JPWO2008102744A1 - 樹脂成型体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

タンパク質やペプチド等が樹脂成型体に吸着されることを防ぐために、樹脂成型体に、非イオン性界面活性剤の水溶液を接触させ、その後、該樹脂成型体に放射線を照射するとともに、前記水溶液における前記界面活性剤の濃度を、該界面活性剤の25℃における臨界ミセル濃度の0.05倍〜500倍の範囲とする。

Description

本発明はタンパク質および/またはペプチド処理用として特に好適な樹脂成型体の製造方法に関する。
近年、ポストゲノム研究として、プロテオーム解析研究(プロテオミクス)が注目され始めた。遺伝子産物であるタンパク質は遺伝子よりも疾患の病態に直接リンクしていると考えられることから、タンパク質を網羅的に調べるプロテオーム解析の研究成果は診断と治療に広く応用できると期待されている。
プロテオーム解析が急速に進展しだしたのは、技術的には質量分析装置(mass spectrometer: MS)による高速構造分析が可能となってきたことが大きい。MALDI-TOF-MS (matrix assisted laser desorption ionization time-of-flight mass spectrometry) 等の実用化によって、ポリペプチドのハイスループット超微量分析が可能となり、従来検出し得なかった微量タンパク質までが同定可能となり、疾患関連因子の探索に強力なツールとなってきている。
病態のバイオマーカーや病因関連因子と考えられているペプチドホルモン、インターロイキン、サイトカイン等の生理活性タンパク質の多くは、極微量 (<ng/mL)にしか存在せず。その含有量比は、アルブミンなどの高分子量の高含量成分に比べて、実にナノからピコレベルである。タンパク質の大きさという点では、タンパク質全種類の70%以上は分子量60kDa以下であり、上記の極微量なバイオマーカータンパク質はいずれもこの領域に含まれる場合がほとんどである。
ところで、タンパク質を取り扱う場合、生化学の分野でとりわけ良く用いられる各種分析器具の樹脂基材表面へのタンパク質の非特異吸着が常に問題となる。この基材表面への非特異吸着は、タンパク質の減少による分析結果のバラツキを引き起こすだけではなく、分析対象であるタンパク質のロスといった重大な問題を引き起こすので、非特異吸着を防ぐ必要がある。一般的に非特異吸着によるタンパク質の減少率は溶液中のタンパク質の総濃度に依存し、タンパク質の総濃度が低いほどタンパク質の減少率が大きくなる。特に上述のようにプロテオーム解析において病因関連の微量成分を質量分析で分析する場合、既存の前処理装置には非特異吸着を抑制する処理が施したものがない。そのため、検出を阻害する成分を除外して得られる分画液のタンパク質の総濃度は極めて低く、微量バイオマーカータンパク質の非特異吸着による減少・ロスが問題となっている。
このようなタンパクやペプチドの付着によるロスの問題に対して、大きく分けて二通りの対策がある。一つは吸着を抑制する化合物を生体成分溶液に添加する方法、もうひとつは樹脂基材表面の生体成分非吸着処理である。前者の代表的な方法として、ブロッキング剤を添加する方法がある。ブロッキング剤にはアルブミンやカゼインの溶液が用いられ、競争吸着により有用生体成分の吸着を抑制する方法である。競争吸着であるためにブロッキング剤濃度は有用生体成分の濃度より高くするのが一般的である。したがって、分析用途ではブロッキング剤が分析を阻害したり、少量の添加でも生体成分が構造変化する危険性がある。ブロッキングの他に界面活性剤、無機塩類や有機溶媒を添加する方法もあるが、これもブロッキング剤と同様に分析系の阻害や生体成分の構造変化に伴う変性が問題となる。
一方、基材表面の非吸着処理として一般的なものは、基材表面の親水化処理である。親水化処理にはいくつかの方法がある。例えば基材へ親水性化合物、例えば2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン共重合体(以下MPCと略記)をコーティング処理により導入する方法が特許文献1に記載されている。また、親水性化合物をグラフト処理により導入する方法が特許文献2〜6に記載されている。リアクティブイオンエッチング処理、プラズマ処理やイオンクラスタービーム処理のように、基材表面へ親水性の官能基を直接生成させる方法もある。
しかしながら、従来の基材表面処理では、かかる処理を施した基材が、高濃度のタンパクやペプチドの溶液と接触した場合には生体成分の吸着を抑制する効果が認められるが、低濃度の生体成分を含有する溶液と接触した場合には依然として吸着による生体成分の減少やロスが発生し、課題解決には未だ十分といえるレベルのものではなかった。
さらに親水性高分子によるコーティング処理による手法は、処理された基材に対して、さらに親水性高分子溶液を用いた溶媒が接触した場合、コーティングが剥離するなどして親水性が低下することが懸念される。また、分析や分離等の処理装置においては、溶出した親水性高分子が後の分析の阻害因子となりうることが懸念される。
親水性高分子グラフトによる親水化は、グラフト量に比例して親水性が向上するが、処理する親水性高分子溶液の濃度が高くなると親水性高分子同士で三次元的に架橋してしまうために親水性高分子の運動性が低下してしまい、生体成分の付着抑制効果が低くなるという問題がある。更に、特許文献6に記載の方法では低塩濃度という、よりタンパク質吸着が起こりやすい条件において十分な効果を発揮できない。
また、リアクティブイオンエッチング処理、プラズマ処理、およびイオンクラスタービーム処理は、基材の外表面や板状基材の片面などを簡便に親水化することができるが、プラズマやイオンクラスタービームなどの影になる部分を親水化することが難しい。そのため、複雑な形状をした成型体を1回の処理で親水化するのには適していない。また、基材の生体成分の吸着特性は、生体成分と接触する部分の表面状態に依存する。一般的には、表面の親水性が高いほど、さらに表面に固定化された親水性分子の運動性が高いほど、生体成分の基材表面への吸着は抑制される。運動性の高い親水性分子は、その分子運動によって、タンパク質や血小板などの生体成分を排除していると考えられている。リアクティブイオンエッチング処理、プラズマ処理、およびイオンクラスタービーム処理による親水化は、基材表面に水酸基などの親水性官能基が生成されることによる、すなわち親水性高分子の基材表面への導入による親水化と比較して、親水性分子の運動性が低い。そのため、生体成分の付着抑制効果は低く好ましくない。さらに、処理中に高温になる場合があるので基材が変性することもあるため好ましくない。
このように、タンパクまたはペプチドの吸着抑制処理の技術が確立されていないために、吸着の少ない樹脂成型体は未だ世の中にない。
特表2002−542163号公報 特開2003−130882号公報 特開昭58−40323号公報 特許第3297707号公報 特開昭61−225653号公報 国際公開第06/025352号パンフレット
上述のとおり、臨床プロテオーム解析など極微量の生体物質を操作する分野において、成型体表面に対するタンパクまたはペプチドの非特異吸着によってタンパク質をロスし、安定した処理・分析ができないという問題がある。安定した処理・分析を行うために、基材表面へのタンパク質の非特異吸着を抑制することが必須であり、本分野にてとりわけよく使用されるポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどの樹脂成型体への吸着抑制技術を提供することが課題である。
上記課題を解決するために、本発明では以下のいずれかの手段を採用する。
(1)樹脂成型体に、非イオン性界面活性剤の水溶液を接触させる工程と、前記水溶液を接液させた樹脂成型体に放射線を照射する工程とを有し、前記水溶液における前記界面活性剤の濃度が、該界面活性剤の25℃における臨界ミセル濃度の0.05倍〜500倍の範囲である樹脂成型体の製造方法。
(2)前記水溶液が水溶性無機塩類を50mmol/L〜300mmol/Lの濃度で含むものである、前記(1)に記載の樹脂成型体の製造方法。
(3)前記界面活性剤が式1で表されるものである、前記(1)または(2)に記載の樹脂成型体の製造方法。
Figure 2008102744
(4)Rの炭素数が2である、前記(3)に記載の樹脂成型体の製造方法。
(5)nの数が5〜80である、前記(3)または(4)に記載の樹脂成型体の製造方法。
(6)Rの炭素数が5〜25である、前記(3)〜(5)のいずれかに記載の樹脂成型体の製造方法。
(7)RがR−A−であり、Rの炭素数が7〜10である、前記(3)〜(6)のいずれかに記載の樹脂成型体の製造方法。
(8)前記界面活性剤のHLBが10以上である、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の樹脂成型体の製造方法。
本発明により、生体成分、とりわけタンパク質およびペプチドを表面に吸着しにくい樹脂成型体を得ることができる。そして、かかる樹脂成形体によれば、分析の目的とするタンパク質等の損失を少なくできる。
本発明によって製造される樹脂成型体は、タンパク質および/またはペプチドの処理に好適に用いられる。ここでいう処理とは、とりわけ、生化学、生物学、分析化学、農林水産業、食品、医学、薬学などの分野で行われる、タンパク質および/またはペプチドを取り扱う操作を意味し、単にタンパク質および/またはペプチド、またはそれらを含有する溶液の保管・保存・採取・分注にとどまらず、反応・分析・分離・精製・濃縮・乾燥などの操作も含まれる。従って、成型体の形状は特に限定されず、糸、中空糸、繊維、編み地、フィルム、平膜、中空糸膜、粒子、チューブ、ロッド、容器など目的・用途に合わせた多様な形状をしていて良い。
樹脂の種類は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのビニル系ポリマーまたはアクリル系ポリマー、ナイロンなどのポリアミド系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのポリエステル系ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフロリド、パーフルオロポリマーなどのフッ素系ポリマー、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、シリコン樹脂、天然ゴム、セルロース、酢酸セルロースなどから適宜選択される。また、上記ポリマーからなる共重合体や、上記ポリマーをブレンドしてなる樹脂でも良い。
本発明において樹脂の重量平均分子量、数平均分子量、分子量多分散度や結晶性は特に限定されず、成型できるものであれば何でも良い。成型体は樹脂のみから構成されていても良く、樹脂が表面に局在している成型体でも良い。
上記のような樹脂成形体が、例えばタンパク質の処理に用いられるが、タンパク質は、水に溶解しているとき、親水性のドメインがタンパク質分子の表面に存在し、疎水性ドメインがタンパクの内部に存在している。そして、タンパク質が疎水性の基材に接触すると内部の疎水性ドメインが表面に露出し、疎水性相互作用により基材に吸着すると考えられる。したがって、タンパク質の吸着を抑制するためには基材表面の親水化が有効である。
そのため、本発明においては、上記のような樹脂成形体を、非イオン性界面活性剤の水溶液に接液させ、当該樹脂成型体表面に該界面活性剤を物理化学的に吸着させる。なお、本発明において接液とは、樹脂成型体の表面に、該界面活性剤の水溶液を接触させることをいう。その方法は特に限定されず、樹脂成型体を該水溶液中に浸漬する方法、該水溶液を成型体に噴霧する方法などが含まれるが、均一に処理できるという点で樹脂成型体を該水溶液中に浸漬する方法が好ましい。
本発明において、非イオン性界面活性剤は1〜100℃の温度範囲で水溶性であることが必須である。界面活性剤が水溶液中で沈殿を生じるものでなければよく、ミセルやリポゾームなどのナノスフェアまたはミクロスフェアとして溶存していても良い。
非イオン性界面活性剤としては、式1で表される有機化合物を例示できる。
Figure 2008102744
これらの非イオン性界面活性剤は、水溶液にして樹脂成型体に接触させることで、疎水性のRセグメント介して該樹脂成型体の表面に吸着される一方、該表面を親水性のポリオキシアルキレンセグメント(ORにより親水化する。また、ポリオキシアルキレンセグメント(ORは、タンパク質溶液中に伸展することになるので、親水化の効果に加えて、親水性高分子鎖のミクロブラウン運動による排除体積効果も発現する。そのため、本発明によって得られた樹脂成型体はタンパク質吸着抑制効果を発揮することができる。
タンパク質やペプチドなどの非吸着性は、放射線照射前に物理化学的に吸着し、放射線照射によって化学的に固定化される非イオン性界面活性剤の量に依存する。そのため、接液の工程において、該非イオン性界面活性剤の吸着量を適切に制御することが重要である。
界面活性剤の吸着量を決める因子の一つが、HLB(親水性親油性バランス)である。ここでいうHLBは、グリフィン法により化学構造から理論的に以下のようにして算出することができる。なお、下記式における水溶性化合物の親水性部分とは、(1)式の場合(OR−ORのセグメントをさす。
Figure 2008102744
HLB理論値は、低すぎると親水性が不足して水に対する溶解性が低下し、高すぎると親油性が不足して樹脂成型体表面に対する吸着性が低下する。そのため、HLBは10以上、20以下であることが好ましく、とりわけ12以上、19以下の範囲であることが最も好ましい。
また、式1に示す非イオン性界面活性剤は、親水性のポリオキシアルキレンセグメントと疎水性のRセグメントのバランスにより、水に対する溶解性及び水中での溶存状態が決まる。Rの化学構造は、炭素数が1〜30の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、またはR−A−(但し、Rは炭素数1〜18の直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基、Aはフェニレン基)であれば特に限定されないが、炭素数が少ないと樹脂表面との相互作用が弱くなり、炭素数が多いと室温での水溶性が低下する。そのため、Rの炭素数は5〜25が好ましい。また、RがR−A−の場合、上記理由に加えて入手の点で、Rの炭素数が7〜10であることが好ましい。
ポリオキシアルキレンセグメントの重合度は、短かすぎると室温での水溶性が低下し、長すぎると樹脂表面との相互作用が弱くなることから、nは1〜100が好ましい。中でも上限としては80以下が好ましく、さらには50以下が好ましい。一方、下限としては5以上がより好ましい。
ポリオキシアルキレンセグメントのアルキレン鎖Rの炭素数は2または3であり、ポリオキシアルキレンはポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンである。特に水との親和性が高いという点でポリオキシエチレンが好ましい。
ポリオキシアルキレン鎖の末端であるRは、H基、CH基またはCHCH基であり、親水性が最も高いH基が最も好ましい。
上記式1においてRがR−A−の場合、Rとポリオキシアルキレンセグメントは、フェニレン基Aのどの位置に結合していても良いが、安定性が高く、合成しやすいという点で1,4位のパラ置換体であることが最も好ましい。フェニレン基Aにおいて、Rとポリオキシアルキレンセグメントが結合していない位置は、水溶性を変化させないのであれば他の置換基で置換されていても良い。
式1で表される非イオン性界面活性剤の具体例としては、Triton X-45、Triton X-100、Triton X-114、Triton X-165、Triton X-200、Triton X-305、Triton X-405、Triton X-705、Triton N-60、Triton N-101、Triton N-111、Triton N-150、Polyoxyethylene(8)Octylphenyl Ether、Polyoxyethylene(9)Octylphenyl Ether、Polyoxyethylene(10)Octylphenyl Ether、Polyoxyethylene (5)Nonylphenyl Ether、Polyoxyethylene (10)Nonylphenyl Ether、Polyoxyethylene (15)Nonylphenyl Ether、Polyoxyethylene (20)Nonylphenyl Etherが挙げられる。なお、これらは、式1におけるRがR−A−のものであって、Rの炭素数が8または9、ポリオキシアルキレンセグメント(ORにおける繰り返し数nが10〜70、同セグメントにおけるアルキレン鎖Rの炭素数が2、RがHである。また、Rとポリオキシアルキレンセグメントは、フェニレン基に対して1,4位のパラ位に結合している。
また、別の非イオン性界面活性剤の具体例としては、Brij30、Brij35、Brij56、Brij58、Brij78、Brij97、Brij98、Polyoxyethylene(6)Decyl Ether、Polyoxyethylene(9)Decyl Ether、Polyoxyethylene(12)Decyl Ether、Polyoxyethylene(20)Cetyl Ether、Polyoxyethylene(10)Dodecyl Ether、Polyoxyethylene(23)Lauryl Ether、Polyoxyethylene (7)Oleyl Ether、Polyoxyethylene (10)Oleyl Ether、Polyoxyethylene (20)Oleyl Ether、Polyoxyethylene (50)Oleyl Ether、Polyoxyethylene (4)Stearyl Ether、Polyoxyethylene (20)Stearyl Etherが挙げられる。なお、これらは、式1におけるRの炭素数が10〜18、ポリオキシアルキレンセグメント(ORにおける繰り返し数nが6〜23、同セグメントにおけるアルキレン鎖Rの炭素数が2、RがHであるものである。
このような非イオン性界面活性剤は、樹脂表面に吸着させる際、水溶液における濃度が低すぎると吸着抑制効果を発揮するだけの絶対量が不足し、高すぎると過剰量の界面活性剤が表面に蓄積し、ラジカルが表面に結合する反応効率を低下させ易いだけでなく、ポリオキシアルキレンセグメントの排除体積効果が有効に機能しにくい。そのため、水溶液における濃度は、当該非イオン性界面活性剤の臨界ミセル濃度の0.05倍〜500倍の範囲であることが好ましく、とりわけ0.1倍〜200倍の範囲であることが最も好ましい。
ここでいう臨界ミセル濃度は、例えば以下のようにして評価することができる。
[測定条件]
測定装置:CBVP−A3;協和界面科学株式会社製(または、同一条件にて同一の結果が得られる装置であれば問題ない。)
試験室温度:25℃
試験室湿度:60%
プレート:白金プレート
この条件で表面張力を測定し、得られた表面張力を、水溶性非イオン性界面活性剤の濃度(対数濃度)に対してプロットした図において、表面張力が一定となる最も低い濃度(臨界ミセル濃度)を求める。
また、かかる水溶性非イオン性界面活性剤濃度は、同じ理由から、0.001重量%以上1重量%以下であることが好ましく、とりわけ0.01重量%以上、1重量%以下であることが最も好ましい。
さらに、本発明の製造方法においては、放射線を使って水溶性非イオン性界面活性剤を樹脂成型体表面に結合させるため、該界面活性剤の水溶液中に、水溶性無機塩類を共存させるのが好ましい。水溶性無機塩類は、前記界面活性剤と樹脂成型体表面との疎水性相互作用を強める効果がある。水溶性無機塩類は特に限定されず、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、鉄、亜鉛の塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩などが好ましく用いられる。水溶性無機塩類の濃度は特に限定されるものではないが、低すぎると該界面活性剤と樹脂成型体表面との疎水性相互作用を強める効果が低下し、高すぎると該界面活性剤の溶解性を低下させる。そのため、水溶液に対して、50mmol/L以上、300mmol/L以下であることが好ましく、100mmol/L以上、300mmol/L以下であることが最も好ましい。
続いて、本発明においては、上述したように樹脂成形体表面に吸着させた非イオン性界面活性剤を、化学的に当該樹脂成型体表面に結合させる。結合は放射線を用いて行う。すなわち、上述の水溶液に接液した後の樹脂成形体の表面に放射線を照射することで、樹脂成形体と上述の界面活性剤とを結合させる。放射線のエネルギーにより、水中で活性なヒドロキシラジカルが発生し、このラジカルが樹脂または該水溶性非イオン性界面活性の水素を引き抜いて新たなラジカルを発生させ、ラジカル反応を連鎖的に進行させ、樹脂成形体表面での結合が起こる。
放射線としては、α線、β線、γ線、X線、紫外線、電子線などが用いられる。特に、γ線などの電磁波線や電子線は、近年は簡便さの点から滅菌などに多く採用されており好適に用いられる。放射線量は表面への結合の効率と樹脂基材の劣化防止の点から0.01kGy以上100kGy以下の範囲で行うことが好ましく、0.1kGy以上50kGy以下の範囲、特に0.5以上、40kGy以内で行うことが最も好ましい。
これらの工程によって、非イオン性界面活性剤は、共有結合によって樹脂成型体表面に化学的に結合する。従って、界面活性剤が溶出せず、吸着抑制効果が持続するという特徴を有する表面が得られる。
樹脂成型体の表面に結合した上記界面活性剤は化学構造の分析により検出される。これは成型体表面が樹脂のみから成るのに対して、該界面活性剤がポリオキシアルキレン基を有することを利用するものである。例えば、TOF−SIMS(飛行時間型二次イオン質量分析)により、ポリアルキレンオキシド基特有のイオンフラグメントを検出することが可能である。また、該界面活性剤がフェニレン基を有する場合、ATR−IRスペクトルの1100〜1300cm−1の炭素−酸素結合に起因するシグナルはポリプロピレンやポリスチレンなどの樹脂には見られない特有のシグナルである。
以下実験例にて本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲がこれらの実験例にのみ限定されるものではない
<β-ミクログロブリンを用いた吸着性能の評価方法>
基材表面に対するタンパク質の吸着評価について、ヒトβ-ミクログロブリン(SIGMA販売、Cat.No.M4890)(以下、β2-MGと略記)の溶液で吸着試験を行う場合について説明する。
β2-MGを500ng/ml、ヒト血清アルブミン(SIGMA販売、Cat.No.A1653)(以下、HSAと略記)を500ng/mlに調整した25 mmol/L重炭酸アンモニウム水溶液(pH 8.2)をタンパク質溶液(以下、タンパク質溶液Aとする)として用いた。タンパク質溶液A中のタンパク質は、調製に使用した容器にも吸着するので、タンパク質溶液を調製するのに使用する容器は、予めウシ血清アルブミン(ナカライテスク販売、Cat.No.01863-35)(以下、BSAと略記)でブロッキングした容器を用いた。容器のブロッキング操作は、1%のBSAのリン酸緩衝生理食塩水(以下、PBSと略記)溶液中に遠沈管(Greiner Bio-One GmbH製、CELLSTAR TUBES、15mL)を30分放置した後、かかる遠沈管をPBSで3回、蒸留水で3回洗浄することによって行った。このようにブロッキングした遠沈管で調製したタンパク質溶液Aを以下のように吸着実験に用いた。
樹脂成型体としての試験管にタンパク質溶液Aを100μl加えて、26℃で1時間放置した。1時間後に試験管内のタンパク溶液を採取し、1%のBSAのPBS溶液で10倍に希釈した溶液をβ2-MG濃度(c)の測定に用いた。樹脂試験管に分注する前のタンパク質溶液Aについてもβ2-MG濃度(b)を測定した。
β2-MG濃度(b)の測定はβ2-MG測定キット(和光純薬工業発売 グラザイムβ2-microgloblin EIA TEST, Code.305-11011)にて、キット添付のマニュアルに従って行った。添付マニュアルの一部を改良し、1%のBSAのPBS溶液で30分予めブロッキングした反応容器を最初の反応時に用いた。タンパク質の吸着率(a)は下式により算出し、吸着率が50%以下である場合を非吸着表面とした。
Figure 2008102744
<臨界ミセル濃度の測定方法>
[測定条件]
測定装置:CBVP−A3(協和界面科学株式会社製)
試験室温度:25℃
試験室湿度:60%
プレート:白金プレート
容器に非イオン性界面活性剤の水溶液を入れて、CBVP−A3の添付マニュアルに従って表面張力を測定した。様々な濃度の非イオン性界面活性剤について、同様に表面張力測定を行い、各表面張力の値を、非イオン性界面活性剤の濃度(対数濃度)に対してプロットし、表面張力が一定となる最も低い濃度を求めることによって、非イオン性界面活性剤の臨界ミセル濃度を求めた。
(実験例1)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polypropylene Round-Bottom Tube」)を、0.001、0.01、0.1および1%の濃度のTriton X-100(和光純薬販売、Cat No.168-11805)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、γ線照射した。γ線の吸収線量は25kGyであった。試験管を水溶液から取り出して、流水500mlで3回洗浄し室温で風乾した。これらの試験管のうち各濃度3本ずつをヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。条件を表1に、結果を表2に示す
(実験例2)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polypropylene Round-Bottom Tube」)を、0.0001、0.001、0.001、0.01および0.1%の濃度のpolyoxyethylene (10)nonylphenyl ether(和光純薬販売 Cat No.320-33722)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例3)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、0.001、0.01、0.1および1%の濃度のTriton X-100(和光純薬販売 Cat No.168-11805)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例4)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、0.001、0.01、0.1、1、2および5%の濃度のTritonX-705(SIGMA販売 Cat No.X70570-100ML)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例5)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、0.0001、0.001、0.01、0.1および1%の濃度のTritonX-405(SIGMA販売 Cat No.X405-100ML)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例6)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、0.01、0.1、1、2、および5%の濃度のTriton X-45(SIGMA販売 Cat No.X45-100ML)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例7)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、0.0001、0.001、0.01、0.1および1%の濃度のBrij 58(SIGMA販売 Cat No.P5884-100G)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例8)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polypropylene Round-Bottom Tube」)を、0.0001、0.001、0.01、および0.1%の濃度のBrij 58(SIGMA販売 Cat No.P5884-100G)水溶液100mlに各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例9)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、100、200および300mmol/Lの塩化ナトリウムを含む0.1% Triton X-100(和光純薬販売 Cat No.168-11805)水溶液100mlにそれぞれ各5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例10)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)を、100、200および300mmol/Lの塩化ナトリウムを含む0.1% Triton X-305(SIGMA販売 Cat No.X305-500ML)水溶液100mlにそれぞれ5本ずつ浸漬し、実験例1同様に処理し、ヒトβ2-MG吸着試験に供した。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例11)
Triton X-15(SIGMA販売 Cat No.X15-500ML)の水溶液を調製しようとしたが溶解しなかったので、実験例1と同様の樹脂製試験管のγ線処理ができなかった。
(実験例12)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polypropylene Round-Bottom Tube」)5本を、0.01% Triton X-100水溶液100mlに浸漬した。γ線照射はせずに、試験管を、実験例1のγ線照射後の後処理と同様に処理した。これらの試験管のうち3本をヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例13)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)5本を、0.01% Triton X-100水溶液100mlに浸漬した。γ線照射はせずに、試験管を、実験例1のγ線照射後の後処理と同様に処理した。これらの試験管のうち3本をヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例14)
特許文献6に記載の方法に従って、樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polyprpylene Round-Bottom Tube」)5本を臨界ミセル濃度の存在しないポリビニルアルコール(ポバール205、クラレ製)0.1% 水溶液100mlに浸漬し、γ線照射した。γ線の吸収線量は25kGyであった。樹脂試験管をポリビニルアルコール水溶液から取り出して流水500mlで洗浄し、70℃のオーブンで1時間乾燥した。これらの試験管のうち3本をヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例15)
特許文献6に記載の方法に従って、樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」5本を臨界ミセル濃度の存在しないポリビニルアルコール(ポバール205、クラレ製)0.1% 水溶液100mlに浸漬し、γ線照射した。γ線の吸収線量は25kGyであった。樹脂試験管をポリビニルアルコール水溶液から取り出して流水500mlで洗浄し、70℃のオーブンで1時間乾燥した。これらの試験管のうち3本をヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例16)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polypropylene Round-Bottom Tube」)5本を流水500mlで洗浄し、室温で風乾した。これらの試験管のうち3本をヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。条件を表1に、結果を表2に示す。
(実験例17)
樹脂製試験管(BECTON DICKINSON製「5ml Polystyrene Round-Bottom Tube」)5本を流水500mlで洗浄し、室温で風乾した。これらの試験管のうち3本をヒトβ2-MG吸着試験に供し、吸着率の平均値を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2008102744
Figure 2008102744
表1、2から明らかなように、ヒトβ2-MG吸着試験の結果、本発明の場合は比較例に比してヒトβ2-MG吸着量が少なく、微量生体成分の吸着抑制、高率回収に効果的である。
本発明の製造方法は、微量のタンパクおよび/またはペプチド等を処理・分析する際の吸着ロスを防ぐという意味で非常に有用なものであり、特にプロテオーム解析などに用いれば医学、特にヒトの病気の発見に寄与する。

Claims (8)

  1. 樹脂成型体に、非イオン性界面活性剤の水溶液を接触させる工程と、前記水溶液を接液させた樹脂成型体に放射線を照射する工程とを有し、前記水溶液における前記界面活性剤の濃度が、該界面活性剤の25℃における臨界ミセル濃度の0.05倍〜500倍の範囲である樹脂成型体の製造方法。
  2. 前記水溶液が水溶性無機塩類を50mmol/L〜300mmol/Lの濃度で含むものである、請求項1に記載の樹脂成型体の製造方法。
  3. 前記界面活性剤が式1で表されるものである、請求項1または2に記載の樹脂成型体の製造方法。
    Figure 2008102744
  4. の炭素数が2である、請求項3に記載の樹脂成型体の製造方法。
  5. nの数が5〜80である、請求項3または4に記載の樹脂成型体の製造方法。
  6. の炭素数が5〜25である、請求項3〜5のいずれかに記載の樹脂成型体の製造方法。
  7. がR−A−であり、Rの炭素数が7〜10である、請求項3〜6のいずれかに記載の樹脂成型体の製造方法。
  8. 前記界面活性剤のHLBが10以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂成型体の製造方法。
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