JPWO2007126045A1 - パーフルオロアダマンタン構造を含有する光導波路 - Google Patents
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Abstract
コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さく、しかもすべての使用温度帯域で優れた光学特性を示す光導波路を提供する。本発明の光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂硬化物を備える。これにより、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率の温度依存性と、光学特性との双方が良好な光導波路が得られる。
Description
本発明は、パーフルオロアダマンタン構造を含有する光導波路に関するものであり、特に、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さく、しかも光学特性に優れた光導波路に関するものである。
光導波路とは、直進性の高い光を、屈折率の違いを利用して、基板上に光の路を作り、光信号を導くようにした回路のことであり、光トランシーバ、光タップカプラ、光カプラ、光スイッチ、VOAなどに利用され、ブロードバンド推進のキーデバイスとも言われている。
光導波路は、図1に示すように、光を伝搬するコア樹脂と、コア樹脂を覆うクラッド樹脂とから形成されている。光導波路においては、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率を精密に制御する必要があり(例えば特許文献1)、特に、例えば高速大容量通信向けに使用されるシングルモード光導波路においては、短時間に多くの信号を送ることを目的として、1つの信号を単一の光路長でストレートに伝搬させる必要があるため、コア樹脂の屈折率をクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に抑える必要がある。紫外線硬化樹脂を用いてコア樹脂及びクラッド樹脂を形成する場合、これらの層を構成する材料の配合比を少し変えることにより、上記のような微小な屈折率制御が行われている。
ところで、光導波路の材料としては、線膨張率が小さく、光損失も少ないという点から石英等の無機材料も用いられているが、加工が難しく高コストであるため、近年有機材料が多く用いられるようになっている。
有機材料を用いる場合において、フッ素系樹脂(例えば、屈折率1.42)と非フッ素系樹脂(例えば、屈折率1.52)とを用いて物性調整を行う場合は、コア樹脂には、約4〜5%程度非フッ素系樹脂を多く配合すればよい。このように少量の配合差で屈折率差を設けたときには、コア樹脂とクラッド樹脂の物性、特に屈折率の温度依存性を極めて近いものにできるため、光導波路の使用温度範囲の上限である85℃での光学特性の低下を招くことはない。フッ素系樹脂は、非フッ素系樹脂のC−H結合による光損失を軽減するために好ましく用いられる樹脂である。また、常温付近での光損失の軽減を重視する場合は、フッ素系樹脂だけを用いて物性調整を行う場合もある。なお、上記光学特性とは、光損失と同義である。
WO 2004/104059 A1公報(国際公開日;2004年12月2日)
しかしながら、フッ素系樹脂と非フッ素系樹脂とを用いて物性調整を行う場合は、非フッ素系樹脂のC−H結合による光損失の影響が避けられず、特に、常温付近での光損失(以下「初期の光学特性」ともいう)が大きいという問題がある。
一方、初期の光学特性の軽減を重視するためにフッ素系樹脂だけを用いて物性調整を行う場合は、屈折率差の温度依存性が大きくなってしまうという問題がある。具体的には、屈折率は以下の数式1で示されることから、樹脂の密度に大きな相関があると言えるが、密度は温度により変化することから、実用上は、数式2を考慮に入れる必要がある。
光導波路の使用温度帯域は一般的に、−40〜85℃であり、この温度領域で安定した光学特性を示すためには、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性、つまり各々の樹脂の線膨張差を低減する必要がある。
コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差を確保するために、コア樹脂はクラッド樹脂に比べて、フッ素含有率が低い樹脂(例えば、屈折率1.42)をフッ素含有率の高い樹脂(例えば、屈折率1.37)より約10%程度多くしなければならず、特に従来から主流であったパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系(メタ)アクリレートを用いて、パーフルオロ基の炭素数や配合量により調整する場合(例えば、特開2000−26540号公報)には、クラッド樹脂のガラス転移温度(以下「Tg」と記載する)の低下、つまり線膨張係数の増大を招き、結果として、屈折率差の温度依存性が増大し、85℃での光学特性の低下を招いてしまうという問題がある。
これらのことから、従来の紫外線硬化型樹脂を用いた光導波路においては、屈折率の温度依存性はクラッド樹脂が大きく、コア樹脂が小さい傾向があり、初期の光学特性と使用温度範囲の上限である85℃での光学特性の両立を図ることが困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さく、しかもすべての使用温度帯域で優れた光学特性を示す光導波路を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、パーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備える光導波路が、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができ、しかも光学特性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることを特徴としている。パーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーは、重合することにより、耐熱性に優れ、かつ耐衝撃性や表面硬度などの機械的強度や光学的特性に優れた重合体となることが知られている(例えば、特開2004−123687号公報)。
したがって、上記樹脂硬化物をクラッド樹脂およびコア樹脂に用いることにより、その耐熱性を利用して、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が低く保たれた光導波路を得ることができる。また、本発明に係る光導波路は非フッ素系樹脂を含まないので、光損失を少なくすることができる。したがって、光学特性に優れる光導波路を得ることができる。
また、本発明に係る光導波路は、上記第一のフッ素含有モノマーが、一般式(1)
式中、R1およびR2は、HまたはFを示し、同じであっても異なっていてもよい。R3はH,CH3,FまたはCF3を示す。p=0または1である。p=0の場合、q=0〜5、r=1、s=1であり、p=1の場合、q=0または1、r=0または1、s=0〜3である。ただし、(q+1)×sの上限は6までである。)
で表される官能基を有する構造であることが好ましい。
で表される官能基を有する構造であることが好ましい。
上記構成によれば、パーフルオロアダマンタン構造によってもたらされる特性を光導波路に持たせることができるとともに、一般式(1)で表される官能基の種類や数を調整することにより、コア樹脂およびクラッド樹脂の線膨張率を適宜調整することができる。したがって、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができ、しかも光学特性に優れる光導波路を得ることができる。
また、本発明に係る光導波路は、上記第一のフッ素含有モノマーが、一般式(1)で表される官能基を1個以上3個以下有することが好ましい。
上記官能基が1個以上3個以下であれば、比較的合成が容易である。したがって、本発明の光導波路をより効率的に得ることができる。
また、本発明に係る光導波路は、上記第一のフッ素含有モノマーを重合したポリマーと、一般式(1)で表される官能基を2個以上含有する第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることが好ましい。
上記構成によれば、例えば第一のフッ素含有モノマーの重合体または共重合体、あるいは両者を、第二のフッ素含有モノマーに溶解させること等によって、上記ポリマーをより耐熱性の高いものとすることができる。したがって、光導波路を、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性をより低く保ったものとすることが可能となる。
また、本発明に係る光導波路は、上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであることが好ましい。上記構成によれば、フッ素含有モノマーに対して、パーフルオロアダマンタン構造に由来する高い耐熱性と光学特性とを付与することができる。したがって、第一のフッ素含有モノマーを重合したポリマーとの組み合わせ方を調整することにより、より望ましい特性を有する光導波路を得ることができる。
また、本発明に係る光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基2個以上とを含有する第三のフッ素含有モノマーと、当該第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、2官能以上でパーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーと、非パーフルオロアダマンタン構造を有する他のフッ素含有モノマー等とを併用して樹脂組成物とすることができる。これにより、パーフルオロアダマンタン構造を有する化合物のみでコア樹脂とクラッド樹脂を構成した場合に見られる、樹脂がもろくなる傾向や、1官能のフッ素含有モノマーのみの樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を構成した場合に見られる、温度特性の悪化等の問題を回避することができる。したがって、より望ましい特性を有する光導波路を得ることができる。
なお、本明細書中では、以下、一般式(1)で表される官能基をt個有するフッ素含有モノマーを、「t官能のフッ素含有モノマー」とも言う。
また、本発明に係る光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基1個とを含有する第四のフッ素含有モノマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることが好ましい。
上記構成によれば、1官能でパーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーと、2官能以上のフッ素含有モノマーとを併用して樹脂組成物とすることができる。
これにより、パーフルオロアダマンタン構造を有する化合物のみでコア樹脂とクラッド樹脂を構成した場合に見られる、樹脂がもろくなる傾向や、1官能のフッ素含有モノマーのみの樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を構成した場合に見られる、温度特性の悪化等の問題を回避することができる。したがって、より望ましい特性を有する光導波路を得ることができる。
また、本発明に係る光導波路は、上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであってもよい。
上記構成によれば、樹脂組成物における第三のフッ素含有モノマーの含有率が高くなることにより、樹脂硬化物の耐熱性を高くすることができる。したがって、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を小さくすることができる。
また、本発明に係る光導波路は、上記ポリマーが、パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基1個とを含有する第四のフッ素含有モノマーと、当該第四のフッ素含有モノマー以外のフッ素含有モノマーであって、一般式(1)で表される官能基を1個含有する第五のフッ素含有モノマーとを重合させたものであって、当該ポリマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることが好ましい。
上記構成によれば、コア樹脂用樹脂組成物中に含まれる非パーフルオロアダマンタン構造の2官能以上のフッ素含有モノマーを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーに置換することができるので、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくすることができる。したがって、光導波路におけるコア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差を小さくすることができる。
また、本発明に係る光導波路では、上記第二のフッ素含有モノマーが、上記第三のフッ素含有モノマーと、第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーと、であることが好ましい。
上記構成によれば、樹脂組成物における第三のフッ素含有モノマーの含有率が高くなることにより、樹脂硬化物の耐熱性を高くすることができる。したがって、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を小さくすることができる。
また、本発明に係る光導波路では、上記ポリマーが、上記第四のフッ素含有モノマーと、上記第五のフッ素含有モノマーとを重合させたものであって、上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであることが好ましい。
上記構成によれば、樹脂組成物における第三のフッ素含有モノマーの含有率が高くなることにより、樹脂硬化物の耐熱性を高くすることができる。したがって、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を小さくすることができる。
また、本発明に係る光導波路は、上記樹脂硬化物を光ラジカル重合法および/または熱ラジカル重合法を用いて製造することが好ましい。これらの重合法では、重合開始剤の量や反応時間を適宜調整することにより、モノマーを効率よく重合させ、所望の重合度の樹脂硬化物を生成することができる。したがって、本発明に係る光導波路の生産効率化に寄与することができる。
以上のように、本発明に係る光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂硬化物を備える構成である。
それゆえ、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができ、しかも樹脂による光損失が少ないので、光学特性に優れた光導波路を得ることができるという効果を奏する。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
1 光導波路
2a 下部クラッド部
2b 上部クラッド部
3 コア部
10 基板
11 凸型スタンパー
12a 下部クラッド部用樹脂硬化物
12b 上部クラッド部用硬化型樹脂組成物
13 彫り込み部
14 コア部用樹脂硬化物
15 平板
16 基板
2a 下部クラッド部
2b 上部クラッド部
3 コア部
10 基板
11 凸型スタンパー
12a 下部クラッド部用樹脂硬化物
12b 上部クラッド部用硬化型樹脂組成物
13 彫り込み部
14 コア部用樹脂硬化物
15 平板
16 基板
本発明の一実施の形態について説明すれば、以下のとおりであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔1.本発明に係る光導波路〕
一実施形態において、本発明に係る光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備える。パーフルオロアダマンタン構造とは、アダマンタンの全ての水素がフッ素に置換された骨格構造である。本明細書において、第一のフッ素含有モノマーとは、パーフルオロアダマンタン構造を有するモノマーであって、パーフルオロアダマンタン構造のフッ素原子が他の官能基に置換されたモノマーをいう。
一実施形態において、本発明に係る光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備える。パーフルオロアダマンタン構造とは、アダマンタンの全ての水素がフッ素に置換された骨格構造である。本明細書において、第一のフッ素含有モノマーとは、パーフルオロアダマンタン構造を有するモノマーであって、パーフルオロアダマンタン構造のフッ素原子が他の官能基に置換されたモノマーをいう。
置換されるフッ素原子の数は特に限定されるものではないが、本発明の光導波路では、初期の光学特性を向上させるためにフッ素系樹脂を用いる必要があることから、第一のフッ素含有モノマーは、少なくとも一つのフッ素原子は有している必要がある。実用上は、合成のしやすさ等の観点から、置換されるフッ素原子の数は1個以上3個以下であることが好ましい。すなわち、官能基の数は特に限定されるものではないが、1個以上3個以下であることが好ましい。
上記官能基としては、特に限定されるものではないが、モノマーを重合させる方法として一般的な方法である光ラジカル重合法や熱ラジカル重合法を用いて重合を行うことを考慮すると、ラジカル重合基であることが好ましい。なお、ヒドロキシル基やSH基のように、水素を含む比較的軽い官能基は、振動しやすく、光損失の原因となりやすいため好ましくない。
上記ラジカル重合基としては、特に限定されるものではないが、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基(アリル基とメタクリル基を含む)、エチニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、ビニルケトン基、ビニルエステル基、ビニルアミノ基等を用いることができ、一般式(1)で表される官能基であることが特に好ましい。
一般式(1)で表される官能基を1〜3個有し、パーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーの構造式を以下の一般式(2)に示す。
いずれも、式中、R1およびR2は、HまたはFを示し、同じであっても異なっていてもよい。R3はH、CH3、FまたはCF3を示す。p=0または1である。p=0の場合、q=0〜5、r=1、s=1であり、p=1の場合、q=0または1、r=0、s=0〜3である。ただし、(q+1)×sの上限は6までである。(q+1)×sが7以上の場合は、C−Hによる光損失が大きくなるため好ましくない。t=1〜3である。
一般式(1)においてR3はH,CH3,F,CF3のいずれであってもよい。RがHまたはCH3の場合は合成しやすいという利点がある。R3がFまたはCF3の場合はC−Hによる光損失が少ないため、光導波路として用いるためにより好適であるという利点がある。
上記第一のフッ素含有モノマーを製造する方法については、従来公知の方法を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、パーフルオロアダマンタノール類とアクリル酸類を溶媒の還流下に共沸脱水する方法によることができる。
上記パーフルオロアダマンタノール類としては、例えばパーフルオロ−1−アダマンタノール、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオール、パーフルオロ−1,3,5,7−アダマンタンテトラオール等を挙げることができ、アクリル酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−トリフルオロメチルアクリル酸等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。反応溶媒としては、特に限定されるものではないが、トルエンやキシレン等が好適に用いられる。
また、パーフルオロアダマンタノール類とアクリル酸類との反応は、脱水剤を用いて脱水エステル化する方法で行ってもよい。脱水剤としては、モレキュラーシーブや無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム、無水リン酸等の従来公知の酸性脱水剤を用いることができる。
また、例えば、塩基の存在下に、パーフルオロアダマンタノール類とアクリル酸類とをエステル化反応する方法を用いることもできる。塩基としては、例えばトリメチルアミンやトリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等を挙げることができる。
さらに、上記フッ素含有モノマーは、パーフルオロアダマンチルアルコキシドとアクリル酸クロライド類とのエステル化反応によって製造することもできる。
本明細書における「樹脂硬化物」は、第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させたものである。なお、本明細書において、「樹脂組成物」とは、モノマーの混合物、または、モノマーとポリマーとの混合物を意味する。
樹脂組成物には、少なくとも第一のフッ素含有モノマーが構成成分として含まれていればよいので、樹脂組成物には、第一のフッ素含有モノマー以外のモノマーが含まれていても構わない。
第一のフッ素含有モノマー以外のモノマーも、光損失を低減するという観点から、フッ素含有モノマーであることが好ましい。例えば、1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロプロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロブタン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)パーフルオロブタン、1,6−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロヘキサン、1,8−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロオクタン、1,2−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,2−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロペンチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等、非パーフルオロアダマンタン構造のフッ素含有モノマーを用いることができる。
硬化前の樹脂組成物の総量に占める第一のフッ素含有モノマーの割合は、本発明の効果を得るためには5重量%以上であることが必要である。また、上限は特には問わないが、一般式(2)におけるpが1であり、q、r、sが0であり、tが2以上の場合に、コア樹脂とクラッド樹脂の全てをパーフルオロアダマンタン構造を有する化合物で構成すると、架橋密度が高く、且つ全体に占めるアダマンタン構造の占有率が高くなることから、樹脂がもろくなる傾向があるため、50重量%以下であることが望ましく、特に30%以下であることがより望ましい。
p、q、r、sがこれ以外の場合で、tが2以上の場合には上限は特に問わない。ただし、tが1の場合には、耐熱性確保の観点から70重量%以下であることが望ましく、特に60重量%以下であることが望ましい。
樹脂硬化物は、樹脂組成物を重合させることによって製造することができる。樹脂組成物としては、モノマーのみの構成でも良いし、予めモノマーの重合により得られたポリマーを他のモノマーに溶解させたものでも良い。
重合方法については特に限定されるものではないが、ラジカル反応を利用して連鎖的に効率よく重合体を作ることができるため、光ラジカル重合法および/または熱ラジカル重合法が好ましく用いられる。
光ラジカル重合法において用いられる光重合開始剤としては特に限定されるものではなく、一般的に使用されている光重合開始剤、すなわち、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ジアセチル類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタノール類、ベンゾイルベンゾエート類、ヒドロキシフェニルケトン類、アミノフェニルケトン類等のカルボニル化合物系光重合開始剤、チウラムサルファイド類、チオキサントン類等の有機硫黄化合物系光重合開始剤、アシルホスフィン酸エステル類等の有機リン化合物系光重合開始剤等を使用することができる。これらの光重合開始剤は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。なお、後述する実施例では、ルシリンTPOを光重合開始剤として用いている。
光重合開始剤の配合比率は、モノマーを含む樹脂組成物の総量に対して0.5重量%以上10重量%以下、好ましくは1重量%以上7重量%以下である。配合比率が0.5重量%未満では光硬化性が不十分となり、10重量%を超えると、硬化反応が急激となりすぎて、硬化物の物性に悪影響を与えるので好ましくない。
熱ラジカル重合法において用いられる熱重合開始剤は、熱により分解してラジカルを発生する熱重合開始剤のうち、熱分解温度が約30℃以上、好ましくは約60℃以上の熱重合開始剤が使用される。熱重合開始剤としては特に限定されるものではないが、気体や水のような副生成物を精製しない有機過酸化物の使用が特に好適である。熱分解温度が約30℃未満の熱重合開始剤では、樹脂硬化物が不安定になるので好ましくない。
上記有機過酸化物としては、特に限定されるものではなく、アルキルまたはアリール・ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルまたはジアリール・パーオキサイド類、アルキル・パーオキサイド酸およびそのエステル類、ジアシル・パーオキサイド類、ケトン・パーオキサイド類等の従来公知の有機過酸化物を用いることができる。これらの熱重合開始剤は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
熱重合開始剤の配合比率は、モノマーを含む樹脂組成物の総量に対して0.5重量%以上5重量%以下、好ましくは1重量%以上3重量%以下である。配合比率が0.5重量%未満では熱硬化性が不十分となり、5重量%を超えると、硬化反応が急激となりすぎて、樹脂硬化物の物性に悪影響を与えるので好ましくない。
光重合開始剤と熱重合開始剤とは、単独で用いてもよいし、両者を組み合わせて用いてもよい。組み合わせて使用する場合も、それぞれの配合比率は上述のとおりである。
上記光ラジカル重合は、モノマーを含む樹脂組成物に紫外線を照射して行うことが一般的である。紫外線の光源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライド灯、カーボンアーク灯、キセノン灯などがあるが、高圧水銀灯あるいはメタルハライド灯の使用が好適である。紫外線照射量は、特に限定されるものではないが、1000mJ/cm2以上5000mJ/cm2以下であることが好ましい。
上記熱ラジカル重合では、熱重合開始剤として有機過酸化物を用いる場合、上記有機過酸化物の熱分解温度以上に加熱して硬化を行う。したがって、加熱温度は配合する有機過酸化物の種類に依存するが、加熱時間は通常10分以上60分以下である。
光重合開始剤と有機過酸化物とをともに配合し、光硬化と熱硬化とを行う場合は、まず、紫外線照射により、光硬化した後、加熱により熱硬化して硬化を完了させるのが一般的である。熱硬化に比べて光硬化は取り扱い性、硬化速度などに優れているため、本発明においては光硬化を採用することが好ましい。
本発明の光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂樹脂硬化物を備えるものであるが、当該樹脂硬化物以外の成分としては、必要に応じて重合禁止剤、消泡剤、光安定剤、熱安定剤、レベリング剤、カップリング剤、帯電防止剤等の添加剤を少量含んでいてもよい。
光導波路を形成する方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば、選択重合法、フォトリソグラフィー+RIE法、直接露光法、ブリーチ法、スタンパー法等を用いることができる。中でも、生産性がよく、低コストであるため、スタンパー法が特に好ましく用いられる。
図1は、スタンパー法によって光導波路を形成する工程を示す工程図である。まず、図1の(A)に示すように、下部クラッド部用樹脂硬化物12aを基板10上に、スピンコート法、ドクターブレード法などのような公知の方法により塗布した後、凸型スタンパー11を押圧する。
次いで、その押圧状態のままで、光硬化および/または熱硬化させることにより、コア部の彫り込み部13を有する下部クラッド部2aを形成する(図1の(B)および(C))。凸型スタンパー11を離型後、彫り込み部13に、コア部用樹脂硬化物14を充填し、平板15を押圧した状態で、光硬化および/または熱硬化させることにより、コア部3を形成する(図1の(D))。
最後に、上部クラッド部用硬化型樹脂組成物12bを塗布し、基板16を押圧した状態で、光硬化および/または熱硬化させることにより、上部クラッド部2bを形成し、(図1の(E)),基板を取り去れば光導波路1が完成する(図1の(F))。なお、基板10および16としては、光硬化を行う場合は、ガラス板のような透明基板を使用する。
一実施形態において、本発明の光導波路では、上記第一のフッ素含有モノマーが、一般式(1)で表される官能基を有する。
上記第一のフッ素含有モノマーが有する、一般式(1)で表される官能基の数は、1個以上であれば特に限定されるものではない。官能基の数が増えると樹脂硬化物の耐熱性は上昇するものの、合成の困難性の観点などから、実用上は、1個以上3個以下であることが好ましい。
一般式(1)で表される官能基を有する第一のフッ素含有モノマーとしては、例えば、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス[((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ]アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス〔(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス{〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕エトキシ}アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス{〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕エトキシ}アダマンタン、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ―1―アダマンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロ―1―アダマンチル2−フルオロアクリレート、パーフルオロ―1―アダマンチル2−(トリフルオロメチル)アクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)メチル 2−フルオロアクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)メチル 2−(トリフルオロメチル)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル(メタ)アクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル2−フルオロアクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチルエチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチルエチル2−(トリフルオロ)アクリレート等を挙げることができる。
一実施形態において、本発明に係る光導波路は、上記第一のフッ素含有モノマーを重合したポリマーと、一般式(1)で表される官能基を2個以上含有する第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備える。
上記第二のフッ素含有モノマーは、一般式(1)で表される官能基を2個以上含有するフッ素含有モノマーであればよく、パーフルオロアダマンタン構造を有していても有していなくてもよいが、第二のフッ素含有モノマーの1種類以上はパーフルオロアダマンタン構造を有することが好ましい。パーフルオロアダマンタン構造に由来する耐熱性と高い光学特性が付与されるためである。
パーフルオロアダマンタン構造を有する上記第二のフッ素含有モノマーとしては、例えば、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシアダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス〔(2−フルオロアクリロイルオキシ)エトキシ〕エトキシアダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス{〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕エトキシ}アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕イアダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕エトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕等を用いることができる。
また、パーフルオロアダマンタン構造を有さない上記第二のフッ素含有モノマーとしては、例えば、1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロプロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロブタン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)パーフルオロブタン、1,6−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロヘキサン、1,8−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロオクタン、1,2−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,2−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン等を用いることができる。
上記樹脂硬化物は、例えば、第一のフッ素含有モノマーを予め重合させてポリマーを形成しておき、形成されたポリマーを、第二のフッ素含有モノマーに溶解させて樹脂組成物を得、当該樹脂組成物を重合させることによって得ることができる。
なお、「ポリマー」は、公知の方法、例えば、溶媒中での熱重合法あるいは光重合法により合成することができる。「ポリマー」の分子量は、50,000以下の範囲が好ましく、40,000以下の範囲がより好ましい。分子量が50,000を超えると、フッ素を含有する2価以上のモノマーへの溶解性や相溶性に問題を生じるので好ましくない。
また、ポリマーは、配合量を多くすると、樹脂の架橋密度の低下を招くことから、樹脂組成物に対する重量比としては、70重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましい。逆に第二のフッ素含有モノマーの配合量は、30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましい。
本実施形態の光導波路において、上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上は、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであってもよい。したがって、上記第二のフッ素含有モノマーは、全てがパーフルオロアダマンタン構造を有するものであってもよい。換言すれば、上記第二のフッ素含有モノマーが、上記第三のフッ素含有モノマーのみからなるものであってもよい。なお、第三のフッ素含有モノマーとは、第二のフッ素含有モノマーのうち、パーフルオロアダマンタン構造を有するものをいう。
上記第三のフッ素含有モノマーとしては、例えば、1,3,5−アダマンタントリオールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリオールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリメタノールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリエタノールトリ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシアダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス〔(2−フルオロアクリロイルオキシ)エトキシ〕エトキシアダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−トリス{〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕エトキシ}アダマンタン、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3,5−アダマンタントリ(2,2−ジフルオロエタノール)トリ(〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジメタノールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジエタノールジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕、パーフルオロ−1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔((メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕アダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔(2−フルオロアクリロイルオキシエトキシ)エトキシ〕イアダマンタン、パーフルオロ−1,3−ビス〔2−(トリフルオロメチル)アクリロイルオキシエトキシ〕エトキシ)アダマンタン、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ(メタ)アクリレート、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ(2−フルオロアクリレート)、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジ(2,2−ジフルオロエタノール)ジ〔(2−トリフルオロメチル)アクリレート〕等を用いることができる。
一実施形態において、本発明に係る光導波路では、パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基2個以上とを含有する第三のフッ素含有モノマーと、当該第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備える。
すなわち、一般式(1)で表される官能基を2個以上含有するモノマーとして、上記第三のフッ素含有モノマーと、当該第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを併用したモノマーを用いてもよい。
第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとしては、例えば、非パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上のフッ素含有モノマー、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマー、非パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマー等を用いることができる。
非パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上のフッ素含有モノマーとしては、例えば、1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロプロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロブタン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチル)パーフルオロブタン、1,6−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロヘキサン、1,8−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)パーフルオロオクタン、1,2−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチル)パーフルオロシクロヘキサン、1,2−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチル)テトラフルオロベンゼン等を用いることができる。
また、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーとしては、例えば、パーフルオロ―1―アダマンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロ―1―アダマンチル2−フルオロアクリレート、パーフルオロ―1―アダマンチル2−(トリフルオロメチル)アクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)2−フルオロアクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル(メタ)アクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル2−フルオロアクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチルエチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチルエチル2−(トリフルオロ)アクリレート等を用いることができる。
また、非パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーとしては、例えば、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロペンチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等を用いることができる。
第三のフッ素含有モノマーのような、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上のフッ素含有モノマーによって、例えばクラッド樹脂用樹脂組成物中に含まれる非パーフルオロアダマンタン構造の2官能以上のフッ素含有モノマーを置換することにより、クラッド樹脂の屈折率の温度依存性を小さくすることができる。その結果、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができる。
また、コア樹脂、クラッド樹脂用樹脂組成物中に含まれる非パーフルオロアダマンタン構造の2官能以上のフッ素含有モノマーを、第三のフッ素含有モノマーのような、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上のフッ素含有モノマーで置換し、かつ、クラッド樹脂における置換量をコア樹脂用樹脂組成物における置換量よりも多くすることにより、クラッド樹脂の屈折率の温度依存性を小さくすることができる。その結果、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができる。
さらに、コア樹脂用樹脂組成物、クラッド樹脂用樹脂組成物中に含まれる非パーフルオロアダマンタン構造の1官能または2官能以上のフッ素含有モノマーを、第三のフッ素含有モノマーのような、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上のフッ素含有モノマーに置換することによって、両樹脂のTgを大幅に向上させ、屈折率の温度依存性を小さくすることができる。その結果、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができる。
上記第三のフッ素含有モノマーと、上記第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂硬化物を製造する方法は特に限定されるものではない。例えば、上記第三のフッ素含有モノマーと、上記第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを混合して溶液を調製し、これを重合させる方法等によって製造することができる。
また、上記第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーに含まれる、1官能のフッ素含有モノマーの配合量は、耐熱性の観点から、70重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましい。逆に、第三のフッ素含有モノマーと、第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーに含まれる、2官能のフッ素含有モノマーの配合量の和は、30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましい。
一実施形態において、本発明の光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基1個とを含有する第四のフッ素含有モノマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えるものであってもよい。
上記第四のフッ素含有モノマーとしては、例えば、パーフルオロ―1―アダマンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロ―1―アダマンチル2−フルオロアクリレート、パーフルオロ―1―アダマンチル2−(トリフルオロメチル)アクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)2−フルオロアクリレート、(パーフルオロ−1−アダマンチル)2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル(メタ)アクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル2−フルオロアクリレート、2−〔2−(パーフルオロ−1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチル2−(トリフルオロ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチルエチル2−フルオロアクリレート、2−(パーフルオロ−1−アダマンチル)−2,2−ジフルオロエチルエチル2−(トリフルオロ)アクリレート等を用いることができる。
上記樹脂硬化物を製造する方法は、特に限定されるものではない。例えば、上記第四のフッ素含有モノマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを混合して溶液を調製し、これを重合させる方法等によって製造することができる。
上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上は、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであってもよい。
したがって、上記第二のフッ素含有モノマーは、全てがパーフルオロアダマンタン構造を有するものであってもよい。換言すれば、上記第二のフッ素含有モノマーが、上記第三のフッ素含有モノマーのみからなるものであってもよい。
一実施形態において、本発明の光導波路は、上記ポリマーが、パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基1個とを含有する第四のフッ素含有モノマーと、当該第四のフッ素含有モノマー以外のフッ素含有モノマーであって、一般式(1)で表される官能基を1個含有する第五のフッ素含有モノマーとを重合させたものであって、当該ポリマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えるものであってもよい。
すなわち、本実施形態に係る光導波路は、第四のフッ素含有モノマーと第五のフッ素含有モノマーとを重合させたポリマー(以下「本ポリマー」と称する)と、第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えるものである。
本ポリマーは、公知の方法、例えば、溶媒中での熱重合法あるいは光重合法により合成することができる。ポリマーの分子量は、50,000以下の範囲が好ましく、40,000以下の範囲がより好ましい。分子量が50,000を超えると、フッ素を含有する2価以上のモノマーへの溶解性や相溶性に問題を生じるので好ましくない。
上記第二のフッ素含有モノマーは、上記第三のフッ素含有モノマーと、当該第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを併用したモノマーであってもよい。
上記第五のフッ素含有モノマーとしては、例えば、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロペンチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等を用いることができる。
上記樹脂硬化物は、本ポリマーと、第二のフッ素含有モノマーとを混合して溶液を調製し、当該溶液を重合させる方法によって製造することができる。
また、一実施形態において、本発明の光導波路は、上記ポリマーが、上記第四のフッ素含有モノマーと、上記第五のフッ素含有モノマーとを重合させたものであって、上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであってもよい。
すなわち、本実施形態に係る光導波路は、本ポリマーと、第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物であって、当該第二のフッ素含有モノマーの1種類以上を第三のフッ素含有モノマーとしたものである。したがって、上記第二のフッ素含有モノマーは、全てがパーフルオロアダマンタン構造を有するものであってもよい。換言すれば、上記第二のフッ素含有モノマーが、上記第三のフッ素含有モノマーのみからなるものであってもよい。
以上のような、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂硬化物を備える光導波路では、コア樹脂用樹脂組成物中に含まれる、非パーフルオロアダマンタン構造であって2官能以上のフッ素含有モノマーを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーに置換することができるので、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくすることができる。その結果、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができる。
また、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備える光導波路では、コア樹脂、クラッド樹脂中に含まれる、非パーフルオロアダマンタン構造であって2官能以上のフッ素含有モノマーを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能のフッ素含有モノマーに置換し、かつコア樹脂用樹脂組成物における置換量を、クラッド樹脂用樹脂組成物における置換量より多くすることにより、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくすることができる。その結果、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性を低く保つことができる。
また、ポリマーは、配合量を多くすると、樹脂の架橋密度の低下を招くことから、樹脂組成物に対する重量比としては、70重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましい。逆に第二のフッ素含有モノマーの配合量は、30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましい。
なお、本発明は以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明について、実施例および図面に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正および改変を行うことができる。なお、屈折率の測定方法、光導波路の作製方法、光損失の測定方法について以下に記す。
<屈折率の測定方法>
スペーサー・テープを挟んで、間隔が20±1μmに保持された2枚のガラス板(厚さ0.7mm、寸法2cm×2cm)の間にモノマーを含む樹脂組成物を注入した後、高圧水銀灯により、ガラス表面での紫外線照射量が3,000mJ/cm2となるまで紫外線照射をした後、片側のガラス板を剥離したものを測定試料とした。
スペーサー・テープを挟んで、間隔が20±1μmに保持された2枚のガラス板(厚さ0.7mm、寸法2cm×2cm)の間にモノマーを含む樹脂組成物を注入した後、高圧水銀灯により、ガラス表面での紫外線照射量が3,000mJ/cm2となるまで紫外線照射をした後、片側のガラス板を剥離したものを測定試料とした。
屈折率の測定は、1550nmにおいては、プリズムカップリング法に従い、プリズムカプラ(メトリコン社製品)を用いて、23℃、85℃での値を測定した。尚、測定値は、小数点以下4桁を有効数字とした。
コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差(%)は23℃、85℃におけるコア樹脂とクラッド樹脂の屈折率を用いて、下記の数式3に基づいて求めた。
<光導波路の作製方法及び光損失測定方法>
クラッド樹脂をガラス基板上に塗布したのち、凸型スタンパー(金型:凸型寸法=5μm×5μm×10mm)で押圧した状態で、光硬化(紫外線照射量=3,000mJ/cm2)させることにより、コアの彫り込み部を有する下部クラッド部を形成した。
クラッド樹脂をガラス基板上に塗布したのち、凸型スタンパー(金型:凸型寸法=5μm×5μm×10mm)で押圧した状態で、光硬化(紫外線照射量=3,000mJ/cm2)させることにより、コアの彫り込み部を有する下部クラッド部を形成した。
次に、スタンパーを離型後、上記彫り込み部にコア樹脂を充填し、平型なスタンパーで押圧した状態で、光硬化(紫外線照射量=3,000mJ/cm2)させることにより、コア部を形成した。
さらに、クラッド樹脂を塗布し、ガラス基板で押圧した状態で、光硬化(紫外線照射量=3,000mJ/cm2)させることにより、上部クラッド部を形成した。このようにして作製された光導波路の光損失を、光損失測定装置(Agilent Technology社製品)を用いて、1550nmの波長帯における光損失を測定した。なお、用いたクラッド樹脂およびコア樹脂の組成については後述する。
<モノマー>
実施例および比較例において用いたモノマーの化合物名と、その液体屈折率(589nm)および形状を表1に示す。なお、ルシリンTPOは光重合開始剤である。1〜6に示したモノマーのうち、比較例で用いたジメチロールトリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカンジアクリレート以外のモノマーはフッ素含有モノマーである。
実施例および比較例において用いたモノマーの化合物名と、その液体屈折率(589nm)および形状を表1に示す。なお、ルシリンTPOは光重合開始剤である。1〜6に示したモノマーのうち、比較例で用いたジメチロールトリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカンジアクリレート以外のモノマーはフッ素含有モノマーである。
〔実施例1〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート55重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)32.5重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 12.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート55重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)32.5重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 12.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート20重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)80重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
光導波路の使用温度帯域は一般的に、−40〜85℃であり、光導波路が当該温度帯域で良好な光学特性を示すためには、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に抑える必要がある。
本実施例では、クラッド樹脂中に含まれる他の2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上の(メタ)アクリレートに置換することにより、クラッド樹脂の屈折率の温度依存性を小さくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2は、クラッド樹脂、コア樹脂の組成と物性を示したものである。なお、表2における丸囲みの番号は、表1に付した丸囲みの番号に対応している。表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.39であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
なお、線膨張係数の特徴として、低温での伸びは小さく、高温になるほど伸びが大きくなることが知られている。したがって、使用温度帯域の上限である85℃は、線膨張係数の変化が最も顕著に現れてくる温度であるといえ、85℃においても屈折率差を精度よく保てる光導波路は、優れた特性を有しているといえる。
光損失については、光の伝搬路であるコア樹脂について測定している。本実施例においては、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例2〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート55重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)33.5重量%、パーフルオロ−1,3−ビス(アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン 11.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート55重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)33.5重量%、パーフルオロ−1,3−ビス(アクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン 11.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート20重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)80重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、クラッド樹脂中に含まれる非パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上の(メタ)アクリレートに置換することにより、クラッド樹脂の屈折率の温度依存性を小さくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.39であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ、±0.02%以内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例3〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート55重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)27.5重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 17.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート55重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)27.5重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 17.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート20重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)75重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、コア樹脂、クラッド樹脂中に含まれる他の2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上の(メタ)アクリレートに置換し、かつ、その置換量をコア樹脂よりクラッド樹脂を多くすることにより、クラッド樹脂の屈折率の温度依存性を小さくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.38であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例4〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート42重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58重量%、を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート42重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58重量%、を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート21.5重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)51.5重量%、パーフルオロ−1−アダマンチルアクリレート27重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、コア樹脂中に含まれる他の2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能の(メタ)アクリレートに置換することにより、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.39であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例5〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート32重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58重量%、パーフルオロ−1−アダマンチルアクリレート10重量%を混合し、混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート32重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58重量%、パーフルオロ−1−アダマンチルアクリレート10重量%を混合し、混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート11.5重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)51.5重量%、パーフルオロ−1−アダマンチルアクリレート37重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、コア樹脂、クラッド樹脂中に含まれる他の2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能の(メタ)アクリレートに置換し、且つその置換量をクラッド樹脂よりコア樹脂を多くすることにより、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.38であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例6〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート32重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)48重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 20重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート32重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)48重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 20重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート10重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)70重量%、パーフルオロ−1,3−アダマンタンジオール ジメタクリレート 20重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、コア樹脂、クラッド樹脂中に含まれる他の1官能または2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する2官能以上の(メタ)アクリレートに置換することにより、両樹脂のTgを大幅に向上させ、屈折率の温度依存性を小さくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.38であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例7〕
パーフルオロ―1―アダマンチルアクリレートに対し、パーフルオロ―1,3―ジメチルシクロヘキサンを溶媒として、α、α’−アゾビス(イソブチロニトリル)を重合触媒とした溶液熱重合の公知の方法にしたがって重合体(I)を合成した。この重合体溶液をメタノールに混合して、重合体を沈殿させたのち、洗浄、乾燥して、白色の粉末状重合体を得た。該重合体のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC法)により測定した数平均分子量は20,000であった。
パーフルオロ―1―アダマンチルアクリレートに対し、パーフルオロ―1,3―ジメチルシクロヘキサンを溶媒として、α、α’−アゾビス(イソブチロニトリル)を重合触媒とした溶液熱重合の公知の方法にしたがって重合体(I)を合成した。この重合体溶液をメタノールに混合して、重合体を沈殿させたのち、洗浄、乾燥して、白色の粉末状重合体を得た。該重合体のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC法)により測定した数平均分子量は20,000であった。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート42重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58重量%、を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート21.5重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)51.5重量%、前記重合体(I)27重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、コア樹脂中に含まれる他の2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能の(メタ)アクリレートに置換することにより、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.39であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例8〕
パーフルオロ―1―アダマンチルアクリレートとパーフルオロメチルエチルアクリレートを80重量%:20重量%の比で調合したものに対し、パーフルオロ―1,3―ジメチルシクロヘキサンを溶媒として、α、α’−アゾビス(イソブチロニトリル)を重合触媒とした溶液熱重合の公知の方法にしたがって重合体(II)を合成した。この重合体溶液をメタノールに混合して、重合体を沈殿させたのち、洗浄、乾燥して、白色の粉末状重合体を得た。該重合体のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC法)により測定した数平均分子量は25,000であった。
パーフルオロ―1―アダマンチルアクリレートとパーフルオロメチルエチルアクリレートを80重量%:20重量%の比で調合したものに対し、パーフルオロ―1,3―ジメチルシクロヘキサンを溶媒として、α、α’−アゾビス(イソブチロニトリル)を重合触媒とした溶液熱重合の公知の方法にしたがって重合体(II)を合成した。この重合体溶液をメタノールに混合して、重合体を沈殿させたのち、洗浄、乾燥して、白色の粉末状重合体を得た。該重合体のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC法)により測定した数平均分子量は25,000であった。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート42重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58重量%、を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート23重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)53重量%、前記重合体(II)24重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
本実施例では、コア樹脂中に含まれる他の2官能以上の(メタ)アクリレートを、パーフルオロアダマンタン構造を有する1官能の(メタ)アクリレートに置換することにより、コア樹脂の屈折率の温度依存性を大きくし、その結果、屈折率差の温度依存性を小さくしている。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.39であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔実施例9〕
コア樹脂、クラッド樹脂ともに、実施例5の配合におけるルシリンTPOの代わりに、ジ−t−ブチルパーオキサイドを添加したものを用いて、光硬化の代わりに、循環式加熱器で、160℃で1時間硬化させた樹脂硬化物を用いた。
コア樹脂、クラッド樹脂ともに、実施例5の配合におけるルシリンTPOの代わりに、ジ−t−ブチルパーオキサイドを添加したものを用いて、光硬化の代わりに、循環式加熱器で、160℃で1時間硬化させた樹脂硬化物を用いた。
表2に示すように、本実施例における23℃での屈折率差(%)は0.37であり、85℃における屈折率差(%)は0.38であった。すなわち、常温付近から使用温度帯域の上限である85℃に昇温しても、コア樹脂の屈折率はクラッド樹脂の屈折率に対して0.3〜0.4%程度高く、かつ±0.02%内の精度に保たれていることが分かった。
また、表2に示すように、23℃での光損失、85℃での光損失とも低いものであった。このように、本実施例の光導波路は、コア樹脂とクラッド樹脂の屈折率差の温度依存性が小さいとともに、光学特性の温度依存性も小さく、使用温度帯域において優れた光学特性を示すことが分かった。
〔比較例1〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)30重量%、ジメチロールトリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカンジアクリレート70重量%を混合し、混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)30重量%、ジメチロールトリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカンジアクリレート70重量%を混合し、混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)25.9重量%、ジメチロールトリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカンジアクリレート74.1重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
表2に示すように、本実施例における23℃、85℃での屈折率差(%)はともに0.37であり、屈折率差の温度依存性は良好であった。しかしながら、23℃での光損失は0.71、85℃での光損失は0.72であり、実施例で得られた値と比較して非常に光損失が大きいことが分かった。すなわち、パーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーを用いずに作製した比較例1の光導波路は、屈折率差の温度依存性と光学特性を双方ともに良好な状態に保つという本発明の目的は達成できておらず、特性が不十分であることが分かった。
〔比較例2〕
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート41.5重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
クラッド樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート41.5重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)58.5重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
一方、コア樹脂としては、パーフルオロシクロヘキシルメチルアクリレート20重量%、パーフルオロオクタメチレン−1,8−ビス(アクリロイルオキシメチル)80重量%を混合し、混合物100重量%に対してルシリンTPOを1重量%添加して、光硬化させた樹脂硬化物を用いた。
表2に示すように、本実施例における85℃での屈折率差は0.4%を超えており、屈折率差の温度依存性が大きいといえる。また、23℃での光損失は0.37であり、実施例と同程度であったが、85℃での光損失は3.20と非常に大きな値を示した。すなわち、パーフルオロアダマンタン構造を有するフッ素含有モノマーを用いずに作製した比較例2の光導波路は、屈折率差の温度依存性と光学特性を双方ともに良好な状態に保つという本発明の目的は達成できておらず、特性が不十分であることが分かった。
発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求事項との範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
以上のように、本発明の光導波路は、パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えるので、屈折率差の温度依存性と光学特性を双方ともに良好な状態に保つことができる。それゆえ、本発明は、高速大容量通信向けのシングルモード用光導波路等として好適に利用でき、インターネット、携帯電話等の情報、通信産業に広く応用可能である。
Claims (12)
- パーフルオロアダマンタン構造を有する第一のフッ素含有モノマーを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることを特徴とする光導波路。
- 上記第一のフッ素含有モノマーが、一般式(1)で表される官能基を1個以上3個以下有することを特徴とする請求項2に記載の光導波路。
- 上記第一のフッ素含有モノマーを重合したポリマーと、一般式(1)で表される官能基を2個以上含有する第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
- 上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであることを特徴とする請求項4に記載の光導波路。
- パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基2個以上とを含有する第三のフッ素含有モノマーと、当該第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることを特徴とする請求項2に記載の光導波路。
- パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基1個とを含有する第四のフッ素含有モノマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることを特徴とする請求項2に記載の光導波路。
- 上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであることを特徴とする請求項7に記載の光導波路。
- 上記ポリマーが、
パーフルオロアダマンタン構造と、一般式(1)で表される官能基1個とを含有する第四のフッ素含有モノマーと、
当該第四のフッ素含有モノマー以外のフッ素含有モノマーであって、一般式(1)で表される官能基を1個含有する第五のフッ素含有モノマーとを重合させたものであって、
当該ポリマーと、上記第二のフッ素含有モノマーとを構成成分とする樹脂組成物を重合させた樹脂硬化物を備えることを特徴とする請求項4に記載の光導波路。 - 上記第二のフッ素含有モノマーが、
上記第三のフッ素含有モノマーと、第三のフッ素含有モノマー以外の、他のフッ素含有モノマーと、であることを特徴とする請求項9に記載の光導波路。 - 上記ポリマーが、
上記第四のフッ素含有モノマーと、上記第五のフッ素含有モノマーとを重合させたものであって、
上記第二のフッ素含有モノマーの1種類以上が、パーフルオロアダマンタン構造を含有する第三のフッ素含有モノマーであることを特徴とする請求項4に記載の光導波路。 - 上記樹脂硬化物を光ラジカル重合法および/または熱ラジカル重合法を用いて製造することを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
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