地盤152と、建物躯体153との間に配置し、免震用ダンパ装置として用いる場合を例にとって説明する。尚、図13(a)では、建物躯体153の記載を省略している。
このダンパ装置151は、上部加圧板155と下部加圧板156の間に、図13において、左右方向に延設された4枚の滑り材157と、図13(a)において上下方向(図14において左右方向)に延設された4枚の滑り材158を備える。4枚の滑り材157は、固定部材159、ボルト160及びナット161を介して建物躯体153に固定される。一方、4枚の滑り材158は、図14に示すように、固定部材162、ボルト163及びナット164を介して地盤152に固定される。
隣接する滑り材157、158の間には、中央鋼板165が配置され、さらに、隣接する滑り材157と中央鋼板165の間、及び隣接する滑り材158と中央鋼板165の間には、粘弾ダンパと摩擦板とが積層された積層体166が配置される。これにより、上部加圧板155と下部加圧板156の間には、合計で7枚の中央鋼板165と、16枚の積層体166が配置される。
粘弾ダンパと摩擦板の積層体166は、第3及び第4の実施の形態における粘弾ダンパと摩擦板の積層体84、114(図8及び図9参照)と同様の構成を有し、例えば、図1に示した粘弾性ダンパ2と摩擦板5を積層したものであって、粘弾性ダンパ2と摩擦板5の間に固定用鋼材4を配したものでもよい。各積層体166の粘弾性ダンパの剪断面が、隣接する上部加圧板155、中央鋼板165又は下部加圧板156に固着され、積層体166の摩擦板が滑り材157又は158に当接して摩擦ダンパを構成する。
滑り材157、158は、各々ステンレス鋼等の材料で帯板状に形成され、各々の両端部は、固定部材159又は162に固定される。これら滑り材157、158の各々は、上述の積層体166の摩擦板に挟持され、これらの部材で摩擦ダンパが構成される。
中央鋼板165は、平面視略々正方形の板状に形成され、四隅が複数に分割された角柱状の移動制限部167に挟持されて固定される。中央鋼板165の上面及び下面は、隣接する積層体166の粘弾性ダンパの剪断面に固着される。
上部加圧板155は、平面視略々正方形の板状に形成され、下面が積層体166の粘弾性ダンパの剪断面に固着される。上部加圧板155の下面の四隅には、角柱状の移動制限部167が4本立設される。
下部加圧板156も、上部加圧板155と略々同形の板状に形成され、上面が積層体166の粘弾性ダンパの剪断面に固着される。下部加圧板156の上面の四隅には、角柱状の移動制限部167が4本立設される。
上記各部材は積層され、上部加圧板155と下部加圧板156を貫通する複数組のボルト168及びナット169で緊結され、締め代をもって上下方向から押圧される。移動制限部167は、積層体166の水平方向の移動を制限することにより、積層体166の粘弾性ダンパ等に備えられた粘弾性体の剪断方向の移動を制限する。
上述のように組み立てられたダンパ装置151は、固定部材159がボルト160及びナット161を介して建物躯体153に固定され、固定部材162がボルト163及びナット164を介して地盤152に固定され、免震用ダンパ装置として機能する。
次に、このダンパ装置151の動作について図13乃至図15を参照しながら説明する。
通常状態では、図15に明示されるように、ダンパ装置151は、積層体166と、移動制限部167とが所定の間隔を開けて配置される。
上記の状態で、風荷重が加えられた場合等、小さい振幅の振動を受けると、例えば、図13(a)及び図15に示すように、滑り材157に対して右方向に外力F1が作用し、図12(b)の場合と同様に、滑り材157が、滑り材157に隣接している積層体166の粘弾性ダンパとともに同図の右方向に移動し、粘弾性ダンパの各々の粘弾性体が剪断変形し、振動を減衰させる。また、この際、積層体166が右側の移動制限部167に当接し、粘弾性ダンパの各々の粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止する。
さらに、規模の大きい地震等大きな振幅の振動を受けると、滑り材157に対してさらbに大きな外力F2が作用し、図12(c)の場合と同様に、積層体166が右側の移動制限部167に当接しているため、積層体166はさらに右方向に移動することができず、滑り材157は、滑り材157に隣接している積層体166の摩擦板に対して相対移動する。すなわち、滑り材157のみがさらに右方向に移動する。この際、積層体166の摩擦板が、滑り材157に対して摩擦摺動し、制振機能を発揮することができる。
尚、上記動作説明では、滑り材157に対して右方向に外力F1(F2)が作用した場合について説明したが、滑り材157に対して左方向に外力F1(F2)が加えられた場合には、積層体166が左側の移動制限部167に当接するまでは、粘弾性ダンパが機能し、積層体166が左側の移動制限部167に当接した後は、滑り材157のみがさらに左方向に移動し、積層体166の摩擦板と、滑り材157との間の摩擦摺動によって制振機能を発揮することができる。
また、詳細説明を省略するが、図13(a)において滑り材158に対してその軸線方向に、風荷重や、規模の大きい地震等大きな振幅の振動が加えられた場合にも、ダンパ装置151は、上記と同様に動作し、滑り材158の軸線方向に制振機能を発揮することができる。
以上のように、ダンパ装置151によれば、1つのダンパ装置によって2軸方向に同時加振可能で、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応可能となる。また、積層体166の粘弾性ダンパには、図1に示した粘弾性ダンパ2のゴム球3と同様のものが配置されているため、ゴム球によって各粘弾性ダンパの粘弾性体に付与される圧力を支持することができ、粘弾性体の変形を抑制し、摩擦ダンパによって安定して大きな摩擦力を得ることができる。さらに、移動制限部167を備えるため、上記粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止することもできる。
本発明にかかるダンパ装置の基本構成を示す概略断面図である。 本発明にかかるダンパ装置の第1の実施の形態を示す分解斜視図である。 図2のダンパ装置の一部破断組立図及び動作説明図である。 本発明にかかるダンパ装置の基本構成の他の例を示す概略断面図である。 本発明にかかるダンパ装置の基本構成の他の例を示す概略断面図である。 本発明にかかるダンパ装置の第2の実施の形態を示す概略断面図である。 図6のダンパ装置の改変例を示す概略断面図である。 本発明にかかるダンパ装置の第3の実施の形態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。 本発明にかかるダンパ装置の第4の実施の形態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は(a)のD−D線断面図である。 本発明にかかるダンパ装置の試験例を示すグラフである。 本発明にかかるダンパ装置の第5の実施の形態を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のE−E線断面図である。 図11のダンパ装置の組立図及び動作説明図である。 本発明にかかるダンパ装置の第6の実施の形態を示す図であって、(a)は平面図(建物躯体の記載を省略)、(b)は正面図、(c)は(a)のF−F線断面図である。正面図及び動作説明図である。 図13のダンパ装置を示す図であって、(a)は図13(a)の側面図、(b)は図13(a)のG−G線断面図である。 図13(b)のH−H線断面図である。
符号の説明
1 ダンパ装置
2 粘弾性ダンパ
2a 粘弾性体
3 ゴム球
4 固定用鋼材
5 摩擦板
6 相手材
7 摩擦ダンパ
8 可動板
9 滑り材
11 ダンパ装置
12 粘弾性ダンパ
13 ゴム球
14 固定用鋼材
15 摩擦板
16 相手材
17 摩擦ダンパ
18 上部可動板
18a 挿通穴
19 滑り材
20 板状部
21 フランジ部
22 粘弾性ダンパ
23 ゴム球
24 固定用鋼材
25 摩擦板
26 相手材
27 摩擦ダンパ
28 下部可動板
28a 挿通穴
29 ボルト
30 ナット
31〜34 移動制限部
41 ダンパ装置
42 摩擦板
43 相手材
44 粘弾性ダンパ
45 可動板
46 滑り材
47 摩擦ダンパ
48 ゴム球
51 ダンパ装置
52 第1粘弾性ダンパ
53 摩擦板
54 相手材
55 第2粘弾性ダンパ
56 可動板
57 滑り材
58 摩擦ダンパ
59 ゴム球
60 ゴム球
61 ダンパ装置
62(62A〜62D) 粘弾性ダンパ
63(63A〜63F) 低摩擦材
64(64A、64B) 摩擦板
65 滑り材
66 上部可動板
67 下部可動板
68(68A〜68H) 移動制限部
69 摩擦ダンパ
70 摩擦ダンパ
71 ダンパ装置
72 構造部材
73 可動板
74 固定部材
75 ボルト
76 ナット
77 構造部材
78 滑り材
79 固定部材
80 ボルト
81 ナット
82 押圧部材
83 押圧部材
84 積層体
85 ボルト
86 ナット
101 ダンパ装置
102 構造部材
103 可動板
104 固定部材
105 ボルト
106 ナット
107 構造部材
108 滑り材
109 固定部材
110 ボルト
111 ナット
112 押圧部材
113 押圧部材
114 積層体
115 ボルト
116 ナット
117 溝型鋼
118 溝型鋼
121 ダンパ装置
122 上部加圧板
123 粘弾性ダンパ
124 摩擦板
125 滑り材
126 摩擦板
127 粘弾性ダンパ
128 中央鋼板
129 粘弾性ダンパ
130 摩擦板
131 滑り材
132 摩擦板
133 粘弾性ダンパ
134 下部加圧板
135 移動制限部
136 移動制限部
151 ダンパ装置
152 地盤
153 建物躯体
155 上部加圧板
156 下部加圧板
157 滑り材
158 滑り材
159 固定部材
160 ボルト
161 ナット
162 固定部材
163 ボルト
164 ナット
165 中央鋼板
166 積層体
167 移動制限部
168 ボルト
169 ナット
【0002】
案されている。しかし、この制振ダンパ装置も、2つのダンパを連続して相対変形を生ずる方向に直列に配置するため、装置全体が大型化するという問題があった。
[0007]
さらに、上記両特許文献に記載のダンパ装置における問題点を解決するため、特許文献3には、摩擦ダンパと粘弾性ダンパとを直列に配置せず、両ダンパを積層し、両ダンパを積層方向に貫通するボルト、ナットで締め付けたダンパ装置が提案されている。このダンパ装置は、小振幅の外力に対しては粘弾性ダンパが作用し、大振幅の外力に対しては摩擦ダンパが作用するため、小振幅乃至大振幅の広範囲に対応し、かつ、装置全体の小型化が図られている。
[0008]
特許文献1:特開平9−268802号公報
特許文献2:特開2001−342749号公報
特許文献3:特開2005−171528号公報
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0009]
しかし、上記特許文献3に記載のダンパ装置は、粘弾性体に大きな締め付け力を与えると、粘弾性体が厚み方向に変形してしまうため、大きな締め付け力を付与することができず、共締めされている摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさが制限されたり、粘弾性体のクリープによって時間経過と共に締め付け力が低下し、得られる摩擦力が小さくなる虞がある。
[0010]
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、粘弾性ダンパと摩擦ダンパとを積層して共締めしたダンパ装置において、粘弾性体に大きな締め付け力を付与しても粘弾性ダンパ部の厚み方向の変形が生じにくく、摩擦ダンパ部の摩擦面へ安定的に高い圧力を与えることができるため、摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさの制限を解消し、時間経過に伴う摩擦力の低下を防止することも可能で、粘弾性ダンパの作用で小振幅時の居住性を、摩擦ダンパの作用で建物の耐震性を向上させることのできるダンパ装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0011]
上記目的を達成するため、本発明は、ダンパ装置であって、粘弾性体の剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパと、該粘弾性ダンパに積層され、摩擦摺動に
【0003】
より摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパと、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面に直交するとともに、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与する載荷部材と、該載荷部材によって前記粘弾性体に付与される圧力を支持する、前記粘弾性体内に配置された弾性変形可能な圧力支持部材とを備えることを特徴とする。
[0012]
そして、本発明によれば、圧力支持部材によって粘弾性体に付与される圧力を支持するため、積層した粘弾性ダンパ及び摩擦ダンパに大きな締め付け力を加えても、当該締め付け力により生じる粘弾性体の変形を抑制することができ、摩擦ダンパによって安定して大きな摩擦力を得ることができる。
[0013]
また、本発明は、ダンパ装置であって、粘弾性体の剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパと、摩擦摺動により摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパとを各々複数交互に積層し、載荷部材によって、各々の粘弾性ダンパの粘弾性体の剪断面及び各々の摩擦ダンパの摺動面に直交するとともに、隣接する前記粘弾性体の各々剪断面及び前記摩擦ダンパの各々の摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与し、該載荷部材によって前記各々の粘弾性体に付与される圧力を支持し、弾性変形可能な圧力支持部材を前記粘弾性体内に配置したことを特徴とする。
[0014]
本発明によれば、上記発明と同様に、積層した粘弾性ダンパ及び摩擦ダンパに大きな締め付け力を加えた際に生じる粘弾性体の変形を抑制することができるとともに、複数組の粘弾性ダンパ及び摩擦ダンパを備えるため、安定してさらに大きな摩擦力を得ることができる。
[0015]
前記ダンパ装置において、前記圧力支持部材を、ゴム球、ゴムローラ、鉄心入りゴム球又は鉄心入りゴムローラとすることができる。該ゴム球の弾性変形により、締め付け力に対して適当な接触面積を確保することができる上、粘弾性体の剪断変形に追従して当該ゴム球が転動を生じるため好適である。また、ゴム球の弾性変形の程度は、ゴム球に使用されるゴムの種類、硬度により適宜選択することができ、小さな圧縮歪を必要とする場合には、鉄心入りゴム球を使用してもよい。
[0016]
【0004】
[0017]
前記ダンパ装置において、前記載荷部材を、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面に直交する方向に延設されたボルト、及び該ボルトと螺合するナットとすることができる。
[0018]
また、前記ダンパ装置に、前記粘弾性体の剪断方向の移動を制限する移動制限部を設けることができ、粘弾性体が過大な剪断変形を生じて破損することを防止することができる。
[0019]
さらに、前記ダンパ装置において、前記摩擦ダンパを、該ダンパ装置が装着される一対の構造部材の軸方向に摩擦摺動するように構成することができ、構造部材の軸方向の振動に対してエネルギー吸収できる結果、制振又は免震効果を発揮することができる。
[0020]
また、前記ダンパ装置において、前記摩擦ダンパを、該ダンパ装置が装着される一対の構造部材の剪断方向に摩擦摺動するように構成することができ、構造部材の剪断方向の振動に対してエネルギー吸収できる結果、制振又は免震効果を発揮することができる。
[0021]
さらに、前記複数の摩擦ダンパの一部は、該ダンパ装置が装着される第1の構造部材の長手方向に摩擦摺動するとともに、前記複数の摩擦ダンパの他部は、該ダンパ装置が装着される構造部材であって前記第1の構造部材と直交する第2の構造部材の長手方向に摩擦摺動するように構成することができ、2軸方向に同時に加振可能なダンパを構成することができる。
発明の効果
[0022]
以上のように、本発明によれば、粘弾性ダンパと摩擦ダンパとを積層して共締めしたダンパ装置において、粘弾性体に大きな締め付け力を付与した際の粘弾性ダンパ部の厚み方向の変形を防止し、摩擦ダンパによって得られる摩擦抵抗力の大きさの制限を解消し、時間経過に伴う摩擦力の低下も防止することができ、粘弾性ダンパの

Claims (10)

  1. 粘弾性体の剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパと、
    該粘弾性ダンパに積層され、摩擦摺動により摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパと、
    前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面に直交するとともに、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与する載荷部材と、
    該載荷部材によって前記粘弾性体に付与される圧力を支持する圧力支持部材とを備えることを特徴とするダンパ装置。
  2. 粘弾性体の剪断変形により減衰力を発生する粘弾性ダンパと、摩擦摺動により摩擦減衰力を発生する摩擦ダンパとを各々複数交互に積層し、
    載荷部材によって、各々の粘弾性ダンパの粘弾性体の剪断面及び各々の摩擦ダンパの摺動面に直交するとともに、隣接する前記粘弾性体の各々の剪断面及び前記摩擦ダンパの各々の摺動面が互いに近接する方向に圧力を付与し、
    該載荷部材によって前記各々の粘弾性体に付与される圧力を支持する圧力支持部材を配置したことを特徴とするダンパ装置。
  3. 前記圧力支持部材は、弾性材料からなり、前記粘弾性体内に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のダンパ装置。
  4. 前記圧力支持部材は、ゴム球、ゴムローラ、鉄心入りゴム球又は鉄心入りゴムローラであることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のダンパ装置。
  5. 前記圧力支持部材は、前記摩擦ダンパにおいて摩擦摺動が生じる摩擦力より小さな摩擦力で摺動する摺動部材からなり、該摺動部材は、該摺動部材の摺動方向に前記粘弾性体と所定の距離をもって、前記載荷部材によって付与される圧力を支持するように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のダンパ装置。
  6. 前記載荷部材は、前記粘弾性体の剪断面及び前記摩擦ダンパの摺動面に直交する方向に延設されたボルト、及び該ボルトと螺合するナットからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のダンパ装置。
  7. 前記粘弾性体の剪断方向の移動を制限する移動制限部を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のダンパ装置。
  8. 前記摩擦ダンパは、該ダンパ装置が装着される一対の構造部材の軸方向に摩擦摺動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のダンパ装置。
  9. 前記摩擦ダンパは、該ダンパ装置が装着される一対の構造部材の剪断方向に摩擦摺動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のダンパ装置。
  10. 前記複数の摩擦ダンパの一部は、該ダンパ装置が装着される第1の構造部材の長手方向に摩擦摺動するとともに、前記複数の摩擦ダンパの他部は、該ダンパ装置が装着される構造部材であって前記第1の構造部材と直交する第2の構造部材の長手方向に摩擦摺動することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載のダンパ装置。
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