JPH0843536A - シンチレーションカメラ - Google Patents

シンチレーションカメラ

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Publication number
JPH0843536A
JPH0843536A JP17648394A JP17648394A JPH0843536A JP H0843536 A JPH0843536 A JP H0843536A JP 17648394 A JP17648394 A JP 17648394A JP 17648394 A JP17648394 A JP 17648394A JP H0843536 A JPH0843536 A JP H0843536A
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JP
Japan
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energy
correction data
linearity
signal
correction
Prior art date
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Application number
JP17648394A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yamakawa
勉 山河
Hiroaki Kobayashi
弘明 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】単一核種により設定したエネルギ補正データを
良好に使ってエネルギ信号を補正し、この補正エネルギ
信号に応じて直線性補正を施し、直線性補正精度を上げ
る。 【構成】単一核種を設定して作成したエネルギ補正デー
タD及び単一エネルギウィンドの複数のサブウィンドの
直線性補正データLを記憶。位置信号毎にエネルギ信号
を補正データDを用いて補正し、補正エネルギ信号を弁
別し、弁別結果に対応する補正データLを選択し、選択
された補正データLで位置信号の直線性補正を行なう手
段を備える。基準ピークが対応するサブウィンドの補正
データLを用いて、直線性補正された位置信号を逆投影
する手段を備える。逆投影された位置信号毎にエネルギ
信号を補正データDを用いて再補正し、再補正されたエ
ネルギ信号を再弁別し、再弁別結果に対応する補正デー
タLを再選択し、再選択された補正データLを用いて位
置信号の直線性補正を再度行なう手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシンチレーションカメラ
に係り、特に被検体から放射されたγ(ガンマ)線を検
出して得られた位置信号およびエネルギ信号を補正する
回路を備えたシンチレーションカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】シンチレーションカメラは、シングルフ
ォトンECT(SPECT)などの核医学診断装置の撮
像手段として好適に使用されている。
【0003】このシンチレーションカメラは、被検体に
投与された核種から放射されたγ線の2次元の位置情報
およびそのエネルギ情報を得るものである。γ線がシン
チレーションカメラに入射すると、シンチレータはその
エネルギを吸収して蛍光を発する。この光はライトガイ
ドを介して複数の光電子増倍管(PMT)に同時に入射
する。この入射光は光電変換され、電気パルスとして複
数のPMTから位置・エネルギ計算回路に出力される。
この位置・エネルギ計算回路では、その複数の電気パル
ス信号に基づいて、入射したγ線の位置およびエネルギ
を計算し、アナログ量の位置信号x,yおよびエネルギ
信号zを後段の補正回路に出力する。
【0004】補正回路はエネルギ信号補正回路および位
置信号に対する直線性補正回路を備えている。エネルギ
信号補正回路により、エネルギ信号のエネルギスペクト
ラムがγ線入射位置によってばらつくことに伴う分布曲
線位置の補正が行なわれる。また、直線性補正回路によ
り、位置信号x,yに2次元のX,Y位置毎の補正ベク
トルに拠るベクトル演算が施され、画像上の直線性を確
保するようになっている。
【0005】この直線性補正を行なうために、通常1組
または複数組の補正ベクトルデータが予め準備される。
この補正ベクトルデータは、使用する1つまたは複数の
核種のエネルギスペクトラム分布に1:1に対応して予
め設定される。エネルギスペクトラム分布の各々には、
設定%(例えば20%)のエネルギウィンド(以下、こ
れを「単一エネルギウィンド」という)が割り当てられ
る。
【0006】この単一エネルギウィンドが数種の核種に
対応して図1に示す如く、例えば4面W0 …W3 が設け
られていたとすると、補正ベクトルデータL0 …L3 も
4組予め用意される。この複数組の補正ベクトルデータ
L0 …L3 の中から1つを選択する訳だが、その選択
は、位置・エネルギ計算回路から供給された生のエネル
ギ信号zの大きさを弁別することが行われる。つまり、
エネルギ信号zの大きさが単一エネルギウィンドW0 …
W3 の何れに入るかを判断し、該当する単一エネルギウ
ィンドW0 (…W3 )に対応した補正ベクトルデータL
0 (…L3 )がγ線入射毎に選択される。この選択され
た補正ベクトルデータの組を使って、位置信号x,yに
対する直線性補正がリアルタイムに行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の直線性補正に使われる補正ベクトルデータの組
は、1つのスペクトル分布に対して1つであり、直線性
補正の程度が粗いという問題があった。
【0008】近年、核医学診断のアプローチの多様化に
よって、予定していない核種や同時に2種の核種を投与
して診断を行うことが頻繁に試みられている。
【0009】このような場合、図1に示すように、スペ
クトラム分布曲線の中心が単一エネルギウィンドの中心
に位置しなかったり(曲線DB2)、2つのスペクトラ
ム分布曲線が同時に出現することになる(曲線DB2,
3)。
【0010】例えば、曲線DB2は2つの単一エネルギ
ウィンドW0 ,W1 にまたがっているから、補正ベクト
ルデータL0 またはL1 が事象毎に選択され、その選択
がふらつく。また2つの核種を使って2つのスペクトラ
ム分布曲線DB2,DB3が存在する場合も、同様の問
題があった。
【0011】さらに、1つの単一エネルギウィンドW0
(…W3 )の中でも、その中心部分に属するエネルギ値
を持つγ線の位置信号に対しては比較的良好に直線性補
正がかかる。というのは、補正ベクトルデータはそのよ
うな中心位置に合せて設定されるからである。しかし、
同一の単一エネルギウィンドの中でも中心位置から外側
にずれるに従って補正精度は低下する。
【0012】以上の補正精度のばらつきや低下は、撮影
した画像の均一性や分解能の低下に直結する。すなわ
ち、分解能に周期性が残るとともに、分解能それ自体も
低下し、近年の画像の高精度化,高品質化の要請に応え
ることはできなかった。
【0013】この問題は、光電子増倍管に、より大きい
口径(例えば入射面の直径が3インチ)のものを使用し
たときに特に顕著になり、分解能と均一性の両立は困難
であった。
【0014】一方、前述した従来技術にあっては、位置
・エネルギ計算回路から出力された生のエネルギ信号z
(すなわち、補正されていないエネギ信号)に基づいて
補正ベクトルデータを選択するようにしていたため、補
正ベクトルデータの選択そのものにエラーが生じること
が多い。したがって、このことも分解能の均一性や分解
能自体を低下させていた。
【0015】本発明は、上記従来技術の有する問題を解
決するためになされたもので、その目的は、γ線のスペ
クトラム分布曲線が何れの位置に在っても、エネルギ値
に応じた、より高精度な直線性補正を位置信号に掛け、
位置分解能の周期性(均一性)を改善するとともに、位
置分解能それ自体をも向上させることである。
【0016】本発明の別の目的は、上述した目的に加
え、単一核種で設定したエネルギ補正データであって
も、これを全部のエネルギ信号に対するエネルギ補正デ
ータとして好適に代用でき、微細な直線性補正を実施で
きることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために次のように構成される。
【0018】請求項1記載の発明は、被検体に投与され
た核種から放射されたγ線を処理するシンチレーション
カメラにおいて、ポイントソースを用いた単一核種を設
定することにより予め作成した前記γ線のエネルギ補正
データを記憶しているエネルギ補正データ記憶手段と、
前記γ線を収集する収集手段と、この収集情報に基づい
て前記γ線の2次元の位置信号およびエネルギ信号を演
算する演算手段と、前記位置信号毎に前記エネルギ信号
のスペクトラム上のばらつきを前記エネルギ補正データ
を用いて補正するエネルギ信号補正手段とを備えた。
【0019】請求項2に記載の発明は、単一核種が 99m
Tcまたは57Coのポイントソースである。
【0020】請求項3に記載の発明は、被検体に投与さ
れた核種から放射されたγ線を処理するシンチレーショ
ンカメラにおいて、ポイントソースを用いた単一核種を
設定することにより予め作成した前記γ線のエネルギ補
正データを記憶しているエネルギ補正データ記憶手段
と、前記核種のエネルギを抽出するための単一エネルギ
ウィンドを分割して設定した複数のサブウィンドに各々
対応する直線性補正データを記憶している直線性補正デ
ータ記憶手段とを備えるとともに、前記γ線を収集する
収集手段と、この収集情報に基づいて前記γ線の2次元
の位置信号およびエネルギ信号を演算する演算手段と、
前記位置信号毎に前記エネルギ信号のスペクトラム上の
ばらつきを前記エネルギ補正データを用いて補正するエ
ネルギ信号補正手段と、この補正されたエネルギ信号の
大きさが前記複数の分割エネルギウィンドの何れに該当
するかを弁別するエネルギ信号弁別手段と、この弁別結
果に対応する前記直線性補正データを選択する選択手段
と、この選択された直線性補正データを用いて前記位置
信号の直線性補正を行なう直線性補正手段と、前記複数
の直線性補正データの内の、前記核種のエネルギ分布の
基準ピークが対応するサブウィンドの直線性補正データ
を用いて前記直線性補正手段により直線性補正された位
置信号を逆投影する逆投影手段と、この逆投影された位
置信号毎に前記演算手段で演算されたエネルギ信号のス
ペクトラム上のばらつきを前記エネルギ補正データを用
いて再補正するエネルギ信号再補正手段と、この再補正
されたエネルギ信号大きさが前記複数の分割エネルギウ
ィンドの何れに該当するかを再弁別するエネルギ信号再
弁別手段と、この再弁別結果に対応する前記直線性補正
データを再選択する再選択手段と、この再選択された直
線性補正データを用いて前記位置信号の直線性補正を再
度行なう直線性再補正手段とを備えた。
【0021】請求項4記載の発明は、前記単一核種が
99mTcまたは57Coのポイントソースである。
【0022】請求項5記載の発明は、前記作成手段が、
前記核種のエネルギ分布の基準ピークが対応するサブウ
ィンドの直線性補正データを実測するとともに、この実
測した直線性補正データに基づき他のサブウィンドの直
線性補正データをシミュレーションする手段である。
【0023】請求項6記載の発明は、前記直線性データ
記憶手段が、複数の単一エネルギウィンドの各々を分割
して設定した複数のサブウィンドに各々対応する直線性
補正データを記憶している手段である。
【0024】
【作用】請求項1,2記載のシンチレーションカメラに
あっては、単一核種( 99mTcまたは57Coのポイント
ソース)を設定してエネルギ補正データが予め作成さ
れ、メモリなどに記憶されている。このため、撮影のと
きには、かかるエネルギ補正データを使ってエネルギ信
号のばらつきがγ線入射位置毎に補正される。
【0025】請求項3〜6記載のシンチレーションカメ
ラにあっては、γ線入射に伴って演算される位置信号お
よびエネルギ信号の内、エネルギ信号の大きさが弁別さ
れて、単一エネルギウィンドの内の複数のサブウィンド
の何れに該当するかが決められる。該当するサブウィン
ドが決まると、対応する直線性補正データが選択され、
位置の直線性が補正される。この補正された位置信号
は、さらに、核種のエネルギ分布の基準ピークが対応す
るサブウィンドの直線性補正データを使って基準ピーク
に換算した原画位置の位置信号に逆投影(逆変換)され
る。つまり、基準ピークに対応する直線性補正データを
使って逆投影するので、基準ピークのサブウィンドに入
る位置信号は変わらないが、基準ピーク以外のサブウィ
ンドに入る位置信号は、基準ピークに換算した位置信号
に変換される。この逆投影された位置信号毎に、補正前
の前記エネルギ信号が再度、エネルギ補正される。さら
に、この再補正したエネルギ信号が弁別され、新たな直
線性補正データが選択されて、位置信号に直線性補正が
掛けられる。このように、基準ピークに対応するサブウ
ィンド以外のエネルギの位置信号については、演算され
た生の位置信号を元に補正したエネルギ信号に基づくも
ののほか、逆投影して基準ピークに換算した位置信号を
元に補正したエネルギ信号に基づくものと、2回、直線
性補正データを選択できるので、その選択精度が上が
り、直線性補正の精度も向上する。
【0026】
【実施例】
(第1実施例)本発明の第1実施例を図2〜図3A,3
Bに基づいて説明する。
【0027】図2には、シングルフォトンECT(Sing
le photon ECT,SPECT )などの核医学診断装置に搭載さ
れるシンチレーションカメラ(ガンマカメラとも呼ばれ
る)の構成の一例を示す。同図に示すシンチレーション
カメラは、被検体Pの近傍に置かれる撮影部10と、こ
の撮影部10の出力端に接続された位置・エネルギ計算
回路11と、この計算回路11の出力端に接続された補
正回路12と、CPU13及びメモリ14を有するデー
タ処理部15とを備える。
【0028】撮影部10は、入射するγ(ガンマ)線の
エネルギを吸収してその入射点で蛍光を発する板状のシ
ンチレータ20を備える。このシンチレータ20の入射
面側には、鉛板に多数の平行孔を設けたコリメータ21
が設けられている。シンチレータ20の背面側には、ラ
イトガイド22を介して複数本の光電子増倍管(photom
ultiplier tube:以下「PMT」と呼ぶ)23…23が
六角稠密状に配設されている。このPMT23…23と
しては、例えば、直径3インチのもの50本が使用され
る。これにより、被検体Pから放射されたγ線が撮影部
10に入射すると、シンチレータ20の入射点が発光す
る。この光はライトガイドを経て複数のPMT23…2
3に入射され、光電変換される。したがって、PMT2
3…23からはγ線の入射毎に入射光の強度に比例した
パルス信号が出力される。
【0029】位置・エネルギ計算回路11は、PMT2
3…23からの出力パルス信号を受ける。この計算回路
11は、前置増幅器,重み付け抵抗,加算器などを有し
(図示せず)、上記複数のパルス信号に基づいて、γ線
の入射毎に、入射γ線の位置およびエネルギを演算し、
それらの演算値に対応したデジタル量のエネルギ信号z
および位置信号x,yを出力する。
【0030】補正回路12は、図示の如く、入力するエ
ネルギ信号zに係る要素として、エネルギ信号補正回路
30,エネルギ信号弁別回路31およびエネルギ信号編
集回路32を有する。
【0031】エネルギ信号補正回路30は、γ線の入射
位置に応じてエネルギスペクトラムの位置のばらつきを
補正するものである。具体的には、補正回路30は位置
信号(x、y)毎にそのエネルギスクトラムのピーク位
置を探し、そのばらつきに応じた補正係数をエネルギ信
号に乗じて、補正されたエネルギ信号z* を作る。これ
により、エネルギ信号のスペクトラム上のピークは、γ
線入射毎に補正されて、入射位置に依存せず常に所定エ
ネルギ位置に設定される。
【0032】エネルギ信号弁別回路31は、補正された
エネルギ信号z* を入力して、そのエネルギ値の大小を
弁別し、弁別結果に対応したスイッチ切換信号S1,S
2を後述する第1および第2の選択スイッチに出力す
る。このエネルギ信号の弁別は本発明の特徴の1つを成
すものなので、次に詳述する。
【0033】入射光のエネルギ補正および画像の直線性
補正は、シンチレーションカメラにおける2つの重要な
補正項目を成し、前者は上記エネルギ信号補正回路30
によって達成される。
【0034】これに対し、直線性補正はシンチレータや
PMTにおける中心部と周辺部の感度差などに起因した
画像上の直線性に関する歪みを是正するものである。こ
の歪みの程度は入射するγ線がエネルギスペクトラム上
でどの位置に分布するかに大きく左右される。入射する
γ線のスペクトラム上のエネルギ分布は被検体に投与さ
れる核種によって変わってくる。そこで、まず従来と同
様に、図3Aに示す如く、エネルギスペクトラムを例え
ば4つの領域に分け、この4つの領域別にエネルギウィ
ンドW0 …W3 を設定する。各エネルギウィンドW0
(…W3 )は、従来と同様に、単一核種(例えば 99m
c)に依るスペクトラム分布の設定幅が収まるエネルギ
幅のウィンドである。ここでは、このエネルギウィンド
W0 …W3を特に、「単一エネルギーウィンド」と呼ぶ
ことにする。この単一エネルギウィンドW0 …W3 は、
各々、通常20%(ピーク位置を中心として、ピーク位
置のエネルギの±10%のエネルギ範囲)程度に設定さ
れる。
【0035】さらに、本実施例では、各単一エネルギウ
ィンドW0 (…W3 )を、連続的する複数のサブウィン
ドW01,W02,W03(…W31,W32,W33)に分割して
設定する。これにより、4つの単一エネルギウィンドW
0 …W3 が、例えば合計11個のサブウィンドW01…W
33に連続的に分割される。この結果、従来、1つのエネ
ルギスペクトラム分布には1つの単一エネルギウィンド
しか掛からなかったものが、本発明では複数個のサブウ
ィンドが掛かるようになる。図3(A)の例で言えば、
ある1つのエネルギスペクラム分布D1の中心部にサブ
ウィンドW02が、その両端部に別々のサブウィンドW0
1,W03が各々割り当てられる。このより細かなサブウ
ィンドW01…W33に対応して、後述するように、個別の
直線性補正が実施されることになる。サブウィンドW01
…W33の分割幅は、単一エネルギウィンドW0 …W3 の
エネルギ幅やそのスペクトラム上の位置並びに使用する
核種などに応じて適宜に設定される。
【0036】したがって、エネルギ信号弁別回路31
は、γ線入射毎に、補正されたエネルギ信号z* のエネ
ルギ値を算出し、単一エネルギウィンドW0 …W3 を選
択するスイッチ切換信号S1およびこの単一エネルギウ
ィンドに従属するサブウィンドW01,W02,W03(…W
31,W32,W33)を選択するスイッチ切換信号S2を各
々出力する。
【0037】さらに、エネルギ信号編集回路32は、補
正されたエネルギ信号z* を入力する。この編集回路3
2は、技師が予め設定した単一エネルギスペクトラムの
範囲と補正エネルギ信号z* のエネルギ値とを比較し、
補正されたエネルギ信号z*および後述する如く直線性
が補正された位置信号x* ,y* をイメージメモリに取
り込むか否かを判定し、この判定結果に対応したゲート
制御信号S3をゲート回路33に出力する。即ち、補正
されたエネルギ信号z* のエネルギ値が単一エネルギウ
ィンドに収まるときに、ゲートオンのゲート制御信号S
3になる。
【0038】補正回路12はさらに、前記位置信号x,
yを入力する1つの第1の選択スイッチ34を有する。
この第1の選択スイッチ34は1入力4出力形であり、
第1のスイッチ選択信号S1を受けて第1〜第4の出力
端の間で電子的に切換可能である。この第1の選択スイ
ッチ34の4つの出力端は、4つの第2の選択スイッチ
351 〜354 に各々接続される。第2の選択スイッチ
351 〜354 の数と単一エネルギウィンドW0 …W3
の数は1:1に対応している。第2の選択スイッチ35
1 〜354 の各々は、1入力2出力形または1入力3出
力形であり、それらの出力数は単一エネルギウィンド内
の複数のサブウィンドW01,W02,W03(…W31,W3
2,W33)の数に各々、1:1で対応している。4つの
第2の選択スイッチ351 〜354 の各々は、第2のス
イッチ選択信号S2を受けて複数の出力端の間で電子的
に切換可能になっている。
【0039】4つの第2の選択スイッチ351 〜354
の合計11個の出力端には、図2に示す如く、前述した
画像の直線性確保のための合計11個の直線性補正回路
361 〜3611が個別に接続されている。この直線性補
正回路361 〜3611の各々は、γ線入射毎にリアルタ
イムに、第1,第2の選択スイッチ34,351 (…3
54 )を介して送られてくる位置信号x,yを補正デー
タL1 (…L11)を用いてその直線性を補正する。
【0040】この補正データL1 〜L11は、前述した複
数のサブウィンドW01…W33に1:1に対応して予め作
成され、個々の直線性補正回路361 〜3611の内蔵メ
モリ371 〜3711に格納されている。各補正データL
1 (…L11)は、単一エネルギウィンド毎の基準となる
核種のスペクトラムピークが各サブウィンドの中心にく
るように調整した(図3(B)参照)、2次元平面上の
ベクトル量の集合から成るデータ群である。
【0041】直線性補正回路361 …3611の出力側は
OR接続状態でゲート回路33に接続されている。この
ゲート回路33には前述の如く、補正されたエネルギ信
号z* もγ線入射毎に送られてくる。そこで、ゲート回
路33はゲート制御信号S3がゲートオンを示すときの
みゲートを開いて、補正されたエネルギ信号z* および
直線性補正された位置信号x* ,y* を通過させる。
【0042】以上のように構成される補正回路12の出
力側は、イメージメモリ41,D/A変換器42を介し
て表示ユニット43に接続されている。これにより、補
正回路12のゲート回路33が開(オン)となるγ線入
射毎に、補正されたエネルギ信号z* および直線性補正
された位置信号x* ,y* がデジタル量でイメージメモ
リ42に記憶される。表示ユニット43は、イメージメ
モリ42の記憶データに基づいて被検体からのγ線入射
に係る画像を表示する。
【0043】なお、被検体を撮影する前に、鉛バーファ
ントムを撮影部10の検出面に装着した状態で、データ
処理部15は、基準核種に対するPMT23…23の出
力パルスに基づいて前記直線性補正データL1 …L11を
サブウィンドW01…W33毎に作成し、直線性補正回路3
61 …3611の内蔵メモリ371 …3711に予め格納す
る。
【0044】本実施例によれば、被検体の撮影時には、
γ線入射毎にリアルタイムに、位置・エネルギ計算回路
11からエネルギ信号zおよび位置信号x,yが補正回
路12に送られる。補正回路12では、最初、エネルギ
信号zのエネルギスペクトラム上のばらつきがエネルギ
信号補正回路30で補正される。この後に、補正された
エネルギ信号z* のエネルギ値が、直線性補正のための
単一エネルギウィンドおよびこれを分割するサブウィン
ドの何れに属しているかの選択がエネルギ信号弁別回路
31で行なわれる。この選択結果は、第1,第2のスイ
ッチ切換信号S1,S2に反映され、これに応じて第
1,第2の選択スイッチ34,351 (…354 )が切
り換えられる。
【0045】このため、位置エネルギ信号x,yは、エ
ネルギスペクトラム上のどの位置にエネルギ値が在るか
に応じて適宜な直線性補正回路361 (…3611)に選
択的に送られる。例えば、図3Aの如く、あるγ線入射
に伴う補正されたエネルギ信号z* が単一エネルギウィ
ンドW0 の中心部のサブウィンドW02に属していると判
定された場合、そのγ線入射の位置信号x,yは2番目
の直線性補正回路362 に送られる。また、別のγ線入
射に伴う補正されたエネルギ信号z* が単一エネルギウ
ィンドW0 の端のサブウィンドW01に属していると判定
された場合、その位置信号x,yは1番目の直線性補正
回路361 に送られる。同様に、別のγ線入射に伴う補
正されたエネルギ信号z* が別の単一エネルギウィンド
W1 の端のサブウィンドW11に属している場合、その位
置信号x,yは今度は4番目の直線性補正回路364 に
送られる。
【0046】直線性補正回路361 (…3611)では、
入力する位置信号x,yに対して記憶している最適な補
正データL1 (…L11)が読み出され、直線性補正が行
なわれる。この直線性補正された位置信号x* ,y
* は、設定された単一エネルギウィンドに入る単独のγ
線入射である限り、補正されたエネルギ信号z* と共に
イメージメモリ41に一時記憶された後、表示される。
【0047】以上の処理は、γ線がシンチレーションカ
メラに入射するという事象が発生する毎にリアルタイム
に行なわれる。これにより、同一の単一エネルギウィン
ド内であっても、その中心部および両端部の何れに該当
するγ線かに応じて、従来よりも格段に精度の高い直線
性補正が行なわれる。また、近年の複数種の核種の投与
または複数ピークを持つ核種の投与によってエネルギス
ペクトラム上のピークが複数になり、あるスペクトラム
分布が2つの単一エネルギウィンドにまたがる場合で
も、従来よりも格段に細かいウィンドによって直線性補
正される。しかも、補正されたエネルギ信号zを用いて
ウィンドの選択のための弁別を行なっているので、従来
のように計算された生のエネルギ信号zを使う場合に比
べて、格段に選択精度が向上する。これによっても、直
線性補正の精度、すなわち均一性(分解能の周期性),
分解能が共に向上する。
【0048】したがって、PMT23…23に比較的大
口径のものを使った場合でも単一エネルギウィンド分布
における分解能の位置周期性を低減させることができ、
位置・エネルギ計算回路11のエネルギダイナミックレ
ンジ全体に均一な画像を得る。また、この効果により位
置分解能の絶対値を向上させることができる。さらに、
エネルギスペクトラムの僅かな変動、あるいはエネルギ
ウィンド幅の僅かな変動を原因とする画像の均一性の変
化が抑制され、画像が安定する。
【0049】ところで、位置分解能を上げるためには、
ライトガイド22の厚さを極力薄くすることも考えられ
るが、そのようにすると、PMT23…23の応答関数
が低下する。この低下を補償するため、PMT23…2
3の出力パルスを増幅するプリアンプの非線形補正の補
正特性を著しく厳しいものにしなければならない。この
ように過度に厳しい補正特性を持たせたとしても、応答
関数がエネルギ値により微妙に異なることに因って、位
置分解能に周期性が残る。したがって、本実施例によれ
ば、そのように敏感過ぎる特性調整を避けて、補正回路
12内の構成変更によって対処可能になる。
【0050】また、サブウィンドW01…W33は位置・エ
ネルギ計算回路11からの出力をエネルギ補正した後の
信号に対してかける補正回路固有のウィンドであり、技
師その他オペレータ等は操作上これらのエネルギウィン
ドを意識する必要がない。
【0051】なお、上記実施例では分割されたエネルギ
ウィンドW01…W33毎の中心に、基準となる核種のスペ
クトラムピークがくるように調整した直線性補正データ
L1…L11を作成しているが、スペクトラムピークによ
る調整をすることなく、分割されたエネルギウィンド毎
の直線性補正データを単に作成し、それらの直線性補正
データをメモリに記憶させておき、位置信号x,yを直
線補正するようにしてもよい。
【0052】(第2実施例)さらに、図4に基づいて本
発明の第2実施例を説明する。ここで、第1実施例と同
一または同等の構成要素に対しては同一符号を用い、そ
の説明を省略または簡略化する。なお、単一エネルギウ
ィンド及びそのサブウィンドの設定は、第1実施例と同
一とする(図3(A),(B)参照)。
【0053】本実施例のシンチレーションカメラも第1
実施例と同様に、補正されたエネルギ信号に基づいて位
置信号の直線性を補正するものであり、その直線性補正
の微調整を可能とし、より高精度な直線性補正を行うも
のである。
【0054】撮影前には、図4に示すデータ処理部15
により、エネルギ補正データD及び直線性補正データL
1 〜L11が作成され、後述するエネルギ信号補正回路及
び直線性補正回路に格納される。エネルギ補正データD
は、 99mTc(テクネチウム)のポイントソース又は57
Co(コバルト)のポイントソースを用いた単一核種を
設定し、例えばサブウィンドW02に対応するエネルギの
基準ピーク(実測値)から各チャンネル毎に求められ、
格納される。
【0055】同様に、直線性補正データL1 〜L11も、
99mTc(テクネチウム)のポイントソース又は57Co
(コバルト)のポイントソースを用いた単一核種を設定
して求められる。具体的には、例えばサブウィンドW02
に対応するエネルギのポイントソースで直線性補正デー
タL2 を測定され(実測値)、残りのサブウィンドW0
1,W03並びに単一ウィンドW1 ,W2 ,W3 のサブウ
ィンドW11〜W33に対応する直線性補正データL1,L3,
L4 〜L11は、測定した直線性補正データL2 からシミ
ュレーションで求められる。このシミュレーションは、
サブウィンドW02に対応する信号(x,y,z)とのエ
ネルギの差異分だけ、位置・エネルギ計算回路にてPM
Tの出力をバイアスさせることで実行され、残りの直線
性補正データL1,L3,L4 〜L11が演算される(計算
値)。
【0056】エネルギ及び直線性の補正データはデータ
処理部15によって以上の如く、事前に設定されるが、
この内、エネルギ補正データDは位置エネルギ計算回路
の出力に対し線形な値となり、直線性補正データL1 〜
L11は位置・エネルギ計算回路の出力に対し非線形な値
となる。したがって、エネルギがサブウィンドW02に対
応したときの直線性補正位置とそれ以外のエネルギのと
きの補正位置とは必ずしも一致しない。(いまの例で
は、サブウィンドW02に基準ピークが存在するとした
が、ほかのサブウィンドに存在していても同じであ
る。)そこで、このような不具合を更に改善しようとす
るのが第2実施例の目的である。
【0057】図4に示すシンチレーションカメラの補正
回路12には、第1実施例と同様に、位置信号x,yを
入力する第1,第2の選択スイッチ34,351 〜35
4 と、第2の選択スイッチ351 〜354 の各出力側に
設けられた直線性補正回路361 〜3611とを備えてい
る。また、この補正回路12はエネルギ信号zおよび位
置信号x,yを入力するエネルギ信号補正回路50を備
えている。この補正回路50に対し、位置信号x,yは
2入力1出力形の切換スイッチ51を介して供給され
る。すなわち、この切換スイッチ51の一方の入力端に
は位置・エネルギ計算回路11から生の位置信号x,y
が供給され、他方の入力端には後述する如く逆投影され
た位置信号x′,y′が供給される。切換えスイッチ5
1は図示しないシステムコントローラからの切換信号C
Oを受けて、その2つの接点間を交互に切り換えるよう
になっている。この切換信号COによる切換サイクル
は、位置エネルギ計算回路11の計算サイクルの2倍早
く設定されている。
【0058】上記逆投影された位置信号x′,y′は、
直線性補正回路361 〜3611の各出力端と切換スイッ
チ51の他方の入力端との間に挿入された逆投影回路5
2によって得られる。この逆投影回路52は本実施例で
は図3Aに示す如く、最初の単一エネルギウィンドW0
の基準ピーク位置のサブウィンドW02の直線性補正デー
タL2 (実測値)を使って、基準ピーク以外の10個の
サブウィンドのγ線の直線性補正後の位置信号x* ,y
* を基準ピークのγ線の位置信号x′,y′に逆投影す
る。つまり、入射したγ線のエネルギ位置が基準ピーク
のサブウィンドW02に入っていない場合、基準ピークに
換算した原画位置x′,y′が求められる。
【0059】切換スイッチ51は、図示しないシステム
コントローラからの切換信号COによって切り換わる。
このため、その切換に呼応して原位置信号x,yまたは
逆投影された位置信号x′,y′がエネルギ信号補正回
路50に送られる。エネルギ信号補正回路50は、予め
格納されたエネルギ補正データDを有し、位置信号x,
yまたはx′,y′を基にしてエネルギ補正データDを
使ってエネルギ信号zを補正する。
【0060】エネルギ信号補正回路50の出力端は、エ
ネルギ信号弁別回路31、エネルギ信号編集回路32及
びゲート回路33に至る。
【0061】さらに、このように構成された補正回路1
2は、位置・エネルギ信号計算回路11が計算する2倍
のサイクルで補正信号x* ,y* ,z* を演算するよう
になっている。ただし、エネルギ信号編集回路32は、
システムコントローラからの切換信号COを受けて、切
換スイッチ51が逆投影回路52側に切り替わっている
偶数サイクルの期間のみ作動し、ゲート回路33の開閉
を制御する。
【0062】いま、位置・エネルギ計算回路11では、
ある計算サイクルで、γ線の入射に対応して位置信号
x,yおよびエネルギ信号zが計算されるとする。
【0063】この計算サイクルに対応する奇数番目の演
算サイクルでは、切換スイッチ51の入力端が計算回路
11が切り換えられる。これにより、エネルギ信号補正
回路30は原位置信号x,yを用いてエネルギ信号zを
補正し、その補正エネルギ信号z* をエネルギ信号弁別
回路31に出力する。この結果、第1実施例と同様に直
線性補正データL1 (…L11)が選択され、直線性補正
回路361 (…3611)により位置信号x,yの直線性
が補正される。この直線性補正された位置信号x* ,y
* は逆投影回路52により直線性補正データL2 を使っ
て逆投影され、基準ピークに換算した原画位置x′,
y′に変換される。
【0064】この時点で、かかる計算サイクルの前半が
終了し、後半に入る。これと同時に、切換スイッチ51
の入力端が逆投影回路52側に切り換えられる。
【0065】したがって、エネルギ信号補正回路30
は、今度は、逆投影された位置信号x′,y′に基づい
て同一サイクル内のエネルギ信号zを再補正する。この
再補正されたエネルギ信号z* は再度、エネルギ信号弁
別回路31に送られて弁別されるので、この弁別回路3
1からの選択信号S1,S2によって、再度、最も適し
た直線性補正データL1 (…L11)が選択され、位置信
号x,yの直線性が補正される。
【0066】このように2回目に直線性が補正されたと
きには、γ線が単一入射の場合、エネルギ編集回路32
によりゲート回路33が開けられるので、最終的な補正
データx* ,y* ,z* がイメージメモリ41に格納さ
れる。
【0067】続いて、次の計算サイクルに入ると、切換
スイッチ51は位置・エネルギ計算回路11側に切り換
えられ、上述と同様の2回の直線性補正動作が行われ
る。
【0068】このように、補正回路12での演算サイク
ルを位置・エネルキ計算回路11のそれの2倍に設定す
る。そして、その前半で第1実施例と同様に位置信号
x,yを補正するとともに、基準ピークのサブウィンド
W02以外の補正位置信号x* ,y* は、基準ピークのサ
ブウィンドW02の直線性補正データL2 により逆投影し
て基準ピークに換算した位置信号x′,y′に直す。そ
して、サイクル後半でかかる位置信号x′,y′に基づ
いて再度同様の直線性補正を行う。この結果、直線補正
が2回行われて直線性補正データの選択精度が向上し、
エネルギが基準ピークのサブウィンドW02に対応したと
きの直線性補正位置とそれの以外のエネルギのときの補
正位置とが良好に一致し、しかもリアルタイム(γ線の
入射毎)に補正された信号を得ることができる。このよ
り厳密なウィンド解析に基づいて高品質の画像が表示ユ
ニット43に表示される。
【0069】なお、上記各実施例では、単一エネルギウ
ィンドW0 …W3 は例えば20%ウィンドであると例示
したが、このウィンド幅はピーク値からの隔りを変更す
ることで、例えば15%にも25%にも設定できる。
【0070】また、上記各実施例では単一エネルギウィ
ンドW0 …W3 (例えば20%ウィンド)を3つあるい
は2つのエネルギウィンドに分割した場合について説明
したが、これをn(>3)分割してもよい。また、直線
性補正データ用メモリは実施例では個別のメモリとして
示されているが、上述したように分割ウィンド数をnと
する場合はウィンド数と等しいメモリ数(n)で構成す
ることとなる。また、この場合、直線性補正データ用メ
モリは物理的に複数のメモリでも1個のメモリでもよ
く、1個のメモリの場合はその領域をn個に分割して用
いる。
【0071】また上記第2実施例においては、単一核種
を用いて複数の単一エネルギウィンドW0 …W3 に従属
する複数のサブウィンドW01〜W33の直線性補正データ
L1…L11を作成するとしたが、サブウィンドW01〜W3
3の夫々に実際に対応するエネルギの、異なるポイント
ソースを夫々用いて、それらの直線性補正データL1…
L11を作成するようにしてもよい。
【0072】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の変形実施が可能であることはいうまでもない。
【0073】
【発明の効果】以上のように本発明のシンチレーション
カメラの一態様によれば、撮影前に設定したエネルギ補
正データによって適確にエネルギ信号を補正できる。ま
た別の態様によれば、補正されたエネルギ信号に基づい
て直線性補正した位置信号を、基準ピークのサブウィン
ドに対応した直線性補正データで逆投影することで基準
ピークに換算した補正位置を求め、この補正位置を元に
再びエネルギ信号を補正して直線性補正データを再選択
し、直線性を再補正するようにしたことから、エネルギ
補正データが、単一核種を用いて基準ピークのサブウィ
ンドのみに対応して設定したものであっても、このエネ
ルギ補正データを全部のエネルギ信号に対して代用で
き、γ線のエネルギが基準ピークのサブウィンドに対応
したときとそうでないときとの直線性補正位置が良好に
一致し、直線性補正の精度(均一性,分解能)を両立、
向上させることができ、画像の品質を著しく高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来技術に係るγ線のスペクトラム分
布曲線と単一エネルギウィンドとの関係を示すグラフ。
【図2】本発明の第1実施例に係るシンチレーションカ
メラのブロック図。
【図3】同図(A)は実施例に係るγ線のスペクトラム
分布曲線とウィンドとの関係を示すグラム、同図(B)
は直線性補正ベクトルデータの形成を説明する図。
【図4】本発明の第2実施例に係るシンチレーションカ
メラのブロック図。
【符号の説明】
10 撮影部 11 位置・エネルギ計算回路 12 補正回路 13 データ処理部 31 エネルギ信号弁別回路 32 エネルギ信号編集回路 33 ゲート回路 34、351 …354 第1、第2の選択スイッチ 361 …3611 直線性補正回路 50 エネルギ信号補正回路 51 切換スイッチ 52 逆投影回路 D エネルギ補正回路 L1 …L11 直線性補正データ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に投与された核種から放射された
    γ線を処理するシンチレーションカメラにおいて、ポイ
    ントソースを用いた単一核種を設定することにより予め
    作成した前記γ線のエネルギ補正データを記憶している
    エネルギ補正データ記憶手段と、前記γ線を収集する収
    集手段と、この収集情報に基づいて前記γ線の2次元の
    位置信号およびエネルギ信号を演算する演算手段と、前
    記位置信号毎に前記エネルギ信号のスペクトラム上のば
    らつきを前記エネルギ補正データを用いて補正するエネ
    ルギ信号補正手段とを備えたことを特徴とするシンチレ
    ーションカメラ。
  2. 【請求項2】 前記単一核種は 99mTcまたは57Coの
    ポイントソースである請求項1記載のシンチレーション
    カメラ。
  3. 【請求項3】 被検体に投与された核種から放射された
    γ線を処理するシンチレーションカメラにおいて、ポイ
    ントソースを用いた単一核種を設定することにより予め
    作成した前記γ線のエネルギ補正データを記憶している
    エネルギ補正データ記憶手段と、前記核種のエネルギを
    抽出するための単一エネルギウィンドを分割して設定し
    た複数のサブウィンドに各々対応する直線性補正データ
    を記憶している直線性補正データ記憶手段とを備えると
    ともに、前記γ線を収集する収集手段と、この収集情報
    に基づいて前記γ線の2次元の位置信号およびエネルギ
    信号を演算する演算手段と、前記位置信号毎に前記エネ
    ルギ信号のスペクトラム上のばらつきを前記エネルギ補
    正データを用いて補正するエネルギ信号補正手段と、こ
    の補正されたエネルギ信号の大きさが前記複数の分割エ
    ネルギウィンドの何れに該当するかを弁別するエネルギ
    信号弁別手段と、この弁別結果に対応する前記直線性補
    正データを選択する選択手段と、この選択された直線性
    補正データを用いて前記位置信号の直線性補正を行なう
    直線性補正手段と、前記複数の直線性補正データの内
    の、前記核種のエネルギ分布の基準ピークが対応するサ
    ブウィンドの直線性補正データを用いて前記直線性補正
    手段により直線性補正された位置信号を逆投影する逆投
    影手段と、この逆投影された位置信号毎に前記演算手段
    で演算されたエネルギ信号のスペクトラム上のばらつき
    を前記エネルギ補正データを用いて再補正するエネルギ
    信号再補正手段と、この再補正されたエネルギ信号の大
    きさが前記複数の分割エネルギウィンドの何れに該当す
    るかを再弁別するエネルギ信号再弁別手段と、この再弁
    別結果に対応する前記直線性補正データを再選択する再
    選択手段と、この再選択された直線性補正データを用い
    て前記位置信号の直線性補正を再度行なう直線性再補正
    手段とを備えたことを特徴とするシンチレーションカメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 前記単一核種は 99mTcまたは57Coの
    ポイントソースである請求項3記載のシンチレーション
    カメラ。
  5. 【請求項5】 前記作成手段は、前記核種のエネルギ分
    布の基準ピークが対応するサブウィンドの直線性補正デ
    ータを実測するとともに、この実測した直線性補正デー
    タに基づき他のサブウィンドの直線性補正データをシミ
    ュレーションする手段である請求項4記載のシンチレー
    ションカメラ。
  6. 【請求項6】 前記直線性データ記憶手段は、複数の単
    一エネルギウィンドの各々を分割して設定した複数のサ
    ブウィンドに各々対応する直線性補正データを記憶して
    いる手段である請求請5記載のシンチレーションカメ
    ラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007105536A1 (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Shimadzu Corporation 核医学診断装置およびそれに用いられる診断システム

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