以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報記録装置、情報処理装置、情報記録方法、情報処理方法、情報記録プログラム、情報処理プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(情報記録装置の機能的構成)
図1を用いて、本実施の形態にかかる情報記録装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる情報記録装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図1において、移動体外部の情報記録装置100は、受信部101と、判定部102と、抽出部103と、記録部104と、付与部105と、送信部106と、から構成されている。
受信部101は、移動体から移動体の挙動に関する挙動情報および周辺映像に関する映像情報を含む走行状態情報を受信する。挙動情報は、たとえば、移動体の挙動に関するセンサからの出力値などであり、振動センサやGセンサや移動体に対する接触センサ、およびハンドル操作や方向指示信号の入力操作やアクセルペダルの操作やブレーキペダルの操作などの操作に関する情報を含む構成でもよい。
また、受信部101は、たとえば、移動体における所定量の走行ごとの走行状態情報を受信することとしてもよい。具体的には、たとえば、所定量は、移動体が走行した所定の距離や、移動体が走行した所定の時間や、移動体の走行における所定の情報量などでもよく、移動体または情報記録装置100によって設定可能な構成としてもよい。なお、この移動体における所定量の走行ごとの走行状態情報の受信に際しては、今回受信する走行状態情報を前回受信した走行状態情報の続きからの情報としてもよい。たとえば、比較的長い経路を走行する場合などでは、所定の距離の走行ごとに走行状態情報を受信する場合、当該経路における走行状態情報が繋がった情報として受信することができる。つまり、今回受信する所定の距離の走行における走行状態情報は前回受信した所定の距離の走行における走行状態情報の続きからの情報として受信することが可能となる。
判定部102は、受信部101によって受信された走行状態情報における挙動情報を示すセンサの出力値が、移動体の危険な挙動を示すか否か判定する。危険な挙動に関する判定は、たとえば、受信部101によって受信された各種センサからの出力値と、所定のしきい値とを比較することによって判定してもよい。所定のしきい値は、たとえば、移動体の挙動が移動体に対して危険要因となるか否かを判定するための値などで、振動センサやGセンサなど各種センサの出力値によって危険な挙動であると判定できる値である。
また、判定部102は、後述する抽出部103によって抽出された危険映像情報を用いて、移動体が事故に遭遇したか否かを判定することとしてもよい。具体的には、たとえば、判定部102は、抽出部103によって抽出された危険映像情報によって、移動体と、移動体とは異なる他の地物との接触に関する映像認識をおこなうことによって、移動体が事故に遭遇したか否かを判定する。
抽出部103は、判定部102によって移動体が危険な挙動を示すと判定された場合、映像情報から移動体の危険な挙動に関する危険映像情報を抽出する。具体的には、たとえば、抽出部103は、受信部101によって受信された映像情報の中から、判定部102によって移動体が危険な挙動を示すと判定された時点を含む前後所定時間の映像情報を危険映像情報として抽出する。
記録部104は、抽出部103によって抽出された危険映像情報を記録媒体に記録する。また、記録部104は、判定部102によって判定された結果に基づいて、危険映像情報を記録することとしてもよい。具体的には、たとえば、記録部104は、抽出部103によって抽出された危険映像情報のうち、判定部102によって移動体が事故に遭遇したと判定された危険映像情報を記録する構成でもよい。
付与部105は、受信部101によって受信された走行状態情報に対して、走行状態情報固有の受付番号を付与する。受付番号の付与は、たとえば、走行状態情報に書き込んでもよいし、受付番号と走行状態情報とを対応づけることとしてもよい。
送信部106は、付与部105によって付与された受付番号および判定部102によって判定された判定結果を、走行状態情報の送信元となった移動体に対して送信する。また、送信部106は、判定結果が、危険な挙動を示す場合や、事故の遭遇を示す場合に、判定元に対して、受付番号および判定結果とあわせて映像情報を送信することとしてもよい。
(情報処理装置の機能的構成)
つづいて、図2を用いて、本実施の形態にかかる情報処理装置の機能的構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図2において、情報処理装置200は、取得部201と、送信部202と、受信部203と、から構成されている。
取得部201は、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された周辺映像情報および移動体から検出された挙動情報を含む走行状態情報を取得する。挙動情報は、たとえば、挙動に関するセンサからの出力値などであり、振動センサやGセンサや移動体に対する接触センサ、およびハンドル操作や方向指示信号の入力操作やアクセルペダルの操作やブレーキペダルの操作などの操作に関する情報を含む構成でもよい。
また、取得部201は、移動体における所定量の走行ごとの走行状態情報を取得することとしてもよい。具体的には、たとえば、所定量は、移動体が走行した所定の距離や、移動体が走行した所定の時間や、移動体の走行における所定の情報量などでもよく、情報処理装置200や利用者などによって設定可能な構成としてもよい。なお、この所定量の走行ごとの走行状態情報は、移動体の走行に応じて繋がりのある走行状態情報としてもよい。つまり、所定量の走行を所定の距離の走行とした場合、その所定の距離ごとに繋がりのある走行状態情報として取得部201が取得する。そして、後述する送信部202によって情報記録装置100に送信することにより、情報記録装置100は、所定の距離ごとの走行状態情報を前回受信した所定の距離の走行状態情報の続きからの情報として受信することが可能となる。
送信部202は、取得部201によって取得された走行状態情報を、移動体周辺に存在する中継機器を介して、走行状態情報を記録可能な外部サーバに送信する。なお、中継機器を介することなく、たとえば、移動体通信などを利用して、常時または間欠的に取得部201によって取得された走行状態情報を送信してもよい。外部サーバは、たとえば、走行状態情報を用いて、移動体が危険な挙動を示したかや、移動体が事故に遭遇したかなどの判定をおこなうことができる構成でもよい。そして、外部サーバは、危険な挙動や事故の遭遇を判定すると、危険な挙動や事故の遭遇に関する映像情報や挙動情報を所定の記録媒体に出力することとしてもよい。
また、送信部202は、後述する受信部203によって受信される判定結果が関連付けられて記録されていない走行状態情報が存在した場合に、外部サーバから受信される受付番号とともに判定結果を要求する要求情報を送信することとしてもよい。
受信部203は、送信部202によって送信された結果、外部サーバから移動体の挙動に関する判定結果を受信する。判定結果は、たとえば、移動体が危険な挙動を示したかや、移動体が事故に遭遇したかなどの判定の結果に関する情報でもよい。また、受信部203は、たとえば、判定結果に関連する移動体の映像情報を受信することとしてもよい。
また、受信部203は、送信部202によって走行状態情報を送信した後、判定結果の受信の前に、外部サーバによって走行状態情報を受け付けた旨を示す受付番号を受信することとしてもよい。この受付番号は、たとえば、図示しない記録部によって、外部サーバに送信した走行状態情報と関連づけて記録することとしてもよい。
さらに、受信部203は、判定結果とともに受付番号を受信することとしてもよい。この判定結果は、たとえば、図示しない記録部によって、走行状態情報に関連付けて記録されている受付番号と対照して判定結果を走行状態情報に関連付けて記録することとしてもよい。
(情報記録装置の処理の内容)
つぎに、図3を用いて本実施の形態にかかる情報記録装置100の処理の内容について説明する。図3は、本実施の形態にかかる情報記録装置の処理の内容を示すフローチャートである。図3のフローチャートにおいて、まず、受信部101によって、移動体から、移動体の走行状態情報を受信したか否かを判断する(ステップS301)。
ステップS301において、走行状態情報を受信するのを待って、受信した場合(ステップS301:Yes)は、判定部102によって、ステップS301において受信された走行状態情報を参照して、移動体の挙動を判定する(ステップS302)。挙動の判定は、たとえば、走行状態情報における各種センサからの出力値と、所定のしきい値とを比較することによって判定することとしてもよい。
つぎに、抽出部103によって、ステップS302において移動体が危険な挙動を示すと判定された場合、ステップS301において受信された走行状態情報における映像情報から移動体の危険な挙動に関する危険映像情報を抽出する(ステップS303)。
そして、記録部104によって、ステップS303において抽出された危険映像情報を記録して(ステップS304)、一連の処理を終了する。
なお、図3のフローチャートでは説明を省略したが、判定部102によって、ステップS303において抽出された危険映像情報を用いて、移動体が事故に遭遇したか否かを判定することとしてもよい。その場合、記録部104は、ステップS303において抽出された危険映像情報のうち、判定部102によって移動体が事故に遭遇したと判定された危険映像情報を記録する構成でもよい。
また、図3のフローチャートでは説明を省略したが、付与部105によって、ステップS301において受信された走行状態情報に対して、走行状態情報固有の受付番号を付与してもよい。なお、ステップS301にて走行状態情報を受信した場合に受付番号を付与して直ちに送信部106により付与した受付番号を走行状態情報の送信元となった移動体に対して送信してもよく、また、ステップS302やステップS303にて判定された際に送信部106によって、付与された受付番号および判定部102によって判定された判定結果を、走行状態情報の送信元となった移動体に対して送信することとしてもよい。こうすることで、情報処理装置200は、送信した走行状態情報と受信した判定結果とを紐づけることができ、送信した走行状態情報について判定結果を受信したものとまだ受信していないものとの判別が可能となる。そして、判定結果をまだ受信していない、送信した走行状態情報に対しての判定結果を情報記録装置100に要求することも可能となる。
(情報処理装置の処理の内容)
つぎに、図4を用いて本実施の形態にかかる情報処理装置200の処理の内容について説明する。図4は、本実施の形態にかかる情報処理装置の処理の内容を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置200は、移動体が走行を開始したか否かを判断する(ステップS401)。走行に関する判断は、たとえば、図示しないセンサの出力によって、移動体の駆動部の駆動や、移動体の現在地点の移動などに基づいておこなってもよい。
ステップS401において、移動体が走行を開始するのを待って、開始した場合(ステップS401:Yes)は、取得部201によって、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された周辺映像情報および移動体から検出された挙動情報を含む走行状態情報を取得する(ステップS402)。
つぎに、送信部202によって、ステップS402において取得された走行状態情報を、移動体周辺に存在する中継機器や移動体通信などの通信手段を利用して、走行状態情報を送信する(ステップS403)。走行状態情報の送信は、たとえば、走行状態情報を記録可能な外部サーバに送信することとしてもよく、外部サーバは、たとえば、走行状態情報を用いて、移動体が危険な挙動を示したかや、移動体が事故に遭遇したかなどの判定をおこなうことができる構成でもよい。
そして、受信部203によって、ステップS403において走行状態情報が送信された結果、外部サーバから移動体の挙動に関する判定結果を受信して(ステップS404)、一連の処理を終了する。
なお、図4のフローチャートでは説明を省略したが、ステップS404において、移動体の挙動に関する判定結果にくわえて、判定結果に関連する移動体の映像情報を受信することとしてもよい。
また、送信部202によって、ステップS402において取得された走行状態情報を送信した結果として、送信した走行状態情報に対して付与される受付番号を受信することとしてもよい。さらに、移動体の挙動に関する判定結果とともに該当する走行状態情報の受付番号をあわせて受信することとしてもよい。こうすることで、情報処理装置200は、送信した走行状態情報と受信した判定結果とを紐づけることができ、送信した各走行状態情報についての判定結果を受信したものとまだ受信していないものの判別が可能となる。そして、判定結果をまだ受信していない、送信した走行状態情報に対しての判定結果を情報記録装置100に要求することも可能となる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報記録装置によれば、移動体から受信した走行状態情報によって、移動体の挙動を判定して危険映像情報を記録することができる。したがって、移動体の挙動を的確に判定して、危険映像情報の記録の最適化を図ることができる。
また、本実施の形態にかかる情報記録装置は、移動体に搭載されていなくても、移動体の挙動を判定することによって危険映像情報を記録することができる。したがって、移動体の危険な挙動時における振動などを考慮しなくても、不必要に堅牢性を具備させない安価な構成によって危険映像情報を確実に記録できる。くわえて、移動体に搭載する必要がないため、記録領域が十分に確保でき、また高性能な処理能力を容易に付加することができる。
さらに、本実施の形態にかかる情報記録装置によれば、複数の移動体から走行状態情報を受信することができる。したがって、複数の移動体の危険映像情報を一括で管理することができ、利便性の向上を図ることができる。
また、移動体との通信にDSRC(Dedicated Short Range Communication)など双方向近距離通信インフラ接続を用いる構成とすれば、走行状態情報の収集や判定結果の送信を容易におこなうことができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、本実施の形態にかかる情報処理装置によれば、自装置で移動体の挙動に関する判定をおこなわなくても、外部サーバから判定結果を受信することができる。したがって、簡素化およびコンパクト化を実現しつつ、移動体の挙動の判定結果を取得することができる。
また、本実施の形態にかかる情報処理装置によれば、移動体の挙動の判定結果とあわせて映像情報を確認することで、利用者に安全運転を促したり、適切な事故調査をおこなうことができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置から送信される情報を収集する情報収集サーバと、ナビゲーション装置とにおけるネットワーク型ドライブレコーダによって、本発明の情報記録装置および情報処理装置を実施した場合の一例について説明する。
(ネットワーク型ドライブレコーダの概要)
まず、図5を用いて、本実施例にかかるネットワーク型ドライブレコーダの概要について説明する。図5は、本実施例にかかるネットワーク型ドライブレコーダの概要を示す説明図である。
図5において、ネットワーク型ドライブレコーダ500は、情報収集サーバ501と、車両に搭載されたナビゲーション装置502、中継機器503と、から構成されている。
情報収集サーバ501は、ナビゲーション装置502から、車両から撮像された車両周辺の映像情報およびGセンサなど各種センサの出力値を含む走行状態情報を受信する。走行状態情報の受信は、複数の車両におけるナビゲーション装置502から受信することとしてもよい。
情報収集サーバ501は、ナビゲーション装置502から受信した映像情報やGセンサのG値などを用いて、車両が事故に遭遇したか否かを判定する。事故の判定は、たとえば、映像情報を用いた画像認識や、所定値以上のG値などによっておこなうことができる。
また、情報収集サーバ501は、ナビゲーション装置502を搭載した車両が事故に遭遇した場合、事故時の映像情報を保存して、利用者にフィードバックするために、ナビゲーション装置502や利用者が指定する端末あるいはサーバなどに映像情報を出力する。
情報収集サーバ501と、ナビゲーション装置502との間の通信は、中継機器503を介しておこなわれる。この中継機器503は、DSRCなど双方向近距離通信インフラなどで、行政機関が車両の走行履歴などを収集して交通情報サービスに利用する機器であってもよい。このようなインフラを利用することで、効率的なネットワーク型ドライブレコーダ500の導入を実現できる。
より具体的には、たとえば、中継機器503は、ビーコンなどを用いることとしてもよい。その場合、ナビゲーション装置502は、ビーコン間隔の走行状態情報を一時保存できるバッファメモリを備える構成とすればよい。
ナビゲーション装置502は、車両に搭載され、車両を目的地点まで誘導したり、車両の現在地点を表示したりする。本実施例では、ナビゲーション装置502は、たとえば、カメラによる車両周辺の映像の撮像、Gセンサなどの各種センサによる車両の挙動に関する情報の検知および中継機器503を介する情報収集サーバ501との通信の各機能を備えている。
また、ナビゲーション装置502は、中継機器503にビーコンを用いた場合、ビーコン間隔を走行する間の走行状態情報を一時保存できるバッファメモリを備える構成とすればよい。なお、情報収集サーバ501との通信を中継機器503を介さず、移動体通信などの通信手段を用いて直接行うようにしてもよい。その場合には、ビーコン間隔に応じたバッファメモリを備える必要がなく、常時または間欠的に情報収集サーバ501への通信を行うことができる。
情報収集サーバ501の処理詳細は図8、ナビゲーション装置502の処理詳細は図9を用いてそれぞれ説明するが、具体的には、たとえば、ネットワーク型ドライブレコーダ500において、ナビゲーション装置502は、車両のエンジン起動時に自装置にID(IDentifier)を割り当てる。IDの割り当ては、ナビゲーション装置502によっておこなってもよいし、情報収集サーバ501に問い合わせて割り当てる構成でもよい。また、エンジンの起動を検知する代わりに、パーキングブレーキの解除などを検知することとしてもよい。
つづいて、ナビゲーション装置502は、各種センサやGPS(Global Positioning System)などによって車両の走行中における走行履歴や現在時刻や、センサの出力値や、カメラによって撮像される車両周辺の映像情報を含む走行状態情報を取得する。走行履歴は、たとえば、所定時間や所定距離ごとの車両が走行した軌跡などで、G値や映像情報と対応づけられることとしてもよい。
そして、ナビゲーション装置502は、所定時間間隔ごとの走行状態情報をバッファメモリなどに一時保存し、ビーコンを通過するごとに、バッファメモリに一時保存した走行状態情報を自車に割り当てたIDとともにビーコンを介して情報収集サーバ501に送信する。すなわち、ビーコンを通過する前に所定時間が経過したら、新たな所定時間分の走行状態情報も一時保存して、ビーコンを通過した時点で、複数の所定時間間隔分の走行状態情報を送信することとしてもよい。
換言すれば、バッファメモリへの一時保存は、たとえば、直前に一時保存した所定時間間隔の走行状態情報における映像情報の最後のフレームの取得時刻に引き続く時刻から所定時間間隔を累積して一時保存することとなる。すなわち、ナビゲーション装置502は、所定時間間隔の走行状態情報の記録に十分な容量を有するバッファメモリを備える構成であればよい。また、バッファメモリの残量が所定の割合以下になった場合は、走行状態情報の圧縮レートを変更させることとしてもよい。
ここで、走行状態情報における映像情報には、たとえば、映像を構成する各フレームにおける取得時刻やフレームナンバーなどが付与されていてもよい。また、走行状態情報におけるG値には、G値の取得時刻や取得地点が付与されていてもよく、G値そのものの代わりに、横軸を取得時刻や取得地点、縦軸をG値とするグラフ情報としてもよい。
情報収集サーバ501は、ビーコンなどの中継機器503を介して、ナビゲーション装置502から映像情報およびG値などを含む走行状態情報を受信し、受信した走行状態情報を図示しない記録媒体に一時保存する。さらに、情報収集サーバ501は、受信した走行状態情報ごとに受付ナンバーを割り振るとともに、各ナビゲーション装置502に対して、受付ナンバーを送信する。
そして、情報収集サーバ501は、受付ナンバーが割り振られた走行状態情報のG値を参照して、危険な挙動を示すしきい値を超えるG値が含まれるか否かを判定する。そして、走行状態情報に危険な挙動を示すしきい値を超えるG値が含まれると判定された場合は、走行状態情報における映像情報から判定された時点を含む前後所定時間の映像情報を切り取って、保存する。切り取った部分と関連のない走行状態情報は消去することとしてもよい。
つづいて、情報収集サーバ501は、保存した映像情報について画像認識処理をおこなうことによって、実際に車両と他の物体との接触があったか否かを判定する。接触の判定は、画像認識処理の代わりに、情報収集サーバ501の操作者によって判定することとしてもよい。また、複数の車両から走行状態情報を収集する場合、接触の判定は、たとえば、同時刻や同地点における判定対象車両とは異なる他の車両の走行状態情報を参照して判定することとしてもよい。
このように判定することで、接触事故の有無を的確に判定することができる。特に、車両に搭載されたナビゲーション装置502のように、ハードウェア資源の限られた機器での判定に比べて正確な判断が可能となる。
そして、接触事故と判定された映像情報を保存して、接触事故でない映像情報は削除することとしてもよい。映像情報の保存は、たとえば、走行状態情報として、G値や走行履歴などとともに保存してもよい。
さらに、接触事故と判定した場合、情報収集サーバ501は、接触事故に遭遇した車両がつぎのビーコンを通過するか否かをモニタすることとしてもよい。モニタは、たとえば、接触事故と判定した車両のIDを再度受信するか否かによって判断してもよい。
また、車両のモニタは、たとえば、接触事故に遭遇した車両に限ることなく、映像情報による接触事故の判定が終了するまで継続する構成でもよいし、車両の走行履歴を基に調査対象を制限することとしてもよい。
車両のモニタによって、車両を検知した場合、走行状態情報の受付ナンバーと、判定結果を当該車両に通知する。具体的には、たとえば、接触事故に遭遇したと判定された場合、接触の有無のチェックを促す通知や、接触の映像情報などを送信することとしてもよい。
換言すれば、ナビゲーション装置502は、受付ナンバーを受信したらその受付ナンバーを保存しておき、当該受付ナンバーに対応する判定結果を受信したか否かを判断することとなる。もし、走行状態情報を送信してから所定時間を経過してもその走行状態情報に対する判定結果を受信しない場合には、自動的または利用者の操作によって、判定結果の取得要求を受付ナンバーとともに情報収集サーバ501に対しておこなってもよい。このとき、たとえば判定結果の受信を中継機器を介しておこなっていたとすれば、判定結果の取得要求をその中継機器を利用しない移動体通信などの別の通信手段でおこなってもよい。これにより、中継装置の通信エリアを通過しなくとも取得要求が行える。同様に取得要求に伴う判定結果の受信は移動体通信などの手段によりおこなってもよい。
また、ナビゲーション装置502は、判定結果を受信して、接触事故に遭遇した場合は、その旨を音声などで利用者に通知することとしてもよい。くわえて、自動的または利用者の操作によって、接触事故に関する映像情報の取得要求を受付ナンバーとともに情報収集サーバ501に対しておこなってもよい。このようにして、利用者に対して注意を促すことで、利用者の安全運転に対する意識を高めることができる。
一方、ナビゲーション装置502は、判定結果を受信して、接触事故に遭遇していない場合は、利用者に通知することなく受付ナンバーを削除することとしてもよい。また、ナビゲーション装置502は、受付ナンバーを受信した後、中継機器503であるビーコンを通過せずに、判定結果を受信できない場合は、携帯端末などによる他の通信手段で情報収集サーバ501に判定結果を要求してもよい。あるいは、車両の利用者に車両近辺に存在するビーコンの位置を案内する構成でもよい。このような構成により、確実に判定結果を受信することができる。
ここで、ナビゲーション装置502に割り当てられたIDは、たとえば、エンジンの停止によって無効化される。ナビゲーション装置502は、IDが無効になった後、判定結果を受信していない受付ナンバーがあった場合、その旨を利用者に通知したり、情報収集サーバ501に取得要求をおこなったりしてもよい。取得要求は、たとえば、エンジンの停止とともにナビゲーション装置502の電源が切れる構成であれば、利用者の携帯端末などの代替となる通信手段でおこなってもよい。
また、図5の説明では、ナビゲーション装置502から送信されるG値を用いて、情報収集サーバ501によって、車両における危険な挙動を判定する構成としたが、ナビゲーション装置502によって、挙動の判断をおこなうこととしてもよい。
具体的には、たとえば、ナビゲーション装置502によって、取得したG値について所定のしきい値と比較して、接触事故の可能性があるか否かを判断し、接触事故の可能性がある場合に、利用者にその旨を通知するとともに、車両周辺のビーコンまで車両を案内する。そして、ナビゲーション装置502は、接触事故の可能性のある時刻の映像が含まれる受付ナンバーの判定結果を情報収集サーバ501に要求する構成でもよい。
また、ナビゲーション装置502によって、G値に対する概略の判定を実施して、詳細の判定を情報収集サーバ501によっておこなうこととしてもよい。換言すれば、ナビゲーション装置502によって、G値の足きり判定をおこなう構成でもよい。このような構成とすれば、ナビゲーション装置502は、すべての走行状態情報を情報収集サーバ501に送信することなく、通信負荷を軽減させることができ、かつ、情報収集サーバ501の処理量を削減することができる。
(情報収集サーバ501のハードウェア構成)
つぎに、図6を用いて、本実施例にかかる情報収集サーバ501のハードウェア構成について説明する。図6は、本実施例にかかる情報収集サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6において、情報収集サーバ501は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、磁気ディスクドライブ604と、磁気ディスク605と、光ディスクドライブ606と、光ディスク607と、音声I/F(インターフェース)608と、スピーカ609と、入力デバイス610と、映像I/F611と、ディスプレイ612と、通信I/F613と、を備えている。また、各構成部601〜613はバス620によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU601は、情報収集サーバ501の全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラム、通信プログラム、判定プログラム、情報記録プログラム、などの各種プログラムを記録している。また、RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。
ここで、通信プログラムは、たとえば、図5に示した中継機器503を介してナビゲーション装置502と各種情報の送受信をおこなわせる。各種情報は、たとえば、後述する判定プログラムによる車両の挙動の判定結果や車両の走行状態情報やナビゲーション装置502のIDや走行状態情報の受付ナンバーなどである。
判定プログラムは、たとえば、ナビゲーション装置502から受信した車両の走行状態情報を用いて、車両の挙動を判定させる。挙動の判定は、たとえば、ナビゲーション装置502を搭載した車両が危険な挙動を示したか否かや、接触事故に遭遇したか否かなどである。
情報記録プログラムは、たとえば、判定プログラムの判定結果に基づいて、走行状態情報を記録させる。走行状態情報の記録は、たとえば、複数のナビゲーション装置502の情報を管理する構成でもよい。
磁気ディスクドライブ604は、CPU601の制御にしたがって磁気ディスク605に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク605は、磁気ディスクドライブ604の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク605としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
光ディスクドライブ606は、CPU601の制御にしたがって光ディスク607に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク607は、光ディスクドライブ606の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク607は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク607のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
音声I/F608は、音声出力用のスピーカ609に接続され、スピーカ609からは、音声が出力される。
入力デバイス610は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
映像I/F611は、ディスプレイ612と接続される。映像I/F611は、具体的には、たとえば、ディスプレイ612全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ612を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ612には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ612は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
通信I/F613は、無線を介してネットワークに接続され、中継機器503やナビゲーション装置502とCPU601とのインターフェースとして機能する。通信I/F613は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU601とのインターフェースとしても機能する。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F613は、たとえば、FMチューナーなどによって構成される。
なお、詳細は図8を用いて説明するが、情報収集サーバ501は、図5に示すナビゲーション装置502と中継機器503を介して通信をおこない、ネットワーク型ドライブレコーダ500として機能する構成である。
なお、図1に示した情報記録装置100が備える受信部101、判定部102、抽出部103、記録部104、付与部105、送信部106は、図6に示した情報収集サーバ501におけるROM602、RAM603、磁気ディスク605、光ディスク607などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU601が所定のプログラムを実行し、情報収集サーバ501における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、本実施例の情報収集サーバ501は、情報収集サーバ501における記録媒体としてのROM602に記録されている各種プログラムを実行することにより、図1に示した情報記録装置100が備える機能を、図3に示した手順で実行することができる。
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
つづいて、図7を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502のハードウェア構成について説明する。図7は、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7において、ナビゲーション装置502は、車両などの移動体に搭載されており、CPU701と、ROM702と、RAM703と、磁気ディスクドライブ704と、磁気ディスク705と、光ディスクドライブ706と、光ディスク707と、音声I/F(インターフェース)708と、マイク709と、スピーカ710と、入力デバイス711と、映像I/F712と、ディスプレイ713と、通信I/F714と、GPSユニット715と、各種センサ716と、カメラ717と、を備えている。また、各構成部701〜717はバス720によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU701は、ナビゲーション装置502の全体の制御を司る。ROM702は、ブートプログラム、通信プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、音声生成プログラム、表示プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM703は、CPU301のワークエリアとして使用される。
ここで、通信プログラムは、図5に示した中継機器503を介して情報収集サーバ501と各種情報の送受信をおこなわせる。各種情報は、たとえば、情報収集サーバ501による車両の挙動の判定結果や車両の走行状態情報やナビゲーション装置502のIDや走行状態情報の受付ナンバーなどである。
経路探索プログラムは、後述する光ディスク707に記録されている地図情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。また、経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなわせる。
音声生成プログラムは、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成させる。すなわち、経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこない、CPU701を介して音声I/F708へ出力する。
表示プログラムは、映像I/F712によってディスプレイ713に表示する地図情報の表示形式を決定させ、決定された表示形式によって地図情報をディスプレイ713に表示させる。
磁気ディスクドライブ704は、CPU701の制御にしたがって磁気ディスク705に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク705は、磁気ディスクドライブ704の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク705としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
また、光ディスクドライブ706は、CPU701の制御にしたがって光ディスク707に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク707は、光ディスクドライブ706の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク707は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク707のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
磁気ディスク705、光ディスク707に記録される情報の一例として、後述するマイク709やカメラ717で得られた車内外の音声や映像、後述するGPSユニット715で検出された車両の現在地点情報、後述する各種センサ716からの出力値などが挙げられる。これらの情報は、たとえば、車両の走行状態情報として、一時的に記録され、ビーコン通過時に情報収集サーバ501に送信される構成でもよい。
その他、磁気ディスク705、光ディスク707に記録される情報の他の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、ディスプレイ713の表示画面において2次元または3次元に描画される。ナビゲーション装置502が経路誘導中の場合は、地図情報と後述するGPSユニット715によって取得された自車の現在地点とが重ねて表示されることとなる。
なお、本実施例では地図情報を磁気ディスク705、光ディスク707に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報は、ナビゲーション装置502のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなく、ナビゲーション装置502の外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーション装置502は、たとえば、通信I/F714を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報はRAM703などに記録される。
また、音声I/F708は、音声入力用のマイク709および音声出力用のスピーカ710に接続される。マイク709に受音された音声は、音声I/F708内でA/D変換される。また、スピーカ710からは音声が出力される。なお、マイク709から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク705あるいは光ディスク707に記録可能である。
また、入力デバイス711は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
また、映像I/F712は、ディスプレイ713およびカメラ717と接続される。映像I/F712は、具体的には、たとえば、ディスプレイ713全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ713を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ713には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ713は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。また、ディスプレイ713は、車両に複数備えられていてもよく、たとえば、運転者に対するものと後部座席に着座する搭乗者に対するものなどである。
カメラ717は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ717によって車両内部の搭乗者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F712を介して磁気ディスク705や光ディスク707などの記録媒体に出力する。また、カメラ717によって車両外部の状況を撮影し、撮影した映像を映像I/F712を介して磁気ディスク705や光ディスク707などの記録媒体に出力する。また、記録媒体に出力された映像は、走行状態情報として情報収集サーバ501に送信することとしてもよい。
また、通信I/F714は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置502とCPU701とのインターフェースとして機能する。通信I/F714は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU701とのインターフェースとしても機能する。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F714は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報などを取得する。なお、VICSは登録商標である。
また、GPSユニット715は、GPS衛星からの受信波や後述する各種センサ716(たとえば、角速度センサや加速度センサ、タイヤの回転数など)からの出力値を用いて、車両の現在地点(ナビゲーション装置502の現在地点)を示す情報を算出する。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図情報上の1点を特定する情報である。
各種センサ716は、車速センサや加速度センサ、Gセンサ、角速度センサなどであり、その出力値は、GPSユニット715による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。具体的には、たとえば、各種センサ716は、オドメーター、速度変化量、方位変化量などを出力する。この出力値により、急ブレーキ、急ハンドルなどの動態を解析することができる。
また、各種センサ716は、ドライバーによる車両の各操作を検知するセンサなども含む。車両の各操作の検知は、たとえば、ハンドル操作やウインカーの入力やアクセルペダルの踏み込みやブレーキペダルの踏み込みなどを検知する構成としてもよい。また、各種センサ716の出力値は、ドライブレコーダ機能で記録するデータとしてもよい。
なお、図2に示した情報処理装置200が備える取得部201、送信部202、受信部203は、図7に示したナビゲーション装置502におけるROM702、RAM703、磁気ディスク705、光ディスク707などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU701が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置502における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、本実施例のナビゲーション装置502は、ナビゲーション装置502における記録媒体としてのROM702に記録されている各種プログラムを実行することにより、図2に示した情報処理装置200が備える機能を、図4に示した手順で実行することができる。
(情報収集サーバ501の処理の内容)
ここで、図8を用いて、本実施例にかかる情報収集サーバ501の処理の内容について説明する。図8は、本実施例にかかる情報収集サーバの処理の内容を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、通信I/F613によって、ナビゲーション装置502から当該ナビゲーション装置502に割り当てられたID(以下単に「ID」と称して説明する)、映像情報およびG値を受信したか否かを判断する(ステップS801)。
ステップS801において、ID、映像情報およびG値を受信するのを待って、受信した場合(ステップS801:Yes)は、CPU601によって、ステップS801において受信された映像情報およびG値に対して受付ナンバーを発行する(ステップS802)。受付ナンバーの発行は、たとえば、ステップS801において受信された映像情報およびG値に対して受付ナンバーを付与するとともに、その受付ナンバーを映像情報およびG値の送信元のナビゲーション装置502に送信することとしてもよい。
つづいて、CPU601によって、ステップS801において受信されたG値が所定値以上か否かを判断する(ステップS803)。所定値は、たとえば、ナビゲーション装置502を搭載した車両が危険な挙動を示すか否かに関するしきい値などである。
ステップS803において、G値が所定値以上であった場合(ステップS803:Yes)は、CPU601によって、ステップS801において受信された映像情報が接触事故か否かを判断する(ステップS804)。接触事故の判断は、たとえば、画像認識によって、ステップS803において所定値以上のG値であった時点を含む所定時間の映像情報に接触事故が含まれるか否かを判断することとしてもよい。
ステップS803において、G値が所定値未満であった場合(ステップS803:No)は、ステップS808へ移行して、通信I/F613によって、中継機器503であるビーコンを介して、ナビゲーション装置502に判定結果を送信する(ステップS808)とともに、ステップS801において受信された映像情報を消去して(ステップS809)、一連の処理を終了する。
ステップS804において、接触事故があった場合(ステップS804:Yes)は、通信I/F613によって、ナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコンを通過するか否かを判断する(ステップS805)。なお、この判断は、車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDを取得し、ステップS801にて受信したIDと照合することにより判断することができる。つまり、通過する車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDと、映像情報およびG値とともに受信したIDとが一致すれば映像情報およびG値を送信した送信元のナビゲーション装置502であると判断することができる。
また、ステップS804において、接触事故がなかった場合(ステップS804:No)は、ステップS808へ移行して、通信I/F613によって、ビーコンを介して、ナビゲーション装置502に判定結果を送信する(ステップS808)とともに、ステップS801において受信された映像情報を消去して(ステップS809)、一連の処理を終了する。
なお、ステップS808の前段階においても後述するステップS805ならびにステップS806の処理がおこなわれる。すなわち、ステップS808にて判定結果を送信する際に、ビーコンを通過する車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDを取得し、ステップS801にて受信したIDと照合することによりステップS801にて受信した映像情報およびG値の送信元であるナビゲーション装置502を搭載した車両であるかを判断する。そして、送信元のナビゲーション装置502を搭載した車両が通過すると判断した場合には、ステップS808にて判定結果を送信する。また、送信元の車両が通過しないと判断した場合には、受付ナンバーをIDとともに受信したかを判断し、受信したと判断した場合には、同様に受付ナンバーの送信元であるナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコンを通過するかをIDの照合により判断して、通過すると判断した場合にはステップS808にて受信した受付ナンバーに対応する判定結果を送信元のナビゲーション装置502に送信する。
ステップS805において、車両がビーコンを通過した場合(ステップS805:Yes)は、ステップS807へ移行して、通信I/F613によって、ビーコンを介してナビゲーション装置502に判定結果および映像情報を送信して(ステップS807)、一連の処理を終了する。なお、図8のフローチャートでは、ステップS807において、判定結果および映像情報をナビゲーション装置502に送信する構成としているが、映像情報を記録する所定の記録媒体へ出力することとしてもよい。
また、ステップS805において、IDの照合により送信元のナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコンを通過しない場合(ステップS805:No)は、通信I/F613によって、ナビゲーション装置502から受付ナンバーを受信したか否かを判断する(ステップS806)。
ステップS806において、受付ナンバーを受信した場合(ステップS806:Yes)は、通信I/F613によって、ビーコンを介してナビゲーション装置502に受信された受付ナンバーに対応する判定結果および映像情報を送信して(ステップS807)、一連の処理を終了する。なお、この受付ナンバーを受信する際も車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDとともに受信する。そして、IDを照合することによりビーコンを通過する車両が受付ナンバーの送信元のナビゲーション装置502を搭載した車両であるかを判断し、送信元のナビゲーション装置を搭載した車両であると判断した場合にステップS807にて受付ナンバーに対応する判定結果および映像情報を送信元のナビゲーション装置502に送信する。
また、ステップS806において、受付ナンバーを受信しない場合(ステップS806:No)は、ステップS805へ戻って処理を繰り返す。
(ナビゲーション装置502の処理の内容)
つぎに、図9を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502の処理の内容について説明する。図9は、本実施例にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、各種センサ716によって、車両のエンジンが起動したか否かを判断する(ステップS901)。
ステップS901において、エンジンが起動するのを待って、起動した場合(ステップS901:Yes)は、CPU701によって、ナビゲーション装置502にIDを割り当てる(ステップS902)。IDの割り当ては、たとえば、通信I/F714によって情報収集サーバ501に問い合わせておこなうこととしてもよい。
つぎに、磁気ディスクドライブ704や光ディスクドライブ706などのドライブによって、各種センサ716およびカメラ717によって取得される映像情報およびG値などの走行状態情報を磁気ディスク705や光ディスク707などに設けられるバッファメモリに書き込む(ステップS903)。
そして、CPU701によって、ナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコン下に到達したか否かを判断する(ステップS904)。
ステップS904において、ビーコン下に到達した場合(ステップS904:Yes)は、通信I/F714によって、中継機器503であるビーコンを介して、情報収集サーバ501にステップS903において書き込まれた映像情報、G値およびIDを送信する(ステップS905)。
また、ステップS904において、ビーコン下に到達しない場合(ステップS904:No)は、ステップS903へ戻って処理を繰り返す。なお、図9のフローチャートでは、ビーコン下に到達しない場合(ステップS904:No)は、ステップS903へ戻る構成としたが、ステップS903へ戻るとともに、車両周辺のビーコンへ車両を案内することとしてもよい。
つぎに、通信I/F714によって、情報収集サーバ501から、ステップS905において送信された映像情報およびG値に対応する受付ナンバーを受信する(ステップS906)。
そして、通信I/F714によって、情報収集サーバ501から、ステップS906において受信された受付ナンバーに対応する車両の挙動に関する判定結果を受信したか否かを判断する(ステップS907)。
ステップS907において、判定結果を受信した場合(ステップS907:Yes)は、スピーカ710やディスプレイ713によって、ステップS907において受信された判定結果を利用者に通知する(ステップS908)。
そして、入力デバイス711によって、利用者から映像情報の取得要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS909)。取得要求は、たとえば、接触事故の映像や危険な挙動の映像などを要求する情報などである。
ステップS909において、取得要求を受け付けた場合(ステップS909:Yes)は、通信I/F714によって、情報収集サーバ501に取得要求をおこなうことによって、取得要求に応じた映像情報を取得して(ステップS910)、一連の処理を終了する。
また、ステップS909において、取得要求を受け付けない場合(ステップS909:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
また、ステップS907において、判定結果を受信しない場合(ステップS907:No)は、各種センサ716によって、車両のエンジンが停止したか否かを判断する(ステップS911)。
ステップS911において、エンジンが停止した場合(ステップS911:Yes)は、通信I/F714によって、ステップS906において受信された受付ナンバーを情報収集サーバ501に送信する(ステップS913)。換言すれば、ステップS913において受付ナンバーを情報収集サーバ501に送信することによって、受付ナンバーに対応する判定結果の取得要求をおこなうこととなる。
また、ステップS911において、エンジンが停止しない場合(ステップS911:No)は、ステップS912へ移行して、所定時間経過したか否かを判断する。
ステップS912において、所定時間が経過した場合(ステップS912:Yes)は、ステップS913へ移行して、通信I/F714によって、ステップS906において受信された受付ナンバーを情報収集サーバ501に送信する(ステップS913)。
また、ステップS912において、所定時間が経過しない場合(ステップS912:No)は、ステップS906へ戻って処理を繰り返す。
そして、ステップS913において受付ナンバーが情報収集サーバ501に送信された結果、通信I/F714によって、情報収集サーバ501から送信した受付ナンバーに対応する判定結果を受信して(ステップS914)、その後、ステップS908へ戻って処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施例によれば、情報収集サーバによって車両の挙動を判定することができる。したがって、車両の挙動を的確に判断することによって、事故に関する映像情報を収集することができる。
また、ナビゲーション装置によって映像情報を記録する必要がないため、事故時における振動などを考慮しなくてもよい。したがって、不必要に堅牢性を具備させない安価な構成によって映像情報を確実に記録できるとともに、記録領域が十分に確保でき、また高性能な処理能力を容易に付加することができる。
さらに、情報収集サーバによって、複数の車両から映像情報や走行状態情報を受信することができる。したがって、複数の車両の映像情報や走行状態情報を一括で管理することができ、利便性の向上を図ることができる。
また、DSRCなど双方向近距離通信インフラ接続を用いて通信をおこなう構成であるため、走行状態情報の収集や判定結果の送信を容易におこなうことができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、ナビゲーション装置で車両の挙動に関する判定をおこなわなくても、情報収集サーバから判定結果を受信することができる。したがって、簡素化およびコンパクト化を実現しつつ、挙動の判定結果を取得することができる。さらに、ナビゲーション装置によって車両の挙動の判定結果とあわせて映像情報を確認することで、利用者に安全運転を促すことができる。
なお、本実施の形態で説明した情報記録方法および情報処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(情報記録装置の機能的構成)
図1を用いて、本実施の形態にかかる情報記録装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる情報記録装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図1において、移動体外部の情報記録装置100は、受信部101と、判定部102と、抽出部103と、記録部104と、付与部105と、送信部106と、から構成されている。
受信部101は、移動体から移動体の挙動に関する挙動情報および周辺映像に関する映像情報を含む走行状態情報を受信する。挙動情報は、たとえば、移動体の挙動に関するセンサからの出力値などであり、振動センサやGセンサや移動体に対する接触センサ、およびハンドル操作や方向指示信号の入力操作やアクセルペダルの操作やブレーキペダルの操作などの操作に関する情報を含む構成でもよい。
また、受信部101は、たとえば、移動体における所定量の走行ごとの走行状態情報を受信することとしてもよい。具体的には、たとえば、所定量は、移動体が走行した所定の距離や、移動体が走行した所定の時間や、移動体の走行における所定の情報量などでもよく、移動体または情報記録装置100によって設定可能な構成としてもよい。なお、この移動体における所定量の走行ごとの走行状態情報の受信に際しては、今回受信する走行状態情報を前回受信した走行状態情報の続きからの情報としてもよい。たとえば、比較的長い経路を走行する場合などでは、所定の距離の走行ごとに走行状態情報を受信する場合、当該経路における走行状態情報が繋がった情報として受信することができる。つまり、今回受信する所定の距離の走行における走行状態情報は前回受信した所定の距離の走行における走行状態情報の続きからの情報として受信することが可能となる。
判定部102は、受信部101によって受信された走行状態情報における挙動情報を示すセンサの出力値が、移動体の危険な挙動を示すか否か判定する。危険な挙動に関する判定は、たとえば、受信部101によって受信された各種センサからの出力値と、所定のしきい値とを比較することによって判定してもよい。所定のしきい値は、たとえば、移動体の挙動が移動体に対して危険要因となるか否かを判定するための値などで、振動センサやGセンサなど各種センサの出力値によって危険な挙動であると判定できる値である。
また、判定部102は、後述する抽出部103によって抽出された危険映像情報を用いて、移動体が事故に遭遇したか否かを判定することとしてもよい。具体的には、たとえば、判定部102は、抽出部103によって抽出された危険映像情報によって、移動体と、移動体とは異なる他の地物との接触に関する映像認識をおこなうことによって、移動体が事故に遭遇したか否かを判定する。
抽出部103は、判定部102によって移動体が危険な挙動を示すと判定された場合、映像情報から移動体の危険な挙動に関する危険映像情報を抽出する。具体的には、たとえば、抽出部103は、受信部101によって受信された映像情報の中から、判定部102によって移動体が危険な挙動を示すと判定された時点を含む前後所定時間の映像情報を危険映像情報として抽出する。
記録部104は、抽出部103によって抽出された危険映像情報を記録媒体に記録する。また、記録部104は、判定部102によって判定された結果に基づいて、危険映像情報を記録することとしてもよい。具体的には、たとえば、記録部104は、抽出部103によって抽出された危険映像情報のうち、判定部102によって移動体が事故に遭遇したと判定された危険映像情報を記録する構成でもよい。
付与部105は、受信部101によって受信された走行状態情報に対して、走行状態情報固有の受付番号を付与する。受付番号の付与は、たとえば、走行状態情報に書き込んでもよいし、受付番号と走行状態情報とを対応づけることとしてもよい。
送信部106は、付与部105によって付与された受付番号および判定部102によって判定された判定結果を、走行状態情報の送信元となった移動体に対して送信する。また、送信部106は、判定結果が、危険な挙動を示す場合や、事故の遭遇を示す場合に、判定元に対して、受付番号および判定結果とあわせて映像情報を送信することとしてもよい。
(情報処理装置の機能的構成)
つづいて、図2を用いて、本実施の形態にかかる情報処理装置の機能的構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図2において、情報処理装置200は、取得部201と、送信部202と、受信部203と、から構成されている。
取得部201は、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された周辺映像情報および移動体から検出された挙動情報を含む走行状態情報を取得する。挙動情報は、たとえば、挙動に関するセンサからの出力値などであり、振動センサやGセンサや移動体に対する接触センサ、およびハンドル操作や方向指示信号の入力操作やアクセルペダルの操作やブレーキペダルの操作などの操作に関する情報を含む構成でもよい。
また、取得部201は、移動体における所定量の走行ごとの走行状態情報を取得することとしてもよい。具体的には、たとえば、所定量は、移動体が走行した所定の距離や、移動体が走行した所定の時間や、移動体の走行における所定の情報量などでもよく、情報処理装置200や利用者などによって設定可能な構成としてもよい。なお、この所定量の走行ごとの走行状態情報は、移動体の走行に応じて繋がりのある走行状態情報としてもよい。つまり、所定量の走行を所定の距離の走行とした場合、その所定の距離ごとに繋がりのある走行状態情報として取得部201が取得する。そして、後述する送信部202によって情報記録装置100に送信することにより、情報記録装置100は、所定の距離ごとの走行状態情報を前回受信した所定の距離の走行状態情報の続きからの情報として受信することが可能となる。
送信部202は、取得部201によって取得された走行状態情報を、移動体周辺に存在する中継機器を介して、走行状態情報を記録可能な外部サーバに送信する。なお、中継機器を介することなく、たとえば、移動体通信などを利用して、常時または間欠的に取得部201によって取得された走行状態情報を送信してもよい。外部サーバは、たとえば、走行状態情報を用いて、移動体が危険な挙動を示したかや、移動体が事故に遭遇したかなどの判定をおこなうことができる構成でもよい。そして、外部サーバは、危険な挙動や事故の遭遇を判定すると、危険な挙動や事故の遭遇に関する映像情報や挙動情報を所定の記録媒体に出力することとしてもよい。
また、送信部202は、後述する受信部203によって受信される判定結果が関連付けられて記録されていない走行状態情報が存在した場合に、外部サーバから受信される受付番号とともに判定結果を要求する要求情報を送信することとしてもよい。
受信部203は、送信部202によって送信された結果、外部サーバから移動体の挙動に関する判定結果を受信する。判定結果は、たとえば、移動体が危険な挙動を示したかや、移動体が事故に遭遇したかなどの判定の結果に関する情報でもよい。また、受信部203は、たとえば、判定結果に関連する移動体の映像情報を受信することとしてもよい。
また、受信部203は、送信部202によって走行状態情報を送信した後、判定結果の受信の前に、外部サーバによって走行状態情報を受け付けた旨を示す受付番号を受信することとしてもよい。この受付番号は、たとえば、図示しない記録部によって、外部サーバに送信した走行状態情報と関連づけて記録することとしてもよい。
さらに、受信部203は、判定結果とともに受付番号を受信することとしてもよい。この判定結果は、たとえば、図示しない記録部によって、走行状態情報に関連付けて記録されている受付番号と対照して判定結果を走行状態情報に関連付けて記録することとしてもよい。
(情報記録装置の処理の内容)
つぎに、図3を用いて本実施の形態にかかる情報記録装置100の処理の内容について説明する。図3は、本実施の形態にかかる情報記録装置の処理の内容を示すフローチャートである。図3のフローチャートにおいて、まず、受信部101によって、移動体から、移動体の走行状態情報を受信したか否かを判断する(ステップS301)。
ステップS301において、走行状態情報を受信するのを待って、受信した場合(ステップS301:Yes)は、判定部102によって、ステップS301において受信された走行状態情報を参照して、移動体の挙動を判定する(ステップS302)。挙動の判定は、たとえば、走行状態情報における各種センサからの出力値と、所定のしきい値とを比較することによって判定することとしてもよい。
つぎに、抽出部103によって、ステップS302において移動体が危険な挙動を示すと判定された場合、ステップS301において受信された走行状態情報における映像情報から移動体の危険な挙動に関する危険映像情報を抽出する(ステップS303)。
そして、記録部104によって、ステップS303において抽出された危険映像情報を記録して(ステップS304)、一連の処理を終了する。
なお、図3のフローチャートでは説明を省略したが、判定部102によって、ステップS303において抽出された危険映像情報を用いて、移動体が事故に遭遇したか否かを判定することとしてもよい。その場合、記録部104は、ステップS303において抽出された危険映像情報のうち、判定部102によって移動体が事故に遭遇したと判定された危険映像情報を記録する構成でもよい。
また、図3のフローチャートでは説明を省略したが、付与部105によって、ステップS301において受信された走行状態情報に対して、走行状態情報固有の受付番号を付与してもよい。なお、ステップS301にて走行状態情報を受信した場合に受付番号を付与して直ちに送信部106により付与した受付番号を走行状態情報の送信元となった移動体に対して送信してもよく、また、ステップS302やステップS303にて判定された際に送信部106によって、付与された受付番号および判定部102によって判定された判定結果を、走行状態情報の送信元となった移動体に対して送信することとしてもよい。こうすることで、情報処理装置200は、送信した走行状態情報と受信した判定結果とを紐づけることができ、送信した走行状態情報について判定結果を受信したものとまだ受信していないものとの判別が可能となる。そして、判定結果をまだ受信していない、送信した走行状態情報に対しての判定結果を情報記録装置100に要求することも可能となる。
(情報処理装置の処理の内容)
つぎに、図4を用いて本実施の形態にかかる情報処理装置200の処理の内容について説明する。図4は、本実施の形態にかかる情報処理装置の処理の内容を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置200は、移動体が走行を開始したか否かを判断する(ステップS401)。走行に関する判断は、たとえば、図示しないセンサの出力によって、移動体の駆動部の駆動や、移動体の現在地点の移動などに基づいておこなってもよい。
ステップS401において、移動体が走行を開始するのを待って、開始した場合(ステップS401:Yes)は、取得部201によって、移動体に搭載された撮像装置によって撮像された周辺映像情報および移動体から検出された挙動情報を含む走行状態情報を取得する(ステップS402)。
つぎに、送信部202によって、ステップS402において取得された走行状態情報を、移動体周辺に存在する中継機器や移動体通信などの通信手段を利用して、走行状態情報を送信する(ステップS403)。走行状態情報の送信は、たとえば、走行状態情報を記録可能な外部サーバに送信することとしてもよく、外部サーバは、たとえば、走行状態情報を用いて、移動体が危険な挙動を示したかや、移動体が事故に遭遇したかなどの判定をおこなうことができる構成でもよい。
そして、受信部203によって、ステップS403において走行状態情報が送信された結果、外部サーバから移動体の挙動に関する判定結果を受信して(ステップS404)、一連の処理を終了する。
なお、図4のフローチャートでは説明を省略したが、ステップS404において、移動体の挙動に関する判定結果にくわえて、判定結果に関連する移動体の映像情報を受信することとしてもよい。
また、送信部202によって、ステップS402において取得された走行状態情報を送信した結果として、送信した走行状態情報に対して付与される受付番号を受信することとしてもよい。さらに、移動体の挙動に関する判定結果とともに該当する走行状態情報の受付番号をあわせて受信することとしてもよい。こうすることで、情報処理装置200は、送信した走行状態情報と受信した判定結果とを紐づけることができ、送信した各走行状態情報についての判定結果を受信したものとまだ受信していないものの判別が可能となる。そして、判定結果をまだ受信していない、送信した走行状態情報に対しての判定結果を情報記録装置100に要求することも可能となる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報記録装置によれば、移動体から受信した走行状態情報によって、移動体の挙動を判定して危険映像情報を記録することができる。したがって、移動体の挙動を的確に判定して、危険映像情報の記録の最適化を図ることができる。
また、本実施の形態にかかる情報記録装置は、移動体に搭載されていなくても、移動体の挙動を判定することによって危険映像情報を記録することができる。したがって、移動体の危険な挙動時における振動などを考慮しなくても、不必要に堅牢性を具備させない安価な構成によって危険映像情報を確実に記録できる。くわえて、移動体に搭載する必要がないため、記録領域が十分に確保でき、また高性能な処理能力を容易に付加することができる。
さらに、本実施の形態にかかる情報記録装置によれば、複数の移動体から走行状態情報を受信することができる。したがって、複数の移動体の危険映像情報を一括で管理することができ、利便性の向上を図ることができる。
また、移動体との通信にDSRC(Dedicated Short Range Communication)など双方向近距離通信インフラ接続を用いる構成とすれば、走行状態情報の収集や判定結果の送信を容易におこなうことができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、本実施の形態にかかる情報処理装置によれば、自装置で移動体の挙動に関する判定をおこなわなくても、外部サーバから判定結果を受信することができる。したがって、簡素化およびコンパクト化を実現しつつ、移動体の挙動の判定結果を取得することができる。
また、本実施の形態にかかる情報処理装置によれば、移動体の挙動の判定結果とあわせて映像情報を確認することで、利用者に安全運転を促したり、適切な事故調査をおこなうことができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置から送信される情報を収集する情報収集サーバと、ナビゲーション装置とにおけるネットワーク型ドライブレコーダによって、本発明の情報記録装置および情報処理装置を実施した場合の一例について説明する。
(ネットワーク型ドライブレコーダの概要)
まず、図5を用いて、本実施例にかかるネットワーク型ドライブレコーダの概要について説明する。図5は、本実施例にかかるネットワーク型ドライブレコーダの概要を示す説明図である。
図5において、ネットワーク型ドライブレコーダ500は、情報収集サーバ501と、車両に搭載されたナビゲーション装置502、中継機器503と、から構成されている。
情報収集サーバ501は、ナビゲーション装置502から、車両から撮像された車両周辺の映像情報およびGセンサなど各種センサの出力値を含む走行状態情報を受信する。走行状態情報の受信は、複数の車両におけるナビゲーション装置502から受信することとしてもよい。
情報収集サーバ501は、ナビゲーション装置502から受信した映像情報やGセンサのG値などを用いて、車両が事故に遭遇したか否かを判定する。事故の判定は、たとえば、映像情報を用いた画像認識や、所定値以上のG値などによっておこなうことができる。
また、情報収集サーバ501は、ナビゲーション装置502を搭載した車両が事故に遭遇した場合、事故時の映像情報を保存して、利用者にフィードバックするために、ナビゲーション装置502や利用者が指定する端末あるいはサーバなどに映像情報を出力する。
情報収集サーバ501と、ナビゲーション装置502との間の通信は、中継機器503を介しておこなわれる。この中継機器503は、DSRCなど双方向近距離通信インフラなどで、行政機関が車両の走行履歴などを収集して交通情報サービスに利用する機器であってもよい。このようなインフラを利用することで、効率的なネットワーク型ドライブレコーダ500の導入を実現できる。
より具体的には、たとえば、中継機器503は、ビーコンなどを用いることとしてもよい。その場合、ナビゲーション装置502は、ビーコン間隔の走行状態情報を一時保存できるバッファメモリを備える構成とすればよい。
ナビゲーション装置502は、車両に搭載され、車両を目的地点まで誘導したり、車両の現在地点を表示したりする。本実施例では、ナビゲーション装置502は、たとえば、カメラによる車両周辺の映像の撮像、Gセンサなどの各種センサによる車両の挙動に関する情報の検知および中継機器503を介する情報収集サーバ501との通信の各機能を備えている。
また、ナビゲーション装置502は、中継機器503にビーコンを用いた場合、ビーコン間隔を走行する間の走行状態情報を一時保存できるバッファメモリを備える構成とすればよい。なお、情報収集サーバ501との通信を中継機器503を介さず、移動体通信などの通信手段を用いて直接行うようにしてもよい。その場合には、ビーコン間隔に応じたバッファメモリを備える必要がなく、常時または間欠的に情報収集サーバ501への通信を行うことができる。
情報収集サーバ501の処理詳細は図8、ナビゲーション装置502の処理詳細は図9を用いてそれぞれ説明するが、具体的には、たとえば、ネットワーク型ドライブレコーダ500において、ナビゲーション装置502は、車両のエンジン起動時に自装置にID(IDentifier)を割り当てる。IDの割り当ては、ナビゲーション装置502によっておこなってもよいし、情報収集サーバ501に問い合わせて割り当てる構成でもよい。また、エンジンの起動を検知する代わりに、パーキングブレーキの解除などを検知することとしてもよい。
つづいて、ナビゲーション装置502は、各種センサやGPS(Global Positioning System)などによって車両の走行中における走行履歴や現在時刻や、センサの出力値や、カメラによって撮像される車両周辺の映像情報を含む走行状態情報を取得する。走行履歴は、たとえば、所定時間や所定距離ごとの車両が走行した軌跡などで、G値や映像情報と対応づけられることとしてもよい。
そして、ナビゲーション装置502は、所定時間間隔ごとの走行状態情報をバッファメモリなどに一時保存し、ビーコンを通過するごとに、バッファメモリに一時保存した走行状態情報を自車に割り当てたIDとともにビーコンを介して情報収集サーバ501に送信する。すなわち、ビーコンを通過する前に所定時間が経過したら、新たな所定時間分の走行状態情報も一時保存して、ビーコンを通過した時点で、複数の所定時間間隔分の走行状態情報を送信することとしてもよい。
換言すれば、バッファメモリへの一時保存は、たとえば、直前に一時保存した所定時間間隔の走行状態情報における映像情報の最後のフレームの取得時刻に引き続く時刻から所定時間間隔を累積して一時保存することとなる。すなわち、ナビゲーション装置502は、所定時間間隔の走行状態情報の記録に十分な容量を有するバッファメモリを備える構成であればよい。また、バッファメモリの残量が所定の割合以下になった場合は、走行状態情報の圧縮レートを変更させることとしてもよい。
ここで、走行状態情報における映像情報には、たとえば、映像を構成する各フレームにおける取得時刻やフレームナンバーなどが付与されていてもよい。また、走行状態情報におけるG値には、G値の取得時刻や取得地点が付与されていてもよく、G値そのものの代わりに、横軸を取得時刻や取得地点、縦軸をG値とするグラフ情報としてもよい。
情報収集サーバ501は、ビーコンなどの中継機器503を介して、ナビゲーション装置502から映像情報およびG値などを含む走行状態情報を受信し、受信した走行状態情報を図示しない記録媒体に一時保存する。さらに、情報収集サーバ501は、受信した走行状態情報ごとに受付ナンバーを割り振るとともに、各ナビゲーション装置502に対して、受付ナンバーを送信する。
そして、情報収集サーバ501は、受付ナンバーが割り振られた走行状態情報のG値を参照して、危険な挙動を示すしきい値を超えるG値が含まれるか否かを判定する。そして、走行状態情報に危険な挙動を示すしきい値を超えるG値が含まれると判定された場合は、走行状態情報における映像情報から判定された時点を含む前後所定時間の映像情報を切り取って、保存する。切り取った部分と関連のない走行状態情報は消去することとしてもよい。
つづいて、情報収集サーバ501は、保存した映像情報について画像認識処理をおこなうことによって、実際に車両と他の物体との接触があったか否かを判定する。接触の判定は、画像認識処理の代わりに、情報収集サーバ501の操作者によって判定することとしてもよい。また、複数の車両から走行状態情報を収集する場合、接触の判定は、たとえば、同時刻や同地点における判定対象車両とは異なる他の車両の走行状態情報を参照して判定することとしてもよい。
このように判定することで、接触事故の有無を的確に判定することができる。特に、車両に搭載されたナビゲーション装置502のように、ハードウェア資源の限られた機器での判定に比べて正確な判断が可能となる。
そして、接触事故と判定された映像情報を保存して、接触事故でない映像情報は削除することとしてもよい。映像情報の保存は、たとえば、走行状態情報として、G値や走行履歴などとともに保存してもよい。
さらに、接触事故と判定した場合、情報収集サーバ501は、接触事故に遭遇した車両がつぎのビーコンを通過するか否かをモニタすることとしてもよい。モニタは、たとえば、接触事故と判定した車両のIDを再度受信するか否かによって判断してもよい。
また、車両のモニタは、たとえば、接触事故に遭遇した車両に限ることなく、映像情報による接触事故の判定が終了するまで継続する構成でもよいし、車両の走行履歴を基に調査対象を制限することとしてもよい。
車両のモニタによって、車両を検知した場合、走行状態情報の受付ナンバーと、判定結果を当該車両に通知する。具体的には、たとえば、接触事故に遭遇したと判定された場合、接触の有無のチェックを促す通知や、接触の映像情報などを送信することとしてもよい。
換言すれば、ナビゲーション装置502は、受付ナンバーを受信したらその受付ナンバーを保存しておき、当該受付ナンバーに対応する判定結果を受信したか否かを判断することとなる。もし、走行状態情報を送信してから所定時間を経過してもその走行状態情報に対する判定結果を受信しない場合には、自動的または利用者の操作によって、判定結果の取得要求を受付ナンバーとともに情報収集サーバ501に対しておこなってもよい。このとき、たとえば判定結果の受信を中継機器を介しておこなっていたとすれば、判定結果の取得要求をその中継機器を利用しない移動体通信などの別の通信手段でおこなってもよい。これにより、中継装置の通信エリアを通過しなくとも取得要求が行える。同様に取得要求に伴う判定結果の受信は移動体通信などの手段によりおこなってもよい。
また、ナビゲーション装置502は、判定結果を受信して、接触事故に遭遇した場合は、その旨を音声などで利用者に通知することとしてもよい。くわえて、自動的または利用者の操作によって、接触事故に関する映像情報の取得要求を受付ナンバーとともに情報収集サーバ501に対しておこなってもよい。このようにして、利用者に対して注意を促すことで、利用者の安全運転に対する意識を高めることができる。
一方、ナビゲーション装置502は、判定結果を受信して、接触事故に遭遇していない場合は、利用者に通知することなく受付ナンバーを削除することとしてもよい。また、ナビゲーション装置502は、受付ナンバーを受信した後、中継機器503であるビーコンを通過せずに、判定結果を受信できない場合は、携帯端末などによる他の通信手段で情報収集サーバ501に判定結果を要求してもよい。あるいは、車両の利用者に車両近辺に存在するビーコンの位置を案内する構成でもよい。このような構成により、確実に判定結果を受信することができる。
ここで、ナビゲーション装置502に割り当てられたIDは、たとえば、エンジンの停止によって無効化される。ナビゲーション装置502は、IDが無効になった後、判定結果を受信していない受付ナンバーがあった場合、その旨を利用者に通知したり、情報収集サーバ501に取得要求をおこなったりしてもよい。取得要求は、たとえば、エンジンの停止とともにナビゲーション装置502の電源が切れる構成であれば、利用者の携帯端末などの代替となる通信手段でおこなってもよい。
また、図5の説明では、ナビゲーション装置502から送信されるG値を用いて、情報収集サーバ501によって、車両における危険な挙動を判定する構成としたが、ナビゲーション装置502によって、挙動の判断をおこなうこととしてもよい。
具体的には、たとえば、ナビゲーション装置502によって、取得したG値について所定のしきい値と比較して、接触事故の可能性があるか否かを判断し、接触事故の可能性がある場合に、利用者にその旨を通知するとともに、車両周辺のビーコンまで車両を案内する。そして、ナビゲーション装置502は、接触事故の可能性のある時刻の映像が含まれる受付ナンバーの判定結果を情報収集サーバ501に要求する構成でもよい。
また、ナビゲーション装置502によって、G値に対する概略の判定を実施して、詳細の判定を情報収集サーバ501によっておこなうこととしてもよい。換言すれば、ナビゲーション装置502によって、G値の足きり判定をおこなう構成でもよい。このような構成とすれば、ナビゲーション装置502は、すべての走行状態情報を情報収集サーバ501に送信することなく、通信負荷を軽減させることができ、かつ、情報収集サーバ501の処理量を削減することができる。
(情報収集サーバ501のハードウェア構成)
つぎに、図6を用いて、本実施例にかかる情報収集サーバ501のハードウェア構成について説明する。図6は、本実施例にかかる情報収集サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6において、情報収集サーバ501は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、磁気ディスクドライブ604と、磁気ディスク605と、光ディスクドライブ606と、光ディスク607と、音声I/F(インターフェース)608と、スピーカ609と、入力デバイス610と、映像I/F611と、ディスプレイ612と、通信I/F613と、を備えている。また、各構成部601〜613はバス620によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU601は、情報収集サーバ501の全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラム、通信プログラム、判定プログラム、情報記録プログラム、などの各種プログラムを記録している。また、RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。
ここで、通信プログラムは、たとえば、図5に示した中継機器503を介してナビゲーション装置502と各種情報の送受信をおこなわせる。各種情報は、たとえば、後述する判定プログラムによる車両の挙動の判定結果や車両の走行状態情報やナビゲーション装置502のIDや走行状態情報の受付ナンバーなどである。
判定プログラムは、たとえば、ナビゲーション装置502から受信した車両の走行状態情報を用いて、車両の挙動を判定させる。挙動の判定は、たとえば、ナビゲーション装置502を搭載した車両が危険な挙動を示したか否かや、接触事故に遭遇したか否かなどである。
情報記録プログラムは、たとえば、判定プログラムの判定結果に基づいて、走行状態情報を記録させる。走行状態情報の記録は、たとえば、複数のナビゲーション装置502の情報を管理する構成でもよい。
磁気ディスクドライブ604は、CPU601の制御にしたがって磁気ディスク605に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク605は、磁気ディスクドライブ604の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク605としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
光ディスクドライブ606は、CPU601の制御にしたがって光ディスク607に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク607は、光ディスクドライブ606の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク607は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク607のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
音声I/F608は、音声出力用のスピーカ609に接続され、スピーカ609からは、音声が出力される。
入力デバイス610は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
映像I/F611は、ディスプレイ612と接続される。映像I/F611は、具体的には、たとえば、ディスプレイ612全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ612を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ612には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ612は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
通信I/F613は、無線を介してネットワークに接続され、中継機器503やナビゲーション装置502とCPU601とのインターフェースとして機能する。通信I/F613は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU601とのインターフェースとしても機能する。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F613は、たとえば、FMチューナーなどによって構成される。
なお、詳細は図8を用いて説明するが、情報収集サーバ501は、図5に示すナビゲーション装置502と中継機器503を介して通信をおこない、ネットワーク型ドライブレコーダ500として機能する構成である。
なお、図1に示した情報記録装置100が備える受信部101、判定部102、抽出部103、記録部104、付与部105、送信部106は、図6に示した情報収集サーバ501におけるROM602、RAM603、磁気ディスク605、光ディスク607などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU601が所定のプログラムを実行し、情報収集サーバ501における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、本実施例の情報収集サーバ501は、情報収集サーバ501における記録媒体としてのROM602に記録されている各種プログラムを実行することにより、図1に示した情報記録装置100が備える機能を、図3に示した手順で実行することができる。
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
つづいて、図7を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502のハードウェア構成について説明する。図7は、本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7において、ナビゲーション装置502は、車両などの移動体に搭載されており、CPU701と、ROM702と、RAM703と、磁気ディスクドライブ704と、磁気ディスク705と、光ディスクドライブ706と、光ディスク707と、音声I/F(インターフェース)708と、マイク709と、スピーカ710と、入力デバイス711と、映像I/F712と、ディスプレイ713と、通信I/F714と、GPSユニット715と、各種センサ716と、カメラ717と、を備えている。また、各構成部701〜717はバス720によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU701は、ナビゲーション装置502の全体の制御を司る。ROM702は、ブートプログラム、通信プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、音声生成プログラム、表示プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM703は、CPU301のワークエリアとして使用される。
ここで、通信プログラムは、図5に示した中継機器503を介して情報収集サーバ501と各種情報の送受信をおこなわせる。各種情報は、たとえば、情報収集サーバ501による車両の挙動の判定結果や車両の走行状態情報やナビゲーション装置502のIDや走行状態情報の受付ナンバーなどである。
経路探索プログラムは、後述する光ディスク707に記録されている地図情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。また、経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなわせる。
音声生成プログラムは、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成させる。すなわち、経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこない、CPU701を介して音声I/F708へ出力する。
表示プログラムは、映像I/F712によってディスプレイ713に表示する地図情報の表示形式を決定させ、決定された表示形式によって地図情報をディスプレイ713に表示させる。
磁気ディスクドライブ704は、CPU701の制御にしたがって磁気ディスク705に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク705は、磁気ディスクドライブ704の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク705としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
また、光ディスクドライブ706は、CPU701の制御にしたがって光ディスク707に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク707は、光ディスクドライブ706の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク707は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク707のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
磁気ディスク705、光ディスク707に記録される情報の一例として、後述するマイク709やカメラ717で得られた車内外の音声や映像、後述するGPSユニット715で検出された車両の現在地点情報、後述する各種センサ716からの出力値などが挙げられる。これらの情報は、たとえば、車両の走行状態情報として、一時的に記録され、ビーコン通過時に情報収集サーバ501に送信される構成でもよい。
その他、磁気ディスク705、光ディスク707に記録される情報の他の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、ディスプレイ713の表示画面において2次元または3次元に描画される。ナビゲーション装置502が経路誘導中の場合は、地図情報と後述するGPSユニット715によって取得された自車の現在地点とが重ねて表示されることとなる。
なお、本実施例では地図情報を磁気ディスク705、光ディスク707に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報は、ナビゲーション装置502のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなく、ナビゲーション装置502の外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーション装置502は、たとえば、通信I/F714を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報はRAM703などに記録される。
また、音声I/F708は、音声入力用のマイク709および音声出力用のスピーカ710に接続される。マイク709に受音された音声は、音声I/F708内でA/D変換される。また、スピーカ710からは音声が出力される。なお、マイク709から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク705あるいは光ディスク707に記録可能である。
また、入力デバイス711は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
また、映像I/F712は、ディスプレイ713およびカメラ717と接続される。映像I/F712は、具体的には、たとえば、ディスプレイ713全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ713を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ713には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ713は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。また、ディスプレイ713は、車両に複数備えられていてもよく、たとえば、運転者に対するものと後部座席に着座する搭乗者に対するものなどである。
カメラ717は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ717によって車両内部の搭乗者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F712を介して磁気ディスク705や光ディスク707などの記録媒体に出力する。また、カメラ717によって車両外部の状況を撮影し、撮影した映像を映像I/F712を介して磁気ディスク705や光ディスク707などの記録媒体に出力する。また、記録媒体に出力された映像は、走行状態情報として情報収集サーバ501に送信することとしてもよい。
また、通信I/F714は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置502とCPU701とのインターフェースとして機能する。通信I/F714は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU701とのインターフェースとしても機能する。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F714は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報などを取得する。なお、VICSは登録商標である。
また、GPSユニット715は、GPS衛星からの受信波や後述する各種センサ716(たとえば、角速度センサや加速度センサ、タイヤの回転数など)からの出力値を用いて、車両の現在地点(ナビゲーション装置502の現在地点)を示す情報を算出する。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図情報上の1点を特定する情報である。
各種センサ716は、車速センサや加速度センサ、Gセンサ、角速度センサなどであり、その出力値は、GPSユニット715による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。具体的には、たとえば、各種センサ716は、オドメーター、速度変化量、方位変化量などを出力する。この出力値により、急ブレーキ、急ハンドルなどの動態を解析することができる。
また、各種センサ716は、ドライバーによる車両の各操作を検知するセンサなども含む。車両の各操作の検知は、たとえば、ハンドル操作やウインカーの入力やアクセルペダルの踏み込みやブレーキペダルの踏み込みなどを検知する構成としてもよい。また、各種センサ716の出力値は、ドライブレコーダ機能で記録するデータとしてもよい。
なお、図2に示した情報処理装置200が備える取得部201、送信部202、受信部203は、図7に示したナビゲーション装置502におけるROM702、RAM703、磁気ディスク705、光ディスク707などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU701が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置502における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、本実施例のナビゲーション装置502は、ナビゲーション装置502における記録媒体としてのROM702に記録されている各種プログラムを実行することにより、図2に示した情報処理装置200が備える機能を、図4に示した手順で実行することができる。
(情報収集サーバ501の処理の内容)
ここで、図8を用いて、本実施例にかかる情報収集サーバ501の処理の内容について説明する。図8は、本実施例にかかる情報収集サーバの処理の内容を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、通信I/F613によって、ナビゲーション装置502から当該ナビゲーション装置502に割り当てられたID(以下単に「ID」と称して説明する)、映像情報およびG値を受信したか否かを判断する(ステップS801)。
ステップS801において、ID、映像情報およびG値を受信するのを待って、受信した場合(ステップS801:Yes)は、CPU601によって、ステップS801において受信された映像情報およびG値に対して受付ナンバーを発行する(ステップS802)。受付ナンバーの発行は、たとえば、ステップS801において受信された映像情報およびG値に対して受付ナンバーを付与するとともに、その受付ナンバーを映像情報およびG値の送信元のナビゲーション装置502に送信することとしてもよい。
つづいて、CPU601によって、ステップS801において受信されたG値が所定値以上か否かを判断する(ステップS803)。所定値は、たとえば、ナビゲーション装置502を搭載した車両が危険な挙動を示すか否かに関するしきい値などである。
ステップS803において、G値が所定値以上であった場合(ステップS803:Yes)は、CPU601によって、ステップS801において受信された映像情報が接触事故か否かを判断する(ステップS804)。接触事故の判断は、たとえば、画像認識によって、ステップS803において所定値以上のG値であった時点を含む所定時間の映像情報に接触事故が含まれるか否かを判断することとしてもよい。
ステップS803において、G値が所定値未満であった場合(ステップS803:No)は、ステップS808へ移行して、通信I/F613によって、中継機器503であるビーコンを介して、ナビゲーション装置502に判定結果を送信する(ステップS808)とともに、ステップS801において受信された映像情報を消去して(ステップS809)、一連の処理を終了する。
ステップS804において、接触事故があった場合(ステップS804:Yes)は、通信I/F613によって、ナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコンを通過するか否かを判断する(ステップS805)。なお、この判断は、車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDを取得し、ステップS801にて受信したIDと照合することにより判断することができる。つまり、通過する車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDと、映像情報およびG値とともに受信したIDとが一致すれば映像情報およびG値を送信した送信元のナビゲーション装置502であると判断することができる。
また、ステップS804において、接触事故がなかった場合(ステップS804:No)は、ステップS808へ移行して、通信I/F613によって、ビーコンを介して、ナビゲーション装置502に判定結果を送信する(ステップS808)とともに、ステップS801において受信された映像情報を消去して(ステップS809)、一連の処理を終了する。
なお、ステップS808の前段階においても後述するステップS805ならびにステップS806の処理がおこなわれる。すなわち、ステップS808にて判定結果を送信する際に、ビーコンを通過する車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDを取得し、ステップS801にて受信したIDと照合することによりステップS801にて受信した映像情報およびG値の送信元であるナビゲーション装置502を搭載した車両であるかを判断する。そして、送信元のナビゲーション装置502を搭載した車両が通過すると判断した場合には、ステップS808にて判定結果を送信する。また、送信元の車両が通過しないと判断した場合には、受付ナンバーをIDとともに受信したかを判断し、受信したと判断した場合には、同様に受付ナンバーの送信元であるナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコンを通過するかをIDの照合により判断して、通過すると判断した場合にはステップS808にて受信した受付ナンバーに対応する判定結果を送信元のナビゲーション装置502に送信する。
ステップS805において、車両がビーコンを通過した場合(ステップS805:Yes)は、ステップS807へ移行して、通信I/F613によって、ビーコンを介してナビゲーション装置502に判定結果および映像情報を送信して(ステップS807)、一連の処理を終了する。なお、図8のフローチャートでは、ステップS807において、判定結果および映像情報をナビゲーション装置502に送信する構成としているが、映像情報を記録する所定の記録媒体へ出力することとしてもよい。
また、ステップS805において、IDの照合により送信元のナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコンを通過しない場合(ステップS805:No)は、通信I/F613によって、ナビゲーション装置502から受付ナンバーを受信したか否かを判断する(ステップS806)。
ステップS806において、受付ナンバーを受信した場合(ステップS806:Yes)は、通信I/F613によって、ビーコンを介してナビゲーション装置502に受信された受付ナンバーに対応する判定結果および映像情報を送信して(ステップS807)、一連の処理を終了する。なお、この受付ナンバーを受信する際も車両に搭載されたナビゲーション装置502のIDとともに受信する。そして、IDを照合することによりビーコンを通過する車両が受付ナンバーの送信元のナビゲーション装置502を搭載した車両であるかを判断し、送信元のナビゲーション装置を搭載した車両であると判断した場合にステップS807にて受付ナンバーに対応する判定結果および映像情報を送信元のナビゲーション装置502に送信する。
また、ステップS806において、受付ナンバーを受信しない場合(ステップS806:No)は、ステップS805へ戻って処理を繰り返す。
(ナビゲーション装置502の処理の内容)
つぎに、図9を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置502の処理の内容について説明する。図9は、本実施例にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、各種センサ716によって、車両のエンジンが起動したか否かを判断する(ステップS901)。
ステップS901において、エンジンが起動するのを待って、起動した場合(ステップS901:Yes)は、CPU701によって、ナビゲーション装置502にIDを割り当てる(ステップS902)。IDの割り当ては、たとえば、通信I/F714によって情報収集サーバ501に問い合わせておこなうこととしてもよい。
つぎに、磁気ディスクドライブ704や光ディスクドライブ706などのドライブによって、各種センサ716およびカメラ717によって取得される映像情報およびG値などの走行状態情報を磁気ディスク705や光ディスク707などに設けられるバッファメモリに書き込む(ステップS903)。
そして、CPU701によって、ナビゲーション装置502を搭載した車両がビーコン下に到達したか否かを判断する(ステップS904)。
ステップS904において、ビーコン下に到達した場合(ステップS904:Yes)は、通信I/F714によって、中継機器503であるビーコンを介して、情報収集サーバ501にステップS903において書き込まれた映像情報、G値およびIDを送信する(ステップS905)。
また、ステップS904において、ビーコン下に到達しない場合(ステップS904:No)は、ステップS903へ戻って処理を繰り返す。なお、図9のフローチャートでは、ビーコン下に到達しない場合(ステップS904:No)は、ステップS903へ戻る構成としたが、ステップS903へ戻るとともに、車両周辺のビーコンへ車両を案内することとしてもよい。
つぎに、通信I/F714によって、情報収集サーバ501から、ステップS905において送信された映像情報およびG値に対応する受付ナンバーを受信する(ステップS906)。
そして、通信I/F714によって、情報収集サーバ501から、ステップS906において受信された受付ナンバーに対応する車両の挙動に関する判定結果を受信したか否かを判断する(ステップS907)。
ステップS907において、判定結果を受信した場合(ステップS907:Yes)は、スピーカ710やディスプレイ713によって、ステップS907において受信された判定結果を利用者に通知する(ステップS908)。
そして、入力デバイス711によって、利用者から映像情報の取得要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS909)。取得要求は、たとえば、接触事故の映像や危険な挙動の映像などを要求する情報などである。
ステップS909において、取得要求を受け付けた場合(ステップS909:Yes)は、通信I/F714によって、情報収集サーバ501に取得要求をおこなうことによって、取得要求に応じた映像情報を取得して(ステップS910)、一連の処理を終了する。
また、ステップS909において、取得要求を受け付けない場合(ステップS909:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
また、ステップS907において、判定結果を受信しない場合(ステップS907:No)は、各種センサ716によって、車両のエンジンが停止したか否かを判断する(ステップS911)。
ステップS911において、エンジンが停止した場合(ステップS911:Yes)は、通信I/F714によって、ステップS906において受信された受付ナンバーを情報収集サーバ501に送信する(ステップS913)。換言すれば、ステップS913において受付ナンバーを情報収集サーバ501に送信することによって、受付ナンバーに対応する判定結果の取得要求をおこなうこととなる。
また、ステップS911において、エンジンが停止しない場合(ステップS911:No)は、ステップS912へ移行して、所定時間経過したか否かを判断する。
ステップS912において、所定時間が経過した場合(ステップS912:Yes)は、ステップS913へ移行して、通信I/F714によって、ステップS906において受信された受付ナンバーを情報収集サーバ501に送信する(ステップS913)。
また、ステップS912において、所定時間が経過しない場合(ステップS912:No)は、ステップS906へ戻って処理を繰り返す。
そして、ステップS913において受付ナンバーが情報収集サーバ501に送信された結果、通信I/F714によって、情報収集サーバ501から送信した受付ナンバーに対応する判定結果を受信して(ステップS914)、その後、ステップS908へ戻って処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施例によれば、情報収集サーバによって車両の挙動を判定することができる。したがって、車両の挙動を的確に判断することによって、事故に関する映像情報を収集することができる。
また、ナビゲーション装置によって映像情報を記録する必要がないため、事故時における振動などを考慮しなくてもよい。したがって、不必要に堅牢性を具備させない安価な構成によって映像情報を確実に記録できるとともに、記録領域が十分に確保でき、また高性能な処理能力を容易に付加することができる。
さらに、情報収集サーバによって、複数の車両から映像情報や走行状態情報を受信することができる。したがって、複数の車両の映像情報や走行状態情報を一括で管理することができ、利便性の向上を図ることができる。
また、DSRCなど双方向近距離通信インフラ接続を用いて通信をおこなう構成であるため、走行状態情報の収集や判定結果の送信を容易におこなうことができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、ナビゲーション装置で車両の挙動に関する判定をおこなわなくても、情報収集サーバから判定結果を受信することができる。したがって、簡素化およびコンパクト化を実現しつつ、挙動の判定結果を取得することができる。さらに、ナビゲーション装置によって車両の挙動の判定結果とあわせて映像情報を確認することで、利用者に安全運転を促すことができる。
なお、本実施の形態で説明した情報記録方法および情報処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。