JP2001312824A - 信号再生方法および信号再生装置ならびにディスク記録再生装置 - Google Patents

信号再生方法および信号再生装置ならびにディスク記録再生装置

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JP2001312824A JP2000126544A JP2000126544A JP2001312824A JP 2001312824 A JP2001312824 A JP 2001312824A JP 2000126544 A JP2000126544 A JP 2000126544A JP 2000126544 A JP2000126544 A JP 2000126544A JP 2001312824 A JP2001312824 A JP 2001312824A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アドレスクロックの位相のずれを考慮して、
予測される位相のずれの分だけアドレスクロックをシフ
トさせることにより、正確なアドレス信号が得られるよ
うな信号再生方法を提供する。 【解決手段】 ランドおよびグルーブの少なくとも一方
を記録用トラックとし、この記録用トラックのセンター
に対して反射光量が非対称となるように、上記ランドと
グルーブとの境界線上にアドレスクロックに応じて形成
されたアドレス領域を有する光ディスク1からアドレス
信号を再生する際に、上記アドレスクロックを、上記光
ディスク1の位相情報を含む基準信号から所定量の位相
をずらして検波する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラム方式の
光ピックアップを用いて信号を再生する信号再生方法お
よび信号再生装置ならびにディスク記録再生装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光記録媒体の一種である光デ
ィスクでは、表面にランドおよびグルーブを形成し、そ
の何れか一方を記録用のトラックとして使用している。
【0003】また、近年、情報の記録密度を高めるため
に、ランドとグルーブの両方に情報を記録する方式(以
下、ランド/グルーブ記録方式と称する)が提案されて
いる。このようなランド/グルーブ記録方式では、通
常、情報の記録領域(データエリア)を特定するための
アドレス情報が、ランドとグルーブとの境界線の延長上
に記録されている。
【0004】上記アドレス情報を記録する方法として、
例えば、本発明の説明図である図4に示すように、光デ
ィスク1のグルーブ11とランド12との境界線1c上
にグルーブ11の片側のみをウォーブリングした片側ウ
ォーブルを形成することによりアドレス情報を記録する
方法や、本発明の説明図である図5に示すように、光デ
ィスク1のグルーブ11とランド12との境界線1c上
にピットを形成することによりアドレス情報を記録する
方法がある。
【0005】また、上記光ディスクの情報を再生するた
めに使用される光ピックアップとしては、耐環境性能に
優れ、小型軽量化を実現するものとして、例えば本発明
の説明図である図2に示すようなホログラム方式の光ピ
ックアップがある。
【0006】上記ホログラム方式の光ピックアップを用
いてアドレス情報を含む信号を再生する場合、光ディス
クからの反射光の一部を取り出して、ホログラム素子に
より複数の光束に分割し、それぞれの光量の差からアド
レス信号を検出するためのアドレス検出信号(アドレス
クロック)を生成するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
からの反射光は、上記ホログラム素子によって、光ビー
ムの進行方向に平行な方向に分割し、且つ光ビームの進
行方向に直交する方向に複数の光束に分割される。そし
て、上記アドレス検出信号は、複数の光束のうち、光ビ
ームの進行方向に対して光ビームのセンターに対して左
右両側にある2つの光束から得られる信号に基づいて生
成される。
【0008】また、ランド/グルーブ記録方式の光ディ
スクでは、反射光量が記録用トラックのセンターに対し
て非対称となるように、ランドとグルーブとの境界線上
にピットや片側ウォーブルを形成してアドレス情報を含
む信号を記録しているので、光ディスクからの反射光量
から得られるアドレスクロックの位相が、予め光ディス
クに記録されている位相情報等からなる基準信号に対し
てずれる虞がある。
【0009】このように、アドレスクロックの位相が基
準信号からずれた場合、正確なアドレス信号を再生する
ことができず、この結果、光ディスクに対する情報の記
録や再生を適切に行うことができないという問題が生じ
る。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、アドレスクロックの位相
のずれを考慮して、予測される位相のずれの分だけアド
レスクロックを基準信号からシフトさせることにより、
正確なアドレス信号が得られるような信号再生方法およ
び信号再生装置ならびにディスク記録再生装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の信号再生方法
は、上記の課題を解決するために、ランドおよびグルー
ブの少なくとも一方を記録用トラックとし、この記録用
トラックのセンターに対して反射光量が非対称となるよ
うに、上記ランドとグルーブとの境界線上にアドレス情
報に応じて形成されたアドレス領域を有する光ディスク
から上記アドレス情報を含む信号からアドレス信号を再
生する際に、上記アドレス情報を含む信号を、上記光デ
ィスクの位相情報を含む基準信号から所定量の位相をず
らして検波することを特徴としている。
【0012】これにより、アドレス情報を含む信号を正
しいタイミングで検波できるようになるので、正しいア
ドレス信号を再生することができる。このように、正し
いアドレス信号を再生することにより、光ディスクに対
する情報の記録や再生を適切に行うことができる。
【0013】また、ランドとグルーブの両方を記録用ト
ラックとした場合のように、高密度記録が行われている
光ディスクにおいても、光ディスクの位相情報からなる
基準信号に対して所定量の位相をずらしてアドレス情報
を含む信号を検波することにより、正しいアドレス信号
を得ることができる。
【0014】なお、上記の位相のずれは、光ビームの波
長や、光ディスクに形成されたアドレス領域の形状が一
定であれば、常に一定であるので、予め位相のずれを計
算して求めることができる。
【0015】上記アドレス領域を含むランドあるいはグ
ルーブからの反射光を、光ビームの進行方向に平行、且
つ該光ビームの進行方向に直交する方向に複数の光束に
分割し、これら光束のうち、光ビームのセンターに対し
て左右両側にある2つの光束から得られる信号に基づい
て、上記アドレス情報を含む信号を検波してもよい。
【0016】例えば、アドレス情報を含む信号の検波に
使用する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行方
向に対して該光ビームの中心よりも後方にある場合に
は、上記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号より
も位相を進めて検波すればよい。
【0017】また、アドレス情報を含む信号の検波に使
用する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行方向
に対して該光ビームの中心よりも前方にある場合には、
上記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号よりも位
相を遅らせて検波すればよい。
【0018】また、上記アドレス領域は、グルーブの一
方の側壁のみを蛇行して形成してもよい。
【0019】さらに、上記アドレス領域は、グルーブと
ランドとの境界線のうち隣接する一方の境界線上に形成
されたピットであってもよい。
【0020】また、上記の信号処理方法を適用とした信
号再生装置としては、以下のようなものがある。
【0021】例えば、上記信号再生装置は、ランドおよ
びグルーブの少なくとも一方を記録用トラックとし、こ
の記録用トラックのセンターに対して反射光量が非対称
となるように、上記ランドとグルーブとの境界線上にア
ドレス情報に応じて形成されたアドレス領域を有する光
ディスクに光ビームを照射して反射光を受光して電気信
号に変換する光ピックアップと、上記光ピックアップか
らの電気信号に基づいて、アドレス情報を含む信号を生
成すると共に、上記光ディスクの位相情報からなる基準
信号に基づいてアドレスクロックを生成し、このアドレ
スクロックにより上記アドレス情報を含む信号をサンプ
リングしてアドレス信号を再生する信号処理回路とを備
え、上記信号処理回路は、上記アドレス情報を含む信号
を、上記基準信号から所定量の位相をずらしてサンプリ
ングすることを特徴としている。
【0022】上記構成の信号再生装置によれば、基準信
号から所定量ずらした位相でアドレス情報を含む信号を
サンプリングするようになっているので、正しいアドレ
ス信号を再生することができる。これにより、情報の記
録または再生を適切に行うことができる。
【0023】また、本発明の信号再生装置は、例えば、
CD(compact disc)、DVD(digital video disc)
−ROM等のように記録用トラック幅の異なる複数の光
ディスクからの情報の記録再生を同一のディスク記録再
生装置で行う場合にも適用可能である。
【0024】すなわち、本願発明の信号再生装置を備
え、記録用トラックの幅が異なる複数種類の光ディスク
が再生可能なディスク記録再生装置において、上記光デ
ィスクに記録されたアドレス情報を含む信号のサンプリ
ングのタイミングを、光ディスクの種類に応じて変更す
ればよい。
【0025】これにより、光ディスクの種類(CD、D
VD−ROM等)が変更されても、各光ディスク毎に正
確なアドレス信号を再生することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について説
明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態で
は、アドレス信号を再生する信号再生方法および信号再
生装置を、記録媒体として光ディスクを用いた光ディス
ク装置(ディスク記録再生装置)に適用したものであ
る。
【0027】本実施の形態に係る光ディスク装置は、図
2に示すように、記録媒体としての光ディスク1に光を
照射して情報の記録または再生を行う光ピックアップ2
を備えている。
【0028】上記光ピックアップ2は、図2に示すよう
に、光源としての半導体レーザ21、ホログラム素子2
2、コリメータレンズ23、対物レンズ24、光の強度
に応じた電流を発生させるフォトディテクタからなる受
光素子25、および受光素子25で得られた電流を電圧
に変換するための電流電圧変換回路26から構成されて
いる。
【0029】すなわち、上記光ピックアップ2では、半
導体レーザ21から出射した光束がホログラム素子22
を通過した後、コリメータレンズ23により平行光束と
なり、対物レンズ24により光ディスク1の情報の記録
面に集光される。
【0030】一方、光ディスク1にて反射された光束
は、再び対物レンズ24に入射された後、コリメータレ
ンズ23を介してホログラム素子22によって回折さ
れ、半導体レーザ21ではなく受光素子25に入射され
る。そして、上記受光素子25では、入射された光の強
度に応じた電流を生成し、この電流が電流電圧変換回路
26に入射され電圧信号に変換された後、後述する信号
処理部3(図1)に出力される。
【0031】上記ホログラム素子22は、光ディスク1
からの反射光束を、図3に示すように、光ビーム進行方
向Pに平行、且つ、光ビーム進行方向Pに直交する方向
にそれぞれ分割して4つの光束にし、それぞれを独立し
て受光素子25に入射させるようになっている。
【0032】上記受光素子25は、図3に示すように、
第1受光部25a〜第4受光部25dまでの4つの独立
した受光部からなり、ホログラム素子22によって4つ
に分割された光束をそれぞれ独立して入射できるように
なっている。
【0033】ここでは、説明の便宜上、上記ホログラム
素子22によって分割される領域として、光ビーム進行
方向Pに対して前方側の2つの分割領域を第1領域d
1、第2領域d2とし、光ビーム進行方向Pに対して後
方側の2つの分割領域を第3領域d3、第4領域d4と
したとき、上記第1領域d1に相当する光束は受光素子
25の第1受光部25aに入射され、上記第2領域d2
に相当する光束は受光素子25の第2受光部25bに入
射され、上記第3領域d3に相当する光束は受光素子2
5の第3受光部25cに入射され、上記第4領域d4に
相当する光束は受光素子25の第4受光部25dに入射
されるようになっている。
【0034】また、上記光ディスク1は、図4に示すよ
うに、記録用トラックとして使用するグルーブ11およ
びランド12を有し、各グルーブ11およびランド12
は、情報の記録領域であるデータエリア1aとこのデー
タエリア1aを特定するためのアドレス情報を記録した
アドレス領域であるアドレスエリア1bとを含んでい
る。
【0035】上記データエリア1aでは、グルーブ11
とランド12との両方に情報の記録を行うようになって
おり、記録密度を高めるようになっている。
【0036】また、上記アドレスエリア1bは、データ
エリア1aを構成するグルーブ11とランド12との間
の境界線1cの延長上に存在する側壁のうち一方だけを
ウォブリング(蛇行)させることによりアドレス情報を
記録するようになっている。つまり、上記境界線1cを
記録用トラックに対して一つ置きにウォブリングさせる
ことになる。具体的には、図4に示すように、データエ
リア1aから遠い側の境界線1cに第1アドレス11a
を、近い側の境界線1cに第2アドレス12aを形成す
る。以下、このアドレス領域である第1アドレス11a
と第2アドレス12aとを総称してアドレスウォブルと
称する。
【0037】つまり、上記光ディスク1は、ランド12
およびグルーブ11の両方を記録用トラックとし、この
記録用トラックのセンターに対して反射光量が非対称と
なるように、アドレス領域としての第1アドレス11a
および第2アドレス12aが形成されていることにな
る。
【0038】上記第1アドレス11aは、グルーブ11
上のデータエリア1aを特定するために使用され、上記
第2アドレス12aは、ランド12上のデータエリア1
aを特定するために使用されるものとする。
【0039】また、グルーブ11とランド12との境界
線1c上にアドレス情報を記録する他の方法として、図
5に示すように、アドレスエリア1b内において、デー
タエリア1aから遠い境界線1c上に第1ピット11
b、データエリア1aから近い側に第2ピット12bを
形成するようにしてもよい。以下、このアドレス領域で
ある第1ピット11bと第2ピット12bとを総称して
アドレスピットと称する。
【0040】上記光ディスク1のアドレスエリア1bに
記録されたアドレス情報は、光ビームによって該光ディ
スク1上に形成される光スポットがアドレスエリア1b
を通過する際に得られる光量、すなわち上述したホログ
ラム素子22により4分割された光束から得られる信号
に基づいて再生される。
【0041】ここで、光ディスク1上のアドレスエリア
1bを光スポットが通過する際に得られる電気信号と、
該アドレスエリア1bの領域との関係を図6(a)
(b)〜図9(a)(b)に示す。ここで、光ビームの
波長は400nm、光スポットSの直径は0.475μ
mとする。
【0042】なお、図6(a)〜図9(a)に示すグラ
フでは、横軸は光スポットSが移動した距離を示し、縦
軸は信号強度を示している。また、光スポットSの第1
領域d1から得られる信号をD1、第2領域d2から得
られる信号をD2、第3領域d3から得られる信号をD
3、第4領域d4から得られる信号をD4としたとき、 アドレス信号(total )=D1+D2+D3+D4 タンジェンシャルプッシュプル(tanPP)信号=
(D1+D2)−(D3+D4) ラジアルプッシュプル(radPP)信号=(D1+D
4)−(D2+D3) アドレスクロック=D4−D3 としている。
【0043】図6(a)(b)および図7(a)(b)
は、図4に示すように、グルーブ11の一方の側壁のみ
をウォブリングさせたアドレスウォブルの場合に、光ス
ポットSが光ディスク1のアドレスエリア1bを通過す
る際に得られる上記光スポットSの4つの領域からの信
号を示すグラフである。
【0044】また、図6(a)(b)は、光ディスク1
のグルーブ11上を光スポットSが通過してアドレス情
報を再生する場合を示し、図7(a)(b)は、光ディ
スク1のランド12上を光スポットSが通過してアドレ
ス情報を再生する場合を示している。
【0045】ここで、図6(b)および図7(b)に示
すように、光ディスク1におけるグルーブ11およびラ
ンド12の幅は0.6μm、アドレスエリア1bにおけ
るウォーブル量は±0.1μm、ウォーブリング周期は
16.0μm、グルーブの深さは50nmとする。ま
た、光スポットSは、上述したように、半径が0.47
5μmなので、直径が0.950μmとなり、直径がグ
ルーブ11またはランド12の最大幅(0.7μm)よ
りも大きくなっており、第1アドレス11aや第2アド
レス12aを十分に照射できることになる。
【0046】なお、図6(a)と図7(a)とでは、r
adPPとアドレスクロック(D4−D3)の極性が異
なるだけであり、total 信号は同じ極性を示す。
【0047】また、図8(a)(b)および図9(a)
(b)は、図5に示すように、グルーブ11とランド1
2との境界線1c上にアドレスピット(第1ピット11
b、第2ピット12b)が形成された場合に、光スポッ
トSが光ディスク1のアドレスエリア1bを通過する際
に得られる上記光スポットSの4つの領域からの信号を
示すグラフである。
【0048】図8(a)(b)は、光ディスク1のグル
ーブ11上を光スポットSが通過して、アドレス情報を
再生する場合を示し、図9(a)(b)は、光ディスク
1のランド12上を光スポットSが通過してアドレス情
報を再生する場合を示している。
【0049】さらに、図8(b)および図9(b)に示
すように、光ディスク1におけるグルーブ11およびラ
ンド12の幅は0.6μm、アドレスエリア1bにおけ
るウォーブル量は±0.1μm、ウォーブリング周期は
16.0μmとする。また、光スポットSは、直径がグ
ルーブ11またはランド12の最大幅(0.7μm)よ
りも大きく、且つ隣接するランド12またはグルーブ1
1に少しはみ出す程度に設定され、その中心が記録用ト
ラックのセンターを通るように移動するように設定され
ている。
【0050】図8(a)と図9(a)とでは、radP
Pとアドレスクロック(D4−D3)の極性が異なるだ
けであり、total 信号は同じ極性を示す。
【0051】上述したアドレス情報を含む信号(以下、
アドレス信号と称する)は、光スポットSの領域のう
ち、光ビーム進行方向Pに対して前方にある第1領域d
1と第2領域d2とから得られる電圧に基づいたアドレ
スクロックによりサンプリングされるか、または、光ビ
ーム進行方向Pに対して後方にある第3領域d3と第4
領域d4とから得られる信号に基づいたアドレスクロッ
クによりサンプリングされるかして再生されるようにな
っている。
【0052】なお、本実施の形態では、図6(a)〜図
9(a)に示すように、アドレス信号としてtotal 信号
を示し、アドレスクロックとして、光ビーム進行方向P
に対して後方にある第3領域d3と第4領域d4とから
の信号D3、D4に基づいて得られる信号を用いる。
【0053】ところで、上記のように、光スポットSの
光ビーム進行方向Pに対して後方にある第3領域d3と
第4領域d4とから得られるアドレスクロック(D4−
D3)は、基準信号に対して位相が所定量ずれるという
問題が生じる。この基準信号とは、記録媒体である光デ
ィスク1に予め記録された基準クロック(クロックマー
ク)を再生することにより得られ、アドレス信号(tota
l 信号)をサンプリングするための上記アドレスクロッ
クを生成するための基準信号となっている。
【0054】したがって、上記のアドレスクロックの位
相のずれを考慮してアドレス信号をサンプリングしなけ
れば、正確なアドレス信号を得ることができず、結果と
して、光ディスク1のグルーブ11あるいはランド12
のデータエリア1aに対して情報を適切に記録したり、
あるいは再生したりすることができないという問題が生
じる。
【0055】そこで、本実施の形態では、図1に示すよ
うな信号処理回路にて正確なアドレス信号を再生するよ
うにしている。
【0056】上記信号処理回路は、図1に示すように、
信号処理部3、A/D変換部4、PLL(phase locked
loop)部5、アドレスクロック生成部6、遅延回路部7
で構成されている。
【0057】上記信号処理部3は、光ディスク1からの
反射光束を光ピックアップ2にて受光して得られた信号
からクロックマークの再生信号を生成し、この再生信号
をPLL部5に出力するようになっている。上記クロッ
クマークは、光ディスク1の位相情報を示すものであ
り、該光ディスク1の所定の位置にプリフォーマットさ
れており、上述したように再生されることにより基準信
号となる。
【0058】上記PLL部5は、信号処理部3からの再
生信号を用いて、ビット単位のチャネルクロックを生成
し、生成したチャネルクロックをアドレスクロック生成
部6に出力するようになっている。
【0059】なお、上記のように、クロックマークを光
ディスク1にプリフォーマットする方法によってチャネ
ルクロックを生成する必要はなく、例えば光ディスク1
の各セクタに記録したVFO(variable frequency osi
llator)パターンを再生してチャネルクロック(基準信
号)を生成してもよい。
【0060】上記アドレスクロック生成部6は、PLL
部5からのチャネルクロックに基づいてアドレスクロッ
クを生成して、生成したアドレスクロックを遅延回路部
7に出力するようになっている。このアドレスクロック
に基づいてアドレス信号をサンプリングするようになっ
ている。
【0061】上記遅延回路部7は、アドレスクロック生
成部6からのアドレスクロックの所定量位相を遅延させ
た後、このアドレスクロックをA/D変換部4に出力す
るようになっている。
【0062】例えば、図6(a)〜図9(a)に示すよ
うに、光スポットSの光ビーム進行方向Pに対して後方
にある第3領域d3と第4領域d4とから得られる信号
では、基準信号(チャネルクロック)に対して所定量遅
れた位相となっているので、上記遅延回路部7では、予
め計算によって得られた基準信号から位相のずれた量に
対して、180°遅延させることにより、結果として位
相を進めて、基準信号の位相に同期してアドレス信号を
正確にサンプリングするようになっている。
【0063】また、光スポットSの光ビーム進行方向P
に対して前方にある第1領域d1と第2領域d2とから
得られる信号では、基準信号に対して所定量進んだ位相
となっているので、上記遅延回路部7では、予め計算に
よって得られた基準信号から位相のずれた量だけ遅延さ
せ、位相を遅らせて、基準信号の位相に同期してアドレ
ス信号を正確にサンプリングするようにする。
【0064】また、上記信号処理部3では、上記クロッ
クマークの再生信号を生成する一方、光ディスク1から
光ピックアップ2を経て得られた信号から、ウォブルあ
るいはピットからなるアドレス領域に記録されたアドレ
ス情報を含む信号から再生信号を生成し、生成した再生
信号をA/D変換部4に出力するようになっている。
【0065】上記A/D変換部4では、信号処理部3か
らのアドレス情報を含む信号の再生信号をA/D変換
し、デジタル信号に変換された信号を、上記遅延回路部
7により遅延されたアドレスクロックによりサンプリン
グして、アドレス信号として出力するようになってい
る。
【0066】上記の位相のずれ量(遅延量)は、光ディ
スク1におけるグルーブ11の深さや、アドレスエリア
1bに形成されるウォブルのウォーブル量や、ピットの
深さによって異なる。また、グルーブ11の深さや、上
記ウォブルのウォーブル量や、ピットの深さが同じ光デ
ィスク1を用いても、半導体レーザ21から照射される
光ビームの波長によっても、上記遅延量は異なる。
【0067】したがって、それぞれの場合に応じて遅延
量を切り替えるようにすれば、常に、正確なアドレス信
号を得ることができる。この遅延量は、例えば記憶手段
としてROMに記憶させる。また、遅延量は、ROMに
記憶させる代わりに、光ディスクに予め記憶させてもよ
いし、情報の書き換え可能な記憶媒体に記憶させてもよ
い。
【0068】上記遅延量と、グルーブ11の深さ、アド
レスエリア1bに形成されるウォブルのウォーブル量と
の関係について、図10(a)(b)〜図15(a)
(b)を参照しながら以下に説明する。ここでは、図6
(a)(b)に示す条件(グルーブ11の深さを50n
m、ウォーブル量を±0.1μmとした場合)を基準に
して、グルーブ11の深さと、ウォーブル量を変化させ
た場合とに分けて説明している。
【0069】始めに、グルーブ11のグルーブ深さを変
更した場合について、図10(a)(b)〜図12
(a)(b)を参照しながら以下に説明する。
【0070】図10(a)(b)〜図12(a)(b)
は、グルーブ11の深さを25nm、75nm、100
nmの場合の光スポットSの各領域から得られる信号と
光ビームの移動距離との関係を示すグラフである。この
場合、それぞれのウォーブル量は、±0.1μmと一定
とする。また、光ディスク1に照射する光ビームの波長
は、400nmとする。
【0071】上記の各グラフから、光スポットSの第3
領域d3と第4領域d4とから得られる信号(D4−D
3)のピークが、横軸の基準位置である0点からずれて
いるのが分かる。このずれは、(D4−D3)で得られ
るアドレスクロックが基準信号から位相が所定量ずれて
いることを示している。そして、この位相のずれ量は、
グルーブ11のグルーブ深さが深くなればなるほど、大
きくなっていることが分かる。
【0072】したがって、グルーブ11のグルーブ深さ
を浅くすれば、上記のずれを小さくすることができる
が、グルーブ深さを浅くすればするほど、total 信号の
強度が小さくなり、アドレス信号を生成するには実用的
でなくなる。このため、total信号から実用的なアドレ
ス信号を得るためには、ある程度のグルーブ深さが必要
であり、このときのアドレスクロックの位相のずれは無
視できなくなる。
【0073】なお、図12(a)(b)に示すように、
グルーブ11のグルーブ深さが100nmとなったと
き、radPPとtanPPの信号がなくなっている。
これは、光ビームの波長(400nm)の1/4に相当
するためである。
【0074】次に、ウォーブル量を変更した場合につい
て、図13(a)(b)〜図15(a)(b)を参照し
ながら以下に説明する。
【0075】図13(a)(b)〜図15(a)(b)
は、グルーブ11のウォーブル量を±0.05μm、±
0.15μm、±0.20μmの場合の光スポットSの
各領域から得られる信号と光ビームの移動距離との関係
を示すグラフである。この場合、それぞれのグルーブ量
は、50μmと一定とする。また、光ディスク1に照射
する光ビームの波長は、400nmとする。
【0076】上記の各グラフから、光スポットSの第3
領域d3と第4領域d4とから得られるアドレスクロッ
ク(D4−D3)のピークが、横軸の基準位置である0
点からずれているのが分かる。このずれは、(D4−D
3)から得られるアドレスクロックが基準信号から位相
が所定量ずれていることを示している。そして、このず
れ量は、グルーブ量が変化してもあまり変わらず、ウォ
ーブル量が多くなればなる程、光スポットSから得られ
る各信号の強度は強くなっている。逆に、ウォーブル量
が少なくなれば、光スポットSから得られる各信号の強
度は弱くなり、実用的なレベルでのアドレス信号を生成
することが困難となる。
【0077】以上のことから、光ディスク1に光ビーム
を照射して得られる反射光束を、ホログラム素子22に
より、光ビームの進行方向に対して平行な方向で分割す
ると共に、光ビームの進行方向に直交する方向で分割し
て得られた4つの光束からアドレス信号を再生する場合
には、適切なアドレス信号を得ようとすれば、基準信号
に対して必ず位相が所定量ずれることになる。
【0078】したがって、上述したように、図1に示す
ような信号処理回路を用いて、上記のアドレスクロック
の位相のずれを予め計算して求めて、この計算結果に基
づいて該アドレスクロックの位相を所定量遅延させるこ
とにより、アドレス情報を含む再生信号を適切なタイミ
ングでサンプリンして、アドレス信号を再生するように
すればよい。このようにして得られたアドレス信号は、
正確なものとなっている。
【0079】上記の説明では、ランド/グルーブの両方
に情報を記録する光ディスクに対して、赤色レーザ光
(波長650nm)よりも波長の短い青色レーザ光(波
長400nm)を使用した場合の位相量のずれに伴う信
号処理について説明したが、上記信号処理回路において
適用される信号再生方法を用いれば、上記青色レーザ光
よりも波長の短いレーザ光を用いた場合についても同様
の処理を行うことで、アドレス信号を正確に再生するこ
とができる。
【0080】したがって、上記信号処理回路に適用され
ている信号再生方法は、記録密度の高密度化を図るため
に上記レーザ光の波長を短くした場合であっても十分に
対応させることができる。
【0081】しかも、上記アドレスクロックの位相のず
れを、使用するレーザ光の波長、光ディスク1のグルー
ブ11のグルーブ深さ、ウォーブル量等によって計算で
求めることができるので、どのような信号再生装置によ
っても適用することができる。例えば、現在主流の赤色
レーザ光用の光ディスク1を、赤色レーザ光よりも波長
の短い青色レーザ光で信号の再生を行った場合のよう
に、アドレスクロックの位相が大きくずれる場合であっ
ても正確にアドレス信号を再生することができる。
【0082】なお、本実施の形態では、図4および図5
に示すように、グルーブ11とランド12との境界線1
c上をウォブリングさせてアドレス情報を記録したり、
グルーブ11とランド12との境界線1c上にピットを
形成することでアドレス情報を記録したりする例につい
て説明したが、これに限定するものではなく、アドレス
情報をランド/グルーブに対して非対称、すなわち記録
用トラックのセンターに対して反射光量が非対称となる
ようにすれば、どのような方式で記録してもよい。
【0083】また、本実施の形態では、図3に示すよう
に、光ディスク1からの反射光束を4分割するホログラ
ム素子22を使用した光ピックアップ2について説明し
たが、本発明は、これに限定されるものではなく、光ビ
ームの進行方向に平行、且つ該光ビームの進行方向に直
交する方向に複数の光束に分割するホログラム素子を備
えた光ピックアップであれば適用可能である。
【0084】つまり、少なくとも、光ビームの進行方向
に対して、該光ビームの中心よりも前方あるいは後方の
何れかにおいて、記録用トラックのセンターに対して左
右両側に2つの光束を有するようにすればよい。例え
ば、ホログラム方式の光ピックアップに一般的に使用さ
れているホログラム素子として、反射光束を3分割にす
るホログラム素子を使用しても、本発明を適用できる。
【0085】反射光束を3分割する場合、例えば、図3
に示すホログラム素子22の第1領域d1と第2領域d
2とを一体化したものが考えられる。また、第3領域d
3と第4領域d4とを一体化したものも考えられる。
【0086】ここで、ホログラム素子22の第1領域d
1と第2領域d2とを一体化した場合は、第3領域d3
と第4領域d4との信号D3およびD4を使用して、上
述したように、アドレスクロックを(D4−D3)とす
ればよい。
【0087】この場合には、ホログラム素子22の光ビ
ーム進行方向Pの後方にある2つの光束から得られる信
号(D3、D4)に基づいて、上記アドレス信号を検波
するようになるので、該アドレス信号を、基準信号より
も位相を進めて検波すればよい。このときの位相を進め
る量は、光ディスク1のグルーブ深さやウォーブル量、
光ビームの波長等によって設定されるものとする。
【0088】一方、ホログラム素子22の第3領域d3
と第4領域d4とを一体化した場合は、第1領域d1と
第2領域d2との信号D1およびD2を使用して、アド
レスクロックを(D2−D1)とすればよい。
【0089】この場合には、ホログラム素子22の光ビ
ーム進行方向Pの前方にある2つの光束から得られる信
号(D1、D2)に基づいて、上記アドレス信号を検波
するようになるので、該アドレス信号を、基準信号より
も位相を遅らせて検波すればよい。このときの位相を遅
らせる量は、光ディスク1のグルーブ深さやウォーブル
量、光ビームの波長等によって設定されるものとする。
【0090】このように、本発明の信号再生方法では、
光ディスクのグルーブ深さやウォーブル量、光ビームの
波長等によってアドレスクロックの位相のずれ量が変化
するので、この位相のずれ量に応じて上記アドレスクロ
ックの検波を遅らせたり進めたりしている。
【0091】本実施の形態では、光ディスク装置におい
て再生される光ディスク1の種類については特に限定し
ていないが、例えば、CD(compact disc)、DVD
(digital video disc)−ROM等のように記録用トラ
ック幅の異なる複数の光ディスクからの情報の再生を行
う場合においても本発明の信号再生方法を適用すること
ができる。
【0092】すなわち、本発明の信号再生装置は、例え
ば、CD(compact disc)、DVD(digital video di
sc)−ROM等のように記録用トラック幅の異なる複数
の光ディスクからの情報の再生を同一の光ディスク装置
(ディスク記録再生装置)で行う場合にも適用可能であ
る。
【0093】つまり、記録用トラック幅が異なれば、ア
ドレス信号再生のためのアドレスクロックの位相もずれ
るので、光ディスクの種類(CD、DVD−ROM等)
に応じてアドレス信号の検波するタイミングを変更する
ことにより、正確なアドレス信号を再生することができ
る。これにより、光ディスクの種類が変更されても、各
光ディスク毎に正確なアドレス信号を再生することがで
きる。
【0094】本発明の信号再生方法は、トラッキング用
のグルーブを有し、このグルーブをアドレス情報に応じ
て蛇行させた光ディスクにおいて、上記のグルーブの一
方だけが蛇行しており、かつ、グルーブの幅の平均値は
グルーブ間のランドの幅の平均値に等しくなるように設
定されている光ディスクディスク装置において、記録ま
たは再生のための光学系中における、反射光束を分割
し、それぞれの光量から、アドレスの信号を得る際に、
アドレス情報を含む信号を、基準となる信号から一定量
の位相をずらして検波する。
【0095】この場合、記録または再生のための光学系
中における、反射光束を分割し、それぞれの光量から、
アドレスの信号を得る際に、光ビーム進行方向に対し、
アドレス情報を取り出す光束が、後方にある場合位相を
進めて検波する。つまり、アドレス情報を含む信号の検
波に使用する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進
行方向に対して該光ビームの中心よりも後方にある場合
には、上記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号よ
りも位相を進めて検波する。
【0096】また、記録または再生のための光学系中に
おける、反射光束を分割し、それぞれの光量から、アド
レスの信号を得る際に、光ビーム進行方向に対し、アド
レス情報を取り出す光束が、前方にある場合位相を遅ら
せて検波する。つまり、アドレス情報を含む信号の検波
に使用する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行
方向に対して該光ビームの中心よりも前方にある場合に
は、上記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号より
も位相を遅らせて検波する。
【0097】本発明の信号再生方法は、トラッキング用
のグルーブを有し、グルーブ間のランド部分とグルーブ
との境界線上にアドレス情報を持つピットを形成し、か
つグルーブの幅の平均値はグルーブ間のランドの幅の平
均値に等しくなるように設定されている光ディスクディ
スク装置において、記録または再生のための光学系中に
おける、反射光束を分割し、それぞれの光量から、アド
レスの信号を得る際に、アドレス情報を含む信号を、基
準となる信号から一定量の位相をずらして検波する。
【0098】この場合、記録または再生のための光学系
中における、反射光束を分割し、それぞれの光量から、
アドレスの信号を得る際に、光ビーム進行方向に対し、
アドレス情報を取り出す光束が、後方にある場合位相を
進めて検出する。
【0099】また、記録または再生のための光学系中に
おける、反射光束を分割し、それぞれの光量から、アド
レスの信号を得る際に、光ビーム進行方向に対し、アド
レス情報を取り出す光束が、前方にある場合位相を遅ら
せて検出する。
【0100】
【発明の効果】本発明の信号再生方法は、以上のよう
に、ランドおよびグルーブの少なくとも一方を記録用ト
ラックとし、この記録用トラックのセンターに対して反
射光量が非対称となるように、上記ランドとグルーブと
の境界線上にアドレス情報に応じて形成されたアドレス
領域を有する光ディスクから上記アドレス情報を含む信
号からアドレス信号を再生する際に、上記アドレス情報
を含む信号を、上記光ディスクの位相情報を含む基準信
号から所定量の位相をずらして検波する構成である。
【0101】それゆえ、アドレス情報を含む信号を正し
いタイミングで検波できるようになるので、正しいアド
レス信号を再生することができる。このように、正しい
アドレス信号を再生することにより、光ディスクに対す
る情報の記録や再生を適切に行うことができるという効
果を奏する。
【0102】また、ランドとグルーブの両方を記録用ト
ラックとした場合のように、高密度記録が行われている
光ディスクにおいても、光ディスクの位相情報からなる
基準信号に対して所定量の位相をずらしてアドレス情報
を含む信号を検波することにより、正しいアドレス信号
を得ることができる。
【0103】上記アドレス領域を含むランドあるいはグ
ルーブからの反射光を、光ビームの進行方向に平行、且
つ該光ビームの進行方向に直交する方向に4分割し、こ
れら4つの光束のうち、光ビームの進行方向に対して前
方にある2つの光束、あるいは後方にある2つの光束か
ら得られる信号の何れか一方の信号に基づいて、上記ア
ドレス情報を含む信号を検波してもよい。
【0104】例えば、アドレス情報を含む信号の検波に
使用する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行方
向に対して該光ビームの中心よりも後方にある場合に
は、上記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号より
も位相を進めて検波すればよい。
【0105】また、アドレス情報を含む信号の検波に使
用する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行方向
に対して該光ビームの中心よりも前方にある場合には、
上記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号よりも位
相を遅らせて検波すればよい。
【0106】また、上記アドレス領域は、グルーブの一
方の側壁のみを蛇行して形成されていてもよい。
【0107】さらに、上記アドレス領域は、グルーブと
ランドとの境界線のうち隣接する一方の境界線上に形成
されたピットであってもよい。
【0108】また、上記の信号処理方法を適用とした信
号再生装置としては、以下のようなものがある。
【0109】例えば、上記信号再生装置は、ランドおよ
びグルーブの少なくとも一方を記録用トラックとし、こ
の記録用トラックのセンターに対して反射光量が非対称
となるように、上記ランドとグルーブとの境界線上にア
ドレス情報に応じて形成されたアドレス領域を有する光
ディスクに光ビームを照射して反射光を受光して電気信
号に変換する光ピックアップと、上記光ピックアップか
らの電気信号に基づいて、アドレス情報を含む信号を生
成すると共に、上記光ディスクの位相情報からなる基準
信号に基づいてアドレスクロックを生成し、このアドレ
スクロックにより上記アドレス情報を含む信号をサンプ
リングしてアドレス信号を再生する信号処理回路とを備
え、上記信号処理回路は、上記アドレス情報を含む信号
を、上記基準信号から所定量の位相をずらしてサンプリ
ングする構成である。
【0110】それゆえ、基準信号から所定量ずらした位
相でアドレス情報を含む信号をサンプリングするように
なっているので、正しいアドレス信号を再生することが
できる。これにより、情報の記録または再生を適切に行
うことができるという効果を奏する。
【0111】また、本発明の信号再生装置は、例えば、
CD(compact disc)、DVD(digital video disc)
−ROM等のように記録用トラック幅の異なる複数の光
ディスクからの情報の再生を同一のディスク記録再生装
置で行う場合にも適用可能である。
【0112】すなわち、本願発明の信号再生装置を備
え、記録用トラックの幅が異なる複数種類の光ディスク
が再生可能なディスク記録再生装置であって、上記光デ
ィスクに記録されたアドレス情報を含む信号のサンプリ
ングのタイミングを、光ディスクの種類に応じて変更す
ればよい。
【0113】それゆえ、光ディスクの種類(CD、DV
D−ROM等)が変更されても、各光ディスク毎に正確
なアドレス信号を再生することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号再生方法に適用される信号処理回
路の概略構成ブロック図である。
【図2】本発明の信号再生方法に適用される光ピックア
ップの概略構成図である。
【図3】図2に示す光ピックアップに備えられたホログ
ラム素子による光束の分割状態と、分割した光束を受光
するための受光素子との関係を示す説明図である。
【図4】アドレス情報を片側ウォーブルによって記録し
た光ディスクを示す説明図である。
【図5】アドレス情報をピットによって記録した光ディ
スクを示す説明図である。
【図6】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリア
を光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記光
ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図7】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリア
を光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記光
ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図8】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリア
を光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記光
ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図9】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリア
を光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記光
ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図10】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリ
アを光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記
光ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図11】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリ
アを光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記
光ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図12】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリ
アを光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記
光ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図13】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリ
アを光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記
光ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図14】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリ
アを光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記
光ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【図15】(a)(b)は、光ディスクのアドレスエリ
アを光ビームが通過する際に得られる信号強度と、上記
光ビームの照射位置との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 光ピックアップ 22 ホログラム素子 25 受光素子 S 光スポット P 光ビーム進行方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 善照 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5D044 BC06 CC06 DE32 FG21 GM03 5D090 AA01 BB04 DD01 FF15 GG03 GG23 5D119 AA22 BB04 DA02 FA05 JA14 KA02 KA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ランドおよびグルーブの少なくとも一方を
    記録用トラックとし、この記録用トラックのセンターに
    対して反射光量が非対称となるように、上記ランドとグ
    ルーブとの境界線上にアドレス情報に応じて形成された
    アドレス領域を有する光ディスクから上記アドレス情報
    を含む信号からアドレス信号を再生する際に、 上記アドレス情報を含む信号を、上記光ディスクの位相
    情報を含む基準信号から所定量の位相をずらして検波す
    ることを特徴とする信号再生方法。
  2. 【請求項2】上記アドレス領域を含むランドあるいはグ
    ルーブからの反射光を、光ビームの進行方向に平行、且
    つ該光ビームの進行方向に直交する方向に複数の光束に
    分割し、これら光束のうち、光ビームのセンターに対し
    て左右両側にある2つの光束から得られる信号に基づい
    て、上記アドレス情報を含む信号を検波することを特徴
    とする請求項1記載の信号再生方法。
  3. 【請求項3】上記アドレス情報を含む信号の検波に使用
    する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行方向に
    対して該光ビームの中心よりも後方にある場合には、上
    記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号よりも位相
    を進めて検波することを特徴とする請求項2記載の信号
    再生方法。
  4. 【請求項4】上記アドレス情報を含む信号の検波に使用
    する2つの光束の主要部が、上記光ビームの進行方向に
    対して該光ビームの中心よりも前方にある場合には、上
    記アドレス情報を含む信号を、上記基準信号よりも位相
    を遅らせて検波することを特徴とする請求項2記載の信
    号再生方法。
  5. 【請求項5】上記アドレス領域は、グルーブの一方の側
    壁のみを蛇行して形成されていることを特徴とする請求
    項1ないし4の何れかに記載の信号再生方法。
  6. 【請求項6】上記アドレス領域は、グルーブとランドと
    の境界線のうち隣接する一方の境界線上に形成されたピ
    ットからなることを特徴とする請求項1ないし4の何れ
    かに記載の信号再生方法。
  7. 【請求項7】ランドおよびグルーブの少なくとも一方を
    記録用トラックとし、この記録用トラックのセンターに
    対して反射光量が非対称となるように、上記ランドとグ
    ルーブとの境界線上にアドレス情報に応じて形成された
    アドレス領域を有する光ディスクに光ビームを照射して
    反射光を受光して電気信号に変換する光ピックアップ
    と、 上記光ピックアップからの電気信号に基づいて、アドレ
    ス情報を含む信号を生成すると共に、上記光ディスクの
    位相情報からなる基準信号に基づいてアドレスクロック
    を生成し、このアドレスクロックにより上記アドレス情
    報を含む信号をサンプリングしてアドレス信号を再生す
    る信号処理回路とを備え、 上記信号処理回路は、上記アドレス情報を含む信号を、
    上記基準信号から所定量の位相をずらしてサンプリング
    することを特徴とする信号再生装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の信号再生装置を備え、記
    録用トラックの幅が異なる複数種類の光ディスクに対し
    て情報の記録再生が可能なディスク記録再生装置であっ
    て、 上記光ディスクに記録されたアドレス情報を含む信号の
    サンプリングのタイミングを、光ディスクの種類に応じ
    て変更することを特徴とするディスク記録再生装置。
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WO2008146421A1 (ja) * 2007-05-30 2008-12-04 Panasonic Corporation 情報再生装置及び映像表示装置
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