JPWO2008038780A1 - ガラス組成物およびそれを用いたガラス物品 - Google Patents
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Abstract
Description
・特開平06−092677号公報
・特開2001−243914号公報
・特開2002−137935号公報
・特開2003−171141号公報
・特開平09−012332号公報
・特開平10−152340号公報
・特開2000−290038号公報
・特開2000−315477号公報
・特開2005−314169号公報
特表平11−509514号公報に開示されたガラス組成物では、Na2Oを0.1重量%未満に制限し、SrOを4重量%以上含有する。また、CeO2の含有を許容する。
特開2003−073142号公報に開示されたガラス組成物では、実質的にNa2Oを含有せず、SO3に関する記述はない。また、Sb2O3やCeO2の含有を許容する。
特開2001−243914号公報に開示されたガラス組成物では、CeO2を必須成分とし、SrOを2重量%以上含有する。また、Sb2O3の含有を許容する。
特開2002−137935号公報に開示されたガラス組成物では、CeO2を必須成分とする。また、Sb2O3の含有を許容する。
特開2003−171141号公報に開示されたガラス組成物は、Sb2O3を必須成分とし、SrOを2質量%以上含有する。
特開平10−152340号公報に開示されたガラス組成物では、SO3やいわゆる鉄比(例えばFeO/全酸化鉄)に関する記述はなく、Sb2O3の含有を許容する。実施例で示されているガラス組成物は1つだけで、Sb2O3を含有する。
特開2000−290038号公報に開示されたガラス組成物では、SO3やいわゆる鉄比(例えばFeO/全酸化鉄)に関する記述はない。BaOを0〜4重量%含有するとしているが、実施例では、BaOを含有していない。
特開2000−315477号公報に開示されたガラス組成物では、Sb2O3を必須成分とし、SrOを2重量%以上含有する。
特開2005−314169号公報に開示されたガラス組成物では、SO3やいわゆる鉄比(例えばFeO/全酸化鉄)に関する記述はない。また、Sb2O3やCeO2の含有を許容する。実施例では、Sb2O3かCeO2のいずれかを必ず含有し、SrOが0重量%の実施例におけるBaOは、いずれも4重量%未満の含有である。
SiO2 65%以上、75%以下、
Al2O3 0%以上、 5%未満、
B2O3 0%以上、 5%以下、
Na2O 3%超、 12%未満、
K2O 2%以上、15%以下、
Li2O 0%以上、 5%未満、
Na2O+K2O+Li2O 6%以上、20%以下、
MgO 0%以上、10%以下、
CaO 5%超、 15%以下、
BaO 4%以上、 9%以下、
SrO 0%以上、 1%未満、
ZnO 0%以上、 6%以下、
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 9%超、19%以下、
SrO+BaO+ZnO 4%以上、10%以下、
TiO2 0%以上、0.5%以下、
ZrO2 0%以上、2.5%以下、
SO3 0.05%以上、0.5%以下、および
Fe2O3に換算した全酸化鉄 0.05%以上、0.35%以下、
を含んでなり、
酸化アンチモンおよびCeO2を実質的に含有しないことを特徴とするガラス組成物である。
さらに本発明は、照明用ガラスとして好ましい、熱膨張係数やガラス転移点、軟化点を有するガラス組成物である。
以下に、ガラスにおける各成分について説明する。なお、各含有率は、質量%表示であり、成分の比も質量比である。
SiO2はガラスの骨格を形成する主成分である。SiO2の含有率が、65%未満ではガラスの耐久性が低下し、75%を超えるとガラスの熔解が困難になると共に、ガラスの軟化点が高くなり過ぎる。SiO2の含有率の下限値は、65%以上であり、67%以上がさらに好ましい。SiO2の含有率の上限値は、75%以下であり、72%以下がさらに好ましい。SiO2の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
Al2O3はガラスの耐久性を向上させる任意成分であるが、Al2O3の含有率が5%以上となるとガラスの熔解が困難になると共に、ガラスの軟化点が高くなり過ぎる。Al2O3の含有率の下限値は、0%以上であり、0%超が好ましく、0.5%以上がさらに好ましい。Al2O3の含有率の上限値は、5%未満であり、2%未満が好ましく、1.5%以下がさらに好ましい。Al2O3の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
B2O3はガラスの耐久性向上のため、あるいは熔解助剤としても使用される任意成分である。B2O3が5%を超えると、B2O3の揮発等による成形時の不都合が生じるので、5%を上限とする。またB2O3は、レンガを侵食して窯の寿命を短くすることがあるので、実質的に含有させないことが望ましい。
Na2Oはガラスの熔解促進剤として用いられる。Na2Oが3%以下では、熔解促進効果が乏しい。Na2Oが12%以上となると、ガラスの耐久性が低下すると共に、特に蛍光灯用ガラスにおいて問題となるナトリウムの溶出が多くなるので、好ましくない。Na2Oの含有率の下限値は、3%超であり、4%以上が好ましく、6%以上がさらに好ましい。Na2Oの含有率の上限値は、12%未満であり、9%以下が好ましい。Na2Oの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
K2Oは、本発明において、Na2Oと同様に、ガラスの熔解促進剤として用いられる必須成分である。K2Oが2%未満では、熔解促進効果が乏しい。K2Oは、Na2Oに比して原料が高価であるため、15%を超えるのは好ましくない。K2Oの含有率の下限値は、2%以上であり、4%以上が好ましく、5%以上がさらに好ましい。K2Oの含有率の上限値は、15%以下であり、10%未満が好ましく、9%以下がさらに好ましい。K2Oの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
Li2Oは、必須成分ではないが、Na2OやK2Oと同様にガラスの熔解促進剤として用いられる。また、熱膨張係数や低温粘性を調整するのに有効な成分であり、微量でも、含有させることが好ましい。一方、Li2OはNa2Oに比して原料が高価であるため、5%以上は好ましくない。Li2Oの含有率の下限値は、0%以上であり、0%超が好ましく、0.05%以上がさらに好ましく、0.1%以上が最も好ましい。Li2Oの含有率の上限値は、5%未満であり、3%以下が好ましく、1.5%以下がより好ましく、1.0%未満がさらに好ましい。Li2Oの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
(Na2O+K2O+Li2O)の合計が、6%未満では熔解促進効果が乏しく、20%を超えるとガラスの耐久性が低下する。(Na2O+K2O+Li2O)の合計の下限値は、6%以上であり、10%以上が好ましい。(Na2O+K2O+Li2O)の合計の上限値は、20%以下であり、19.5%未満が好ましく、17.5%以下がより好ましく、15%以下がさらに好ましい。(Na2O+K2O+Li2O)の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
本発明において、Na2OとK2Oの比(Na2O/K2O)は、重要である。Na2OとK2Oの比が大きいと、ナトリウムの溶出が多くなるので、好ましくない。Na2OとK2Oの比が小さいと、高価なK2Oが多くなるので、好ましくない。
本発明において、Na2O/K2Oの下限値は、0.2超であることが好ましく、0.6以上がより好ましく、0.9以上がさらに好ましい。Na2O/K2Oの上限値は、3未満であることが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましい。Na2O/K2Oの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
MgOは、必須成分ではないが、ガラスの耐久性を向上させるとともに、成形時の失透温度、粘度を調整するのに用いられる。MgOが10%を超えると、失透温度が上昇する。MgOの含有率の下限値は、0%以上であり、0%超が好ましく、2%以上がより好ましく、3%以上がさらに好ましい。MgOの含有率の上限値は、10%以下であり、6%以下が好ましく、5%以下がさらに好ましい。MgOの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
CaOは、MgOと同様に、ガラスの耐久性を向上させるとともに、成形時の失透温度、粘度を調整するのに用いられる必須成分である。CaOが5%以下では熔解性が悪化する。また、15%を超えると失透温度が上昇する。CaOの含有率の下限値は、5%超であり、6%以上が好ましく、6%超がさらに好ましい。CaOの含有率の上限値は、15%以下であり、12%以下が好ましく、10%以下がさらに好ましい。CaOの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
BaOは、本発明において、ガラスの成形時の失透温度、粘度を調整するのに用いられる必須成分である。BaOが4%未満であると、その効果が十分でない。BaOが9%を超えると、ガラスの密度が高くなりすぎるので、好ましくない。BaOの含有率の下限値は、4%以上であり、4%超がより好ましい。BaOの含有率の上限値は、9%以下であり、7%以下が好ましい。BaOの範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
SrOは必須成分ではないが、MgOやCaOと同様にガラスの成形時の失透温度、粘度を調整するのに用いられる。SrO原料は高価なため、本発明のガラス組成物では、SrOを1%未満とする。
ZnOは必須成分ではないが、MgOやCaOと同様にガラスの成形時の失透温度、粘度を調整するのに用いられる。ZnOは揮発し易く、ガラスが不均質になり易い。フロート法でガラスを成形する場合、フロートバス内で揮発した後、低温部で凝集することが多くなる。ZnOが凝集すると、ガラスの表面欠点の原因となることがあるため、その含有率は6%以下とし、好ましくは6%未満であり、ZnOは実質的に含有させないことがより好ましい。
(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)の合計が、9%以下ではガラスの耐久性が低下する。一方、19%を超えると失透温度が上昇したり、あるいは熱膨張係数が大きくなりすぎるたりする。(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)の含有率の下限値は、9%超であり、10%以上が好ましい。(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)の含有率の上限値は、19%以下であり、18%以下が好ましく、17%以下がさらに好ましい。(MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
(SrO+BaO+ZnO)が多くなると、膨張係数が大きくなりすぎるため、その合計が10%を超えるのは好ましくない。このため、(SrO+BaO+ZnO)の含有率の上限値は、10%以下であり、7%以下が好ましい。一方、(SrO+BaO+ZnO)の含有率の下限値は、4%以上である。(SrO+BaO+ZnO)の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
TiO2は必須成分ではないが、本発明の目的を損なわない範囲で、加えることができる。TiO2が多くなり過ぎると、ガラスが黄色味を帯び易くなる。このため、TiO2の含有率の上限値は、0.5%以下であり、0.1%未満がより好ましく、0.05%未満がさらに好ましい。一方、TiO2の含有率の下限値は、0%以上である。TiO2の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
ZrO2は、必須成分ではないが、ガラスの耐久性を向上させるとともに、成形時の失透温度を調整するのに有効な成分である。2.5%を超えると、逆に失透しやすくなる。また、ZrO2は原料が高価であり、0.5%未満とすることが望ましい。ZrO2の含有率の下限値は、0%以上である。ZrO2の含有率の上限値は、2.5%以下であり、0.5%未満が好ましく、0.2%未満がより好ましい。ZrO2の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
SO3はガラスの清澄を促進する成分である。0.05%未満では通常の溶融方法では清澄効果が不十分となり、その望ましい範囲は0.1%以上である。一方、0.5%を超えると、その分解により生成するSO2が泡としてガラス中に残留したり、リボイルにより泡を発生し易くなる。SO3の含有率の下限値は、0.05%以上であり、0.1%以上が好ましい。SO3の含有率の上限値は、0.5%以下である。SO3の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
酸化鉄の含有率は、含まれるすべての鉄をFe2O3に換算した、全酸化鉄(T−Fe2O3)として、0.05%〜0.35%である。全酸化鉄が0.05%未満では、紫外域に吸収を持つFe3+が少なくなり過ぎるために、紫外線透過率が高くなってしまう。一方、全酸化鉄が0.35%を超えると、可視短波長域にも吸収を持つFe3+と共に、可視長波長側に吸収を持つFe2+が多くなり過ぎるために、可視光透過率が低くなってしまう。全酸化鉄の含有率の下限値は、0.05%以上であり、0.1%以上が好ましい。全酸化鉄の含有率の上限値は、0.35%以下であり、0.25%以下が好ましい。全酸化鉄の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
全酸化鉄に対する、Fe2O3に換算したFeOの割合である鉄比を、FeO比ということがある。FeO比が10%未満では、可視短波長域に吸収を持つFe3+が多くなり過ぎるため、可視光透過率が低くなると共に、ガラスの色調の黄色みが強くなり過ぎる。FeO比が40%を超えると、可視長波長側に吸収を持つFe2+が多くなり過ぎるため、可視光透過率が低くなると共に、ガラスの色調の青色が強くなり過ぎる。鉄比の下限値は、10%以上であることが好ましく、15%以上がより好ましい。鉄比の上限値は、40%以下であることが好ましく、35%以下がより好ましい。鉄比の範囲は、これら上限値と下限値の任意の組み合わせから選ばれる。
酸化アンチモンはガラスの清澄を促進する成分であるが、例えばフロート法にて酸化アンチモンを含有するガラスを成形した場合、フロートバス内の還元雰囲気によって、ガラスが着色してしまう。また、環境に対して負荷となり得る成分でもある。そのため、本発明において、酸化アンチモンは実質的に含有させない。
CeO2は紫外線透過率の抑制に効果的な成分である。しかしながら、紫外線の照射によりソーラリゼーションが起こり、ガラスの可視光透過率が低下してしまう。そのため、本発明において、CeO2は実質的に含有させない。
(透過率)
照明用ガラスとして、可視光の透過率は高い方が望ましい。蛍光灯における可視光の発生は、発生させた紫外線が、蛍光灯の内側表面にある蛍光体に照射された際の発光を利用している。このように、蛍光灯内部では紫外線を発生させている。紫外線の漏洩を低減する必要があるため、紫外域の波長の透過率は低く抑えなければならない。紫外線には、254nmや313nmなどの波長の光が含まれる。波長254nmの光は、ソーダ石灰系ガラスの場合、ほとんど透過しないので、考慮しなくてよい。波長313nmの光の透過は、制御する必要があり、主に全酸化鉄中のFe2O3および酸化チタンの含有率にて制御することができる。波長313nmの光の透過率(ガラス厚み:0.7mm)は、60%以下とすることが望ましく、45%以下とすることがさらに望ましい。
照明用ガラスとして用いる場合、ガラスの熱膨張係数は、用いられる封着ガラスの熱膨張係数と釣り合っている必要がある。この封着ガラスは、内部電極型の照明の場合、内部へ挿入する電極の封止に用いられ、面照明装置の場合、ガラス容器を形成するために板状ガラスの貼り合わせに用いられる。
照明用ガラス容器が管状の場合には、溶融されたガラスから、直接、管状に成形されたり、一旦管状に形成したものを再度軟化する温度まで加熱して、U字状などに再成形される。また面照明装置の場合には、照明用ガラス容器を形成するために、板状のガラスを再度軟化する温度まで加熱して、プレス成形等に供される場合がある。したがって、いずれも加熱・再加熱による成形の際に作業が容易なように、軟化点は低い方が好ましい。軟化点は、現行のソーダ石灰系ガラス組成物のそれと比較して、あまり高くないことが望ましい。具体的に軟化点は、ソーダ石灰系ガラス組成物の軟化点から50℃高い程度の790℃以下が望ましく、10℃高い程度の750℃以下がさらに望ましい。さらに、現行のソーダ石灰系ガラス組成物の軟化点以下となる、740℃以下が最も望ましい。
本発明のガラス組成物は、管状ガラスや板状ガラスに成形することができる。特に、板状ガラスに成形する方法としては、安価で大量の製造が可能なフロート法が望ましく、本発明のガラス組成物は、フロート法に適用可能である。具体的な成形の手法については、公知方法に準じればよい。
本発明のガラス組成物を、例えば上記のように、フロート法等により板状に成形したガラス物品や容器状に成形したガラス物品を用いて、公知方法に準じて蛍光灯等の照明装置(例、面照明装置、管状蛍光灯等)を構成することができる。
表1〜3に示したガラス組成となるように、原料バッチ(以下、バッチと呼ぶ場合がある)をそれぞれ調合した。原料は、通常のガラス製造に用いられるものを使用した。
得られた試料ガラスのいくつかについて、A光源を用いて分光光度計(日立製作所製、U4100)にて透過率を測定した。ガラス基板の厚みは0.7mmとした。紫外線透過率の尺度として、波長313nmの光の透過率を測定した。また、可視光透過率は、JIS R 3106の可視光透過率の測定法に準じて、測定した。
蛍光X線分析及び化学分析法を用いて、得られた試料ガラスの組成を定量分析した。
得られた試料ガラスのいくつかについて、示差式熱膨張計(リガク製、TAS−100)にて熱膨張係数を測定した。試料の大きさは、直径5mm,長さ17mmとし、5℃/分の昇温速度で室温から降伏温度までの範囲で測定を行い、50℃〜300℃の範囲の熱膨張係数を算出した。
得られた試料ガラスのいくつかについて、平板状試料に貫入圧子を一定荷重で降下させ、その圧子の貫入速度から粘度を算出して、軟化点を求めた。
またガラス転移点は、上述の熱膨張係数の測定で求めた熱膨張曲線における変曲点から求めた。
前記試料ガラスを、粒径1.0〜2.8mmに粉砕したものを白金ボートに入れ、温度勾配のついた電気炉内に2時間保持し、結晶が出現する位置の最高温度から、失透温度を求めた。
通常の白金球引き上げ法によりガラスの粘性を求め、ガラスの粘性が10000dPas(10000 poise)となる温度(成形温度)を求めた。
応用例1は、上述のガラス基板を用いて筐体を構成し、面照明装置としたものである。図1に、応用例1による面照明装置の断面模式図を示す。面照明装置1は、まず平板状の第1ガラス基板11と、断面がU字形にプレス成形された第2ガラス基板12とを、ガラスフリット13によって接合して筐体を構成し、その内部は空間Sとなっている。筐体内部の両端には、対をなす放電電極14,14が設けられている。また、第1ガラス基板11と第2ガラス基板12とにおいて、空間部Sを臨む面には蛍光体15,15が塗布されている。さらに、筐体内部の空間Sには、水銀とアルゴンなどの不活性ガスとが封入されている。
応用例2は、上述のガラス基板2枚を用い、その間に多数の隔壁部を設けて、多数のセルを構成し、面照明装置としたものである。図2に、応用例2による面照明装置の断面模式図を示す。面照明装置2は、2枚のガラス基板21,22とを一定の間隔を保って保持し、その間に多数の隔壁部23・・・(・・・は多数を表す)を設けて、多数のセルSを構成したものである。また、ガラス基板21,22のセルSを臨む面には蛍光体25,25が塗布されている。さらに、セルSには、水銀とアルゴンなどの不活性ガスとが封入されている。面照明装置2に、図示しない電極に電圧をかけて放電させて、光源として機能させる。
応用例3は、応用例2と同様に多数のセルを設けた構造の面照明装置である。応用例2では、多数のセルを隔てるために多数の隔壁部を設けたが、応用例3では一方のガラス基板をプレス成形して多数の樋を形成して、接合部分が隔壁部となるようにしたものである。
Claims (23)
- 質量%で表示して、
SiO2 65%以上、75%以下、
Al2O3 0%以上、 5%未満、
B2O3 0%以上、 5%以下、
Na2O 3%超、 12%未満、
K2O 2%以上、15%以下、
Li2O 0%以上、 5%未満、
Na2O+K2O+Li2O 6%以上、20%以下、
MgO 0%以上、10%以下、
CaO 5%超、 15%以下、
BaO 4%以上、 9%以下、
SrO 0%以上、 1%未満、
ZnO 0%以上、 6%以下、
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 9%超、19%以下、
SrO+BaO+ZnO 4%以上、10%以下、
TiO2 0%以上、0.5%以下、
ZrO2 0%以上、2.5%以下、
SO3 0.05%以上、0.5%以下、および
Fe2O3に換算した全酸化鉄 0.05%以上、0.35%以下、
を含んでなり、
酸化アンチモンおよびCeO2を実質的に含有しないことを特徴とするガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記ガラス組成物が、質量%で表示して、
SiO2 65%以上、75%以下、
Al2O3 0%超、 2%未満、
B2O3 0%以上、 5%以下、
Na2O 4%以上、 9%以下、
K2O 2%以上、10%未満、
Li2O 0%以上、 5%未満、
Na2O+K2O+Li2O 10%以上、19.5%未満、
MgO 0%以上、 6%以下、
CaO 5%超、 12%以下、
BaO 4%以上、 9%以下、
SrO 0%以上、 1%未満、
ZnO 0%以上、 6%以下、
MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 10%以上、19%以下、
SrO+BaO+ZnO 4%以上、10%以下、
TiO2 0%以上、0.5%以下、
ZrO2 0%以上、2.5%以下、
SO3 0.05%以上、0.5%以下、および
Fe2O3に換算した全酸化鉄 0.05%以上、0.35%以下、
を含んでなるガラス組成物。 - 請求項2に記載のガラス組成物において、
前記SiO2が67%以上、72%以下、
前記Li2Oが0%超、3%以下、
前記MgOが0%超、6%以下、および
前記CaOが5%超、10%以下、
であるガラス組成物。 - 請求項3に記載のガラス組成物において、
前記Al2O3が0.5%以上、2%未満、
前記Na2Oが6%以上、9%以下、
前記K2Oが2%以上、9%以下、
前記Li2Oが0.1%以上、1.5%以下、
前記MgOが2%以上、6%以下、
前記CaOが6%以上、10%以下、
前記BaOが4%超、 7%以下、
前記ZnOが0%以上、 6%未満、
前記TiO2が0%以上、0.05%未満、および
前記ZrO2が0%以上、0.5%未満、
であるガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記全酸化鉄が0.1%以上0.25%以下であるガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記全酸化鉄のうちFe2O3に換算したFeOの割合が、前記全酸化鉄の10%〜40%であるガラス組成物。 - 請求項6に記載のガラス組成物において、
前記全酸化鉄のうちFe2O3に換算したFeOの割合が、前記全酸化鉄の15%〜35%であるガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記ZrO2が0%以上、0.2%未満である、ガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記ガラス組成物が、実質的にB2O3を含有しない、ガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記ガラス組成物が、実質的にZnOを含有しない、ガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
前記ガラス組成物を厚み0.7mmとしたとき、波長313nmの光の透過率が60%以下である、ガラス組成物。 - 請求項11に記載のガラス組成物において、
前記ガラス組成物を厚み0.7mmとしたとき、波長313nmの光の透過率が45%以下である、ガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
熱膨張係数が、(89±5)×10-7/℃の範囲にある、ガラス組成物。 - 請求項13に記載のガラス組成物において、
熱膨張係数が、(89±2)×10-7/℃の範囲にある、ガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物において、
軟化点が790℃以下である、ガラス組成物。 - 請求項15に記載のガラス組成物において、
前記軟化点が750℃以下である、ガラス組成物。 - 請求項16に記載のガラス組成物において、
前記軟化点が740℃以下である、ガラス組成物。 - 請求項1に記載のガラス組成物からなり、板状に成形された、ガラス物品。
- 前記成形がフロート法により行われた、請求項18に記載のガラス物品。
- 請求項18に記載のガラス物品であって、照明用ガラス容器に用いられる、ガラス物品。
- 請求項20に記載の照明用ガラス物品であって、前記照明が蛍光灯である、ガラス物品。
- 請求項1に記載のガラス組成物からなり、照明用ガラス容器に用いられる、ガラス物品。
- 請求項22に記載の照明用ガラス物品であって、前記照明が蛍光灯である、ガラス物品。
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