JPWO2007113993A1 - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
ガスケット(200)は、PDP(110)の電極面(111)に対向するPDP側面(211)、およびシャーシ(130)の接地電極面(131)に対向するシャーシ側面(212)を備えた本体部(210)と、この本体部(210)の一端側からフロントケース(120)の内面側に立ち上がる突出部(220)と、本体部(210)のPDP側面(211)、接続面(213)、およびシャーシ側面(212)を覆って連続形成される導電繊維部材(230)と、を具備した。
Description
本発明は、電気を導通する導通装置、および電子機器に関し、特にPDPの電磁波を接地する導通装置に関する。
従来、PDP(プラズマディスプレイパネル)などの電子部品に信号線を接続するためのコネクタを接地する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、PDPのグラウンド層とシールドケースとをシールドガスケットで接続し、PDPの電磁波の漏洩を防止するPDP表示装置である。このPDP表示装置では、PDPに対向して導電性スクリーンフィルタを設けられ、このフィルタは、ケースに支持されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来の構成では、フィルタが設けられているため、厚み寸法が増大し、製造工程も複雑になるという問題がある。このような問題に対して、フィルタを取り除いて、ケースの開口部から直接PDPの表面が露出する構成がある。この場合、ケースとPDPとの接触を防止するために、これらのケースとPDPとの間にクッションゴムを配置する構成が知られている。
ところで、上記のように、ケースとPDPとの間にクッションゴムを配置する構成では、クッションゴムとシールドガスケットとの間に所定間隔の隙間を設ける必要がある。すなわち、ケースとシールとケースとの成形バランスや、組み立て時の遊び寸法の確保のため、クッションゴムをシールドガスケットから所定の寸法だけ離隔させて配置させる必要がある。したがって、この隙間寸法分だけ、PDPの表示領域の面積が小さくなってしまう。また、クッションゴムと、シールドガスケットとをそれぞれPDPとケースとの間、PDPとシールドケースとの間に設ける必要があり、部品点数が増大して構成が複雑になり、製造性も悪化するという問題が挙げられる。
本発明では、上記のような問題に鑑み、簡単な構成で適切に導通させる導通装置、およびこの導通装置を備えた電子機器を提供することを1つの目的とする。
本発明の導通装置は、ケース体の内部に配置される電子部品に電気的に接続され前記ケース体の一面に対向する第一対向面を有する電子部品接続部材と、前記ケース体および前記電子部品接続部材の間に設けられて、前記電子部品接続部材の前記第一対向面に対向する第二対向面を有する導電性の導電部材と、を電気的に接続する導通装置であって、弾性を有する素材により、前記電子部品接続部材の前記第一対向面および前記導電部材の第二対向面にそれぞれ略対向する一対の面を有する形状に形成された略板状の本体部と、弾性を有する素材により、前記本体部に一体的に設けられるとともに、前記本体部の一端側から前記ケース体の前記一面側に突出し、突出先端部が前記ケース体の前記一面に当接可能な突出部と、導電性および可撓性を有する素材により、前記本体部の前記一対の面にそれぞれ設けられる導電可撓部と、前記一対の面に設けられる前記導電可撓部を電気的に接続する接続部と、を具備したことを特徴とした導通装置である。
本発明の電子機器は、ケース体と、このケース体の内部に配置される電子部品と、この電子部品に電気的に接続され前記ケース体の一面に対向する第一対向面を有する電子部品接続部材と、前記ケース体および前記電子部品接続部材の間に設けられ、前記第一対向面に対向する第二対向面を有する導電性の導電部材と、前記導電部材および前記電子部品接続部材を電気的に接続する前述した本発明の導通装置と、を具備したことを特徴とした電子機器である。
100…電子機器としてのPDP表示装置
110…電子部品およびディスプレイとしてのPDP
111…電子部品接続部材としてのPDP電極
113…第一対向面としての電極面
120…ケース体としてのフロントケース
121…開口部
124…ケース体の一面としての内面
130…導電部材としてのシャーシ
131…第二対向面としての接地電極面
200…導通装置としてのガスケット
210…本体部
220…突出部
221…突出先端部
222…装飾面
230…導電可撓部、および接続部を構成する導電繊維部材
110…電子部品およびディスプレイとしてのPDP
111…電子部品接続部材としてのPDP電極
113…第一対向面としての電極面
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200…導通装置としてのガスケット
210…本体部
220…突出部
221…突出先端部
222…装飾面
230…導電可撓部、および接続部を構成する導電繊維部材
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、電子機器としてのプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称す)を例示して説明するが、他の電子機器を対象とすることができる。図1は、本発明の一実施形態に係るPDPの要部の概略構成を示す断面図である。図2は、ガスケットの概略構成を示す斜視図である。
〔プラズマディスプレイパネルの構成〕
図1において、符号100は電子機器としてのPDP表示装置で、このPDP表示装置100は、例えば略平面長方形状の電子部品およびディスプレイとしてのPDP(プラズマディスプレイパネル)110にプラズマ放電による発光を利用してPDP110に画像を表示したり、図示しない音声出力部から音声を出力したりする。PDP表示装置100は、フロントケース120を備えている。
図1において、符号100は電子機器としてのPDP表示装置で、このPDP表示装置100は、例えば略平面長方形状の電子部品およびディスプレイとしてのPDP(プラズマディスプレイパネル)110にプラズマ放電による発光を利用してPDP110に画像を表示したり、図示しない音声出力部から音声を出力したりする。PDP表示装置100は、フロントケース120を備えている。
このフロントケース120は、例えば導電性を有さない材料により略薄箱状に形成されている。そして、このフロントケース120は、一面に開口部121が形成されており、この開口部121にPDPの表示領域が臨んで設けられている。また、この開口部121は、開口縁に沿ってフロントケース120の内部側、すなわちPDP110側に突出するフランジ部122が形成されている。また、このフランジ部122の突出先端とPDP110との間には所定寸法の隙間123が設けられており、フランジ部122とPDP110の接触を防止している。また、フロントケース120には、導電部材としてのシャーシ130と、導通装置としてのガスケット200と、電子部品としてのPDP110と、図示しない処理部と、音声出力部と、チューナと、などが設けられている。
処理部は、例えば、音声出力部、チューナ、およびPDP110などと電気的に接続される図示しない回路基板に設けられている。この処理部は、チューナからの信号を取得して、この信号に基づく画像をPDP110で表示させる。また、チューナからの信号に基づく音声を音声出力部で出力させる。音声出力部は、フロントケース120の例えば前面下方から臨んで設けられ、処理部の制御により音声を出力する。チューナは、例えば図示しないアンテナに接続され、このアンテナで受信された信号を所定の信号に変換して、処理部へ出力する。
PDP110は、前記したようにフロントケース120の開口部121に臨んで、この開口部121を閉塞する状態に設けられている。このPDP110は、表面に電子部品接続部材としてのPDP電極111が設けられている。さらに、このPDP電極111の表面で、開口部121から外部の露出する表示領域には保護フィルム112が設けられている。ここで、PDP電極111は、保護フィルム112の外周縁から所定寸法だけPDP110の外周縁側に露出し、第一対向面としての電極面113を形成している。そして、このPDP110は、PDP電極111に接続される図示しない処理部の制御により画像を表示する。
シャーシ130は、導電性を有する材料により、ここでは図示しないが例えば上面が開口された略箱状に形成されている。このシャーシ130は、フロントケース120の内部に配置され、接地されている。また、このシャーシ130は、PDP110の電極面113に対向する第二対向面としての接地電極面131を備えている。また、シャーシ130には、PDP110を取り付ける図示しないPDP取付部、処理部が設けられた回路基板を取り付ける図示しない基板取付部などを備え、PDP110や回路基板などがこれらの取付部に固定されている。
ガスケット200は、断面略L字状で、フロントケース120の開口部121に沿う長手状に形成されている。このガスケット200は、フロントケース120の開口部121の全周に亘って配置されている。そして、このガスケット200は、図2に示すように、本体部210と、本体部210の一端側から立ち上がる突出部220と、導電繊維部材230と、を備えている。また、ガスケット200は、本体部210がPDP110の電極面113およびシャーシ130の接地電極面131に挟み込まれる状態で、かつ突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124とPDP110に挟み込まれる状態で取り付けられている。
本体部210は、弾性を有し、導電性を有しない例えば合成樹脂によりスポンジ状に、かつ略板状に形成されている。この本体部210は、PDP110に対向するPDP側面211と、シャーシ130に対向するシャーシ側面212と、突出部220が設けられる一端側とは反対側で、PDP側面211およびシャーシ側面212に隣接する接続面213と、を備えている。PDP側面211は、接続面213と隣接する一端側から、突出部220が設けられる他端側に亘って断面略円弧状に形成されるとともに、中心部がPDP110側に円弧状に突出する凸部211Aを備えている。この凸部211Aは、ガスケット200を設置する際に、PDP110の電極面113に押圧されて弾性変形する。また、上記のように、本体部210は、弾性を有するスポンジ状部材にて形成されているため、凸部211Aが押圧されて弾性変形すると、反力により、PDP側面211およびシャーシ側面212をそれぞれ電極面113および接地電極面131側に付勢する。これにより、本体部210のPDP側面211およびシャーシ側面212が電極面113および接地電極面131に押し付けられて密着性が向上する。なお、凸部211Aの形状は、上記のような略円弧状に限らず、その他の自由曲面形状に突出するものであってもよく、PDP側面211の接続面213と隣接する一端側から、突出部220が設けられる他端側に亘る一部がPDP110側に突出する形状であってもよい。
突出部220は、ガスケット200の長手方向に沿う本体部210の接続面213とは反対側の一端縁に設けられている。この突出部220は、本体部210と同一素材、すなわち、弾性を有するスポンジ状部材にて、本体部210と一体的に形成されている。この突出部220の突出先端部221は、フロントケース120の内面124に対向する略平面状のケース当接面221Aを備えている。そして、ガスケット200の取り付け時に、この突出先端部221のケース当接面221Aがフロントケース120の内面124に当接する。これにより、例えばフロントケース120の取り付け時に、フロントケース120がPDP110側に押し込まれても、弾性を有する突出部220の付勢力によりフロントケース120を押し返すことが可能となり、開口部121のフランジ部122がPDP110の表面に接触するのを防止する。なお、突出先端部221のケース当接面221Aは、上記のような略平面状に限らず、例えば円弧状や波形形状など、他の形状であってもよい。
また、突出部220には、ケース当接面221Aのシャーシ側面212が設けられる側とは反対側となる側面に、装飾面222が形成されている。この装飾面222は、ガスケット200をフロントケース120およびPDP110の間に挟みこんだ際に、PDP110とフランジ部122との隙間から視認可能な部位であり、例えばフロントケース120の色彩と同一色彩に着色されている。なお、装飾面222をフロントケース120と同一色彩に着色する例を示したが、これに限らず、他の色に着色されていてもよく、また、ガスケット200を形成するスポンジ状部材の成形時に着色料を添加してフロントケース120と調和する色彩にする構成としてもよい。
導電繊維部材230は、導電性および可撓性を有する繊維により帯状に形成された帯状導電可撓部材231により、本体部210のPDP側面211、本体部210の接続面213、および本体部210のシャーシ側面212を覆うことで形成されている。この導電繊維部材230において、本体部210のPDP側面211、およびシャーシ側面212を覆う部分が本発明の導電可撓部を構成し、本体部210の接続面213に覆われる部分が本発明の接続部を構成する。この導電繊維部材230は、例えば接着剤などにより本体部210に貼付されている。また、シャーシ側面212に貼り付けられる導電繊維部材230には、ガスケット200の長手方向に沿って、接着部232が設けられている。この接着部232は、シャーシ130の接地電極面131に貼り付けられ、ガスケット200をシャーシ130に固定する。
〔ガスケットの取り付け動作〕
次に、ガスケット200の取り付け動作について説明する。
次に、ガスケット200の取り付け動作について説明する。
まず、ガスケット200を、シャーシ130の接地電極面131に固定する。すなわち、ガスケット200の本体部210のシャーシ側面212に貼付された接着部232をシャーシ130の接地電極面131に接着する。この時、図1に示すように、ガスケット200の突出部220の本体部210側の側面がシャーシ130の端縁部132に当接するとともに、突出部220がシャーシ130の端縁部132からフロントケース120側に突出するようにガスケット200を取り付ける。
次に、PDP110を、図1に示すように、PDP電極111の電極面113がシャーシ130の接地電極面131に対向するようにして、PDP取付部に取り付ける。この時、PDP110の電極面113でガスケット200をシャーシ130に押し付けて、ガスケット200の本体部210のPDP側面211に設けられる凸部211Aを押しつぶすようにしてPDP110を取り付ける。これにより、ガスケット200の凸部211Aがシャーシ側面212側に撓み、本体部210の弾性力により、PDP側面211が電極面113側に、またシャーシ側面212が接地電極面側に付勢される。したがって、PDP側面211およびシャーシ側面212に貼付された導電繊維部材230がそれぞれ電極面113および接地電極面131に良好に密着する。
この後、シャーシ130をフロントケース120に取り付ける。この時、PDP110とフロントケース120のフランジ部122の先端との間に所定の隙間123が設けられるように、ガスケット200の突出部220の突出先端部221をフロントケース120の内面124に当接させる。これにより、フロントケース120が取り付け時の衝撃などによりPDP110側に湾曲しても、突出部220にてフロントケース120の内面124を押し返してフランジ部122の先端がPDP110に接触することがない。
〔PDP表示装置の作用効果〕
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
このため、PDP側面211をPDP110の電極面113に当接させて、シャーシ側面212をシャーシ130の接地電極面131に当接させることで、導電繊維部材230を介してPDP電極111と、シャーシ130の接地電極面131を電気的に接続することができる。したがって、PDP110を接地することができ、PDP110にて生じる電磁波を良好に除去することができる。
また、ガスケット200の本体部210に突出部220が一体化されて設けられ、フロントケース120とPDP110との間にこの突出部220が設けられている。このため、突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124に当接されることで、フロントケース120の位置を規制することができる。すなわち、フロントケース120がPDP110に近接した場合でも、突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124に当接し、フロントケース120を外方に付勢するため、フランジ部122の先端がPDP110の表面に接触することがなく、フロントケース120とPDP110との接触によるPDP110の損傷や、異音などを防止することができる。
さらに、フロントケース120の移動を規制する他のクッションゴムなどの緩衝部材が不要となり、部品点数を削減することができる。さらには、このようなクッションゴムが不要となるため、フロントケース120のフランジ部122をシャーシ130側に近接させることができ、開口部121の開口面積を大きくすることができる。よって、PDP110の表示領域をより大きくすることができ、フロントケース120を小型化することもできる。よって、PDP表示装置100のデザイン性を向上させることができる。
また、ガスケット200の突出部220の側面に装飾面222が設けられている。このため、装飾面222を例えばフロントケース120の色彩に対応して略同一色に装飾することで、フロントケース120のフランジ部122とPDP110との間の隙間123から視認可能な部分の外観を良好にすることができる。
さらに、ガスケット200の本体部210のPDP側面211には、PDP110に向かって突出する凸部211Aが設けられている。このため、この凸部211Aでは、厚み寸法が大きく肉厚になる。したがって、ガスケット200の取り付け時に、PDP110を押し付けてこの凸部211Aの肉厚部分を押圧することで、本体部210を容易に変形することができる。よって、ガスケット200の取り付け時に、過剰な力を加えなくとも容易にガスケット200を弾性変形させることができるため、PDP110の損傷を防止することができ、組み立て性をも良好にすることができる。
さらに、本体部210は、弾性を有するスポンジ状部材にて形成されているので、凸部211Aを押圧して押しつぶすことで、PDP側面211およびシャーシ側面212を外方に押し戻す付勢力が生じる。したがって、PDP側面211とPDP110の電極面113との密着性、およびシャーシ側面212とシャーシ130の接地電極面131との密着性を良好にすることができ、PDP110とシャーシ130とを良好に電気的に接続することができる。よって、PDP110の接地精度が向上し、PDP110にて発生する電磁波を良好に除去することができる。
そして、ガスケット200は、本体部210と突出部220とが一体形成されているため、ガスケット200の製造が容易で、製造コストも低減することができる。
また、導電繊維部材230は、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う帯状導電可撓部材231により、一体形成されている。したがって、帯状導電可撓部材231を、本体部210のPDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆って設けるだけで、容易に導電可撓部および接続部を形成することができ、製造性を良好にすることができる。
また、上記のような構成では、PDP110の表面が開口部から露出されるため、スクリーンフィルタなどを新たに設ける必要がなく、PDP表示装置100の厚み寸法を小さくすることができる。
そして、ガスケット200は、フロントケース120の開口部121に沿って、この開口部121の全周に亘って設けられている。このため、PDP110の全周に亘って接地され、PDP110にて生じる電磁波をより良好に除去することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、ガスケット200は、本体部210と突出部220とを同一部材にて一体形成する例を示したが、例えば、別体に設けられたものを一体化する構成としてもよい。この場合、突出部220の弾性力を本体部210の弾性力よりも大きくすることで、より確実にフロントケース120とPDP110との接触を防止することができる。
また、導電繊維部材230として、帯状導電可撓部材231を本体部210のPDP側面211、接続面213、シャーシ側面212を覆うように設ける構成としたが、これに限らない。例えば、PDP側面211、およびシャーシ側面212に帯状導電可撓部材231を設け、これらの帯状導電可撓部材231を導電性を有する金属線などで接続する構成としてもよい。さらに、本体部210を構成するスポンジ状部材を非導電性としたが、導電性を有するスポンジ状部材を用いて本体部210を形成してもよい。この構成では、スポンジ状部材が本発明の導電可撓部および接続部を構成するため、導電繊維部材230を設ける必要がなく、ガスケット200の構成をより簡単にできる。
さらに、ガスケット200の装飾面222は、フロントケース120の色彩と略同一色に設けられている構成を示したが、これに限定されず、例えば、PDP表示装置100のデザインに応じて、装飾面222に任意の色を着色する構成としてもよい。また、上記したように、ガスケット200の本体部210および突出部220を形成するスポンジ状部材を着色する構成としてもよい。
そして、上記実施形態において、本体部210のPDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212に導電繊維部材230を設ける構成としたが、ガスケット200の突出部220の突出先端部221以外の部分を導電繊維部材230で覆う構成としてもよい。この場合、突出部220の装飾面222に貼付される導電繊維部材230を着色する、もしくは導電繊維部材230をフロントケース120の色彩に対応した色彩に着色することで、隙間123から視認される装飾面222の外観を良好にすることができる。
なお、突出部220の突出先端部221をも導電繊維部材230にて覆う構成も考えられるが、フロントケース120と突出先端部221が接触する際にフロントケース120が損傷したり、削り粉が発生したりするおそれがある。この場合、突出先端部221のケース当接面221Aにフロントケース120との摩擦力を低減させて、フロントケース120の損傷や削り粉の発生を防止するフィルタなどを設ける構成としてもよい。
また、ガスケット200の本体部210に凸部211Aを設ける構成としたが、凸部211Aが設けられない、すなわち、PDP側面211とシャーシ側面212とが略平行となる形状に形成されていてもよい。この場合、例えばスポンジ状部材をより柔らかい部材にしたり、本体部210の厚み寸法を大きくしたりすることで、PDP110をシャーシ130に取り付ける際の損傷を防止することができる。さらに、ガスケット200のPDP側面211、およびシャーシ側面212の双方に凸部を設ける構成としてもよい。
さらには、ガスケット200のシャーシ側面212に貼付される導電繊維部材230に接着部232を設け、シャーシ130にガスケット200を貼り付けて固定する構成を示したが、例えばPDP側面211に接着部を設け、PDP110の電極面113にガスケット200を貼り付ける構成としてよい。
また、開口部121の全周に亘ってガスケット200が設けられる構成を示したが、これに限らず、開口部121に沿った一部、例えば開口部の四隅にガスケット200が設けられる構成や、所定間隔おきにガスケット200が設けられる構成としてもよい。
さらに、ガスケット200を取り付ける電子機器としては、PDP表示装置100に限らず、音楽や映像を記録したり再生したりする車載型や設置型の記録装置や再生装置あるいは記録再生装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話、テレビ装置、ナビゲーション装置などとしてもよい。
〔実施形態の作用効果〕
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
このため、PDP電極111と、シャーシ130の接地電極面131を電気的に接続することができ、PDP110にて生じる電磁波を良好に除去することができる。また、突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124に当接されることで、フロントケース120がPDP110に近接した場合でも、フロントケース120を外方に付勢し、フロントケース120とPDP110との接触によるPDP110の損傷や、異音などを防止することができる。さらに、フロントケース120の移動を規制する他のクッションゴムなどの緩衝部材が不要となり、部品点数を削減してPDP表示装置100の構成を簡単にすることができ、さらには、フロントケース120の小型化、および開口部121の開口面積の拡大によりPDP表示領域の拡大化を図ることができる。
本発明は、電気を導通する導通装置、および電子機器に関し、特にPDPの電磁波を接地する導通装置として利用できる。
本発明は、電気を導通する導通装置を備えた表示装置に関し、特にPDPの電磁波を接地する導通装置を備えた表示装置に関する。
従来、PDP(プラズマディスプレイパネル)などの電子部品に信号線を接続するためのコネクタを接地する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、PDPのグラウンド層とシールドケースとをシールドガスケットで接続し、PDPの電磁波の漏洩を防止するPDP表示装置である。このPDP表示装置では、PDPに対向して導電性スクリーンフィルタを設けられ、このフィルタは、ケースに支持されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来の構成では、フィルタが設けられているため、厚み寸法が増大し、製造工程も複雑になるという問題がある。このような問題に対して、フィルタを取り除いて、ケースの開口部から直接PDPの表面が露出する構成がある。この場合、ケースとPDPとの接触を防止するために、これらのケースとPDPとの間にクッションゴムを配置する構成が知られている。
ところで、上記のように、ケースとPDPとの間にクッションゴムを配置する構成では、クッションゴムとシールドガスケットとの間に所定間隔の隙間を設ける必要がある。すなわち、ケースとシールとケースとの成形バランスや、組み立て時の遊び寸法の確保のため、クッションゴムをシールドガスケットから所定の寸法だけ離隔させて配置させる必要がある。したがって、この隙間寸法分だけ、PDPの表示領域の面積が小さくなってしまう。また、クッションゴムと、シールドガスケットとをそれぞれPDPとケースとの間、PDPとシールドケースとの間に設ける必要があり、部品点数が増大して構成が複雑になり、製造性も悪化するという問題が挙げられる。
本発明では、上記のような問題に鑑み、簡単な構成で適切に導通させる導通装置を備えた表示装置を提供することを1つの目的とする。
本発明の表示装置は、ケース体と、このケース体の内部に配置される表示部と、この表示部に電気的に接続され前記ケース体の一面に対向する第一対向面を有する表示部接続部材と、前記ケース体および前記表示部接続部材の間に設けられ、前記第一対向面に対向する第二対向面を有する導電性の導電部材と、前記導電部材および前記表示部接続部材を電気的に接続する導通装置と、を具備した表示装置であって、前記導通装置は、弾性を有する素材により、前記表示部接続部材の前記第一対向面および前記導電部材の第二対向面にそれぞれ略対向する一対の面を有する形状に形成された略板状の本体部と、弾性を有する素材により、前記本体部に一体的に設けられるとともに、前記本体部の一端側から前記ケース体の前記一面側に突出し、突出先端部が前記ケース体の前記一面に当接可能な突出部と、導電性および可撓性を有する素材により、前記本体部の前記一対の面にそれぞれ設けられる導電可撓部と、前記一対の面に設けられる前記導電可撓部を電気的に接続する接続部と、を具備し、前記ケース体は、前記表示部が外部から視認可能な開口部を有し、前記導通装置は、前記突出部の突出先端部が前記ケース体の開口部近傍に当接されるように配置されることを特徴とした表示装置。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、表示装置としてのプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称す)を例示して説明するが、他の表示装置を対象とすることができる。図1は、本発明の一実施形態に係るPDPの要部の概略構成を示す断面図である。図2は、ガスケットの概略構成を示す斜視図である。
〔プラズマディスプレイパネルの構成〕
図1において、符号100は表示装置としてのPDP表示装置で、このPDP表示装置100は、例えば略平面長方形状の表示部およびディスプレイとしてのPDP(プラズマディスプレイパネル)110にプラズマ放電による発光を利用してPDP110に画像を表示したり、図示しない音声出力部から音声を出力したりする。PDP表示装置100は、ケース体としてのフロントケース120を備えている。
図1において、符号100は表示装置としてのPDP表示装置で、このPDP表示装置100は、例えば略平面長方形状の表示部およびディスプレイとしてのPDP(プラズマディスプレイパネル)110にプラズマ放電による発光を利用してPDP110に画像を表示したり、図示しない音声出力部から音声を出力したりする。PDP表示装置100は、ケース体としてのフロントケース120を備えている。
このフロントケース120は、例えば導電性を有さない材料により略薄箱状に形成されている。そして、このフロントケース120は、一面に開口部121が形成されており、この開口部121にPDPの表示領域が臨んで設けられている。また、この開口部121は、開口縁に沿ってフロントケース120の内部側、すなわちPDP110側に突出するフランジ部122が形成されている。また、このフランジ部122の突出先端とPDP110との間には所定寸法の隙間123が設けられており、フランジ部122とPDP110の接触を防止している。また、フロントケース120には、導電部材としてのシャーシ130と、導通装置としてのガスケット200と、表示部としてのPDP110と、図示しない処理部と、音声出力部と、チューナと、などが設けられている。
処理部は、例えば、音声出力部、チューナ、およびPDP110などと電気的に接続される図示しない回路基板に設けられている。この処理部は、チューナからの信号を取得して、この信号に基づく画像をPDP110で表示させる。また、チューナからの信号に基づく音声を音声出力部で出力させる。音声出力部は、フロントケース120の例えば前面下方から臨んで設けられ、処理部の制御により音声を出力する。チューナは、例えば図示しないアンテナに接続され、このアンテナで受信された信号を所定の信号に変換して、処理部へ出力する。
PDP110は、前記したようにフロントケース120の開口部121に臨んで、この開口部121を閉塞する状態に設けられている。このPDP110は、表面に表示部接続部材としてのPDP電極111が設けられている。さらに、このPDP電極111の表面で、開口部121から外部の露出する表示領域には保護フィルム112が設けられている。ここで、PDP電極111は、保護フィルム112の外周縁から所定寸法だけPDP110の外周縁側に露出し、第一対向面としての電極面113を形成している。そして、このPDP110は、PDP電極111に接続される図示しない処理部の制御により画像を表示する。
シャーシ130は、導電性を有する材料により、ここでは図示しないが例えば上面が開口された略箱状に形成されている。このシャーシ130は、フロントケース120の内部に配置され、接地されている。また、このシャーシ130は、PDP110の電極面113に対向する第二対向面としての接地電極面131を備えている。また、シャーシ130には、PDP110を取り付ける図示しないPDP取付部、処理部が設けられた回路基板を取り付ける図示しない基板取付部などを備え、PDP110や回路基板などがこれらの取付部に固定されている。
ガスケット200は、断面略L字状で、フロントケース120の開口部121に沿う長手状に形成されている。このガスケット200は、フロントケース120の開口部121の全周に亘って配置されている。そして、このガスケット200は、図2に示すように、本体部210と、本体部210の一端側から立ち上がる突出部220と、導電繊維部材230と、を備えている。また、ガスケット200は、本体部210がPDP110の電極面113およびシャーシ130の接地電極面131に挟み込まれる状態で、かつ突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124とPDP110に挟み込まれる状態で取り付けられている。
本体部210は、弾性を有し、導電性を有しない例えば合成樹脂によりスポンジ状に、かつ略板状に形成されている。この本体部210は、PDP110に対向するPDP側面211と、シャーシ130に対向するシャーシ側面212と、突出部220が設けられる一端側とは反対側で、PDP側面211およびシャーシ側面212に隣接する接続面213と、を備えている。PDP側面211は、接続面213と隣接する一端側から、突出部220が設けられる他端側に亘って断面略円弧状に形成されるとともに、中心部がPDP110側に円弧状に突出する凸部211Aを備えている。この凸部211Aは、ガスケット200を設置する際に、PDP110の電極面113に押圧されて弾性変形する。また、上記のように、本体部210は、弾性を有するスポンジ状部材にて形成されているため、凸部211Aが押圧されて弾性変形すると、反力により、PDP側面211およびシャーシ側面212をそれぞれ電極面113および接地電極面131側に付勢する。これにより、本体部210のPDP側面211およびシャーシ側面212が電極面113および接地電極面131に押し付けられて密着性が向上する。なお、凸部211Aの形状は、上記のような略円弧状に限らず、その他の自由曲面形状に突出するものであってもよく、PDP側面211の接続面213と隣接する一端側から、突出部220が設けられる他端側に亘る一部がPDP110側に突出する形状であってもよい。
突出部220は、ガスケット200の長手方向に沿う本体部210の接続面213とは反対側の一端縁に設けられている。この突出部220は、本体部210と同一素材、すなわち、弾性を有するスポンジ状部材にて、本体部210と一体的に形成されている。この突出部220の突出先端部221は、フロントケース120の内面124に対向する略平面状のケース当接面221Aを備えている。そして、ガスケット200の取り付け時に、この突出先端部221のケース当接面221Aがフロントケース120の内面124に当接する。これにより、例えばフロントケース120の取り付け時に、フロントケース120がPDP110側に押し込まれても、弾性を有する突出部220の付勢力によりフロントケース120を押し返すことが可能となり、開口部121のフランジ部122がPDP110の表面に接触するのを防止する。なお、突出先端部221のケース当接面221Aは、上記のような略平面状に限らず、例えば円弧状や波形形状など、他の形状であってもよい。
また、突出部220には、ケース当接面221Aのシャーシ側面212が設けられる側とは反対側となる側面に、装飾面222が形成されている。この装飾面222は、ガスケット200をフロントケース120およびPDP110の間に挟みこんだ際に、PDP110とフランジ部122との隙間から視認可能な部位であり、例えばフロントケース120の色彩と同一色彩に着色されている。なお、装飾面222をフロントケース120と同一色彩に着色する例を示したが、これに限らず、他の色に着色されていてもよく、また、ガスケット200を形成するスポンジ状部材の成形時に着色料を添加してフロントケース120と調和する色彩にする構成としてもよい。
導電繊維部材230は、導電性および可撓性を有する繊維により帯状に形成された帯状導電可撓部材231により、本体部210のPDP側面211、本体部210の接続面213、および本体部210のシャーシ側面212を覆うことで形成されている。この導電繊維部材230において、本体部210のPDP側面211、およびシャーシ側面212を覆う部分が本発明の導電可撓部を構成し、本体部210の接続面213に覆われる部分が本発明の接続部を構成する。この導電繊維部材230は、例えば接着剤などにより本体部210に貼付されている。また、シャーシ側面212に貼り付けられる導電繊維部材230には、ガスケット200の長手方向に沿って、接着部232が設けられている。この接着部232は、シャーシ130の接地電極面131に貼り付けられ、ガスケット200をシャーシ130に固定する。
〔ガスケットの取り付け動作〕
次に、ガスケット200の取り付け動作について説明する。
次に、ガスケット200の取り付け動作について説明する。
まず、ガスケット200を、シャーシ130の接地電極面131に固定する。すなわち、ガスケット200の本体部210のシャーシ側面212に貼付された接着部232をシャーシ130の接地電極面131に接着する。この時、図1に示すように、ガスケット200の突出部220の本体部210側の側面がシャーシ130の端縁部132に当接するとともに、突出部220がシャーシ130の端縁部132からフロントケース120側に突出するようにガスケット200を取り付ける。
次に、PDP110を、図1に示すように、PDP電極111の電極面113がシャーシ130の接地電極面131に対向するようにして、PDP取付部に取り付ける。この時、PDP110の電極面113でガスケット200をシャーシ130に押し付けて、ガスケット200の本体部210のPDP側面211に設けられる凸部211Aを押しつぶすようにしてPDP110を取り付ける。これにより、ガスケット200の凸部211Aがシャーシ側面212側に撓み、本体部210の弾性力により、PDP側面211が電極面113側に、またシャーシ側面212が接地電極面側に付勢される。したがって、PDP側面211およびシャーシ側面212に貼付された導電繊維部材230がそれぞれ電極面113および接地電極面131に良好に密着する。
この後、シャーシ130をフロントケース120に取り付ける。この時、PDP110とフロントケース120のフランジ部122の先端との間に所定の隙間123が設けられるように、ガスケット200の突出部220の突出先端部221をフロントケース120の内面124に当接させる。これにより、フロントケース120が取り付け時の衝撃などによりPDP110側に湾曲しても、突出部220にてフロントケース120の内面124を押し返してフランジ部122の先端がPDP110に接触することがない。
〔PDP表示装置の作用効果〕
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
このため、PDP側面211をPDP110の電極面113に当接させて、シャーシ側面212をシャーシ130の接地電極面131に当接させることで、導電繊維部材230を介してPDP電極111と、シャーシ130の接地電極面131を電気的に接続することができる。したがって、PDP110を接地することができ、PDP110にて生じる電磁波を良好に除去することができる。
また、ガスケット200の本体部210に突出部220が一体化されて設けられ、フロントケース120とPDP110との間にこの突出部220が設けられている。このため、突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124に当接されることで、フロントケース120の位置を規制することができる。すなわち、フロントケース120がPDP110に近接した場合でも、突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124に当接し、フロントケース120を外方に付勢するため、フランジ部122の先端がPDP110の表面に接触することがなく、フロントケース120とPDP110との接触によるPDP110の損傷や、異音などを防止することができる。
さらに、フロントケース120の移動を規制する他のクッションゴムなどの緩衝部材が不要となり、部品点数を削減することができる。さらには、このようなクッションゴムが不要となるため、フロントケース120のフランジ部122をシャーシ130側に近接させることができ、開口部121の開口面積を大きくすることができる。よって、PDP110の表示領域をより大きくすることができ、フロントケース120を小型化することもできる。よって、PDP表示装置100のデザイン性を向上させることができる。
また、ガスケット200の突出部220の側面に装飾面222が設けられている。このため、装飾面222を例えばフロントケース120の色彩に対応して略同一色に装飾することで、フロントケース120のフランジ部122とPDP110との間の隙間123から視認可能な部分の外観を良好にすることができる。
さらに、ガスケット200の本体部210のPDP側面211には、PDP110に向かって突出する凸部211Aが設けられている。このため、この凸部211Aでは、厚み寸法が大きく肉厚になる。したがって、ガスケット200の取り付け時に、PDP110を押し付けてこの凸部211Aの肉厚部分を押圧することで、本体部210を容易に変形することができる。よって、ガスケット200の取り付け時に、過剰な力を加えなくとも容易にガスケット200を弾性変形させることができるため、PDP110の損傷を防止することができ、組み立て性をも良好にすることができる。
さらに、本体部210は、弾性を有するスポンジ状部材にて形成されているので、凸部211Aを押圧して押しつぶすことで、PDP側面211およびシャーシ側面212を外方に押し戻す付勢力が生じる。したがって、PDP側面211とPDP110の電極面113との密着性、およびシャーシ側面212とシャーシ130の接地電極面131との密着性を良好にすることができ、PDP110とシャーシ130とを良好に電気的に接続することができる。よって、PDP110の接地精度が向上し、PDP110にて発生する電磁波を良好に除去することができる。
そして、ガスケット200は、本体部210と突出部220とが一体形成されているため、ガスケット200の製造が容易で、製造コストも低減することができる。
また、導電繊維部材230は、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う帯状導電可撓部材231により、一体形成されている。したがって、帯状導電可撓部材231を、本体部210のPDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆って設けるだけで、容易に導電可撓部および接続部を形成することができ、製造性を良好にすることができる。
また、上記のような構成では、PDP110の表面が開口部から露出されるため、スクリーンフィルタなどを新たに設ける必要がなく、PDP表示装置100の厚み寸法を小さくすることができる。
そして、ガスケット200は、フロントケース120の開口部121に沿って、この開口部121の全周に亘って設けられている。このため、PDP110の全周に亘って接地され、PDP110にて生じる電磁波をより良好に除去することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、ガスケット200は、本体部210と突出部220とを同一部材にて一体形成する例を示したが、例えば、別体に設けられたものを一体化する構成としてもよい。この場合、突出部220の弾性力を本体部210の弾性力よりも大きくすることで、より確実にフロントケース120とPDP110との接触を防止することができる。
また、導電繊維部材230として、帯状導電可撓部材231を本体部210のPDP側面211、接続面213、シャーシ側面212を覆うように設ける構成としたが、これに限らない。例えば、PDP側面211、およびシャーシ側面212に帯状導電可撓部材231を設け、これらの帯状導電可撓部材231を導電性を有する金属線などで接続する構成としてもよい。さらに、本体部210を構成するスポンジ状部材を非導電性としたが、導電性を有するスポンジ状部材を用いて本体部210を形成してもよい。この構成では、スポンジ状部材が本発明の導電可撓部および接続部を構成するため、導電繊維部材230を設ける必要がなく、ガスケット200の構成をより簡単にできる。
さらに、ガスケット200の装飾面222は、フロントケース120の色彩と略同一色に設けられている構成を示したが、これに限定されず、例えば、PDP表示装置100のデザインに応じて、装飾面222に任意の色を着色する構成としてもよい。また、上記したように、ガスケット200の本体部210および突出部220を形成するスポンジ状部材を着色する構成としてもよい。
そして、上記実施形態において、本体部210のPDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212に導電繊維部材230を設ける構成としたが、ガスケット200の突出部220の突出先端部221以外の部分を導電繊維部材230で覆う構成としてもよい。この場合、突出部220の装飾面222に貼付される導電繊維部材230を着色する、もしくは導電繊維部材230をフロントケース120の色彩に対応した色彩に着色することで、隙間123から視認される装飾面222の外観を良好にすることができる。
なお、突出部220の突出先端部221をも導電繊維部材230にて覆う構成も考えられるが、フロントケース120と突出先端部221が接触する際にフロントケース120が損傷したり、削り粉が発生したりするおそれがある。この場合、突出先端部221のケース当接面221Aにフロントケース120との摩擦力を低減させて、フロントケース120の損傷や削り粉の発生を防止するフィルタなどを設ける構成としてもよい。
また、ガスケット200の本体部210に凸部211Aを設ける構成としたが、凸部211Aが設けられない、すなわち、PDP側面211とシャーシ側面212とが略平行となる形状に形成されていてもよい。この場合、例えばスポンジ状部材をより柔らかい部材にしたり、本体部210の厚み寸法を大きくしたりすることで、PDP110をシャーシ130に取り付ける際の損傷を防止することができる。さらに、ガスケット200のPDP側面211、およびシャーシ側面212の双方に凸部を設ける構成としてもよい。
さらには、ガスケット200のシャーシ側面212に貼付される導電繊維部材230に接着部232を設け、シャーシ130にガスケット200を貼り付けて固定する構成を示したが、例えばPDP側面211に接着部を設け、PDP110の電極面113にガスケット200を貼り付ける構成としてよい。
また、開口部121の全周に亘ってガスケット200が設けられる構成を示したが、これに限らず、開口部121に沿った一部、例えば開口部の四隅にガスケット200が設けられる構成や、所定間隔おきにガスケット200が設けられる構成としてもよい。
さらに、ガスケット200を取り付ける表示装置としては、PDP表示装置100に限らず、音楽や映像を記録したり再生したりする車載型や設置型の記録装置や再生装置あるいは記録再生装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話、テレビ装置、ナビゲーション装置などとしてもよい。
〔実施形態の作用効果〕
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
上述したように、上記実施形態のPDP表示装置100では、ガスケット200は、PDP110の電極面113に対向するPDP側面211、およびシャーシ130の接地電極面131に対向するシャーシ側面212を備えた本体部210と、この本体部210の一端側からフロントケース120の内面124側に立ち上がる突出部220とを備えている。そして、本体部210には、PDP側面211、接続面213、およびシャーシ側面212を覆う連続形成された導電繊維部材230が設けられている。
このため、PDP電極111と、シャーシ130の接地電極面131を電気的に接続することができ、PDP110にて生じる電磁波を良好に除去することができる。また、突出部220の突出先端部221がフロントケース120の内面124に当接されることで、フロントケース120がPDP110に近接した場合でも、フロントケース120を外方に付勢し、フロントケース120とPDP110との接触によるPDP110の損傷や、異音などを防止することができる。さらに、フロントケース120の移動を規制する他のクッションゴムなどの緩衝部材が不要となり、部品点数を削減してPDP表示装置100の構成を簡単にすることができ、さらには、フロントケース120の小型化、および開口部121の開口面積の拡大によりPDP表示領域の拡大化を図ることができる。
本発明は、電気を導通する導通装置を備えた表示装置に関し、特にPDPの電磁波を接地する導通装置を備えた表示装置として利用できる。
100…表示装置としてのPDP表示装置
110…表示部およびディスプレイとしてのPDP
111…表示部接続部材としてのPDP電極
113…第一対向面としての電極面
120…ケース体としてのフロントケース
121…開口部
124…ケース体の一面としての内面
130…導電部材としてのシャーシ
131…第二対向面としての接地電極面
200…導通装置としてのガスケット
210…本体部?
220…突出部
221…突出先端部
222…装飾面
230…導電可撓部、および接続部を構成する導電繊維部材
110…表示部およびディスプレイとしてのPDP
111…表示部接続部材としてのPDP電極
113…第一対向面としての電極面
120…ケース体としてのフロントケース
121…開口部
124…ケース体の一面としての内面
130…導電部材としてのシャーシ
131…第二対向面としての接地電極面
200…導通装置としてのガスケット
210…本体部?
220…突出部
221…突出先端部
222…装飾面
230…導電可撓部、および接続部を構成する導電繊維部材
Claims (7)
- ケース体の内部に配置される電子部品に電気的に接続され前記ケース体の一面に対向する第一対向面を有する電子部品接続部材と、前記ケース体および前記電子部品接続部材の間に設けられて、前記電子部品接続部材の前記第一対向面に対向する第二対向面を有する導電性の導電部材と、を電気的に接続する導通装置であって、
弾性を有する素材により、前記電子部品接続部材の前記第一対向面および前記導電部材の第二対向面にそれぞれ略対向する一対の面を有する形状に形成された略板状の本体部と、
弾性を有する素材により、前記本体部に一体的に設けられるとともに、前記本体部の一端側から前記ケース体の前記一面側に突出し、突出先端部が前記ケース体の前記一面に当接可能な突出部と、
導電性および可撓性を有する素材により、前記本体部の前記一対の面にそれぞれ設けられる導電可撓部と、
前記一対の面に設けられる前記導電可撓部を電気的に接続する接続部と、
を具備したことを特徴とした導通装置。 - 請求項1に記載の導通装置であって、
前記本体部の前記一対の面のうち前記電子部品接続部材の前記第一対向面に対向する面の一部は、前記第一対向面に向かって突出して形成された
ことを特徴とした導通装置。 - 請求項1または請求項2に記載の導通装置であって、
前記一対の導電可撓部および前記接続部は、一体形成された
ことを特徴とした導通装置。 - ケース体と、
このケース体の内部に配置される電子部品と、
この電子部品に電気的に接続され前記ケース体の一面に対向する第一対向面を有する電子部品接続部材と、
前記ケース体および前記電子部品接続部材の間に設けられ、前記第一対向面に対向する第二対向面を有する導電性の導電部材と、
前記導電部材および前記電子部品接続部材を電気的に接続する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の導通装置と、
を具備したことを特徴とした電子機器。 - 請求項4に記載の電子機器であって、
前記電子部品は、画像信号に応じて所定の画像を表示するディスプレイであり、
前記ケース体は、前記ディスプレイが外部から視認可能な開口部を有し、
前記導通装置は、前記導電可撓部が前記ディスプレイに電気的に接続される電子部品接続部および前記導電部材を電気的に接続するとともに、前記突出部の突出先端部が前記ケース体の開口部近傍に当接されるように配置される
ことを特徴とした電子機器。 - 請求項5に記載の電子機器であって、
前記導通装置は、前記開口部に沿って、前記突出部が前記開口部に近接する側に、かつ前記本体部が前記開口部から離隔する側に位置するように配置され、前記開口部から視認可能な側面が当該電子機器に対応して装飾された
ことを特徴とした電子機器。 - 請求項6に記載の電子機器であって、
前記導通装置は、前記開口部の全周に亘って設けられた
ことを特徴とした電子機器。
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