JPWO2008108014A1 - 溶接装置 - Google Patents

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Abstract

溶接装置は溶接トーチと記憶部と電源部と入力部と選択部と制御部とを有する。溶接トーチは溶接用のワイヤに給電するための給電部を有する溶接用チップを備える。記憶部は給電部から溶接対象物までの距離値と、ワイヤの単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量と設定電流との少なくともいずれかと対応付けた複数の溶接条件を記憶している。電源部はワイヤと溶接対象物との間に電力を供給する。入力部は給電部から溶接対象物までの距離の設定値の入力を受け付ける。選択部は設定値に基づいて、記憶部に記憶された複数の溶接条件のうちの1つを選択する。制御部は選択部が選択した溶接条件に基づいて電源部を制御する。

Description

本発明は、主に、消耗電極(以下、ワイヤと称す)を自動的に送って供給し、ワイヤと溶接対象物(以下、母材と称す)との間にアークを発生させて溶接を行う溶接装置に関する。
近年、溶接業界では生産性向上のために溶接の高速化やスパッタの低減に対する要求が高まっている。溶接速度を高速化すれば時間当たりの生産数が増加する。一方、スパッタを低減すればワークに付着したスパッタを除去する後処理工程を削減できる。これらにより高品位溶接が安定して行われれば溶接生産性が向上する。
従来の溶接装置では、高品位溶接の安定性向上のため溶接条件毎に数百種類にも及ぶ数多くの波形制御パラメータを非常に緻密に制御している。この波形制御パラメータは、溶接条件毎に適正値が存在している。したがって、種々の溶接条件を設定することにより、溶接装置内のデータ記憶部に記憶されている溶接条件テーブルから適正な波形制御値を読み出して波形を制御している。ここで溶接条件は、例えば、ワイヤ径、シールドガス種類、溶接法、溶接電流値あるいは単位時間当たりのワイヤ供給長さ(以下、供給速度)を含む。このような技術は例えば特許文献1に開示されている。
ただし、溶接用チップの給電部から溶接対象物までの距離(以下、給電部−溶接対象物間距離と称す)は、溶接現場において作業者が任意に設定する。給電部−溶接対象物間距離は波形制御パラメータを選定する上で重要な因子である。したがって、溶接機器メーカでは、メーカ毎に一般的な給電部−溶接対象物間距離を1つ設定した上で波形制御パラメータ値を選定し、溶接条件の中に格納するのが一般的である。
しかしながら、例えば、溶接現場において母材の溶接部と溶接冶具とが接近していると、溶接冶具と溶接用トーチが干渉する(当たる)場合がある。この場合、相互の干渉を避けるため溶接用トーチを母材から放さなければならない。すると、実際の給電部−溶接対象物間距離が、設定した値より長くなることがある。また、溶接される母材と母材との間に隙間が介在するような場合、溶接ねらい位置のズレを極力少なくする必要がある。このような場合には、実際の給電部−溶接対象物間距離が、設定した値より短くなることがある。
これらの場合、溶接条件設定は変更せず、給電部−溶接対象物間距離だけが変わる。軟鋼やステンレス等の抵抗値が高い材質の溶接ワイヤでは、給電部−溶接対象物間距離が変わると溶接出力経路の抵抗値が大きく変わる。このためワイヤ供給速度は変わらないが、出力電流や適正な溶接電圧が変わるため、適正な溶接が行えなくなる。なぜなら、溶接波形パラメータはワイヤ供給速度毎あるいは溶接電流の設定値毎に関連付けて設定されているからである。例えば、実際の給電部−溶接対象物間距離が設定値より大きい場合、出力溶接電流は下がり、電流が低くなったにも関わらず波形制御パラメータはそのままであるためスパッタが増加する。また、長くなった突出し長さ分の電圧が加算されないので溶接電圧が不足し、アークが不安定になる。
また、適正な溶接が行えないのは、主溶接時間帯だけでなく、アークスタート時においても同様であるため、アークスタート時においてアークが不安定となり安定するまで時間がかかる。
特開平9−122914号公報
本発明は、給電部−溶接対象物間距離が溶接現場で異なる場合でも、高品位溶接を可能とし、安定した溶接を実現する溶接装置である。本発明の溶接装置は溶接トーチと記憶部と電源部と入力部と選択部と制御部とを有する。溶接トーチは溶接ワイヤに給電するための給電部を有する溶接用チップを備える。記憶部は給電部から溶接対象物までの距離値と、溶接ワイヤの単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量と設定電流との少なくともいずれかとを対応付けた複数の溶接条件を記憶している。電源部は溶接ワイヤと溶接対象物との間に電力を供給する。入力部は給電部から溶接対象物までの距離の設定値の入力を受け付ける。選択部は設定値に基づいて、記憶部に記憶された複数の溶接条件のうちの1つを選択する。制御部は選択部が選択した溶接条件に基づいて電源部を制御する。
なお、記憶部は給電部−溶接対象物間距離と、溶接ワイヤの単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量との少なくともいずれかとを対応付ける演算式を記憶していてもよい。この場合、入力部は給電部−溶接対象物間距離の設定値の入力を受け付け、選択部は記憶部の演算式と入力された設定値に基づいて、溶接条件を演算する。
また溶接用チップが給電部よりも溶接対象物側に設けられ、溶接ワイヤを挿通するための貫通孔を設けられた絶縁部材を有する場合、以下のような構成でもよい。すなわち、記憶部は絶縁部材の貫通孔方向の長さ値と対応付けて複数の溶接条件を記憶する。入力部は絶縁部材の貫通孔方向の長さの設定値の入力を受け付ける。選択部は貫通孔方向の長さの設定値に基づき複数の溶接条件のうちの1つを選択する。
さらに、以下のような構成でもよい。すなわち、記憶部は溶接ワイヤの給電部からの突出長さ値と溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかと対応付けて複数の溶接条件を記憶する。入力部は溶接ワイヤの給電部からの突出長さの設定値と溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかの入力を受け付ける。選択部は溶接ワイヤの給電部からの突出長さの設定値と入力部から入力された溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかに基づき、複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する。
これらのいずれの構成でも、給電部から溶接対象物までの距離が変わっても、給電部から溶接対象物までの距離に応じた溶接条件で溶接を行うことができる。
図1は溶接電流の時間変化の一例を示す図である。 図2は本発明の実施の形態における溶接装置の概略構成図である。 図3は本発明の実施の形態におけるワイヤのねらい位置を示す図である。 図4は本発明の実施の形態における他の溶接用チップの概略構成を示す断面図である。 図5は図4に示す溶接用チップを用いた場合のワイヤのねらい位置を示す図である。 図6は図4に示す溶接用チップを用いた場合のワイヤのねらい位置を示す図である。
符号の説明
1 溶接ユニット
2 電源部
3 入力部
4 記憶部
5 選択部
6 制御部
7 溶接トーチ
8,8A 溶接用チップ
9 母材
10 ワイヤ
11 ワイヤ供給部
12,12A,12B 給電部−溶接対象物間距離
13 外装
14 給電部
14A,15A 貫通孔
15 絶縁部材
(実施の形態1)
本実施の形態の溶接装置の説明に先立ち、溶接用チップの給電部−溶接対象物間距離が異なる場合にはその距離に応じた溶接条件で溶接を行わなければならない理由を、図1、(表1)〜(表4)を用いて説明する。図1は溶接電流の時間変化の一例を示している。
Figure 2008108014
(表1)は軟鋼のMAG溶接で、ワイヤ直径1.2mm、給電部−溶接対象物間距離15mmの場合の溶接条件の設定値の例を示し、溶接電流を設定した場合の他の波形制御パラメータの設定値を示している。例えば、設定電流値として150Aを設定すると、ワイヤ供給速度は4m/分、溶接電圧の一元設定値は16V、波形制御パラメータの一つである短絡期間中の電流第1傾斜は80A/msとなる。なお、電流第1傾斜は、図1に示すように短絡期間に電流制御を行って電流を上昇させる場合の傾きを示す。
ここで、波形制御パラメータの総数は溶接装置毎に異なり、多い場合には数百項目に及ぶ。この全ての波形制御パラメータと前述の一元電圧値とは、溶接電流や溶接法等から最適になるように設定されている。これらは例えば150Aで行う溶接で最適になるように設定されている。そして短絡期間中の電流第1傾斜にはスパッタ発生とアーク安定性とを両立する最適値が選定されている。
なお、波形制御パラメータと一元電圧値は溶接電流150Aで溶接するのに適して設定されているため、溶接電流の出力値が150A近傍でなければ適正に溶接することはできない。
また、溶接電流設定値とワイヤ供給速度とは給電部−溶接対象物間距離が15mmの場合の値である。これは給電部−溶接対象物間距離を15mmに設定した場合に溶接電流の出力値が150Aとなるようにワイヤ供給速度を設定することを意味する。
Figure 2008108014
(表2)は(表1)で示す設定値の状態であって給電部−溶接対象物間距離15mmで溶接した場合の出力値を示している。出力電流は溶接電流設定値とほぼ同じであるため、いずれの条件でも良好なビード外観を得ることができ、アークスタートも良好で、スパッタ発生量も少ない。
Figure 2008108014
(表3)は(表1)で示す設定値の状態のまま給電部−溶接対象物間距離30mmで溶接した場合の出力値を示している。出力電流は設定値に対して40〜60A低下している。この条件では給電部−溶接対象物間距離が長くなったにも関わらず溶接電圧がそのままなので溶接電圧が不足している。そのためいずれの条件でもアークスタートしてからアークが安定するまでに時間がかかり、その間はアーク状態が不安定である。また、波形制御パラメータの設定値が溶接出力電流に対して適正ではないため、スパッタ発生量は増加する。
Figure 2008108014
(表4)は給電部−溶接対象物間距離が30mmである場合の最適な溶接条件と波形制御パラメータとを作成した場合の出力値を示している。これらの条件では、溶接ビード外観は良好であり、スパッタ発生量も少なく、良好な溶接状態が得られる。このように、給電部−溶接対象物間距離に応じて最適な溶接条件を選定することで良好な溶接が可能となる。以上のように、給電部−溶接対象物間距離が異なる場合には、給電部−溶接対象物間距離に応じた溶接条件で溶接を行うことが望ましい。
次に、本実施の形態の溶接装置について図面を用いて説明する。
図2は本実施の形態におけるアーク溶接装置の概略構成図である。図3は溶接対象物である母材9と消耗電極としての溶接用のワイヤ10とが接触する部分の拡大図である。溶接ユニット1は、電源部2と入力部3と記憶部4と選択部5と制御部6と溶接トーチ7とワイヤ供給部11とを有する。
電源部2はワイヤ10と母材9との間に電力を供給する。入力部3は給電部14−母材9間の距離(給電部−溶接対象物間距離12)の設定値の入力を受け付ける。記憶部4は複数の溶接条件を記憶する。選択部5は記憶部4に記憶された溶接条件の中から1つの溶接条件を選択する。制御部6は選択部5が選択した溶接条件に基づいて電源部2を制御する。
溶接トーチ7は溶接用チップ8を有する。溶接用チップ8は給電部14を有し、電源部2の出力の一端と電気的に接続されている。給電部14は溶接用チップ8の構成部材であってワイヤ10を挿通する貫通孔14Aを有しておりワイヤ10に電力を供給する。母材9は電源部2の出力の他端と電気的に接続されている。ワイヤ供給部11はワイヤ10を供給する。
以上のように構成されたアーク溶接装置について、その動作を説明する。記憶部4は異なる給電部−溶接対象物間距離12の値に応じた溶接条件を複数記憶している。ここで溶接条件は少なくともワイヤ10の供給速度や一元電圧の条件値を含んでいる。これ以外に溶接条件は給電部14の設定電圧、設定電流や、シールドガスの種類、ワイヤ10の種類や直径などを含んでいてもよい。またワイヤ10の供給速度に代わってワイヤ10の単位時間当たりの供給重量を含んでいてもよい。すなわち、記憶部4は給電部4から溶接対象物である母材9までの距離値と、ワイヤ10の単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量と設定電流との少なくともいずれかとを対応付けて複数の溶接条件を記憶している。
選択部5は入力部3から入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値に応じた溶接条件を記憶部4から選択して呼び出す。これにより、設定された溶接電流に応じて適正なワイヤ10の供給速度、一元電圧等の多くの波形制御パラメータが設定される。そして、選択部5が選択した溶接条件に基づいて制御部6が電源部2を制御することにより、良好な溶接が行われる。
以上のように、本実施の形態の溶接装置では、異なる給電部−溶接対象物間距離12の値に応じて最適な溶接条件を記憶部4が記憶しており、選択部5が入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値に基づいて溶接条件を選択する。そのため溶接現場で給電部−溶接対象物間距離12が種々異なる場合でも、異なる溶接装置を用いることなく1つの溶接装置で良好な溶接を行うことが可能である。すなわち1つの溶接装置で良好なビード外観を実現し、スパッタ発生量の少ない高品位溶接を行うことができる。
なお、本実施の形態は一例であり、上記の溶接条件の設定は溶接電流設定値を基にした例を示したが、これに限るものではなく、ワイヤ10の供給速度を基にして溶接条件を設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、選択部5や制御部6等、各構成部が個別に設けられている例を示したが、この構成に限定されない。例えば、選択と制御といった複数の機能を1つの構成部で行うようにしても良く、このような複数の機能を有する構成部を用いて溶接装置を構成してもよい。
次に、溶接用チップ8の給電部先端部分から母材9の表面部分までのワイヤ10の供給方向の距離である給電部−溶接対象物間距離12の影響について、図3を用いて説明する。
給電部−溶接対象物間距離12が図中左側の給電部−溶接対象物間距離12Aから図中右側の給電部−溶接対象物間距離12Bのように長くなると、ワイヤ10の先端の位置が給電部14の貫通孔14Aの下方からずれる。このように、ワイヤ10の先端位置がずれることにより溶接する位置がずれる。また図示しないノズルとシールドガスによるシールド性も低下し、アークが不安定になる。したがって、給電部−溶接対象物間距離12をあまり長くしないことが一般的である。また、一般的には給電部−溶接対象物間距離12を種々変更することもなく、給電部−溶接対象物間距離12の設定値を1つ設定した上で波形制御パラメータ値が選定される。
しかしながら、図4の断面図に示す溶接用チップ8Aを用いると上記のようにねらい位置のずれやシールド性の低下等の不都合を抑制することが可能となる。溶接用チップ8Aは給電部14と絶縁部材15と外装13とで構成されている。給電部14はワイヤ10を挿通する貫通孔14Aを有し、ワイヤ10に電力を供給する。絶縁部材15はワイヤ10を挿通する貫通孔15Aを有し、給電部14よりも溶接対象物である母材9の側に設けられている。外装13は例えば絶縁樹脂あるいは金属からなり、給電部14と絶縁部材15とを覆っている。給電部14と絶縁部材15との機械的な接合が充分であれば外装13は設けなくてもよい。
溶接用チップ8Aを用いて給電部−溶接対象物間距離12が変化したときのワイヤ10の先端位置への影響について図5、図6を用いて説明する。図5、図6は溶接用チップ8Aを用いた場合と用いない場合の、ワイヤ10のねらい位置を示す図である。
溶接用チップ8Aでは絶縁部材15がワイヤ10のガイドとして機能する。そのため図5に示すように、溶接用チップ8Aを配置すれば、図3における給電部−溶接対象物間距離12Aより長い給電部−溶接対象物間距離12Bを設けても、ねらい位置が大きくずれることがない。またシールドガスによるシールド性も低下しない。
一方、図6に示すように溶接用チップ8Aを配置すれば、ねらい位置の精度が同じであっても、給電部−溶接対象物間距離12Aより長い給電部−溶接対象物間距離12Bを設けることができる。なお、給電部−溶接対象物間距離12が長いほどワイヤ10に流れる電流による抵抗発熱が大きくなる。そのためワイヤ10が溶けやすくなり、深い溶け込み、幅の広いビードを得ることができるとともに溶接速度を高速化することができる。
また絶縁部材15の貫通孔15Aの方向の長さを種々替えることにより給電部−溶接対象物間距離12を変更させることが可能である。このように、溶接性にあわせて種々の溶接用チップ8Aを使い分けることが可能である。その場合、給電部−溶接対象物間距離12が種々変わるが、本実施の形態の溶接装置は、異なる給電部−溶接対象物間距離12の値に応じて最適な溶接条件を複数搭載している。そのため給電部−溶接対象物間距離12の設定値に基づいて適切な溶接条件の選択が可能であり非常に有用である。
また、上記のように、絶縁部材15の長さによって給電部−溶接対象物間距離12の設定値を変更できる。そのため、給電部−溶接対象物間距離12の値に替えてあるいは加えて、絶縁部材15の貫通孔15A方向の長さに対応付けて記憶部4が複数の溶接条件を記憶するようにしてもよい。この場合、入力部3は絶縁部材15の貫通孔15A方向の長さの設定値の入力をさらに受け付ける。そして選択部5は貫通孔15A方向の長さの設定値に基づき複数の溶接条件のうちの1つを選択する。このように構成してもよい。
あるいは、絶縁部材15の有無や絶縁部材15の長さにより型番や製品コードといった識別情報の異なる種々の溶接用チップ8Aを用意し交換することもできる。この場合、給電部−溶接対象物間距離12の値に替えてあるいは加えて、溶接用チップ8Aの識別情報に対応付けて記憶部4が複数の溶接条件を記憶するようにしてもよい。また、絶縁部材15を有さない溶接用チップ8では特に、給電部−溶接対象物間距離12の変化によりワイヤ10の突出長さも変わることが一般的である。そのため給電部−溶接対象物間距離12の値に替えてあるいは加えて、ワイヤ10の突出長さの値に対応付けて記憶部4が複数の溶接条件を記憶するようにしてもよい。
このように記憶部4がワイヤ10の給電部14からの突出長さ値と溶接用チップ8Aの識別情報との少なくともいずれかを複数の前記溶接条件に対応付けて記憶してもよい。この場合、入力部3はワイヤ10の給電部14からの突出長さの設定値と溶接用チップ8Aの識別情報との少なくともいずれかの入力を受け付ける。そして選択部5は入力部から入力されたワイヤ10の給電部14からの突出長さの設定値と溶接用チップ8Aの識別情報との少なくともいずれかに基づき複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する。このように構成してもよい。
次に、記憶部4内に格納されている給電部−溶接対象物間距離12の値に、入力部3により入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値と一致するものがない場合の制御について説明する。
このような場合、選択部5は給電部−溶接対象物間距離12の設定値との差が最も小さい距離値に対応する溶接条件を選択する。例えば、給電部−溶接対象物間距離12の値が15mmの場合と20mmの場合の各々に対応した溶接条件が記憶部4に記憶されていると仮定する。そして入力部3により給電部−溶接対象物間距離12の設定値として19mmが入力されると、選択部5は入力された19mmと記憶されている15mmと20mmとの差を求める。そして選択部5は、20mmの方が差は少ないと判断し、給電部−溶接対象物間距離12の値が20mmである場合に対応した溶接条件を選択して制御部6に出力する。
以上のように、記憶部4内に格納されている複数の溶接条件に対応する距離値のいずれとも入力部3により入力された設定値が異なる場合がある。このような場合、選択部5はこれらの距離値のうち設定値に対して最も差が小さい距離値に対応する溶接条件を選択する。この選択によって制御部6は適した溶接条件を決定して溶接を行うことができる。
次に記憶部4の異なる構成について説明する。以上の説明では記憶部4は複数の溶接条件を記憶している。それに代わって、実験等から予め求めた各々の波形制御パラメータと少なくとも給電部−溶接対象物間の距離値との関係式(演算式)を記憶部4が記憶する。そして、入力部3により入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値に基づいて選択部5が種々の波形制御パラメータを算出し溶接条件を演算して制御部6に出力する。この溶接条件に基づき制御部6が電源部2を制御する。なお、溶接条件はワイヤ10の単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量との少なくともいずれかを含んでいることが望ましい。
このような構成では、種々の給電部−溶接対象物間距離12の値に対応した溶接条件テーブルを記憶部4が記憶する必要がなく記憶容量を少なくすることができる。また、演算を行って溶接条件を求めることができるので、種々の給電部−溶接対象物間距離12の設定値に適した溶接条件を求めて最適な溶接を行うことができる。なお記憶部4が複数の溶接条件と演算式と両方を記憶していて、状況に応じて使い分けてもよい。
本発明のアーク溶接装置は、溶接用チップの給電部から溶接対象物までの距離が変わる場合でも、溶接用チップの給電部から溶接対象物までの距離に応じた溶接条件で溶接を行うことができる。そのため、高品位溶接を可能とし、安定した溶接を実現することができる。特に、消耗電極を自動供給し消耗電極と溶接対象物との間にアークを発生させて溶接を行う溶接装置として産業上有用である。
本発明は、主に、消耗電極(以下、ワイヤと称す)を自動的に送って供給し、ワイヤと溶接対象物(以下、母材と称す)との間にアークを発生させて溶接を行う溶接装置に関する。
近年、溶接業界では生産性向上のために溶接の高速化やスパッタの低減に対する要求が高まっている。溶接速度を高速化すれば時間当たりの生産数が増加する。一方、スパッタを低減すればワークに付着したスパッタを除去する後処理工程を削減できる。これらにより高品位溶接が安定して行われれば溶接生産性が向上する。
従来の溶接装置では、高品位溶接の安定性向上のため溶接条件毎に数百種類にも及ぶ数多くの波形制御パラメータを非常に緻密に制御している。この波形制御パラメータは、溶接条件毎に適正値が存在している。したがって、種々の溶接条件を設定することにより、溶接装置内のデータ記憶部に記憶されている溶接条件テーブルから適正な波形制御値を読み出して波形を制御している。ここで溶接条件は、例えば、ワイヤ径、シールドガス種類、溶接法、溶接電流値あるいは単位時間当たりのワイヤ供給長さ(以下、供給速度)を含む。このような技術は例えば特許文献1に開示されている。
ただし、溶接用チップの給電部から溶接対象物までの距離(以下、給電部−溶接対象物間距離と称す)は、溶接現場において作業者が任意に設定する。給電部−溶接対象物間距離は波形制御パラメータを選定する上で重要な因子である。したがって、溶接機器メーカでは、メーカ毎に一般的な給電部−溶接対象物間距離を1つ設定した上で波形制御パラメータ値を選定し、溶接条件の中に格納するのが一般的である。
しかしながら、例えば、溶接現場において母材の溶接部と溶接冶具とが接近していると、溶接冶具と溶接用トーチが干渉する(当たる)場合がある。この場合、相互の干渉を避けるため溶接用トーチを母材から放さなければならない。すると、実際の給電部−溶接対象物間距離が、設定した値より長くなることがある。また、溶接される母材と母材との間に隙間が介在するような場合、溶接ねらい位置のズレを極力少なくする必要がある。このような場合には、実際の給電部−溶接対象物間距離が、設定した値より短くなることがある。
これらの場合、溶接条件設定は変更せず、給電部−溶接対象物間距離だけが変わる。軟鋼やステンレス等の抵抗値が高い材質の溶接ワイヤでは、給電部−溶接対象物間距離が変わると溶接出力経路の抵抗値が大きく変わる。このためワイヤ供給速度は変わらないが、出力電流や適正な溶接電圧が変わるため、適正な溶接が行えなくなる。なぜなら、溶接波形パラメータはワイヤ供給速度毎あるいは溶接電流の設定値毎に関連付けて設定されているからである。例えば、実際の給電部−溶接対象物間距離が設定値より大きい場合、出力溶接電流は下がり、電流が低くなったにも関わらず波形制御パラメータはそのままであるためスパッタが増加する。また、長くなった突出し長さ分の電圧が加算されないので溶接電圧が不足し、アークが不安定になる。
また、適正な溶接が行えないのは、主溶接時間帯だけでなく、アークスタート時においても同様であるため、アークスタート時においてアークが不安定となり安定するまで時間がかかる。
特開平9−122914号公報
本発明は、給電部−溶接対象物間距離が溶接現場で異なる場合でも、高品位溶接を可能とし、安定した溶接を実現する溶接装置である。本発明の溶接装置は溶接トーチと記憶部と電源部と入力部と選択部と制御部とを有する。溶接トーチは溶接ワイヤに給電するための給電部を有する溶接用チップを備える。記憶部は給電部から溶接対象物までの距離値と、溶接ワイヤの単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量と設定電流との少なくともいずれかとを対応付けた複数の溶接条件を記憶している。電源部は溶接ワイヤと溶接対象物との間に電力を供給する。入力部は給電部から溶接対象物までの距離の設定値の入力を受け付ける。選択部は設定値に基づいて、記憶部に記憶された複数の溶接条件のうちの1つを選択する。制御部は選択部が選択した溶接条件に基づいて電源部を制御する。
なお、記憶部は給電部−溶接対象物間距離と、溶接ワイヤの単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量との少なくともいずれかとを対応付ける演算式を記憶していてもよい。この場合、入力部は給電部−溶接対象物間距離の設定値の入力を受け付け、選択部は記憶部の演算式と入力された設定値に基づいて、溶接条件を演算する。
また溶接用チップが給電部よりも溶接対象物側に設けられ、溶接ワイヤを挿通するための貫通孔を設けられた絶縁部材を有する場合、以下のような構成でもよい。すなわち、記憶部は絶縁部材の貫通孔方向の長さ値と対応付けて複数の溶接条件を記憶する。入力部は絶縁部材の貫通孔方向の長さの設定値の入力を受け付ける。選択部は貫通孔方向の長さの設定値に基づき複数の溶接条件のうちの1つを選択する。
さらに、以下のような構成でもよい。すなわち、記憶部は溶接ワイヤの給電部からの突出長さ値と溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかと対応付けて複数の溶接条件を記憶する。入力部は溶接ワイヤの給電部からの突出長さの設定値と溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかの入力を受け付ける。選択部は溶接ワイヤの給電部からの突出長さの設定値と入力部から入力された溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかに基づき、複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する。
これらのいずれの構成でも、給電部から溶接対象物までの距離が変わっても、給電部から溶接対象物までの距離に応じた溶接条件で溶接を行うことができる。
(実施の形態1)
本実施の形態の溶接装置の説明に先立ち、溶接用チップの給電部−溶接対象物間距離が異なる場合にはその距離に応じた溶接条件で溶接を行わなければならない理由を、図1、(表1)〜(表4)を用いて説明する。図1は溶接電流の時間変化の一例を示している。
Figure 2008108014
(表1)は軟鋼のMAG溶接で、ワイヤ直径1.2mm、給電部−溶接対象物間距離15mmの場合の溶接条件の設定値の例を示し、溶接電流を設定した場合の他の波形制御パラメータの設定値を示している。例えば、設定電流値として150Aを設定すると、ワイヤ供給速度は4m/分、溶接電圧の一元設定値は16V、波形制御パラメータの一つである短絡期間中の電流第1傾斜は80A/msとなる。なお、電流第1傾斜は、図1に示すように短絡期間に電流制御を行って電流を上昇させる場合の傾きを示す。
ここで、波形制御パラメータの総数は溶接装置毎に異なり、多い場合には数百項目に及ぶ。この全ての波形制御パラメータと前述の一元電圧値とは、溶接電流や溶接法等から最適になるように設定されている。これらは例えば150Aで行う溶接で最適になるように設定されている。そして短絡期間中の電流第1傾斜にはスパッタ発生とアーク安定性とを両立する最適値が選定されている。
なお、波形制御パラメータと一元電圧値は溶接電流150Aで溶接するのに適して設定されているため、溶接電流の出力値が150A近傍でなければ適正に溶接することはできない。
また、溶接電流設定値とワイヤ供給速度とは給電部−溶接対象物間距離が15mmの場合の値である。これは給電部−溶接対象物間距離を15mmに設定した場合に溶接電流の出力値が150Aとなるようにワイヤ供給速度を設定することを意味する。
Figure 2008108014
(表2)は(表1)で示す設定値の状態であって給電部−溶接対象物間距離15mmで溶接した場合の出力値を示している。出力電流は溶接電流設定値とほぼ同じであるため、いずれの条件でも良好なビード外観を得ることができ、アークスタートも良好で、スパッタ発生量も少ない。
Figure 2008108014
(表3)は(表1)で示す設定値の状態のまま給電部−溶接対象物間距離30mmで溶接した場合の出力値を示している。出力電流は設定値に対して40〜60A低下している。この条件では給電部−溶接対象物間距離が長くなったにも関わらず溶接電圧がそのままなので溶接電圧が不足している。そのためいずれの条件でもアークスタートしてからアークが安定するまでに時間がかかり、その間はアーク状態が不安定である。また、波形制御パラメータの設定値が溶接出力電流に対して適正ではないため、スパッタ発生量は増加する。
Figure 2008108014
(表4)は給電部−溶接対象物間距離が30mmである場合の最適な溶接条件と波形制御パラメータとを作成した場合の出力値を示している。これらの条件では、溶接ビード外観は良好であり、スパッタ発生量も少なく、良好な溶接状態が得られる。このように、給電部−溶接対象物間距離に応じて最適な溶接条件を選定することで良好な溶接が可能となる。以上のように、給電部−溶接対象物間距離が異なる場合には、給電部−溶接対象物間距離に応じた溶接条件で溶接を行うことが望ましい。
次に、本実施の形態の溶接装置について図面を用いて説明する。
図2は本実施の形態におけるアーク溶接装置の概略構成図である。図3は溶接対象物である母材9と消耗電極としての溶接用のワイヤ10とが接触する部分の拡大図である。溶接ユニット1は、電源部2と入力部3と記憶部4と選択部5と制御部6と溶接トーチ7とワイヤ供給部11とを有する。
電源部2はワイヤ10と母材9との間に電力を供給する。入力部3は給電部14−母材9間の距離(給電部−溶接対象物間距離12)の設定値の入力を受け付ける。記憶部4は複数の溶接条件を記憶する。選択部5は記憶部4に記憶された溶接条件の中から1つの溶接条件を選択する。制御部6は選択部5が選択した溶接条件に基づいて電源部2を制御する。
溶接トーチ7は溶接用チップ8を有する。溶接用チップ8は給電部14を有し、電源部2の出力の一端と電気的に接続されている。給電部14は溶接用チップ8の構成部材であってワイヤ10を挿通する貫通孔14Aを有しておりワイヤ10に電力を供給する。母材9は電源部2の出力の他端と電気的に接続されている。ワイヤ供給部11はワイヤ10を供給する。
以上のように構成されたアーク溶接装置について、その動作を説明する。記憶部4は異なる給電部−溶接対象物間距離12の値に応じた溶接条件を複数記憶している。ここで溶接条件は少なくともワイヤ10の供給速度や一元電圧の条件値を含んでいる。これ以外に溶接条件は給電部14の設定電圧、設定電流や、シールドガスの種類、ワイヤ10の種類や直径などを含んでいてもよい。またワイヤ10の供給速度に代わってワイヤ10の単位時間当たりの供給重量を含んでいてもよい。すなわち、記憶部4は給電部4から溶接対象物である母材9までの距離値と、ワイヤ10の単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量と設定電流との少なくともいずれかとを対応付けて複数の溶接条件を記憶している。
選択部5は入力部3から入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値に応じた溶接条件を記憶部4から選択して呼び出す。これにより、設定された溶接電流に応じて適正なワイヤ10の供給速度、一元電圧等の多くの波形制御パラメータが設定される。そして、選択部5が選択した溶接条件に基づいて制御部6が電源部2を制御することにより、良好な溶接が行われる。
以上のように、本実施の形態の溶接装置では、異なる給電部−溶接対象物間距離12の値に応じて最適な溶接条件を記憶部4が記憶しており、選択部5が入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値に基づいて溶接条件を選択する。そのため溶接現場で給電部−溶接対象物間距離12が種々異なる場合でも、異なる溶接装置を用いることなく1つの溶接装置で良好な溶接を行うことが可能である。すなわち1つの溶接装置で良好なビード外観を実現し、スパッタ発生量の少ない高品位溶接を行うことができる。
なお、本実施の形態は一例であり、上記の溶接条件の設定は溶接電流設定値を基にした例を示したが、これに限るものではなく、ワイヤ10の供給速度を基にして溶接条件を設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、選択部5や制御部6等、各構成部が個別に設けられている例を示したが、この構成に限定されない。例えば、選択と制御といった複数の機能を1つの構成部で行うようにしても良く、このような複数の機能を有する構成部を用いて溶接装置を構成してもよい。
次に、溶接用チップ8の給電部先端部分から母材9の表面部分までのワイヤ10の供給方向の距離である給電部−溶接対象物間距離12の影響について、図3を用いて説明する。
給電部−溶接対象物間距離12が図中左側の給電部−溶接対象物間距離12Aから図中右側の給電部−溶接対象物間距離12Bのように長くなると、ワイヤ10の先端の位置が給電部14の貫通孔14Aの下方からずれる。このように、ワイヤ10の先端位置がずれることにより溶接する位置がずれる。また図示しないノズルとシールドガスによるシールド性も低下し、アークが不安定になる。したがって、給電部−溶接対象物間距離12をあまり長くしないことが一般的である。また、一般的には給電部−溶接対象物間距離12を種々変更することもなく、給電部−溶接対象物間距離12の設定値を1つ設定した上で波形制御パラメータ値が選定される。
しかしながら、図4の断面図に示す溶接用チップ8Aを用いると上記のようにねらい位置のずれやシールド性の低下等の不都合を抑制することが可能となる。溶接用チップ8Aは給電部14と絶縁部材15と外装13とで構成されている。給電部14はワイヤ10を挿通する貫通孔14Aを有し、ワイヤ10に電力を供給する。絶縁部材15はワイヤ10を挿通する貫通孔15Aを有し、給電部14よりも溶接対象物である母材9の側に設けられている。外装13は例えば絶縁樹脂あるいは金属からなり、給電部14と絶縁部材15とを覆っている。給電部14と絶縁部材15との機械的な接合が充分であれば外装13は設けなくてもよい。
溶接用チップ8Aを用いて給電部−溶接対象物間距離12が変化したときのワイヤ10の先端位置への影響について図5、図6を用いて説明する。図5、図6は溶接用チップ8Aを用いた場合と用いない場合の、ワイヤ10のねらい位置を示す図である。
溶接用チップ8Aでは絶縁部材15がワイヤ10のガイドとして機能する。そのため図5に示すように、溶接用チップ8Aを配置すれば、図3における給電部−溶接対象物間距離12Aより長い給電部−溶接対象物間距離12Bを設けても、ねらい位置が大きくずれることがない。またシールドガスによるシールド性も低下しない。
一方、図6に示すように溶接用チップ8Aを配置すれば、ねらい位置の精度が同じであっても、給電部−溶接対象物間距離12Aより長い給電部−溶接対象物間距離12Bを設けることができる。なお、給電部−溶接対象物間距離12が長いほどワイヤ10に流れる電流による抵抗発熱が大きくなる。そのためワイヤ10が溶けやすくなり、深い溶け込み、幅の広いビードを得ることができるとともに溶接速度を高速化することができる。
また絶縁部材15の貫通孔15Aの方向の長さを種々替えることにより給電部−溶接対象物間距離12を変更させることが可能である。このように、溶接性にあわせて種々の溶接用チップ8Aを使い分けることが可能である。その場合、給電部−溶接対象物間距離12が種々変わるが、本実施の形態の溶接装置は、異なる給電部−溶接対象物間距離12の値に応じて最適な溶接条件を複数搭載している。そのため給電部−溶接対象物間距離12の設定値に基づいて適切な溶接条件の選択が可能であり非常に有用である。
また、上記のように、絶縁部材15の長さによって給電部−溶接対象物間距離12の設定値を変更できる。そのため、給電部−溶接対象物間距離12の値に替えてあるいは加えて、絶縁部材15の貫通孔15A方向の長さに対応付けて記憶部4が複数の溶接条件を記憶するようにしてもよい。この場合、入力部3は絶縁部材15の貫通孔15A方向の長さの設定値の入力をさらに受け付ける。そして選択部5は貫通孔15A方向の長さの設定値に基づき複数の溶接条件のうちの1つを選択する。このように構成してもよい。
あるいは、絶縁部材15の有無や絶縁部材15の長さにより型番や製品コードといった識別情報の異なる種々の溶接用チップ8Aを用意し交換することもできる。この場合、給電部−溶接対象物間距離12の値に替えてあるいは加えて、溶接用チップ8Aの識別情報に対応付けて記憶部4が複数の溶接条件を記憶するようにしてもよい。また、絶縁部材15を有さない溶接用チップ8では特に、給電部−溶接対象物間距離12の変化によりワイヤ10の突出長さも変わることが一般的である。そのため給電部−溶接対象物間距離12の値に替えてあるいは加えて、ワイヤ10の突出長さの値に対応付けて記憶部4が複数の溶接条件を記憶するようにしてもよい。
このように記憶部4がワイヤ10の給電部14からの突出長さ値と溶接用チップ8Aの識別情報との少なくともいずれかを複数の前記溶接条件に対応付けて記憶してもよい。この場合、入力部3はワイヤ10の給電部14からの突出長さの設定値と溶接用チップ8Aの識別情報との少なくともいずれかの入力を受け付ける。そして選択部5は入力部から入力されたワイヤ10の給電部14からの突出長さの設定値と溶接用チップ8Aの識別情報との少なくともいずれかに基づき複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する。このように構成してもよい。
次に、記憶部4内に格納されている給電部−溶接対象物間距離12の値に、入力部3により入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値と一致するものがない場合の制御について説明する。
このような場合、選択部5は給電部−溶接対象物間距離12の設定値との差が最も小さい距離値に対応する溶接条件を選択する。例えば、給電部−溶接対象物間距離12の値が15mmの場合と20mmの場合の各々に対応した溶接条件が記憶部4に記憶されていると仮定する。そして入力部3により給電部−溶接対象物間距離12の設定値として19mmが入力されると、選択部5は入力された19mmと記憶されている15mmと20mmとの差を求める。そして選択部5は、20mmの方が差は少ないと判断し、給電部−溶接対象物間距離12の値が20mmである場合に対応した溶接条件を選択して制御部6に出力する。
以上のように、記憶部4内に格納されている複数の溶接条件に対応する距離値のいずれとも入力部3により入力された設定値が異なる場合がある。このような場合、選択部5はこれらの距離値のうち設定値に対して最も差が小さい距離値に対応する溶接条件を選択する。この選択によって制御部6は適した溶接条件を決定して溶接を行うことができる。
次に記憶部4の異なる構成について説明する。以上の説明では記憶部4は複数の溶接条件を記憶している。それに代わって、実験等から予め求めた各々の波形制御パラメータと少なくとも給電部−溶接対象物間の距離値との関係式(演算式)を記憶部4が記憶する。そして、入力部3により入力された給電部−溶接対象物間距離12の設定値に基づいて選択部5が種々の波形制御パラメータを算出し溶接条件を演算して制御部6に出力する。この溶接条件に基づき制御部6が電源部2を制御する。なお、溶接条件はワイヤ10の単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量との少なくともいずれかを含んでいることが望ましい。
このような構成では、種々の給電部−溶接対象物間距離12の値に対応した溶接条件テーブルを記憶部4が記憶する必要がなく記憶容量を少なくすることができる。また、演算を行って溶接条件を求めることができるので、種々の給電部−溶接対象物間距離12の設定値に適した溶接条件を求めて最適な溶接を行うことができる。なお記憶部4が複数の溶接条件と演算式と両方を記憶していて、状況に応じて使い分けてもよい。
本発明のアーク溶接装置は、溶接用チップの給電部から溶接対象物までの距離が変わる場合でも、溶接用チップの給電部から溶接対象物までの距離に応じた溶接条件で溶接を行うことができる。そのため、高品位溶接を可能とし、安定した溶接を実現することができる。特に、消耗電極を自動供給し消耗電極と溶接対象物との間にアークを発生させて溶接を行う溶接装置として産業上有用である。
溶接電流の時間変化の一例を示す図 本発明の実施の形態における溶接装置の概略構成図 本発明の実施の形態におけるワイヤのねらい位置を示す図 本発明の実施の形態における他の溶接用チップの概略構成を示す断面図 図4に示す溶接用チップを用いた場合のワイヤのねらい位置を示す図 図4に示す溶接用チップを用いた場合のワイヤのねらい位置を示す図
符号の説明
1 溶接ユニット
2 電源部
3 入力部
4 記憶部
5 選択部
6 制御部
7 溶接トーチ
8,8A 溶接用チップ
9 母材
10 ワイヤ
11 ワイヤ供給部
12,12A,12B 給電部−溶接対象物間距離
13 外装
14 給電部
14A,15A 貫通孔
15 絶縁部材

Claims (9)

  1. 溶接用のワイヤに給電するための給電部を有する溶接用チップを備えた溶接トーチと、
    前記給電部から溶接対象物までの距離値と、前記ワイヤの単位時間当たりの供給長さと単位時間当たりの供給重量と設定電流との少なくともいずれかと対応付けた複数の溶接条件を記憶する記憶部と、
    前記ワイヤと前記溶接対象物との間に電力を供給する電源部と、
    前記給電部から溶接対象物までの距離の設定値の入力を受け付ける入力部と、
    前記設定値に基づいて、前記記憶部に記憶された複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する選択部と、
    前記選択部が選択した溶接条件に基づいて前記電源部を制御する制御部と、を備えた、
    溶接装置。
  2. 複数の前記溶接条件に対応する前記距離値のいずれとも前記設定値が異なる場合、前記選択部は、前記距離値のうち前記設定値に対して最も差が小さい距離値に対応する溶接条件を選択する、
    請求項1記載の溶接装置。
  3. 前記記憶部は、前記距離値から溶接条件を演算するための演算式をさらに記憶し、
    前記選択部は前記演算式と前記設定値に基づいて、溶接条件を演算して前記制御部に出力する、
    請求項1記載の溶接装置。
  4. 前記溶接用チップは、前記給電部よりも前記溶接対象物側に設けられ、前記ワイヤを挿通するための貫通孔を有する絶縁部材をさらに有する、
    請求項1記載の溶接装置。
  5. 前記記憶部はさらに、前記絶縁部材の前記貫通孔の方向の長さ値を複数の前記溶接条件に対応付けて記憶し、
    前記入力部は前記絶縁部材の前記貫通孔方向の長さの設定値の入力をさらに受け付け、
    前記選択部は前記貫通孔方向の長さの前記設定値に基づき複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する、
    請求項4記載の溶接装置。
  6. 前記記憶部はさらに、前記ワイヤの前記給電部からの突出長さ値と前記溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかを複数の前記溶接条件に対応付けて記憶し、
    前記入力部は前記ワイヤの前記給電部からの突出長さの設定値と前記溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかの入力をさらに受け付け、
    前記選択部は前記ワイヤの前記給電部からの突出長さの設定値と前記入力部から入力された前記溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかに基づき複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する、
    請求項1記載の溶接装置。
  7. 溶接用のワイヤに給電するための給電部を有する溶接用チップを備えた溶接トーチと、
    前記給電部から溶接対象物までの距離値から溶接条件を演算するための演算式を記憶する記憶部と、
    前記ワイヤと前記溶接対象物との間に電力を供給する電源部と、
    前記給電部から溶接対象物までの距離の設定値の入力を受け付ける入力部と、
    前記演算式と前記設定値に基づいて、溶接条件を演算する選択部と、
    前記選択部が演算した溶接条件に基づいて前記電源部を制御する制御部と、を備えた、
    溶接装置。
  8. 溶接用のワイヤに給電するための給電部と、前記給電部よりも前記溶接対象物側に設けられ、前記ワイヤを挿通するための貫通孔を設けられた絶縁部材と、を有する溶接用チップを備えた溶接トーチと、
    前記絶縁部材の前記貫通孔方向の長さ値と対応付けた複数の溶接条件を記憶する記憶部と、
    前記ワイヤと前記溶接対象物との間に電力を供給する電源部と、
    前記絶縁部材の前記貫通孔の方向の長さの設定値の入力を受け付ける入力部と、
    前記貫通孔方向の長さの前記設定値に基づき複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する選択部と、
    前記選択部が選択した溶接条件に基づいて前記電源部を制御する制御部と、を備えた、
    溶接装置。
  9. ワイヤに給電するための給電部を有する溶接用チップを備えた溶接トーチと、
    前記ワイヤの前記給電部からの突出長さ値と前記溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかと対応付けた複数の溶接条件を記憶する記憶部と、
    前記ワイヤと前記溶接対象物との間に電力を供給する電源部と、
    前記ワイヤの前記給電部からの突出長さの設定値と前記溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかの入力を受け付ける入力部と、
    前記ワイヤの前記給電部からの突出長さの設定値と前記入力部から入力された前記溶接用チップの識別情報との少なくともいずれかに基づき、複数の前記溶接条件のうちの1つを選択する選択部と、
    前記選択部が選択した溶接条件に基づいて前記電源部を制御する制御部と、を備えた、
    溶接装置。
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