JP2010059409A - 導電性インキ - Google Patents

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浩子 鈴木
Hiroyuki Tateno
宏之 舘野
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岳昭 松浦
Chikashi Ishihara
爾 石原
Hiroyuki Kondo
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Abstract

【課題】従来の熱可塑型の導電性インキを使用した印刷による導通回路の形成に於いて、優れた導電性を実現するためにはバインダー樹脂がハロゲン元素を含む必要があった。しかし、そのような導電性インキでは、ハロゲン元素が含まれているため、環境への負荷が大きい。また、ハロゲン元素を含むバインダー樹脂はITOフィルムに対する密着性が悪く、導電回路としての信頼性の点で難点がある。
【解決手段】本発明の導電性インキは、銀およびバインダー樹脂を含有する導電性インキにおいて、バインダー樹脂がポリエステル樹脂を含み、銀がタップ密度2.0〜10.0 g/cm3、BET比表面積0.4〜5.0 m2/g、平均粒径0.1〜20 μmであるフレーク状の銀粉であり、更に金属キレートがアルミニウム、ジルコニウム、チタン原子を分子中に1種類以上含むことを特徴とする導電性インキ。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性回路形成のためのプリント基板製造用導電性インキに係り、さらに具体的にはアルミニウムキレート、ジルコニウムキレート、チタンキレート等の金属キレートを1種類以上含み、低温乾燥時に特に優れた導電性を有し、さらにITOフィルムへの密着性が良好である導電性インキに関する。
電子部品あるいは電磁波シールド用の薄膜形成あるいは導電回路のパターニングは、一般的に、熱硬化型,熱可塑型の導電性インキなどによる回路あるいは回路パターンを印刷し、熱処理による焼結方法、または銅張り基材からのエッチング法が知られている。
焼結法の例としては、特開2000-305260号公報には、感光性導電性ペーストとして、アルカリ可溶性ネガ型感光性樹脂組成物、光重合開始剤、金属粉末および金属超微粒子からなる感光性ペーストが開示されている。該公報では、感光性樹脂組成物をパターニングした後、電気炉やベルト炉等の焼成炉で有機成分を揮発させ、無機粉末を焼成させることにより導電性パターン膜を形成しており、その際の焼成の雰囲気は、大気中または窒素雰囲気あるいは水素雰囲気で、500 ℃以上であり大型の設備が必要となる。
エッチング法については、金属の表面や形状を、化学的あるいは電気化学的に溶解除去し、それの表面処理を含めた広義の加工技術とすることである。エッチングはすなわち化学加工の一種であり。主に金属表面に希望のパターン形状を得るために行われるが、一般的に工程が煩雑であり、また後工程で廃液処理が必要であるため、問題が多い。また、エッチング法によって形成された導電回路は、アルミニウムや銅など金属のみで形成されたものであるため、折り曲げ等の物理的衝撃に対して弱いという問題がある。
導電性インキは、電子部品の小型軽量化あるいは生産性の向上、低コスト化が期待でき、また基材に印刷あるいは塗工し、乾燥させることによって容易に導電性を付与できる。この乾燥・硬化工程では、基材や電子部品に高温を加えることなく、低温にて行うことが出来ることから、近年急速に需要が高まっている。
熱可塑性の導電性インキとしては、特表平05-506876号公報、特開2005-56778号公報にあるように銀粉、極性基を有する塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体にマレイン酸等あるいはビニルアルコールを導入し極性基を有する導電性インキが開示されているが、体積抵抗値として10-5Ω・cmオーダーの導電性を得るためには110〜150 ℃、5〜30分の乾燥条件が必要であり、高価なアニール処理を施したPETフィルム等を用いなければ寸法安定性は維持できないという問題が挙げられる。
さらに、これらは優れた導電性を有するが、ハロゲン元素が含まれているため、環境への負荷が大きいという問題点も挙げられる。しかし、ハロゲン元素を含まない樹脂を用いた導電性インキではハロゲン元素を含む樹脂を用いた導電性インキと比較し、抵抗値が高くなる。また、ハロゲン元素を含む樹脂を用いた導電性インキは、抵抗膜式タッチパネル等の接合部に使用した場合、ITOフィルムとの密着性が悪い。そこで、本発明は、ハロゲン元素を含まず、さらに低温乾燥時に特に優れた導電性を示す導電性インキを提供することを目的とする。
特開2000-305260号公報 特表平05-506876号公報 特開2005-56778号公報
従来の熱可塑型の導電性インキを使用した印刷による導通回路の形成に於いて、優れた導電性を実現するためにはバインダー成分がハロゲン元素を含む必要があった。しかし、そのような導電性インキでは、ハロゲン元素が含まれているため、環境への負荷が大きい。また、ハロゲン元素を含むバインダーはITOフィルムに対する密着性が悪く、導電回路としての信頼性の点で難点がある。そこで、本発明では、ハロゲン元素を含まず、優れた導電性を有し、ITOフィルムに対して密着性が良好である導電性インキを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の従来の問題点を解決するため、鋭意検討した結果、特定の銀、ポリエステル樹脂および特定の金属キレートを含有する導電インキは、密着性、特にITOフィルムに対する密着性が良好であり、優れた導電性を有するという優れた性質を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、銀、バインダー樹脂および金属キレートを含有してなる導電インキにおいて、
銀が、
タップ密度2.0〜10.0 g/cm3
BET比表面積0.4〜5.0 m2/g、
平均粒径0.1〜20 μm
および
フレーク状
であり、
バインダー樹脂が、
ポリエステル樹脂を含み、
金属キレートが、アルミニウム、ジルコニウムおよびチタンを分子中に1種類以上含んでなることを特徴とする導電性インキに関するものである。
また、本発明は、上記の導電性インキをITOフィルム基材上に塗布し、乾燥させてなることを特徴とする導電性フィルムに関するものである。
さらに、上記導電性インキをITOフィルム基材上に塗布し、乾燥させてなることを特徴とする導電回路に関するものである。
本発明の導電性インキは、銀、バインダー樹脂および金属キレートを含有してなり、ハロゲン元素を含まず、ITOフィルムに対して良好な密着性を有し、更にハロゲン元素を含むバインダー樹脂を用いた導電性インキと同等以上の優れた導電性を有する。すなわち、本発明にて得られた導電性インキは実用物性において優れている。
以下、本発明について、実施の形態に基づいて更に詳しく説明するが、本発明の技術的思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
本発明の導電性インキは、銀粉、ポリエステル樹脂を含むバインダー樹脂ならびにアルミニウム、ジルコニウムおよびチタンを分子中に1種類以上含む金属キレートを含むものである。
アルミニウム、ジルコニウムおよびチタンを分子中に1種類以上含む金属キレートとして代表的なものは、1種類の金属を含んだアルミニウムキレート、ジルコニウムキレート、チタンキレートであり、この導電性インキはアルミニウムキレート、ジルコニウムキレート、チタンキレート等の金属キレートを含むことで銀粉の分散性が良好となり、更に、印刷乾燥時に硬化収縮が大きいため、銀粉同士の接触確率が増加し、優れた導電性を実現することが可能となった。
本発明の導電性インキは銀、ポリエステル樹脂を含むバインダー樹脂とを含み、更に抵抗値を低下させるための添加剤として、アルミニウムキレート、ジルコニウムキレート、チタンキレート等の金属キレートを1種類以上含むことを特徴とする。
本発明において、抵抗値を低下させるために添加するアルミニウムキレート、ジルコニウムキレートおよびチタンキレート等の金属キレートは、銀粉の分散性を向上させる効果があり、フレーク状の銀粉が効率よく積層され、更に印刷乾燥時の硬化収縮が大きいため、銀粉同士の接触確率が増加するため、ポリエステル系樹脂においても低い抵抗率が得られる。
金属キレートのうち本発明に用いられるアルミニウムキレートとしては分子量が420以下のものであることが好ましい。
更に、アルミニウムキレートとしてアセチルアセトネート錯体で、その1分子中にアセチルアセトネート基を1〜3個含み、エチルアセトアセテート基を1〜3個を含むアルミニウムキレートがより好ましい。アセチルアセトネート基は、-(-O=CCH3-CH=CCH3-O-)-の構造を有し、エチルアセトアセテート基は、-(-O-C-CH3-CH-C-C2H6=O-)-の構造を有するものである。分子量が420より大きくおよび/または1分子中にアセチルアセトネート基を4個以上、エチルアセトアセテート基を4個以上含み、更に長鎖のアルキル基を含むアルミニウムキレートはエポキシ系樹脂と銀粉の濡れが阻害されてしまい、抵抗率の低下に対する寄与は少ない。
その添加量は樹脂に対して0.2〜20重量%であることが好ましい。特に2.5〜9重量%が好ましい。0.2重量%以下では効果がないことがあり、20重量%以上を添加すると抵抗値が上昇する。
金属キレートのうち本発明に用いられるジルコニウムキレートとしては分子量が350以上1000以下のものが好ましい。
更に、ジルコニウムキレートとしては、アセチルアセトネート錯体で、その1分子中にアセチルアセトネート基を1〜4個含み、エチルアセトアセテート基を0〜2個を含むジルコニウムキレートがより好ましい。
分子量が350未満のジルコニウムキレートはインキの分散状態が不安定になると考えられるため、抵抗率の低下に対する寄与は少ない。
その添加量はバインダー樹脂に対して0.2〜20.0重量%であることが好ましい。特に2.5〜9.0重量%が好ましい。0.2重量%以下では効果がないことがあり、20重量%以上を添加すると抵抗値が上昇する。
金属キレートのうち本発明に用いられるチタンキレートとしては分子量が250以上1500以下のものが好ましい。更に、(HOR1O)2Ti(OR2)2あるいは(H2NR1O)2Ti(OR2)2で表すことができるようなチタンキレートおよびアルコキシチタンである。ここで、R1およびR2は炭化水素基である。例えば、ジ-i-プロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ-n-プトキシビス(トリエタノールアミナト)チタン、チタニウム-i-プロポキシオクチレングリコレート、チタニウムステアレート、チタンアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート、ポリチタンアセチルアセチルアセトナート、チタンオクチレングリコレート、チタンエチルアセトアセテート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート等が挙げられる。
分子量が250未満のジルコニウムキレートはインキの分散状態が不安定になると考えられるため、抵抗率の低下に対する寄与は少ない。
その添加量はバインダー樹脂に対して0.2〜20重量%であることが好ましい。特に2.5〜9重量%が好ましい。0.2重量%以下では効果がないことがあり、20重量%以上を添加すると抵抗値が上昇する。
また、アルミニウムキレート 、ジルコニウムキレートおよびチタンキレートは単独で使用しても併用して使用しても良い。併用して使用する場合、その合計の添加量はバインダー樹脂に対して0.2〜20重量%であることが好ましい。特に2.5〜9重量%が好ましい。0.2重量%以下では効果がないことがあり、20重量%以上を添加すると銀粉同士の接触が阻害されるため抵抗値が上昇する。もちろん他の金属キレートを妨げるものではない。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、銀、金、タリウム、クロム、コバルト、銅、鉄、ニッケル、バナジル、亜鉛、インジウム、錫、ベリリウム、マグネシウム、カドミウム、水銀、鉛、モリブデン、コバルト、パラジウム、白金、セリウム、ランタン、ニオブ、バナジウム、トリウム原子を1分子中に1種類以上含む金属キレートも使用することができる。
本発明の導電性インキに含まれる銀は、フレーク状、球状、凝集状のいずれの形状の銀粉も使用できるがインキの導電性の点からはフレーク状のものが好ましい。また、フレーク状銀粉は、タップ密度2.0〜10.0 g/cm3、比表面積0.4〜5.0 m2/g、平均粒径0.1〜20.0 μmであることが好ましい。さらに好ましくは、タップ密度2.7〜5.0 g/cm3、比表面積0.6〜3.0 m2/g、平均粒径0.3〜10.0 μmの銀粉である。比表面積が0.6 m2/g以下でタップ密度2.0〜6.0 g/cm3、の銀粉は形状が球に近くなり銀粉同士の接点が少なく、良好な導電性が得られない。また、比表面積が5.0 m2/gより大きいと樹脂に対する濡れ性が劣るため、導電性インキの流動性が不十分となって、印刷適性が低下する。また、平均粒径が0.1μm以下でも同様に樹脂に対する濡れ性が劣るため、導電性インキの流動性が不十分となって、印刷適性が低下する。平均粒径が20.0 μm以上ではペースト状態で銀粉が沈降しやすく、インキの安定性に問題が生じる可能性がある。
本発明において、タップ密度とは、タップ密度測定装置にて測定した値を記載した。
BET比表面積は、島津製作所製流動式比表面積測定装置「フローソーブII」を用いて測定した表面積より以下の計算式により算出した値を比表面積と定義し記載した。
比表面積(m/g)=表面積(m)/粉末質量(g)
平均粒径は、動的散乱法利用した粒子径分布測定装置(例えば、日機装株式会社製マイクロトラック、またはナノトラック等)により測定された値である。体積粒度分布の累積粒度50の粒子径(D50)を平均粒子径(μm)と定義し記載した。
重量平均分子量は、東ソー(株)製ゲルパーミエイションクロマトグラフィ(HLC−8020.以下GPCと称す。)で測定した。検量線は標準ポリスチレンサンプルにより作成した。
本発明の導電性インキに含まれるバインダー樹脂は、一般に入手可能な樹脂そのもの、またはそれらの樹脂を溶剤に希釈し、インキ化が可能な粘性状態にしたものである。本発明においては、ポリエステル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂単独、または、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ケトン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ニトロセルロース、ロジン、ロジンエステル、等から選ばれる1種または2種類以上を、印刷方法の種類及び印刷基材の種類や印刷条件、回路の用途に応じてポリエステル樹脂と組み合わせて使用することができる。
また、これらの樹脂を希釈するための溶剤は、使用する樹脂の溶解性に合わせて選択することができる。また、導電性インキ中のバインダー樹脂の含有量は、導電性インキの総固形分重量を基準(100重量%)として5〜30重量%であることが好ましい。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量としては5×103〜6×104が好ましい。
銀とバインダー樹脂の配合比率は、導電性インキの総固形分重量を基準(100重量%)として銀が70〜95重量%に対してバインダー樹脂が5〜30重量%であることが好ましい。更に銀70〜95重量%に対してバインダー樹脂8〜25重量%であるとより好ましい。銀の含有量が70重量%未満の場合は導電性が十分ではなく、95重量%を超える場合は印刷性が悪くなり、導電性が低下する。
本発明に用いられる導電性インキに含まれる溶剤は、印刷方法等の種類に応じて、グリコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族系溶剤、石油系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族系溶剤、アルコール系溶剤、水等を適量使用することができ、単独および混合して使用することができる。
グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、及びこれらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のジアルキルエーテル類が挙げられ、ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、イソホロン、γ−ブチルラクトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン、アルキルベンゼン等が挙げられる。また、エステル系溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸(イソ)アミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、酢酸3-メトキシブチル等が挙げられ、脂肪族系溶剤としては、n-ヘプタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンが挙げられ、アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、シクロヘキサノール、3-メトキシブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。また、石油系溶剤としては、ナフタレン系炭化水素溶剤、パラフィン系炭化水素溶剤等が挙げられる。また、その他の液状媒体として、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ-n-ブチルカーボネートが挙げられる。上記溶剤は例示であり、これらに限定されるものではない。
最後に、本発明の導電性インキを用いて形成された導電回路について説明する。本発明の導電性インキを、使用用途に応じて紙、プラスチック等の基材の片面または両面上に、フレキソ印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷等、従来公知の印刷方法を用いて印刷することで導電回路を形成することができる。
本発明の導電性インキを用いることにより、通常の印刷方法によって導電回路が形成できるため、既存の設備を生かした設計が可能である。すなわち、絵柄等の意匠性を高めるための通常の印刷を施した後に、そのまま導電回路を印刷、形成することが可能なため、従来、エッチング法や転写法で行っていた回路形成法と比較して、生産性、初期投資コスト、ランニングコストの点ではるかに優れている。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。
[バインダー1]
東洋紡績株式会社製ポリエステル樹脂バイロン300(重量平均分子量23×103 、Tg 7℃)40部をエチルカルビトールアセテート60部と混合し加熱攪拌し、ワニス状バインダー1を調整した。
[バインダー2]
ダイソー株式会社製ポリエステル樹脂ダイソーダップA(重量平均分子量5〜6×104)40部をブチルカルビトールアセテート60部と混合し加熱攪拌し、ワニス状バインダー2を調整した。
[バインダー3]
ニトロセルロース樹脂33.7部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)51.8部およびイソプロピルアルコール(IPA)14.5部と混合し加熱攪拌し、ワニス状バインダー3を調整した。
[銀粉A]
福田金属箔粉工業株式会社製フレーク銀(平均粒子径6.2μm、比表面積0.7 m2/g、タップ密度3.1 g/cm3)を銀粉Aとした。
[銀粉B]
田中貴金属工業株式会社製フレーク銀(平均粒子径0.6μm、比表面積1.9 m2/g、タップ密度4.0 g/cm3)を銀粉Bとした。
[銀粉C]
DOWAエレクトロニクス株式会社製球状銀(平均粒径0.9 μm、比表面積0.93 m2/g、タップ密度5.5g/cm2)を銀粉Cとした。
[金属キレートa]
川研ファインケミカル株式会社製アルミニウムキレート(一般式(1))を金属キレートaとした。
一般式(1)
Figure 2010059409
[金属キレートb]
マツモトファインケミカル株式会社製ジルコニウムキレート(Zr(C5H7O2)4)を金属キレートbとした。
[金属キレートc]
マツモトファインケミカル株式会社製チタンキレート((C3H7O)2Ti)を金属キレートcとした。
Figure 2010059409
〔導電性インキの調整〕
表1記載の実施例1〜5、比較例1〜3の配合比率にて銀粉、バインダー樹脂、(金属キレート)、溶剤をディスパーにて混合し、導電性インキを調整し、得られた導電性インキの特性を下記の方法で測定した。
〔導電回路の作製〕
厚さ75μmのPETフィルムに実施例1〜5、比較例1〜3記載の導電性インキを3 mm×90 mmのパターンをスクリーン印刷し、100 ℃又は150 ℃のボックス型オーブンにて10分間乾燥した印刷物を導電回路とした。
〔抵抗率の測定〕
厚さ75μmのPETフィルムに実施例1〜5、比較例1〜3記載の導電性インキを3mm×90 mmのパターンをスクリーン印刷し、100 ℃又は150 ℃のボックス型オーブンにて10分間乾燥後、得られた印刷物の抵抗率を三和電気計器株式会社製三和デジタルマルチメーターにて測定した。
〔膜厚の測定〕
上記印刷物の膜厚は株式会社仙台ニコン製MH−15M型測定器を用いて測定した。
〔体積抵抗率の算出〕
上記方法で測定された抵抗率、および膜厚より、体積抵抗値を算出した。
評価方法は以下の通りである。
<評価>
−100℃10分乾燥−
○:8×10-5Ω・cm未満
△:8×10-5Ω・cm以上1.0×10-4Ω・cm未満
×:1.0×10-4Ω・cm以上
−150℃10分乾燥−
○:5×10-5Ω・cm未満
△:5×10-5Ω・cm以上8.0×10-5Ω・cm未満
×:8.0×10-5Ω・cm以上
〔実施例1〜5〕
得られた導電回路は100 ℃、150 ℃10分の乾燥温度で体積抵抗が目標値以下の優れた導電性が得られた。
〔比較例1〜3〕
バインダー樹脂および銀粉は実施例と同様で金属キレートを添加していない比較例1、2のいずれにおいても、金属キレートを添加している実施例1〜5と比較して高抵抗値となった。特に低温乾燥時(100 ℃10分乾燥)では、実施例の10倍の体積抵抗値であり、実用範囲外である。また、球状銀を使用した比較例3は金属キレートを含有しているにも関わらず、体積抵抗値が悪かった。

Claims (3)

  1. 銀、バインダー樹脂および金属キレートを含有してなる導電インキにおいて、
    銀が、
    タップ密度2.0〜10.0 g/cm3
    BET比表面積0.4〜5.0 m2/g、
    平均粒径0.1〜20 μm
    および
    フレーク状
    であり、
    バインダー樹脂が、
    ポリエステル樹脂を含み、
    金属キレートが
    アルミニウム、ジルコニウムおよびチタン原子を分子中に1種類以上含む
    ことを特徴とする導電性インキ。
  2. 請求項1に記載の導電性インキをITOフィルム基材上に塗布し、乾燥させてなることを特徴とする導電性フィルム。
  3. 請求項1に記載の導電性インキを基材上に塗布し、乾燥させてなることを特徴とする導電回路。
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