JP5476284B2 - エポキシ樹脂材料及び多層基板 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、多層基板において絶縁層を形成するために用いることができるエポキシ樹脂材料に関し、より詳細には、エポキシ樹脂と硬化剤と無機フィラーとを含むエポキシ樹脂材料、並びに該エポキシ樹脂材料を用いた多層基板に関する。
従来、多層基板又は半導体装置等を形成するために、様々な樹脂組成物が用いられている。例えば、多層プリント配線板では、内部の層間を絶縁するための絶縁層を形成したり、表層部分に位置する絶縁層を形成したりするために、樹脂組成物が用いられている。
上記絶縁層を形成するための樹脂組成物の一例として、下記の特許文献1には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、ホスファフェナントレン類構造を有する変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂と、トリアジン環を有するフェノールノボラック硬化剤と、無機充填剤とを含む樹脂組成物が開示されている。
特許文献1では、回路を有する内層回路基板上に、上記樹脂組成物により樹脂層を形成する工程と、該樹脂層を硬化させて硬化物である絶縁層を形成する工程と、該絶縁層の表面を粗化液で粗化処理する工程と、上記絶縁層の粗化処理された表面に金属めっきを施して、金属めっき層を形成する工程とにより、多層プリント配線板が作製されている。
特開2008−74929号公報
近年、ICパッケージの小型化及び軽量化が進み、それに伴い高密度実装及び薄膜化の要求が高まってきている。
高密度実装の要求の高まりに伴って、上記金属めっき層である配線の微細化が進行している。すなわち、配線の幅方向の寸法(L)と、配線が形成されていない部分の幅方向の寸法(S)とを示すL/Sが、より一層小さくなってきている。このような微細な配線を形成するためには、配線が形成される絶縁層の表面の表面粗さを小さくする必要がある。
また、薄膜化の要求の高まりに伴って、配線同士の層間絶縁距離が短くなってきている。このため、より一層高い絶縁信頼性が必要になってきている。
特許文献1に記載のような従来の樹脂組成物では、粗化処理された絶縁層の表面の表面粗さを十分に小さくすることができないことがある。さらに、上記硬化物の表面に、微細な配線を形成することが困難なことがある。さらに、絶縁信頼性が十分に得られないことがある。
本発明の目的は、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面の表面粗さを小さくすることができ、該硬化物の表面に微細な配線を形成でき、該硬化物が良好な絶縁信頼性を有するエポキシ樹脂材料及び多層基板を提供することである。
本発明の広い局面によれば、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーとを含み、エポキシ樹脂材料中の上記無機フィラーを除く成分を配合した配合物を180℃で1時間硬化させた硬化物を80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液に20分間浸漬したときに、下記式(1)により求められる無機フィラーを含まない硬化物の重量減少が0.2重量%以下であり、かつ、上記無機フィラーを80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬したときに、下記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上8.0重量%以下である、エポキシ樹脂材料が提供される。
無機フィラーを含まない硬化物の重量減少(重量%)=(W1−W2)/W1×100
・・・式(1)
W1:浸漬前の無機フィラーを含まない硬化物の重量
W2:浸漬後の無機フィラーを含まない硬化物の重量
無機フィラーの重量減少(重量%)=(Wa−Wb)/Wa×100 ・・・式(2)
Wa:浸漬前の無機フィラーの重量
Wb:浸漬後の無機フィラーの重量
本発明に係るエポキシ樹脂材料の他の特定の局面では、上記硬化剤の当量は250以下である。
本発明に係るエポキシ樹脂材料の別の特定の局面では、180℃で1時間エポキシ樹脂材料を硬化させた硬化物の表面を、粗化液を用いて80℃で20分間粗化処理したときに、粗化処理された硬化物の表面の算術平均粗さRaが、50nm以上、350nm以下である。
本発明に係るエポキシ樹脂材料の他の特定の局面では、エポキシ樹脂材料は、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーとを含む樹脂組成物がフィルム状に成形されたBステージフィルムである。
本発明に係る多層基板は、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された複数層の硬化物層とを備え、上記複数層の硬化物層の内の少なくとも1層が本発明に従って構成されたエポキシ樹脂材料を硬化させることにより形成されている。
本発明に係るエポキシ樹脂材料は、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と硬化剤と無機フィラーとを含み、上記式(1)により求められる無機フィラーを含まない硬化物の重量減少が0.2重量%以下であり、かつ、上記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上8.0重量%以下であるので、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面の表面粗さを小さくすることができる。さらに、硬化物の表面に微細な配線を形成できる。さらに、硬化物に良好な絶縁信頼性を付与することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るエポキシ樹脂材料を用いた多層基板を模式的に示す部分切欠正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(エポキシ樹脂材料)
本発明に係るエポキシ樹脂材料は、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーとを含む。上記エポキシ樹脂材料は、エポキシ樹脂を含み、該エポキシ樹脂がエポキシ当量300以下であるエポキシ樹脂を含む。本発明に係るエポキシ樹脂材料は、樹脂組成物であるか、又は該樹脂組成物がフィルム状に成形されたBステージフィルムである。上記樹脂組成物は、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーとを含む。
上記エポキシ樹脂材料中の上記無機フィラーを除く成分を配合した配合物を180℃で1時間硬化させた硬化物を80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液に20分間浸漬したときに、下記式(1)により求められる無機フィラーを含まない硬化物の重量減少が0.2重量%以下であり、かつ上記無機フィラーを80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬したときに、下記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上8.0重量%以下である。
無機フィラーを含まない硬化物の重量減少(重量%)=(W1−W2)/W1×100
・・・式(1)
W1:浸漬前の無機フィラーを含まない硬化物の重量
W2:浸漬後の無機フィラーを含まない硬化物の重量
無機フィラーの重量減少(重量%)=(Wa−Wb)/Wa×100 ・・・式(2)
Wa:浸漬前の無機フィラーの重量
Wb:浸漬後の無機フィラーの重量
上記構成の採用により、エポキシ樹脂材料の硬化物を粗化処理又はデスミア処理したときに、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面の表面粗さを小さくすることができる。さらに、上記構成の採用により、硬化物の表面に、特に粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面に、微細な配線を形成することができる。例えば、配線の幅方向の寸法(L)と配線が形成されていない部分の幅方向の寸法(S)とを示すL/Sが4.5μm/4.5μm〜12μm/12μmである微細な配線を形成できる。さらに、上記構成の採用により、配線間又は金属層間の絶縁信頼性を十分に確保できる。
また、膨潤処理、粗化処理又はデスミア処理に用いられる膨潤液、粗化液又はデスミア処理液(粗化液)には、一般にpH調整剤などとしてアルカリが含まれていることが多く、水酸化ナトリウムが含まれることが多い。上記無機フィラーを含まない硬化物の重量減少及び上記無機フィラーの重量減少は、エポキシ樹脂材料の硬化物における樹脂部分(硬化物部分)とエポキシ樹脂材料の硬化物における無機フィラー部分とのアルカリ液に対する溶解性を示す指標である。上記無機フィラーを含まない硬化物の重量減少が0.2重量%以下であり、かつ、上記無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上8.0重量%以下であると、エポキシ樹脂材料の硬化物における樹脂部分、又はエポキシ樹脂材料の硬化物における無機フィラー部分が、水酸化ナトリウムなどを含むアルカリ液により悪影響を受けず、必要以上に樹脂成分及び無機フィラー部分が削られにくくなる。この結果、膨潤処理、粗化処理、又は膨潤処理及び粗化処理された硬化物の表面の表面粗さが小さくなり、硬化物の表面に微細な配線を形成することが可能になる。また、硬化物に良好な絶縁信頼性を付与することもできる。上記無機フィラーを除く硬化物及び上記無機フィラーの重量減少を求めるために用いられる5重量%水酸化ナトリウム水溶液は、水酸化ナトリウム5重量%と水95重量%とを含む。
本発明に係るエポキシ樹脂材料では、上記式(1)により求められる無機フィラーを含まない硬化物の重量減少が0.2重量%以下であり、かつ、上記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上8.0重量%以下である。このため、膨潤処理、粗化処理又はデスミア処理において用いられる、水酸化ナトリウムを含む膨潤液、
水酸化ナトリウムを含む粗化液、水酸化ナトリウムを含むデスミア処理液によって、エポキシ樹脂材料の硬化物における樹脂成分と無機フィラー部分とのいずれもが必要以上に削られにくくなる。
また、上記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上であることにより、粗化処理で無機フィラーが脱離しやすくなり、粗化処理の際に微細粗面が形成される。
上記式(1)により求められる無機フィラーを含まない硬化物の重量減少は、好ましくは0.05重量%以下である。上記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少は、好ましくは4.5重量%以下である。上記無機フィラーを含まない硬化物の重量減少及び上記無機フィラーの重量減少が小さいほど、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくすることができ、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成でき、かつ硬化物に良好な絶縁信頼性を付与できる。
上記無機フィラーを含まない硬化物の重量減少は、エポキシ樹脂の架橋点間分子量を変化させる方法、並びに硬化剤の架橋点間分子量を変化させる方法等により調整可能である。
さらに、上記無機フィラーを含まない硬化物の重量減少を小さくする他の方法としては、1)アセタール樹脂等のヒドロキシ基を多く含む高分子量成分を用いないか、又は該高分子量成分の使用量を少なくする方法、2)硬化剤として、活性水素型硬化剤又は自己重合誘発型硬化剤を用いる方法、3)硬化剤として、シアネートエステル樹脂、活性エステル化合物等のエポキシ基との反応後にヒドロキシ基を発生しない硬化剤を用いる方法、並びに4)エポキシ樹脂として、常温(23℃)で固体ではなく液状であるエポキシ樹脂を用いる方法等が挙げられる。
上記1)の方法において、上記高分子量成分は、易粗化成分である。上記高分子量成分の重量平均分子量は、例えば5000以上である。また、上記アセタール樹脂としては、ブチラール樹脂等が挙げられる。
上記2)の方法において、上記活性水素型硬化剤としては、フェノール硬化剤、アミン硬化剤及びチオール硬化剤等が挙げられる。上記自己重合誘発型硬化剤としては、イミダゾール硬化剤及びホスフィン硬化剤等が挙げられる。上記無機フィラーの重量減少を小さくするために、上記活性水素型硬化剤及び上記自己重合誘発型硬化剤が好適であるのは、エポキシ樹脂の周辺が硬化後にある程度の柔軟性を持つため、硬化物(予備硬化物)が硬くなりすぎず、かつ高い反応率で硬化が進行し、その結果、膨潤液、粗化液及びデスミア液に対する耐性が向上するためである。
上記3)の方法において、エポキシ基との反応後にヒドロキシ基を発生しない硬化剤を用いる方法が有効なのは、ヒドロキシ基が生成しないことにより、膨潤液、粗化液及びデスミア液に対する耐性が向上するためである。
上記4)の方法において、常温で液状のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。該液状のエポキシ樹脂を用いると、エポキシ樹脂材料の粘度が低くなり、架橋がある程度進んでもエポキシ樹脂材料の流動性がある程度確保される結果、反応率が高くなって、上記無機フィラーを含まない硬化物の膨潤液、粗化液及びデスミア液に対する耐性が向上し、重量減少が小さくなる。
上記無機フィラーの重量減少は、無機フィラーの形状を変更する方法、並びに無機フィラーの表面処理を変更する方法等により調整可能である。
さらに、上記無機フィラーの重量減少を1.0重量%以上8.0重量%以下にする他の方法としては、A)疎水性を高める表面処理が施された無機フィラーを用いる方法、B)大粒径の無機フィラーを除去し、小粒径の無機フィラーを選別して用いる方法、並びにC)溶解度が低いフィラーを選択して用いる方法等が挙げられる。
上記A)の方法において、疎水性を高めるための表面処理剤としては、エポキシシラン、ビニルシラン及びフェニルシラン等が挙げられる。一方で、イミダゾールシラン及びアミノシラン等を表面処理剤として用いると、無機フィラーの親水性が高くなる傾向がある。
上記B)の方法において、大粒径の無機フィラーを除去するために、ろ過及び遠心分離等が用いられる。また、エポキシ樹脂材料における大粒径の無機フィラーの含有量が多いほど、露出する無機フィラーの表面積が大きくなるため、一度にアルカリ溶解する無機フィラーの量が多くなる。
上記C)の方法において、シリカよりも溶解度が低いフィラーとして、アルミナ等が挙げられる。
本発明に係るエポキシ樹脂材料は、多層プリント配線板などの多層基板の絶縁層を形成する場合に特に有利である。多層基板の絶縁層の表面には、微細な配線が形成されることが多い。本発明に係るエポキシ樹脂材料は、多層基板の絶縁層を形成するためのエポキシ樹脂材料であることが好ましい。また、本発明に係るエポキシ樹脂材料は、ビルトアップ用絶縁層を形成する場合に特に有利である。ビルトアップ用絶縁層には、微細な配線を形成できることが強く求められる。本発明に係るエポキシ樹脂材料は、ビルトアップ用絶縁層を形成するためのエポキシ樹脂材料であることが好ましい。また、本発明に係るエポキシ樹脂材料は、上記樹脂組成物がフィルム状に成形されたBステージフィルムであることが好ましい。該Bステージフィルムは、多層基板の絶縁層を形成するためのBステージフィルムであることが好ましい。該Bステージフィルムは、ビルトアップ用絶縁層を形成するためのBステージフィルムであることが好ましい。
また、上記エポキシ樹脂材料は、硬化後の硬化物が、水酸化ナトリウムを含む膨潤液、水酸化ナトリウムを含む粗化液又は水酸化ナトリウムを含むデスミア処理液により、膨潤処理、粗化処理又はデスミア処理される用途に用いられるエポキシ樹脂材料であることが好ましい。
以下、上記樹脂組成物に含まれているエポキシ樹脂、硬化剤、及び無機フィラーなどの詳細を説明する。
[エポキシ樹脂]
上記エポキシ樹脂材料に含まれているエポキシ樹脂は特に限定されない。該エポキシ樹脂として、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができる。該エポキシ樹脂は、少なくとも1個のエポキシ基を有する有機化合物をいう。エポキシ樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポ
キシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、トリシクロデカン骨格を有するエポキシ樹脂、及びトリアジン核を骨格に有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成し、かつ硬化物により一層良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記エポキシ樹脂は、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂又はジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂であることが特に好ましい。
本発明に係るエポキシ樹脂材料に含まれているエポキシ樹脂は、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂を必須成分として含む。エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂の使用により、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さを小さくすることができ、かつ硬化物の表面に微細な配線を形成することができ、かつ硬化物に良好な絶縁信頼性を付与することができる。
全てのエポキシ樹脂100重量%中、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。上記エポキシ樹脂の全量が、エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂であってもよい。エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂の含有量が上記下限以上であると、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくすることができ、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成することができ、かつ硬化物により良好な絶縁信頼性を付与することができる。
[硬化剤]
上記エポキシ樹脂材料に含まれている硬化剤は特に限定されない。該硬化剤として、従来公知の硬化剤を用いることができる。硬化剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化剤としては、シアネートエステル樹脂(シアネートエステル硬化剤)、フェノール化合物(フェノール硬化剤)、アミン化合物(アミン硬化剤)、チオール化合物(チオール硬化剤)、イミダゾール化合物、ホスフィン化合物、酸無水物、活性エステル化合物及びジシアンジアミド等が挙げられる。粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成する観点からは、上記硬化剤は、シアネートエステル樹脂、フェノール化合物又は活性エステル化合物であることが好ましい。さらに、硬化物により良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記硬化剤は、シアネートエステル樹脂であることがより好ましい。
上記シアネートエステル樹脂は特に限定されない。該シアネートエステル樹脂として、従来公知のシアネートエステル樹脂を用いることができる。上記シアネートエステル樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記シアネートエステル樹脂としては、ノボラック型シアネート樹脂及びビスフェノール型シアネート樹脂等が挙げられる。上記ビスフェノール型シアネート樹脂としては、ビスフェノールA型シアネート樹脂及びテトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等が挙げられる。
上記シアネートエステル樹脂の市販品としては、フェノールノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン社製「PT−30」及び「PT−60」)、並びにビスフェノールA
ジシアネートがトリアジン化され、三量体とされたプレポリマー(ロンザジャパン社製「BA230」、「BA200」及び「BA3000」)等が挙げられる。
上記フェノール化合物は特に限定されない。該フェノール化合物として、従来公知のフェノール化合物を用いることができる。上記フェノール化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記フェノール化合物としては、ノボラック型フェノール、ビフェニルノボラック型フェノール、ナフタレン型フェノール、ジシクロペンタジエン型フェノール、及びアラルキル型フェノール等が挙げられる。
上記フェノール化合物の市販品としては、ノボラック型フェノール(DIC社製「TD−2091」)、ビフェニルノボラック型フェノール(明和化成社製「MEH−7851」)及びアラルキル型フェノール化合物(明和化成社製「MEH−7800」)等が挙げられる。
粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面の表面粗さをより一層小さくし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成する観点からは、上記フェノール化合物は、ビフェニルノボラック型フェノール、又はアラルキル型フェノール化合物であることが好ましい。
上記活性エステル化合物は特に限定されない。上記活性エステル化合物の市販品としては、DIC社製「HPC−8000」等が挙げられる。
粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成し、かつ硬化剤により良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記硬化剤は、当量が250以下である硬化剤を含むことが好ましい。上記硬化剤の当量は、例えば、硬化剤がシアネートエステル樹脂である場合にはシアネートエステル基当量を示し、硬化剤がフェノール化合物である場合にはフェノール性水酸基当量を示し、硬化剤が活性エステル化合物である場合には活性エステル基当量を示す。
上記硬化剤100重量%中、当量が250以下である硬化剤の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。上記硬化剤の全量が、当量が250以下である硬化剤であってもよい。当量が250以下である硬化剤の含有量が上記下限以上であると、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくすることができ、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成することができ、かつ硬化物により良好な絶縁信頼性を付与することができる。
エポキシ樹脂と硬化剤との配合比は特に限定されない。エポキシ樹脂と硬化剤との配合比は、エポキシ樹脂と硬化剤との種類により適宜決定される。
[無機フィラー]
上記エポキシ樹脂材料に含まれている無機フィラーは特に限定されない。該無機フィラーとして、従来公知の無機フィラーを用いることができる。上記無機フィラーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記無機フィラーとしては、シリカ、タルク、クレイ、マイカ、ハイドロタルサイト、アルミナ、酸化マグネシウム及び窒化アルミニウム等が挙げられる。粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さを小さくし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成し、かつ硬化物により良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記無機フィラーは、
シリカ又はアルミナであることが好ましい。
上記無機フィラーの平均粒子径は、0.1〜20μmの範囲内であることが好ましい。上記平均粒子径は、より好ましくは1μm以下である。上記充填剤の平均粒子径として、50%となるメディアン径(d50)の値が採用される。上記平均粒子径は、レーザー回折散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定できる。
上記無機フィラーは、表面処理されていることが好ましく、カップリング剤により表面処理されていることがより好ましい。これにより、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面粗さをより一層小さくすることができ、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成することができ、かつ硬化物により良好な配線間絶縁信頼性及び層間絶縁信頼性を付与することができる。
上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記表面処理に用いるカップリング剤は、エポキシシラン、アミノシラン、ビニルシラン、メルカプトシラン、サルファーシラン、(メタ)アクリル酸シラン、イソシアネートシラン又はウレイドシランであることが好ましい。
エポキシ樹脂材料又は樹脂組成物に含まれている全固形分(以下、全固形分Aと略記することがある)100重量%中、上記無機フィラーの含有量は、好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、好ましくは85重量%以下、より好ましくは80重量%以下である。上記無機フィラーの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、粗化処理又はデスミア処理された硬化物の表面の表面粗さをより一層小さくすることができ、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成することができる。「全固形分A」とは、エポキシ樹脂と硬化剤と無機フィラーと必要に応じて配合される固形分との総和をいう。「固形分」とは、不揮発成分であり、成形又は加熱時に揮発しない成分をいう。
上記全固形分A100重量%中、上記エポキシ樹脂と上記硬化剤との合計の含有量は、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。
[他の成分及びエポキシ樹脂材料の詳細]
上記エポキシ樹脂材料は、必要に応じて硬化促進剤を含んでいてもよい。該硬化促進剤は特に限定されず、従来公知の硬化促進剤を用いることができる。上記硬化促進剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物、リン化合物、アミン化合物及び有機金属化合物等が挙げられる。
上記イミダゾール化合物としては、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリ
アジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記リン化合物としては、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。
上記アミン化合物としては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエチレンテトラミン、トリエチレンテトラミン及び4,4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
上記有機金属塩としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)及びトリスアセチルアセトナートコバルト(III)等が挙げられる。
硬化物の絶縁信頼性を高める観点からは、上記硬化促進剤は、イミダゾール化合物であることが特に好ましい。
上記硬化促進剤の含有量は特に限定されない。エポキシ樹脂材料を効率的に硬化させる観点からは、エポキシ樹脂材料又は樹脂組成物に含まれている無機フィラーを除く全固形分(以下、上記全固形分Bと略記することがある)100重量%中、上記硬化促進剤の含有量は0.01〜3重量%の範囲内であることが好ましい。「全固形分B」とは、エポキシ樹脂と硬化剤と必要に応じて配合される他の固形分との総和をいう。全固形分Bには、無機フィラーは含まれない。「固形分」とは、不揮発成分であり、成形又は加熱時に揮発しない成分をいう。
耐衝撃性、耐熱性、樹脂の相溶性及び作業性等の改善を目的として、エポキシ樹脂材料には、カップリング剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、消泡剤、増粘剤、揺変性付与剤及び上述した樹脂以外の他の樹脂等を添加してもよい。
上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、ビニルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン及びエポキシシラン等が挙げられる。
上記カップリング剤の含有量は特に限定されない。上記全固形分B100重量%中、上記カップリング剤の含有量は0.01〜5重量%の範囲内であることが好ましい。
上記他の樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ジビニルベンジルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ベンゾオキサゾール樹脂、ビスマレイミド樹脂及びアクリレート樹脂等が挙げられる。
上記フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型の骨格、ビスフェノールF型の骨格、ビスフェノールS型の骨格、ビフェニル骨格、ノボラック骨格又はナフタレン骨格などの骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。
(Bステージフィルム)
上記樹脂組成物をフィルム状に成形する方法としては、例えば、押出機を用いて、樹脂組成物を溶融混練し、押出した後、Tダイ又はサーキュラーダイ等により、フィルム状に
成形する押出成形法、樹脂組成物を有機溶剤等の溶剤に溶解又は分散させた後、キャスティングしてフィルム状に成形するキャスティング成形法、並びに従来公知のその他のフィルム成形法等が挙げられる。なかでも、薄型化を進めることができるので、押出成形法又はキャスティング成形法が好ましい。フィルムにはシートが含まれる。
上記樹脂組成物をフィルム状に成形し、熱による硬化が進行し過ぎない程度に、例えば90〜200℃で10〜180分間加熱乾燥させることにより、Bステージフィルムを得ることができる。
上述のような乾燥工程により得ることができるフィルム状の樹脂組成物をBステージフィルムと称する。
上記Bステージフィルムは、半硬化状態にある半硬化物である。半硬化物は、完全に硬化しておらず、硬化がさらに進行され得る。
上記樹脂組成物は、基材と、該基材の一方の表面に積層されたBステージフィルムとを備える積層フィルムを形成するために好適に用いることができる。積層フィルムのBステージフィルムが、上記樹脂組成物により形成される。
上記積層フィルムの上記基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリブチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムなどのオレフィン樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、銅箔及びアルミニウム箔などの金属箔等が挙げられる。上記基材の表面は、必要に応じて、離型処理されていてもよい。
上記エポキシ樹脂材料を回路の絶縁層として用いる場合、エポキシ樹脂材料により形成された層の厚さは、回路を形成する導体層の厚さ以上であることが好ましい。上記エポキシ樹脂材料により形成された層の厚さは、好ましくは5μm以上、好ましくは200μm以下である。
(プリント配線板)
次に、プリント配線板について説明する。
上記プリント配線板は、例えば、上記樹脂組成物により形成されたBステージフィルムを用いて、該Bステージフィルムを加熱加圧成形することにより得られる。
上記Bステージフィルムに対して、片面又は両面に金属箔を積層できる。上記Bステージフィルムと金属箔とを積層する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、平行平板プレス機又はロールラミネーター等の装置を用いて、加熱しながら又は加熱せずに加圧しながら、上記Bステージフィルムを金属箔に積層できる。
(銅張り積層板及び多層基板)
上記エポキシ樹脂材料は、銅張り積層板を得るために好適に用いられる。上記銅張り積層板の一例として、銅箔と、該銅箔の一方の表面に積層されたBステージフィルムとを備える銅張り積層板が挙げられる。この銅張り積層板のBステージフィルムが、本発明に係るエポキシ樹脂材料により形成される。
上記銅張り積層板の上記銅箔の厚さは特に限定されない。上記銅箔の厚さは、1〜50μmの範囲内であることが好ましい。また、エポキシ樹脂材料を硬化させた硬化物層と銅箔との接着強度を高めるために、上記銅箔は微細な凹凸を表面に有することが好ましい。
凹凸の形成方法は特に限定されない。上記凹凸の形成方法としては、公知の薬液を用いた処理による形成方法等が挙げられる。
また、本発明に係るエポキシ樹脂材料は、多層基板を得るために好適に用いられる。上記多層基板の一例として、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された硬化物層とを備える回路基板が挙げられる。この多層基板の硬化物層が、上記エポキシ樹脂材料を硬化させることにより形成される。上記硬化物層は、回路基板の回路が設けられた表面上に積層されていることが好ましい。上記硬化物層の一部は、上記回路間に埋め込まれていることが好ましい。
上記多層基板では、上記硬化物層の上記回路基板が積層された表面とは反対側の表面が粗化処理又はデスミア処理されていることが好ましく、粗化処理されていることがより好ましい。
粗化処理方法は、従来公知の粗化処理方法を用いることができ特に限定されない。上記硬化物層の表面は、粗化処理の前に膨潤処理されていてもよい。
また、上記多層基板は、上記硬化物層の粗化処理された表面に積層された銅めっき層をさらに備えることが好ましい。
また、上記多層基板の他の例として、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された硬化物層と、該硬化物層の上記回路基板が積層された表面とは反対側の表面に積層された銅箔とを備える回路基板が挙げられる。上記硬化物層及び上記銅箔が、銅箔と該銅箔の一方の表面に積層されたBステージフィルムとを備える銅張り積層板を用いて、上記Bステージフィルムを硬化させることにより形成されていることが好ましい。さらに、上記銅箔はエッチング処理されており、銅回路であることが好ましい。
上記多層基板の他の例として、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された複数の硬化物層とを備える回路基板が挙げられる。上記複数層の硬化物層の内の少なくとも1層がが、上記エポキシ樹脂材料を硬化させることにより形成される。上記多層基板は、上記エポキシ樹脂材料を硬化させることにより形成されている上記硬化物層の少なくとも一方の表面に積層されている回路をさらに備えることが好ましい。
図1に本発明の一実施形態に係るエポキシ樹脂材料を用いた多層基板を模式的に部分切欠正面断面図で示す。
図1に示す多層基板11では、回路基板12の上面12aに、複数層の硬化物層13〜16が積層されている。硬化物層13〜16は、絶縁層である。回路基板12の上面12aの一部の領域には、金属層17が形成されている。複数層の硬化物層のうち、回路基板12側とは反対の外側の表面に位置する硬化物層16以外の硬化物層13〜15には、上面の一部の領域に金属層17が形成されている。金属層17は回路である。回路基板12と硬化物層13の間、及び積層された硬化物層13〜16の各層間に、金属層17がそれぞれ配置されている。下方の金属層17と上方の金属層17とは、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続の内の少なくとも一方により互いに接続されている。
多層基板11では、硬化物層13〜16が、本発明に係るエポキシ樹脂材料を硬化させることにより形成されている。本実施形態では、硬化物層13〜16の表面が粗化処理又はデスミア処理されているので、硬化物層13〜16の表面に図示しない微細な孔が形成されている。また、微細な孔の内部に金属層17が至っている。また、多層基板11では、金属層17の幅方向寸法(L)と、金属層17が形成されていない部分の幅方向寸法(
S)とを小さくすることができる。また、多層基板11では、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続で接続されていない上方の金属層と下方の金属層との間に、良好な絶縁信頼性が付与されている。
(粗化処理及び膨潤処理)
本発明に係るエポキシ樹脂材料は、粗化処理又はデスミア処理される硬化物を得るために用いられることが好ましい。上記硬化物には、更に硬化が可能な予備硬化物も含まれる。
本発明に係るエポキシ樹脂材料を予備硬化させることにより得られた予備硬化物の表面に微細な凹凸を形成するために、予備硬化物は粗化処理されることが好ましい。粗化処理の前に、予備硬化物は膨潤処理されることが好ましい。硬化物は、予備硬化の後、かつ粗化処理される前に、膨潤処理されており、さらに粗化処理の後に硬化されていることが好ましい。ただし、予備硬化物は、必ずしも膨潤処理されなくてもよい。
上記膨潤処理の方法としては、例えば、エチレングリコールなどを主成分とする化合物の水溶液又は有機溶媒分散溶液などにより、予備硬化物を処理する方法が用いられる。膨潤処理に用いる膨潤液は、一般にpH調整剤などとして、アルカリを含む。膨潤液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。具体的には、例えば、上記膨潤処理は、40重量%エチレングリコール水溶液等を用いて、処理温度30〜85℃で1〜30分間、予備硬化物を処理することにより行なわれる。上記膨潤処理の温度は50〜85℃の範囲内であることが好ましい。上記膨潤処理の温度が低すぎると、膨潤処理に長時間を要し、更に硬化物と金属層との粗化接着強度が低くなる傾向がある。
上記粗化処理には、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物などの化学酸化剤等が用いられる。これらの化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いられる。粗化処理に用いられる粗化液は、一般にpH調整剤などとしてアルカリを含む。粗化液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記マンガン化合物としては、過マンガン酸カリウム及び過マンガン酸ナトリウム等が挙げられる。上記クロム化合物としては、重クロム酸カリウム及び無水クロム酸カリウム等が挙げられる。上記過硫酸化合物としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
上記粗化処理の方法は特に限定されない。上記粗化処理の方法として、例えば、30〜90g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液及び30〜90g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度30〜85℃及び1〜30分間の条件で、1回又は2回、予備硬化物を処理する方法が好適である。上記粗化処理の温度は50〜85℃の範囲内であることが好ましい。
膨潤液を用いて60℃で10分間膨潤処理し、次に粗化液を用いて80℃で20分間粗化処理したときに、粗化処理された硬化物の表面の算術平均粗さRaが、50nm以上、350nm以下であることが好ましい。この場合には、硬化物と金属層又は配線との接着強度を高くすることができ、更に硬化物層の表面により一層微細な配線を形成することができる。
(デスミア処理)
また、本発明に係るエポキシ樹脂材料を予備硬化させることにより得られた予備硬化物又は硬化物に、貫通孔が形成されることがある。上記多層基板などでは、貫通孔として、ビア又はスルーホール等が形成される。例えば、ビアは、COレーザー等のレーザーの
照射により形成できる。ビアの直径は特に限定されないが、60〜80μm程度である。上記貫通孔の形成により、ビア内の底部には、硬化物層に含まれている樹脂成分に由来する樹脂の残渣であるスミアが形成されることが多い。
上記スミアを除去するために、硬化物層の表面は、デスミア処理されることが好ましい。デスミア処理が粗化処理を兼ねることもある。
上記デスミア処理には、上記粗化処理と同様に、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物などの化学酸化剤等が用いられる。これらの化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いられる。デスミア処理に用いられるデスミア処理液は、一般にアルカリを含む。デスミア処理液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記デスミア処理の方法は特に限定されない。上記デスミア処理の方法として、例えば、30〜90g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液及び30〜90g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度30〜85℃及び1〜30分間の条件で、1回又は2回、予備硬化物又は硬化物を処理する方法が好適である。上記デスミア処理の温度は50〜85℃の範囲内であることが好ましい。
本発明に係るエポキシ樹脂材料の使用により、デスミア処理された硬化物の表面の表面粗さを十分に小さくすることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
実施例及び比較例では、以下に示す材料を用いた。
(エポキシ樹脂)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製「jER806」、エポキシ当量169)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製「EPICLON N−775」、エポキシ当量193)
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製「NC−3000H」、エポキシ当量275)
(硬化剤)
フェノールアラルキル型硬化剤(明和化成社製「MEH−7800−H」、フェノール性水酸基当量178)
シアネートエステル型硬化剤(ロンザジャパン社製「BA230S75」、シアネートエステル基当量232」、溶剤であるメチルエチルケトンを含む、固形分75重量%)
(易粗化成分)
ブチラール樹脂(電気化学工業社製「4000−2」)
(硬化促進剤)
イミダゾール化合物(2−フェニル−4−メチルイミダゾール、四国化成工業社製「2P4MZ」)
(充填剤)
ビニルシラン処理シリカ含有スラリー(アドマテックス社製「SO−C1」、平均粒子径0.5μmの溶融シリカ、シリカ100重量部がビニルシランカップリング剤である信
越化学工業社製「KBM−1003」2.0重量部で表面処理されている、溶剤であるシクロヘキサノンを含む、固形分70重量%)
エポキシシラン処理シリカ含有スラリー(アドマテックス社製「SO−C1」、平均粒子径0.5μmの溶融シリカ、シリカ100重量部がエポキシシランカップリング剤である信越化学工業社製「KBM−403」2.0重量部で表面処理されている、溶剤であるシクロヘキサノンを含む、固形分70重量%)
クレイ(コープケミカル社製「ルーセンタイトSTN」)
(溶剤)
メチルエチルケトン(和光純薬工業社製)
(実施例1)
上記ビニルシラン処理シリカ含有スラリー85.7重量部(固形分で60重量部)と、シアネートエステル型硬化剤(ロンザジャパン社製「BA230S75」)26重量部(固形分で19.5重量部)と、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学製「jER806」)10重量部と、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製「NC−3000H」)10重量部と、イミダゾール化合物(四国化成工業社製「2P4MZ」)0.5重量部と、メチルエチルケトン(和光純薬工業社製)17.1重量部とを混合し、均一な液となるまで常温で攪拌し、樹脂組成物ワニスを得た。
離型処理された透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(リンテック社製「PET5011 550」、厚み50μm)を用意した。このPETフィルム上にアプリケーターを用いて、乾燥後の厚みが25μmとなるように、得られた樹脂組成物ワニスを塗工した。次に、100℃のギアオーブン内で2分間乾燥して、縦200mm×横200mm×厚み25μmの樹脂シートの未硬化物(Bステージフィルム)とポリエチレンテレフタレートフィルムとの積層フィルムを作製した。
(実施例2〜3及び比較例1)
使用した材料の種類及び配合量(重量部)を下記の表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、積層フィルムを作製した。なお、実施例2〜3及び比較例1では、実施例1と同様に、メチルエチルケトン(和光純薬工業社製)17.1重量部を用いた。
(評価)
(1)重量減少
上記樹脂ワニスを得る際に、シリカ含有スラリー中のシリカを除く成分を配合し、樹脂組成物ワニスを得た。得られたPETフィルム上にアプリケーターを用いて、乾燥後の厚みが25μmとなるように、得られた樹脂組成物ワニスを塗工した。次に、100℃のギアオーブン内で2分間乾燥して、縦200mm×横200mm×厚み25μmの樹脂シートの未硬化物(Bステージフィルム)とポリエチレンテレフタレートフィルムとの積層フィルムを作製した。次に、樹脂シートの未硬化物を180℃で1時間硬化させ、無機フィラー(実施例及び比較例で用いた無機フィラー)を含まない硬化物を得た。
得られた無機フィラーを含まない硬化物10gを、80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液200gに20分間浸漬し、放置した。その後、無機フィラーを含まない硬化物を、純水で洗浄し、付着した純水をウェスで拭き取って真空乾燥した後、浸漬後の無機フィラーを含まない硬化物の重量を測定した。上記式(1)により無機フィラーを含まない硬化物の重量減少を求めた。
無機フィラー(実施例及び比較例で用いた無機フィラー)2.5gを、80℃の5重量
%水酸化ナトリウム水溶液10gに2分間浸漬し、放置した。その後、無機フィラーを含む液を遠心分離して、沈殿した無機フィラーを採取した。採取された無機フィラーを純水で洗浄し、真空乾燥した後、浸漬後の無機フィラーの重量を測定した。上記式(2)により無機フィラーの重量減少を求めた。
(2)粗化処理された硬化物の表面の算術平均粗さRa
MEC社製「CZ−8101」により表面処理された銅基板を用意した。得られた積層フィルムを、樹脂シートの未硬化物が銅基板側となるようにセットした。積層フィルムと銅基板とを、100℃に加熱した平行平板プレス機を用いて、減圧下で0.5MPaで1分間加圧及び加熱し、樹脂シートの一次硬化物を含む積層体を得た。その後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし、180℃ギアオーブン内で1時間加熱し、銅基板と一次硬化物との積層体を得た。その後、一次硬化物を、下記の(a)膨潤処理をした後、下記の(b)過マンガン酸塩処理すなわち粗化処理をした。
(a)膨潤処理:
60℃の膨潤液(スウェリングディップセキュリガントP、アトテックジャパン社製、水酸化ナトリウムを含む)に、上記積層体を入れて、10分間揺動させた。その後、純水で洗浄した。
(b)過マンガン酸塩処理:
80℃の過マンガン酸カリウム(コンセントレートコンパクトCP、アトテックジャパン社製、水酸化ナトリウムを含む)粗化液に、上記積層体を入れて、20分間揺動させ、ガラスエポキシ基板上に粗化処理された硬化物を得た。得られた硬化物を、23℃の洗浄液(リダクションセキュリガントP、アトテックジャパン社製)により2分間洗浄した後、純水でさらに洗浄し、120℃のギアオーブン中で2時間乾燥し、粗化処理された硬化物Aを得た。
JIS B0601−1994に準拠して、非接触3次元表面形状測定装置(品番「WYKO NT1100」、Veeco社製)を用いて、粗化処理された硬化物Aの表面の算術平均粗さRaを測定した。測定領域は、94μm×123μmの大きさとした。
(3)微細配線形成性
上記(2)の評価で得られたガラスエポキシ基板上の粗化処理された硬化物Aに、無電解銅めっき及び電解銅めっき処理を以下の手順で行った。
硬化物Aの表面を、55℃のアルカリクリーナ(クリーナーセキュリガント902、アトテックジャパン社製)で5分間処理し、脱脂洗浄した。洗浄後、上記硬化物を23℃のプリディップ液(プリディップネオガントB、アトテックジャパン社製)で2分間処理した。その後、上記硬化物を40℃のアクチベーター液(アクチベーターネオガント834、アトテックジャパン社製)で5分間処理し、パラジウム触媒を付けた。次に、30℃の還元液(リデューサーネオガントWA、アトテックジャパン社製)により、硬化物を5分間処理した。
次に、上記硬化物を化学銅液(カッパーソリューションプリントガントMSK、アトテックジャパン社製)に入れ、10分間かけて無電解めっきをめっき厚さが0.5μm程度になるまで実施した。無電解めっき後に、残留している水素ガスを除去するため、120℃の温度で30分間アニールをかけ、粗化処理及び無電解めっき処理された硬化物Bを得た。無電解めっきの工程までのすべての工程は、ビーカースケールで処理液を1Lとし、硬化物を揺動させながら実施した。
次に、ドライフィルムレジスト(サンフォートUFG−155、旭化成イーマテリアルズ製)を、熱ロールラミネーターにより無電解めっきの上にラミネートした。所定のL/Sが形成された櫛歯パターンフォトマスクを用いて、コンタクトUV露光し、23℃の1重量%炭酸水素ナトリウム水溶液を用いてUV未露光部を溶解除去し、無電解めっきを露出させた。露出した無電解めっきに、電解めっき液(キューブライトVF、荏原ユージライト製)を用いて、電解めっきをめっき厚さが10μm程度になるまで実施した。UV露光したドライフィルムレジストを23℃の1重量%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離除去し、無電解めっきを露出させた。露出した無電解めっきを、銅エッチング液(SAC、荏原ユージライト製)を用いて15〜40秒間エッチングすることにより、配線の幅方向の寸法(L)と、配線が形成されていない部分の幅方向の寸法(S)とを示すL/Sが4.5μm/4.5μm〜12μm/12μmまで、寸法(L)と寸法(S)とを共に0.5μmずつかえて、配線を形成しようと試みた。
配線を形成する工程の後、金属顕微鏡にて、寸法(L)の幅の均一性、並びに配線が形成されていない部分の無電解めっきの残存の有無を観察した。幅が均一であり、かつ無電解めっきの残存がない場合の最小のL/Sを評価した。
(4)層間絶縁信頼性
上記(3)の評価で得られたガラスエポキシ基板上の粗化処理及び無電解めっき処理された硬化物Bに、電解めっき処理を以下の手順で行った。
硬化物Bの表面に、ドライフィルムレジスト(サンフォートUFG−155、旭化成イーマテリアルズ製)を、熱ロールラミネーターにより無電解めっきの上にラミネートした。フォトマスクを用いてコンタクトUV露光し、23℃の1重量%炭酸水素ナトリウム水溶液を用いてUV未露光部を溶解除去し、無電解めっきを露出させた。露出した無電解めっきに、電解めっき液(キューブライトVF、荏原ユージライト製)を用いて、電解めっきをめっき厚さが10μm程度になるまで実施した。UV露光したドライフィルムレジストを23℃の1重量%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離除去し、無電解めっきを露出させた。露出した無電解めっきを、銅エッチング液(SAC、荏原ユージライト製)を用いて、15〜40秒間エッチングすることにより、硬化体の上に形成された無電解めっき及び電解めっきの積層体を得た。
上記積層体に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)被覆された電線CをSn−Pb共晶はんだにより接続した。上記積層体の外部領域において、カッターナイフにより硬化物を削って回路基板の表面を露出させた。回路基板の露出した表面に、PTFE被覆された電線DをSn−Pb共晶はんだにより接続した。電線Cと電線Dを、高加速寿命試験(HAST)装置に接続し、130℃及び85%RH環境下で直流電圧5Vを最大200時間印加し、短絡が生じず、絶縁性が保持される時間を評価した。
結果を下記の表1に示す。なお、下記の表1では、シアネートエステル型硬化剤、ビニルシラン処理シリカ含有スラリー及びエポキシシラン処理シリカ含有スラリーの含有量は、固形分での含有量を示した。また、下記の表1では、メチルエチルケトンの配合量の記載は省略した。
Figure 0005476284
11…多層基板
12…回路基板
12a…上面
13〜16…硬化物層
17…金属層(配線)

Claims (5)

  1. エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーとを含み、
    前記無機フィラーが、疎水性を高める表面処理が施された無機フィラーであり、
    エポキシ樹脂材料中の前記無機フィラーを除く成分を配合した配合物を180℃で1時間硬化させた硬化物を80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液に20分間浸漬したときに、下記式(1)により求められる無機フィラーを含まない硬化物の重量減少が0.2重量%以下であり、かつ、前記無機フィラーを80℃の5重量%水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬したときに、下記式(2)により求められる無機フィラーの重量減少が1.0重量%以上8.0重量%以下である、エポキシ樹脂材料。
    無機フィラーを含まない硬化物の重量減少(重量%)=(W1−W2)/W1×100
    ・・・式(1)
    W1:浸漬前の無機フィラーを含まない硬化物の重量
    W2:浸漬後の無機フィラーを含まない硬化物の重量
    無機フィラーの重量減少(重量%)=(Wa−Wb)/Wa×100 ・・・式(2)
    Wa:浸漬前の無機フィラーの重量
    Wb:浸漬後の無機フィラーの重量
  2. 前記硬化剤の当量が250以下である、請求項1に記載のエポキシ樹脂材料。
  3. 180℃で1時間硬化させた硬化物の表面を、粗化液を用いて80℃で20分間粗化処理したときに、粗化処理された硬化物の表面の算術平均粗さRaが、50nm以上、350nm以下である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂材料。
  4. エポキシ当量が300以下であるエポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーとを含む樹脂組成物がフィルム状に成形されたBステージフィルムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂材料。
  5. 回路基板と、
    前記回路基板の表面上に積層された複数層の硬化物層とを備え、
    前記複数層の硬化物層の内の少なくとも1層が、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂材料を硬化させることにより形成されている、多層基板。
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