JP5073293B2 - 断層撮影装置、それを備えた撮影システム並びに撮影データ取得方法 - Google Patents

断層撮影装置、それを備えた撮影システム並びに撮影データ取得方法 Download PDF

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Description

この発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して断層画像を得る断層撮影装置、それを備えた撮影システム並びに撮影データ取得方法に関する。
PET(Positron Emission Tomography)装置は、陽電子(Positron)、すなわちポジトロンの消滅によって発生する複数本のγ線を検出して複数個の検出器でγ線を同時に検出したときのみ被検体の断層画像を再構成するように構成されている。
このPET装置では、放射性薬剤を被検体に投与した後、対象組織における薬剤蓄積の過程を経時的に測定することで、様々な生体機能の定量測定が可能である。したがって、PET装置によって得られる断層画像は機能情報を有する。
ところで、γ線を同時に検出する、すなわちγ線を同時計数する技術では、γ線を2次元的に検出する2D−PETの他に、近年ではγ線を3次元的に検出する3D−PETが用いられている。かかる3D−PETでは、被検体の近傍に各検出器を大立体角にそれぞれ配設することでγ線の検出効率を高め、システム感度を飛躍的に向上させることができる。
γ線を同時計数するには同時計数回路に各γ線を入力して、入力されたγ線の時間差が所定のタイムウィンドウ内に収まっているか否かで判断される。実際の同時計数回路では、一般的に4ns〜20ns(ns=10−9s)程度の非常に短いタイムウィンドウ内に検出されたγ線を「同時」とみなしている。したがって、互いに異なる2点で発生したγ線のそれぞれ一方を同時計数する可能性が生じてしまう。これを『偶発同時計数(random coincidence)』という。この偶発同時計数の様子を模式的に示した概略図を図12(a)に示す。一方、一対のγ線の一方あるいは双方が被検体内でコンプトン散乱を起こした後に同時計数された場合、これを『散乱同時計数(scatter coincidence)』という。この散乱同時計数の様子を模式的に示した概略図を図12(b)に示す。図12中の検出器においてハッチングで示した部分は、同時計数した検出器を示す。また、本来であれば一対のγ線の双方が同時計数された場合、これを『真の同時計数(true coincidence)』という(例えば、特許文献1、2参照)。
PETの画質を向上させるためには、真の同時計数(T)を増やすことで統計精度を高めること、さらには各種補正におけるノイズ振幅を抑制することが必要である。統計精度を高める手法としては、放射性薬剤の投与量を増やすことや同時計数して収集する収集時間を延ばすことが考えられる。しかし、投与量を2倍に増やすことで真の同時計数(T)が2倍になったとしても、偶発同時計数(R)は4倍に増えてしまい、偶発同時計数補正におけるノイズが増幅してしまう。また、被検体のサイズや放射能の分布に依存して変化する散乱同時計数(S)も含まれる。そこで、これらの計数T,S,RからPET画質を簡便に評価できる指標として、雑音等価計数(NEC: Noise Equivalent Count)が用いられる(例えば、非特許文献1参照)。
同時計数回路に遅延回路を組み合わせた回路(遅延同時計数回路)を用いて偶発同時計数を計測して補正する場合には、雑音等価計数NECは下記(1)式で表される。また、偶発同時計数をシングル計数率から推定して補正する場合には、雑音等価計数NECは下記(2)式で表される。
NEC=T/(T+S+2×f×R) …(1)
NEC=T/(T+S+f×R) …(2)
ただし、上記(1)、(2)式中のfは、γ線検出器を埋設したガントリに被検体が占める割合である。具体的には、ガントリの開口径(すなわちγ線検出器の開口径)に占める被検体の割合である。
特開2000−28727号公報(第3頁、図5) 特開平7−113873号公報(第1−7,9−11頁、図2,5,7,8,13) 松本圭一、外5名 「二次元および三次元PET収集における雑音等価計数と再構成画像の画質の評価」日本放射線技術学会雑誌、2006年8月、第62巻、第8号、p.1111−1118
しかしながら、雑音等価計数NECは、被検体の大きさを考慮していないという問題がある。例えば、雑音等価計数が互いに等しい大小の被検体のPET画像を比較すると、小さい被検体の方が高画質になる(例えば均一領域の標準偏差が小さくなる)という状況が発生する。これは、雑音等価計数NECは再構成面積内に振り分けられるので、再構成面積が広い(すなわち被検体サイズが大きい)部位ほど、単位面積当たりの雑音等価計数が小さくなり、再構成面積が狭い(すなわち被検体サイズが小さい)部位ほど、単位面積当たりの雑音等価計数が大きくなることに起因する。つまり、従来技術の雑音等価計数NECから画質を予測する非特許文献1のような手法は、互いに異なる被検体サイズ間においては成り立たないという問題がある。このように雑音等価計数に代表される画像を評価する物理量は、面積に代表される被検体の大きさに関する物理量が互いに異なると、画質の評価の指標にならない。
また、雑音等価計数は撮影後に総計数情報から事後算出されるので、算出された雑音等価計数を元に次の撮影条件を検討する指標となるに過ぎない。このため、撮影中にどの程度の画質が確保されるどうかを見極める必要がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、画像を評価する際において、被検体の大きさに関する物理量に依存しない指標を求めることができる断層撮影装置、それを備えた撮影システム並びに撮影データ取得方法を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して断層画像を得る断層撮影装置であって、被検体の大きさに関する物理量を演算する第1物理量演算手段と、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する第2物理量演算手段と、前記第1物理量演算手段で演算された物理量で、前記第2物理量演算手段で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する第3物理量演算手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、断層撮影装置は、第1物理量演算手段と第2物理量演算手段と第3物理量演算手段とを備えている。第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算するとともに、第2物理量演算手段は、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する。第1物理量演算手段で演算された物理量で、第2物理量演算手段で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、第3物理量演算手段は、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する。このように、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算することで、画像を評価する際において、被検体の大きさに関する物理量に依存しない指標を求めることができる。
また、請求項7に記載の発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して断層画像を得る断層撮影装置と、前記被検体に対して所定の撮影を施して所定の画像を得る撮影装置とを備えた撮影システムであって、被検体の大きさに関する物理量を演算する第1物理量演算手段と、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する第2物理量演算手段と、前記第1物理量演算手段で演算された物理量で、前記第2物理量演算手段で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する第3物理量演算手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項7に記載の発明によれば、撮影システムは、断層撮影装置および撮影装置とを備えるとともに、断層撮影装置は、断層撮影装置に係る発明(請求項1に記載の発明)と同様に、第1物理量演算手段と第2物理量演算手段と第3物理量演算手段とを備えている。第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算するとともに、第2物理量演算手段は、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する。第1物理量演算手段で演算された物理量で、第2物理量演算手段で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、第3物理量演算手段は、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する。このように、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算することで、画像を評価する際において、被検体の大きさに関する物理量に依存しない指標を求めることができる。
上述したこれらの断層撮影装置、およびそれを備えた撮影システムの一例は、断層撮影装置は、放射性薬剤と同種の放射線を外部から被検体に向けて照射する外部線源を備え、外部線源から照射されて被検体を透過した放射線に基づいて、第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することである(請求項2、8に記載の発明)。外部線源から照射されて被検体を透過した放射線に基づいて取得されたデータ(例えばトランスミッションデータ)は、被検体の形態情報を有する。したがって、その放射線に基づいて、第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を簡易に演算することができる。
これらの断層撮影装置、およびそれを備えた撮影システムの他の一例は、断層撮影装置から見た外部装置(請求項1に記載の発明では外部装置、請求項7に記載の発明では撮影装置)で取得された被検体の形態情報に基づいて、第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することである(請求項3、9に記載の発明)。外部装置で取得されたデータが被検体の形態情報であるので、その形態情報に基づいて、第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を簡易に演算することができる。
なお、第1物理量演算手段が被検体の大きさに関する物理量を演算する基となるデータは、請求項2、3、8、9に記載の発明のような被検体の形態情報に限定されない。被検体の機能情報(例えばエミッションデータ)であっても、放射性薬剤によって拡がった被検体の放射能の分布によって被検体の輪郭がわかる場合があるので、被検体の大きさに関する物理量を演算するのが可能である。
また、断層撮影装置から見た上述した外部装置(請求項1に記載の発明では外部装置、請求項7に記載の発明では撮影装置)がX線CT装置であって、請求項3、9に記載の発明のように、被検体の形態情報に基づいて、第1物理量演算手段が被検体の大きさに関する物理量を演算する場合には、以下のように演算する(請求項4、10に記載の発明)。すなわち、X線CT装置がCT画像を取得することで、CT画像は形態情報を有した画像となって、そのCT画像に基づいて、第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算する。
断層撮影装置から見た外部装置(請求項1に記載の発明では外部装置、請求項7に記載の発明では撮影装置)は、請求項4、10に記載の発明のようなX線CT装置に限定されず、形態情報もCT画像に限定されない。被検体に対して所定の撮影を施して所定の画像を得る装置であって、その装置によって取得されたデータが形態情報を有するのであれば、適用することができる。例えば核磁気共鳴装置 (MRI: Magnetic Resonance Imaging)によって得られた画像は形態情報を有するので、MRIによって得られた形態情報に基づいて、第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算してもよい。
上述したこれらの断層撮影装置、およびそれを備えた撮影システムにおいて、第1物理量演算手段で演算される被検体の大きさに関する物理量の一例は、被検体の断面積である(請求項5、11に記載の発明)。断面積は被検体の大きさに関して有効な指標である。
なお、第1物理量演算手段で演算される被検体の大きさに関する物理量は、請求項5、11に記載の発明のような被検体の断面積に限定されない。被検体の吸収率であってもよい。被検体の吸収率は、被検体のない状態で外部線源から照射された放射線を計数するとともに、被検体のある状態で外部線源から照射されて被検体を透過した放射線を計数して、それらの計数比をとることで得られる。この被検体の吸収率も、被検体の大きさに関して有効な指標である。
雑音等価計数のみ言及すると、第3物理量演算手段は、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数を演算することである(請求項1、7に記載の発明)。雑音等価計数は、「背景技術」の段落でも述べたように、画質を簡便に評価できる指標として有用である。この雑音等価計数に対して、被検体の大きさに関する物理量を考慮するために、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数を演算して求めることで、被検体の大きさに関する物理量に依存しない雑音等価計数を求めることができる。
上述したこれらの断層撮影装置、およびそれを備えた撮影システムにおいて、第3物理量演算手段で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズに基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定手段を備えてもよい(請求項6、12に記載の発明)。第3物理量演算手段で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズが、被検体の大きさに関する物理量に依存せずに、かつ次の撮影条件を検討する指標となるので、次の撮影時にどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。
また、請求項13に記載の発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して撮影データを取得する撮影データ取得方法であって、被検体の大きさに関する物理量を演算する第1物理量演算工程と、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズ中央演算処理装置によって演算する第2物理量演算工程と、前記第1物理量演算工程で演算された物理量で、前記第2物理量演算工程で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズ中央演算処理装置によって演算する第3物理量演算工程とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項13に記載の発明によれば、第1物理量演算工程では、被検体の大きさに関する物理量を中央演算処理装置によって演算するとともに、第2物理量演算工程では、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズ中央演算処理装置によって演算する。第1物理量演算工程で演算された物理量で、第2物理量演算工程で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、第3物理量演算工程では、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズ中央演算処理装置によって演算する。このように、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズ中央演算処理装置によって演算することで、画像を評価する際において、被検体の大きさに関する物理量に依存しない指標を求めることができる。
上述した撮影データ取得方法において、第3物理量演算工程で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズに基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定工程を備えてもよい(請求項14に記載の発明)。第3物理量演算工程で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズが、被検体の大きさに関する物理量に依存せずに、かつ次の撮影条件を検討する指標となるので、次の撮影時にどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。
また、撮影条件を設定する撮影条件設定工程を備えた場合において、撮影条件設定工程で設定された撮影条件で撮影を行った後に、その撮影で取得された撮影データに基づいて、第1物理量演算工程、第2物理量演算工程および第3物理量演算工程を繰り返し行うのが好ましい(請求項15に記載の発明)。このように繰り返すことで、繰り返しに係る撮影時でもどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。また、より好ましくは、この繰り返しを一連の撮影中に行うことで、撮影中にどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。
この発明に係る断層撮影装置、それを備えた撮影システム並びに撮影データ取得方法によれば、被検体の大きさに関する物理量を演算するとともに、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する。被検体の大きさに関する物理量で、雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する。このように、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算することで、画像を評価する際において、被検体の大きさに関する物理量に依存しない指標を求めることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図であり、図2は、PET装置内のγ線検出器の配置図である。
本実施例1に係るPET装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1を備えている。この天板1は、上下に昇降移動、被検体Mの体軸Zに沿って平行移動するように構成されている。このように構成することで、天板1に載置された被検体Mは、後述するガントリ2の開口部2aを通って、頭部から順に腹部、足部へと走査されて、被検体Mの投影データや断層画像といった診断データを得る。
天板1の他に、本実施例1に係るPET装置は、開口部2aを有したガントリ2と、互いに近接配置された複数個のシンチレータブロック(図示省略)と複数個のフォトマルチプライヤ(図示省略)とで構成されるγ線検出器3を備えている。図2に示すように、γ線検出器3は、被検体Mの体軸Z周りを取り囲むようにしてリング状に配置されており、ガントリ2内に埋設されている。フォトマルチプライヤは、シンチレータブロックよりも外側に配設されている。シンチレータブロックの具体的な配置としては、例えば、被検体Mの体軸Zと平行な方向にはシンチレータブロックが2個並び、被検体Mの体軸Z周りにはシンチレータブロックが多数個並ぶ形態が挙げられる。γ線検出器3は後述するエミッションデータを収集する。
また、点線源4と後述する吸収補正データ(『トランスミッションデータ』とも呼ばれる)を収集するためのγ線検出器5を備えている。吸収補正データ用のγ線検出器5は、エミッションデータを収集するためのγ線検出器3と同様にシンチレータブロック5a(図2を参照)とフォトマルチプライヤ5b(図2を参照)とで構成されている。点線源4は、被検体Mに投与する放射性薬剤、すなわち放射性同位元素(RI)と同種の放射線(本実施例1ではγ線)を照射させる線源であって、被検体Mの外部に配設されている。点線源4は、ガントリ2内に埋設されている。点線源4は被検体Mの体軸Z周りに回転する。点線源4は、この発明における外部線源に相当する。
また、後述する実施例2も含めて、本実施例1ではγ線検出器5は、γ線検出器3と同様に、図2に示すように被検体Mの体軸Zに複数のシンチレータブロック5aおよびフォトマルチプライヤ5bを配設することで構成されている。つまり、リング状に配置された多数のγ線検出器3からなる検出器列が体軸Z方向にも多段積み重ねて配設した円筒状の検出器積層体として構成されている。本実施例1では6列とする。
その他にも、本実施例1に係るPET装置は、天板駆動部6とコントローラ7と入力部8と出力部9と同時計数回路10と投影データ導出部11とPET用再構成部12と吸収補正データ導出部13と吸収補正データ処理部14と物理量演算部16と撮影条件設定部17とメモリ部18とを備えている。天板駆動部6は、天板1の上述した移動を行うように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
コントローラ7は、本実施例1に係るPET装置を構成する各部分を統括制御する。コントローラ7は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
入力部8は、オペレータが入力したデータや命令をコントローラ7に送り込む。入力部8は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。出力部9はモニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。
メモリ部18は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。本実施例1では、投影データ導出部11やPET用再構成部12で処理された診断データや、吸収補正データ導出部13で求められた吸収補正データや、吸収補正データ処理部14で処理された吸収補正データや、その吸収補正データに基づいてPET用再構成部12で吸収補正された断層画像や物理量演算手段16で求められた後述する各種の物理量についてはRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。ROMには、各種の核医学診断を行うためのプログラム等を予め記憶しており、そのプログラムをコントローラ7が実行することでそのプログラムに応じた核医学診断をそれぞれ行う。
投影データ導出部11とPET用再構成部12と吸収補正データ導出部13と吸収補正データ処理部14と物理量演算部16と撮影条件設定部17とは、例えば上述したメモリ部18などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部8などに代表されるポインティングデバイスで入力された命令をコントローラ7が実行することで実現される。
放射性薬剤が投与された被検体Mから発生したγ線をγ線検出器3のシンチレータブロックが光に変換して、変換されたその光をγ線検出器3のフォトマルチプライヤが光電変換して電気信号に出力する。その電気信号を画像情報(画素)として同時計数回路10に送り込む。同時計数回路10は、この発明における計数手段に相当する。
具体的には、被検体Mに放射性薬剤を投与すると、ポジトロン放出型のRIのポジトロンが消滅することにより、2本のγ線が発生する。同時計数回路10は、シンチレータブロックの位置とγ線の入射タイミングとをチェックし、被検体Mを挟んで互いに対向位置にある2つのシンチレータブロックでγ線が同時に入射したときのみ、送り込まれた画像情報を適正なデータと判定する。一方のシンチレータブロックのみにγ線が入射したときには、同時計数回路10は、ポジトロンの消滅により生じたγ線ではなくノイズとして扱い、そのときに送り込まれた画像情報もノイズと判定してそれを棄却する。
実際には、同時計数回路10でかかる処理を行ったとしてもノイズを除去しきれずに、偶発あるいは散乱同時計数といったノイズ成分が残るが、これらのノイズについては真の同時計数とともに投影データ導出部11および物理量演算部16(のNEC演算部16b)に送り込む。投影データ導出部11は、同時計数回路10から送り込まれた画像情報を投影データとして求め、その投影データをPET用再構成部12に送り込む。PET用再構成部12がその投影データを再構成して断層画像を求める。投影データ導出部11で求められた投影データやPET用再構成部12で再構成された断層画像は、『エミッションデータ』とも呼ばれる。
なお、点線源4が被検体Mの体軸Zの周りを回転しながら被検体Mに向けてγ線を照射し、照射されたγ線を吸収補正データ用のγ線検出器5のシンチレータブロック5aが光に変換して、変換されたその光をγ線検出器5のフォトマルチプライヤ5bが光電変換して電気信号に出力する。その電気信号を画像情報(画素)として吸収補正データ導出部13に送り込む。
吸収補正データ導出部13に送り込まれた画像情報に基づいて吸収補正データを求める。吸収補正データ導出部13は、γ線またはX線の吸収係数とエネルギーとの関係を表す演算を利用することで、CT用の投影データ、すなわちX線吸収係数の分布データをγ線吸収係数の分布データに変換して、γ線吸収係数の分布データを吸収補正データとして求める。導出された吸収補正データは吸収補正データ処理部14に送られる。また、吸収補正データ処理部14では再構成が行われる。吸収補正データ導出部13で求められた吸収補正データや吸収補正データ処理部14で再構成された吸収補正データは、『トランスミッションデータ』とも呼ばれる。
処理後の吸収補正データをPET用再構成部12および物理量演算部16(の割合演算部16aおよび断面積演算部16c)に送り込む。PET用再構成部12は、吸収補正データに基づいて、被検体Mの体内でのγ線の吸収を考慮した断層画像を求めることで断層画像の吸収補正を行う。その吸収補正された断層画像を、コントローラ7を介して出力部9に送り込む。
次に、物理量演算部16の具体的な構成について、図3を参照して説明する。図3は、物理量演算部およびその周辺部のブロック図である。物理量演算部16は、割合演算部16aとNEC演算部16bと断面積演算部16cとC−NEC演算部16dとを備えている。割合演算部16aは、吸収補正データ処理部14で再構成された吸収補正データに基づいて、ガントリ2に被検体Mが占める割合fを演算する。NEC演算部16bは、同時計数回路10で計数され、偶発あるいは散乱同時計数も含んだγ線のデータ(画像情報)に基づいて雑音等価計数NECを演算する。断面積演算部16cは、吸収補正データ処理部14で再構成された吸収補正データに基づいて、被検体Mの断面積を演算する。C−NEC演算部16dは、NEC演算部16bで演算された雑音等価計数NECから断面積演算部16cで演算された被検体Mの断面積を除算して、単位面積当たりの雑音等価計数(C-NEC: Cross Section NEC)を演算する。NEC演算部16bは、この発明における第2物理量演算手段に相当し、断面積演算部16cは、この発明における第1物理量演算手段に相当し、C−NEC演算部16dは、この発明における第3物理量演算手段に相当する。また、被検体Mの断面積は、この発明における被検体の大きさに関する物理量に相当し、雑音等価計数NECは、この発明における雑音等価計数に相当し、単位面積当たりの雑音等価計数C−NECは、この発明における被検体の大きさ当たりの雑音等価計数に相当する。
続いて、一連の撮影データ取得の具体的な処理について、図4〜図8を参照して説明する。図4は、一連の撮影データ取得のフローチャートであり、図5は、トランスミッションデータのサイノグラムの模式図であり、図6は、同時計数回路に遅延回路を組み合わせた回路(遅延同時計数回路)のブロック図であり、図7は、断面積の模式図であり、図8は、軟組織を考慮した場合の断面積の模式図であり、図9は、スタティック収集のときの撮影時間と単位面積当たりの雑音等価計数との関係を模式的に表した説明図である。
なお、図4のフローチャートでは、(1)足部から順に腹部、頭部へと走査されて、点線源4から照射されて被検体Mを透過したγ線をγ線検出器5が検出して、トランスミッションデータを収集するとともに、放射性薬剤が投与された被検体Mから発生したγ線をγ線検出器3が検出して、エミッションデータを収集(この(1)の収集を「連続全身収集」と呼ぶ)する、あるいは(2)所定の部位において、点線源4から照射されて被検体Mを透過したγ線をγ線検出器5が検出して、トランスミッションデータを収集した後に、同じ部位に対して、放射性薬剤が投与された被検体Mから発生したγ線をγ線検出器3が検出して、エミッションデータを収集(この(2)の収集を「スタティック収集」と呼ぶ)するものとして説明する。また、図1および図2に示すように、エミッション用のγ線検出器3の方がトランスミッション用(吸収補正データ用)のγ線検出器5よりも足部に配設されているので、連続全身収集では、同じ部位についてトランスミッションデータが先に収集されて、その後でエミッションデータが収集される。
(ステップS1)トランスミッションデータ収集
トランスミッション用のγ線検出器5がトランスミッションデータを収集する。具体的には、点線源4から照射されて被検体Mを透過したγ線を、シンチレータブロック5aが光に変換して、変換されたその光をフォトマルチプライヤ5bが光電変換して電気信号に出力することで、γ線検出器5がγ線を検出する。その電気信号を画像情報(画素)として吸収補正データ導出部13に送り込む。
(ステップS2)エミッションデータ収集
ステップS1でトランスミッションデータ収集が行われた同じ部位に対して、エミッション用のγ線検出器3がエミッションデータを収集する。具体的には、放射性薬剤が投与された被検体Mから発生したγ線をシンチレータブロックが光に変換して、変換されたその光をフォトマルチプライヤが光電変換して電気信号に出力することで、γ線検出器3がγ線を検出する。その電気信号を画像情報(画素)として同時計数回路10に送り込んで、偶発同時計数および散乱同時計数も含めて、被検体Mを挟んで互いに対向位置にある2つのシンチレータブロックでγ線が同時に入射したときのみ、送り込まれた画像情報を適正なデータと同時計数回路10は判定する。これらの画像情報を投影データ導出部11に送り込む。また、この画像情報の一秒毎の総数を計数率情報(単位時間当たりの画像情報数)として導出し、物理量演算部16のNEC演算部16bに送り込む。
(ステップS12)トランスミッションサイノグラム演算
ステップS2と並行して、ステップS1で送り込まれた画像情報に基づいて吸収補正データ導出部13は吸収補正データを求める。具体的には、図5に示すように、縦軸をγ線の照射方向θとし、横軸を被検体Mの体軸Zに直交する面方向としたサイノグラムを作成する。導出された吸収補正データ(ここではサイノグラム)を吸収補正データ処理部14に送り込む。被検体Mに相当する部分を、図5ではCで図示するとともに、ガントリ2に相当する部分を、図5ではCで図示する。
(ステップS13)トランスミッション再構成
ステップS12で送り込まれた吸収補正データ(ここではサイノグラム)に対して吸収補正データ処理部14で再構成を行う。このように処理されたサイノグラムや再構成された吸収補正データのようなトランスミッションデータのうち、吸収補正データ導出部13で求められたサイノグラムを物理量演算部16の割合演算部16aに送り込むとともに、吸収補正データ処理部14で再構成された吸収補正データをPET用再構成部12および物理量演算部16の断面積演算部16cに送り込む。
(ステップS3)NEC演算
ステップS2で送り込まれた画像情報を投影データ導出部11は投影データとして求める。その投影データとステップS13で吸収補正データ処理部14で導出された吸収補正データをPET用再構成部12に送り込んで、PET用再構成部12は、被検体Mの体内でのγ線の吸収を考慮した断層画像を求める。その吸収補正された断層画像に基づいて核医学診断を行う。一方で、ステップS2で送り込まれた画像情報に基づいて、同時計数回路10で同時計数された真の同時計数(T)、偶発同時計数(R)および散乱同時計数(S)を用いてNEC演算部16bは雑音等価計数NECを演算する。上記(1)式あるいは(2)式を用いて雑音等価計数NECを演算してもよいが、本実施例1では、下記(3)式を用いて雑音等価計数NECを演算する。
NEC=(T+S)/(T+S+2×f×R) …(3)
実際の同時計数回路10では、全同時計数(T+S+R)と遅延同時計数(R)が導出されるので、真の同時計数(T)および散乱同時計数(S)を区別するのが困難である。そこで、(全同時計数)−(遅延同時計数)=(T+S)として上記(3)式に代入する。偶発同時計数(R)には、遅延同時計数をそのまま代入する。遅延同時計数は図6に示すように、同時計数回路10に遅延回路10´を組み合わせることで、本来であればタイムウィンドウ内に収まらないγ線が遅延回路10´によって時間遅れが発生して、入力されたγ線の時間差が遅延回路10´によってタイムウィンドウ内に収まって同時計数回路10で同時計数された成分として求める。遅延回路10´によって同時計数回路10で同時計数されたγ線は、遅延回路10´がなければタイムウィンドウ内に収まらないノイズであるので、偶発同時計数(R)として区別することができる。
また、上記(3)式中のfは、上述したようにガントリ2に被検体Mが占める割合fであるので、ステップS12で吸収補正データ導出部13で求められたサイノグラムに基づいて、求めることが可能である。図5のCの面積とCの面積とで割合fを求めることが可能である。なお、ステップS13で吸収補正データ処理部14で再構成された吸収補正データから割合fを求めてもよい。このように求められた割合fをNEC演算部16bに送り込んで、上記(3)式に代入するとともに、同時計数回路10で同時計数された真の同時計数(T)、偶発同時計数(R)および散乱同時計数(S)を上記(3)式に代入することで、雑音等価計数NECを演算する。演算された雑音等価計数NECをC−NEC演算部16dに送り込む。このステップS3は、この発明における第2物理量演算工程に相当する。
なお、雑音等価計数NECは、見かけ上、偶発同時計数(R)や散乱同時計数(S)がない場合に得られる画像の雑音と同じになるような真の同時計数(T)を示す。また、雑音等価計数NECは、上記(1)式や(2)式や(3)式に限定されない。また、計数されるカウント値(計数値)は放射線量に依存し、被検体Mの大きさが加味されたものでない。そこで、後述するステップS4のように単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを演算する。
(ステップS14)断面積演算
ステップS13で吸収補正データ処理部14で再構成された吸収補正データに基づいて、断面積演算部16cは被検体Mの断面積を演算する。再構成された吸収補正データ(吸収係数マップ)から、図7に示すように、被検体Mの体軸Zに直交する面を断面とした被検体Mの断面積Sを演算する。演算された断面積SをC−NEC演算部16dに送り込む。なお、断面積Sを演算する場合には、図8に示すように軟組織を考慮してもよい。例えば、肺の場合には軟組織以外が気体(例えば空気)であって、γ線の吸収度が小さいので、肺の軟組織の断面積S´のみを考慮してもよい。また、吸収度に応じて断面積Sに対して重み付けを行って、吸収度の小さい部位での重み付けを小さくして、その部位の断面積に小さくした重み付けを乗算して、吸収度の大きい部位での重み付けを大きくして、その部位の断面積に大きくした重み付けを乗算してもよい。このステップS14は、この発明における第1物理量演算工程に相当する。
(ステップS4)C−NEC演算
ステップS3でNEC演算部16bで演算された雑音等価計数NECから、下記(4)式のように、ステップS14で断面積演算部16cで演算された断面積Sを除算して、C−NEC演算部16dは単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを演算する。
C−NEC=NEC/Cross Section
={(T+S)/(T+S+2×f×R)}/Cross Section …(4)
ただし、上記(4)式中の「Cross Section」は、断面積Sの値である。このステップS4は、この発明における第3物理量演算工程に相当する。
(ステップS5)撮影条件設定
ステップS4でC−NEC演算部16dで演算された単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを、コントローラ7を介して撮影条件設定部17に送り込む(図3を参照)。送り込まれた単位面積当たりの雑音等価計数C−NECに基づいて、撮影条件設定部17は撮影条件を設定する。本実施例1では、撮影条件設定部17は、天板駆動部6を制御して(図1を参照)、天板1の移動速度あるいは天板1の停止時間を制御する。したがって、本実施例1では、天板1の移動速度や停止時間が、この発明における撮影条件に相当する。また、撮影条件設定部17は、この発明における撮影条件設定手段に相当する。
上述した(1)の連続全身収集の場合においても、(2)のスタティック収集の場合においても、画質に影響の出ない単位面積あたりの雑音等価計数C−NECをしきい値として予め設定する。連続全身収集の場合には、設定されたしきい値よりも、ステップS5で演算された単位面積あたりの雑音等価計数C−NECが高い場合には、天板1の移動速度を速めて収集時間が短くなるように設定し、設定されたしきい値よりも、ステップS5で演算された単位面積あたりの雑音等価計数C−NECが低い場合には、天板1の移動速度を遅くして収集時間が長くなるように設定する。スタティック収集の場合には、図9に示すように、天板1の停止時間(すなわちスタティック収集の場合には撮影時間(収集時間))が長くなれば、計数されたγ線(ここでは画像情報)が時間とともに蓄積されて増加して、それに伴って単位面積あたりの雑音等価計数C−NECも増加する。この時間とともに増加した単位面積あたりの雑音等価計数C−NECが、設定されたしきい値よりも高くなったときに撮影を終了する。このステップS5は、この発明における撮影条件設定工程に相当する。
(ステップS6)撮影終了?
連続全身収集の場合には、走査範囲に達したか否かを判断して、走査範囲に達していなければ撮影が終了していないとして、ステップS1に戻って、ステップS1〜S6を繰り返し行う。走査範囲に達していれば撮影が終了したとして、一連の処理を終了する(図4のフローチャートは連続全身収集のとき)。スタティック収集の場合には、単位面積当たりの雑音等価計数C−NECに基づくステップS5で設定された天板1の停止時間(撮影時間)に達したか否かを判断して、時間に達するまでステップS6で待機してループする。時間に達していれば撮影が終了したとして、一連の処理を終了する。
上述の構成を備えた本実施例1に係るPET装置によれば、PET装置は、断面積演算部16cとNEC演算部16bとC−NEC演算部16dとを備えている。断面積演算部16cは、被検体Mの大きさに関する物理量として被検体Mの断面積を演算するとともに、NEC演算部16bは、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズのうち雑音等価計数NECを演算する。断面積演算部16cで演算された被検体Mの断面積およびNEC演算部16bで演算された雑音等価計数NECに基づいて、C−NEC演算部16dは、被検体Mの大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズのうち単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを演算する。このように、単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを演算することで、画像を評価する際において、被検体Mの断面積に依存しない指標を求めることができる。
本実施例1では、PET装置は、放射性薬剤と同種のγ線を外部から被検体Mに向けて照射する点線源4を備え、点線源4から照射されて被検体を透過したγ線に基づいて、断面積演算部16cは被検体Mの大きさに関する物理量(本実施例1では断面積)を演算している。外部線源である点線源4から照射されて被検体を透過したγ線に基づいて取得されたデータ(本実施例1ではトランスミッションデータ)は、被検体Mの形態情報を有する。したがって、そのγ線に基づいて、断面積演算部16cは、被検体Mの大きさに関する物理量(本実施例1では断面積)を簡易に演算することができる。
また、本実施例1では、この発明における第1物理量演算手段(本実施例1では断面積演算部16c)で演算される被検体Mの大きさに関する物理量として、被検体Mの断面積を例に採って説明している。断面積は被検体Mの大きさに関して有効な指標である。
また、本実施例1では、放射性薬剤が投与された被検体から発生したγ線を計数する同時計数回路10を備えている。この発明における第2物理量演算手段(本実施例1ではNEC演算部16b)で演算される雑音等価計数あるいは画像ノイズのうち雑音等価計数のみ言及すると、同時計数回路10で計数されたγ線に基づく雑音等価計数NECであって、この発明における第3物理量演算手段(本実施例1ではC−NEC演算部16d)は、被検体Mの大きさ当たり(本実施例1では単位面積当たり)の雑音等価計数C−NECを演算している。雑音等価計数NECは、「背景技術」の段落でも述べたように、画質を簡便に評価できる指標として有用である。この雑音等価計数NECに対して、被検体Mの大きさに関する物理量(本実施例1では断面積)を考慮するために、被検体Mの大きさ当たり(本実施例1では単位面積当たり)の雑音等価計数C−NECを演算して求めることで、被検体Mの大きさに関する物理量(断面積)に依存しない雑音等価計数C−NECを求めることができる。
また、本実施例1では、C−NEC演算部16dで演算された単位面積当たりの雑音等価計数C−NECに基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定部17を備えている。C−NEC演算部16dで演算された単位面積当たりの雑音等価計数C−NECが、被検体Mの断面積に依存せずに、かつ次の撮影条件を検討する指標となるので、次の撮影時にどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。
また、本実施例1では、特に連続全身収集のときには、ステップS5で設定された撮影条件で撮影を行った後に、その撮影で取得された撮影データに基づいて、ステップS3、S14、S4を含めてステップS1〜S6を繰り返し行っている。このように繰り返すことで、繰り返しに係る撮影時でもどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。また、連続全身収集のときに、この繰り返しを一連の撮影中に行うことで、撮影中にどの程度の画質が確保されるどうかを見極めることが可能になる。なお、スタティック収集のときでも、ステップS1〜S6を繰り返し行ってもよい。スタティック収集のときでも繰り返し行うことで、最新の天板の停止時間(撮影時間)に更新することができ、撮影中にどの程度の画質が確保されるどうかをより一層正確に見極めることができる。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。
図10は、実施例2に係るPET装置とX線CT装置とを備えたPET−CTの撮影システムの側面図およびブロック図である。X線CT装置は、この発明における撮影装置に相当する。
上述した実施例1では、PET装置が点線源4を備え、点線源4が放射性薬剤と同じγ線を照射して被検体Mを透過して、γ線検出器5がそのγ線を検出することで、その放射線に基づいて形態情報として吸収補正データを求めたが、本実施例2では、CT用の投影データを吸収補正データとして用いている。吸収補正データは、この発明におけるCT画像に相当する。
X線CT装置は、開口部31aを有したガントリ31とX線管32とX線検出器33とを備えている。X線管32およびX線検出器33は、被検体Mを挟んで互いに対向配置されており、ガントリ31内に埋設されている。X線検出器33を構成する多数個の検出素子は被検体Mの体軸Z周りに扇状に並ぶ。
その他にもX線CT装置は、ガントリ駆動部34と高電圧発生部35とコリメータ駆動部36とCT用再構成部37とを備えて構成されている。CT用再構成部37は、例えば上述したメモリ部18などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部8で入力された命令をコントローラ7が実行することで実現される。なお、後述するCT用の投影データやCT用再構成部37で処理されたCT用の断層画像も、上述した実施例1と同様にメモリ部18のRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。これらのCT用の投影データやCT用の断層画像も、この発明におけるCT画像に相当する。
ガントリ駆動部34は、互いに対向関係を維持させたままX線管32とX線管検出器33とをガントリ31内で被検体Mの体軸Z周りに回転させるように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
高電圧発生部35は、X線管32の管電圧や管電流を発生させる。コリメータ駆動部36は、X線の照視野を設定し、X線管32に近接されたコリメータ(図示省略)について水平方向の移動を行うように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。
間接変換型のX線検出器33の場合には、X線管32から照射されて被検体Mを透過したX線を、X線検出器33内のシンチレータ(図示省略)が光に変換するとともに、変換された光を光感応膜(図示省略)が光電変換して電気信号に出力する。直接変換型のX線検出器33の場合には、X線を放射線感応膜(図示省略)が電気信号に直接的に変換して出力する。その電気信号を画像情報(画素)として、CT用再構成部37に送り込む。CT用再構成部37に送り込まれる画像情報はCT用の投影データとして伝送される。
CT用の投影データは、実施例1で述べた吸収補正データと同じように形態情報を有しており、本実施例2では、CT用の投影データを吸収補正データとして用いるために吸収補正データ導出部13に送りこむとともに、CT用再構成部37にも送り込む。CT用再構成部37に送り込まれた画像情報(CT用の投影データ)を再構成して、CT用の断層画像を求める。このCT用の断層画像を、コントローラ7を介して出力部9に送り込む。吸収補正データ導出部13を含むPET装置の後段の処理部(吸収補正データ処理部14や物理量演算部16)の各機能については、実施例1と同様なので、その説明を省略する。なお、PET用再構成部12で再構成され吸収補正されたPET用の断層画像と、CT用再構成部37で再構成されたCT用の断層画像とを出力部9で重ね合わせて重畳出力してもよい。
このように、本実施例2では、X線CT装置のX線検出器33で検出されて得られたCT用の投影データをCT用再構成部37に送り込むとともに、吸収補正データ導出部13に送り込み、CT用の投影データを吸収補正データとして用いている。
上述の構成を備えた本実施例2に係るPET−CTの撮影システムによれば、実施例1と同様に、被検体Mの大きさに関する物理量として被検体Mの断面積を演算するとともに、雑音等価計数あるいは画像ノイズのうち雑音等価計数NECを演算する。被検体Mの断面積および雑音等価計数NECに基づいて、被検体Mの大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズのうち単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを演算する。このように、単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを演算することで、画像を評価する際において、被検体Mの断面積に依存しない指標を求めることができる。
本実施例2では、この発明における撮影装置(本実施例2ではX線CT装置)で取得された被検体Mの形態情報(本実施例2では吸収補正データとして用いられたCT用の投影データ)に基づいて、この発明における第1物理量演算手段(本実施例2では断面積演算部16c)は、被検体Mの大きさに関する物理量(本実施例2では被検体Mの断面積)を演算している。撮影装置(本実施例2ではX線CT装置)で取得されたデータが被検体Mの形態情報であるので、その形態情報に基づいて、第1物理量演算手段(本実施例2では断面積演算部16c)は、被検体の大きさに関する物理量(本実施例2では断面積)を簡易に演算することができる。
なお、本実施例2では、この発明における撮影装置がX線CT装置であって、被検体Mの形態情報(本実施例2ではCT画像、すなわち吸収補正データとして用いられたCT用の投影データ)に基づいて、この発明における第1物理量演算手段(本実施例2では断面積演算部16c)が被検体Mの大きさに関する物理量(本実施例2では断面積)を演算する場合には、以下のように演算する。すなわち、X線CT装置がCT画像を取得することで、CT画像は形態情報を有した画像となって、そのCT画像に基づいて、この発明における第1物理量演算手段(本実施例2では断面積演算部16c)が被検体Mの大きさに関する物理量(本実施例2では断面積)を演算する。
なお、本実施例2では、PET装置とX線CT装置とを1つの撮影システムに統合したが、X線CT装置をPET装置の外部装置として構成し、X線CT装置から取得された被検体Mの形態情報(本実施例2では吸収補正データとして用いられたCT用の投影データ)をPET装置に転送するようにしてもよい。この場合には、X線CT装置は、PET装置から見れば外部装置となる。したがって、X線CT装置は、この発明における外部装置に相当する。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、PET装置を例に採って説明したが、この発明は、放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して断層画像を得る断層撮影装置であれば、PET装置に限定されずに適用することができる。
(2)上述した各実施例では、トランスミッション用のγ線検出器5が静止したままでγ線を検出する静止型であったが、γ線検出器5が被検体Mの周りを回転しながらγ線を検出する回転型でもよい。
(3)上述した実施例2では、この発明における撮影装置がX線CT装置であって、被検体Mの形態情報(実施例2ではCT画像、すなわち吸収補正データとして用いられたCT用の投影データ)に基づいて、この発明における第1物理量演算手段(実施例2では断面積演算部16c)が被検体Mの大きさに関する物理量(実施例2では断面積)を演算したが、撮影装置は実施例2のようなX線CT装置に限定されず、形態情報もCT画像に限定されない。被検体に対して所定の撮影を施して所定の画像を得る装置であって、その装置によって取得されたデータが形態情報を有するのであれば、適用することができる。例えば核磁気共鳴装置 (MRI: Magnetic Resonance Imaging)によって得られた画像は形態情報を有するので、MRIによって得られた形態情報に基づいて、第1物理量演算手段(実施例2では断面積演算部16c)は、被検体の大きさに関する物理量(実施例2では断面積)を演算してもよい。
(4)上述した各実施例では、第1物理量演算手段(各実施例では断面積演算部16c)が被検体Mの大きさに関する物理量(各実施例では断面積)を演算する基となるデータは、被検体Mの形態情報(実施例1ではトランスミッションデータ、実施例2ではCT画像、すなわち吸収補正データとして用いられたCT用の投影データ)であったが、かかるデータは各実施例のような被検体Mの形態情報に限定されない。被検体Mの機能情報(例えばエミッションデータ)であっても、放射性薬剤によって拡がった被検体の放射能の分布によって被検体の輪郭がわかる場合があるので、被検体の大きさに関する物理量を演算するのが可能である。
(5)上述した各実施例では、この発明における第1物理量演算手段(各実施例では断面積演算部16c)で演算される被検体Mの大きさに関する物理量として、被検体Mの断面積を例に採って説明したが、かかる物理量は各実施例のような断面積に限定されない。被検体の吸収率であってもよい。被検体の吸収率は、被検体のない状態で外部線源から照射された放射線を計数するとともに、被検体のある状態で外部線源(実施例1では点線源4)から照射されて被検体を透過した放射線を計数して、それらの計数比をとることで得られる。この被検体の吸収率も、被検体の大きさに関して有効な指標である。
(6)上述した各実施例では、この発明における第2物理量演算手段(各実施例ではNEC演算部16b)で演算される雑音等価計数あるいは画像ノイズのうち、雑音等価計数NECを例に採って説明するとともに、この発明における第3物理量演算手段(各実施例ではC−NEC演算部16d)で演算される被検体Mの大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズのうち、単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを例に採って説明したが、かかる物理量は各実施例のような雑音等価計数に限定されない例えば、真の同時計数(T)、偶発同時計数(R)および散乱同時計数(S)を含んだ全体の同時計数に対する偶発同時計数(R)の比(R/(T+S+R))は画像ノイズを評価する指標となりうるので、R/(T+S+R)を、画像を評価する指標として、被検体の大きさ当たりのR/(T+S+R)を求めてもよい。
(7)上述した各実施例では、撮影条件として天板1の移動速度や停止時間を例に採って説明したが、撮影条件はこれに限定されない。心筋の伸縮に同期して撮影を行う場合について、図11を参照して説明する。図11に示すように、心筋の周期をTとするとともに、その周期Tを時分割する分割数をゲート数とし、そのゲート数をNとし、各々の周期に対応したフレーム数をFとする。したがって、撮影時間(収集時間)は、単位ゲート当たりの時間×ゲート数N×フレーム数Fとなる。実施例1の単位面積当たりの雑音等価計数C−NECを例に採って説明すると、単位面積あたりの雑音等価計数C−NECが高い場合には、全体の収集時間が短くなるようにフレーム数を減らす、あるいは単位ゲート当たりの時間が短くなるようにゲート数を増やして、単位面積あたりの雑音等価計数C−NECが低い場合には、全体の収集時間が長くなるようにフレーム数を増やす、あるいは単位ゲート当たりの時間が長くなるようにゲート数を減らす。この場合、収集時間やゲート数やフレーム数などが、この発明における撮影条件に相当する。
(8)上述した各実施例では、この発明における第3物理量演算手段(各実施例ではC−NEC演算部16d)で演算される被検体Mの大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズ(各実施例では単位面積当たりの雑音等価計数C−NEC)に基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定手段(各実施例では撮影条件設定部17)を備えて、撮影条件を自動的に設定したが、必ずしも撮影条件設定手段を備える必要がない。例えば、雑音等価計数C−NECなどに代表される画像を評価する指標をモニタなどに代表される出力部にグラフィカルに出力表示して、表示された指標に基づいて操作者(オペレータ)が撮影条件を手動で設定してもよい。
実施例1に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図である。 PET装置内のγ線検出器の配置図である。 物理量演算部およびその周辺部のブロック図である。 一連の撮影データ取得のフローチャートである。 トランスミッションデータのサイノグラムの模式図である。 同時計数回路に遅延回路を組み合わせた回路(遅延同時計数回路)のブロック図である。 断面積の模式図である。 軟組織を考慮した場合の断面積の模式図である。 スタティック収集のときの撮影時間と単位面積当たりの雑音等価計数との関係を模式的に表した説明図である。 実施例2に係るPET装置とX線CT装置とを備えたPET−CTの撮影システムの側面図およびブロック図である。 心筋の伸縮に同期して撮影を行う説明に供するタイミングチャートである。 (a)は偶発同時計数の様子を模式的に示した概略図であり、(b)は散乱同時計数の様子を模式的に示した概略図である。
4 … 点線源
10 … 同時計数回路
16b … NEC演算部
16c … 断面積演算部
16d … C−NEC演算部
17 … 撮影条件設定部
S … 断面積
M … 被検体

Claims (15)

  1. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して断層画像を得る断層撮影装置であって、被検体の大きさに関する物理量を演算する第1物理量演算手段と、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する第2物理量演算手段と、前記第1物理量演算手段で演算された物理量で、前記第2物理量演算手段で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する第3物理量演算手段とを備えることを特徴とする断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載の断層撮影装置において、前記放射性薬剤と同種の放射線を外部から被検体に向けて照射する外部線源を備え、外部線源から照射されて被検体を透過した放射線に基づいて、前記第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することを特徴とする断層撮影装置。
  3. 請求項1に記載の断層撮影装置において、外部装置で取得された被検体の形態情報に基づいて、前記第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することを特徴とする断層撮影装置。
  4. 請求項3に記載の断層撮影装置において、前記形態情報は、前記外部装置であるX線CT装置で取得されたCT画像であって、CT画像に基づいて、前記第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することを特徴とする断層撮影装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の断層撮影装置において、前記第1物理量演算手段で演算される被検体の大きさに関する物理量は、被検体の断面積であることを特徴とする断層撮影装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の断層撮影装置において、前記第3物理量演算手段で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズに基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定手段を備えることを特徴とする断層撮影装置。
  7. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して断層画像を得る断層撮影装置と、前記被検体に対して所定の撮影を施して所定の画像を得る撮影装置とを備えた撮影システムであって、被検体の大きさに関する物理量を演算する第1物理量演算手段と、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズを演算する第2物理量演算手段と、前記第1物理量演算手段で演算された物理量で、前記第2物理量演算手段で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズを演算する第3物理量演算手段とを備えることを特徴とする撮影システム。
  8. 請求項7に記載の撮影システムにおいて、前記断層撮影装置は、前記放射性薬剤と同種の放射線を外部から被検体に向けて照射する外部線源を備え、外部線源から照射されて被検体を透過した放射線に基づいて、前記第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することを特徴とする撮影システム。
  9. 請求項7に記載の撮影システムにおいて、前記撮影装置は被検体の形態情報を取得し、その形態情報に基づいて、前記第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することを特徴とする撮影システム。
  10. 請求項9に記載の撮影システムにおいて、前記撮影装置はX線CT装置であるとともに、前記形態情報は、X線CT装置で取得されたCT画像であって、CT画像に基づいて、前記第1物理量演算手段は、被検体の大きさに関する物理量を演算することを特徴とする撮影システム。
  11. 請求項7から請求項10のいずれかに記載の撮影システムにおいて、前記第1物理量演算手段で演算される被検体の大きさに関する物理量は、被検体の断面積であることを特徴とする撮影システム。
  12. 請求項7から請求項11のいずれかに記載の撮影システムにおいて、前記断層撮影装置は、前記第3物理量演算手段で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズに基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定手段を備えることを特徴とする撮影システム。
  13. 放射性薬剤が投与された被検体から発生した放射線を同時計数して撮影データを取得する撮影データ取得方法であって、被検体の大きさに関する物理量を中央演算処理装置によって演算する第1物理量演算工程と、計数された放射線に基づく雑音等価計数あるいは計数された放射線に基づく画像ノイズ中央演算処理装置によって演算する第2物理量演算工程と、前記第1物理量演算工程で演算された物理量で、前記第2物理量演算工程で演算された雑音等価計数あるいは画像ノイズを除算して、被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズ中央演算処理装置によって演算する第3物理量演算工程とを備えることを特徴とする撮影データ取得方法。
  14. 請求項13に記載の撮影データ取得方法において、前記第3物理量演算工程で演算された被検体の大きさ当たりの雑音等価計数あるいは画像ノイズに基づいて、撮影条件を設定する撮影条件設定工程を備えることを特徴とする撮影データ取得方法。
  15. 請求項14に記載の撮影データ取得方法において、前記撮影条件設定工程で設定された撮影条件で撮影を行った後に、その撮影で取得された撮影データに基づいて、前記第1物理量演算工程、第2物理量演算工程および第3物理量演算工程を繰り返し行うことを特徴とする撮影データ取得方法。
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