JPWO2008053917A1 - 導電性インキ、導電回路および非接触型メディア - Google Patents

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Abstract

導電物質およびバインダー成分を含有する導電性インキにおいて、バインダー成分に塩素化ポリエステルおよび活性エネルギー線重合性化合物を含むことを特徴とする、流動性が良好で、硬化後の導電回路が低抵抗値である活性エネルギー線硬化型導電性インキ、この導電性インキを基材上に印刷することにより導電回路を形成する方法、およびこの導体回路に導通された状態で実装されたICチップとを具備する非接触型メディア。導電性物質は、BET比表面積0.1〜0.4m2/gで、アスペクト比が3以上のフレーク状粉であることが好ましい。

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型導電性インキ、活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いて導電回路を製造する方法、この方法により形成された導電回路、及び導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールを具備する非接触型メディアに関する。より詳しくは、耐熱性が乏しい基材に対しても低抵抗値の導電回路の形成が可能で、かつ硬化が瞬時に終了するため導電回路の量産性が良好な活性エネルギー線硬化型導電性インキ、該導電性インキを基材上に印刷または塗工して導電回路を製造する方法、および該方法により形成された導電回路とこの導電回路に導通された状態で実装されたICモジュールとを具備する非接触型メディアに関する。
電子部品あるいは電磁波シールド用の薄膜形成あるいは導電回路のパターニング法としては、熱硬化型、熱可塑型などの導電性インキにより回路を印刷し、熱処理により乾燥する方法、および銅張り基材からのエッチング法が一般的な方法として知られている。
エッチング法は化学加工の一種であり、主に金属表面に希望のパターン形状を得るために行われるが、一般的に工程が煩雑であり、また後工程で廃液処理が必要であるため問題が多い。また、エッチング法によって形成された導電回路は、アルミニウムや銅など金属のみで形成されたものであるため、折り曲げ等の物理的衝撃に対して弱いという問題がある。
一方、導電性インキは、基材に印刷あるいは塗工し、乾燥、硬化させることによって容易に導電性回路を形成できることから、電子部品の小型軽量化あるいは生産性の向上、低コスト化の観点から、近年急速に需要が高まっている。
熱硬化型の導電性インキは、バインダー成分として熱硬化性樹脂および/またはガラスフリットなどの無機物質を用いているため、基材に塗布または印刷後に高温で加熱する必要がある。加熱による硬化には、多大なエネルギー、時間、装置設置のための床の面積を必要とし、不経済であるばかりでなく、次に示すような大きな制約がある。
すなわち、ガラスフリット等の無機物質をバインダーとする導電性インキは、通常800℃以上での焼成を必要とするため、合成樹脂系の基材には適用できない。一方、熱硬化性樹脂をバインダーとする導電性インキは、合成樹脂系の基材に対して適用可能であるが、導電性インキを硬化させる際に加熱することが必要で、加熱によって基材が変形することがある。このような変形したプリント配線回路を用いた場合、後工程の部品搭載時に支障を来たすなどの問題を有している。
また、熱可塑型の導電性インキを使用した導電回路は、パーソナルコンピューターのキーボード等に多用されているが、ポリエチレンテレフタレート等の基材が導電性インキの乾燥工程で収縮するため、その対策として、アニーリング等の基材の前処理が必要であった。更に、乾燥には30〜60分の時間が必要で、かつ得られる導電回路は耐溶剤性がないなどの欠点がある。
これに対し、紫外線や電子線等により重合する活性エネルギー線硬化型導電性インキは、揮発性有機溶剤を含まないか、含んでいても僅かであり、また瞬時に硬化可能であるためエネルギー消費が少ないことから、使用エネルギー低減並びに環境保全の観点から盛んに検討が行われている。
近年、金属元素もしくは金属元素化合物分散体を基材等の支持体に塗布して導電性もしくは半導電性を付与した活性エネルギー線硬化型パターンまたは膜を形成し、これに活性エネルギー線を照射することより導電回路を形成する方法が試みられており、特開2003−140330号公報には、分散体にラジカル発生剤を添加し分散体を除去することで導電性を発現させることを特徴とする手法が知られている。また、特開2003−140330号公報、特開2001−64547号公報、特開2002−72468号公報、特開2003−110225号公報、特開2004−127529号公報、特表2002−542315号公報には、導電性ペーストのバインダー成分として活性エネルギー線にて硬化する化合物を用いた導電性インキの例が挙げられている。
特開2003−110225号公報では10−6Ω・cmオーダーの体積抵抗値を有する結果が得られ、導電性は高く、使用範囲は広いが、ラジカル発生剤と紫外線によりラジカルを発生させた後に250℃で30分以上の加熱を必要としている。この特開2003−110225号公報の方法においては、加熱の際の熱により金属が焼結し導電性が発現されたことは明らかであり、このため良好な導電性を発現するには250℃以上の加熱が欠かせないものである。この加熱過程は他の電子部品や基材にダメージを与えるために好ましくない。
特開2003−140330号公報、特開2001−64547号公報、特開2002−72468号公報、特開2003−110225号公報、特開2004−127529号公報、特表2002−542315号公報に記載の導電性インキは、いずれも活性エネルギー線重合型化合物を含む組成物をバインダーとする導電性インキであり、印刷された導電回路は、電子線または紫外線などの活性エネルギー線によって瞬間硬化することから、量産性が優れているが、これらの発明で形成された導電回路は抵抗値が高く、しかも抵抗値を低くするためのバインダー成分の選定による所作は開示されていないため、本発明の1つの目的である抵抗値を低くするためには不十分である。
また、特開2002−43739号公報では、荷電制御剤として塩素化ポリエステルを使用した導電性接着材料が開示されているが、バインダー成分には活性エネルギー線重合性化合物を使用していないため、乾燥・硬化方法では、熱可塑性樹脂では融点以上、熱硬化樹脂では硬化温度以上の熱処理が必要である。このため、生産性が悪く、不経済である。
上記したように、導電物質および活性エネルギー線重合性化合物を含み、活性エネルギー線によって硬化する導電性インキは、一般に熱可塑型と比べて抵抗値が高い。これは活性エネルギー線重合性化合物と導電物質との濡れが悪いため、導電物質同士の接触が少なくなってしまうためと考えられる。
本発明は、導電物質および活性エネルギー線重合性化合物を含み、活性エネルギー線によって硬化する導電性インキにおいて、流動性が良好であり、硬化後の導電回路が低抵抗値である活性エネルギー線硬化型導電性インキを提供することを目的とする。
また、本発明は、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式により導電回路を形成することのできる、大量生産性、コストダウン、省エネルギー化に寄与する新しい活性エネルギー線硬化型導電性インキ、それを用いた導電回路の製造方法および導電回路、並びに該導電回路を具備する非接触型メディアを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、導電回路などを印刷する導電性インキにおいて、バインダー成分に塩素化ポリエステルと活性エネルギー線重合性化合物とを用いることにより、印刷物に抜けやエッジのかすれなどがなく、紫外線または電子線などによる瞬間硬化により導電回路が形成され、また得られた導電回路の抵抗値が低い値となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の導電性インキは、導電物質およびバインダー成分を含有する導電性インキにおいて、バインダー成分に塩素化ポリエステルおよび活性エネルギー線重合性化合物を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型導電性インキである。
また、本発明の導電回路の製造方法は、基材上に、上記活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いて導電回路を印刷し、活性エネルギー線を照射することによって硬化された導電回路を形成することを特徴とする導電回路の製造方法である。
さらに、本発明の導電回路は、前記導電回路の製造方法によって形成された導電回路である。
また、本発明の非接触型メディアは、基材上に、上記導電回路及びICチップを積載した非接触型メディアである。
本発明は、導電物質および活性エネルギー線重合性化合物を含む、活性エネルギー線によって硬化する導電性インキにおいて、バインダー成分に塩素化ポリエステルを含有させることによって、導電物質とバインダー成分の濡れが向上し、導電性インキの流動性が良好であることから、抵抗値の低い導電回路を製造することができる。
また、本発明の導電性インキは流動性が優れているため、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式による、導電回路の大量生産が可能となる。これらの印刷法より形成される導電回路は、エッチング法のようなアルミニウムや銅など金属のみで形成されたものと比べて、生産性に優れ、折り曲げ等の物理的衝撃に対して安定しており、信頼性に優れている。
以下、本発明について、実施の形態に基づいて更に詳しく説明をするが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
本発明の導電性インキは、導電物質およびバインダー成分を含有する導電性インキにおいて、バインダー成分に塩素化ポリエステルおよび活性エネルギー線重合性化合物を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型導電性インキである。バインダー成分に塩素化ポリエステルを使用することによって、流動性が向上し、導電回路などを形成する際、印刷適性が非常に良好となり、精細な印刷が可能となり、また抵抗値も低い値となる。
本発明におけるバインダー成分とは、活性エネルギー線重合性化合物、非重合性のバインダーポリマー、光重合開始剤、光重合禁止剤、可塑剤、滑剤、分散剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、硫化防止剤などの添加剤で、導電性インキ中に含まれる導電物質、揮発性有機溶剤以外の物質をいう。
また、本発明における塩素化ポリエステルとは、非重合性のバインダーポリマーまたは活性エネルギー線重合性化合物のどちらでも良い。塩素化ポリエステルは、例えば、塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201、CN750(サートマー社製)、塩素化ポリエステル含有ポリエステルアクリレートEbecry436、Ebecry438、Ebecry448、Ebecry584、Ebecry586(ダイセル・サイテック社製)などとして既に市販されており、本発明においては、このような市販品を好適に使用することができる。
本発明の導電性インキにおいて用いられる導電物質としては、例えば、金、銀、銅、銀メッキ銅粉、銀−銅複合粉、銀−銅合金、アモルファス銅、ニッケル、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、インジウム、ケイ素、アルミニウム、タングステン、モリブデン、白金などの金属粉、これらの金属で被覆した無機物粉末、酸化銀、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、酸化ルテニウム、インジウム−スズ複合酸化物等の金属酸化物粉末、およびカーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。これらの導電性物質は、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、導電性、酸化による抵抗値の上昇、コストの点から銀が好ましい。
前記導電物質は、BET比表面積が0.1〜0.4m/gで、アスペクト比が3以上であることが好ましい。またアスペクト比は100以下であることが好ましい。BET比表面積が0.1m/g未満では導電物質同士の接点が少ないため、印刷した導電回路の抵抗値が高くなってしまう。一方、0.4m/gを超える場合には、導電性インキのチキソトロピー性が高くなってしまい、印刷が困難となり、精細な導電回路を印刷することが難しい。また、アスペクト比が3未満であると、導電物質同士の接点が少なく、印刷した導電回路の抵抗値が高くなってしまい、一方アスペクト比が100を超える場合には、紫外光を遮断してしまい、硬化性が悪くなる。また、中心粒径は0.5〜20μmが好ましく、0.5μm未満では導電性インキのチキソトロピー性が高くなってしまい、印刷が困難となり、20μmを超える場合には導電物質同士の接触点が少なくなるため抵抗値が高くなってしまう。導電物質の形状としては、フレーク状、鱗片状、板状、球状、略球状、凝集球状、樹枝状、箔状等いずれのものでもよいが、フレーク状粉が好ましい。
前記導電性物質のアスペクト比は、[平均長径(μm)]/[平均厚さ(μm)]で算出されるものである。このときの平均長径(μm)は、走査型電子顕微鏡で適正な倍率(2000倍前後)の観察像を得て、その観察像の中にある30個以上の粒子の長径及び厚さを直接観察して、その平均値として得られた値を用いた。一方、導電性物質の平均厚さは、まず導電性物質をエポキシ樹脂で固めた試料を製造し、次にその試料の断面を走査型電子顕微鏡(倍率10000倍)で直接観察し、視野内にある導電性物質粒子の30個以上の厚さの総和を粒子の個数で除して求めた。
導電性インキにおいて、導電物質とバインダー成分との配合比率(重量比)は60:40〜95:5の範囲であることが好ましく、より好ましくは70:30〜95:5である。導電物質が上記範囲より少ない場合は、導電物質の量が少ないことから導電物質同士の接触が少なくなり、抵抗値が高くなってしまう。また導電物質が95%を超える場合、バインダー成分が少ないため、流動性が悪くなり、印刷が困難となり、精細な導電回路を印刷することが難しい。
また、本発明の導電性インキには、粘度を調整する目的で揮発性有機溶剤を添加することができる。揮発性有機溶剤としては、例えばケトン類、芳香族類、アルコール類、セロソルブ類、エーテルアルコール類、エステル、脂肪族系溶剤類などを使用できる。これらの溶剤は、2種類以上を組み合わせても良い。
上記ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等が挙げられ、芳香族類としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、C5〜C20のアルキルベンゼン、クロロベンゼン等が挙げられる。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ネオペンチルブタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、べンジルアルコール等が挙げられる。セロソルブ類としてはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ等が挙げられる。
エーテルアルコール類では、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−プロピルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、ノルマルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。
脂肪族系溶剤としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられる。
また、本発明の導電性インキには、粘度、造膜性、硬化皮膜の物性等を調整するために非重合性のバインダーポリマーを含有させても良い。バインダーポリマーとしては、重合度10〜10,000、あるいは数平均分子量が10〜10のバインダーポリマーが好ましい。バインダーポリマーとして、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン樹脂、ニトロセルロース、ベンジルセルロース、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケトン樹脂、ロジン、ロジンエステル、塩素化ポリオレフィン樹脂、変性塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリウレタン樹脂等から選ばれる1種または2種以上を、印刷方法の種類及び使用基材の種類や、非接触メディアの用途に応じて使用することができる。
本発明における活性エネルギー線重合性化合物は、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物であり、このようなエチレン性不飽和二重結合を有する化合物には、モノマーおよびオリゴマーがある。オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル、ビニル/アクリルオリゴマー、マレイミド化合物等が挙げられる。
また、活性エネルギー線重合性化合物として使用されるモノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を持つ(メタ)アクリルモノマーまたはアクリルオリゴマーが代表的なものとして挙げられるが、本発明で用いられる活性エネルギー線重合性モノマーはこれに限られるものではない。なお、「(メタ)アクリル」は、本明細書においてはアクリルおよびメタクリルを総称するものとして使用される。
エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリルモノマーモノマーには、1官能性および2官能性以上の多官能性モノマーがある。1官能モノマーとしては、アルキル(カーボン数が1〜18)(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートがあり、さらにベンジル(メタ)アクリレート、ブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのようなアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、2官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらに3官能モノマーとしては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4官能以上のモノマーとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型導電性インキは、基材上に印刷または塗工された後、活性エネルギー線を照射することによって硬化される。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、γ線、赤外線、可視光線などが挙げられるが、本発明においては、紫外線が好適に用いられる。
紫外線による硬化の場合には、導電性インキに光重合性開始剤を添加するのが一般的である。このための光重合性開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−アクリルベンゾイン等のベンゾイン系、2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュア651:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184、:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア1173::チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(イルガキュア2959:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(イルガキュア369:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2、4、6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(ダロキュアTPO:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(イルガキュア127:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア379:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)、2、4−ジエチルチオキサントン(カヤキュアーDETX−S:日本化薬社製)、2−クロロチオキサントン(カヤキュアーCTX:日本化薬社製)、ベンゾフェノン(カヤキュアーBP−100:日本化薬社製)、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン(カヤキュアーBMS:日本化薬社製)、エチルアントラキノン(カヤキュアー2−EAQ:日本化薬社製)、エサキュアーKIP100(シイベルヘグナー社製)、ジエトキシアセトフェノン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(BAPO1:チバスペシャルティケミカルズ社製)、BTTB(日本油脂(株)製)等が例示される。光重合開始剤は、通常活性エネルギー線重合性化合物100重量部に対し、3〜20重量部、好ましくは、5〜15重量部用いることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型導電性インキは、例えば、塩素化ポリエステル、活性エネルギー線重合性化合物、必要に応じ用いられる非重合性のバインダーポリマー、光重合開始剤、光重合禁止剤、可塑剤、滑剤、分散剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、硫化防止剤などの添加剤、溶剤などを、混練機などに投入し、攪拌混練して均一組成とした後、これに導電性物質(粉体)を投入し、さらに混練することによって製造することができる。バインダー成分は予め溶剤に溶解させて、溶液状態とされたものが用いられてもよい。なお、本発明の活性エネルギー線硬化型導電性インキの製造方法は、前記した方法に限定されるものではなく、従来導電性インクを製造する際に用いられている方法が適宜採用されればよい。光重合禁止剤、可塑剤、滑剤、分散剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、硫化防止剤などの添加剤は、従来印刷インキ、導電性インキ、活性エネルギー線硬化型インキを製造する際に用いられているものを適宜用いてばよい。塩素化ポリエステル、活性エネルギー線重合性化合物、非重合性のバインダーポリマーの使用割合は、使用される材料、印刷方法、要求される導電性など種々の条件により変わるが、塩素化ポリエステル:活性エネルギー線重合性化合物:非重合性のバインダーポリマーの比は、通常10:90:0〜40:50:10(重量比)とされることが好ましい。また、溶剤は、活性エネルギー線硬化型導電性インキに適宜の粘度を付与する量とすればよいが、通常インキ固形分100重量部に対し1〜10重量部の量で用いられることが好ましい。
本発明においては、活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いて基材上に導電回路を印刷し、活性エネルギー線を照射することによって、導電回路を形成することができる。また、導電膜の面積が大きい場合あるいは全面に導電膜を設けるような場合には、活性エネルギー線硬化型導電性インキを従来知られた適宜の塗工機を用いて基材上に塗布してもよい。導電性インキの印刷は、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット、凸版印刷、凹版印刷等の通常の印刷方式で行うことができる。これらの印刷方式より形成される導電回路は、エッチング法のようなアルミニウムや銅など金属のみで形成されたものと比べて、折り曲げ等の物理的衝撃に対して安定しており、信頼性に優れている。
印刷時の基材としては、通常印刷において用いられる基材、例えば紙あるいはプラスチックなどを使用することができる。紙基材としては、コート紙、非コート紙、その他、合成紙、ポリエチレンコート紙、含浸紙、耐水加工紙、絶縁加工紙、伸縮加工紙等の各種加工紙が使用できるが、非接触メディアとして安定した抵抗値を得るためには、コート紙、加工紙が好ましい。コート紙の場合は、平滑度の高いものほど好ましい。
また、プラスチック基材としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロハン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリスチレン、ビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール、ナイロン、ポリイミド、ポリカーボネート等、例えばタグ、カードとして通常使用されるようなプラスチックからなる基材が使用できる。基材はシート状であってもよいし、ブロック状のものであってもよい。
導電回路を印刷、形成する前工程において、基材との密着性を高める目的で、基材にアンカーコート剤や各種ワニスを塗工してもよい。また、導電回路印刷後に回路の保護を目的としてオーバープリントワニス、各種コーティング剤等を塗工してもよい。これらの各種ワニス、コーティング剤としては、通常の熱乾燥型、活性エネルギー線硬化型のいずれも使用できる。また、導電回路上に接着剤を塗布し、そのまま絵柄等を印刷した紙基材やプラスチックフィルムを接着、または、プラスチックの溶融押出し等によりラミネートして非接触メディアを得ることもできる。勿論、あらかじめ粘着剤、接着剤が塗布された基材をラミネート材として使用することもできる。
上記の方法で製造された導体回路は、基材上にICモジュールと共に積載され、非接触IDが得られる。基材は導体回路およびICチップを保持するものであり、導体回路の基材と同様な紙、フィルムなどを用いることができる。また、ICチップは、データの記憶、蓄積、演算をおこなうものである。非接触IDは、RFID(Radio Frequnecy Identification)、非接触ICカード、非接触ICタグ、データキャリア(記録媒体)、ワイヤレスカードとして、リーダー、あるいはリーダーライターとの間で、電波を使用して個体の識別やデータの送受信を行うものである。その使用用途としては、例えば、料金徴収システム等のID管理と履歴管理、道路利用状況管理システムや貨物、荷物追跡・管理システム等の位置管理がある。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は重量部を表す。
〔実施例1〕
活性エネルギー線重合性化合物としてエポキシオリゴマーEbecryl3700(ダイセル・サイテック社製)70部、塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)30部、光重合開始剤としてイルガキュア907(チバ・スペシャリティケミカル社製)10部、溶剤としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル(ダイセル・サイテック社製)60部を混合し、ディソルバーで完全に溶解するまで撹拌し、バインダー成分1を調整した。
次に、このバインダー成分1に導電物質として、銀粉末であるAA0981(メタロー社製、BET比表面積0.23m/gで、アスペクト比4.5)830部を加え、ディソルバーで15分撹拌して、活性エネルギー線硬化型導電性インキ1を得た。
〔実施例2〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステルオリゴマーCN750(サートマー社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ2を得た。
〔実施例3〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステルオリゴマーCN736(サートマー社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ3を得た。
〔実施例4〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステルオリゴマーCN738(サートマー社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ4を得た。
〔実施例5〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステル含有Ebecryl438(ダイセル・サイテック社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ5を得た。
〔実施例6〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステル含有Ebecryl446(ダイセル・サイテック社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ6を得た。
〔実施例7〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステル含有Ebecryl584(ダイセル・サイテック社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ7を得た。
〔実施例8〕
実施例1の塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を塩素化ポリエステル含有Ebecryl586(ダイセル・サイテック社製)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ8を得た。
〔比較例1〕
実施例1のエポキシオリゴマーEbecryl3700(ダイセル・サイテック社製)100部とし、塩素化ポリエステルオリゴマーCN2201(サートマー社製)を含まない以外は、実施例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ9を得た。
〔比較例2〕
比較例1の銀粉AA0981を福田金属箔粉工業製銀粉AgC−B(BET比表面積BET比表面積1.6m/gで、アスペクト比が300)に変更した以外は比較例1と同様の方法で、活性エネルギー線硬化型導電性インキ10を得た。
(1)インキ流動性評価
調整した活性エネルギー線硬化型導電性インキを、ブルックフィールド型粘度計RE80H(東機産業株式会社製)を用いて25℃環境下で、ローター回転数が2、5および20回転時の粘度を測定した。本明細書における粘度およびチキソトロピーインデックス値(TI値)の値を以下に定義した。
粘度: 5回転時の粘度
TI値=(2回転時の粘度)/(20回転時の粘度)
(2)体積抵抗値の測定
ポリエステルフィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレットTA」、厚さ100μm)上に導電性インキを50×100mmのパターンのシルクスクリーン版(スクリーンメッシュ#230、線形23μm)を用いて印刷し、160w/cm空冷メタルハライドランプ1灯下、コンベアスピード30m/分でUV照射し、80℃で30分間乾燥させ、4探深抵抗測定器を用いて測定し、シート抵抗と膜厚より体積抵抗値を算出した。
(3)印刷適性評価
CI型6色フレキソ印刷機 SOLOFLEX(Windmoeller&Hoelscher KG社製)の第2ユニットに導体パターンを有するフレキソ版(DSF版)を装着し、165線のアニロックスロール(セル容量25.6cc/m)を用いてアート紙(三菱製紙社製片面アート、66μm)上に70m/minの速度でインキ1〜9を順次印刷し、印刷物を目視評価した。
(4)活性エネルギー線硬化性能評価
ポリエステルフィルム(ユニチカ株式会社製「エンブレットTA」、厚さ100μm)上に導電性インキを50×100mmのパターンのシルクスクリーン版(スクリーンメッシュ#230、線形23μm)を用いて印刷し、160w/cm空冷メタルハライドランプ1灯下、コンベアスピード30m/分でUV照射し、硬化状態を評価した(指頭による)。
○:硬化性良好(タック感無し)
×:未硬化(タック感有り)
Figure 2008053917
表1に示すように、塩素化ポリエステルを含有している実施例1〜8に関してはTI値が3.0以下であり、流動性に優れており、印刷適性も良好であった。比較例1においては、TI値が3.0以上でチキソトロピーとなり、印刷物に抜け、カスレなどがあった。また、実施例1〜8に関しては活性エネルギー線硬化性が良好であり、体積抵抗値も10−5オーダーの低抵抗値な値となった。一方、比較例2においてはUV硬化性能が無く、体積抵抗値も測定できなかった。
本発明により、活性エネルギー線硬化型導電性インキの流動性は向上し、導電回路を形成する際、印刷適性が非常に良好なため精細な印刷が可能となり、また抵抗値も低い値となった。

Claims (7)

  1. 導電物質およびバインダー成分を含有する導電性インキにおいて、バインダー成分に塩素化ポリエステルおよび活性エネルギー線重合性化合物を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  2. 導電物質が銀であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  3. 導電物質がBET比表面積0.1〜0.4m/gで、アスペクト比が3以上のフレーク状粉であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の活性エネルギー線硬化型導電性インキ。
  4. 基材上に、請求の範囲第1項ないし第3項の何れかに記載の活性エネルギー線硬化型導電性インキを用いて導電回路を印刷し、活性エネルギー線を照射することによって硬化された導電回路を形成することを特徴とする導電回路の製造方法。
  5. 請求の範囲第4項記載の印刷方法が、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、凸版印刷法、または凹版印刷法であることを特徴とする導電回路の製造方法。
  6. 請求の範囲第4項または第5項に記載の印刷方法により形成された導電回路。
  7. 基材上に、請求の範囲第6項に記載の導電回路及びICチップを積載した非接触型メディア。
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