JPWO2008069150A1 - ガラス溶融装置 - Google Patents

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Abstract

ガラス溶融装置は、ガラス原料を溶融して得られるガラス融液を清澄するための清澄槽を備える。仕切壁は、前記清澄槽に供給されるガラス融液が前記清澄槽内を蛇行して流れるように前記清澄槽内に流路を区画する。前記流路が上流から下流に向かって上昇するように、前記清澄槽の底部が傾斜を有する。

Description

本発明は、光学素子等の製造に使用する溶融ガラスの少量生産に対応可能なガラス溶融装置に関し、特に、非球面レンズ等の高精度光学素子のプレス成形に用いられる高純度の光学ガラスを供給可能なガラス溶融装置に関する。
ガラスは、SiO等のガラス構成成分を含有する原料を溶融炉で加熱溶融することによって得られ、従来のガラス溶融炉は、日産数十トン単位で大量のガラスを連続処理する大型のタンク式溶融炉に限られていた。
近年、レンズ等の光学ガラス素子の製造において、プレス成形したガラスの成形面を研磨せずにそのまま使用することを可能とする精密プレス成形法が普及したことから、いわゆるファインゴブ(以下、FGと表記する)と呼ばれる、溶融したガラスから後加工なしで製造される小塊が光学素子用のプレス成形素材として使用されつつある。
他方、レンズの小型化や携帯電話に付属するカメラ用レンズ等の用途の拡大に伴って、1枚のレンズに使用されるガラスの量が急激に減少しつつある。このため、従来通りに日産数十トン単位の溶融炉でガラスを生産すると在庫が増え、大量生産によるメリットがない。このような背景から、ガラス製造量を日産数十キロ単位に減少させるために、日本国特許公報第3332493号(特許文献1)や日本国特許出願公開公報2000−128548号(特許文献2)に記載のような小型のタンク式ガラス溶融炉が提案されている。特許文献1のガラス溶融炉では、仕切板を用いて炉内を区画して溶融ガラスの流れを規定している。又、特許文献2のガラス溶融炉は、溶融ガラス中の微細な泡の除去を目的として、長さ、幅及び深さが特定の比率となる直方体の内部形状を有する清澄槽を備えている。
ガラスの生産において、溶融炉の規模はガラスの品質に影響を与え、大型の溶融炉ほど高品質のガラスを得易い。従って、溶融炉を小型化した場合、大型の溶融炉と同等の品質のガラスを得るには、十分に消泡が可能となるように構造を工夫する必要がある。上記文献が開示する技術は、溶融ガラスの気泡を除去する性能を改善して高品質のガラスを得るためのものである。
しかし、上記文献のガラス溶融炉では依然としてガラスの十分な清澄を行うのは難しく、ガラスの製造タクトを早くすることができない。十分に消泡して高品質なガラスを供給するには、内部を流れる溶融ガラスから気泡を除去する消泡性を更に向上するための改良を装置に施す必要がある。
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたもので、光学ガラスの製造に使用可能な高品質のガラスを日産数十キロ単位で小量生産可能なガラス溶融装置の提供を課題とする。
又、本発明は、消泡効率が改善され、小型タンク式のガラス溶融炉に適用しても光学ガラス用の高品質なガラスを提供でき、ガラスの製造タクトを早めても満足な清澄が可能なガラス製造技術及びこれに基づいたガラス溶融装置の提供を課題とする。
上記課題を達成するために、本発明の一態様によれば、ガラス溶融装置であって、ガラス原料を溶融して得られるガラス融液を清澄するための清澄槽と、前記清澄槽に供給されるガラス融液が前記清澄槽内を蛇行して流れるように前記清澄槽内に流路を区画する仕切壁とを具備して成り、前記流路が上流から下流に向かって上昇するように、前記清澄槽の底部が傾斜を有するものが提供される。
上記の構成によれば、ガラス融液の流れが正確に制御され、融液中の気泡の発生・成長に対応した深さで融液が流れるため、成長した気泡が脱泡し易くなり、小型のガラス溶融装置に適用しても、ガラスの溶け残りや泡の混入を生じずに効率よく清澄されたガラスの連続供給が可能となる。消泡性が改善された小型のガラス溶融装置が提供されるので、光学素子等の製造用の高品質ガラスを小量生産でき、生産効率及び経済性の面で有利となる。
図1は、本発明のガラス溶融装置の第一の実施形態を示す水平断面図であり、図2のb−b線矢視断目図である。 図2は、図1のガラス溶融装置の鉛直方向断面を示すa−a線矢視断面図である。 図3は、本発明のガラス溶融装置の第二の実施形態を示す水平断面図であり、図4のd−d線矢視断目図である。 図4は、図3のガラス溶融装置の鉛直方向断面を示すc−c線矢視断面図である。 図5は、本発明のガラス溶融装置の第三の実施形態を示す鉛直方向断面図である。 図6は、図1のガラス溶融装置の変形例を示す鉛直方向断面図である。
ガラスは、SiO等のガラス構成成分を含有する原料を溶融炉で加熱することによって得られる。加熱されたガラス原料が反応・溶融してガラス化する間に、不純物や溶存ガス等に起因する気泡が発生するので、溶融したガラス融液から気泡を除去するための清澄と呼ばれる工程が必要となる。ガラス融液に発生した気泡は、成長により浮上して融液表面から放出するものと、溶融ガラスに溶解・吸収されて収縮・消滅するものとがあるが、何れにせよ、ガラス融液は高粘度であるために、気泡の放出及び消滅が終了するまでに時間を要する。
一般的に、ガラス融液の清澄を行う清澄槽は、平面形状が長方形に構成され、大型のガラス溶融炉では、ガラス融液の移動距離が長いので十分な清澄時間を確保可能であるが、小型のガラス溶融炉では、十分な清澄時間を確保するためにはガラス融液の流路が長くなるような工夫が必要である。又、融液の流れが遅いと、流れに乱れや局所的滞留が生じ易く、融液の品質にばらつきが生じたり、流れが滞った部分で気泡の浮上が遅くなったりするので、ある程度以上の速度で融液が流れる必要がある。このため、清澄槽には、融液がある程度以上の速度で流れる間に気泡が十分に除去可能な長さを有する流路が必要となる。
融液が一定容積の清澄槽内を所定速度で流れる際に要する時間を清澄に必要な時間とするためには、融液の流れが蛇行するように清澄槽内を仕切壁で区画する。例えば、並列する複数の仕切板を用いて清澄槽の投入口から排出口までの空間を仕切ることによって、往復蛇行する流路を形成することができる。流路の幅を細くして蛇行の往復回数を増加することによって、流路は長くなる。
清澄槽の消泡性を更に改善するには、ガラス融液における気泡の発生状況を考慮する必要がある。融液における気泡の発生は、常時一定ではなく経時的に変化する。詳細には、ガラス原料から生じる融液の初期においては、微小な気泡の発生が盛んで、発生した気泡は、合体を繰り返して大きく成長するにつれて融液中を浮上し、最終的には気泡が融液の液面に達して崩壊し、ガスが雰囲気中へ放出される。この消泡過程を考慮すると、清澄初期のガラス融液では気泡が成長し易く、清澄終期の融液では気泡を放出し易くするために、流路を進行するに従って融液の深さが減少するように清澄槽を構成すると好適である。
具体的には、融液の流路が投入口側(上流)から排出口側(下流)に向かって上昇するように清澄槽の底面に傾斜をもたせると、融液が進行するに従って融液の深さが浅くなり、気泡の成長過程に対応する。このような流路構成によって消泡効率が向上する。流路の上昇は、清澄槽の底面の形態によって、連続的にも略段階的にも構成可能である。
流路が上流側から下流側に向かって上昇する構造は、ガラス融液の流れを正確に制御する点においても有利である。詳細には、清澄槽の底面の傾斜によって上昇する流路をガラス融液が進行するには、底面の水準に対応して融液の液面が上昇する必要がある。つまり、ガラス融液の液面がガラス原料の供給によって上昇しない限りガラス融液は前進せず、融液は、ガラス原料の供給に応じて流路の前方へ進行する。換言すれば、ガラス原料の供給が融液を流路へ押出す圧力として働き、融液の進行速度は、ガラス原料の供給速度の制御によって正確に調節することができる。
ガラス融液の流速は、仕切壁によって規定される流路の進行方向(融液が流れる方向)に垂直な断面積に基づいて調節できる。具体的には、流路の幅が狭いほど断面積が小さくなり、融液の流速が速くなる。従って、流路が上流から下流に向かって上昇する構造においては、流路の幅が一定であると融液の断面積は減少するので、融液の流速は速くなる。融液の流速を一定にするには、流路の幅を上流から下流に向かって広くして断面積が一定になるようにすればよい。
上述の清澄槽においては、ガラス融液が清澄槽内を流れる時間が2時間程度以上となる流路の長さを有するように、ガラスの製造タクト等の設定を勘案して設定すればよい。
仕切壁によってガラス融液の流れを完全を規定するためには、仕切壁の高さは、融液の液面より高く設定される。しかし、このような仕切壁は、消泡の障害になる場合もある。ガラス融液中の気泡は、融液中を浮上して液面に達すると崩壊するが、仕切壁が存在する場合、仕切壁と接触した状態の気泡は崩壊し難く、融液の液面と仕切壁表面との境界付近に気泡が溜まり易くなる。このため、仕切壁付近で発生する気泡は、仕切壁に接触して残留したり、成長して仕切壁に沿って浮上しても、崩壊せずに集合して下流に流れる傾向が生じるので、ガラス融液の流速及び製造タクトを早めることが難しくなる。
これを改善する方法としては、仕切壁の一部について、その高さを融液の液面より低く構成する方法がある。仕切壁の頂部が融液の液面より下に位置すると、仕切壁近辺で発生して仕切壁に接触した気泡は、成長して浮力が高まった時に仕切壁頂部から離脱し易くなる。従って、気泡は、融液の液面に達して崩壊し易くなり、仕切壁表面に止まったり壁に沿って下流に流れるのを抑制できるので、消泡性が改善される。
このように消泡性を改善するには、仕切壁頂部と融液の液面との差が気泡の寸法以上あればよい。ガラス融液中に存在する気泡の寸法が最大でも数mm程度であることから、仕切壁頂部と融液の液面との差は1mm以上、好ましくは3mm以上とする。但し、融液の液面より仕切壁が低い部分では、融液が仕切壁を超えて上流側から下流側へ逃げるのを許容することになるので、これを抑制するために、仕切壁頂部と融液の液面との差は40mm程度以下、好ましくは9mm程度以下とする。又、仕切壁が融液の液面より低い部分の位置が投入口から排出口への方向に沿って連続しないように配置することが望ましい。特に、融液の流れの方向が変わる領域(流路が屈曲する領域)においては、仕切壁の高さが融液の液面より低い部分が投入口−排出口の方向に連続しないことが好ましい。
流路を区画する仕切壁は、高さが一定の仕切板を複数種用いて構成したり、高い部分と低い部分とを一体的に有する仕切板を用いて構成することができる。消泡性の改善効果の点で、仕切壁全体に対して融液の液面より低い部分が占める割合は10%程度以上であるのが好ましく、又、融液の流れを好適に制御して融液の逃げによる下流の融液への混入汚染を防止する点で、低い部分の割合が50%程度以下であることが好ましい。換言すれば、融液の液面より高い部分の割合は、仕切壁全体の50〜90%程度であること好ましい。融液の液面より高い仕切板と融液の液面より低い仕切板とを組み合わせて構成すると、状況に応じた設計変更が行い易い。
このようにして、仕切壁付近における気泡の残留可能性を減少して消泡を促すことによって、ガラス融液の流路を極度に伸長しなくても清澄槽の気泡除去効率を上げることができる。融液液面より低い仕切壁の使用は、融液の下流への逃げや混入といった欠点があるが、これは、流路が下流に向かって上昇する構造と組み合わせることによって補償され、仕切壁を超える逃げは効果的に抑制される。
消泡性を向上させる他の手法として、仕切壁の一部に微小な凹凸を設けて気泡の成長を促進することができる。このような凹凸は、ガラス融液の液面より下側の位置、好ましくは融液中の仕切壁の下半分の領域に形成する。凹凸を融液の液面付近の位置に設けると、気泡が壁面で集合して下流に流れ易くなるので好ましくない。効率よく消泡するためには、仕切壁の凹凸は、ガラス融液の流路の上流側領域に設けるのが最適である。高さが融液の液面より低い部分の仕切壁に凹凸を設けると、壁面で成長が促進された気泡は、仕切壁頂部から容易に浮上するので、消泡を促進する手段として非常に好ましい。微小な凹凸を融液の流路の上流領域の底面に設けても、同様の効果を得ることができる。
微小な凹凸の変形として、仕切壁を貫通する微小な貫通孔を設けると、ガラス融液中の気泡が貫通孔に捕捉されて集合・成長が促進され、浮上し易くなる。つまり、ガラス融液が貫通孔を通過する際の融液の流れが、気泡を積極的に貫通孔の開口部へ集合させるので、仕切壁表面に捕捉されて成長し、消泡性の改善効果が高まる。貫通孔の口径は、3mm程度以下であると、殆どの気泡が貫通孔より大きく開口部で捕捉されるので好ましく、より好ましくは1mm程度以下となるように形成する。貫通孔に入り込んだ気泡も孔内壁との接触によって捕捉される。微小な凹凸と貫通孔とを併用することもできる。
上述の凹凸や貫通孔は、仕切壁に対する融液の流圧が高い部分、つまり、ガラス融液の流れが仕切壁の壁面に対して垂直又はそれに近くなる領域に設けると、更に積極的に気泡の成長及び捕捉を促進することができる。具体的には、ガラス融液の流路において融液の流れる方向が変化する領域を区画する部分の仕切壁又は清澄槽の側壁に設けると、気泡を成長させ捕捉する機能を発揮し易い。気泡が発生し易い初期のガラス融液において気泡の成長を促すと消泡性の向上に有利であるので、流路の最上流に位置して溶融初期の融液流れに対面する部分の仕切壁に凹凸又は貫通孔を設けると有効である。
気泡の成長を促進する手段として、更に、上述の仕切壁に設ける凹凸や貫通孔とは別に、微小凹凸又は貫通孔を有する部材を、ガラス融液液面より低い領域に配置するように流路の上流に設けてもよい。
以下に、本発明に係るガラス溶融装置の実施形態を参照して具体的に説明する。
図1及び2は、本発明に係るガラス溶融装置の第一の実施形態を示し、ガラス融液の流路を区画する仕切壁の一部が融液の液面より低く構成されている。
このガラス溶融装置Aは、溶融清澄槽1及び均質化槽2を有し、溶融清澄槽1と均質化槽2とは接続パイプ3で接続されている。溶融清澄槽1は、水平断面が略長方形となるように規定する左右の側壁9a,9b、上流側側壁9c及び下流側側壁9dを有し、鉛直方向に立設される投入部仕切板4によって、原料ガラスを投入して加熱溶融する投入部5aと液状化したガラス融液を清澄する清澄部5bとに区画される。ガラス原料(カレット)gは、溶融清澄槽1の筒状の投入管5cから投入部5aへ投入される。清澄部5bの内部は、鉛直に立設される仕切壁6によって区画されて融液Gの流路が形成される。投入部5aのガラス原料gが加熱によって溶融して融液Gが生じると、これは清澄部5bへ流れ込んで仕切壁6によって区画される流路を進行し、更に接続パイプ3を介して均質化槽2へ導入される。均質化槽2には攪拌ペラ10が設置されており、接続パイプ3を介して溶融清澄槽1から導入されるガラス融液Gを攪拌し十分に均質化する。均質化槽2には、流出ノズル11,12が設けられており、均質化槽2内のガラス融液Gは、FG(ファインゴブ)の成型に適した温度に調整した後に排出される。
この実施形態において、投入部5aと清澄部5bとは一体的に溶融清澄槽1として構成されているが、投入部5aを清澄部5bから分離して、投入槽で液状化したガラス融液を接続パイプを介して清澄槽へ供給するように構成してもよい。
ガラス溶融装置Aの各部を適切な温度に加熱するために、複数のヒーター13,14,15,16,17(図2では省略)が設けられており、加熱温度は各部に適した温度に適宜調節される。具体的には、ヒーター14は、溶融清澄槽1においてガラス原料gの融け残りがなく清澄に適した温度になるように温度管理され、ヒーター15は、接続パイプ3中のガラス融液に含まれる微塵泡を消滅されるのに適した温度となるように調節される。
ヒーター16は、均質化槽2の融液が攪拌に適した温度となるように、ヒーター13,17は、均質化槽2から排出されるガラス融液が、後続工程においてFGとして得られる適正な流出状態となるような温度に制御される。ヒーター14,15,16,17の周囲には、ガラス溶融装置A全体を覆うように断熱材(図示省略)が配置されて装置各部が保温される。溶融清澄槽1、均質化槽2、接続パイプ3、投入部仕切板4、仕切壁6、ノズル11,12及び攪拌ペラ10は全て、少なくとも表面は白金又は白金合金で作製される。
尚、溶融清澄槽1の投入部5aにはドレインパイプ20が設けられ、通常は加熱せずガラスは流れないが、溶融清澄槽1内のガラスを排出する必要が生じた場合に加熱して使用される。溶融清澄槽1の底部7が傾斜していることによって、排出の際にガラスがドレインパイプ20から完全に除去できる構造となっている。
図2に示すように、仕切壁6は、融液Gの液面より高い仕切板と、融液Gの液面より低い仕切板とで構成され、投入部仕切板4及び仕切板6a,6c,6d,6f,6gの上端は、融液Gの液面より上に、仕切板6b,6eの上端は、融液Gの液面より下に位置する。投入部仕切板4及び仕切り板6a〜6gの下端は、各々、溶融清澄槽1の底部7に固着されている。投入部仕切り板4及び仕切板6a〜6gは、各々、上流側側壁9c及び下流側側壁9dと平行で、一方の側端部が溶融清澄槽1の側壁9a又は9bに垂直に固着されており、他方の側端部は側壁9b又は9aから離れている。仕切板6a〜6gが側壁9a又は9bから離れている部分が、上流から下流に向かって左右交互に位置することによって、融液Gの流路は己字状に規定され、流路を流れる融液Gは左右に往復蛇行する。投入部仕切板4の固着されない側端部は、曲線を描くように投入部5a側へ湾曲している。尚、この実施形態では、接続パイプ3が接続される排出口が下流側側壁9dの中央部に設けられているので、流路の最下流で融液Gが澱むのを防止するために、排出口より下流の流路は閉鎖してあるが、排出口の位置を投入管5cと対角線側の角部に設けて流路の最下流から融液Gを排出してもよい。
清澄部5bの底部7は、上流側から下流側へ向かって徐々に上昇するように傾斜した平面である。この実施形態では、投入部仕切板4及び仕切板6a〜6gは、溶融清澄槽1の上流側壁9c及び下流側壁9dと平行に配置され、流路の水準は上流から下流に向かって略段階的に上昇するので、融液Gの下流への逃げや混入は、特に側壁9a,9b付近で重力によって抑制される。融液Gの深さは、上流から下流へ向かって略段階的に減少する。他方、流路の幅、つまり、投入部仕切板4及び仕切板6a〜6g間の距離は、上流側から下流側へ向かって段階的に増加し、融液Gの流れ方向に垂直な断面積は、上流から下流までほぼ同程度になる。従って、ガラス原料gを一定の供給速度で投入部5aに供給して融液Gが一定速度で生成すると、融液Gは、流路を上流から下流までほぼ同程度の速さを保って流れる。この間に、融液Gの深さは段階的に浅くなるので、上流では、初期の融液Gに発生する微小気泡が消泡し易い大きさまで成長しつつ上昇するだけの深さがあり、下流では融液Gが浅いため脱泡が容易になる。融液G中の気泡の中で仕切板6b,6eに接触し成長したものは、液面より下に位置する仕切板上端から浮上し易い。
図1及び2の実施形態は、流路の各段階においても融液の深さが徐々に減少する(底面が継続的に上昇する)ように清澄部5bの底部7の傾斜を変更することもできる。この場合、底部7は、平面ではなくつづら折り形状に構成される。また、図1及び2の実施形態における流路の上昇は、全体として略一律であるが、底部7を曲面に構成して上昇程度を位置によって変化させることもできる。
図3及び4は、本発明に係るガラス溶融装置の第二の実施形態を示す。このガラス溶融装置Bでは、ガラス融液の流路を区画する仕切壁6’を構成する仕切板6h〜6nを、側壁9a,9bに対して垂直より上流側に傾斜させて固着している点が第一の実施形態と異なっている。このため、流路の幅は、全体としては段階的に拡がるが、各段階毎には上流側から下流側に向かって徐々に減少する。従って、融液Gは、直進しながら流速が増加した後に旋回しつつ流速が低下することを繰り返しながら上流から下流に向かう。この結果、直進する融液Gの流れが側壁9a,9bに衝突する際の流圧が高くなり、この付近で流れの澱みが生じ難くなる。
図5は、本発明に係るガラス溶融装置の第三の実施形態を示す。このガラス溶融装置Cでは、ガラス融液の流路を区画する仕切壁6”を構成する仕切板6o〜6uの寸法及び配置は、図1及び2の第一の実施形態の仕切板6a〜6gと同じであるが、仕切板6o,6p,6q,6tに、微小な貫通孔hを設けている点が異なる。この貫通孔hは、気泡を成長及び捕捉する機能を有し、上流側の仕切板6o,6p,6qでは、主に初期の融液Gにおける気泡の成長を促進し、中流から下流域の仕切板6tでは、主に気泡の捕捉及び浮上を促進する。仕切板6o,6p,6qの貫通孔は、微小凹凸に代えてもよい。又、このような微小凹凸や貫通孔は、投入部5aから流出するガラス融液が仕切板6a,6h,6oに衝突する部分や図3,4の実施形態の側壁9a,9bに設けてもよく、融液が衝突する部分において気泡の成長を促進する点で優れている。凹凸の高さ、深さとしては、3mm以下が好ましく、より好ましくは1mm以下である。また、貫通孔の直径としては5mm以下が好ましく、1mm以下であるとより好ましい。
上述の実施形態における仕切板は、各々、一定の高さを有するが、図6の(a)〜(d)では、図1,2のガラス溶融装置Aの仕切板6a〜6gを、融液の液面より高い部分と低い部分とを有する仕切板に変更した4つの例を示す。図6の(a)〜(d)は、溶融清澄槽1の投入部仕切板4に沿った鉛直方向断面を上流から下流に向かって見た図であり、仕切板6aの代わりに仕切板6a1〜6a4が、仕切板6bの代わりに仕切板6b1〜6b4が用いられ、仕切板6c〜6gについても仕切板6a1〜6a4,6b1〜6b4と同様の形状に変更する。図6の(a)及び(b)は、上流側で融液の液面より高く、下流側で融液の液面より低くなるように構成した例であり、図6の(c)及び(d)は、上流及び下流側で融液の液面より高く、中流部分で融液の液面より低くなるように構成した例である。図6の(c)及び(d)の例では、液面より低い部分が投入部5aから排出口側に向かって連続するが、融液Gの流れが直進する部分であり、流れの澱みや逃げが比較的起こり難い。図6の(a)〜(d)の仕切板の形状は組み合わせて用いても良く、例えば、上流側では図6の(c)又は(d)の仕切板を、下流側では図6の(a)又は(b)の仕切板を用いてもよい。
以下に、図1、2のガラス溶融装置Aを使用してFGとして成形可能なガラス融液を調製する作業工程の一例を説明する。
溶融後のガラスの成分組成が、概略でSiO:41質量%(以下、質量%を%と略記する)、BaO:27%、B:14%、Al:5%、LiO+NaO+KO:9%、ZnO:4%、その他微量成分となるように、各種工業用原料(具体的には、SiO、BaCO、Ba(NO、HBO、Al(OH)、LiCO、NaCO、KCO、ZnO)を適宜調合して得た混合粉を、1,250℃の白金るつぼで数時間かけて熔解し、ガラス化した後に攪拌し、水中に流し出した後に乾燥させて、ザラメ状のカレットを得る。この際、調合組成の調整によって、屈折率が高めのものと低めのものの2種のカレットを調製し、所望の屈折率になるように2種のカレットを混合し、得られた混合物をガラス原料として以下の作業に用いる。
溶融清澄槽1を、長さ410mm、幅250mm、高さ100mmの略直方体型(ガラス融液Gの最小の深さが60mmの時に清澄部5bの融液の容量:約8000cc)に構成した。図1のように、投入部5aは清澄部5と一体化しており、カレットgを投入するための円筒状の投入管5cが投入部5aの上部にある。均質化槽2は円筒形状に作られ、攪拌ペラ10が挿入された状態で容量が1000ccとなるように構成する。ノズル11、12の内径は8mmに設定する。
ガラス溶融装置Aの温度は、ヒーター13、14、15、16、17を個別に制御して、投入部5a及び清澄部5bは1,250℃、接続パイプ3は1,100℃、均質化槽2は1,050℃、流出ノズル11、12は出口で1,050℃となるように調節する。 投入パイプ19にガラス原料のカレットgを供給すると、カレットgは数分で熔解し、投入部仕切り板4の曲線部を通って清澄部5bに流れ込む。1,250℃の溶融清澄槽1を約2時間かけて通過することで融液Gは十分に清澄され、接続パイプ3に流れ込み、僅かな微塵泡も消滅して接続パイプ3を流出し、溶け残りや泡の混入のないガラス融液が均質化槽2に収容される。均質化槽2では、攪拌ペラ10でガラス融液を攪拌しながら降温し、均質化された融液は、徐々に流出ノズル11、12を通して流出する。ノズル11、12から得られるガラス融液の流量は、合算で約600cc/時であり、溶け残りや気泡、脈理等の混入のない、光学素子成形素材として十分に利用できる高品質のFGが得られる。
ガラス溶融装置Aによって調製されて成型されるFGは、カメラ、ビデオカメラ、デジタルカメラ等に使用される光学素子の成形素材として使用できる。
精密プレス成形法に適した高品質のファインゴブを提供可能な小型のガラス溶融装置として利用できる。また、本発明に係るガラス溶融装置を使用して製造されるガラス素材は、プレス製造によって成形後の研磨等を行うことなく各種光学素子として利用できるような成形体を提供可能な高品質の光学素子成形材料であるため、光学素子製造の量産性を向上し、経済的に有利な製造方法を提供する技術として利用できる。

Claims (4)

  1. ガラス溶融装置であって、
    ガラス原料を溶融して得られるガラス融液を清澄するための清澄槽と、
    前記清澄槽に供給されるガラス融液が前記清澄槽内を蛇行して流れるように前記清澄槽内に流路を区画する仕切壁とを具備して成り、
    前記流路が上流から下流に向かって上昇するように、前記清澄槽の底部が傾斜を有する。
  2. 請求項1に記載のガラス溶融装置であって、
    前記仕切壁は、ガラス融液の液面より高い部分と、ガラス融液の液面より低い部分とを有する。
  3. 請求項1又は2記載のガラス溶融装置であって、
    前記仕切壁には、表面に凹凸が形成されている。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のガラス溶融装置であって、
    前記仕切壁には、貫通孔が形成されている。
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