JP4655161B2 - バランス型弾性波フィルタ装置及び複合フィルタ - Google Patents

バランス型弾性波フィルタ装置及び複合フィルタ Download PDF

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Description

本発明は、平衡−不平衡変換機能を有するバランス型弾性波フィルタ装置に関し、特に、圧電基板上に形成されたアース配線及びアース端子の配置が改善された弾性波フィルタ装置及び該弾性波フィルタ装置を用いた複合フィルタに関する。
近年、携帯電話機などでは、複数の通信システムが備えられている。従って、互いの通信システムの悪影響を低減するために通過帯域外における減衰量の拡大が強く求められている。また、携帯電話機の小型化に伴い、1つの圧電基板上に2つのフィルタ素子が構成されている小型のデュアルフィルタチップが開発されている。
上記のようなデュアルフィルタチップの一例として、下記の特許文献1には、1つの圧電基板上に第1,第2の弾性表面波フィルタ素子を配置したバランス型弾性波フィルタ装置が開示されている。
図13は、特許文献1に記載のバランス型弾性波フィルタ装置を示す模式的平面図である。
バランス型弾性波フィルタ装置1001では、圧電基板1002上に図示の電極構造が形成されている。この電極構造の形成により、縦結合型の第1,第2の弾性表面波フィルタ1011,1011Aが形成されている。
第1の弾性表面波フィルタ1011は、不平衡端子1013と、第1,第2の平衡端子1014,1015とを有する平衡−不平衡変換機能を有するバランス型の弾性表面波フィルタである。弾性表面波フィルタ1011は、不平衡端子1013に1ポート型弾性表面波共振子1016を介して接続された第1,第2の3IDT型の縦結合型弾性表面波フィルタ素子1017,1018を有する。弾性表面波フィルタ素子1017,1018は、1ポート型弾性表面波共振子1019,1020を介して、それぞれ、第1,第2の平衡端子1014,1015に接続されている。
第2の弾性表面波フィルタ1011Aは、第1の弾性表面波フィルタ1011と同様に構成されている。従って、第1の弾性表面波1011の説明に用いた参照番号に、Aを付した参照番号を付することにより、第1の弾性表面波フィルタ1011の説明を第2の弾性表面波フィルタ1011Aの説明に援用することとする。
WO2006/003787
平衡−不平衡変換機能を有する弾性波フィルタ装置では、第1,第2の平衡端子1014,1015間、あるいは第1,第2の平衡端子1014A,1015A間における信号の平衡度が良好であることが求められる。そのため、圧電基板1002上に形成されるIDT電極や反射器等の電極だけでなく、入力信号やアース電位に接続される端子の位置並びに引回しのための接続配線はできる限り、圧電基板の中心を通る仮想線に対し線対称に配置されている。
しかしながら、フィルタチップの小型化に伴って、圧電基板1002上における配線の余裕が少なくなってきているのが実情である。
弾性波フィルタ装置1001を実際に製造するに際しては、アース電位に接続されるアース配線及びアース端子はできるだけ複数の部分で共通化される。例えば、図13において矢印Aで示す部分にアース端子が設けられる。このアース端子は、第1の弾性表面波フィルタ1011の平衡端子1014,1015に接続されるIDTのアース端と、第2の弾性表面波フィルタ1010において、平衡端子1014A,1015Aに接続される各IDTのアース電位に接続される端部とに電気的に接続される。すなわち、第1,第2の弾性表面波フィルタ1011,1011Aにおいて、平衡端子に接続されるIDTのアース電位に接続される側の端部は共通接続され、アース端子に接続される。この場合、矢印Aで示す位置に設けられるアース端子は、第1,第2の弾性表面波フィルタ1011,1011A間の中心付近に配置される。それによって、対称性が高められ、平衡度の悪化を抑制することができると考えられる。
しかしながら、このようにして構成された従来の弾性波フィルタ装置1001では、弾性表面波フィルタ1011または弾性表面波フィルタ1011Aの通過帯域外であって通過帯域近傍における減衰特性において、平衡度が悪化していることがわかった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、平衡−不平衡変換機能を有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、通過帯域外における減衰特性における平衡度の悪化を抑制することが可能とされている、バランス型弾性波フィルタ装置及び該バランス型弾性波フィルタ装置を用いた複合フィルタを提供することにある。
本願の第1の発明によれば、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、圧電基板と、前記圧電基板上に設けられており、不平衡端子と第1の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第2,第1,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合型の第1の弾性波フィルタ素子と、前記圧電基板の前記第1の弾性波フィルタ素子が設けられている部分の弾性波伝搬方向に隔てられて配置されており、不平衡端子と、第2の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第5,第4,第6のIDTと、第4〜第6のIDTが設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第3,第4の反射器とを有する縦結合型の第2の弾性波フィルタ素子とを備え、前記第1,第4のIDTの各一端が前記不平衡端子に接続されており、各他端がアース電位に接続されており、前記第2,第3のIDTの各一端が第1の平衡端子に、各他端がアース電位に接続され、前記第5,第6のIDTの各一端が第2の平衡端子に、各他端がアース電位に接続されるように構成されており、前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子よりも前記不平衡端子側に、かつ前記第1,第2の弾性波フィルタ素子間の中点よりも前記第1の弾性波フィルタ素子側に設けられており、前記第2,第3のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記第5,第6のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置が提供される。
第2の発明によれば、不平衡端子と第1,第2の平衡端子とを有し、平衡−不平衡変換機能を有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された縦結合共振子型の第1〜第4の弾性波フィルタ素子とを備え、第1〜第4の弾性波フィルタ素子の内3つの素子の入力信号に対する出力信号の位相差が同相にされており、かつ残りの1つの弾性波フィルタ素子の入力信号に対する出力信号の位相に対して180°異ならされており、前記第1の弾性波フィルタ素子が、弾性波伝搬方向に順に配置された第2,第1,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合型の弾性波フィルタ素子であり、前記第2の弾性波フィルタ素子が、前記圧電基板の前記第1の弾性波フィルタ素子が設けられている部分の弾性波伝搬方向に隔てられて配置されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第5,第4,第6のIDTと、第4〜第6のIDTが設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第3,第4の反射器とを有する縦結合型の弾性波フィルタ素子であり、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子の第1,第4のIDTの各一端が共通接続されて前記不平衡端子に接続されており、前記第1の弾性波フィルタ素子が前記第3の弾性波フィルタ素子を介して第1の平衡端子に接続されており、前記第2の弾性波フィルタ素子が前記第4の弾性波フィルタ素子を介して第2の平衡端子に接続されており、前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子よりも前記不平衡端子側に、かつ前記第1,第2の弾性波フィルタ素子間の中点よりも前記第1の弾性波フィルタ素子側に設けられており、前記第2,第3のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記各第5,第6のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置が提供される。
第3の発明によれば、圧電基板と、前記圧電基板上に配置された第1のIDTと、第1のIDTの弾性波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが配置されている部分の弾性波伝搬方向両側に配置された第4,第5のIDTと、第1〜第5のIDTが設けられている部分の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合共振子型のバランス型弾性波フィルタ装置であって、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有し、前記第2及び第3のIDTの各一端が前記不平衡端子に接続されており、前記第1のIDTが弾性波伝搬方向に分割されて設けられた第1の分割IDT部及び第2の分割IDT部を有し、前記第1の分割IDT部及び前記第4のIDTが前記第1の平衡端子に接続されており、前記第2の分割IDT部及び前記第5のIDTが前記第2の平衡端子に接続されており、前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1〜第5のIDTよりも前記不平衡端子側に、かつ第1のIDTの中心よりも第4のIDT方向に寄せられて設けられており、前記第4のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記第2の分割IDT部を前記第1のアース端子に接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置が提供される。
第4の発明によれば、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、圧電基板と、前記圧電基板上に設けられており、不平衡端子と第1の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に沿って順に、配置された、第4,第2,第1,第3及び第5のIDTと、第1〜第5のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合型の第1の弾性波フィルタ素子と、前記圧電基板の前記第1の弾性波フィルタ素子が設けられている部分の弾性波伝搬方向または弾性波伝搬方向と逆方向に隔てられて配置されており、不平衡端子と第2の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第9,第7,第6,第8及び第10のIDTと、第6〜第10のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第3,第4の反射器とを有する縦結合型の第2の弾性波フィルタ素子とを備え、前記第2,第3のIDT及び前記第7,第8のIDTの各一端が共通接続されて前記不平衡端子に接続されており、各他端がアース電位に接続されており、前記第4,第1及び第5のIDTの各一端がアース電位に、各他端が第1の平衡端子に接続されており、前記第9,第6及び第10のIDTの各一端がアース電位に接続されており、各他端が第2の平衡端子に接続されており、前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子よりも前記不平衡端子側に、かつ前記第1,第2の弾性波フィルタ素子の中点よりも前記第1の弾性波フィルタ素子側に設けられており、前記第4のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記第9のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子と接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置が提供される。
すなわち、第1〜第4の発明(以下、本発明と総称する)は、いずれも、圧電基板上に不平衡端子と第1,第2の平衡端子とが設けられたバランス型弾性波フィルタ装置において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が弾性波フィルタ素子のIDTが設けられている部分よりも不平衡端子側であって、かつ第1,第2の弾性波フィルタ素子間の中点、あるいは第1の平衡端子及び第2の平衡端子に接続されるIDT間の中点よりも第1の弾性波フィルタ素子側または第1の平衡端子に接続されるIDT側に寄せられて設けられている構成において、不平衡端子−第1の平衡端子間に挿入されているIDTの内、最も第1のアース端子に近いIDTと該第1のアース端子とを結んでいる第1のアース線路の長さを、不平衡端子−第2の平衡端子間に挿入されており、かつ第1のアース端子に最も近いIDTのアース電位に接続される端部と第1のアース端子とを接続している第2のアース線路の長さに比べて長くしたことにおいて共通する。それによって、前記第1のアース端子に最も近いIDTにおけるアースの強化が抑制され、不平衡端子−第2の平衡端子間に挿入されているIDTのアース電位に接続される側の端部におけるアースの程度との差が小さくされている。そのため、通過帯域外減衰特性における平衡度を改善することが可能とされている。
本発明の他の特定の局面では、前記不平衡端子に接続されているIDTのアース電位に接続される端部に接続されており、かつ当該IDTを挟んで前記不平衡端子が設けられている側とは反対側に配置されている第2のアース端子がさらに備えられている。
本発明の複合フィルタは、上記本発明のバランス型弾性波フィルタ装置を備えることを特徴とし、該複合フィルタでは、バランス型弾性波フィルタ装置の上記第1のアース端子を、他のフィルタチップのアース端子と共通化したとしても、上記バランス型弾性波フィルタ装置における信号の平衡度の悪化を確実に抑制することができる。
本発明のある特定の局面では、前記複合フィルタが、前記バランス型弾性波フィルタ装置と、該バランス型弾性波フィルタ装置とは異なる弾性波フィルタ装置とを有し、前記バランス型弾性波フィルタ装置と、該他の弾性波フィルタ装置とが、1つの圧電基板上に設けられており、前記バランス型弾性波フィルタ装置及び前記他の弾性波フィルタ装置が前記第1のアース端子を共有している。
(発明の効果)
上記のように、第1,第2の発明に係るバランス型弾性波フィルタ装置では、前記第2,第3のIDTの内、前記第1のアース端子に最も近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、第5,第6のIDTの内、第1のアース端子に最も近い側のIDTのアース電位に接続される端部と第1のアース端子とを接続している第2のアース線路に比べて長くされているので、相対的に長い第1のアース線路により、第2,第3のIDTの内、第1のアース端子に最も近い側のIDTにおいてアースが強化され難くなっている。そのため、第1,第2の平衡端子間の信号の平衡度を改善することが可能となる。上記第2のアース線路に比べて第1のアース線路の長さを長くすることにより、信号の平衡度が改善される理由は必ずしも明確ではないが、不平衡端子に接続されている第1のIDTから第1のアース端子に向かって流れる直達波の影響が抑制されることによると考えられる。
同様に、第3,第4の発明においても、第1のアース線路の長さが、第2のアース線路に比べて長くされているため、第1のアース線路に接続されているIDT側におけるアースが弱められる。従って、第3,第4の発明においても、第1,第2の平衡端子間における信号の平衡度を高めることが可能となる。
よって、本発明の弾性波フィルタ装置を用いた場合、第1のアース線路に接続される第1のアース端子が、フィルタ素子間の中心からずらされて配置されたとしても、信号の平衡度の悪化抑制することができるので、信号の平衡度の悪化を招くことなく、該第1のアース端子を、隣接して設けられる他のフィルタチップのアース端子と共通化することができる。よって、複合フィルタ装置等の小型化を進めることも可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る複合フィルタを示す模式的平面図である。 図2は、第1の実施形態の複合フィルタと比較するために用意した比較例の複合フィルタを示す模式的平面図である。 図3(a)は第1の実施形態における第1の平衡端子側及び第2の平衡端子側の減衰量周波数特性を示す図であり、(b)は第1,第2の平衡端子側の差動特性を示す図である。 図4(a)は、図2に示した比較例における第1,第2の平衡端子の減衰量−周波数特性を示し、(b)は両平衡端子から差動特性を示す図である。 図5は、本発明の第2の実施形態としての弾性波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図6は、第2の実施形態の比較のために示す従来の弾性波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図7は、本発明の第3の実施形態としての複合フィルタの電極構造を示す模式的平面図である。 図8は、第3の実施形態と比較するために用意した従来例の複合フィルタの電極構造を示す模式的平面図である。 図9は、本発明の第4の実施形態としての弾性波フィルタ素子の電極構造を示す模式的平面図である。 図10は、第4の実施形態と対比するために用意した比較例の弾性波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図11は、本発明の第5の実施形態としての弾性波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図12は、第5の実施形態と対比するために用意した比較例の弾性波フィルタ素子の電極構造を示す模式的平面図である。 図13は、従来の弾性表面波フィルタ装置の一例を説明するための模式的平面図である。
符号の説明
1…複合フィルタ
2…圧電基板
3…受信用フィルタ
4…受信用フィルタ
6…不平衡端子
7,8…第1,第2の平衡端子
9…不平衡端子
10,11…第1,第2の平衡端子
12…弾性表面波共振子
13,14…第1,第2の弾性波フィルタ素子
21〜23…第1〜第3のIDT
24〜26…第4〜第6のIDT
27,28…弾性表面波共振子
31,32…第1,第2の反射器
33,34…第3,第4の反射器
35…アース配線部
36…アース配線部
37…第1のアース端子
38…第2のアース端子
101…弾性波フィルタ装置
102…圧電基板
103…不平衡端子
104,105…第1,第2の平衡端子
112…第1のアース配線
201…複合フィルタ
202…弾性波フィルタ装置
203…弾性波フィルタ装置
204…不平衡端子
205,206…第1,第2の平衡端子
207…不平衡端子
208,209…第1,第2の平衡端子
211〜214…第1〜第4の弾性波フィルタ素子
221〜226…第1〜第6のIDT
241…第1のアース配線
242…第2のアース配線
401…弾性波フィルタ装置
601…弾性波フィルタ装置
以下、図面を参照しつつ本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾性波フィルタ装置が備えられた複合フィルタの模式的平面図である。本実施形態の複合フィルタは、EGSM受信用フィルタと、PCS受信用フィルタとを1つの圧電基板2上に構成した弾性表面波装置である。
圧電基板2上に、図示の電極構造を形成することにより、いずれも平衡−不平衡変換機能を有するEGSM受信用フィルタ3及びPCS受信用フィルタ4が構成されている。EGSM受信用フィルタ3は、不平衡端子6と、第1,第2の平衡端子7,8とを有する。同様に、PCS受信用フィルタ4は、不平衡端子9と、第1,第2の平衡端子10,11とを有する。不平衡端子6,9側のインピーダンスは50Ωとされており、第1,第2の平衡端子7,8,10,11側のインピーダンスは100Ωとされている。
また、受信用フィルタ3,4は、図示の電極構造を有する弾性表面波フィルタである。よって、受信用フィルタ3,4は、平衡−不平衡変換機能と、インピーダンス変換機能とを備えた弾性表面波フィルタ装置である。
本実施形態の複合フィルタ1では、上記受信用フィルタ3,4の内、PCS受信用フィルタ4が、本発明の一実施形態に係るバランス型弾性波フィルタ装置である。
PCS受信用フィルタ4は、不平衡端子9に接続された1ポート型弾性表面波共振子12を有する。不平衡端子9には、1ポート型弾性表面波共振子12を介して、3IDT型の第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14が接続されている。第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14は、いずれも3IDT型の縦結合型の弾性表面波フィルタである。
第1の弾性波フィルタ素子13は、第1のIDT21と、第1のIDT21の弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT22,23とを有する。すなわち、弾性表面波伝搬方向に沿って、第2のIDT22、第1のIDT21及び第3のIDT23の順に、IDT21〜23が配置されている。IDT21〜23が設けられている領域の表面波伝搬方向両側に、第1,第2の反射器31,32が配置されている。
他方、第2の弾性波フィルタ素子14では、弾性表面波伝搬方向に沿って、第5のIDT25、第4のIDT24及び第6のIDT26がこの順序で配置されている。第4〜第6のIDT24〜26が設けられている領域の表面波伝搬方向両側に、第3,第4の反射器33,34が配置されている。第2の弾性波フィルタ素子14は、第1の弾性波フィルタ素子13の弾性表面波伝搬方向に隔てられて配置されている。
第1の弾性波フィルタ素子13における弾性波伝搬方向と、第2の弾性波フィルタ素子14における弾性波伝搬方向とは、同方向または逆方向である。
第1の弾性波フィルタ素子13の第1のIDT21の一端が1ポート型弾性表面波共振子12を介して不平衡端子9に接続されており、他端がアース電位に接続される。第2,第3のIDT22,23の各一端がアース電位に接続されており、各他端は共通接続され、弾性表面波共振子27を介して第1の平衡端子10に接続されている。また、第2の弾性波フィルタ素子14においても、中央の第4のIDT24の一端が1ポート型弾性表面波共振子12を介して不平衡端子9に接続されている。他方、第5,第6のIDT25,26の一端がアース電位に接続されており、各他端が共通接続され、1ポート型弾性表面波共振子28を介して第2の平衡端子11に接続されている。
ところで、圧電基板2上において、これらの電極を形成した場合、アース電位に接続される部分間はアース配線で共通接続されるのが普通である。ここでは、第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14が設けられている領域の不平衡端子9側に、第1のアース配線部35が設けられている。また、第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14が設けられている部分の平衡端子10,11側に、第2のアース配線部36が設けられている。第1のアース配線部35は、第1のアース端子37に接続されており、第2のアース配線部36は第2のアース端子38に接続されている。第1,第2のアース端子37,38は、複合フィルタ1の外部のアース電位に接続される部分に電気的に接続される外部端子である。
ところで、第1のアース端子37は、圧電基板2上において、第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14よりも不平衡端子9側に、かつ第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14間の中心よりも、第1の弾性波フィルタ素子13側にずらされて配置されている。これは、第1のアース端子37は、図示のように、上記実施形態の弾性波フィルタ装置であるPCS受信用フィルタ4に隣接するEGSM受信用フィルタ3のアース電位に接続されるアース端子と共通化されていることによる。すなわち、第1のアース端子37は、2つの受信用フィルタ3,4間に配置されている。2つの受信用フィルタ3,4間の中心に外部のアース電位に接続するための第1のアース端子37を配置し、かつ受信用フィルタ3,4間でアース端子を共通化することにより、弾性波フィルタ装置全体の小型化を図ることができる。
他方、本実施形態では、不平衡端子9に接続されているIDTである、第1のIDT21及び第4のIDT24のアース電位に接続される端部は、第2のアース配線部36により接続されており、第2のアース端子38に電気的に接続されている。
第1の平衡端子10に接続されているIDTである、第2,第3のIDT22,23のアース電位に接続される端部は、図1から明らかなように、第2のアース配線部36により接続されている。
本実施形態の特徴は、第2,第3のIDT22,23の内第1のアース端子37に近い側の第2のIDT22と第1のアース端子37とを接続している第1のアース線路の長さが、第5,第6のIDT25,26の内、第1のアース端子37に近い側のIDT25のアース電位に接続される端部と第1のアース端子37とを接続している第2のアース線路に比べて長くされていることにある。それによって、通過帯域外減衰特性が改善されている。これは以下の理由による。
なお、以下の説明においては、異なる部分については参照番号にAが付加されて示されている図2の比較例と対比しつつ、上記実施形態の特徴を説明することとする。
図2に示す比較例の複合フィルタでは、第1のIDT21の両側に配置された第2のIDT22A,23の内、第2のIDT22Aの一端は第1の平衡端子10Aに接続され、他端がアース電位に接続される。このアース電位に接続されるIDTの他端は、アース線路35Aにより、IDT23のアース電位に接続される端部と接続されており、かつ反射器32と第1のアース端子37とを接続しているアース配線Aに連ねられている。他方、第5のIDT25及び第6のIDT26のアース電位に接続される端部同士がアース配線35Bにより接続されており、かつ第5のIDT25は、上記アース配線Aに接続されている。従って、上記比較例では、IDT22Aが、第1のアース端子37に最も近接しているが、第1のIDT22Aのアース電位に接続される端部から第1のアース端子37に至るアース線路の長さは、第5のIDT25のアース電位に接続される端部と第1のアース端子37と接続しているアース線路の長さより若干短くされている。アース配線Aの一端が反射器32,33間の中心に接続されている場合には、両者のアース線路の長さはほぼ同等となる。
このように、第2のIDT22Aを第1のアース端子37に接続するアース線路及び第5のIDT25を第1のアース端子37に接続するアース線路については、従来、できるだけ配線長さを短くするように工夫されているのが普通であった。
しかしながら、図2に示す構成では、不平衡端子9Aに接続されている第1のIDT21Aからの直達波が外部のアース電位に接続される第1のアース端子37に向かって流れるためか、第1のIDT22Aに接続されている第1の平衡端子10Aから取り出される信号と、第2の平衡端子11Aから取り出される信号との平衡度が十分でないことがわかった。
これに対して、本実施形態では、図1に示すように、第2のIDT22は、第1のアース端子37に最も近接しているIDTであるが、IDT22のアース電位に接続される端部は、反射器31を介して配線部36に接続されている。従って、IDT22のアース電位に接続される端部と第1のアース端子37とを接続している第1のアース線路は、反射器31、アース配線部36、反射器34、アース配線部35を通り、さらにアース配線Aを介して第1のアース端子37に至っている。他方、第5のIDT25のアース電位に接続される端部と第1のアース端子37とを接続している第2のアース線路は、IDT25の端部から反射器32の端部に至るバスバー部分と、上記アース配線Aとを含む長さである。従って、第1のアース線路の長さが第2のアース配線よりも十分に長くされているため、IDT22においてアースが過度に強化され難い。言い換えれば、IDT22におけるアースが弱められており、それによって、前述したIDT21から第1のアース端子37に向かって流れる直達波による影響がIDT22において軽減され、第1の平衡端子10から取り出される信号と第2の平衡端子11から取り出される信号との平衡度が改善されていると考えられる。
よって、複合フィルタ1のように、第1のアース端子37を、受信用フィルタ4と、隣接する受信用フィルタ3とで共有するために、第1のアース端子37が、受信用フィルタ4の中心からずれた位置に配置されていたとしても、受信用フィルタ4における信号の平衡度を高めることが可能となる。よって、信号の平衡度の劣化を招くことなく、複合フィルタ1の小型化を進めることが可能となる。
図3(a)は、上記実施形態の複合フィルタ1における受信用フィルタ4側の第1の平衡端子10及び第2の平衡端子11における挿入損失を示し、(b)は第1,第2の平衡端子の挿入損失間の差動特性を示す図である。
また、図4(a)は、図2に示した比較例における受信用フィルタ4Aの平衡端子10A及び平衡端子11Aにおける挿入損失を示し、(b)はその差動特性を示す図である。
図4(a),(b)から明らかなように、5GHz付近において、平衡端子10A側及び平衡端子11A側の減衰量に約7dBの差が存在する。そのため、図4(b)に示した差動特性においては、高域側の減衰特性が悪化している。
これに対して、図3(a)に示すように、上記実施形態では、5GHz付近における第2の平衡端子11側における減衰特性が約5dB改善している。第1の平衡端子10側における減衰特性は、比較例の場合と同等である。従って、第1,第2の平衡端子10,11間における減衰量の差は5GHz付近に約3dBと小さくなっている。そのため、図3(b)に示した差動特性において、高域側の減衰量が十分な大きさとなっていることがわかる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図であり、図6は第2の実施形態の比較のために用意した第2の比較例の弾性波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。
第2の実施形態の弾性波フィルタ装置101では、圧電基板102上に、図示の電極構造が形成されており、それによって、PCS受信用フィルタが構成されている。すなわち、弾性波フィルタ装置101は、第1の実施形態の複合フィルタ1に用いられているPCS受信用フィルタ4と同様に、PCS方式の携帯電話機の受信用帯域フィルタである。
弾性波フィルタ装置101は、不平衡端子103と、第1,第2の平衡端子104,105とを有する。不平衡端子103側のインピーダンスは50Ωとされており、第1,第2の平衡端子104,105側のインピーダンスは150Ωとされている。
従って、弾性波フィルタ装置101もまた、インピーダンス変換機能と、平衡−不平衡変換機能とを有する弾性波フィルタ装置である。
本実施形態の弾性波フィルタ装置101は、基本的には、第1の実施形態の弾性波フィルタ装置である受信用フィルタ4と同様である。すなわち、不平衡端子103が、第1の実施形態における不平衡端子9に相当し、第1,第2の平衡端子104,105が、第1の実施形態の第1,第2の平衡端子10,11に相当する。そして、不平衡端子103と第1,第2の平衡端子104,105との間に、第1の実施形態の受信用フィルタ4と同様の電極構造が接続されている。従って、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、第1の実施形態の説明を引用することとする。
本実施形態においても、外部のアース電位に接続される第1のアース端子37と、外部のアース電位に接続される第2のアース端子38とが設けられている。第1のアース端子37は、第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14よりも不平衡端子103側に、かつ第1の弾性波フィルタ素子13側に寄せられて形成されている。そして、第2のIDT22のアース電位に接続される端部は、第1の実施形態と同様に、反射器31を介してアース配線部36に接続されている。アース配線部36の途中に第2のアース端子38が設けられている。アース配線部36は、反射器34の一端に接続されている。反射器34の他端がIDT26のバスバーと共通化されており、かつアース配線部35によりIDT25のアース電位に接続される端部と接続されている。また、IDT23、反射器32,33及びIDT25のアース電位に接続される端部が共通化されている。この共通化されているアース側端部にアース配線部Aの一端が接続されており、アース配線部Aの他端か第1のアース端子37に接続されている。第2のアース配線部36は、第1,第2の弾性波フィルタ素子13,14の平衡端子104,105側に配置されている。
本実施形態においても、第1のアース線路の長さが、第2のアース線路の長さよりも長くされている。すなわち、本実施形態における第1のアース線路は、IDT22の端部から始まり、反射器31、アース配線部36、反射器34、反射器34及びIDT26の共通バスバー、アース配線部35、IDT25、反射器32,33の共通バスバー、並びにアース配線部Aに至り、第1のアース端子37で終了している。これに対して、第2のアース線路は、IDT25の端部に始まり、反射器32,33の一端を共通化している共通バスバーを得てアース配線部Aに至り、第1のアース端子37で終了している。従って、本実施形態においても、第1のアース線路が第2のアース線路よりも長くされている。従って、第1の実施形態と同様に、第2の実施形態においても、平衡度を改善することができる。
なお、図6に示した第2の比較例は、図2に示した比較例とほぼ同様の構造を有する。従って、同一部分については同一の参照番号を付することによりその説明を省略する。第2の比較例では、第2のIDT22Aのアース電位に接続される端部が、アース配線部Bにより、第1のアース端子37に直接接続されている。その他の点は、第2の実施形態と同様である。従って、第2の比較例では、平衡端子104または105に接続されるIDT22A,24,25,26が第1のアース配線部35A,35により共通接続され、第1のアース端子37に接続されている。
1つの圧電基板に本発明の実施形態である第2の実施形態または上記第2の比較例の弾性波フィルタ装置が構成されている。従って、図1及び図2に示した第2のアース端子38に代えて、隣り合う素子とは共通化されていない第1のアース端子37が用いられており、該第1のアース端子37がアース電位に接続される。その他の点については、第2の実施形態の弾性波フィルタ装置101は、第1の実施形態の受信用フィルタ4と同様である。従って、第1の実施形態の場合と同様に、通過帯域外の減衰特性における平衡度を改善することができる。
上記のように、本発明においては、1つの圧電基板上に、複合フィルタではなく、本発明に従って構成された弾性波フィルタ装置101のみが形成されていてもよい。
図7は、本発明の第3の実施形態としての複合フィルタ201の電極構造を示す模式的平面図である。複合フィルタ201では、圧電基板上に図示の電極構造が形成されている。
第3の実施形態の複合フィルタ201では、上記電極構造により、圧電基板上に、弾性表面波フィルタ装置202,203が構成されている。
弾性表面波フィルタ装置202は、CDMA2100方式の送信用フィルタであり、弾性表面波フィルタ装置203は、CDMA800方式の送信用フィルタである。
なお、弾性表面波フィルタ装置202,203の内、本発明の実施形態としての弾性表面波フィルタ装置は、CDMA2100方式の送信フィルタである弾性表面波フィルタ装置202である。
図7に示すように、弾性表面波フィルタ装置202は、不平衡端子204と、第1,第2の平衡端子205,206とを有する。また、上記CDMA800方式の送信用フィルタである弾性表面波フィルタ装置203もまた、不平衡端子207と、第1,第2の平衡端子208,209とを有する。
弾性波フィルタ装置202では、不平衡端子204と、第1,第2の平衡端子205,206との間に、第1〜第4のフィルタ素子211〜214が接続されている。
すなわち、第1のフィルタ素子211と、第2のフィルタ素子212の各一端が、不平衡端子204に接続されている。第1のフィルタ素子211は、第1のIDT221と、第1のIDT221の表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT222,223を有する。すなわち、表面波伝搬方向に沿って、第2のIDT222、第1のIDT221及び第3のIDT223がこの順序で配置されている。IDT221〜223が設けられている領域の表面波伝搬方向両側には、第1,第2の反射器231,232が配置されている。
同様に、第2のフィルタ素子212は、表面波伝搬方向に沿って順に第5のIDT225、第4のIDT224及び第6のIDT226がこの順序で配置された構造を有し、IDT224〜226の設けられている領域の表面波伝搬方向両側に、第3,第4の反射器233,234が配置されている。ここでは、不平衡端子204に、第1,第2のフィルタ素子211,212の第1のIDT221及び第4のIDT224の各一端が共通接続されている。
IDT221,224の各他端は、第2のアース配線部242に接続されている。
第1,第2のアース端子37,38は、複合フィルタ201外のアース電位に接続される第1,第2のアース端子である。第1のフィルタ素子211の第2,第3のIDT222,223の内、IDT222が第1のアース端子37に近い側のIDTである。IDT222のアース端子に接続される側の端部は、反射器231に接続されており、反射器231を介して上記第2のアース配線部242に接続されている。なお、第2のアース配線部242の途中に第2のアース端子38が設けられている。
また、第3のIDT223及び第5のIDT225の一端と、反射器231,233の一端が共通接続され、第1のアース配線部241に接続されている。第1のアース配線部241には、第6のIDT226の一端も接続されている。
第6のIDT226のアース電位に接続される側の端部は、第4の反射器234の一端と接続され、かつ第4の反射器234の他端は第2のアース配線部242に接続されている。従って、上記第1のアース配線部241は、第4の反射器234を介して第2のアース配線部242に接続されている。
なお、第3のIDT223、反射器232、反射器233、第5のIDT225の各アース電位に接続される端部が共通化されており、該共通化されている部分が、アース配線部Aにより第1のアース端子37に電気的に接続されている。第1のアース端子37は、第1,第2のフィルタ素子211,212の不平衡端子204側であって、かつ両フィルタ素子211,212間の中心よりも第1のフィルタ素子211側に配置されている。IDT222,223の内、第1のアース端子37に近い側のIDTは、第2のIDT222である。第2のIDT222のアース電位に接続される端部は、第1のアース線路を介して第1のアース端子37に接続されている。ここで、第1のアース線路とは、IDT222のアース電位に接続される端部から始まり、反射器231、アース配線部242、反射器234、アース配線部241、及びアース配線部Aを含む線路である。
これに対して、本実施形態における第2のアース線路とは、第2のフィルタ素子212のIDT225,226の内、第1のアース端子37に近い側のIDT225と第1のアース端子37とを結ぶ線路である。すなわち、IDT225の端部からアース配線部Aに至り、第1のアース端子37で終了するアース線路である。従って、本実施形態においても、第1のアース線路が、第2のアース線路よりも長くされている。
なお、第1のアース端子37は、第2の弾性表面波フィルタ装置203を外部と電気的に接続されるためのアース端子と共通化されている。従って、第1のアース端子37は、弾性波フィルタ装置202の中心よりも、第1のフィルタ素子211側にずらされて配置されている。
他方、第1,第2のフィルタ素子211,212の後段には、それぞれ、第3,第4のフィルタ素子213,214が接続されている。
より具体的には、第1のフィルタ素子211の第1のIDT221の他端と、第3の弾性波フィルタ素子213の第1のIDT251の一端とが接続されており、第3の弾性波フィルタ素子213の第1のIDT251の他端が、第1の平衡端子205に接続されている。また、第2,第3のIDT222,223の各他端が、第3のフィルタ素子213の第2,第3のIDT252,253の各一端と電気的に接続されている。IDT252,253の他端は、アース配線245により共通接続されており、かつIDT252の他端が第1の反射器261に電気的に接続されている。第1の反射器261は、第2のアース配線部242に電気的に接続されている。従って、IDT252,253のアース電位に接続される端部は、反射器261を介して第2のアース配線部242に電気的に接続されている。
なお、第2の反射器262の一端は、IDT253のアース電位に接続する端部に電気的に接続されている。
第4のフィルタ素子214もまた第2のフィルタ素子212と同様に、第4〜第6のIDT254〜256と、第3,第4の反射器263,264とを有する。第4のIDT254の一端が第2のアース配線部242に電気的に接続されている。第4のIDT254の他端が、第2の平衡端子206に接続されている。第5,第6のIDT255,256の各一端が、それぞれ、第5,第6のIDT225,226の他端に電気的に接続されている。IDT255,256の他端は第4のアース配線246により電気的に接続されている。
IDT256のアース電位に接続される端部は、第4の反射器264に電気的に接続されており、第4の反射器264が前述した第2のアース配線242に電気的に接続されている。従って、第5,第6のIDT255,256のアース電位に接続される端部は、反射器264を介して第2のアース配線部242に電気的に接続されている。
本実施形態においても、上記平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置202において、第1の平衡端子205側に配置されている第1のフィルタ素子211の第2のIDT222のアース電位に接続される端部が、第1,第2の平衡端子205または206に接続される残りのIDT223、及びIDT225,226のアース電位に接続される部分とは別線路で、第1のアース端子37に接続されている。
本実施形態においても、上述したように、第1のアース線路の長さが、第2のアース線路よりも長くされているため、第1の平衡端子205側の帯域外減衰特性は、第2の平衡端子206側における帯域外減衰特性との差が少なくされ、帯域外減衰特性の平衡度が高められる。
なお、弾性表面波フィルタ装置203は、不平衡端子207と、第1,第2の平衡端子208,209との間に、3IDT型の第5の縦結合型共振子型の弾性表面波フィルタ装置271と、第6の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ素子272とを縦続に接続した構造を有する。
図8は、図7に示した第3の実施形態の弾性波フィルタ装置の従来例に相当する複合フィルタ301の電極構造を示す模式的平面図である。ここでは、弾性表面波フィルタ装置302と、弾性表面波フィルタ装置203とが構成されている。弾性表面波フィルタ装置203は、上記第3の実施形態の場合と同様である。
弾性表面波フィルタ装置302は、第2のIDT222Aのアース電位に接続される端部が、アース配線部Bにより第1のアース端子37に直接接続されていることを除いては、上記第3の実施形態と同様とされている。第1のアース端子37に最も近い第1のフィルタ素子の第2のIDT222Aがアース配線部Bを介してアース配線部Aの途中の接続点に接続されているため、IDT222Aと第1のアース端子37とを接続している第1のアース線路が、IDT225と第1のアース端子37とを接続している第2のアース線路よりも短くされている。従って、第1の平衡端子205側と、第2の平衡端子206側における通過帯域外の減衰特性に差が生じ、平衡度が悪化するおそれがある。これに対して、上記第3の実施形態では、第1,第2の実施形態の場合と同様に、帯域外減衰特性の平衡度を改善することができる。
上記第1〜第3の実施形態では、3IDT型の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ素子を用いた例につき説明したが、本発明は、5IDT型の縦結合型の弾性波フィルタ素子を用いた構造にも適用することができる。すなわち、図9に示す第4の実施形態の弾性波フィルタ装置401は、5IDT型の第1,第2の弾性波フィルタ素子402,403を用いたことを除いては、図1に示した受信用フィルタ4と同様である。従って、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、その説明を省略する。ここでは、第1の弾性波フィルタ素子402が弾性表面波伝搬方向に順に、第4のIDT414、第2のIDT412、第1のIDT411、第3のIDT413及び第5のIDT415を有し、第2の弾性波フィルタ素子403においても、弾性表面波伝搬方向に沿って、第9のIDT424、第7のIDT422、第6のIDT421、第8のIDT423及び第10のIDT425が配置されている。
第1の弾性波フィルタ素子402では、第2,第3のIDT412,413の各一端が共通接続され、不平衡端子9に接続されており、各他端がアース配線部440に電気的に接続されている。そして、第1の平衡端子10に接続される側の第1のIDT411、第4,第5のIDT414,415の各一端が共通接続され、弾性表面波共振子27を介して第1の平衡端子10に接続されている。IDT411,415の各一端が不平衡端子9側に配置されたアース配線部Aにより第1のアース端子37に接続されている。また、IDT415は、反射器417に電気的に接続されている。反射器414,417は、アース配線部440に電気的に接続されている。
第1の平衡端子10に接続されるIDTの内、第1のアース端子37に最も近い第4のIDT414のアース電位に接続される端部は、アース配線部Aには接続されず、第1の反射器416に接続されている。
他方、第2の弾性波フィルタ素子403では、不平衡端子9に接続されている第7,第8のIDT422,423のアース電位に接続される端部は、アース配線部440に接続されている。
他方、第2の平衡端子11に接続される側のIDTである、第6のIDT421及び第9,第10のIDT424,425のアース電位に接続される側の端部はアース配線部35により接続されている。アース配線部35は、反射器426,427にも接続されており、該反射器426が、反射器417に接続されており、かつ反射器427は、アース配線部440に電気的に接続されている。
本実施形態において、第1のアース線路は、IDT411,414,415の内、第1のアース端子37に最も近いIDT414のアース電位に接続される端部と、第1のアース端子37を電気的に接続する線路である。この第1の線路は、IDT414のアース電位に接続される端部に始まり、反射器416、アース配線部440、反射器403、アース配線部35、アース配線部Aを通り、第1のアース端子37で終了している。他方、第2のアース線路は、第2のフィルタ素子403の第2の平衡端子11に接続されるIDTの内最も第1のアース端子37に近いIDT424から第1のアース端子37に至るアース線路であり、IDT424の端部からIDT424と共通接続されている反射器426,417を通り、アース配線Aを通り、第1のアース端子37で終了している線路である。本実施形態においても、第1のアース端子37は、第1,第2のフィルタ素子402,403の不平衡端子9側に配置されており、かつ第1,第2のフィルタ素子402,403間の中心よりも第1のフィルタ素子402側に配置されている。
本実施形態においても、第1のアース線路の長さが、第2のアース線路よりも長くされている。従って、第1の平衡端子10側におけるアースと、第2の平衡端子11側におけるアースの状況の差が小さくされており、それによって、帯域外減衰量の平衡度の改善が図られている。
なお、図10は、上記第3の実施形態の複合フィルタ401に相当する従来例の電極構造を参考までに示す模式的平面図である。この複合フィルタ501では、第1の弾性波フィルタ素子502の第1〜第5のIDT511〜515の内、第4のIDT514のアース電位に接続される側の端部が、アース配線部Bを介して、同じく平衡端子10に接続される側のIDT511,515のアース電位に接続される側の端部とアース配線部Aにより共通接続されている。従って、従来例では、第2のアース線路に比べて、第1のアース線路の長さが短くされている。よって、第1の弾性波フィルタ512と第2の弾性波フィルタ513において、平衡端子10に接続される側のアースの状況と、平衡端子11に接続される側のアースの状況との差が比較的大きいため、帯域外特性における平衡度が悪化するおそれがある。なお、第2の弾性波フィルタ513は、同じく第1〜第5のIDT521〜525と、反射器526,527とを有する。また、第1の弾性波フィルタ512もまた、第1,第2の反射器516,517を有する。
図11は、本発明の第5の実施形態に係る弾性波フィルタ素子の電極構造を示す模式的平面図である。第5の実施形態の弾性波フィルタ装置601では、不平衡端子9と第1,第2の平衡端子10,11との間に、5IDT型の縦結合共振子型の弾性波フィルタ素子602が配置されている。
弾性表面波フィルタ素子602は、第1のIDT611と、第1のIDT611の弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT612,613と、第1〜第3のIDT611〜613が配置されている領域の表面波伝搬方向両側に配置された第4,第5のIDT614,615とを有する。第1〜第5のIDT611〜615が設けられている領域の表面波伝搬方向両側には、第1,第2の反射器616,617が配置されている。IDT614のアース電位に接続される側の端部が、第1の反射器616の端部と電気的に接続されている。同様に、第5のIDT615のアース電位に接続される側の端部が反射器617の一端と電気的に接続されている。
不平衡端子9に、1ポート型弾性表面波共振子12を介して、第2,第3のIDT612,613の各一端が共通接続されている。IDT612,613の各他端は、第2のアース配線部36により電気的に接続されている。
他方、平衡端子に接続される側のIDTである第1のIDT611は、表面波伝搬方向に2分割することにより設けられた第1の分割IDT611aと、第2の分割IDT部611bとを有する。第1のIDT611の第1の分割IDT部611aと、第4のIDT614の一端とが共通接続され、1ポート型弾性表面波共振子27を介して第1の平衡端子10に接続されている。第2の分割IDT部611bと、第5のIDT615の一端とが共通接続されて、1ポート型弾性表面波共振子28を介して第2の平衡端子11に接続されている。
第1のIDT611のアース電位に接続される側の端部と、第5のIDT615のアース電位に接続される側の端部とが、アース配線部Aにより電気的に接続されている。不平衡端子9側に配置されたアース配線部Aとは別に、5IDT型の弾性波フィルタ素子の平衡端子10,11側に第2のアース配線部36が配置されている。第2のアース配線部36には、不平衡端子9に接続されるIDT612,613のアース電位に接続される端部が接続されており、かつ反射器616,617も接続されている。また、反射器616が、前述したように、第4のIDT614のアース電位に接続される側の端部と電気的に接続されているので、第4のIDT614のアース電位に接続される側の端部は、アース配線部36に電気的に接続されている。
本実施形態において、第1のアース端子37は、第1〜第5のIDT611〜615が設けられている部分よりも不平衡端子9側に配置されており、さらに、第1〜第5のIDT611〜615の中心よりも第4のIDT614側に寄せられて配置されている。そして、第1の平衡端子10に接続される第1分割IDT部611a及び第4のIDT614の内、第1のアース端子37に近い側のIDTもしくはIDT部分である第4のIDT614が、第1のアース線路を介して第1のアース端子37に接続されている。ここで、第1のアース線路は、IDT614のアース電位に接続される端部に始まり、反射器616を介し、アース配線部36、反射器617、反射器617とIDT615との共通バスバー、アース配線部Aを通り、第1のアース端子37に至る線路である。
他方、本実施形態において、第2のアース線路とは、第2の平衡端子11に接続される第2分割IDT部611b及びIDT615の内、第1のアース端子37に近い第2分割IDT部611bのアース電位に接続される端部に始まり、アース配線部Aを通り第1のアース端子37に至る線路である。
従って、本実施形態においても、第1のアース線路の長さが第2のアース線路の長さよりも長くされているので、通過帯域外減衰特性の平衡度を該アース配線パターンの長さの差により調整して平衡度を改善することが可能とされている。
なお、参考までに、図12に、図11に示した実施形態の弾性波フィルタ装置の電極構造に相当する従来の弾性波フィルタ装置の電極構造を示す。この弾性波フィルタ装置701では、第4のIDT714のアース電位に接続される側の端部が、アース配線部Bを介してアース配線部Aに電気的に接続されている。
従って、第1の平衡端子側における帯域外減衰特性と、第2の平衡端子側における帯域外減衰特性に差が生じ、帯域外減衰特性の平衡度が悪化するおそれがある。
なお、前述してきた各実施形態及び変形例では、弾性波フィルタ素子として弾性表面波フィルタ素子を用いたが、本発明は、弾性表面波に代えて、弾性境界波を用いてもよい。すなわち、弾性境界波フィルタ素子を用いて、本発明の弾性波フィルタ装置を構成してもよい。

Claims (7)

  1. 不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、
    圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられており、不平衡端子と第1の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第2,第1,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合型の第1の弾性波フィルタ素子と、
    前記圧電基板の前記第1の弾性波フィルタ素子が設けられている部分の弾性波伝搬方向に隔てられて配置されており、不平衡端子と、第2の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第5,第4,第6のIDTと、第4〜第6のIDTが設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第3,第4の反射器とを有する縦結合型の第2の弾性波フィルタ素子とを備え、
    前記第1,第4のIDTの各一端が前記不平衡端子に接続されており、各他端がアース電位に接続されており、前記第2,第3のIDTの各一端が第1の平衡端子に、各他端がアース電位に接続され、前記第5,第6のIDTの各一端が第2の平衡端子に、各他端がアース電位に接続されるように構成されており、
    前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子よりも前記不平衡端子側に、かつ前記第1,第2の弾性波フィルタ素子間の中点よりも前記第1の弾性波フィルタ素子側に設けられており、
    前記第2,第3のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記第5,第6のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置。
  2. 不平衡端子と第1,第2の平衡端子とを有し、平衡−不平衡変換機能を有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、
    圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成された縦結合共振子型の第1〜第4の弾性波フィルタ素子とを備え、
    第1〜第4の弾性波フィルタ素子の内3つの素子の入力信号に対する出力信号の位相差が同相にされており、かつ残りの1つの弾性波フィルタ素子の入力信号に対する出力信号の位相に対して180°異ならされており、
    前記第1の弾性波フィルタ素子が、弾性波伝搬方向に順に配置された第2,第1,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合型の弾性波フィルタ素子であり、
    前記第2の弾性波フィルタ素子が、前記圧電基板の前記第1の弾性波フィルタ素子が設けられている部分の弾性波伝搬方向に隔てられて配置されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第5,第4,第6のIDTと、第4〜第6のIDTが設けられている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第3,第4の反射器とを有する縦結合型の弾性波フィルタ素子であり、
    前記第1,第2の弾性波フィルタ素子の第1,第4のIDTの各一端が共通接続されて前記不平衡端子に接続されており、前記第1の弾性波フィルタ素子が前記第3の弾性波フィルタ素子を介して第1の平衡端子に接続されており、前記第2の弾性波フィルタ素子が前記第4の弾性波フィルタ素子を介して第2の平衡端子に接続されており、
    前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子よりも前記不平衡端子側に、かつ前記第1,第2の弾性波フィルタ素子間の中点よりも前記第1の弾性波フィルタ素子側に設けられており、
    前記第2,第3のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記各第5,第6のIDTの内、前記第1のアース端子に近い側のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置。
  3. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に配置された第1のIDTと、
    第1のIDTの弾性波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが配置されている部分の弾性波伝搬方向両側に配置された第4,第5のIDTと、第1〜第5のIDTが設けられている部分の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合共振子型のバランス型弾性波フィルタ装置であって、
    不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有し、
    前記第2及び第3のIDTの各一端が前記不平衡端子に接続されており、
    前記第1のIDTが弾性波伝搬方向に分割されて設けられた第1の分割IDT部及び第2の分割IDT部を有し、
    前記第1の分割IDT部及び前記第4のIDTが前記第1の平衡端子に接続されており、前記第2の分割IDT部及び前記第5のIDTが前記第2の平衡端子に接続されており、
    前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1〜第5のIDTよりも前記不平衡端子側に、かつ第1のIDTの中心よりも第4のIDT方向に寄せられて設けられており、
    前記第4のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記第2の分割IDT部を前記第1のアース端子に接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置。
  4. 不平衡端子と、第1,第2の平衡端子とを有するバランス型弾性波フィルタ装置であって、
    圧電基板と、前記圧電基板上に設けられており、不平衡端子と第1の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に沿って順に、配置された、第4,第2,第1,第3及び第5のIDTと、第1〜第5のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第1,第2の反射器とを有する縦結合型の第1の弾性波フィルタ素子と、
    前記圧電基板の前記第1の弾性波フィルタ素子が設けられている部分の弾性波伝搬方向または弾性波伝搬方向と逆方向に隔てられて配置されており、不平衡端子と第2の平衡端子との間に接続されており、弾性波伝搬方向に順に配置された第9,第7,第6,第8及び第10のIDTと、第6〜第10のIDTが配置されている領域の弾性波伝搬方向両側に配置された第3,第4の反射器とを有する縦結合型の第2の弾性波フィルタ素子とを備え、
    前記第2,第3のIDT及び前記第7,第8のIDTの各一端が共通接続されて前記不平衡端子に接続されており、各他端がアース電位に接続されており、前記第4,第1及び第5のIDTの各一端がアース電位に、各他端が第1の平衡端子に接続されており、前記第9,第6及び第10のIDTの各一端がアース電位に接続されており、各他端が第2の平衡端子に接続されており、
    前記圧電基板上において、外部のアース電位に接続される第1のアース端子が、前記第1,第2の弾性波フィルタ素子よりも前記不平衡端子側に、かつ前記第1,第2の弾性波フィルタ素子の中点よりも前記第1の弾性波フィルタ素子側に設けられており、
    前記第4のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子とを接続している第1のアース線路が、前記第9のIDTのアース電位に接続される端部と前記第1のアース端子と接続している第2のアース線路に比べて長くされていることを特徴とする、バランス型弾性波フィルタ装置。
  5. 前記不平衡端子に接続されているIDTのアース電位に接続される端部に接続されており、かつ当該IDTを挟んで前記不平衡端子が設けられている側とは反対側に配置されている第2のアース端子をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバランス型弾性波フィルタ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバランス型弾性波フィルタ装置を備えることを特徴とする、複合フィルタ。
  7. 前記複合フィルタが、前記バランス型弾性波フィルタ装置と、該バランス型弾性波フィルタ装置とは異なる弾性波フィルタ装置とを有し、前記バランス型弾性波フィルタ装置と、該他の弾性波フィルタ装置とが、1つの圧電基板上に設けられており、前記バランス型弾性波フィルタ装置及び前記他の弾性波フィルタ装置が前記第1のアース端子を共有している、請求項6に記載の複合フィルタ。
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