JPWO2008013150A1 - ねじ装置及び運動案内装置 - Google Patents

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Abstract

ボールペン方式のねじ装置において、省スペース化を図ったまま潤滑も可能なねじ装置を提供する。ねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されるねじ軸11と、ねじ軸11の周囲に嵌められる筒体12と、筒体12に装着されるボール保持部材13と、を備える。ボール保持部材13は、ボール転走溝11aに接触するボール14をその一部を露出させた状態でボール14が回転運動でき、且つボール14の回転運動以外の運動を拘束するようにボール14を保持する。ボール保持部材13は、ボール22が当接する保持凹部17と、保持凹部17に繋がる空洞部16と、空洞部16に収容される潤滑剤20と、を有する。筒体12がねじ軸11に対して相対的に回転するのに伴って、ボール14がボール保持部材13に保持されたままねじ軸11のボール転走溝11a上を転がり運動する。

Description

本発明は、筒体に対してねじ軸を相対的に回転させると、筒体が軸線方向に移動するねじ装置、並びに軌道レールに対して移動ブロックが相対的に直線運動する運動案内装置に関する。
ねじ軸の溝とナットの溝とを合わせ、これで生ずる螺旋状の溝内に複数のボールを充填し、ナットにボールが循環するように戻し路を設けたボールねじがよく知られている。ねじ軸とナットとの間にボールを介在させることで、ねじ軸をナットに対して回転させる際の摩擦抵抗を低減できるので、多様な分野にボールねじが実用化されている。
移動体が直線運動するのを案内する運動案内装置としてのリニアガイドもよく知られている。リニアガイドは、ベッド等の固定部材に対してテーブル等の移動体が直線運動するのを案内するもので、固定部材に取り付けられる軌道レールと、軌道レールにスライド可能に組み付けられると共に移動体に取り付けられる移動ブロックと、から構成される。軌道レールには長手方向に沿ってボール転走溝が形成される。移動ブロックには、軌道レールのボール転走溝に対向する負荷ボール転走溝が形成されると共に、軌道レールと移動ブロックとの間に転がり運動可能に配列されるボールを循環させるためのボール戻し通路が設けられる。
ボールねじでもリニアガイドでも、許容荷重を増加させるために、また高精度に移動させるために、ボール転走路に複数のボールを配列し、複数のボールを転がり運動させるのが一般的である。しかし、ボールねじやリニアガイドの用途(例えば民生品用)によっては、許容荷重及び精度がそれほど要求されずに、その替わりに、省スペース化や、コスト削減を目的とした構造や製造の容易さが求められる場合がある。
構造や製造を簡素化したボールねじとして、特許文献1には、ボールペン方式のねじ装置が開示されている。図14に示されるように、このねじ装置においては、一つのボールを保持するねじ付きボール軸受1をねじ軸2の周方向に120度間隔を空けて三個を一組にして配置し、且つねじ軸2の軸線方向に合計二組のねじ付きボール軸受1を配置している。ねじ付きボール軸受1は、ボールペンのように、先端に回転可能にボールを保持する。ねじ付きボール軸受1の後端部にはドライバ用溝1aが形成される。ねじ付きボール軸受1の後端部の側面には、ねじ加工が施される。ドライバ用溝にドライバを係合させ、ドライバを回転させると、ねじ付きボール軸受1がねじ軸2に向かって進退し、ボールがボール転走溝に係合する。ねじ軸2を筒体3に対して相対的に回転させると、ボールがねじ軸2のボール転走溝上を転がり運動する。
また、構造や製造を簡素化したリニアガイドとして、同文献には、図15に示されるように、軸5(軌道レールに相当)に対して相対的に直線運動する筒体6(移動ブロックに相当)に、ねじ付きボール軸受1を周方向に120度間隔を空けて三個を一組にして配置し、且つ軸5の軸線方向に合計二組のねじ付きボール軸受1を配置したリニアガイドも開示されている。軸5に対して筒体6を軸線方向に相対的に移動させると、ねじ付きボール軸受1に保持されたボールが、軸5上を転がり運動する。
実開昭57−73422号公報(図3,図6参照) 特開平10−184683号公報
上記に記載のボールねじ及びリニアガイドのいずれにおいても、ねじ付きボール軸受1の先端に保持されたボールが、ねじ軸のボール転走溝上又は軸上を転がり運動する。しかし、転がり運動するボールやボール転走溝を潤滑することができないから、ボールを円滑に転がり運動させることができない。これを防止するためには、潤滑のための定期的なメンテナンスが必要になる。
メンテナンスフリーでボール転走溝を潤滑するためには、ボール転走溝に少量ずつ潤滑剤を塗布する潤滑剤供給装置をナットや移動ブロックの端面に取り付けることが一般的に行われる(例えば上記特許文献2参照)。しかし、ボールペン方式のねじ装置やリニアガイドに潤滑剤供給装置を取り付けたのでは、その分省スペース化が図れず、構造や製造も複雑化してしまう。
そこで、本発明は、ボールペン方式のねじ装置及び運動案内装置において、省スペース化、構造や製造の簡素化を保ったまま、潤滑も可能なねじ装置及び運動案内装置を提供することを目的とする。
ところで、ねじ装置はねじ軸を回転させてナットを軸線方向に移動させるものであり、ナットには必然的に軸線方向の荷重がかかる。ボールを複数配列する通常のボールねじのみならず、ボールペン方式のねじ装置においても、軸線方向荷重を受けられることが望まれる。そこで、本発明の他の目的は、軸線方向荷重を受けることができるボールペン方式のねじ装置を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されるねじ軸と、前記ねじ軸の周囲に嵌められる筒体と、前記筒体にその軸線方向からみて周方向に複数開けられた装着孔に装着され、前記ボール転走溝に接触するボールをその一部を露出させた状態で前記ボールが回転運動でき、且つ前記ボールの回転運動以外の運動を拘束するように前記ボールを保持するボール保持部材と、を備えるねじ装置において、前記ボール保持部材は、前記ボールが当接する保持凹部と、前記保持凹部に繋がる空洞部と、前記空洞部に収容される潤滑剤と、を有し、前記ボールが、前記ねじ軸の前記ボール転走溝と前記ボール保持部材の前記保持凹部との間で圧縮荷重を受け、前記筒体が前記ねじ軸に対して前記ねじ軸の軸線の回りを相対的に回転するのに伴って、前記ボールが前記ねじ軸の前記ボール転走溝上を転がり運動し、そして、前記ボールの転がり運動によって前記空洞部に収容された前記潤滑剤が前記ボール転走溝に塗布されることを特徴とするねじ装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のねじ装置において、前記筒体には、前記ねじ軸の半径方向に伸びる複数の前記装着孔が開けられ、前記ボール保持部材は、中心部分に前記空洞部を有するように筒形状に形成される保持部材本体と、前記空洞部に収容された潤滑剤が漏れないように前記保持部材本体の基端を塞ぐ蓋と、を備え、前記保持凹部は、前記空洞部から先端に向かって径が拡大する円錐形状に形成され、前記保持部材本体の先端部は、その中心に向かって径が収縮するようにかしめられ、かしめられた前記保持部材本体の前記先端部と、前記保持凹部との間で前記ボールが挟まれることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のねじ装置において、前記筒体には、前記ねじ軸の接線方向に伸びる前記装着孔が開けられ、前記ボール保持部材は、内部に前記空洞部を有する箱形状に形成され、前記保持凹部は、箱形状の前記ボール保持部材の内部の底面に形成され、前記ボールと前記保持凹部との接触点(P)と、前記ボールの中心(C)とを結んだ接触角線(L1)が、前記ねじ軸の半径方向を向き、前記保持凹部が前記ボールを圧縮する反作用(F)が箱形状の前記ボール保持部材の底壁を介して前記筒体に伝達されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、長手方向に沿って伸びるボール転走溝が形成される軌道レールと、前記軌道レールを跨るように配置され、前記軌道レールに沿って移動する鞍形状の移動ブロックと、前記移動ブロックの装着孔に装着され、前記ボール転走溝に接触するボールをその一部を露出させた状態で前記ボールが回転運動でき、且つ前記ボールの回転運動以外の運動を拘束するように前記ボールを保持するボール保持部材と、を備える運動案内装置において、前記ボール保持部材は、前記ボールが当接する保持凹部と、前記保持凹部に繋がる空洞部と、前記空洞部に収容される潤滑剤と、を有し、前記ボールが、前記軌道レールの前記ボール転走溝と前記ボール保持部材の前記保持凹部との間で圧縮荷重を受け、前記移動ブロックが前記軌道レールに対して相対的に移動するのに伴って、前記ボールが前記軌道レールの前記ボール転走溝上を転がり運動し、そして、前記ボールの転がり運動によって前記空洞部に収容された前記潤滑剤が前記ボール転走溝に塗布されることを特徴とする運動案内装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の運動案内装置において、前記ボール保持部材は、中心部分に前記空洞部を有するように筒形状に形成される保持部材本体と、前記空洞部に収容された潤滑剤が漏れないように前記保持部材本体の基端を塞ぐ蓋と、を備え、前記保持凹部は、前記空洞部から先端に向かって径が拡大する円錐形状に形成され、前記保持部材本体の先端部は、その中心に向かって径が収縮するようにかしめられ、かしめられた前記保持部材の先端部と、前記保持凹部との間で前記ボールが挟まれることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の運動案内装置において、前記ボール保持部材は、内部に前記空洞部を有する箱形状に形成され、前記保持凹部は、箱形状の前記ボール保持部材の内部の底面に形成され、前記保持凹部が前記ボールを圧縮する反作用が箱形状の前記ボール保持部材の底壁を介して前記移動ブロックに伝達されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、省スペース化を保ったまま、ねじ軸のボール転走溝を潤滑できるねじ装置が得られる。
請求項2に記載の発明によれば、ボール保持部材の先端にボールを保持することができる共にボールに潤滑剤を供給することができる。
請求項3に記載の発明によれば、保持凹部がボールを圧縮するときの反作用が箱形状のボール保持部材の底壁を介して剛体に近い筒体に伝達される。このため、ボールに大きな圧縮荷重をかけることができ、大きな荷重を負荷することができるねじ装置が得られる。
請求項4に記載の発明によれば、省スペース化を保ったまま、軌道レールのボール転走溝を潤滑できる運動案内装置が得られる。
請求項5に記載の発明によれば、ボール保持部材の先端にボールを保持することができる共にボールに潤滑剤を供給することができる。
請求項6に記載の発明によれば、保持凹部がボールを圧縮するときの反作用が箱形状のボール保持部材の底壁を介して剛体に近い移動ブロックに伝達される。このため、ボールに大きな圧縮荷重をかけることができ、大きな荷重を負荷することができる運動案内装置が得られる。
本発明の第一の実施形態におけるボールペン方式のねじ装置の斜視図 上記ねじ装置の正面図 ボール保持部材の断面図 ボール保持部材の断面図(ボール転走溝の他の例を示す) 本発明の第二の実施形態におけるねじ装置の正面図 ボール保持部材の分解斜視図 ボール保持部材の断面図 ボール保持部材の断面図(ボール転走溝の他の例を示す) 本発明の第三の実施形態のねじ装置を示す断面図(ねじ軸の軸線に沿った断面図) コマの保持凹部の断面図(図中(A)はねじ軸の軸線に沿った断面図を示し、図中(B)はねじ軸の軸線に直交する方向に沿った断面図、図中(C)は保持凹部の底面図) コマの保持凹部の斜視図 本発明の第一の実施形態における運動案内装置(リニアガイド)の正面図 本発明の第二の実施形態における運動案内装置(リニアガイド)の正面図 従来のボールペン方式のねじ装置を示す図(図中(A)はねじ軸の軸線に沿った断面図を示し、図中(B)はねじ軸の軸線に直交する断面図) 従来のボールペン方式のリニアガイドを示す図(図中(A)は軸の軸線に沿った断面図を示し、図中(B)は軸の軸線に直交する断面図)
図1及び図2は、本発明の第一の実施形態におけるボールペン方式のねじ装置を示す。図1は斜視図を、図2は正面図を示す。ねじ軸11の外周には所定のリードを有する螺旋状のボール転走溝11aが加工される。ボール転走溝11aの断面形状は、ボールと一点で接触するように単一の円弧からなるサーキュラーアーチ溝に形成されるか、ボールと二点で接触するように二つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ溝に形成される。この実施形態では、サーキュラーアーチ溝形状に形成される。ねじ軸11のボール転走溝11a上をボール14が転がり運動するので、ボール転走溝11aはその表面が硬化処理される。
ねじ軸11の周囲には、すきまを空けて円筒形状の筒体12が嵌められる。筒体12には周方向に均等角度、例えば120度をあけて、三つで一組の装着孔12a(図2参照)が開けられる。装着孔12aは筒体12を半径方向に貫通する。螺旋状のボール転走溝11aに対向するように三つの装着孔12aは、軸線方向には位置がずれている。また、三つで一組の装着孔12aは軸線方向に一致のピッチをあけて例えば三組開けられる。
装着孔12aには、ボール保持部材13が装着される。図3は、ボール保持部材13の断面図を示す。ボール保持部材13は、ボールペンのように先端にボール14をその一部を露出した状態で保持する。すなわち、ボール保持部材13の先端に保持されたボール14は、回転運動のみでき、そして回転運動以外の運動が拘束されている。
ボール保持部材13は、中空の略筒形状に形成され、先端にボール14を保持する金属製の保持部材本体15と、保持部材本体15の上端を塞ぐ蓋28とを備える。保持部材本体15は、中心部分に空洞部16を有すると共に、空洞部16から先端に向かって径が拡大する円錐形状の保持凹部17と、を有する。一方、保持部材本体15の外周には先端に向かって径が狭められるテーパ部18が形成される。すなわち、保持部材本体15の内周は保持凹部17によって先端に向かって径が広げられ、保持部材本体15の外周はテーパ部18によって先端に向かって径が狭められる。このため保持部材本体15の先端部19は薄肉になる。薄肉の先端部19は、ボールペンと同様に、中心に向かって径が狭められるようにかしめられる。かしめられた先端部19と保持凹部17との間でボール14が保持され、かしめられた先端部19がボール14の脱落を防ぐ。
保持部材本体15の空洞部16には潤滑剤20が充填される。液体をタンクに溜めるように潤滑剤をそのまま空洞部に溜めてもよいし、フェルト等の繊維体に潤滑剤を含浸させ、該繊維体を空洞部16に収容してもよい。ボール14の背面側(この図では上面側)は潤滑剤で満たされていて、ボール14の背面側には常に潤滑剤20が塗布されている。
蓋28は、円盤形状に形成され、その外周には雄ねじが加工される。筒体12の外周側の装着孔12aには、蓋28の雄ねじに螺合する雌ねじが加工される。保持部材本体15を装着孔12aに挿入し、蓋28の雄ねじを装着孔12aの雌ねじに締め付けると、保持部材本体15の外周のテーパ部18が装着孔12aの内周のテーパ部12a1に当接し、保持部材本体15が筒体12に固定される。この状態で、ボール14はボール転走溝11aとボール保持部材13の保持凹部17との間に挟まれ、これらの間で圧縮荷重を受ける。
ねじ軸11を筒体12に対して相対的に回転させると、ボール14が保持凹部17とボール転走溝11aとの間で圧縮荷重を受けながらボール転走溝11a上を移動する。ボール14とボール転走溝11aとの間の摩擦力は、ボール14と保持凹部17との間の摩擦力よりも大きい。このため、保持凹部17とボール転走溝11aとの間に挟まれたボール14は、ボール転走溝11a上を転がり運動し、保持凹部17上をすべる。ボール14の転がり運動に伴って、ボール14の背面側に充填された潤滑剤が徐々に切り出され、ボール転走溝11aに塗布される。
また、図3に示される断面図(ねじ軸11の軸線とボール保持部材13の中心を含む断面)において、ボール14と保持凹部17とはボール14の頂部を挟んだ二点で接触する。ねじ装置はねじ軸11を回転させて筒体12を軸線方向に移動させるものであり、筒体12には必然的に軸線方向の荷重がかかる。ボールペン方式のねじ装置においても、軸線方向荷重を受けられることが望まれる。保持凹部17とボール14とが二点で接触することで軸線方向の荷重を負荷することができる。
図4は、ボール転走溝11aの他の例を示す。この例ではボール転走溝11aは断面V字形状に形成され、ボール転走溝11aとボール14とが二点で接触する。ボール転走溝11aに対してボール14が軸線方向に移動し難い構造になっているので、より軸線方向の荷重を負荷することができる。
図5は本発明の第二の実施形態におけるねじ装置を示す。ねじ軸11は上記実施形態と同様であるので、同一の符号を附してその説明を省略する。筒体21には、周方向に均等間隔を、例えば120度の間隔を空けて三つで一組の装着孔21aが開けられる。装着孔21aはねじ軸11の接線方向に伸びる。装着孔21aの断面形状は例えば矩形形状である。螺旋状のボール転走溝11aに対向するように三つの装着孔21aは、軸線方向に位置がずれている。一組の装着孔21aは軸線方向に一致のピッチをあけて例えば三組開けられる。
装着孔21aには、装着孔21aの形状に合わせた箱形状のボール保持部材23が装着される。ねじ軸11の軸線方向からみて、ねじ軸11のボール転走溝11a上には周方向に120度の間隔を空けて三つのボール22が配置される。ボール22は、ボール保持部材23にその一部を露出させた状態で保持される。
図6はボール保持部材23の斜視図を示す。箱形状のボール保持部材23は、底壁及び底壁の三辺を囲む三つの側壁からなる金属製の箱本体24と、箱本体24の上部を覆う上蓋25と、箱本体24の側部を塞ぐ側蓋26と、から構成される。箱本体24、上蓋25及び側蓋26によって構成されるボール保持部材23の内部には、図中左右方向に細長く伸びる略立方体形状の空洞部27が形成される。この空洞部27の長手方向の一端には、ボール22が配置される。ボール22は回転運動できるが、回転運動以外の運動が拘束される状態で保持される。すなわち、箱本体24の内部の底面(底壁24aの上面)には、ボール22の外形形状に合わせた保持凹部29が形成され、箱本体24の側壁24bには、ボール22の外形形状に合わせた側壁凹部が形成され、箱本体24の上部壁24cには、ボール22の外形形状に合わせた上壁凹部24dが形成される。また、上蓋25の端部にもボール22の外形形状に合わせた上蓋凹部25aが形成される。ボール22を箱本体24の保持凹部29に載置した後、上蓋25を被せると、ボール22がその一部を露出させた状態で上蓋25及び箱本体24に対して回転運動のみできるように拘束される。
ボール22が配置される部分以外の空洞部27は、潤滑剤30(図7参照)が収容される。潤滑剤30は液体のまま空洞部27に充填される場合もあるし、フェルト等の繊維体に吸収された状態で空洞部に収容される場合もある。
側蓋26には、空洞部27側に突出する位置決め突起26aが形成される。空洞部27に潤滑剤を注入した後、側蓋26が被せられる。
図7はボール保持部材23の断面図を示す。ボール22は保持凹部29に当接する。ボール22の周囲にはボール22が回転できる程度の空隙がある。ボール22と保持凹部29との接触点Pと、ボール22の中心Cとを結んだ接触角線L1は、ねじ軸11の半径方向を向く。ボール22は保持凹部29とボール転走溝11aとの間で圧縮荷重を受けている。保持凹部29がボール22を圧縮するときの反作用Fは、箱形状のボール保持部材23の底壁24aに伝達される。ボール保持部材23は筒体21の装着孔21aに装着されているので、この反作用Fは最終的にはボール保持部材23の底壁を24a介して筒体21に伝達される。
反作用Fが底壁24aを介して剛体に近い筒体21に伝達されること、保持凹部29とボール22との接触面積を大きくとれることから、箱形状のボール保持部材23は大きな荷重を受けられるという長所がある。また、箱形状のボール保持部材23は、箱本体24及びこれに被せられる上蓋25の二部材でボール22を拘束するので、かしめる工程を必要としない。このためボール保持部材23の製造が容易になる。
ボール22はボール転走溝11aとボール保持部材23の保持凹部29との間に挟まれ、これらの間で圧縮荷重を受ける。ねじ軸11を筒体21に対して相対的に回転させると、ボール22が保持凹部29とボール転走溝11aとの間で圧縮荷重を受けながらボール転走溝11a上を移動する。ボール22とボール転走溝11aとの間の摩擦力は、ボール22と保持凹部29との間の摩擦力よりも大きい。このため、保持凹部29とボール転走溝11aとの間に挟まれたボール22は、ボール転走溝11a上を転がり運動し、保持凹部29上をすべる。ボール22の転がり運動に伴って、ボール22の側面側に貯蔵された潤滑剤30が徐々に切り出され、ボール転走溝11aに塗布される。
図8は、ボール転走溝11aの他の例を示す。この例ではボール転走溝11aは断面V字形状に形成され、ボール転走溝11aとボール22とが二点で接触する。ボール転走溝11aに対してボール22が軸線方向に移動し難い構造になっているので、より軸線方向の荷重を負荷することができる。
図9は、本発明の第三の実施形態のねじ装置を示す。ねじ軸11及び筒体12の構成は、図1に示される第一の実施形態におけるねじ装置と同様である。
ねじ軸11の外周には螺旋状のボール転走溝11aが形成される。ボール転走溝11aの断面形状はV字形状であり、ボール32とボール転走溝11aとは二点で接触する。筒体12には、図1に示される筒体12と同様に、周方向に均等間隔を空けて三個で一組の装着孔12aが開けられる。装着孔12aは筒体12を半径方向に貫通する。装着孔12aにはボール保持部材37が装着される。
ボール保持部材37は、装着孔12aに結合する基部33と、ボール32に当接する保持凹部34が形成されると共に基部33に対してねじ軸11の半径方向にスライド可能な保持部材本体としてのコマ35と、コマ35と基部33との間に介在され、保持凹部34に嵌められるボール32をボール転走溝11aに付勢するばね38と、を有する。
基部33の外周には、雄ねじが加工され、この雄ねじが装着孔12aの雌ねじに螺合する。基部33の中央には、コマ35の軸部35aをスライド可能に案内する孔が形成される。
コマ35は、下端にボール32に当接する保持凹部34が形成される円筒形状のコマ本体35bと、コマ本体35bの上端に一体に設けられる軸部35aと、を有する。
図10はコマの保持凹部の断面図を示す。図(A)に示されるように、保持凹部34は、ねじ軸11の軸線に沿った断面形状がボール32と二点で接触するように一対の円弧からなるゴシックアーチ溝形状に形成される。そして、図(B)に示されるように、保持凹部34は、ねじ軸11の軸線に直交する断面形状(より正確にはねじ軸11の螺旋状のボール転走溝11aのリード角方向に沿った断面形状)がボールを拘束できるように、ボール32の半径よりもわずかに大きい単一の円弧からなるサーキュラーアーチ溝形状に形成される。つまり、図11に示されるように、保持凹部34はゴシックアーチねじ溝形状とサーキュラーアーチ溝形状を組み合わせた形状となり、保持凹部34には螺旋状のボール転走溝11aに沿った稜線36が形成される。
ねじ軸11の軸線に沿った保持凹部34の断面形状がゴシックアーチ溝形状に形成され、保持凹部34とボール32とが二点で接触するので、ねじ装置が軸線方向の荷重を受けることができる。そして、ねじ軸11の軸線に直交する保持凹部34の断面形状がサーキュラーアーチ溝形状に形成されるので、保持凹部34内でボール32の回転運動以外の運動を拘束することができる。
図9に示されるように、ボール32はコマ35の保持凹部34とボール転走溝11aとの間に挟まれる。これらの間でボール32はばね38によって圧縮荷重を受ける。ボール32とボール転走溝11aとの間の摩擦力は、ボール32と保持凹部34との間の摩擦力よりも大きい。このため、筒体12がねじ軸11に対してねじ軸11の軸線の回りを相対的に回転するのに伴って、ボール32がねじ軸11のボール転走溝11a上を転がり運動し、保持凹部34内をすべる。なお、上記第一及び第二の実施形態のねじ装置のボール保持部材と同様に、コマ35内に潤滑剤を収容するスペースを設け、ボール32がボール転走溝11a上を転がり運動することによって、収容された潤滑剤が切り出されるようにしてもよい。
以上まとめると、本発明の第三の実施形態のねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転走溝11aが形成されるねじ軸11と、ねじ軸11の周囲に嵌められる筒体12と、筒体12にその軸線方向からみて周方向に複数開けられた装着孔12aに装着され、ボール転走溝11aに接触するボール32をその一部を露出させた状態で、ボール32が回転運動でき、且つボール32の回転運動以外の運動を拘束するようにボール32を保持するボール保持部材37と、を備えるねじ装置において、ボール保持部材37は、ボール32が当接する保持凹部34を有し、ねじ軸11の軸線に沿った保持凹部34の断面形状が、ボール32と二点接触するように二つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状に形成され、ボール32が、ねじ軸11のボール転走溝11aと、ボール11が当接する保持凹部34との間で圧縮荷重を受け、筒体12がねじ軸11に対してねじ軸11の軸線の回りを相対的に回転するのに伴って、ボール32がねじ軸11のボール転走溝11a上を転がり運動し、保持凹部34内をすべることを特徴とする。これにより、ねじ軸11の軸線方向の荷重を負荷することができるボールペン方式のねじ装置が得られる。また、ねじ軸11の軸線に直交する保持凹部34の断面形状がボール32を拘束できるように単一の円弧からなるサーキュラーアーチ溝形状であることを特徴とする。これにより、保持凹部34内で回転運動のみを可能にボール32を拘束できる。さらに、ボール保持部材37は、筒体12に結合される基部33と、基部33に対してねじ軸11の半径方向にスライドでき、保持凹部34が形成される保持部材本体35と、保持部材本体35と基部33との間に介在され、保持凹部34に嵌められるボール32をボール転走溝11aに付勢するばね38と、を有することを特徴とする。これにより、ばね38の付勢力によって、ボール32にほぼ一定の圧縮荷重を付与することができる。
図12は、本発明の第一の実施形態における運動案内装置(リニアガイド)を示す。運動案内装置は、細長く伸びる軌道レール41と、軌道レール41に沿ってスライドする移動ブロック42とから構成される。
軌道レール41は、断面矩形形状で細長く直線状に伸びる。軌道レール41の側面には長手方向に沿って伸びるボール転走溝41aが形成される。ボール転走溝41aの断面形状は、ボール14と一点で接触するように単一の円弧からなるサーキュラーアーチ溝に形成されるか、ボール14と二点で接触するように二つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ溝に形成される。軌道レール41のボール転走溝41a上をボール14が転がり運動するので、ボール転走溝41aはその表面が硬化処理される。
移動ブロック42は、軌道レール41を跨るように鞍形状に形成される。すなわち、移動ブロック42は、軌道レール41の上面に対向する基盤部42aと、軌道レール41の側面に対向し、基盤部42aから垂直方向に垂れ下がる一対の側壁部42bとを有する。左右一対の側壁部42bそれぞれには、ボール転走溝41aに向かい合うように側壁部42bを左右方向に貫通する装着孔42cが開けられる。左右一対で一組の装着孔42cは軌道レール41の軸線方向に位置をずらして複数組設けられる。
装着孔42cには、上記第一の実施形態のねじ装置で使用されるボール保持部材と同じ構成のボール保持部材13(図3参照)が装着される。図3に示されるように、ボール保持部材13は、中空の略筒形状に形成され、先端にボール14を保持する金属製の保持部材本体15と、保持部材本体15の上端を塞ぐ蓋28とを備える。保持部材本体15は、中心部分に空洞部16を有すると共に、空洞部16から先端に向かって径が拡大する円錐形状の保持凹部17を有する。薄肉の先端部19はボールペンのように、中心に向かって径が狭められるようにかしめられる。かしめられた先端部19と保持凹部17との間でボール14が保持される。
ボール14はボール転走溝41aとボール保持部材13の保持凹部17との間に挟まれ、これらの間で圧縮荷重を受ける。移動ブロック42を軌道レール41に対して相対的に直線運動させると、ボール14が保持凹部17とボール転走溝41aとの間で圧縮荷重を受けながらボール転走溝41a上を転がり運動する。ボール14の転がり運動に伴って、ボール14の背面側に貯蔵された潤滑剤20が徐々に切り出され、ボール転走溝41aに塗布される。
図13は、本発明の第二の実施形態における運動案内装置(リニアガイド)を示す。運動案内装置は、第一の実施形態の運動案内装置と同様に、細長く伸びる軌道レール41と、軌道レール41に沿ってスライドする移動ブロック42とから構成される。
軌道レール41は、断面矩形形状で細長く直線状に伸びる。軌道レール41の側面には長手方向に沿って伸びるボール転走溝41aが形成される。
移動ブロック42は、軌道レール41を跨るように鞍形状に形成される。すなわち、移動ブロック42は、軌道レール41の上面に対向する基盤部42aと、軌道レール41の側面に対向し、基盤部42aから垂直方向に垂れ下がる一対の側壁部42bとを有する。左右一対の側壁部42bそれぞれには、ボール転走溝41aに接するように垂直方向に伸びる装着孔42cが開けられる。左右一対で一組の装着孔42cは軌道レール41の軸線方向に位置をずらして複数組設けられる。ただし、移動ブロック42の形状は鞍形状に限られることはなく、例えば基盤部42aと一方の側壁部42bのみからL字形に構成されてもよいし、基盤部を有さないで一方の側壁部42bのみから構成されてもよい。
装着孔42cには、上記第二の実施形態のねじ装置で使用されるボール保持部材と同じ構成のボール保持部材23(図6,図7参照)が装着される。図6に示されるように、箱形状のボール保持部材23は、底壁24a及び三つの側壁24bを有する金属製の箱本体24と、箱本体24の上部を覆う上蓋25と、箱本体24の側部を塞ぐ側蓋26と、から構成される。箱本体24、上蓋25及び側蓋26によって構成されるボール保持部材23の内部には、図中左右方向に細長く伸びる略立方体形状の空洞部27が形成される。空洞部27の一端には、ボール22が配置される。ボール22を箱本体24の保持凹部29に載置した後、上蓋25を被せると、ボール22がその一部を露出させた状態で上蓋25及び箱本体24に対して回転運動のみできるように拘束される。空洞部27のボール22が配置される部分以外の領域は、潤滑剤30(図7参照)が収容される。空洞部27に潤滑剤30を充填した後、側蓋26が被せられる。
図7に示されるように、ボール22と保持凹部29との接触点と、ボール22の中心とを結んだ接触角線L1は、水平方向を向く(図13参照)。ボール22は保持凹部29とボール転走溝41aとの間で圧縮荷重を受けている。保持凹部29がボールを圧縮するときの反作用Fは、箱形状のボール保持部材23の底壁24aに伝達される。ボール保持部材23は移動ブロック42の装着孔42cに装着されているので、この反作用Fは最終的にはボール保持部材23の底壁24aを介して移動ブロック42に伝達される。
保持凹部29がボール22を圧縮する反作用が底壁24aを介して、剛体に近い移動ブロック42に伝達されること、保持凹部29とボール22との接触面積を大きくとれることから、箱形状のボール保持部材23は大きな荷重を受けられるという長所がある。
ボール22はボール転走溝41aとボール保持部材23の保持凹部29との間に挟まれ、これらの間で圧縮荷重を受ける。移動ブロック42を軌道レール41に対して相対的に移動させると、ボール22が保持凹部29とボール転走溝41aとの間で圧縮荷重を受けながらボール転走溝41a上を転がり運動する。ボール22の転がり運動に伴って、空洞部27に貯蔵された潤滑剤30が徐々に切り出され、ボール転走溝41aに塗布される。
本明細書は、2006年7月24日出願の特願2006−200844に基づく。この内容はすべてここに含めておく

Claims (6)

  1. 外周面に螺旋状のボール転走溝が形成されるねじ軸と、前記ねじ軸の周囲に嵌められる筒体と、前記筒体にその軸線方向からみて周方向に複数開けられた装着孔に装着され、前記ボール転走溝に接触するボールをその一部を露出させた状態で前記ボールが回転運動でき、且つ前記ボールの回転運動以外の運動を拘束するように前記ボールを保持するボール保持部材と、を備えるねじ装置において、
    前記ボール保持部材は、前記ボールが当接する保持凹部と、前記保持凹部に繋がる空洞部と、前記空洞部に収容される潤滑剤と、を有し、
    前記ボールが、前記ねじ軸の前記ボール転走溝と前記ボール保持部材の前記保持凹部との間で圧縮荷重を受け、
    前記筒体が前記ねじ軸に対して前記ねじ軸の軸線の回りを相対的に回転するのに伴って、前記ボールが前記ねじ軸の前記ボール転走溝上を転がり運動し、そして、前記ボールの転がり運動によって前記空洞部に収容された前記潤滑剤が前記ボール転走溝に塗布されることを特徴とするねじ装置。
  2. 前記筒体には、前記ねじ軸の半径方向に伸びる複数の前記装着孔が開けられ、
    前記ボール保持部材は、中心部分に前記空洞部を有するように筒形状に形成される保持部材本体と、前記空洞部に収容された潤滑剤が漏れないように前記保持部材本体の基端を塞ぐ蓋と、を備え、
    前記保持凹部は、前記空洞部から先端に向かって径が拡大する円錐形状に形成され、
    前記保持部材本体の先端部は、その中心に向かって径が収縮するようにかしめられ、
    かしめられた前記保持部材本体の前記先端部と、前記保持凹部との間で前記ボールが挟まれることを特徴とする請求項1に記載のねじ装置。
  3. 前記筒体には、前記ねじ軸の接線方向に伸びる前記装着孔が開けられ、
    前記ボール保持部材は、内部に前記空洞部を有する箱形状に形成され、
    前記保持凹部は、箱形状の前記ボール保持部材の内部の底面に形成され、
    前記ボールと前記保持凹部との接触点と、前記ボールの中心とを結んだ接触角線が、前記ねじ軸の半径方向を向き、
    前記保持凹部が前記ボールを圧縮する反作用が箱形状の前記ボール保持部材の底壁を介して前記筒体に伝達されることを特徴とする請求項1に記載のねじ装置。
  4. 長手方向に沿って伸びるボール転走溝が形成される軌道レールと、
    前記軌道レールに沿って移動する移動ブロックと、
    前記移動ブロックの装着孔に装着され、前記ボール転走溝に接触するボールをその一部を露出させた状態で前記ボールが回転運動でき、且つ前記ボールの回転運動以外の運動を拘束するように前記ボールを保持するボール保持部材と、を備える運動案内装置において、
    前記ボール保持部材は、前記ボールが当接する保持凹部と、前記保持凹部に繋がる空洞部と、前記空洞部に収容される潤滑剤と、を有し、
    前記ボールが、前記軌道レールの前記ボール転走溝と前記ボール保持部材の前記保持凹部との間で圧縮荷重を受け、
    前記移動ブロックが前記軌道レールに対して相対的に移動するのに伴って、前記ボールが前記軌道レールの前記ボール転走溝上を転がり運動し、そして、前記ボールの転がり運動によって前記空洞部に収容された前記潤滑剤が前記ボール転走溝に塗布されることを特徴とする運動案内装置。
  5. 前記ボール保持部材は、中心部分に前記空洞部を有するように筒形状に形成される保持部材本体と、前記空洞部に収容された潤滑剤が漏れないように前記保持部材本体の基端を塞ぐ蓋と、を備え、
    前記保持凹部は、前記空洞部から先端に向かって径が拡大する円錐形状に形成され、
    前記保持部材本体の先端部は、その中心に向かって径が収縮するようにかしめられ、
    かしめられた前記保持部材の前記先端部と、前記保持凹部との間で前記ボールが挟まれることを特徴とする請求項4に記載の運動案内装置。
  6. 前記ボール保持部材は、内部に前記空洞部を有する箱形状に形成され、
    前記保持凹部は、箱形状の前記ボール保持部材の内部の底面に形成され、
    前記保持凹部が前記ボールを圧縮する反作用が箱形状の前記ボール保持部材の底壁を介して前記移動ブロックに伝達されることを特徴とする請求項4に記載の運動案内装置。
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