JPWO2007132851A1 - 鋼管の冷間加工用潤滑剤及び冷間加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間加工前の鋼管の表面に被膜を形成するのが容易であるとともに、鋼管の冷間加工時の荷重低減効果が高く、また、冷間加工後の鋼管表面からの洗浄除去も容易な潤滑剤と冷間加工方法を提供する。【解決手段】アルカリ石けんを鋼管の冷間加工用潤滑剤として用いる。鋼管の被加工面にアルカリ石けん水溶液又は含水ペースト状アルカリ石けんを塗布した後、鋼管を冷間加工し、冷間加工後には水洗浄によりアルカリ石けん被膜を除去する。アルカリ石けん水溶液又は含水ペースト状アルカリ石けんは非金属物質の内面を有する容器内で調整するのが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、鋼管の冷間加工用潤滑剤及び冷間加工方法に関する。さらに詳しくは、鋼管の冷間加工時の潤滑性に優れるとともに冷間加工後の鋼管表面からの洗浄除去性に優れた潤滑剤及び鋼管の冷間加工方法に関する。
鋼管の冷間加工においては、加工荷重の低減及び鋼管と加工工具との焼き付き防止を目的として、潤滑処理が実施される。
鋼管を含む金属材料の冷間加工における潤滑処理法として、従来から、化成処理法、油潤滑法及び合成樹脂被膜潤滑法が知られている。
化成処理法は、金属材料の表面に形成された酸化被膜や水酸化被膜を除去する酸洗等の化学処理工程と、リン酸塩被膜やシュウ酸塩被膜といった下地被膜を形成する工程を経たのちに、この下地被膜上にZn等の非アルカリ金属を含む金属石けん被膜を形成する工程からなるものである。これらの工程により被加工材表面に下地被膜及び金属石けん被膜が形成される。このようにして形成された化成被膜は優れた潤滑性を示す。化成処理法は、主として鋼線材や棒鋼の冷間加工の前処理として用いられることが多い。
油潤滑法は、鉱物油等の潤滑油を金属材料の被加工面に塗布するものであって、潤滑油を塗布した後に冷間加工を施すものである。油潤滑法では、潤滑被膜となる潤滑油を容易に塗布できるため、冷間加工における潤滑処理法として広く用いられている。油潤滑法は、主として鋼管の拡管加工、縮径加工、冷間抽伸加工及び冷間圧延等に使用されている。
合成樹脂被膜潤滑法は、合成樹脂被膜を被加工面上に形成して、この合成樹脂被膜を潤滑材として冷間加工を施すものである。合成樹脂被膜潤滑法は、主として鋼板のプレス成形加工等で使用されている。
しかしながら、これらの潤滑処理法は、いずれも、以下に示すとおり、問題を抱えている。特に、鋼管の冷間加工における潤滑処理法に適用するには問題が多い。
まず、化成処理法では、化成被膜を形成するための工程数が多く、設備が大がかりとなるとともに手間がかかるため、鋼線材や棒鋼の冷間加工を除いて、採用しがたい。
また、合成樹脂被膜潤滑法では、合成樹脂被膜が冷間加工中に剥がれないように、合成樹脂被膜を金属材料の表面に強固に付着させる様な処理を必要とするため、設備が大がかりとなるとともに手間がかかるため、処理コストが大きくなる。したがって、鋼板の冷間加工を除いて、採用しがたい。
これに対して、油潤滑法は、化成処理法及び合成樹脂被膜潤滑法ほど、設備が大がかりにならず、手間もそれ程かからない。しかしながら、この油潤滑法による加工荷重の低減効果は、化成処理法及び合成樹脂被膜潤滑法より劣っている。また、油潤滑法は鉱物油等の潤滑油を金属材料の被加工面に塗布するだけであるから、潤滑油の金属材料の表面への付着性が低いので、金属材料の表面の一部には潤滑油が付着されない場合があり、その部分で焼き付きが発生するおそれがある。
さらに、いずれの潤滑処理法も、冷間加工を施した後に金属材料の表面から潤滑被膜や潤滑油を除去しにくい。したがって、その除去処理をした後の金属製品の表面に潤滑被膜や潤滑油が残存しやすい。残存した潤滑被膜や潤滑油は、冷間加工後の熱処理工程等で種々の問題を引き起こすおそれがある。
たとえば、リン酸塩被膜等で構成される化成被膜が表面に残存したままの金属材料を熱処理する場合には、金属材料への浸燐により材料強度を劣化させる場合がある。また、鉱物油からなる潤滑油が表面に残存したままのステンレス鋼材は、熱処理によりステンレス鋼材への浸炭を引き起こす。ZnやMn等の非アルカリ金属塩を含む金属石けん被膜が残存している場合も、熱処理時に同様の問題が生じ得る。つまり、表面に残存した潤滑被膜は、熱処理により金属製品の表面の機械特性を劣化させる場合がある。また、潤滑油や合成樹脂被膜は、冷間加工後に出荷される製品の表面に残存していれば汚れと見なされるため、その製品は販売できない。このように、潤滑処理により形成される潤滑被膜や潤滑油は冷間加工後に除去する必要があるため、金属材料の冷間加工用潤滑剤は、金属材料の冷間加工時の潤滑性に優れるとともに冷間加工後に金属材料の表面からの除去が容易であることが好ましい。
上述した3つの潤滑処理法のほかに、アルミニウム板のプレス成形加工に関してではあるが、特許文献1には、二硫化モリブデンや黒鉛等の潤滑性微粒子と金属石けんとを混合した液状潤滑剤をアルミニウム板の被加工面に塗布してプレス成形する方法が開示されている。しかしながら、この方法はアルミニウム板という非常に冷間変形抵抗が小さい板状の金属をプレス成形するものであって、拡管加工や冷間抽伸加工等の鋼管の冷間加工のように、冷間変形抵抗が大きくしかも過酷な塑性変形を伴うパイプ形状の金属を冷間加工する際の潤滑処理には適用しがたい。加えて、この特許文献1に開示された潤滑剤は除去しにくく、これを鋼管の冷間加工の潤滑処理に適用した場合には、特に二硫化モリブデンや黒鉛等の潤滑性微粒子の鋼管表面からの除去は困難である。というのは、鋼管表面に酸化被膜や水酸化被膜がある場合には、酸化被膜や水酸化被膜には微少な凹凸や割れが発生し易く、そのような場所に二硫化モリブデンや黒鉛等の潤滑剤の微粒子が入ると、その除去は極めて困難となるからである。
同じくアルミニウム板の加工に関して、特許文献2には、界面活性剤3〜18%、防錆剤0.03〜4.0%を有し、残部が分子量6000以上の高分子系合成ワックスであるα−オレフィン−マレイン酸モノエステル−マレイン酸モノエステル塩の三元共重合体と分子量1000以上のカルボン酸を有する有機高分子化合物およびその塩とからなる水溶性または水分散性の皮膜形成成分からなる固体潤滑剤が開示されている。しかしながら、この固体潤滑剤は非常に高価であることに加えて、アルミニウム板という非常に冷間変形抵抗が小さい板状の金属を温間でプレス成形するために用いるものであって、拡管加工や冷間抽伸加工等の鋼管の冷間加工のように、冷間変形抵抗が大きくしかも過酷な塑性変形を伴うパイプ形状の金属を冷間加工する際の潤滑処理には適用しがたい。
特開平6−277766号公報 特開平6−264086号公報
本発明の目的は、このような状況に鑑み、鋼管の冷間加工時の荷重低減効果が高い冷間加工用潤滑剤であって、冷間加工前の鋼管の表面に潤滑剤の被膜を形成するのが容易であるとともに、冷間加工後の鋼管表面からの洗浄除去性に優れた、鋼管の冷間加工用潤滑剤を提供することである。
そして、本発明の他の目的は、潤滑剤を用いた鋼管の冷間加工方法を提供することである。
本発明者は、まず、冷間加工前の鋼管の表面への潤滑剤の被膜の形成と除去の容易性の観点から、種々の潤滑剤について検討と実験を重ねた結果、アルカリ石けんに注目し、次の知見を得た。
アルカリ石けんとは、水溶性の長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩(Na塩又はK塩)である。アルカリ石けんは水溶性であるため、アルカリ石けん水溶液にすることによって、鋼管の被加工面に容易に塗布することができる。そして、このようにして鋼管の被加工面に形成された皮膜は、そのまま又は乾燥させた状態で鋼管の表面に潤滑被膜として存在することになるが、水溶性のアルカリ石けんであるため、鋼管の冷間加工後に水又は湯でその鋼管の表面を洗浄することにより、冷間加工後の潤滑被膜は容易に除去することができる。
あるいは、アルカリ石けん水溶液の状態で鋼管の被加工面に塗布する代わりに、アルカリ石けんに含水させて、ある程度の流動性を有するペースト状態にした含水ペースト状アルカリ石けんを鋼管の被加工面に塗布してもよい。ペースト状であるので、潤滑被膜の形成が必要な箇所にのみ塗布するときに便利である。含水ペースト状アルカリ石けんは、乾燥させれば、アルカリ石けん水溶液を乾燥したのと同じ状態になる。
アルカリ石けんは、上述のとおり、水溶性の長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩(Na塩又はK塩)であるが、直鎖脂肪酸であればよく、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸であるとを問わない。そのうち、炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のNa塩又はK塩のうちの1種又は2種以上からなるものを用いることが好ましい。具体的には、カプリン酸(C19COOH)、ラウリン酸(C1123COOH)、ミリスチン酸(C1327COOH)、パルミチン酸(C1531COOH)、パルミトレイン酸(C1529COOH)、マーガリン酸(C1633COOH)、ステアリン酸(C1735COOH)、オレイン酸(C1733COOH)、リノール酸(C1731COOH)等を挙げることができる。
このような種々の化学組成を有するアルカリ石けんを鋼管に塗布するに当たって、その表面に形成される被膜について、その潤滑性と洗浄除去性を試験してみた結果を次に示す。
アルカリ石けんとして、表1に示す化学組成を有するものを準備した。
Figure 2007132851
そして、それぞれのアルカリ石けんについて、振子型摩擦試験を行い、その摩擦係数を測定することによって、その被膜の潤滑性を測定した。その試験条件は、次に示すとおりである。
表1に示す化学組成を有する各種のアルカリ石けんを水に溶かし、それぞれ、11質量%の濃度のアルカリ石けん水溶液を調整し、この水溶液で試片球を濡らした後、冷風にて乾燥し被膜を形成させたのち、摩擦係数(μ)を測定する。試料温度は室温(25℃)であり、測定回数は各試料について30回であった。表2に、各試料について、第1回の測定時の摩擦係数と、安定値となったときの摩擦係数を示す。なお、最終回までに0.3μを超えた試料については、摩擦係数が0.3μとなったときの測定回数を示した。
Figure 2007132851
次に、その被膜の洗浄除去性については、乾燥状態の被膜を有する試片を、軽い攪拌状態の水中で洗浄し、洗浄前後の被膜の付着量を測定することによって、洗浄率を測定した。その試片の形成条件及び試験条件は次に示すとおりである。
表1に示す化学組成を有する各種のアルカリ石けんを水に溶かし、それぞれ、11質量%の濃度のアルカリ石けん水溶液を調整し、これを、SUS薄板試片(80mm×60mm×1mm)に厚さ約30g/m(乾燥時)になるように片面にスプレー塗布し、50℃の乾燥器にて24時間乾燥させることによって乾燥被膜を形成した試片を、攪拌中(渦を巻く程度)の50℃の水槽(1000mLビーカー)に浸漬させ、被膜が洗浄除去されるまでの時間(sec)を測定した。表3に、各試料についての洗浄除去時間を示す。
Figure 2007132851
このように、被加工面に水溶性のアルカリ石けんを塗布して被膜を形成することは容易であるとともに、その形成された被膜は摩擦係数は低く潤滑性に優れるものであることが分かった。また、このような被膜を形成した場合には、その冷間加工後の被膜の洗浄除去が容易であることも分かった。
本発明は、これらの新たな知見に基づいて完成したものであり、本発明に係る鋼管の冷間加工用潤滑剤は、次の(1)〜(3)に示すとおりのものを要旨とする。また、本発明にかかる鋼管の冷間加工方法は、次の(4)〜(12)に示すものを要旨とする。以下、それぞれ、本発明(1)〜(12)という。これらを総称して、本発明ということがある。
(1)アルカリ石けんからなることを特徴とする、鋼管の冷間加工用潤滑剤。
(2)鋼管の冷間加工は鋼管端部のプラグによる拡管加工であることを特徴とする、上記(1)の鋼管の冷間加工用潤滑剤。
(3)アルカリ石けんは炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のNa塩又はK塩のうちの1種又は2種以上からなるものであることを特徴とする、上記(1)又は(2)の鋼管の冷間加工用潤滑剤。
(4)鋼管の被加工面にアルカリ石けん水溶液を塗布することによって固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
(5)鋼管の被加工面にアルカリ石けん水溶液を塗布した後乾燥することによって固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
(6)鋼管の被加工面に塗布するアルカリ石けん水溶液は、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんを水に溶解してなるものであることを特徴とする、上記(4)又は(5)の鋼管の冷間加工方法。
(7)鋼管の被加工面に含水ペースト状アルカリ石けんを塗布することによって、固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
(8)鋼管の被加工面に含水ペースト状アルカリ石けんを塗布した後乾燥することによって、固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
(9)鋼管の被加工面に塗布する含水ペースト状アルカリ石けんは、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんに含水させてなるものであることを特徴とする、上記(7)又は(8)の鋼管の冷間加工方法。
(10)鋼管を冷間加工した後に、被加工面を水又は湯で洗浄して被加工面上の固体アルカリ石けん被膜を除去することを特徴とする、上記(4)〜(9)のいずれかの鋼管の冷間加工方法。
(11)鋼管の冷間加工は鋼管端部のプラグによる拡管加工であることを特徴とする、上記(4)〜(10)のいずれかの鋼管の冷間加工方法。
(12)アルカリ石けんは炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のNa塩又はK塩のうちの1種又は2種以上からなるものであることを特徴とする、上記(4)〜(11)のいずれかの鋼管の冷間加工方法。
ここで、アルカリ石けんとは、上述のとおり、水溶性の長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩(Na塩又はK塩)であるが、直鎖脂肪酸であればよく、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸であるとを問わない。そのうち、炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のNa塩又はK塩のうちの1種又は2種以上からなるものを用いることが好ましい。具体的には、カプリン酸(C19COOH)、ラウリン酸(C1123COOH)、ミリスチン酸(C13 COOH)、パルミチン酸(C1531COOH)、パルミトレイン酸(C15 COOH)、マーガリン酸(C1633COOH)、ステアリン酸(C1735COOH)、オレイン酸(C1733COOH)、リノール酸(C1731COOH)の1種又は2種以上を用いるのが好ましい。アルカリ石けんは、水溶性の長鎖脂肪酸のNa塩又はK塩を単独で用いてもよいが、Na塩とK塩を併用してもよい。なお、冷間加工用潤滑剤としては、アルカリ石けんのうち、炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のアルカリ金属塩を用いるのが好ましいが、このうちの1種の直鎖脂肪酸のアルカリ金属塩を単独で用いてもよいし、2種以上の直鎖脂肪酸のアルカリ金属塩を併用してもよい。
冷間加工用潤滑剤としてのアルカリ石けんは、加工工具の表面に塗布して用いてもよいが、鋼管の被加工面に塗布するのが好ましい。また、鋼管の被加工面又は加工工具の表面に塗布された皮膜は、湿潤状態のままで冷間加工してもよいし、乾燥させた状態にしてから冷間加工してもよい。
ここで、冷間加工用の鋼管には、ステンレス鋼管も含まれる。また、鋼管は、マンネスマン製管法やユジーン・セルジュネ製管法で製造される継目無鋼管だけでなく、熱間鍛造鋼管や溶接鋼管であってもよい。
また、鋼管の冷間加工方法としては、鋼管端部のプラグによる拡管加工や、鋼管の抽伸加工等を挙げることができる。
本発明に係る冷間加工方法の一つは、、アルカリ石けん水溶液を下地処理されていない金属素材の被加工面に塗布して、固体アルカリ石けん皮膜を形成することによって、潤滑皮膜として使用する。そのまま冷間加工してもよいが、塗布後に乾燥してから、冷間加工するのが好ましい。このように、化成処理における下地処理工程等を実施することなく、潤滑被膜を容易に形成できる。さらに、アルカリ石けん被膜による潤滑処理法は、油潤滑法や合成樹脂被膜潤滑法よりも優れた荷重低減効果を示す。なお、鋼管の被加工面は、圧延等で素材形状を整えた後にショットブラストや酸洗等により脱スケールを実施し、鋼管の表面を露出させた状態でもよいし、圧延後、酸化被膜であるスケール又は水酸化被膜である錆等が残存したままでもよい。
ここで、鋼管の被加工面に塗布するアルカリ石けん水溶液は、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんを水に溶解してなるものであることが好ましい。なお、非金属物質とは、たとえば、樹脂やガラス、セラミックである。容器自体を非金属物質で形成してもよいが、容器の内面の表面のみを非金属物質でライニング又は塗装してもよい。 アルカリ石けん水溶液が接触する容器内面が亜鉛(Zn)や錫(Sn)等の金属物質で構成されている容器内でアルカリ石けんを水に溶解した場合、アルカリ石けん水溶液が半固体状となる。この半固体化したアルカリ石けん水溶液は、鋼管の被加工面に付着しにくい性質を有する。そのため、被加工面に均一な厚さのアルカリ石けんの被膜を形成するのが困難となり、それを乾燥させても被加工面全体にわたって被膜を形成するのが困難となる。したがって、潤滑特性は落ち、被膜形成ができていない面では加工中に焼き付きが起こる。非金属物質が容器内面を覆う容器内でアルカリ石けん水溶液を生成することにより、アルカリ石けん水溶液の半固体化を防止でき、アルカリ石けん水溶液の被加工面への付着性は極めて良くなる。そのため、被加工面にアルカリ石けんを均一に塗布でき、それを乾燥した後に被加工面全体にわたって均一な固体アルカリ石けん被膜を形成できる。
本発明に係る冷間加工方法の他の一つは、含水ペースト状アルカリ石けんを下地処理されていない金属素材の被加工面に塗布して、固体アルカリ石けん皮膜を形成することによって、潤滑被膜として使用する。これをそのまま冷間加工してもよいが、塗布後に乾燥してから、冷間加工するのが好ましい。このように、化成処理における下地処理工程等を実施することなく、潤滑被膜を容易に形成できる。さらに、アルカリ石けん被膜による潤滑処理法は、油潤滑法や合成樹脂被膜潤滑法よりも優れた荷重低減効果を示す。なお、鋼管の被加工面は、圧延等で素材形状を整えた後にショットブラストや酸洗等により脱スケールを実施し、鋼管の表面を露出させた状態でもよいし、圧延後、酸化被膜であるスケール又は水酸化被膜である錆等が残存したままでもよい。
なお、含水ペースト状アルカリ石けんは、アルカリ石けんを温水に溶解し、これを室温になるまで冷却することによって生成することができる。このとき、アルカリ石けんは含水した上で、ある程度軟らかさを保ちながらペースト状になる。含水ペースト状アルカリ石けんを生成するときに使用する温水の好ましい温度は60℃以上である。また、鋼管の被加工面に塗布する含水ペースト状アルカリ石けんは、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんを含水させてなるものであることが好ましい。なお、非金属物質とは、たとえば、樹脂やガラス、セラミックである。容器自体を非金属物質で形成してもよいが、容器の内面の表面のみを非金属物質でライニング又は塗装してもよい。
含水ペースト状アルカリ石けんが接触する容器内面が亜鉛(Zn)や錫(Sn)等の金属物質の場合には、含水ペースト状アルカリ石けんは、鋼管の被加工面に付着しにくい性質を有する。そのため、被加工面に均一な厚さのアルカリ石けんの被膜を形成するのが困難となり、それを乾燥させても被加工面全体にわたって被膜を形成するのが困難となる。したがって、潤滑特性は落ち、被膜形成ができていない面では加工中に焼き付きが起こる。非金属物質が容器内面を覆う容器内で含水ペースト状アルカリ石けんを生成することにより、含水ペースト状アルカリ石けんの被加工面への付着性は極めて良くなる。そのため、被加工面にアルカリ石けん皮膜を均一に形成できる。
本発明においては、鋼管の被加工面に塗布する含水ペースト状アルカリ石けんは、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんに含水させてなるものであることが好ましい。ここで、非金属物質とは、たとえば、樹脂やガラス、セラミックである。
たとえば、含水ペースト状アルカリ石けんが接触する容器内面が亜鉛(Zn)や錫(Sn)等の金属物質で構成されている容器内でアルカリ石けんに含水させた場合、含水ペースト状アルカリ石けんは、鋼管の被加工面に付着しにくくなる。当然、潤滑特性は落ち、被膜形成ができていない面では加工中に焼き付きが起こる。非金属物質が容器内面を覆う容器内で含水ペースト状アルカリ石けんを生成することにより、アルカリ石けん水溶液の被加工面への付着性は極めて良くなる。
アルカリ石けんは水に容易に溶解するため、冷間加工後、被加工面を水又は湯で洗浄すれば、被加工面上に残存する固体アルカリ石けん被膜は容易に除去される。したがって、潤滑被膜の残存を抑制又は解消できる。
ここで、アルカリ石けんからなる、冷間加工用潤滑を適用する鋼管には、ステンレス鋼管も含まれる。また、鋼管は、マンネスマン製管法やユジーン・セルジュネ製管法で製造される継目無鋼管だけでなく、熱間鍛造鋼管や溶接鋼管であってもよい。
また、鋼管の冷間加工方法としては、鋼管端部のプラグによる拡管加工や、鋼管の抽伸加工等を挙げることができる。
本発明によれば、冷間加工前の鋼管の表面に潤滑剤の被膜を形成するのが容易であるとともに、鋼管の冷間加工時の荷重低減効果が高く、また、冷間加工後の鋼管表面からの洗浄除去も容易である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下に、鋼管の冷間加工用潤滑剤及び冷間加工方法を説明する。なお、ここでは、鋼管の冷間加工としては、鋼管の端部をプラグによって拡管加工する場合について説明する。
図1を参照して、初めに、潤滑剤であるアルカリ石けん水溶液を準備する(S1)。具体的には、アルカリ石けんとして、直鎖脂肪酸のNa塩及び/又はK塩を準備する。好ましいアルカリ石けんの主成分はステアリン酸Naである。なお、アルカリ石けん中のステアリン酸Naは、本発明の効果を奏する程度に含有されていれば足りる。好ましくは、アルカリ石けんは95質量%以上のステアリン酸Naを含有する。
上述のアルカリ石けんを非金属物質が容器内面を覆う容器内で水に溶解し、アルカリ石けん水溶液を生成する。非金属物質とは、たとえばプラスチック等の樹脂やガラス、セラミック等である。金属容器等の金属物質が容器内面を構成する容器内でアルカリ石けんを水に溶解した場合、アルカリ石けん水溶液が半固体状になる。このようなアルカリ石けん水溶液は、鋼管の被加工面(内面又は外面)に付着しにくく、被加工面上に付着したとしても均一な膜を形成するのではなく、むらのある成膜となる。そのため、被加工面全体に均一にアルカリ石けんを塗布するのが極めて困難となる。この原因は必ずしも定かではないが、次の理由が考えられる。金属物質が容器内面を構成する容器内で固体アルカリ石けんを水に溶解したとき、容器内面を構成する金属元素がアルカリ石けん水溶液内に溶解する。このとき、アルカリ石けん内の長鎖脂肪酸と溶解した金属元素とが結合し、金属石けん(長鎖脂肪酸の非アルカリ金属塩)が生成される。この金属石けんの生成により、被加工面への付着性が低下すると考えられる。
このため、非金属容器内でアルカリ石けん水溶液を生成する。非金属容器内で生成されたアルカリ石けん水溶液は、被加工面への付着性が良く、被加工面全体にわたって均一に付着させることができる。なお、水量に対して加えるアルカリ石けんの量を増やせば、アルカリ石けん水溶液の粘度が高くなり、被加工面への付着性がより向上する。アルカリ石けん水溶液中のアルカリ石けん濃度を100g/L(リットル)〜450g/Lとすれば、アルカリ石けん水溶液は、良好な付着性を示す。ただし、この濃度範囲外であっても、アルカリ金属石けん水溶液は、本発明の効果をある程度奏する程度に被加工面全体にわたって付着される。
次に、非金属容器内で生成されたアルカリ石けん水溶液を、化成処理法を施されていない被加工面に塗布する(S2)。具体的には、圧延後の表面酸化膜であるスケール、又は水酸化膜としての錆が付着したままの鋼管の内外面、または、脱スケールや脱錆処理を実施した、スケールや錆が除去された鋼管内外面(つまり母材表面)に直接アルカリ石けん水溶液を塗布する。
化成処理法で形成された化成被膜(リン酸塩被膜、シュウ酸塩被膜及び金属石けん被膜)は化学結合により鋼管表面に付着しているため、冷間加工後に除去しにくい。鋼管内外面に化成被膜が残存していれば、鋼管の機械特性が劣化する場合がある。たとえば、内外面にリン酸亜鉛被膜が残存した鋼管を熱処理したり、他の鋼管に溶接したりする場合、浸燐が発生し、鋼管の強度が低下する場合がある。また、油潤滑の油が残存している場合は、鋼管内外面にペイントを施して鋼管を継いでラインパイプを形成している際に、ペイントが乗らない等の不具合が生じる。したがって、本実施の形態では、化成処理されておらず、油潤滑を用いない鋼管を用いるのが好ましい。
鋼管の被加工面にアルカリ石けん溶液を塗布する方法としては、たとえば、以下の方法がある。拡管装置のオペレータ等の作業員が刷毛等を用いてアルカリ石けん水溶液を被加工面に塗布する。また、鋼管自体を非金属容器内のアルカリ石けん水溶液に浸漬することにより、アルカリ石けん水溶液を被加工面に塗布してもよい。
アルカリ石けん水溶液を鋼管内面に塗布した後、アルカリ石けん水溶液を乾燥して固体アルカリ石けん被膜を形成する(S3)。乾燥させるとアルカリ石けんが固体被膜として被加工面全体にわたって密着するので、乾燥させるのが好ましい。乾燥する方法としては、たとえば、早く乾かそうとするならば、送風機等を用いてもよいし、大気中で自然乾燥させてもよい。
固体アルカリ石けん被膜を形成した後、鋼管を拡管する(S4)。このとき、固体アルカリ石けん被膜が形成された鋼管内面が、加工工具であるプラグと接触しながら拡管される。固体アルカリ石けん被膜は、従来の油潤滑で用いられる潤滑油よりも被加工面への付着性が高い。しかも、油は流体であるため、加工圧がかかると圧の低い方へ逃げようとし、潤滑性能が落ちるが、固体アルカリ石けん被膜は固体であるため、流動性に乏しく、加工圧がかかった場合でもその場にとどまる。そのため、固体アルカリ石けん被膜は、鋼管が工具と直接接触するのを防止でき、潤滑性及び耐焼付性共に油潤滑よりも良好である。そのため、被加工面での疵の発生を防止する。さらに、固体アルカリ石けん被膜による潤滑処理は、油潤滑よりも加工荷重を低減できる。
冷間加工後、被加工面を水で洗浄し、固体アルカリ石けん被膜を除去する(S5)。アルカリ石けんは水に容易に溶解するため、被加工面に付着した固体アルカリ石けん被膜は水で洗浄するだけで容易に除去できる。したがって、従来の潤滑処理法と比較して、潤滑被膜が残存しにくい。なお、洗浄時の水の温度は、常温でもよいが、水温を高くすれば、アルカリ石けんの溶解度も上がるため、除去に要する時間も短縮される。要するに、お湯で洗浄すれば、アルカリ石けんを短時間で除去できる。
以上、本発明による鋼管の冷間加工方法では、アルカリ石けんを潤滑被膜として適用することにより、容易に潤滑被膜を形成できる。そのため、化成処理法のように、潤滑被膜(化成被膜)を形成するまでに複数の工程を実施する必要はなく、リン酸塩被膜等の下地被膜を生成するための設備は不要となる。また、従来の油潤滑や合成樹脂被膜潤滑よりも優れた荷重低減効果を得ることができる。
さらに、本発明における潤滑被膜である固体アルカリ石けん被膜は、水による洗浄で容易に除去することができる。そのため、従来の潤滑処理法(化成処理、油潤滑及び合成樹脂被膜潤滑)よりも、潤滑被膜を容易に除去でき、金属製品の被加工面の潤滑被膜の残存を大幅に抑制できる。
また、従来の潤滑処理で適用される潤滑被膜(化成被膜、潤滑油及び合成樹脂)と比べて、本発明で潤滑被膜として適用するアルカリ石けんは環境負荷が小さい。また、化成被膜や潤滑油を除去するために用いられる洗浄剤は環境負荷が大きいだけでなく、人体にも悪影響を与えるのに対し、本発明による潤滑被膜は水で容易に除去できるため、環境及び人体への負荷も大幅に軽減される。
上述の実施の形態では、アルカリ石けん水溶液を被加工面上に塗布したが、アルカリ石けん水溶液に代えて、含水ペースト状アルカリ石けんを塗布してもよい。固体のアルカリ石けんを温水に溶解し、これを室温になるまで冷却すれば、含水ペースト状アルカリ石けんが生成される。好ましい温水の温度は60℃以上であり、さらに好ましい温水の温度は80℃以上である。また、非金属物質の内面を有する容器内で生成されるのが好ましい。なお、含水ペースト状アルカリ石けんの硬度は、通常の固体アルカリ石けんよりも低く、たとえば、口紅の硬度と同等程度となる。
以上の方法で生成された含水ペースト状アルカリ石けんを、アルカリ石けん水溶液と同様に、鋼管の被加工面上に塗布する。含水ペースト状アルカリ石けんは、流動性を有しない固体である。そのため、被加工面に容易に塗布でき、特に、鋼管の表面のうち、潤滑被膜の形成が必要な箇所のみに容易に塗布できる。また、含水ペースト状アルカリ石けんは、その硬度が低いため、被加工面に付着しやすく、均一に塗布しやすい。
なお、被加工面に塗布された含水ペースト状アルカリ石けんを乾燥させてから、冷間加工を施すのが好ましい。
上述の実施の形態では、常温で冷間加工を実施したが、本発明は、鋼管を150℃以下の温度に加熱して温間加工を実施する場合にも適用でき、上述と同様の効果を奏することができる。
潤滑材としてステアリン酸Naを用いて、継目無鋼管を拡管し、拡管時に掛かる荷重を調査した。
表4に示す形状及び強度(グレード)の継目無鋼管(以下、単に鋼管という)を準備した。表中の外径、内径、肉厚、長さの単位はmmであり、グレードはAPI規格である。なお、鋼管の材質は炭素鋼とした。
Figure 2007132851
図2に示す形状の拡管用のプラグ1を3つ準備した。各プラグ1のうち、鋼管内面と接触する表面10には、表5に示す材質及び形成方法により、厚さ3mmの被膜をそれぞれ形成した。
Figure 2007132851
プラグ番号1のプラグは、超硬性のプラグとした。プラグ番号2のプラグは、冷間加工用工具鋼(SKD鋼)とした。プラグ番号3のプラグ被膜は、イオンプレーティング法により形成されたCrN被膜とした。図3に示す通り、各プラグ1のプラグ径の最大値は76.8mmとした。
拡管加工は、図3に示す装置を用いて、次に示す方法により実施された。まず、プラグ1と円筒状の押抜治具4との間に鋼管2を固定した。固定後、押抜治具4を挟んで鋼管2と反対側に配置された150tプレス機のプレスヘッド3で押抜治具4を押すことにより、鋼管2をプラグ1に押し込んだ。このとき、プラグ1が鋼管2全長を通過するまで鋼管2を押し込んだ。拡管率は、いずれも2.0%であった。
150tプレス機にはロードセルが備えられ、このロードセルにより拡管時の加工荷重を求めた。
このとき、潤滑剤の条件を種々に変化させて拡管加工を行ったが、その試験条件を表6に示す。
Figure 2007132851
表6に示すように、試験条件1では、鋼管内面に何ら潤滑剤を塗布することなく拡管した。試験条件2では、鉱物油(出光興産株式会社製 SD22)を鋼管内面全体に塗布した後、拡管した。試験条件3では、水を潤滑剤として鋼管内面全体に塗布した後、拡管した。試験条件4では、100g/L(リットル)の濃度のステアリン酸Na水溶液を潤滑剤としてプラグ表面に塗布し、10分間の送風により潤滑剤をほぼ完全に乾燥して固化した後、拡管した。なお、試験条件4では、鋼管内面には何ら潤滑剤を塗布しなかった。試験条件5では、鋼管内面全体及びプラグ表面全体に試験条件4と同じステアリン酸Na水溶液を塗布した後、塗布されたステアリン酸Na水溶液が乾燥する前に拡管した。試験条件6では、試験条件4と同じステアリン酸Na水溶液を鋼管内面全体に塗布し、10分間の送風により乾燥して固体ステアリン酸Na被膜を形成した後、拡管した。試験条件7では、試験条件4と同じステアリン酸Na水溶液を鋼管内面全体に塗布した後、乾燥する前に拡管した。なお、ステアリン酸Na水溶液は、いずれの条件においてもプラスチック容器内で生成したものを使用した。また、試験条件4及び5以外の試験条件では、プラグ表面に潤滑剤を塗布しなかった。
各試験条件でプラグ番号1〜3のプラグの一部又は全てを用いて拡管を実施した。
図4に試験結果を示す。図中黒の棒グラフは、プラグ番号1のプラグを用いて拡管したときの荷重である。白の棒グラフは、プラグ番号2のプラグを用いたときの荷重である。内部がハッチングされた棒グラフは、プラグ番号3のプラグを用いたときの荷重である。
プラグ番号1〜3のいずれのプラグを用いた場合も、試験条件6で荷重が最も小さくなった。つまり、従来の拡管加工のように鉱物油を用いた試験条件2よりも、ステアリン酸Na被膜を被加工面に形成した試験条件6の方が、拡管時の荷重を低減できた。また、塗布されたステアリン酸Naが乾燥した試験条件6の方が、乾燥する前に拡管加工した試験条件4及び7よりも荷重が低減した。乾燥させた方が、被加工面(内面)へのステアリン酸Naの付着性が高かったため、潤滑剤としての機能がより多く発現されたためと考えられる。
次に、拡管加工後、試験条件2及び試験条件6で拡管された各鋼管製品の内面を水で洗浄した。具体的には、常温の水を8L(リットル)/minで内径3.6mmのノズルから噴射し、鋼管内面を洗浄した。その結果、試験条件2で塗布された鉱物油は除去しにくく、残存したのに対し、試験条件6で潤滑剤として塗布されたステアリン酸Na被膜は容易に除去され、残存しなかった。
表7は、試験条件6で潤滑剤として塗布されたステアリン酸Na被膜に対して、別途に、5MPaの水圧で水洗浄を実施した結果である。ここでは、鋼管端部のプラグによる拡管加工後の洗浄開始までの時間を種々に変化させ、拡管加工後のステアリン酸Na被膜の洗浄除去性を評価した。この際、洗浄水の温度(℃)及び洗浄時間(sec)を種々に変化させた。この結果、拡管加工後、1時間以内に洗浄を開始すれば、洗浄水の温度(10〜80℃)及び洗浄時間(20〜30sec)にかかわらず、ステアリン酸Na被膜は水洗浄によって容易に除去できることが確認できた。
Figure 2007132851
また、追加試験として、ステアリン酸Naの濃度が異なる複数のアルカリ石けん潤滑剤を準備した。具体的には、(1)200g/Lの濃度のステアリン酸Na水溶液、(2)ステアリン酸Naを80℃程度の湯で溶解して350g/Lの濃度とし室温まで冷却して得られる含水ペースト状ステアリン酸Na、(3)ステアリン酸Naを80℃程度の湯で溶解して450g/Lの濃度のとし室温まで冷却して得られる含水ペースト状ステアリン酸Na、の3種類のアルカリ石けん潤滑剤を準備した。
準備した各アルカリ石けん潤滑剤を上述の鋼管内面全体に塗布し、10分間の送風により乾燥してステアリン酸Na被膜を形成した後、拡管した。その結果、いずれのアルカリ石けん潤滑剤でも、試験条件6で使用された100g/Lの濃度のステアリン酸Na水溶液と同程度の荷重低減効果が得られた。
ステアリン酸Naと従来の鉱物油とを潤滑剤として用い、ステンレス鋼管の管端部を拡管し、拡管時にかかる荷重を潤滑剤ごとに調査した。
鋼管素材として、外径114.3mm、肉厚8.56mm及び内径97.18mmのスーパー13Cr鋼管(以下、単にステンレス鋼管という)を準備した。
拡管に使用したプラグは超硬合金製であり、TD処理された表面を有し、その形状は、図3と相似とした。プラグの最大プラグ径は98.15mmとした。
拡管は次に示す方法で実施した。管端から少なくとも50mmの範囲の内面に100g/L(リットル)のステアリン酸Na水溶液を均一に塗布し、ほぼ完全に乾燥させた10本のステンレス鋼管を準備した。なお、ステアリン酸Na水溶液はプラスチック容器内で生成した。比較材として、上述と同じ範囲の管端部内面に従来の鉱物油を塗布した4本のステンレス鋼管を準備した。
各鋼管の管端から50mmの長さの管端部を、上述のプラグを装着した油圧加工装置を用いて常温で拡管した。拡管率は1.0%であった。拡管時、油圧加工装置の元圧の最大値及び最小値を測定した。測定結果に基づいて、潤滑剤ごとに、元圧の最大値及び最小値の平均値を求めた。
調査結果を図5に示す。図中縦軸は元圧(kgf/cm)である。また、図中白の棒グラフは元圧の最大値の平均であり、図中黒の棒グラフは、元圧の最小値の平均である。図6を参照して、ステアリン酸Naの方が、鉱物油よりも元圧の最大値及び最小値が低かった。
なお、拡管加工後、各鋼管製品の内面を実施例1と同じ条件で洗浄した。その結果、鉱物油は除去しにくく、残存したのに対し、ステアリン酸Naは容易に除去され、残存しなかった。
本発明によれば、冷間加工前の鋼管の表面に潤滑剤の被膜を形成するのが容易であるとともに、鋼管の冷間加工時の荷重低減効果が高く、また、冷間加工後の鋼管表面からの洗浄除去も容易である。冷間加工方法特に、鋼管端部のプラグによる拡管加工等に利用可能である。
本発明の実施の形態による冷間加工方法の各工程を示すフロー図である。 実施例1で使用したプラグの形状を示す側面図である。 実施例1で使用した拡管装置の概略図である。 実施例1で求めた各試験条件における拡管荷重値を示す図である。 実施例2で求めた各潤滑処理における油圧加工装置の元圧値を示す図である。
符号の説明
1 プラグ
2 鋼管
3 プレスヘッド
4 押抜治具

Claims (12)

  1. アルカリ石けんからなることを特徴とする、鋼管の冷間加工用潤滑剤。
  2. 鋼管の冷間加工は鋼管端部のプラグによる拡管加工であることを特徴とする、請求項1に記載の鋼管の冷間加工用潤滑剤。
  3. アルカリ石けんは炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のNa塩又はK塩のうちの1種又は2種以上からなるものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の鋼管の冷間加工用潤滑剤。
  4. 鋼管の被加工面にアルカリ石けん水溶液を塗布することによって固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
  5. 鋼管の被加工面にアルカリ石けん水溶液を塗布した後乾燥することによって固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
  6. 鋼管の被加工面に塗布するアルカリ石けん水溶液は、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんを水に溶解してなるものであることを特徴とする、請求項4又は5に記載の鋼管の冷間加工方法。
  7. 鋼管の被加工面に含水ペースト状アルカリ石けんを塗布することによって、固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
  8. 鋼管の被加工面に含水ペースト状アルカリ石けんを塗布した後乾燥することによって、固体アルカリ石けん被膜を形成した後に冷間加工することを特徴とする、鋼管の冷間加工方法。
  9. 鋼管の被加工面に塗布する含水ペースト状アルカリ石けんは、非金属物質の内面を有する容器内でアルカリ石けんに含水させてなるものであることを特徴とする、請求項7又は8に記載の鋼管の冷間加工方法。
  10. 鋼管を冷間加工した後に、被加工面を水又は湯で洗浄して被加工面上の固体アルカリ石けん被膜を除去することを特徴とする、請求項4から9までのいずれかに記載の鋼管の冷間加工方法。
  11. 鋼管の冷間加工は鋼管端部のプラグによる拡管加工であることを特徴とする、請求項4から10までのいずれかに記載の鋼管の冷間加工方法。
  12. アルカリ石けんは炭素数10〜18を有する直鎖脂肪酸のNa塩又はK塩のうちの1種又は2種以上からなるものであることを特徴とする、請求項4から11までのいずれかに記載の鋼管の冷間加工方法。
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