JPWO2008146421A1 - 情報再生装置及び映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

非同期型リードチャネルシステムにおいて、参照値補間型の最尤復号器ASMLは、例えば7タップで回路規模の小さいものが採用される。前記最尤復号器ASMLの前段には、非線形波形等化器SEQが配置される。前記非線形波形等化器SEQは、例えば4タップのFIRフィルタで構成されていて、小振幅で高周波数な信号成分のみを大きく増幅するように、入力ディジタル信号を非線形波形等化する。この非線形波形等化後の信号が前記参照値補間型の最尤復号器ASMLに入力されて、最尤復号される。従って、前記参照値補間型最尤復号器を少ないタップ数で小回路規模に構成した場合であっても、誤り訂正能力の高い最尤復号が可能になる。

Description

本発明は、最尤復号を行う情報再生装置及び、これを備えた映像表示装置に関するものである。
一般に、記憶装置や通信装置には情報再生装置が搭載されており、この情報再生装置には、読み出された情報信号からデータ情報とタイミング情報とを抽出する技術であるPRMLリードチャネル技術が一般的に用いられている。このPRMLリードチャネル技術は、従来、半導体装置上では、アナログ回路とディジタル回路との混載技術によって構築されており、年々、動作周波数が高速化してきている。
このような情報再生装置として、例えば特許文献1には、記録媒体から読み出されたアナログ信号からタイミング情報を抽出する際に、VCO(電圧制御発振器)を用いて周波数・位相制御を行っており、更に、この周波数・位相制御の信号は、アナログ回路であるD/A変換器(DAC)のアナログ出力信号を使用した技術が記載されている。
また、例えば特許文献2には、非同期クロックを用いた情報再生装置において、アナログ回路で行っていた処理をディジタル回路へ置換し、これにより、小面積化と半導体プロセスの微細化への対応を図る技術が記載されている。
特開2002−8315号公報 特開平10−69727号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の既述では、アナログ回路による制御システムを採用しているために、半導体プロセスの微細化に対応することが困難である。このため、小面積化を図ることができないと共に、ばらつき要因の除去が課題であった。更に、VCOとDACとを用いて除々に周波数及び位相を引き込む処理を行うために、初期周波数誤差の影響を受けるという欠点、例えば、CD1倍速(4.321MHz)〜DVD16倍速(432MHz)〜Blu−ray 12倍速(792MHz)の広帯域処理が必要な製品に情報再生装置が使用される場合には、急に倍速変化する場合や、ピックアップレーザーが最外周に位置していたが急に最内周に移動するCAV再生時など、急峻に周波数が変化する要因が存在するが、このような場合には、チャネルクロックとの同期が取れず、タイミングリカバリが安定して動作するまでに時間を要する欠点がある。
一方、特許文献2に記載の技術では、アナログ回路で行っていた処理をディジタル回路に置換しているので、特許文献1のような欠点は生じない。しかし、タイミングリカバリする際に、最尤復号に用いる複数の参照値を参照値補間器を用いて補間する構成となっている。このため、参照値の補間誤差が生じることになり、これが原因で性能劣化が生じたり、非同期クロックを用いたリードチャネルシステムにおいて従来の同期クロックを用いたリードチャネルシステムと同等の性能を見出すためには、適応等化処理を盛り込んだ参照値補間型最尤復号部を多タップ数のもので構成する必要があるが、この構成を採用すると、回路規模が大きくなる欠点がある。このような参照値補間型最尤復号部を備えた情報再生装置におけるタップ数と回路規模(状態数)との関係を図17に示す。このタップ数と回路規模(状態数)との関係について説明すると、参照値補間型最尤復号部のタップ数がnであれば、最尤復号における状態数は2n−1個になり、ブランチの数は2となる。但し、光ディスクから読み出しされた入力データ系列に最小反転間隔の制約(Run Length Limited、以下、RLLという)がある関係から、存在しない系列があるため、その状態数は2n−1個未満の数となる。一例として、RLL(2、10)の制約下でタップ数=5のときのトレリス線図を図18に、RLL(2、10)の制約下でタップ数=7のときのトレリス線図を図19に示す。最尤復号装置は、図17から判るように、タップ数が増大するのに応じて状態数(分解能)が膨大となるため、以上の状態数分とブランチ数分だけの演算結果とを記憶するレジスタ等の個数が増大し、状態数が増えるほど回路規模が大きくなる。従って、参照値補間型最尤復号を用いた情報再生装置では、精度良い最尤復号を行うためには、回路規模が増大する欠点がある。
本発明の目的は、参照値補間型最尤復号を用いた情報再生装置において、回路規模の増大を抑えつつ、最尤復号を精度良く行うことにある。
前記の目的を達成するため、本発明では、情報再生装置において、精度良い最尤復号を行うためには、小振幅で周波数の高い信号成分のみを大振幅に波形整形し、この大振幅に波形整形後の高周波信号成分を含む信号について最尤復号すれば、誤り訂正機能が高くなる点に着目して、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行う構成を採用する。
具体的に、本発明の情報再生装置は、受信信号から、データとそのデータの記録タイミングとを抽出する情報再生装置であって、前記受信信号のデータ記録タイミングとは必ずしも同期しない非同期クロックを生成して出力する非同期クロック生成器と、前記受信信号を前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングでアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器の出力信号を受け、この出力信号に対して前記非同期クロックのタイミングで非線形波形等化処理する非線形波形等化器と、前記A/D変換器の出力信号及び前記非同期クロック生成器により生成された非同期クロックを元に擬似同期クロックを生成するタイミング検出器と、前記非線形波形等化器の出力信号から前記非同期クロックのタイミングで誤り訂正を行い、その後に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで復号データを生成する参照値補間型最尤復号器とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器の出力信号のうち特定ランレングスのデータのみを増幅し、それ以外のランレングスデータはスルーするように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器により非同期クロックのタイミングでサンプリングされたディジタルデータに含まれる特定ランレングスのデータを判別するランレングス判別器を備えたことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記タイミング検出器は、前記非同期クロック生成器の非同期クロックによる受信信号のオーバサンプリング率が前記受信信号の記録タイミングと同期するように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整し、前記非線形波形等化器は、前記調整された非同期クロックを元に前記タイミング検出器が生成した擬似同期クロックを用いて非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記非同期クロックのタイミングで入力したディジタルデータを前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングのデータへ擬似同期化処理して非線形波形等化処理を行い、その後、その擬似同期化処理したデータを前記非同期タイミングのデータに変換して出力することを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記非線形波形等化処理を前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、トランスバーサル型フィルタとLMS(Least Mean Square)アルゴリズムとを用いた非線形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器の係数値を予め複数組保持するメモリを備え、前記非線形波形等化器は、前記参照値補間型最尤復号器の出力値に応じた係数値の組が前記メモリから与えられることを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器の係数値を学習により最適な係数に算出する係数演算器を備えたことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記タイミング検出器は、光ディスクから読み出されたTOC(Table of Contents)情報に基づいて、その光ディスクに対応した特定周波数の整数倍の周波数が非同期クロックの周波数となるように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整することを特徴とする。
本発明は、前記情報再生装置において、前記タイミング検出器は、光ディスクのレーザ反射率情報に基づいて、その光ディスクに対応した特定周波数の整数倍の周波数が非同期クロックの周波数となるように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整することを特徴とする。
本発明の映像表示装置は、前記情報再生装置、及び、前記情報再生装置で得られた復号データに基づいて、音声データ及び映像データを得る信号処理回路を有するLSIと、前記LSIからの音声データ及び映像データを受けて、前記音声データを発音すると共に前記映像データを表示するディスプレイ端末とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記映像表示装置において、前記情報再生装置は、DVD若しくはBlu−rayを含む光ディスク、無線通信路、又は光ファイバ、同軸ケーブル若しくは電力線路を含む有線通信路から、前記受信データを受けることを特徴とする。
以上により、本発明では、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行うので、例えば、参照値補間最尤復号器を高性能だが回路規模の大きい13タップのものでなく7タップの回路規模の小さいものを使用しつつ、その参照値補間最尤復号器の前段で非線形等化処理する波形等化器を数(例えば4)タップのFIRフィルタを用いて構成して、最尤復号のデータ処理が誤り訂正機能高く効率良く行われる。よって、回路規模の増大を抑えつつ、精度良い最尤復号を行うことが可能である。
以上説明したように、本発明の情報再生装置によれば、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行うので、参照値補間型最尤復号器として回路規模の小さなものを使用しつつ、誤り訂正機能の高い最尤復号を行うことができる効果を奏する。
図1は本発明の第1の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 図2は同情報再生装置に備える非線形波形等化器の内部構成を示す図である。 図3は同非線形波形等化器に備える第1及び第2のFIRフィルタの内部構成を示す図である。 図4は同第1のFIRフィルタの周波数特性を示す図である。 図5は同第2のFIRフィルタの周波数特性を示す図である。 図6は本発明の第2の実施形態の情報再生装置に備える非線形波形等化装器の内部構成を示す図である。 図7(a)は同非線形波形等化装器に備えるランレングス判別器の構成図、同図(b)は3T−3Tの信号波形を示す図である。 図8は本発明の第3の実施形態の情報再生装置を示す概略構成図である。 図9は本発明の第4の実施形態の情報再生装置を示す概略構成図である。 図10は本発明の第5の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 図11は本発明の第6の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 図12は本発明の第7の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 図13は本発明の第8の実施形態の情報再生装置に備える発振周波数制御器の内部構成を示す図である。 図14は本発明の第9の実施形態の情報再生装置に備える発振周波数制御器の内部構成を示す図である。 図15(a)は本発明の第10の実施形態の映像表示装置を示す図、同図(b)は他の像表示装置を示す図である。 図16は本発明の効果を示すフォーカスズレ量に対するビットエラーレート特性を示す図である。 図17は参照値補間型最尤復号器のタップ数と状態数との関係を示す図である。 図18は参照値補間型最尤復号器のタップ数=5のときのトレリス線図である。 図19は参照値補間型最尤復号器のタップ数=7のときのトレリス線図である。
符号の説明
ALPS アナログローパスフィルタ
ADC A/D変換器
DEQ ディジタルイコライザ
BC ベースライン制御器
SEQ イコライザ(非線形波形等化器)
ASML 参照値補間型最尤復号器
TDL タイミング検出器
VCO 電圧制御発振器(非同期クロック生成器)
FDAC D/A変換器
FIR1 第1のFIRフィルタ
FIR2 第2のFIRフィルタ
TD 閾値判別器
DA 遅延調整器
RLD ランレングス判別器
CNT カウンター
ACUM 累積器
DIV 除算器
CMP 比較器
MEM メモリ
60 LSI
61 ディスプレイ端末
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の第1の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す。
図1において、DVDやBlu−ray等の光ディスクより読み出されたアナログ信号は、アナログローパスフィルタALPFに受信されて高域雑音成分が除去される。除去されたアナログ受信信号は、A/D変換器ADCによりアナログデータからディジタルデータに変換される。このディジタルデータは2の階調を持つビットで表現される。例えばn=7であれば、128階調のディジタルデータによって表現される。
前記A/D変換後のディジタルデータは、ディジタルイコライザDEQにて特定帯域の信号が増幅される。ベースライン制御器BCは、前記ディジタルイコライザDEQによる波形等化後の再生データから、再生RF信号に含まれるDCオフセット成分及び低域変動成分を検出し、それらの成分を源信号から減算することにより、DCオフセット補正を行う。イコライザ(非線形波形等化器)SEQは、前記DCオフセット補正されたデータの非線形波形等化処理を行う。この非線形波形等化処理の詳細は後述する。
また、図1において、電圧制御発振器(非同期クロック生成器)VCOは、所定周波数の非同期クロックを生成する。この非同期クロックのタイミングは、情報再生しようとするDVDやBlu−ray等の記録媒体に記録されているデータの記録タイミングとは必ずしも同期していない。
更に、図1において、タイミング検出器TDLは、前記ベースライン制御器BCの出力を用いて、例えばDVDに特有のデータフォーマットであるシンクパターンを検出し、シンクパターンとその次に現れるシンクパターンとの間隔をカウントし、このカウント値に基づいて、DVD等の光ディスクからの受信信号に含まれるデータ記録タイミングと、前記電圧制御発振器VCOが生成した非同期クロックとの周期比率を算出し、この周期比率に基づいて前記非同期クロックを間引いて、前記データ記録タイミングに擬似的に同期した擬似同期クロックを生成する。また、このタイミング検出器TDLは、受信信号に含まれるデータ記録タイミングを基準としたときの非同期サンプルクロックの位相信号θを生成し、この位相信号θは後述する参照値補間型最尤復号器ASMLへ出力される。更に、このタイミング検出器TDLは、前記電圧制御発振器VCOを制御する周波数制御信号FCTLを出力し、この周波数制御信号FCTLはD/A変換器FDACでアナログ値に変換される。変換されたアナログ値を元に電圧制御発振器VCOは非同期クロックの発振周波数を変更する。この変更後の非同期クロックは、前記A/D変換器ADC、ディジタルイコライザDEQ、ベースライン制御器BC、前記イコライザ(非線形波形等化器)SEQ及び後述する参照値補間型最尤復号器ASMLへ供給される。
前記イコライザ(非線形波形等化器)SEQで非線形波形等化されたデータは、参照値補間型最尤復号器ASMLに入力される。
前記参照値補間型最尤復号器ASMLは、概述すると、前記ベースライン制御器BCからイコライザ(非線形波形等化器)SEQを経て入力されたディジタルデータ系列に最も近い参照値系列を探索することによって、最も確からしいデータを復号する。この入力ディジタルデータと予め記憶した参照値とは、何れも受信信号に含まれるデータ記録体タイミングとは非同期であるが、前記タイミング検出器TDLが出力する擬似同期クロックを用いることにより、復号データを擬似的に同期させている。すなわち、参照値補間型最尤復号器ASMLは最尤復号を行うだけでなく、非同期サンプルデータから同期データへの変換も同時に行っている。
前記参照値補間型最尤復号器ASMLは、図示しないが、数タップ、例えば7タップのもので構成されており、参照値補間、参照値学習、最尤復号の3つの機能ブロックで構成されている。参照値補間ブロックでは、次のように参照値を補間して生成する。具体的に説明すると、チャネルビットの1周期を2πとし、チャネルビットとチャネルビットの境界を位相0π、すなわち、ゼロ位相として、このゼロ位相を基準とする複数個の基準参照値が予め記憶されている。参照値補間型最尤復号器ASMLの入力は、完全に同期サンプルされたものではなく、非同期サンプルデータであるため、最尤復号でのブランチメトリックを求める際に、これ等のゼロ位相基準参照値をそのまま用いるわけにはいかず、サンプルされたときの非同期サンプルクロックの位相、即ち、前記タイミング検出器TDLからの非同期サンプルクロックの位相信号θに応じた参照値を生成する必要がある。この参照値の生成は、連続する2つのデータ系列に対応する2つのゼロ位相基準参照値から、位相信号θをパラメータとして、例えば線形補間により求められる。尚、本実施形態では、ゼロ位相基準参照値を基準参照値としているが、位相がπのときを基準とする基準参照値(π位相基準参照値)とすることもできるし、また、それ以外の位相を基準とする基準参照値とすることも可能である。
また、前記参照値補間型最尤復号器ASMLにおいて、参照値学習ブロックでは、各ゼロ位相基準参照値を学習により適応的に修正する。このゼロ位相基準参照値の学習は、参照値補間型最尤復号器ASMLへの入力信号xと前記参照値補間ブロックにより補間生成された参照値rとの誤差(xーr)と、前記タイミング検出器TDLからの非同期サンプルクロックの位相信号θとに基づく予め定めた所定の学習則により、ゼロ位相基準参照値を修正する。更に、前記参照値補間型最尤復号器ASMLの最尤復号ブロックでは、前記ベースライン制御器BCからイコライザ(非線形波形等化器)SEQを経て入力された位相θの非同期サンプルクロックでサンプルされたディジタルデータ系列に対して、最も近い位相θでの参照値系列を探索することによって、最も確からしいデータを復号する。
次に、前記イコライザ(非線形波形等化器)SEQの構成を説明する。
図2は、イコライザ(非線形波形等化器)SEQの内部構成を示す。図2のイコライザ(非線形波形等化器)SEQでは、FIRフィルタFIR1は、データを線形補間処理するものであり、非同期クロックで動作する。このFIRフィルタFIR1は、図4に示すような周波数特性を有するディジタルフィルタであって、この周波数特性は、入力信号に対してほぼフラットな特性となっている。
図2において、前記線FIRフィルタFIR1で形補間されたデータは、閾値判別器TDによって振り分けられる。この閾値判別器TDは、データ値が特定閾値以下の場合には、そのデータを後段のFIRフィルタFIR2に送って特定帯域の信号が強調(増幅)される。逆に閾値以上の場合は、閾値そのものが出力される。
前記閾値判別器TDでは、先ず、幾つかのサンプルデータをモニタし、今回のデータの符号をその1つ前のデータの符号と比較、判定する。この比較判定により、同じ符号のときには同じ閾値を出力し、異なる符号のときには、以下の式1を用いて閾値を更新、学習することを繰り返す。
Figure 2008146421
前記閾値判別器TDにおいて、特定閾値の例を示す。例えば、光ディスクがBlu−rayの場合には、1、0のディジタルデータをNRZI(Non Return to Zero Inverse)方式で記録するとき、1と1との間の0の連続する個数をn個以上で且つm個未満に制限する制約RLL(Run Length Limited)(n、m)=RLL(1、7)がある関係上、最も短いランレングスの組合せ(例えば、…11001100…)は2T−2T(Tはチャネル時間)となるので、この特定ランレングス2Tの信号成分を後段のFIRフィルタFIR2で増幅して強調し、それ以外の信号は後段のFIRフィルタFIR2をスルーして閾値に制限した値とする。また、DVDの場合には、最も短いランレングスの組合せは、特定ランレングス3Tの信号成分となるので、この特定ランレングス3Tの信号成分を後段のFIRフィルタFIR2で増幅して強調し、それ以外の信号は後段のFIRフィルタFIR2をスルーして閾値に制限した値とする。遅延調整器DAはデータの遅延を調整する。加算器20は、前記FIRフィルタFIR2の出力と前記遅延調整器DAの出力とを加算し、その加算結果はイコライザSEQの出力信号となる。
前記FIRフィルタFIR1の内部構成を図3に示す。同図に示すFIRフィルタFIR1は、直列に接続された3個の遅延器D1〜D3と、4個の乗算器30→3と、1個の加算器34とを備えて構成される。第1の乗算器30は、最初段の遅延器D1の入力信号を係数値(タップ係数)Cn0と乗算し、第2の乗算器31は、最初段の遅延器D1の出力信号を係数値Cn1と乗算し、第3の乗算器32は、第2段の遅延器D2の出力信号を係数値Cn2と乗算し、第4の乗算器33は、終段の遅延器D3の出力信号を係数値Cn3と乗算し、加算器34は前記4個の乗算器30〜33の出力を加算総和し、その総和結果はFIRフィルタFIR1の出力信号となる。ここで、前記係数値Cn0〜Cn3の値を適宜変更することにより、各帯域に対して増幅するゲインを変更することができる。本FIRフィルタFIR1では、図4の周波数特性に示す通り、チャネル周波数を10とする規格化周波数で周波数0、2以下の低周波数帯域にて、ゲイン0となるように、前記係数値Cn0〜Cn3の値を変更する。
一方、前記図2のイコライザ(非線形波形等化器)SEQにおいて、FIRフィルタFIR2では、その内部構成はFIRフィルタFIR1と同様に、図3で示される。このFIRフィルタFIR2では、前記4個の乗算器の係数Cn0〜Cn3をタップ係数−m、m、m、−mとする場合に、このmの値を、m=1、m=1.5、m=2と3種類に変化させたときのフィルタ周波数特性を図5に示す。
図5において、例えばBlu−rayの場合には、ランレングス2T信号が、2T−2T(1100又は0011)の4T成分が最も短いパターン列であって、このパターン列が最も高い周波数成分を持つ信号であるので、この4T成分のパターン列、即ち、規格化周波数に対して、(1/4)*Tch(Tchはチャネル周波数)=0.25での周波数のパターン列を最も高い増幅率で増幅するような周波数特性となっている。また、DVDの場合には、ランレングス3T信号が、3T−3T(111000又は000111)の6T成分の最も短いパターン列であって、このパターン列が最も高い周波数成分を持つ信号であるので、この6T成分のパターン列、即ち、規格化周波数に対して(1/6)*Tch=0.16での周波数のパターン列を最も高い増幅率で増幅するような周波数特性となっている。図5では、規格化周波数に対して0.25、0.16の何れの場合も、ゲイン5以上の高ゲインが得られている。
(実施形態2)
図6は、本発明の第2の実施形態を示す。
同図は、図1に示したイコライザ(非線形波形等化器)SEQの他の内部構成を示している。
図6に示したイコライザ(非線形波形等化器)SEQは、線形補間処理を行うディジタルフィルタ(FIRフィルタFIR1)と、ランレングス判別信号を受けて受信信号に含まれるランレングスを判別し、その判別したランレングスの種類に応じて閾値処理を行う閾値処理器TDと、その処理された閾値に基づいてそのランレングスのみの増幅を行うn個の増幅ブロック25a〜25nとを有している。
従って、本実施形態では、例えば記録媒体がBlu−rayの場合には、2T〜8Tのランレングスを持った特有のデータ系列が存在し、DVDの場合には、3T〜11Tのランレングスを持った特有のデータ系列が存在するので、10T、11Tなどと比べてかなり小振幅で誤りが生じ易い小振幅な2T、3Tなどのランレングスの波形は、それ等に個別の増幅ブロック25a、25bにより個別に振幅が増幅(強調)されて、より鮮明に他のランレングスと区別される。
尚、各増幅ブロック25a〜25nは、図示しないが、制御信号によりON/OFFの動作が選択されるように構成されている。従って、対応するランレングスのデータが来たときのみ動作するので、常に演算処理を行う場合に比べて消費電力削減効果がある。
図7(a)は、前記ランレングス判別信号を出力するランレングス判別器RLDの構成を示す。
同図に示したランレングス判別器RLDは、ゼロクロス検出信号をカウントするカウンターCNTと、ベースライン制御器BCの出力値を累積する累積器ACUMと、除算器DIVと、その除算結果を期待値と比較する比較器CMPとを有している。
前記期待値は、理想的な状態でチャネル同期した際の振幅値を意味する。つまり、例えばランレングス3T信号の場合には、その3T信号の最大振幅値が期待値である。各ランレングスに応じた振幅が存在するので、その最大振幅値が予めメモリ等に保存される。
データがゼロクロス検出信号間隔でn倍にオーバサンプルされた場合でも、そのサンプル個数をその区間におけるゼロクロス検出信号のカウント数で除算すれば、その除算値は、チャネルデータとの同期したシステムの場合とほぼ同じ期待値となる。例えば、図7(b)に示したチャネル同期サンプル波形(3T−3T)の場合には、ゼロクロス間隔のカウント値2、累積値は3+3=6、除算は6÷2=3となり、期待値と比較してこのランレングスは3であることが分かる。これに対し、オーバサンプリング率=2.0倍の場合には、2.5+3+3.5+3+2.5=14.5、14.5÷5=2.9となり、このランレングスも3Tであることが分かる。よって、図7(a)の構成のランレングス判別器RLDは、カウント値と累積値を用いてランレングスを求める回路構成となっている。
(実施形態3)
図8は、本発明の第3の実施形態の情報再生装置におけるイコライザ(非線形波形等化器)SEQの構成を示す。
同図は、参照値補間型最尤復号器ASMLの結果を参照して、その前段のイコライザ(非線形波形等化器)SEQのFIRフィルタFIR2の各係数値を変更する構成である。
具体的に説明すると、メモリMEMには、図3に示したFIRフィルタFIR2の係数Cn0〜Cn3の組が複数組予め保存されている。これ等の係数の組は参照値補間型最尤復号器ASMLの出力値に予め対応付けられている。そして、参照値補間型最尤復号器ASMLの実際の出力値に応じた適切な係数の組が前記メモリMEMから読み出されて、FIRフィルタFIR2の係数の組に反映される。
(実施形態4)
図9は、本発明の第4の実施形態の情報再生装置におけるイコライザ(非線形波形等化器)SEQの構成を示す。
同図は、非同期クロックで動作するFIRフィルタFIR2と、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いたLMS装置LMSとを備える。前記LMS装置LMSは、FIRフィルタFIR2に入力したBC出力データに対して、図3に示したFIRフィルタFIR2の係数Cn0〜Cn3について適応的な学習を行う係数演算器(図示せず)を有しており、最適なタップ係数をFIRフィルタFIR2に反映する。
(実施形態5)
図10は、本発明の第5の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態では、イコライザ(非線形波形等化器)SEQにおいて、非同期クロックでサンプルされたデータを受け、このデータを擬似同期クロックでサンプルされたデータへ変換して擬似同期化処理し、その上で非線形波形等化処理を擬似同期クロックで行うものである。
尚、本イコライザ(非線形波形等化器)SEQでは、データを出力する際は、逆に、擬似同期クロックでサンプルされたデータから非同期クロックでサンプルされたデータへ変換して、出力する。
(実施形態6)
図11は、本発明の第6の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態では、ディジタルイコライザDEQとベースライン制御器BCとの間に、非同期クロックで動作するイコライザ(非線形波形等化器)SEQを配置したものである。その他の構成は図1と同様である。
(実施形態7)
図12は、本発明の第7の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態では、図11の情報再生装置の変形例を示し、図11ではイコライザ(非線形波形等化器)SEQを非同期クロックで動作させたのに加えて、図10と同様にタイミング検出器TDLの擬似同期クロックも入力されて、非同期クロックでサンプルされたデータを擬似同期クロックでサンプルされたデータへ変換した上で非線形波形等化処理を擬似同期クロックで行い、その後、その擬似同期クロックでサンプルされたデータを、逆に、非同期クロックでサンプルされたデータへ変換して、出力するようにしたものである。
(実施形態8)
図13は、本発明の第8の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態は、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックの周波数制御に関し、光ディスクなどの記録媒体から読み出されたTOC(Table of Contents)を用いて、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックの周波数が、情報再生しようとするメディアの基本倍速度の発振周波数になるように制御するものである。
具体的には、図13において、ステップS1で光ディスクからのTOCを読み込み、その後、ステップS2、S4及びS6において情報再生する記録媒体が各々Blr−rayか、DVDか、CDかを判断し、Blr−rayの場合にはステップS3で(66.0×n)MHz(nは1以上の整数)の特定発振周波数に、DVDの場合にはステップS5で(27.0×n)MHzの特定発振周波数に、CDの場合にはステップS7で(4.321×n)MHzの特定発振周波数になるように、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックを制御する。
(実施形態9)
次に、本発明の第9の実施形態を説明する。
図14は、前記図13に示した非同期クロックの周波数制御の変形例を示す。前記図13では、光ディスクからのTOC(Table of Contents)に基づいて制御したが、本実施形態では、光ディスクなどの記録媒体に対するレーザ光の反射率を検知し、この反射率に基づいて、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックの周波数が、情報再生しようとするメディアの基本倍速度の発振周波数になるように制御するものである。
本実施形態では、図14のステップS1において、記録媒体に対するレーザ光の反射率を検知することのみが図13と異なるので、その他の説明は省略する。
(実施形態10)
図15は、本発明の第9の実施形態を示し、本情報再生装置を内蔵するLSIを含んだ映像表示装置を示す。
同図の映像表示装置は、以上で説明した情報再生装置(図15(a)及び(b)では図示せず)が同図(a)に示す光ディスク又は同図(b)に示す無線等を通じて入力した信号を受け、この情報再生装置からの復号信号についてデータ抽出などを行って音声データや画像データを得る信号処理回路(図示せず)を含むLSI60と、このLSI60から出力されたアナログ値又はディジタル値の音声データを発音すると共に、映像データを表示するディスプレイ端末61とを有する。
図16は、図3に示した4タップ構成のFIRフィルタFIR2を用いて参照値補間型最尤復号器ASMLの前段で非線形波形等化処理を行った場合のビットエラーレートbERを示す。同図の横軸がフォーカスのずれ量を示し、縦軸がビットエラーレートbERである。同図では、係数mをm=1.0とした場合と、m=2.0とした場合と、この4タップ構成のFIRフィルタFIR2を配置しない実装前(従来例)の場合との3通りを示している。同図から判るように、m=1.0及びm=2.0の本発明の場合には、フォーカスのずれ量が増大しても、従来例に較べてエラー数が減り、ビットエラーレートbERが改善していることが判る。
尚、以上の説明では、DVD、BLu−ray等の記録媒体からの信号を入力信号とした場合の例を説明したが、無線の通信路や、光ファイバ、同軸ケーブル、電力線路などの有線の通信経路を経て供給される信号を入力信号とする場合にも、本発明を適用することができるのは、言うまでもない。
また、本発明は、図1等に示したA/D変換器ADCの出力データをメモリに蓄え、その後の一連の処理をソフトウェアで行う構成を採用しても良いのは、勿論である。
以上説明したように、本発明は、参照値補間型最尤復号器をタップ数の比較的少ないものを使用しつつ、誤り訂正機能の高い最尤復号を行うことができるので、PRMLリードチャネル技術の情報再生装置や、これを備えた記憶装置、通信装置等として有用である。
【0003】
[0007]
本発明の目的は、参照値補間型最尤復号を用いた情報再生装置において、回路規模の増大を抑えつつ、最尤復号を精度良く行うことにある。
課題を解決するための手段
[0008]
前記の目的を達成するため、本発明では、情報再生装置において、精度良い最尤復号を行うためには、小振幅で周波数の高い信号成分のみを大振幅に波形整形し、この大振幅に波形整形後の高周波信号成分を含む信号について最尤復号すれば、誤り訂正機能が高くなる点に着目して、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行う構成を採用する。
[0009]
具体的に、本発明の情報再生装置は、受信信号から、データとそのデータの記録タイミングとを抽出する情報再生装置であって、前記受信信号のデータ記録タイミングとは必ずしも同期しない非同期クロックを生成して出力し、この非同期クロックの周波数は非同期クロックによる受信信号のオーバサンプリング率が前記受信信号の記録タイミングと同期するように調整される非同期クロック生成器と、前記受信信号を前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングでアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器により非同期クロックのタイミングでサンプリングされたディジタルデータを受け、このディジタルデータに含まれる特定ランレングスのデータを判別するランレングス判別器を有し、前記A/D変換器からのディジタルデータのうち前記ランレングス判別器で判別された特定ランレングスのデータのみを増幅するように、前記A/D変換器からのディジタルデータを前記非同期クロックのタイミングで非線形波形等化処理する非線形波形等化器と、前記A/D変換器の出力信号及び前記非同期クロック生成器により生成された非同期クロックを元に擬似同期クロックを生成するタイミング検出器と、前記非線形波形等化器の出力信号から前記非同期クロックのタイミングで誤り訂正を行い、その後に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで復号データを生成する参照値補間型最尤復号器とを備えたことを特徴とする。
[0010]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器の出力信号のうち特定ランレングスのデータのみを増幅し、それ以外のランレングスデータはスルーするように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
[0011]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
[0012]
【0004】
[0013]
本発明は、前記情報再生装置において、前記タイミング検出器は、前記非同期クロック生成器の非同期クロックによる受信信号のオーバサンプリング率が前記受信信号の記録タイミングと同期するように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整し、前記非線形波形等化器は、前記調整された非同期クロックを元に前記タイミング検出器が生成した擬似同期クロックを用いて非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
[0014]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記非同期クロックのタイミングで入力したディジタルデータを前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングのデータへ擬似同期化処理して非線形波形等化処理を行い、その後、その擬似同期化処理したデータを前記非同期タイミングのデータに変換して出力することを特徴とする。
[0015]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記非線形波形等化処理を前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで行うことを特徴とする。
[0016]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、トランスバーサル型フィルタとLMS(Least Mean Square)アルゴリズムとを用いた非線形等化処理を行うことを特徴とする。
[0017]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器の係数値を予め複数組保持するメモリを備え、前記非線形波形等化器は、前記参照値補間型最尤復号器の出力値に応じた係数値の組が前記メモリから与えられることを特徴とする。
[0018]
本発明は、前記情報再生装置において、前記非線形波形等化器の係数値を学習により最適な係数に算出する係数演算器を備えたことを特徴とする。
[0019]
本発明は、前記情報再生装置において、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
本発明は、最尤復号を行う情報再生装置及び、これを備えた映像表示装置に関するものである。
一般に、記憶装置や通信装置には情報再生装置が搭載されており、この情報再生装置には、読み出された情報信号からデータ情報とタイミング情報とを抽出する技術であるPRMLリードチャネル技術が一般的に用いられている。このPRMLリードチャネル技術は、従来、半導体装置上では、アナログ回路とディジタル回路との混載技術によって構築されており、年々、動作周波数が高速化してきている。
このような情報再生装置として、例えば特許文献1には、記録媒体から読み出されたアナログ信号からタイミング情報を抽出する際に、VCO(電圧制御発振器)を用いて周波数・位相制御を行っており、更に、この周波数・位相制御の信号は、アナログ回路であるD/A変換器(DAC)のアナログ出力信号を使用した技術が記載されている。
また、例えば特許文献2には、非同期クロックを用いた情報再生装置において、アナログ回路で行っていた処理をディジタル回路へ置換し、これにより、小面積化と半導体プロセスの微細化への対応を図る技術が記載されている。
特開2002−8315号公報 特開平10−69727号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の既述では、アナログ回路による制御システムを採用しているために、半導体プロセスの微細化に対応することが困難である。このため、小面積化を図ることができないと共に、ばらつき要因の除去が課題であった。更に、VCOとDACとを用いて除々に周波数及び位相を引き込む処理を行うために、初期周波数誤差の影響を受けるという欠点、例えば、CD1倍速(4.321MHz)〜DVD16倍速(432MHz)〜Blu−ray 12倍速(792MHz)の広帯域処理が必要な製品に情報再生装置が使用される場合には、急に倍速変化する場合や、ピックアップレーザーが最外周に位置していたが急に最内周に移動するCAV再生時など、急峻に周波数が変化する要因が存在するが、このような場合には、チャネルクロックとの同期が取れず、タイミングリカバリが安定して動作するまでに時間を要する欠点がある。
一方、特許文献2に記載の技術では、アナログ回路で行っていた処理をディジタル回路に置換しているので、特許文献1のような欠点は生じない。しかし、タイミングリカバリする際に、最尤復号に用いる複数の参照値を参照値補間器を用いて補間する構成となっている。このため、参照値の補間誤差が生じることになり、これが原因で性能劣化が生じたり、非同期クロックを用いたリードチャネルシステムにおいて従来の同期クロックを用いたリードチャネルシステムと同等の性能を見出すためには、適応等化処理を盛り込んだ参照値補間型最尤復号部を多タップ数のもので構成する必要があるが、この構成を採用すると、回路規模が大きくなる欠点がある。このような参照値補間型最尤復号部を備えた情報再生装置におけるタップ数と回路規模(状態数)との関係を図17に示す。このタップ数と回路規模(状態数)との関係について説明すると、参照値補間型最尤復号部のタップ数がnであれば、最尤復号における状態数は2n−1個になり、ブランチの数は2となる。但し、光ディスクから読み出しされた入力データ系列に最小反転間隔の制約(Run Length Limited、以下、RLLという)がある関係から、存在しない系列があるため、その状態数は2n−1個未満の数となる。一例として、RLL(2、10)の制約下でタップ数=5のときのトレリス線図を図18に、RLL(2、10)の制約下でタップ数=7のときのトレリス線図を図19に示す。最尤復号装置は、図17から判るように、タップ数が増大するのに応じて状態数(分解能)が膨大となるため、以上の状態数分とブランチ数分だけの演算結果とを記憶するレジスタ等の個数が増大し、状態数が増えるほど回路規模が大きくなる。従って、参照値補間型最尤復号を用いた情報再生装置では、精度良い最尤復号を行うためには、回路規模が増大する欠点がある。
本発明の目的は、参照値補間型最尤復号を用いた情報再生装置において、回路規模の増大を抑えつつ、最尤復号を精度良く行うことにある。
前記の目的を達成するため、本発明では、情報再生装置において、精度良い最尤復号を行うためには、小振幅で周波数の高い信号成分のみを大振幅に波形整形し、この大振幅に波形整形後の高周波信号成分を含む信号について最尤復号すれば、誤り訂正機能が高くなる点に着目して、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行う構成を採用する。
具体的に、請求項1記載の発明の情報再生装置は、受信信号から、データとそのデータの記録タイミングとを抽出する情報再生装置であって、前記受信信号のデータ記録タイミングとは必ずしも同期しない非同期クロックを生成して出力し、この非同期クロックの周波数は非同期クロックによる受信信号のオーバサンプリング率が前記受信信号の記録タイミングと同期するように調整される非同期クロック生成器と、前記受信信号を前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングでアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器により非同期クロックのタイミングでサンプリングされたディジタルデータを受け、このディジタルデータに含まれる特定ランレングスのデータを判別するランレングス判別器を有し、前記A/D変換器からのディジタルデータのうち前記ランレングス判別器で判別された特定ランレングスのデータのみを増幅するように、前記A/D変換器からのディジタルデータを前記非同期クロックのタイミングで非線形波形等化処理する非線形波形等化器と、前記A/D変換器の出力信号及び前記非同期クロック生成器により生成された非同期クロックを元に擬似同期クロックを生成するタイミング検出器と、前記非線形波形等化器の出力信号から前記非同期クロックのタイミングで誤り訂正を行い、その後に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで復号データを生成する参照値補間型最尤復号器とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器の出力信号のうち特定ランレングスのデータのみを増幅し、それ以外のランレングスデータはスルーするように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記タイミング検出器は、前記非同期クロック生成器の非同期クロックによる受信信号のオーバサンプリング率が前記受信信号の記録タイミングと同期するように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整し、前記非線形波形等化器は、前記調整された非同期クロックを元に前記タイミング検出器が生成した擬似同期クロックを用いて非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項1又は2記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記非同期クロックのタイミングで入力したディジタルデータを前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングのデータへ擬似同期化処理して非線形波形等化処理を行い、その後、その擬似同期化処理したデータを前記非同期タイミングのデータに変換して出力することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1又は3記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、前記非線形波形等化処理を前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで行うことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器は、トランスバーサル型フィルタとLMS(Least Mean Square)アルゴリズムとを用いた非線形等化処理を行うことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器の係数値を予め複数組保持するメモリを備え、前記非線形波形等化器は、前記参照値補間型最尤復号器の出力値に応じた係数値の組が前記メモリから与えられることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記請求項1又は7記載の情報再生装置において、前記非線形波形等化器の係数値を学習により最適な係数に算出する係数演算器を備えたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行うことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記タイミング検出器は、光ディスクから読み出されたTOC(Table of Contents)情報に基づいて、その光ディスクに対応した特定周波数の整数倍の周波数が非同期クロックの周波数となるように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、前記請求項1記載の情報再生装置において、前記タイミング検出器は、光ディスクのレーザ反射率情報に基づいて、その光ディスクに対応した特定周波数の整数倍の周波数が非同期クロックの周波数となるように周波数制御信号を生成し、前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整することを特徴とする。
請求項14記載の発明の映像表示装置は、前記請求項1〜13の何れか1項に記載の情報再生装置、及び、前記情報再生装置で得られた復号データに基づいて、音声データ及び映像データを得る信号処理回路を有するLSIと、前記LSIからの音声データ及び映像データを受けて、前記音声データを発音すると共に前記映像データを表示するディスプレイ端末とを備えたことを特徴とする。
請求項15記載の発明は、前記請求項14記載の映像表示装置において、前記情報再生装置は、DVD若しくはBlu−rayを含む光ディスク、無線通信路、又は光ファイバ、同軸ケーブル若しくは電力線路を含む有線通信路から、前記受信データを受けることを特徴とする。
以上により、請求項1〜15記載の発明では、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行うので、例えば、参照値補間最尤復号器を高性能だが回路規模の大きい13タップのものでなく7タップの回路規模の小さいものを使用しつつ、その参照値補間最尤復号器の前段で非線形等化処理する波形等化器を数(例えば4)タップのFIRフィルタを用いて構成して、最尤復号のデータ処理が誤り訂正機能高く効率良く行われる。よって、回路規模の増大を抑えつつ、精度良い最尤復号を行うことが可能である。
以上説明したように、請求項1〜15記載の発明の情報再生装置によれば、参照値補間型最尤復号の前段で簡易な非線形波形等化を行うので、参照値補間型最尤復号器として回路規模の小さなものを使用しつつ、誤り訂正機能の高い最尤復号を行うことができる効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 同情報再生装置に備える非線形波形等化器の内部構成を示す図である。 同非線形波形等化器に備える第1及び第2のFIRフィルタの内部構成を示す図である。 同第1のFIRフィルタの周波数特性を示す図である。 同第2のFIRフィルタの周波数特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態の情報再生装置に備える非線形波形等化装器の内部構成を示す図である。 (a)は同非線形波形等化装器に備えるランレングス判別器の構成図、同図(b)は3T−3Tの信号波形を示す図である。 本発明の第3の実施形態の情報再生装置を示す概略構成図である。 本発明の第4の実施形態の情報再生装置を示す概略構成図である。 本発明の第5の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 本発明の第6の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 本発明の第7の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す図である。 本発明の第8の実施形態の情報再生装置に備える発振周波数制御器の内部構成を示す図である。 本発明の第9の実施形態の情報再生装置に備える発振周波数制御器の内部構成を示す図である。 (a)は本発明の第10の実施形態の映像表示装置を示す図、同図(b)は他の像表示装置を示す図である。 本発明の効果を示すフォーカスズレ量に対するビットエラーレート特性を示す図である。 は参照値補間型最尤復号器のタップ数と状態数との関係を示す図である。 参照値補間型最尤復号器のタップ数=5のときのトレリス線図である。 参照値補間型最尤復号器のタップ数=7のときのトレリス線図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の第1の実施形態の情報再生装置の全体構成を示す。
図1において、DVDやBlu−ray等の光ディスクより読み出されたアナログ信号は、アナログローパスフィルタALPFに受信されて高域雑音成分が除去される。除去されたアナログ受信信号は、A/D変換器ADCによりアナログデータからディジタルデータに変換される。このディジタルデータは2の階調を持つビットで表現される。例えばn=7であれば、128階調のディジタルデータによって表現される。
前記A/D変換後のディジタルデータは、ディジタルイコライザDEQにて特定帯域の信号が増幅される。ベースライン制御器BCは、前記ディジタルイコライザDEQによる波形等化後の再生データから、再生RF信号に含まれるDCオフセット成分及び低域変動成分を検出し、それらの成分を源信号から減算することにより、DCオフセット補正を行う。イコライザ(非線形波形等化器)SEQは、前記DCオフセット補正されたデータの非線形波形等化処理を行う。この非線形波形等化処理の詳細は後述する。
また、図1において、電圧制御発振器(非同期クロック生成器)VCOは、所定周波数の非同期クロックを生成する。この非同期クロックのタイミングは、情報再生しようとするDVDやBlu−ray等の記録媒体に記録されているデータの記録タイミングとは必ずしも同期していない。
更に、図1において、タイミング検出器TDLは、前記ベースライン制御器BCの出力を用いて、例えばDVDに特有のデータフォーマットであるシンクパターンを検出し、シンクパターンとその次に現れるシンクパターンとの間隔をカウントし、このカウント値に基づいて、DVD等の光ディスクからの受信信号に含まれるデータ記録タイミングと、前記電圧制御発振器VCOが生成した非同期クロックとの周期比率を算出し、この周期比率に基づいて前記非同期クロックを間引いて、前記データ記録タイミングに擬似的に同期した擬似同期クロックを生成する。また、このタイミング検出器TDLは、受信信号に含まれるデータ記録タイミングを基準としたときの非同期サンプルクロックの位相信号θを生成し、この位相信号θは後述する参照値補間型最尤復号器ASMLへ出力される。更に、このタイミング検出器TDLは、前記電圧制御発振器VCOを制御する周波数制御信号FCTLを出力し、この周波数制御信号FCTLはD/A変換器FDACでアナログ値に変換される。変換されたアナログ値を元に電圧制御発振器VCOは非同期クロックの発振周波数を変更する。この変更後の非同期クロックは、前記A/D変換器ADC、ディジタルイコライザDEQ、ベースライン制御器BC、前記イコライザ(非線形波形等化器)SEQ及び後述する参照値補間型最尤復号器ASMLへ供給される。
前記イコライザ(非線形波形等化器)SEQで非線形波形等化されたデータは、参照値補間型最尤復号器ASMLに入力される。
前記参照値補間型最尤復号器ASMLは、概述すると、前記ベースライン制御器BCからイコライザ(非線形波形等化器)SEQを経て入力されたディジタルデータ系列に最も近い参照値系列を探索することによって、最も確からしいデータを復号する。この入力ディジタルデータと予め記憶した参照値とは、何れも受信信号に含まれるデータ記録体タイミングとは非同期であるが、前記タイミング検出器TDLが出力する擬似同期クロックを用いることにより、復号データを擬似的に同期させている。すなわち、参照値補間型最尤復号器ASMLは最尤復号を行うだけでなく、非同期サンプルデータから同期データへの変換も同時に行っている。
前記参照値補間型最尤復号器ASMLは、図示しないが、数タップ、例えば7タップのもので構成されており、参照値補間、参照値学習、最尤復号の3つの機能ブロックで構成されている。参照値補間ブロックでは、次のように参照値を補間して生成する。具体的に説明すると、チャネルビットの1周期を2πとし、チャネルビットとチャネルビットの境界を位相0π、すなわち、ゼロ位相として、このゼロ位相を基準とする複数個の基準参照値が予め記憶されている。参照値補間型最尤復号器ASMLの入力は、完全に同期サンプルされたものではなく、非同期サンプルデータであるため、最尤復号でのブランチメトリックを求める際に、これ等のゼロ位相基準参照値をそのまま用いるわけにはいかず、サンプルされたときの非同期サンプルクロックの位相、即ち、前記タイミング検出器TDLからの非同期サンプルクロックの位相信号θに応じた参照値を生成する必要がある。この参照値の生成は、連続する2つのデータ系列に対応する2つのゼロ位相基準参照値から、位相信号θをパラメータとして、例えば線形補間により求められる。尚、本実施形態では、ゼロ位相基準参照値を基準参照値としているが、位相がπのときを基準とする基準参照値(π位相基準参照値)とすることもできるし、また、それ以外の位相を基準とする基準参照値とすることも可能である。
また、前記参照値補間型最尤復号器ASMLにおいて、参照値学習ブロックでは、各ゼロ位相基準参照値を学習により適応的に修正する。このゼロ位相基準参照値の学習は、参照値補間型最尤復号器ASMLへの入力信号xと前記参照値補間ブロックにより補間生成された参照値rとの誤差(xーr)と、前記タイミング検出器TDLからの非同期サンプルクロックの位相信号θとに基づく予め定めた所定の学習則により、ゼロ位相基準参照値を修正する。更に、前記参照値補間型最尤復号器ASMLの最尤復号ブロックでは、前記ベースライン制御器BCからイコライザ(非線形波形等化器)SEQを経て入力された位相θの非同期サンプルクロックでサンプルされたディジタルデータ系列に対して、最も近い位相θでの参照値系列を探索することによって、最も確からしいデータを復号する。
次に、前記イコライザ(非線形波形等化器)SEQの構成を説明する。
図2は、イコライザ(非線形波形等化器)SEQの内部構成を示す。図2のイコライザ(非線形波形等化器)SEQでは、FIRフィルタFIR1は、データを線形補間処理するものであり、非同期クロックで動作する。このFIRフィルタFIR1は、図4に示すような周波数特性を有するディジタルフィルタであって、この周波数特性は、入力信号に対してほぼフラットな特性となっている。
図2において、前記線FIRフィルタFIR1で形補間されたデータは、閾値判別器TDによって振り分けられる。この閾値判別器TDは、データ値が特定閾値以下の場合には、そのデータを後段のFIRフィルタFIR2に送って特定帯域の信号が強調(増幅)される。逆に閾値以上の場合は、閾値そのものが出力される。
前記閾値判別器TDでは、先ず、幾つかのサンプルデータをモニタし、今回のデータの符号をその1つ前のデータの符号と比較、判定する。この比較判定により、同じ符号のときには同じ閾値を出力し、異なる符号のときには、以下の式1を用いて閾値を更新、学習することを繰り返す。
Figure 2008146421
前記閾値判別器TDにおいて、特定閾値の例を示す。例えば、光ディスクがBlu−rayの場合には、1、0のディジタルデータをNRZI(Non Return to Zero Inverse)方式で記録するとき、1と1との間の0の連続する個数をn個以上で且つm個未満に制限する制約RLL(Run Length Limited)(n、m)=RLL(1、7)がある関係上、最も短いランレングスの組合せ(例えば、…11001100…)は2T−2T(Tはチャネル時間)となるので、この特定ランレングス2Tの信号成分を後段のFIRフィルタFIR2で増幅して強調し、それ以外の信号は後段のFIRフィルタFIR2をスルーして閾値に制限した値とする。また、DVDの場合には、最も短いランレングスの組合せは、特定ランレングス3Tの信号成分となるので、この特定ランレングス3Tの信号成分を後段のFIRフィルタFIR2で増幅して強調し、それ以外の信号は後段のFIRフィルタFIR2をスルーして閾値に制限した値とする。遅延調整器DAはデータの遅延を調整する。加算器20は、前記FIRフィルタFIR2の出力と前記遅延調整器DAの出力とを加算し、その加算結果はイコライザSEQの出力信号となる。
前記FIRフィルタFIR1の内部構成を図3に示す。同図に示すFIRフィルタFIR1は、直列に接続された3個の遅延器D1〜D3と、4個の乗算器30→3と、1個の加算器34とを備えて構成される。第1の乗算器30は、最初段の遅延器D1の入力信号を係数値(タップ係数)Cn0と乗算し、第2の乗算器31は、最初段の遅延器D1の出力信号を係数値Cn1と乗算し、第3の乗算器32は、第2段の遅延器D2の出力信号を係数値Cn2と乗算し、第4の乗算器33は、終段の遅延器D3の出力信号を係数値Cn3と乗算し、加算器34は前記4個の乗算器30〜33の出力を加算総和し、その総和結果はFIRフィルタFIR1の出力信号となる。ここで、前記係数値Cn0〜Cn3の値を適宜変更することにより、各帯域に対して増幅するゲインを変更することができる。本FIRフィルタFIR1では、図4の周波数特性に示す通り、チャネル周波数を10とする規格化周波数で周波数0、2以下の低周波数帯域にて、ゲイン0となるように、前記係数値Cn0〜Cn3の値を変更する。
一方、前記図2のイコライザ(非線形波形等化器)SEQにおいて、FIRフィルタFIR2では、その内部構成はFIRフィルタFIR1と同様に、図3で示される。このFIRフィルタFIR2では、前記4個の乗算器の係数Cn0〜Cn3をタップ係数−m、m、m、−mとする場合に、このmの値を、m=1、m=1.5、m=2と3種類に変化させたときのフィルタ周波数特性を図5に示す。
図5において、例えばBlu−rayの場合には、ランレングス2T信号が、2T−2T(1100又は0011)の4T成分が最も短いパターン列であって、このパターン列が最も高い周波数成分を持つ信号であるので、この4T成分のパターン列、即ち、規格化周波数に対して、(1/4)*Tch(Tchはチャネル周波数)=0.25での周波数のパターン列を最も高い増幅率で増幅するような周波数特性となっている。また、DVDの場合には、ランレングス3T信号が、3T−3T(111000又は000111)の6T成分の最も短いパターン列であって、このパターン列が最も高い周波数成分を持つ信号であるので、この6T成分のパターン列、即ち、規格化周波数に対して(1/6)*Tch=0.16での周波数のパターン列を最も高い増幅率で増幅するような周波数特性となっている。図5では、規格化周波数に対して0.25、0.16の何れの場合も、ゲイン5以上の高ゲインが得られている。
(実施形態2)
図6は、本発明の第2の実施形態を示す。
同図は、図1に示したイコライザ(非線形波形等化器)SEQの他の内部構成を示している。
図6に示したイコライザ(非線形波形等化器)SEQは、線形補間処理を行うディジタルフィルタ(FIRフィルタFIR1)と、ランレングス判別信号を受けて受信信号に含まれるランレングスを判別し、その判別したランレングスの種類に応じて閾値処理を行う閾値処理器TDと、その処理された閾値に基づいてそのランレングスのみの増幅を行うn個の増幅ブロック25a〜25nとを有している。
従って、本実施形態では、例えば記録媒体がBlu−rayの場合には、2T〜8Tのランレングスを持った特有のデータ系列が存在し、DVDの場合には、3T〜11Tのランレングスを持った特有のデータ系列が存在するので、10T、11Tなどと比べてかなり小振幅で誤りが生じ易い小振幅な2T、3Tなどのランレングスの波形は、それ等に個別の増幅ブロック25a、25bにより個別に振幅が増幅(強調)されて、より鮮明に他のランレングスと区別される。
尚、各増幅ブロック25a〜25nは、図示しないが、制御信号によりON/OFFの動作が選択されるように構成されている。従って、対応するランレングスのデータが来たときのみ動作するので、常に演算処理を行う場合に比べて消費電力削減効果がある。
図7(a)は、前記ランレングス判別信号を出力するランレングス判別器RLDの構成を示す。
同図に示したランレングス判別器RLDは、ゼロクロス検出信号をカウントするカウンターCNTと、ベースライン制御器BCの出力値を累積する累積器ACUMと、除算器DIVと、その除算結果を期待値と比較する比較器CMPとを有している。
前記期待値は、理想的な状態でチャネル同期した際の振幅値を意味する。つまり、例えばランレングス3T信号の場合には、その3T信号の最大振幅値が期待値である。各ランレングスに応じた振幅が存在するので、その最大振幅値が予めメモリ等に保存される。
データがゼロクロス検出信号間隔でn倍にオーバサンプルされた場合でも、そのサンプル個数をその区間におけるゼロクロス検出信号のカウント数で除算すれば、その除算値は、チャネルデータとの同期したシステムの場合とほぼ同じ期待値となる。例えば、図7(b)に示したチャネル同期サンプル波形(3T−3T)の場合には、ゼロクロス間隔のカウント値2、累積値は3+3=6、除算は6÷2=3となり、期待値と比較してこのランレングスは3であることが分かる。これに対し、オーバサンプリング率=2.0倍の場合には、2.5+3+3.5+3+2.5=14.5、14.5÷5=2.9となり、このランレングスも3Tであることが分かる。よって、図7(a)の構成のランレングス判別器RLDは、カウント値と累積値を用いてランレングスを求める回路構成となっている。
(実施形態3)
図8は、本発明の第3の実施形態の情報再生装置におけるイコライザ(非線形波形等化器)SEQの構成を示す。
同図は、参照値補間型最尤復号器ASMLの結果を参照して、その前段のイコライザ(非線形波形等化器)SEQのFIRフィルタFIR2の各係数値を変更する構成である。
具体的に説明すると、メモリMEMには、図3に示したFIRフィルタFIR2の係数Cn0〜Cn3の組が複数組予め保存されている。これ等の係数の組は参照値補間型最尤復号器ASMLの出力値に予め対応付けられている。そして、参照値補間型最尤復号器ASMLの実際の出力値に応じた適切な係数の組が前記メモリMEMから読み出されて、FIRフィルタFIR2の係数の組に反映される。
(実施形態4)
図9は、本発明の第4の実施形態の情報再生装置におけるイコライザ(非線形波形等化器)SEQの構成を示す。
同図は、非同期クロックで動作するFIRフィルタFIR2と、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いたLMS装置LMSとを備える。前記LMS装置LMSは、FIRフィルタFIR2に入力したBC出力データに対して、図3に示したFIRフィルタFIR2の係数Cn0〜Cn3について適応的な学習を行う係数演算器(図示せず)を有しており、最適なタップ係数をFIRフィルタFIR2に反映する。
(実施形態5)
図10は、本発明の第5の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態では、イコライザ(非線形波形等化器)SEQにおいて、非同期クロックでサンプルされたデータを受け、このデータを擬似同期クロックでサンプルされたデータへ変換して擬似同期化処理し、その上で非線形波形等化処理を擬似同期クロックで行うものである。
尚、本イコライザ(非線形波形等化器)SEQでは、データを出力する際は、逆に、擬似同期クロックでサンプルされたデータから非同期クロックでサンプルされたデータへ変換して、出力する。
(実施形態6)
図11は、本発明の第6の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態では、ディジタルイコライザDEQとベースライン制御器BCとの間に、非同期クロックで動作するイコライザ(非線形波形等化器)SEQを配置したものである。その他の構成は図1と同様である。
(実施形態7)
図12は、本発明の第7の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態では、図11の情報再生装置の変形例を示し、図11ではイコライザ(非線形波形等化器)SEQを非同期クロックで動作させたのに加えて、図10と同様にタイミング検出器TDLの擬似同期クロックも入力されて、非同期クロックでサンプルされたデータを擬似同期クロックでサンプルされたデータへ変換した上で非線形波形等化処理を擬似同期クロックで行い、その後、その擬似同期クロックでサンプルされたデータを、逆に、非同期クロックでサンプルされたデータへ変換して、出力するようにしたものである。
(実施形態8)
図13は、本発明の第8の実施形態の情報再生装置の構成を示す。
本実施形態は、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックの周波数制御に関し、光ディスクなどの記録媒体から読み出されたTOC(Table of Contents)を用いて、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックの周波数が、情報再生しようとするメディアの基本倍速度の発振周波数になるように制御するものである。
具体的には、図13において、ステップS1で光ディスクからのTOCを読み込み、その後、ステップS2、S4及びS6において情報再生する記録媒体が各々Blr−rayか、DVDか、CDかを判断し、Blr−rayの場合にはステップS3で(66.0×n)MHz(nは1以上の整数)の特定発振周波数に、DVDの場合にはステップS5で(27.0×n)MHzの特定発振周波数に、CDの場合にはステップS7で(4.321×n)MHzの特定発振周波数になるように、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックを制御する。
(実施形態9)
次に、本発明の第9の実施形態を説明する。
図14は、前記図13に示した非同期クロックの周波数制御の変形例を示す。前記図13では、光ディスクからのTOC(Table of Contents)に基づいて制御したが、本実施形態では、光ディスクなどの記録媒体に対するレーザ光の反射率を検知し、この反射率に基づいて、電圧制御発振器VCOで生成する非同期クロックの周波数が、情報再生しようとするメディアの基本倍速度の発振周波数になるように制御するものである。
本実施形態では、図14のステップS1において、記録媒体に対するレーザ光の反射率を検知することのみが図13と異なるので、その他の説明は省略する。
(実施形態10)
図15は、本発明の第9の実施形態を示し、本情報再生装置を内蔵するLSIを含んだ映像表示装置を示す。
同図の映像表示装置は、以上で説明した情報再生装置(図15(a)及び(b)では図示せず)が同図(a)に示す光ディスク又は同図(b)に示す無線等を通じて入力した信号を受け、この情報再生装置からの復号信号についてデータ抽出などを行って音声データや画像データを得る信号処理回路(図示せず)を含むLSI60と、このLSI60から出力されたアナログ値又はディジタル値の音声データを発音すると共に、映像データを表示するディスプレイ端末61とを有する。
図16は、図3に示した4タップ構成のFIRフィルタFIR2を用いて参照値補間型最尤復号器ASMLの前段で非線形波形等化処理を行った場合のビットエラーレートbERを示す。同図の横軸がフォーカスのずれ量を示し、縦軸がビットエラーレートbERである。同図では、係数mをm=1.0とした場合と、m=2.0とした場合と、この4タップ構成のFIRフィルタFIR2を配置しない実装前(従来例)の場合との3通りを示している。同図から判るように、m=1.0及びm=2.0の本発明の場合には、フォーカスのずれ量が増大しても、従来例に較べてエラー数が減り、ビットエラーレートbERが改善していることが判る。
尚、以上の説明では、DVD、BLu−ray等の記録媒体からの信号を入力信号とした場合の例を説明したが、無線の通信路や、光ファイバ、同軸ケーブル、電力線路などの有線の通信経路を経て供給される信号を入力信号とする場合にも、本発明を適用することができるのは、言うまでもない。
また、本発明は、図1等に示したA/D変換器ADCの出力データをメモリに蓄え、その後の一連の処理をソフトウェアで行う構成を採用しても良いのは、勿論である。
以上説明したように、本発明は、参照値補間型最尤復号器をタップ数の比較的少ないものを使用しつつ、誤り訂正機能の高い最尤復号を行うことができるので、PRMLリードチャネル技術の情報再生装置や、これを備えた記憶装置、通信装置等として有用である。
ALPS アナログローパスフィルタ
ADC A/D変換器
DEQ ディジタルイコライザ
BC ベースライン制御器
SEQ イコライザ(非線形波形等化器)
ASML 参照値補間型最尤復号器
TDL タイミング検出器
VCO 電圧制御発振器(非同期クロック生成器)
FDAC D/A変換器
FIR1 第1のFIRフィルタ
FIR2 第2のFIRフィルタ
TD 閾値判別器
DA 遅延調整器
RLD ランレングス判別器
CNT カウンター
ACUM 累積器
DIV 除算器
CMP 比較器
MEM メモリ
60 LSI
61 ディスプレイ端末

Claims (16)

  1. 受信信号から、データとそのデータの記録タイミングとを抽出する情報再生装置であって、
    前記受信信号のデータ記録タイミングとは必ずしも同期しない非同期クロックを生成して出力する非同期クロック生成器と、
    前記受信信号を前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングでアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器の出力信号を受け、この出力信号に対して前記非同期クロックのタイミングで非線形波形等化処理する非線形波形等化器と、
    前記A/D変換器の出力信号及び前記非同期クロック生成器により生成された非同期クロックを元に擬似同期クロックを生成するタイミング検出器と、
    前記非線形波形等化器の出力信号から前記非同期クロックのタイミングで誤り訂正を行い、その後に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで復号データを生成する参照値補間型最尤復号器とを備えた
    ことを特徴とする情報再生装置。
  2. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器は、
    前記A/D変換器の出力信号のうち特定ランレングスのデータのみを増幅し、それ以外のランレングスデータはスルーするように、非線形波形等化処理を行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  3. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器は、
    前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  4. 前記請求項1又は3記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器は、
    前記A/D変換器により非同期クロックのタイミングでサンプリングされたディジタルデータに含まれる特定ランレングスのデータを判別するランレングス判別器を備えた
    ことを特徴とする情報再生装置。
  5. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記タイミング検出器は、前記非同期クロック生成器の非同期クロックによる受信信号のオーバサンプリング率が前記受信信号の記録タイミングと同期するように周波数制御信号を生成し、
    前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整し、
    前記非線形波形等化器は、
    前記調整された非同期クロックを元に前記タイミング検出器が生成した擬似同期クロックを用いて非線形波形等化処理を行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  6. 前記請求項1又は2記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器は、
    前記非同期クロックのタイミングで入力したディジタルデータを前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングのデータへ擬似同期化処理して非線形波形等化処理を行い、その後、その擬似同期化処理したデータを前記非同期タイミングのデータに変換して出力する
    ことを特徴とする情報再生装置。
  7. 前記請求項1又は3記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器は、
    前記非線形波形等化処理を前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  8. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器は、
    トランスバーサル型フィルタとLMS(Least Mean Square)アルゴリズムとを用いた非線形等化処理を行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  9. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器の係数値を予め複数組保持するメモリを備え、
    前記非線形波形等化器は、
    前記参照値補間型最尤復号器の出力値に応じた係数値の組が前記メモリから与えられる
    ことを特徴とする情報再生装置。
  10. 前記請求項1又は8記載の情報再生装置において、
    前記非線形波形等化器の係数値を学習により最適な係数に算出する係数演算器を備えた
    ことを特徴とする情報再生装置。
  11. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記非同期クロック生成器の非同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  12. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記A/D変換器の出力信号に含まれる複数の特定ランレングスのデータ別に、前記タイミング検出器の擬似同期クロックのタイミングで、異なる増幅率で増幅するように、非線形波形等化処理を行う
    ことを特徴とする情報再生装置。
  13. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記タイミング検出器は、光ディスクから読み出されたTOC(Table of Contents)情報に基づいて、その光ディスクに対応した特定周波数の整数倍の周波数が非同期クロックの周波数となるように周波数制御信号を生成し、
    前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整する
    ことを特徴とする情報再生装置。
  14. 前記請求項1記載の情報再生装置において、
    前記タイミング検出器は、光ディスクのレーザ反射率情報に基づいて、その光ディスクに対応した特定周波数の整数倍の周波数が非同期クロックの周波数となるように周波数制御信号を生成し、
    前記非同期クロック生成器は、前記タイミング検出器の前記周波数制御信号を受けて、生成する非同期クロックの周波数を調整する
    ことを特徴とする情報再生装置。
  15. 前記請求項1〜14の何れか1項に記載の情報再生装置、及び、前記情報再生装置で得られた復号データに基づいて、音声データ及び映像データを得る信号処理回路を有するLSIと、
    前記LSIからの音声データ及び映像データを受けて、前記音声データを発音すると共に前記映像データを表示するディスプレイ端末とを備えた
    ことを特徴とする映像表示装置。
  16. 前記請求項15記載の映像表示装置において、
    前記情報再生装置は、
    DVD若しくはBlu−rayを含む光ディスク、無線通信路、又は光ファイバ、同軸ケーブル若しくは電力線路を含む有線通信路から、前記受信データを受ける
    ことを特徴とする映像表示装置。
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