JPWO2008146524A1 - 弾性波フィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

同一圧電基板上に複数の弾性波フィルタが構成されており、大型化を招くことなく、通過帯域外減衰量の拡大を図ることができる弾性波フィルタ装置を提供する。圧電基板2上に複数の弾性波フィルタ3,4が配置されており、少なくとも1つの弾性波フィルタ3において、第1,第2の平衡端子6,7に接続される側の第2のIDT21b,21c及び第3のIDT31b,31cのグラウンド電位に接続される側の端部が共通接続配線25に接続されており、共通接続配線25がグラウンド配線26によりグラウンド端子11に接続されており、グラウンド配線26の共通接続配線25に接続している接続点27と、第1の平衡端子6との間の距離が、接続点27と第2の平衡端子9との間の距離と等しくされている、弾性波フィルタ装置。

Description

本発明は、例えば携帯電話機のデュプレクサなどに用いられる複数の帯域フィルタを備えた弾性波フィルタ装置に関し、より詳細には、平衡−不平衡変換機能を有する複数の弾性波フィルタが単一の圧電基板上に形成されている弾性波フィルタ装置に関する。
従来、携帯電話機のRF段などにおいては、帯域フィルタとして弾性表面波フィルタ装置が広く用いられている。また、小型化を果たすためには、1つの圧電基板上に複数の弾性表面波フィルタが形成されていることが望ましい。それによって、部品点数の低減及び携帯電話機のさらなる小型化を果たすことができる。
他方、携帯電話機のRF段では、弾性表面波フィルタ装置が平衡−不平衡変換機能をも有することが望ましい。それによって、平衡−不平衡変換機能素子すなわちバランを省略することができる。従って、携帯電話機のRF段のバンドパスフィルタとして縦結合共振子型の平衡−不平衡変換能を有する弾性表面波フィルタ装置が用いられてきている。
下記の特許文献1には、このような用途に用いられる弾性表面波フィルタ装置の一例が開示されている。
図19は、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置を示す模式的平面図である。
弾性表面波フィルタ装置1001は、圧電基板1002を有する。圧電基板1002上に、模式的に示す図示の電極構造を形成することにより、平衡−不平衡変換機能を有する第1の弾性表面波フィルタ1003と、平衡−不平衡変換機能を有する第2の弾性表面波フィルタ1004とが形成されている。すなわち、同一圧電基板1002上に複数の弾性表面波フィルタが構成されている。第1の弾性表面波フィルタ1003では、3IDT型の第1段の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部1011の中央の第1のIDTの1011aの一端が不平衡端子1005に接続されており、他端がアース電位に接続されている。また、IDT1011aの両側に配置されている第2のIDT1011b,1011cの各一端が配線1013により共通接続され、外部のアース電位に接続されている。
また、第2のIDT1011b,1011cの他端が、後段に接続される3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部1012の一対の第2のIDT1012b,1012cの各一端に接続されている。IDT1012b,1012cの各他端は共通接続配線1013に接続され、アース電位に接続されている。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部1012の中央に配置されている第1のIDT1012aは、弾性表面波伝搬方向に2分割されて、第1,第2の分割IDT部1012a1,1012a2を有する。分割IDT部1012a1,1012a2の各一端が第1,第2の平衡−不平衡変換機能1006,1007に接続されている。
他方、圧電基板1002上に形成された第2の弾性表面波フィルタ1004においても、不平衡端子1008と、第1,第2の平衡端子1009,1010との間に、3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部1021,1022が接続されている。
この場合、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部1021,1022の中央に配置されている各第1のIDT1021a,1022aの一端が配線1023により共通接続され、外部のアース電位に接続されている。IDT1021aは、弾性表面波共振子1026を介して第1の平衡端子1009に接続されており、IDT1022aは、弾性表面波共振子1027を介して第2の平衡端子1010に接続されている。
他方、第1のIDT1021a,1022aの各両側に配置された第2のIDT1021b,1021c及びIDT1022b,1022cの各一端が共通接続され、弾性表面波共振子1025を介して不平衡端子1008に接続されている。
WO2006/003787A1
特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置1001では、同一の圧電基板1002上に、複数の弾性表面波フィルタ1003,1004が形成されている。従って、複数のフィルタが同一の圧電基板上に形成されているため、部品点数の低減、並びに弾性表面波フィルタ装置1001が収納される携帯電話機などの小型化を進めることができる。
ところで、弾性表面波フィルタ装置1001では、複数の弾性表面波フィルタ1003,1004が同一の圧電基板1002上に形成されるため、より一層の小型化を進めるために、外部との電気的接続に必要な複数の配線はできるだけその数が少なく、かつ長さが短いことが望ましい。そのため、複数の配線を共通接続したりすることが多い。
例えば、弾性表面波フィルタ1003では、IDT1011b,1011cのアース電位に接続される各一端は、前述した配線1013により共通接続され、グラウンド端子1031に接続されている。グラウンド端子1031は、外部のアース電位に接続される端子である。このグラウンド端子1031は、圧電基板1002上に設けられており、該グラウンド端子1031には、第2の弾性表面波フィルタ1004側の配線1023も接続されている。従って、グラウンド端子1031は、複数の弾性表面波フィルタ1003,1004の中間に配置されるのが普通である。
その結果、例えば、第1の弾性表面波フィルタ1003では、IDT1011bのアース電位に接続される端部は、接続点1032において、配線1013に接続されており、IDT1011cは接続点1033において配線1013に接続されている。従って、接続点1032とグラウンド端子1031との間の配線部分の距離が、グラウンド端子1031に近い側の第2のIDT1011cを接続している接続点1033とグラウンド端子1031との間の配線部分の距離に比べて長くなっている。IDT1011b,1011cは、それぞれ後段の弾性表面波フィルタ部1012のIDT1012b,1012c及び第1,第2の分割IDT部1012a1、1012a2を介して第1,第2の平衡端子1006,1007にそれぞれ接続されているIDTである。
そして、第1の平衡端子1006に接続される側のIDT1012bと、上記グラウンド端子1031との電気的接続を果たしているアース配線パターン部分の長さが、IDT1012cをグラウンド端子1031に接続しているアース配線パターンの長さと異なるため、弾性表面波フィルタ1003においては、配線パターンのレイアウトの対称性が低下せざるを得なかった。
この種の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置では、圧電基板上における電極及び配線パターンの対称性が低下すると、フィルタ特性において、通過帯域外減衰量が小さくなりがちであった。
よって、本発明の目的は、同一圧電基板上の弾性波フィルタが構成されており、少なくとも1つの弾性波フィルタが平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタである弾性波フィルタ装置において、小型化を進めることができ、しかも帯域外減衰量特性が良好である弾性波フィルタ装置を提供することにある。
本願の第1の発明によれば、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された複数の弾性波フィルタとを備え、前記複数の弾性波フィルタの内少なくとも1つの弾性波フィルタが、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性波フィルタであり、該縦結合共振子型の弾性波フィルタが、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子と、一端が不平衡端子に、他端がグラウンド電位に接続される第1のIDTと、一端がグラウンド電位に、他端が第1の平衡端子に接続される第2のIDTと、一端がグラウンド電位に、他端が第2の平衡端子に接続される第3のIDTとを有し、前記第2,第3のIDTのグラウンド電位に接続される側の端部を共通接続している共通接続配線と、前記共通接続配線に一端が接続されており、他端が外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド配線とをさらに備え、前記圧電基板上に前記共通接続配線が形成されており、前記グラウンド配線の一端が接続されている接続点と、前記第1の平衡端子との間の距離と、前記接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくなるように前記接続点が位置されていることを特徴とする、弾性波フィルタ装置が提供される。
第1の発明における平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性波フィルタの構造は、特に限定されるわけではないが、第1の発明のある特定の局面では、前記第1の弾性波フィルタが、前記不平衡端子に一端が接続されている第3,第4の3IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ部を有し、前記第3の縦結合共振子型弾性波フィルタ部が、弾性波伝搬方向に順に配置された第2,第1及び第2のIDTを有する3IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタ部であり、前記第4の縦結合共振子型弾性波フィルタ部が、弾性波伝搬方向に順に配置された第3,第1及び第3のIDTを有する3IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタであり、前記第3,第4の縦結合共振子型の弾性波フィルタの各第1のIDTの一端が、共通接続されて前記不平衡端子に接続されており、他端がグラウンド電位に接続されており、前記第3の縦結合共振子型弾性波フィルタ部の一対の第2のIDTの各一端が前記共通接続配線に接続されており、各他端が共通接続されて第1の平衡端子に接続されており、第4の縦結合共振子型弾性波フィルタ部の一対の第3のIDTの各一端が前記共通接続配線に接続されており、各他端が共通接続されて第2の平衡端子に接続されている。この場合には、3IDT型の第3の縦結合共振子型弾性波フィルタと、同じく3IDT型の第4の縦結合共振子型弾性波フィルタと不平衡端子に並列に接続した構造を有するため、さほど大型化を招くことなく、平衡−不平衡変換機能を有し、しかも本発明に従って通過帯域外減衰量特性が改善された弾性波フィルタ装置を得ることができる。
本願の第2の発明によれば、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された複数の弾性波フィルタとを備え、前記複数の弾性波フィルタの内、少なくとも1つの弾性波フィルタが、平衡−不平衡変換機能を有する5IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタであって、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第5のIDTと、第1〜第5のIDTの弾性波伝搬方向両端に設けられた一対の反射器と、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有し、前記第3のIDTが弾性波伝搬方向において2分割されて設けられた第1,第2の分割IDT部を有し、前記第2,第4のIDTの各一端が共通接続されて不平衡端子に接続されており、各他端がグラウンド電位に接続され、前記第1,第3及び第5のIDTの各一端が共通接続されてグラウンド電位に接続されており、前記第1のIDTの他端及び第1分割IDT部が共通接続されて第1の平衡端子に接続されており、前記第5のIDTの他端及び第2の分割IDT部が共通接続されて第2の平衡端子に接続されており、前記第1,第3及び第5のIDTの各一端を共通接続している共通接続配線と、前記共通接続配線をグラウンド電位に接続するために、一端が共通接続配線に接続されており、他端が外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド配線とをさらに備え、前記圧電基板上に前記共通接続配線が形成されており、前記共通接続配線に前記グラウンド配線が接続されている接続点と前記第1の平衡端子との間の距離と、前記接続点と前記第2の平衡端子との間の距離が等しくなるように前記接続点が位置されていることを特徴とする、弾性波フィルタ装置が提供される。
第1,第2の発明(以下、本発明と総称する)では、好ましくは、前記圧電基板が実装される実装基板がさらに備えられており、前記グラウンド端子が前記実装基板上の外部のグラウンド電位に接続されるように設けられている。この場合には、実装基板上に圧電基板を例えばフリップチップボンディング等により搭載することにより、小型であり、信頼性に優れた弾性波フィルタを提供することができる。
本発明に係る弾性波フィルタ装置では、好ましくは、前記圧電基板上に設けられた複数の弾性波フィルタの全てが平衡−不平衡変換機能を有し、かつ全ての該弾性波フィルタにおいて、前記接続点と第1の平衡端子との間の距離と、前記接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくされている。この場合には、複数の弾性波フィルタの全てにおいて配線のレイアウトの対称性が高められ、それによって、全ての弾性波フィルタにおいて、通過帯域外減衰特性が良好となる。
本発明に係る弾性波フィルタ装置では、複数の弾性波フィルタは適宜設計されるが、複数の弾性波フィルタは、好ましくは、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタである。このような通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタは、例えば携帯電話機のRF段に用いられる受信側帯域フィルタ、及び送信側帯域フィルタとして好適に用いることができる。
本発明に係る弾性波フィルタ装置では、弾性波は弾性表面波であってもよく、その場合には、本発明に従って弾性波フィルタ装置として弾性表面波フィルタ装置が提供される。
また、本発明においては、圧電基板上に誘電体層がさらに備えられており、上記弾性波フィルタとして、弾性境界波が用いられてもよい。その場合には、本発明に従って弾性波フィルタ装置として弾性境界波フィルタ装置が提供される。
(発明の効果)
第1の発明に係る弾性波フィルタ装置では、圧電基板上において、第1の平衡端子に接続される第2のIDTと、第2の平衡端子に接続される第3のIDTのグラウンド電位に接続される各端部が共通接続配線により共通接続されているが、該共通接続配線に、外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド配線が接続されている接続点と、第1の平衡端子との間の距離と、該接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくされているので、第1,第2の平衡端子に接続されるIDTである第2,第3のIDTのグラウンド側端部における配線パターンのレイアウトの対称性が高められている。そのため、例えば特許文献1に記載のような弾性表面波フィルタ装置に比べて、通過帯域外減衰量を改善することが可能とされている。
よって、本発明によれば、同一圧電基板上に複数の弾性波フィルタが形成されているため部品点数の低減及び小型化が図られるだけでなく、通過帯域外減衰量の拡大を図ることが可能となる。
同様に、第2の発明によれば、複数の弾性波フィルタの内、少なくとも1つの弾性波フィルタが平衡−不平衡変換機能を有する5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタであり、該弾性波フィルタの第1,第3及び第5のIDTの各一端が共通接続配線により共通接続されており、該共通接続配線をグラウンド電位に接続しているグラウンド配線の共通接続配線に接続されている接続点と、第1の平衡端子との間の距離と、接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくされているため、第1,第3及び第5のIDTのグラウンド電位に接続される側のグラウンド側配線パターンのレイアウトの対称性が高められている。
よって、第2の発明においても、通過帯域外減衰量を良好なものとすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の模式的平面図である。 図2は、第1の実施形態の比較のために用意した比較例の弾性波フィルタ装置の模式的平面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の具体的な平面図である。 図4は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置の第1の弾性波フィルタの差動特性を示す図である。 図5は、図1に示した第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の第1の第1の弾性波フィルタの差動特性を示す図である。 図6は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置の第1の弾性波フィルタのS21における減衰量周波数特性を示す図である。 図7は、図1に示した第1の実施形態の弾性波フィルタ装置の第1の弾性波フィルタS21における減衰量周波数特性を示す図である。 図8は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置の第1の弾性波フィルタのS31における減衰量周波数特性を示す図である。 図9は、図1に示した第1の実施形態の弾性波フィルタ装置の第1の弾性波フィルタS31における減衰量周波数特性を示す図である。 図10は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置の第2の弾性波フィルタの差動特性を示す図である。 図11は、図1に示した第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の第2の弾性波フィルタの差動特性を示す図である。 図12は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置の第2の弾性波フィルタのS21における減衰量周波数特性を示す図である。 図13は、図1に示した第1の実施形態の弾性波フィルタ装置の第2の弾性波フィルタS21における減衰量周波数特性を示す図である。 図14は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置の第2の弾性波フィルタのS31における減衰量周波数特性を示す図である。 図15は、図1に示した第1の実施形態の弾性波フィルタ装置の第2の弾性波フィルタS31における減衰量周波数特性を示す図である。 図16は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の模式的平面図である。 図17は、第2の実施形態の比較のために用意した第2の比較例の弾性波フィルタ装置の模式的平面図である。 図18は、弾性境界波装置を説明するための模式的正面断面図である。 図19は、従来の弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。
符号の説明
1…弾性波フィルタ装置
2…圧電基板
3,4…第1,第2の弾性波フィルタ
5…不平衡端子
6,7…第1,第2の平衡端子
8…不平衡端子
9,10…第1,第2の平衡端子
11〜13…グラウンド端子
21,22…第3,第4の縦結合共振子型弾性波フィルタ部
21a,31a…第1のIDT
22b,22c…第2のIDT
31b,31c…第3のIDT
22…共通接続配線
23…グラウンド配線
24…接続点
25…共通接続配線
26…グラウンド配線
27…接続点
101…弾性波フィルタ装置
102…圧電基板
103,104…第1,第2の弾性波フィルタ部
105…不平衡端子
106,107…第1,第2の平衡端子
108…不平衡端子
109,110…第1,第2の平衡端子
111〜115…第1〜第5のIDT
116,117…反射器
113a,113b…第1,第2の分割IDT部
121〜125…第1〜第5のIDT
123a,123b…第1,第2の分割IDT部
126,127…反射器
131…グラウンド端子
132,133…グラウンド端子
134…共通接続配線
135…グラウンド配線
136…接続点
138…共通接続配線
144…共通接続配線
145…グラウンド配線
146…接続点
148…共通接続配線
201…弾性境界波装置
202…圧電基板
203…誘電体
204…電極構造
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の模式的平面図であり、図3は該実施形態の弾性波フィルタ装置の電極構造をより具体的に示す平面図である。
本実施形態の弾性波フィルタ装置1は、携帯電話機のRF段の帯域フィルタとして用いられる弾性波フィルタ装置である。
弾性波フィルタ装置1は、圧電基板2を有する。圧電基板2は、LiTaO、LiNbOまたは水晶などの圧電単結晶、あるいは圧電セラミックスなどからなる。
圧電基板2上に、図示の電極構造を構成することにより、複数の弾性波フィルタとしての、第1,第2の弾性波フィルタ3,4が形成されている。第1,第2の弾性波フィルタ3,4は、いずれも、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性波フィルタである。
本実施形態では、圧電基板2上に、通過帯域が1.805〜1.880GHzであるDCS受信用フィルタである第1の弾性波フィルタ3と、通過帯域が1.930〜1.990GHzであるPCS受信用フィルタである第2の弾性波フィルタ4が形成されている。
第1の弾性波フィルタ3は、不平衡端子5と、第1,第2の平衡端子6,7とを有する。
また、第2の弾性波フィルタ4は、不平衡端子8と、第1,第2の平衡端子9,10とを有する。圧電基板2上には、外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド端子11〜13が形成されている。
第1の弾性波フィルタ3は、本実施形態では、第3,第4の3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部21,31を有する。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部21は、第1のIDT21aと、第1のIDT21aの弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の第2のIDT21b,21cと、IDT21a〜21cが設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両側に配置された反射器21d,21eとを有する。同様に、第4の3IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタフィルタ31は、第1のIDT31aと、第1のIDT31aの弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の第3のIDT31b,31cと、IDT31a〜31cが設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両側に配置された反射器31d,31eとを有する。
ここで、第2のIDTとは、第1の平衡端子6に接続されるIDTをいうものとし、第3のIDT31b,31cは、第2の平衡端子7に接続されるIDTをいうものとする。
不平衡端子5に、第3,第4の3IDT型の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ部21,31の各第1のIDT21a,31aの一端が共通接続されている。IDT21a,31aの各他端は、共通接続配線22により共通接続されている。共通接続配線22が、グラウンド配線23によりグラウンド端子12に接続されている。グラウンド配線23とは、一端がグラウンド端子12に、他端が接続点24において、共通接続配線22に接続されている配線部分である。
他方、第2のIDT21b,21cの各一端は、共通接続配線25により共通接続されている。この共通接続配線25には、第3のIDT31b,31cの各一端も共通接続されている。すなわち、IDT21b,21c,31b,31cの各一端が1つの共通接続配線25により共通接続されている。共通接続配線25には、グラウンド配線26の一端が、接続点27において接続されている。グラウンド配線26の他端は、グラウンド端子11に接続されている。上記接続点27が、第1,第2の平衡端子に接続される第2,第3のIDT21b,21c,31b,31cのグラウンド電位に接続される端部を、外部のグラウンド電位に接続しているグラウンド配線26に接続している接続点に相当する。
第2のIDT21b,21cの他端は、共通接続されて第1の平衡端子6に接続されている。
第3のIDT31b,31cの各他端も共通接続され、第2の平衡端子7に接続されている。
他方、第2の弾性波フィルタ部4においても、本実施形態では、第1の弾性波フィルタ部3と同様に、第3,第4の3IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ部21,31が同様に構成されている。従って、同一の部分については、同一の参照番号を付することにより、その説明を省略することとする。
本実施形態の弾性波フィルタ装置1の特徴は、第1の平衡端子6に接続される、第2のIDT21b,21c、並びに第2の平衡端子7に接続される第3のIDT31b,31cの各一端をグラウンド電位に接続するためのグラウンド配線パターンのレイアウトの対称性が高められていることにある。言い換えれば、上記接続点27にグラウンド配線26が接続されているので、また、接続点27と第1の平衡端子6との間の距離が、接続点27と第2の平衡端子7との間の距離が等しくなるように位置されている。言い換えれば、接続点27は、圧電基板2上において第1の弾性波フィルタ部3の中心を通る仮想線A上に位置しており、すなわち、第3,第4の縦結合共振子型弾性波フィルタ部21,31間の中心を通る仮想線A上に位置している。
従って、第1の平衡端子6に接続する第2のIDT21b,21cをグラウンド配線26に接続する配線パターン部分及び第3のIDT31b,31cをグラウンド配線26に接続するためのグラウンド配線パターン部分は、仮想線Aを介して対称とされている。従って、グラウンド配線パターン部分のレイアウト対称性が高められているため、通過帯域外減衰量が改善される。
これを、図2に示す比較例との比較により明らかにする。
図2は、第1の実施形態の弾性波フィルタ装置の比較例として用意した弾性波フィルタ装置1101の模式的平面図である。
弾性波フィルタ装置1101では、上記の実施形態と同様に、第1,第2の弾性波フィルタ3,4が同一圧電基板2上に形成されている。異なるところは、第1の平衡端子6に接続される第2のIDT21b,21cのグラウンド電位に接続される端部及び第2の平衡端子7に接続される第3のIDT31b,31cのグラウンド電位に接続される側の端部が共通接続配線1125により共通接続されており、該共通接続配線1125と、グラウンド配線1126とが接続点1127で接続されていることにある。すなわち、弾性波フィルタ装置1101では、グラウンド電位に接続される配線パターンの引き回し長を短くするために、圧電基板2上において、他の弾性波フィルタ4との間に設けられたグラウンド端子11に、IDT21b,21c,31b,31cのグラウンド電位に接続される側の端部を共通接続配線1125及びグラウンド配線1126により接続している。そのため、接続点1127は、グラウンド端子11側に位置していることになる。ここで、共通接続配線とは、IDT21b,21c,31b,31cのグラウンド電位に接続される側の端部を共通接続する配線部分をいうものとし、図1及び図2では、IDT21b,21c,31b,31cの不平衡端子5が配置されている側の端部同士を共通接続している配線部分である。そして、グラウンド配線とは、グラウンド端子11と上記共通接続配線とを電気的に接続している配線パターンをいうものとする。
図1と図2を比較すれば明らかなように、図2では、上記のように共通接続配線1125及びグラウンド配線1126が設けられているので、不平衡端子5側に位置している配線パターンの長さを短くすることができる。これに対して、図1に示す実施形態では、上記接続点27において、グラウンド配線26を共通接続配線25に接続しているため、IDT21b,21c,31b,31cの不平衡端子5側におけるグラウンド電位に接続される配線パターンが長くなっている。しかしながら、本実施形態は、図2に示した比較例の弾性波フィルタ装置1101に比べ、上記グラウンド配線パターンのレイアウトの対称性が高められているため、通過帯域外減衰特性の改善を図ることができる。これを、図4〜図9を参照して説明する。
図4、図6及び図8は、それぞれ、図2に示した比較例の第1,第2の平衡端子間における第1の弾性波フィルタの差動特性、第1の平衡端子すなわちS21における減衰特性及び第2の平衡端子すなわちS31における減衰特性の差を示し、図6は、S21における減衰特性を、図8は、S31における減衰特性を示す。
これに対して、図5は、上記実施形態の第1,第2の平衡端子間における差動特性を示し、図7は、第1の平衡端子すなわちS21における減衰特性を示し、図9は、第2の平衡端子すなわちS31における減衰量周波数特性を示す各図である。
図4,図6及び図8と図5,図7及び図9とを比較すれば明らかなように、上記実施形態では、差動特性において通過帯域外である3〜6GHzにおいて、減衰特性が比較例よりも5〜10dB程度改善していることがわかる。
また、上記実施形態の弾性波フィルタ装置3では、第2の弾性波フィルタ4についても、第1の弾性波フィルタ3と同様にグラウンド配線部分が形成されており、比較例では、図2に示すように、第2の弾性波フィルタのグラウンド側配線パターンは第1の弾性波フィルタ側と同様に形成した。
図10は、比較例の第2の弾性波フィルタにおける差動特性を、図12はその第1の平衡端子すなわちS21における減衰量周波数特性を、図14は、その第2の平衡端子すなわちS31における減衰量周波数特性を示す。図11は、第1の実施形態における第2の弾性波フィルタ4側における差動特性を、図13は、その第1の平衡端子すなわちS21における減衰量周波数特性を、図15は、その第2の平衡端子すなわちS31における減衰量周波数特性を示す。
図10,図12及び図14と、図11,図13及び図15とを比較すれば明らかなように、PCS受信用フィルタである第2の弾性波フィルタ4側においても、3〜6GHzの通過帯域外の周波数域における減衰量が、比較例に比べて、上記実施形態によれば、5〜10dB程度改善していることがわかる。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の模式的平面図である。
第2の実施形態の弾性波フィルタ装置101は、圧電基板102を有する。圧電基板102は、第1の実施形態の圧電基板2と同様に、適宜の圧電単結晶または圧電セラミックスからなる。圧電基板102上には、図示の電極構造が形成されて、第1,第2の弾性波フィルタ103,104が形成されている。すなわち、1つの圧電基板上に複数の弾性波フィルタ103,104が形成されている。
本実施形態では、第1,第2の弾性波フィルタ103、104は、いずれも、5IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタである。すなわち、第1の弾性波フィルタ103は、弾性表面波伝搬方向に順に配置された第1〜第5のIDT111〜115と、IDT111〜115が設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両側に配置された反射器116,117とを有する。同様に、縦結合共振子型の弾性波フィルタ部104は、弾性表面波伝搬方向に順に配置された第1〜第5の121〜125と、IDT121〜125が設けられている弾性表面波伝搬方向両側に配置された反射器126,127とを有する。
第1の弾性波フィルタ103は、不平衡端子105と、第1,第2の平衡端子106,107とを有する。
第2の弾性波フィルタ104は、不平衡端子108と、第1,第2の平衡端子109,110とを有する。また、圧電基板102上には、第1〜第3のグラウンド端子131〜133が設けられている。グラウンド端子131〜133は、外部のグラウンド電位に接続される端子に相当する。この内、グラウンド端子131は、IDT111〜115,121〜125が設けられている部分の一方側すなわち不平衡端子105,108が設けられている側に配置されている。他方、グラウンド端子132,133は、IDT111〜115,121〜125が設けられている領域の他方側すなわち平衡端子106,107,108,109,110が設けられている側に配置されている。
第2の実施形態では、第1のIDT111、第3のIDT113及び第5のIDT115の各一端が共通接続配線134により共通接続されている。共通接続配線134は、接続点136によりグラウンド配線135に接続されている。グラウンド配線135は、一端が接続点136に、他端がグラウンド端子131にすなわち外部のグラウンド電位に接続される配線部分である。
他方、共通接続配線134は、IDT111,113,115の一端を共通接続している配線部分である。
本実施形態では、接続点136は、圧電基板102上で第1の弾性波フィルタ103の中心を通り、弾性波伝搬方向と直交する方向に延びる仮想線上に位置している。従って、接続点136と第1の平衡端子106との間の距離と、接続点136と、平衡端子107との間の距離は等しくされている。
他方、第3のIDT111は、弾性波伝搬方向に2分割されて設けられた第1,第2の分割IDT部113a,113bを有する。第1のIDT111及び第1の分割IDT部113aが共通接続されて、第1の平衡端子106に接続されている。第2の分割IDT部113b及び第5のIDT115が共通接続されて、第2の平衡端子107に接続されている。
他方、第2のIDT112,114の各一端が、共通接続されて、共通接続配線137により不平衡端子105に接続されている。また、第2,第4のIDT112,114の各他端が共通接続配線138により共通接続され、第2のグラウンド端子132に接続されている。
同様に、第2の弾性波フィルタ部104側においても、第1,第3,第5のIDT121,123,125の一端が共通接続配線144により共通接続されており、共通接続配線144が、グラウンド配線145により、グラウンド端子131に接続されている。グラウンド配線145は、共通接続配線144に接続点146において接続されている。この接続点146は、圧電基板102上において第2の弾性波フィルタ104の中心を通り、弾性波伝搬方向に直交する方向に延びる仮想線上に位置している。従って、接続点146と第1の平衡端子109との間の距離と、第2の平衡端子110との間の距離が等しくされている。
第2の弾性波フィルタ104においても、第3のIDT123が第1,第2の分割IDT部123a,123bを有する。第1の分割IDT部123a及び第1のIDT121が共通接続されて第1の平衡端子109に接続されている。第2の分割IDT部123b及び第5のIDT125が共通接続されて、第2の平衡端子110に接続されている。また、第2,第4のIDT122,124の一端が、共通接続されて、不平衡端子108に接続されており、各他端が共通接続配線148により共通接続され、第3のグラウンド端子133に接続されている。
本実施形態においても、第1,第2の弾性波フィルタ103,104において、接続点136,146と、第1の平衡端子106または107との間の距離と、第2の平衡端子109または110との間の距離とが等しくされている。すなわち、第1,第2の弾性波フィルタ部103,104において、不平衡端子108が設けられている側のグラウンド電位に接続される配線パターンの対称性が高められている。よって、第1,第2の弾性波フィルタ103,104において、帯域外減衰量の改善を図ることが可能とされている。
すなわち図17に示す第2の実施形態の弾性波フィルタ装置101と対比される第2の比較例の弾性波フィルタ装置1201では、上記共通接続配線134,144及びグラウンド配線135,145に代えて、共通接続配線1234,1244及びグラウンド配線1235,1245が用いられている。この場合には、前述した比較例の弾性波フィルタ装置1101の場合と同様に、帯域外減衰量が悪化しがちであった。これに対して、第2の実施形態の弾性波フィルタ装置101では、共通接続配線134,144及びグラウンド配線134,145により、グラウンド電位に接続される配線パターンが若干複雑化しているものの、第1の実施形態の場合と同様に、通過帯域外減衰量を改善することが可能となる。
図16では、第1の実施形態について示した図1の場合と同様に、弾性波フィルタ装置の電極構造が模式的平面図で示されていたが、具体的には、第1の実施形態について示した図3のように、各電極及び配線パターン部分を形成することができる。
第1,第2の実施形態の弾性波フィルタ装置1,101では、いずれも、1つの圧電基板上に第1,第2のすなわち2つの縦結合共振子型の弾性波フィルタが形成されていたが、本発明においては、圧電基板上に、3以上の弾性波フィルタが設けられていてもよい。
また、複数の弾性波フィルタの全てが、本発明に従って上記接続点と第1の平衡端子との間の距離と、上記接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくなるように形成されていることが望ましい。もっとも、複数の弾性波フィルタの内、少なくとも1つの弾性波フィルタにおいて、上記接続点と第1の平衡端子との間の距離と上記接続点と第2の平衡端子との間の距離とが等しくされていればよく、それによって、そのような構造が備えられた弾性波フィルタにおける通過帯域外減衰量の改善を図ることができる。
また、複数の弾性波フィルタは、全てが縦結合共振子型の弾性波フィルタである必要は必ずしもなく、また全ての弾性波フィルタが平衡−不平衡変換機能を有する必要は必ずしもない。すなわち、少なくとも1つの弾性波フィルタが平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性波フィルタであればよい。
いずれにしても、1つの圧電基板上には、複数の弾性波フィルタを形成する場合、外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド端子は、複数の弾性波フィルタ間に配置されることが多い。そのような場合、本発明に従って、ある弾性波フィルタから片側に寄せられて位置しているグラウンド端子に対し、上記のように本発明に従って当該弾性波フィルタにおけるグラウンド端子に接続される配線パターンの対称性を高めることにより、本発明の効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、弾性表面波フィルタを用いたが、弾性表面波フィルタ装置を説明したが、本発明は、弾性境界波を利用した弾性境界波フィルタ装置にも適用することができる。
図18は、このような弾性境界波フィルタ装置を模式的に示す正面断面図である。すなわち、図18に略図的正面断面図で示す弾性境界波装置201では、圧電体からなる圧電基板202上に、誘電体203が積層されている。圧電基板202と誘電体203との界面に、IDTを含む電極構造204が設けられている。この電極構造204として、前述した各実施形態の電極構造を形成することにより、本発明に従って、弾性境界波フィルタ装置を提供することができる。

Claims (9)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された複数の弾性波フィルタとを備え、
    前記複数の弾性波フィルタの内少なくとも1つの弾性波フィルタが、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性波フィルタであり、
    該縦結合共振子型の弾性波フィルタが、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子と、一端が不平衡端子に、他端がグラウンド電位に接続される第1のIDTと、一端がグラウンド電位に、他端が第1の平衡端子に接続される第2のIDTと、一端がグラウンド電位に、他端が第2の平衡端子に接続される第3のIDTとを有し、
    前記第2,第3のIDTのグラウンド電位に接続される側の端部を共通接続している共通接続配線と、
    前記共通接続配線に一端が接続されており、他端が外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド配線とをさらに備え、
    前記圧電基板上に前記共通接続配線が形成されており、前記グラウンド配線の一端が接続されている接続点と、前記第1の平衡端子との間の距離と、前記接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくなるように前記接続点が位置されていることを特徴とする、弾性波フィルタ装置。
  2. 前記第1の弾性波フィルタが、前記不平衡端子に一端が接続されている第3,第4の3IDT型の縦結合共振子型弾性波フィルタ部を有し、
    前記第3の縦結合共振子型弾性波フィルタ部が、弾性波伝搬方向に順に配置された第2,第1及び第2のIDTを有する3IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタ部であり、前記第4の縦結合共振子型弾性波フィルタ部が、弾性波伝搬方向に順に配置された第3,第1及び第3のIDTを有する3IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタであり、
    前記第3,第4の縦結合共振子型の弾性波フィルタの各第1のIDTの一端が、共通接続されて前記不平衡端子に接続されており、他端がグラウンド電位に接続されており、
    前記第3の縦結合共振子型弾性波フィルタ部の一対の第2のIDTの各一端が前記共通接続配線に接続されており、各他端が共通接続されて第1の平衡端子に接続されており、
    第4の縦結合共振子型弾性波フィルタ部の一対の第3のIDTの各一端が前記共通接続配線に接続されており、各他端が共通接続されて第2の平衡端子に接続されている、請求項1に記載の弾性波フィルタ装置。
  3. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された複数の弾性波フィルタとを備え、
    前記複数の弾性波フィルタの内、少なくとも1つの弾性波フィルタが、平衡−不平衡変換機能を有する5IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタであって、弾性波伝搬方向に沿って順に配置された第1〜第5のIDTと、第1〜第5のIDTの弾性波伝搬方向両端に設けられた一対の反射器と、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有し、
    前記第3のIDTが弾性波伝搬方向において2分割されて設けられた第1,第2の分割IDT部を有し、
    前記第2,第4のIDTの各一端が共通接続されて不平衡端子に接続されており、各他端がグラウンド電位に接続され、
    前記第1,第3及び第5のIDTの各一端が共通接続されてグラウンド電位に接続されており、
    前記第1のIDTの他端及び第1分割IDT部が共通接続されて第1の平衡端子に接続されており、前記第5のIDTの他端及び第2の分割IDT部が共通接続されて第2の平衡端子に接続されており、
    前記第1,第3及び第5のIDTの各一端を共通接続している共通接続配線と、
    前記共通接続配線をグラウンド電位に接続するために、一端が共通接続配線に接続されており、他端が外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド配線とをさらに備え、
    前記圧電基板上に前記共通接続配線が形成されており、前記共通接続配線に前記グラウンド配線が接続されている接続点と前記第1の平衡端子との間の距離と、前記接続点と前記第2の平衡端子との間の距離が等しくなるように前記接続点が位置されていることを特徴とする、弾性波フィルタ装置。
  4. 前記圧電基板が実装される実装基板をさらに備え、前記グラウンド端子が前記実装基板上の外部のグラウンド電位に接続されるグラウンド電極に電気的に接続されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
  5. 前記圧電基板上に設けられた複数の弾性波フィルタの全てが平衡−不平衡変換機能を有し、かつ全ての該弾性波フィルタにおいて、前記接続点と第1の平衡端子との間の距離と、前記接続点と第2の平衡端子との間の距離が等しくされている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
  6. 前記複数の弾性波フィルタが、通過帯域が異なる第1,第2の弾性波フィルタである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
  7. 前記第1の弾性波フィルタが、携帯電話機RF段に用いられる受信側帯域フィルタであり、第2の弾性波フィルタが送信側帯域フィルタである、請求項6に記載の弾性波フィルタ装置。
  8. 前記弾性波が弾性表面波であり、従って弾性表面波フィルタ装置である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
  9. 前記圧電基板上に形成された誘電体層をさらに備え、前記弾性波が弾性境界波であり、従って弾性境界波フィルタ装置である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
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