JPH05251988A - 縦結合二重モードリーキーsawフィルタ - Google Patents
縦結合二重モードリーキーsawフィルタInfo
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- JPH05251988A JPH05251988A JP8273492A JP8273492A JPH05251988A JP H05251988 A JPH05251988 A JP H05251988A JP 8273492 A JP8273492 A JP 8273492A JP 8273492 A JP8273492 A JP 8273492A JP H05251988 A JPH05251988 A JP H05251988A
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Abstract
減衰量の十分大きなフィルタ特性を有する縦結合二重モ
ードリーキーSAWフィルタを提供することを目的とす
る。 【構成】IDT電極が励振又は受信するリーキーSAW
の伝搬方向に沿って圧電基板上に入出力IDTを近接配
置し、これらの両側に該リーキーSAWの振動を閉じ込
めて共振子とする為の反射器を設け、前記IDT間の音
響結合によって発生する2つの共振モードを利用する縦
結合二重モードリーキーSAWフィルタに於いて、前記
IDTの電極指幅(ライン幅)hと間隔幅(スペース
幅)aとの関係を0.3≦h/(h+a)<0.5とし
たもの。
Description
帯域低損失で且つ急峻度が優れ、阻止域減衰量の大きな
縦結合二重モードリーキーSAWフィルタに関する。
於ける広帯域低損失SAWフィルタには、一方向性ID
Tを用いたトランスバーサル型SAWフィルタやマルチ
トランスジューサ方式SAWフィルタが広く用いられて
いる。一方向性IDTを用いたトランスバーサル型SA
Wフィルタは位相器を必要とし製造も難しいという欠点
を有すると共に方向性損失を完全になくすることが困難
であり低損失化が未だ不十分である。次にマルチトラン
スジューサ方式SAWフィルタはチップサイズが大きく
なりボンディングワイヤの本数が多くなる上に、IDT
内部の反射によるスプリアスが多く現われ、阻止域の減
衰量が不十分であるという欠点がある。
2個のIDTをSAWの伝搬方向に沿って近接配置し、
これらが励起するSAWがIDT間で互いに音響結合し
た際に生ずる1次モードと2次モードの2つの振動モー
ドを利用した縦結合二重モードSAWフィルタは低損失
を実現する上で前述の2つの方法よりも優れている。こ
の縦結合二重モードSAWフィルタの通過帯域幅は共振
子の容量比の制限を受ける為これまで広帯域フィルタへ
の適用は困難であるとされていたが、本発明者らは結合
係数が11%と大きい64°YカットX伝搬LiNbO
3 基板を伝搬するSAWを用いて2.5%以上の比帯域
幅を持つ広帯域低損失な縦結合二重モードリーキーSA
Wフィルタを発明した。(特願平2−337281)
る900MHz帯RFフィルタでは比帯域幅が3〜4%
の広帯域低損失SAWフィルタが必要となり、これには
前述の64°YカットX伝搬LiNbO3 基板の伝搬方
向に沿って3つのIDTを近接配置し、これらが励起す
るSAWがIDT間で互いに音響結合した際に生ずる1
次モードと3次モードの2つの振動モードを利用する
と、前述の1次モードと2次モードを利用したフィルタ
に比べてモード間の周波数差が広がり実用上十分な広い
通過帯域幅を持つフィルタが構成できることを明らかに
した。
帯RFフィルタでは、例えば北米仕様(AMPS)では
通過帯域幅が25MHz必要となるのに対して送受信の
周波数が45MHzしか離隔していない為より急峻度の
大きなフィルタを必要とする。前述の1次モードと3次
モードを利用した縦結合二重モードリーキーSAWフィ
ルタをこの携帯電話用900MHz帯RFフィルタに適
用すると低域側では比較的急峻な肩特性が得られ阻止域
減衰量も大きいのに対し、高域側では縦結合二重モード
フィルタ特有のスプリアスの為、阻止域減衰量が不足す
る上に肩特性の急峻度も未だ不十分であった。
を多段縦続接続して阻止域減衰量を大きくし、且つ肩特
性を急峻にすることが考えられるが、段数を増すに従っ
て挿入損失が増大すると共に通過帯域も狭くなり実用に
供しなくなる。従って例えば縦結合二重モードリーキー
SAWフィルタを2段縦続接続することによって挿入損
失を実用に耐え得る程度に小さくしても、高域側の阻止
域減衰量が不足し要求を満足できないという欠点があっ
た。
モードリーキーSAWフィルタの高域側の阻止域減衰量
が不足するという欠点を解決する為になされたものであ
って、広帯域低損失であり且つ急峻度が大きく阻止域減
衰量の十分大きなフィルタ特性を有する縦結合二重モー
ドリーキーSAWフィルタを提供することを目的とす
る。
縦結合二重モードリーキーSAWフィルタは、IDTの
電極指幅(ライン幅)hと間隔幅(スペース幅)aとの
関係が0.3≦h/(h+a)<0.5となるようにす
る。
詳細に説明する。図1は本発明に係る縦結合二重モード
リーキーSAWフィルタの一実施例の電極パターンの構
成図であって、圧電基板1の表面に入力IDT及びその
両側に出力IDT3、4を配置し、更にその両側に反射
器5、5を配している。このIDT周期をLT (=SA
Wの波長λ)、ライン幅をh、スペース幅をaとする。
[ここでLT =2(h+a)]この構成によりIDT間
の音響結合によって生ずる1次モードと3次モードの2
つの共振モードを利用した縦結合二重モードリーキーS
AWフィルタを実現できる。
ン幅hとスペース幅aを等しくh:a=1:1[即ちh
/(h+a)=0.5]とした従来の縦結合二重モード
リーキーSAWフィルタを2段縦続接続した場合の周波
数減衰特性を示す図であり、ここで基板は64°Yカッ
トX伝搬LiNbO3 、入力IDTは16対、出力ID
Tはそれぞれ10対、反射器は両側とも250本、交差
長は40λ、電極はアルミニウムで膜厚は0.2μmで
ある。同図から明らかな如く、通過域の高域側近傍に大
きなスプリアス6が現われ、例えば北米仕様(AMP
S)携帯電話の場合、通過帯域幅が25MHz必要とな
るのに対して送受信周波数間隔が45MHzであるの
で、同図中斜線で示すように中心周波数から±45MH
z離れた周波数で十分な減衰量が要求される。ところが
通過域の高域側近傍の大きなスプリアス6により減衰量
が悪化し規格を満足できなかったこと前述した通りであ
る。
幅hとスペース幅aの比を変えた時の周波数減衰特性の
実験値を示すグラフである。同図より明らかな如くID
Tのライン幅hとスペース幅aの比[h/(h+a)]
が小さくなる程通過域の高域側近傍のスプリアスが減少
し減衰量が大きくなる。しかし上述した如く従来IDT
のライン−スペース比はh:a=1:1とするのが一般
的であり、特にSAW共振子或はリーキーSAW共振子
ではライン幅がスペース幅より細くなると共振子のQが
低下する為、できるかぎり同じかむしろライン幅を太く
するように構成するのが常であった。[0.5≦h/
(h+a)]
ーキーSAWフィルタに於けるIDTのライン幅hは、
通過域の高域側近傍のスプリアスを減らし減衰量を大き
くする為スペース幅aよりも細くなるようにしたもので
ある。[h/(h+a)<0.5]図4はIDTのライ
ン幅hとスペース幅aの比h/(h+a)に対する通過
域の高域側近傍の減衰量の変化を示した図であって、h
/(h+a)を0.47以下にすると前述の北米向け携
帯電話の仕様(AMPS)を満足する25dB以上の減
衰量が得られた。更にh/(h+a)の値を小さくする
と減衰量は大きくなるものの、IDTのライン幅が細く
なる為、オーミックロスが増大しインピーダンスが高く
なる。図5はh/(h+a)=0.20の場合の周波数
減衰特性を示した図であって、他の条件は図2と同じで
ある。図5よりライン幅が極端に細くなると同じ終端条
件(50Ω)では通過域特性に大きな偏差が現われ、実
用に耐え難くなる。終端条件50Ωの場合、通過域に於
ける偏差が小さく挿入損失が劣化しない程度のライン幅
hとスペース幅aの比はh/(h+a)=0.30付近
であった。従って、通過域特性に著しい影響を与えるこ
となく前述の北米向け携帯電話の仕様(AMPS)を満
足する高域側近傍の減衰量を得るには、ライン幅hとス
ペース幅aの比h/(h+a)を0.3≦h/(h+
a)≦0.47とすればよいことが明らかとなった。
の影響が小さくなって中心周波数が高い方へシフトする
のはもちろんであるが、反射係数(モード間結合係数κ
12´)が大きくなってストップバンド幅が広がり通過帯
域幅も広がっていくというメリットもある。以上、本発
明を北米向け携帯電話の仕様(AMPS)を例に説明し
てきたが、本発明はこれのみに限定されるものではな
く、広帯域低損失なフィルタを実現する為IDTのライ
ン幅hとスペース幅aとの関係を0.3≦h/(h+
a)<0.5とした縦結合二重モードリーキーSAWフ
ィルタを示したのである。又、本発明を64°Yカット
X伝搬LiNbO3 基板上のリーキーSAWを用い、1
次モードと3次モードの2つの共振モードを利用した縦
結合二重モードリーキーSAWフィルタについて説明し
たが、同様に1次モードと2次モードの2つの共振モー
ドを利用してもよいし、41°YカットX伝搬LiNb
O3 、36°YカットX伝搬LiTaO3 等、他のカッ
ト、基板のリーキーSAWを用いてもよいこと明白であ
る。
のであるから、高周波領域に於いて広帯域低損失で且つ
阻止域減衰量の大きなフィルタを得る上で著しい効果が
ある。
フィルタの電極パターン構成を示す図。
タ[h/(h+a)=0.5]の周波数減衰特性を示す
図。
タに於いてh/(h+a)を変えた時の周波数減衰特性
の変化を示す図。
タに於いてh/(h+a)を変えた時の通過域近傍の高
域側減衰量の変化を示す図。
タに於いてh/(h+a)=0.20とした時の周波数
減衰特性を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】インタデジタル・トランスジューサ(ID
T)電極が励振又は受信するリーキー弾性表面波(SA
W)の伝搬方向に沿って圧電基板上に入出力IDTを近
接配置し、これらの両側に該リーキーSAWの振動を閉
じ込めて共振子とする為の反射器を設け、前記IDT間
の音響結合によって発生する2つの共振モードを利用す
る縦結合二重モードリーキーSAWフィルタに於いて、
前記IDTの電極指幅(ライン幅)hと間隔幅(スペー
ス幅)aとの関係が0.3≦h/(h+a)<0.5で
あることを特徴とする縦結合二重モードリーキーSAW
フィルタ。 - 【請求項2】前記IDTが3個のIDTより成り、これ
らIDT間の音響結合によって発生する1次及び3次の
共振モードを利用したことを特徴とする請求項1記載の
縦結合二重モードリーキーSAWフィルタ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08273492A JP3181090B2 (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 縦結合二重モードリーキーsawフィルタ |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05251988A true JPH05251988A (ja) | 1993-09-28 |
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JP08273492A Expired - Fee Related JP3181090B2 (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 縦結合二重モードリーキーsawフィルタ |
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JP (1) | JP3181090B2 (ja) |
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1992
- 1992-03-04 JP JP08273492A patent/JP3181090B2/ja not_active Expired - Fee Related
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