JPWO2008053651A1 - 弾性表面波フィルタ装置及びデュプレクサ - Google Patents

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Abstract

フィルタ特性の急峻性を高めることができ、かつ通過帯域幅の拡大を図ることが可能とされている弾性表面波フィルタ装置を提供する。縦結合共振子型の第1の弾性表面波フィルタ部10と第2の弾性表面波フィルタ部20とが縦続接続されており、双方の第2のIDT12,22同士を電気的に接続している第1の信号ライン6を流れる信号の位相が、双方の第3のIDT13,23を接続している第2の信号ライン7を流れる信号の位相と180°異なっており、第1,第2の信号ライン6,7に間に弾性表面波共振子31が接続されており、弾性表面波共振子31の共振点がフィルタ通過帯域の低域側端部近傍の減衰域に、または反共振点がフィルタの通過帯域高域側端部近傍の減衰域に配置されている、弾性表面波フィルタ装置1。

Description

本発明は、複数の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ部を縦続接続してなる構造を有する弾性表面波フィルタ装置及び該弾性表面波フィルタ装置を用いたデュプレクサに関し、より詳細には、段間に弾性表面波共振子が電気的に接続されている弾性表面波フィルタ装置及びデュプレクサに関する。
携帯電話機のRF段に、帯域フィルタとして弾性表面波フィルタ装置が広く用いられている。この種の弾性表面波フィルタ装置では、高周波化に対応可能であり、かつ平衡−不平衡変換機能を有することが強く求められている。
他方、近年、携帯電話機では、使用する周波数帯域幅が広くなり、かつ送信側周波数帯と受信側周波数帯とが近接してきている。従って、使用される帯域フィルタにおいては、通過帯域幅が広くかつ周波数選択性が高いこと、すなわちフィルタ特性の急峻性に優れていることが求められている。
フィルタ特性の急峻性を高めるために、従来、縦結合共振子型弾性表面波フィルタに直列または並列に弾性表面波共振子を接続する技術が広く用いられている。
弾性表面波共振子を縦結合共振子型弾性表面波フィルタに直列に接続した構成では、弾性表面波共振子の共振点をフィルタの通過帯域内に、反共振点を通過帯域高域側端部近傍の減衰域に配置することにより、通過帯域高域側における急峻性を高めることができる。
他方、弾性表面波共振子を縦結合共振子型弾性表面波フィルタに並列に接続した構成では、弾性表面波共振子の反共振点を通過帯域内に配置し、共振点を通過帯域低域側端部近傍の減衰域に配置することにより、通過帯域低域側における急峻性を高めることができる。
なお、弾性表面波共振子を縦結合共振子型弾性表面波フィルタの入力端に接続するか、あるいは出力端に接続するかは、入力端子及び出力端子のインピーダンスなどを考慮して選択すればよい。
他方、2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタを2段縦続接続した構成では、2つの弾性表面波フィルタの間、すなわち段間に弾性表面波共振子を接続することも考えられる。下記の特許文献1には、段間に弾性表面波共振子が接続されている2段縦続接続型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置が開示されている。
図12は、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置を模式的に示す平面図である。
弾性表面波フィルタ装置1001では、圧電基板1002上に、図示されている電極構造が形成されている。弾性表面波フィルタ装置1001は、入力端子1003と、出力端子1004とを有する。入力端子1003と出力端子1004との間に、縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部1005,1006が接続されている。
第1,第2の弾性表面波フィルタ部1005,1006は、それぞれ、弾性表面波伝搬方向において隣り合うように配置された第1,第2のIDT1005a,1005b,1006a,1006bを有する。また、IDT1005a,1005bが設けられている表面波伝搬方向両側に、反射器1005c,1005dが配置されている。同様に、弾性表面波フィルタ部1006においても、反射器1006c,1006dが、IDT1006a,1006bが設けられている部分の表面波伝搬方向両側に配置されている。
入力端子1003に、第1の弾性表面波フィルタ部1005の第1のIDT1005aの一端が接続されている。他方、出力端子1004に、第2の弾性表面波フィルタ部1006の第2のIDT1006bの一端が接続されている。第2のIDT1005bの一端と、第1のIDT1006aの一端とが信号ライン1007により接続され、それによって、第1,第2の弾性表面波フィルタ部1005,1006が電気的に接続されている。IDT1005a,1005b,1006a,1006bの各他方端はアース電位に接続されている。
弾性表面波フィルタ装置1001では、第1,第2の弾性表面波フィルタ部1005,1006が2段縦続接続されている構成において、信号ライン1007とアース電位との間に、弾性表面波共振子1008が接続されている。弾性表面波共振子1008の一端が、信号ライン1007に、他端がアース電位に接続されている。すなわち、弾性表面波共振子1008が、段間部において、信号ラインとアース電位との間に接続されている。
ここでは、弾性表面波共振子1008の共振点を通過帯域の高周波側の減衰域に配置することにより、通過帯域高域側の減衰域における減衰量の拡大が図られている。すなわち、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置1001では、通過帯域低域側の急峻性を高めるのではなく、通過帯域高域側の減衰域における減衰量の拡大を図るために弾性表面波共振子1008が接続されている。
特開平4−54011号公報
特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置1001では、段間部に弾性表面波共振子1008が並列に、すなわちIDT1005b,1006aと並列に接続されており、弾性表面波共振子1008の一端がアース電位に接続されている。そのため、段間部における対アース電位に対する静電容量が大きくなり、それによって、通過帯域幅が狭くなり、広帯域化に対応することができないという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、縦結合共振子型の複数の弾性表面波フィルタを縦続接続し、段間に弾性表面波共振子を接続した構成であって、フィルタ特性の急峻性を高めることができ、かつ通過帯域幅を拡げ得ることを可能とする弾性表面波フィルタ装置を提供することにある。
第1の発明は、圧電基板と、前記圧電基板上に構成されており、縦続接続されている縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部と、前記圧電基板上に構成されている少なくとも1個の弾性表面波共振子とを備え、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部は、それぞれ、第1のIDTと、第1のIDTの弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両端に配置された第1,第2の反射器とを有しており、かつ第1,第2の弾性表面波フィルタ部の弾性表面波伝搬方向が平行とされており、前記第1の弾性表面波フィルタ部の第2のIDTと、第2の弾性表面波フィルタ部の第2のIDTとを電気的に接続している第1の信号ラインと、前記第1の弾性表面波フィルタ部の第3のIDTと、第2の弾性表面波フィルタ部の第3のIDTとを電気的に接続している第2の信号ラインとをさらに備え、前記第1の信号ラインを伝送される電気信号に対し、前記第2の信号ラインを伝送される電気信号の位相が180°異なっており、前記少なくとも1個の弾性表面波共振子が、前記第1の信号ラインと前記第2の信号ラインとの間に接続されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ装置である。
また、第2の発明は、圧電基板と、前記圧電基板上に構成されており、縦続接続されている縦結合共振子型の5IDT型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部と、前記圧電基板上に構成されている少なくとも2個の弾性表面波共振子とを備え、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部は、第1のIDTと、前記第1のIDTの弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、前記第1〜第3のIDTが設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両側に配置された第4,第5のIDTと、弾性表面波伝搬方向両端に配置された第1,第2の反射器とをそれぞれ有しており、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の各第1のIDTが、表面波伝搬方向に2分割することにより設けられた第1,第2の分割IDT部をそれぞれ有しており、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部における弾性表面波伝搬方向が平行とされており、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の第4のIDT同士を電気的に接続している第1の信号ラインと、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の各第1のIDTの第1の分割IDT部同士を電気的に接続している第2の信号ラインと、第1,第2の弾性表面波フィルタ部の第1のIDTの第2の分割IDT部同士を電気的に接続している第3の信号ラインと、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の第5のIDT同士を電気的に接続している第4の信号ラインとをさらに備え、前記第1の信号ラインを伝搬する電気信号の位相と、第2の信号ラインを伝搬する電気信号の位相とが180°異なっており、かつ第3の信号ラインを伝搬する電気信号の位相と、第4の信号ラインを伝搬する電気信号の位相とが180°異なっており、前記第1の信号ラインと前記第2の信号ラインとの間及び前記第3の信号ラインと前記第4の信号ラインとの間に、前記少なくとも2個の弾性表面波共振子の内少なくとも1個の弾性表面波共振子がそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ装置である。
また、第1,第2の発明(以下、本発明と適宜総称する)のある特定の局面では、前記第1の弾性表面波フィルタ部が不平衡端子に接続されており、前記第2の弾性表面波フィルタ部が第1,第2の平衡端子に接続されており、それによって、本発明に従って、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置を提供することができる。
また、本発明に係る弾性表面波フィルタ装置は、平衡−不平衡変換機能を有するものに限らず、前記第1の弾性表面波フィルタ部が第1の不平衡端子に、前記第2の弾性表面波フィルタ部が第2の不平衡端子に接続されており、不平衡信号入力−不平衡信号出力フィルタであってもよく、また、前記第1の弾性表面波フィルタ部が、第1,第2の平衡端子に、前記第2の弾性表面波フィルタ部が第3,第4の平衡端子に接続されており、平衡信号入力(出力)−平衡信号出力(入力)フィルタであってもよい。
また、本発明によれば、上記本発明に従って構成された弾性表面波フィルタ装置を帯域フィルタとして備えるデュプレクサを提供することとができ、従って、フィルタ特性の急峻性に優れ、かつ広帯域化に容易に対応可能なデュプレクサを提供することが可能となる。
(発明の効果)
第1の発明によれば、第1〜第3のIDTを有する縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部が縦続接続されており、第2のIDT同士を電気的に接続している第1の信号ラインと、第3のIDT同士を電気的に接続している第2の信号ラインとで、伝送される信号の位相が反転されるように各IDTが設定されており、さらに第1,第2の信号ライン間に弾性表面波共振子が接続されているため、フィルタ特性の急峻性を高めることができ、かつ通過帯域幅を広くすることができる。すなわち、第1,第2の信号ライン間で、位相がほぼ反転した信号が伝送されているので、第1,第2の信号ライン間に弾性表面波共振子が接続されることにより、第1,第2の信号ラインから弾性表面波共振子に伝送されてくる信号が相殺される。それによって、フィルタ特性の急峻性を確保される。また、段間部のアースラインが大幅に減らされることになるため、対接地容量が小さくなり、通過帯域幅が広げられる。
また、第2の発明に係る弾性表面波フィルタ装置によれば、第1〜第5のIDTを有する縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部が縦続接続されており、上記第1の信号ラインと第2の信号ラインとで、伝送される信号の位相が反転され、かつ第3,第4の信号ライン間で伝送される信号の位相が反転されるように各IDTが設定されており、第1の信号ラインと第2の信号ラインとの間及び第3の信号ラインと第4の信号ラインとの間に、それぞれ、少なくとも1個の弾性表面波共振子が電気的に接続されているため、第1の発明の場合と同様に、フィルタ特性の急峻性を高めることができ、かつ通過帯域幅を拡げることが可能となる。
よって、本発明によれば、フィルタ特性の急峻性に優れているだけでなく、広帯域化に容易に対応し得る弾性表面波フィルタ装置を提供することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図2は、第1の実施形態及び比較例の弾性表面波フィルタ装置のフィルタ特性を示す図である。 図3は、比較例として用意した弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図4は、第1の実施形態の弾性表面波フィルタ装置における圧電基板上の電極部分の配置を説明するための模式的平面図である。 図5は、比較例の弾性表面波フィルタ装置における圧電基板上の電極部分の配置を説明するための模式的平面図である。 図6は、第2の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図7は、第3の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図8は、第4の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図9は、第5の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図10は、第6の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図11は、第7の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。 図12は、従来の弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。
符号の説明
1…弾性表面波フィルタ装置
2…圧電基板
3…不平衡端子
4,5…第1,第2の平衡端子
6,7…第1,第2の信号ライン
6a,7a…第1,第2の信号ライン
6b,7b…第3、第4の信号ライン
10,10A…第1の弾性表面波フィルタ部
11〜13,11A〜13A…第1〜第3のIDT
14,15…反射器
20,20A…第2の弾性表面波フィルタ部
21〜23,21A〜23A…第1〜第3のIDT
24,25…第1,第2の反射器
31…弾性表面波共振子
31a,31b,31A…弾性表面波共振子
32…IDT
33,34…反射器
101…弾性表面波フィルタ装置
110…第1の弾性表面波フィルタ部
120…第2の弾性表面波フィルタ部
103…不平衡入力端子
104…不平衡出力端子
111,121…第1のIDT
201…弾性表面波フィルタ装置
203a,203b…平衡信号入力端子
204a,204b…平衡信号出力端子
210,220…第1,第2の弾性表面波フィルタ部
301…弾性表面波フィルタ装置
401…弾性表面波フィルタ装置
410…第1の弾性表面波フィルタ部
411〜415…第1〜第5のIDT
411a,411b…第1,第2の分割IDT部
416,417…反射器
420…第2の弾性表面波フィルタ部
421〜425…第1〜第5のIDT
421a,421b…第1,第2の分割IDT部
426,427…反射器
501…弾性表面波フィルタ装置
601…デュプレクサ
603…不平衡端子
604…弾性表面波共振子
605…送信側帯域フィルタ
605a〜605c…直列腕共振子
605d,605e…並列腕共振子
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。
本実施形態の弾性表面波フィルタ装置1は、平衡−不平衡変換機能を有するEGSM用受信側帯域フィルタとして用いられる弾性表面波フィルタ装置である。EGSM方式における送信周波数帯は880〜915MHzであるのに対し、受信周波数帯は、925〜960MHzである。
弾性表面波フィルタ装置1は、圧電基板2上に図示の電極構造を形成することにより構成されている。弾性表面波フィルタ装置1は、不平衡端子3と、第1,第2の平衡端子4,5とを有する。本実施形態では、不平衡端子3におけるインピーダンスが50Ω、第1,第2の平衡端子4,5におけるインピーダンスが100Ωとされている。また、圧電基板2としては、特に限定されるわけではないが、40°±5°YカットX伝搬のLiTaO基板が用いられている。
圧電基板2上に、Alをパターニングすることにより、図示の電極構造が形成されている。すなわち、縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部10,20と、弾性表面波共振子31とが構成されている。
第1の弾性表面波フィルタ部10は、第1のIDT11と、第1のIDT11の表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT12,13とを有する。第1〜第3のIDT11〜13が設けられている部分の表面波伝搬方向両側に、第1,第2の反射器14,15が配置されている。
同様に、第2の弾性表面波フィルタ部20もまた、第1のIDT21と、第1のIDT21の表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTの22,23とを有する。第1〜第3のIDT21〜23が設けられている部分の表面波伝搬方向両側に、第1,第2の反射器24,25が配置されている。
弾性表面波共振子31は、1ポート型弾性表面波共振子であり、IDT32と、IDT32の表面波伝搬両側に配置された反射器33,34とを有する。
不平衡端子3に、第1の弾性表面波フィルタ部10の第1のIDT11の一端が接続されている。IDT11の他端は、アース電位に接続されている。第2のIDT12の一端はアース電位に接続されており、他端が、第1の信号ライン6を介して第2の弾性表面波フィルタ部20の第2のIDT22の一端に接続されている。
第3のIDT13の一端がアース電位に接続されており、他端が第2の信号ライン7を介して第2の弾性表面波フィルタ部20の第3のIDT23の一端に接続されている。すなわち、第1の信号ライン6により、第2のIDT12,22同士が接続されており、第2の信号ライン7により、第3のIDT13,23同士が接続されている。
第2の弾性表面波フィルタ部20における第2,第3のIDT22,23の各他端は、アース電位に接続されている。
第2の弾性表面波フィルタ部20の第1のIDT21の一端が第1の平衡端子4に接続されており、他端が第2の平衡端子5に接続されている。
本実施形態では、第1の弾性表面波フィルタ部10の第1のIDT11と、第2のIDT12とが隣り合っている部分では、第1のIDT11の電極指が信号ライン、すなわちホット電位に接続されており、第2のIDT12の最外側の電極指はアース電位に接続されている。他方、IDT11,13が隣り合っている部分では、IDT11の最外側の電極指及びIDT13の最外側の電極指のいずれもがアース電位に接続されている。そして、IDT12,13は、同様に構成されている。従って、第1の信号ライン6を伝送する信号の位相に対し、第2の信号ライン7を伝送される信号の位相が180°異なっている。
IDT22,23は、IDT21へ伝送される信号の位相が互いに180°異なるように配置されている。
IDT21の電極指本数は偶数本とされている。従って、IDT21の両端から第1,第2の平衡端子へ伝送される信号の位相が互いに180°異なっている。
なお、本実施形態では、第1〜第3のIDT11〜13を上記のように構成することにより、第1の信号ライン6を流れる信号の位相と、第2の信号ライン7を流れる信号の位相とが180°異ならされていたが、第1,第2の信号ライン6,7を流れる信号の位相が180°異なる限り、第1〜第3のIDT11〜13は、他の形態とされていてもよい。
本実施形態の特徴は、伝送される信号の位相が反転されている関係にある第1,第2の信号ライン6,7間に、弾性表面波共振子31が接続されていることにある。弾性表面波共振子31の反共振点は、弾性表面波フィルタ装置1の通過帯域内に位置しており、共振点は、通過帯域低域側端部近傍の減衰域に配置されている。弾性表面波共振子31の共振点の位置、すなわち、上記通過帯域低域側端部近傍の減衰域とは、弾性表面波共振子31が接続されていない場合に比べ、フィルタの通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を高め得る作用を果たす減衰域範囲を意味する。
本実施形態の弾性表面波フィルタ装置1では、上記第1,第2の信号ライン6,7間に上記弾性表面波共振子31が接続されていることにより、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を高め得るだけではなく、通過帯域幅を広げることが可能とされている。これを具体的な実験例に基づき説明する。
第1の弾性表面波フィルタ部10、第2の弾性表面波フィルタ部20及び弾性表面波共振子31を以下の仕様で形成した。
なお、以下において、波長λIとは、IDTの電極指のピッチで定まる波長をいうものとする。
(第1の弾性表面波フィルタ部10)
交叉幅:36.8λI
第1のIDT11の電極指の本数:38本
第2,第3のIDT12,13の電極指の本数:28本
第1,第2の反射器14,15の電極指の本数:65本
メタライゼーションレシオ:0.73
電極膜厚:0.088λI
(第2の弾性表面波フィルタ部20)
交叉幅:36.8λI
第1のIDT21の電極指の本数:40本
第2,第3のIDT22,23の電極指の本数:28本
第1,第2の反射器24,25の電極指の本数:65本
メタライゼーションレシオ:0.73
電極膜厚:0.088λI
(弾性表面波共振子31の仕様)
交叉幅:5.8λI
IDT32の電極指の本数:61本
各反射器33,34における電極指の本数:18本
メタライゼーションレシオ:0.50
電極膜厚:0.109λI
上記のようにして作製した本実施形態の弾性表面波フィルタ装置1のフィルタ特性を測定した。結果を図2に実線で示す。
なお、比較例として、図3に示す弾性表面波フィルタ装置1101を作製した。弾性表面波フィルタ装置1101では、弾性表面波共振子31に代えて、第1の信号ライン6及び第2の信号ライン7とアース電位との間に、それぞれ、弾性表面波共振子1102,1103を接続したことを除いては、上記実施形態の弾性表面波フィルタ装置1と同様とした。この場合、弾性表面波共振子1102,1103における電極指交叉幅は、容量値を第1の実施形態の場合と同様とするために、図1に示した弾性表面波共振子31の交叉幅の2倍とした。その他の設計は、第1の実施形態の場合と同様として、比較例の弾性表面波フィルタ装置1101を作製し、フィルタ特性を測定した。結果を図2に破線で示す。
図2から明らかなように、比較例の弾性表面波フィルタ装置1101に比べて、本実施形態の弾性表面波フィルタ装置1では、通過帯域幅が広くなっていることがわかる。より具体的には、3dB減衰量の帯域幅、すなわちスルーレベルから挿入損失が3dB以下である通過帯域の幅が、上記実施形態によれば、比較例に比べ約1.5MHz広くなっていることがわかる。そして、上記実施形態の弾性表面波フィルタ装置1における通過帯域低域側のフィルタ特性の急峻性は、上記比較例の場合と同じレベルであることがわかる。
従って、上記実施形態によれば、通過帯域低域側のフィルタ特性の急峻性を、弾性表面波共振子31の接続により高め得るだけでなく、通過帯域幅を広げ得ることがわかる。この理由は、以下の通りであると考えられる。
前述したように、従来、弾性表面波フィルタに弾性表面波共振子を並列に接続して、フィルタ特性の通過帯域低域側における急峻性を高める場合には、弾性表面波共振子の共振点を通過帯域低域側端部近傍の減衰域に配置し、反共振を通過帯域内に配置していた。しかしながら、この場合、図3に示した比較例の構造から明らかなように、圧電基板上におけるアース電位に接続される電極部分が複雑かつ広くなり、そのため、弾性表面波フィルタの対接地容量が大きくなるという問題があった。特に、図3に示したように、2段縦続接続型の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置1101では、段間部の対接地容量が大きくなると、通過帯域幅が狭くならざるを得なかった。これに対して、本実施形態では、第1の信号ライン6を流れる電気信号の位相と、第2の信号ライン7を流れる電気信号の位相とが180°異なっており、この第1,第2の信号ライン6,7間に弾性表面波共振子31が接続されている。従って、第1,第2の信号ライン6,7から弾性表面波共振子31に伝送されてくる信号が相殺されることになる。
よって、弾性表面波共振子31の共振点において双方の信号が最も効果的に相殺されることになるため、弾性表面波共振子1102,1103を並列接続した従来例に相当する比較例の弾性表面波フィルタ装置1101の場合と同様に、フィルタ特性の低域側における急峻性を高めることができる。加えて、段間部におけるアースラインを大幅に減らすことができるので、通過帯域幅を広げることが可能とされている。
参考までに、図4に第1の実施形態の弾性表面波フィルタ装置1の圧電基板2上における電極部分のレイアウトをハッチングを付して模式的に示す。ここで、断面ではないが、信号ライン6,7、信号電位に接続される電極40a〜40c、アース電位に接続される電極41a〜41eを、それぞれ、ハッチングを付して示すこととする。また、絶縁膜42a〜42dは、異なる電位に接続される電極同士の短絡を防止するための絶縁膜である。
比較のために、図5に図3に示した比較例の弾性表面波フィルタ装置1101における圧電基板上の電極のレイアウトを模式的に示す。ここでも、信号ライン6,7、信号電位及びアース電位に接続される電極1104a〜1104c,1105a〜1105eをハッチングを付して示すこととする。また、絶縁膜1106a〜1106dは、異なる電位に接続される電極間の短絡を防止するための絶縁膜を意味する。
図4と図5を比較すれば明らかなように、上記実施形態によれば、比較例に比べて段間部におけるアース電位に接続される電極部分が著しく少なくなり、段間部の信号ライン6,7に対接地容量が侵入し難いことがわかる。
第1の実施形態では、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置1を示したが、本発明は、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置に限定されるものではない。すなわち、図6に示す第2の実施形態の弾性表面波フィルタ装置101では、圧電基板102上に図示の電極構造が形成されている。ここでは、不平衡信号入力端子103と、不平衡信号出力端子104との間に、縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部110,120が縦続接続されている。すなわち、第1の弾性表面波フィルタ部110の第1のIDT111の一端が不平衡信号入力端子103に接続されており、他端がアース電位に接続されている。また、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部120の第1のIDT121の一端がアース電位に、他端が不平衡信号出力端子104に接続されている。その他の点については、第1の実施形態の弾性表面波フィルタ装置1と同様であるため、同一の部分については、同一の参照番号を付することにより、その説明を省略する。
このように、本発明の弾性表面波フィルタ装置は、不平衡信号入力、不平衡信号出力を有する弾性表面波フィルタ装置であってもよい。
第2の実施形態においても、弾性表面波共振子31が第1,第2の信号ライン6,7の間に接続されているので、また第1,第2の信号ライン6,7を伝送する信号の位相が180°異なっているため、さらに弾性表面波共振子31の共振点が弾性表面波フィルタ装置の通過帯域低域側端部近傍の減衰域に存在し、反共振点が通過帯域内に存在するため、第1の実施形態と同様に、通過帯域低域側のフィルタ特性の急峻性を高めることができ、かつ通過帯域幅の拡大が図られる。
図7に示す第3の実施形態の弾性表面波フィルタ装置201では、圧電基板202上に、図示の電極構造が形成されている。すなわち、第1,第2の平衡信号入力端子203a,203bと、第1,第2の平衡信号出力端子204a,204bとの間に、縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部210,220が縦続接続されている。また、段間部に弾性表面波共振子31が、第1の実施形態の場合と同様に構成され、かつ接続されている。
弾性表面波フィルタ部210,220は、第1の実施形態の弾性表面波フィルタ部10,20と同様に構成されている。もっとも、第1のIDT11の一端が、第1の平衡信号入力端子203aに、他端が第2の平衡信号入力端子203bに接続されている。また、第2の弾性表面波フィルタ部220では、中央のIDT21の一端が、第1の平衡信号出力端子204aに、他端が、第2の平衡信号出力端子204bに接続されている。その他の構成は、第1の実施形態の弾性表面波フィルタ装置1と同様とされている。従って、本実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様に、フィルタ特性の通過帯域低域側における急峻性を高めることができ、かつ通過帯域幅の拡大を図ることができる。
図8は、本発明の第4の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。第4の実施形態の弾性表面波フィルタ装置301では、不平衡端子3に、3IDT型の縦結合共振子型の2つの第1の弾性表面波フィルタ部10,10Aが接続されている。また、第1の弾性表面波フィルタ部10の後段には、縦結合共振子型の第2の弾性表面波フィルタ部20が接続されており、第1,第2の信号ライン6,7間に弾性表面波共振子31が接続されている。そして、第2の弾性表面波フィルタ部20のIDT21の一端がアース電位に、他端が第1の平衡端子4に電気的に接続されている。
他方、第1の弾性表面波フィルタ部10Aの後段にも、3IDT型の縦結合共振子型の第2の弾性表面波フィルタ部20Aが接続されており、第1,第2の信号ライン6A,7A間に弾性表面波共振子31Aが接続されている。第2の弾性表面波フィルタ部20Aの第1のIDT21Aの一端がアース電位に、他端が第2の平衡端子5に接続されている。
本実施形態では、第1,第2の信号ライン6,7を伝送する信号の位相が、180°異なっており、第1,第2の信号ライン6A,7Aを伝送する信号の位相も180°異なるように、かつ第1,第2の平衡端子4,5から取り出される信号の位相が180°異なるように、IDT11〜13,11A〜13A,21〜23,21A〜23Aが構成されている。そして、弾性表面波共振子31Aは、弾性表面波共振子31と同様に、フィルタの通過帯域低域側端部近傍の減衰域に共振点を有し、通過帯域内に反共振点を有するように構成されている。従って、本実施形態においても、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を高め、かつ通過帯域幅の拡大を図ることができる。
このように、本発明おいては、図1に示したフロートタイプの平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置に限らす、第4の実施形態の弾性表面波フィルタ装置301のように、いわゆる中性点付タイプの平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置であってもよい。
また、図9及び図10に示すように、5IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いた弾性表面波フィルタ装置であってもよい。
図9に示す第5の実施形態の弾性表面波フィルタ装置401では、圧電基板402上に図示の電極構造が形成されている。ここでは、不平衡端子3と第1,第2の平衡端子4,5との間に、5IDT型の縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部410,420が縦続接続されている。
弾性表面波フィルタ部410は、第1のIDT411と、第1のIDT411の表面波伝搬両側に配置された第2,第3のIDT412,413と、第1〜第3のIDT411〜413が設けられている部分の表面波伝搬方向両側に配置された第4のIDT414及び第5のIDT415とを有する。第4,第5のIDT414,415の表面波伝搬方向両側には、それぞれ、第1,第2の反射器416,417が配置されている。
第2の弾性表面波フィルタ部420も、同様に構成された第1〜第5のIDT421〜425と、第1,第2の反射器426,427とを有する。
ここでは、中央の第1のIDT411,421が、表面波伝搬方向に一方のくし歯電極を2分割することにより設けられた第1,第2の分割IDT部411a,411b,421a,421bを有する。
不平衡端子3に、第2,第3のIDT412,413の一端が共通接続され、IDT412,413の他端はアース電位に接続されている。第4のIDT414の一端が第1の信号ライン6aにより、第2の弾性表面波フィルタ部420の第4のIDT424の一端に接続されている。IDT414,424の各他端はアース電位に接続されている。第1の分割IDT部411aの一端が第2の信号ライン7aにより第1の分割IDT部421aに接続されている。
第2の分割IDT部411bと、第2の分割IDT部421bとが、第3の信号ライン6bにより電気的に接続されている。IDT411,421の分割IDT部とは反対側の端部はアース電位に接続されている。第5のIDT415の一端が第4の信号ライン7bを介して、第5のIDT425の一端に接続されている。第5のIDT415,425の各他端はアース電位に接続されている。
そして、第2のIDT422の一端がアース電位に、他端が第1の平衡端子4に接続されている。同様に、第3のIDT423の一端がアース電位に、他端が第2の平衡端子5に接続されている。ここでは、第1の信号ライン6aを流れる信号の位相と第2の信号ライン7aを流れる信号の位相とが180°異なるように第3の信号ライン6bを流れる信号の位相と第4の信号ライン7bを流れる信号の位相とが180°異なるように、さらに第1,第2の平衡端子4,5から取り出される信号の位相が180°異なるように、IDT411〜415及びIDT421〜425が構成されている。
そして、第1,第2の信号ライン6a,7a間に弾性表面波共振子31aが、第3,第4の信号ライン6b,7b間に弾性表面波共振子31bが接続されている。
本実施形態においても、弾性表面波共振子31a,31bの共振点が、通過帯域低域側端部近傍の減衰域に、反共振点が通過帯域内に配置されている。従って、本実施形態においても、通過帯域低域側の急峻性を高め、かつ通過帯域幅の拡大を図ることができる。
図10に示す弾性表面波フィルタ装置501では、不平衡端子3及び第1,第2の平衡端子4,5との接続態様が異なることを除いては、弾性表面波フィルタ装置401と同様とされている。すなわち、第5の実施形態の弾性表面波フィルタ装置501では、第1の平衡端子4が、第2,第3のIDT422,423の一端に接続されており、第2の平衡端子5が、第2,第3のIDT422,423の他端に電気的に接続されていることを除いては、弾性表面波フィルタ装置401と同様に構成されている。このように、5IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いた弾性表面波フィルタ装置においても、平衡−不平衡変換機能を実現するための第1,第2の平衡端子の接続形態は、フロートタイプであってもよい。
本発明に係る弾性表面波フィルタ装置は、携帯電話機のRF段の帯域フィルタとしての好適に用いられるが、特に、図11に示すデュプレクサ601を構成するのに好適に用いられる。デュプレクサ601では、アンテナに接続される不平衡端子603に、弾性表面波共振子604を介して、第1の実施形態の弾性表面波フィルタ装置1が接続されている。それによって、第1,第2の平衡端子4,5を受信端子とする受信側帯域フィルタが構成されている。他方、アンテナに接続される不平衡端子603には、送信側帯域フィルタ605も接続されている。送信側帯域フィルタ605は、本実施形態では、複数の直列腕共振子605a〜605cと、複数の並列腕共振子605d,605eとを有するラダー型の回路構成を備えている。そして、送信端子606と、上記不平衡端子603との間に、複数の直列腕共振子605a〜605cが接続されている。
なお、第1の実施形態では、圧電基板は40°±5°YカットX伝搬のLiTaO基板により構成されていたが、本発明においては、圧電基板として、64°〜72°YカットX伝搬のLiNbO基板、41°YカットX伝搬のLiNbO基板などの他のカット角あるいは他の圧電材料からなる圧電基板を用いてもよい。
また、上記各実施形態では、弾性表面波共振子31,31A,31a,31bにおいては、共振点が通過帯域低域側端部近傍の減衰域に配置され、反共振点が通過帯域内に配置され、それによって通過帯域低域側のフィルタ特性の急峻性が高められていたが、本発明は、これに限定されるものではなく、通過帯域内に共振点を配置し、通過帯域高域側端部近傍の減衰域に反共振点を配置して通過帯域高域側の端部近傍の減衰域における減衰量を高めてもよい。

Claims (6)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に構成されており、縦続接続されている縦結合共振子型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部と、
    前記圧電基板上に構成されている少なくとも1個の弾性表面波共振子とを備え、
    前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部は、それぞれ、第1のIDTと、第1のIDTの弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両端に配置された第1,第2の反射器とを有しており、かつ第1,第2の弾性表面波フィルタ部の弾性表面波伝搬方向が平行とされており、
    前記第1の弾性表面波フィルタ部の第2のIDTと、第2の弾性表面波フィルタ部の第2のIDTとを電気的に接続している第1の信号ラインと、
    前記第1の弾性表面波フィルタ部の第3のIDTと、第2の弾性表面波フィルタ部の第3のIDTとを電気的に接続している第2の信号ラインとをさらに備え、
    前記第1の信号ラインを伝送される電気信号に対し、前記第2の信号ラインを伝送される電気信号の位相が180°異なっており、
    前記少なくとも1個の弾性表面波共振子が、前記第1の信号ラインと前記第2の信号ラインとの間に接続されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ装置。
  2. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に構成されており、縦続接続されている縦結合共振子型の5IDT型の第1,第2の弾性表面波フィルタ部と、
    前記圧電基板上に構成されている少なくとも2個の弾性表面波共振子とを備え、
    前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部は、第1のIDTと、前記第1のIDTの弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、前記第1〜第3のIDTが設けられている部分の弾性表面波伝搬方向両側に配置された第4,第5のIDTと、弾性表面波伝搬方向両端に配置された第1,第2の反射器とをそれぞれ有しており、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の各第1のIDTが、表面波伝搬方向に2分割することにより設けられた第1,第2の分割IDT部をそれぞれ有しており、
    前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部における弾性表面波伝搬方向が平行とされており、
    前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の第4のIDT同士を電気的に接続している第1の信号ラインと、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の各第1のIDTの第1の分割IDT部同士を電気的に接続している第2の信号ラインと、第1,第2の弾性表面波フィルタ部の第1のIDTの第2の分割IDT部同士を電気的に接続している第3の信号ラインと、前記第1,第2の弾性表面波フィルタ部の第5のIDT同士を電気的に接続している第4の信号ラインとをさらに備え、
    前記第1の信号ラインを伝搬する電気信号の位相と、第2の信号ラインを伝搬する電気信号の位相とが180°異なっており、かつ第3の信号ラインを伝搬する電気信号の位相と、第4の信号ラインを伝搬する電気信号の位相とが180°異なっており、
    前記第1の信号ラインと前記第2の信号ラインとの間及び前記第3の信号ラインと前記第4の信号ラインとの間に、前記少なくとも2個の弾性表面波共振子の内少なくとも1個の弾性表面波共振子がそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ装置。
  3. 前記第1の弾性表面波フィルタ部が不平衡端子に接続されており、前記第2の弾性表面波フィルタ部が第1,第2の平衡端子に接続されており、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタ装置である、請求項1または2に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  4. 前記第1の弾性表面波フィルタ部が第1の不平衡端子に、前記第2の弾性表面波フィルタ部が第2の不平衡端子に接続されており、不平衡信号入力−不平衡信号出力フィルタである、請求項1または2に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  5. 前記第1の弾性表面波フィルタ部が、第1,第2の平衡端子に、前記第2の弾性表面波フィルタ部が第3,第4の平衡端子に接続されており、平衡信号入力−平衡信号出力フィルタである、請求項1または2に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ装置を帯域フィルタとして備えることを特徴とする、デュプレクサ。
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