JP2709713B2 - 共振子フィルタ - Google Patents

共振子フィルタ

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JP2709713B2
JP2709713B2 JP63064404A JP6440488A JP2709713B2 JP 2709713 B2 JP2709713 B2 JP 2709713B2 JP 63064404 A JP63064404 A JP 63064404A JP 6440488 A JP6440488 A JP 6440488A JP 2709713 B2 JP2709713 B2 JP 2709713B2
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孝夫 森田
▲祐▼三 中沢
和男 小野
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東洋通信機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はSAWフィルタ,殊に容量比が小さいラブ波型
表面波共振子を用いた広帯域フィルタに関する。
(従来技術) 従来,VHF〜UHF帯の高周波領域に於ける広帯域低損失
フィルタとしては誘電体フィルタやトランスバーサル型
SAWフィルタが用いられてきた。
しかしながら,誘電体フィルタは小型化,量産化に適
さず,トランスバーサル型SAWフィルタは双方向性損失
のために低損失化が難かしく,共に不満足なものであっ
た。
一方,共振子型SAWフィルタは例えば二重モードSAW
(以下DMSと略す)フィルタのように双方向性損失がな
い為低損失化に優れており広く使われるようになったも
のの,その比帯域幅は共振子の容量比γにより制限を受
け高々数%しかとれず,更に結合係数k2の大きな基板が
望まれていた。
これに対して清水らは回転YカットLiNbO3基板上に音
速の遅い薄膜層を設けて擬似弾性表面波を減衰のないラ
ブ波型の表面波とし,YカットX伝搬LiNbO3上にAu電極で
IDTを形成し,k2が30%以上で容量比が3以下の共振子を
実現した。(文献 電子通信学会超音波研究会技術研究
報告,US86−37,p.31(1986).) ところがこのラブ波型表面波共振子はk2が非常に大き
くエネルギーの閉じ込めが強い為,10対〜25対という少
ないIDTで共振子となってしまい、DMSフィルタのように
共振子間の結合を利用し基本モードと2次モードの周波
数でフィルタを構成するには十分な基本モードと2次モ
ードの周波数が得られない。
そこで,入出力端子間の位相シフト量が0゜又は180
゜を得られる2ポート共振子を利用して,0゜と180゜の
2つの2ポート共振子を組み合わせて並列接続すること
によりフィルタを構成する方法が考えられるが(特開昭
62−43204参照),これをラブ波型表面波共振子に適用
すると共振子の低域側に大きなスプリアスが発生する為
に通過域に大きなリップルが生じてあたかも複通過フィ
ルタの如き特性を呈するという問題があり,容量比の小
さい共振子を用いた広帯域低損失の帯域通過フィルタは
実現が困難であった。
(発明の目的) 本発明は上述した如き従来の容量比の小さいラブ波型
表面波共振子を用いたフィルタの通過域特性が悪いとい
う欠点を解決するためになされたものであって,高周波
領域に於いて広帯域低損失の帯域通過フィルタを提供す
ることを目的とする。
(発明の概要) 上述の目的を達成する為,本発明に於いては入出力端
子間の位相シフト量が互いに180゜異なるように並列接
続した2つの共振子の一方を2ポート共振子とし,他方
を少なくとも通過帯域にスプリアスをなくした1ポート
共振子とした構成をとる。
(発明の実施例) 以下,本発明を図面に示した実施例に基づいて詳細に
説明する。
実施例の説明に先立って本発明の理解を助ける為,ラ
ブ波型表面波フィルタの発明の経緯について少しく説明
する。
第2図は一般的な2ポートラブ波型表面波共振子の電
極構成を示す図であって,回転YカットLiNbO3基板1の
表面にAu電極により入力IDT2及び出力IDT3を配置し,そ
の両側に反射器4を配したものである。
第3図はこの2ポートラブ波型表面波共振子の周波数
伝送特性の一例を示した図であって,共振周波数は約15
0MHz,負荷Qは200,無負荷Qは400である。
尚,この共振子の設計条件は基板がYカットX伝搬Li
NbO3,電極はAuで膜厚が0.65μm,入出力IDTは共に7.5対
でその周期は20μm,交叉長は240μm,反射器は35本であ
る。
第4図は従来の方法により共振周波数の異なる2つの
2ポートラブ波型表面波共振子5,6を並列接続した図で
あって,共振子5は位相シフトが0゜であり共振子6は
位相シフトが180゜で構成してある。共振子の位相シフ
トは入力端と出力端間の位相関係で同相であれば0゜逆
相ならば180゜と称し,出力端をチップリングするか一
方のIDTを転極するかによって位相シフトは180゜変わ
る。この構成の等価回路は第5図(a)のように表わさ
れる。この回路は等価変換により第5図(b)のラチス
型回路となりこれは帯域通過フィルタとなる。
第6図はこの従来の方法により実際にフィルタを構成
した際の実験例であって,第3図に用いた共振子と同じ
条件で電極を構成し2つの共振子の膜厚を違えて共振周
波数を5MHz異なるようにし,周波数の高い方の共振子の
位相シフトを0゜とし,周波数の低い方の共振子は位相
シフト180゜とした。
然るにこのフィルタの周波数伝送特性は通過域に大き
なリップルを生じ実用に供し得るものでないこと前述の
通りである。
この理由を考察するに,周波数の高い方の共振子が低
域側スプリアスのためインピーダンスに乱れがあり,第
3図の特性例から明らかなようになだらかな特性ではな
く急峻に落ち込み減衰極をもっているため,この部分で
の位相変化が大きく位相回転も大きくなっていることか
ら,周波数の低い方の共振子の高域特性がなだらかなも
のであっても両者を並列接続することにより通過域に大
きなリップルを生ずるものと考えられる。
即ち,通過帯域フィルタを構成する2つの共振子は少
なくとも通過帯域周波数内ではスプリアスのない共振子
である必要があり,スプリアスは通過域にリップルとし
て現われる。
これを解決するため本発明に係るフィルタは以下の如
き方法を採用する。
即ち,周波数の高い方の共振子の低域側特性(通過帯
域内)を改善しスプリアスのない特性を与え位相変化を
小さくする必要がある為,この共振子に1ポートのラブ
波型表面波共振子を用いることとした。
そこで先ず1ポートラブ波型表面波共振子の特性を検
討する。
第7図は1ポートのラブ波型表面波共振子の電極構成
例を示す図であって,IDTを2等分し直列接続して反対称
モードで共振する1ポート共振子としたものである。
又,第8図はこの1ポート共振子の周波数伝送特性とそ
の等価回路定数を示した図であって,他の条件は第3図
の条件と全く同じである。
第8図に示すようにこの1ポート共振子はスプリアス
の非常に少ない共振特性をもつ共振子である。この共振
子を高い周波数の共振子とし位相シフト0゜として,前
記第3図の条件と同じ2ポート共振子は位相シフト180
゜となるようにして,両者を並列接続すれば帯域通過フ
ィルタが実現できる。
第1図は以上の考察を総合した本発明に係る一実施例
を示す電極構成図であって,回転YカットLiNbO3基板1
の表面にAu電極で2ポートラブ波型表面波共振子6と1
ポートラブ波型表面共振子7を構成し両者を並列接続す
る。而して2ポート共振子6は入力IDT2と出力IDT3及び
その両側の反射器4より成り入出力端子間の位相シフト
が180゜となるように配置する。又,1ポート共振子7は
前述したように2つのIDTを逆位相となるよう接続して
これらIDTによって励起された波を反対称モードにて共
振せしめるようにし,且つその並列容量Coが小さくなる
ように直列接続する(IDTの2等分直列接続することに
よってCoは1/4に減少)。尚,反対称モードを用いると
特願62−277979に示したようにスプリアスがより一層減
少する。
第9図は本発明の構成の等価回路を示した図であっ
て,入出力間に1ポート共振子によるCoが入ること以外
は第5図と同じであり,第9図(a)は同様に変換され
第9図(b)のように表わされる。
第10図は本発明に係る一実施例を示す実験値であっ
て,第1図に於いてその電極構成を第3図および第8図
の条件と同じにしてフィルタを構成した際の周波数伝送
特性を示す。但し,終端インピーダンスは600Ωとし
た。
第10図を従来の手法に基づくフィルタの特性(第6
図)と比較すれば明らかなように,通過域特性は極めて
平坦であり,中心周波数147.8MHzで挿入損失0.5dB,通過
域リップル0.5dBの特性が得られた。阻止域減衰量が1
ポート共振子のCoのために約20dB程度しか得られていな
いが,これはこの共振子を2セクション或いは3セクシ
ョンと縦続接続することにより所望の減衰量が容易に得
られることは明らかであろう。又,このとき挿入損失は
高々1〜2dBである。
従って本発明によるフィルタは2つの共振子の周波数
を選ぶことにより所望の帯域幅を容易に得ることがで
き,その上ラブ波型表面波共振子という容量比γの極め
て小さい共振子を用いることによりその比帯域幅も数十
%にまで広げることが可能であり,広帯域の低損失フィ
ルタを得ることができる。
以上周波数の低い方に2ポートのラブ波型表面波共振
子を,周波数の高い方に1ポートの反対称モードのラブ
波型表面波共振子で説明したが,1ポート共振子は必ずし
も反対称モードでなくても良く対称モードで共振するよ
うに2分割直列接続しても良く,又,分割せずに通常の
1ポート共振子(対称モード)を用いても良いことは言
うまでもないし,所望の比帯域幅が他のSAW共振子等の
容量比で実現可能な範囲であるならばラブ波型表面波共
振子でなくとも,SAW共振子等他の共振子を用いても良い
ことは明らかである。
又,本発明に於ける実施例では反射器型の共振子を用
いたが,ラブ波型表面波共振子は前述の通り少ない対数
でエネルギーが閉じ込もる為,反射器がなくともIDTそ
れ自体でQの十分大きい共振子となり得るので,反射器
のないIDT型の共振子でも良い。
(発明の効果) 本発明は以上説明したように構成するので,高周波領
域に於いて広帯域で挿入損失が小さく通過域特性の良い
帯域通過フィルタを得る上で著しい効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るラブ波型表面波共振子を用いた帯
域通過フィルタの電極構成を示す図,第2図は2ポート
ラブ波型表面波共振子の電極構成を示す図,第3図は2
ポートラブ波型表面波共振子の周波数伝送特性を示す
図,第4図は従来の2個の2ポート共振子を並列接続し
てフィルタとする電極構成を示す図,第5図は第4図の
フィルタの等価回路を示す図,第6図は第4図の従来の
構成のフィルタによる周波数伝送特性を示す図,第7図
は2分割IDTを直列接続して反対称モードで共振する1
ポート共振子の電極構成を示す図,第8図は第7図の1
ポートラブ波型表面波共振子の周波数伝送特性と等価回
路定数を示す図,第9図は第1図に示す本発明に係る電
極構成のフィルタの等価回路を示す図,第10図は本発明
に係るフィルタの一実施例による周波数伝送特性を示す
図である。 1……LiNbO3基板,2……入力IDT,3……出力IDT,4……反
射器,5……位相シフト0゜の2ポート共振子,6……位相
シフト180゜の2ポート共振子,7……反対称モードによ
る1ポート共振子。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2ポート共振子の入出力端子間に1ポート
    共振子を並列接続し、前記両共振子は互いに共振周波数
    を異にし、且つ、周波数の低い方を入出力端子間の位相
    シフトが180゜の2ポート共振子とし、周波数の高い方
    を入出力端子間の位相シフトが0゜の1ポート共振子と
    して両共振子の位相シフトの差が180゜になるようにし
    たことを特徴とする帯域通過フィルタ。
  2. 【請求項2】前記2つの共振子に、回転YカットLiNbO3
    基板により構成した容量比の小さいラブ波型表面波共振
    子を用いたことを特徴とする特許請求の範囲(1)記載
    の帯域通過フィルタ。
  3. 【請求項3】前記1ポート共振子に於いて、インタディ
    ジタルトランスジューサ(IDT)電極を2分割し相互に
    逆相となるように接続し、これらIDT電極によって共振
    せしめるようにしたことを特徴とする特許請求の範囲
    (1)又は(2)記載の帯域通過フィルタ。
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