JPWO2007116806A1 - 低抵抗基板の作製方法 - Google Patents

低抵抗基板の作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007116806A1
JPWO2007116806A1 JP2008509809A JP2008509809A JPWO2007116806A1 JP WO2007116806 A1 JPWO2007116806 A1 JP WO2007116806A1 JP 2008509809 A JP2008509809 A JP 2008509809A JP 2008509809 A JP2008509809 A JP 2008509809A JP WO2007116806 A1 JPWO2007116806 A1 JP WO2007116806A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
metal wire
resin
metal
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008509809A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4755246B2 (ja
Inventor
晃 杉本
晃 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Priority to JP2008509809A priority Critical patent/JP4755246B2/ja
Publication of JPWO2007116806A1 publication Critical patent/JPWO2007116806A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4755246B2 publication Critical patent/JP4755246B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays
    • H10K59/179Interconnections, e.g. wiring lines or terminals
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/131Interconnections, e.g. wiring lines or terminals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T156/00Adhesive bonding and miscellaneous chemical manufacture
    • Y10T156/10Methods of surface bonding and/or assembly therefor
    • Y10T156/1089Methods of surface bonding and/or assembly therefor of discrete laminae to single face of additional lamina

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

例えば、表示装置等に有効な低抵抗基板を作製するための低抵抗基板の作製方法を提供する。金属を樹脂で被覆してなる線形物を基板上に設置する設置工程と、前記線形物を加熱することにより、前記金属を被覆している前記樹脂を溶解し、前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、前記基板と前記基板上に固着された前記金属を覆うように透明電極を成膜する成膜工程と、により低抵抗基板を作製する。

Description

本願は、低抵抗基板の作製方法に関する。
従来から例えば、有機ELパネル等の表示装置は、携帯電話等のディスプレイやカーオーディオ等、種々の電子機器に使用されており、近年では更に、有機ELパネルの大型化が望まれている。
有機ELパネルは基板上に2つの電極とその間に形成された有機層によって構成されており、この2つの電極間に電場を印加することで有機層が発光する。ここで、少なくとも片方の電極は有機層の発光を取り出すために、透明もしくは半透明にする必要があるが、これらの電極は、比較的抵抗が大きいため、電圧低下により輝度にむらが発生するといった問題が生じていた。この問題を解消するために、抵抗を下げるための補助電極として作用する導電性物質を蒸着法などにより形成することが行われている。(この導電性物質は、「バスライン」と呼ばれている。)導電性物質からなるバスラインを形成することにより、電極に電流が流れ易くなり、電圧低下を防止することができる。
このバスラインは有機ELパネルの発光を妨げるものであってはならないため、比較的細い幅にするためにフォトグラフィ法などを用いてパターニングが行われている。このフォトグラフィ工程の有機層への影響が考えられることから、有機層成膜前の基板上に電極・バスラインを形成することが一般的である。現在では更にバスラインの材料や幅・厚みを改良し、バスラインの低抵抗化を図ることにより電圧低下を防止する開発がなされている(特許文献1、2)。
特開2002−277855号公報 特開2003−297584号公報
近年、画面サイズの大型化に伴って、低抵抗化を更に図る必要性があり、バスラインを低抵抗にするためには、必然的に(膜厚)や線幅を大きくすることが求められる。
しかしながら、バスラインの幅を大きくすると、基板側から光を取り出す際に開口率が下がってしまい、また、厚みを大きくすると、バスラインを基板上に蒸着する際の成膜時間や成膜レートが上昇し、基板がダメージを受ける場合があったり、使用する材料が増えるために、材料コストの上昇を招く恐れがあった。
本願は、このような問題に鑑みなされたものであり、例えば、表示装置等に有効な低抵抗基板を作製するための低抵抗基板の作製方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、金属を樹脂で被覆してなる線形物を基板上に設置する設置工程と、前記線形物を加熱することにより、前記金属を被覆している前記樹脂を溶解し、前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、前記基板と前記基板上に固着された前記金属を覆うように電極を成膜する成膜工程と、を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するための請求項4に記載の発明は、基板上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、前記樹脂層上に金属を設置する設置工程と、前記金属を加熱して、前記樹脂層を溶解し、前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、前記基板と前記基板の上に固着された金属を覆うように電極を成膜する成膜工程と、を有することを特徴とする。
表示装置用低抵抗基板の作製方法における第1実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板の作製方法における第2実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板の作製方法における第3実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板の作製方法における第4実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板を示す概略図である。 金属の他の一例について説明する概略図である。
符号の説明
1・・・基板
2・・・樹脂層
3・・・樹脂
4・・・金属
5・・・透明電極
S・・・線形物
(I)第1実施形態
本願の低抵抗基板の作製方法について図1を用いて詳細に説明する。なお、本願の発明を表示装置に有効な低抵抗基板を作製する場合に用いるものとして以下説明する。また、説明を簡便に行うために金属の一例として、金属ワイヤーを用いる場合について以下説明する。
図1(A)は、線形物Sを設置する前段階の基板1を示す図である。
本願の方法は、用いる基板1を特に限定することはなく、作製対象である表示装置用低抵抗基板Rが用いられる状況や、求められる性能によって、任意の絶縁体を選択することができる。透明性が必要な場合には、例えば、プラスチック基板やガラス基板を用いることができる。なお、基板1の厚みは、用途に応じて異なるが、通常、25μm〜5mm程度であり、特に、100μm〜1mmであることが特に好ましい。
ここで、図示しないが、基板1上に有機物又は無機物からなる密着改善層を形成してもよいし(密着改善層形成工程)、密着性改善のための表面改質処理を行ってよい(表面改質処理工程)。
基板1上に密着改善層を形成する方法としては、塗工法や印刷法等の公知の形成方法で形成すれば良い。塗工法としては、例えば、ロールコート、フローコート、スプレーコート、スピンコートなどの湿式塗布法や、蒸着法、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの気相成長法等が挙げられる。また、この工程に用いられる密着改善層としては、例えば、有機シラン化合物、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の有機物又は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機物を用途等に応じて適宜採用することができる。また、表面改質処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、UVオゾン処理、レーザアニール処理などを用途に応じて適宜採用することができる。
このように基板1上に密着改善層を形成したり、表面改質処理を行うことにより、線形物Sを基板1上に設置するために線形物Sを構成する樹脂3を溶解せしめた際に、基板1と樹脂3との密着性を向上することができ、これにより金属ワイヤー4を強固に固定することができる。さらにまた、このような密着性改善の効果により、基板自体の強度を向上することもできる。
図1(B)は、設置工程において、線形物Sを基板1上に設置した図である。
本願の方法においては、基板1上に線形物Sを設置する方法や位置は特に限定されることはなく、この後に形成される透明電極の導電率や基板1の大きさに応じ、いわゆるバスラインを形成したい場所に任意に設置すればよい。
ここで、線形物Sは、金属ワイヤー4を樹脂3で被覆した構成を有している。
金属ワイヤー4については特に限定することはないが、表示装置に用いられる低抵抗基板を作製するための補助電極(いわゆるバスライン)として用いられるものであるため、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、モリブテン、クロム、ニッケル等であることが好ましい。また、金属ワイヤー4の断面形状は、後述するように基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5が成膜されるため、金属ワイヤー4と電極5とが接する面が滑らかであることが好ましく、この点を考慮すると、金属ワイヤー4の断面形状は球形、楕円形等であることが好ましい。ここで金属ワイヤー4の断面形状が円形の場合、当該金属ワイヤー4の直径については特に限定されることはない。しかしながら、基板1側から光を取り出す場合には、開口率が下がらない程度の大きさであり、また、その金属ワイヤーが視覚的な表示の妨げにならない太さでなけらばならない。
また、当該金属ワイヤー4の上に形成される電極が断線しない程度の直径であることが必要であり、具体的には、1μm〜1mmが好ましく、特に10μm〜200μmであることが好ましい。
このように、基板1上に金属ワイヤー4を設けることにより、当該金属ワイヤー4が電
極に対し補助電極として作用する他、特にプラスチック基板を用いた場合には、基板全体の剛性が増すという効果も期待できる。
線形物Sを構成する樹脂3は、これを溶解せしめることにより基板1上に金属ワイヤー4を固着させる役割を有しており(この工程についての詳細は後述する。)、当該役割を果たすため、その材質は熱可塑性樹脂であることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン等を挙げることができる。
また、固着させるための補助手段として、光や熱による樹脂の硬化を利用してもよい。この場合には熱硬化性樹脂もしくは光硬化性の樹脂を用いることができる。これらの硬化性樹脂として、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
金属ワイヤー4を被覆する樹脂3の量(被覆する樹脂の厚さ)については、特に限定することはないが、前述した役割を果たすことができる程度の量が必要であり、具体的には、被覆する樹脂の厚さは、金属ワイヤーの径に対して10〜50%程度が好ましい。
図1(C)は、固着工程において、線形物Sを加熱することにより、金属ワイヤ4ーを被覆する樹脂3を溶解せしめ、金属ワイヤー4を基板1上に固着した際の状態を示す図である。
線形物Sの加熱方法としては、金属への通電による抵抗加熱、温風や(輻射)熱による加熱、熱線を基板や金属に接触させることによる加熱等が挙げられるが、これらに限定されることはない。線形物Sを加熱することにより、金属ワイヤー4を被覆した樹脂3を溶解せしめ、金属ワイヤー4の周囲になじむことにより、金属ワイヤー4を基板1上に固着させることができる。またこのように、基板1と金属ワイヤー4の隙間に樹脂3が入り込み金属ワイヤー4と基板1との間が滑らかな曲線となるため、基板1上に成膜する電極5の断線が生じにくくなる。また、基板1に樹脂3を溶解して金属ワイヤー4を固着させるため、いわゆるバスラインを形成するために導電性物質を蒸着等により形成する必要がなく、蒸着等による加熱により基板1等の反りが生じにくくなる。
図1(D)は、成膜工程において、基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5を成膜した際の状態を示す図である。
電極5は、有機層の発光を取り出すために、透明若しくは半透明である必要がある。
電極5を成膜する方法としては、蒸着法、スパッタリング法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法、ゾル・ゲル法等があげられるが、これらに限定されることはなく、従
来用いられている方法を用いて電極5を成膜することができる。この工程に用いられる電極5についても特に限定されることはなく、具体的には、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)などの透明電極や、アルミニウム、クロム、銀やその合金
などの金属電極を好適に用いることができる。
ここで、本願の方法においては、図1(C)に示す固着工程後、図1(D)に示す成膜工程前に金属ワイヤー4を冷却する冷却工程を行ってもよい。
この冷却工程は本願において必須の工程ではないが、基板1上に金属ワイヤー4を固着させた後、電極5を成膜する前に、金属ワイヤー4を冷却することにより、固着させた金属ワイヤー4の周囲になじませた樹脂3を素早く硬化させることができ、金属ワイヤー4を基板1に強固に固着させることができる。
ここで、金属ワイヤー4を冷却する方法としては、冷風による冷却、冷媒を基板や金属に接触させることによる冷却等が挙げることができる。
(II)第2実施形態
次に、本願の方法の他の実施形態について説明する。
なお、当該実施形態の基本的な構成は上記第1実施形態で説明したものと同様であるため、異なる部分を中心に以下に詳細に説明する。
図2(A)は、第1実施形態において説明した設置工程の前段階として施される樹脂層形成工程において、基板1上に樹脂層2を形成した際の状態を示す図である。
基板1上に樹脂層2を形成する方法としては、塗工法や印刷法等の公知の形成方法で形成すれば良い。塗工法としては、例えば、ロールコート、フローコート、スプレーコート(スピンコート)等が挙げられる。なお、樹脂層2の厚みは、特に限定することはないが、金属ワイヤーの径に対して、5〜90%の厚みであることが好ましい。また、この工程に用いられる樹脂層2としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン等の樹脂を用途等に応じて適宜採用することができる。
このように基板1上に樹脂層2を形成することにより、基板1の表面を凹凸がなく滑らかな状態とすることができるため線形物Sを設置する際に都合がよい。また、線形物Sを構成する樹脂3と樹脂層2を形成する樹脂とを同一材料とすることにより、線形物Sを構成する樹脂3を溶解せしめた際に、この樹脂と樹脂層2との密着性を向上することができ、これにより金属ワイヤー4を強固に固定することができる。さらにまた、このような樹脂層2を設けることにより基板自体の強度を向上することもできる。
なお、樹脂層2が形成される基板1については、前記第1実施形態で説明した基板と同様のものを用いることができる。
その後の工程を図2(B)〜(D)に示すが、第1実施形態で説明した工程と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(III)第3実施形態
本願の発明のさらに別の実施形態について説明する。
なお、当該実施形態の基本的な構成は上記第1実施形態で説明したものと同様であるため、異なる部分を中心に以下に詳細に説明する。
図3(A)は、樹脂層形成工程において、基板1上に樹脂層2を形成した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。
図3(B)は、設置工程において、線形物Sを基板1上に設置した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。
図3(C)は、固着工程において、線形物Sを加熱することにより、金属ワイヤー4を被覆している樹脂3及び基板1上に形成された樹脂層2の両方を溶解せしめ、金属ワイヤー4を基板1上に固着した際の状態を示す図である。
当該実施形態によれば、線形物Sを加熱することにより、基板1上に形成された樹脂3及び樹脂層2の両方を溶解せしめることができる。そして、線形物Sを構成する金属ワイヤー4は、溶解された樹脂3及び樹脂層2を押し退けて樹脂3及び樹脂層2の中に入り込むこととなり、その結果、押し退けられた樹脂3及び溶解した樹脂層2によって当該金属ワイヤー4の周囲を滑らかに覆うことができ、最終的に金属ワイヤー4を基板1上に固着せしめることができる。
このような方法により金属ワイヤー4を固定する本実施形態にあっては、基板1上に設ける樹脂層2の材質は、加熱により溶解する熱可塑性樹脂により形成されていることが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が適宜選択されて用いられる。
図3(D)は、成膜工程において、基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5を成膜した際の状態を示す図であり、第1、第2実施形態で説明したものと同様である。
なおここで、第1、第2実施形態と同様に、図3(C)に示す固着工程後、図3(D)に示す成膜工程前に金属ワイヤー4を冷却する冷却工程を有してもよい。この冷却工程は本願において必須の工程ではないが、基板1上に金属ワイヤー4を固着した後、電極5を成膜する前に、金属ワイヤー4を冷却することにより、固着させた金属ワイヤー4の周囲になじませた樹脂3及び樹脂層2を硬化させて、更に金属ワイヤー4を基板1に強固に固着させることができる。
(IV)第4実施形態
さらに、本願の方法の他の実施形態について説明する。
なお、当該実施形態の基本的な構成は上記第1実施形態で説明したものと同様であるため、異なる部分を中心に以下に詳細に説明する。
図4(A)は、樹脂層形成工程において、基板1上に樹脂層2を形成した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。
図4(B)は、設置工程において、樹脂層2上に金属ワイヤー4を設置した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。なお、金属ワイヤー4を被覆する樹脂3は設けられていない。
図4(C)は、固着工程において、金属ワイヤー4を加熱して、樹脂層2を溶解し、金属ワイヤー4を前記基板1上に固着した状態を示す図である。
金属ワイヤー4を加熱することにより、基板1上に形成された樹脂層2が溶解せしめられる。その結果、金属ワイヤー4は、溶解した樹脂層2を押し退けて樹脂層2の中に入り込み、その押し退けられた樹脂層2により金属ワイヤー4の周囲が滑らかに覆われ基板1に固着される。
このように当該実施形態においては、金属ワイヤー4のみを設置し、基板上に予め設けられている樹脂層2を溶解せしめることにより金属ワイヤー4を基板1上に固定する方法である。したがって、基板1上に設けられる樹脂層2を形成する材質については、前記第3実施形態と同様のものを用いることが好ましい。
図4(D)は、成膜工程において、基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5を成膜した状態を示す図であり、第1〜第3実施形態で説明したものと同様である。
なおここで、第1〜第3実施形態と同様に、図4(C)に示す固着工程後、図4(D)に示す成膜工程前に金属ワイヤー4を冷却する冷却工程を有してもよい。
以上説明した本願の実施形態によって表示装置用低抵抗基板Rを作製することができる。このように作製された表示装置用低抵抗基板Rを示す概略図を図5に示す。
図5に示すように、表示装置用低抵抗基板Rは、基板1、樹脂層2、樹脂3、金属4、電極5により構成されており、当該低抵抗基板によれば、大型表示装置に用いた場合であっても電極5の導電性を金属4によって補助することができ、その結果表示装置の輝度のむらを低減することができる。
なお、第1〜第4実施形態において説明した低抵抗基板の作製方法を用いて作製した低抵抗基板を用いることにより、上記効果を有する電場発光型光表示装置を作製することができる。
また、上述したように本願の発明を表示装置に有効な低抵抗基板を作製する場合に用いるものとして説明したが、本願の発明はこれに限定されるものではなく、その他に例えば、太陽電池、照明等に有効な低抵抗基板を作製する場合においても適用可能である。
更に、上述したように補助電極として用いられる目的で、金属の一例として金属ワイヤーを基板の奥行き方向(図5参照)に設置する場合について説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6のように長さの短い金属を基板の奥行き方向に列をなすように多数設置することによっても、補助電極としての役割を果たすことが可能である。この際の金属の材質、断面形状、直径等は金属ワイヤーにおいて説明した場合と同様である。
本願は、低抵抗基板の作製方法に関する。
従来から例えば、有機ELパネル等の表示装置は、携帯電話等のディスプレイやカーオーディオ等、種々の電子機器に使用されており、近年では更に、有機ELパネルの大型化が望まれている。
有機ELパネルは基板上に2つの電極とその間に形成された有機層によって構成されており、この2つの電極間に電場を印加することで有機層が発光する。ここで、少なくとも片方の電極は有機層の発光を取り出すために、透明もしくは半透明にする必要があるが、これらの電極は、比較的抵抗が大きいため、電圧低下により輝度にむらが発生するといった問題が生じていた。この問題を解消するために、抵抗を下げるための補助電極として作用する導電性物質を蒸着法などにより形成することが行われている。(この導電性物質は、「バスライン」と呼ばれている。)導電性物質からなるバスラインを形成することにより、電極に電流が流れ易くなり、電圧低下を防止することができる。
このバスラインは有機ELパネルの発光を妨げるものであってはならないため、比較的細い幅にするためにフォトグラフィ法などを用いてパターニングが行われている。このフォトグラフィ工程の有機層への影響が考えられることから、有機層成膜前の基板上に電極・バスラインを形成することが一般的である。現在では更にバスラインの材料や幅・厚みを改良し、バスラインの低抵抗化を図ることにより電圧低下を防止する開発がなされている(特許文献1、2)。
特開2002−277855号公報 特開2003−297584号公報
近年、画面サイズの大型化に伴って、低抵抗化を更に図る必要性があり、バスラインを低抵抗にするためには、必然的に(膜厚)や線幅を大きくすることが求められる。
しかしながら、バスラインの幅を大きくすると、基板側から光を取り出す際に開口率が下がってしまい、また、厚みを大きくすると、バスラインを基板上に蒸着する際の成膜時間や成膜レートが上昇し、基板がダメージを受ける場合があったり、使用する材料が増えるために、材料コストの上昇を招く恐れがあった。
本願は、このような問題に鑑みなされたものであり、例えば、表示装置等に有効な低抵抗基板を作製するための低抵抗基板の作製方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、金属を樹脂で被覆してなる線形物を基板上に設置する設置工程と、前記線形物を加熱することにより前記金属を被覆している前記樹脂を溶解させ、前記溶解した樹脂を前記金属と前記基板の隙間に入り込ませて前記金属と前記基板との間が滑らかになるように前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、前記基板と前記基板上に固着された前記金属を覆うように透明もしくは半透明の電極を成膜する成膜工程と、を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するための請求項4に記載の発明は、基板上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、前記樹脂層上に金属を設置する設置工程と、前記金属を加熱して、前記樹脂層を溶解し、前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、前記基板と前記基板の上に固着された金属を覆うように電極を成膜する成膜工程と、を有することを特徴とする
I)第1実施形態
本願の低抵抗基板の作製方法について図1を用いて詳細に説明する。なお、本願の発明を表示装置に有効な低抵抗基板を作製する場合に用いるものとして以下説明する。また、説明を簡便に行うために金属の一例として、金属ワイヤーを用いる場合について以下説明する。
図1(A)は、線形物Sを設置する前段階の基板1を示す図である。
本願の方法は、用いる基板1を特に限定することはなく、作製対象である表示装置用低抵抗基板Rが用いられる状況や、求められる性能によって、任意の絶縁体を選択することができる。透明性が必要な場合には、例えば、プラスチック基板やガラス基板を用いることができる。なお、基板1の厚みは、用途に応じて異なるが、通常、25μm〜5mm程度であり、特に、100μm〜1mmであることが特に好ましい。
ここで、図示しないが、基板1上に有機物又は無機物からなる密着改善層を形成してもよいし(密着改善層形成工程)、密着性改善のための表面改質処理を行ってよい(表面改質処理工程)。
基板1上に密着改善層を形成する方法としては、塗工法や印刷法等の公知の形成方法で形成すれば良い。塗工法としては、例えば、ロールコート、フローコート、スプレーコート、スピンコートなどの湿式塗布法や、蒸着法、スパッタリング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの気相成長法等が挙げられる。また、この工程に用いられる密
着改善層としては、例えば、有機シラン化合物、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の有機物又は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機物を用途等に応じて適宜採用することができる。また、表面改質処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、UVオゾン処理、レーザアニール処理などを用途に応じて適宜採用することができる。
このように基板1上に密着改善層を形成したり、表面改質処理を行うことにより、線形物Sを基板1上に設置するために線形物Sを構成する樹脂3を溶解せしめた際に、基板1と樹脂3との密着性を向上することができ、これにより金属ワイヤー4を強固に固定することができる。さらにまた、このような密着性改善の効果により、基板自体の強度を向上することもできる。
図1(B)は、設置工程において、線形物Sを基板1上に設置した図である。
本願の方法においては、基板1上に線形物Sを設置する方法や位置は特に限定されることはなく、この後に形成される透明電極の導電率や基板1の大きさに応じ、いわゆるバスラインを形成したい場所に任意に設置すればよい。
ここで、線形物Sは、金属ワイヤー4を樹脂3で被覆した構成を有している。
金属ワイヤー4については特に限定することはないが、表示装置に用いられる低抵抗基板を作製するための補助電極(いわゆるバスライン)として用いられるものであるため、例えば、銅、銀、金、鉄、アルミニウム、モリブテン、クロム、ニッケル等であることが好ましい。また、金属ワイヤー4の断面形状は、後述するように基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5が成膜されるため、金属ワイヤー4と電極5とが接する面が滑らかであることが好ましく、この点を考慮すると、金属ワイヤー4の断面形状は球形、楕円形等であることが好ましい。ここで金属ワイヤー4の断面形状が円形の場合、当該金属ワイヤー4の直径については特に限定されることはない。しかしながら、基板1側から光を取り出す場合には、開口率が下がらない程度の大きさであり、また、その金属ワイヤーが視覚的な表示の妨げにならない太さでなけらばならない。
また、当該金属ワイヤー4の上に形成される電極が断線しない程度の直径であることが必要であり、具体的には、1μm〜1mmが好ましく、特に10μm〜200μmであることが好ましい。
このように、基板1上に金属ワイヤー4を設けることにより、当該金属ワイヤー4が電
極に対し補助電極として作用する他、特にプラスチック基板を用いた場合には、基板全体の剛性が増すという効果も期待できる。
線形物Sを構成する樹脂3は、これを溶解せしめることにより基板1上に金属ワイヤー4を固着させる役割を有しており(この工程についての詳細は後述する。)、当該役割を果たすため、その材質は熱可塑性樹脂であることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン等を挙げることができる。
また、固着させるための補助手段として、光や熱による樹脂の硬化を利用してもよい。この場合には熱硬化性樹脂もしくは光硬化性の樹脂を用いることができる。これらの硬化性樹脂として、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
金属ワイヤー4を被覆する樹脂3の量(被覆する樹脂の厚さ)については、特に限定することはないが、前述した役割を果たすことができる程度の量が必要であり、具体的には、被覆する樹脂の厚さは、金属ワイヤーの径に対して10〜50%程度が好ましい。
図1(C)は、固着工程において、線形物Sを加熱することにより、金属ワイヤ4ーを被覆する樹脂3を溶解せしめ、金属ワイヤー4を基板1上に固着した際の状態を示す図である。
線形物Sの加熱方法としては、金属への通電による抵抗加熱、温風や(輻射)熱による加熱、熱線を基板や金属に接触させることによる加熱等が挙げられるが、これらに限定されることはない。
線形物Sを加熱することにより、金属ワイヤー4を被覆した樹脂3を溶解せしめ、金属ワイヤー4の周囲になじむことにより、金属ワイヤー4を基板1上に固着させることができる。またこのように、基板1と金属ワイヤー4の隙間に樹脂3が入り込み金属ワイヤー4と基板1との間が滑らかな曲線となるため、基板1上に成膜する電極5の断線が生じにくくなる。また、基板1に樹脂3を溶解して金属ワイヤー4を固着させるため、いわゆるバスラインを形成するために導電性物質を蒸着等により形成する必要がなく、蒸着等による加熱により基板1等の反りが生じにくくなる。
図1(D)は、成膜工程において、基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5を成膜した際の状態を示す図である。
電極5は、有機層の発光を取り出すために、透明若しくは半透明である必要がある。
電極5を成膜する方法としては、蒸着法、スパッタリング法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法、ゾル・ゲル法等があげられるが、これらに限定されることはなく、従
来用いられている方法を用いて電極5を成膜することができる。この工程に用いられる電極5についても特に限定されることはなく、具体的には、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)などの透明電極や、アルミニウム、クロム、銀やその合金
などの金属電極を好適に用いることができる。
ここで、本願の方法においては、図1(C)に示す固着工程後、図1(D)に示す成膜工程前に金属ワイヤー4を冷却する冷却工程を行ってもよい。
この冷却工程は本願において必須の工程ではないが、基板1上に金属ワイヤー4を固着させた後、電極5を成膜する前に、金属ワイヤー4を冷却することにより、固着させた金属ワイヤー4の周囲になじませた樹脂3を素早く硬化させることができ、金属ワイヤー4を基板1に強固に固着させることができる。
ここで、金属ワイヤー4を冷却する方法としては、冷風による冷却、冷媒を基板や金属に接触させることによる冷却等が挙げることができる。
(II)第2実施形態
次に、本願の方法の他の実施形態について説明する。
なお、当該実施形態の基本的な構成は上記第1実施形態で説明したものと同様であるため、異なる部分を中心に以下に詳細に説明する。
図2(A)は、第1実施形態において説明した設置工程の前段階として施される樹脂層形成工程において、基板1上に樹脂層2を形成した際の状態を示す図である。
基板1上に樹脂層2を形成する方法としては、塗工法や印刷法等の公知の形成方法で形成すれば良い。塗工法としては、例えば、ロールコート、フローコート、スプレーコート(スピンコート)等が挙げられる。なお、樹脂層2の厚みは、特に限定することはないが、金属ワイヤーの径に対して、5〜90%の厚みであることが好ましい。また、この工程に用いられる樹脂層2としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン等の樹脂を用途等に応じて適宜採用することができる。
このように基板1上に樹脂層2を形成することにより、基板1の表面を凹凸がなく滑らかな状態とすることができるため線形物Sを設置する際に都合がよい。また、線形物Sを構成する樹脂3と樹脂層2を形成する樹脂とを同一材料とすることにより、線形物Sを構成する樹脂3を溶解せしめた際に、この樹脂と樹脂層2との密着性を向上することができ、これにより金属ワイヤー4を強固に固定することができる。さらにまた、このような樹脂層2を設けることにより基板自体の強度を向上することもできる。
なお、樹脂層2が形成される基板1については、前記第1実施形態で説明した基板と同
様のものを用いることができる。
その後の工程を図2(B)〜(D)に示すが、第1実施形態で説明した工程と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(III)第3実施形態
本願の発明のさらに別の実施形態について説明する。
なお、当該実施形態の基本的な構成は上記第1実施形態で説明したものと同様であるため、異なる部分を中心に以下に詳細に説明する。
図3(A)は、樹脂層形成工程において、基板1上に樹脂層2を形成した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。
図3(B)は、設置工程において、線形物Sを基板1上に設置した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。
図3(C)は、固着工程において、線形物Sを加熱することにより、金属ワイヤー4を被覆している樹脂3及び基板1上に形成された樹脂層2の両方を溶解せしめ、金属ワイヤー4を基板1上に固着した際の状態を示す図である。
当該実施形態によれば、線形物Sを加熱することにより、基板1上に形成された樹脂3及び樹脂層2の両方を溶解せしめることができる。そして、線形物Sを構成する金属ワイヤー4は、溶解された樹脂3及び樹脂層2を押し退けて樹脂3及び樹脂層2の中に入り込むこととなり、その結果、押し退けられた樹脂3及び溶解した樹脂層2によって当該金属ワイヤー4の周囲を滑らかに覆うことができ、最終的に金属ワイヤー4を基板1上に固着せしめることができる。
このような方法により金属ワイヤー4を固定する本実施形態にあっては、基板1上に設ける樹脂層2の材質は、加熱により溶解する熱可塑性樹脂により形成されていることが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が適宜選択されて用いられる。
図3(D)は、成膜工程において、基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5を成膜した際の状態を示す図であり、第1、第2実施形態で説明したものと同様である。
なおここで、第1、第2実施形態と同様に、図3(C)に示す固着工程後、図3(D)に示す成膜工程前に金属ワイヤー4を冷却する冷却工程を有してもよい。この冷却工程は本願において必須の工程ではないが、基板1上に金属ワイヤー4を固着した後、電極5を成膜する前に、金属ワイヤー4を冷却することにより、固着させた金属ワイヤー4の周囲になじませた樹脂3及び樹脂層2を硬化させて、更に金属ワイヤー4を基板1に強固に固着させることができる。
(IV)第4実施形態
さらに、本願の方法の他の実施形態について説明する。
なお、当該実施形態の基本的な構成は上記第1実施形態で説明したものと同様であるため、異なる部分を中心に以下に詳細に説明する。
図4(A)は、樹脂層形成工程において、基板1上に樹脂層2を形成した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。
図4(B)は、設置工程において、樹脂層2上に金属ワイヤー4を設置した際の状態を示す図であり、第2実施形態で説明したものと同様である。なお、金属ワイヤー4を被覆する樹脂3は設けられていない。
図4(C)は、固着工程において、金属ワイヤー4を加熱して、樹脂層2を溶解し、金属ワイヤー4を前記基板1上に固着した状態を示す図である。
金属ワイヤー4を加熱することにより、基板1上に形成された樹脂層2が溶解せしめられる。その結果、金属ワイヤー4は、溶解した樹脂層2を押し退けて樹脂層2の中に入り込み、その押し退けられた樹脂層2により金属ワイヤー4の周囲が滑らかに覆われ基板1に固着される。
このように当該実施形態においては、金属ワイヤー4のみを設置し、基板上に予め設けられている樹脂層2を溶解せしめることにより金属ワイヤー4を基板1上に固定する方法である。したがって、基板1上に設けられる樹脂層2を形成する材質については、前記第3実施形態と同様のものを用いることが好ましい。
図4(D)は、成膜工程において、基板1と基板1上に固着された金属ワイヤー4を覆うように電極5を成膜した状態を示す図であり、第1〜第3実施形態で説明したものと同様である。
なおここで、第1〜第3実施形態と同様に、図4(C)に示す固着工程後、図4(D)に示す成膜工程前に金属ワイヤー4を冷却する冷却工程を有してもよい。
以上説明した本願の実施形態によって表示装置用低抵抗基板Rを作製することができる。このように作製された表示装置用低抵抗基板Rを示す概略図を図5に示す。
図5に示すように、表示装置用低抵抗基板Rは、基板1、樹脂層2、樹脂3、金属4、電極5により構成されており、当該低抵抗基板によれば、大型表示装置に用いた場合であっても電極5の導電性を金属4によって補助することができ、その結果表示装置の輝度のむらを低減することができる。
なお、第1〜第4実施形態において説明した低抵抗基板の作製方法を用いて作製した低抵抗基板を用いることにより、上記効果を有する電場発光型光表示装置を作製することができる。
また、上述したように本願の発明を表示装置に有効な低抵抗基板を作製する場合に用いるものとして説明したが、本願の発明はこれに限定されるものではなく、その他に例えば、太陽電池、照明等に有効な低抵抗基板を作製する場合においても適用可能である。
更に、上述したように補助電極として用いられる目的で、金属の一例として金属ワイヤーを基板の奥行き方向(図5参照)に設置する場合について説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6のように長さの短い金属を基板の奥行き方向に列をなすように多数設置することによっても、補助電極としての役割を果たすことが可能である。この際の金属の材質、断面形状、直径等は金属ワイヤーにおいて説明した場合と同様である。
表示装置用低抵抗基板の作製方法における第1実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板の作製方法における第2実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板の作製方法における第3実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板の作製方法における第4実施形態を示す図である。 表示装置用低抵抗基板を示す概略図である。 金属の他の一例について説明する概略図である。
符号の説明
1・・・基板
2・・・樹脂層
3・・・樹脂
4・・・金属
5・・・透明電極
S・・・線形物

Claims (9)

  1. 金属を樹脂で被覆してなる線形物を基板上に設置する設置工程と、
    前記線形物を加熱することにより、前記金属を被覆している前記樹脂を溶解し、
    前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、
    前記基板と前記基板上に固着された前記金属を覆うように電極を成膜する成膜工程と、
    を有することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  2. 請求項1に記載の低抵抗基板の作製方法において、
    前記電極は透明もしくは半透明であることを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の低抵抗基板の作製方法において、
    前記設置工程の前段階として前記基板上に有機物若しくは無機物からなる密着改善層を形成する密着改善層形成工程を有することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の低抵抗基板の作製方法において、
    前記設置工程の前段階として前記基板表面の改質処理工程を有することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の低抵抗基板の作製方法において、
    前記設置工程の前段階として前記基板上に前記樹脂層を形成する樹脂層形成工程を有することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  6. 請求項5に記載の低抵抗基板の作製方法において、
    前記固着工程は、前記線形物を加熱する際更に、前記樹脂層をも溶解することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  7. 基板上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層上に金属を設置する設置工程と、
    前記金属を加熱して、前記樹脂層を溶解し、前記金属を前記基板上に固着する固着工程と、
    前記基板と前記基板の上に固着された金属を覆うように透明電極を成膜する成膜工程と、
    を有することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の低抵抗基板の作製方法において、
    前記固着工程後前記成膜工程前に前記金属を冷却する冷却工程を有することを特徴とする低抵抗基板の作製方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の低抵抗基板の作製方法を用いて作製した低抵抗基板を用いたことを特徴とする電場発光型表示装置。
JP2008509809A 2006-03-31 2007-03-29 低抵抗基板の作製方法 Expired - Fee Related JP4755246B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008509809A JP4755246B2 (ja) 2006-03-31 2007-03-29 低抵抗基板の作製方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006100611 2006-03-31
JP2006100611 2006-03-31
JP2008509809A JP4755246B2 (ja) 2006-03-31 2007-03-29 低抵抗基板の作製方法
PCT/JP2007/056905 WO2007116806A1 (ja) 2006-03-31 2007-03-29 低抵抗基板の作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007116806A1 true JPWO2007116806A1 (ja) 2009-08-20
JP4755246B2 JP4755246B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=38581100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008509809A Expired - Fee Related JP4755246B2 (ja) 2006-03-31 2007-03-29 低抵抗基板の作製方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8142601B2 (ja)
JP (1) JP4755246B2 (ja)
WO (1) WO2007116806A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100043863A1 (en) 2008-03-20 2010-02-25 Miasole Interconnect assembly
US20110197947A1 (en) 2008-03-20 2011-08-18 Miasole Wire network for interconnecting photovoltaic cells
US20120138117A1 (en) * 2008-03-20 2012-06-07 Miasole Thermoplastic wire network support for photovoltaic cells
US10026859B2 (en) 2010-10-04 2018-07-17 Beijing Apollo Ding Rong Solar Technology Co., Ltd. Small gauge wire solar cell interconnect
US8951824B1 (en) 2011-04-08 2015-02-10 Apollo Precision (Fujian) Limited Adhesives for attaching wire network to photovoltaic cells
EP3045968A1 (en) * 2015-01-16 2016-07-20 Ricoh Company, Ltd. Electrochromic apparatus, electrochromic element, and method of manufacturing electrochromic element

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000259096A (ja) * 1999-03-08 2000-09-22 Canon Inc 表示デバイス用基板の製造方法および表示デバイス用基板
JP2004103830A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Toppan Printing Co Ltd 配線基板構造ならびに製造方法
JP2006019251A (ja) * 2004-06-03 2006-01-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 照明装置

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3754117A (en) * 1971-12-08 1973-08-21 Anvar Device for corona treatment of a layer of plastic material
US5365657A (en) * 1993-02-01 1994-11-22 Advanced Interconnection Technology Method and apparatus for cutting wire
JPH1056190A (ja) * 1996-08-08 1998-02-24 Canon Inc 光起電力素子及びその製造方法
JP4009891B2 (ja) 1999-11-17 2007-11-21 富士電機ホールディングス株式会社 薄膜太陽電池モジュールの製造方法
JP4964369B2 (ja) 2001-03-15 2012-06-27 シャープ株式会社 Ag合金薄膜の形成方法および情報表示素子
JP2003297584A (ja) 2002-04-04 2003-10-17 Asahi Glass Co Ltd 配線付き基体形成用積層体、配線付き基体およびその形成方法
DE10239845C1 (de) * 2002-08-29 2003-12-24 Day4 Energy Inc Elektrode für fotovoltaische Zellen, fotovoltaische Zelle und fotovoltaischer Modul
JP4093151B2 (ja) 2002-09-06 2008-06-04 富士電機ホールディングス株式会社 有機el発光素子およびその製造方法
EP1505666B1 (en) 2003-08-05 2018-04-04 LG Display Co., Ltd. Top-emission active matrix organic electroluminescent display device and method for fabricating the same
JP2005116330A (ja) 2003-10-07 2005-04-28 Sony Corp 有機発光素子の製造方法および有機発光素子並びに表示装置
JP4600284B2 (ja) * 2003-10-28 2010-12-15 住友金属鉱山株式会社 透明導電積層体とその製造方法及び透明導電積層体を用いたデバイス
JP2005136050A (ja) 2003-10-29 2005-05-26 Kyocera Corp 配線基板及びその製造方法
US7733441B2 (en) * 2004-06-03 2010-06-08 Semiconductor Energy Labortory Co., Ltd. Organic electroluminescent lighting system provided with an insulating layer containing fluorescent material

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000259096A (ja) * 1999-03-08 2000-09-22 Canon Inc 表示デバイス用基板の製造方法および表示デバイス用基板
JP2004103830A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Toppan Printing Co Ltd 配線基板構造ならびに製造方法
JP2006019251A (ja) * 2004-06-03 2006-01-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 照明装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007116806A1 (ja) 2007-10-18
US8142601B2 (en) 2012-03-27
US20090173440A1 (en) 2009-07-09
JP4755246B2 (ja) 2011-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4755246B2 (ja) 低抵抗基板の作製方法
US11302763B2 (en) Flexible OLED display panel and manufacturing method thereof
US10050098B2 (en) Organic light-emitting display device including substrate having plurality of trenches and method of fabricating the same
WO2020200168A1 (zh) Amoled显示屏、显示设备及移动终端
Choi et al. Junction‐free electrospun Ag fiber electrodes for flexible organic light‐emitting diodes
US10818855B2 (en) Method of manufacturing an organic light emitting diode display
US20120026128A1 (en) Display system having a capacitive touch panel and manufacturing methods of the same
JP2006337983A (ja) 可撓性表示装置の製造方法
CN104298040A (zh) 一种coa基板及其制作方法和显示装置
US9514941B2 (en) Liquid crystal display device, manufacturing method therefor, and defective pixel correction method therefor
CN103926769A (zh) 一种阵列基板、显示面板及显示器
US9991317B2 (en) Organic light emitting display device and manufacturing method thereof
CN102664193A (zh) 导电结构及制造方法、薄膜晶体管、阵列基板和显示装置
US9076992B2 (en) Method for preventing short circuit between metal wires in organic light emitting diode display device
Choi et al. Ag fiber/IZO composite electrodes: Improved chemical and thermal stability and uniform light emission in flexible organic light-emitting diodes
KR102138280B1 (ko) 표시 패널 및 이를 구비하는 표시 장치
US20090224246A1 (en) Thin film transistor, display device using the same, and method of manufacturing the same
US9991469B2 (en) Display device
KR101119046B1 (ko) 유기전계발광표시장치 및 그의 제조방법
CN111029479A (zh) 显示面板、显示装置以及显示面板的制造方法
US20150001517A1 (en) Electronic device and manufacturing method therefor
CN109416958B (zh) 电极结构、包括其的电子器件及其制造方法
CN202678317U (zh) 导电结构、薄膜晶体管、阵列基板和显示装置
TW201503348A (zh) 顯示裝置及其製造方法
JP2007025663A (ja) 表示基板、これを含む液晶表示パネル及びこれの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110524

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110526

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4755246

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees