JPWO2008081872A1 - 再生装置及び再生方法 - Google Patents

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Abstract

洗浄等の処理において、洗浄液を使用すると同時に、一旦使用した洗浄液を再生して再生洗浄液として、再度使用することができるようにする。洗浄液を使用する処理装置の使用済み洗浄液を回収する回収手段と、回収した使用済み洗浄液を再生して再生洗浄液にする再生手段と、前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段を制御する制御手段と、を備える液体再生装置を提供する。前記処理装置と前記再生手段が同時に稼働可能できるように、これらの間で使用済み洗浄液及び前記再生洗浄液を供給する連結手段を備えてよい。

Description

本出願は、2006年12月27日に行われたPCT出願番号PCT/JP2006/326079に基づき、その優先権を主張するが、その先の出願の全内容はここに参照され本出願に組み込まれる。
本発明は液晶や半導体などにおいて使用する洗浄液及びその他の液体の液体再生装置及び再生方法に関する。
従来、洗浄液等は、一旦使用された後そのまま廃棄されるか、廃棄タンクに貯められ別途再生処理され同じ洗浄液等として、或いは別の用途に使用されてきた。例えば、スリットノズルで塗布を行う方法では、塗布工程においては基板の塗布不要部分や装置の洗浄などで、今でも大量の洗浄液が使用されているが、この使用済み洗浄液は所定のタンクに貯めておき、別途処理が施されていた。この処理の結果、再生洗浄液として次のような場合に使用することが可能であった。
即ち、常に表面を清浄にしておく必要があるプライミングローラーは、多量の洗浄液により洗浄されていたが、未使用の洗浄液だけで洗浄すると、多量の洗浄液の使用と多量の使用済み洗浄液の廃棄が必要となっていたので、省資源に反するものであった。そこで、例えば、特許文献1ではプライミングローラーの洗浄に一旦使用した洗浄液(上述の別途再生処理した洗浄液)を予備洗いに使用し、仕上げにきれいな洗浄液(未使用の洗浄液)を使用するなどで、できるだけ使用する洗浄液の削減が図られていた。
しかしながら、予備洗い及び仕上げ洗いにそれぞれ異なる洗浄液を用いたとしても、いずれの洗浄液も廃棄されるのであれば、結局多量の洗浄液が必要となる。従来は使用済み洗浄液を廃棄していたが、環境に配慮したり、洗浄液のコスト削減を目的として自社で大型の再生装置を備えたり(特許文献2)、最近ではリサイクル業者に委託して再生利用することも行われている。仮に、使用済みの洗浄液を溜めておいて、別途の精製装置等により再利用する場合であっても、溜めておく分、やはり多量の洗浄液が必要となるのである。 また、数リットルの使用済み洗浄液を入れてセットしておけば、数時間後に再生洗浄液が得られる単体の洗浄液リサイクルユニットも市販されている。しかしながら、これは少量の洗浄液をバッチ的に処理することができる程度のもので、塗装現場等で使用できるかもしれないが、連続的に大量に洗浄液を使用する工場等の使用には不向きである。
特開2005−329340号公報 特開平9−49093号公報
自社内に大型の洗浄液再生装置を備えている場合、又はリサイクル業者が再生を行う場合、あらゆる工程から出る洗浄液を回収し、再生を行う。そのため、洗浄液のほかに数種類の処理液が混入しているため、特許文献2のように、低沸点汚れ成分及び高沸点汚れ成分を分離できるように蒸発部及び精留部を備える複雑な構成を用いる必要がある。自社に大型の洗浄液再生装置を備えていない工場においては使用した洗浄液をストックし、定期的にリサイクル業者に引き取ってもらわなければならないが、ストックのためのスペースを確保し、再生までにある程度の時間を要するため、相当量の洗浄液を用意しなければならない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、処理装置から排出される使用済み洗浄液を即時に自動で再生処理を行い、再生した洗浄液を再び自動で処理装置へ供給することができる装置や方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、使用済み液体(洗浄液を含む)を回収する回収手段と、該使用済み液体を再生して再生液体とする再生手段と、前記再生液体を前記処理装置に供給する供給手段と、を含む液体再生装置を提供する。具体的な適用例として、洗浄機能を備える処理装置において、洗浄に使用した結果、他の種類の化合物を含む使用済み洗浄液(以下「使用洗浄液」という)を回収する回収手段と、使用洗浄液を再生して再生された洗浄液(以下「再生洗浄液」という)を生成する再生手段と、該再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段とを含む液体再生装置を提供できる。通常、1つの処理装置から排出される洗浄液はあまり多くの異なる成分を含んでいない。そのため、複雑な機能は必要なく、各処理装置に専用の液体再生機として接続して使用することができる。
この液体再生装置は、前記使用洗浄液を回収する回収手段と、前記回収手段が回収した使用洗浄液を蒸留分離して再生洗浄液を生成する再生手段と、該再生洗浄液を洗浄等のために再度処理装置へと供給する供給手段と、を備える。
また、使用洗浄液を回収する工程と、使用洗浄液を再生して再生洗浄液を生成する工程と、該再生洗浄液を再び処理装置へ供給する工程と、を含む再生方法を実施の一態様とすることもできる。
より具体的には、以下のようなものを提供することができる。
(1)処理装置から被処理部材を洗浄した使用済み洗浄液(以下「使用洗浄液」という)を回収し、再生し、再生洗浄液を再び処理装置へ供給する液体再生装置であって、前記使用洗浄液の回収及び再生、並びに再生洗浄液の供給を行う第1及び第2のユニットを含み、それぞれのユニットは、前記処理装置に接続して設けられ、前記使用洗浄液を回収する回収手段と、前記回収手段に接続して設けられ、その回収手段により回収された前記使用洗浄液を受入れ再生する再生手段と、前記再生手段に接続して設けられ、その再生手段により再生された洗浄液(以下「再生洗浄液」という)を貯留する貯留手段と、前記貯留手段及び前記処理装置に接続して設けられ、前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、を含み、前記第1のユニットが前記使用洗浄液を回収している際に、前記第2のユニットが予め回収された使用洗浄液を再生することができる液体再生装置を提供することができる。
ここで、洗浄液は、再生手段により再生洗浄液として使用洗浄液から分離して再利用(リサイクル)できるものであればよい。例えば、いわゆる溶剤や、固体を分散する分散媒等を含んでよい。また、洗浄の結果混入する汚れ物質(または成分)等を含んでもよい。洗浄液を使用する処理装置は、洗浄手段を含んでよく、該洗浄手段は洗浄液をプライミングローラーに噴射することができる噴射装置を含んでよい。該噴射装置は噴射のためのノズルを含んでよい。また、前記回収手段及び前記再生手段は、以下の説明で用いる回収部及び再生部を含んでよい。また、この回収部は配管やバルブを含んでよく、前記再生部は容器(例えば、タンク等)を含んでよく、配管等をも含んでよい。また、圧縮或いは減圧手段としてポンプを含んでよい。前記供給手段は、供給部を含んでよく、該供給部は、再生洗浄液を貯留可能なタンクを含んでよい。更に、該再生洗浄液を圧送するためのポンプや配管を含んでよい。また、前記制御手段は、制御装置を含んでよく、該制御装置は、例えば、マイコン、パソコン、シーケンサ等あらゆる既存のプロセッサを含んでよい。容量調整は、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段のそれぞれにおいて、処理対象となる洗浄液(使用洗浄液及び再生洗浄液を含んでよい)を貯留可能な容量、該洗浄液の処理速度(単位時間あたりの処理容量)、供給可能な供給速度(単位時間あたりの供給量)をそれぞれ考慮し、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段が一体となって最も好ましい洗浄液の処理を行うように、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段の処理効率や稼働率等を調整することを意味することができる。
前記第2のユニットは、前記第1のユニットとその構成が同一であってもよく、基本構成を共通にしつつ、洗浄液の貯留容量や処理速度等が異なるものであってもよい。前記第1の又は第2のユニットのいずれかだけであっても、処理装置から被処理部材を洗浄した使用洗浄液を回収し、再生し、再生洗浄液を再び処理装置へ供給することができてもよい。また、前記第1の及び第2のユニットは、それぞれ独立に機能することができてもよい。
また、前記再生手段は、使用洗浄液のいわゆる蒸留工程を行うことができる蒸留手段を含んでよい。該蒸留手段は、回収する使用済み液体の特性に応じ、最高温度を含む温度調整が可能である。また、該蒸留手段は、ヒーター及び温度調節装置を含んでよい。
前記貯留手段は貯留部を含んでよく、該貯留部はタンクのような容器を含んでよい。また、前記供給手段は供給部を含んでよく、供給部は、例えば、ブロアーやボンベ等からAIR(空気)やNガスのような気体を圧送して供給してよい。
(2)前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記回収手段、前記再生手段、前記貯留手段、及び前記供給手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする上記(1)に記載の液体再生装置を提供することができる。
前記制御手段は制御部を含んでよく、該制御部は制御装置を含んでよいことは、上述の通りである。該制御装置は、後述する排気部、検出部、廃棄部、及び冷却水供給部を制御可能であってよい。制御部は、処理装置及び前記液体再生装置を電磁的方法、油圧的方法、その他の人の知覚によって認識することができない方法により接続する手段を含んでよい。制御部は、前記第1の及び第2のユニットをそれぞれ独立に制御することが可能である。この制御部は、後述する検出部の信号により回収→再生→供給の各工程を自動的に行わせるように制御することができる。従って、回収から再生、再生から供給への切り替えを自動で行うことができる。
(3)前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生手段は、回収した前記使用洗浄液を貯留する再生タンクと、該再生タンクに設けられ前記使用洗浄液を加熱可能なヒーターと、を備えることを特徴とする上記(2)に記載の液体再生装置を提供することができる。
前記再生タンクは、前記ヒーターをその中に備え、貯留される使用洗浄液を直接的に若しくは間接的に加熱してよい。前記ヒーターは、前記制御手段によりスイッチのON/OFF及び出力調整が可能であってよく、また、異常信号において自動停止する機能を備えていてもよい。
(4)前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生タンクの上部に接続され排気・減圧するための排気手段を更に備えることを特徴とする上記(3)に記載の液体再生装置を提供することができる。
排気手段は、排気部を含んでよい。排気部は、真空ポンプ等のような減圧手段を含んでよい。減圧のためには、前記再生タンクは、密閉構造を有することが好ましい。
(5)前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生手段及び/又は前記供給手段が、貯留液量を検出することができる検出手段を備えることを特徴とする上記(2)から(4)のいずれかに記載の液体再生装置を提供することができる。
検出手段は検出部を含んでよい。該検出部は、液体再生装置及び処理装置の状態を検出するセンサー(例えば、温度センサー、液面レベルセンサー)を含んでよい。検出部は、制御部が制御に必要な情報を提供することができる。
(6)前記制御手段は、前記第1の及び前記第2のユニットの前記検出手段によって検出された前記使用洗浄液及び/又は前記再生洗浄液の量に基づいて、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段を制御することを特徴とする上記(5)に記載の液体再生装置を提供することができる。
前記検出手段は、洗浄液の量及びその量の経時変化及び経時変化率を検出することができてよい。これにより、更に貯留可能な洗浄液の量を把握可能であり、また、貯留量の増減を予測することが可能となる。
(7)前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生タンク底部に接続され前記使用洗浄液の再生後残渣を抜き出して廃棄する廃棄手段を更に備えることを特徴とする上記(3)又は(4)に記載の液体再生装置を提供することができる。
前記使用洗浄液を再生する際は、使用洗浄液から所定量の再生洗浄液が分離された場合に、再生タンク内に残る再生残渣を抜き出す。通常洗浄液に混入する成分は、より蒸気圧が低く残渣の中に多く含まれやすい。また、蒸留/分離工程において、高分子化する成分についてもこの残渣に多く含まれる。従って、これらの残渣を廃棄すべく、廃棄手段を前記タンクの底部に備えることは有効である。
(8)前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前再生手段は、前記使用洗浄液の蒸留分を冷却して液化し、前記再生洗浄液とする冷却手段を備えることを特徴とする上記(1)に記載の液体再生装置を提供することができる。
(9)前記第1の及び前記第2のユニットの前記冷却手段に冷却水を供給する冷却水供給手段を更に備えることを特徴とする上記(7)に記載の液体再生装置を提供することができる。
ここで、前記冷却手段は冷却部を含んでよい。該冷却部は、いわゆるコンデンサと呼ばれる凝縮器を含んでよい。該凝縮器は外部から導入される冷却媒体との熱交換により蒸気を凝縮して液化することができる。一般には冷却水を冷却媒体として用いる水冷方式と、空冷方式がある。
これまで述べてきた第1及び第2のユニットと同様に回収手段、再生手段、貯留手段、及び供給手段を含む第3のユニットを少なくとも備え、前記制御手段は、少なくとも第1の、第2の、及び第3のユニットのそれぞれの前記回収手段、前記再生手段、前記貯留手段、及び前記供給手段を制御し、リードタイムを最小化し、前記再生洗浄液の供給を最大化することを特徴とする上記(2)から(7)のいずれか1つに記載の液体再生装置を提供することができる。
前記第3のユニットは、前記第1のユニットとその構成が同一であってもよく、基本構成を共通にしつつ、洗浄液の貯留容量や処理速度等が異なるものであってもよい。前記第1の、第2の、又は第3のユニットのいずれかだけであっても、処理装置から被処理部材を洗浄した使用洗浄液を回収し、再生し、再生洗浄液を再び処理装置へ供給することができてもよい。また、前記第1の、第2の、そして第3のユニットは、それぞれ独立に機能することができてもよい。前記制御手段はこれらのユニットの各回収手段、再生手段、貯留手段、及び供給手段を制御し、それぞれのユニットにおける回収工程、再生工程、貯留工程、及び供給工程を互い違いに実施させることができる。各ユニットにおいて、前記回収工程、前記再生工程、前記貯留工程、及び前記供給工程をその順で実施させると共に、3つのユニットが、それぞれに各工程をずらしながら、使用洗浄液や再生洗浄液を効率的に処理することができる。このとき、各ユニット間で同一の工程が全く同時に実施されない方が好ましいと考えられる。少なくとも2つのユニットで処理させる使用洗浄液を同時に必要とし、また、結果として得られる再生洗浄液を同時に生成するため、処理液収支において、平滑化が十分行われないおそれがあるからである。詳細は、後述する。
また、ここでいうリードタイムとは、例えば、再生工程において、ヒーターのスイッチを入れたとしても、直ぐには使用洗浄液が所定の処理温度になることはないため、それまでの時間をいうことができる。即ち、所定の温度までの昇温の時間は、使用洗浄液の回収もできず、また、十分な蒸気もあがらないため、実質的に再生も行うことができない。このような時間は、単なるアイドリング時間となるため、サイクル効率を向上させるために、最小化することが好ましい。また、再生洗浄液の供給を最大化するとは、液体再生装置に莫大な貯留手段を備えることなく、使用洗浄液が流入してから同洗浄液が再生され再生洗浄液として供給されるまでの時間が短い方が好ましい。このように処理用の使用洗浄液が導入されてから、再生洗浄液として処理装置まで供給されるまでの時間もまた、リードタイムと称することができる。
(10)洗浄液を使用する処理装置の使用洗浄液を回収する回収手段と、回収された前記使用洗浄液を再生して再生洗浄液を貯留する再生手段と、前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、前記回収手段、再生手段、及び前記供給手段を制御する制御手段とを備える液体再生装置を用いる洗浄液再生方法において、前記回収手段により使用洗浄液を前記再生手段に供給する工程と、前記再生手段により前記使用洗浄液を再生洗浄液に再生する工程と、前記供給手段により前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する工程と、を含み、各工程の洗浄液の処理状況を把握して、これらの工程を同時に行うことができるように制御することを特徴とする洗浄液再生方法を提供できる。
ここで、回収工程、再生工程、貯留工程、及び供給工程を同時に行うとは、各ユニットがいずれかの工程を同時に行うというよりは、これらの工程を互い違いに行うことを意味してよい。同一工程は、同じ使用洗浄液等を処理し、同じ再生洗浄液を生成するため、これらのユニットでの材料の取り合いと、生成物の押し付け合いのようなことが起こりえるからである。従って、例えば、適宜制御されて、第1のユニットが回収工程を行っているときに、第2のユニットが再生工程(並行して貯留工程)を行い、第3のユニットが供給工程を行っている場合は、次のタクトでは、第1のユニットが再生工程を行い、第2のユニットが供給工程を行い、第3のユニットが回収工程を行うならば、処理装置からの使用洗浄液は、実質的に連続的に処理され得る。このように各ユニットの各工程の処理状況を把握して、それぞれの工程を効率よく機能させることを特徴とする。具体的には、それぞれの工程の処理速度を勘案し、一時貯留能力を考慮した上で、洗浄液の体積バランスを調整する。例えば、タンク等の貯留装置において貯留速度をモニタ(各時間の貯留量を測定し、時間あたりの貯留速度を演算する等)を行うことができる。
(11)処理装置から被処理部材を洗浄した使用洗浄液を回収し、再生し、再生洗浄液を再び処理装置へ供給する洗浄液再生方法であって、前記使用洗浄液の回収及び再生、並びに前記再生洗浄液の供給を行う複数の洗浄液再生処理フローを組合わせることにより、連続的に前記使用洗浄液を回収し、再生し、前記再生洗浄液を再び処理装置へ供給することを特徴とする洗浄液再生方法を提供できる。
上述のような複数のユニットにおける各工程を互い違いに組合せるのと同様に、複数のフローを適宜組合わせることにより、全体として高効率の処理を行うことができる。
(12)前記複数の洗浄液再生処理フローは、前記使用洗浄液の回収工程、再生工程、及び前記再生洗浄液の供給工程からなる第1のフローと、前記第1のフローに同期して、前記使用洗浄液の再生工程、前記再生洗浄液の供給工程、及び前記使用洗浄液の回収工程からなる第2のフローと、前記第1のフローに同期して、前記再生洗浄液の供給工程、前記使用洗浄液の回収工程及び再生工程からなる第3のフローと、を少なくとも含むことを特徴とする上記(11)に記載の洗浄液再生方法を提供できる。
上述のようなフローの組合せでは、第1のフローで回収している間に、第2のフローでは使用洗浄液を再生し、第3のフローでは再生洗浄液を処理装置に供給する。即ち、この処理装置は、使用洗浄液を排出すると同時に、それに見合う程度の再生洗浄液の供給をうけることができる。従って、該洗浄液再生方法では、前記処理装置内に未使用の洗浄液若しくは再生洗浄液のストックをそれほど多く持つ必要がない。
(13)前記第1の、第2の、及び第3のフローの各工程は、その対象工程の前後の工程が他のフローにおける前記対象工程に対応する対応工程の前後の工程にオーバーラップ可能に制御することを特徴とする上記(12)に記載の洗浄液再生方法を提供できる。
上述するように、例えば、ヒーターによる使用洗浄液の加熱に時間がかかる場合、回収工程を終了する前に、再生工程に切り替え、ヒーターによる加熱を同時に行うことができる。一般に、各工程のオーバーラップは、その前後の工程の実施を困難にしたり、効率を低下させる可能性があり、避けることが好ましい。しかしながら、このヒーターの加熱の早期開始は、使用洗浄液の温度が十分に高くなり、多くの蒸気が発生する前であれば、再生工程や回収工程を阻害するとは考え難い。このようにして、各工程の阻害要因を検討したうえで、工程のオーバーラップを行うことが好ましい。
(14)被処理部材を洗浄液で洗浄する処理装置と、該処理装置からの使用洗浄液を回収して再生する液体再生装置と、を備え、該処理装置及び該液体再生装置の間で前記使用洗浄液及び再生洗浄液を連続的に循環させる液体再生システムであって、前記液体再生装置は、前記使用洗浄液の回収及び再生、並びに再生洗浄液の供給を行う第1及び第2のユニットを含み、それぞれのユニットは、前記処理装置に接続して設けられ、前記使用洗浄液を回収する回収手段と、前記回収手段に接続して設けられ、前記使用洗浄液を再生する再生手段と、前記再生手段に接続して設けられ、再生洗浄液を貯留する貯留手段と、前記貯留手段及び前記処理装置に接続して設けられ、前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、を含み、前記第1のユニットが前記使用洗浄液を回収している際に、前記第2のユニットが予め回収された使用洗浄液を再生することができる液体再生システムを提供できる。
(15)同様に構成される第3の及び第4のユニットを更に備えることを特徴とする上記(14)に記載の液体再生システムを提供できる。
(16)前記処理装置及び前記液体再生装置を制御する制御手段を更に備え、該制御手段が前記処理装置と前記液体再生装置との間で相互に通信を行いつつ、液体再生装置の各ユニットでの前記回収工程、前記再生工程、前記供給工程を制御することを特徴とする上記(14)又は(15)に記載の液体再生システムを提供できる。
このような液体再生システムにおいては、洗浄液の再生だけでなく、再生洗浄液の使用についても同時に制御することができるので、装置全体として、未処理及び再生洗浄液のストックを少なくしつつ、かつ、洗浄等の処理の効率を高めることができる。
(17)洗浄液を使用する処理装置の使用済み洗浄液(以下「使用洗浄液」という)を回収する回収手段と、回収された前記使用洗浄液を再生する再生手段と、前記再生手段により再生された洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、前記回収手段、再生手段、及び前記供給手段を制御する制御手段とを備える液体再生装置を提供できる。
(18)前記制御手段が前記処理装置からの洗浄液使用予定信号に応じて、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段の間の容量調整を行うことを特徴とする上記(17)に記載の液体再生装置を提供できる。
本発明によれば、処理装置から排出された使用済み洗浄液を自動的にその場で回収・再生・再利用ができるため、作業者による定期的な入替え作業が不要になる。また、全ての再生に関する工程を自動で行うほか、例えば、プライミング洗浄においては未使用の洗浄液も自動で追加するため、常時監視しておく必要がない。また、リサイクル業者に委託する場合のように大量の洗浄液を用意しておく必要もない。本発明は1つの処理装置に対し、専用機として使用できるため、多種の処理装置から回収してきた洗浄液の再生装置のように複雑な分離機能を必要としない。(通常、1つの処理装置から発生する使用済み洗浄液は2種の混合液である。)そのため、加熱温度や加熱時間、廃棄量などの設定を変えるとあらゆる処理装置に使用できる。工場内に大型の洗浄液リサイクル装置を設置する必要もなく、必要に応じ各処理装置に接続できるため、事業規模の変更やレイアウト変更などにも柔軟に対応できる。プライミング洗浄に使用した場合、プライミング洗浄処理を行いながら、自動的に塗布液が混じった洗浄液を再利用できるように再生する再生装置を提供することが可能となる。これにより、洗浄液の費用を削減し、作業者の手を煩わせることもなく新しい洗浄液の追加や再生後の洗浄液の供給、廃液の処理を行うことができる。プライミングローラーの洗浄液は高価であるため、再利用すれば資源の有効利用や経費の削減という好ましい効果が得られるだけでなく、環境に対しても好ましい。
プライミングローラー洗浄装置の一例を示す構成図である。 液体再生装置の一例を示す構成図である。 液体再生装置のブロック図である。 洗浄液の再生プログラムの例を示すフローチャートである。 タンクモニタのプログラムの例を示すフローチャートである。 再生処理プログラムの例を示すフローチャートである。 再生洗浄液の供給要求モニタのプログラムの例を示すフローチャートである。 液体再生装置の更に別の例を示す構成図である。 別の例である液体再生装置を用いた洗浄液の再生プログラムの例を示すフローチャートである。 図9のユニット役割設定ルーティンを示すフローチャートである。 図9のタンクモニタ・ルーティンを示すフローチャートである。 図9の供給要求モニタ・ルーティンを示すフローチャートである。 図9の再生処理ルーティンを示すフローチャートである。 2系統の液体処理装置のタイムチャートを示した図である。 3系統の液体処理装置のタイムチャートを示した図である。 液体再生システムの構成の一例を示す図である。
符号の説明
10c 制御部
11、31、35 配管
12a、12b、12c、12d、23a、23b、23c、23d、25a、25b、25c、25d、28a、28b、28c、28d、33a、33b、33c、33d、34a、34b、34c、34d、41a、41b、41c、41d バルブ
13a、13b、13c、13d 再生タンク
21a、21b、21c、21d ヒーター
22a、22b、22c、22d ダクト
24 冷却塔(冷却タンク)
26a、26b、26c、26d 洗浄液タンク
27 真空ポンプ
32、36 フィルタ
42 廃液タンク
90 プライミングローラー洗浄装置
91 スリットノズル
92 プライミングローラー
93 洗浄槽
94、95、96 ノズル
97 洗浄液排出管
99 再生洗浄液導入管
200 液体再生装置
300 液体再生システム
311 回収配管
317 供給配管
318 ユニット
320 制御装置
本発明の好適な実施例をレジスト塗布装置を用いて、以下、図面に基づきより詳しく説明するが、これは、本発明を説明するためであって、本発明の内容を以下の実施の形態に限定するものでないことはいうまでもない。また、同一若しくは同種類の要素については、同一若しくは関連性のある符号を用い、重複する説明は省略する。
(実施例1)
まず、本発明に使用されるプライミングローラー洗浄装置について図1を用いて説明する。図1は、プライミングローラー洗浄装置の一例を示す構成図である。図1に示すプライミングローラー洗浄装置90は、スリットノズル91、被処理部材であるプライミングローラー92、洗浄槽93、ノズル94、95、96、並びに洗浄液排出管97を備える。スリットノズル91から基板へ塗布を行う前に、プライミングローラー洗浄装置90では、スリットノズル91からプライミングローラー92に向け、塗布液98が吐出される。プライミングローラー92は1回転する間に表面をきれいにして、次のダミーディスペンスに備える必要があるため、プライミングローラー92の塗布領域より下の部分は洗浄槽93に覆われている。
[洗浄工程]
洗浄槽93の中では、プライミングローラー92の洗浄と乾燥が行われる。まず、ノズル94から予めリサイクルしておいた洗浄液をプライミングローラー92表面に向け吹きつける。このとき洗浄液にエアを混入させ強い圧力で洗浄液を吹きつけてもよいし、また、洗浄液のノズル94を揺動させることも効果的である。更にプライミングローラー92の回転方向D1(図中時計回り)において下流側となる位置に配置したノズル95から未使用洗浄液(使用していない洗浄液)を吹きつける。このときにもジェット式、或いは揺動式が効果的である。最後に洗浄液を乾かす目的でノズル96から窒素(N)ガスの吹き付けを行う。以上の動作でプライミングローラー92の洗浄、乾燥が終了する。このときに使用された洗浄液(塗布液と洗浄液の混合液)は洗浄槽93の下に設けられた洗浄液排出管97を通じ、液体再生装置(洗浄液再生ユニット)へ送られる。
[液体再生装置の構成]
次に、液体再生装置について説明する。図2は、液体再生装置の構成の一例を示す図である。回収部、再生部、貯留部、及び供給部で1つのユニットが構成される。図2に示す液体再生装置は2つのユニットを有している。第1のユニットについて述べれば、回収部は、必要に応じて備えるポンプP1、配管11、バルブ12aからなる。再生部は、再生タンクA(13a)、ヒーター21a、ダクト22a、冷却塔24からなる。貯留部は、バルブ25a、配管29a、洗浄液タンク26aからなる。供給部は、洗浄液タンクA(26a)、配管35、35a、31a、バルブ34a、バルブ33a、フィルタ36からなる。一方、第2のユニットは、回収部は、必要に応じて備えるポンプP1、配管11、バルブ12bからなる。再生部は、再生タンクB(13b)、ヒーター21b、ダクト22b、冷却塔24からなる。貯留部は、バルブ25b、配管29b、洗浄液タンクB(26b)からなる。供給部は、洗浄液タンクB(26b)、配管35、35b、31b、バルブ34b、バルブ33b、フィルタ36からなる。一方のユニットを回収ユニットとして用いるときは、他方のユニットが再生ユニットとして用いられる。また、図2に示す液体再生装置は、更に排気部、検出部、制御部(不図示)、廃棄部、冷却水供給部を備える。第1のユニットについて述べれば、排気部は、バルブ28a、配管84、ポンプP2からなる。検出部は、レベルセンサー61a、62a、61b、62bからなる。制御部は、レベルセンサー61a、61b、62a、62b、66a、65a、66b、65b、バルブ12a及び12b、ヒーター21a、21b、バルブ25a、25bに通信自在及び制御自在となるよう電気的に接続されたコントローラー(不図示)を備える。廃棄部は、バルブ41a、配管86a、廃液タンク42からなる。冷却水供給部は、51、バルブ52a、52b、配管53a、53bからなる。
液体再生装置の回収部は、プライミングローラー洗浄装置から排出される塗布液と洗浄液とが混じった混合液(即ち、「使用洗浄液」)を回収する。再生部は、この使用洗浄液から洗浄液成分を分離し、再生洗浄液として再生させる。使用洗浄液から再生洗浄液を分離する工程では、使用洗浄液中の各成分(例えば、洗浄液及び塗布液の成分)の沸点の違いを利用する。つまり、使用洗浄液を加熱して蒸留することによって分離を行う。また、再生部の再生タンクA(13a)及び再生タンクB(13b)の上部に排気部の配管22a、22bを接続すると、加熱時にタンク内を減圧することができる。そのため、沸点を下げることができるので、蒸発が促進されて効果的である。貯留部は、洗浄液タンクA(26a)及び洗浄液タンクB(26b)において、蒸留・分離された洗浄液成分を、冷却してリサイクルされた再生洗浄液として一時貯留する。供給部は、洗浄液タンクA(26a)及び洗浄液タンクB(26b)において貯留された再生洗浄液を、エアブロアー70等により各タンク内を加圧し、再生洗浄液を配管35、35a、35b等を通してプライミングローラー洗浄装置(処理装置)へ供給する。検出部は、再生部及び供給部のそれぞれのタンクにおいて、使用洗浄液若しくは再生洗浄液の量を検出する。制御部は、検出部によって検出された使用洗浄液若しくは再生洗浄液の量に基づいて、回収部、再生部及び供給部を制御する。廃棄部は、使用洗浄液から多くの揮発性成分が蒸発し分離された残存使用洗浄液(一部に洗浄液等の揮発性成分が残存する)を残渣として廃棄する。冷却水供給部は、回収部、再生部、及び廃棄部などの冷却が必要となるところへ冷却水を供給する。プライミングローラー洗浄装置及び液体再生装置の間は、通常の配管等により接続され、その中を使用洗浄液及び再生洗浄液が相互に移動する。
なお、図2は、液体再生装置の一例を示すものであり、回収部、再生部、貯留部、供給部、排気部、検出部、制御部、廃棄部、並びに冷却水供給部の各機能を実現するものであれば構成が異なっていてもよい。
[再生処理]
次に、各構成要素について、塗布液(レジスト液)と洗浄液(シンナー)が混じった使用洗浄液の分離ステップの流れに沿って説明する。再生タンクA及びB(13a、13b)は、配管11及び回収配管(不図示)を介して図1に示した洗浄液排出管97と接続されている。プライミングローラー洗浄装置の洗浄槽93から排出される使用洗浄液が洗浄液排出管97並びに配管11を通って再生タンクA又はB(13a、13b)に溜められる。ここで、使用洗浄液は60秒間に1回100ccの割合で再生タンクA又はB(13a、13b)に回収され、再生タンクA又はB(13a、13b)には所定量の使用洗浄液が溜められていることを前提として説明する。
[回収工程]
プライミングローラー洗浄装置から使用洗浄液を回収部が回収する。具体的には、バルブ12a(またはバルブ12b)を開放し、再生タンクA(13a)(または再生タンクB(13b))に随時使用洗浄液が流れ込むようにする。ここでは、約1分に1回の割合で、比較的短時間に100ccの使用洗浄液が再生タンクA(13a)に貯留され、所定量(例えば、5L)になるまで継続される(例えば、50分間継続)。
[再生工程]
具体的には所定量の使用洗浄液が再生タンクA(13a)に溜まるとバルブ12aが閉じられ、バルブ12bが開けられ、使用洗浄液は再生タンクB(13b)へ回収され流れ込むように切り替えられる。バルブ12aが閉じられると再生タンクA(13a)ではヒーター21aにより加熱が開始される。ヒーター21aによって120度〜140度まで加熱を行い、使用洗浄液が設定温度近傍に達したことが検出されると、それまで閉じられていたバルブ25a及び28aが開けられ、真空ポンプ27により洗浄液タンクA(26a)の気体領域と冷却塔24を経由して再生タンクA(13a)内の減圧が開始される。真空ポンプ27の作動により再生タンクA(13a)やダクト22a内は、既存の空気等が排出され、使用洗浄液中の揮発性成分の蒸気で満たされる。このように、加熱と減圧を同時に行うことで、使用洗浄液の揮発を促進する。使用洗浄液の中では洗浄液(シンナー)の方の沸点が低いため、使用洗浄液の揮発性成分が先に蒸発し始める。
このとき、塗布液の全ての成分が揮発性であってもよいが、一部に不揮発性若しくは高沸点の成分を含んでいてもよい。この場合、そのような成分は蒸発せず、再生タンクA(13a)内にとどまる。一般には、洗浄液の全ての成分は揮発性であり、ここで蒸発し多くの部分が再生タンクA(13a)の外に出て行く。しかしながら、洗浄液の一部に不揮発性若しくは高沸点の成分を含んでいてもよい。このような成分は、上述のように再生タンクA(13a)内にとどまる。
[残渣の廃棄]
再生タンクA(13a)内の使用洗浄液の残量が所定量より少なくなったと、レベルセンサー等により判定された場合(例えば、最初あった使用洗浄液の量の約20%になったとき)、再生処理を終了する。この再生処理の終了により、バルブ25a及び28aは閉じられ、バルブ23aが開かれ再生タンクA(13a)内の残圧開放を行う。また、再生タンクA(13a)の底部に接続されたバルブ41aを開け、再生タンクA(13a)内の残渣の使用洗浄液の廃棄を行う。
[再生洗浄液の貯留]
ダクト22a、22bの途中には冷却塔24があり、冷却水による冷却が行われる。従って、使用洗浄液から蒸発した成分は冷却されて液化し、再生洗浄液として冷却塔24から配管29a、29bを通って洗浄液タンクA(26a)(または洗浄液タンクB(26b))に落下し、貯留される。
[冷却水]
冷却水は、バルブ51を開け、バルブ52a及び52bの開閉を調整することにより、配管53a、53bを通じて冷却塔24及び排液タンク42へ供給される。また、配管54a、54bを通じて使用済みの冷却水を回収する。使用済みの冷却水(冷却水リターン)は再生洗浄液との熱交換で高温となっているので、使用済みの冷却水を冷却するためのチラー(冷却装置)を設け、この冷却した後の冷却水を再び冷却水として供給するようにし、冷却水供給手段をサーキュレーター(液体循環装置)とすることが好ましい。
[供給工程]
そして、バルブ33a及び34aが自動的に開けられ、エアブロアー70からバルブ72を介して送られるエアによって、配管31からフィルタ32を経由し配管31aを通り、バルブ34aが開けられた供給管35aを通じてリサイクルされた洗浄液が、図1のプライミングローラー洗浄装置のノズル94に圧送される。再生タンクA(13a)での使用洗浄液の再生処理中は、洗浄液タンクA(26a)からノズル94に再生洗浄液を供給することができない。
[ドレイン]
以上のような装置には、一番底にドレインパン74が配置され、不用意に漏れた洗浄液などを受けて、必要に応じて集めた上、レベルセンサー76に応じてドレインバルブ78を開けて、系外へと廃棄する。
[まとめ]
以上説明したように、回収・再生タンクA及びB(13a、13b)のユニット機能を切り替えて使用することで連続的に使用洗浄液の回収と洗浄液の再生が可能となり、洗浄液タンクA及びB(26a、26b)を切り替えて使用することでプライミング洗浄装置への連続的な供給が可能となる。ここでは、説明の都合上、2つの再生タンクの例を示したが、3つの再生タンク、或いはそれ以上の再生タンクがある場合であってもよい。洗浄液タンクは最低2つあれば連続的な供給が可能となるが、同様に3つ以上あってもよい。再生タンクA及びB(13a、13b)と洗浄液タンクA及びB(26a、26b)にはそれぞれ、液面高さを検出するレベルセンサー61a、61b、62a、62b、66a、66b、65a、65bを設けることが好ましく、液面高さの上限値、下限値を検出することでバルブ12a、25a、23a、41a、28a、33a、34a、12b、25b、23b、41b、28b、33b、34bの開閉が自動的に行われるように制御しておくことによって、再生タンクA及びB(13a、13b)並びに洗浄液タンクA及びB(26a、26b)の切り替え等の作業を自動化することが可能になり、全ての工程を並行して実施できる。
例えば、センサー62aが再生タンクA(13a)の液面高さが上限値に到達したことを検出すると、バルブ12aを閉じ、バルブ12bを開けて再生タンクB(13b)へ使用洗浄液の回収が開始され、再生タンクA及びB(13a、13b)の切り替えの自動化が可能になる。また、再生タンクA(13a)において、ヒーター21aが加熱を開始した後、センサー61aが回収・再生タンクA(13a)の液面高さが下限値に到達したことを検出すると、ヒーター21aの加熱を停止すると共にバルブ25a及び28aを閉じ、バルブ23a及び41aが開けられ、回収・再生タンクA(13a)に残っている、再生洗浄液を分離した残渣の使用洗浄液が排液タンク42へ送られることにより、再生タンクA及びB(13a、13b)から塗布液を廃棄するステップの自動化が可能になる。再生タンクB(13b)も前述と同様に設定しておく。
実験の結果、使用洗浄液から分離した洗浄液は50回の再生にも問題なく使用できることが判明し、洗浄液の使用削減に大きく貢献できると考えられる。このように、本実施例に係る液体再生装置を利用することにより、プライミングローラーの洗浄に使用した洗浄液の約8割が再生されることになる。
このように、上記で説明した液体再生装置を使用することにより、ダミーディスペンスで発生した塗布液と洗浄液との混合液(即ち「使用洗浄液」)を回収し、蒸留し、分離した再生洗浄液をプライミングローラーの洗浄に再利用することができる。これにより、洗浄液の使用量を削減することができるため、資源の有効利用と経費の削減を可能にする。
[液体再生装置のブロック図]
図3は、回収及び分離システムの構成を示すブロック図である。上述のような操作は、制御部10cによって制御される。具体的には、再生タンクA系10aにおいて、レベルセンサー61a、62aからの信号を受けた制御部10cは、後述するようなプログラムに従って、バルブ12aを閉じる。バルブ25a、28aは、真空ポンプ27の動作に対応して、制御部10cからの指令により開放される。分離工程が始まると、ヒーター21a及びバルブ41aが制御部10cからの指令により適宜制御される。なお、非常制御部10eは、安全装置として機能し、レベルセンサー61aが反応しない場合には、ヒーター21aのスイッチが入らないようにされ、空炊き防止ができるようにされている。同様に、レベルセンサー62aで再生タンクA(13a)が満杯であるとき、バルブ12aが開放されないようにされ、タンクのオーバーフローを防止している。
再生タンクB系10bにおいても、同様にバルブ12b、25b、28b、及びヒーター21bが制御され、また、非常制御部10fが安全装置としてレベルセンサー61b、62bにより機能する。このような制御内容等は、表示部10dにより表示され、オペレータが観察できる。
[液体再生装置の処理フロー]
図4から6は、図2の液体再生装置を制御するプログラムの一例を示すものである。再生プログラムが開始されると、まず、図4に示すメインプログラムでは、後述するタンクをモニタする工程(ステップ(以下「S」)11)が行われる。そして、並行して、後述するプライミングローラー洗浄装置からの供給要求のモニタが行われる(S11−1)。次に再生信号が発生しているかどうかをチェックする(S12)。そして再生信号が発生していない場合は(S12、No)、次に、再生タンクA又はBのいずれを使うかを決定するA/B信号判定ステップが行われる(S14)。一方、再生信号が発生している場合は(S12、Yes)、再生処理が開始され(S13)、処理は再度メインストリームに戻り、A/B信号判定ステップに移行する(S14)。
A/B信号判定ステップにおいて、A信号が発せられたと判断した場合(S14、A信号)、バルブ12aを開く(S15)。尚、A信号及びB信号の両方が発せられている場合は、A信号を優先するようにプログラムされている。また、バルブ12aの開放と共に、再生タンクAの開始信号を発するようにしてもよい。これにより、再生タンクAのタクトタイムの開始が制御装置に通知され、種々の工程の時間管理に活用することができる。レベルセンサー62aの信号に基づき、随時再生タンクA(13a)が満杯になっているかをモニタする(S16)。このモニタで、満杯でないと判断されると(S16、No)、再度モニタするルーチンを構成する。再生タンクA(13a)が満杯になっていると判断されれば(S16、Yes)、再生タンクB(13b)が、再生モードでないかどうかを判断する(S17)。再生タンクB(13b)が再生モードである場合、即ち、再生タンクB(13b)の再生信号がOFFでない場合(S17、No)、回収するための再生タンクA及びB(13a、13b)の両方が使えないので、異常警報を発する(S18)。再生タンクB(13b)が再生モードでない場合、即ち、再生タンクB(13b)の再生信号がOFFである場合(S17、Yes)、バルブ12aを閉じる(S19)。次に、手動入力装置(例えば、停止ボタン)から、終了信号が入力されているかを判断し(S20)、入力されている場合は(S20、Yes)、液体再生装置を停止する一連の処理が行われる(S21)。終了信号が入力されていない場合(S20、No)、使用洗浄液の回収・再生サイクルを回すべく、処理をタンクモニタ(S11)に戻す。
A/B信号判定ステップ(S14)において、B信号が発せられたと判断した場合(S14、B信号)、バルブ12bを開く(S35)。以下は、上述と同様であるので、簡単に述べる。レベルセンサー62b等の信号に基づき、随時再生タンクB(13b)が満杯になっているかをモニタし(S36)、満杯でないと判断されると(S36、No)、再度モニタするルーチンを構成する。再生タンクB(13b)が満杯になっていると判断されれば(S36、Yes)、再生タンクA(13a)が、再生モードでないかどうかを判断する(S37)。再生タンクA(13a)の再生信号がOFFでない場合(S37、No)、異常警報を発する(S18)。再生タンクA(13a)の再生信号がOFFである場合(S37、Yes)、バルブ12bを閉じる(S39)。次に、手動入力装置(例えば、停止ボタン)から、終了信号が入力されているかを判断し(S40)、入力されている場合は(S40、Yes)、液体再生装置を停止する一連の処理が行われる(S21)。終了信号が入力されていない場合(S40、No)、洗浄液の回収・再生サイクルを回すべく、処理をタンクモニタ(S11)に戻す。
[タンクモニタ]
図5は、タンクをモニタする工程(S11)を図解する。まず、変数の初期値化が行われる(S111)。次に、再生タンクA(13a)が使用洗浄液を受け入れることが出来るかどうかを調べる(S112)。再生タンクA(13a)が使用洗浄液を貯留できる場合(S112、Yes)は、A信号を発信する(S121)。使用洗浄液を貯留できない場合(S112、No)は、再生タンクA(13a)が使用洗浄液で満杯になっているかどうかをレベルセンサー62aにより判定する(S112−1)。満杯でない場合は(S112−1、No)、何らかの理由により再生タンクA(13a)が使用洗浄液を貯留できないので異常信号を発信し、プログラムを停止するように停止信号を発信する(S115)。満杯の場合は(S112−1、Yes)は、再生処理が行えるかを検討するため洗浄液タンクA(26a)が再生洗浄液を受入れ可能かを判定する(S112−2)。受入れられない場合(S112−2、No)は、使用洗浄液を再生できないので異常信号を発信し、プログラムを停止するように停止信号を発信する(S115)。受入れられる場合(S112−2、Yes)は、タンクA再生信号を発信し、貯留している使用洗浄液を再生できるようにする(S113)。
次に、A信号を発信した場合(S121)のフローに合流し、再生タンクB(13b)が使用洗浄液を受け入れることが出来るかどうかを調べる(S114)。再生タンクB(13b)が使用洗浄液を貯留できる場合(S114、Yes)は、B信号を発信し(S124)、メインプログラムに戻る。使用洗浄液を貯留できない場合(S114、No)は、再生タンクB(13b)が使用洗浄液で満杯になっているかどうかをレベルセンサー62bにより判定する(S114−1)。満杯でない場合は(S114−1、No)、何らかの理由により再生タンクB(13b)が使用洗浄液を貯留できないので異常信号を発信し、プログラムを停止するように停止信号を発信する(S115−2)。満杯の場合は(S114−1、Yes)は、再生処理が行えるかを検討するため洗浄液タンクB(26b)が再生洗浄液を受入れ可能かを判定する(S114−2)。受入れられない場合(S114−2、No)は、使用洗浄液を再生できないので異常信号を発信し、プログラムを停止するように停止信号を発信する(S115−2)。受入れられる場合(S114−2、Yes)は、タンクB再生信号を発信し、貯留している使用洗浄液を再生できるようにする(S123)。そして、メインプログラムに戻る。
[再生処理]
図6は、再生処理工程(S13)を図解するフローチャートである。再生処理工程では、まず、タンクモニタする工程で発せられた再生信号が、タンクA再生信号なのかタンクB再生信号なのかを判定する(S201)。タンクA再生信号と判断されたら(S201、A再生信号)、バルブ12aを閉じ(S202)、再生タンクA(13a)のヒーター21aをONして加熱を始め(S203)、使用洗浄液が設定温度になるまで加熱する(S204)。使用洗浄液が設定温度に達したことを検知したら(S204、Yes)、バルブ25a、28aを開く(S205)。そして、真空ポンプ27をONして(S206)、再生タンクA(13a)内及びダクト22a内の既存の空気を排出して減圧する。減圧により既存の空気等を排出し、ほぼ所定の圧力まで下がったところで、発生する蒸気が冷却塔24のコンデンサで液化されるので、この再生洗浄液を、洗浄液タンクA(26a)へと滴下(又は落下)させる。使用洗浄液の残量が所定の量まで下がったことをレベルセンサー61aで検出し(S207、Yes)、再生タンクAのヒーターをOFFして(S208)、バルブ25a、28aを閉じ(S209)、バルブ23aを開けて(S210)残圧開放する。
EXHから外気を入れて、再生タンクA(13a)内をほぼ大気圧にして(S211)、真空ポンプ27の作動を停止し(S212)、バルブ41aを開けて(S213)、再生タンクA(13a)に残った使用洗浄液を排出する。残った使用洗浄液はバルブ41aを所定時間開放することで排出される(S214)。再生タンクA(13a)のレベルセンサー61aが前記バルブ41aの開放時間内に反応したことを確認し(S215、Yes)、再生タンクA(13a)の再生信号をOFFし(S216)、バルブ41aを閉じ他の設定を初期に戻す処理を行う(S217)。これにより、再生タンクA(13a)は、回収される洗浄液等の使用洗浄液を再び貯留することができるようになる。そして処理を再生信号待ちに戻す。
また、タンクA再生信号か又はタンクB再生信号かを判定するステップ(S201)で、タンクB再生信号と判断されたら(S201、B再生信号)、バルブ12bを閉じる(S222)。そして、再生タンクB(13b)のヒーター21bをONし(S223)、使用洗浄液が設定温度に達するまで加熱する(S224)。使用洗浄液が設定温度に達したことを検出したら(S224、Yes)、バルブ25b、28bを開く(S225)。そして、真空ポンプ27をONして(S226)、再生タンクB(13b)内及び配管22b内の既存の空気を排出して減圧する。既存の空気等を排出し、ほぼ所定の圧力まで下がったところで、発生する蒸気が冷却塔24のコンデンサで液化されるので、この再生洗浄液を、洗浄液タンク26bへと滴下(又は落下)させる。
再生タンクB(13b)の混合洗浄液の残量が所定量にまで減った場合(S227、Yes)、再生タンクBのヒーター21bのスイッチを切り、加熱を停止する(S228)。そして、バルブ25b、28bを閉じて(S229)、バルブ23bを開けて(S230)EXHから外気を入れて、再生タンクB(13b)内をほぼ大気圧にして(S231)、真空ポンプ27の作動を停止する(S232)。その後、バルブ41bを開けて(S234)、再生タンクB(13b)に残った使用洗浄液を排出する。残った使用洗浄液はバルブ41bを所定時間開放することで排出され、洗浄液タンクB(26b)のレベルセンサー65bが前記バルブ41bの開放時間内に反応したことを確認し(S235、Yes)、再生タンクB(13b)の再生信号をOFFし(S236)、他の設定を初期に戻す処理を行う(S237)。これにより、再生タンクB(13b)は、回収される洗浄液等の使用洗浄液を再び回収し貯留することができるようになる。そして処理を再生信号待ちに戻す。
[供給要求モニタ]
図7は、再生洗浄液を再生洗浄液を配管35、35a、35b等を通してプライミングローラー洗浄装置(処理装置)へ供給する供給要求モニタのプログラムの一例を示すフローチャートである。まず、プライミングローラー洗浄装置から、再生洗浄液の供給を要求しているかどうかを判定する(S502)。供給を要求していない場合(S502、No)は、更に終了信号(例えば、作業者による装置の停止ボタンの操作)があるかどうかを判定し、終了信号があれば(S503、Yes)、プログラムを終了する処理を行う(S504)。一方、終了信号がなければ(S503、No)、プログラムは、再度、再生洗浄液の供給を要求しているかどうかの判定を行う(S502)。供給要求があれば(S502、Yes)、次に、洗浄液タンクA(26a)から再生洗浄液が供給可能かどうかを判定する(S505)。例えば、レベルセンサー65a、66aの検出の結果、再生洗浄液が十分にないと判定された場合は、洗浄液タンクA(26a)から再生洗浄液が供給できず(S505、No)、洗浄液タンクB(26b)から再生洗浄液が供給可能かどうかの判定工程(S515)へ移行する。洗浄液タンクA(26a)から再生洗浄液が供給できる場合は(S505、Yes)、各バルブ72、33a、34aを開けて、洗浄液タンクA(26a)の気体領域を加圧し、配管35aから再生洗浄液を押し出し、配管35、フィルタ36を通して、プライミングローラー洗浄装置へ供給する(S506)。この間、随時、洗浄液タンクA(26a)が再生洗浄液を供給できるかをモニタし、できないと判断された場合は(S507、No)、各バルブ72、33a、34aを閉じる(S509)。洗浄液タンクA(26a)が再生洗浄液を供給できると判断されている限りは(S507、Yes)、再生洗浄液の供給が要求されているかどうかを確認し、されている場合は(S508、Yes)、洗浄液タンクA(26a)が再生洗浄液を供給できるかの判定を行う。再生洗浄液の供給が要求されていない場合は(S508、No)、各バルブ72、33a、34aを閉じる(S509)。そして再び再生洗浄液の供給が要求されているかどうかを判定する(S502)。
上述の洗浄液タンクB(26b)から再生洗浄液が供給可能かどうかの判定工程(S515)では、供給が可能でないと判定された場合(S515、No)、洗浄液タンクA(26a)及び洗浄液タンクB(26b)の両者が供給不可能であるので、異常警報を発信する(S520)。供給が可能であると判定された場合(S515、Yes)、各バルブ72、33b、34bを開けて、洗浄液タンクB(26b)の気体領域を加圧し、配管35bから再生洗浄液を押し出し、配管35、フィルタ36を通して、プライミングローラー洗浄装置へ供給する(S516)。この間、随時、洗浄液タンクB(26b)が再生洗浄液を供給できるかをモニタし、できないと判断された場合は(S517、No)、各バルブ72、33b、34bを閉じる(S519)。洗浄液タンクB(26b)が再生洗浄液を供給できると判断されている限りは(S517、Yes)、再生洗浄液の供給が要求されているかどうかを確認し、されている場合は(S518、Yes)、洗浄液タンクB(26b)が再生洗浄液を供給できるかの判定を行う。再生洗浄液の供給が要求されていない場合は(S518、No)、各バルブ72、33b、34bを閉じる(S519)。そして再び再生洗浄液の供給が要求されているかどうかを判定する(S502)。
(実施例2)
実施例1では、再生タンク(13a及び13b)を2つ備える場合を説明したが、再生タンクは、3つ以上であってもよく、それぞれのタンクを切り替えて使用洗浄液を貯留することも可能である。再生タンクを3つ以上とした場合、プライミングローラー92の洗浄回数が多い場合は使用洗浄液の発生が増加するため、使用洗浄液の分離が追いつかない場合に有効である。以下に再生タンクを3つ以上にした場合を説明する。
[装置構成]
図8は、実施例2に係る液体再生装置の構成を示す模式図である。図2に示した液体再生装置(2系統)と異なり、実施例2の液体再生装置200は、4系統のユニットが並設されている。しかしながら、部品の接続関係は、実質的に同一であるので、共通する部品には同じ番号が割当てられている。実施例2の液体再生装置200の第3及び第4のユニットについては、各部品番号に「c」、「d」を付して番号が割当てられている。これらの各ユニットは、それぞれ、同様に回収部、再生部、貯留部、及び供給部を備えている。更に、この液体再生装置200は、排気部、検出部、制御部、廃棄部、及び冷却水供給部を備える。これら各部からなる構成は、図2に示すものと実質同一であるので、重複する説明を省略する。なお供給部には、エアブロー70の代わりにNガス供給部71が設けられている。
液体再生装置200は、各ユニットが、共通する部品である冷却タンク24、廃液タンク42、Nガス供給71、冷却水供給等、そして、混合液たる使用洗浄液を回収する配管11及び再生洗浄液を供給する配管35に対して、それぞれ並列に接続されており、必要に応じて、各対応するバルブ等により仕切られている。従って、図2の液体再生装置の第1の及び第2のユニットでできることが、この液体再生装置200の第1から第4までのユニットから、任意に選択した2つのユニットにより、行うことができる。この液体再生装置200のAからDまでから任意に選ばれる2つのアルファベットを付したそれぞれの再生タンク及び洗浄液タンクにより、回収工程、再生工程、貯留工程、供給工程を実質的に連続的に行うことができる。
また、例えば、4つのユニット(以下ユニットA、B、C、Dという)を2つのグループに分け、例えば、ユニットA及びBが、図2の第1のユニットとして機能し、ユニットC及びDを図2の第2のユニットとして機能させることができる。このように分類すれば、プライミングローラー洗浄装置のような処理装置において、使用する洗浄液の時間あたりの量が少ない場合及び多い場合に対処することが容易になる。即ち、少ない場合は、ユニットAとユニットCとにより、回収・再生・貯留・供給サイクルを回せばよく、一方、多い場合は、ユニットA及びBと、ユニットC及びDとにより同サイクルを回せばよい。理論上は、このようにすることで、約2倍の処理能力となる。
しかしながら、このサイクルでは処理する洗浄液の量が均衡することが望ましいので、ユニットA、B、Cのグループと、ユニットDとで同サイクルを回すことは、あまり好ましくない。トータルとして、効率が落ちるからである。また、4系統のものを2系統と同じようにしてサイクルを回す例を示したが、3系統若しくは4系統で回すことも可能である。例えば、2系統では、1/2サイクルずらしてユニットを操作したが、4系統では、これを1/4サイクル毎にずらして操作することができる。この場合、共通部品の操作ができるように留意しなければならず、切り替え時に緩衝用に一時貯留手段を設けることが好ましい。
また、4を超える数のユニットを用いる場合、その数が偶数であれば、全てのユニットを2つのグループに分け、上記2系統の場合と同様に液体再生装置を機能させることができる。一方、奇数の場合は、1ユニットを予備ユニットとして、何れかのユニットが故障等したときに取り替えるものとすることができる。残りを上述の偶数の場合と同様に2つのグループに分け、上記2系統の場合と同じく液体再生装置を機能させることができる。
[再生プログラム]
図9、10、11、12、13は、本発明の実施例2に係る液体再生装置を用いた洗浄液の再生プログラムの例を示すフローチャートである。図9には、メインプログラムを示す。ここでは、主に、使用洗浄液の回収及び回収された使用洗浄液の貯留について、複数の種類の系統に対応可能にプログラムされている。プログラムがスタートすると、まず、搭載される各ユニットの役割が設定される(S302)。そして、その役割に沿って、各タンクの状況が調べられる(S311)。同時に、プライミングローラー洗浄装置からの再生洗浄液の供給の要求があるかをチェックし、ある場合は、再生洗浄液をプライミングローラー洗浄装置に供給する(S303)。
[役割設定プログラム]
図10は、各ユニットの役割を設定するサブルーティンである。プログラムは、最初に、運転モードの設定を行う(S352)。具体的には、オペレータからの2系統(ライト)、2系統(ヘビィ)、3系統、若しくは4系統の選択入力を促す。次に、使用する各ユニットの状況をチェックする(S354)。そして、各ユニットに何も問題がなければ(S356、Yes)、各ユニットの駆動開始順序を設定し(S360)、プログラムをメインプログラムに戻す。また、各ユニットに何か問題があれば(S356、No)、各ユニットの状況を表示し(S358)、運転モードの入力待ちをする。
[タンクモニタプログラム]
図11は、4つのユニットを使う場合のタンクモニタのプログラムの一例を示す。不要なデータを使わないのであれば、特に4つのユニットを使う場合に限らず、2つのユニットを使う場合にも用いることができる。最初に、初期値クリアを行う(S411)。次に、再生タンクA(13a)が、回収される使用洗浄液を貯留可能かどうかをチェックする(S412a)。貯留可能と判定されると(S412a、Yes)、A信号が発せられ(S416a)、再生タンクA(13a)に貯留できることが通知され、次の再生タンクB(13b)の状況チェックに移行する。また、再生タンクA(13a)に貯留できないと判定されると(S412a、No)、再生タンクA(13a)が使用洗浄液で満たされているかをチェックする(S413a)。満たされていないとすると(S413a、No)、正常な理由での貯留不可判断であるので、異常信号を発して(S417a)、プログラムを安全に停止する。再生タンクA(13a)が使用洗浄液で満たされていれば(S413a、Yes)、再生工程によって、再生洗浄液にされるべきであるため、洗浄液タンクAの再生信号を発する(S415a)。そして、プログラムは、次の再生タンクB(13b)の状況チェックに移行する。
ここでは、再生タンクB(13b)が、回収される使用洗浄液を貯留可能かどうかをチェックする(S412b)。貯留可能と判定されると(S412b、Yes)、B信号が発せられ(S416b)、再生タンクB(13b)に貯留できることが通知され、次の再生タンクC(13c)の状況チェックに移行する。また、再生タンクB(13b)に貯留できないと判定されると(S412b、No)、再生タンクB(13b)が使用洗浄液で満たされているかをチェックする(S413b)。満たされていないとすると(S413b、No)、正常な理由での貯留不可判断であるので、異常信号を発して(S417b)、プログラムを安全に停止する。再生タンクB(13b)が使用洗浄液で満たされていれば(S413b、Yes)、再生工程によって再生洗浄液にされるべきであるため、洗浄液タンクBの再生信号を発する(S415b)。そして、プログラムは、次の再生タンクC(13c)の状況チェックに移行する。
次に、再生タンクC(13c)が、回収される使用洗浄液を貯留可能かどうかをチェックする(S412c)。貯留可能と判定されると(S412c、Yes)、C信号が発せられ(S416c)、再生タンクC(13c)に貯留できることが通知され、次の再生タンクD(13d)の状況チェックに移行する。また、再生タンクC(13c)に貯留できないと判定されると(S412c、No)、再生タンクC(13c)が使用洗浄液で満たされているかをチェックする(S413c)。満たされていないとすると(S413c、No)、正常な理由での貯留不可判断であるので、異常信号を発して(S417c)、プログラムを安全に停止する。再生タンクC(13c)が使用洗浄液で満たされていれば(S413c、Yes)、再生工程によって再生洗浄液にされるべきであるため、洗浄液タンクCの再生信号を発する(S415c)。そして、プログラムは、次の再生タンクD(13d)の状況チェックに移行する。
次に、再生タンクD(13d)が、回収される使用洗浄液を貯留可能かどうかをチェックする(S412d)。貯留可能と判定されると(S412d、Yes)、D信号が発せられ(S416d)、再生タンクD(13d)に貯留できることが通知され、メインプログラムに戻る。また、再生タンクD(13d)に貯留できないと判定されると(S412d、No)、再生タンクD(13d)が使用洗浄液で満たされているかをチェックする(S413d)。満たされていないとすると(S413d、No)、正常な理由での貯留不可判断であるので、異常信号を発して(S417d)、プログラムを安全に停止する。再生タンクD(13d)が使用洗浄液で満たされていれば(S413d、Yes)、再生工程によって再生洗浄液にされるべきであるため、洗浄液タンクDの再生信号を発する(S415d)。そして、プログラムは、メインプログラムに戻る。
[再生洗浄液供給プログラム]
タンクモニタ(S311)と並行して、再生洗浄液の供給の要求の有無のチェック及び供給を行う(S303)。図12に示すように、まず、プライミングローラー洗浄装置からの再生洗浄液の供給の要求があるかを調べ(S552)、なければ(S552、No)、終了信号の有無を調べる(S553)。終了信号があれば(S553、Yes)、モニタを終了する(S554)。なければ(S553、No)、再生洗浄液の供給の要求があるかを再度チェックする(S552)。再生洗浄液の供給の要求があれば(S552、Yes)、洗浄液タンクAが貯留する再生洗浄液を供給可能かをチェックし(S505a)、供給可能でなければ(S505a、No)、洗浄タンクBについてのチェックに移行する。供給可能であれば(S505a、Yes)、洗浄液タンクAから再生洗浄液を供給するように以下の手順を行う。各ユニットにおけるこの手順は、基本的には図7と同じである。まず、Nガス供給装置71からNガスを圧送するために、バルブ72、33a、34aを開ける(S506a)。これにより再生洗浄液を配管(35a、35)を通してプライミングローラー洗浄装置に圧送する。この間、洗浄液タンクAの再生洗浄液が十分にあるか、何か異常はないか等、洗浄液タンクAが供給可能であるかをモニタし(S507a)、できなくなった場合は(S507a、No)、バルブ72、33a、34aを閉じる(S509a)。また、できる場合であっても(S507a、Yes)、続いて再生洗浄液の供給要求が出ているかをモニタし(S508a)、出ていれば(S508a、Yes)、再生洗浄液の供給を継続しつつ、再度、洗浄液タンクAが供給可能であるかをモニタする(S507a)。出ていなければ(S508a、No)、バルブ72、33a、34aを閉じ(S509a)、供給要求モニタプログラムの最初のステップにプログラムを戻す。
洗浄液タンクAが再生洗浄液を供給可能でない場合(S505a、No)、洗浄タンクBが再生洗浄液を供給可能かどうかをチェックする(S505b)。洗浄タンクBが供給可能でなければ(S505b、No)、洗浄タンクCについてのチェックに移行する。供給可能であれば(S505b、Yes)、洗浄液タンクBから再生洗浄液を供給するように以下の手順を行う。このユニットBにおけるこの手順は、基本的にはユニットAでの手順と同じである。まず、Nガス供給装置71からNガスを圧送するために、バルブ72、33b、34bを開ける(S506b)。これにより再生洗浄液を配管35b、35を通してプライミングローラー洗浄装置に圧送する。この間、洗浄液タンクBの再生洗浄液が十分にあるか、何か異常はないか等、洗浄液タンクBが供給可能であるかをモニタし(S507b)、できなくなった場合は(S507b、No)、バルブ72、33b、34bを閉じる(S509b)。また、できる場合であっても(S507b、Yes)、続いて再生洗浄液の供給要求が出ているかをモニタし(S508b)、出ていれば(S508b、Yes)、再生洗浄液の供給を継続しつつ、再度、洗浄液タンクBが供給可能であるかをモニタする(S507b)。出ていなければ(S508b、No)、バルブ72、33b、34bを閉じ(S509b)、供給要求モニタプログラムの最初のステップにプログラムを戻す。
洗浄液タンクBが再生洗浄液を供給可能でない場合(S505b、No)、洗浄タンクCが再生洗浄液を供給可能かどうかをチェックする(S505c)。洗浄タンクCが供給可能でなければ(S505c、No)、洗浄タンクDについてのチェックに移行する。供給可能であれば(S505c、Yes)、洗浄液タンクCから再生洗浄液を供給するように以下の手順を行う。このユニットCにおけるこの手順は、基本的にはユニットAでの手順と同じである。まず、Nガス供給装置71からNガスを圧送するために、バルブ72、33c、34cを開ける(S506c)。これにより再生洗浄液を配管35c、35を通してプライミングローラー洗浄装置に圧送する。この間、洗浄液タンクCの再生洗浄液が十分にあるか、何か異常はないか等、洗浄液タンクCが供給可能であるかをモニタし(S507c)、できなくなった場合は(S507c、No)、バルブ72、33c、34cを閉じる(S509c)。また、できる場合であっても(S507c、Yes)、続いて再生洗浄液の供給要求が出ているかをモニタし(S508c)、出ていれば(S508c、Yes)、再生洗浄液の供給を継続しつつ、再度、洗浄液タンクCが供給可能であるかをモニタする(S507c)。出ていなければ(S508c、No)、バルブ72、33c、34cを閉じ(S509c)、供給要求モニタプログラムの最初のステップにプログラムを戻す。
洗浄液タンクCが再生洗浄液を供給可能でない場合(S505c、No)、洗浄タンクDが再生洗浄液を供給可能かどうかをチェックする(S505d)。洗浄タンクDが供給可能でなければ(S505d、No)、何れの洗浄液タンクも供給できないことになるので、異常警報を発信し(S520)、装置を安全に停止する。供給可能であれば(S505d、Yes)、洗浄液タンクDから再生洗浄液を供給するように以下の手順を行う。このユニットDにおけるこの手順は、基本的にはユニットAでの手順と同じである。まず、Nガス供給装置(71)からNガスを圧送するために、バルブ72、33d、34dを開ける(S506d)。これにより再生洗浄液を配管35d、35を通してプライミングローラー洗浄装置に圧送する。この間、洗浄液タンクDの再生洗浄液が十分にあるか、何か異常はないか等、洗浄液タンクDが供給可能であるかをモニタし(S507d)、できなくなった場合は(S507d、No)、バルブ72、33d、34dを閉じる(S509d)。また、できる場合であっても(S507d、Yes)、続いて再生洗浄液の供給要求が出ているかをモニタし(S508d)、出ていれば(S508d、Yes)、再生洗浄液の供給を継続しつつ、再度、洗浄液タンクDが供給可能であるかをモニタする(S507d)。出ていなければ(S508d、No)、バルブ72、33d、34dを閉じ(S509d)、供給要求モニタプログラムの最初のステップにプログラムを戻す。
[使用洗浄液回収プログラム]
再び図9に戻り、タンクモニタ(S311)後の工程を説明する。タンクモニタプログラムにより、何れかの洗浄液タンクに再生すべき使用洗浄液が貯留されており、再生されるのを待っているものがあることを検出してきた。この結果に基づき、再生すべきとする再生信号が何れかのタンクについて出ているかをチェックする(S312)。出ていれば、再生処理(S313)により、後述する再生処理を行う。そして、再生信号の有無にかかわらず、プログラムは、上記ユニット役割設定工程(S302)において設定された運転モードに基づいて、場合分けを行う(S312−1)。運転モードが2系統ライトモード(S312−2)である場合は、ユニットA及びCを用いる2系統の再生処理を行う。また、運転モードが2系統ヘビィモード(S312−3)である場合は、ユニットA及びBを1グループとし、ユニットC及びDを別のグループとして用い、2系統の再生処理を行う。また、運転モードが3系統モード(S312−5)である場合は、例えば、ユニットA、B、及びCを用いる3系統の再生処理を行う。また、運転モードが4系統ライトモード(S312−7)である場合は、ユニットA、B、C、及びDを用いる4系統の再生処理を行う。この運転モード判定工程では、各モードに合わせたタクトタイム(takt time)設定及び管理を行う。具体的には、設定された運転モードに最も最適な各工程及びこれらの工程からなる1サイクルの好ましい時間間隔等を設定し、その間隔又はクロックで以下の各工程が行われるように時間管理を行う。
[2系統ライトモード]
運転モードが、2系統ライトモード(S312−2)に設定されると、プログラムは、A/C何れかの信号であるかを判定する工程(S314)に移行する。これ以降の工程は、図4に示す工程と実質的に同一であるので、ここでは説明を省略する。尚、ここではバルブ12a又は12cの開放(S315又はS335)と共に、再生タンクA又はC(13a又は13c)の開始信号を発するようにしてある。これにより、再生タンクA又はCのタクトタイムの開始が制御装置に通知され、種々の工程の時間管理に活用することができる。
[2系統ヘビィモード]
運転モードが、2系統ヘビィモード(S312−3)に設定されると、ユニットA及びBで1つのグループを、ユニットC及びDで他のグループを作る(S312−4)。ユニットA及びBが同時に一体となって稼働し、ユニットC及びDも一体となるので、2つのグループで上述の2系統ライトモードのA/Cと全く同様に作用する。そのため、ここでは説明を省略する。
[3系統モード]
運転モードが、3系統モード(S312−5)に設定されると、1つのユニット(例えば、ユニットD)が休止することになる(S312−6)。このモードでは、次の4系統モードから、1のユニットを除いたものが相当するので、ここでは説明を省略する。
[4系統モード]
運転モードが、3系統モード(S312−5)に設定されると、運転モード判定工程(S312−1)において、1サイクルを構成する4つの工程の時間設定と管理を行う。即ち、事前に入力されたデータに基づいて、或いは、プライミングローラー洗浄装置と合わせて使用する過程において洗浄液の流量をモニタすることにより、最適な工程の時間設定及び管理を行う。この設定・管理は、回収、貯留、再生、供給の各工程、及び、プライミングローラー洗浄装置による洗浄という一連の作業としての最適化を狙いとする。具体的には、それぞれ再生タンクA、B、C、Dを備えるユニットA、B、C、Dを用いたときに、上記各工程の開始をトリガーするA信号の発信の時間管理を行う。例えば、回収工程が、ユニットA、B、C、Dにおいて、それぞれ、T1、T2、T3、T4で開始されるべきであるならば、時刻T1で、A信号をS312−1からS312−8へと送信し、A信号によりトリガーされるユニットAを起動する。そして、時刻T2、T3、T4でそれぞれ、B、C、D信号を送信することにより、ユニットB、C、Dをそれぞれの時刻で起動することができる。起動後の工程は、図4のもの、又は、2系統ライトモードのものと実質的に同じであるので、詳しい説明は省略する。ここで、何れかの再生タンクにおいて使用洗浄液を回収/貯留を実質的に開始するバルブ12a、12b、12c、12dの開放と共に、その再生タンクの開始信号を発するようにする。これにより、当該再生タンクのタクトタイムの開始が制御装置に通知され、種々の工程の時間管理に活用することができる。尚、使用洗浄液の再生は、図6にあるように、それぞれの再生信号(タンクモニタで発生)により開始され、自動的に終了するようにされているので、特に操作は必要ではない。一般に使用洗浄液の再生処理には時間がかかりやすいので、この再生処理が全体の処理の速度を決定する要因になり易い。また、プライミングローラー洗浄装置への再生洗浄液の供給も図12のフローにより、供給要求信号と、再生洗浄液を貯留する各タンクの状態により、自動的に行われる。
[使用洗浄液再生プログラム]
図13は、再生処理(S313)のプログラムを図解する。再生処理では、まず各再生タンクから、貯留開始がなされたかをバルブ12a、12b、12c、12dいずれかの最初の開放操作により検出する(S601)。また、その時刻を制御装置に備えられたメモリに記憶し、以降の操作のタイミングを調整する。ここでは、受信した前記開放操作を行った再生タンクを含む各ユニット毎に分岐して再生処理の各工程を行う。以下は、再生タンクAを含むユニットAについて説明するが、他の再生タンクを含むユニットでも同一の工程が行われる。
再生タンクAによる回収される使用洗浄液の貯留が始まってから、予め決められた時間経ったところで(S602、Yes)、再生タンクAのヒーター21aのスイッチを入れる(S603a)。これは、ヒーターの加熱による貯留された使用洗浄液の昇温には時間がかかるため、早い時期からヒーターのスイッチを入れるのである。このタイミングは、貯留量、ヒーター容量、その他の要素により、運転モードの入力時点で決めることができる。ヒーター21aのスイッチが入ったまま、貯留が継続され、タンクA再生信号の入力を待つ(S604)。そして、再生タンクAが満ち(S413a)、洗浄液タンクA(26a)が、再生される使用洗浄液を貯留することができる場合(S416a)、タンクA再生信号が発せられ(S415a)、これを受信して(S604a、Yes)、次の工程(S605)に移行する。
次工程では、再生が必要であり再生される使用洗浄液の貯留タンクを確保した場合であっても、真空ポンプ27等共通して用いられる配管やバルブや装置等が使えること、及びその他の個別的事情等をチェックする(S605)。これにより、上記の共通の設備等を使うには、少し時間をずらす必要がある等、具体的な事由を調整し、円滑に再生工程が行える場合は、以降の工程で、それぞれの再生タンクを含むユニットに、個別にバルブ操作等の指令を送信する。例えば、再生タンクA(13a)以外に使用洗浄液を貯留するタンクや臨時貯留装置の準備ができていない場合又は真空ポンプ27が他のユニットの減圧に用いられている場合は、準備ができるまで又は他のユニットの使用が終了するまで待つか、洗浄装置からの使用洗浄液の排出を停止する操作を行うことができる(S605)。準備ができており、共通設備も使用できる場合は、次の工程に移行し、バルブ12aを閉じ(S606a)、バルブ25a、28aを開放し(S607a)、真空ポンプ27をONする(S608a)。そして、減圧下で蒸留を継続し、再生タンクA中の使用洗浄液が例えば20以下になるかをチェックする(S609a)。20%以下になると(S609a、Yes)、ヒーターをOFFし(S610a)、バルブ25a、28aを閉じる(S611a)。これにより、再生タンクA系統は真空ポンプ27の減圧系から隔離され、大気圧に戻されるべく、バルブ23a及びEXHリークが開けられ、真空ポンプ27がOFFにされる(S612a)。ついで、再生タンクAのドレインバルブに相当するバルブ41aが開けられ、使用洗浄液から洗浄液を再生した残りの残渣が排出される(S613a)。所定時間が過ぎ、排残渣が完了すると(S614a、Yes)、タンクAの再生信号をOFFにセットする(S615a)。そして、一時的に用いられる種々の変数を初期の値に再設定して(S616a)、プログラムは、再生処理ルーティンのトップに移行する。
[2系統タイムチャート]
図14は、実施例2の装置を稼働させた場合のタイムチャートを使用洗浄液の回収及び再生に特に注目して各ユニット毎に示したものである。縦軸には、稼働するユニットに用いられる再生タンクの種別を取り、横軸には時間をとる。尚、ユニットの組合せ、時間は説明のための例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。並設された再生タンクA及びB(13a、13b)に、回収された使用済み洗浄液を等分して貯留する。図中回収とあるが、各再生タンクにとっては貯留の意味である。図14において、回収を始めてから、例えば5分後に、ヒーター21a、21bのスイッチを入れ、加熱を開始する。次に例えば20分後に再生タンクA及びB(13a、13b)が満杯になるので、バルブ12a、12bを閉じる。引き続いて回収される使用洗浄液は、配管11に備えられる補器である臨時貯留装置411により貯留される。およそ5分後に、やはり並設された再生タンクC及びD(13c、13d)が貯留可能な状態になるが、それまでのつなぎをこの臨時貯留装置411が行い、再生タンクC及びD(13c、13d)の準備が整えば、直ちに臨時に貯留された再生洗浄液を再生タンクC及びD(13c、13d)に送る。
再び再生タンクA及びB(13a、13b)に戻ると、回収開始から20分後には、使用済み洗浄液はヒーター21a、21bの加熱により高温な設定温度に到達しているので、バルブ25a、25b及びバルブ28a、28bを開放し真空ポンプ27を作動させる。再生タンクA及びB(13a、13b)から次々に蒸発した洗浄液が冷却タンク24で冷却され、液化した洗浄液が洗浄液タンクA及びB(26a、26b)の中に貯留される。例えば、20分後に再生タンクA及びB(13a、13b)の中の使用洗浄液が減圧蒸留開始時から20%程度になると、バルブ25a、25b及びバルブ28a、28bを閉じて真空ポンプ27を停止する。そして、バルブ23a、23bを開放し、真空ポンプ27のリーク弁でもあるバルブEXHを開放し、再生タンクA及びB(13a、13b)を大気圧にする。そして、バルブ41a、41bを約10分間開放し、残渣を排液タンク42に排出する。これにより、再生タンクA及びB(13a、13b)の排熱も同時に行う。その後(開始から50分後)、バルブ23a、23b、41a、41bを閉じて、貯留再開可能となったところで、バルブ12a、12bを開放し、貯留を再開する。このとき、臨時貯留装置411から、臨時に貯留された使用洗浄液を受け取る。
開始から25分後に回収/貯留を始めた再生タンクC及びD(13c、13d)は、再生タンクA及びB(13a、13b)と同等の工程を行い、やはり、同様に2回目の回収/貯留を75分後に始める。このように、終了信号が発せられ、図9にある終了処理(S321)により終了するまで、連続して液体再生装置は稼働する。以上のように再生工程は、各ユニットでの回収が開始されると、一定のタクトで実施される。そして、各ユニットに含まれる再生タンクは、次の回収工程に用いられる。一方、再生洗浄液の供給工程は、液体再生装置側の状況及び洗浄装置側の再生洗浄液の要求に応じて、自動的に実施されるので、共通設備のコンフリクトやタンク等の容量に留意するだけで、特に制御を行う必要はない。
ここでは、再生タンクA及びB(13a、13b)の容量を同一にしたが、これを大小にすることもできる。このとき対応するそれぞれの再生タンクC及びD(13c、13d)も大小にする。また、対応する洗浄液タンクA、B、C、Dも、それぞれ対応する容量となるようにする。このようにすれば、小規模の洗浄装置に用いる時は、小容量ユニットの組合わせであるユニットB及びDによる回収、貯留、再生、供給を行えばよい。また、中規模の洗浄装置に用いる時は、大容量ユニットの組合わせであるユニットA及びCによる回収、貯留、再生、供給を行えばよい。更に、大きな規模の洗浄装置に用いる時は、全ユニットA、B、C、及びDによる回収、貯留、再生、供給を行えばよい。
[3系統タイムチャート]
図15は、実施例2の装置を稼働させた場合のタイムチャートを使用洗浄液の回収及び再生に特に注目して各ユニット毎に示したものである。縦軸には、稼働するユニットに用いられる再生タンクの種別を取り、横軸には時間をとる。尚、ユニットの組合せ、時間は説明のための例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。ここでは、4つのユニットの内、ユニットDを休止し、他のユニットが使用される。並設された再生タンクA、B、及びC(13a、13b、13c)の内、再生タンクA(13a)に、回収された使用済み洗浄液を貯留する。図中回収とあるが、各再生タンクにとっては貯留の意味である。
図15において、回収を始めてから、例えば5分後に、ヒーター21aのスイッチを入れ、加熱を開始する。次に例えば20分後に再生タンクA(13a)は所定量に満たされるが、再生タンクB(13b)のバルブ12bが開放され、引き続いて回収される使用洗浄液を貯留する。この間は両再生タンクが貯留してもよい。そして、25分後に、再生タンクA(13a)のバルブ12aが閉じられ、再生タンクA(13a)では減圧蒸留による再生が開始される。また、この25分後に再生タンクB(13b)のヒーター21bがONされる。
そして、40分後に、再生タンクB(13b)は所定量に満たされるが、再生タンクC(13c)のバルブ12cが開放され、引き続いて回収される使用洗浄液を貯留する。この間は両再生タンクが貯留してもよい。そして、45分後に、再生タンクA(13a)のバルブ25a、28aが閉じられ、バルブ23aが開放され、EXHリークされて、真空ポンプ27がOFFされ、再生タンクA(13a)が大気圧になったところで、バルブ41aが開放され、残渣が排出される。また、同じ45分後に、再生タンクB(13b)のバルブ12bが閉じられ、再生タンクB(13b)では減圧蒸留による再生が開始される。更に、同じ45分後に、再生タンクC(13c)のヒーター21cがONされる。再生タンクBで減圧蒸留による再生が行われ、再生タンクCで回収した使用洗浄液の貯留が行われる間に、55分後に、再生タンクA(13a)の残渣排出が終了し、バルブ41aが閉じられ、再度回収された使用洗浄液の貯留が可能な状態となる。
ここで、再生タンクC(13c)では、60分後に使用洗浄液により所定量が貯留しているが、再生タンクA(13a)のバルブ12aが開放され、引き続いて回収される使用洗浄液を貯留する。この間は両再生タンクが貯留してもよい。そして、65分後に、再生タンクB(13b)のバルブ25b、28bが閉じられ、バルブ23bが開放され、EXHリークされて、真空ポンプ27がOFFされ、再生タンクB(13b)が大気圧になったところで、バルブ41bが開放され、残渣が排出される。また、同じ65分後に、再生タンクC(13c)のバルブ12cが閉じられ、再生タンクC(13c)では減圧蒸留による再生が開始される。更に、同じ65分後に、再生タンクB(13b)のヒーター21bがONされる。
このようにして、再生タンクA、B、及びC(13a、13b、13c)をそれぞれ備えるユニットA、B、Cを順に用いることにより、終了信号が発せられ図9にある終了処理(S321)により終了するまで、連続して液体再生装置は稼働する。以上のように再生工程は、各ユニットでの回収が開始されると、一定のタクトで実施される。そして、各ユニットに含まれる再生タンクは、再生後に残渣が排気されると、次の回収工程に用いられる。一方、再生洗浄液の供給工程は、液体再生装置側の状況及び洗浄装置側の再生洗浄液の要求に応じて、自動的に実施されるので、共通設備のコンフリクトやタンク等の容量に留意するだけで、特に制御を行う必要はない。
また、4つのユニットがありながら、3つのユニットで、回収、貯留、再生、供給を行うことができるので、いずれかのユニットが故障しても、休止させていたユニットを稼動させることにより、システム全体を停止させることなく連続して行うことができる。尚、4つのユニットA、B、C、Dを1つずつサイクル毎に順に休止させるようにローテーションを組むことも可能である。
[多数のユニットを含む液体再生システム]
次に、図16に基づいて、多数のユニットを含む液体再生システムについて説明する。液体再生システム300は、被処理部材を洗浄液にて洗浄するプライミングローラー洗浄装置90と、同装置90からの使用済み洗浄液を回収して再生する液体再生装置310と、これらの装置90、310を制御する制御装置320とを備え、連続的に使用洗浄液を再生し、該再生洗浄液を供給可能な液体再生システムである。
液体再生装置310は、使用洗浄液を回収する回収部312と、回収された使用洗浄液を貯留する再生タンクを含む再生部314と、再生された洗浄液を貯留する貯留部316と、再生洗浄液を前記プライミングローラー洗浄装置90へ供給する供給部317とで構成されるユニット318を複数備えている。
プライミングローラー洗浄装置90は、洗浄液排出管97が回収配管311を介して配管11に連結することにより、液体再生装置310と接続されている。配管11は各ユニット318に接続されている。また、各ユニット318は、供給のための配管35に接続され、供給配管317を介して、プライミングローラー洗浄装置90に接続される。
制御装置320は、プライミングローラー洗浄装置90及び液体再生装置310を制御可能に接続されるが、各ユニット318の回収部312、再生部314、貯留部316、及び供給部317は、ワイヤレスを含む通信回線322を介して制御可能に接続されている。
図示するように多数のユニットを直接制御可能に用いているので、各ユニットの組み合わせによる処理洗浄液容量の変化に容易に対応可能である。例えば、これら複数のユニットの各再生タンクの1個あたりの容量をVとした場合、2個のタンクからなるユニット群の容量は2×V、3個のタンクからなるユニット群の容量は3×Vとなる。このとき、用いられなかったユニットは休止させておき、稼働ユニットの故障その他の不具合の場合に、予備ユニットとして用いることができる。また、1サイクルでは使用しなかったユニットについて、次のサイクルでは前のサイクルで使用したユニットの代わりに使用することにより、サイクル間で順繰りに待機するユニットを回していくこともできる。
[まとめ]
上述するように、プライミングローラー洗浄装置のような処理装置の仕様と、液体再生装置の仕様をうまくマッチングすれば、最適な洗浄液の使用/再生システムを構築することができる。例えば、プライミングローラー洗浄装置の洗浄液の全体の使用量、使用量の時間変化、再生洗浄液の再使用量、及び再生洗浄液の再使用量の時間変化を、予め予測しておき、スペックとしてその処理装置に関連してデータベースに記憶しておく。そして、液体再生装置として、単位時間あたりの再生洗浄液の通常及び最大生産量等の再生処理能力や、そのための再生タンクの容量や数、再生タンクの切り替え時間等のスペックをその液体再生装置と関連してデータベースに記憶しておけば、これらプライミングローラー洗浄装置のような処理装置及び液体再生装置の好ましい選択が可能となる。

Claims (18)

  1. 処理装置から被処理部材を洗浄した使用済み洗浄液(以下「使用洗浄液」という)を回収し、再生し、再生された洗浄液(以下「再生洗浄液」という)を再び処理装置へ供給する液体再生装置であって、
    前記使用洗浄液の回収及び再生、並びに再生洗浄液の供給を行う第1及び第2のユニットを含み、それぞれのユニットは、
    前記処理装置に接続して設けられ、前記使用洗浄液を回収する回収手段と、
    前記回収手段に接続して設けられ、その回収手段により回収された前記使用洗浄液を受入れ再生する再生手段と、
    前記再生手段に接続して設けられ、その再生手段により再生された再生洗浄液を貯留する貯留手段と、
    前記貯留手段及び前記処理装置に接続して設けられ、前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、を含み、
    前記第1のユニットが前記使用洗浄液を回収している際に、前記第2のユニットが予め回収された使用洗浄液を再生することができる液体再生装置。
  2. 前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記回収手段、前記再生手段、前記貯留手段、及び前記供給手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の液体再生装置。
  3. 前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生手段は、回収した前記使用洗浄液を貯留する再生タンクと、該再生タンクに設けられ前記使用洗浄液を加熱可能なヒーターと、を備えることを特徴とする請求項2に記載の液体再生装置。
  4. 前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生タンクの上部に接続され排気・減圧するための排気手段を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の液体再生装置。
  5. 前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生手段及び/又は前記供給手段が、貯留液量を検出することができる検出手段を備えることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の液体再生装置。
  6. 前記制御手段は、前記第1の及び前記第2のユニットの前記検出手段によって検出された前記使用洗浄液及び/又は前記再生洗浄液の量に基づいて、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の液体再生装置。
  7. 前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前記再生タンク底部に接続され前記使用洗浄液の再生後残渣を抜き出して廃棄する廃棄手段を更に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の液体再生装置。
  8. 前記第1の及び前記第2のユニットにおいて、前再生手段は、前記使用洗浄液の蒸留分を冷却して液化し、前記再生洗浄液とする冷却手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の液体再生装置。
  9. 前記第1の及び前記第2のユニットの前記冷却手段に冷却水を供給する冷却水供給手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の液体再生装置。
  10. 洗浄液を使用する処理装置の使用洗浄液を回収する回収手段と、
    回収された前記使用洗浄液を再生して再生洗浄液を貯留する再生手段と、
    前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、
    前記回収手段、再生手段、及び前記供給手段を制御する制御手段とを備える液体再生装置を用いる洗浄液再生方法において、
    前記回収手段により使用洗浄液を前記再生手段に供給する工程と、
    前記再生手段により前記使用洗浄液を再生洗浄液に再生する工程と、
    前記供給手段により前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する工程と、を含み、
    各工程の洗浄液の処理状況を把握して、これらの工程を同時に行うことができるように制御することを特徴とする洗浄液再生方法。
  11. 処理装置から被処理部材を洗浄した使用洗浄液を回収し、再生し、再生洗浄液を再び処理装置へ供給する洗浄液再生方法であって、
    前記使用洗浄液の回収及び再生、並びに前記再生洗浄液の供給を行う複数の洗浄液再生処理フローを組合わせることにより、連続的に前記使用洗浄液を回収し、再生し、前記再生洗浄液を再び処理装置へ供給することを特徴とする洗浄液再生方法。
  12. 前記複数の洗浄液再生処理フローは、
    前記使用洗浄液の回収工程、再生工程、及び前記再生洗浄液の供給工程からなる第1のフローと、
    前記第1のフローに同期して、前記使用洗浄液の再生工程、前記再生洗浄液の供給工程、及び前記使用洗浄液の回収工程からなる第2のフローと、
    前記第1のフローに同期して、前記再生洗浄液の供給工程、前記使用洗浄液の回収工程及び再生工程からなる第3のフローと、を少なくとも含むことを特徴とする請求項11に記載の洗浄液再生方法。
  13. 前記第1の、第2の、及び第3のフローの各工程は、その対象工程の前後の工程が他のフローにおける前記対象工程に対応する対応工程の前後の工程にオーバーラップ可能に制御することを特徴とする請求項12に記載の洗浄液再生方法。
  14. 被処理部材を洗浄液で洗浄する処理装置と、該処理装置からの使用洗浄液を回収して再生する液体再生装置と、を備え、該処理装置及び該液体再生装置の間で前記使用洗浄液及び再生洗浄液を連続的に循環させる液体再生システムであって、
    前記液体再生装置は、前記使用洗浄液の回収及び再生、並びに再生洗浄液の供給を行う第1及び第2のユニットを含み、それぞれのユニットは、
    前記処理装置に接続して設けられ、前記使用洗浄液を回収する回収手段と、
    前記回収手段に接続して設けられ、その回収手段により回収された前記使用洗浄液を受入れ再生する再生手段と、
    前記再生手段に接続して設けられ、その再生手段により再生された再生洗浄液を貯留する貯留手段と、
    前記貯留手段及び前記処理装置に接続して設けられ、前記再生洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、を含み、
    前記第1のユニットが前記使用洗浄液を回収している際に、前記第2のユニットが予め回収された使用洗浄液を再生することができる液体再生システム。
  15. 同様に構成される第3の及び第4のユニットを更に備えることを特徴とする請求項14に記載の液体再生システム。
  16. 前記処理装置及び前記液体再生装置を制御する制御手段を更に備え、該制御手段が前記処理装置と前記液体再生装置との間で相互に通信を行いつつ、液体再生装置の各ユニットでの前記回収工程、前記再生工程、前記供給工程を制御することを特徴とする請求項14又は15に記載の液体再生システム。
  17. 洗浄液を使用する処理装置の使用洗浄液を回収する回収手段と、
    回収された前記使用洗浄液を再生する再生手段と、
    前記再生手段により再生された洗浄液を前記処理装置に供給する供給手段と、
    前記回収手段、再生手段、及び前記供給手段を制御する制御手段とを備える液体再生装置。
  18. 前記制御手段が前記処理装置からの洗浄液使用予定信号に応じて、前記回収手段、前記再生手段、及び前記供給手段の間の容量調整を行うことを特徴とする請求項17に記載の液体再生装置。
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