JPWO2008120709A1 - プロジェクタ用反射型スクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】 垂直方向の拡散を抑えて水平方向にのみ拡散させることで光の活用効率を高める方式の中で、延伸技術を使わずに、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られるプロジェクト用反射型スクリーンの提供。【解決手段】指向性拡散要素を含む指向性拡散層を有し、当該指向性拡散要素が、透明樹脂マトリックスと、前記透明樹脂マトリックス内で一定方向に配向して分散している、前記透明樹脂マトリックスと異なる屈折率の無機針状フィラーとを含んでいることを特徴とするプロジェクタ用反射型スクリーン。【選択図】 なし
Description
本発明は、OHP、スライド、映写機等の各種プロジェクタから投影された画像を反射光として映し出すプロジェクタ用反射型スクリーンに関する。
従来から、OHPやスライド、映画等を大型スクリーンに投影する方法が各方面で利用されてきた。最近ではLCDやDLP方式のプロジェクタが多く使われるようになり、その利用方法も会議や学会発表、ホームシアター等に広がってきている。
このようなプロジェクタの画像を映し出すスクリーンも、その目的や使用環境により最適なものが選定され使われている。スクリーン選定のポイントは、プロジェクタの能力、外光の状況、求められる視野角であり、特に限られたパワーのプロジェクタからの映像光を観察者に効率良く配光することが重要である。
比較的狭い視野角内で高いスクリーンゲインを得られるスクリーンとしては、基材の表面にトップゲイン12〜25の金属蒸着フィルムを積層し、この金属蒸着フィルムの表面に、屈折率が1.9〜2.3の複数のビーズを屈折率1.4〜1.5の透明層で固定して形成した再帰反射層を積層し、この再帰反射層の表面にヘイズ50〜80のマット層を積層した再帰反射スクリーンが特許文献1に開示されている。この再帰反射スクリーンは、表面にビーズを敷き詰めた構造を有するため、反射ゲインを向上でき、輝度の低いホームプロジェクタでも明るく表示をすることができる。しかし、この方式はプロジェクタと観察者がほぼ同じ方向に位置する必要があり、また画像のギラツキが気になるものであった。更に、スクリーン自体は光を発生することが出来ないので、特定の視野角での輝度の増加は他の視野角での輝度の低下を招くため、一定角度を超えると急激にゲインが低下するという問題があった。
一方、従来のスクリーンではスクリーンの拡散特性に指向性がないため、水平方向や垂直方向に広く光を拡散させており、これを垂直方向の拡散を抑えて水平方向にのみ拡散させることで光の活用効率を高めようという提案もなされている。特許文献2では、鏡面反射特性を有する金属箔または金属板の表面に、一方向の微細なヘアライン処理を施してなるスクリーン基材を使用している。しかし、このヘアラインによる指向性拡散性能は不十分であるばかりでなく、広い面積の単色画像部分ではヘアラインに基づくギラツキや縞状模様が見えてしまうという問題があった。
また、特許文献3では、透明マトリックス中に異方的形状を有し該透明マトリックスと異なる屈折率の物質が互いに平行移動した位置関係で均質に分散している異方的光散乱材料および反射フィルムから構成されており、異方的光散乱材料の異方的形状を有する物質の長軸方向がスクリーンの上下方向になるように設置されていることを特徴とするプロジェクタ用反射型スクリーンが紹介されておリ、互いに屈折率が異なり、かつマトリックスと異方的形状の分散物質とを形成する相分離型の2種以上の樹脂組成物を延伸加工して作製している。しかし、このような異方性光拡散材料では、成膜可能な樹脂材料の組み合わせで大きな屈折率差を得ることが難しいために光拡散の指向性が劣り、また反射部材や拡散部材等の他の部材と一体化するために粘着剤等を使用する必要があった。更に、この異方性光拡散材料を作製するのには、溶融押出し、延伸配向といった比較的大型で高価な設備を必要とし、少量多品種生産への対応は難しい。
特開平6−67307号公報
特開平6−258716号公報
特開平5−113606号公報
以上の状況から、垂直方向の拡散を抑えて水平方向にのみ拡散させることで光の活用効率を高める方式の中で、延伸技術を使わずに、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られる方式を見出し、本発明に至ったものである。本発明は、延伸技術を使用しないため、延伸用大型設備が必要なく、小型で小回りのきく塗工方式で生産できる。
本発明(1)は、水平方向の視野角が、垂直方向の視野角の1.2倍以上であることを特徴とするプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(2)は、水平方向の視野角が24°以上、垂直方向の視野角が20°以上である、前記発明(1)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(3)は、指向性拡散要素を含む指向性拡散層を有し、当該指向性拡散要素が、透明樹脂マトリックスと、前記透明樹脂マトリックス内で一定方向に配向して分散している、前記透明樹脂マトリックスと異なる屈折率の無機針状フィラーとを含んでいる、前記発明(1)又は(2)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(4)は、前記指向性拡散要素が、前記透明樹脂マトリックスと前記無機針状フィラーとを含む樹脂組成物を、前記マトリックス内で前記無機針状フィラーが一定方向に配向して分散するように塗工することにより得られる、前記発明(3)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(5)は、前記指向性拡散層が反射性要素を含む、前記発明(3)又は(4)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(6)は、前記指向性拡散層が異方性拡散要素を含むか、異方性拡散要素を含む異方性拡散層を更に有する、前記発明(3)〜(5)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(7)は、前記透明樹脂マトリックスが粘着剤である、前記発明(3)〜(6)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(8)は、前記透明樹脂マトリックスが紫外線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂である、前記発明(3)〜(6)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(9)は、前記無機針状フィラーが、長径が2〜5000μmであり、短径が0.1〜20μmである、前記発明(3)〜(8)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
尚、本発明は、以下のように表現することも可能である。ここで、以下で述べる指向性拡散要素、反射性要素及び異方性拡散要素は、これらのすべてが同一層に存在していても、これらの一部が同一層に存在していても、これらのすべてが別々の層に存在していてもよい。
即ち、本発明(3A)は、透明樹脂マトリックスと、前記透明樹脂マトリックス内で一定方向に配向して分散している、前記透明樹脂マトリックスと異なる屈折率の無機針状フィラーとから構成される指向性拡散要素を有する、前記発明(1)又は(2)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(4A)は、前記指向性拡散要素が、前記透明樹脂マトリックスと前記無機針状フィラーとを含む樹脂組成物を、前記マトリックス内で前記無機針状フィラーが一定方向に配向して分散するように塗工することにより得られる、前記発明(3A)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(5A)は、前記指向性拡散要素と反射性要素とを同一層に有する、前記発明(3A)又は(4A)のプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(6A)は、更に異方性拡散要素を有する、前記発明(3A)〜(5A)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(7A)は、前記透明樹脂マトリックスが粘着剤である、前記発明(3A)〜(6A)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(8A)は、前記指向性拡散層の透明樹脂マトリックスが紫外線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂である、前記発明(3A)〜(6A)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
本発明(9A)は、前記無機針状フィラーが、長径が2〜5000μmであり、短径が0.1〜20μmである、前記発明(3A)〜(8A)のいずれか一つのプロジェクタ用反射型スクリーンである。
(視野角測定方法)
本発明のプロジェクタ用反射型スクリーンは、水平方向の視野角及び垂直方向の視野角が重要である。一般的に、視野角とは、以下のように測定され、投影映像に対して直角方向での輝度ゲイン(G0)の1/2となるハーフ・ゲイン(Ghalf)を得ることが出来る角度(n)のことである。ここで、スクリーンの明るさを示す輝度は、標準白色板からの有意差として表現することで輝度ゲインと呼ばれ、特にスクリーンの輝度ゲインについてはスクリーン・ゲインと呼ばれる。(1)まず始めに、標準白色板を測定サンプルとして、プロジェクタから白色映像を投影し、投影映像に対して直角方向からの白色輝度(Lstd)を輝度計を用いて測定する。(2)測定サンプルをプロジェクタ用反射型スクリーンにして、同様にサンプルの白色輝度(L0)を測定する。(3)続けて、輝度計を投影映像の直角方向に対して少しずつ角度を変えながら、n度における白色輝度(Ln)を各々測定する。n度とは直角方向からのズレにおいて測定された角度である。(4)下記一般式で各角度におけるスクリーン・ゲイン(Gn)及び垂直角スクリーン・ゲインの1/2となるGhalfを求める。
Go (垂直角スクリーン・ゲイン)= L0/Lstd
Gn (各測定角スクリーン・ゲイン)= Ln/Lstd
Ghalf = 1/2 × G0
(5)これにより、Ghalf=Gnとなる最低の角度(n)を求めることで、このnが視野角として得ることが出来る。ここで、測定する角度を水平方向に移動して求めたものを水平方向の視野角(WH)、それに対して、測定する角度を垂直方向に移動して求めたものを垂直方向の視野角(Wv)とする。
本発明のプロジェクタ用反射型スクリーンは、水平方向の視野角及び垂直方向の視野角が重要である。一般的に、視野角とは、以下のように測定され、投影映像に対して直角方向での輝度ゲイン(G0)の1/2となるハーフ・ゲイン(Ghalf)を得ることが出来る角度(n)のことである。ここで、スクリーンの明るさを示す輝度は、標準白色板からの有意差として表現することで輝度ゲインと呼ばれ、特にスクリーンの輝度ゲインについてはスクリーン・ゲインと呼ばれる。(1)まず始めに、標準白色板を測定サンプルとして、プロジェクタから白色映像を投影し、投影映像に対して直角方向からの白色輝度(Lstd)を輝度計を用いて測定する。(2)測定サンプルをプロジェクタ用反射型スクリーンにして、同様にサンプルの白色輝度(L0)を測定する。(3)続けて、輝度計を投影映像の直角方向に対して少しずつ角度を変えながら、n度における白色輝度(Ln)を各々測定する。n度とは直角方向からのズレにおいて測定された角度である。(4)下記一般式で各角度におけるスクリーン・ゲイン(Gn)及び垂直角スクリーン・ゲインの1/2となるGhalfを求める。
Go (垂直角スクリーン・ゲイン)= L0/Lstd
Gn (各測定角スクリーン・ゲイン)= Ln/Lstd
Ghalf = 1/2 × G0
(5)これにより、Ghalf=Gnとなる最低の角度(n)を求めることで、このnが視野角として得ることが出来る。ここで、測定する角度を水平方向に移動して求めたものを水平方向の視野角(WH)、それに対して、測定する角度を垂直方向に移動して求めたものを垂直方向の視野角(Wv)とする。
(プロジェクタ用反射型スクリーンの視野角特性)
本発明のプロジェクタ用反射型スクリーンは、水平方向の視野角(WH)が、垂直方向の視野角(WV)の1.2倍以上である。1.2倍未満の場合には、水平方向の優位さにおいて実質的な効果がほとんどない。1.5倍以上の場合には特に好ましく、水平方向の視野角が広くなるためである。また、上限は特に限定されないが、2倍より大きい差を得ようとすると、垂直方向の視野角が狭くなるために、投影される画像サイズを大きくした場合に、映像の上部と中心と下部での輝度が異なり、均一な輝度を得にくいため好ましくない。したがって、好ましいWHとWVの関係は、2.0×WV≧WH≧1.2×WVであり、より好ましい関係は、2.0×WV≧WH≧1.5×WVである。
本発明のプロジェクタ用反射型スクリーンは、水平方向の視野角(WH)が、垂直方向の視野角(WV)の1.2倍以上である。1.2倍未満の場合には、水平方向の優位さにおいて実質的な効果がほとんどない。1.5倍以上の場合には特に好ましく、水平方向の視野角が広くなるためである。また、上限は特に限定されないが、2倍より大きい差を得ようとすると、垂直方向の視野角が狭くなるために、投影される画像サイズを大きくした場合に、映像の上部と中心と下部での輝度が異なり、均一な輝度を得にくいため好ましくない。したがって、好ましいWHとWVの関係は、2.0×WV≧WH≧1.2×WVであり、より好ましい関係は、2.0×WV≧WH≧1.5×WVである。
また、本発明のプロジェクタ用反射型スクリーンは、水平方向の視野角(WH)が24°以上、垂直方向の視野角(WV)が20°以上であることが好ましい。WHが24°未満の場合、視野角が狭いために、複数の観察者がいる場合、正面に近い観察者のみ視認性が優れるが、側面の観察者の視認性が低下するため好ましくない。より好ましくは35°以上であり、ホームシアターなどでの2〜4人程度の観察者でも十分視認性を確保できる。更に好ましくは45°以上であり、この場合、会議室などで多くの観察者がいる場合でも十分な視認性を確保できる。上限は特に限定されないが、75°より大きいWHは実用上の意味がないために必要としない。一方で、WVが20°未満の場合、投影される画像サイズを大きくした場合に、映像の上部と中心と下部での輝度が異なり、均一な輝度を得にくいため好ましくない。より好ましくは30°以上であり、天井などの高所にプロジェクタを設置した場合においても垂直方向に十分均質な画像を得ることが出来る。上限は特に限定されないが、50°より大きいWVは、実用上の意味がないばかりでなく、WHの低下をまねくために好ましくない。
(プロジェクタ用反射型スクリーンの具体的構成)
先述したWHとWVの関係を得るために、本発明に係るプロジェクタ用反射型スクリーンは、指向性拡散要素を含む指向性拡散層を少なくとも含む。尚、本発明にいう「指向性拡散層」は、指向性拡散機能のみを有する層を意味するのではなく、指向性拡散機能を有する限り、他のどのような機能(例えば反射機能、異方性拡散機能、等方性拡散機能)を有していてもよい層を意味する。即ち、当該指向性拡散層は、反射性要素、異方性拡散要素及び/又は等方性拡散要素を含んでいてもよい。ここで、指向性拡散要素、反射性要素、異方性拡散要素及び等方性拡散要素等の要素は、機能毎に層状になっている必要は必ずしも無く、当該機能をスクリーンが持っている限り、一つの層に複数の要素を包含していてもよい。例えば、後述する例6)は、反射性要素としてのアルミニウムやパール顔料等の反射性板状粒子、指向性拡散要素としての針状フィラー、更に等方性拡散要素としての球状フィラー等を、ひとつの塗料中に分散したものを基材上に塗工したものである。また、各層の積層(例えば、異方性拡散要素と等方性拡散要素の積層)に際しては、互いを接着又は密着させる限りどのような手法でもよく、例えば、粘着剤、熱処理の他、一方の層の表面に他方の層材料を塗工すること(例えば、等方性拡散要素の表面に異方性拡散要素を塗工)により積層してもよい。以下に、本発明に係るプロジェクタ用反射型スクリーンの具体的態様1)〜7)をまず例示する。但し、反射性要素や指向性拡散要素等の適用パターンは、当該具体的態様1)〜7)に限定されるものではない。
先述したWHとWVの関係を得るために、本発明に係るプロジェクタ用反射型スクリーンは、指向性拡散要素を含む指向性拡散層を少なくとも含む。尚、本発明にいう「指向性拡散層」は、指向性拡散機能のみを有する層を意味するのではなく、指向性拡散機能を有する限り、他のどのような機能(例えば反射機能、異方性拡散機能、等方性拡散機能)を有していてもよい層を意味する。即ち、当該指向性拡散層は、反射性要素、異方性拡散要素及び/又は等方性拡散要素を含んでいてもよい。ここで、指向性拡散要素、反射性要素、異方性拡散要素及び等方性拡散要素等の要素は、機能毎に層状になっている必要は必ずしも無く、当該機能をスクリーンが持っている限り、一つの層に複数の要素を包含していてもよい。例えば、後述する例6)は、反射性要素としてのアルミニウムやパール顔料等の反射性板状粒子、指向性拡散要素としての針状フィラー、更に等方性拡散要素としての球状フィラー等を、ひとつの塗料中に分散したものを基材上に塗工したものである。また、各層の積層(例えば、異方性拡散要素と等方性拡散要素の積層)に際しては、互いを接着又は密着させる限りどのような手法でもよく、例えば、粘着剤、熱処理の他、一方の層の表面に他方の層材料を塗工すること(例えば、等方性拡散要素の表面に異方性拡散要素を塗工)により積層してもよい。以下に、本発明に係るプロジェクタ用反射型スクリーンの具体的態様1)〜7)をまず例示する。但し、反射性要素や指向性拡散要素等の適用パターンは、当該具体的態様1)〜7)に限定されるものではない。
1)基材/反射性要素/指向性拡散要素/等方性拡散要素
2)反射性要素(基材)/指向性拡散要素/等方性拡散要素
3)反射性要素(基材)/指向性拡散要素
4)基材/等方性拡散要素/反射性要素/指向性拡散要素
5)基材/反射性要素/(指向性拡散要素+等方性拡散要素)
6)基材/(反射性要素+指向性拡散要素+等方性拡散要素)
7)基材/(反射性要素+指向性拡散要素)
8)反射性要素(基材)/指向性拡散要素/異方性拡散要素/等方性拡散要素
9)基材/反射性要素/異方性拡散要素/指向性拡散要素
尚、上記例において、本発明においては指向性拡散要素を含む層が「指向性拡散層」である。したがって、例えば、例5)における「指向性拡散要素+等方性拡散要素」、例6)における「反射性要素+指向性拡散要素+等方性拡散要素」、例7)における「反射性要素+指向性拡散要素」が、本発明にいう「指向性拡散層」に該当する。尚、上記の態様にある( )はその中の複数の要素をひとつの層中に含むことを意味する。また、上記態様では、それを実現する際に使用される透明粘着層の存在を省略している。
2)反射性要素(基材)/指向性拡散要素/等方性拡散要素
3)反射性要素(基材)/指向性拡散要素
4)基材/等方性拡散要素/反射性要素/指向性拡散要素
5)基材/反射性要素/(指向性拡散要素+等方性拡散要素)
6)基材/(反射性要素+指向性拡散要素+等方性拡散要素)
7)基材/(反射性要素+指向性拡散要素)
8)反射性要素(基材)/指向性拡散要素/異方性拡散要素/等方性拡散要素
9)基材/反射性要素/異方性拡散要素/指向性拡散要素
尚、上記例において、本発明においては指向性拡散要素を含む層が「指向性拡散層」である。したがって、例えば、例5)における「指向性拡散要素+等方性拡散要素」、例6)における「反射性要素+指向性拡散要素+等方性拡散要素」、例7)における「反射性要素+指向性拡散要素」が、本発明にいう「指向性拡散層」に該当する。尚、上記の態様にある( )はその中の複数の要素をひとつの層中に含むことを意味する。また、上記態様では、それを実現する際に使用される透明粘着層の存在を省略している。
次に、本発明に係る指向性拡散層に必須的に含まれる指向性拡散要素をまず説明し、次いで当該指向性拡散層又は他の層に必須的に含まれる反射性要素を説明し、その後に当該指向性拡散層又は他の層に任意的に含まれる他の要素(異方性拡散要素、等方性拡散要素)を説明する。
(指向性拡散要素)
本発明に係る指向性拡散要素は、透明樹脂マトリックスと、前記透明樹脂マトリックス内で一定方向に配向して分散している、前記透明樹脂マトリックスと異なる屈折率の無機針状フィラーとを含んでいるものである。この針状フィラーは、塗工時の剪断力を利用して一方向に配列することが出来、その結果得られた指向性拡散要素は、針状フィラーの配向方向に垂直な方向に光を強く拡散し、針状フィラーの配向方向と平行な方向への光拡散は極めて小さいことが特徴である。ここで、「指向性拡散」は、このように拡散性能が左右方向と上下方向とで大きく異なるような性質をいう。通常のプロジェクタ用反射型スクリーンでは、上下方向よりは左右方向に視野角を広げることが求められるため、針状フィラーは上下方向に配向していることが好ましいことになる。
本発明に係る指向性拡散要素は、透明樹脂マトリックスと、前記透明樹脂マトリックス内で一定方向に配向して分散している、前記透明樹脂マトリックスと異なる屈折率の無機針状フィラーとを含んでいるものである。この針状フィラーは、塗工時の剪断力を利用して一方向に配列することが出来、その結果得られた指向性拡散要素は、針状フィラーの配向方向に垂直な方向に光を強く拡散し、針状フィラーの配向方向と平行な方向への光拡散は極めて小さいことが特徴である。ここで、「指向性拡散」は、このように拡散性能が左右方向と上下方向とで大きく異なるような性質をいう。通常のプロジェクタ用反射型スクリーンでは、上下方向よりは左右方向に視野角を広げることが求められるため、針状フィラーは上下方向に配向していることが好ましいことになる。
(指向性拡散要素−透明樹脂マトリックス)
本発明に係る透明樹脂マトリックスは、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の、透明樹脂であればいずれも使用可能である。これらの樹脂は室温でタックを示さないものも使用可能であるが、特に好ましいのは、アクリル系粘着剤である。
本発明に係る透明樹脂マトリックスは、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の、透明樹脂であればいずれも使用可能である。これらの樹脂は室温でタックを示さないものも使用可能であるが、特に好ましいのは、アクリル系粘着剤である。
アクリル系粘着剤の主成分としては、(メタ)アクリル酸及びそのエステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等のアクリルモノマーの単独重合体もしくはこれらの共重合体、前記アクリルモノマーの少なくとも1種と、酢酸ビニル、無水マレイン酸、スチレン等のビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。中でも、粘着性を発現するエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート等の主モノマーと、凝集力成分となる酢酸ビニル、アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、メタクリレート等のモノマーと、接着力を向上させ架橋化起点を付与するアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシルエチルメタクリレート、ヒドロキシルプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート等の官能基含有モノマーとからなる共重合体であって、ガラス転移点Tgが−60〜−15℃の範囲にあり、質量平均分子量が10万〜200万の範囲にあるものが好適である。アクリル系粘着剤には上記主成分の他、必要に応じて、金属キレート系、イソシアネート系、エポキシ系等の架橋剤を1種あるいは2種以上配合することもできる。また、アクリル系粘着剤としては、末端や側鎖にアクリル基を有するオリゴマーとアクリル系モノマーに光重合開始剤等を配合してなり、基材上に塗工した後、紫外線等を照射することにより塗工層が粘着化するものを用いることもできる。一般に、アクリル系粘着剤は、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン等の溶剤を含んだ状態で市販されているが、フィラー含有粘着組成物の調製にあたっては、濡れ性、レベリング性、乾燥性等の塗工適性を向上させるために、上記溶剤の他に、必要に応じて、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の溶剤を添加してもよい。
また、好ましい透明樹脂マトリックスとして、紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂が好適に使用することができる。粘着剤を樹脂マトリックスとして用いた場合には最表面の構成要素とはなり得ないが、硬化性樹脂にした場合、最表面の構成要素とすることが出来るためである。最表面の構成要素とするためには、使用上の傷などに対する耐久性が必要であり、硬化性樹脂を用いることで硬度を得やすいために好適に用いられるものである。熱硬化性樹脂及び紫外線硬化樹脂の例としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられるが、透明性樹脂であればこれらに限定されることはない。これらの樹脂は、熱硬化型にしたければ、適宜触媒、硬化剤等を併用すればよく、また紫外線硬化型にしたければ、紫外線反応開始剤、増感剤、触媒等を併用すればよい。更にホットメルト樹脂も針状フィラーを配向可能な塗工方式を採用する限り使用可能である。
(指向性拡散要素−無機針状フィラー)
本発明に係る無機針状フィラーは、前記透明樹脂マトリックスと屈折率が異なり、針状(繊維状を含む)を呈する高アスペクト比のフィラーであれば特に限定されないが、拡散反射光の着色を防ぐために、無色又は白色のものが好ましい。ここで、針状フィラーのアスペクト比としては、2〜1000が好ましく、10〜300がより好ましい。アスペクト比が2未満では針状フィラーを十分に配向させることが難しい。アスペクト比が1000以上では針状フィラー同士が絡み合う等により分散性が悪くなり、そして、凝集欠点が多く不均一な面が形成され易くなる。具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、ベーマイト、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム等の金属化合物、ガラス、合成樹脂等からなる針状または繊維状物が好適に用いられる。
本発明に係る無機針状フィラーは、前記透明樹脂マトリックスと屈折率が異なり、針状(繊維状を含む)を呈する高アスペクト比のフィラーであれば特に限定されないが、拡散反射光の着色を防ぐために、無色又は白色のものが好ましい。ここで、針状フィラーのアスペクト比としては、2〜1000が好ましく、10〜300がより好ましい。アスペクト比が2未満では針状フィラーを十分に配向させることが難しい。アスペクト比が1000以上では針状フィラー同士が絡み合う等により分散性が悪くなり、そして、凝集欠点が多く不均一な面が形成され易くなる。具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、ベーマイト、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム等の金属化合物、ガラス、合成樹脂等からなる針状または繊維状物が好適に用いられる。
無機針状フィラーのサイズとしては、長径が2〜5000μm、短径が0.1〜20μmであることが好ましく、長径が10〜300μm、短径が0.3〜5μmであることが特に好ましい。長径が2μm未満あるいは5000μm超では、透明樹脂マトリックス中に針状フィラーを良好に分散・配向させることが困難となり、異方性光拡散機能を安定して発現させることができなくなる恐れがあるため、好ましくない。一方、短径が0.1μm未満では、針状フィラーを良好に分散・配向させることが困難であると共に、光拡散機能が低下する恐れがあり、短径が20μm超では、拡散光がぎらつきの強いものとなるため、好ましくない。
透明樹脂マトリックスと無機針状フィラーとから基本的に構成される指向性拡散要素中に含まれる無機針状フィラーの含有量は、所望の光学特性や、フィラーのサイズや透明樹脂マトリックスとの屈折率差等に応じて適宜設計されるが、0.1〜50.0重量%であることが好ましく、5〜45重量%であることがより好ましい。フィラーの含有量が0.1重量%未満では光拡散性が不十分であり、50.0重量%超では塗膜の力学的強度が低下し、粘着剤の場合は粘着力が低下するために好ましくない。
無機針状フィラーの屈折率は、透明樹脂マトリックスとの屈折率に差があることが必須であるが、良好な光拡散機能を発現させるためには、屈折率差が0.01以上であることが好ましく、0.05以上であることが特に好ましい。また、本明細書において、フィラーの屈折率は、偏光顕微鏡を用いた浸液法に基づいて測定されるものとする。尚、当該浸液法の測定方法は、当該分野の教科書的文献、例えば、岩石学I 偏光顕微鏡と造岩鉱物(共立出版株式会社発行、都城秋穂、久城育夫著)の「第7章 屈折率の測定法」の「7・5 主屈折率の決定 A.一軸性正の鉱物」に記載されている。
本発明の指向性拡散要素の厚さは、特に限定されないが、5〜100μmであることが好ましく、20〜80μmであることが特に好ましい。厚さが5μm未満では、十分な指向性拡散機能を発揮できなくなる恐れがあると共に、粘着剤の場合は粘着力が低下するからである。一方、100μm超では、光学特性のさらなる向上効果が得られず、製造効率も悪くなるため、好ましくない。
本発明の限定される視野角を得るためには、指向性拡散要素に含まれる無機針状フィラーの種類、サイズ(長径、短径)、含有量、及び指向性拡散要素の厚さを適宜選択することが重要である。本発明のWH≧1.2×WVを得るためには、フィラーの種類とサイズが重要であり、最適な選択として、ホウ酸アルミニウムウィスカで長径が10〜300μm、短径が0.3〜5μmであることが好ましい。また、フィラーの含有量と指向性拡散要素の厚さにおいては、20〜40重量%、そのときの厚みが20〜40μmが最も好ましい。これらのバランスをとり、本発明のプロジェクタ用反射型スクリーンが作成可能である。
(反射性要素)
本発明に係る反射性要素は、反射型スクリーンに必須の反射特性を有するものであればいずれの材料でも使用可能である。具体的には、アルミニウム等の金属板、シート、フォイル、メッキや蒸着により設けられるアルミニウムや銀等の金属薄膜、酸化チタン等の白色顔料を練り込んだり、塗工したフィルム、アルミニウムやパール顔料等の反射性板状粒子を練り込んだり、塗工したフィルムが挙げられる。
本発明に係る反射性要素は、反射型スクリーンに必須の反射特性を有するものであればいずれの材料でも使用可能である。具体的には、アルミニウム等の金属板、シート、フォイル、メッキや蒸着により設けられるアルミニウムや銀等の金属薄膜、酸化チタン等の白色顔料を練り込んだり、塗工したフィルム、アルミニウムやパール顔料等の反射性板状粒子を練り込んだり、塗工したフィルムが挙げられる。
(異方性拡散要素)
本発明のスクリーンに付加できる異方性拡散要素は、その厚さ方向に一定角度傾斜して延在する多数の柱状物を含み、その柱状物とその周囲、或いは柱状物の芯側と外側とで屈折率が異なっていると考ええられているものである。この異方性拡散要素は、その透過特性が入射角依存性を有するものであるため、プロジェクタからの投影光を効率良く観察者に届けると共に、外光の影響を低減する効果がある。尚、この異方性拡散要素の詳しい光学特性や製造方法については、特表2005−514487、特開2005−265915、特開2006−119241に記述されており、本発明ではそれらを活用することができる。
本発明のスクリーンに付加できる異方性拡散要素は、その厚さ方向に一定角度傾斜して延在する多数の柱状物を含み、その柱状物とその周囲、或いは柱状物の芯側と外側とで屈折率が異なっていると考ええられているものである。この異方性拡散要素は、その透過特性が入射角依存性を有するものであるため、プロジェクタからの投影光を効率良く観察者に届けると共に、外光の影響を低減する効果がある。尚、この異方性拡散要素の詳しい光学特性や製造方法については、特表2005−514487、特開2005−265915、特開2006−119241に記述されており、本発明ではそれらを活用することができる。
(等方性拡散要素)
本発明のスクリーンには、拡散要素として指向性拡散要素の他に等方性拡散要素を追加使用することが出来る。ここで等方性拡散要素とは、表面の凹凸や内部に屈折率の異なる球状や不定形の微粒子を含むことで等方性の拡散を発現できる材料系を意味する。この等方性拡散要素には、表面の凹凸制御による外部拡散を利用するもの、内部に屈折率の異なる微細な領域を設けて内部拡散を利用するもの、及び両方の拡散性能を有するものがあるが、ここで、等方性というのは、先の指向性拡散と異なり、方向による拡散の程度に差がない状態を示すものである。このような等方性拡散を容易に発現出来る方法として上記の内部拡散方式があり、具体的には透明樹脂マトリックス中に、該透明樹脂マトリックス中と屈折率が異なる無色又は白色の球状や不定形のフィラーを分散せしめるものである。このような等方性拡散要素は、先に説明した指向性拡散要素とは別の層として設けてもよいが、同一層中に針状フィラーと共に無色又は白色の球状や不定形のフィラーを使用することも出来る。具体的には、球状フィラーとしては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂微粒子、ガラスビーズが好適に使用される。また不定形フィラーとしては、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、酸化亜鉛、二酸化チタン等の無機系白色顔料が挙げられる。なお、本発明で言う不定形フィラーとは、明らかな針状や球状を示さないという意味であり、一定の結晶形も有していても実質的に粘着層中で配向することが出来ず、そのため拡散異方性に寄与しないものを示すものである。
本発明のスクリーンには、拡散要素として指向性拡散要素の他に等方性拡散要素を追加使用することが出来る。ここで等方性拡散要素とは、表面の凹凸や内部に屈折率の異なる球状や不定形の微粒子を含むことで等方性の拡散を発現できる材料系を意味する。この等方性拡散要素には、表面の凹凸制御による外部拡散を利用するもの、内部に屈折率の異なる微細な領域を設けて内部拡散を利用するもの、及び両方の拡散性能を有するものがあるが、ここで、等方性というのは、先の指向性拡散と異なり、方向による拡散の程度に差がない状態を示すものである。このような等方性拡散を容易に発現出来る方法として上記の内部拡散方式があり、具体的には透明樹脂マトリックス中に、該透明樹脂マトリックス中と屈折率が異なる無色又は白色の球状や不定形のフィラーを分散せしめるものである。このような等方性拡散要素は、先に説明した指向性拡散要素とは別の層として設けてもよいが、同一層中に針状フィラーと共に無色又は白色の球状や不定形のフィラーを使用することも出来る。具体的には、球状フィラーとしては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂微粒子、ガラスビーズが好適に使用される。また不定形フィラーとしては、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、酸化亜鉛、二酸化チタン等の無機系白色顔料が挙げられる。なお、本発明で言う不定形フィラーとは、明らかな針状や球状を示さないという意味であり、一定の結晶形も有していても実質的に粘着層中で配向することが出来ず、そのため拡散異方性に寄与しないものを示すものである。
これらのフィラーの粒子径(JIS B9921)は、0.1〜20.0μm、好ましくは1.0〜10.0μmの範囲が望ましい。特に、0.5〜10μmの範囲が好ましい。粒子径が0.1μmを下回ると、光拡散性が低下してしまい、また粒子径が20.0μmを上回ると、拡散光がぎらつきの強いものとなるため、好ましくない。
透明樹脂マトリックスと球状・不定形フィラーとから基本的に構成される等方性拡散要素中に含まれる球状・不定形フィラーの含有量は、所望の光学特性や、フィラーのサイズや透明樹脂マトリックスとの屈折率差等に応じて適宜設計されるが、0.1〜50.0重量%であることが好ましく、5〜45重量%であることがより好ましい。フィラーの含有量が0.1重量%未満では光拡散性が不十分であり、50.0重量%超では塗膜の力学強度が低下し、粘着剤の場合は粘着力が低下するため好ましくない。尚、指向性拡散要素と等方性拡散要素とを同一層にすることも可能で、その場合は針状フィラーと球状・不定形フィラーとの合計含有量が、全体の0.1〜50.0重量%であることが好ましい。一方、全フィラーの中における針状フィラーの含有量は、50重量%以上が好ましく、75重量%以上がより好ましい。針状フィラーの含有量が50重量%未満では、本発明の特徴である指向性拡散機能が十分に発現できないため好ましくない。
球状、不定形フィラーの屈折率は、透明樹脂マトリックスの屈折率と差があることが必須であるが、良好な光拡散機能を発現させるためには、屈折率差が0.01以上であることが好ましく、0.05以上であることが特に好ましい。
(基材)
プロジェクタ用反射型スクリーンを作製する上で反射性要素が形状保持性と一定の力学強度を有する場合は、それを基材として使用することが出来るが、それ自体は反射性を有しない基材を使用することも可能である。具体的には、ガラス、木材からなる板、紙、布、金属、セラミック、合成樹脂板、合成樹脂フィルム等が挙げられる。これらは直接または何らかの前処理を行って使用することが出来る。
プロジェクタ用反射型スクリーンを作製する上で反射性要素が形状保持性と一定の力学強度を有する場合は、それを基材として使用することが出来るが、それ自体は反射性を有しない基材を使用することも可能である。具体的には、ガラス、木材からなる板、紙、布、金属、セラミック、合成樹脂板、合成樹脂フィルム等が挙げられる。これらは直接または何らかの前処理を行って使用することが出来る。
上記の層の他、スクリーンの設置を容易にするために、背面に粘着層やマグネット層、マジックファスナー(登録商標)を設けることができる。
(プロジェクタ用反射型スクリーンの製造方法)
次に、本発明に係るプロジェクタ用反射型スクリーンの製造方法(特に指向性拡散要素の形成方法)について説明する。例えば、上記1)の構成で透明マトリックスとして粘着剤を使用した例を挙げて説明すると、反射性要素と等方性拡散要素という二枚のフィルムの一方の上に、透明樹脂マトリックスとして粘着剤を使用した指向性拡散要素を形成する塗料を塗工し、乾燥直後に他方のフィルムと貼り合わせることで作製することができる。
次に、本発明に係るプロジェクタ用反射型スクリーンの製造方法(特に指向性拡散要素の形成方法)について説明する。例えば、上記1)の構成で透明マトリックスとして粘着剤を使用した例を挙げて説明すると、反射性要素と等方性拡散要素という二枚のフィルムの一方の上に、透明樹脂マトリックスとして粘着剤を使用した指向性拡散要素を形成する塗料を塗工し、乾燥直後に他方のフィルムと貼り合わせることで作製することができる。
なお、この指向性拡散要素を形成する塗料中に分散する針状フィラーの粘着剤中への分散性を向上するために、予めフィラー表面に油脂類、界面活性剤、シランカップリング剤等の分散性向上剤を作用させ、フィラー表面を改質しておいてもよい。かかる分散性向上剤は、フィラーの表面に付着させる代わりに、フィラー含有粘着組成物に配合することもできる。フィラーの粘着剤中への分散は、デイスパー、アジター、ホモジナイザー、ボールミル、アトライター等の各種混合・攪拌装置、分散装置等を用いて行うことができる。
また、フィラー含有粘着組成物には、必要に応じて着色染料、蛍光染料、増粘剤、界面活性剤、レベリング剤等を添加することもできる。
調製したフィラー含有粘着組成物は、基材に塗工する前にあらかじめ脱泡しておくことが好ましい。フィラー含有粘着組成物の塗工は、例えば、リバースコーター、ダムコーター、コンマコーター、ダイコーター、ドクターバーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロールコーター等のコーターを用いて行うことができる。
フィラー含有粘着組成物を塗工する際には、フィラー含有粘着組成物にかかる剪断力により、針状フィラーはその長軸が塗工方向にほぼ沿うように配向するため、針状フィラーが略同一方向に配向して分散された本発明の指向性拡散要素を比較的に容易に製造することができる。なお、針状フィラーの配向の程度は、針状フィラーのサイズや、フィラー含有粘着組成物の粘度、塗工方式、塗工速度等により調整できる。また、形成する粘着層の厚さは、粘着組成物の塗工厚さや、フィラー含有粘着組成物中の溶剤量等により容易に調整できる。フィラー含有粘着組成物の粘度としては、100〜100000mPa・sが好ましい。100mPa・s未満の粘度では、粘度が低すぎてフィラーの配向に必要な剪断力がかからないことになり、また100000mPa・s超では、粘度が高すぎて均一な塗工面を得ることが難しいためである。また、塗工速度は1〜100m/minが好ましく、5〜30m/minがより好ましい。1m/min未満の塗工速度では、フィラー配向に必要な剪断力がかからないことになり、また100m/min超の塗工速度はコーターの乾燥能力が不足したり均一な塗工面が得られないため好ましくない。
製造例1(基材/反射性要素/指向性拡散要素/等方性拡散要素)
《塗料の調製》
透明樹脂マトリックスとして粘着剤を使用した指向性拡散要素を形成する塗料を以下のように調製した。アクリル系粘着剤(全固形分濃度30%、溶剤:酢酸エチル、メチルエチルケトン、固形分の屈折率1.47)150質量部に、針状フィラーとしてホウ酸アルミニウムウイスカ(長径10〜30μm、短径0.5〜1.0μm、屈折率1.60)10質量部を添加し、更に、酢酸エチルとトルエンの混合溶剤80質量部を添加し、アジターで30分間攪拌して針状フィラーを分散させた。この分散液に、イソシアネート系硬化剤0.7質量部を添加して十分に混合し、フィラー含有粘着組成物を調製した。
《塗料の調製》
透明樹脂マトリックスとして粘着剤を使用した指向性拡散要素を形成する塗料を以下のように調製した。アクリル系粘着剤(全固形分濃度30%、溶剤:酢酸エチル、メチルエチルケトン、固形分の屈折率1.47)150質量部に、針状フィラーとしてホウ酸アルミニウムウイスカ(長径10〜30μm、短径0.5〜1.0μm、屈折率1.60)10質量部を添加し、更に、酢酸エチルとトルエンの混合溶剤80質量部を添加し、アジターで30分間攪拌して針状フィラーを分散させた。この分散液に、イソシアネート系硬化剤0.7質量部を添加して十分に混合し、フィラー含有粘着組成物を調製した。
《プロジェクタ用反射型スクリーンの作製》
基材として、188μmの透明PETフィルムを選定し、このフィルムにアンカー処理後アルミニウムを蒸着して鏡面光沢の反射性要素とした。一方、等方性拡散要素としては、厚さ115μm、ヘイズ84%の拡散フィルムを選定した。次にこれらの2つのフィルムの一方の上に前記塗料を塗工し、100℃で3分間乾燥直後に他方のフィルムと貼り合わせることで積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作製した。尚、形成された指向性拡散層の厚さは25μmであった。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。
基材として、188μmの透明PETフィルムを選定し、このフィルムにアンカー処理後アルミニウムを蒸着して鏡面光沢の反射性要素とした。一方、等方性拡散要素としては、厚さ115μm、ヘイズ84%の拡散フィルムを選定した。次にこれらの2つのフィルムの一方の上に前記塗料を塗工し、100℃で3分間乾燥直後に他方のフィルムと貼り合わせることで積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作製した。尚、形成された指向性拡散層の厚さは25μmであった。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。
製造例2(基材/反射性要素/指向性拡散要素/等方性拡散要素)
針状フィラーを20質量部添加したこと以外は、製造例1と同様の条件で、プロジェクタ用反射型スクリーンを作成した。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。
針状フィラーを20質量部添加したこと以外は、製造例1と同様の条件で、プロジェクタ用反射型スクリーンを作成した。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。
製造例3(基材/反射性要素/指向性拡散要素)
《塗料の調製》
透明樹脂マトリックスとして紫外線硬化型アクリル樹脂を使用した指向性拡散要素を形成する塗料を以下のように調製した。アクリル系紫外線硬化型樹脂(全固形分濃度100%、固形分の屈折率1.47)50質量部に、針状フィラーとしてホウ酸アルミニウムウイスカ(長径10〜30μm、短径0.5〜1.0μm、屈折率1.60)10質量部を添加し、アジターで30分間攪拌して針状フィラーを分散させた。この分散液に、紫外線重合開始剤1.0質量部を添加して十分に混合し、フィラー含有粘着組成物を調製した。
《塗料の調製》
透明樹脂マトリックスとして紫外線硬化型アクリル樹脂を使用した指向性拡散要素を形成する塗料を以下のように調製した。アクリル系紫外線硬化型樹脂(全固形分濃度100%、固形分の屈折率1.47)50質量部に、針状フィラーとしてホウ酸アルミニウムウイスカ(長径10〜30μm、短径0.5〜1.0μm、屈折率1.60)10質量部を添加し、アジターで30分間攪拌して針状フィラーを分散させた。この分散液に、紫外線重合開始剤1.0質量部を添加して十分に混合し、フィラー含有粘着組成物を調製した。
《プロジェクタ用反射型スクリーンの作製》
基材として、188μmの透明PETフィルムを選定し、このフィルムにアンカー処理後アルミニウムを蒸着して鏡面光沢の反射性要素とした。次にこのフィルム上に前記塗料を塗工し、100℃で1分間乾燥直後に紫外線を照射しマトリックス樹脂を硬化させ、当該積層フィルムを用いて本製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作製した。尚、形成された指向性拡散層の厚さは25μmであった。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。
基材として、188μmの透明PETフィルムを選定し、このフィルムにアンカー処理後アルミニウムを蒸着して鏡面光沢の反射性要素とした。次にこのフィルム上に前記塗料を塗工し、100℃で1分間乾燥直後に紫外線を照射しマトリックス樹脂を硬化させ、当該積層フィルムを用いて本製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作製した。尚、形成された指向性拡散層の厚さは25μmであった。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。
製造例4(基材/反射性要素/指向性拡散要素/異方性拡散要素/等方性拡散要素)
製造例1に準じて標記積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作製した。尚、異方性拡散要素と等方性拡散要素とは粘着剤を介して積層させた。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。尚、異方性拡散要素は以下の手順で作成した。
《異方性拡散要素を含む異方性拡散層の作製》
厚さ100μmの2枚の離型PETフィルムの間に、下記光重合性組成物を厚さ300μmに保った状態で、その一方のPETフィルムの法線方向から平行UV光を照射して、光重合を行った。更に、両側の離型PETフィルムを剥離することで本発明の異方性拡散層を得た。
[光重合性化合物]
・2−(パーフルオロオクチル)−エチルアクリレート 50重量部
(共栄社化学社製、商品名:ライトアクリレートFA−108)
・1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部
(共栄社化学社製、商品名:ライトアクリレート1.9ND−A)
[光開始剤]
・2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製、商品名:Darocurel173)
製造例1に準じて標記積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作製した。尚、異方性拡散要素と等方性拡散要素とは粘着剤を介して積層させた。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキがなく、必要な指向性拡散効果を容易に得られることを確認した。尚、異方性拡散要素は以下の手順で作成した。
《異方性拡散要素を含む異方性拡散層の作製》
厚さ100μmの2枚の離型PETフィルムの間に、下記光重合性組成物を厚さ300μmに保った状態で、その一方のPETフィルムの法線方向から平行UV光を照射して、光重合を行った。更に、両側の離型PETフィルムを剥離することで本発明の異方性拡散層を得た。
[光重合性化合物]
・2−(パーフルオロオクチル)−エチルアクリレート 50重量部
(共栄社化学社製、商品名:ライトアクリレートFA−108)
・1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部
(共栄社化学社製、商品名:ライトアクリレート1.9ND−A)
[光開始剤]
・2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製、商品名:Darocurel173)
比較製造例1(基材/反射性要素/等方性拡散要素)
製造例1に準じて標記積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本比較製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作成した。但し、製造例1では指向性拡散要素を形成させるためにフィラー含有塗料を用いているが、本例では当該塗料として、フィラーを含有しない同一組成の塗料を使用した(したがって、指向性拡散要素では無く、単に反射性要素と等方性拡散要素とを接着する粘着剤として機能)。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキはないものの、必要とする視野角が得られなかった。
製造例1に準じて標記積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本比較製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作成した。但し、製造例1では指向性拡散要素を形成させるためにフィラー含有塗料を用いているが、本例では当該塗料として、フィラーを含有しない同一組成の塗料を使用した(したがって、指向性拡散要素では無く、単に反射性要素と等方性拡散要素とを接着する粘着剤として機能)。本製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキはないものの、必要とする視野角が得られなかった。
比較製造例2(基材/反射性要素/異方性拡散要素/等方性拡散要素)
製造例4に準じて標記積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本比較製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作成した。但し、製造例4では指向性拡散要素を形成させるために製造例1で使用したフィラー含有塗料を用いているが、本例では当該塗料として、フィラーを含有しない同一組成の塗料を使用した(したがって、指向性拡散要素では無く、単に反射性要素と異方性拡散要素とを接着する粘着剤として機能)。本比較製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキはないものの、必要とする視野角が得られなかった。
製造例4に準じて標記積層フィルムを形成し、当該積層フィルムを用いて本比較製造例のプロジェクタ用反射型スクリーンを作成した。但し、製造例4では指向性拡散要素を形成させるために製造例1で使用したフィラー含有塗料を用いているが、本例では当該塗料として、フィラーを含有しない同一組成の塗料を使用した(したがって、指向性拡散要素では無く、単に反射性要素と異方性拡散要素とを接着する粘着剤として機能)。本比較製造例に係るプロジェクタ用反射型スクリーンを壁に掛けて評価したところ、ギラツキはないものの、必要とする視野角が得られなかった。
製造例1〜4、比較製造例1及び2から得られたプロジェクタ用反射型スクリーンについて、より詳細な視野角を測定し評価した。視野角の測定方法は先述の方法で行った。得られた結果を表1に示した。
表1に示されるとおり、本発明によって得られたプロジェクタ用反射型スクリーンは、水平方向の視野角に優れており、等方的に拡散するスクリーンと比べて、プロジェクタの光源を効率的に観察者に分散することが可能である。
Claims (9)
- 水平方向の視野角が、垂直方向の視野角の1.2倍以上であることを特徴とするプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 水平方向の視野角が24°以上、垂直方向の視野角が20°以上である、請求項1記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 指向性拡散要素を含む指向性拡散層を有し、当該指向性拡散要素が、透明樹脂マトリックスと、前記透明樹脂マトリックス内で一定方向に配向して分散している、前記透明樹脂マトリックスと異なる屈折率の無機針状フィラーとを含んでいる、請求項1又は2記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 前記指向性拡散要素が、前記透明樹脂マトリックスと前記無機針状フィラーとを含む樹脂組成物を、前記マトリックス内で前記無機針状フィラーが一定方向に配向して分散するように塗工することにより得られる、請求項3記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 前記指向性拡散層が反射性要素を含む、請求項3又は4記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 前記指向性拡散層が異方性拡散要素を含むか、異方性拡散要素を含む異方性拡散層を更に有する、請求項3〜5のいずれか一項記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 前記透明樹脂マトリックスが粘着剤である、請求項3〜6のいずれか一項記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 前記透明樹脂マトリックスが紫外線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂である、請求項3〜6のいずれか一項記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
- 前記無機針状フィラーが、長径が2〜5000μmであり、短径が0.1〜20μmである、請求項3〜8のいずれか一項記載のプロジェクタ用反射型スクリーン。
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