JPWO2010061496A1 - 弾性波フィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタを備える弾性波フィルタ装置において、減衰域における減衰量の拡大を図り得るだけでなく、デュプレクサの受信フィルタとして用いられた際のアイソレーション特性の改善を図ることを可能とする弾性波フィルタ装置を得る。不平衡端子7と、第1,第2の平衡端子8,9と、不平衡端子7と第1,第2の平衡端子8,9との間にそれぞれ接続されている第1,第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ11,12と、第1の平衡端子8とグラウンド電位との間に接続されている第1の並列共振子13と、第2の平衡端子9とグラウンド電位との間に接続されている第2の並列共振子14とを備え、第1の並列共振子13の静電容量と第2の並列共振子14の静電容量とが異なっており、第1の並列共振子13及び第2の並列共振子14において、相対的に静電容量が小さい第1の並列共振子13の波長が、相対的に静電容量が大きい第2の並列共振子14の波長よりも短くされている、弾性波フィルタ装置。

Description

本発明は、携帯型通信システムの帯域通過フィルタなどに用いられる弾性波フィルタ装置に関し、より詳細には、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタ装置に関する。
携帯電話機のRF(Radio Frequency)回路に使用されるデュプレクサでは、通過帯域内における挿入損失を低減することと、通過帯域近傍の減衰域における減衰量を大きくすることが求められている。また、部品点数を低減することができるので、デュプレクサの受信フィルタにおいては、平衡−不平衡変換機能を有することが求められている。
このような要求に応えるために、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタがデュプレクサの受信フィルタとして用いられている。
下記の特許文献1には、このような弾性表面波フィルタ装置を有するデュプレクサが開示されている。図11は、特許文献1に記載のデュプレクサの電極構造を説明するための模式的平面図である。
デュプレクサ601では、圧電基板602上に図示の電極構造が形成されている。アンテナに接続されるアンテナ端子である不平衡端子603と、受信端子である第1,第2の平衡端子604,605との間に、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611と、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611に直列に接続された直列共振子607とが接続されている。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611と直列共振子607とによって、受信フィルタが形成されている。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611は、3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ612,613を縦続接続した2段構成の弾性表面波フィルタである。直列共振子607は、1ポート型弾性表面波共振子からなる。
他方、アンテナ端子である不平衡端子603と、送信端子606との間に、送信フィルタ614が接続されている。送信フィルタ614は、ラダー型弾性表面波フィルタからなる。すなわち、複数の弾性表面波共振子がラダー型回路構成を有するように接続されている。
デュプレクサ601は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)−BAND8に対応するデュプレクサであり、携帯電話機に用いられる。UMTS−BAND8では、送信側通過帯域が880MHz〜915MHz、受信側通過帯域が925MHz〜960MHzであり、送信側通過帯域と受信側通過帯域との周波数間隔が10MHzと近接している。そのため、デュプレクサ601の受信フィルタにおいては、送信側通過帯域において大きな減衰量を有し、かつフィルタ特性の急峻性に優れていることが求められている。そこで、デュプレクサ601の受信フィルタでは、送信側通過帯域である、通過帯域低域側の減衰域における減衰量を大きくするために、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ612,613を2段縦続接続した2段構成を有する、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611が用いられている。
また、通過帯域近傍の減衰域における減衰量がより大きいことが求められているため、デュプレクサ601の受信フィルタでは、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611に直列に直列共振子607が接続されている。直列共振子607の共振周波数は、受信フィルタの通過帯域内に位置しており、直列共振子607の反共振周波数は、受信フィルタの通過帯域よりも高域側の減衰域に位置している。直列共振子607により、通過帯域高域側の減衰域における減衰量を大きくすることができる。また、不平衡端子603及び第1,第2の平衡端子604,605のいずれかとグラウンド電位との間に並列共振子を接続する、すなわち、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ部611に並列に並列共振子を接続することも可能である。このとき、並列共振子の共振周波数は、受信フィルタの通過帯域よりも低域側の減衰域に位置しており、並列共振子の反共振周波数は、受信フィルタの通過帯域内に位置していることになる。並列共振子により、通過帯域低域側の減衰域における減衰量を大きくすることができる。
特開2008−118277号公報
弾性表面波フィルタ装置や弾性境界波フィルタ装置などの弾性波フィルタ装置において、複数の縦結合共振子型弾性波フィルタを縦続接続した構造では、通過帯域近傍の減衰域における減衰量は大きくなるものの、通過帯域内における挿入損失が大きくなるという問題があった。
通過帯域内における挿入損失を小さくするためには、複数の縦結合共振子型弾性波フィルタを縦続接続した多段構成の弾性波フィルタ装置を用いずに、1段構成の弾性波フィルタ装置を用いればよい。しかしながら、1段構成の弾性波フィルタ装置では、通過帯域近傍の減衰域において大きな減衰量を確保することが困難となる。従って、通過帯域内における挿入損失を低減することと、通過帯域近傍の減衰域における減衰量を大きくすることとを両立することは困難であった。
一方、上記のように、縦結合共振子型弾性表面波フィルタに直列共振子や並列共振子を接続することにより、通過帯域近傍の減衰域における減衰量の拡大を図り、フィルタ特性の急峻性を高めることができる。しかしながら、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタと、第1,第2の平衡端子とグラウンド電位との間にそれぞれ接続された第1,第2の並列共振子とにより構成された弾性波フィルタ装置をデュプレクサの受信フィルタとして用いた場合、送信側通過帯域における減衰量が小さくなったり、2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタを縦続接続してなる2段構成の弾性波フィルタ装置に比べてアイソレーションが劣化しがちであった。
本発明の目的は、平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタに並列に並列共振子を接続した回路構成を有し、通過帯域近傍の減衰域における減衰量を大きくすることができ、かつ、デュプレクサの受信フィルタとして用いられた場合に、アイソレーション特性を改善することが可能とされている弾性波フィルタ装置を提供することにある。
本発明によれば、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子と、前記不平衡端子と前記第1,第2の平衡端子との間に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタと、前記第1の平衡端子とグラウンド電位との間に接続されている第1の並列共振子と、前記第2の平衡端子とグラウンド電位との間に接続されている第2の並列共振子とを備え、前記第1の並列共振子の静電容量と前記第2の並列共振子の静電容量とが異なっており、前記第1,第2の並列共振子の内、静電容量が相対的に小さい並列共振子の波長が、静電容量が相対的に大きい並列共振子の波長よりも短くされている、弾性波フィルタ装置が提供される。
本発明に係る弾性波フィルタ装置のある特定の局面では、前記縦結合共振子型弾性波フィルタが、1段構成の縦結合共振子型弾性波フィルタである。この場合には、1段構成の縦結合共振子型弾性波フィルタであるため、挿入損失を小さくすることができる。
本発明に係る弾性波フィルタ装置の他の特定の局面では、前記第1,第2の並列共振子のそれぞれが、IDT電極を有する1ポート型弾性波共振子からなる。この場合には、同一プロセスで、第1,第2の並列共振子を縦結合共振子型弾性波フィルタと同時に形成することができるため、製造工程の簡略化を図ることができる。また、同一圧電基板上に縦結合共振子型弾性波フィルタと第1,第2の並列共振子とを形成することができるので、部品点数の低減及び小型化を図ることができる。
本発明に係る弾性波フィルタ装置のさらに他の特定の局面では、前記第1の並列共振子の静電容量と前記第2の並列共振子の静電容量とが異なるように、前記第1の並列共振子のIDT電極と、前記第2の並列共振子のIDT電極とが異ならされている。この場合には、第1の並列共振子のIDT電極と第2の並列共振子のIDT電極とを異ならせるだけで、第1の並列共振子の静電容量と第2の並列共振子の静電容量とを容易に異ならせることができる。さらに、第1の並列共振子のIDT電極と第2の並列共振子のIDT電極とを異ならせることにより、第1の並列共振子の静電容量と第2の並列共振子の静電容量とを異ならせるには、IDT電極における電極指の対数、交叉幅及びデューティの内少なくとも1種を異ならせればよい。
本発明に係る弾性波フィルタ装置の別の特定の局面では、前記第1,第2の並列共振子のそれぞれが、圧電薄膜と、前記圧電薄膜を挟んで対向するように設けられた第1,第2の共振電極とを有する圧電薄膜共振子からなる。このように、並列共振子を構成する共振子は、弾性波共振子に限らず、圧電薄膜共振子を用いてもよい。第1,第2の並列共振子が、それぞれ、圧電薄膜共振子からなる場合、例えば、第1,第2の並列共振子において第1,第2の共振電極の対向面積を異なせることにより、容易に第1の並列共振子の静電容量と第2の並列共振子の静電容量とを異ならせることができる。
本発明において、弾性波としては、弾性表面波が用いられてもよく、その場合には、本発明に従って縦結合共振子型弾性表面波フィルタを有する弾性波フィルタ装置が提供される。また、弾性波として、弾性境界波が用いられてもよく、その場合には、本発明に従って縦結合共振子型弾性境界波フィルタを有する弾性波フィルタ装置が提供される。
本発明によれば、不平衡端子と、第1,第2の平衡端子と、不平衡端子と第1,第2の平衡端子との間に接続された平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタと、第1,第2の平衡端子とグラウンド電位との間にそれぞれ接続された第1,第2の並列共振子とを備えた弾性波フィルタ装置において、第1,第2の並列共振子の静電容量が異なっているので、通過帯域近傍の減衰域における減衰量を大きくすることができる。しかも、デュプレクサの受信フィルタとして用いられた場合にアイソレーション特性を改善することができる。加えて、第1,第2の並列共振子において、相対的に静電容量が小さい側の並列共振子の波長が、他方の並列共振子の波長よりも短くされているので、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性の劣化が抑制される。従って、弾性波フィルタ装置がデュプレクサの受信側フィルタとして用いられる場合、送信側通過帯域における減衰量の拡大を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾性波フィルタ装置が備えられたデュプレクサの回路構成を示す模式図である。 図2は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの減衰量周波数特性を示す図である。 図3は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの送信側通過帯域におけるアイソレーション特性を示す図である。 図4は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの第1の平衡端子における減衰量周波数特性を示す図である。 図5は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの第2の平衡端子における減衰量周波数特性を示す図である。 図6は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第2の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの減衰量周波数特性を示す図である。 図7は、図6に示した減衰量周波数特性の一部を拡大して示す図である。 図8は、本実施形態における第1の並列共振子及び第2の並列共振子のそれぞれのインピーダンス特性を示す図である。 図9は、弾性境界波フィルタ装置の構造を説明するための模式的正面断面図である。 図10(a)及び(b)は、第1,第2の並列共振子に用いられる圧電薄膜共振子を説明するための各模式的正面断面図である。 図11は、従来の弾性表面波フィルタ装置を説明するための模式的平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾性波フィルタ装置が備えられたデュプレクサの回路構成を示す図である。
デュプレクサ1は、圧電基板2上に図示の回路構成を実現することにより得られる。図1では、電極構造及び回路素子は略図的に示されている。
デュプレクサ1は、アンテナに接続されるアンテナ端子3を有する。アンテナ端子3に送信フィルタ4と受信フィルタ5とが接続されている。デュプレクサ1は、UMTS−BAND8に対応するデュプレクサであり、携帯電話機に用いられる。UMTS−BAND8では、送信側通過帯域が880〜915MHzであり、受信側通過帯域が925〜960MHzである。
送信フィルタ4は、複数の直列腕共振子S1〜S6と、複数の並列腕共振子P1〜P3とを有するラダー型弾性表面波フィルタである。直列腕共振子S1〜S6及び並列腕共振子P1〜P3は、それぞれが圧電基板2上にIDT電極及び一対の反射器を形成することにより構成された弾性表面波共振子からなる。
もっとも、送信フィルタ4の回路構成及び送信フィルタ4を構成する各共振子の構成はこれに限定されるものではない。
受信フィルタ5は、本発明の一実施形態に係る弾性波フィルタ装置からなる。受信フィルタ5は、アンテナ端子3に接続される不平衡端子7と、第1,第2の平衡端子8,9とを有し、平衡−不平衡変換機能を有する。第1,第2の平衡端子8,9は、デュプレクサ1の受信端子に接続される。
不平衡端子7における入力インピーダンスは50Ω、第1,第2の平衡端子8,9における出力インピーダンスは100Ωである。
本実施形態では、圧電基板2として、40°±5°YカットX伝搬のLiTaO基板が用いられている。もっとも、圧電基板2は、他の結晶方位のLiTaO基板や、LiNbO基板などの他の圧電単結晶基板を用いて形成されてもよい。また、圧電セラミックスからなる圧電基板を用いてもよい。
受信フィルタ5においては、圧電基板2上に、図示の電極構造が形成されているが、この電極構造は、Alにより形成されている。もっとも、電極材料は、Alに限らず、Al合金、あるいはAl以外のAu、Cu、Wなどの他の金属もしくは合金により形成されてもよい。また、電極は、複数の金属膜を積層した積層金属膜により形成されていてもよい。
不平衡端子7と第1の平衡端子8との間においては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11と、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11に直列に接続された第1の直列共振子10aとが接続されている。すなわち、不平衡端子7に、第1の直列共振子10aを介して第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11が接続されている。また、第1の平衡端子8とグラウンド電位との間に、第1の並列共振子13が接続されている。すなわち、第1の並列共振子13が、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11に並列に接続されている。
第1の直列共振子10aは、1ポート型弾性表面波共振子であり、IDT電極と、IDT電極の弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器とを有する。第1の並列共振子13も同様に、IDT電極13aと、IDT電極13aの弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器13b,13cとを有する、1ポート型弾性表面波共振子である。
第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11は、弾性表面波伝搬方向に沿って配置されたIDT電極11a〜11cと、IDT電極11a〜11cが設けられている領域の弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器11d,11eとを有する、3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。
図1では、明確ではないが、IDT電極11a〜11cにおいては、IDT電極同士が隣り合う部分において、IDT電極の残りの部分に比べて電極指ピッチが狭い、狭ピッチ電極指部が設けられている。
IDT電極11a,11cの各一端が、第1の直列共振子10aを介して不平衡端子7に接続されている。IDT電極11bの一端は、第1の平衡端子8に接続されている。IDT電極11a〜11cの他の端部は、全てグラウンド電位に接続されている。
不平衡端子7と第2の平衡端子9との間においては、第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12と、第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12に直列に接続された第2の直列共振子10bとが接続されている。すなわち、不平衡端子7に、第2の直列共振子10bを介して第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12が接続されている。また、第2の平衡端子9とグラウンド電位との間に、第2の並列共振子14が接続されている。すなわち、第2の並列共振子14が、第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12に並列に接続されている。
第2の並列共振子14は、第1の並列共振子13と同様に1ポート型弾性表面波共振子であり、IDT電極14aと、IDT電極14aの弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器14b,14cとを有する。第2の直列共振子10bは、第1の直列共振子10aと同様に1ポート型弾性表面波共振子であり、IDT電極と、IDT電極の弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器とを有する。
また、第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12は、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11とほぼ同様に構成されており、弾性表面波伝搬方向に沿って配置されたIDT電極12a〜12cと、IDT電極12a〜12cが設けられている領域の弾性表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器12d,12eとを有する、3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタである。IDT電極12a,12cの各一端が、第2の直列共振子10bを介して不平衡端子7に接続されている。IDT電極12bの一端は、第2の平衡端子9に接続されている。IDT電極12a〜12cの他の端部は、全てグラウンド電位に接続されている。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12が、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11と異なるところは、直列重み付けがIDT電極12bにおいて設けられていること、並びに第2の平衡端子9に出力される信号の位相が、第1の平衡端子8に出力される信号の位相と180度異なるように、IDT電極12a〜12cが配置されていることにある。
なお、直列重み付けとは、以下の浮き電極指部がIDT電極の端部に設けられている重み付けをいう。すなわち、浮き電極指部は、IDT電極の最外側の電極指の先端とギャップを隔てて配置されており、該電極指の延びる方向に延ばされている第1の電極指部と、IDT電極の最外側の電極指の内側に隣接している電極指の先端からギャップを隔てて配置されており、該電極指の延びる方向に延ばされている第2の電極指部と、第1,第2の電極指部とを連結しており、弾性表面波伝搬方向に延びる第3の電極指部とを有する。浮き電極指部の第1の電極指部が、IDT電極の最外側の電極指に隣接している電極指と弾性表面波伝搬方向において重なり合う位置に配置されている。また、浮き電極指部の第2の電極指部は、IDT電極の最外側の電極指と弾性表面波伝搬方向において重なり合う位置に配置されている。
第1,第2の直列共振子10a,10bの共振周波数は、受信フィルタ5の通過帯域内、すなわち受信側通過帯域(Rx帯域)内に位置している。また、第1,第2の直列共振子10a,10bの反共振周波数は、受信フィルタ5のRx帯域よりも高域側の減衰域に位置している。第1,第2の直列共振子10a,10bにより、受信フィルタ5のRx帯域よりも高域側の減衰域における減衰量を大きくすることができる。
第1,第2の並列共振子13,14の反共振周波数は、受信フィルタ5の通過帯域内、すなわち受信側通過帯域(Rx帯域)内に位置している。また、第1,第2の並列共振子13,14の共振周波数は、受信フィルタ5のRx帯域よりも低域側の減衰域に位置している。第1,第2の並列共振子13,14により、受信フィルタ5のRx帯域よりも低域側の減衰域における減衰量を大きくすることができる。
また、本実施形態では、第1の並列共振子13と、第2の並列共振子14とは、それぞれの静電容量が異ならされている。具体的には、第1の並列共振子13のIDT電極13aと、第2の並列共振子14のIDT電極14aとにおいて、IDT電極の電極指の対数、交叉幅及びデューティの少なくとも1つが異ならされており、これによって、第1の並列共振子13の静電容量と第2の並列共振子14の静電容量とが異ならされている。
具体的には、本実施形態では、第1の並列共振子13の静電容量が、第2の並列共振子14の静電容量よりも小さくされている。それによって、受信フィルタ5において送信フィルタ4の通過帯域における減衰量が大きくなると共に、送信フィルタ4に対する受信フィルタ5のアイソレーション特性が改善されている。加えて、静電容量が相対的に小さい第1の並列共振子13のIDT電極13aにおける電極指ピッチで定まる波長が、第2の並列共振子14のIDT電極14aにおける電極指ピッチで定まる波長よりも短くされている。これによって、インピーダンスの変化が抑制される。従って、受信フィルタ5の通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性の劣化を抑制することが可能とされている。これを、より具体的な実験例に基づき説明する。
(第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11の仕様)
IDT電極11a〜11cの狭ピッチ電極指部以外の電極指部における電極指ピッチで定まる波長をλIとする。
IDT電極11a〜11cの交叉幅:30.6λI。
IDT電極11a,11cの電極指の本数:各39本。但し、IDT電極11a,11cにおいては、IDT電極11bに隣り合う部分に、それぞれ狭ピッチ電極指部が設けられており、39本の内、狭ピッチ電極指部の電極指の本数が4本であり、残りの電極指部の電極指の本数が35本。
IDT電極11bの電極指の本数:39本。但し、IDT電極11bにおいては、IDT電極11a,11cに隣り合う部分に、それぞれ、4本の電極指を有する狭ピッチ電極指部が設けられており、残りの電極指部の電極指の本数が31本。
反射器11d,11eの電極指の本数:75本。
メタライゼーションレシオ:0.70。
電極膜厚:0.087λI。
第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ12は、IDT電極12bの向きがIDT電極11bに対して反転されていること、直列重み付けが施されていることを除いては、第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ11と同様である。
(第1,第2の直列共振子10a,10bの仕様)
IDT電極の電極指ピッチで定まる波長をλIaとする。
IDT電極の交叉幅:15.4λIa。
IDT電極の電極指の本数:98本。
反射器の電極指の本数:18本。
メタライゼーションレシオ:0.60。
電極膜厚:0.089λIa。
(第1,第2の並列共振子13,14の仕様)
IDT電極の電極指ピッチで定まる波長をλIbとする。
IDT電極の電極指の本数:111本。
反射器の電極指の本数:18本。
メタライゼーションレシオ:0.60。
電極膜厚:0.086λIb。
(第1,第2の並列共振子13,14において異なる点)
第1の並列共振子13におけるIDT電極13aの電極指ピッチで定まる波長λIbを4.2653μmとし、第2の並列共振子14におけるIDT電極14aの電極指ピッチで定まる波長λIbを4.2683μmとした。すなわち、第1の並列共振子13におけるIDT電極13aの電極指ピッチで定まる波長を、第2の並列共振子14におけるIDT電極14aの電極指ピッチで定まる波長よりも短くし、第1の並列共振子13の共振周波数を相対的に高くした。
また、第1の並列共振子13におけるIDT電極13aの交叉幅を7.7λIb、第2の並列共振子14におけるIDT電極14aの交叉幅を12.9λIbとした。このようにして、第1の並列共振子13と第2の並列共振子14とにおいて、第1の並列共振子13の静電容量を相対的に小さくし、第1の並列共振子13のIDT電極の電極指ピッチで定まる波長λIbを相対的に短くした。
第1の比較例として、第1,第2の並列共振子におけるIDT電極の電極指ピッチで定まる波長λIbをいずれも4.2668μmとし、IDT電極の交叉幅についてもいずれも10.3λIと同一としたことを除いては、本実施形態と同様にして、デュプレクサを作製した。
図2は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの減衰量周波数特性を示す図である。また、図3は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの送信側通過帯域(Tx帯域)におけるアイソレーション特性を示す図である。
図2及び図3において、実線が本実施形態の結果を、破線が第1の比較例の結果を示す。
図2の矢印Aで示す位置から明らかなように、本実施形態によれば、送信側通過帯域(Tx帯域)における減衰量が、第1の比較例に比べて約2.1dB改善される。同様に、図3の矢印Bで示す位置から明らかなように、本実施形態によれば、送信側通過帯域(Tx帯域)におけるアイソレーションも、第1の比較例に比べて約2.1dB改善される。
このように、受信フィルタ5である弾性波フィルタ装置において、第1の並列共振子13の静電容量を第2の並列共振子14の静電容量よりも小さくし、かつ第1の並列共振子13における波長を第2の並列共振子14における波長よりも短くすることにより、送信側通過帯域における減衰量の改善及びアイソレーション特性の改善を図ることができる。その理由を、説明する。
図4は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの第1の平衡端子における減衰量周波数特性を示し、図5は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第1の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの第2の平衡端子における減衰量周波数特性を示す図である。図4及び図5において、実線が本実施形態の結果を、破線が第1の比較例の結果を示す。
図4から明らかなように、本実施形態のデュプレクサ1における受信フィルタ5である弾性波フィルタ装置の第1の平衡端子8から取り出される減衰量周波数特性では、送信側通過帯域における減衰量が第1の比較例に比べて大きくなっている。これに対して、本実施形態のデュプレクサ1における受信フィルタ5である弾性波フィルタ装置の第2の平衡端子9から取り出される減衰量周波数特性では、逆に、送信側通過帯域における減衰量が第1の比較例に比べて小さくなっていることがわかる。このため、送信側通過帯域(880〜905MHz)における第1の平衡端子8と第2の平衡端子9との間の減衰量周波数特性の差が、本実施形態の方が第1の比較例よりも小さくなっていることがわかる。これは、第1,第2の並列共振子13,14の静電容量を異ならせることにより実現されている。それによって、第1,第2の平衡端子8,9間における送信側通過帯域における減衰量のレベルを調整することにより、平衡出力時の送信側通過帯域の減衰量の改善及びアイソレーション特性の改善が図られている。
次に、第1の並列共振子13及び第2の並列共振子14において、IDT電極の電極指ピッチで定まる波長λIbを異ならせた理由を説明する。
図6は、本実施形態のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置及び第2の比較例のデュプレクサにおける受信フィルタである弾性波フィルタ装置のそれぞれの減衰量周波数特性を示す。また、図6に示す減衰量周波数特性の一部を図7に拡大して示す。図6及び図7において、実線が本実施形態の結果を、破線が第2の比較例の結果を示す。第2の比較例では、第1,第2の並列共振子の交叉幅は、本実施形態と同じく、それぞれ、7.7λIb及び12.9λIbと異ならされているが、IDT電極の電極指ピッチで定まる波長λIbについては、いずれも4.2668μmとした。すなわち、第2の比較例は、第1,第2の並列共振子13,14におけるIDT電極の電極指ピッチで定まる波長λIbが同一である点においてのみ、本実施形態と異なっている。
図6及び図7から明らかなように、第2の比較例では、減衰量が3.5dBとなる周波数位置と、減衰量が47dBとなる周波数位置との間の周波数間隔が本実施形態に比べて広くなっている。すなわち、Rx帯域よりも低域側の減衰域におけるフィルタ特性の急峻性が悪化している。より具体的には、第2の比較例では、上記周波数間隔が本実施形態に比べて0.4MHz広くなっており、急峻性が悪化している。
もっとも、第1,第2の並列共振子13,14において、IDT電極の交叉幅を異ならせると、弾性表面波共振子の共振周波数−反共振周波数間におけるインピーダンスがずれることとなる。図8は、本実施形態における第1の並列共振子13のインピーダンス特性と、第2の並列共振子14のインピーダンス特性とを示す図である。
図8において、実線が第1の並列共振子13のインピーダンス特性を、一点破線が第2の並列共振子14のインピーダンス特性を示す。
図8から明らかなように、第1の並列共振子13のインピーダンス特性と第2の並列共振子14のインピーダンス特性とが、ずれることとなる。従って、第2の比較例では、このインピーダンスのずれにより、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性が悪化した。
これに対して、本実施形態では、第1の並列共振子13と第2の並列共振子14のインピーダンス差に合わせ、第1の並列共振子13と第2の並列共振子14のIDT電極の交叉幅λIbが調整されている。すなわち、静電容量が相対的に小さい第1の並列共振子13における波長λIbを相対的に短くすることにより、第1の並列共振子13と第2の並列共振子14のインピーダンス差が小さくされている。それによって、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性が確保されている。
上記のように、静電容量が相対的に小さい側の並列共振子の波長λIbを相対的に短くすることにより、第1,第2の並列共振子のインピーダンスの差を小さくすることができる。それによって、通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を確保することができる。
本実施形態によれば、縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いた平衡−不平衡変換機能を有する弾性波フィルタ装置において、第1,第2の平衡端子にそれぞれ第1,第2の並列共振子を接続した構成において、減衰域における大きな減衰量と、デュプレクサの受信フィルタとして用いられた際の送信側通過帯域におけるアイソレーション特性の改善とを両立することができ、さらに通過帯域低域側におけるフィルタ特性の急峻性を確保することが可能となる。
加えて、本実施形態では、不平衡端子7と、第1,第2の平衡端子8,9との間には、それぞれ1段構成の縦結合共振子型弾性波フィルタ11,12が接続されているだけであり、複数の縦結合共振子型弾性波フィルタを縦続接続した多段構成ではないため、通過帯域内における挿入損失の低減も図ることができる。もっとも、本発明においては、挿入損失の増大を許容するのであれば、第1,第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ11,12に代えて、複数の縦結合共振子型弾性波フィルタを縦続接続した多段構成の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いてもよい。
また、本実施形態では、第1,第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ11,12を用いたが、弾性表面波フィルタに代えて、弾性境界波フィルタを用いてもよい。図9は、弾性境界波フィルタの一例を示す略図的正面断面図である。弾性境界波フィルタ31では、圧電基板32と、誘電体33との界面に、IDT電極を含む電極34が形成されている。圧電基板32と、誘電体33との界面を伝搬する弾性境界波を利用した縦結合共振子型弾性境界波フィルタにより、第1,第2の縦結合共振子型弾性波フィルタを形成してもよい。
また、第1,第2の直列共振子10a,10b及び第1,第2の並列共振子13,14についても、弾性表面波共振子ではなく、弾性境界波共振子を用いて形成してもよい。
さらに、第1,第2の直列共振子10a,10b及び第1,第2の並列共振子13,14は、弾性境界波共振子ではなく、圧電薄膜共振子を用いて形成されてもよい。
図10(a)及び(b)は、圧電薄膜共振子からなる第1,第2の並列共振子を説明するための各模式的正面断面図である。図10(a)に示すように、第1の並列共振子13を構成している圧電薄膜共振子41Aでは、基板42上において、圧電薄膜44を挟んで対向するように、第1,第2の共振電極45A,46Aが形成されている。圧電薄膜44、第2の共振電極46Aの下には、支持膜47が配置されている。第1,第2の共振電極45A,46Aが圧電薄膜44を介して重なり合う部分が圧電振動部であり、圧電振動部は支持膜47と一体となって振動する。圧電振動部は、基板42から空隙43を介して浮いた状態である。同様に、図10(b)に示すように、第2の並列共振子14を構成する圧電薄膜共振子41Bにおいても、基板42上において、圧電薄膜44を介して重なり合うように、第1,第2の共振電極45B,46Bが形成されている。圧電薄膜44、第2の共振電極46Bの下には、支持膜47が配置されている。第1,第2の共振電極45B,46Bが圧電薄膜44を介して重なり合う部分が圧電振動部であり、圧電振動部は支持膜47と一体となって振動する。圧電振動部は、基板42から空隙43を介して浮いた状態である。ここで、圧電薄膜共振子41Aの第1,第2の共振電極45A,46Aの対向面積と、圧電薄膜共振子41Bの第1,第2の共振電極45B,46Bの対向面積とを異ならせることにより、圧電薄膜共振子41Aと圧電薄膜共振子41Bの静電容量を異ならせることができる。また、圧電薄膜共振子41A,41B間で圧電薄膜44の厚みを異ならせてもよい。
また、圧電薄膜共振子41A,41Bの波長については、圧電薄膜44の厚みを調整することにより、あるいは圧電薄膜44の材質を異ならせることにより、さらには、ダンピング材の付与等により調整することができる。
なお、上述した実施形態及び変形例では、携帯電話機のデュプレクサの受信フィルタに本発明の弾性波フィルタ装置が適用されていたが、本発明は、上記受信フィルタに限らず、平衡−不平衡変換機能を有する帯域フィルタとして様々な用途に用いることができる。
1…デュプレクサ
2…圧電基板
3…アンテナ端子
4…送信フィルタ
5…受信フィルタ
7…不平衡端子
8…第1の平衡端子
9…第2の平衡端子
10a…第1の直列共振子
10b…第2の直列共振子
11…第1の縦結合共振子型弾性波フィルタ
11a〜11c…IDT電極
11d,11e…反射器
12…第2の縦結合共振子型弾性波フィルタ
12a〜12c…IDT電極
12d,12e…反射器
13…第1の並列共振子
13a…IDT電極
13b,13c…反射器
14…第2の並列共振子
14a…IDT電極
14b,14c…反射器
31…弾性境界波フィルタ
32…圧電基板
33…誘電体
34…電極
41A,41B…圧電薄膜共振子
42…基板
43…空隙
44…圧電薄膜
45A,45B…第1の共振電極
46A,46B…第2の共振電極
47…支持膜
P1〜P3…並列腕共振子
S1〜S6…直列腕共振子

Claims (9)

  1. 不平衡端子と、
    第1,第2の平衡端子と、
    前記不平衡端子と前記第1,第2の平衡端子との間に接続されている平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型弾性波フィルタと、
    前記第1の平衡端子とグラウンド電位との間に接続されている第1の並列共振子と、
    前記第2の平衡端子とグラウンド電位との間に接続されている第2の並列共振子とを備え、
    前記第1の並列共振子の静電容量と前記第2の並列共振子の静電容量とが異なっており、
    前記第1,第2の並列共振子の内、静電容量が相対的に小さい並列共振子の波長が、静電容量が相対的に大きい並列共振子の波長よりも短くされている、弾性波フィルタ装置。
  2. 前記縦結合共振子型弾性波フィルタが、1段構成の縦結合共振子型弾性波フィルタである、請求項1に記載の弾性波フィルタ装置。
  3. 前記第1,第2の並列共振子のそれぞれが、IDT電極を有する1ポート型弾性波共振子からなる、請求項1または2に記載の弾性波フィルタ装置。
  4. 前記第1の並列共振子の静電容量と前記第2の並列共振子の静電容量とが異なるように、前記第1の並列共振子のIDT電極と、前記第2の並列共振子のIDT電極とが異なっている、請求項3に記載の弾性波フィルタ装置。
  5. 前記第1の並列共振子のIDT電極と、前記第2の並列共振子のIDT電極とが、IDT電極における電極指の対数、交叉幅及びデューティの内、少なくとも1つにおいて異ならされている、請求項4に記載の弾性波フィルタ装置。
  6. 前記第1,第2の並列共振子のそれぞれが、圧電薄膜と、前記圧電薄膜を挟んで対向するように設けられた第1,第2の共振電極とを有する圧電薄膜共振子からなる、請求項1または2に記載の弾性波フィルタ装置。
  7. 前記第1の並列共振子の静電容量と前記第2の並列共振子の静電容量とが異なるように、前記第1,第2の並列共振子において、前記第1,第2の共振電極の対向面積が異ならされている、請求項6に記載の弾性波フィルタ装置。
  8. 前記弾性波が弾性表面波であり、前記縦結合共振子型弾性波フィルタが縦結合共振子型弾性表面波フィルタである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
  9. 前記弾性波が弾性境界波であり、前記縦結合共振子型弾性波フィルタが縦結合共振子型弾性境界波フィルタである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波フィルタ装置。
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