JPWO2007105536A1 - 核医学診断装置およびそれに用いられる診断システム - Google Patents

核医学診断装置およびそれに用いられる診断システム Download PDF

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Abstract

投影データ導出部10によって測定された投影データの経時的変化である第1経時的変化を利用して、集積量関数導出部14は各々の放射性薬剤毎に分離して放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化、すなわち集積量関数である第2経時的変化を求めることができ、このように分離されたこれらの第2経時的変化に基づいて、集積画像取得部15は、各々の放射性薬剤の集積画像を取得して核医学診断に供するので、複数の放射性薬剤を投与しても核医学診断を行うことができる。

Description

この発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求める核医学診断装置およびそれに用いられる診断システムに係り、特に、核医学用データに対して画像処理を行う技術に関する。
上述した核医学診断装置、すなわちECT(Emission Computed Tomography)装置として、PET(Positron Emission Tomography)装置を例に採って説明する。PET装置は、陽子(Positron)、すなわちポジトロンの消滅によって発生する複数本のγ線を検出して複数個の検出器でγ線を同時に検出したときのみ被検体の断層画像を再構成するように構成されている。
このPET装置では、放射性薬剤を被検体に投与した後、対象組織における薬剤蓄積の過程を経時的に測定することで、様々な生体機能の定量測定が可能である。したがって、PET装置によって得られる断層画像は機能情報を有する。
具体的には、被検体として人体を例に採って説明すると、人体の生体機能によって特定の部位や細胞に集中しやすい対消滅γ線放射物質である放射性薬剤を投与する。そして、PET装置を用いて薬剤から放出された情報である投影データ(『エミッションデータ』とも呼ばれる)を収集することにより、生体の機能画像を撮像することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−113873号公報(第2頁、図2)
しかしながら、γ線は単色光であって、単色光であるγ線をPET装置が検出している。したがって、異なる機能画像を得るためには、異なる放射性薬剤を使用して別途検査する必要がある。つまり、1つの放射性薬剤を投与し、投与から所定時間経過した後に検査を行うという作業を、投与すべき放射性薬剤毎に繰り返し行うので、被検体に対する被曝量や、時間的、肉体的な負担の増大を強いていた。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複数の放射性薬剤を投与しても核医学診断を行うことができる核医学診断装置およびそれに用いられる診断システムを提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明の核医学診断装置は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求める核医学診断装置であって、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データの経時的変化である第1経時的変化を測定する第1経時的変化測定手段と、その第1経時的変化に基づいて、放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化である第2経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める第2経時的変化導出手段と、それらの第2経時的変化に基づいて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得する集積画像取得手段とを備えることを特徴とするものである。
この発明の核医学診断装置によれば、第1経時的変化測定手段は、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データの経時的変化である第1経時的変化を測定し、その第1経時的変化に基づいて、第2経時的変化導出手段は、放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化である第2経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める。互いに異なる核種の放射性薬剤を同時に投与した場合、核種毎の半減期が異なるので、半減期の短い核種を含む放射性薬剤から放射線の線量率は半減期の長い核種を含む放射性薬剤からの放射線の線量率よりも早く減衰する。一方、互いに同一核種の放射性薬剤を用いたときでも投与時間をずらした場合、減衰する線量が異なってくる。このように、第1経時的変化測定手段によって測定された第1経時的変化(核医学用データの経時的変化)を利用して、第2経時的変化導出手段は各々の放射性薬剤毎に分離して第2経時的変化(放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化)を求めることができる。このように分離されたこれらの第2経時的変化に基づいて、集積画像取得手段は、各々の放射性薬剤の集積画像を取得して核医学診断に供するので、複数の放射性薬剤を投与しても核医学診断を行うことができる。
上述した発明において、第2経時的変化は、時間の経緯に伴って変化する集積量関数であって、核医学診断装置は、各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数記憶手段を備え、その集積量関数記憶手段に予め記憶された各々の放射性薬剤の集積量関数に基づいて、上述した集積画像における放射性薬剤を特定するのが好ましい。各々の放射性薬剤毎に分離して第2経時的変化(放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化)を求めて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得することができるのみならず、このような各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数記憶手段を備えることで、集積画像における放射性薬剤をも特定することができる。
上述したこれらの発明の一例は、投与される放射性薬剤の個数をMとし、各々の放射性薬剤毎の第2経時的変化を求めるべき未知数の個数をNとしたときに、第1経時的変化測定手段は、第1経時的変化を複数点分測定することである。投与される放射性薬剤の個数をMとし、各々の放射性薬剤毎の第2経時的変化を求めるべき未知数の個数をNとしたときには、合計で(M×N)個の未知数となる。そこで、第1経時的変化測定手段が第1経時的変化を複数点分、より好ましくは少なくとも(M×N)点分測定することで、各々の放射性薬剤毎にN個の未知数をそれぞれ求めることができる。このN個の未知数を求めることでM個の放射性薬剤毎の第2経時的変化および集積画像を求めることができる。
上述した一例のさらなる具体的な一例は、第1経時的変化は、M個の放射性薬剤が投与されて得られた放射線の総線量の経時的変化であって、J番目の放射性薬剤をA(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とし、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とし、第2経時的変化として、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化をa(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…は前記N個の未知数)とし、総線量の経時的変化をE(t)としたときに、ある時間幅におけるある画素の総線量∫E(t)dtは、ΣJ=1 {∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt}=∫E(t)dtなる第1式で表され、各々の放射性薬剤A毎の上述した集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数α,β,γ,…を、複数点分測定された第1経時的変化および上述した第1式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、第2経時的変化導出手段は、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤A毎に求めることである。
上述した具体的な一例のさらなる具体的な一例は、第2経時的変化である、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…は前記N個の未知数)は、時間の経緯に伴って変化する集積量関数であって、その集積量関数a(α,β,γ,…,t)は、a(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γなる3個の未知数α,β,γの第2式で表され、集積量関数a(α,β,γ,…,t)を求めるべき3個の未知数α,β,γを、少なくとも(M×3)点分測定された第1経時的変化および上述した第1式(ΣJ=1 {∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt}=∫E(t)dt)に基づいて求めて、その3個の未知数α,β,γを求めることで、第2経時的変化導出手段は、集積量関数a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤A毎に求めることである。
なお、放射性薬剤Aを投与した直後は集積量が大きく変動するので、かかる大きく変動する状態での検査(すなわち、第1経時的変化測定手段による第1経時的変化の測定)は不適当である。そこで、放射性薬剤Aが投与されてから所定時間(検査を行うのに十分な時間)が経過したときには、集積量関数a(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γがαに収束する。そこで、集積量関数a(α,β,γ,…,t)をαとして、各々の放射性薬剤A毎の未知数αのみを求めることで、第2経時的変化導出手段は、集積量関数αを各々の放射性薬剤A毎を求めることが可能になる。したがって、他の未知数β,γ,…を求める必要はなく、第1経時的変化測定手段による第1経時的変化の測定回数を減らすことができる。
その他に、ある放射性薬剤A(ただしI=1,2,…,M−1,M)およびA(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、I≠J)を用いた場合に、放射性薬剤A,Aの投与時間を互いにずらして投与し、そのずらした投与時間をtとするとともに、放射性薬剤Aを投与した時刻を基準としたときに、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t−t)で表すとともに、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)で表すことが可能である。
特に、2つの放射性薬剤AおよびAを用い、それらの放射性薬剤AおよびAが互いに同一核種の場合に、上述した画素の総線量∫E(t)dtは、∫a(α,β,γ,…,t){k・F(t−t)+C}dt+∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt=∫E(t)dt(ただし、k,Cは定数)なる第1式で表され、各々の放射性薬剤AおよびA毎の集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数α,β,γ,…を、複数点分測定された第1経時的変化および上述した第1式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、第2経時的変化導出手段は、ある画素内に存在する放射性薬剤AおよびA毎での集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤AおよびA毎に求めることが可能である。
また、2つの放射性薬剤AおよびAを用い、それらの放射性薬剤AおよびAが互いに異なる核種の場合に、上述した画素の総線量∫E(t)dtは、∫a(α,β,γ,…,t){F(t−t)+C}dt+∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt=∫E(t)dt(ただし、Cは定数)なる第1式で表され、各々の放射性薬剤AおよびA毎の集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数α,β,γ,…を、複数点分測定された第1経時的変化および上述した第1式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、第2経時的変化導出手段は、ある画素内に存在する放射性薬剤AおよびA毎での集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤AおよびA毎に求めることが可能である。
上述したように投与されるべき複数の放射性薬剤は、互いに同一核種であってもよいし、互いに異なる核種であってもよい。したがって、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに同一核種の放射性薬剤が、互いに時間をずらして投与されて得られたデータを含んでもよいし、互いに異なる核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含んでもよい。
上述した発明において、核医学用データに関する複数の情報を入力する入力手段を備えてもよい。一度の検査で投与する複数の放射性薬剤に関する情報,例えば放射性薬剤の種類や、半減期、投与時間(もしくは測定時間)などを核医学用データに関する情報として入力することが可能である。
また、上述した発明において、集積画像取得手段で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示する出力手段を備えてもよい。集積画像取得手段で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示することで、放射性薬剤ごとに集積画像を区別することができて、核医学診断に対して有益な情報を供する。
また、上述した発明に係る核医学診断装置に用いられる診断システムに適用してもよい。すなわち、この診断システムは、核医学診断装置とX線CT装置とを備えて構成されており、核医学診断装置は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求め、X線CT装置は、被検体の外部から照射されて被検体を透過したX線に基づいてX線CT用データを求め、核医学診断装置は、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データの経時的変化である第1経時的変化を測定する第1経時的変化測定手段と、その第1経時的変化に基づいて、放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化である第2経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める第2経時的変化導出手段と、それらの第2経時的変化に基づいて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得する集積画像取得手段とを備える。
この発明の診断システムの場合、X線CT装置において、被検体の外部から照射されて被検体を透過したX線に基づいてX線CT用データを求め、核医学診断装置は、各々の放射性薬剤の集積画像をそれぞれ取得する。なお、X線CT用データでの断層画像と、各々の集積画像とを重ね合わせて重畳出力してもよいし、X線CT用データを吸収補正データとして用いて核医学用データの吸収補正を行って、その吸収補正された核医学用データに基づいて第1経時的変化の測定や第2経時的変化の導出や各々の放射性薬剤の集積画像の取得を行えばよい。
この発明の診断システムにおいても、この発明の核医学診断装置と同様に、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに同一核種の放射性薬剤が、互いに時間をずらして投与されて得られたデータを含んでもよいし、互いに異なる核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含んでもよい。
この発明の診断システムにおいても、この発明の核医学診断装置と同様に、核医学用データに関する複数の情報を入力する入力手段を備えてもよい。
また、この発明の診断システムにおいても、この発明の核医学診断装置と同様に、集積画像取得手段で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示する出力手段を備えてもよい。
この発明に係る核医学診断装置およびそれに用いられる診断システムによれば、第1経時的変化測定手段によって測定された第1経時的変化(核医学用データの経時的変化)を利用して、第2経時的変化導出手段は各々の放射性薬剤毎に分離して第2経時的変化(放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化)を求めることができ、このように分離されたこれらの第2経時的変化に基づいて、集積画像取得手段は、各々の放射性薬剤の集積画像を取得して核医学診断に供するので、複数の放射性薬剤を投与しても核医学診断を行うことができる。
(a)は実施例1に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図、(b)はγ線検出器の具体的構成を示した拡大図である。 線量率の経時的変化を模式的に示したグラフである。 集積量関数を模式的に示したグラフである。 実施例2に係るPET装置とX線CT装置とを備えたPET−CTの診断システムの側面図およびブロック図である。
符号の説明
8 … 入力部
9 … 出力部
10 … 投影データ導出部
14 … 集積量関数導出部
15 … 集積画像取得部
16a … 集積量関数メモリ部
M … 被検体
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。実施例1に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図である。なお、後述する実施例2も含めて、本実施例1では、核医学診断装置として、PET装置を例に採って説明する。
本実施例1に係るPET装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1を備えている。この天板1は、上下に昇降移動、被検体Mの体軸Zに沿って平行移動するように構成されている。このように構成することで、天板1に載置された被検体Mは、後述するガントリ2の開口部2aを通って、頭部から順に腹部、足部へと走査されて、被検体Mの投影データや断層画像といった診断データを得る。この診断データは、この発明における核医学用データに相当する。
天板1の他に、本実施例1に係るPET装置は、開口部2aを有したガントリ2と、互いに近接配置された複数個のシンチレータブロック3aと複数個のフォトマルチプライヤ3bとを備えている。図1(b)に示すように、シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bは、被検体Mの体軸Z周りを取り囲むようにしてリング状に配置されており、ガントリ2内に埋設されている。フォトマルチプライヤ3bは、シンチレータブロック3aよりも外側に配設されている。シンチレータブロック3aの具体的な配置としては、例えば、被検体Mの体軸Zと平行な方向にはシンチレータブロック3aが2個並び、被検体Mの体軸Z周りにはシンチレータブロック3aが多数個並ぶ形態が挙げられる。シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bで後述する投影データ(『エミッションデータ』とも呼ばれる)用のγ線検出器3を構成する。
また、本実施例1では、点線源4と後述する吸収補正データ(『トランスミッションデータ』とも呼ばれる)用のγ線検出器5を備えている。吸収補正データ用のγ線検出器5は、投影データ用のγ線検出器3と同様にシンチレータブロックとフォトマルチプライヤとで構成されている。点線源4は、被検体Mに投与する放射性薬剤、すなわち放射性同位元素(RI)と同種の放射線(本実施例1ではγ線)を照射させる線源であって、被検体Mの外部に配設されている。本実施例1では、ガントリ2内に埋設されている。点線源4は被検体Mの体軸Z周りに回転する。
その他にも、本実施例1に係るPET装置は、天板駆動部6とコントローラ7と入力部8と出力部9と投影データ導出部10と吸収補正データ導出部11と吸収補正部12と再構成部13と集積量関数導出部14と集積画像取得部15とメモリ16とを備えている。天板駆動部6は、天板1の上述した移動を行うように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
コントローラ7は、本実施例1に係るPET装置を構成する各部分を統括制御する。コントローラ7は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
入力部8は、オペレータが入力したデータや命令をコントローラ7に送り込む。入力部8は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。出力部9はモニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。
後述する実施例2も含めて、本実施例1では、入力部8は、核医学用データに関する複数の情報を入力するように構成されている。一度の検査で投与する複数の放射性薬剤に関する情報、例えば放射性薬剤の種類(FDGやFESなど)や、半減期、投与時間(もしくは測定時間)などを核医学用データに関する情報として入力することが可能である。入力部8は、この発明における入力手段に相当する。
後述する実施例2も含めて、本実施例1では、出力部9の表示部に関しては、集積画像取得部15で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示する。集積画像取得部15で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示することで、放射性薬剤ごとに集積画像を区別することができて、核医学診断に対して有益な情報を供する。出力部9は、この発明における出力手段に相当する。
メモリ部16は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。本実施例1では、投影データ導出部10や最構成部13で処理された診断データや、吸収補正データ導出部11で求められた吸収補正データや、集積量関数導出部14で求められた各々の放射性薬剤毎の集積量関数や、集積画像取得部15で取得された各々の放射性薬剤の集積画像についてはRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。ROMには、各種の核医学診断を行うためのプログラム等を予め記憶しており、そのプログラムをコントローラ7が実行することでそのプログラムに応じた核医学診断をそれぞれ行う。本実施例1では、メモリ部16は、各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数メモリ部16aを備えている。
投影データ導出部10と吸収補正データ導出部11と吸収補正部12と再構成部13と集積量関数導出部14と集積画像取得部15とは、例えば上述したメモリ部16などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部8などに代表されるポインティングデバイスで入力された命令をコントローラ7が実行することで実現される。
放射性薬剤が投与された被検体Mから発生したγ線をシンチレータブロック3aが光に変換して、変換されたその光をフォトマルチプライヤ3bが光電変換して電気信号に出力する。その電気信号を画像情報(画素)として投影データ導出部10に送り込む。
具体的には、被検体Mに放射性薬剤を投与すると、ポジトロン放出型のRIのポジトロンが消滅することにより、2本のγ線が発生する。投影データ導出部10は、シンチレータブロック3aの位置とγ線の入射タイミングとをチェックし、被検体Mを挟んで互いに対向位置にある2つのシンチレータブロック3aでγ線が同時に入射したときのみ、送り込まれた画像情報を適正なデータと判定する。一方のシンチレータブロック3aのみにγ線が入射したときには、投影データ導出部10は、ポジトロンの消滅により生じたγ線ではなくノイズとして扱い、そのときに送り込まれた画像情報もノイズと判定してそれを棄却する。
なお、本実施例1では、複数の放射性薬剤を被検体Mに投与する。したがって、複数の放射性薬剤の画像情報が、投影データ導出部10での判定によって1つの画像情報としてまとめて求められる。つまり、この投影データ導出部10で適正と判定されたデータには、各々の放射性薬剤毎に画像情報が区分されずに混在している。この画像情報はγ線の総線量(総カウント値)とみなすことができ、本実施例1では、所定の時間毎(例えば検査時間が18分に対して3分毎)に投影データ導出部10はγ線の測定を複数回(例えば6回)行って総線量の経時的変化を測定する。したがって、検査時間が18分に対して3分毎のγ線の測定を6回行う場合には、3分後、6分(=3分×2回)後、9分(=3分×3回)後、12分(=3分×4回)後、15分(=3分×5回)後、18分(=3分×6回)後の画像情報(γ線の総線量:すなわち総カウント値)の経時的変化をそれぞれ測定することになる。画像情報(γ線の総線量)の経時的変化は、この発明における第1経時的変化(核医学用データの経時的変化)に相当し、投影データ導出部10は、この発明における第1経時的変化測定手段に相当する。
投影データ導出部10に送り込まれた画像情報(γ線の総線量)を投影データとして、吸収補正部12に送り込む。吸収補正部12に送り込まれた投影データに、吸収補正データ導出部11から吸収補正部12に送り込まれた吸収補正データ(トランスミッションデータ)を作用させて、被検体Mの体内でのγ線の吸収を考慮した投影データに補正する。実際には、この吸収補正された投影データの経時的変化(γ線の総線量:すなわち総カウント値)を、第1経時的変化(核医学用データの経時的変化)として用いる。
なお、点線源4が被検体Mの体軸Zの周りを回転しながら被検体Mに向けてγ線を照射し、照射されたγ線を吸収補正データ用のγ線検出器5のシンチレータブロック(図示省略)が光に変換して、変換されたその光をγ線検出器5のフォトマルチプライヤ(図示省略)が光電変換して電気信号に出力する。その電気信号を画像情報(画素)として吸収補正データ導出部11に送り込む。
吸収補正データ導出部11に送り込まれた画像情報に基づいて吸収補正データを求める。吸収補正データ導出部11は、γ線またはX線の吸収係数とエネルギーとの関係を表す演算を利用することで、CT用の投影データ、すなわちX線吸収係数の分布データをγ線吸収係数の分布データに変換して、γ線吸収係数の分布データを吸収補正データとして求める。導出された吸収補正データは上述した吸収補正部12に送られる。
補正後の投影データを再構成部13に送り込む。再構成部13がその投影データを再構成して、被検体Mの体内でのγ線の吸収を考慮した断層画像を求める。このように、吸収補正部12、再構成部13を備えることで、吸収補正データに基づいて投影データを補正するとともに、断層画像を補正する。補正された断層画像を、コントローラ7を介して出力部9に送り込む。
なお、この断層画像は、放射性薬剤毎に区分されずに混在している。一方、放射性薬剤毎にデータを分離するために、上述した集積量関数導出部14や集積画像取得部15を備えている。次に、集積量関数導出部14および集積画像取得部15について説明する。
集積量関数導出部14は、放射性薬剤による被検体M内の集積量の経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める。集積量は、時間の経緯に伴って変化する集積量関数として表される。集積量関数は、この発明における第2経時的変化(放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化)に相当し、集積量関数導出部14は、この発明における第2経時的変化導出手段に相当する。
集積画像取得部15は、上述したこれらの集積量関数に基づいて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得する。集積画像取得部15は、この発明における集積画像取得手段に相当する。
次に、上述したγ線の総線量および集積量関数と線量率の経時的変化とについて、図2、図3を参照して説明する。図2は、線量率の経時的変化を模式的に示したグラフであり、図3は、集積量関数を模式的に示したグラフである。
投与されるべき放射性薬剤の個数をM個とし、J番目の放射性薬剤をA(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とする。放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とすると、F(t)は下記(1)式のように表される。
(t)=N・exp(−λ・t) …(1)
ただし、Nは投与時の放射性薬剤Aの放射核数、λは放射性薬剤の崩壊定数である。
ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化(すなわち集積量関数)をa(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…はN個の未知数)とし、総線量の経時的変化をE(t)としたときに、ある時間幅において、ある画素の総線量∫E(t)dtは、下記(2)式のように表される。
ΣJ=1 {∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt}=∫E(t)dt…(2)
上記(2)式は、この発明における第1式に相当する。
各々の放射性薬剤A毎の集積量関数a(α,β,γ,…,t)を求めるべき未知数α,β,γ,…の個数をN個としたときには、合計で(M×N)個の未知数となる。そこで、第1経時的変化に相当する吸収補正された投影データの経時的変化を複数点分、より好ましくは少なくとも(M×N)点分測定することで、各々の放射性薬剤A毎にN個の未知数をそれぞれ求めることができる。このN個の未知数を求めることでM個の放射性薬剤毎の第2経時的変化に相当する集積量関数a(α,β,γ,…,t),a(α,β,γ,…,t),…,a(α,β,γ,…,t),…,aM−1(α,β,γ,…,t),a(α,β,γ,…,t)および集積画像を求めることができる。
ここで、各々の放射性薬剤A毎の集積量関数a(α,β,γ,…,t)を求めるべき未知数の個数が3個の場合について説明する。この場合にはN=3となる。このとき、集積量関数a(α,β,γ,…,t)を下記(3)式のように特定の関数をとると仮定する。
(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γ …(3)
ただし、各々の放射性薬剤A毎ではα,β,γは上述した3個の未知数、合計で(M×3)個の未知数である。上記(3)式は、この発明における第2式に相当する。
ここで、投与されるべき放射性薬剤の個数が2個の場合について説明する。この場合にはM=2となる。放射性薬剤AをAとし、放射性薬剤AをBとし、F(t)をF(t)とし、F(t)をG(t)とし、NをNaとし、NをNbとすると、F(t)およびG(t)は、上記(1)式から下記(4)、(5)式のように表される。
F(t)=Na・exp(−λ・t) …(4)
G(t)=Nb・exp(−λ・t) …(5)
放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化F(t)および放射性薬剤Bでの線量率の経時的変化G(t)は、例えば図2のようなグラフで表される。
(α,β,γ,…,t)をa(t)とし、a(α,β,γ,…,t)をb(t)とすると、a(t)は、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量関数となって、b(t)は、ある画素内に存在する放射性薬剤Bでの集積量関数となる。ある時間幅において、ある画素の総線量∫E(t)dtは、上記(2)式から下記(6)式のように表される。
∫a(t)F(t)dt+∫b(t)G(t)dt=∫E(t)dt …(6)
集積量関数a(t)、b(t)は、上記(3)式から下記(7)、(8)式のように表される。
a(t)=α・exp(β・t)+γ …(7)
b(t)=α・exp(β・t)+γ …(8)
ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量関数a(t)は、例えば図3のようなグラフで表される。
この図3のようなグラフを集積量関数メモリ部16aは各々の放射性薬剤の集積量関数a(α,β,γ,…,t)として予め記憶している。このようなグラフを予め作成するのは、従来のように放射性薬剤を1つ投与して、放射性薬剤による被検体M内の集積量の経時的変化を測定するという作業を放射性薬剤毎に繰り返し行えばよい。図3では、放射性薬剤が集積した箇所毎の集積量関数をそれぞれ示している。実線は腫瘍で、点線は腫瘍以外の部位1,2をそれぞれ示す。増加しながら飽和する部位2として例えば脳などがあり、減少しながら飽和する部位1として例えば肝臓がある。予め作成された集積量関数と、今回作成された集積量関数とをそれぞれ比較して、もっとも近い集積量関数での放射性薬剤が、集積画像における放射性薬剤であるとして特定することが可能になる。このように、集積量関数メモリ部16aに予め記憶された各々の放射性薬剤の集積量関数a(α,β,γ,…,t)に基づいて、上述した集積画像における放射性薬剤を特定するのが好ましい。集積量関数メモリ部16aは、この発明における集積量関数記憶手段に相当する。
なお、投与されるべき放射性薬剤の個数が2個で、未知数の個数が3個の場合には、上記(7)、(8)式により、放射性薬剤A,Bでは合計で(2×3)=6個の未知数α,β,γ,α,β,γとなる。そこで、上述したように、例えば検査時間が18分に対して3分毎のγ線の測定を6回行えばよい。投影データの経時的変化を少なくとも6回分測定することで、各々の放射性薬剤A,B毎に3個の未知数(合計で6個)をそれぞれで求めることができる。この3個の未知数を求めることで2個の放射性薬剤A,Bの集積量関数a(t),b(t)および集積画像を求めることができる。
なお、集積画像については、得られた集積量関数a(α,β,γ,…,t)を全検査時間に対して積分すれば、総積算量を得ることができて、放射性薬剤毎の集積画像を取得することができる。
なお、放射性薬剤Aを投与した直後は、図3に示すように集積量が大きく変動するので、かかる大きく変動する状態での検査(すなわち、第1経時的変化手段に相当する投影データ導出部10による第1経時的変化に相当する画像情報[γ線の総線量]の経時的変化の測定)は不適当である。そこで、放射性薬剤Aが投与されてから所定時間(検査を行うのに十分な時間で、放射性薬剤がFDGの場合には60分程度)が経過したときには、上記(3)式で表される集積量関数a(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γがαに収束する。そこで、集積量関数a(α,β,γ,…,t)をαとして、各々の放射性薬剤A毎の未知数αのみを求めることで、集積量関数導出部14は、集積量関数αを各々の放射性薬剤A毎を求めることが可能になる。したがって、他の未知数β,γ,…を求める必要はなく、投影データ導出部10による画像情報(γ線の総線量)の経時的変化の測定回数を減らすことができる。
例えば、投与されるべき放射性薬剤の個数が2個の場合には、上述したようにa(α,β,γ,…,t)をa(t)とし、a(α,β,γ,…,t)をb(t)とする。すると、上記(7)、(8)式と、a(α,β,γ,…,t)をαとすることにより、a(t)=αとするとともに、b(t)=αとすることができる。したがって、未知数が合計2個であるので、投影データの経時的変化を2回分測定するだけでよい。
ここまでの説明は、放射性薬剤の投与時間を同じタイミングにして、同時に投与した場合であったが、投与時間をずらすことも可能である。具体的には、ある放射性薬剤A(ただしI=1,2,…,M−1,M)およびA(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、I≠J)を用いた場合に、放射性薬剤A,Aの投与時間を互いにずらして投与し、そのずらした投与時間をtとする。放射性薬剤Aを投与した時刻を基準としたときに、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t−t)で表すとともに、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)で表すことが可能である。投与されるべき放射性薬剤の個数が2個の場合には、I=1、J=2とすると、放射性薬剤AはAとなり、放射性薬剤AはAとなる。上述したように、放射性薬剤AをAとし、放射性薬剤AをBとする。
特に、それらの放射性薬剤A(すなわちA)およびA(すなわちB)が互いに同一核種の場合に、上述したようにI=1、J=2として、F(t)(=F(t))をF(t)とし、F(t)(=F(t))をG(t)とし、a(α,β,γ,…,t)をa(t)とし、a(α,β,γ,…,t)をb(t)とする。すると、上述した画素の総線量∫E(t)dtは、上記(2)式から下記(9)式のように変形できる。
∫a(t){k・F(t−t)+C}dt
+∫b(t)G(t)dt=∫E(t)dt …(9)
上記(9)式は、この発明における第1式に相当する。ただし、k,Cは定数である。
また、それらの放射性薬剤A(すなわちA)およびA(すなわちB)が互いに異なる核種の場合に、同様に、画素の総線量∫E(t)dtは、上記(2)式から下記(10)式のように変形できる。
∫a(t){F(t−t)+C}dt
+∫b(t)G(t)dt=∫E(t)dt …(10)
上記(10)式は、この発明における第1式に相当する。ただし、Cは定数である。
なお、放射性薬剤A(すなわちB)を投与した時刻を基準としたときに、放射性薬剤A(すなわちA)での線量率の経時的変化は、上述したようにF(t−t)で表され、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化は、F(t)で表されるが、上記(4)、(5)式より、下記(11)、(12)式のようにさらに表される。
F(t−t)=Na・exp{−λ・(t−t)} …(11)
G(t)=Nb・exp(−λ・t) …(12)
放射性薬剤AおよびBが互いに同一核種の場合には、崩壊定数は等しいので、上記(12)式中のλはλになる。
上記(11)で表されるとき、放射性薬剤AおよびBが互いに同一核種の場合での第1式である上記(9)式中のkはk=Na/Nbであり、CはC=Na・exp(−λ・t)である。一方、上記(12)で表されるとき、放射性薬剤AおよびBが互いに異なる核種の場合での第1式である上記(10)式中のCはC=Na・exp(λ・t)である。
上述の構成を備えた本実施例1に係るPET装置によれば、投影データ導出部10は、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データ(ここではγ線の総線量)の経時的変化である第1経時的変化を測定し、その第1経時的変化に基づいて、集積量関数導出部14は、放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化(ここでは集積量関数)である第2経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める。互いに異なる核種の放射性薬剤を同時に投与した場合、核種毎の半減期が異なるので、半減期の短い核種を含む放射性薬剤から放射線の線量率は半減期の長い核種を含む放射性薬剤からの放射線の線量率よりも早く減衰する。一方、互いに同一核種の放射性薬剤を用いたときでも投与時間をずらした場合、減衰する線量が異なってくる。このように、投影データ導出部10によって測定された第1経時的変化(核医学用データの経時的変化)を利用して、集積量関数導出部14は各々の放射性薬剤毎に分離して第2経時的変化(放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化)を求めることができる。このように分離されたこれらの第2経時的変化に基づいて、集積画像取得部15は、各々の放射性薬剤の集積画像を取得して核医学診断に供するので、複数の放射性薬剤を投与しても核医学診断を行うことができる。
また、従来では投与すべき放射性薬剤が1つであり、その放射性薬剤および集積箇所が予めわかっているという前提で核医学診断を行っていたが、本実施例1のように放射性薬剤を複数投与する場合には、各放射性薬剤および集積箇所が予めわかっていなくとも、各々の放射性薬剤毎に分離することで放射性薬剤および集積箇所がわかるという効果をも奏する。したがって、例えば人間ドックなどのように各放射性薬剤および集積箇所が予めわからない診断の場合においても有用である。
本実施例1では、第2経時的変化は、時間の経緯に伴って変化する集積量関数であって、PET装置は、各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数メモリ部16aを備え、その集積量関数メモリ部16aに予め記憶された各々の放射性薬剤の集積量関数に基づいて、集積画像における放射性薬剤を特定している。各々の放射性薬剤毎に分離して第2経時的変化(放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化)を求めて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得することができるのみならず、このような各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数メモリ部16aを備えることで、集積画像における放射性薬剤をも特定することができる。
本実施例1では、第1経時的変化は、M個の放射性薬剤が投与されて得られた放射線(ここではγ線)の総線量の経時的変化であって、J番目の放射性薬剤をA(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とし、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とし、第2経時的変化として、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化をa(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…はN個の未知数)とし、総線量の経時的変化をE(t)としている。そのときに、ある時間幅におけるある画素の総線量∫E(t)dtは、上記(2)式あるいは(9)式や(10)式で表される。そして、各々の放射性薬剤A毎の上述した集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数を、複数点分測定された第1経時的変化および上記(2)式あるいは(9)式や(10)式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、集積量関数導出部14は、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤A毎に求めている。
具体的には、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化、すなわちある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量関数a(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…はN個の未知数)は、上記(3)式などで表される。集積量関数a(α,β,γ,…,t)を求めるべき3個の未知数α,β,γを、少なくとも(M×3)点分測定された第1経時的変化および上記(2)式あるいは(9)式や(10)式に基づいて求めて、その3個の未知数α,β,γを求めることで、集積量関数導出部14は、集積量関数a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤A毎に求めている。
上述したように投与されるべき複数の放射性薬剤は、互いに同一核種であってもよいし、互いに異なる核種であってもよい。したがって、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに同一核種の放射性薬剤が、互いに時間をずらして投与されて得られたデータを含んでもよいし、互いに異なる核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含んでもよい。実施例1の場合には、投与時間をずらさない上記(1)〜(8)式のようなケースや、投与時間をずらしても核種が互いに異なる上記(10)、(12)式のようなケースでは、互いに異なる核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含んでいる。投与時間をずらしても同一核種である上記(9)、(11)式のようなケースでは、互いに同一核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含んでいる。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。図4は、実施例2に係るPET装置とX線CT装置とを備えたPET−CTの診断システムの側面図およびブロック図である。
上述した実施例1では、PET装置が点線源4を備え、点線源4が放射性薬剤と同じγ線を照射して被検体Mを透過することで、その放射線に基づいて形態情報として吸収補正データを求めたが、本実施例2では、CT用の投影データを吸収補正データとして用いている。
X線CT装置は、開口部21aを有したガントリ21とX線管22とX線検出器23とを備えている。X線管22およびX線検出器23は、被検体Mを挟んで互いに対向配置されており、ガントリ21内に埋設されている。X線検出器3を構成する多数個の検出素子は被検体Mの体軸Z周りに扇状に並ぶ。
その他にもX線CT装置は、ガントリ駆動部24と高電圧発生部25とコリメータ駆動部26とCT再構成部27とを備えて構成されている。CT再構成部27は、例えば上述したメモリ部16などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部8で入力された命令をコントローラ7が実行することで実現される。なお、後述するCT用の投影データやCT最構成部27で処理されたCT用の断層画像も、上述した実施例1と同様にメモリ部16のRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。これらのCT用の投影データやCT用の断層画像は、この発明におけるX線CT用データに相当する。
ガントリ駆動部24は、互いに対向関係を維持させたままX線管22とX線管検出器23とをガントリ21内で被検体Mの体軸Z周りに回転させるように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
高電圧発生部25は、X線管22の管電圧や管電流を発生させる。コリメータ駆動部26は、X線の照視野を設定し、X線管22に近接されたコリメータ(図示省略)について水平方向の移動を行うように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
間接変換型のX線検出器23の場合には、X線管22から照射されて被検体Mを透過したX線を、X線検出器23内のシンチレータ(図示省略)が光に変換するとともに、変換された光を光感応膜(図示省略)が光電変換して電気信号に出力する。直接変換型のX線検出器23の場合には、X線を放射線感応膜(図示省略)が電気信号に直接的に変換して出力する。その電気信号を画像情報(画素)として、CT再構成部27に送り込む。CT再構成部27に送り込まれる画像情報はCT用の投影データとして伝送される。
CT用の投影データは、実施例1で述べた吸収補正データと同じように形態情報を有しており、本実施例2では、CT用の投影データを吸収補正データとして用いるために吸収補正データ導出部11に送りこむとともに、CT再構成部27にも送り込む。
CT再構成部27に送り込まれた画像情報(CT用の投影データ)を再構成して、CT用の断層画像を求める。このCT用の断層画像を、コントローラ7を介して出力部9に送り込む。吸収補正データ導出部11を含むPET装置の後段の処理部(吸収補正部12や再構成部13や集積量関数導出部14や集積画像取得部15)の各機能については、実施例1と同様なので、その説明を省略する。なお、再構成部13で再構成されたPET用の断層画像と、CT再構成部27で再構成されたCT用の断層画像とを出力部9で重ね合わせて重畳出力してもよい。
本実施例2に係るシステムの場合、X線CT装置において、被検体の外部から照射されて被検体を透過したX線に基づいてX線CT用データを求め、PET装置は、各々の放射性薬剤の集積画像をそれぞれ取得する。
本実施例2に係るシステムにおいても、実施例1に係るPET装置と同様に、核医学用データに関する複数の情報を入力する機能を入力部8に備えてもよい。
本実施例2に係るシステムにおいても、実施例1に係るPET装置と同様に、集積画像取得部15で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示する機能を出力部9に備えてもよい。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、PET装置を例に採って説明したが、この発明は、単一のγ線を検出して被検体の断層画像を再構成するSPECT(Single Photon Emission CT)装置などにも適用することができる。
(2)上述した各実施例では、シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bから構成される投影データ用のγ線検出器3が静止したままでγ線を検出する静止型であったが、シンチレータブロック3aおよびフォトマルチプライヤ3bが被検体Mの周りを回転しながらγ線を検出する回転型でもよい。
(3)上述した実施例1では、PET装置が点線源4を備え、点線源4が放射性薬剤と同じγ線を照射して被検体Mを透過することで、その放射線に基づいて形態情報として吸収補正データを求め、上述した実施例2では、CT用の投影データを吸収補正データとして用いて、各実施例でそれぞれ吸収補正を行ったが、必ずしも吸収補正を行う必要はない。したがって、第1経時的変化の対象である核医学用データも、吸収補正を行わないデータを用いればよい。
(4)上述した各実施例では、第1経時的変化の対象である核医学用データは、画像情報(γ線の総線量)である投影データであったが、それ以外のデータを核医学用データとして用いて、核医学用データの経時的変化である第1経時的変化を測定すればよい。
(5)上述した各実施例では、各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数メモリ部16aを備え、その集積量関数メモリ部16aに予め記憶された各々の放射性薬剤の集積量関数に基づいて、集積画像における放射性薬剤を特定したが、放射性薬剤を特定せずに集積画像を単に取得する場合には、集積量関数メモリ部16aを必ずしも備える必要はない。
(6)上述した各実施例のように、投与される放射性薬剤の個数をMとし、各々の放射性薬剤毎の第2経時的変化を求めるべき未知数の個数をNとしたときに、第1経時的変化測定手段は、第1経時的変化を複数点分測定するのであれば、測定の数については特に限定されない。なお、合計で(M×N)個の未知数となることを考慮すれば、第1経時的変化を少なくとも(M×N)点分測定するのがより好ましい。ただし、放射性薬剤が投与されてから所定時間が経過したときには、集積関数が未知数αに収束した場合には、(M×N)個の未知数よりも少ないM個の未知数を求めるだけなので、M点のみ測定すればよい。
(7)上述した各実施例では、集積量が飽和することを前提しており、集積量関数a(α,β,γ,…,t)は、上記(3)、(7)、(8)式のように指数関数(exp)、あるいは収束されたαであったが、放射性薬剤がFDGの場合には、集積量の増加は減りながらも、飽和することなく発散する。かかる場合には、指数関数を用いずに対数関数(log)を用いて集積量関数a(α,β,γ,…,t)を表せばよい。このように、集積量関数a(α,β,γ,…,t)の具体的な式の形態については、特に限定されない。
なお、放射性薬剤Aを投与した直後は集積量が大きく変動するので、かかる大きく変動する状態での検査(すなわち、第1経時的変化測定手段による第1経時的変化の測定)は不適当である。そこで、放射性薬剤Aが投与されてから所定時間(検査を行うのに十分な時間)が経過したときには、集積量関数a(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γがαに収束する。そこで、集積量関数a(α,β,γ,…,t)をαとして、各々の放射性薬剤A毎の未知数αのみを求めることで、第2経時的変化導出手段は、集積量関数αを各々の放射性薬剤A求めることが可能になる。したがって、他の未知数β,γ,…を求める必要はなく、第1経時的変化測定手段による第1経時的変化の測定回数を減らすことができる。
なお、放射性薬剤Aを投与した直後は、図3に示すように集積量が大きく変動するので、かかる大きく変動する状態での検査(すなわち、第1経時的変化手段に相当する投影データ導出部10による第1経時的変化に相当する画像情報[γ線の総線量]の経時的変化の測定)は不適当である。そこで、放射性薬剤Aが投与されてから所定時間(検査を行うのに十分な時間で、放射性薬剤がFDGの場合には60分程度)が経過したときには、上記(3)式で表される集積量関数a(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γがαに収束する。そこで、集積量関数a(α,β,γ,…,t)をαとして、各々の放射性薬剤A毎の未知数αのみを求めることで、集積量関数導出部14は、集積量関数αを各々の放射性薬剤A求めることが可能になる。したがって、他の未知数β,γ,…を求める必要はなく、投影データ導出部10による画像情報(γ線の総線量)の経時的変化の測定回数を減らすことができる。

Claims (18)

  1. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求める核医学診断装置であって、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データの経時的変化である第1経時的変化を測定する第1経時的変化測定手段と、その第1経時的変化に基づいて、放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化である第2経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める第2経時的変化導出手段と、それらの第2経時的変化に基づいて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得する集積画像取得手段とを備えることを特徴とする核医学診断装置。
  2. 請求項1に記載の核医学診断装置において、前記第2経時的変化は、時間の経緯に伴って変化する集積量関数であって、前記装置は、各々の放射性薬剤の集積量関数を予め記憶した集積量関数記憶手段を備え、その集積量関数記憶手段に予め記憶された各々の放射性薬剤の集積量関数に基づいて、前記集積画像における放射性薬剤を特定することを特徴とする核医学診断装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の核医学診断装置において、投与される放射性薬剤の個数をMとし、各々の放射性薬剤毎の前記第2経時的変化を求めるべき未知数の個数をNとしたときに、前記第1経時的変化測定手段は、前記第1経時的変化を複数点分測定することを特徴とする核医学診断装置。
  4. 請求項3に記載の核医学診断装置において、前記第1経時的変化は、M個の放射性薬剤が投与されて得られた放射線の総線量の経時的変化であって、J番目の放射性薬剤をA(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とし、放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)(ただしJ=1,2,…,M−1,M)とし、前記第2経時的変化として、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化をa(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…は前記N個の未知数)とし、総線量の経時的変化をE(t)としたときに、ある時間幅におけるある画素の総線量∫E(t)dtは、ΣJ=1 {∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt}=∫E(t)dtなる第1式で表され、各々の放射性薬剤A毎の前記集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数α,β,γ,…を、複数点分測定された第1経時的変化および前記第1式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、前記第2経時的変化導出手段は、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤A毎に求めることを特徴とする核医学診断装置。
  5. 請求項4に記載の核医学診断装置において、前記第2経時的変化である、ある画素内に存在する放射性薬剤Aでの集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、α,β,γ,…は前記N個の未知数)は、時間の経緯に伴って変化する集積量関数であって、その集積量関数a(α,β,γ,…,t)は、a(α,β,γ,…,t)=α・exp(β・t)+γなる3個の未知数α,β,γの第2式で表され、集積量関数a(α,β,γ,…,t)を求めるべき3個の未知数α,β,γを、少なくとも(M×3)点分測定された前記第1経時的変化および前記第1式に基づいて求めて、その3個の未知数α,β,γを求めることで、前記第2経時的変化導出手段は、集積量関数a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤A毎に求めることを特徴とする核医学診断装置。
  6. 請求項5に記載の核医学診断装置において、放射性薬剤Aが投与されてから所定時間が経過したときには、前記集積量関数a(α,β,γ,…,t)をαとして、各々の放射性薬剤A毎の未知数αのみを求めることで、前記第2経時的変化導出手段は、集積量関数αを各々の放射性薬剤A毎を求めることを特徴とする核医学診断装置。
  7. 請求項4に記載の核医学診断装置において、ある放射性薬剤A(ただしI=1,2,…,M−1,M)およびA(ただしJ=1,2,…,M−1,Mで、I≠J)を用いた場合に、放射性薬剤A,Aの投与時間を互いにずらして投与し、そのずらした投与時間をtとするとともに、放射性薬剤Aを投与した時刻を基準としたときに、前記放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t−t)で表すとともに、前記放射性薬剤Aでの線量率の経時的変化をF(t)で表すことを特徴とする核医学診断装置。
  8. 請求項7に記載の核医学診断装置において、2つの放射性薬剤AおよびAを用い、それらの放射性薬剤AおよびAが互いに同一核種の場合に、前記画素の総線量∫E(t)dtは、∫a(α,β,γ,…,t){k・F(t−t)+C}dt+∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt=∫E(t)dt(ただし、k,Cは定数)なる第1式で表され、各々の放射性薬剤AおよびA毎の前記集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数α,β,γ,…を、複数点分測定された第1経時的変化および前記第1式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、前記第2経時的変化導出手段は、ある画素内に存在する放射性薬剤AおよびA毎での集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤AおよびA毎に求めることを特徴とする核医学診断装置。
  9. 請求項7に記載の核医学診断装置において、2つの放射性薬剤AおよびAを用い、それらの放射性薬剤AおよびAが互いに異なる核種の場合に、前記画素の総線量∫E(t)dtは、∫a(α,β,γ,…,t){F(t−t)+C}dt+∫a(α,β,γ,…,t)F(t)dt=∫E(t)dt(ただし、Cは定数)なる第1式で表され、各々の放射性薬剤AおよびA毎の前記集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を求めるべきN個の未知数α,β,γ,…を、複数点分測定された第1経時的変化および前記第1式に基づいて求めて、そのN個の未知数α,β,γ,…を求めることで、前記第2経時的変化導出手段は、ある画素内に存在する放射性薬剤AおよびA毎での集積量の経時的変化a(α,β,γ,…,t)を各々の放射性薬剤AおよびA毎に求めることを特徴とする核医学診断装置。
  10. 請求項1から請求項3、請求項7または請求項8のいずれかに記載の核医学診断装置において、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに同一核種の放射性薬剤が、互いに時間をずらして投与されて得られたデータを含むことを特徴とする核医学診断装置。
  11. 請求項1から請求項7または請求項9のいずれかに記載の核医学診断装置において、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに異なる核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含むことを特徴とする核医学診断装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の核医学診断装置において、前記核医学用データに関する複数の情報を入力する入力手段を備えることを特徴とする核医学診断装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれかに記載の核医学診断装置において、前記集積画像取得手段で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示する出力手段を備えることを特徴とする核医学診断装置。
  14. 核医学診断装置を含んだ診断システムであって、前記システムは、核医学診断装置とX線CT装置とを備えて構成されており、前記核医学診断装置は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線に基づいて被検体の核医学用データを求め、前記X線CT装置は、被検体の外部から照射されて被検体を透過したX線に基づいてX線CT用データを求め、核医学診断装置は、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データの経時的変化である第1経時的変化を測定する第1経時的変化測定手段と、その第1経時的変化に基づいて、放射性薬剤による被検体内の集積量の経時的変化である第2経時的変化を各々の放射性薬剤毎に求める第2経時的変化導出手段と、それらの第2経時的変化に基づいて、各々の放射性薬剤の集積画像を取得する集積画像取得手段とを備えることを特徴とする診断システム。
  15. 請求項14に記載の診断システムにおいて、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに同一核種の放射性薬剤が、互いに時間をずらして投与されて得られたデータを含むことを特徴とする診断システム。
  16. 請求項14に記載の診断システムにおいて、複数の放射性薬剤が投与されて得られた核医学用データは、互いに異なる核種の放射性薬剤が投与されて得られたデータを含むことを特徴とする診断システム。
  17. 請求項14から請求項16のいずれかに記載の診断システムにおいて、前記核医学用データに関する複数の情報を入力する入力手段を備えることを特徴とする診断システム。
  18. 請求項14から請求項17のいずれかに記載の診断システムにおいて、前記集積画像取得手段で取得された各々の放射性薬剤の集積画像を個々に出力表示する、あるいは色を変えて重畳出力表示する出力手段を備えることを特徴とする診断システム。
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