JP3096815B2 - ラブ波型表面波共振子 - Google Patents

ラブ波型表面波共振子

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は弾性表面波(SAW)共振子,殊に容量比が小
さいラブ波型表面波共振子に関する。 (従来技術) 従来,VHF〜UHF帯の高周波領域において広帯域可変の
電圧制御発振器(VCO)や広帯域低損失フィルタには誘
電体共振器が多く用いられてきた。 しかしながら,誘電体共振器を用いたフィルタは小型
化,量産化に適さない為,広帯域低損失フィルタにはト
ランスバーサル型のSAWフィルタが広く使われるように
なった。 一方,広帯域可変のVCOも電気機械結合係数k2の大き
い128゜YカットX伝搬LiNbO3や36゜YカットX伝搬リ
チウムタンタレート(LiTaO3)を用いてSAW或いは擬似
弾性表面波(PSAW)による共振子を構成し,その容量比
γの小さい利点を生かして可変帯域幅の比較的広い小型
で安定なVCOが作られるようになった。 しかし,これらの基板を用いた共振子はk2が5%程度
である為容量比γは20以上となり可変できる比帯域幅は
高々数%であった。又,これらの共振子を用いて広帯域
フィルタを構成しようとしても,容量比の制限から,高
々数%の比帯域幅しか得られず,更にk2の大きい基板が
望まれていた。 これに対して清水らは回転YカットLiNbO3基板上に音
速の遅い薄膜層を設けて擬似弾性表面波を減衰のないラ
ブ波型の表面波とし,YカットX伝搬LiNbO3上にAu電極で
IDTを形成し,k2が30%以上で容量比γが3以下の共振子
を実現した。 (文献 電子通信学会超音波研究会技術研究報告,US86
−37,P.31(1986).) ところがこのラブ波型表面波共振子は共振特性におい
て反射波による細かいスプリアスや,縦の高次モード及
び横の高次モード等のスプリアスが現われ,VCOを構成し
たときにそのスプリアスによって周波数が変化してしま
いVCOとして使えないという欠点があった。 このスプリアスを除去する為にIDTに重みづけを施す
等の改善策も試みられてきたがスプリアスは完全には消
えず,VCOに適用するに足る特性を得るには至っていなか
った。 (発明の目的) 本発明は上述した如き従来のラブ波型表面波共振子に
はスプリアスが多いという欠点を解決するためになされ
たものであって,高周波領域に於いて容量比が小さくス
プリアスの無いラブ波型表面波共振子を提供することを
目的とする。 (発明の概要) 上述の目的を達成する為,本発明に於いてはラブ波型
表面波共振子のIDTを2分割し互いに逆位相となるよう
に接続して反対称モードで共振が起こるようにしたもの
である。 (発明の実施例) 以下,本発明を図面に示した実施例に基づいて詳細に
説明する。 第2図(a)はSAW共振子等の一般的なIDT励振型1ボ
ート共振子の電極構成と縦方向の振動モードを表わした
説明図であって,対称モード(基本モード)で動作す
る。ラブ波型表面波共振子を対称モードで励振させると
IDT対数が5〜40対のとき容量比の極めて小さい共振子
が得られるが,反射波による細かいスプリアスや縦およ
び横の高次モードスプリアスが現われること前述の通り
である。 これに対して第2図(b)はIDTを2分割しボンディ
ングにより互いに逆相に接続することにより対称モード
は電荷が相殺されて励起できず反対称モード(縦2次モ
ード)のみが励振される。 この反対称モードによる共振は一般に対称モードによ
る共振に比べて等価抵抗(CI)が大きくQが小さくなる
為,従来1ポートの共振子としては利用されなかった。
ところが2つのIDT間の位相が逆位相となる為,対称モ
ードに基づく高次横モードが打ち消されて現われないと
いう利点がある。 その上ラブ波型表面波共振子の場合はk2が極めて大き
い為IDT対数を5〜15対と少なくしても振動エネルギー
がかなり閉じ込められるので,共振子としてQの高い最
適対数として15〜30対により構成すると高次の縦モー
ド,横モード,或いはレーリー波等の不要波もQが高く
なりスプリアスとなって現われてしまう。これに対して
反対称モードで励振するとこれら高次モードのQが低下
し現われなくなり,且つ反対称モードで励振された主共
振はエネルギーが充分閉じ込もり一般の共振子とは異な
り対称モードとほゞ同じ等価抵抗やQ値を示すことがわ
かった。然るにラブ波型表面波共振子を反対称モードで
共振する構成とすることは前述した通りスプリアスを除
去する上で極めて効果があると考えられる。 第1図は第2図で示した反対称モードを励振するため
ボンディングワイヤで分割した2つの共振子を交叉する
代りにパターン上で2つのIDTを逆位相となるよう接続
した1ポート共振子の構成図である。LiNbO3基板1の表
面上にIDT2を形成し,IDTのほゞ中央の位置3においてID
Tの電極符号を逆転することにより,第2図(b)と同
様に反対称モードのみを励振するようにしたものであ
る。 次にこの構成により実際にラブ波型表面波共振子を試
作した結果について説明する。 第3図は従来の対称モードによる1ポートのラブ波型
表面波共振子のインピーダンス特性を示したスミスチャ
ートであって,電極パターンは第2図(a)に示した構
成をとり,YカットX伝搬LiNbO3基板の上に膜厚が0.32μ
mのAuによるIDT電極を形成し,その対数Nは20,周期L
は16μm,交叉長Wは320μmである。第3図より明らか
なようにスプリアスが非常に多くVCO用の共振子として
は実用に供し得ないものであった。 これに対して第4図は本発明による反対称モードを用
いた1ポートのラブ波型表面波共振子のインピーダンス
特性を示した図であって,電極パターンは第1図に示し
た構成をとり他の条件は第3図の特性を示した共振子と
全く同一としたものである。第4図より明らかなように
スプリアスの殆んどが消えてきれいな特性となってお
り,VCOに適用するに十分な特性を示すことが理解されよ
う。 次にこれらの共振子の等価回路定数を比較してみる
と,下表のような結果となった。 この表から明らかな通り,ラブ波型表面波共振子の場
合は反対称モードで共振させてもその特性は対称モード
による共振特性と殆んど変わらず,等価抵抗が小さく,
容量比の極めて小さい共振子が得られる。従って本発明
による構成の1ポート共振子は容量比が極めて小さいと
いうラブ波型表面波共振子の利点を生かしたまま不要波
を殆んだ除去することができるため,VCOに適用すれば広
帯域可変のVCOが実現できるばかりでなく,共振子を用
いた広帯域フィルタへの応用にも適している。 尚,本発明に係るラブ液型表面波共振子の電極パター
ンとしては前記第1図に示すものに限らず,例えば第5
図に示す如く2つのIDT電極配列を全く同等とし一方の
バスバーを接続したタイプ,即ち2つのIDTを直列接続
として反対称モードを励振するタイプとしてもよい。こ
のような直列接続とした構成をとるとラブ波型表面波共
振子はk2が非常に大きく少ないIDT対数でもインピーダ
ンスが低くなりすぎてQが低下してしまうという欠点を
解消し,直列インダクタンスが約4倍と大きくなる反面
等価抵抗を適切な値とすることによりQを高めることが
できるという利点もある。 従って一般の共振子が反対称モードで励振するとQが
低下するのに対して,ラブ波型表面波共振子はk2が非常
に大きい為,逆に反対称モードのQを高くすることがで
きる。 以上IDT型の1ポートラブ波型表面波共振子について
のみ説明したが,本発明はIDTの両側に反射器を有する
反射器型共振子にも適用可能であることは勿論のこと,I
DTに重みづけを施した共振子に適用しても尚一層の効果
が得られる。 又,本発明はAu電極のように密度が大きく音速の遅い
金属ならば他の金属でも良く,例えばAg,Pt等を用いて
も同じ効果が得られるばかりでなく,Al電極のように密
度の小さい金属を用いてもAl電極膜厚を非常に厚くする
か或いはAl電極の下にBi2O3等他の音速の遅い薄膜層を
設けて実効的に音速を遅くしラブ波の表面への集中を大
きくした場合にも適用可能である。 (発明の効果) 本発明は以上説明したように構成するので,高周波領
域に於いて容量比が小さく且つスプリアスの殆んど無い
ラブ波型表面波共振子を得る上で著しい効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係るラブ波型表面波共振子の電極構成
を示す図,第2図はIDTの電極構成とその共振モードの
説明をする図で(a)は対称モード,(b)は反対称モ
ードを示した図,第3図は対称モードによるラブ波型表
面波共振子のインピーダンス特性を示した図,第4図は
本発明に係る反対称モードによるラブ波型共振子のイン
ピーダンス特性を示した図,第5図は本発明の他の実施
例を示す電極構成図である。 1……LiNbO3基板,2……IDT 3……電極転極部。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.回転Yカットリチウムナイオベート(LiNbO3)基板
    上にAu,Ag等の密度が大きく音速の遅い金属を用いて2
    分割インタディジタルトランスジューサ(IDT)電極を
    形成すると共にこれらIDT電極を相互に逆位相となる様
    接続し、これらIDT電極によって、励起されたラブ波型
    表面波の対称モードを抑圧し反対称モードにて共振せし
    めるようにしたことを特徴とする1ポートのラブ波型表
    面波共振子。 2.前記1対のIDT電極の両側に反射器を付したことを
    特徴とする特許請求の範囲(1)記載のラブ波型表面波
    共振子。 3.前記IDT電極を充分な膜厚を有するAlにて構成する
    か或いは前記基板とAl膜との間に音速の遅い材料による
    薄膜層を設けた構造としたことを特徴とする特許請求の
    範囲(1)又は(2)記載のラブ波型表面波共振子。
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