JP4082324B2 - 陽電子放出型ct装置 - Google Patents

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本発明は、陽電子放出型CT(ポジトロン・エミッション・コンピューテッド・トモグラフィ(Positron Emission Computed Tomography)装置(以下、PET装置という)に関するものである。
放射線を利用した検査技術は、被検体内部を非破壊で検査することができる。特に人体に対する放射線検査技術にはX線CT,PET(Positron Emission Tomography),
SPECT(Single Photon Emission Tomography)等がある。これらの技術はいずれも放射線の積分値(飛翔方向)の物理量を計測し、その積分値を逆投影することにより被検体内の各ボクセルの物理量を計算し画像化する技術である。これらの技術は膨大なデータを処理する必要があり、近年のコンピュータ技術の急速な発達に伴い、高速・高精細画像を提供できるようになってきた。
PETは、陽電子放出核種(15O,13N,11C,18F等)、及び体内の特定の細胞に集まる性質を有する物質を含む放射性薬剤(以下、PET用薬剤)を被検診者に投与し、そのPET用薬剤が体内のどの部位で多く消費されているかを調べる方法である。放射性薬剤の一例として、フルオロデオキシグルコース(2−[F−18]fluoro−2−deoxy−D−glucose、18FDG)がある。18FDGは、糖代謝により腫瘍組織に高集積するため、腫瘍部位の特定に使用される。特定の個所に集積したPET用薬剤に含まれた陽電子放出核種から放出された陽電子が、付近の細胞の電子と結合して消滅し、511keVのエネルギーを有する一対のγ線を放射する。これらのγ線は、互いにほぼ正反対の方向
(180°±0.6°) に放射される。この一対のγ線を放射線検出器で検知すれば、どの2つの放射線検出器の間で陽電子が放出されたかがわかる。それらの多数のγ線対を検知することで、PET用薬剤を多く消費する場所がわかる。例えば、18FDGは前述のように糖代謝の激しい癌細胞に集まるため、PETにより癌病巣を発見することが可能である。なお、得られたデータは、前述のフィルタードバックプロジェクション方法により各ボクセルの放射線発生密度に変換され、γ線の発生位置(放射線核種が集積する位置、すなわち癌細胞の位置)を画像化することに貢献する。PETに用いられる15O,13N,
11C,18Fは2分から110分の短半減期の放射性同位元素である。
現在のPETでは全身の検査に数十分の時間を要する。PET装置では、検査時間が非常に重要な性能の1つである。検査時間を短縮することによって、被検診者の負担が低減するだけでなく、検査中の被検診者の移動を低減し画質が向上する。検査時間を短縮するためには、放射線検出器の感度を向上すればよく、そのために新種のシンチレータが検討されている。また、放射線検出器を備えたガントリ(検出器リング)の大型化(体軸長の増加)により実質的な感度を向上することが可能である。これは放射線検出器の被検診者に対する立体角を増加させて実効的な検出感度を向上するものである。
特開2002−71813号公報段落番号0030,図1 特開2003−79614号公報
PETの検査時間短縮のために、ガントリ体軸長を大きくすることは有効であるが、ただ単にガントリの体軸長を増加させただけでは、ガントリの外から入射するγ線が増加し偶発同時計数や回路系のデータ損失が増大し装置の実効的な感度は飽和してしまう。このガントリ外からのγ線の入射を減らすには、放射線検出器の最外周にシールドコリメータを取り付けることが有効である。しかし、ガントリ中への被検体の挿入のためにガントリの開口径を大きく取る必要があり、シールドコリメータの大きさには限界がり、その効果にも限界がある。
本発明の目的は、検査時間を短縮できる陽電子放出型CT装置を提供することにある。
上記した課題を達成する本発明の特徴は、縦断面形状が、複数の放射線検出器に囲まれて形成されてベッドが挿入可能な空間の縦断面形状よりも小さく、ベッドの長手方向に伸びていてベッド及び被検体を挿入可能な放射線遮蔽装置を備え、放射線遮蔽装置は、その空間の外周面よりも内側でその空間の外に配置されていることにある。
ベッドの長手方向に伸びていてベッド及び被検体を挿入可能な放射線遮蔽装置が、複数の放射線検出器に囲まれて形成されてベッドが挿入可能な空間の外周面よりも内側でその空間の外に配置されているため、その空間の外からの放射線を放射線検出器に入射することを抑制できる。このため、被検体の投与放射能の集積度が増大しても偶発事象の計数率の増加が抑制され、ノイズ成分を考慮した実効的なカウントレート(NECR)が増大する。NECRの増大は検査時間の短縮をもたらす。
本発明によれば、偶発事象の検出レートを著しく低減し、陽電子放出型CT装置による検査時間を著しく短縮する。
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明の好適な一実施例であるPET装置を、図1及び図2に基づいて説明する。本実施例のPET装置は、撮像装置1,被検診者保持装置2,信号処理装置3を備えている。
撮像装置(ガントリ)1は、ベッド22の長手方向と直交するように設置されており、放射線検出器11,環状保持部12を有する。放射線検出器11は、環状保持部12の内側に多数設置され、ベッド22を取り囲むように環状に数万個配列されている。放射線検出器11は、半導体放射線検出器であり、検出部である5mm立方体の半導体素子部をカドミウムテルル(CdTe)で構成している。その検出部はガリウムヒ素(GaAs)またはカドミウムテルル亜鉛(CZT)等で構成してもよい。環状保持部12は、検査室の床に設置された支持部材21の支持部42に設置されている。また、有効視野領域14は、環状に配置された放射線検出器11に取り囲まれ、ベッド22により支持された被検診者5が挿入可能な領域であり、本PET装置の検査可能な領域である。すなわち、有効視野領域14は、撮像装置1の、ベッド22の長手方向における両端面間に存在し、環状に配置された放射線検出器11で囲まれる領域である。
被検診者保持装置2は、支持部材21の支持部41,ベッド22,2個のγ線遮蔽装置(放射線遮蔽装置)25,28及びγ線遮蔽装置25,28のそれぞれに設けられた蓋部材開閉装置24を有する。ベッド22は、支持部41の上端部に位置して長手方向に移動可能に支持部41に設置される。ベッド22は被検診者5を保持しその長手方向に移動できる。γ線遮蔽装置25はγ線遮蔽具(下部放射線遮蔽部材)26及びγ線遮蔽具26に開閉可能に取り付けられた蓋部材(上部放射線遮蔽部材)27を有する。γ線遮蔽装置
28もγ線遮蔽具(下部放射線遮蔽部材)29及びγ線遮蔽具29に開閉可能に取り付けられた蓋部材(上部放射線遮蔽部材)30を有する。γ線遮蔽具26,29は、底部及び底部につながり対向して配置される2つの側壁部を有する。これらの側壁部間には、被検診者5が入れる空間が形成される(図2)。蓋部材27,30は、図2に示すように半楕円形状をしており、該当する蓋部材開閉装置24により開閉される。γ線遮蔽具26,
29及び蓋部材27,30は放射線遮蔽材である鉛(またはタングステン)で作製されている。γ線遮蔽装置25,28は、有効視野領域14内へのγ線の入射を阻止する観点から、撮像装置1、特に有効視野領域14に近接しては位置する。
γ線遮蔽装置25,28は、有効視野領域14の外側で、撮像装置1の前後に配置される。換言すれば、撮像装置1はγ線遮蔽装置25とγ線遮蔽装置28に挟まれて配置されている。γ線遮蔽具26は、ベッド22が保持される位置よりも低い位置で支持部41の上端部に保持される。γ線遮蔽具29は、支持部材21の支持部40の上端部に保持される。蓋部材27,30は、検査期間中では図2のように閉じられており、検査期間前後で被検診者5がγ線遮蔽具内に出入りするときには開いている。γ線遮蔽装置25,28の縦断面における大きさは有効視野領域14の縦断面に入る大きさである。γ線遮蔽装置
25は、図2に示すように、その縦断面が有効視野領域14と対向するように配置されている。γ線遮蔽装置28も同じように配置されている。
信号処理装置3は、信号増幅回路31,信号弁別回路32,同時計測回路33,画像情報作成装置(例えば、ワークステーション)34,記憶装置35及び表示装置36を備えている。信号増幅回路31及び信号弁別回路32は、放射線検出器11ごとに専用に設けられている。1つの信号増幅回路31は1つの放射線検出器11に接続される。信号弁別回路32は信号増幅器31に接続される。それぞれの信号弁別回路32は同時計測回路
33に接続される。
本実施例のPET装置を用いた検査を具体的に説明する前に、本実施例のγ線遮蔽装置の効果について説明する。撮像装置の前後のγ線遮蔽装置の設置は、発明者らによる以下に述べる検討で得られた結果に基づいてなされた。
図7及び図8に本実施例のγ線遮蔽装置を使用した場合と使用しない場合におけるシミュレーション結果を示す。図7の横軸は投与放射能の集積度、その縦軸はNECR(NoiseEquivalent Count Rate)を示している。NECRは式(1)より算出されるノイズ成分を考慮した実効的なカウントレートである。NECRと測定時間は反比例の関係にある。
Figure 0004082324
ただし、C(t),C(s),C(r)はそれぞれ真,散乱,偶発事象における同時計数率である。図8の横軸は投与放射能の集積度、縦軸は偶発事象の計数率C(r)表している。図7より、投与放射能の集積度(投与放射能)を増大すると、NECRは飽和する。これは投与放射能の増大により検出されるγ線のレートは増加するが、図8に示すように偶発事象(C(r))の検出レートも急激に増加するためである。図8より、γ線遮蔽装置を取り付けることにより、偶発事象の計数率が大幅に減少していることが分かる。これは、γ線遮蔽装置が撮像装置の外の領域からのγ線の入射を阻止しているためである。従って、γ線遮蔽装置を取り付けることにより、図7に示すごとくNECRは大幅に増加する。例えば、投与放射能の集積度が0.2μCi/CC であるとき、NECRは、「γ線遮蔽装置無し」で27kcpsであるのに対して、「γ線遮蔽装置有り」で65kcpsとなる。後者の
NECRは前者のそれの約2.4 倍となる。これは、撮像時間が約2.4 分の1に短縮されることを意味する。「γ線遮蔽装置無し」の場合、では1領域の撮像時間が3分であったのが、γ線遮蔽体装置を備えることによってその撮影時間が1分強まで大幅に短縮できる。
次に、本実施例のPET装置を用いた検査について、説明する。まず、注射などの方法により予め決定したPET用薬剤を被検診者5に投与する。PET用薬剤は、検査する患部に応じて選ばれる。その後、PET用薬剤が被検診者5の体内に拡散して患部(例えば癌の患部)に集まって撮像可能な状態になるまでの安静時間の間、被検診者5は待機する。その安静時間経過後に、被検診者5はベッド22に載る。この際、蓋部材27は蓋部材開閉装置24により開いた状態にしておく。被検診者5がベッド22に横たわった後、蓋部材27は蓋部材開閉装置24によって閉じられる。ベッド22はγ線遮蔽装置25内に位置している。なお、蓋部材30は閉じたままになっている。被検診者5は、ベッド22の移動によって撮像装置1の有効視野領域14内に挿入される。被検診者5の検査対象領域(患部を含む)が有効視野領域14内に位置したとき、ベッド22の移動は停止される。
PET検査は撮像装置2を用いて行われる。PET用薬剤が投与された被検診者5の検査対象領域が有効視野領域14内に挿入され、各放射線検出器11に電源(図示せず)からの電圧が印加された後、各放射線検出器11は被検診者5から放出されたγ線を検出する。すなわち、PET検査が開始される。PET検査終了後、被検診者5がベッド22の移動によって撮像装置1の有効視野領域14の外まで移動する。そして、蓋部材開閉装置24によって蓋部材27を開く。そして被検診者5はベッド22から降りる。
PET検査時において放射線検出器11から出力される信号の処理について説明する。放射線検出器11は、PET用薬剤に起因して発生したγ線を検出して微弱なγ線検出信号を出力する。このγ線検出信号は該当する信号増幅回路31で増幅される。信号増幅回路31は、増幅して得られた、検出したγ線のエネルギーに相当する波高値を有するアナログ信号、及びγ線を検出したタイミング信号をそれぞれ出力する。図1では信号増幅回路31が撮像装置1から離れて設置されているように図示しているが、実際には撮像装置1内で放射線検出器11のそばに設置されている。放射線検出器11から出力されたγ線検出信号は微弱信号であり、ノイズ対策の観点から信号増幅回路31は放射線検出器11の近くに設置すべきである。信号弁別回路32は、信号増幅回路31から入力したアナログ信号を基に、アナログデジタルコンバータ(図示せず)でγ線エネルギー(波高値)を計測し、デジタルデータとして保持する。信号弁別回路32は、信号増幅回路31から入力したタイミング信号を基にγ線の検出時間を決定する。更に、信号弁別回路32は、γ線検出時間,γ線エネルギー、及びこの信号弁別回路32につながる放射線検出器11のセンサ番号を1つのパケットデータとして同時計測回路33に転送する。同時計測回路
33は撮像装置1内の全ての放射線検出器11につながるそれぞれの信号弁別回路32から出力されたγ線検出データである上記パケットデータを入力し同時計測を実施する。すなわち、同時計測回路33は、γ線検出時間が設定時間の時間窓内に入っている一対のパケットデータをPET用薬剤に起因して生成された一対のγ線に基づくものであると認識する同時計測を行い、同時と判定されたパケットデータ対からセンサ番号対を生成して画像情報作成装置34にデータ転送する。計測時には、画像情報作成装置34は同時計測回路33から出力されたセンサ番号対データを記憶装置35に保持する。計測終了後に、画像情報作成装置34は、記憶装置35に保持されたセンサ番号対データを基に画像再構成処理を行ってPET画像情報を作成する。画像情報作成装置34はPET画像情報を表示装置36に出力する。
γ線遮蔽装置25,28は、検査期間中において有効視野領域14外で発生するγ線が放射線検出器11に入射されるのを阻止する。すなわち、PET用薬剤は、被検診者5の患部に集積するが、血液に混じって全身を流動している。このため、わずかであるがγ線は患部以外の部分でも発生する。γ線遮蔽装置25,28は、有効視野領域14外で患部以外の部分で発生したγ線を遮蔽する。このため、このγ線が放射線検出器11に入射されることがなくなる。
本実施例によれば、以下に示す効果を得ることが出来る。
(1)本実施例では、γ線遮蔽装置25,28を設置しているため、撮像装置1の有効視野領域14の外から放射線検出器11に入射されるγ線を阻止することができ、検査時間を大幅に短縮できる。
(2)検査時間の大幅短縮を達成できるために、検査中の被検診者5の移動量が大幅に小さくなりPET画像の画質を大幅に改善することができる。
(3)ノイズ成分である偶発事象が大幅に減少するために、作成されたPET画像の画質が大幅に向上する。
(4)撮像装置1の有効視野領域14の外からのγ線が阻止されるために、検出されるγ線のレートが大幅に低減され、回路によりデータ損失が大幅に低減される。このため、検査の定量性が向上する。
(5)従来技術においては偶発事象の増加が激しいために撮像措置の大型化(検出器群の体軸長の増大)が困難であったが、本実施例は、偶発事象が大幅に低減されるため撮像装置の大型化が可能となり、更なる検査時間の短縮が可能となる。
(6)従来技術においてはガントリ外からのγ線の入射を阻止するために検出器の最外周にシールドコリメータを取り付けていた。本実施例は、γ線遮蔽装置25,28の設置によりシールドコリメータが不要となる。
(7)γ線遮蔽装置を設けているため、撮像装置を小型化できる。具体的には、γ線遮蔽装置の設置により有効視野領域14の直径を小さくできるため、環状保持部材12の直径も小さくなり、設置される放射線検出器11の個数も低減できる。
(8)有効視野領域14の直径が小さくなるため、被検診者5側から見た放射線検出器11の立体角が増大し、PET装置全体での検出効率が増加する。このため、検査時間が更に短縮される。
(9)陽電子消滅時に発生する一対のγ線の放出方向のなす角度は、180度に若干の誤差(±0.6°)を伴っており、従来技術ではこの誤差がPET画像の位置分解能を劣化させている。本実施例は、有効視野領域14の直径の減少により有効視野領域14の中心軸を挟んで対向する2つの放射線検出器11間の距離が短くなるため、その誤差が少なく、PET画像の位置分解能が向上する。
本実施例においては、γ線遮蔽装置25,28を鉛で作製しているがそれに限定されない。例えば、γ線遮蔽具26,29及び蓋部材27,30を鉛ガラスにしても良い。この場合、鉛ガラスは透明であるため、被検体である被検診者5に対する圧迫感が軽減される。また、検査中における被検体の表情や意識をカメラにて検査実施者(医者,検査技師)が観察することが可能となり、被検体の様態変化に即時対応可能となる。
本発明の他の実施例であるPET装置を、図3を用いて説明する。本実施例のPET装置は、撮像装置1A,被検診者保持装置2A、及び図示されていないが信号処理装置3を備えている。撮像装置1Aは、前述の撮像装置1のγ線遮蔽装置25側の端面、及びγ線遮蔽装置28側の端面にそれぞれシールドコリメータ13を取り付けた構成を有する。各シールドコリメータ13は、図2において、γ線遮蔽装置の外面と環状に配置された放射線検出器11の検出器群の内面との間を塞ぐように設けられている。有効視野領域14が真っ暗になって被検診者5に恐怖感を与えることを防ぐために、各シールドコリメータ
13は鉛ガラスで作製される。被検診者保持装置2Aは、γ線遮蔽装置25,28よりも長さが短いγ線遮蔽装置25A,28Aを備えている点で、被検診者保持装置2と構成が異なっているだけである。当然のことながら、γ線遮蔽装置25Aを構成するγ線遮蔽具26A及び蓋部材27A、及びγ線遮蔽装置28Aを構成するγ線遮蔽具29A及び蓋部材30Aの長さも、実施例1のそれらよりも短くなっている。本実施例は、有効視野領域14の外からγ線が放射線検出器11に入射するのを、一対のシールドコリメータ13、及びγ線遮蔽装置25A,28Aで防止している。
本実施例は、実施例1で生じる効果(1)〜(5)及び(7)〜(9)の効果を得ることができる。さらに本実施例は以下に示す効果も得ることができる。
(10)γ線遮蔽装置が小型化され、PET装置が小型,軽量化される。
(11)γ線遮蔽装置の小型,軽量化により、蓋部材開閉装置も小型化できる。
本発明の他の実施例であるPET装置を、図4,図5を用いて説明する。本実施例の
PET装置は、撮像装置1,被検診者保持装置2B、及び図示されていないが信号処理装置3を備えている。被検診者保持装置2Bは、γ線遮蔽装置28Bの構成がγ線遮蔽装置28と異なるだけで、他の部分は被検診者保持装置2の他の構成と同じである。γ線遮蔽装置28Bは、蓋部材30を設けていなく、γ線遮蔽具29を備えている。このため、γ線遮蔽装置28Bは上方が開放されている。
本実施例は、実施例1で生じる(1)〜(9)の効果を得ることができる。さらに、本実施例は、蓋部材30、及びγ線遮蔽装置28B用の蓋部材開閉装置24が不要になるため、被検診者保持装置の構造を単純化できる。
本実施例は、γ線遮蔽装置28Bの上方が開放されている関係上、γ線遮蔽装置28Bの上端のレベルよりも上方に位置する、撮像装置1の放射線検出器11は、γ線遮蔽装置28B側において有効視野領域14の外からのγ線を検出する。しかしながら、γ線遮蔽装置28Bの上端のレベルよりも下方に位置する、撮像装置1の放射線検出器11は、γ線遮蔽装置28Bがあるため、有効視野領域14の外からのγ線を検出しない。このため、実施例1で生じる効果のうち(1)〜(5)の効果は、実施例1よりも低減されるが従来技術に比べれば大きなものとなる。
なお、本実施例の被検診者保持装置2Bを、図6に示す被検診者保持装置2Cにしてもよい。被検診者保持装置2Cは、γ線遮蔽装置28Bの考え方を被検診者保持装置2Bのγ線遮蔽装置25にも適用したものである。すなわち、被検診者保持装置2Cは、蓋部材27を設けず、γ線遮蔽具26を有するγ線遮蔽装置25Bを備えている。被検診者保持装置2Cの構成は被検診者保持装置2Bよりも更に単純化できる。図6の構成も、従来技術に比べて前述した効果(1)〜(9)を得ることができる。
実施例1ないし3は、放射線検出器として半導体放射線検出器を使用しているが、シンチレータ及びホトマルを使用してもよい。実施例1ないし3のγ線遮蔽装置は、シート状のγ線遮蔽具を使用し、被検診者5の形状にフィットさせても良い。つまり、γ線遮蔽装置は、有効視野領域14の外からのγ線を遮蔽できればどのような構成であってもよい。
本発明の好適な一実施例である実施例1の陽電子放出型CT装置の縦断面図である。 図1のII−II断面図である。 本発明の他の実施例である実施例2の陽電子放出型CT装置の縦断面図である。 本実施例の他の実施例である実施例3の陽電子放出型CT装置の縦断面図である。 図4のV−V断面図である。 図4に示す被検診者保持装置の他の実施例の縦断面図である。 投与放射能の集積度とNECRとの関係を示す特性図である。 投与放射能の集積度と偶発事象の計数率との関係を示す特性図である。
符号の説明
1,1A…撮像装置、2,2A,2B,2C…被検診者保持装置、3…信号処理装置、11…放射線検出器、12…環状保持部、13…シールドコリメータ、14…有効視野領域、22…ベッド、24…蓋部材開閉装置、25,25A,25B,28,28A,28B…γ線遮蔽装置、26,26A,29,29A…γ線遮蔽具、27,30…蓋部材、
31…信号増幅回路、32…信号弁別回路、33…同時計測回路、34…画像情報作成装置。

Claims (5)

  1. 被検体を支持するベッドと、
    前記ベッドの周囲を取り囲む複数の放射線検出器を有する撮像装置と、
    縦断面形状が、前記複数の放射線検出器に囲まれて形成されて前記ベッドが挿入可能な空間の縦断面形状よりも小さく、前記ベッドの長手方向に伸びていて前記ベッド及び前記被検体を挿入可能な放射線遮蔽装置とを備え、
    前記放射線遮蔽装置は、前記空間の外周面よりも内側で前記空間の外に配置され、前記ベッド及び前記被検体が挿入可能な下部放射線遮蔽部と、前記下部放射線遮蔽部材に開閉可能に取り付けられて蓋となる上部放射線遮蔽部材とを有し、
    前記上部放射線遮蔽部材を開閉する開閉装置を設けたことを特徴とする陽電子放出型CT装置。
  2. 前記撮像装置は、2つの前記放射線遮蔽体装置の間に配置されている請求項1記載の陽電子放出型CT装置。
  3. 被検体を支持するベッドと、
    前記ベッドの周囲を取り囲む複数の放射線検出器を有する撮像装置と、
    縦断面形状が、前記複数の放射線検出器に囲まれて形成されて前記ベッドが挿入可能な空間の縦断面形状よりも小さく、前記ベッドの長手方向に伸びていて前記ベッド及び前記被検体を挿入可能な放射線遮蔽装置とを備え、
    前記放射線遮蔽装置は、前記空間の外周面よりも内側で前記空間の外に配置され、
    前記撮像装置は、2つの前記放射線遮蔽体装置の間に配置され、
    少なくとも一方の前記放射線遮蔽体装置は上部が開放されていることを特徴とする陽電子放出型CT装置。
  4. 被検体を支持するベッドと、
    前記ベッドの周囲を取り囲む複数の放射線検出器を有する撮像装置と、
    縦断面形状が、前記複数の放射線検出器に囲まれて形成されて前記ベッドが挿入可能な空間の縦断面形状よりも小さく、前記ベッドの長手方向に伸びていて前記ベッド及び前記被検体を挿入可能な放射線遮蔽装置とを備え、
    前記放射線遮蔽装置は、前記空間の外周面よりも内側で前記空間の外に配置され、
    前記被検体の頭部の位置の前記放射線遮蔽装置は鉛ガラスで作製されていることを特徴とする陽電子放出型CT装置。
  5. 前記放射線検出器が半導体放射線検出器である請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の陽電子放出型CT装置。
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