JP2002314370A - 平衡型弾性表面波フィルタ - Google Patents

平衡型弾性表面波フィルタ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1対の平衡端子間の位相差誤差及び振幅差誤
差を改善した平衡型弾性表面波フィルタを得る。 【解決手段】 圧電基板上に形成した1次−3次縦結合
二重モードSAWフィルタを2組縦続接続した弾性表面
波フィルタであって、少なくとも1方の二重モードSA
Wフィルタの中央IDT電極を構成するくし形電極の電
極指数を同数にした平衡型弾性表面波フィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波フィルタ
に関し、特に1対の平衡端子間の位相差誤差及び振幅差
誤差を改善した平衡型弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、弾性表面波フィルタ(以下、SA
Wフィルタと称す)は通信分野で広く利用され、高性
能、小型、量産性等の優れた特徴を有することから特に
携帯電話機等に多く用いられている。最近の携帯電話機
ではデジタル回路とアナログ回路とを非常に小さな空間
に収容する必要から、他の回路からのノイズを極力低減
する必要がある。このため、RF回路、IF回路の入出
力回路を平衡型化して、ノイズを低減する手段が採用さ
れるようになり、RF及びIF回路等に用いられるデバ
イスにも平衡型化が要求されている。
【0003】図16(a)は縦1次−3次モードを用い
た縦結合1次−3次二重モード表面波フィルタ(以下、
二重モードSAWフィルタと称す)を2つ縦続接続した
弾性表面波フィルタの電極パターン構成を示す平面図で
ある。圧電基板(図示しない)の主面上に表面波の伝搬
方向に沿ってIDT電極101、102、103を近接
配置すると共に、該IDT電極101、102、103
の両側にグレーティング反射器(以下、反射器と称す)
104a、104bを配設して二重モードSAWフィル
タF1を形成する。さらに、同一圧電基板上に二重モー
ドSAWフィルタF1に並行して、フィルタF1とほぼ
同じ構成のIDT電極101’、102’、103’を
近接配置すると共に、それらの両側に反射器104’
a、104’bを配設して二重モードSAWフィルタF
2を形成する。そして、二重モードSAWフィルタF1
及びF2のそれぞれ両側のIDT電極102、103及
び102’、103’の圧電基板の中央部寄りのくし形
電極同士を、同一圧電基板に形成したリード電極にて接
続する。さらに、中央のIDT電極101及び101’
の圧電基板の外側寄りのくし形電極をそれぞれ入力端子
IN及び出力端子OUTにボンディングワイヤ等を用い
て接続すると共に、他のくし形電極を接地して縦続接続
型二重モードSAWフィルタを構成する。
【0004】SAWフィルタF1のIDT電極101、
102、103及びSAWフィルタF2のIDT電極1
01’、102’、103’はそれぞれ互いに間挿し合
う複数の電極指を有する一対のくし形電極から形成され
る。なお、二重モードSAWフィルタF1、F2の帯域
幅を広げるために、該フィルタのそれぞれの中央のID
T電極101、101’における最外側のそれぞれの電
極指(電極指S1、S2と称す)幅を他より幅広として
いる。
【0005】図16(b)は、同図(a)に示した不平
衡型の縦続型二重モードSAWフィルタの出力側を平衡
型化したもので、入力側の二重モードSAWフィルタF
1の構成は同一であるが、出力側のフィルタF2を形成
する中央のIDT電極105のそれぞれくし形電極と2
つの出力端子OUT1、OUT2とを接続し、平衡型構
成としている。図17(a)、(b)、(c)はそれぞ
れ、図16(b)に示した入力不平衡−出力平衡型の縦
続接続型二重モードSAWフィルタのフィルタ特性、2
つの平衡出力端子OUT1、OUT2間の位相差特性、
振幅差特性である。中心周波数を942.5MHz、帯
域幅を35MHzと設定し、圧電基板に39°Y−X L
iTaO3を用い、電極周期λを4.1846μm、電極膜厚hを
8.7%λ、中央のIDT電極101、101’を1
7.5対、両側のIDT電極102、103、10
2’、103’を11.5対、交差幅を50λ、反射器
104a、104b、104’a、104’bの本数を
60本と設定した場合のフィルタ特性である。
【0006】図18はSAWフィルタのフィルタ特性を
測定するための回路図であり、SAWフィルタの入出力
インピーダンスが共に50Ωのときにはバラン(BAL
UN、インピーダンス整合器)のインピーダンス比nは
1となる。フィルタの出力インピーダンスが50Ωより
大きな場合にはnの値を変えて測定する。また、図19
は平衡型SAWフィルタの2つの平衡出力端子OUT
1、OUT2の位相差、及び振幅差を測定するための回
路図であり、SAWフィルタの入出力インピーダンスが
共に50Ωのときは、R1、R2は共に25Ωとなり、
50Ωより大きな場合にはR1、R2の値を適宜設定す
ればよい。
【0007】図20は入出力インピーダンスを互いに異
ならせた入力不平衡−出力平衡型の縦続型二重モードS
AWフィルタの構成を示す平面図である。即ち、入力側
SAWフィルタF1の中央のIDT電極101の対数に
比べ、出力側SAWフィルタF2の中央のIDT電極1
06の対数を異ならせて、入出力インピーダンスを異な
らせる。図20の例は出力インピーダンスを高くするた
めにIDT電極106の対数を少なくした例である。入
力側のSAWフィルタF1のIDT電極構成は、図16
(a)に示したSAWフィルタF1のIDT電極構成と
同様である。出力側のSAWフィルタF2のIDT電極
106、107(108は電極の中央に関し、107と
対称である)は、SAWフィルタF1の中央のIDT電
極101の最外側の電極指S1から順に所定の本数の電
極指を、中央のIDT電極101から切り離して、外側
のIDT電極102の一方のくし形電極に接続して形成
したものである。
【0008】図21(a)、(b)、(c)はそれぞ
れ、図20に示した入出力インピーダンスの異なる入力
不平衡−出力平衡型の縦続型二重モードSAWフィルタ
のフィルタ特性、2つの平衡出力端子OUT1、OUT
2間の位相差特性、振幅差特性である。中心周波数を9
42.5MHz、帯域幅を35MHzと設定し、圧電基
板に39°Y−X LiTaO3を用い、電極膜厚hを8.7
%λ、入力側のSAWフィルタF1の中央のIDT電極
101を16.5対、両側のIDT電極102、103
を10.5対、交差幅を50λ、反射器104a、10
4bの本数を60本とし、出力側のSAWフィルタF2
の中央のIDT電極106の対数を出力インピーダンス
に合わせるように、両端から所定の電極指数を切り離
し、その電極指をそれぞれ両側のIDT電極107、1
08に接続し、交差幅を50λ、反射器109a、10
9bの本数を60本と設定した場合のフィルタ特性であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
(b)あるいは図20に示したような従来の入力不平衡
−出力平衡型の縦続型二重モードSAWフィルタにおい
ては、図17(b)あるいは21(b)に示したよう
に、2つの平衡出力端子OUT1、OUT2間の位相差
は正確に180°とはならず、位相差誤差約10.5°
あるいは約6°が発生した。また、OUT1、OUT2
間の振幅差は正確に0dBとはならず振幅誤差約1.5
dBあるいは約3.3dBが生じ、携帯電話等に用いる
場合に受信品質を劣化させるという問題があった。本発
明は上記問題を解決するためになされたものであって、
2つの平衡端子間の位相差180°からの位相誤差及び
振幅誤差を従来のものより大幅に小さくした入力不平衡
−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る平衡型弾性表面波フィルタの請求項1記
載の発明は、圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って3
つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側にグ
レーティング反射器を配設した1次−3次縦結合二重モ
ードSAWフィルタを2組縦続接続した弾性表面波フィ
ルタにおいて、少なくとも1方の二重モードSAWフィ
ルタの中央IDT電極を構成するくし形電極の電極指数
が同数であることを特徴とする平衡型弾性表面波フィル
タである。請求項2記載の発明は、圧電基板上に表面波
の伝搬方向に沿って3つのIDT電極を近接配置すると
共にそれらの両側にグレーティング反射器を配設した1
次−3次縦結合二重モードSAWフィルタを2組縦続接
続した弾性表面波フィルタにおいて、少なくとも1方の
二重モードSAWフィルタの中央IDT電極から帯域幅
を広げるための幅広の電極指を切り離し、両側のIDT
電極にそれぞれ接続したような構成とすると共に、中央
IDT電極を構成するくし形電極の電極指数が同数であ
ることを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタである。
請求項3記載の発明は、圧電基板上に表面波の伝搬方向
に沿って3つのIDT電極を近接配置すると共にそれら
の両側にグレーティング反射器を配設した1次−3次縦
結合二重モードSAWフィルタにおいて、前記両側のI
DT電極の一方が他方より奇数本だけ電極指数が多く、
前記中央IDT電極を構成するくし形電極の電極指数が
同数であることを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタ
である。請求項4記載の発明は、圧電基板上に表面波の
伝搬方向に沿って3つのIDT電極を近接配置すると共
にそれらの両側にグレーティング反射器を配設した1次
−3次縦結合二重モードSAWフィルタにおいて、前記
両側のIDT電極の最内側の電極指がそれぞれ幅広であ
り、当該IDT電極と中央IDT電極との間に電極指を
奇数本付加し該電極指を外側のIDT電極に接続したも
のであって、前記中央IDT電極を構成するくし形電極
の電極指数が同数であることを特徴とする平衡型弾性表
面波フィルタである。請求項5記載の発明は、圧電基板
上に表面波の伝搬方向に沿って3つのIDT電極を近接
して配置すると共にそれらの両側にグレーティング反射
器を配設した1次−3次縦結合二重モードSAWフィル
タと、請求項4に記載の二重モードSAWフィルタとを
縦続接続して構成したことを特徴とする平衡型弾性表面
波フィルタである。請求項6記載の発明は、圧電基板上
に表面波の伝搬方向に沿って3つのIDT電極を近接配
置すると共にそれらの両側にグレーティング反射器を配
設した第1の1次−3次縦結合二重モードSAWフィル
タと、該二重モードSAWフィルタの中央IDTの両側
から電極指を同数づつ切り離し、これを両側のIDT電
極の一方の極性のくし形電極に接続したような第2の二
重モードSAWフィルタとを縦続接続した弾性表面波フ
ィルタにおいて、第2の二重モードSAWフィルタの中
央のIDT電極を構成するくし形電極の電極指数が同数
であることを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタであ
る。請求項7記載の発明は、圧電基板上に表面波の伝搬
方向に沿って3つのIDT電極を近接配置すると共にそ
れらの両側にグレーティング反射器を配設した1次−3
次縦結合二重モードSAWフィルタにおいて、前記中央
IDT電極を構成するくし形電極の電極指数が同一であ
ると共に、両側のIDT電極の一方の極性のそれぞれの
くし形電極の電極指数が他方のそれより奇数本だけ多い
ことを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタである。請
求項8記載の発明は、圧電基板上に表面波の伝搬方向に
沿って3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの
両側にグレーティング反射器を配設した第1の1次−3
次縦結合二重モードSAWフィルタと、請求項7に記載
の第2の二重モードSAWフィルタを縦続接続したこと
を特徴と平衡型弾性表面波フィルタである。請求項9記
載の発明は、IDT電極とその両側にグレーティング反
射器を配置した弾性表面波共振子を請求項1乃至8に記
載の弾性表面波フィルタの不平衡側の端子に直列接続し
たことを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタである。
請求項10記載の発明は、IDT電極とその両側にグレ
ーティング反射器を配置した弾性表面波共振子を請求項
1、2、5、6、8のいずれかに記載の弾性表面波フィ
ルタの段間に少なくとも1つ設け、これを直列接続した
ことを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る入
力不平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフ
ィルタの電極パターン構成を示す平面図であって、圧電
基板(図示しない)の主面上に表面波の伝搬方向に沿っ
てIDT電極1、2、3を近接配置すると共に、該ID
T電極1、2、3の両側に反射器4a、4bを配設して
二重モードSAWフィルタF1を形成する。さらに、同
一圧電基板上にSAWフィルタF1に並行して、それと
ほぼ同じ構成のIDT電極1’、2’、3’を近接配置
すると共に、それらの両側に反射器4’a、4’bを配
設して二重モードSAWフィルタF2を形成する。さら
に、二重モードSAWフィルタF1及びF2のそれぞれ
両側のIDT電極2、3および2’、3’の圧電基板の
中央部寄りくし形電極同士を、同一圧電基板上に形成し
たリード電極にてそれぞれ接続する。そして、SAWフ
ィルタF1の中央IDT電極1の外側寄りのくし形電極
を入力端子INにボンディングワイヤ等を用いて接続
し、SAWフィルタF2の中央のIDT電極1’のそれ
ぞれのくし形電極を平衡出力端子OUT1、OUT2に
ボンディングワイヤ等にてそれぞれ接続し、他のくし形
電極は接地して、入力不平衡−出力平衡型の縦続型二重
モードSAWフィルタを構成する。
【0012】SAWフィルタF1のIDT電極1、2、
3及びSAWフィルタF2のIDT電極1’、2’、
3’はそれぞれ互いに間挿し合う複数の電極指を有する
一対のくし形電極から形成されている。なお、SAWフ
ィルタF1、F2の帯域幅を広げるために、SAWフィ
ルタF1においては中央のIDT電極1の最外側の電極
指S1、S2の幅を他電極指の幅より幅広とし、SAW
フィルタF2においては両側のIDT電極2’、3’の
最内側の電極指幅S1、S2を幅広としている。
【0013】本発明の特徴はSAWフィルタF2の電極
パターン構成であり、広帯域化をはかるための幅広の電
極指S1、S2を中央のIDT電極1’から切り離し、
両側のIDT電極2’、3’の一方のくし形電極に接続
すると共に、中央のIDT電極1’を形成するそれぞれ
のくし形電極の電極指数を1本間引くか、増やして同数
とし、IDT電極1’の幾何学的対称性を図ったことで
ある。また、幅広の電極指S1、S2を両側のIDT電
極2’、3’に移すことにより、中央のIDT電極1’
の中央に対して、二重モードSAWフィルタF2の幾何
学的対称性を図ったことである。しかし、このままでは
SAWフィルタF2を伝搬する表面波の位相が180°
ずれるので、図16に比べてSAWフィルタF1のID
T電極3において、それぞれのくし形電極の信号と接地
とを逆に接続するようにする。図2(a)、(b)、
(c)はそれぞれ、中心周波数を942.5MHz、帯
域幅を35MHzとした入力不平衡−出力平衡型の縦続
型二重モードSAWフィルタを図1の電極パターンに基
づいて試作したフィルタのフィルタ特性、2つの平衡出
力端子OUT1、OUT2間の位相差特性及び振幅差特
性である。諸定数は図17のときと同様であるが、出力
側SAWフィルタF2の中央IDT電極1’の対数を1
7対とし、それぞれのくし形電極の電極指数を同一に設
定した。図2と図17とを比較すると位相差誤差が約1
0.5°から約2.5°に縮小し、振幅差誤差が約3.
3dBから約0.3dBと大幅に減少していることが判
明した。
【0014】図3は本発明に係る第2の実施例で、図1
6に示した縦続型二重モードSAWフィルタの入力側の
SAWフィルタF1を構成する中央のIDT電極1の最
外側の電極指S1、S2を切り離すと共に、電極指を1
本間引くか、増やしてそれぞれのくし形電極の本数を同
数としたIDT電極5と、中央のIDT電極から切り離
したS1、S2を両側のIDT電極2、3にそれぞれ接
続してIDT電極6、7とする。そして、出力側のSA
WフィルタF2は図1に示したSAWフィルタF2の構
成と同一とすることにより、中央のIDT電極それぞれ
のくし形電極の電極指数は同数となり、対称性が保たれ
る。さらに、入出力のSAWフィルタとも幅広の電極指
S1、S2が両側のIDT電極の接続されているため
に、2つのSAWフィルタ間のインピーダンス整合が改
善される。
【0015】図4は本発明に係る第3の実施例であっ
て、圧電基板(図示しない)の表面波の伝搬方向に沿っ
て、IDT電極11、12、13を近接配置すると共
に、それらの両側に反射器14a、14bを配設して構
成した1次−3次縦結合二重モードSAWフィルタであ
る。IDT電極12、13の図中上側のくし形電極を接
続して入力とし、中央のIDT電極11のそれぞれのく
し形電極を2つの平衡出力端子OUT1、OUT2に接
続し、他の電極指は接地する。本発明の特徴は中央のI
DT電極11のそれぞれのくし形の電極指数を同数とす
ると共に、該電極11と外側のIDT電極13との間に
位相シフト用の電極指15を設けることにより、表面波
の位相を180°シフトすることができることである。
【0016】図5は本発明に係る第4の実施例の入力不
平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィル
タであって、入力側のSAWフィルタF1には従来の二
重モードSAWフィルタを用い、出力側のSAWフィル
タF2には図4に示した二重モードSAWフィルタを用
いて縦続接続して構成したフィルタである。180°位
相シフト用の電極指15を用いることにより、図16に
示した外側のIDT電極103と同様に信号、接地構成
とすることができる。この点が図1の外側のIDT電極
3の構成と異なるところである。
【0017】図6(a)、(b)、(c)はそれぞれ、
図5の電極パターンを用いて試作した入力不平衡−出力
平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタのフィル
タ特性、2つの平衡出力端子OUT1、OUT2間の位
相差特性、振幅差特性である。諸定数は図17のものと
ほぼ同様であるが、出力側SAWフィルタF2IDT電
極11を17対とし、それぞれのくし形電極の電極指数
を同数とした。その結果、位相差特性では位相差誤差8
°、振幅特性では振幅差誤差1dBと従来の特性に比べ
て大幅に改善されていることが分かる。
【0018】図7は本発明に係る第5の実施例の入力不
平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィル
タであって、図5に示した入力側SAWフィルタF1の
中央のIDT電極16の最外側の電極指S1、S2を切
り離してIDT電極21とし、外側のIDT電極17、
18に接続して、IDT電極22、23として、入力側
SAWフィルタF1を形成し、出力側SAWフィルタと
して図4に示した平衡型フィルタを用いて縦続接続型二
重モードSAWフィルタを構成したものである。この例
でも出力側のIDT電極11のそれぞれくし形電極の電
極指数は同数で、対称性を保っている。さらに、幅広の
電極指S1、S2が共に外側のIDT電極に存在するた
めに、SAWフィルタF1、F2のインピーダンス整合
は改善されている。
【0019】図8は本発明に係る第6の実施例であっ
て、入出力インピーダンスを互いに異にした入力不平衡
−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタで
ある。入力側のSAWフィルタF1は図1に示したSA
WフィルタF1を用い、出力側のSAWフィルタF2は
図1に示したSAWフィルタF2を元にして、中央のI
DT電極1’から左右同数ずつ切り離して中央のIDT
電極31とし、切り離した電極指を両側のIDT電極
2’、3’の一方のくし形電極の接続して、両側のID
T電極32、33を形成する。中央のIDT電極31の
電極対数が減少することにより、出力インピーダンスを
増大させることができる。この実施例でも出力側SAW
フィルタの中央IDT電極31のそれぞれのくし形電極
の電極指数を等しく設定している。この場合もSAWフ
ィルタF2の中央IDT電極31の構成により、位相が
180°ずれるため、SAWフィルタF1のIDT電極
27の信号、接地の接続は従来のものと逆になってい
る。
【0020】図9(a)、(b)、(c)はそれぞれ、
図8の電極パターンを用いて試作した入力不平衡−出力
平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタのフィル
タ特性、2つの平衡出力端子OUT1、OUT2間の位
相差特性、振幅差特性である。位相差特性、振幅特性と
も図21に示した従来の特性に比べて、位相差誤差5
°、振幅差誤差1.4dBと大幅に改善されていること
が分かる。
【0021】図10は本発明に係る第7の実施例であっ
て、入出力インピーダンスを互いに異にした入力不平衡
−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタで
ある。入力側のSAWフィルタF1として、図3に示し
た入力側のSAWフィルタF1を用い、出力側のSAW
フィルタF2として図8に示した出力側のSAWフィル
タF2を用いて構成したフィルタである。IDT電極3
1のそれぞれのくし形電極の電極指数は同数であると共
に、SAWフィルタF1、F2を形成する外側のIDT
電極36、37及び32、33に幅広の電極指S1、S
2を移したために、インピーダンスの整合が改善され
る。
【0022】図11(a)は本発明に係る第8の実施例
の入力不平衡−出力平衡型の二重モードSAWフィルタ
の構成を示す電極パターン図であって、圧電基板上に表
面波の伝搬方向に沿って3つのIDT電極45、46、
47を近接配置すると共にそれらの両側に反射器48
a、48bを配設して1次−3次縦結合二重モードSA
Wフィルタを構成する。そして、中央IDT電極45の
それぞれのくし形電極の電極指を同一とすると共に、両
側のIDT電極46、47の一方の極性のそれぞれのく
し形電極に電極指を追加し、追加したそれぞれの電極指
の差を奇数本とする。これは両側のIDT電極46、4
7の位相差を180°異ならせる作用を有する。図11
(a)の例ではIDT電極47に180°位相シフト用
の電極指49を付加した場合を示している。なお、帯域
を広帯域化するために幅広の電極指S1、S2とするこ
とは前述した通りである。また、図11(b)は本発明
に係る第9の実施例の入力不平衡−出力平衡型の縦続接
続型二重モードSAWフィルタであって、入力側のSA
WフィルタF1として、図16に示した入力側のSAW
フィルタF1を用い、出力側のSAWフィルタF2とし
て図11(a)に示したSAWフィルタを用いて構成し
たフィルタである。また、外側のIDT電極47に18
0°位相シフト用の電極指49を設けたために、SAW
フィルタF1の外側のIDT電極43に従来の構成の電
極を用いることができる。
【0023】図12は本発明に係る第9の実施例であっ
て、入出力インピーダンスを互いに異にした入力不平衡
−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタで
ある。入力側のSAWフィルタF1として、図16に示
した入力側のSAWフィルタF1の中央のIDT電極1
01最外側の電極指S1、S2を切り離し、両側のID
T電極102、103にそれぞれ接続したIDT電極5
1、52、53を用い、出力側のSAWフィルタF2と
して図11に示した出力側のSAWフィルタF2を用い
て構成したフィルタである。このフィルタの場合も出力
IDT電極45のそれぞれのくし形電極の電極指数は同
数とし、フィルタのインピーダンス整合もよい。
【0024】図13は本発明に係る第10の実施例であ
って、図1に示した入力不平衡−出力平衡型の縦続接続
型二重モードSAWフィルタの入力側に、SAW共振子
Rを直列接続して有極構成としたフィルタである。SA
W共振子Rは縦続接続型二重モードSAWフィルタと同
一圧電基板上に形成され、表面波の伝搬方向に沿って、
IDT電極55とその両側に反射器56a、56bを配
置して構成する。そして、減衰量の増加を必要とする周
波数帯にSAW共振子Rの反共振周波数を合わせること
により、所望の周波数における減衰量を増大できるとは
よく知られている。このフィルタの場合も出力IDT電
極1’のそれぞれのくし形電極の電極指数は同数に設定
してある。
【0025】図14は本発明に係る第11の実施例であ
って、図1に示した入力不平衡−出力平衡型の縦続接続
型二重モードSAWフィルタのSAWフィルタF1とF
2との段間に2つのSAW共振子R1、R2を直列接続
して構成した有極型のフィルタである。SAW共振子R
1、R2は縦続接続型二重モードSAWフィルタと同一
圧電基板上に形成され、それらの反共振周波数を減衰量
の増加を必要とする周波数帯合わせることにより、所望
の周波数の減衰量を増大できる。このフィルタの場合も
出力IDT電極1’のそれぞれのくし形電極の電極指数
は同数に設定してある。
【0026】図15は本発明に係る第12の実施例であ
って、図4に示した二重モードSAWフィルタの入力側
にSAW共振子Rを直列接続して構成した有極構成のフ
ィルタである。この例も所望の周波数帯の減衰量を増大
させることができると共に、出力IDT電極11のそれ
ぞれのくし形電極の電極指数は同数に設定してある。
【0027】以上の説明では入力不平衡−出力平衡型の
縦続接続型二重モードSAWフィルタを例にして本発明
を説明したが、本発明はこれのみに限定するものではな
く、入力側の二重モードSAWフィルタを平衡型にした
入力−出力平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィル
タ、入出力を入れ替えた入力平衡−出力不平衡型二重モ
ードSAWフィルタにも適用できることは説明するまで
もない。さらに、有極構成のフィルタについては、図1
に示した入力不平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モー
ドSAWフィルタを元として、これの入力側にSAW共
振子を直列接続した例と、フィルタの段間に2つのSA
W共振子を直列接続した例を説明したが、これのみに限
らず、図3、図5、図7、図8、図10、図11及び図
12に示したフィルタにSAW共振子を直列接続し、有
極構成のフィルタができることは説明するまでもない。
また、フィルタの段間に2つのSAW共振子を直列接続
した例を説明したが、図5、図7、図11及び図12に
示したフィルタは分割したSAW共振子を接続し、1つ
のSAW共振子としてフィルタの段間に設け、それを直
列接続して有極構成のフィルタができることは説明する
までもない。また、圧電基板として39°Y−X LiTaO
3を用いて説明したが、他の切断角度でもよく、またニ
オブ酸リチウム、四硼酸リチウム、ランガサイト等の圧
電基板にも本発明が適用できることは説明するまでもな
い。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、請求項1に記載の発明は1対の平衡端子間の位相
差誤差及び振幅誤差を大幅に改善できるという優れた効
果を表す。請求項2に記載の発明はインピーダンスの改
善されるため、パスバンド特性が改善されると共に、1
対の平衡端子間の位相差誤差及び振幅誤差を大幅に改善
できるという優れた効果を表す。請求項3に記載の発明
は1対の平衡端子間の位相差誤差及び振幅誤差を大幅に
改善できると共に、外側の一方のIDT電極の極性を変
えることができ、縦続接続する際に自由度が増すという
利点がある。請求項4に記載の発明は1対の平衡端子間
の位相差誤差及び振幅誤差を大幅に改善できると共に、
帯域幅を拡大し、外側のIDT電極の極性を変えること
ができるという優れた効果を奏す。請求項5に記載の発
明は1対の平衡端子間の位相差誤差及び振幅誤差を大幅
に改善できるという優れた効果を奏す。請求項6に記載
の発明は入出力インピーダンスが互いに異なる平衡型の
縦続接続型二重モードSAWフィルタの位相差誤差及び
振幅誤差を大幅に改善できるという優れた効果を奏す。
請求項7に記載の発明は入出力インピーダンスが互いに
異なる平衡型二重SAWモードフィルタの位相差誤差及
び振幅誤差を大幅に改善できるという優れた効果と、外
側のIDT電極の一方の電極の位相を180°シフトさ
せるという効果を奏す。請求項8に記載の発明は縦続接
続型二重モードSAWフィルタの入出力インピーダンス
を互いに異ならせ、位相差誤差及び振幅誤差を大幅に改
善できると共に、第1の二重モードSAWフィルタの外
側のIDT電極を構成するくし形電極の極性を変えたも
のができるという優れた効果を奏す。請求項9に記載の
発明は位相差誤差及び振幅誤差を大幅に改善できると共
に、有極構成ができるという優れた効果を奏す。請求項
10に記載の発明は位相差誤差及び振幅誤差を大幅に改
善できると共に、有極構成ができるという優れた効果を
奏す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る入力不平衡−出力平衡型の縦続接
続型二重モードSAWフィルタの構成を示す平面図であ
る。
【図2】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図1の電極
パターンを用いて試作した縦続接続型二重モードSAW
フィルタのフィルタ特性、2つの平衡出力端子間の位相
差特性、振幅差特性である。
【図3】本発明に係る第2の実施例の入力不平衡−出力
平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタの構成を
示す平面図である。
【図4】本発明に係る第3の実施例で、180°位相シ
フト用の電極指を付加した入力不平衡−出力平衡型の二
重モードSAWフィルタの構成を示す平面図である。
【図5】本発明に係る第4の実施例の入力不平衡−出力
平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタの構成を
示す平面図である。
【図6】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図5の電極
パターンを用いて試作した縦続接続型二重モードSAW
フィルタのフィルタ特性、2つの平衡出力端子間の位相
差特性、振幅差特性である。
【図7】本発明に係る第5の実施例の入力不平衡−出力
平衡型の縦続接続型二重モードSAWフィルタの構成を
示す平面図である。
【図8】本発明に係る第6の実施例で、入力出力インピ
ーダンスを互いに異にした入力不平衡−出力平衡型の縦
続接続型二重モードSAWフィルタの構成を示す平面図
である。
【図9】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図8の電極
パターンを用いて試作したフィルタのフィルタ特性、2
つの平衡出力端子間の位相差特性、振幅差特性である。
【図10】本発明に係る第7の実施例で、入力出力イン
ピーダンスを互いに異にした入力不平衡−出力平衡型の
縦続接続型二重モードSAWフィルタの構成を示す平面
図である。
【図11】本発明に係る第8の実施例で、(a)は入力
不平衡−出力平衡型の二重モードSAWフィルタ、
(b)は(a)を用いた第9の実施例で入力出力インピ
ーダンスを互いに異にしたフィルタの構成を示す平面図
である。
【図12】本発明に係る第10の実施例で、入力出力イ
ンピーダンスを互いに異にした入力不平衡−出力平衡型
の縦続接続型二重モードSAWフィルタの構成を示す平
面図である。
【図13】本発明に係る第11の実施例で、有極構成と
した入力不平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モードS
AWフィルタの構成を示す平面図である。
【図14】本発明に係る第12の実施例で、有極構成と
した入力不平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モードS
AWフィルタの構成を示す平面図である。
【図15】本発明に係る第13の実施例で、有極構成と
した入力不平衡−出力平衡型の二重モードSAWフィル
タの構成を示す平面図である
【図16】(a)は従来の縦続接続型二重モードSAW
フィルタ、(b)は従来の入力不平衡−出力平衡型の縦
続接続型二重モードSAWフィルタである。
【図17】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図16
(b)の電極パターンを用いて試作したフィルタのフィ
ルタ特性、2つの平衡端子間の位相差特性、振幅差特性
である。
【図18】SAWフィルタのフィルタ特性を測定するた
めの回路構成である。
【図19】SAWフィルタの2つの平衡端子間の位相差
特性、振幅差特性を測定するための回路構成である。
【図20】従来の入力出力インピーダンスを互いに異に
した入力不平衡−出力平衡型の縦続接続型二重モードS
AWフィルタの構成を示す平面図である。
【図21】(a)、(b)、(c)はそれぞれ図20の
電極パターンを用いて試作したフィルタのフィルタ特
性、2つの平衡端子間の位相差特性、振幅差特性であ
る。
【符号の説明】
1、2、3、1’、2’、3’、5、6、7、11、1
2、13、16、17、18、21、22、23、2
5、26、27、31、32、33、35、36、3
7、41、42、43、51、52、53、55、5
7、57’、60・・IDT電極 S1、S2・・広帯域とするための電極指 15・・電極指 4a、4b、4’a、4’b、8a、8b、14a、1
5b、19a、19b、24a、24b、28a、28
b、34a、34b、38a、38b、44a、44
b、48a、48b、54a、54b、56a、56
b、58a、58b、58’a、58’b、61a、6
1b・・グレーティング反射器
フロントページの続き Fターム(参考) 5J097 AA13 AA19 BB03 BB14 BB17 CC02 DD13 DD15 GG03 GG05 KK03 KK04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した1次−3次縦結合二重
    モードSAWフィルタを2組縦続接続した弾性表面波フ
    ィルタにおいて、少なくとも1方の二重モードSAWフ
    ィルタの中央IDT電極を構成するくし形電極の電極指
    数が同数であることを特徴とする平衡型弾性表面波フィ
    ルタ。
  2. 【請求項2】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した1次−3次縦結合二重
    モードSAWフィルタを2組縦続接続した弾性表面波フ
    ィルタにおいて、少なくとも1方の二重モードSAWフ
    ィルタの中央IDT電極から帯域幅を広げるための幅広
    の電極指を切り離し、両側のIDT電極にそれぞれ接続
    したような構成とすると共に、中央IDT電極を構成す
    るくし形電極の電極指数が同数であることを特徴とする
    平衡型弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した1次−3次縦結合二重
    モードSAWフィルタにおいて、前記両側のIDT電極
    の一方が他方より奇数本だけ電極指数が多く、前記中央
    IDT電極を構成するくし形電極の電極指数が同数であ
    ることを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した1次−3次縦結合二重
    モードSAWフィルタにおいて、前記両側のIDT電極
    の最内側の電極指がそれぞれ幅広であり、当該IDT電
    極と中央IDT電極との間に電極指を奇数本付加し該電
    極指を外側のIDT電極に接続したものであって、前記
    中央IDT電極を構成するくし形電極の電極指数が同数
    であることを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタ。
  5. 【請求項5】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接して配置すると共にそれらの両
    側にグレーティング反射器を配設した1次−3次縦結合
    二重モードSAWフィルタと、請求項4に記載の二重モ
    ードSAWフィルタとを縦続接続して構成したことを特
    徴とする平衡型弾性表面波フィルタ。
  6. 【請求項6】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した第1の1次−3次縦結
    合二重モードSAWフィルタと、該二重モードSAWフ
    ィルタの中央IDTの両側から電極指を同数づつ切り離
    し、これを両側のIDT電極の一方の極性のくし形電極
    に接続したような第2の二重モードSAWフィルタとを
    縦続接続した弾性表面波フィルタにおいて、第2の二重
    モードSAWフィルタの中央のIDT電極を構成するく
    し形電極の電極指数が同数であることを特徴とする平衡
    型弾性表面波フィルタ。
  7. 【請求項7】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した1次−3次縦結合二重
    モードSAWフィルタにおいて、前記中央IDT電極を
    構成するくし形電極の電極指数が同一であると共に、両
    側のIDT電極の一方の極性のそれぞれのくし形電極の
    電極指数が他方のそれより奇数本だけ多いことを特徴と
    する平衡型弾性表面波フィルタ。
  8. 【請求項8】 圧電基板上に表面波の伝搬方向に沿って
    3つのIDT電極を近接配置すると共にそれらの両側に
    グレーティング反射器を配設した第1の1次−3次縦結
    合二重モードSAWフィルタと、請求項7に記載の第2
    の二重モードSAWフィルタを縦続接続したことを特徴
    と平衡型弾性表面波フィルタ。
  9. 【請求項9】 IDT電極とその両側にグレーティング
    反射器を配置した弾性表面波共振子を請求項1乃至8に
    記載の弾性表面波フィルタの不平衡側の端子に直列接続
    したことを特徴とする平衡型弾性表面波フィルタ。
  10. 【請求項10】 IDT電極とその両側にグレーティン
    グ反射器を配置した弾性表面波共振子を請求項1、2、
    5、6、8のいずれかに記載の弾性表面波フィルタの段
    間に少なくとも1つ設け、これを直列接続したことを特
    徴とする平衡型弾性表面波フィルタ。
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