JPH11234085A - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

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JPH11234085A
JPH11234085A JP10035175A JP3517598A JPH11234085A JP H11234085 A JPH11234085 A JP H11234085A JP 10035175 A JP10035175 A JP 10035175A JP 3517598 A JP3517598 A JP 3517598A JP H11234085 A JPH11234085 A JP H11234085A
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electrode
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通過帯域と阻止域との間におけるフィルタ特
性の急峻性を高めることができ、製造容易な帯域通過型
SAWフィルタを得る。 【解決手段】 入力端子INと出力端子OUTとの間に
直列腕共振子4,6を接続し、並列腕共振子3,5,7
を直列腕と基準電位との間に接続してなる梯子型の回路
構成を有し、並列腕共振子3,5,7の反共振周波数が
直列腕共振子4,6の共振周波数と実質的に一致されて
おり、かつ少なくとも1つの並列腕共振子3,5,7の
IDT3a,5a,7aの最外側部の電極指幅を当該I
DTの他の電極指幅と異ならせ、それによって所定の周
波数領域にスプリアスを発生させることにより、通過帯
域から阻止域にかけてのフィルタ特性の急峻化が図られ
ているSAWフィルタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の弾性表面波
(以下、SAW)共振子を用いて構成された帯域通過型
のSAWフィルタに関し、特に、梯子型の回路構成を有
するSAWフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】帯域通過型フィルタとして、複数のSA
W共振子を用いて梯子型の回路を構成してなるSAWフ
ィルタが知られている(例えば、特開昭56−1976
5号公報、特開平5−183380号公報など)。この
種のSAWフィルタでは、通過帯域近傍の阻止域におけ
る減衰量の拡大が強く求められている。近年、例えば、
携帯電話などの通信機器においては、電波利用効率を高
めるために、送信周波数と受信周波数との間の間隔が非
常に狭くなってきている。従って、選択度を高めるため
に、通過帯域と阻止域との間におけるフィルタ特性がよ
り急峻な帯域通過型フィルタの登場が望まれている。
【0003】特開平9−55640号公報には、上記要
望を満たすSAWフィルタが開示されている。この先行
技術に記載のSAWフィルタを、図26を参照して説明
する。
【0004】SAWフィルタ101では、表面基板10
2上に1ポート型SAW共振子103〜107が構成さ
れている。各1ポート型SAW共振子103〜107
は、中央にインターデジタルトランスデューサ(ID
T)103a〜107aを有し、それぞれ、IDT10
3a〜107aの両側に、複数本の電極指を有するグレ
ーティング型反射器103b,103c〜107b,1
07cを有する。
【0005】SAWフィルタ101は、入力端子IN及
び出力端子OUTに接続される。入力端子IN及び出力
端子OUTの間が直列腕を構成しており、該直列腕に、
直列腕共振子として上記SAW共振子104,106が
接続されている。他方、直列腕と基準電位との間には、
3つの並列腕が構成されており、すなわち、SAW共振
子103,105,107が、それぞれ、直列腕と基準
電位との間に接続されて並列腕共振子を構成している。
【0006】また、並列腕共振子、すなわちSAW共振
子103,105,107の反共振周波数は、直列腕共
振子、すなわちSAW共振子104,106の共振周波
数と一致するように構成されている。
【0007】SAWフィルタ101では、直列腕共振子
としてのSAW共振子104,106における、IDT
104a,106aと、反射器104b,104cある
いは反射器106b,106cとの間のギャップに対
し、並列腕共振子であるSAW共振子103,105,
107における相当のギャップを大きく、または小さく
している。そのため、並列腕共振子における共振周波数
と反共振周波数との間に発生するスプリアスが、並列腕
共振子103,105,107の共振周波数とSAWフ
ィルタ101の通過帯域との間、または通過帯域と直列
腕共振子の反共振周波数との間に設定され、それによっ
て、通過帯域よりも低周波数側または高周波数側の阻止
域における通過帯域近傍の減衰量が大幅に改善される。
【0008】すなわち、並列腕共振子に上記スプリアス
成分を発生させるように、並列腕共振子のIDTと反射
器との間の距離を設定することにより、通過帯域から阻
止域にかけての周波数領域におけるフィルタ特性の急峻
性が高められ、それによって選択度に優れた帯域通過型
フィルタを提供することが可能とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、特開
平9−55640号公報に記載のSAWフィルタでは、
上記ギャップすなわち並列腕共振子におけるIDTと反
射器との間の距離を調整することにより、通過帯域近傍
のフィルタ特性の急峻化が図られる。
【0010】しかしながら、特開平9−55640号公
報に記載の先行技術では、IDTと反射器との間のギャ
ップを調整する必要があるため、フィルタ特性の変更時
に、製造工程の変更が煩雑であった。高周波用のフィル
タでは、電極間隔が非常に狭くなり、電極短絡等の多発
により、製造が困難になる場合があった。
【0011】また、近年、より選択度に優れたSAWフ
ィルタの登場が強く望まれており、従って、通過帯域か
ら阻止域にかけての周波数領域におけるフィルタ特性の
急峻化を果たす様々な手法が強く求められている。
【0012】よって、本発明の目的は、SAW共振子を
用いた梯子型の回路構成を有するSAWフィルタにおい
て、段数を増大させることなく、通過帯域と阻止域との
境界における減衰特性を急峻とすることができ、かつ製
造容易なSAWフィルタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために成されたものであり、入出力間が直列腕を
構成しており、直列腕と基準電位との間に少なくとも1
つの並列腕が構成されている梯子型回路構成を有するS
AWフィルタに関するものである。
【0014】請求項1に記載の発明に係るSAWフィル
タは、上記直列腕にIDTを有する少なくとも1つの1
ポート型SAW共振子よりなる直列腕共振子を、並列腕
に、IDTと、該IDTの両側に設けられた反射器とを
有し、かつ反共振周波数が、直列腕共振子の共振周波数
と実質的に一致されている1ポート型SAW共振子より
なる並列腕共振子を接続した構成を有する。
【0015】直列腕共振子については、反射器を有する
1ポート型SAW共振子であってもよく、反射器を用い
ず、IDTの対数を非常に多くしたSAW共振子であっ
てもよい。なお、「実質的に一致されている」なる表現
は、完全に一致されている場合の他、両者が近接してい
る場合も含むものとする。
【0016】請求項1に記載の発明に係るSAWフィル
タにおいても、上記のような梯子型の回路構成を有する
ため、従来の梯子型回路構成を有するSAWフィルタと
同様に、直列腕共振子の反共振周波数と並列腕共振子の
共振周波数とを減衰極とする帯域通過型のフィルタ特性
が得られる。
【0017】請求項1に記載の発明に係るSAWフィル
タの特徴は、通過帯域から減衰域にかけての周波数領域
においてスプリアス成分を発生させるように、少なくと
も1個の並列腕共振子において、IDTの最外側の電極
指幅が、他の電極指幅と異ならされていることにある。
この電極指幅の異ならせ方については、特に限定され
ず、請求項2に記載のように、IDTの最外側部の電極
指の幅を、IDTの他の電極指の幅よりも小さくしても
よく、あるいは、請求項3に記載のように、IDTの最
外側部の電極指の幅を、他の電極指の幅よりも大きくし
てもよい。
【0018】上記電極指の幅の異ならせ方によって、ス
プリアス成分を、通過帯域の帯域側の阻止域と通過帯域
との間、あるいは通過帯域の高域側の阻止域と通過帯域
との間におけるフィルタ特性の急峻化を図ることができ
る。
【0019】請求項4に記載の発明に係るSAWフィル
タは、請求項1に記載の発明に係るSAWフィルタと同
様に、梯子型回路構成を有し、並列腕共振子の反共振周
波数が、直列腕共振子の共振周波数と実質的に一致され
ているSAWフィルタにおいて、所定の周波数領域にス
プリアス成分を発生させるように、少なくとも1つの並
列腕共振子において、反射器の電極のうちIDTに最も
近い電極指の幅が、同じ反射器の他の電極指の幅と異な
らされていることを特徴とする。請求項4に記載の発明
においても、上記スプリアス成分を所定の周波数領域に
発生させることにより、通過帯域と、通過帯域の低周波
数側の阻止域との間のフィルタ特性の急峻化、あるいは
通過帯域と、通過帯域よりも高域側の阻止域との間の周
波数領域におけるフィルタ特性の急峻化が図られる。
【0020】また、請求項5に記載の発明は、少なくと
も1つの前記並列腕共振子の反共振周波数が、前記反射
器のストップバンド内に入るように設定されており、か
つ発生させるスプリアスが、該並列腕共振子のストップ
バンド外になるように設定されていることを特徴とす
る。
【0021】請求項6に記載の発明は、前記スプリアス
が、前記並列腕共振子の共振周波数と弾性表面波フィル
タの通過帯域との間に発生するように構成されており、
かつ前記反射器の電極指の周期がIDTの周期よりも小
さくされており、前記スプリアスの現れる位置が、前記
並列腕共振子のストップバンド周波数よりも低域側であ
ることを特徴とする。
【0022】請求項7に記載の発明は、前記弾性表面波
フィルタの通過帯域と、前記直列腕共振子の反共振周波
数との間に前記並列腕共振子のスプリアスが発生される
ように構成されており、かつ前記反射器の電極指周期が
IDTにおける電極指の周期よりも大きくされており、
前記スプリアスが前記並列腕共振子のストップバンドよ
りも高域側に現れるように構成されていることを特徴と
する。
【0023】請求項8に記載の発明は、入出力間が直列
腕を構成しており、前記直列腕と基準電位との間に少な
くとも1つの並列腕が構成されている梯子型回路構成を
有し、前記直列腕にIDTを有する少なくとも1つの1
ポート型SAW共振子よりなる直列腕共振子が、前記並
列腕に、IDTと、該IDTの両側に設けられた反射器
とを有し、かつ反共振周波数が、直列腕共振子の共振周
波数と実質的に一致されている1ポート型SAW共振子
よりなる並列腕共振子が配置されている弾性表面波フィ
ルタにおいて、少なくとも1つの前記並列腕共振子の反
共振周波数が、前記反射器のストップバンド内に入るよ
うに設定されており、かつ発生させる前記スプリアス
が、前記反射器のストップバンド外になるように設定さ
れていることを特徴とする、弾性表面波フィルタであ
る。
【0024】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の発明に係る弾性表面波フィルタにおいて、前記スプリ
アスが、前記並列腕共振子の共振周波数と弾性表面波フ
ィルタの通過帯域との間に発生するように構成されてお
り、かつ前記反射器の電極指の周期がIDTの周期より
も小さくされており、前記スプリアスの現れる位置が、
前記並列腕共振子のストップバンド周波数よりも低域側
であることを特徴とする。
【0025】請求項10に記載の発明は、請求項8に記
載の発明に係る弾性表面波フィルタにおいて、前記弾性
表面波フィルタの通過帯域と、前記直列腕共振子の反共
振周波数との間に前記並列腕共振子のスプリアスが発生
されるように構成されており、かつ前記反射器の電極指
周期がIDTにおける電極指の周期よりも大きくされて
おり、前記スプリアスが前記並列腕共振子のストップバ
ンドよりも高域側に現れるように構成されていることを
特徴とする。
【0026】請求項11に記載の発明は、前記スプリア
ス成分が発生される並列腕共振子が、少なくとも2個以
上並列腕に配置されており、少なくとも1つの並列腕共
振子により発生されるスプリアスが、他の並列腕共振子
により発生される前記スプリアスとは異なる周波数領域
に発生されるように構成されていることを特徴とする。
【0027】請求項12に記載の発明では、少なくとも
2個の並列腕共振子を有し、少なくとも1個の並列腕共
振子により発生されるスプリアスが、弾性表面波フィル
タの通過帯域よりも高域側に現れるように構成されてお
り、他の並列腕共振子のスプリアスが、通過帯域よりも
低域側に現れるように、前記IDTと前記反射器との間
隔が選ばれている。
【0028】請求項13に記載の発明は、請求項1〜1
2のいずれかに記載の弾性表面波フィルタと、該弾性表
面波フィルタが収納されており、かつ気密封止されてい
るパッケージとを備え、少なくとも1つの前記並列腕共
振子におけるアース電位に接続される電極が、複数のボ
ンディングワイアにより、パッケージに設けられたアー
ス電極と電気的に接続されていることを特徴とする弾性
表面波フィルタ装置である。
【0029】請求項13に記載の発明に係る弾性表面波
フィルタ装置では、好ましくは、請求項14に記載のよ
うに、少なくとも1つの前記並列腕共振子におけるアー
ス電位に接続される電極に、複数のボンディングワイア
が接続されており、該複数のボンディングワイアが、パ
ッケージに形成された異なるアース電極に電気的に接続
されている。
【0030】請求項15に記載の発明は、少なくとも1
つの前記並列腕共振子におけるアース電位に接続される
電極が、複数のボンディングワイアによりパッケージに
設けられた前記アース電極に接続されており、複数のボ
ンディングワイアのうち少なくとも1本のボンディング
ワイアが、パッケージの複数のアース電極のうち入力側
に近いアース電極に接続されており、他のボンディング
ワイアが出力側に近いアース電極に接続されていること
を特徴とする。
【0031】請求項16に記載の発明は、外部との接続
のための複数の電極パッドをさらに備える請求項1〜1
5のいずれかに記載の弾性表面波フィルタと、該弾性表
面波フィルタの電極パッド上に形成された導電材料から
なるバンプと、弾性表面波フィルタが接続される複数の
電極とを備え、かつ弾性表面波フィルタを気密封止する
ためのパッケージとを備え、前記弾性表面波フィルタ
が、前記バンプをパッケージに形成された前記電極に接
合することにより電気的に接続されていることを特徴と
する弾性表面波フィルタ装置である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非限定的な実施例
を挙げることにより、本発明を明らかにする。
【0033】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の
実施例に係るSAWフィルタを説明するための模式的平
面図である。SAWフィルタ1は、矩形の表面波基板2
を用いて構成されている。表面波基板2は、本実施例で
は36°回転YカットのLiTaO3 圧電基板により構
成されている。もっとも、表面波基板2は、他の圧電単
結晶もしくはPZTなどの圧電セラミックスにより構成
されてもよい。
【0034】表面波基板2上には、それぞれ、1ポート
型SAW共振子よりなる並列腕共振子3,5,7と、同
様に、それぞれ1ポート型SAW共振子よりなる直列腕
共振子4,6とが構成されている。各SAW共振子3〜
7は、中央にIDT3a〜7aを有し、それぞれIDT
3a〜7aの両側に、複数本の電極指を有するグレーテ
ィング型反射器3b,3c〜7b,7cを有する。
【0035】SAWフィルタ1は、入力端子IN及び出
力端子OUTに接続される。入力端子INと、出力端子
OUTとの間が直列腕を構成しており、該直列腕に、上
記直列腕共振子4,6が挿入されている。他方、上記直
列腕と基準電位との間には3つの並列腕が構成されてい
る。すなわち、上述した並列腕共振子3,5,7が、そ
れぞれ、直列腕と基準電位との間に接続されている。
【0036】なお、SAW共振子3のIDT3aの一方
のくし歯電極は接続電極8より、SAW共振子4のID
T4aの一方のくし歯電極に接続されている。また、接
続電極9は、IDT4aの他方のくし歯電極を、IDT
5aの一方のくし歯電極及びIDT6aの一方のくし歯
電極に接続されている。また、接続電極10は、IDT
6aの他方のくし歯電極をIDT7aの一方のくし歯電
極7aに電気的に接続している。
【0037】IDT3a,5a,7aのそれぞれ、他方
のくし歯電極は、基準電位に接続されている。従って、
本実施例のSAWフィルタ1は、従来より公知の梯子型
の回路構成を有する。
【0038】上記各SAW共振子3〜7及び接続電極8
〜10などの電極は、表面波基板2上にアルミニウムな
どの金属材料を適宜の方法により付与することにより形
成することができる。例えば、アルミニウムを基板2の
全面に形成し、フォトリソグラフィ技術を用い、図1に
示した電極構造を構成することができる。あるいは、表
面波基板2上にマスクを用いてアルミニウムなどの導電
性材料を、蒸着、スパッタリングなどの方法により付与
することによってもこれらの電極を形成することができ
る。
【0039】なお、図1では、各SAW共振子3〜7の
電極構造、すなわち電極指の数や長さ等は略図的に示さ
れている。また、並列腕共振子3,5,7の反共振周波
数は、直列腕共振子4,6の共振周波数と一致するよう
に構成されている。従って、SAWフィルタ1は、帯域
通過型フィルタとして動作する。
【0040】本実施例の特徴は、並列腕共振子3,5,
7のIDTの最外側部の電極指の幅を、該IDTにおけ
る他の電極指の幅よりも小さくしたことにある。これ
を、並列腕共振子3を代表して図2を参照して説明す
る。
【0041】図2に示すように、並列腕共振子3では、
中央に配置されているIDT3aの複数本の電極指のう
ち、表面波伝搬方向最外側に位置する電極指3a1 ,3
2の幅が、IDT3aにおける他の電極指3a3 の幅
よりも小さくされている。
【0042】なお、図2では、IDT3aの一方のバス
バー3dが、表面波伝搬方向に延長されており、反射器
3b,3cの一方のバスバーと連ねられているが、ID
T3aのバスバーと、反射器3b,3cの一方のバスバ
ーとを分離してもよい。
【0043】図1では必ずしも明確ではないが、他の並
列腕共振子5,7においても、並列腕共振子3と同様
に、中央のIDT5a,7aにおいて、表面伝搬方向両
側の電極指の幅が、該IDTにおける他の電極指の幅よ
りも小さくされている。上記のようにIDTにおける電
極指の幅を異ならせることにより、通過帯域から阻止域
にかけてのフィルタ特性を急峻化させ得ることを説明す
る。
【0044】SAW共振子のスプリアス成分は、IDT
と、反射器との不連続性によって発生する。通常、SA
W共振子は、表面波基板上にアルミニウムなどの金属薄
膜からなる電極をフォトリソグラフィなどの微細加工プ
ロセスにより形成することにより得られる。そのため、
IDTも反射器も類似の構造を持ち、表面波を反射させ
る。従って、IDT中に、部分的に電極指幅が異なる電
極指が存在すると、該電極指における表面波の反射によ
り位相の乱れが生じ、スプリアスが発生する。
【0045】本実施例のように、IDT3の最外側の電
極指3a1 ,3a2 の幅を、IDT3の他の電極指3a
3 の幅よりも小さくした場合、反射波の位相変化が小さ
くなり、IDT3aと、反射器3b,3cとのギャップ
を狭くした場合と同様の効果が得られる。すなわち、並
列腕共振子の共振周波数よりも低域側にスプリアスが現
れる。また、このスプリアスの周波数位置は、電極指幅
を変えることにより任意に変えることができる。従っ
て、並列腕共振子の共振周波数と、SAWフィルタ1の
通過帯域との間に上記スプリアスの周波数位置を設定す
れば、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を
高めることができる。
【0046】また、IDT3aと反射器3b,3cとの
ギャップを狭くする必要がないため、製造工程を複雑化
することなく、通過帯域の低域側におけるフィルタ特性
の急峻性を高めることができる。
【0047】(第2の実施例)第2の実施例に係るSA
Wフィルタは、並列腕共振子におけるIDTの電極指の
構造が異なることを除いては、第1の実施例と同様であ
る。従って、図1を参照して説明したSAWフィルタの
構造の説明を援用することにより、SAWフィルタの他
の構造についての説明を省略することとする。
【0048】第2の実施例に係るSAWフィルタでは、
並列腕共振子3は、図3に示す電極構造を有する。図3
に示すように、並列腕共振子3では、IDT3aの複数
本の電極指のうち、表面波伝搬方向最外側に位置する電
極指3a4 ,3a5 が、IDT3aの残りの電極指3a
3 の幅よりも大きくされている。なお、バスバー3dに
ついては、IDT3aのバスバーと、反射器3b,3c
のバスバーとを共通した構造とされているが、IDT3
a及び反射器3b,3cのバスバーは分離されていても
よい。
【0049】また、他の並列腕共振子5,7について
も、中央のIDT5a,7aが、上記並列腕共振子3の
IDT3aと同様に構成されている。すなわち、IDT
5a,7aの最外側の電極指の幅が、該IDT中の残り
の電極指の幅よりも大きくされている。
【0050】本実施例のように、並列腕共振子3におけ
るIDT3aの最外側の電極指3a 4 ,3a5 の幅を、
IDT3aの残りの電極指3a3 の幅より大きくする
と、反射波の位相変化が大きくなり、IDT3aと反射
器3b,3cとの間隔を広くした場合と同じ効果が得ら
れる。すなわち、直列腕共振子の反共振周波数よりも高
域側にスプリアスが発生する。このスプリアスの発生す
る周波数位置は、上記IDT3aの最外側の電極指3a
4 ,3a5 の幅により任意に調整することができる。
【0051】従って、直列腕共振子4,6(図1参照)
の反共振周波数と、SAWフィルタ1の通過帯域との間
に上記スプリアスが発生するように、並列腕共振子3,
5,7のIDT3a,5a,7aの最外側部の電極指の
幅を当該IDTの残りの電極指の幅よりも大きくするこ
とにより、通過帯域高域側におけるフィルタ特性の急峻
性を高めることができる。本実施例のSAWフィルタに
おいても、例えば、IDTにおける電極指の幅を変更す
るだけで、通過帯域より高域側のフィルタ特性の急峻性
を高め得るため、電極間隔を一定とすることができ、製
造上のバラツキや電極のショート不良を抑えることがで
き、特開平9−55640号公報に記載のSAWフィル
タに比べて製造工程を容易とすることができる。
【0052】(第3の実施例)第1,第2の実施例は、
並列腕共振子3,5,7におけるIDTの電極指の幅を
異ならせ、通過帯域から阻止域にかけてのフィルタ特性
の急峻化を図ったが、反射器における電極指の幅を異な
らせることによっても、同様に通過帯域から阻止域にか
けてのフィルタ特性の急峻化を図り得る。
【0053】第3の実施例に係るSAWフィルタは、並
列腕共振子における反射器の電極指の幅を異ならせるこ
とにより、通過帯域から阻止域にかけてのフィルタ特性
の急峻化を図るものである。
【0054】なお、第3の実施例に係るSAWフィルタ
は、図1に示したSAWフィルタ1と、並列腕共振子の
反射器の構造を除いては同様とされている。従って、並
列腕共振子3,5,7のうち、並列腕共振子3を代表し
て、図4を参照して反射器の構造を説明する。
【0055】図4に示すように、並列腕共振子3におい
ては、IDT3aの両側にグレーティング反射器3b,
3cが配置されているが、各反射器3b,3cの複数本
の電極指のうち、IDT3aに最も近い側の電極指3b
1 ,3c1 の幅が、反射器3b,3cの残りの電極指3
2 ,3c2 よりも大きくされている。
【0056】IDT3a及び反射器3b,3cは、上述
した通り、類似の構造を有するため、弾性表面波を反射
させる。従って、反射器中に、部分的に電極指幅が異な
る電極指が存在すると、その電極指における反射により
位相の乱れが生じ、スプリアスが発生する。
【0057】そして、反射器3b,3cの複数本の電極
指のうち、IDT3aに最も近い側の電極指3b1 ,3
1 の幅を残りの電極指の幅よりも大きくした場合に
は、反射波の位相変化が大きくなり、IDTにおける電
極指の間隔を広くした場合と同じ効果が得られる。すな
わち、並列腕共振子3により、直列腕共振子の反共振周
波数よりも高域側にスプリアスが発生し、このスプリア
スの周波数位置は、電極指3b1 ,3c1 の幅により任
意に調整することができる。
【0058】よって、ラダー型フィルタを構成している
直列腕共振子4,6(図1参照)の反共振周波数と、フ
ィルタの通過帯域との間に上記スプリアスが現れるよう
に設定することにより、通過帯域高域側におけるフィル
タ特性の急峻性を高めることができる。
【0059】なお、他の並列腕共振子5,7において
も、同様に反射器5b,5c,7b,7cのIDT5
a,7aに最も近い側の電極指の幅が該反射器の残りの
電極指の幅よりも大きくされている。
【0060】本実施例においても、IDTと反射器との
間のギャップを調整する必要がないため、特開平9−5
5640号公報に開示されている方法に比べ、製造工程
を容易にすることができる。
【0061】なお、本実施例では、反射器3b,3cの
IDT3aに最も近い側の電極指3b1 ,3c1 の幅
を、反射器の残りの電極指3b2 ,3c2 よりも大きく
したが、逆に小さくし、それによって通過帯域の低域側
におけるフィルタ特性の急峻性を高めてもよい。
【0062】(第4,5の実施例)第4の実施例に係る
SAWフィルタは、並列腕共振子の構造が異なることを
除いては、第1の実施例のSAWフィルタ1と同様であ
るため、並列腕共振子以外の構成については、図1を参
照して説明した第1の実施例の説明を援用することとす
る。
【0063】第4の実施例に係るSAWフィルタにおけ
る並列腕共振子の構造を、並列腕共振子3を代表して図
5を参照して説明する。なお、並列腕共振子5,7につ
いても、並列腕共振子3と同様に構成されている。
【0064】図5に示す並列腕共振子3では、IDT3
aにおける複数本の電極指3a3 の電極指ピッチλIDT
が、反射器3b,3cにおける電極指3b2 ,3c2
ピッチλIDT の1.02倍とされている。この構造によ
って、弾性表面波の反射によるスプリアスが並列腕共振
子のストップバンドよりも低域側とされ、並列腕共振子
の低域側におけるフィルタ特性の急峻化が図られる。こ
の理由を、特開平9−55640号公報に記載の先行技
術と対比して以下において説明する。
【0065】上述したように、弾性表面波の反射による
スプリアスを通過帯域近傍に発生させて通過帯域近傍の
フィルタ特性の急峻性を高める場合、発生させたスプリ
アス近傍に、利用する主共振とスプリアスとの複合イン
ピーダンスによる並列共振が生じる。この並列共振のイ
ンピーダンス特性は、IDTと反射器との間の間隔を
0.5λRef (λRef は反射器の電極指ピッチ)以下と
した場合、すなわち、特開平9−55640号公報に記
載の方法に従って並列腕共振子を構成した場合、図7
(a)に矢印Aで示すように、スプリアスの低域側にお
いてインピーダンスがはね上がり、インピーダンスピー
クAが現れる。逆に、上記ギャップを0.5λRef より
大きくした場合には、図8(a)に矢印Bで示すよう
に、スプリアスの高域側でインピーダンスピークBが現
れる。
【0066】上記のように、スプリアスの低域側または
高域側においてインピーダンスが上昇し、高インピーダ
ンスピークA,Bが現れると、梯子型回路構成を有する
SAWフィルタ1を構成した場合、阻止帯域内にスパイ
ク状のリップルが現れ、減衰量の悪化を招く。特に、ス
プリアス共振のQ値が高い場合には、上記高インピーダ
ンスピークA,Bの影響が大きくなり、十分な減衰量を
得られないことがある。
【0067】上記高インピーダンスピークA,Bは、ス
プリアスの共振のQ値を小さくすることによって抑制す
ることができる。従って、並列腕共振子に抵抗分を加
え、損失を大きくすれば、Q値を低めることはできる。
しかしながら、その場合には、主共振のQ値も低くなる
ため、フィルタ特性が悪化することになる。特に、ラダ
ー型フィルタでは、並列腕共振子の反共振点を通過帯域
として使用しているため、Q値の低下により、反共振点
付近のフィルタ特性が悪化すると、挿入損失が大きく悪
化する。
【0068】従って、スプリアス共振付近では、Q値を
低くし、主共振の反共振周波数付近ではQ値を高める必
要がある。本実施例では、上記の条件を実現するため
に、並列腕共振子におけるIDTと反射器との電極指間
ピッチ比を異ならせることにより上記条件を実現してい
る。すなわち、上述した通り、反射器3b,3cの電極
指間ピッチ比べて、IDT3aにおける電極指間ピッチ
を大きくすることにより、スプリアス共振付近でQ値を
低め、主共振の共振周波数付近でQ値を高めることを可
能としている。
【0069】キャビティタイプの1ポート型SAW共振
子は、本来、IDTの両側に設けられた反射器により、
表面波エネルギーを共振子内に閉じ込めることにより、
高いQ値を得ている。反射器の反射率は、ストップバン
ドと呼ばれる有限の周波数範囲内で全反射に近くなる
が、ストップバンド外では、反射率が低く、エネルギー
閉じ込め効率が悪くなる。そのため、主共振の反共振周
波数をストップバンド内に、スプリアス共振をストップ
バンド外に位置するように、上記ストップバンド周波数
を設定することにより、挿入損失を悪化させることな
く、スプリアスの上記の高インピーダンスピークを抑制
することができる。
【0070】他方、ストップバンドの中心周波数は、反
射器の電極指ピッチλRef で決定され、ストップバンド
の帯域幅は、反射器の電極指の反射率及び電極指の幅に
よって決定される。また、並列腕共振子の共振周波数及
び反共振周波数は、IDTの電極指ピッチλIDT によっ
て決定される。従って、IDTの電極指ピッチλ
IDTと、反射器の電極指ピッチλRef との比を調整すれ
ば、共振周波数あるいは反共振周波数をストップバンド
に対して任意の位置に設定することができる。
【0071】本実施例では、上記のように、IDT3a
の電極指ピッチを反射器3b,3cの電極指ピッチより
も大きくしたことにより、並列腕共振子3の共振周波数
がストップバンドよりも低い周波数側(高い周波数側)
に移動され、それによって上記高インピーダンスピーク
Aが抑制される。すなわち、図7(b)は、本実施例に
おけるインピーダンス−周波数特性を示し、図7(a)
に示す特性と比較すると、通過帯域よりも低域側におけ
る高インピーダンスピークAが抑圧されていることがわ
かる。
【0072】逆に、図8(b)は、図6に示す第5の実
施例のように、IDT3aの電極指ピッチλIDT を、反
射器3b,3cの電極指ピッチλRef よりも狭くした場
合のインピーダンス−周波数特性を示す。この場合にお
いても、共振子の周波数がストップバンドの高い方に移
動し、かつスプリアス共振がストップバンドから外れ、
上記高インピーダンスピークが抑制されることがわか
る。
【0073】図9は、上記並列腕共振子により発生され
るスプリアス付近のインピーダンス特性をより詳細に説
明する図である。図9は、IDT3aと反射器3b,3
cとの間のギャップを小さくし、スプリアスを共振周波
数−反共振周波数間で発生させた場合の特性を示す。な
お、図9において、実線CはIDTの電極指ピッチの反
射器の電極指ピッチに対する比を1.02、反射器とI
DTとの間の間隔すなわち上記ギャップが0.33λ
IDT となるように、IDTにおける電極指幅の異ならせ
方を設定した場合の特性を、破線Dは上記電極指ピッチ
比を1.00、ギャップを0.40λIDT となるよう
に、IDTにおける電極指幅の異ならせ方を設定した場
合の特性を、一点鎖線Eは、上記電極指ピッチ比=1.
00、ギャップ=0.50λIDT となるように、IDT
における電極指幅の異ならせ方を設定した場合の特性を
示す。
【0074】図9から明らかなように、スプリアスを発
生させない一点鎖線Eの特性に比べ、実線C及び破線D
に示すインピーダンス特性では、反共振周波数から共振
周波数にかけての共振子のインピーダンス変化が大きく
なることがわかる。また、ピッチ比を1.02とした場
合(実線C)と、1.0とした場合(破線D)のインピ
ーダンス変化を比較すると、そのインピーダンス変化の
急峻性にはほとんど差がないことがわかる。
【0075】他方、スプリアスの上記高インピーダンス
ピークについては、電極指ピッチ比を1.02とした実
線Cで示す特性の方が、破線Dで示す特性よりも小さく
なることがわかる。従って、実線Cで示す特性のよう
に、電極指ピッチ比を1より大きくし、上記ギャップを
0.5λより小さくすることにより、高い急峻性を維持
したままスプリアスによる減衰量の悪化を抑制し得るこ
とがわかる。
【0076】図10は、上記スプリアスを反共振周波数
よりも高域側に発生させた場合の共振子のインピーダン
ス特性を示す図である。反共振周波数よりも高域側にお
いて急峻性が要求される場合には、並列腕共振子の反共
振周波数の高域側にスプリアス成分が現れるように、I
DTと反射器とのギャップを0.5λ以上に設定し、ス
トップバンドの上限が反共振周波数とスプリアス周波数
との間に位置するように、上記電極指ピッチ比を1以下
に設定すればよい。
【0077】図10における実線Fは、上記電極指ピッ
チ比=0.98、ギャップ=0.60λIDT 、破線G
は、電極指ピッチ比=1.00、ギャップ=0.65λ
IDT 、一点鎖線Hは、電極比ピッチ比=1.00、キャ
ップ=0.50λIDT の場合の各特性を示す。
【0078】図10から明らかなように、この場合にお
いても、ギャップ=0.50λIDTの場合の一点鎖線H
で示す特性に比べ、IDTにおける電極指幅を異ならせ
てギャップを大きくし、スプリアスを発生させた実線F
及び破線Gで示すインピーダンス特性では、反共振周波
数から高域側にかけてのインピーダンス変化の急峻性が
高められることがわかる。
【0079】さらに、実線Fと、破線Gとを比較すれ
ば、電極指ピッチ比を0.98とした実線Fの特性の方
が、上記スプリアスにおける高インピーダンスピークを
小さくし得ることがわかる。
【0080】図11は、図5に示した並列腕共振子3に
おいて、電極指ピッチ比を1.02とした場合のSAW
フィルタ1の周波数特性を示す。なお、他の並列腕共振
子5,7についても同様の電極指ピッチ比を有するよう
に構成されている。
【0081】通常の電極指ピッチ比=1.00の並列腕
共振子を用いた場合には、図11の破線Iで示すよう
に、通過帯域の低域側の減衰域に高インピーダンスピー
クが生じるが、このようにピッチ比を1.02と大きく
することにより、高インピーダンスピークを抑制するこ
とができ、減衰量を約3dB改善し得ることがわかる。
【0082】図12は、第5の実施例において、図6に
示した並列腕共振子3における電極指ピッチ比を0.9
8とした場合のSAWフィルタ1の周波数特性を示す図
である。なお、他の並列腕共振子5,7においても、電
極指ピッチ比は0.98とされている。また、図12の
破線Jは、通常の電極ピッチ比=1.00の並列腕共振
子を用いた場合の特性である。
【0083】図12から明らかなように、電極指ピッチ
比が1.00の場合には、破線Jで示されているよう
に、通過帯域よりも高域側の減衰域に高インピーダンス
ピークに基づく不要スプリアスが生じるが、本実施例で
は、ピッチ比を0.98と小さくすることにより、該高
インピーダンスピークを抑制することができ、減衰量を
約3dB改善し得ることがわかる。
【0084】従って、上述した第5,第6の実施例から
明らかなように、並列腕共振子におけるIDTと反射器
との電極指ピッチ比を調節することにより、通過帯域の
近傍において高い急峻性を有するフィルタ特性を実現し
得ることがわかる。
【0085】(第6の実施例)図13は本発明の第6の
実施例に係るSAWフィルタを説明するための模式的平
面図である。本実施例のSAWフィルタ21では、表面
波基板22上に、5個のSAW共振子が構成されてい
る。すなわち、3個の並列腕共振子23,25,27
と、2個の直列腕共振子24,26とを有する。すなわ
ち、入力端子INと、出力端子OUTとの間に、直列腕
共振子として、1ポート型SAW共振子24,26が、
挿入されている。また、並列腕共振子23,25,27
は、それぞれ、直列腕とアース電位との間に接続されて
いる。なお、28〜30は、それぞれ、接続電極を示
し、上記並列腕共振子23,25,27及び直列腕共振
子24,26を有する梯子型回路を構成している。
【0086】前述した各実施例では、複数の並列腕共振
子として、全て同じものを用いたが、本実施例のSAW
フィルタ21では、並列腕共振子23,25,27にお
いて、IDTの最外側の電極指幅と他の電極指幅との異
ならせ方が異なっている。すなわち、並列腕共振子25
におけるIDT25と反射器25b,25cとの間のギ
ャップが0.56λIDT となるようにIDTにおける電
極指幅が異ならされているのに対し、並列腕共振子2
3,27では、上記ギャップが0.42λIDT となるよ
うにIDTにおける電極指幅が異ならされている。な
お、各並列腕共振子23,25,27には、上記ギャッ
プを除いては、それぞれ、第1〜第5の実施例に従って
構成され得る。その他の点については、図1に示したS
AWフィルタ1と同様に構成されている。
【0087】ラダー型フィルタでは、複数の並列腕共振
子を用いる場合、各並列腕共振子を個別に設計すること
ができる。従って、前述してきたフィルタ特性の急峻化
を図るために導入するスプリアスについても、各並列腕
共振子において異なる周波数位置に設けることができ
る。よって、複数の並列腕共振子において上記スプリア
スの周波数位置を僅かにずらすことにより、フィルタ特
性の急峻性は若干劣化するものの、前述したスプリアス
に伴う高インピーダンスピークを効果的に抑圧すること
ができ、良好な減衰特性を得ることができる。また、ス
プリアス周波数を並列腕共振子間において異ならせるこ
とにより、製造時のばらつきによる歩留まりの低下を抑
制することもできる。
【0088】特に、通過帯域の高域側及び低域側のいず
れにおいても、通過帯域近傍の減衰量を大きくすること
が必要な場合に、本実施例の構成を好適に用いることが
できる。すなわち、並列腕共振子23,27の上記ギャ
ップを0.42λIDT のように0.5λIDT よりも小さ
くなるようにIDTにおける電極指幅を異ならせ、それ
によって通過帯域よりも低域側に上記急峻性を高めるた
めのスプリアスを発生させ、他方、並列腕共振子25の
上記ギャップを0.56λIDT のように0.5λIDT
りも大きくし、通過帯域の高域側に急峻性を高めるため
のスプリアスを発生させることにより、通過帯域の高域
側及び低域側の両側においてフィルタ特性の急峻性を高
めることができる。
【0089】図14は、本実施例のSAWフィルタの周
波数特性を示す。比較のために、図15に、従来のSA
Wフィルタの減衰量周波数特性を示す。なお、図15に
示す特性は、全ての並列腕共振子のギャップ、電極指幅
及びピッチを等しくし、ギャップ=0.5λIDT とした
場合の特性を示す。図14及び図15の比較から明らか
なように、本実施例のSAWフィルタでは、通過帯域近
傍の減衰量約10dB改善し得ることがわかる。
【0090】(第7の実施例)第7の実施例は、本発明
に係る弾性表面波フィルタをパッケージ内に収納してな
る弾性表面波フィルタ装置についての実施例である。
【0091】比較のために、まず図16を参照して従来
の弾性表面波フィルタ装置を説明する。弾性表面波フィ
ルタ装置31は、パッケージ32内に図26に示した弾
性表面波フィルタ101を収納した構造を有する。すな
わち、弾性表面波フィルタ101は、パッケージ32の
底面32aに固定されている。パッケージ32では、底
面32aの両側に段部32b,32cが形成されてい
る。段部32b上にそれぞれ、電極33a〜33c,3
4a〜34cが形成されている。電極33a〜33c,
34a〜34cは、パッケージ32外に引き出されてお
り、外部と電気的接続し得るように構成されている。
【0092】SAWフィルタ101の並列腕共振子10
3のIDT103aの一方のくし歯電極すなわち、アー
ス電位に接続されるくし歯電極が、ボンディングワイア
35aにより電極33aに接続されている。電極33a
は、アース電位に接続される電極である。
【0093】また、接続電極108が、ボンディングワ
イア35bにより電極33bに接続されている。並列腕
共振子105のIDTの一方のくし歯電極が、ボンディ
ングワイア35cにより電極34aに接続されている。
電極34aは、アース電位に接続される電極である。
【0094】また、接続電極110がボンディングワイ
ア35dにより電極34bに接続されている。他方、並
列腕共振子107のIDTの一方のくし歯電極がボンデ
ィングワイア35eにより電極34cに接続されてい
る。電極34cは、アース電位に接続される電極であ
る。
【0095】なお、電極33bが入力端子に接続される
電極であり、電極34bが出力端子に接続される電極で
ある。従って、SAWフィルタ装置31では、5本のボ
ンディングワイア35a〜35eにより、パッケージに
形成された電極33a,33b,34a〜34cに接続
されている。
【0096】他方、図17は、本発明の第7の実施例に
係るSAWフィルタ装置を説明するための平面図であ
る。本実施例のSAWフィルタ装置41では、パッケー
ジ42内に第1の実施例に係るSAWフィルタ1が収納
されている。パッケージ42は、前述したパッケージ3
2と同様に構成されている。すなわち、底面42aの両
側に、底面42aよりも高さの高い段部42b,42c
が形成されており、段部42b上に電極43a〜43c
が段部42c上に電極44a〜44cがそれぞれ形成さ
れている。
【0097】SAWフィルタ1の並列腕共振子3のID
Tのアース電位に接続される側のくし歯電極が、ボンデ
ィングワイア45a,45bにより、電極43a,43
cに接続されている。すなわち、このIDTのアース電
位に接続されるくし歯電極は、2本のボンディングワイ
ア45a,45bにより、パッケージ42側の異なるア
ース電位に接続される電極43a,43cに接続されて
いる。
【0098】他方、接続電極8は、ボンディングワイア
45cにより入力電極としての電極43bに接続されて
いる。また、並列腕共振子5のIDTのアース電位に接
続される側のくし歯電極は、ボンディングワイア45
d,45eにより、それぞれ、アース電位に接続される
異なる電極44a,44cに接続されている。すなわ
ち、2本のボンディングワイア45d,45eにより、
パッケージ42側に形成されたアース電位に接続される
異なる電極44a,44cに接続されている。
【0099】また、接続電極10は、ボンディングワイ
ア45fにより、パッケージ42に形成された出力電極
としての電極44bに接続されている。さらに、並列腕
共振子107のIDTのアース電位に接続されるくし歯
電極が、ボンディングワイア45gによりパッケージ4
2側に形成されたアース電位に接続される電極44cに
接続されている。
【0100】前述したとおり、並列腕共振子において前
述したスプリアスを利用して通過帯域から阻止域にかけ
てのフィルタ特性の急峻化を図る場合、スプリアスに伴
う高インピーダンスピークは、スプリアス周波数付近の
減衰量が小さい場合に顕著に現れ、減衰量が大きくなる
に従って抑圧される。通過帯域よりも低域側の減衰量
は、並列腕共振子の共振周波数付近で最大となり、共振
周波数から離れると急速に小さくなる。
【0101】そこで、スプリアス周波数と並列腕共振子
の共振周波数を近づけることにより、上記スプリアスに
伴う高インピーダンスピークを抑圧することができる。
しかしながら、スプリアス周波数を低くしてスプリアス
周波数と並列腕共振子の共振周波数を近づけると、スプ
リアスによるトラップが通過帯域の肩をはずれ、フィル
タ特性を急峻化する効果が得られなくなる。従って、主
共振の共振周波数のみを高くする必要がある。
【0102】他方、1ポート型SAW共振子の共振周波
数は、該1ポート型SAW共振子に直列にインダクタン
スを挿入することにより低くなることが知られている。
また、SAWフィルタ装置では、通常、AlやAuなど
からなるボンディングワイアによりパッケージとの電気
的接続が図られているが、この配線用ボンディングワイ
アによりインダクタンスが必然的に加わることになる。
【0103】また、パッケージの内部配線によるインダ
クタンス分や外部回路によるインダクタンス分も存在す
る。従って、共振周波数を高めるには、これらのインダ
クタンスをなるべく小さくする必要がある。
【0104】図17に示した第7の実施例に係るSAW
フィルタ装置41は、ボンディングワイアによる接続構
造を工夫することにより、上記インダクタンス分を低下
させたことに特徴を有する。これを、図19及び図20
を参照して説明する。
【0105】図19は、図16に示した従来のSAWフ
ィルタ装置のインダクタンス分を含めた等価回路を示す
回路図である。ここでは、並列腕共振子には、ボンディ
ングワイアのインダクタンスL1、パッケージ32の残
留インダクタンスL2、外部回路のアース電極の残留イ
ンダクタンスL3が直列に接続されるため、共振子に加
わるインダクタンスLaは、次の式で表される。
【0106】La=L1+L2+L3・・・(1) 他方、図20は、図17に示した実施例のSAWフィル
タ装置のインダクタンス分を含めた等価回路を示す回路
図である。
【0107】ここでは、並列腕共振子3,5において、
それぞれ、2本のボンディングワイア45a,45b及
び45d,45eを用いてアース電位との電気的接続が
図られているため、ボンディングワイアのインダクタン
スL1と、パッケージの残留インダクタンスL2とが並
列に挿入されることになる。従って、この場合の並列腕
共振子に加わるインダクタンスLbは次の式で表され
る。
【0108】 Lb=(L1+L2)/2+L3・・・(2) よって、式(1)と式(2)とを比較すれば明らかなよ
うに、図17に示した実施例では、インダクタンス分を
低減することができる。
【0109】図22は、図16に示した従来のSAWフ
ィルタ装置の周波数特性を示し、図23は図17に示し
た第7の実施例に係るSAWフィルタ装置41の周波数
特性を示す図である。図22から明らかなように、従来
のSAWフィルタ装置31では、スプリアス成分の発生
により通過帯域から阻止域にかけての急峻性は高められ
るものの、上記スプリアスに伴う高インピーダンスピー
ク点の影響により減衰量は16dBにとどまっている。
【0110】これに対して、図23から明らかなよう
に、第7の実施例に係るSAWフィルタ装置では、低域
側の主共振によるトラップ周波数が高くなることによ
り、スプリアスレベルが全体的に小さくなり、阻止域に
おける減衰量が約6dB改善されることがわかる。
【0111】(第8の実施例)図18は、第8の実施例
に係るSAWフィルタ装置の変形例を示す模式的平面図
である。このSAWフィルタ装置51では、パッケージ
42の底面42aにSAWフィルタ1が固定されてい
る。並列腕共振子3のIDTのアース電位に接続される
くし歯電極が、ボンディングワイア55a,55bによ
り、パッケージ42側に形成されたアース電位に接続さ
れる電極43a,44aに接続されている。また、並列
腕共振子5のIDTのアース電位に接続されるくし歯電
極が、ボンディングワイア55c,55dにより、パッ
ケージ42に形成されたアース電位に接続される電極4
3c,44aにそれぞれ接続されている。さらに、並列
腕共振子7のIDTのアース電位に接続されるくし歯電
極が、ボンディングワイア55e,55fにより、パッ
ケージ42に形成されたアース電位に接続される電極4
3c,44cにそれぞれ接続されている。他の構成につ
いては、SAWフィルタ装置41と同様である。
【0112】本実施例では、並列腕共振子3,5,7の
IDTのアース電位に接続されるくし歯電極が、いずれ
も2本のボンディングワイア55a,55b、55c,
55d及び55e,55fにより、パッケージ42側に
形成されたアース電位に接続されるべき異なる電極に電
気的に接続されている。
【0113】SAWフィルタ装置51のインダクタンス
分を含めた等価回路を図21に示す。SAWフィルタ装
置21では、上記ボンディングワイアによる配線によ
り、並列腕共振子のインダクタンス分が低減される。す
なわち、並列腕共振子のIDTのアース電位に接続され
るくし歯電極に対して上記のように2本のボンディング
ワイアを用い、かつ各ボンディングワイア2本を異なる
パッケージ側アース電位に接続することにより、各並列
腕共振子には、L1+L2+L3のインダクタンスが並
列に挿入されることになる。従って、並列腕共振子に加
わるインダクタンスLcは、Lc=(L1+L2+L
3)/2で表されることになる。よって、図16に示し
た従来のSAWフィルタ装置31に比べ、インダクタン
スを半減することができる。
【0114】図18に示したSAWフィルタ装置51の
減衰量周波数特性を図24に示す。図24から明らかな
ように、図23に示した第7の実施例の周波数特性に比
べ、低域側の主共振によるトラップ周波数がさらに高く
なり、通過帯域の低域側におけるスプリアスのレベルは
全体的に小さくなり、素子帯域における減衰量は、図2
2に示した従来のSAWフィルタ装置31の特性に比
べ、約10db改善され得ることがわかる。
【0115】(第9の実施例)図25は、本発明の第9
の実施例に係るSAWフィルタ装置を説明するための断
面図である。
【0116】SAWフィルタ装置61では、パッケージ
基板62と、キャップ63とによりパッケージが構成さ
れている。すなわち、SAWフィルタ1が、パッケージ
基板62及びキャップ63で構成された内部空間64に
収納されている。また、SAWフィルタ1が、フェイス
ダウン方式と称されている取付け方法によりパッケージ
基板62に固定されている。すなわち、SAWフィルタ
1の外部と接続するための電極パッド1a,1b上に半
田などよりなるバンプ65a,65bが形成されてお
り、該バンプ65a,65bを下方に向くようにSAW
フィルタ1を配置し、バンプ65a,65bをパッケー
ジ基板62に形成された電極66a,66bに接合する
ことにより、SAWフィルタ1がパッケージ基板62に
電気的に接続されている。なお、電極パッド1a,1b
は、SAWフィルタ装置1の外部と接続される電極部分
を示し、例えば、並列腕共振子のアース電位に接続され
るくし歯電極や前述した接続電極8〜10に相当するも
のである。なお、図25では、第1の実施例に係るSA
Wフィルタ1を代表例として示したが、本発明の他の実
施例に係るSAWフィルタについても、同様にフェイス
ダウン方式でパッケージ基板62に固定することができ
る。
【0117】本発明のSAWフィルタ61では、ボンデ
ィングワイアを用いることなく、上記フェイスダウン方
式によりバンプ65a,65bを介してパッケージとS
AWフィルタ1との電気的接続が図られているため、並
列腕共振子のアース側に加わるインダクタンスを極めて
小さくすることができ、それによって並列腕共振子の共
振周波数を高めることができる。よって、スプリアスに
よる通過帯域から阻止域にかけての周波数領域における
フィルタ特性の急峻性を高めた場合に伴う高インピーダ
ンスピークをより効果的に抑制することができ、より一
層阻止域における減衰量を高めることができる。
【0118】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るSAWフィ
ルタでは、直列腕共振子及び並列腕共振子を有する梯子
型回路構成のSAWフィルタにおいて、少なくとも1個
の並列腕共振子において、IDTの最外側の電極指幅
を、他の電極指幅と異ならせることにより、通過帯域か
ら減衰域にかけての周波数領域においてスプリアス成分
が発生され、それによって通過帯域から阻止域にかけて
の周波数領域におけるフィルタ特性の急峻性が高められ
る。よって、通過帯域と阻止域との間の周波数間隔が狭
く、選択度に優れた帯域通過型フィルタを提供すること
ができ、本発明に係るSAWフィルタは、周波数間隔の
狭い携帯電話用フィルタなどに好適に用いることができ
る。
【0119】しかも、請求項1に記載の発明に係るSA
Wフィルタでは、上記のようにIDTの電極指の幅を変
更するだけでよいため、IDTと反射器との間の間隔を
変更する必要がある従来例に比べて製造も容易である。
【0120】請求項2に記載の発明に係るSAWフィル
タでは、少なくとも並列腕共振子において、IDTの最
外側部の電極指の幅が、他の電極指の幅よりも小さくさ
れているので、通過帯域から通過帯域の低域側の阻止域
にかけてのフィルタ特性の急峻性が効果的に高められ
る。
【0121】請求項3に記載の発明では、少なくとも1
つの並列腕共振子において、IDTの最外側部の電極指
の幅が、他の電極指の幅よりも小さくされているので、
通過帯域から通過帯域の高域側の阻止域にかけてのフィ
ルタ特性の急峻性を高めることができる。
【0122】請求項4に記載の発明では、少なくとも1
つの並列腕共振子において、反射器の電極指のうちID
Tに最も近い電極指の幅が、同じ反射器の他の電極指の
幅と異ならされているため、通過帯域から阻止域にかけ
てのフィルタ特性の急峻性を高めることができ、請求項
1に記載の発明と同様に、選択度の高い帯域通過型フィ
ルタを提供することが可能となる。よって、請求項4に
記載の発明に係るSAWフィルタも、周波数間隔の狭い
携帯電話用フィルタなどに好適に用いることができる。
【0123】しかも、請求項4に記載の発明において
も、反射器の電極指の幅を調整するだけでよいため、I
DTと反射器との間の間隔を変更する必要がある従来技
術に比べて容易に製造し得る。
【0124】請求項5に記載の発明に係るSAWフィル
タでは、少なくとも1つの並列腕共振子の反共振周波数
が該反射器のストップバンド内に入るように設定されて
おり、かつフィルタ特性の急峻性を高めるために発生さ
せるスプリアスが、並列腕共振子のストップバンド外に
なるように設定されているので、挿入損失を悪化させる
ことなく、フィルタ特性の急峻性を高めるための上記ス
プリアスに起因する高インピーダンスピークの抑圧を図
ることができ、阻止域において十分な減衰量を確保する
ことができる。
【0125】請求項6に記載の発明では、スプリアスが
並列腕共振子の共振周波数とSAWフィルタの通過帯域
との間に発生するように構成されており、かつ反射器の
電極指の周期がIDTの周期よりも小さくされており、
上記スプリアスの現れる周波数位置が、並列腕共振子の
ストップバンド周波数よりも低域側とされているため、
フィルタ特性の急峻化を果たすための上記スプリアスに
起因する高インピーダンスピークを確実に抑圧すること
ができ、阻止域において十分な減衰量を確保することが
できる。
【0126】請求項7に記載の発明においても、SAW
フィルタの通過帯域と、直列腕共振子の反共振周波数と
の間に並列腕共振子の上記スプリアスが発生されるよう
に構成されており、かつ反射器の電極指周期がIDTに
おける電極指周期よりも大きくされており、スプリアス
が並列腕共振子のストップバンドよりも高域側に現れる
ように構成されているので、通過帯域の高域側における
フィルタ特性の急峻化を図ることができると共に、該通
過帯域よりも高域側における阻止域において十分な減衰
量を確保することができる。
【0127】請求項8に記載の発明に係る弾性表面波フ
ィルタでは、少なくとも1つの並列腕共振子の反共振周
波数が該反射器のストップバンド内に入るように設定さ
れており、かつフィルタ特性の急峻性を高めるために発
生させるスプリアスが、並列腕共振子のストップバンド
外になるように設定されているので、挿入損失を悪化さ
せることなく、フィルタ特性の急峻性を高めるための上
記スプリアスに起因する高インピーダンスピークの抑圧
を図ることができ、阻止域において十分な減衰量を確保
することができる。
【0128】請求項9に記載の発明では、請求項8に記
載の発明に係るSAWフィルタにおいて、スプリアスが
並列腕共振子の共振周波数とSAWフィルタの通過帯域
との間に発生するように構成されており、かつ反射器の
電極指の周期がIDTの周期よりも小さくされており、
上記スプリアスの現れる周波数位置が、並列腕共振子の
ストップバンド周波数よりも低域側とされているため、
フィルタ特性の急峻化を果たすための上記スプリアスに
起因する高インピーダンスピークを確実に抑圧すること
ができ、阻止域において十分な減衰量を確保することが
できる。
【0129】請求項10に記載の発明においても、請求
項8に記載の発明に係るSAWフィルタにおいて、SA
Wフィルタの通過帯域と、直列腕共振子の反共振周波数
との間に並列腕共振子の上記スプリアスが発生されるよ
うに構成されており、かつ反射器の電極指周期がIDT
における電極指周期よりも大きくされており、スプリア
スが並列腕共振子のストップバンドよりも高域側に現れ
るように構成されているので、通過帯域の高域側におけ
るフィルタ特性の急峻化を図ることができると共に、該
通過帯域よりも高域側における阻止域において十分な減
衰量を確保することができる。
【0130】請求項11に記載の発明によれば、上記フ
ィルタ特性の急峻化を果たすためのスプリアスが発生さ
れる並列腕共振子が少なくとも2個以上並列腕に配置さ
れており、少なくとも1つの並列腕共振子により発生さ
れるスプリアスが、他の並列腕共振子により発生される
スプリアスとは異なる周波数領域に現れるように構成さ
れているため、スプリアスの発生に伴う高インピーダン
スピークを抑制することができ、かつ製造時のばらつき
による歩留まりの低下を抑制することができる。
【0131】請求項12に記載の発明によれば、少なく
とも2個の並列腕共振子を有し、少なくとも1個の並列
腕共振子により発生されるスプリアスが、SAWフィル
タの通過帯域よりも高域側に現れるように構成されてお
り、他の並列腕共振子により発生されるスプリアスが、
通過帯域よりも低域側に現れるように、IDTと反射器
との間隔が選ばれているので、通過帯域の低域側及び高
域側の双方において上記スプリアスが現れ、これら双方
の領域においてフィルタ特性の急峻性を高めることがで
きる。
【0132】請求項13に記載の発明では、SAWフィ
ルタがパッケージに収納されているSAWフィルタ装置
において、少なくとも1つの並列腕共振子におけるアー
ス電位に接続される電極が、複数のボンディングワイア
により、パッケージに設けられたアース電極と電気的に
接続されているため、並列腕共振子に直列に加わるイン
ダクタンス分を低減することができ、それによって上記
スプリアスの発生に基づく高インピーダンスピークを抑
制することができ、阻止域における減衰量を改善するこ
とができる。
【0133】請求項14に記載の発明によれば、少なく
とも1つの並列腕共振子におけるアース電位に接続され
る電極に、複数のボンディングワイアが接続されてお
り、該複数のボンディングワイアが、パッケージに形成
された異なるアース電極に電気的に接続されているの
で、並列腕共振子に直列に加わるインダクタンスをより
一層低減することができ、それによって通過帯域近傍の
フィルタ特性の急峻性を高め得るだけでなく、上記スプ
リアスに伴う高インピーダンスピークをより効果的に抑
圧することができ、阻止域における減衰量をより一層大
きくすることができる。
【0134】請求項15に記載の発明によれば、少なく
とも1つの並列腕共振子におけるアース電位に接続され
る電極が、複数のボンディングワイアによりパッケージ
に設けられたアース電極に接続されており、該複数のボ
ンディングワイアのうち少なくとも1本のボンディング
ワイアがパッケージの複数のアース電極のうち入力側に
近いアース電極に、他のボンディングワイアが出力側に
近いアース電極に接続されているので、インダクタンス
成分は、従来の約1/2まで低減でき、阻止域における
減衰量をより一層大きくすることが可能となる。
【0135】請求項16に記載の発明に係るSAWフィ
ルタ装置では、SAWフィルタと、該SAWフィルタの
電極パッド上に形成された導電材料からなるバンプと、
SAWフィルタが接続される複数の電極を有し、かつS
AWフィルタを気密封止するためのパッケージとを備
え、バンプをパッケージに形成された電極に接合するこ
とによりSAWフィルタが、パッケージの電極に電気的
に接続されているため、すなわち上記SAWフィルタが
フェイスダウン方式でパッケージの電極に電気的に接続
されているので、ボンディングワイアを必要としない。
従って、並列腕共振子に付加されるインダクタンスを極
めて小さくすることができ、通過帯域よりも低域側の阻
止域における減衰量をより一層改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るSAWフィルタを
説明するための模式的平面図。
【図2】本発明の第1の実施例で用いられる並列腕共振
子を説明するための平面図。
【図3】第2の実施例で用いられる並列腕共振子を説明
するための平面図。
【図4】第3の実施例で用いられる並列腕共振子を説明
するための平面図。
【図5】第4の実施例で用いられる並列腕共振子を説明
するための平面図。
【図6】第5の実施例で用いられる並列腕共振子を説明
するための平面図。
【図7】(a)及び(b)は、それぞれ、比較のために
用意したSAWフィルタのインピーダンス特性及びスト
ップバンド、並びに第4の実施例で用いられる並列腕共
振子のインピーダンス特性及びストップバンドを説明す
るための図。
【図8】(a)及び(b)は、それぞれ、従来の1ポー
ト型SAW共振子及び第5の実施例に係る並列腕共振子
のインピーダンス特性及びストップバンドを説明するた
めの図。
【図9】第4の実施例のSAWフィルタで用いられる並
列腕共振子のインピーダンス−周波数特性を示す図。
【図10】第5の実施例のSAWフィルタで用いられる
並列腕共振子のインピーダンス−周波数特性を示す図。
【図11】第4の実施例に係るSAWフィルタの周波数
特性を示す図。
【図12】第5の実施例に係るSAWフィルタの周波数
特性を示す図。
【図13】本発明の第6の実施例に係るSAWフィルタ
の模式的平面図。
【図14】本発明の第6の実施例に係るSAWフィルタ
の周波数特性を示す図。
【図15】従来のSAWフィルタの周波数特性を示す
図。
【図16】従来のSAWフィルタ装置の一例を説明する
ための平面図。
【図17】本発明の第7の実施例に係るSAWフィルタ
装置を説明するための平面図。
【図18】本発明の第8の実施例に係るSAWフィルタ
装置を説明するための平面図。
【図19】従来のSAWフィルタ装置の等価回路を示す
図。
【図20】本発明の第7の実施例に係るSAWフィルタ
装置の等価回路を示す図。
【図21】本発明の第8の実施例に係るSAWフィルタ
装置の等価回路を示す図。
【図22】図16に示した従来のSAWフィルタ装置の
周波数特性を示す図。
【図23】図17に示した実施例のSAWフィルタ装置
の周波数特性を示す図。
【図24】図18に示した実施例のSAWフィルタ装置
の周波数特性を示す図。
【図25】本発明の第9の実施例に係るSAWフィルタ
装置の断面図。
【図26】従来のSAWフィルタの一例を示す平面図。
【符号の説明】
1…SAWフィルタ 1a,1b…電極パッド 2…表面波基板 3,5,7…並列腕共振子 3a,5a,7a…IDT 3b,3c,5a,5b,5c,7a,7c…反射器 4,6…直列腕共振子 4a,6a…IDT 21…SAWフィルタ 22…表面波基板 23,25,29…並列腕共振子 23a,25a,27a…IDT 23b,23c,25b,25c,27b,27c…反
射器 24,26…直列腕共振子 24a,26a…IDT 41…SAWフィルタ装置 42…パッケージ 43a〜43c,44a〜44c…パッケージの電極 45a〜45g…ボンディングワイア 51…SAWフィルタ装置 55a〜55f…ボンディングワイア 61…SAWフィルタ装置 62…パッケージ基板 63…キャップ 65a,65b…バンプ 66a,66b…パッケージに形成された電極

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力間が直列腕を構成しており、前記
    直列腕と基準電位との間に少なくとも1つの並列腕が構
    成されている梯子型回路構成を有し、前記直列腕にイン
    ターデジタルトランスデューサを有する少なくとも1つ
    の1ポート型SAW共振子よりなる直列腕共振子が、前
    記並列腕に、インターデジタルトランスデューサと、該
    インターデジタルトランスデューサの両側に設けられた
    反射器とを有し、かつ反共振周波数が、直列腕共振子の
    共振周波数と実質的に一致されている1ポート型SAW
    共振子よりなる並列腕共振子が配置されている弾性表面
    波フィルタにおいて、 通過帯域から阻止域にかけての周波数領域においてスプ
    リアス成分を発生させるように、少なくとも1個の前記
    並列腕共振子において、前記インターデジタルトランス
    デューサの最外側の電極指幅を、他の電極指幅と異なら
    されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1つの並列腕共振子にお
    いて、インターデジタルトランスデューサ最外側部の電
    極指の幅が、他の電極指の幅よりも小さくされている、
    請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの前記並列腕共振子にお
    いて、インターデジタルトランスデューサ最外側部の電
    極指の幅が、他の電極指の幅よりも大きくされている、
    請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 入出力間が直列腕を構成しており、前記
    直列腕と基準電位との間に少なくとも1つの並列腕が構
    成されている梯子型回路構成を有し、前記直列腕にイン
    ターデジタルトランスデューサを有する少なくとも1つ
    の1ポート型SAW共振子よりなる直列腕共振子が、前
    記並列腕に、インターデジタルトランスデューサと、該
    インターデジタルトランスデューサの両側に設けられた
    反射器とを有し、かつ反共振周波数が、直列腕共振子の
    共振周波数と実質的に一致されている1ポート型SAW
    共振子よりなる並列腕共振子が配置されている弾性表面
    波フィルタにおいて、 所定の周波数領域にスプリアス成分を発生させるよう
    に、少なくとも1つの前記並列腕共振子において、反射
    器の電極指のうちインターデジタルトランスデューサに
    最も近い電極指の幅が、同じ反射器の他の電極指の幅と
    異ならされていることを特徴とする、弾性表面波フィル
    タ。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの前記並列腕共振子の反
    共振周波数が、前記反射器のストップバンド内に入るよ
    うに設定されており、かつ発生させる前記スプリアス
    が、前記反射器のストップバンド外になるように設定さ
    れていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに
    記載の弾性表面波フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記スプリアスが、前記並列腕共振子の
    共振周波数と弾性表面波フィルタの通過帯域との間に発
    生するように構成されており、かつ前記反射器の電極指
    の周期がインターデジタルトランスデューサの周期より
    も小さくされており、 前記スプリアスの現れる位置が、前記反射器のストップ
    バンド周波数よりも低域側であることを特徴とする、請
    求項5に記載の弾性表面波フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記弾性表面波フィルタの通過帯域と、
    前記直列腕共振子の反共振周波数との間に前記並列腕共
    振子のスプリアスが発生されるように構成されており、
    かつ前記反射器の電極指の周期がインターデジタルトラ
    ンスデューサにおける電極指の周期よりも大きくされて
    おり、 前記スプリアスが前記反射器のストップバンドよりも高
    域側に現れるように構成されていることを特徴とする、
    請求項5に記載の弾性表面波フィルタ。
  8. 【請求項8】 入出力間が直列腕を構成しており、前記
    直列腕と基準電位との間に少なくとも1つの並列腕が構
    成されている梯子型回路構成を有し、前記直列腕にイン
    ターデジタルトランスデューサを有する少なくとも1つ
    の1ポート型SAW共振子よりなる直列腕共振子が、前
    記並列腕に、インターデジタルトランスデューサと、該
    インターデジタルトランスデューサの両側に設けられた
    反射器とを有し、かつ反共振周波数が、直列腕共振子の
    共振周波数と実質的に一致されている1ポート型SAW
    共振子よりなる並列腕共振子が配置されている弾性表面
    波フィルタにおいて、 少なくとも1つの前記並列腕共振子の反共振周波数が、
    前記反射器のストップバンド内に入るように設定されて
    おり、かつ発生させる前記スプリアスが、前記反射器の
    ストップバンド外になるように設定されていることを特
    徴とする、弾性表面波フィルタ。
  9. 【請求項9】 前記スプリアスが、前記並列腕共振子の
    共振周波数と弾性表面波フィルタの通過帯域との間に発
    生するように構成されており、かつ前記反射器の電極指
    の周期がインターデジタルトランスデューサの周期より
    も小さくされており、 前記スプリアスの現れる位置が、前記反射器のストップ
    バンド周波数よりも低域側であることを特徴とする、請
    求項8に記載の弾性表面波フィルタ。
  10. 【請求項10】 前記弾性表面波フィルタの通過帯域
    と、前記直列腕共振子の反共振周波数との間に前記並列
    腕共振子のスプリアスが発生されるように構成されてお
    り、かつ前記反射器の電極指の周期がインターデジタル
    トランスデューサにおける電極指の周期よりも大きくさ
    れており、 前記スプリアスが前記反射器のストップバンドよりも高
    域側に現れるように構成されていることを特徴とする、
    請求項8に記載の弾性表面波フィルタ。
  11. 【請求項11】 前記スプリアス成分が発生される並列
    腕共振子が、少なくとも2個以上並列腕に配置されてお
    り、 少なくとも1つの並列腕共振子により発生される前記ス
    プリアスが、他の並列腕共振子により発生される前記ス
    プリアスとは異なる周波数領域に発生されるように構成
    されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれ
    かに記載の弾性表面波フィルタ。
  12. 【請求項12】 少なくとも2個の並列腕共振子を有
    し、少なくとも1個の並列腕共振子により発生されるス
    プリアスが、弾性表面波フィルタの通過帯域よりも高域
    側に現れるように構成されており、他の並列腕共振子の
    スプリアスが、通過帯域よりも低域側に現れるように構
    成されている、請求項1〜11のいずれかに記載の弾性
    表面波フィルタ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の弾
    性表面波フィルタと、該弾性表面波フィルタが収納され
    ており、かつ気密封止されているパッケージとを備え、 少なくとも1つの前記並列腕共振子におけるアース電位
    に接続される電極が、複数のボンディングワイアによ
    り、パッケージに設けられたアース電極と電気的に接続
    されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ装
    置。
  14. 【請求項14】 少なくとも1つの前記並列腕共振子に
    おけるアース電位に接続される電極に、複数のボンディ
    ングワイアが接続されており、該複数のボンディングワ
    イアが、パッケージに形成された異なるアース電極に電
    気的に接続されていることを特徴とする、請求項13に
    記載の弾性表面波フィルタ装置。
  15. 【請求項15】 少なくとも1つの前記並列腕共振子に
    おけるアース電位に接続される電極が、複数のボンディ
    ングワイアによりパッケージに設けられた前記アース電
    極に接続されており、複数のボンディングワイアのうち
    少なくとも1本のボンディングワイアが、パッケージの
    複数のアース電極のうち入力側に近いアース電極に接続
    されており、他のボンディングワイアが出力側に近いア
    ース電極に接続されていることを特徴とする、請求項1
    3または14に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  16. 【請求項16】 外部と接続するための複数の電極パッ
    ドをさらに備える請求項1〜15のいずれかに記載の弾
    性表面波フィルタと、 前記電極パッド上に形成された導電材料からなるバンプ
    と、 弾性表面波フィルタが接続される複数の電極を有し、か
    つ弾性表面波フィルタを気密封止するためのパッケージ
    とを備え、 前記弾性表面波フィルタが、前記バンプをパッケージに
    形成された前記電極に接合することにより電気的に接続
    されていることを特徴とする、弾性表面波フィルタ装
    置。
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