JP2007104052A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】不平衡−平衡の入出力、部品点数を少なくして入出力共に低インピーダンス化し、さらに帯域外減衰量特性を改善する。
【解決手段】フィルタ特性を同等にした2組の3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部(3IDT−LCMR)11,12は互いに入出力位相が180度異なる構成とし、両SAWフィルタ部の中央IDT電極11A、12Aの一方の端子を接地して他方の端子を並列接続して不平衡入力ポートとし、両SAWフィルタ部の4つの外側IDT電極11B、11C、12B、12Cのうちの位相が同相になる2つの端子同士を並列接続して平衡出力ポートとする。
外側IDT電極11B、11C、12B、12Cの並列接続を不平衡入力ポートとし、中央IDT電極11A、11Bの並列接続を平衡出力ポートとする構成、出力ポートを不平衡、入力ポートを平衡とする構成も含む。
【選択図】 図1
【解決手段】フィルタ特性を同等にした2組の3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部(3IDT−LCMR)11,12は互いに入出力位相が180度異なる構成とし、両SAWフィルタ部の中央IDT電極11A、12Aの一方の端子を接地して他方の端子を並列接続して不平衡入力ポートとし、両SAWフィルタ部の4つの外側IDT電極11B、11C、12B、12Cのうちの位相が同相になる2つの端子同士を並列接続して平衡出力ポートとする。
外側IDT電極11B、11C、12B、12Cの並列接続を不平衡入力ポートとし、中央IDT電極11A、11Bの並列接続を平衡出力ポートとする構成、出力ポートを不平衡、入力ポートを平衡とする構成も含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、携帯電話などの移動体端末に実装されて高周波信号を弁別する弾性表面波(SAW)フィルタに係り、特に入出力信号を不平衡−平衡変換し、かつ低インピーダンス化した弾性表面波フィルタに関する。
図5は、移動体端末のフロントエンド部に弾性表面波フィルタを実装した例を示す。本例では、アンテナ1の直下にアンテナスイッチ2が配置され、受信側は圧電基板上に形成された受信SAWフィルタ部3によってアンテナスイッチ2を通した受信高周波信号を弁別する。送信側は送信SAWフィルタ部4によって弁別した送信高周波信号をアンテナスイッチ2を通してアンテナ1に出力する。
SAWフィルタ部3の受信出力は、整合回路5によってインピーダンスマッチングを得て受信アンプ(LNA:ローノイズアンプ)6の入力とする。同様に、送信アンプ(PA:パワーアンプ)7の出力は、整合回路8によってインピーダンスマッチングを得てSAWフィルタ部4の入力とする。
また、アンテナスイッチ2は不平衡入出力の回路構成になるのに対して、受信アンプ6は平衡入力の回路構成(例えば差動増幅回路)になるため、SAWフィルタ部3は不平衡入力から平衡出力を得る回路構成にされ、送信アンプ7は平衡出力の回路構成(例えば高周波トランス出力)になるため、SAWフィルタ部4は平衡入力から不平衡出力を得る回路構成にされる。
この不平衡−平衡変換ができる回路方式としては、互いに入力位相が180度異なる3IDT−LCMR(3IDTタイプの縦結合共振子型SAWフィルタ部)同士を電気的に並列接続して入力端子とし、出力は電気的に直列接続して平衡端子出力を構成し、この直列接続点を接地端子とすることで、終端インピーダンスが高い平衡駆動出力を得るものがある(例えば、特許文献1参照)。
なお、3IDT−LCMRは、図6に示すように、圧電基板上にその弾性表面波伝搬方向に沿って複数本の電極指をもつ3つのIDT(インター・ディジタル・トランスデューサ)91〜93を形成し、さらに最外側に反射器94、95を設けたものである。IDT91(93)については、櫛状電極91a(93a)、91b(93b)を互いにかみ合わせるように配置して同様の対を形成し、対をなす一方の櫛状電極91a(93a)を例えば入力ポート96に接続すると共に、対をなす他方の櫛状電極91b(93b)を例えば接地し、またIDT92については、櫛状電極92a、92bを互いにかみ合わせるように配置して対を形成し、その一方を接地し、他方を例えば出力ポート97に接続している。
このように構成された3IDT−LCMRは、一方の入力側IDT(例えば91、93)に入力された電気信号を弾性表面波に変換して他方の出力側IDT(例えば92)に伝搬させ、この出力側IDTで弾性表面波を電気信号に逆変換して取り出す。このように入力側IDTの電極配置と、出力側IDTの電極配置との違いによってその入出力位相を180度反転させることができる。また、IDTの櫛状電極を構成する電極指のピッチ、形状などの違いによって、弾性表面波の伝搬特性、つまりフィルタ周波数特性などを変更できる。
不平衡−平衡変換ができる他の回路方式としては、SAWフィルタ部の出力側または入力側のIDTの一対の電極間に、直列腕弾性表面波共振子と、並列腕弾性表面波共振子とを対称格子状に接続した平衡型弾性表面波フィルタを接続したものがある(例えば、特許文献2参照)。
近年、移動体端末の小型化、低価格化が進み、高周波部の部品削減は重要な命題となっている。さらに、SAWフィルタ部の後段に配置される受信アンプの終端条件は、従来の100Ω〜数百Ωの高いインピーダンスから、50Ω以下の低いインピーダンスへの要求も多くなってきている。
例えば、図5の構成において、受信側は、アンテナ1から入力した信号は、スイッチ2によって受信用SAWフィルタ部3に不平衡駆動で50Ωの終端インピーダンスにて接続され、また、SAWフィルタ部3の後段にある受信アンプ6は平衡駆動で、近年は30Ω〜50Ω程度の低インピーダンス終端が要望される。したがって、受信アンプ6の前段に配置されるSAWフィルタ部3は、入力が不平衡駆動の50Ω終端、出力は平衡駆動で30Ω〜50Ω程度のものが要求され、この入出力インピーダンスを呈することにより、従来必要であった整合回路5を削減できる。
これら要求される電気的性能に対して、特許文献1のように、終端インピーダンスが高い平衡駆動出力になるSAWフィルタ部を使用した場合、受信アンプ6や送信アンプ7との間に整合回路5,8を必要とし、この整合回路の部品(コンデンサやコイル)の点数が多く必要になるし、必要とする回路スペースも大きくなる。また、整合回路の設計、調整が複雑になる。
この点、特許文献2の方式は、出力インピーダンスを低く抑えることができるが、SAWフィルタ部として重要な特性である帯域外減衰量特性が不十分なものであった。
本発明の目的は、不平衡−平衡の入出力回路構成になり、部品点数を少なくして入出力共に低インピーダンス化した特性になり、さらに帯域外減衰について良好な特性が得られる弾性表面波フィルタを提供することにある。
前記の課題を解決するための本発明は、以下の構成を特徴とする。
(1)中央IDT電極の両側に各々外側IDT電極を設けて構成した3IDTタイプ縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部を2個用い、
一方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極と他方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極とを同じ電極指の配置とすると共に、各中央IDT電極の一方の端子を接地し、各中央IDT電極の他方の端子を互いに並列接続して不平衡入力ポート又は不平衡出力ポートとし、
一方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の組の電極指の配置と他方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の電極指の配置とを互いに逆向きにし、これら外側IDT電極の端子のうちの入出力位相が同相になる4つの端子同士を互いに並列接続して平衡出力ポート又は平衡入力ポートとした構成を特徴とする。
一方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極と他方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極とを同じ電極指の配置とすると共に、各中央IDT電極の一方の端子を接地し、各中央IDT電極の他方の端子を互いに並列接続して不平衡入力ポート又は不平衡出力ポートとし、
一方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の組の電極指の配置と他方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の電極指の配置とを互いに逆向きにし、これら外側IDT電極の端子のうちの入出力位相が同相になる4つの端子同士を互いに並列接続して平衡出力ポート又は平衡入力ポートとした構成を特徴とする。
(2)中央IDT電極の両側に各々外側IDT電極を設けて構成した3IDTタイプ縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部を2個用い、
一方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の組の電極指の配置と他方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の電極指の配置とを同じ配置とすると共に、これら外側IDT電極の端子のうちの入出力位相が同相になる4つの端子同士を互いに並列接続し、他の端子を接地して平衡入力ポート又は平衡出力ポーとし、
一方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極と他方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極とを互いに逆向きにすると共に、これら中央IDT電極のうちの入出力位相が同相になる2つの端子同士を互いに並列接続して平衡出力ポート又は平衡入力ポートとした構成を特徴とする。
一方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の組の電極指の配置と他方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の電極指の配置とを同じ配置とすると共に、これら外側IDT電極の端子のうちの入出力位相が同相になる4つの端子同士を互いに並列接続し、他の端子を接地して平衡入力ポート又は平衡出力ポーとし、
一方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極と他方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極とを互いに逆向きにすると共に、これら中央IDT電極のうちの入出力位相が同相になる2つの端子同士を互いに並列接続して平衡出力ポート又は平衡入力ポートとした構成を特徴とする。
以上のとおり、本発明のSAWフィルタ部によれば、2組の3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部によって、不平衡−平衡の入出力回路を実現し、部品点数を少なくして入出力共に低インピーダンス化した特性を実現でき、また良好な帯域外減衰量特性が得られる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態を示すSAWフィルタ部の回路構成図である。圧電基板上には、3つのIDT部をもつ3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部(3IDT−LCMR)を2組形成する。これらSAWフィルタ部11と12は、フィルタ特性(中心周波数、入出力インピーダンス、位相特性、ゲイン特性など)を同等にした構成とする。
図1は、本発明の実施形態を示すSAWフィルタ部の回路構成図である。圧電基板上には、3つのIDT部をもつ3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部(3IDT−LCMR)を2組形成する。これらSAWフィルタ部11と12は、フィルタ特性(中心周波数、入出力インピーダンス、位相特性、ゲイン特性など)を同等にした構成とする。
また、SAWフィルタ部11と12は、入出力位相が互いに180度異なる電極構成とする。すなわち、SAWフィルタ部11とSAWフィルタ部12は、信号入力側にする中央IDT電極11A,12Aを同じ電極指配置とし、中央IDT電極の両側に設けて信号出力側にする。外側IDT電極12B及び12Cの組の電極指は、外側IDT電極11B及び11Cの組の電極指の配置を反転した構成としている。なお11D、11E、12D、12Eは反射器である。
SAWフィルタ部11の中央IDT電極11AとSAWフィルタ部12の中央IDT電極12Aは、一方の端子を電気的に並列接続し、他方の端子を接地した不平衡入力回路に構成して不平衡入力ポート13に接続する。この不平衡入力ポート13への入力信号の印加に対して、SAWフィルタ部11の外側IDT電極11B、11Cの出力端子OUT−A、OUT−Bは入力信号と同相の出力に、出力端子OUT−C、OUT−Dは入力信号と逆相(180度異なる)の出力になる。
一方、SAWフィルタ部12では、外側IDT電極12B及び12Cの組の電極指の配置を、SAWフィルタ部11の外側IDT電極11B及び11Cの組の電極指の配置に対して、逆の向きとして入出力位相を180度異ならせているため、入力信号の印加に対して、SAWフィルタ部12の外側IDT電極12B、12Cの出力端子OUT−A、OUT−Bは入力信号と逆相(180度異なる)の出力に、出力端子OUT−C、OUT−Dは入力信号と同相の出力になる。
従ってSAWフィルタ部11の出力端子OUT−A、OUT−Bと、SAWフィルタ部12の出力端子OUT−C、OUT−Dとをワイヤ配線等で電気的に接続して出力ポート(+)14とし、同様に、SAWフィルタ部12の出力端子OUT−A、OUT−Bと、SAWフィルタ部11の出力端子OUT−C、OUT−Dとをワイヤ配線等で電気的に接続して出力ポート(−)15とすると、これら出力ポート(+)14と出力ポート(−)15は平衡出力端子となる。
以上のようにしてSAWフィルタ部を構成することにより、入力ポート13には負荷として2組のSAWフィルタ部が並列接続され、両負荷のインピーダンスがそれぞれ100Ωとすれば、入力ポート13からみた入力インピーダンスは50Ωに半減される。ただし、出力ポート14、15に接続される負荷の入力インピーダンスの存在によって多少の変化が生じる。
一方、出力ポート(+)14には、SAWフィルタ部11の出力端子OUT−A、OUT−Bと、これらと同相のSAWフィルタ部12の出力端子OUT−C、OUTO−Dが並列接続されるため、負荷として4つのIDT電極が並列接続され、各負荷のインピーダンスがそれぞれ100Ωとすれば、出力ポート(+)14からみた出力インピーダンスが25Ωになる。同様に、出力ポート(−)15には、SAWフィルタ部12の出力端子OUT−A、OUT−Bと、これらと同相のSAWフィルタ部11の出力端子OUT−C、OUT−Dが並列接続されるため、負荷として4つのIDT電極が並列接続され、各負荷のインピーダンスがそれぞれ100Ωとすれば、出力ポート(−)15からみた出力インピーダンスが25Ωになる。したがって、出力ポート(+)14と出力ポート(−)15の平衡出力には、25Ωのものを得ることができる。ただし、入力ポート13に接続される信号源の出力インピーダンスの存在によって多少の変化が生じる。
なお、各IDTの入出力インピーダンスは、その電極指の配置と構造によって適宜設計変更できるものであり、そのパラメータを調整することにより、例えば、30〜50Ωの終端出力を得ることができる。
したがって、本実施形態になるSAWフィルタ部によれば、不平衡入力−平衡出力になり、部品点数としては2組の3IDTで済み、しかも入出力共に低インピーダンス化した特性を得ることができる。
さらに、本実施形態になるSAWフィルタ部を試作し、その帯域外減衰量特性を計測した試験を行ってみると、従来のSAWフィルタ部に比べて、改善された特性が得られた。図2は本実施形態におけるSAWフィルタ部の40MHZ〜6GHZまでの減衰特性例を示し、図3は特許文献2のSAWフィルタ部の減衰特性例を示す。図2と図3の40MHZ〜1.7GHZと2GHZ〜6GHZの減衰特性を比較すると、図2では図3よりも約5dB程度、減衰量が大きく改善されている。
(実施形態2)
図4は、本発明の他の実施形態を示す。第1の実施の形態では、外側IDT電極11B及び11Cの組の電極指の配置に対して、外側IDT電極12B及び12Cの組の電極指の配置が反転された構成としているのに対し、この例では、外側IDT電極11B及び11Cの組と外側IDT電極12B及び12Cの組とは、同じ電極指の配置としている。また第1の実施の形態では、中央IDT電極11A,12Aを同じ電極指配置としているが、この例では、中央IDT電極12Aの電極指の配置は、中央IDT電極11Aの電極指の配置を反転した構成となっている。
そしてSAWフィルタ部11の2つの外側IDT電極11B及び11Cの一端側とSAWフィルタ部12の2つの外側IDT電極12B及び12Cの一端側とは、ワイヤ配線等で電気的に並列接続して不平衡入力ポート13に接続され、また外側IDT電極11B、11C、12B及び12Cの他端側は接地される。この不平衡入力ポート13への入力信号の印加に対して、SAWフィルタ部11の1つの中央IDT電極11Aの出力端子OUT−Aは入力信号と逆相の出力に、出力端子OUT−Bは入力信号と同相の出力になる。
図4は、本発明の他の実施形態を示す。第1の実施の形態では、外側IDT電極11B及び11Cの組の電極指の配置に対して、外側IDT電極12B及び12Cの組の電極指の配置が反転された構成としているのに対し、この例では、外側IDT電極11B及び11Cの組と外側IDT電極12B及び12Cの組とは、同じ電極指の配置としている。また第1の実施の形態では、中央IDT電極11A,12Aを同じ電極指配置としているが、この例では、中央IDT電極12Aの電極指の配置は、中央IDT電極11Aの電極指の配置を反転した構成となっている。
そしてSAWフィルタ部11の2つの外側IDT電極11B及び11Cの一端側とSAWフィルタ部12の2つの外側IDT電極12B及び12Cの一端側とは、ワイヤ配線等で電気的に並列接続して不平衡入力ポート13に接続され、また外側IDT電極11B、11C、12B及び12Cの他端側は接地される。この不平衡入力ポート13への入力信号の印加に対して、SAWフィルタ部11の1つの中央IDT電極11Aの出力端子OUT−Aは入力信号と逆相の出力に、出力端子OUT−Bは入力信号と同相の出力になる。
一方、SAWフィルタ部12では、中央IDT電極12AをSAWフィルタ部11の中央IDT電極11Aとは逆の向きの電極配置とし、入出力位相を180度異ならせているため、入力信号の印加に対して、SAWフィルタ部12の中央IDT電極12Aの出力端子OUT−Cは入力信号と逆相の出力に、出力端子OUT−Dは入力信号と同相の出力になる。
SAWフィルタ部11の出力端子OUT−Aと、SAWフィルタ部12の出力端子OUT−Dとをワイヤ配線等で電気的に接続して出力ポート(+)14とする。同様に、SAWフィルタ部12の出力端子OUT−Cと、SAWフィルタ部11の出力端子OUT−Bとをワイヤ配線等で電気的に接続して出力ポート(−)15とする。こうしてこれら出力ポート(+)14と出力ポート(−)15を平衡出力端子とする。
以上の構成とすれば、SAWフィルタ部11の2つの外側電極11B及び11CとSAWフィルタ部12の2つの外側IDT電極12B及び12Cとは同じ向きに電極指が配置され、各一端側が並列接続されかつ他端側が並列接続され、そこに入力ポート13から信号が印加されると、出力端子OUT−A、OUT−Dには入力信号と同相の出力が現れ、出力端子OUT−B、OUT−Cには入力信号と逆相の出力が現れる。
この構成の場合、入力ポート13からみて4つの外側電極が並列接続されるため、入力インピーダンスを例えば1/4に低減できる。一方、出力ポート14,15からみて2つの同相の中央IDT電極が並列接続されるため、出力インピーダンスを例えば半減できる。
したがって、ワイヤ配線等で、出力端子OUT−A、OUT−Dを出力ポート(+)14と接続し、出力端子OUT−B、OUT−Cを出力ポート15と接続すれば、例えば、50Ωの不平衡入力信号をポート1に印加した場合、ポート14,15間では、SAWフィルタ部11,12のパラメータを調整することにより、30〜50Ω終端での平衡出力が得られる。
本実施形態においても、不平衡入力−平衡出力になり、部品点数としては2組の3IDTで済み、しかも入出力共に低インピーダンス化した特性を得ることができる。さらに、帯域外減衰量特性の改善が期待できる。
なお、以上までの実施形態において、2組の3IDTの互いの電極構成(入力ポートに対する同相と逆相の違い、および出力ポートに対する同相と逆相の違い)とそれらの電極間のワイヤ接続構造は適宜設計変更して同等の作用効果を得ることができる。
また、実施形態では不平衡入力−平衡出力のSAWフィルタ部とする場合を示すが、図5におけるSAWフィルタ部4のように、平衡入力−不平衡出力を必要とし、入出力共に低インピーダンス化が要求されるフィルタとしても適用できる。
1 アンテナ
2 スイッチ
3、4 SAWフィルタ部
5、8 整合回路
6 ローノイズアンプ
7 パワーアンプ
11、12 3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部(3IDT−LCMR)
13 入力ポート
14 出力ポート(+)
15 出力ポート(−)
2 スイッチ
3、4 SAWフィルタ部
5、8 整合回路
6 ローノイズアンプ
7 パワーアンプ
11、12 3IDTタイプ縦結合共振子型SAWフィルタ部(3IDT−LCMR)
13 入力ポート
14 出力ポート(+)
15 出力ポート(−)
Claims (2)
- 中央IDT電極の両側に各々外側IDT電極を設けて構成した3IDTタイプ縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部を2個用い、
一方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極と他方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極とを同じ電極指の配置とすると共に、各中央IDT電極の一方の端子を接地し、各中央IDT電極の他方の端子を互いに並列接続して不平衡入力ポート又は不平衡出力ポートとし、
一方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の組の電極指の配置と他方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の電極指の配置とを互いに逆向きにし、これら外側IDT電極の端子のうちの入出力位相が同相になる4つの端子同士を互いに並列接続して平衡出力ポート又は平衡入力ポートとした構成を特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 中央IDT電極の両側に各々外側IDT電極を設けて構成した3IDTタイプ縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部を2個用い、
一方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の組の電極指の配置と他方の弾性表面波フィルタ部の外側IDT電極の電極指の配置とを同じ配置とすると共に、これら外側IDT電極の端子のうちの入出力位相が同相になる4つの端子同士を互いに並列接続し、他の端子を接地して平衡入力ポート又は平衡出力ポーとし、
一方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極と他方の弾性表面波フィルタ部の中央IDT電極とを互いに逆向きにすると共に、これら中央IDT電極のうちの入出力位相が同相になる2つの端子同士を互いに並列接続して平衡出力ポート又は平衡入力ポートとした構成を特徴とする弾性表面波フィルタ。
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