JPWO2008090835A1 - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

メッキ下地面とするための粗化処理によって得られる粗化面の表面粗さが低粗度で、かつ、該粗化処理の際に同時になされるデスミア処理においてスミアが残存することなく除去され得る層間絶縁層を形成し得る多層プリント配線板の製造方法及び該方法に使用する接着フィルムを提供する。回路基板にラミネートすることで多層プリント配線板の層間絶縁層として使用する接着フィルムを、支持体層上に第1の硬化性樹脂組成物による被メッキ層及び第2の硬化性樹脂組成物による接着層をこの順に設けた構成にし、第1の硬化性樹脂組成物はその層(厚み40μm)に多層プリント配線板の製造工程での硬化工程及び粗化工程と同じ処理を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%未満となる組成物とし、第2の硬化性樹脂組成物は、その層(厚み40μm)に多層プリント配線板の製造工程での硬化工程及び粗化工程と同じ処理を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%以上10質量%以下となる組成物とする。また、被メッキ層の厚みをXμm、接着層の厚みをYμmとした場合に、X及びYが、10μm≦X+Y≦100μm、1μm<X及び1μm<Yの条件を全て満たすようにする。

Description

本発明は多層プリント配線板の製造方法及び該製造方法に使用される接着フィルムに関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化が進み、多層プリント配線板は、電子部品の実装密度を向上させるため、導体配線の微細化が進んでいる。このような中、多層プリント配線板の製造方法としては、回路形成された導体層と絶縁層(層間絶縁層)を交互に積み上げていくビルドアップ方式が広く用いられており、該ビルドアップ方式における微細な導体配線の形成には、通常アディティブ工法が採用され、特にセミアディティブ工法が主流となっている。
セミアディティブ工法においては、一般に、アルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化工程を経て、絶縁層表面に粗化面を形成させ、該粗化面にパラジウム触媒を付与後、無電解メッキによりシード層が形成される。次に、配線パターン以外の部分にメッキレジストを形成し、電気メッキにて配線を形成した後に、レジストを溶解剥離し、最後にエッチングにより不要なシード層部分を除去して配線パターンが形成される。
ここでセミアディティブ工法におけるシード層のエッチング除去工程では、配線パターン部分も同時に溶解除去される。従って、絶縁層の表面粗さが大きい場合には、無電解メッキにより形成されるシード層のアンカーの深さが増すため、結果的にエッチング除去工程において配線パターンの溶解がより顕著化し、プリント配線板の信頼性低下の問題を引き起こすことになる。すなわち、微細配線化を達成するには、絶縁層の粗化後の表面粗さを十分に小さくすることが重要となる。
一方、上記セミアディティブ工法におけるアルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化工程は、絶縁層にレーザー等によりビアホール等を形成する際に発生するスミアを溶解除去する工程(デスミア工程)も兼ねている。しかしながら、本発明者等の研究によれば、絶縁層の表面粗さを小さくするために、粗化されにくい樹脂組成物を採用した場合には、一般に該スミアも溶解されにくく、ビアホール底に残存するスミアによる導通不良等により歩留まりの低下が懸念されることが分かった。
従って、多層プリント配線板の配線パターンの微細化のためには、アルカリ性過マンガン酸水溶液の粗化処理において、絶縁層表面は低粗度となり、かつビア底のスミアの除去性に優れることが望まれるが、これまで、このような性質の相反する課題をともに解決できる多層プリント配線板の製造方法または絶縁材料は開発されていない。
一方、接着フィルムを複層化し、各層に異なる機能を持たせる技術が知られている。例えば、特許文献1には硬化後に絶縁層表面を構成する層に粗化成分またはメッキ触媒を含有させた、2層の樹脂組成物層からなる接着フィルムが開示されている。また特許文献2には、メッキ強度と低熱膨張率を両立させるため、硬化後に絶縁層表面を構成する樹脂組成物層のシリカ含量が40重量%未満であり、内層回路基板側の樹脂組成物層のシリカ含量が40重量%以上である、2層の樹脂組成物層からなる接着フィルムが開示されている。
特開平11−87927号公報 国際公開03/047324号パンフレット
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、多層プリント配線板を構成する絶縁層において、メッキ下地面とするための粗化処理によって得られる粗化面の表面粗さが低粗度で、かつ、該粗化処理の際に同時になされるデスミア処理においてスミアが残存することなく除去することが可能な多層プリント配線板の製造方法及び該製造方法に使用する接着フィルムを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、接着フィルムに設ける硬化性樹脂組成物による絶縁層を、メッキ導体層がその表面に形成される被メッキ層と回路基板との接着を司る接着層とに機能分離して設計し、被メッキ層は多層プリント配線板の製造における硬化工程及び粗化工程と同条件の処理を施した場合の質量減少率を特定範囲に設定した硬化性樹脂組成物で構成し、接着層は多層プリント配線板の製造における硬化工程及び粗化工程と同条件の処理を施した場合の質量減少率を被メッキ層より大きい特定範囲に設定した硬化性樹脂組成物で構成すれば、ビルドアップ方式による多層プリント配線板の製造工程において、アルカリ性過マンガン酸水溶液での粗化処理により、絶縁層表面の低粗度化とデスミア処理でのスミア除去の効率化が同時に達成されることを知見し、該知見に基いて更に研究を進めることにより、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)支持体層、該支持体層上に第1の硬化性樹脂組成物により形成された被メッキ層、及び該被メッキ層上に第2の硬化性樹脂組成物により形成された接着層を有する接着フィルムを、回路基板の片面又は両面に接着層を回路基板側にしてラミネートするラミネート工程、被メッキ層及び接着層を硬化処理して絶縁層を形成する硬化工程、絶縁層に穴あけする穴あけ工程、及び該絶縁層をアルカリ性過マンガン酸水溶液により粗化処理する粗化工程、を少なくとも経る多層プリント配線板の製造方法であって、
前記接着フィルムが、被メッキ層の厚みをXμm、接着層の厚みをYμmとした場合に、X及びYが、10μm≦X+Y≦100μm、1μm<X及び1μm<Yの条件を全て満たす接着フィルムであり、
前記被メッキ層を構成する第1の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、前記と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%未満となる組成物であり、
前記接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、前記と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%以上10質量%以下となる組成物である、多層プリント配線板の製造方法、
(2)接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物の質量減少率が5質量%以上10質量%以下である、上記(1)記載の多層プリント配線板の製造方法、
(3)粗化工程後の絶縁層の表面粗さ(Ra値)が400nm以下である、上記(1)記載の多層プリント配線板の製造方法、
(4)粗化工程が粗化処理の前に膨潤液による膨潤処理を含む、上記(1)または(2)記載の方法、
(5)ラミネート工程又は硬化工程後に支持体層を除去する工程、粗化された絶縁層の表面にメッキにより導体層を形成する工程、及び導体層に回路形成する工程をさらに含む、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法、
(6)支持体層、該支持体層上に第1の硬化性樹脂組成物により形成された被メッキ層、及び該被メッキ層上に第2の硬化性樹脂組成物により形成された接着層を有する接着フィルムであり、回路基板の片面又は両面に接着層を回路基板側にしてラミネートするラミネート工程、被メッキ層及び接着層を硬化処理して絶縁層を形成する硬化工程、絶縁層に穴あけする穴あけ工程、及び該絶縁層をアルカリ性過マンガン酸水溶液により粗化処理する粗化工程、を少なくとも経る多層プリント配線板の製造に使用される接着フィルムであって、
被メッキ層の厚みをXμm、接着層の厚みをYμmとした場合に、X及びYが、10μm≦X+Y≦100μm、1μm<X及び1μm<Yの条件を全て満たし、
前記被メッキ層を構成する第1の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、多層プリント配線板の製造と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%未満となる組成物であり、
前記接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、多層プリント配線板の製造と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%以上10質量%以下となる組成物である、接着フィルム、
(7)接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物の質量減少率が5質量%以上10質量%以下である、上記(6)記載の接着フィルム、
(8)粗化工程後の絶縁層の表面粗さ(Ra値)が400nm以下となる、上記(6)記載の接着フィルム、
(9)第1及び第2の硬化性樹脂組成物がともにエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤を含有する組成物である、上記(6)又(7)記載の接着フィルム、及び
(10)エポキシ樹脂硬化剤がフェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、又はシアネートエステル化合物である上記(9)記載の接着フィルム、
に関する。
本発明によれば、アルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理において、絶縁層表面は低粗度となり、かつビア底のスミアの除去性に優れる多層プリント配線板の製造方法及び該方法に使用される接着フィルムが提供される。従って、本発明によれば、微細配線化と信頼性に優れた多層プリント配線板を製造することができる。
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明の多層プリント配線板用の接着フィルムは、支持体層、該支持体層上に形成された被メッキ層及び該被メッキ層上に形成された接着層を少なくとも含む多層フィルムからなり、回路基板にラミネートして(回路基板に接着層を接着して)、回路基板と一体化した後、被メッキ層及び接着層を硬化させることで得られる硬化層(絶縁層)が多層プリント配線板における層間絶縁層として使用されるものである。
<支持体層>
本発明の接着フィルムにおいて、被メッキ層及び接着層は、後述のとおり、共に硬化性樹脂を主体成分とする硬化性樹脂組成物で構成される。したがって、支持体層はかかる硬化性樹脂組成物の層である被メッキ層及び接着層の支持体としての役割を果たす。
支持体層には、例えば、プラスチックフィルムが使用され、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリイミド等の種々のプラスチックフィルムの使用が可能である。また、離型紙や銅箔等の金属箔を用いてもよい。なお、銅箔を支持体として使用する場合は、塩化第二鉄、塩化第二銅等のエッチング液でエッチングすることにより除去することができる。これらの中でも、コストや汎用性等の点から、プラスチックフィルムが好ましい。
本発明における支持体層は、本発明の接着フィルムを回路基板にラミネートした後に、或いは、該ラミネート後の被メッキ層及び接着層の硬化処理による絶縁層の形成後に、除去される。絶縁層形成後に支持体層を接着フィルムから除去すれば、被メッキ層及び接着層の硬化工程でのゴミ等の付着を防ぐことができる。また、絶縁層形成後に支持体層を接着フィルムから除去する場合、支持体層には予めシリコン系離型フィルム層を設けるなどの離型処理が施される。また、支持体層には予めマット(mat)処理やコロナ処理を施してあってもよい。
本発明の接着フィルムにおいて、支持体層の厚みは特に限定されないが、通常10〜150μmであり、好ましくは25〜50μmの範囲で用いられる。
<被メッキ層>
本発明において、被メッキ層は硬化性樹脂を主体成分とする硬化性樹脂組成物(以下、「第1の硬化性樹脂組成物」ともいう。)からなり、接着フィルムを回路基板にラミネートした後(すなわち、接着層を回路基板に接着させた後)、接着層とともに硬化処理されることにより、多層プリント配線板における層間絶縁層として機能する絶縁層となり、その表面がメッキで形成する導体層(配線用の導体層)の下地面となる。そして、メッキで形成する導体層(配線用の導体層)との密着力を高めるために、絶縁層には定法に従ってアルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理が施される。被メッキ層を構成する当該第1の硬化性樹脂組成物は、測定条件として層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、多層プリント配線板の製造条件と同じ硬化工程(樹脂組成物層を硬化し絶縁層とする)及び粗化工程を施した場合の該絶縁層の粗化による質量減少率が3質量%未満(好ましくは2.6質量%未満、より好ましくは2質量%未満)となる組成物とする。被メッキ層の質量減少率を3質量%未満とすることで、被メッキ層由来の絶縁層(層間絶縁層として機能する絶縁層)の表面を低粗度の粗化面とすることができる。なお、質量減少率が小さ過ぎると、有効な粗化処理がなされないおそれがあるため、質量減少率は少なくとも0.3質量%以上であるのが好ましい。粗化による質量減少率(%)は、[(硬化工程後の絶縁層質量)−(粗化工程後の絶縁層質量)]/[(硬化工程後の絶縁層質量)]×100の値として求めることができる。特に粗化面の表面粗さ(Ra値)が400nm以下であれば、メッキで導体層を形成する際の無電解メッキによるシード層の厚みを薄くでき、配線パターン形成後のエッチングを短時間で行えるため、配線パターンのダメージが抑制され、微細配線形成に有利に働く。なお、粗化面の表面粗さ(Ra値)の下限は特に限定はされないが、メッキで形成される導体層のピール強度等の観点から、10nm以上が好ましい。従って、本発明において、多層プリント配線板の製造における被メッキ層由来の絶縁層の粗化処理後の粗化面の表面粗さ(Ra値)は、好ましくは10〜400nmであり、より好ましくは100〜400nmであり、とりわけ好ましくは150〜350nmである。
被メッキ層を構成する硬化性樹脂組成物の質量減少率を3質量%未満(及び、被メッキ層の表面粗さ(Ra値)が400nm以下)とするには、硬化性樹脂組成物の組成、硬化処理条件、粗化処理の条件等の調整によって達成できるが、例えば、硬化性樹脂、硬化処理、及び粗化処理を以下に記載の態様とすることで、質量減少率が3質量%を示すとともに、ビルドアップ方式で多層プリント配線板を作製する際の層間絶縁層に必要な諸特性(耐湿性、耐熱性、ピール強度等)を満たす組成物を容易に調製することができる。
すなわち、硬化性樹脂組成物の主体成分である硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂が好ましく、該エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のグリシジルエーテル化物、及びアルコール類のジグリシジルエーテル化物、並びにこれらのエポキシ樹脂のアルキル置換体、ハロゲン化物及び水素添加物等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂はいずれか1種を使用するか2種以上を混合して用いてもよい。
エポキシ樹脂は、中でも、クラック防止の観点から、熱膨張率の低いエポキシ樹脂が好ましく、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等の芳香族系エポキシ樹脂が挙げられる。かかる低熱膨張率のエポキシ樹脂はエポキシ樹脂全体の10質量%以上使用するのが好ましく、30質量%以上がより好ましい。低熱膨張率のエポキシ樹脂は市販品を使用することができ、例えば、HP4700(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂:大日本インキ化学工業社製)、HP4032(2官能ナフタレン型エポキシ樹脂:大日本インキ化学工業社製)、YX4000(2官能ビフェニル型エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン社製)、ESN−100シリーズ、ESN−475V(ナフトール型エポキシ樹脂:東都化成(株)製)、ESN−300シリーズ(ナフタレンジオール型エポキシ樹脂:東都化成(株)製)、などが挙げられる。
エポキシ樹脂を使用する場合、通常、エポキシ樹脂硬化剤が必要となる。エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、グアニジン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、又はこれらのエポキシアダクトやマイクロカプセル化したもの、シアネートエステル樹脂等を挙げることができる。中でも、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、シアネートエステル樹脂が好ましく、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤としては、耐熱性、耐水性の観点から、ノボラック構造を有するフェノール系硬化剤やノボラック構造を有するナフトール系硬化剤が特に好ましい。かかるノボラック構造を有するフェノール系硬化剤やノボラック構造を有するナフトール系硬化剤の市販品としては、例えば、MEH−7700、MEH−7810、MEH−7851(明和化成社製)、NHN、CBN、GPH(日本化薬(株)製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(東都化成(株)製)、LA7052(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。
シアネートエステル樹脂の具体例としては、例えば、ビスフェノールAジシアネート、ポリフェノールシアネート(オリゴ(3−メチレン−1,5−フェニレンシアネート))、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルフェニルシアネート)、4,4’−エチリデンジフェニルジシアネート、ヘキサフルオロビスフェノールAジシアネート、2,2−ビス(4−シアネート)フェニルプロパン、1,1−ビス(4−シアネートフェニルメタン)、ビス(4−シアネート−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,3−ビス(4−シアネートフェニル−1−(メチルエチリデン))ベンゼン、ビス(4−シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル等の2官能シアネート樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等から誘導される多官能シアネート樹脂、これらシアネート樹脂が一部トリアジン化したプレポリマーなどが挙げられる。市販されているシアネートエステル樹脂としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製、PT30、シアネート当量124)やビスフェノールAジシアネートの一部または全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン(株)製、BA230、シアネート当量232)等が挙げられる。
本発明において、エポキシ樹脂系硬化剤は1種を使用しても2種以上を併用してもよい。エポキシ樹脂とエポキシ硬化剤の配合比率は、フェノール系硬化剤またはナフトール系硬化剤の場合、エポキシ樹脂のエポキシ当量1に対してこれら硬化剤のフェノール性水酸基当量が0.5〜2.0の範囲となる比率が好ましく、0.7〜1.0の範囲となる比率がより好ましい。シアネートエステル樹脂の場合は、エポキシ当量1に対してシアネート当量が0.3〜3.3の範囲となる比率が好ましく、0.5〜2の範囲となる比率がより好ましい。反応基当量比がこの範囲外であると、硬化物の機械強度や耐水性が低下する傾向にある。
また、エポキシ樹脂硬化剤に加え、硬化促進剤をさらに添加することもできる。このような硬化促進剤としては、イミダゾール系化合物、有機ホスフィン系化合物等が挙げられ、これらの具体例としては、例えば、2−メチルイミダゾール、トリフェニルホスフィンなどを挙げることができる。硬化促進剤を用いる場合、エポキシ樹脂に対して0.1〜3.0質量%の範囲で用いるのが好ましい。なお、エポキシ樹脂硬化剤にシアネートエステル樹脂を使用する場合には、硬化時間を短縮する目的で、従来からエポキシ樹脂組成物とシアネート化合物とを併用した系で硬化触媒として用いられている有機金属化合物を添加してもよい。有機金属化合物としては、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅化合物、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛化合物、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト化合物などが挙げられる。有機金属化合物の添加量は、シアネートエステル樹脂に対し、金属換算で通常10〜500ppm、好ましくは25〜200ppmの範囲である。
当該第1硬化性樹脂組成物においては、被メッキ層の粗化面の安定形成のために粗化成分を配合するのが好ましい。ここでいう「粗化成分」とは、硬化性樹脂組成物の硬化後、アルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理が施されることによってアルカリ性過マンガン酸水溶液中に溶出し得る成分のことであり、該粗化成分としては、例えば、(a)炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、(b)重量平均分子量1万〜20万の易粗化性樹脂及び(c)ゴム粒子から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、(b)の重量平均分子量1万〜20万の易粗化性樹脂が好ましい。
(a)炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩の粒子形状は特に限定されず、球状、扁平状、棒状、ヒゲ状等の種々の形状の粒子を使用することができる。粒子の平均粒径は0.01〜2.0μmの範囲にあるのが好ましく、平均粒径が0.01μm未満の場合、樹脂組成物の流動性が低下して均一混合しにくい傾向となり、2.0μmを越える場合、粗度の上昇や絶縁信頼性の低下を招く傾向となる。
本発明における平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置により、粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製 LA−500等を使用することができる。
(b)重量平均分子量1万〜20万の易粗化性樹脂とは、硬化性樹脂組成物の硬化処理工程において、硬化性樹脂との間に相分離構造を形成し得る高分子樹脂のことであり、分子量が1万未満であると、硬化性樹脂(マトリックス樹脂)と相溶状態となり、粗化処理工程において適切に溶出されない傾向となり、分子量が20万を超えると、樹脂組成物へ配合する時点で分離して不溶物となる傾向となる。かかる分子量1万〜20万の易粗化性樹脂の具体例としては、例えば、2官能フェノール化合物と2官能エポキシ樹脂を反応させたフェノキシ樹脂(YP−70(重量平均分子量37000)、YPB−50(重量平均分子量44000)、共に東都化成(株)製;YX8100(重量平均分子量36000)、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(PB−3600(重量平均分子量25000)、ダイセル化学工業(株)製)、ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール構造を有するアセタール樹脂)(KS−1(重量平均分子量80000)、BX−5Z(重量平均分子量280000)、共に積水化学(株)製)等が挙げられる。なお、本発明において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン換算)で測定した値である。GPC法による重量平均分子量は、具体的には、例えば、測定装置として(株)島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工(株)社製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてクロロホルムを用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
(c)ゴム粒子としては、例えば、スチレンブタジエンゴム粒子、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)粒子、コアシェル型アクリルゴム粒子、コアシェル型シリコンゴム粒子等が挙げられる。なかでも、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)粒子、コアシェル型アクリルゴム粒子が好ましい。また、粒子の大きさは、一次平均粒子径で、60〜200nmであることが好ましい。市販品としては、NBRゴム粒子として、例えば、XER−9l(JSR(株)製)が挙げられ、コアシェル型のアクリルゴム粒子として、例えば、AC3832(一次平均粒子径:100nm)(ガンツ化成(株)製)、メタブレンC−102(一次平均粒子径:150nm)、W−450A、S−2001(三菱レイヨン(株)製)等が挙げられる。なお、ここでいう一次平均粒径(一次粒子の平均粒子径)とは、ゴム粒子を3本ロールなどの高せん断力が発生する装置により液状の樹脂と硬化剤の混合物に均一に分散し、その硬化物の断面をトンネル型電子顕微鏡(TEM)により観察し、1視野に存在する任意の10個の粒子の平均の直径値(球形でない場合には、この長い方の径の値)を言う。
硬化性樹脂組成物中の粗化成分の含有量は、組成物全体当たり0.5〜12質量%の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。粗化成分の含有量がこの範囲より少ないと、十分な粗化作用が発現せず、導体層との密着性を高め得る粗化面が形成されないおそれがあり、また、この範囲より多い場合は、前記で説明した質量減少率を3質量%未満にすることが困難になり、硬化処理及び粗化処理を施した後の被メッキ層の表面粗さ(Ra値)を400nm以下にすることが困難となる。
硬化性樹脂組成物には、低熱膨張化のために無機フィラーを含有させるのが好ましく、無機フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、雲母、マイカ、珪酸塩、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられ、シリカ、アルミナが好ましく、特にシリカが好ましい。なお、無機フィラーは絶縁信頼性の観点から、平均粒径が3μm以下であるのが好ましく、平均粒径が0.6μm以下であるのがより好ましい。一方、平均粒径の下限は特に限定はされないが、0.1μm以上であるのが好ましい。また、無機フィラーは粗化処理の後の粗化面の表面粗さの調整にも作用するので、粗化面の表面粗さを適度に調製する目的から、5μm以上の粒子の含有量が少ないものを用いるのが好ましい。特に3μm以上の粒子の含有量が100ppm以下のものを用いるのが好ましい。
硬化性樹脂組成物中の無機フィラーの含有量は好ましくは0〜60質量%であり、より好ましくは20〜50質量%である。無機フィラーの含有量が20質量%未満の場合、熱膨張率の低下効果が十分に発揮されない傾向にあり、無機フィラーの含有量が60質量%を超えると、炭酸ガスレーザーによる加工性、加工速度が低下する、硬化物の機械強度が低下するなどの傾向となる。
<接着層>
本発明の接着フィルムにおいて、接着層は、回路基板に対して接着性を示し、回路基板に接着させた後、被メッキ層とともに硬化処理されて絶縁層となる。従って、接着層は、通常、被メッキ層と同様に硬化性樹脂組成物で構成され、該硬化性樹脂組成物(以下、「第2の硬化性樹脂組成物」ともいう。)は、被メッキ層を構成する硬化性樹脂組成物(第1の硬化性樹脂組成物)と同条件で硬化するものである。
前述のとおり、一般に、多層プリント配線板を、回路形成された導体層と絶縁層(層間絶縁層)とを交互に積み上げていくビルドアップ方式で作製する場合、絶縁層(層間絶縁層)にレーザー等でビアホール(穴)を形成し、その後、ビアホールの内面から絶縁層(層間絶縁層)表面にメッキにより導体層を形成するが、メッキ下地面(粗化面)を形成するための絶縁層(層間絶縁層)に施す膨潤液による膨潤処理及びアルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理は、ビアホール形成の際にビアホール内に残存することとなったスミア(絶縁層のカス)を溶解除去する工程(デスミア工程)も兼ねている。本発明では、被メッキ層及び接着層を硬化処理して得られる絶縁層の回路基板側(すなわち、ビアホールの底部側)に充当する接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物を、硬化後の粗化処理によって粗化されやすい樹脂組成物とする。すなわち、測定条件として層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、多層プリント配線板の製造条件と同じ硬化工程(樹脂組成物層を硬化し絶縁層とする)及び粗化工程を施した場合の該絶縁層の粗化による質量減少率が3質量%以上10質量%以下、好ましくは5質量%以上10質量%以下となる樹脂組成物とする。スミア除去の観点からは、接着層の質量減少率は10質量%を超えても問題はないが、ビアホール側面の被メッキ層と接着層間に段差ができやすい傾向にあり、粗化成分が多く含まれることになるため、耐熱性や機械特性が劣る傾向にあるため実用に適さない。
粗化による質量減少率(%)は、[(硬化工程後の絶縁層質量)−(粗化工
程後の絶縁層質量)]/[(硬化工程後の絶縁層質量)]×100の値として求めることができる。
本発明において、接着層に用いる第2の硬化性樹脂組成物の主体成分である硬化性樹脂は特に制限されないが、接着層を被メッキ層の硬化条件と同じ硬化条件で硬化するものとする観点から、基本的には、被メッキ層を構成する硬化性樹脂組成物に使用する硬化性樹脂と同種の硬化性樹脂を使用するのが好ましい。よって、硬化性樹脂の具体例としては、前述の被メッキ層の硬化性樹脂組成物に使用する硬化性樹脂の具体例として挙げたエポキシ樹脂が挙げられ、その好適態様も同様である。また、エポキシ樹脂を硬化させる際に通常使用される硬化剤やさらに配合される硬化促進剤についても、前述の被メッキ層の硬化性樹脂組成物に使用する硬化剤や硬化促進剤の具体例として挙げたものが挙げられる。硬化剤としてはフェノール系硬化剤が好適である。
第2の硬化性樹脂組成物をその硬化層の粗化処理前後での質量減少率が3〜10質量%となる組成物とするには、組成物中に粗化処理によって溶出し得る粗化成分を比較的多く含有させることが有効であり、組成物中の樹脂や硬化剤等の成分や硬化条件によっても異なるが、通常、被メッキ層に用いる硬化性樹脂組成物(第1の硬化性樹脂組成物)よりも粗化成分を多く含有させ、好ましくは粗化成分を5〜20質量%(より好ましくは5〜15質量%)の範囲で含有させる。すなわち、第2の硬化性樹脂組成物中の粗化成分の含有量は、好ましくは、組成物全体に対する含有量が5〜20質量%の範囲内にあって、第1の硬化性樹脂組成物の粗化成分の含有量よりも多くなる量であり、より好ましくは、組成物全体に対する含有量が5〜15質量%の範囲内にあって、第1の硬化性樹脂組成物の粗化成分の含有量よりも多くなる量である。粗化成分の含有量が少ないと、粗化処理においてスミアが十分に除去され難い傾向にあり、多いと硬化後に十分な耐熱性や機械特性が得られない傾向となる。
ここでの「粗化成分」とは、前記と同じく、硬化性樹脂組成物の硬化後、アルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理が施されることによってアルカリ性過マンガン酸水溶液中に溶出し得る成分のことであり、前述の、被メッキ層を構成する第1の硬化性樹脂組成物に含有させる粗化成分として挙げた(a)粒子状の炭酸塩、(b)重量平均分子量1万〜20万の易粗化性樹脂、(c)ゴム粒子等が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも1種又は2種以上が使用される。なかでも、(b)の分子量1万〜20万の易粗化性樹脂が好ましい。
本発明において、接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物には、低熱膨張化のために被メッキ層と同様に無機フィラーを含有させるのが好ましい。無機フィラーの種類、平均粒径、含有量については被メッキ層と同様である。
本発明の接着フィルムにおいて、被メッキ層の厚みをXμm、接着層の厚みをYμmとした場合に、X及びYが、10μm≦X+Y≦100μm、1μm<X及び1μm<Yの条件を全て満たすようにする。回路基板としての絶縁性を確保する為に、被メッキ層と接着層の総厚(X+Y)が10μm以上であることが重要であり、一方、100μmを超えると絶縁層自体が厚くなって、高密度配線が形成されるビルドアップ工法を用いる優位性がなくなってしまう。被メッキ層と接着層の総厚(X+Y)は、より好ましくは、20μm≦X+Y≦80μmである。
本発明の接着フィルムにおいて、被メッキ層と接着層の各層の厚さについては、被メッキ層、接着層が共に1μmよりも大きな厚みであることが必要である。被メッキ層の厚みは、粗化処理を行った際に安定的に低粗度の粗化面を維持する観点及び微細配線形成の観点から、2〜30μmの範囲であるのが好ましい。また接着層の厚みは、ラミネートする回路基板の導体層の厚さにもよるが、スミアの効率的除去の観点及び微細配線形成の観点から5〜70μm、更には10〜70μmの範囲であるのが好ましい。
なお、ラミネートにおいて被メッキ層と接着層が過度に混合し、接着層が表面に析出するといったことを防ぐため、被メッキ層の樹脂組成物のラミネート時の粘度を高く設定することにより樹脂フローを抑制するか、または被メッキ層の層厚を厚めに設定する等することができ、かかる観点からも被メッキ層の厚みは5μm以上にするのが好ましい。
<接着フィルムの製造>
本発明の接着フィルムは、先ず、被メッキ層を構成する硬化性樹脂組成物(第1の硬化性樹脂組成物)を有機溶剤に溶解して樹脂ワニスとした後、これを支持体層(C層)上に塗布し、熱風吹き付け等により溶剤を乾燥させて、既述の所定の厚みで被メッキ層(A層)を形成する。次に、被メッキ層(A層)の上に、接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物を有機溶剤に溶解した樹脂ワニスを塗布し、熱風吹き付け等により溶剤を乾燥させて、既述の所定の厚みで接着剤(B層)を形成することで、C層/A層/B層という構成の接着フィルムとして製造される。
また、被メッキ層(A層)を塗布形成し、続いて接着層(B層)を塗布形成し、さらに、B層のA層と密着していない面に支持体層に準じた保護フィルム(D層)をさらに積層することで、C層/A層/B層/D層という構成の接着フィルムとして製造される。かかる積層構成の接着フィルムはロール状に巻きとって貯蔵することもできる。また、保護フィルム(D層)で接着層(B層)を保護することにより、接着層(B層)表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができ、かかる接着フィルムを用いて製造されるプリント配線板の信頼性向上にも有効である。ここで、保護フィルム(D層)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙、アルミニウム箔などを挙げることができる。なお、保護フィルムはマッド処理、コロナ処理、シリコン系離型フィルム層を設けるなどの離型処理を施してあってもよい。また、保護フィルム(D層)の厚さは1〜40μmとするのが好ましい。
また、他の接着フィルムの態様としては、支持体層(C層)上に被メッキ層(A層)を塗布形成した積層フィルムと、支持体層(C層)上に接着層(B層)を塗布形成した積層フィルムを各々形成しておき、その後、被メッキ層(A層)と接着層(B層)を貼り合わせることでC層/A層/B層/C層という構成の接着フィルムを得ることができる。この場合、接着層(B層)と隣接する支持体層(C層)が保護フィルム(D層)となる(すなわち、C層/A層/B層/D層の構成の接着フィルムとなる)。この場合、D層の接着層(B層)側には、ラミネート前の剥離を容易にするため、離型処理が施されていることが好ましい。
なお、上記ワニスの調製に使用する有機溶剤としては、硬化性樹脂及びその他の成分を溶解乃至分散し得るものであれば、特に制限はされないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。有機溶剤はいずれか1種であっても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ワニスの乾燥条件は特に制限されないが、樹脂組成物層への有機溶剤の含有割合が好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下となるように乾燥させるのが適当である。
また、本発明の接着フィルムにおいて、被メッキ層(A層)と接着層(B層)とは必ずしも隣接している必要はなく、両層の間に他の樹脂層、例えば、ポリイミド、液晶ポリマー、アラミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド等からなる樹脂層(例えば、厚さ2〜30μm程度)を介在させてもよい。
本発明の接着フィルムを使用してビルドアップ方式で多層プリント配線板を製造すると、絶縁層(層間絶縁層)のアルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理を行った際に、絶縁層(層間絶縁層)は微細配線の形成に好適な表面粗さ(Ra値)が400nm以下の粗化面に加工され、しかも、その際にビアホール形成で生じたビアホールの底部に残存するスミアが除去された状態になり、その結果、信頼性の高い多層プリント配線板を製造することが可能となる。
以下、本発明の接着フィルムを使用した多層プリント配線板の製造方法について詳しく説明する。
<多層プリント配線板の製造方法>
支持体層、該支持体層上に第1の硬化性樹脂組成物により形成された被メッキ層、及び該被メッキ層上に第2の硬化性樹脂組成物により形成された接着層を有する接着フィルムを、回路基板の片面又は両面に接着層を回路基板側にしてラミネートするラミネート工程、被メッキ層及び接着層を硬化処理し絶縁層を形成する硬化工程及び該絶縁層をアルカリ性過マンガン酸水溶液により粗化処理する粗化工程、を少なくとも経て多層プリント配線板を製造する。
<ラミネート工程>
ラミネート方法としては、真空ラミネート、真空プレス、ロールラミネート等が挙げられるが、真空ラミネートが好適である。真空ラミネートは市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン(株)製 バキュームアップリケーター、(株)名機製作所製 真空加圧式ラミネーター、日立インダストリーズ(株)製 ロール式ドライコータ、日立エーアイーシー(株)製 真空ラミネーター等を挙げることができる。
また、ラミネートにおいて、接着フィルムが保護フィルムを有している場合には該保護フィルムを除去した後、接着フィルムを加圧及び加熱しながら回路基板に圧着する。ラミネートの条件は、接着フィルム及び回路基板を必要によりプレヒートし、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力を好ましくは1〜11kgf/cm(9.8×10〜107.9×10N/m)とし、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートするのが好ましい。また、ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。このようにして、接着フィルムを回路基板にラミネートした後、室温付近に冷却する。また、支持体層を除去する場合は剥離等により除去する(支持体層を除去する工程)。
<硬化工程>
回路基板にラミネートされた接着層及び被メッキ層を硬化処理する。これにより硬化性樹脂組成物の硬化物である絶縁層が形成される。硬化処理は、通常、熱硬化処理であり、その条件は、硬化性樹脂の種類等によっても異なるが、一般に硬化温度が170〜190℃、硬化時間が15〜60分である。なお、比較的低い硬化温度から高い硬化温度へ上昇させながら硬化した方が形成される絶縁層表面のしわ防止の観点から好ましい。また、支持体層を被メッキ層の熱硬化後に剥離する場合は、樹脂と支持体層の熱膨張係数が異なることを考慮して2段階硬化、すなわち、まず約80〜130℃で約15〜60分、次いで約170〜190℃で約15〜60分の2段階の硬化処理をした後に支持体層を剥離するのが好ましい。なお、離型処理の施された支持体層を使用した場合には、加熱硬化させた後に支持体層を剥離してもよい(支持体層を除去する工程)。
<穴あけ工程>
絶縁層にビアホールを形成する工程である。穴あけは例えば、ドリル、レーザー、プラズマ等の公知の方法により、また必要によりこれらの方法を組み合わせて行うことができるが、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる穴あけがもっとも一般的な方法である。また穴あけ工程ではビアホールに加えて必要によりスルーホールを形成してもよい。
<粗化工程>
被メッキ層は接着層とともに硬化処理された後(絶縁層とされた後)、アルカリ性過マンガン酸水溶液で粗化処理に付される。アルカリ性過マンガン酸水溶液に先立って膨潤液による膨潤処理を行うのが好ましい。膨潤液にはアルカリ溶液、界面活性剤溶液等が挙げられ、好ましくはアルカリ溶液であり、該アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液等が挙げられる。また、市販されている膨潤液を使用してもよく、例えば、アトテックジャパン株式会社製のスウェリング・ディップ・セキュリガンスP(Swelling Dip Securiganth P)、スウェリング・ディップ・セキュリガンスSBU(Swelling Dip Securiganth SBU)等を挙げることができる。膨潤処理は、通常60〜80℃程度に加熱した膨潤液に被メッキ層を5〜10分程度付すことで行われる。
アルカリ性過マンガン酸水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムの水溶液に過マンガン酸カリウムや過マンガン酸ナトリウムを溶解した溶液を挙げることができる。アルカリ性過マンガン酸水溶液による粗化処理は、通常60〜80℃程度に加熱したアルカリ性過マンガン酸水溶液に被メッキ層を10〜30分程度付すことで行われる。また、アルカリ性過マンガン酸水溶液における過マンガン酸塩の濃度は5〜10質量%程度とするのが一般的である。また、アルカリ性過マンガン酸水溶液は市販品を使用してもよく、例えば、アトテックジャパン株式会社製のコンセントレート コンパクト CP、ド−ジングソリューション セキュリガンスP、等が挙げられる。
粗化工程後の絶縁層の表面粗さ(Ra値)は、微細配線化を達成する上で、400nm以下とするのが好ましい。被メッキ層として前記質量減少率が3質量%未満となる組成物を採用し、上記記載の硬化条件、粗化条件を採用することにより、Ra値を400nm以下とすることができる。特に、上記記載の硬化条件、粗化条件に従って簡単な実験を行い、より適切な硬化条件及び粗化条件を選定することで、再現性良く、Ra値が400nm以下とすることができる。
なお、Ra値とは、表面粗さを表す数値の一種であり、算術平均粗さと呼ばれるものであって、具体的には測定領域内で変化する高さの絶対値を平均ラインである表面から測定して算術平均したものである。例えば、ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして得られる数値により求めることができる。
<導体層を形成する工程>
粗化処理により凸凹のアンカーが形成された絶縁層の表面(粗化面)に無電解メッキと電解メッキを組み合わせた方法で導体層を形成する。また導体層とは逆パターンのメッキレジストを形成し、無電解メッキのみで導体層を形成してもよい。なお、導体層形成後、150〜200℃で20〜90分アニール(aneal)処理することにより、導体層のピール強度をさらに向上、安定化させることができる。
導体層としては銅メッキ層が好ましい。銅メッキ層は、無電解銅メッキと電解銅メッキを組み合わせた方法か、導体層とは逆パターンのメッキレジストを形成し、無電解銅メッキのみで導体層を形成する。
無電解メッキ層の厚みは、好ましくは0.1〜3μm、より好ましくは0.3〜2μmである。一方、電解メッキ層の厚みは、無電解メッキ層の厚みとの合計厚みが好ましくは3〜35μm、より好ましくは5〜20μmとなる厚みである。すなわち、厚みが0.1〜3μm(好ましくは0.3〜2μm)の無電解メッキ層を形成後、無電解メッキ層と電解銅メッキ層のトータル厚みが3〜35μm(好ましくは5〜20μm)となるように電解メッキ層の形成を行う。
本発明の接着フィルムを使用して製造される多層プリント配線板では、以下の測定方法で測定されるピール強度が0.6kgf/cm以上、好ましくは0.7kgf/cm以上の導体層を形成することができる。
<導体層に回路形成する工程>
導体層をパターン加工し回路形成する方法としては、例えば、サブトラクティブ法、セミアディディブ法などを用いることができる。サブトラクティブ法の場合、無電解メッキ層の上に電解メッキ層を形成した後、エッチングレジストを形成し、塩化第二鉄、塩化第二銅等のエッチング液でエッチングすることにより導体パターンを形成した後、エッチングレジストを剥離することにより、回路形成することが出来る。また、セミアディティブ法の場合には、無電解メッキ層上にパターンレジストを施し、所望の厚みの電解メッキ層(パターンメッキ層)を形成後、パターンレジストを剥離し、無電解メッキ層をフラッシュエッチで除去することにより、回路形成することができる。
本発明の多層プリント配線板の製造に用いる回路基板とは、主として、ガラスエポキシ、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等の基板の片面又は両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものをいう。また導体層と絶縁層が交互に層形成され、片面又は両面がパターン加工された導体層(回路)となっている多層プリント配線板も本発明でいう回路基板に含まれる。なお導体回路層表面は黒化処理等により予め粗化処理が施されていた方が絶縁層の回路基板への密着性の観点から好ましい。
なお、回路基板への接着フィルムの積層(ラミネート)時、被メッキ層及び接着層の樹脂が支持体層の外側に流れ出すことで、積層(ラミネート)装置を汚すだけでなく、樹脂カスとして多層配線板の製造工程中の異物の原因になるので、本発明において接着フィルムは、被メッキ層及び接着層の面積を支持体層のそれより小さくするのが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の記載において「部」は「質量部」を意味する。
<硬化性樹脂組成物(樹脂ワニス)の調製>
樹脂ワニス1
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)28部と、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量163、大日本インキ化学工業(株)製「HP4700」)28部とをメチルエチルケトン(以下「MEK」と略称する。)15部、シクロヘキサノン15部に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、ナフトール系硬化剤(東都化成(株)製「SN-485」、固形分50%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量215)110部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(平均粒径0.5μm、「SOC2」アドマテックス社製)70部、ポリビニルブチラール樹脂溶液(積水化学工業(株)製「KS-1」(ガラス転移温度105℃)をエタノールとトルエンの質量比1:1の混合液に溶解させた固形分15%の溶液)30部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。
この樹脂ワニス1を厚み38μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム(基材フィルム)上にダイコータにより塗布し、熱風乾燥炉を用いて室温から130℃まで昇温速度1.5℃/秒で昇温することで溶剤を除去し、厚みが40μmの樹脂組成物層を形成した。次に、この樹脂組成物層を、離型能を有するフィルムに転写し、熱風循環炉を用いて180℃にて30分加熱して、樹脂組成物層を硬化させた後、離型性フィルムを剥離し、硬化物シート(硬化工程後の絶縁層)を得た。こうして得られた硬化物シート(5cm×5cmサイズ)をアトテック社の粗化液(スエリングディップ セキュリガンス P(膨潤)、コンセントレート コンパクト CP(酸化)、リダクション セキュリガンス P(中和))を用いて、膨潤60℃×5分、酸化80℃×20分、中和40℃×5分の工程を通すことで、硬化樹脂組成物層を粗化処理し、その後130℃で30分間乾燥させた(粗化工程後の絶縁層)。そして、粗化工程後の質量減少率を以下の式で算出したところ、2.5%であった。
質量減少率(%)=[(硬化工程後の絶縁層質量)−(粗化工程後の絶縁層質量)]/[(硬化工程後の絶縁層質量)]×100
樹脂ワニス2
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)28部と、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量163、大日本インキ化学工業(株)製「HP4700」)28部とをMEK15部とシクロヘキサノン15部との混合液に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、ノボラック構造を有するフェノール系硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製「LA7052」、固形分が60質量%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量120)50部、フェノキシ樹脂(分子量50000、ジャパンエポキシレジン(株)製「E1256」の不揮発分40質量%のMEK溶液)20部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(SOC2)55部、ワニス1で記したポリビニルブチラール樹脂溶液30部、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(分子量27000、ダイセル化学工業(株)製「PB−3600」)3部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。
この樹脂ワニス2を使用し、上記と同様にして、基材フィルム上に厚みが40μmの樹脂組成物層を形成し、さらに硬化物シートの作製、硬化物シートの硬化樹脂組成物層の粗化処理を順次行い、粗化工程後の質量減少率を前記の式で算出したところ、5.8%であった。
<接着フィルムの作製>
厚み38μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム上に樹脂ワニス1をダイコータにより塗布し、熱風乾燥炉を用いて室温から140℃まで昇温速度3℃/秒で昇温することで溶剤を除去し、続いて、樹脂ワニス2をその上からダイコータにより塗布し、室温から130℃まで昇温速度1.5℃/秒で昇温することで溶剤を除去し、質量減少率が2.5%の組成物からなる被メッキ層(A層)が20μm、質量減少率が5.8%の組成物からなる接着層(B層)が20μmの総厚40μmの硬化性樹脂組成物層を有する接着フィルム1を得た。
<多層プリント配線板の作製>
18μm厚の銅で回路が形成されているガラスエポキシ基板の銅上をCZ8100(アゾール類の銅錯体、有機酸を含む表面処理剤(メック社製))処理にて粗化を施し、その基板に接着層(B層)が接するように接着フィルム1をバッチ式真空加圧ラミネーターMVLP−500(名機(株)製商品名)を用いて、回路基板の両面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、圧力0.74MPaでプレスすることにより行い、支持体層であるPETフィルムを剥離した。
次に、上記の積層構造物を、熱風循環炉を用いて180℃にて30分加熱して、被メッキ層(A層)及び接着層(B層)を熱硬化して絶縁層を形成した。
次に、松下溶接システム(株)製CO2レーザー加工機(YB−HCS03T04)を使用し、周波数1000Hzでパルス幅13μ秒、ショット数3の条件で絶縁層を加工して、絶縁層表面における直径が60μm、絶縁層底面における直径が50μmのビアホールを形成した。
次に、ビアホール形成後の積層回路基板に対して、アトテック社の粗化液(スエリングディップ・セキユリガンド P(膨潤)、コンセントレート コンパクト P(酸化)、リダクションショリューシン セキュリガント P(中和))を用いて、膨潤60℃×5分、酸化80℃×20分、中和40℃×5分の工程を通すことで、粗化処理し、かつ、絶縁層表面の粗化とビアホール底部分のスミア(残渣)の除去を行った。
次に、粗化処理が施された絶縁層に対して、セミアディティブ工法で10μm独立細線を形成した。なお、絶縁層上への導体層形成は、無電解、電解めっきによる20μm厚の銅めっき層の形成で行った。
<硬化性樹脂組成物(樹脂ワニス)の調製>
樹脂ワニス3
ビスフェノールAジシアネートのプレポリマー(ロンザジャパン(株)製「BA230S75」、シアネート当量約232、不揮発分75質量%のMEK溶液)30部、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン(株)製「PT30」、シアネート当量約124)10部、ナフトール型エポキシ樹脂溶液(東都化成(株)製「ESN−475V」、エポキシ当量約340、不揮発分65質量%のMEK溶液)40部、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)5部、フェノキシ樹脂溶液(東都化成(株)製「YP−70」をMEKとシクロヘキサノンの質量比1:1の混合液に溶解させた不揮発分40質量%の溶液)15部、コバルト(II)アセチルアセトナート(東京化成(株)製)の1質量%のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液4部、および球形シリカ(SOC2)40部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。
この樹脂ワニス3を使用して、実施例1と同様にして、基材フィルム上に厚みが40μmの樹脂組成物層を形成し、さらに硬化物シート(硬化工程後の絶縁層)を作製した後、得られた硬化物シート(5cm×5cmサイズ)に対して、膨潤条件、酸化条件、中和条件を、膨潤80℃×5分、酸化80℃×10分、中和40℃×5分に変更した以外は、実施例1と同様の粗化処理を施し、粗化工程後の質量減少率を前記の式で算出したところ、0.9%であった。
樹脂ワニス4
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)30部と、リン含有エポキシ樹脂(エポキシ当量503、東都化成(株)製「FX−305EK70」、不揮発分70質量%のMEK溶液)60部とをMEK15部とDMF5部の混合液に撹拌しながら溶解させた。そこへ、ノボラック構造を有するフェノール系硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製「LA7052」、フェノール性水酸基当量120)40部、フェノキシ樹脂溶液(分子量36000、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX8100BH30」 MEKとシクロヘキサノンの質量比1:1の混合液に溶解させた不揮発分30質量%の溶液)50部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(SOC2)30部、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(分子量27000、ダイセル化学工業(株)製「PB−3600」)3部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。
この樹脂ワニス4を使用し、上記と同様にして、基材フィルム上に厚みが40μmの樹脂組成物層を形成し、さらに硬化物シートの作製、硬化物シートの硬化樹脂組成物層の粗化処理を順次行い、粗化工程後の質量減少率を前記の式で算出したところ、9.7%であった。
<接着フィルムの作製>
厚み38μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム上に、樹脂ワニス3を乾燥後の厚みが10μmとなるようにダイコータにより塗布し、熱風乾燥炉を用いて室温から130℃まで昇温速度3℃/秒で昇温することで溶剤を除去した。一方、離型処理の施された厚み25μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム上に、樹脂ワニス4を乾燥後の厚みが30μmとなるようにダイコータにより塗布し、室温から130℃まで昇温速度1.5℃/秒で昇温することで溶剤を除去し、次いで上述の被メッキ層樹脂を90℃で貼り合わせて巻取り、質量減少率が0.9%の組成物からなる被メッキ層(A層)10μm、質量減少率が9.7%の組成物からなる接着層(B層)30μmの総厚40μmの、硬化性樹脂組成物層を有する接着フィルム2を得た。
<多層プリント配線板の作製>
接着フィルム1の代わりに接着フィルム2を使用し、粗化処理(絶縁層表面の粗化とビアホール底部分のスミア(残渣)の除去)工程における、膨潤条件、酸化条件、中和条件を、膨潤80℃×5分、酸化80℃×10分、中和40℃×5分に変更した以外は、実施例1と同様にして、多層プリント配線板を作製した。
樹脂ワニス5
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量180、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)28部と、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量163、大日本インキ化学工業(株)製「HP4700」)28部とを、MEK15部とシクロヘキサノン15部の混合液に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、ナフトール系硬化剤(東都化成(株)製「SN-485」、固形分50%のMEK溶液、フェノール性水酸基当量215)110部、フェノール系硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製「LA7052」、フェノール性水酸基当量120)25部、硬化触媒(四国化成工業(株)製、「2E4MZ」)0.1部、球形シリカ(平均粒径0.5μm、「SOC2」アドマテックス社製)65部、フェノキシ樹脂(分子量50000、ジャパンエポキシレジン(株)製「E1256」 不揮発分40質量%のMEK溶液)20部、ポリビニルブチラール樹脂溶液(積水化学工業(株)製「KS-1」(ガラス転移温度105℃)をエタノールとトルエンの質量比1:1の混合液に溶解させた固形分15%の溶液)30部、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(分子量27000、ダイセル化学工業(株)製「PB−3600」)2部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを作製した。
この樹脂ワニス5を厚み38μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム(基材フィルム)上にダイコータにより塗布し、熱風乾燥炉を用いて室温から130℃まで昇温速度1.5℃/秒で昇温することで溶剤を除去し、厚みが40μmの樹脂組成物層を形成した。次に、この樹脂組成物層を、離型能を有するフィルムに転写し、熱風循環炉を用いて180℃にて30分加熱して、樹脂組成物層を硬化させた後、離型性フィルムを剥離し、硬化物シート(硬化工程後の絶縁層)を得た。こうして得られた硬化物シート(5cm×5cmサイズ)をアトテック社の粗化液(スエリングディップ セキュリガンス P(膨潤)、コンセントレート コンパクト CP(酸化)、リダクション セキュリガンス P(中和))を用いて、膨潤60℃×5分、酸化80℃×20分、中和40℃×5分の工程を通すことで、硬化樹脂組成物層を粗化処理し、その後130℃で30分間乾燥させた(粗化工程後の絶縁層)。そして、粗化工程後の質量減少率を前記の式で算出したところ、3.1%であった。
[比較例1〜5]
厚み38μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム上に樹脂ワニス1〜6をそれぞれダイコータにより塗布し、熱風乾燥炉を用いて室温から130℃まで昇温速度1.5℃/秒で昇温することで溶剤を除去して、樹脂組成物層の厚みが40μmとなる、各樹脂ワニス1〜5を使用した接着フィルムを得た。すなわち、質量減少率が2.5%の硬化性樹脂組成物の単一層(40μm厚)を有する比較例1の接着フィルム、質量減少率が0.9%の硬化性樹脂組成物の単一層(40μm厚)を有する比較例2の接着フィルム、質量減少率が5.8%の硬化性樹脂組成物の単一層(40μm厚)を有する比較例3の接着フィルム、質量減少率が9.7%の硬化性樹脂組成物の単一層(40μm厚)を有する比較例4の接着フィルム、及び質量減少率が3.1%の硬化性樹脂組成物の単一層(40μm厚)を有する比較例5の接着フィルムを得た。
次に、比較例1、3、5の接着フィルムについては、それらを、接着フィルム1の代わりに使用した以外は実施例1と同様にして、多層プリント配線板を作製し、比較例2、4の接着フィルムについては、それらを、接着フィルム2の代わりに使用した以外は実施例2と同様にして、多層プリント配線板を作製した。
以上作製した実施例及び比較例の多層プリント配線板の、粗化処理後の被メッキ層(A層)の表面粗さ(Ra値)、導体層のピール強度、10μm配線形成性、及びデスミア後のビア内のスミアの有無について下記の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
<粗化処理後の被メッキ層(A層)の表面粗さ(Ra値)>
非接触型表面粗さ計(ビーコインスツルメンツ社製WYKO NT3300)を用いて、VSIコンタクトモード、50倍レンズにより測定範囲を121μm×92μmとして、粗化処理後の絶縁層表面のRa値(算術平均粗さ)を求めた。
<ピール強度の測定方法>
JIS C6481に準拠して測定した。測定サンプルの導体メッキ厚は約30μmとした。
<10μm配線形成性>
10μm独立配線(10μm幅の配線を10μmの間隔を空けてストライプ状に形成)の配線の形状を走査型電子顕微鏡で観察して評価した。
〔評価〕 〇:形成不良なし、×:形成不良発生
<デスミア後のビア内のスミアの有無>
ビアホール底部分での下層導体とメッキ銅の接続部分の形状を走査型電子顕微鏡で、ビアホール部分の断面よりスミア観察した。
〔評価〕 〇:スミアなし、×:スミアあり
Figure 2008090835
表1より、実施例1〜2の接着フィルムを使用すると、メッキピール強度に優れる上に、10μm独立配線が良好に形成され、しかも、ビアトップ径60μmのビアホールの底部分にスミアは残存せず、信頼性の高い多層プリント配線板が作製されていることがわかる。一方、硬化性樹脂組成物層が1層のみである比較例1〜5の接着フィルムは、10μm独立配線の形成性が悪いか、またはデスミア後のビア内に残渣を生じるかの不具合を生じていることが分かる。
産業上の利用の可能性
多層プリント配線板の微細配線化に有利であり、各種用途の多層プリント配線板の微細配線化と信頼性向上に寄与する。

本発明は、日本に出願された特願2007−012208を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含される。

Claims (10)

  1. 支持体層、該支持体層上に第1の硬化性樹脂組成物により形成された被メッキ層、及び該被メッキ層上に第2の硬化性樹脂組成物により形成された接着層を有する接着フィルムを、回路基板の片面又は両面に接着層を回路基板側にしてラミネートするラミネート工程、被メッキ層及び接着層を硬化処理して絶縁層を形成する硬化工程、絶縁層に穴あけする穴あけ工程、及び該絶縁層をアルカリ性過マンガン酸水溶液により粗化処理する粗化工程、を少なくとも経る多層プリント配線板の製造方法であって、
    前記接着フィルムが、被メッキ層の厚みをXμm、接着層の厚みをYμmとした場合に、X及びYが、10μm≦X+Y≦100μm、1μm<X及び1μm<Yの条件を全て満たす接着フィルムであり、
    前記被メッキ層を構成する第1の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、前記と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%未満となる組成物であり、
    前記接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、前記と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%以上10質量%以下となる組成物である、多層プリント配線板の製造方法。
  2. 接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物の質量減少率が5質量%以上10質量%以下である、請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 粗化工程後の絶縁層の表面粗さ(Ra値)が400nm以下である、請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法。
  4. 粗化工程が粗化処理の前に膨潤液による膨潤処理を含む、請求項1または2記載の方法。
  5. ラミネート工程又は硬化工程後に支持体層を除去する工程、粗化された絶縁層の表面にメッキにより導体層を形成する工程、及び導体層に回路形成する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 支持体層、該支持体層上に第1の硬化性樹脂組成物により形成された被メッキ層、及び該被メッキ層上に第2の硬化性樹脂組成物により形成された接着層を有する接着フィルムであり、回路基板の片面又は両面に接着層を回路基板側にしてラミネートするラミネート工程、被メッキ層及び接着層を硬化処理して絶縁層を形成する硬化工程、絶縁層に穴あけする穴あけ工程、及び該絶縁層をアルカリ性過マンガン酸水溶液により粗化処理する粗化工程、を少なくとも経る多層プリント配線板の製造に使用される接着フィルムであって、
    被メッキ層の厚みをXμm、接着層の厚みをYμmとした場合に、X及びYが、10μm≦X+Y≦100μm、1μm<X及び1μm<Yの条件を全て満たし、
    前記被メッキ層を構成する第1の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、多層プリント配線板の製造と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%未満となる組成物であり、
    前記接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物が、層厚40μmの樹脂組成物層を形成させて、多層プリント配線板の製造と同じ条件の硬化工程及び粗化工程を施した場合の粗化による質量減少率が3質量%以上10質量%以下となる組成物である、接着フィルム。
  7. 接着層を構成する第2の硬化性樹脂組成物の質量減少率が5質量%以上10質量%以下である、請求項6記載の接着フィルム。
  8. 粗化工程後の絶縁層の表面粗さ(Ra値)が400nm以下となる、請求項6記載の接着フィルム。
  9. 第1及び第2の硬化性樹脂組成物がともにエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤を含有する組成物である、請求項6又7記載の接着フィルム。
  10. エポキシ樹脂硬化剤がフェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、又はシアネートエステル化合物である請求項9記載の接着フィルム。
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