JPWO2008026407A1 - 静電動作装置 - Google Patents

静電動作装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2008026407A1
JPWO2008026407A1 JP2008531999A JP2008531999A JPWO2008026407A1 JP WO2008026407 A1 JPWO2008026407 A1 JP WO2008026407A1 JP 2008531999 A JP2008531999 A JP 2008531999A JP 2008531999 A JP2008531999 A JP 2008531999A JP WO2008026407 A1 JPWO2008026407 A1 JP WO2008026407A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electret film
film
operation device
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008531999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5216590B2 (ja
Inventor
陽子 成瀬
陽子 成瀬
宍田 佳謙
佳謙 宍田
松原 直輝
直輝 松原
本間 運也
運也 本間
栄治 湯浅
栄治 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2008531999A priority Critical patent/JP5216590B2/ja
Publication of JPWO2008026407A1 publication Critical patent/JPWO2008026407A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5216590B2 publication Critical patent/JP5216590B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N1/00Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
    • H02N1/002Electrostatic motors
    • H02N1/006Electrostatic motors of the gap-closing type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G7/00Capacitors in which the capacitance is varied by non-mechanical means; Processes of their manufacture
    • H01G7/02Electrets, i.e. having a permanently-polarised dielectric
    • H01G7/021Electrets, i.e. having a permanently-polarised dielectric having an organic dielectric
    • H01G7/023Electrets, i.e. having a permanently-polarised dielectric having an organic dielectric of macromolecular compounds
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N1/00Electrostatic generators or motors using a solid moving electrostatic charge carrier
    • H02N1/06Influence generators
    • H02N1/08Influence generators with conductive charge carrier, i.e. capacitor machines

Abstract

物理的な衝撃によりエレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化することを抑制することが可能な静電動作装置が得られる。この静電動作装置(静電誘導型発電装置1)は、可動電極(8)と、可動電極(8)と間隔をおいて対向するように形成されるエレクトレット膜(5)と、可動電極(8)とエレクトレット膜(5)とが所定の間隔以上近づくのを抑制するストッパ(401b)とを備える。

Description

本発明は、静電動作装置に関し、特に、エレクトレット膜を備えた静電動作装置に関する。
従来、エレクトレット膜を備えた静電動作装置(静電誘導型発電装置)が特表2005−529574号公報に開示されている。この特表2005−529574号公報に開示された静電誘導型発電装置は、可動電極と、固定電極と、固定電極に形成されたテフロン(登録商標)などの樹脂材料からなる電荷保持材料であるエレクトレット膜とによって構成されている。この静電誘導型発電装置では、可動電極が慣性力を受けて振動することを繰り返すことによって、エレクトレット膜に蓄積された電荷により可動電極に誘導される電荷が変化し、その変化分が電流として出力される。
しかしながら、上記したエレクトレット膜を用いた静電誘導型発電装置では、静電誘導型発電装置が物理的な衝撃を受けて、可動電極とエレクトレット膜とが物理的に接触することによって、エレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化してしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、物理的な衝撃によりエレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化することを抑制することが可能な静電動作装置を提供することである。
この発明の第1の局面による静電動作装置は、第1電極と、第1電極と間隔をおいて対向するように形成されるエレクトレット膜と、第1電極とエレクトレット膜とが所定の間隔以上近づくのを抑制する部材とを備える。
この第1の局面による静電動作装置では、上記のように、第1電極とエレクトレット膜とが所定の間隔以上近づくのを抑制する部材を備えることにより、物理的な衝撃によって第1電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制することができるので、第1電極とエレクトレット膜とが接触することによりエレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、第1電極と間隔をおいて対向するように設けられた、第2電極をさらに備える。このように構成すれば、第1電極と第2電極とを電気的に接続することにより、エレクトレット膜に蓄積される電荷によって、第1電極と第2電極とに静電誘導を引き起こすことができる。この第1電極と第2電極との間の電位差を取り出すことによって、発電を行うことができる。
この場合、好ましくは、部材の第1電極側および第2電極側の一方の表面の端部は、面取りされている。このように構成すれば、部材の第1電極側の表面の端部が滑らかな形状なので、第1電極が振動により移動しているときに、第1電極が部材に接触して引っ掛かるのを抑制することができる。
上記第1電極と第2電極とを備える静電動作装置において、好ましくは、第1電極が形成される第1基板と、第2電極が形成される第2基板とをさらに備え、部材は、第1基板および第2基板の一方の表面上に形成されている。このように構成すれば、容易に、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制することができる。
上記第1電極と第2電極とを備える静電動作装置において、好ましくは、第1電極が形成される第1基板をさらに備え、部材は、第1基板と第2電極との間で、かつ、第1基板および第2電極から間隔をおいた位置に設けてもよい。
上記第1電極と第2電極とを備える静電動作装置において、好ましくは、第1電極および第2電極のうち、エレクトレット膜が形成されていない方の表面上を覆うように形成される保護膜をさらに備える。このように構成すれば、保護膜により、エレクトレット膜と、第1電極および第2電極のうち、エレクトレット膜が形成されていない方とが接触するのを抑制することができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、部材は、第1電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパ、または、第1電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有する。このように構成すれば、部材をストッパとすることにより、容易に、第1電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制することができる。また、部材をスペーサとすることにより、第1電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つことができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、エレクトレット膜に隣接するように設けられ、エレクトレット膜に蓄積された電荷による電界のうちエレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制するためのガード電極をさらに備える。このように構成すれば、エレクトレット膜の主表面に対向しない位置に電界が回りこむのを抑制することができるので、エレクトレット膜の主表面に対向する位置の電位と、エレクトレット膜に対向しない位置の電位との差を大きくすることができる。これにより、第1電極がエレクトレット膜に対向する位置にある場合と、第1電極がエレクトレット膜に対向しない位置にある場合とにおける、静電誘導によって第1電極に蓄積される電荷の量の差を大きくすることができる。その結果、発電量を大きくすることができる。
この場合、好ましくは、第1電極と間隔をおいて対向するように設けられた第2電極をさらに備え、部材は、ガード電極の第1電極側および第2電極側の一方の表面上に積層するように形成されている。このように構成すれば、部材とガード電極とを積層しないで平面的に異なる位置に配置する場合に比べて、部材とガード電極とを配置するための固定基板の表面上の平面領域が小さくなるので、静電動作装置を小型化することができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、第1電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制する部材は、エレクトレット膜に隣接するように設けられ、エレクトレット膜に蓄積された電荷による電界のうちエレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制するためのガード電極として機能する。このように構成すれば、第1電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制する部材がガード電極としても機能するので、部材とガード電極とを別々に形成する場合と異なり、部品点数を減らすことができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、第1電極が形成される第1基板をさらに備え、第1電極は、第1基板に埋め込まれている。このように構成すれば、第1基板の表面に凹凸がない形状になるので、第1電極が振動により移動しているときに、第1電極が部材に接触して引っ掛かるのをより抑制することができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、部材は、エレクトレット膜と、第1電極との間に形成されている。このように構成すれば、容易に、エレクトレット膜と第1電極とが接触するのを抑制するとともに、エレクトレット膜と第1電極との間隔を所定の間隔以上に保つことができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、第1電極が形成される第1基板をさらに備え、第1基板が振動することが可能なように部材によって支持されていてもよい。
上記第1の局面による静電動作装置において、エレクトレット膜が形成される第2基板をさらに備え、第2基板が振動することが可能なように部材によって支持されていてもよい。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、第1電極および第2電極の一方の表面に設けられた溝状の凹部および凸部をさらに備え、エレクトレット膜は、凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている。このように構成すれば、凸部により、第1電極および第2電極の他方とエレクトレット膜とが接触するのを抑制することができるので、エレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、溝状の凹部は、凹部の底面から開口上端部に向かって幅が大きくなるように形成されている。このように構成すれば、凹部の側面が傾斜しているので、第1電極および第2電極の他方が凹部の側面に引っ掛かるのを抑制することができる。
上記エレクトレット膜が凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている静電動作装置において、好ましくは、凸部の表面上には導電層が形成されている。このように構成すれば、導電層により、エレクトレット膜に蓄積された電荷による電界のうちエレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制することができるので、エレクトレット膜の主表面に対向しない位置に電界が回りこむのを抑制することができる。これにより、エレクトレット膜の主表面に対向する位置の電位と、エレクトレット膜に対向しない位置の電位との差を大きくすることができるので、第1電極および第2電極の他方がエレクトレット膜に対向する位置にある場合と、第1電極および第2電極の他方がエレクトレット膜に対向しない位置にある場合とにおける、静電誘導によって第1電極および第2電極の他方に蓄積される電荷の量の差を大きくすることができる。その結果、発電量を大きくすることができる。
上記エレクトレット膜が凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている静電動作装置において、好ましくは、凸部の表面上には、エレクトレット膜よりも絶縁耐圧の小さい絶縁膜が形成されている。このように構成すれば、絶縁膜がエレクトレット膜よりも絶縁耐圧が小さいことにより、エレクトレット膜と絶縁膜とを同時にエレクトレット化を行っても、絶縁膜の方が先に絶縁破壊をおこすので、エレクトレット膜の方がより多くの電荷を蓄積することが可能であり、エレクトレット膜と絶縁膜とに蓄積される電荷の量に差をつけることができる。これにより、エレクトレット膜の表面上の電界の強さと絶縁膜の表面上の電界の強さとを異ならせることができる。
上記エレクトレット膜が凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている静電動作装置において、好ましくは、エレクトレット膜は、凹部の底面に、凹部の深さよりも小さい厚みで形成されている。このように構成すれば、エレクトレット膜が凹部の開口部より突出しないので、エレクトレット膜と第1電極および第2電極の他方とが接触するのを抑制することができる。
上記エレクトレット膜が凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている静電動作装置において、好ましくは、凸部の第1電極側および第2電極側の一方の表面の端部は、丸形形状または面取り形状に形成されている。このように構成すれば、容易に、凸部と第1電極および第2電極の他方とが接触するのを抑制することができる。
上記エレクトレット膜が凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている静電動作装置において、好ましくは、エレクトレット膜の表面上には電荷流出抑制膜が形成されている。このように構成すれば、容易に、エレクトレット膜から電荷が流出するのを抑制することができる。
上記エレクトレット膜が凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている静電動作装置において、好ましくは、溝状の凹部を埋め込むように形成されるエレクトレット膜は、平面的に見て短冊状に形成されている。このように構成すれば、容易に、エレクトレット膜の表面の電界の強さと、エレクトレット膜が形成されない領域の表面の電界の強さとに差を設けることができる。
上記第1の局面による静電動作装置において、好ましくは、部材は、エレクトレット膜の表面上に形成されている。このように構成すれば、エレクトレット膜の周囲に部材を形成する場合と異なり、部材の幅の分、静電動作装置の幅を小さくすることができる。
この場合、好ましくは、部材の少なくとも一部は、エレクトレット膜よりも軟らかい部材により形成されている。このように構成すれば、部材に衝撃が加わっても、部材が変形することにより衝撃が吸収されるので、エレクトレット膜が変形するのを抑制することができる。また、部材を弾力がある部材により形成することにより、部材に衝撃が加わっても、部材が破壊されるのを抑制することができるので、破壊によって発生する部材の断片がエレクトレット膜の表面上に堆積することによる表面電位の低下を抑制することができる。また、部材の断片がエレクトレット膜の表面上に堆積することにより、エレクトレット膜の表面上の電場が妨げられるのを抑制することができる。
上記部材がエレクトレット膜の表面上に形成されている静電動作装置において、好ましくは、部材の表面上に形成される導電層をさらに備える。このように構成すれば、エレクトレット膜にコロナ放電によって電荷を注入する際に、導電層により、部材に電荷が注入されるのを抑制することができる。
上記部材がエレクトレット膜の表面上に形成されている静電動作装置において、好ましくは、部材は、エレクトレット膜が形成されていない側に向かって幅が小さくなるように形成されている。このように構成すれば、第1電極および第2電極の他方と部材とが接触した場合に、部材の幅が変わらない場合と異なり、第1電極および第2電極の他方と部材との摩擦を小さくすることができる。
この発明の第2の局面による静電動作装置は、第1電極と、第1電極と間隔をおいて隣接するように設けられた第2電極と、第1電極および第2電極に対向するように形成されたエレクトレット膜と、第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間に、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパ、または、第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有する部材とを備える。
この第2の局面による静電動作装置では、上記のように、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパとしての部材を備えることにより、物理的な衝撃によって第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制することができるので、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触することによりエレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。また、第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての部材を備えることによって、第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つことができるので、発電量を安定させることができる。
この発明の第3の局面による静電動作装置は、第1電極と、第1電極と間隔をおいて隣接するように設けられた第2電極と、第1電極および第2電極に対向するとともに、凸部および凹部が設けられる基板と、基板に設けられる凹部の底面を埋め込むように形成されたエレクトレット膜とを備え、基板に設けられる凸部は、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパ、または、第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有する。
この第3の局面による静電動作装置では、上記のように、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制するように基板の凸部がストッパとしての機能を有することにより、物理的な衝撃によって第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触するのを抑制することができるので、第1電極および第2電極とエレクトレット膜とが接触することによりエレクトレット膜に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。また、基板の凸部が第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有することによって、第1電極および第2電極とエレクトレット膜との間隔を一定に保つことができるので、発電量を安定させることができる。
本発明の第1実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図1の100−100線に沿った断面図である。 図1の110−110線に沿った断面図である。 本発明の第2実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第3実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図5の120−120線に沿った断面図である。 図5の130−130線に沿った断面図である。 本発明の第4実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第5実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第6実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第7実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図11の140−140線に沿った断面図である。 図11の150−150線に沿った断面図である。 本発明の第7実施形態による静電誘導型発電装置の発電動作を説明するための断面図である。 本発明の第8実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 第8実施形態によるガード電極の効果を確認するための電磁界シミュレーションの条件を表す図である。 エレクトレット膜に蓄積した電荷による電気力線を表す図である。 本発明の第9実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第10実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第11実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第12実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第13実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図22の160−160線に沿った断面図である。 図22の170−170線に沿った断面図である。 本発明の第14実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第15実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第16実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第17実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第18実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第19実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第20実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第21実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第22実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第23実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第24実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第25実施形態による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第26実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第27実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第28実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図39の180−180線に沿った断面図である。 本発明の第29実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第30実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第31実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第31実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図43の190−190線に沿った断面図である。 本発明の第32実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図46の200−200線に沿った断面図である。 本発明の第33実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 図48の210−210線に沿った断面図である。 本発明の第34実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第35実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第36実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第37実施形態による可動電極部の断面図である。 本発明の第38実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第39実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第40実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第41実施形態による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第15実施形態の変形例による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第38実施形態の変形例による静電誘導型発電装置の断面図である。 本発明の第17実施形態の変形例による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。 本発明の第7実施形態〜第12実施形態の変形例による静電誘導型発電装置の固定電極部の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、第1実施形態による静電誘導型発電装置1の構造について説明する。なお、第1実施形態では、静電動作装置の一例である静電誘導型発電装置1に本発明を適用した場合について説明する。
この第1実施形態による静電誘導型発電装置1は、図1に示すように、固定電極部2と、可動電極部3とによって構成されている。以下、詳細に説明する。
図1に示すように、固定電極部2では、シリコンからなる固定電極4の表面上に、溝状の凹部401aが形成されているとともに、後述する可動電極8とエレクトレット膜5とが接触するのを抑制するための凸部401bが形成されている。なお、固定電極4は、本発明の「第2電極」の一例である。また、凸部401bは、本発明の「部材」の一例である。ここで、第1実施形態では、凸部401bは、可動電極8とエレクトレット膜5とが接触するのを抑制するストッパとしての機能を有する。また、溝状の凹部401aは、図2に示すように、矩形状に形成されている。また、溝状の凹部401aの底面を埋め込むように、PTFEなどの有機材料や、シリコン酸化膜からなる約0.1μm〜約50μmの厚みを有する矩形状のエレクトレット膜5が形成されている。また、エレクトレット膜5の上面上に、櫛歯状の導電層6が形成されている。
また、図1に示すように、可動電極部3では、石英からなる可動基板7の表面上に、エレクトレット膜5と対向するように可動電極8が形成されている。なお、可動電極8は、本発明の「第1電極」の一例である。なお、図3に示すように、可動電極8は、櫛歯状に形成されている。
次に、図1を用いて、本発明の第1実施形態による静電誘導型発電装置1の発電動作について説明する。
図1に示すように、静電誘導型発電装置1に振動が加わらない状態では、エレクトレット膜5と可動電極8とが間隔をおいて対向するように配置される。ここで、エレクトレット膜5の表面には正電荷または負電荷が蓄積している。また、可動電極8には、エレクトレット膜5の可動電極8側に蓄積された電荷と反対の電荷が静電誘導によって引き起こされている。
次に、静電誘導型発電装置1に水平方向(X方向)の振動が加わり、可動電極8がX方向に移動することにより、可動電極8は、図1に示すエレクトレット膜5と対向する位置から、導電層6と対向する位置に移動する。これにより、可動電極8に及ぶ静電気力が小さくなるので、可動電極8に誘導される電荷の量は減少する。この後、静電誘導型発電装置1が水平方向(X方向)に振動することにより、図1に示すエレクトレット膜5と可動電極8とが対向する位置になったときには、可動電極8に誘導される電荷の量は増加する。この可動電極8に誘導される電荷の変化量を電流として取り出すことにより、静電誘導型発電装置1は発電を行うことが可能となる。
第1実施形態では、上記のように、可動電極8とエレクトレット膜5とが接触するのを抑制するための凸部401bを備えることにより、物理的な衝撃によって可動電極8が図1に示すZ方向(垂直方向)に移動して可動電極8とエレクトレット膜5とが接触するのを抑制することができるので、可動電極8とエレクトレット膜5とが接触することによりエレクトレット膜5に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。また、固定電極4と凸部401bとが一体的に形成されていることにより、固定電極4と凸部401bとの間の密着性がよいので、振動時に可動電極8とエレクトレット膜5との接触による力が凸部401bにかかっても、固定電極4と凸部401bとが剥がれるのを抑制することができる。また、また、固定電極4と凸部401bとが一体的に形成されていることにより、固定電極4と凸部401bとを別の部材で形成する場合と異なり、部品点数を減らすことができる。
(第2実施形態)
図4を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、凸部401bが可動基板7に接触している静電誘導型発電装置1aについて説明する。
この第2実施形態による静電誘導型発電装置1aでは、図4に示すように、固定電極4に設けられる凸部401bは、可動基板7に接触するように構成されている。ここで、第2実施形態では、凸部401bは、可動電極8とエレクトレット膜5とが接触するのを抑制するストッパとしての機能を有するとともに、可動電極8とエレクトレット膜5との間隔を一定に保つスペーサとしての機能も有する。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
また、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図5〜図7を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、エレクトレット膜5aの表面上にストッパ膜9が形成されている静電誘導型発電装置1bについて説明する。
この第3実施形態による固定電極部2aでは、図5に示すように、固定電極4aの表面上に、エレクトレット膜5aが形成されている。なお、固定電極4aは、本発明の「第2電極」の一例である。また、図5および図6に示すように、エレクトレット膜5aの表面上には、短冊状の導電層6aが形成されている。ここで第3実施形態では、導電層6aと隣接するように、エレクトレット膜5aよりも軟らかいプラズマシリコン酸化膜やプラズマシリコン窒化膜などの絶縁膜、基材と粘着材から構成されるテープ、導電体、および、これらの組み合わせからなるストッパ膜9が形成されている。なお、ストッパ膜9は、本発明の「部材」の一例である。また、ストッパ膜9の高さは、導電層6aの高さよりも高くなるように形成されている。なお、エレクトレット膜5aの表面上には、MSQからなる電荷流出抑制膜が形成されていてもよい。
また、図5および図7に示すように、可動基板7の表面上には、可動電極8aが形成されている。なお、可動電極8aは、図7に示すように、短冊状に形成されている。
また、図5に示すように、第3実施形態の静電誘導型発電装置1bでは、固定電極4aと可動電極8aとがY方向に相対的に移動することにより発電が行われる。
第3実施形態では、上記のように、ストッパ膜9を、エレクトレット膜5aの表面上に形成することにより、エレクトレット膜5aの周囲にストッパ膜9を形成する場合と異なり、ストッパ膜9の幅の分、静電誘導型発電装置1bの幅を小さくすることができる。また、ストッパ膜9をエレクトレット膜5aよりも軟らかい(ヤング率の低い)プラズマ酸化膜やプラズマ窒化膜などの絶縁膜や基材と粘着材から構成されるテープから形成することにより、ストッパ膜9に衝撃が加わっても、ストッパ膜9が変形することにより衝撃が吸収されるので、エレクトレット膜5aが変形するのを抑制することができる。また、ストッパ膜9を弾力がある部材により形成することにより、ストッパ膜9に衝撃が加わっても、ストッパ膜9が破壊されるのを抑制することができるので、破壊によって発生するストッパ膜9の断片がエレクトレット膜5aの表面上に堆積することによる表面電位の低下を抑制することができる。また、ストッパ膜9の断片がエレクトレット膜5aの表面上に堆積することにより、エレクトレット膜5aの表面上の電場が妨げられるのを抑制することができる。
(第4実施形態)
図8を参照して、この第4実施形態では、上記第3実施形態と異なり、ストッパ膜9が可動基板7に接触している静電誘導型発電装置1cについて説明する。
この第4実施形態による静電誘導型発電装置1cでは、図8に示すように、エレクトレット膜5aの表面上に設けられるストッパ膜9は、可動基板7に接触するように構成されている。なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
また、第4実施形態の効果は、上記第3実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図9を参照して、この第5実施形態では、上記第3実施形態と異なり、ストッパ膜9の表面上に導電層10が形成されている固定電極部2bについて説明する。
この第5実施形態による固定電極部2bでは、図9に示すように、ストッパ膜9の表面上に導電層10が形成されている。なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
第5実施形態では、上記のように、ストッパ膜9の表面上に導電層10が形成されていることによって、エレクトレット膜5aにコロナ放電によって電荷を注入する際に、導電層10により、ストッパ膜9に電荷が注入されるのを抑制することができる。これにより、ストッパ膜9によって可動電極8aにおよぼす静電気力を抑制することができる。
(第6実施形態)
図10を参照して、この第6実施形態では、上記第3実施形態と異なり、ストッパ膜9aが、可動電極8a側に向かって幅が小さくなるように形成されている固定電極部2cについて説明する。
この第6実施形態による固定電極部2cでは、図10に示すように、ストッパ膜9aが、可動電極8a(図5参照)側に向かって幅が小さくなるように形成されている。なお、ストッパ膜9aは、本発明の「部材」の一例である。なお、第6実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
第6実施形態では、上記のように、ストッパ膜9aを、可動電極8a側に向かって幅が小さくなるように形成することによって、可動電極8aとストッパ膜9aとが接触した場合に、ストッパ膜9(図5参照)の幅が変わらない場合と異なり、可動電極8aとストッパ膜9aとの摩擦を小さくすることができる。
(第7実施形態)
図11〜図13を参照して、第7実施形態による静電誘導型発電装置1dの構造について説明する。
この第7実施形態による静電誘導型発電装置1dは、図11に示すように、ガラスからなる固定基板11と、ガラスからなる可動基板21と、シリコンからなる柱部31とによって構成されている。また、可動基板21は、図13に示すように、ばね部22を介して枠部23に取り付けられている。また、固定基板11の上面上には柱部31が形成され、柱部31の上面上には枠部23が固定されている。以下、詳細に説明する。
図11および図12に示すように、約0.5mmの厚みを有するガラスからなる固定基板11の上面上には、約1μmの厚みと約100μmの幅W1を有するAuまたはAlからなる櫛歯状の固定電極12が形成されている。なお、固定電極12は、本発明の「第2電極」の一例である。また、固定電極11の上面上に積層するように、約1μmの厚みと約100μmの幅W1を有するテフロン(登録商標)からなる櫛歯状のエレクトレット膜13が形成されている。また、エレクトレット膜13は、コロナ放電によって電荷が注入されて約1000Vの電位に調整されている。
ここで、第7実施形態では、固定基板11の上面上には、固定電極12に隣接するように、固定電極12と約10μmの間隔Dを隔てて、約20μmの厚みと約100μmの幅W2を有するシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜からなる櫛歯状のストッパ膜14が形成されている。なお、ストッパ膜14は、本発明の「部材」の一例である。すなわち、ストッパ膜14は、振動により後述する可動電極24がエレクトレット膜13に近づいたときに、可動電極24とエレクトレット膜13とが接触しない程度の厚みを有するように形成されている。
また、エレクトレット膜13および固定電極12は、ストッパ膜14と互いの櫛歯状の歯の部分が重ならないように間隔をおいて対向するように形成されている。また、柱部31は、固定基板11および枠部23の周縁部に沿って形成されている。
また、図11に示すように、約0.5mmの厚みを有するガラスからなる可動基板21の下面上には、約0.5μmの厚みと約100μmの幅を有するAuまたはAlからなる可動電極24が形成されている。なお、可動電極24は、本発明の「第1電極」の一例である。また、固定基板11と可動基板21とは、柱部31により約30μmの間隔を隔てて対向するように設置されている。
また、図13に示すように、可動電極24は、図12に示したエレクトレット膜13および固定電極12と同じ櫛歯状を有する。また、図11に示すように、エレクトレット膜13と、可動電極24とは、静電誘導型発電装置1dに振動が加わらない状態において、対向するように配置されている。
次に、図11および図14を用いて、本発明の第7実施形態による静電誘導型発電装置1dの発電動作について説明する。
図11に示すように、静電誘導型発電装置1dに振動が加わらない状態では、エレクトレット膜13と可動電極24とが間隔をおいて対向するように配置される。ここで、エレクトレット膜13の表面には正電荷または負電荷が蓄積している。また、可動電極24には、エレクトレット膜13の可動電極24側に蓄積された電荷と反対の電荷が静電誘導によって引き起こされ、蓄積されている。
次に、図14に示すように、静電誘導型発電装置1dに水平方向(X方向)の振動が加わり、可動電極24がX方向に移動することにより、可動電極24は、図11に示すエレクトレット膜13と対向する位置から、図14に示すストッパ膜14と対向する位置に移動する。図11に示すエレクトレット膜13と対向する位置より、図14に示すストッパ膜14と対向する位置の方が、可動電極24に対するエレクトレット膜13に蓄積された電荷による電界の影響が小さいので、可動電極24に蓄積される電荷の量は減少する。その後、ばね部22によって可動電極24は、図11に示す状態に戻されることによりエレクトレット膜13と対向し、可動電極24に蓄積される電荷の量が増大する。さらに、慣性力により可動電極24は、図14に示すX方向と反対の方向に移動することにより、ストッパ膜14と対向し、可動電極24に蓄積される電荷の量は減少する。このように、左右(水平方向)の振動を繰り返すことにより引き起こされる、可動電極24に蓄積される電荷の量の変化を、固定電極12と可動電極24とに接続された図示しない配線により交流電流として取り出すことにより発電が行われる。なお、図14では、可動電極24の動作範囲は、対向するエレクトレット膜13に隣接するストッパ膜14まで動くように示されているが、2つ隣のストッパ膜14まで可動するように構成してもよい。
第7実施形態では、上記のように、可動電極24とエレクトレット膜13とが接触するのを抑制するストッパ膜14を備えることにより、物理的な衝撃によって可動電極24が図14に示すZ方向(垂直方向)に移動して可動電極24とエレクトレット膜13とが接触するのを抑制することができるので、可動電極24とエレクトレット膜13とが接触することによりエレクトレット膜13に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
(第8実施形態)
図15を参照して、この第8実施形態では、上記第7実施形態と異なり、固定基板11の上面上にガード電極15を形成した静電誘導型発電装置1eについて説明する。
この第8実施形態による静電誘導型発電装置1eでは、図15に示すように、固定基板11の上面上には、固定電極12と、固定電極12上に形成されたエレクトレット膜13とに隣接するように、約20μmの厚みと約100μmの幅を有するCu、AuまたはAlからなるガード電極15が形成されている。このガード電極15は、エレクトレット膜13に蓄積された電荷による電界のうちエレクトレット膜13の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制する機能を有する。より具体的には、ガード電極15の存在により、エレクトレット膜13に蓄積された電荷による電界が、ストッパ膜14上の周辺に回りこむことが抑制されるので、可動電極24の位置が変化したときの可動電極24に蓄積される電荷の容量の変化を大きくすることが可能となる。なお、この点は後述する本願発明者によるシミュレーションにより確認済みである。また、ガード電極15の電位は0Vに調整されている。また、ガード電極15の上面上には、約1μmの厚みを有するストッパ膜14aが積層するように形成されている。なお、ストッパ膜14aは、本発明の「部材」の一例である。また、ストッパ膜14aの上面の高さは、少なくとも、振動によってエレクトレット膜13と可動電極24とが接触するのを抑制できる程度の高さに形成されている。第8実施形態のその他の構成は、第7実施形態と同じである。
第8実施形態では、上記のように、エレクトレット膜13に蓄積された電荷による電界のうちエレクトレット膜13の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制するためのガード電極15をエレクトレット膜13に隣接するように設けることによって、エレクトレット膜13の主表面に対向しない位置に電界が回りこむのを抑制することができるので、エレクトレット膜13の主表面に対向する位置の電位と、エレクトレット膜13に対向しない位置の電位との差を大きくすることができる。これにより、可動電極24がエレクトレット膜13に対向する位置にある場合と、可動電極24がエレクトレット膜13に対向しない位置にある場合とにおける、静電誘導によって可動電極24に蓄積される電荷の量の差を大きくすることができる。その結果、発電量を大きくすることができる。
また、第8実施形態では、上記のように、ストッパ膜14aを、ガード電極15の可動電極24側の表面上に積層するように形成することによって、ストッパ膜14aとガード電極15とを積層しないで平面的に異なる位置に配置する場合に比べて、ストッパ膜14aとガード電極15とを配置するための固定基板11の上面上の平面領域が小さくなるので、静電誘導型発電装置1eを小型化することが可能となる。
なお、第8実施形態のその他の効果は、上記第7実施形態と同様である。
次に、図16および図17を参照して、上記した第8実施形態のガード電極の効果を確認するために行ったシミュレーションについて説明する。このシミュレーションでは、図16に示すように、比誘電率εが4の絶縁膜(ガラスを想定)上に、1μmの厚みと100μmの幅とを有し、1000Vの電位に調整されたエレクトレット膜が形成されていると仮定した。また、エレクトレット膜と10μmの間隔を隔てて約100μmの幅を有するガード電極がエレクトレット膜に隣接して形成されていると仮定した。なお、ガード電極の厚みは、1μm、10μm、20μmおよび40μmの4種類を想定した。また、ガード電極の電位は0Vに調整されている。なお、絶縁膜、エレクトレット膜およびガード電極の間の空間には比誘電率εが1の空気が満たされていると仮定した。そして、エレクトレット膜に蓄積された電荷による各地点における電位の分布を、電磁界シミュレーションにより求めた。具体的には、図16に示す、ガード電極から間隔をおいたガード電極上のA点、および、エレクトレット膜から間隔をおいたエレクトレット膜上のB点の電位差を、ガード電極の厚みが1μm、10μm、20μmおよび40μmの場合についてそれぞれ求めた。表1には、この実験の結果が示されている。
Figure 2008026407
上記表1から、ガード電極の厚みを大きくするにしたがって、A点とB点の電位差が大きくなることが分かる。これは、ガード電極の厚みを大きくするほど、エレクトレット膜に蓄積された電荷による電界がエレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制し、A点に電界が回り込むのを抑制していることを示している。その結果、A点とB点の電位差が大きくなっている。これは、次のような理由によると考えられる。すなわち、図17の上図に示すように、ガード電極がない状態では、電気力線はエレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の以外の方向にも広がる。しかし、図17の下図に示すように、ガード電極をエレクトレット膜に隣接するように形成した場合では、ガード電極によって電気力線の方向が、可動電極に対向する方向に揃えられるために、図16のA点に電気力線が回り込むのが抑制されていると考えられる。その結果、ガード電極を形成した場合は、図16に示すA点とB点の電位差が大きくなると考えられる。
(第9実施形態)
図18を参照して、この第9実施形態では、上記第8実施形態と異なり、固定電極12とガード電極15aとを同じ厚みで、かつ、同じ材料により形成した静電誘導型発電装置1fについて説明する。
この第9実施形態による静電誘導型発電装置1fでは、図18に示すように、固定基板11の上面上には、約1μmの厚みを有する固定電極12と、固定電極12上に形成されたエレクトレット膜13とに隣接するように、固定電極12と同じ約1μmの厚みを有するガード電極15aが形成されている。また、固定電極12とガード電極15aとは、同じ材料(たとえばAlまたはAu)で形成されている。これにより、固定電極12とガード電極15aとを同時に形成することができるので、静電誘導型発電装置1bを形成する工程を短縮することが可能となる。また、ガード電極15aの上面上には、約20μmの厚みを有するストッパ膜14bが形成されている。なお、ストッパ膜14bは、本発明の「部材」の一例である。また、ストッパ膜14bの上面の高さは、エレクトレット膜13と可動電極24とが振動によって接触するのを抑制できる程度の高さに形成されている。また、ガード電極の電位は0Vに調整されている。その他の構成は、第7実施形態と同じである。
なお、第9実施形態の効果は、上記第7実施形態および第8実施形態と同様である。
(第10実施形態)
図19を参照して、この第10実施形態では、上記第8実施形態と異なり、ストッパ膜14cの可動電極24側の表面の端部が面取りされている静電誘導型発電装置1gについて説明する。
この第10実施形態による静電誘導型発電装置1gでは、図10に示すように、固定基板11の上面上には、約20μmの厚みを有するガード電極15が形成されている。また、ガード電極15の上面上には、約1μmの厚みを有するストッパ膜14cが形成されている。なお、ストッパ膜14cは、本発明の「部材」の一例である。ここで、第10実施形態では、ストッパ膜14cの可動電極24側の表面の端部は、面取りされている。なお、ストッパ膜14cの上面の高さは、エレクトレット膜13と可動電極24とが振動によって接触するのを抑制できる程度の高さに形成されている。その他の構成は、第7実施形態と同じである。
第10実施形態では、上記のように、ストッパ膜14cの可動電極24側の表面の端部を面取りすることによって、ストッパ膜14cの可動電極24側の表面の端部が滑らかな形状なので、可動電極24が振動により移動しているときに、ストッパ膜14cと可動電極24とが接触して、引っ掛かるのを抑制することができる。
なお、第10実施形態のその他の効果は、上記第7実施形態および第8実施形態と同様である。
(第11実施形態)
図20を参照して、この第11実施形態では、上記第10実施形態と異なり、可動電極24aは、可動基板21aに埋め込まれるように形成されている静電誘導型発電装置1hについて説明する。
この第11実施形態による静電誘導型発電装置1hでは、図20に示すように、可動電極24aは、可動基板21aに埋め込まれるように形成されている。なお、可動基板21aは、本発明の「第1基板」の一例である。また、可動電極24aは、本発明の「第1電極」の一例である。また、ストッパ膜14cとガード電極15との厚みは、ストッパ膜14cとガード電極15とを積層したときの合計厚みが固定電極12とエレクトレット膜13とを積層したときの合計厚みよりも大きくなるように形成されている。その他の構成は、第10実施形態と同じである。
第11実施形態では、上記のように、可動電極24aを、可動基板21aに埋め込むように構成することによって、可動基板21aの表面に凹凸がない形状になるので、可動電極24aが振動により移動しているときに、可動電極24aがストッパ膜14cと接触して引っ掛かるのをより抑制することができる。
なお、第11実施形態のその他の効果は、上記第7実施形態および第8実施形態と同様である。
(第12実施形態)
図21を参照して、この第12実施形態では、上記第7実施形態〜第11実施形態と異なり、可動基板21bは、Z方向に振動する静電誘導型発電装置1iについて説明する。
この第12実施形態による静電誘導型発電装置1iでは、図21に示すように、可動基板21bの上面上にばね部22aが形成されており、可動基板21bがZ方向に振動することにより発電が行われる。上記第7実施形態〜第11実施形態では、可動電極24および24aとエレクトレット膜13とが対向する面積を変化させることによって発電が行われるのに対して、第12実施形態では、可動電極24とエレクトレット膜13との距離を変化させることによって発電が行われている。なお、その他の構成は、第7実施形態と同じである。
なお、第12実施形態の効果は、上記第7実施形態と同様である。
(第13実施形態)
図22〜図24を参照して、この第13実施形態では、上記第1実施形態〜第12実施形態と異なり、エレクトレット膜43が凹部421の底面を埋め込むように形成されている静電誘導型発電装置1jについて説明する。
この第13実施形態による静電誘導型発電装置1jは、図22に示すように、固定電極部2dと、可動電極部3bと、固定電極部2dおよび可動電極部3bに接続される回路71とによって構成されている。以下、詳細に説明する。
図22に示すように、第13実施形態では、固定電極部2dのシリコンからなる固定電極41の表面上に、シリコン窒化膜からなるストッパ膜42が形成されている。なお、固定電極41は、本発明の「第2電極」の一例である。また、ストッパ膜42は、本発明の「部材」の一例である。また、ストッパ膜42は、固定電極41の表面上に凸状に形成されている。また、ストッパ膜42は、本発明の「凸部」の一例でもある。また、図23に示すように、ストッパ膜42は、平面的に見て短冊状の貫通穴を有している。この貫通穴と固定電極41の表面とによって、溝状の凹部421が形成されている。なお、凹部421は、約10μm〜約1000μmの幅W4を有するとともに、約0.1μm〜約100μmの深さD1を有する。ここで、第13実施形態では、溝状の凹部421の底面(固定電極41のストッパ膜42が形成されない表面)を埋め込むように、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの有機材料や、シリコン酸化膜からなる約0.1μm〜約50μmの厚みを有する櫛歯状のエレクトレット膜43が形成されている。なお、ストッパ膜42とエレクトレット膜43とにより、固定電極41の後述する可動電極62と対向する表面上が覆われているので、コロナ放電によりエレクトレット膜43の可動電極62と対向する表面側から電荷を注入する際に、注入される電荷が接地(図示せず)されている固定電極41を介して流出するのを抑制することが可能となる。その結果、エレクトレット膜43の表面電位にバラツキが生じるのを抑制することが可能となる。
また、図22に示すように、固定電極部2dと間隔をおいて、可動電極部3bが配置されている。可動電極部3bでは、石英からなる可動基板61の表面上に、アルミニウムやチタンなどからなる可動電極62が形成されている。なお、可動電極62は、本発明の「第1電極」の一例である。また、可動電極62は、図24に示すように、櫛歯状に形成されている。
また、図22に示すように、固定電極41と可動電極62とには、配線72を介して回路71が電気的に接続されている。
次に、図22を用いて、本発明の第13実施形態による静電誘導型発電装置1jの発電動作について説明する。
図22に示すように、静電誘導型発電装置1jに振動が加わらない状態では、ストッパ膜42と可動電極62とが間隔をおいて対向するように配置される。次に、静電誘導型発電装置1jに水平方向(X方向)の一方の方向に振動が加わることにより、エレクトレット膜43と可動電極62とが間隔をおいて対向するように配置される。ここで、エレクトレット膜43の表面には正電荷または負電荷が蓄積されており、可動電極62には、エレクトレット膜43の可動電極62側に蓄積された電荷と反対の電荷が静電誘導によって引き起こされている。
次に、静電誘導型発電装置1jがX方向の他方の方向に移動することにより、図22に示すように、ストッパ膜42と可動電極62とが対向する。これにより、可動電極62に誘導される電荷の量が変化する。この電荷の量の変化を、固定電極41と可動電極62とに配線72を介して接続された回路71により取り出すことによって発電が行われる。
第13実施形態では、上記のように、ストッパ膜42と、固定電極41の表面上に設けられた溝状の凹部421とを備え、エレクトレット膜43を凹部421の底面を埋め込むように形成することによって、ストッパ膜42により、物理的な衝撃によって可動電極62が図22に示すZ方向(垂直方向)に移動して可動電極62とエレクトレット膜43とが接触するのを抑制することができるので、可動電極62とエレクトレット膜43とが接触することによりエレクトレット膜43に蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
(第14実施形態)
図25を参照して、この第14実施形態では、上記第13実施形態と異なり、ストッパ膜42の表面上に導電層44が形成されている固定電極部2eについて説明する。
この第14実施形態による固定電極部2eでは、図25に示すように、ストッパ膜42の表面上に導電層44が形成されている。なお、第14実施形態のその他の構成は、上記第13実施形態と同様である。
第14実施形態では、上記のように、ストッパ膜42の表面上に導電層44を形成することによって、エレクトレット膜43に蓄積された電荷による電界のうちエレクトレット膜43の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制することができるので、エレクトレット膜43の主表面に対向しない位置に電界が回りこむのを抑制することができる。これにより、エレクトレット膜43の主表面に対向する位置の電位と、エレクトレット膜43に対向しない位置の電位との差を大きくすることができるので、可動電極62(図22参照)がエレクトレット膜43に対向する位置にある場合と、可動電極62がエレクトレット膜43に対向しない位置にある場合とにおける、静電誘導によって可動電極62に誘導される電荷の量の差を大きくすることができる。その結果、発電量を大きくすることができる。
(第15実施形態)
図26を参照して、この第15実施形態では、上記第13実施形態と異なり、固定電極41aの表面上に溝状の凹部411aと凸部412aとが形成されている固定電極部2fについて説明する。
この第15実施形態による固定電極部2fでは、図26に示すように、固定電極41aの表面上に溝状の凹部411aと凸部412aとが形成されている。なお、固定電極41aは、本発明の「第2電極」の一例である。また、凹部411aは、約10μm〜約1000μmの幅W4を有するとともに、約0.1μm〜約100μmの深さD1を有する。なお、溝状の凹部411aは、図23に示す第7実施形態と同様に、平面的に見て短冊状になるように形成されている。ここで、第15実施形態では、溝状の凹部411aの底面を埋め込むように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなる凹部411aの深さD1よりも小さい約0.1μm〜約50μmの厚みを有するエレクトレット膜43aが形成されている。
なお、第15実施形態のその他の構成は、上記第13実施形態と同様である。
第15実施形態では、上記のように、固定電極41aの表面に設けられた溝状の凹部411aと凸部412aとを備え、エレクトレット膜43aを凹部411aの底面を埋め込むように形成することによって、凸部412aにより、物理的な衝撃によって可動電極62が図22に示すZ方向(垂直方向)に移動して可動電極62とエレクトレット膜43aとが接触するのを抑制することができるので、可動電極62とエレクトレット膜43aとが接触することによりエレクトレット膜43aに蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。また、エレクトレット膜43aを固定電極41aの表面に設けられた凹部411aの底面を埋め込むように形成することによって、固定電極41aに複数のエレクトレット膜43aを形成し、固定電極41aを劈開により個々の固定電極41aに分離する場合、エレクトレット膜43aを固定電極41aの表面上の全面に形成する場合と異なり、エレクトレット膜43aが劈開により分離されることはないので、エレクトレット膜43aの劈開面から電荷が流出するのを抑制することができる。これにより、エレクトレット膜43aの表面電位が低下するのを抑制することができる。
(第16実施形態)
図27を参照して、この第16実施形態では、上記第15実施形態と異なり、エレクトレット膜43bが溝状の凹部411aの側面上にも形成されている固定電極部2gについて説明する。
この第16実施形態による固定電極部2gでは、図27に示すように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなるエレクトレット膜43bが溝状の凹部411aの底面を埋め込むように形成されているとともに、溝状の凹部411aの側面上にも形成されている。これにより、エレクトレット膜43bが溝状の凹部411aの側面上にも形成されている分、電荷を多く蓄積することが可能になるので、エレクトレット膜43bに蓄積できる電荷の量を多くすることが可能となる。その結果、発電量を大きくすることが可能となる。
なお、第16実施形態のその他の構成は、上記第15実施形態と同様である。
(第17実施形態)
図28を参照して、この第17実施形態では、上記第16実施形態と異なり、凸部412aの表面上にストッパ膜45aが形成されている固定電極部2hについて説明する。
この第17実施形態による固定電極部2hでは、図28に示すように、凸部412aの表面上に、エレクトレット膜43bよりも絶縁耐圧の小さい絶縁膜からなるストッパ膜45aが形成されている。なお、ストッパ膜45aは、本発明の「部材」の一例である。また、図28に示すエレクトレット膜45bは、溝状の凹部411aの内側に形成されているが、エレクトレット膜45bの端部がストッパ膜45aと凸部412aとの間に食い込むように形成されていてもよい。このとき、ストッパ膜45aの端部は、上方に反った形状となる。
なお、第17実施形態のその他の構成は、上記第16実施形態と同様である。
第17実施形態では、上記のように、凸部412aの表面上にエレクトレット膜43bよりも絶縁耐圧の小さいストッパ膜45aを形成することによって、ストッパ膜45aがエレクトレット膜43bよりも絶縁耐圧が小さいことにより、エレクトレット膜43bとストッパ膜45aとを同時にエレクトレット化を行っても、ストッパ膜45aの方が先に絶縁破壊をおこすので、エレクトレット膜43bの方がより多くの電荷を蓄積することが可能であり、エレクトレット膜43bとストッパ膜45aとに蓄積される電荷の量に差をつけることができる。これにより、エレクトレット膜43bの表面上の電界の強さとストッパ膜45aの表面上の電界の強さとを異ならせることができる。また、凸部412aの表面上にストッパ膜45aを形成することによって、容易に、可動電極62(図22参照)とエレクトレット膜43bとが接触するのを抑制することができる。
(第18実施形態)
図29を参照して、この第18実施形態では、上記第17実施形態と異なり、固定電極部2iの表面上に電荷流出抑制膜46が形成されている固定電極部2iについて説明する。
この第18実施形態による固定電極部2iでは、図29に示すように、固定電極部2iの表面上に、MSQ(Methyl Silses Quioxane:メチルシルセスキオキサン)からなる電荷流出抑制膜46が形成されている。これにより、エレクトレット膜43bから電荷が流出するのを抑制することが可能となる。また、エレクトレット膜43bは、凹部411aの底面上と側面上とに形成されており、エレクトレット膜43bは、中央部が窪んだ形状をしている。また、エレクトレット膜43bの中央部上に形成される電荷流出抑制膜46も同様に窪んだ形状をしている。これにより、ストッパ膜45a上に形成される電荷流出抑制膜46が磨耗などによって劣化した場合でも、エレクトレット膜43bの中央部上に形成される電荷流出抑制膜46は劣化するのが抑制される。その結果、エレクトレット膜43bの寿命を延ばすことが可能となる。
なお、第18実施形態のその他の構成は、上記第17実施形態と同様である。
(第19実施形態)
図30を参照して、この第19実施形態では、上記第17実施形態と異なり、エレクトレット膜43cがストッパ膜45aの側面にも形成されている固定電極部2jについて説明する。
この第19実施形態による固定電極部2jでは、図30に示すように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなるエレクトレット膜43cが溝状の凹部411aの底面を埋め込むように形成されているとともに、溝状の凹部411aの側面上およびストッパ膜45aの側面上にも形成されている。エレクトレット膜43cがストッパ膜45aの側面上にも形成されている分、エレクトレット膜43cに蓄積する電荷を大きくすることが可能となる。
なお、第19実施形態のその他の構成は、上記第17実施形態と同様である。
(第20実施形態)
図31を参照して、この第20実施形態では、上記第19実施形態と異なり、エレクトレット膜43dが、凹部411aを埋め込むように形成されている固定電極部2kについて説明する。
この第20実施形態による固定電極部2kでは、図31に示すように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなるエレクトレット膜43dが、凹部411aを埋め込むように形成されている。
なお、第20実施形態のその他の構成は、上記第17実施形態と同様である。
また、第20実施形態の効果は、上記第17実施形態と同様である。
(第21実施形態)
図32を参照して、この第21実施形態では、上記第15実施形態〜第20実施形態と異なり、凹部411bが、凹部411bの底面から開口上端部に向かって幅が大きくなるように形成されている固定電極部2lについて説明する。
この第21実施形態による固定電極部2lでは、図32に示すように、固定電極41bの表面上に溝状の凹部411bと凸部412bとが形成されている。なお、固定電極41bは、本発明の「第2電極」の一例である。また、凸部412bは、本発明の「部材」の一例である。また、凹部411bは、約10μm〜約1000μmの幅W5を有するとともに、約0.1μm〜約100μmの深さD3を有する。ここで、第21実施形態では、凹部411bは、凹部411bの底面から開口上端部に向かって幅が大きくなるように形成されている。また、溝状の凹部411bは、図23に示す第13実施形態と同様に、平面的に見て短冊状になるように形成されている。また、溝状の凹部411bには、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなるエレクトレット膜43eが、凹部411bの底面に、凹部411bの深さD3よりも小さい約0.1μm〜約50μmの厚みD4で形成されている。
なお、第21実施形態のその他の構成は、上記第13実施形態と同様である。
第21実施形態では、上記のように、凹部411bを凹部411bの底面から開口上端部に向かって幅が大きくなるように形成することによって、凹部411bの側面近傍のエレクトレット膜43eの厚みが小さくなるので、凹部411bの側面近傍の電界が弱くなる。これにより、可動電極62(図22参照)が接近した場合、エレクトレット膜43eからの放電を抑制することができる。また、凹部411bの側面近傍の電界が弱いので、コロナ放電によりエレクトレット膜43eに電荷を注入する際に、凹部411bの側面近傍の電界の反発力により、エレクトレット膜43eの底面に電荷が注入されにくくなるのを抑制することができる。また、凹部411bを凹部411bの底面から開口上端部に向かって幅が大きくなるように形成することによって、凹部411bの側面が傾斜しているので、可動電極62(図22参照)が凹部411bの側面に引っ掛かるのを抑制することができる。
(第22実施形態)
図33を参照して、この第22実施形態では、上記第21実施形態と異なり、凸部412bの表面上に、ストッパ膜45bが形成されている固定電極部2mについて説明する。
この第22実施形態による固定電極部2mでは、図33に示すように、凸部412bの表面上に、エレクトレット膜43eよりも絶縁耐圧の小さい絶縁膜からなるストッパ膜45bが形成されている。なお、ストッパ膜45bは、本発明の「部材」の一例である。凸部412bの表面上にストッパ膜45bが形成されていることによって、容易に、可動電極62(図22参照)とエレクトレット膜43eとが接触するのを抑制することが可能となる。
なお、第22実施形態のその他の構成は、上記第21実施形態と同様である。
(第23実施形態)
図34を参照して、この第23実施形態では、上記第21実施形態と異なり、エレクトレット膜43fが溝状の凹部411bの側面上にも形成されている固定電極部2nについて説明する。
この第23実施形態による固定電極部2nでは、図34に示すように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなるエレクトレット膜43fが溝状の凹部411bの底面を埋め込むように形成されているとともに、溝状の凹部411bの側面上にも形成されている。これにより、エレクトレット膜43fが溝状の凹部411bの側面上にも形成されている分、電荷を多く蓄積することが可能になるので、エレクトレット膜43fに蓄積できる電荷の量を多くすることが可能となる。その結果、発電量を大きくすることが可能となる。
なお、第23実施形態のその他の構成は、上記第21実施形態と同様である。
また、第23実施形態の効果は、上記第21実施形態と同様である。
(第24実施形態)
図35を参照して、この第24実施形態では、上記第23実施形態と異なり、凸部412bの表面上にストッパ膜45bが形成されている固定電極部2oについて説明する。
この第24実施形態による固定電極部2oでは、図35に示すように、凸部412bの表面上に、エレクトレット膜43fよりも絶縁耐圧の小さい絶縁膜からなるストッパ膜45bが形成されている。なお、ストッパ膜45bは、本発明の「部材」の一例である。
なお、第24実施形態のその他の構成は、上記第23実施形態と同様である。
第24実施形態では、上記のように、凸部412bの表面上にエレクトレット膜43fよりも絶縁耐圧の小さいストッパ膜45bを形成することによって、ストッパ膜45bがエレクトレット膜43fよりも絶縁耐圧が小さいことにより、エレクトレット膜43fとストッパ膜45bとを同時にエレクトレット化を行っても、ストッパ膜45bの方が先に絶縁破壊をおこすので、エレクトレット膜43fとストッパ膜45bとに蓄積される電荷の量に差をつけることができる。これにより、エレクトレット膜43fの表面上の電界の強さとストッパ膜45bの表面上の電界の強さとを異ならせることができる。
(第25実施形態)
図36を参照して、この第25実施形態では、上記第15実施形態〜第24実施形態と異なり、固定電極41cの端部に凸部413cが形成されている固定電極部2pについて説明する。
この第25実施形態による固定電極部2pでは、図36に示すように、シリコンからなる固定電極41cの表面上に溝状の凹部411cと凸部412cとが形成されている。なお、固定電極41cは、本発明の「第2電極」の一例である。また、溝状の凹部411cは、図23に示す第13実施形態と同様に、平面的に見て短冊状になるように形成されている。ここで、第25実施形態では、固定電極部2pの端部には、可動電極62(図22参照)と後述するエレクトレット膜43gとが接触するのを抑制するための凸部413cが形成されている。なお、凸部413cは、本発明の「部材」の一例である。また、溝状の凹部411cの底面を埋め込むとともに、凹部411cの側面を覆うように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなるエレクトレット膜43gが形成されている。
なお、第25実施形態のその他の構成は、上記第13実施形態と同様である。
第25実施形態では、上記のように、可動電極62とエレクトレット膜43gとが接触するのを抑制するための凸部413cを備えることにより、物理的な衝撃によって可動電極62が図22に示すZ方向(垂直方向)に移動して可動電極62とエレクトレット膜43gとが接触するのを抑制することができるので、可動電極62とエレクトレット膜43gとが接触することによりエレクトレット膜43gに蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
(第26実施形態)
図37を参照して、この第26実施形態では、上記第25実施形態と異なり、エレクトレット膜43iと導電層47との表面上に、電荷流出抑制膜48が形成されている固定電極部2qについて説明する。
この第26実施形態による固定電極部2qでは、図37に示すように、シリコン、石英、プラスチックまたはテフロン(登録商標)からなる固定電極41eの表面上に溝状の凹部411eと凸部412eとが形成されている。なお、シリコンからなる固定電極41eは、本発明の「第2電極」の一例である。また、溝状の凹部411eは、平面的に見て矩形状になるように形成されている。また、凸部412eは、可動電極62(図22参照)と後述するエレクトレット膜43iとが接触するのを抑制する機能を有している。なお、凸部412eは、本発明の「部材」の一例である。また、溝状の凹部411eの底面を埋め込むように、PTFEなどの有機材料やシリコン酸化膜などからなる約0.1μm〜約50μmの厚みを有するエレクトレット膜43i形成されている。なお、エレクトレット膜43iの可動電極62(図22参照)と対向する側の表面には、凸部431iが形成されている。また、凸部431iの表面上には導電層47が形成されている。また、凸部431iと導電層47との表面上には、MSQからなる電荷流出抑制膜48が形成されている。これにより、エレクトレット膜43iの表面から電荷が流出するのを抑制することが可能となる。
なお、第26実施形態のその他の構成は、上記第13実施形態と同様である。
(第27実施形態)
図38を参照して、この第27実施形態では、上記第1実施形態〜第26実施形態と異なり、ストッパ膜93が、可動基板92と固定電極90との間に配置されている静電誘導型発電装置1kについて説明する。
この第27実施形態による静電誘導型発電装置1kでは、図38に示すように、シリコンからなる固定電極90の表面上にエレクトレット膜91が形成されている。また、固定電極90と対向するように配置される可動基板92の表面上に、エレクトレット膜91と対向するように可動電極93が形成されている。なお、可動電極93は、本発明の「第1電極」の一例であるとともに、固定電極90は、本発明の「第2電極」の一例である。また、固定電極90と可動基板92との間で、かつ、固定電極90および可動基板92から間隔をおいてストッパ膜94が配置されている。これにより、可動電極93とエレクトレット膜91とが接触するのを抑制することが可能となる。なお、ストッパ膜94は、本発明の「部材」の一例である。
また、静電誘導型発電装置1kでは、可動基板92と固定電極90とがX方向に相対的に移動することによって、エレクトレット膜91に蓄積された電荷による静電誘導により可動電極93に蓄積された電荷の量が変化するので、この電荷の変化量を取り出すことにより発電が可能となる。
(第28実施形態)
図39および図40を参照して、この第28実施形態では、上記第27実施形態と異なり、ストッパ膜94aが、筐体95に配置されている静電誘導型発電装置1lについて説明する。
この第28実施形態による静電誘導型発電装置1lでは、図39に示すように、筐体95の内面の下面上に可動基板92が形成されている。また、可動基板92の下面上には、可動電極93が形成されている。なお、可動電極93は、本発明の「第1電極」の一例である。また、可動電極93は、櫛歯状に形成されている。また、可動基板92と間隔をおいて、シリコンからなる固定電極90が配置されている。なお、固定電極90は、本発明の「第2電極」の一例である。また、図40に示すように、固定電極90の可動電極93側の上面上には、エレクトレット膜91が形成されており、エレクトレット膜91も可動電極93と同様に短冊状に形成されている。
また、図39に示すように、固定電極90と可動基板92との間で、かつ、固定電極90および可動基板92から間隔をおいて、筐体95の内面の側面上にストッパ膜94aが配置されている。なお、ストッパ膜94aは、本発明の「部材」の一例である。また、ストッパ膜94aは、短冊状の可動電極93の延びる方向と平行な方向に形成されている。
また、静電誘導型発電装置1lでは、可動基板92(筐体95)と固定電極90とがX方向に相対的に移動することによって、エレクトレット膜91に蓄積された電荷による静電誘導により可動電極93に蓄積された電荷の量が変化するので、この電荷の変化量を取り出すことにより発電が可能となる。
(第29実施形態)
図41を参照して、この第29実施形態では、上記第28実施形態と異なり、固定電極90が、筐体95に固定されている静電誘導型発電装置1mについて説明する。
この第29実施形態による静電誘導型発電装置1mでは、図41に示すように、筐体95の内面の上面上に固定電極90が形成されている。また、第28実施形態と異なり、可動基板92は、筐体95には固定されていない。なお、第29実施形態のその他の構成は、上記第28実施形態と同様である。
(第30実施形態)
図42を参照して、この第30実施形態では、上記第29実施形態と異なり、ストッパ膜94aが、固定電極90と可動基板92とに接している静電誘導型発電装置1nについて説明する。
この第30実施形態による静電誘導型発電装置1nでは、図42に示すように、ストッパ膜94aが、固定電極90と可動基板92とに接するように配置されている。
(第31実施形態)
図43〜図45を参照して、この第31実施形態では、上記第30実施形態と異なり、筐体95の内面の側面と中央部とに、それぞれ、ストッパ膜94aとストッパ膜94bとが配置されている静電誘導型発電装置1oについて説明する。
この第31実施形態による静電誘導型発電装置1oでは、図43〜図45に示すように、ストッパ膜94aが筐体95の内面の側面上に配置されているとともに、ストッパ膜94bが筐体95の内面の中央部に配置されている。これにより、可動基板92と固定電極90とが反った場合でも、中央部でエレクトレット膜91と可動電極93とが接触するのを抑制することが可能となる。なお、ストッパ膜94bは、本発明の「部材」の一例である。また、エレクトレット膜91は、短冊状に形成されており、ストッパ膜94aおよび94bは、短冊状のエレクトレット膜91が延びる方向(X方向)と交差するY方向に延びるように形成されている。なお、静電誘導型発電装置1oでは、可動基板92および固定電極90がY方向に相対的に振動することにより発電が可能となる。
(第32実施形態)
図46および図47を参照して、この第32実施形態では、上記第31実施形態と異なり、筐体95の内面の側面にのみストッパ膜94aが配置されている静電誘導型発電装置1pについて説明する。
この第32実施形態による静電誘導型発電装置1pでは、図46および図47に示すように、ストッパ膜94aが筐体95の内面の側面上に配置されており、上記第31実施形態のように筐体95の中央部には配置されていない。なお、第32実施形態のその他の構成は、上記第31実施形態と同様である。
(第33実施形態)
図48および図49を参照して、この第33実施形態では、上記第31実施形態と異なり、筐体95の内面の中央部にのみストッパ膜94bが配置されている静電誘導型発電装置1qについて説明する。
この第33実施形態による静電誘導型発電装置1qでは、図48および図49に示すように、ストッパ膜94bが筐体95の内面の中央部に配置されており、上記第31実施形態のように筐体95の側面には配置されていない。なお、第33実施形態のその他の構成は、上記第31実施形態と同様である。
(第34実施形態)
図50を参照して、この第34実施形態では、上記第13実施形態と異なり、ストッパ膜96aが、可動電極92の下面上に形成されている静電誘導型発電装置1rについて説明する。
この第34実施形態による静電誘導型発電装置1rでは、図50に示すように、可動基板92の下面上に可動電極93が形成されているとともに、可動基板92の端部に、可動電極93と隣接するようにストッパ膜96aが配置されている。なお、ストッパ膜96aは、本発明の「部材」の一例である。また、可動基板92と対向するように、固定電極部2fが設けられている。なお、固定電極部2fの構成は、図26に示す上記第15実施形態と同様である。
この静電誘導型発電装置1rでは、固定電極部2bにエレクトレット膜43aの表面よりも突出した凸部412aが設けられるとともに、可動基板92の下面上にストッパ膜96aが配置されていることにより、可動電極92とエレクトレット膜43aとが接触するのをより抑制することが可能となる。
(第35実施形態)
図51を参照して、この第35実施形態では、上記第34実施形態と異なり、ストッパ膜96bが、可動基板92と固定電極部2fとの間に配置されている静電誘導型発電装置1sについて説明する。
この第35実施形態による静電誘導型発電装置1sでは、図51に示すように、ストッパ膜96bが、可動基板92と固定電極部2fとの間で、かつ、可動基板92および固定電極部2fから間隔をおいて配置されている。なお、ストッパ膜96bは、本発明の「部材」の一例である。またストッパ膜96bは、可動基板92および固定電極部2fの端部と対向する位置に配置されている。なお、第35実施形態のその他の構成は、上記第34実施形態と同様である。
(第36実施形態)
図52を参照して、この第36実施形態では、上記第34実施形態と異なり、ストッパ膜96cが、固定電極部2fの上面上に形成されている静電誘導型発電装置1tについて説明する。
この第36実施形態による静電誘導型発電装置1tでは、図52に示すように、ストッパ膜96cが、固定電極部2fの端部の上面上に配置されている。なお、ストッパ膜96cは、本発明の「部材」の一例である。また、第36実施形態のその他の構成は、上記第34実施形態と同様である。
(第37実施形態)
図53を参照して、この第37実施形態では、上記第1実施形態〜第36実施形態と異なり、可動電極部3cの表面が、保護膜97によって覆われている可動電極部3cについて説明する。
この第36実施形態による可動電極部3cでは、図53に示すように、可動基板92の下面上には、可動電極93が形成されている。また、可動基板92の下面上と可動電極93との表面を覆うように、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜からなる保護膜97が形成されている。
第37実施形態では、上記のように、可動基板92の下面上と可動電極93との表面を覆うように、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの絶縁膜からなる保護膜97を形成することによって、保護膜97により、可動電極93と対向する位置に配置される、エレクトレット膜と可動電極93とが接触するのを抑制することができる。
(第38実施形態)
図54を参照して、この第38実施形態では、上記第1実施形態〜第37実施形態と異なり、可動基板7の表面上に、可動電極62と可動電極62aとが隣接するように設けられている静電誘導型発電装置1uについて説明する。
この第38実施形態による静電誘導型発電装置1uは、図54に示すように、固定電極部2rと、可動電極部3eとによって構成されている。以下、詳細に説明する。
図54に示すように、固定電極部2rでは、シリコンからなる固定電極4aの表面上に、凸部501aを有する熱酸化膜からなるエレクトレット膜5bが形成されている。また、凸部501aの表面上には、導電層6bが形成されている。なお、導電層6bは、櫛歯状または短冊状に形成されている。また、エレクトレット膜5bの表面と導電層6bの表面とを覆うように電荷流出抑制膜48aが形成されている。また、エレクトレット膜5bの端部には、ストッパ9bが形成されている。なお、ストッパ9bは、可動電極62および可動電極62aとエレクトレット膜5bとの間隔を一定の間隔に保つスペーサとしての機能も有する。
また、図54に示すように、可動電極部3eでは、石英からなる可動基板7の表面上に、可動電極62と可動電極62aとが隣接するように設けられている。なお、可動電極62および可動電極62aは、それぞれ、本発明の「第1電極」および「第2電極」の一例である。また、可動基板7、可動電極62および可動電極62aの表面を覆うようにスパッタ酸化膜または窒化膜からなる保護膜63が形成されている。また、可動電極62と可動電極62aとには、回路71が配線72を介して電気的に接続されている。
次に、図54を用いて、本発明の第38実施形態による静電誘導型発電装置1uの発電動作について説明する。
図54に示すように、静電誘導型発電装置1uに振動が加わらない状態では、エレクトレット膜5bの凸部501aと可動電極62とが間隔をおいて対向するように配置される。ここで、エレクトレット膜5bの表面には正電荷または負電荷が蓄積している。また、凸部501aの表面上には、導電層6bが形成されていることにより、凸部501aの表面上の電界よりも、エレクトレット膜5bの表面上の凸部501aが形成されない領域である凹部501bの表面上の電界の方が強くなる。その結果、可動電極62aに静電誘導される電荷は、可動電極62に静電誘導される電荷よりも大きくなる。
次に、静電誘導型発電装置1uに水平方向(X方向)の振動が加わり、可動電極部3eと固定電極部2rとがX方向に相対的に移動することにより、可動電極62が凹部501bに対向する位置に移動するとともに、可動電極62aが凸部501aと対向する位置に移動する。これにより、可動電極62および62aに静電誘導される電荷が変化する。この可動電極62および62aに静電誘導される電荷の変化量を電流として配線72を介して回路71により取り出すことによって、静電誘導型発電装置1uは発電を行うことが可能となる。
第38実施形態では、上記のように、可動電極62および62aとエレクトレット膜5bとが接触するのを抑制するストッパ9bを備えることにより、物理的な衝撃によって可動電極62および62aとエレクトレット膜5bとが接触するのを抑制することができるので、可動電極62および62aとエレクトレット膜5bとが接触することによりエレクトレット膜5bに蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
(第39実施形態)
図55を参照して、この第39実施形態では、上記第38実施形態と異なり、固定基板4bの端部に凸部401cが形成されている静電誘導型発電装置1vについて説明する。
この第39実施形態による静電誘導型発電装置1vは、図55に示すように、固定電極部2sと、可動電極部3eとによって構成されている。以下、詳細に説明する。
図55に示すように、固定電極部2sでは、凸部401cおよび凹部401dを有するシリコンからなる固定基板4bの凹部401dの底面を埋め込むように、エレクトレット膜5bが形成されている。なお、固定基板4bは、本発明の「基板」の一例である。また、凸部401cは、本発明の「部材」の一例である。なお、凸部401cは、可動電極62および可動電極62aとエレクトレット膜5bとが接触するのを抑制するストッパとしての機能を有するとともに、可動電極62および可動電極62aとエレクトレット膜5bとの間隔を一定の間隔に保つスペーサとしての機能も有する。
なお、第39実施形態のその他の構成は、上記第38実施形態と同様である。
また、第39実施形態の動作は、上記第38実施形態と同様である。
第39実施形態では、上記のように、可動電極62および62aとエレクトレット膜5bとが接触するのを抑制するように固定基板4bの凸部401cがストッパを構成することにより、物理的な衝撃によって可動電極62および62aとエレクトレット膜5bとが接触するのを抑制することができるので、可動電極62および62aとエレクトレット膜5bとが接触することによりエレクトレット膜5bに蓄積された電荷の量が変化するのを抑制することができる。
(第40実施形態)
図56を参照して、この第40実施形態では、上記第38実施形態と異なり、ストッパ9bが、保護膜63の表面上に形成されている静電誘導型発電装置1wについて説明する。
この第40実施形態による静電誘導型発電装置1wは、図56に示すように、ストッパ9bが、保護膜63の表面上に形成されている。なお、第40実施形態のその他の構成は、上記第38実施形態と同様である。
また、第40実施形態の動作は、上記第38実施形態と同様である。
(第41実施形態)
図57を参照して、この第41実施形態では、上記第38実施形態と異なり、エレクトレット膜5aの表面上に、絶縁膜410が形成されている静電誘導型発電装置1xについて説明する。
この第41実施形態による静電誘導型発電装置1xの固定電極部2tでは、図57に示すように、固定電極4aの表面上に、エレクトレット膜5aが形成されている。また、エレクトレット膜5aの表面上には、絶縁膜410が形成されている。なお、絶縁膜410は、櫛歯状または短冊状に形成されている。また、絶縁膜410の表面上には、導電層6bが形成されている。また、エレクトレット膜5aと導電層6bとの表面を覆うように電荷流出抑制膜48aが形成されている。
なお、第41実施形態のその他の構成は、上記第38実施形態と同様である。
また、第41実施形態の動作は、上記第38実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態〜第11実施形態および第13実施形態〜第41実施形態では、櫛歯状または短冊状に形成されたエレクトレット膜および可動電極を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、振動により可動電極とエレクトレット膜とが対向する面積が変化する形状であれば、櫛歯状以外の形状の可動電極およびエレクトレット膜を用いてもよい。
また、上記第12実施形態では、櫛歯状に形成されたエレクトレット膜および可動電極を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、可動電極とエレクトレット膜とが対向する形状であれば、櫛歯状以外の形状の可動電極およびエレクトレット膜を用いてもよい。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、ガラスからなる固定基板および可動基板を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、シリコンからなる固定基板および可動基板を用いてもよい。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、シリコンからなる柱部を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、有機ポリマー材料であるポリイミドからなる柱部を用いてもよい。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、テフロン(登録商標)からなるエレクトレット膜を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVC(ポリビニルクロライド)、PS(ポリスチレン)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド2フッ化)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン3フッ化)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体)、PVF(ポリビニルフルオライドポリ塩化ビニル)、SiO(シリコン酸化膜)、SiN(シリコン窒化膜)などからなるエレクトレット膜を用いてもよい。
また、上記第8実施形態〜第11実施形態では、ガード電極に積層するようにストッパ膜を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、ストッパ膜とガード電極を平面的に異なる位置に配置してもよい。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、固定電極側にエレクトレット膜を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、可動電極側にエレクトレット膜を形成してもよい。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、固定電極側にストッパ膜を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、可動電極側にストッパ膜を形成してもよい。なお、エレクトレット膜とストッパ膜とを異なる電極側に形成すると、エレクトレット膜とストッパ膜とが接触することによりエレクトレット膜が劣化するので、エレクトレット膜とストッパ膜とを同じ電極側に形成するほうが好ましい。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、ストッパ膜を形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、ガード電極をストッパとして用いてもよい。
また、上記第15実施形態では、凸部412aの端部が角張った形状を有する例を示したが、本発明はこれに限らず、図58に示す固定電極部2uのように、凹部411fを有する固定電極41fの凸部412fの端部が面取りされていてもよい。これにより、可動電極62(図22参照)が、凸部412fに引っ掛かるのを抑制することができる。
また、上記第1実施形態では、可動基板7の表面が平坦である例を示したが、本発明はこれに限らず、図59に示す静電誘導型発電装置120の可動電極部3fのように、可動基板61aの固定電極部2と対向する側の表面に凹部611aを設けてもよい。これにより、可動基板61aがX方向に振動する際に、固定電極41dの凸部412dと可動基板61aの凹部611aの側面とが接触するので、凹部611aの幅を調節することにより可動基板61aが振動する幅を調節することができる。
また、上記第1実施形態では、可動基板7の表面が平坦である例を示したが、本発明はこれに限らず、図60に示す静電誘導型発電装置121の可動電極部3gのように、可動基板61の固定電極部2と対向する側の表面に絶縁膜などからなるストッパ部64を固定電極41dの凸部412dの上端を挟むように設けてもよい。これにより、可動基板61がX方向に振動する際に、固定電極41dの凸部412dとストッパ部64の側面とが接触するので、ストッパ部64の間隔を調節することにより可動基板61が振動する幅を調節することができる。
また、上記第1実施形態では、固定電極2の表面上に凸部401bを設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、図61に示す静電誘導型発電装置122の可動電極部3hのように、固定電極部2vの固定電極41eの表面上に凸部を設ける代わりに、可動基板61bの表面上に凹部611b、および、可動電極62と導電層47とが接触するのを抑制するための凸部612bを設けてもよい。このとき、可動電極62は、凹部611bの表面上に形成される。
また、上記第1実施形態では、可動電極部3がX方向に振動する例を示したが、本発明はこれに限らず、図62に示す静電誘導型発電装置123の可動電極部3iのように、可動基板61cの固定電極部2と対向する表面上に凹部611cを設け、固定電極41dの凸部412dを凹部611cに沿って移動させることにより、可動電極部3iをX方向に対して垂直なY方向(紙面に対して垂直な方向)に振動させてもよい。
また、上記第38実施形態では、可動基板7、可動電極62および可動電極62aの表面上に、保護膜63が形成される例を示したが、本発明はこれに限らず、図63に示す静電誘導型発電装置124のように、保護膜63を形成しなくてもよい。また、可動電極部2rの代わりに、たとえば、可動電極部2fを用いてもよい。
また、上記第17実施形態では、固定電極41aの凸部412aの表面上にストッパ膜45aを形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、図64に示す固定電極部2wのように、導電層50を形成してもよい。これにより、固定電極41aの凹部411aの底面を覆うように形成されるエレクトレット膜43bに蓄積された電荷による電界が、エレクトレット膜43bの主表面に対向しない位置に電界が回りこむのを抑制することができる。
また、上記第7実施形態〜第12実施形態では、固定電極の表面上にエレクトレット膜が形成される例を示したが、本発明はこれに限らず、図65に示すように、シリコンなどからなる固定基板の表面上に、エレクトレット膜を形成してもよい。
また、上記第1実施形態〜第41実施形態に示した静電誘導型発電装置は、たとえば、腕時計、体温計、温度計、歩数計、リモコン、携帯オーディオ、キーレスエントリー、補聴器、ペースメーカ、レーザポインター、電動歯ブラシ、センサ、電子ブック、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機、冷蔵庫、洗濯機、食器乾燥機、タイヤ空気圧センサなどに適用可能である。
また、上記第1実施形態〜第41実施形態では、静電動作装置として静電誘導型発電装置に本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、静電誘導型発電装置以外の、たとえば静電アクチュエータに本発明を適用してもよい。

Claims (28)

  1. 第1電極(8、8a、24、24a、62、93)と、
    前記第1電極と間隔をおいて対向するように形成されるエレクトレット膜(5、5a、13、43、43a〜43i、91)と、
    前記第1電極と前記エレクトレット膜とが所定の間隔以上近づくのを抑制する部材(9、9a、14、14a〜14c、42、94、94a、94b、96a〜96c、401b、412a〜412f、413c、612d)とを備えた、静電動作装置。
  2. 前記第1電極と間隔をおいて対向するように設けられた第2電極(4、4a、12、41、41a〜41f、90)をさらに備える、請求項1に記載の静電動作装置。
  3. 前記部材の前記第1電極側および前記第2電極側の一方の表面の端部は、面取りされている、請求項2に記載の静電動作装置。
  4. 前記第1電極が形成される第1基板(21、21b)と、前記第2電極が形成される第2基板(11)とをさらに備え、
    前記部材は、前記第1基板および前記第2基板の一方の表面上に形成されている、請求項2に記載の静電動作装置。
  5. 前記第1電極が形成される第1基板(92)をさらに備え、
    前記部材は、前記第1基板と前記第2電極との間で、かつ、前記第1基板および前記第2電極から間隔をおいた位置に設けられている、請求項2に記載の静電動作装置。
  6. 前記第1電極および前記第2電極のうち、前記エレクトレット膜が形成されていない方の表面上を覆うように形成される保護膜(97)をさらに備える、請求項2に記載の静電動作装置。
  7. 前記部材は、前記第1電極と前記エレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパ、または、前記第1電極と前記エレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有する、請求項1に記載の静電動作装置。
  8. 前記エレクトレット膜に隣接するように設けられ、前記エレクトレット膜に蓄積された電荷による電界のうち前記エレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制するためのガード電極(15、15a)をさらに備える、請求項1に記載の静電動作装置。
  9. 前記第1電極と間隔をおいて対向するように設けられた第2電極をさらに備え、
    前記部材は、前記ガード電極の前記第1電極側および前記第2電極側の一方の表面上に積層するように形成されている、請求項8に記載の静電動作装置。
  10. 前記第1電極と前記エレクトレット膜とが所定の間隔以上近づくのを抑制する部材は、前記エレクトレット膜に隣接するように設けられ、前記エレクトレット膜に蓄積された電荷による電界のうち前記エレクトレット膜の主表面に対して垂直な方向の成分以外の成分が発生するのを抑制するためのガード電極として機能する、請求項1に記載の静電動作装置。
  11. 前記第1電極が形成される第1基板(21a)をさらに備え、
    前記第1電極は、前記第1基板に埋め込まれている、請求項1に記載の静電動作装置。
  12. 前記部材は、前記エレクトレット膜と、前記第1電極との間に形成されている、請求項1に記載の静電動作装置。
  13. 前記第1電極が形成される第1基板をさらに備え、
    前記第1基板が振動することが可能なように前記部材によって支持されている、請求項1に記載の静電動作装置。
  14. 前記エレクトレット膜が形成される第2基板(90)をさらに備え、
    前記第2基板が振動することが可能なように前記部材によって支持されている、請求項1に記載の静電動作装置。
  15. 前記第1電極および前記第2電極の一方の表面に設けられた溝状の凹部(401a、411a〜411f、421)および凸部(401b、412a〜412f)をさらに備え、
    前記エレクトレット膜は、前記凹部の少なくとも底面を埋め込むように形成されている、請求項1に記載の静電動作装置。
  16. 前記溝状の凹部は、前記凹部の底面から開口上端部に向かって幅が大きくなるように形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  17. 前記凸部の表面上には導電層が形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  18. 前記凸部の表面上には、前記エレクトレット膜よりも絶縁耐圧の小さい絶縁膜(45a、45b)が形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  19. 前記エレクトレット膜は、前記凹部の底面に、前記凹部の深さよりも小さい厚みで形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  20. 前記凸部の前記第1電極側および前記第2電極側の一方の表面の端部は、丸形形状または面取り形状に形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  21. 前記エレクトレット膜の表面上には電荷流出抑制膜(46、48)が形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  22. 前記溝状の凹部を埋め込むように形成される前記エレクトレット膜は、平面的に見て短冊状に形成されている、請求項15に記載の静電動作装置。
  23. 前記部材は、前記エレクトレット膜の表面上に形成されている、請求項1に記載の静電動作装置。
  24. 前記部材の少なくとも一部は、前記エレクトレット膜よりも軟らかい部材により形成されている、請求項23に記載の静電動作装置。
  25. 前記部材の表面上に形成される導電層(10)をさらに備える、請求項23に記載の静電動作装置。
  26. 前記部材は、前記エレクトレット膜が形成されていない側に向かって幅が小さくなるように形成されている、請求項23に記載の静電動作装置。
  27. 第1電極(62)と、
    前記第1電極と間隔をおいて隣接するように設けられた第2電極(62a)と、
    前記第1電極および前記第2電極に対向するように形成されたエレクトレット膜(5b)と、
    前記第1電極および前記第2電極と前記エレクトレット膜との間に、前記第1電極および前記第2電極と前記エレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパ、または、前記第1電極および前記第2電極と前記エレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有する部材(9b)とを備えた、静電動作装置。
  28. 第1電極(62)と、
    前記第1電極と間隔をおいて隣接するように設けられた第2電極(62a)と、
    前記第1電極および前記第2電極に対向するとともに、凸部(401c)および凹部(401d)が設けられる基板(4b)と、
    前記基板に設けられる凹部の底面を埋め込むように形成されたエレクトレット膜(5b)とを備え、
    前記基板に設けられる凸部は、前記第1電極および前記第2電極と前記エレクトレット膜とが接触するのを抑制するストッパ、または、前記第1電極および前記第2電極と前記エレクトレット膜との間隔を一定に保つスペーサとしての機能を有する、静電動作装置。
JP2008531999A 2006-08-31 2007-07-31 静電動作装置 Expired - Fee Related JP5216590B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008531999A JP5216590B2 (ja) 2006-08-31 2007-07-31 静電動作装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006234811 2006-08-31
JP2006234811 2006-08-31
JP2008531999A JP5216590B2 (ja) 2006-08-31 2007-07-31 静電動作装置
PCT/JP2007/064945 WO2008026407A1 (fr) 2006-08-31 2007-07-31 Dispositif de fonctionnement électrostatique

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008026407A1 true JPWO2008026407A1 (ja) 2010-01-14
JP5216590B2 JP5216590B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=39135693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008531999A Expired - Fee Related JP5216590B2 (ja) 2006-08-31 2007-07-31 静電動作装置

Country Status (3)

Country Link
US (2) US20100019616A1 (ja)
JP (1) JP5216590B2 (ja)
WO (1) WO2008026407A1 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5216590B2 (ja) * 2006-08-31 2013-06-19 三洋電機株式会社 静電動作装置
EP2256761A4 (en) * 2008-02-22 2011-08-31 Asahi Glass Co Ltd ELECTRON AND CONVERTER WITH ELECTROSTATIC INDUCTION
EP2278342B1 (en) * 2008-03-31 2014-11-12 Asahi Glass Company, Limited Acceleration sensor device and sensor network system
JP5126038B2 (ja) * 2008-12-08 2013-01-23 オムロン株式会社 静電誘導型のエネルギー変換素子
CN102342011B (zh) 2009-12-03 2014-04-23 松下电器产业株式会社 振动发电器、振动发电装置、以及装载有该振动发电装置的电子设备与通信装置
JP5704426B2 (ja) * 2010-06-03 2015-04-22 国立大学法人東北大学 静電式エネルギー変換装置
CH703475B1 (fr) * 2010-07-30 2015-06-30 Swatch Group Res & Dev Ltd Procédé de réalisation d'une transmission sans contact dans un mouvement d'horlogerie.
JP5703627B2 (ja) 2010-08-23 2015-04-22 セイコーエプソン株式会社 静電誘導発電デバイス、静電誘導発電機器
DE102010035247A1 (de) * 2010-08-24 2012-03-01 Siemens Aktiengesellschaft Dielektrischer kapazitiver MEMS Energiewandler
JP5573624B2 (ja) * 2010-11-19 2014-08-20 セイコーエプソン株式会社 発電装置及び電子機器
FR2968135B1 (fr) * 2010-11-29 2012-12-28 Commissariat Energie Atomique Dispositif de conversion d'énergie mécanique en énergie électrique
JP5945102B2 (ja) * 2011-09-01 2016-07-05 学校法人 関西大学 発電装置
JP5826681B2 (ja) * 2012-03-09 2015-12-02 シチズンホールディングス株式会社 エレクトレット基板の製造方法
US20140070664A1 (en) * 2012-03-26 2014-03-13 Panasonic Corporation Vibration power generator
JP2013219897A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Seiko Instruments Inc 発電装置、携帯型電気機器および携帯型時計
WO2013153566A1 (ja) * 2012-04-09 2013-10-17 パイオニア株式会社 静電アクチュエーター、可変容量コンデンサー、電気スイッチおよび静電アクチュエーターの駆動方法
JP5790584B2 (ja) * 2012-04-26 2015-10-07 オムロン株式会社 振動発電素子
DE102012215600B4 (de) * 2012-09-03 2019-10-31 Institut für Mikroelektronik- und Mechatronik-Systeme gGmbH Kapazitiver Energiewandler und Verfahren zum Betreiben eines kapazitiven Energiewandlers
EP3133375B1 (en) * 2014-04-18 2021-09-15 Beijing Institute of Nanoenergy and Nanosystems Sensor and power generator based on electrostatic induction, and sensing method and power generation method
JP6677125B2 (ja) * 2016-08-24 2020-04-08 株式会社デンソー 半導体装置
US10573482B2 (en) * 2017-01-30 2020-02-25 International Business Machines Corporation Piezoelectric vacuum transistor
WO2018190120A1 (ja) * 2017-04-11 2018-10-18 三菱電機株式会社 発電装置および発電モジュール
CN112993556A (zh) * 2021-02-05 2021-06-18 北京航空航天大学 一种小型低频收发一体式天线及应用

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3696258A (en) * 1970-07-30 1972-10-03 Gen Time Corp Electret motors capable of continuous rotation
FR2376548A1 (fr) * 1977-01-04 1978-07-28 Thomson Csf Dispositif bistable electrostatique
IT1107822B (it) * 1978-04-03 1985-12-02 Olivetti & Co Spa Generatore segnali di strobe
JPS62136982A (ja) 1985-12-11 1987-06-19 Hitachi Ltd 画像検索装置
JPS62297779A (ja) * 1986-06-17 1987-12-24 Seiko Epson Corp 音子時計
US4754185A (en) * 1986-10-16 1988-06-28 American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories Micro-electrostatic motor
JPS63136982A (ja) * 1986-11-28 1988-06-09 Canon Inc 静電アクチユエ−タ
NL8702589A (nl) * 1987-10-30 1989-05-16 Microtel Bv Elektro-akoestische transducent van de als elektreet aangeduide soort, en een werkwijze voor het vervaardigen van een dergelijke transducent.
EP0482205B1 (en) * 1990-04-16 1996-09-11 Fujitsu Limited Electrostatic actuator
JPH04112683A (ja) * 1990-08-31 1992-04-14 Olympus Optical Co Ltd 静電アクチュエータ
JP2804196B2 (ja) * 1991-10-18 1998-09-24 株式会社日立製作所 マイクロセンサ及びそれを用いた制御システム
JPH0714490A (ja) * 1993-06-25 1995-01-17 Matsushita Electric Works Ltd 静電駆動型リレー
JP2005529574A (ja) * 2002-06-07 2005-09-29 カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー エレクトレット発電装置および方法
US20040016120A1 (en) 2002-06-07 2004-01-29 California Institute Of Technology Method and resulting device for fabricating electret materials on bulk substrates
US6833687B2 (en) * 2003-04-18 2004-12-21 Agilent Technologies, Inc. Electromechanical power converter
US7446450B2 (en) * 2004-06-07 2008-11-04 California Institute Of Technology Method and system using liquid dielectric for electrostatic power generation
JP2006025578A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Olympus Corp エレクトレットアクチュエータ
JP4670050B2 (ja) * 2004-11-26 2011-04-13 国立大学法人 東京大学 エレクトレット及び静電誘導型変換素子
US7449811B2 (en) 2004-11-26 2008-11-11 The University Of Tokyo Electrostatic induction conversion device
JP5216590B2 (ja) * 2006-08-31 2013-06-19 三洋電機株式会社 静電動作装置
US7956497B2 (en) * 2006-09-29 2011-06-07 Sanyo Electric Co., Ltd. Electret device and electrostatic induction conversion apparatus comprising the same
JP4390796B2 (ja) * 2006-10-30 2009-12-24 三洋電機株式会社 エレクトレット素子および静電動作装置
US8164231B2 (en) * 2006-11-10 2012-04-24 Sanyo Electric Co., Ltd. Electret device comprising electret film formed on main surface of substrate and electrostatic operating apparatus
JP5028185B2 (ja) * 2007-08-28 2012-09-19 三洋電機株式会社 静電発電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5216590B2 (ja) 2013-06-19
US8466600B2 (en) 2013-06-18
WO2008026407A1 (fr) 2008-03-06
US20120217842A1 (en) 2012-08-30
US20100019616A1 (en) 2010-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5216590B2 (ja) 静電動作装置
JP5081833B2 (ja) 静電動作装置
US8664827B2 (en) Electric power generation device and electronic instrument
JP5033561B2 (ja) 静電発電装置
JP4338751B2 (ja) 静電動作装置
US9287804B2 (en) Power generation apparatus
JP5411871B2 (ja) エレクトレット電極、それを用いたアクチュエータ、振動発電器、および振動発電装置、ならびに振動発電装置を搭載した通信装置
JP2009055736A (ja) 静電動作装置
KR20120098725A (ko) 햅틱 피드백을 위한 굴곡 조립체 및 고정장치
CN106409578A (zh) 使用压电元件的按钮装置
JP2009095181A (ja) 静電誘導型発電装置とそれを用いた発電方法
Fu et al. MEMS vibration electret energy harvester with combined electrodes
JP5573624B2 (ja) 発電装置及び電子機器
JP5172198B2 (ja) エレクトレット素子および静電動作装置
US9455683B2 (en) Piezoelectric piece for piezoelectric vibrator and manufacturing method thereof
Alrashdan et al. Power density optimization for MEMS piezoelectric micro power generator below 100 Hz applications
JP5521159B2 (ja) エレクトレット、静電誘導型変換素子及びエレクトレットの荷電方法
KR20160146008A (ko) 압전 진동 모듈
JP2009268309A (ja) 静電動作装置
JP2014171836A (ja) 消臭靴
US10972018B2 (en) Low frequency kinetic energy harvester
JP2012191812A (ja) 発電装置、および電子機器
KR101610794B1 (ko) 도전성 폴리머 층을 포함한 정전기력 기반 작동기
JP2014171838A (ja) 排熱靴
US20210099103A1 (en) Actuator

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100304

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100630

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5216590

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees