本発明は、1画面モードおよび2画面モードにおける映像の表示を制御する表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムに関する。
近年、スクリーン上で分割された複数の領域に別々の映像を同時に表示する2画面表示と呼ばれる機能がテレビジョン受像機に搭載されている。この2画面表示の機能は、一人のユーザが同時に放送されている複数の番組の重要なシーンを見逃すことなく視聴したい場合、または複数のユーザが別々の番組を同時に視聴する場合などに用いられる。このような2画面表示の機能は、テレビジョン受像機の大画面化およびデジタル放送の多チャンネル化に伴ってますます有用になる。
特許文献1には、リモコンに設けられた“P in P/P and P”キーを押すごとに、1画面表示および複数の2画面表示を順に切り換えることができるテレビジョン受像機が開示されている。このテレビジョン受像機では、“P in P/P and P”キーを押すごとに1画面表示、ピクチャ・イン・ピクチャ(P in P)表示およびピクチャ・アウト・ピクチャ(P out P)表示がループ状に遷移する。1画面表示では、1つの番組の映像がスクリーンの全面(全画面)に表示される。ピクチャ・イン・ピクチャ(P in P)表示では、全画面上に小画面で別の番組が表示される。ピクチャ・アウト・ピクチャ(P out P)表示では、スクリーン上の左右に等分割された2つの領域(右画面および左画面)にそれぞれ別々の番組が表示される。なお、特許文献1では、ピクチャ・アウト・ピクチャを“P and P”と呼んでいる。
特許文献1のテレビジョン受像機では、2画面表示において、互いに異なるサイズの右画面および左画面を並べて表示することはできない。
一方、非特許文献1および2には、互いに異なるサイズの右画面および左画面を表示する2画面表示方法が記載されている。
非特許文献1には、リモコンに設けられた2画面ボタン、右ボタンおよび左ボタンを用いて1画面モードおよび2画面モードを切り換える方法が記載されている。
図17は従来の2画面表示方法における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。図17の2画面表示方法は非特許文献1に記載されている。
図17には、1画面モードM0の状態および6種類の2画面モードM101〜M103,M111〜M113の状態が模式的に表される。
1画面モードM0では、全画面Sが表示され、2画面モードM101〜M103,M111〜M113では、右画面Rおよび左画面Lが同時に表示される。図17には、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの映像の図示が省略され、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの矩形領域の枠のみが示される。また、図17においては、操作画面の枠が太線で表される。
ここで、操作画面とは、各種操作が可能な画面をいう。例えば、右画面Rが操作画面である場合には、ユーザはリモコンを用いて右画面R上で各種機能の設定、各種データの入力、各種指令の入力等の各種操作を行うことができる。また、左画面Lが操作画面である場合には、ユーザはリモコンを用いて左画面L上で上記の操作を行うことができる。
また、図17の各画面内に描かれた音符のマークは、その画面に表示される映像に付随する音声がスピーカから出力されていることを表している。
さらに、図17では、リモコンの操作により引き起こされる状態間の遷移を矢印で表している。太い黒矢印は、リモコンの右ボタンが押下されたときの遷移を表し、太い白矢印はリモコンの左ボタンが押下されたときの遷移を表す。また、細い矢印はリモコンの2画面ボタンが押下されたときの遷移を表している。
図17に示すように、2画面モードでリモコンの右ボタンまたは左ボタンが押下されると、右画面または左画面のサイズの比率が変更され、右画面および左画面に対応する音声のうちスピーカから出力される音声が切り換えられる。この場合、操作画面に対応する音声がスピーカから出力される。
また、右ボタンが押下されると、操作画面が右画面Rに移動する。既に操作画面が右画面Rに設定されている状態で右ボタンが押下されると、操作画面は移動せずに右画面Rが拡大され、左画面Lが縮小される。左ボタンが押下されると、操作画面が左画面Lに移動する。既に操作画面が左画面Lに設定されている状態で左画面Lが押下されると、操作画面は移動せずに左画面Lが拡大され、右画面Rが縮小される。
また、2画面ボタンが押下されるごとに1画面モードと2画面モードとがトグルで切り換えられる。
非特許文献2には、リモコンに設けられた2画面ボタン、左右入換ボタン、右画面操作ボタンおよび画面モードボタンを用いて1画面モードおよび2画面モードを切り換える方法が記載されている。
2画面ボタンが押下されるごとに1画面モードと2画面モードとがトグルで切り換えられる。
また、2画面モードでは、画面モードボタンが押下されるごとに、ピクチャ・イン・ピクチャ表示およびピクチャ・アウト・ピクチャ表示が順に切り換えられる。ピクチャ・アウト・ピクチャ表示では、右画面と左画面とが同じサイズを有する状態と左画面が右画面より大きい状態との間での切り換えも行われる。
さらに、2画面モードで左右入換ボタンが押下されると、右画面および左画面のレイアウトは変化せずに右画面で表示される番組と左画面で表示される番組とが入れ換えられる。左画面に対応する音声がスピーカから出力されるので、左右入換ボタンを押下することにより音声を出力する番組を入れ換えることができる。
右画面操作ボタンが押下されるごとに、右画面操作モードのオンおよびオフがトグルで切り換えられる。右画面操作モードがオンしている場合には、音量の調整および選局の変更の操作は右画面上で行われる。一方、右画面操作モードがオフしている場合には、音量の調整および選局の変更は左画面上で行われる。
特開平8−111828号公報
Sony:デジタルテレビ取扱説明書(設置・接続編)KDL−L26HVX/KDL−L32HVX/KDL−L40HVX
Panasonic:地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンプラズマテレビ取扱説明書(テレビ編) TH−50PX500/TH−42PX500/TH−37PX500
しかしながら、非特許文献1の2画面表示方法では、ユーザは、1画面モードと2画面モードとを切り換える場合、2画面モードにおける左画面および右画面のサイズを変更する場合、および操作画面を切り換える場合に、リモコンに設けられた2画面ボタン、右ボタンおよび左ボタンを操作する必要がある。
そのため、1画面モードと2画面モードとの切り換え、2画面モードにおける左画面および右画面のサイズの変更ならびに操作画面の切り換えと、2画面ボタン、右ボタンおよび左ボタンの操作との関係を記憶しなければならない。そのため、ユーザは、操作方法を習熟するまでに時間がかかる。
また、2画面モードにおいては、右ボタンおよび左ボタンを別の操作に使用することができない。
左右の移動を必要とするGUI(Graphical User Interface)は、右ボタンおよび左ボタンを用いて操作される。例えば、階層メニューでの各種設定は、右ボタンおよび左ボタンを用いて行われる。しかしながら、2画面モードにおいては、右画面および左画面のサイズの変更ならびに操作画面の切り換えに右ボタンおよび左ボタンを用いるため、右ボタンおよび左ボタンを用いた別の操作を行うことができない。
また、データ放送の番組を視聴する際には、右ボタンおよび左ボタンを用いて画面の遷移が行われる。デジタルテレビ放送を視聴中に、ある時間になると、データ放送の画面が自動的に起動することがある。このような場合、ユーザはデータ放送の画面を操作するために、その都度2画面ボタンを押すことにより2画面モードを1画面モードに変更する必要があり、非常に煩雑である。
このように、2画面モードにおいては、右ボタンおよび左ボタンを用いる種々の操作が制限される。
一方、非特許文献2の2画面表示方法では、ユーザは1画面モードと2画面モードとを切り換える場合、2画面モードにおける右画面および左画面のサイズを変更する場合、および右操作モードのオンおよびオフを切り換える場合に、リモコンに設けられた2画面ボタン、左右入換ボタン、右画面操作ボタンおよび画面モードボタンを操作する必要がある。
このように、リモコンに多数のボタンが設けられているので、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンをリモコンに追加することが困難になる。一方、ユーザは多数のボタンを操作する必要があるため、所望のボタンを見つけるために時間がかかる。また、ボタンの操作が複雑であるため、操作方法の習熟にさらに時間がかかる。
また、画面モードボタンは、1画面モードにおいては画面のアスペクト比の変更およびサイドカットを行うために用いられ、2画面モードにおいてはピクチャ・イン・ピクチャ表示およびピクチャ・アウト・ピクチャ表示の切り換えに用いられる。そのため、2画面モードにおいては、画面モードボタンを用いてアスペクト比の変更およびサイドカットの切り換えを行うことができない。したがって、ユーザには操作方法がわかりにくい。
本発明の目的は、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することが可能な表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することである。
本発明の他の目的は、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作方法を短時間で習熟することが可能でかつ2画面モードにおいて別の操作が制限されない表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することである。
(1)
本発明の一局面に従う表示制御装置は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御装置であって、ユーザの操作による第1の操作入力を受ける第1の操作入力部と、1画面モードおよび2画面モードにおける映像の表示を制御する制御部とを備え、制御部は、画面モードが1画面モードである場合には、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第2の領域に表示するとともに第1の領域に新たな映像を表示し、第1の領域を操作可能な領域に設定し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第1の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示する。
この表示制御装置においては、画面モードが1画面モードである場合には、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードが2画面モードに変更され、1画面モードで表示されていた映像が第2の領域に表示されるとともに第1の領域に新たな映像が表示され、第1の領域が操作可能な領域に設定される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域が第1の領域に変更される。さらに、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域が拡大されるとともに第2の領域が縮小される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードが1画面モードに変更され、第1の領域に表示されていた映像が単一の領域に表示される。
このように、第1の操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第2の領域から第1の領域への操作可能な領域の変更、および第1の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。したがって、ユーザは第1の操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。
(2)
表示制御装置は、ユーザの操作による第2の操作入力を受ける第2の操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが1画面モードである場合には、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第1の領域に表示するとともに第2の領域に新たな映像を表示し、第2の領域を操作可能な領域に設定し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第2の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示してもよい。
この場合、画面モードが1画面モードである場合には、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードが2画面モードに変更され、1画面モードで表示されていた映像が第1の領域に表示されるとともに第2の領域に新たな映像が表示され、第2の領域が操作可能な領域に設定される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域が第2の領域に変更される。さらに、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域が拡大されるとともに第1の領域が縮小される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードが1画面モードに変更され、第2の領域に表示されていた映像が単一の領域に表示される。
このように、第2の操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第1の領域から第2の領域への操作可能な領域の変更、および第2の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。
また、第1および第2の操作入力部による操作方法および表示の変更が互いに対称となる。さらに、第1および第2の操作入力部による操作の差異がなく、かつ第1および第2の操作入力部の操作が互いに制約されない。
したがって、ユーザは第1および第2の操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。また、ユーザは、操作に迷いが生じず、誤操作も生じにくい。
(3)
表示制御装置は、1画面モードの単一の領域における所定の操作および2画面モードの第1および第2の領域のうち操作可能な領域における所定の操作のためにユーザにより用いられる他の操作入力部をさらに備え、第1および第2の操作入力部は、他の操作入力部とは別個に設けられてもよい。
この場合、第1および第2の操作入力部が他の操作入力部とは別個に設けられるので、2画面モードにおいて他の操作入力部による別の操作が制限されない。
(4)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御するとともに、ユーザの操作による音声操作入力を受ける音声操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが2画面モードである場合に、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、音声操作入力部の操作により、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が出力されるので、誤操作が生じない。
また、音声出力の切り換え操作を第1および第2の操作入力部とは独立した音声操作入力部により行うことができるので、映像の表示の操作により意図せずに音声出力が切り換わることが防止される。したがって、一のユーザが映像の表示を操作した場合に、他のユーザが視聴している映像に対応する音声が意図せずに出力されなくなることが防止される。
(5)
音声操作入力部は、スクリーン上に表示される映像に対応する音声の音量を増加させるために操作される音量操作入力部であってもよい。
この場合、音量操作入力部が音声操作入力部を兼ねているので、音声操作入力部を別途追加する必要がない。設計者は容易に他の機能のための操作入力部を追加することができる。
また、ユーザは使い慣れた音量操作入力部により音声出力を切り換えることができるので、音声出力の切り換え操作が容易であり、誤操作が生じない。
(6)
制御部は、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、音声出力部から出力される音量を操作可能な領域内または操作可能でない領域よりも操作可能な領域に近い位置に表示してもよい。
この場合、ユーザは、第1および第2の領域のうち操作可能な領域を容易に認識することができる。
(7)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御し、制御部は、画面モードが2画面モードである場合に、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、ユーザが音声に関する操作を行うことなく、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が自動的に出力される。それにより、ユーザの負担が軽減される。
また、ユーザは操作可能な領域の映像に注目する。したがって、注目する映像に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
(8)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御し、制御部は、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能でない領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、第1または第2の操作入力部からの第1または第2の操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させ、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小し、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小してもよい。
この場合、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能でない領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、ユーザによる第1または第2の操作入力部からの第1または第2の操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力される。また、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域が拡大されるとともに第2の領域が縮小され、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域が拡大されるとともに第1の領域が縮小される。
このように、ユーザは音声出力の切り換えとは独立に操作可能な領域の変更を行うことができる。また、ユーザが第1または第2の操作入力部を2回操作することにより操作可能な領域に対応する音声を出力させることができる。通常、ユーザは操作可能な領域の映像に注目する。したがって、注目する映像に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
(9)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御し、制御部は、画面モードを2画面モードから1画面モードに変更した場合に、1画面モードに表示される映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、1画面モードで表示される映像と音声とが確実に対応する。
(10)
本発明の他の局面に従う表示制御装置は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御装置であって、ユーザの操作による第1の操作入力を受ける第1の操作入力部と、ユーザの操作による画面モード操作入力を受ける画面モード操作入力部と、1画面モードおよび2画面モードにおいて所定の操作に用いられる他の操作入力部と、1画面モードおよび2画面モードにおける映像の表示を制御する制御部とを備え、制御部は、画面モードが1画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、画面モードが2画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小する。
この表示制御装置においては、画面モードが1画面モードである場合には、ユーザによる画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードが2画面モードに変更される。また、画面モードが2画面モードである場合には、ユーザによる画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードが1画面モードに変更される。さらに、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域が第1の領域に変更される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域が拡大されるとともに第2の領域が縮小される。
このように、第1の操作入力部および画面モード操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第2の領域から第1の領域への操作可能な領域の変更、および第1の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。したがって、ユーザは第1の操作入力部および画面モード操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。
また、第1の操作入力部および画面モード操作入力部が他の操作入力部とは別個に設けられる。したがって、2画面モードにおいて他の操作入力部の別の操作が制限されない。
(11)
表示制御装置は、ユーザの操作による第2の操作入力を受ける第2の操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小してもよい。
この場合、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域が第2の領域に変更される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域が拡大されるとともに第1の領域が縮小される。
このように、第2の操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第1の領域から第2の領域への操作可能な領域の変更、および第2の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。
また、第1および第2の操作入力部による操作方法および表示の変更が互いに対称となる。さらに、第1および第2の操作入力部による操作の差異がなく、かつ第1および第2の操作入力部の操作が互いに制約されない。
したがって、ユーザは第1および第2の操作入力部および画面モード操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。また、ユーザは、操作に迷いが生じず、誤操作も生じにくい。
また、第1および第2の操作入力部および画面モード操作入力部が他の操作入力部とは別個に設けられる。したがって、2画面モードにおいて他の操作入力部の別の操作が制限されない。
(12)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御するとともに、ユーザの操作による音声操作入力を受ける音声操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが2画面モードである場合に、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、音声操作入力部の操作により、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が出力されるので、誤操作が生じない。
また、音声出力の切り換え操作を第1および第2の操作入力部とは独立した音声操作入力部により行うことができるので、映像の表示の操作により意図せずに音声出力が切り換わることが防止される。したがって、一のユーザが映像の表示を操作した場合に、他のユーザが視聴している映像に対応する音声が意図せずに出力されなくなることが防止される。
(13)
音声操作入力部は、スクリーン上に表示される映像に対応する音声の音量を増加させるために操作される音量操作入力部であってもよい。
この場合、音量操作入力部が音声操作入力部を兼ねているので、音声操作入力部を別途追加する必要がない。設計者は容易に他の機能のための操作入力部を追加することができる。
また、ユーザは使い慣れた音量操作入力部により音声出力を切り換えることができるので、音声出力の切り換え操作が容易であり、誤操作が生じない。
(14)
制御部は、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、音声出力部から出力される音量を操作可能な領域内または操作可能でない領域よりも操作可能な領域に近い位置に表示してもよい。
この場合、ユーザは、第1および第2の領域のうち操作可能な領域を容易に認識することができる。
(15)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御方法は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御方法であって、画面モードが1画面モードである場合には、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第2の領域に表示するとともに第1の領域に新たな映像を表示し、第1の領域を操作可能な領域に設定するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第1の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示するステップとを備える。
(16)
表示制御方法は、画面モードが1画面モードである場合には、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第1の領域に表示するとともに第2の領域に新たな映像を表示し、第2の領域を操作可能な領域に設定するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第2の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示するステップとをさらに備えてもよい。
(17)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御方法は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御方法であって、画面モードが1画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更するステップと、画面モードが2画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小するステップとを備える。
(18)
表示制御方法は、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小するステップとをさらに備えてもよい。
(19)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御プログラムは、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する、コンピュータにより実行可能な表示制御プログラムであって、画面モードが1画面モードである場合には、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第2の領域に表示するとともに第1の領域に新たな映像を表示し、第1の領域を操作可能な領域に設定する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第1の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示する処理とを、コンピュータに実行させる。
(20)
表示制御プログラムは、画面モードが1画面モードである場合には、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第1の領域に表示するとともに第2の領域に新たな映像を表示し、第2の領域を操作可能な領域に設定する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第2の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示する処理とを、コンピュータにさらに実行させてもよい。
(21)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御プログラムは、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する、コンピュータにより実行可能な表示制御プログラムであって、画面モードが1画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更する処理と、画面モードが2画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小する処理とを、コンピュータに実行させる。
(22)
表示制御プログラムは、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小する処理とを、コンピュータにさらに実行させてもよい。
本発明によれば、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することが可能である。
また、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作方法を短時間で習熟することが可能でかつ2画面モードにおいて別の操作が制限されない。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成を示すブロック図
図2は図1の入力部に含まれるリモコンの一例を示す模式図
図3は図1の入力部に含まれるリモコンに設けられる右画面プラスボタンおよび左画面プラスボタンの他の例を示す模式図
図4は本発明の第1の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図5は本発明の第1の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図6は画面上の音量表示の例を示す図
図7は本発明の第2の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図8は本発明の第2の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図9は本発明の第3の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図10は本発明の第3の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図11は本発明の第4の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図12は本発明の第4の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図13は第5の実施の形態に係る映像表示装置の入力部に含まれるリモコンの一例を示す模式図
図14は本発明の第5の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図15は本発明の第5の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図16は本発明の第5の実施の形態における表示制御処理の2画面モード時の処理を示すフローチャート
図17は従来の2画面表示方法における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。複数の図において、同一の構成要素または同一の処理には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。また、同一種類の複数の構成要素が同一の図に現れる場合には、符号の末尾にアルファベット1文字を付与することによりそれぞれの構成要素を区別する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)映像表示装置の構成
図1は本発明の第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成を示すブロック図である。
図1において、映像表示装置100は、受信アンテナ101、受信部102a,102b、映像合成部103、表示部104、音声選択部105、スピーカ106、入力部107および画面遷移制御部108を備える。映像合成部103、音声選択部105、入力部107および画面遷移制御部108が表示制御装置を構成する。
本実施の形態に係る映像表示装置100は、1画面モードおよび2画面モードを有する。1画面モードでは、表示部104のスクリーン上の全体にわたる単一の矩形領域に映像が表示される。2画面モードでは、表示部104のスクリーン上の右側および左側に配置される2つの矩形領域にそれぞれ映像が表示される。
受信アンテナ101は、映像信号および音声信号を含む放送電波を受信し、受信した放送電波を電気信号に変換して出力する。受信アンテナ101は、例えば各家庭の屋根に設置されているテレビアンテナである。あるいは、番組がワイヤレスLAN(ローカルエリアネットワーク)でワイヤレス伝送される場合には、受信アンテナ101はワイヤレスLAN用のアンテナである。
なお、番組がブロードバンド通信により伝送される場合には、受信アンテナ101の代わりにブロードバンドルータに接続されるケーブルが用いられる。また、番組がDVD(デジタルバーサタイルディスク)等のパッケージメディアを用いて配布される場合には、映像表示装置100が受信アンテナ101を有しなくてもよい。
受信部102aは、受信アンテナ101から出力される電気信号に含まれる映像信号および音声信号をデコードし、映像信号および音声信号を映像合成部103および音声選択部105に与える。
電気信号がデジタル放送の放送信号である場合、受信部102aは、デジタル放送テレビ用のチューナモジュールおよびMPEG(Moving Picture Experts Group)映像・音声デコーダにより構成される。チューナモジュールは、放送信号の選局および復調を行う。MPEG映像・音声デコーダは、復調された放送信号をデコードして映像信号および音声信号を抽出する。
また、電気信号がブロードバンド通信を経由して伝送される通信パケットである場合には、受信部102aは、通信プロトコルスタックおよび映像・音声デコーダにより構成される。
なお、受信部102aからMPEG方式等に従って圧縮された映像ビットストリームおよび音声ビットストリームが出力される場合には、映像合成部103の後段に圧縮された映像ビットストリームをデコードするための映像デコーダが設けられ、音声選択部105の後段に音声ビットストリームをデコードするための音声デコーダが設けられてもよい。
受信部102bは、受信部102aと同じ構成を有する。あるいは、受信部102aと受信部102bとが異なる構成を有してもよい。例えば、受信部102aがデジタル放送の放送信号を受信する構成を有し、受信部102bがブロードバンド通信を経由して伝送される通信パケットを受信する構成を有してもよい。
映像合成部103は、後述する画面遷移制御部108の指示に従って、受信部102aから出力される映像信号および受信部102bから出力される映像信号を1つの映像信号に合成し、合成した映像信号を表示部104に出力する。
また、映像合成部103は、映像信号の合成と同時にグラフィックス描画を行うことによりGUI(Graphical User Interface)を実現するOSD(On Screen Display)の機能を有してもよい。
映像合成部103は、映像信号の合成の際に、受信部102a,102bから出力される映像信号に基づく映像の大きさをそれぞれ変更(スケーリング)するとともに、各映像を合成される映像の所定の座標位置にマッピングする。
音声選択部105は、後述する画面遷移制御部108の指示に従って、受信部102a,102bから出力される音声信号のいずれか一方を選択し、選択した音声信号をスピーカ106に出力する。
表示部104は、映像合成部103から出力される映像信号を物理現象である光に変換することによりスクリーンに映像として表示する。表示部104は、テレビジョン受像機に用いられるプラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネル、またはCRT(陰極線管)等からなる。
スピーカ106は、音声選択部105から出力される音声信号を物理現象である音波に変換し、音声として出力する。
画面遷移制御部108は、映像表示装置100の全体を制御および管理する。本実施の形態では、画面遷移制御部108は、CPU(中央演算処理装置)および記録媒体からなるコンピュータである。記録媒体は、例えば半導体メモリまたはメモリカード等である。
記録媒体には、後述する表示制御プログラムが記録される。CPUは記録媒体に記録された表示制御プログラムに従って受信部102a,102b、映像合成部103および音声選択部105を制御する。
特に、画面遷移制御部108は、画面モードを制御するために映像合成部103に指示を与える。1画面モードおよび2画面モードにおける画面レイアウトは、スクリーンに表示される映像の大きさおよび座標位置により指定される。この場合、画面遷移制御部108は、映像合成部103に1画面モードおよび2画面モードにおける映像の大きさおよび座標位置をパラメータを用いて直接映像合成部103に指示してもよい。あるいは、画面遷移制御部108は、例えば「1画面モード」、「2画面モード(a)」、「2画面モード(b)」および「2画面モード(c)」のように各画面モードの画面レイアウトに名称を付与し、その名称により映像合成部103に画面レイアウトを指示してもよい。
また、画面遷移制御部108は、受信部102a,102bの選択を制御する。具体的には、画面遷移制御部108は、受信部102a,102bの一方から出力される映像信号に基づく映像を表示すること、受信部102a,102bの両方から出力される映像信号に基づく映像を表示すること、または受信部102a,102bの両方から出力される映像信号に基づく映像を表示しないことを選択することができる。
さらに、画面遷移制御部108は、音声出力の切り換えを音声選択部105に指示する。
入力部107は、表示部104のスクリーン上に表示されたGUIに対する操作を操作情報(操作入力)として受け付ける。
本実施の形態では、入力部107は、リモコンおよび受光部により構成される。リモコンは、操作情報を赤外線信号として受光部に送信する。受光部は、映像表示装置100の本体部に設けられる。この受光部は、リモコンからの赤外線信号を受け、操作情報を画面遷移制御部108に与える。なお、映像表示装置100の本体部は、受信部102a,102b、映像合成部103、表示部104、音声選択部105およびスピーカ106を含む。
入力部107は、映像合成部103の本体部に設けられるハードウェアボタンまたは表示部104のスクリーンに張られたタッチパネルにより構成されてもよい。
また、入力部107は、マイクおよび音声認識装置により構成されてもよい。この場合、ユーザの音声がマイクにより操作情報として取得され、音声認識装置によりマイクから出力される音声信号に基づいて操作情報が認識される。
さらに、入力部107は、カメラおよび映像処理装置により構成されてもよい。
この場合、ユーザの体の動き(ジェスチャー動作)がカメラにより操作情報として撮像され、カメラから出力される映像信号が映像処理装置において処理されることにより操作情報が認識される。
(1−2)リモコンの一例
図2は図1の入力部107に含まれるリモコンの一例を示す模式図である。
図2に示すように、リモコン107aには、電源ボタンPW、消音ボタンMB、音量プラスボタンSP、音量プラスマイナスボタンSM、右ボタンAR、左ボタンAL、上ボタンAU、下ボタンAD、右画面プラスボタンBR、左画面プラスボタンBL、左右入換ボタンRL、および画面モードボタンPB等が設けられる。
音量プラスボタンSPは、スピーカ106から出力される音量を増加させるためにユーザにより操作される。音量マイナスボタンSMは、スピーカ106から出力される音量を減少させるためにユーザにより操作される。
右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLは、1画面モードおよび2画面モードにおける表示を切り換えるためにユーザにより操作される。右画面プラスボタンBRは右側に配置され、左画面プラスボタンBLは左側に配置される。本例の右画面プラスボタンBRには右画面Rが拡大することがわかるように「右画面+」と表示され、左画面プラスボタンBLには左画面Lが拡大することがわかるように「左画面+」と表示されている。
以下の説明では、必要に応じて右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを画面操作ボタンと総称する。
(1−3)画面操作ボタンの他の例
図3は図1の入力部107に含まれるリモコン107aに設けられる右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの他の例を示す模式図である。
図3では、リモコン107aの右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLのみが図示される。
図3(a)の例では、右画面プラスボタンBRには大きな右の矩形および小さな左の矩形が表示され、左画面プラスボタンBLには大きな左の矩形および小さな右の矩形が表示されている。大きな矩形には「+」が表示されている。
図3(b)の例では、右画面プラスボタンBRには大きな右の矩形および小さな左の矩形が表示され、左画面プラスボタンBLには大きな左の矩形および小さな右の矩形が表示されている。大きな矩形には異なる色が付されている。
図3(c)の例では、右画面プラスボタンBRには右向きの三角印が表示され、左画面プラスボタンBLには左向きの三角印が表示されている。
なお、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの形状およびデザインは上記の例に限定されない。
(1−4)画面モードの説明
1画面モードでは、受信部102a,102bの一方から出力される映像信号に基づいて表示部104のスクリーン上の全体にわたる単一の矩形領域に映像が表示される。2画面モードでは、受信部102a,102bの一方から出力される映像信号に基づいて表示部104のスクリーン上の右側に配置される矩形領域に映像が表示され、受信部102a,102bの他方から出力される映像信号に基づいて表示部104のスクリーン上の左側に配置される矩形領域に映像が表示される。
1画面モードにおいて、スクリーン上の全体にわたる単一の矩形領域に表示される映像を全画面と呼ぶ。また、2画面モードにおいて、スクリーン上で左右に隣接する2つの矩形領域のうち、右側の矩形領域に表示される映像を右画面と呼び、左側の矩形領域に表示される映像を左画面と呼ぶ。また、全画面、右画面および左画面を総称して画面と呼ぶ。また、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを画面操作ボタンと総称する。
また、左画面Lの映像に付随する音声を左画面Lに対応する音声と称し、右画面Rの映像に付随する音声を右画面Rに対応する音声と称する。
図4は本発明の第1の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
図4には、2種類の1画面モードM1,M2の状態および12種類の2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43の状態が模式的に表される。
1画面モードM1,M2では、全画面Sが表示され、2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43では、右画面Rおよび左画面Lが同時に表示される。図4には、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの映像の図示が省略され、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの矩形領域の枠のみが示される。また、図4においては、フォーカスを有する右画面Rまたは左画面Lの枠が太線で表される。
ここで、フォーカスとは、画面上で各種操作が可能な状態をいう。例えば、右画面Rにフォーカスがある場合には、ユーザは入力部107を用いて右画面R上で各種機能の設定、各種データの入力、各種指令の入力等の各種操作を行うことができる。また、左画面Lにフォーカスがある場合には、ユーザは入力部107を用いて左画面L上で上記の操作を行うことができる。
ユーザにフォーカスがある画面を認識させるために、フォーカスを有する画面の枠を矩形線で表示してもよく、フォーカスを有する画面にアイコンまたは文言等を表示してもよい。フォーカスを有する画面を特定する方法はこれらの方法に限定されない。
また、図4の各画面内に描かれた音符のマークは、その画面に対応する音声がスピーカ106から出力されていることを表している。実際に、表示部104のスクリーン上の画面内または画面近傍に音符のマーク、音波のマーク、スピーカの図形等のアイコン等を表示してもよい。
さらに、図4では、入力部107の操作により引き起こされる状態間の遷移を矢印で表している。太い黒矢印は、入力部107の右画面プラスボタンBRが押下されたときの遷移を表し、太い白矢印は入力部107の左画面プラスボタンBLが押下されたときの遷移を表す。また、点線の矢印は入力部107の音量プラスボタンSPが押下されたときの遷移を表している。
1画面モードM1では、全画面Sに映像が表示される。1画面モードM1で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM11に移行する。この場合、スクリーン上の左側に全画面Sよりも縮小された左画面Lが配置され、全画面Sの映像が縮小されて左画面Lに表示される。また、スクリーン上の右側の空いたスペースに新たな映像を含む小さな右画面Rが配置される。それにより、スクリーン上に同時に複数の映像が表示される。
2画面モードM11で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが画面モードM12に移行する。2画面モードM12で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが画面モードM13に移行する。このように、右画面プラスボタンBRが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM11,M12,M13の順に変化する。この場合、左画面Lが段階的に縮小され、右画面Rが段階的に拡大される。2画面モードM13では、右画面Rが最大サイズを有し、左画面Lが最小サイズを有する。
2画面モードM13で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが1画面モードM2に移行する。1画面モードM2では、2画面モードM13の右画面Rの映像が拡大されて全画面Sに表示される。
逆に、1画面モードM2で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM23に移行する。この場合、スクリーン上の右側に全画面Sよりも縮小された右画面Rが配置され、全画面Sの映像が縮小されて右画面Rに表示される。また、スクリーン上の左側の空いたスペースに新たな映像を含む小さな左画面Lが配置される。それにより、スクリーン上に同時に複数の映像が表示される。
2画面モードM23で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが画面モードM22に移行する。2画面モードM22で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが画面モードM21に移行する。このように、左画面プラスボタンBLが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM23,M22,M21の順に変化する。この場合、左画面Lが段階的に拡大され、右画面Rが段階的に縮小される。2画面モードM21では、左画面Lが最大サイズを有し、右画面Rが最小サイズを有する。
2画面モードM21で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが1画面モードM1に移行する。1画面モードM1では、2画面モードM21の左画面Lの映像が拡大されて全画面Sに表示される。
右画面プラスボタンBRが押下された直後の2画面モードM11〜M13において、右画面Rにフォーカスが存在する。ユーザは、右画面Rにフォーカスが存在するときに右画面プラスボタンBRを押下することにより段階的に右画面Rを拡大するとともに段階的に左画面Lを縮小することができる。
逆に、左画面プラスボタンBLが押下された直後の画面モードM23〜M21において、左画面Lにフォーカスが存在する。ユーザは、左画面Lにフォーカスが存在するときに左画面プラスボタンBLを押下することにより段階的に左画面Lを拡大するとともに段階的に右画面Rを縮小することができる。
また、右画面Rがフォーカスを有する2画面モードM11〜M13で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM21〜M23に移行する。それにより、フォーカスが左画面Lに移動する。
逆に、左画面Lがフォーカスを有する2画面モードM21〜M23で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM11〜M13に移行する。それにより、フォーカスが右画面Rに移動する。
2画面モードM11〜M13では、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。2画面モードM11〜M13で音量プラスボタンSPが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM31〜M33に移行する。2画面モードM31〜M33では、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
なお、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
2画面モードM31〜M33においては、右画面Rにフォーカスが存在する。右画面プラスボタンBRが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM31,M32,M33の順に変化する。この場合、右画面Rが段階的に拡大され、左画面Lが段階的に縮小される。2画面モードM33では、右画面Rが最大サイズを有し、左画面Lが最小サイズを有する。2画面モードM33で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが1画面モードM2に移行する。
また、右画面Rがフォーカスを有する2画面モードM31〜M33で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM41〜M43に移行する。
2画面モードM41〜M43においては、左画面Lにフォーカスが存在する。左画面プラスボタンBLが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM43,M42,M41の順に変化する。この場合、左画面Lが段階的に拡大され、右画面Rが段階的に縮小される。2画面モードM41では、左画面Lが最大サイズを有し、右画面Rが最小サイズを有する。2画面モードM41で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが1画面モードM1に移行する。
2画面モードM41〜M43では、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。2画面モードM41〜M43で音量プラスボタンSPが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM21〜M23に移行する。2画面モードM21〜M23では、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
なお、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
上記のように、本実施の形態では、右画面プラスボタンBRが押下された直後の全ての2画面モードM11〜M13,M31〜M33において、右画面Rにフォーカスが設定される。ユーザは、右画面Rにフォーカスが存在するときに右画面プラスボタンBRを押下することにより段階的に右画面Rを拡大するとともに段階的に左画面Lを縮小することができる。
逆に、左画面プラスボタンBLが押下された直後の全ての2画面モードM21〜M23,M41〜M43において、左画面Lにフォーカスが設定される。ユーザは、左画面Lにフォーカスが存在するときに左画面プラスボタンBLを押下することにより段階的に左画面Lを拡大するとともに段階的に右画面Rを縮小することができる。
また、フォーカスが設定された画面(左画面Lまたは右画面R)の位置と、押下された画面操作ボタン(右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBL)の位置とが対応していない場合には、右画面Rおよび左画面Lのサイズは変化せずに、押下された画面操作ボタンに対応する画面にフォーカスが移動する。
さらに、右画面Rにフォーカスが存在するときに音量プラスボタンSPが押下されると、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。逆に、左画面Lにフォーカスが存在するときに音量プラスボタンSPが押下されると、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
このように、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更の操作と音声出力の切り替えの操作とは完全に独立している。
(1−5)表示制御処理
図5は本発明の第1の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
図5の表示制御処理は、画面遷移制御部108のCPUが記録媒体に記録される表示制御プログラムに従って受信部102a,102b、映像合成部103および音声選択部105を制御することにより実行される。
なお、図5のフローチャートにおいては、本発明に直接関係しない処理については記述を省略している。実際には、例えば電源のオンおよびオフ、選局および番組表の表示のような入力部107の操作に基づく処理がステップS2からステップS1へ戻るまでに行われる。
ステップS1,S2は1画面モードでの処理であり、ステップS1a,S2a,S4,S5,S6,S8,S9,S10は2画面モードでの処理であり、ステップS3,S7は1画面モードと2画面モードとの間で遷移する過渡的状態の処理である。
以下の説明では、2画面モードの右画面Rおよび左画面Lを区別しない場合には、右画面Rおよび左画面Lの各々を画面と称する。また、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを区別しない場合には、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの各々を画面操作ボタンと称する。
初期状態では、画面モードは1画面モードに設定されている。ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより画面操作ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS2)。
ユーザにより画面操作ボタンが操作された場合には、画面遷移制御部108は、スクリーン上でその画面操作ボタンと同じ側に小さい画面を追加し、画面モードを2画面モードに移行させる(ステップS3)。
具体的には、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が全画面Sに表示されていた映像を縮小してスクリーン上の左側に左画面Lとして表示するとともに、左画面Lの右側のスペースに新たな映像を含む小さな右画面Rを追加する。同時に、映像合成部103は、フォーカスを右画面Rに設定する。
また、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が全画面Sに表示されていた映像を縮小してスクリーン上の右側に右画面Rとして表示するとともに、右画面Rの左側のスペースに新たな映像を含む小さい左画面Lを追加する。同時に、映像合成部103は、フォーカスを左画面Lに設定する。
ステップS2においてユーザにより画面操作ボタンが操作されない場合には、画面遷移制御部108は、他の処理を行った後、ステップS1の処理に戻る。
次に、ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1a)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより画面操作ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS2a)。
ユーザにより画面操作ボタンが操作された場合には、画面遷移制御部108は、操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にあるか否かを判別する(ステップS4)。
操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが反対側にある場合には、画面遷移制御部108は、操作された画面操作ボタンと同じ側の画面にフォーカスを移動させる(ステップS5)。
具体的には、フォーカスが左画面Lに存在しかつユーザが右画面プラスボタンBRを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103がフォーカスを右画面Rに移動させる。また、フォーカスが右画面Rに存在しかつユーザが左画面プラスボタンBLを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103がフォーカスを左画面Lに移動させる。これにより、押下された画面操作ボタンの側とフォーカスを有する画面の側とが一致する。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にある場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面が最大サイズを有するか否かを判別する(ステップS6)。
フォーカスを有する画面が最大サイズを有する場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを1画面モードに移行させる(ステップS7)。
具体的には、最大サイズを有する右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rの映像を全画面Sに表示する1画面モードに移行する。
また、最大サイズを有する左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が左画面Lの映像を全画面Sに表示する1画面モードに移行する。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
ステップS6においてフォーカスを有する画面が最大サイズよりも小さい場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面を1段階拡大する(ステップS8)。同時に、画面遷移制御部108は、フォーカスを有しない画面を1段階縮小する。
具体的には、右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rを1段階拡大し、左画面Lを1段階縮小する。また、左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が左画面Lを1段階拡大し、右画面Rを1段階縮小する。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
ステップS2aにおいてユーザにより画面操作ボタンが操作されていない場合には、画面遷移制御部108は、ユーザにより音量プラスボタンSPが操作されたか否かを判別する(ステップS9)。
ユーザにより音量プラスボタンSPが操作された場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10)。
具体的には、右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が右画面Rに対応する音声をスピーカ106から出力させる。また、左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が左画面Lに対応する音声をスピーカ106から出力させる。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
また、ステップS9においてユーザにより音量プラスボタンSPが操作されていない場合には、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
なお、ステップS10において、スピーカ106から出力される音声を切り換えると同時に、後述する方法でどちらの画面に対応する音声がスピーカ106から出力されているかをスクリーン上に表示してもよい。
図6は画面上の音量表示の例を示す図である。図6に示すように、2画面モードでは、スクリーンSCの左側に左画面Lが表示され、右側に右画面Rが表示される。
右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力されているときには、図6(a)に示すように、右画面R上に現在の音量を示すバーグラフVOLが表示される。左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力されているときには、図6(b)に示すように、左画面L上に現在の音量を示すバーグラフVOLが表示される。
それにより、ユーザは、右画面Rおよび左画面Lのどちらの音声が出力されているかをバーグラフVOLにより視覚的に認識することができる。
また、ユーザが図2のリモコン107aの消音ボタンMBを押下することにより、音声をミュート状態にすることができる。この場合には、スクリーンの右画面Rまたは左画面Lにミュート状態を示すミュートマークMTが表示される。ミュート状態においては、スピーカ106から音声は出力されないが、右画面Rに対応する音声信号および左画面Lに対応する音声信号のどちらが選択されているかを示すためにミュートマークMUが右画面Rまたは左画面Lに表示される。
右画面Rに対応する音声が選択されている場合には、図6(c)に示すように、右画面R上にミュートマークMUが表示される。この場合、消音ボタンMBによりミュート状態を解除すると、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。左画面Lに対応する音声が選択されている場合には、左画面L上にミュートマークMUが表示される。この場合、消音ボタンMBによりミュート状態を解除すると、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
それにより、ユーザは、右画面Rおよび左画面Lのどちらの音声がミュート状態になっているかをミュートマークMUにより視覚的に認識することができる。
(1−6)第1の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態においては、1画面モードと2画面モードとの切り換え、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更およびフォーカスの移動を右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLにより行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短期で習熟することができる。
また、音声出力の切り換えは音量プラスボタンSPを用いて行われるので、2画面モードにおいて右画面Rまたは左画面Lのサイズを変更する操作を行った場合に、スピーカ106から出力される音声が意図せずに切り換わることが防止される。
さらに、ユーザが音量プラスボタンSPを押下するという慣れた操作を行うことにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。また、フォーカスを有しない画面に対応する音声が出力されている場合に、ユーザが音量プラスボタンSPを押下することにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。したがって、ユーザは、音声出力の切り換えの操作を短期で習熟することができる。
また、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。
さらに、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更、フォーカスの移動および音声出力の切り換えに右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBが用いられない。したがって、2画面モードにおいては、右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
例えば、2画面モードにおいて右ボタンARおよび左ボタンALを用いて階層メニューでの各種設定およびデータ放送の画面の操作を行うことができる。また、2画面モードにおいて画面モードボタンPBを用いて画面のアスペクト比の変更およびサイドカットの切り換えを行うことができる。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御を行うことができる。また、既存の音量プラスボタンSPにより2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(2)第2の実施の形態
以下、本発明の第2の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。また、入力部107のリモコン107aの構成は図2に示したリモコン107aの構成と同様である。
(2−1)画面モードの説明
第2の実施の形態では、2画面モードにおける画面の遷移は第1の実施の形態と同様であるが、音声出力の切り換え方法が第1の実施の形態と異なる。第2の実施の形態では、右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLにより右画面Rまたは左画面Lのサイズを変化させたときに拡大された画面に対応する音声が出力される。
図7は本発明の第2の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
左画面Lに対応する音声が出力される2画面モードM11,M12において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM32,M33にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rが拡大するとともに右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
また、右画面Rに対応する音声が出力される2画面モードM43,M42において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM22,M21にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lが拡大するとともに左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
本実施の形態においても、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
第2の実施の形態における他の画面表示および音声出力の切り換えは、第1の実施の形態と同様である。
1画面モードM1において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM31に移行する。それにより、右画面Rが追加されるとともに右画面Rに対応する音声が出力される。また、1画面モードM2において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM23に移行する。それにより、左画面Lが追加されるとともに左画面Lに対応する音声が出力される。
このように、第2の実施の形態では、右画面プラスボタンBRの押下により右画面Rが拡大する場合には右画面Rに対応する音声が出力され、左画面プラスボタンBLの押下により左画面Lが拡大する場合には左画面Lに対応する音声が出力される。
(2−2)表示制御処理
図8は本発明の第2の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
本実施の形態における表示制御処理では、図5のステップS8の後にステップS10aが追加されている。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にあり、ステップS6においてフォーカスを有する画面が最大サイズよりも小さい場合には、画面遷移制御部108はステップS8においてフォーカスを有する画面を1段階拡大する。
さらに、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10a)。それにより、拡大された画面に対応する音声が出力される。
具体的には、ユーザが右画面プラスボタンBRを操作しかつ右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rを1段階拡大し、左画面Lを1段階縮小する。さらに、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が右画面Rに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
逆に、ユーザが左画面プラスボタンBLを操作しかつ左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が左画面Lを1段階拡大し、右画面Rを1段階縮小する。さらに、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が左画面Lに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
ユーザが音量プラスボタンSPを操作した場合の処理は、第1の実施の形態と同様にステップS9,S10により実現される。
ステップS9においてユーザにより音量プラスボタンSPが操作された場合には、ステップS10において、画面遷移制御部108はフォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる。したがって、画面のサイズを変化させることなく、音量プラスボタンSPを操作することにより音声出力を切り換えることができる。
このように、2種類の方法で音声出力を切り換えることができるので、便利性が向上する。
(2−3)第2の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態においては、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rを拡大させる場合に右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lを拡大させる場合に左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは拡大される画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
また、ユーザが音量プラスボタンSPを押下するという慣れた操作を行うことにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。また、フォーカスを有しない画面に対応する音声が出力されている場合に、ユーザが音量プラスボタンSPを押下することにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。したがって、ユーザは、音声出力の切り換えの操作を短期で習熟することができる。
さらに、第1の実施の形態と同様に、1画面モードと2画面モードとの切り換え、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更およびフォーカスの移動を右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLにより行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短期で習熟することができる。
また、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御を行うことができ、既存の音量プラスボタンSPにより2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(3)第3の実施の形態
以下、本発明の第3の実施の形態に係る表示制御装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。また、入力部107のリモコン107aの構成は図2に示したリモコン107aの構成と同様である。
(3−1)画面モードの説明
第3の実施の形態では、音声出力の切り換え方法が第1および第2の実施の形態と異なる。第3の実施の形態では、音声出力の切り換えに音量プラスボタンSPは用いられず、右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLが押下されたときにそれぞれ右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が出力される。
図9は本発明の第3の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
左画面Lに対応する音声が出力される2画面モードM21〜M23において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM31〜M33にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rにフォースが移動するとともに右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
また、右画面Rに対応する音声が出力される2画面モードM31〜M33において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM21〜M23にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lにフォーカスが移動するとともに左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
本実施の形態においても、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
第3の実施の形態では、第2の実施の形態における2画面モードM11〜M13,M41〜M43は存在しない。
このように、第3の実施の形態では、右画面プラスボタンBRの押下によりフォーカスが右画面Rに設定されるとともに右画面Rに対応する音声が出力され、左画面プラスボタンBLの押下により左画面Lにフォーカスが設定されるとともに左画面Lに対応する音声が出力される。
(3−2)表示制御処理
図10は本発明の第3の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
本実施の形態における表示制御処理では、図5のステップS5の後にステップS10が設けられる。また、図5のステップS9は設けられない。
ステップS5において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが反対側にある場合には、ステップS5において画面遷移制御部108は操作された画面操作ボタンと同じ側の画面にフォーカスを移動させる。また、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10)。それにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。
具体的には、ユーザが右画面プラスボタンBRを操作しかつ左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rにフォーカスを移動させる。また、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が右画面Rに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
逆に、ユーザが左画面プラスボタンBLを操作しかつ右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103がフォーカスを左画面Lに移動させる。また、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が左画面Lに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
ステップS2aにおいてユーザにより画面操作ボタンが操作されていない場合には、画面遷移制御部108はステップS1aの処理に戻る。
したがって、音量プラスボタンSPは、音声出力を切り換えるためには用いられず、音量を増加させるためにのみ用いられる。
(3−3)第3の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態では、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rにフォーカスが設定されるとともに右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lにフォーカスが設定されるとともに左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは操作可能な画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
また、本実施の形態においても、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rを拡大させる場合に右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lを拡大させる場合に左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは拡大される画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
さらに、ユーザは右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを操作することにより1画面モードと2画面モードとの切り換え、2画面モードでの画面のサイズの変更、フォーカスの移動および音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短時間で習熟することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御および2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(4)第4の実施の形態
以下、本発明の第4の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。また、入力部107のリモコン107aの構成は図2に示したリモコン107aの構成と同様である。
(4−1)画面モードの説明
第4の実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、音声出力の切り換えに音量プラスボタンSPは用いられず、右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLが用いられる。ただし、第4の実施の形態では、音声出力の切り換えおよびフォーカスの移動のタイミングが第3の実施の形態と異なる。
図11は本発明の第4の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
左画面Lに対応する音声が出力される2画面モードM21〜M23において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM51〜M53にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rにフォースが移動する。この場合、左画面Lに対応する音声が出力されている。さらに、右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM31〜M33にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
1画面モードM1において右画面プラスボタンBRが押下された場合にも、画面モードが2画面モードM51に移行する。それにより、右画面Rにフォースが移動する。
また、右画面Rに対応する音声が出力される2画面モードM31〜M33において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM61〜M63にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lにフォースが移動する。この場合、右画面Rに対応する音声が出力されている。さらに、左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM21〜M23にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
1画面モードM2において左画面プラスボタンBLが押下された場合にも、画面モードが2画面モードM63に移行する。それにより、左画面Lにフォースが移動する。
本実施の形態においても、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
このように、第4の実施の形態では、右画面プラスボタンBRの押下によりフォーカスが右画面Rに設定された後、右画面プラスボタンBRの再度の押下により右画面Rに対応する音声が出力され、左画面プラスボタンBLの押下により左画面Lにフォーカスが設定され、左画面プラスボタンBLの再度の押下により左画面Lに対応する音声が出力される。
(4−2)表示制御処理
図12は本発明の第4の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
本実施の形態における表示制御処理では、図10のステップS4とステップS
6との間にステップS20が設けられ、図10のステップS8の後にステップS10aが設けられる。ステップS5の後にステップS10は設けられず、ステップS20の後にステップS10が設けられる。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが反対側にある場合には、画面遷移制御部108は、操作された画面操作ボタンと同じ側の画面にフォーカスを移動させる(ステップS5)。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にある場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面と出力されている音声に対応する画面(音声出力画面)とが一致しているか否かを判別する(ステップS20)。
フォーカスを有する画面と出力されている音声に対応する画面(音声出力画面)とが一致していない場合に、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10)。
ステップS20においてフォーカスを有する画面と出力されている音声に対応する画面(音声出力画面)とが一致している場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面が最大サイズを有するか否かを判別する(ステップS6)。
フォーカスを有する画面が最大サイズを有する場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを1画面モードに移行させる(ステップS7)。
ステップS6においてフォーカスを有する画面が最大サイズよりも小さい場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面を1段階拡大する(ステップS8)。同時に、画面遷移制御部108は、フォーカスを有しない画面を1段階縮小する。
さらに、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10a)。それにより、拡大された画面に対応する音声が出力される。
ステップS2aにおいてユーザにより画面操作ボタンが操作されていない場合には、画面遷移制御部108はステップS1aの処理に戻る。
したがって、音量プラスボタンSPは、音声出力を切り換えるためには用いられず、音量を増加させるためにのみ用いられる。
(4−3)第4の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態では、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rにフォーカスが設定され、ユーザが再度右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rに対応する音声が出力される。また、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lにフォーカスが設定され、ユーザが再度左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lに対応する音声が出力される。したがって、ユーザは音声出力の切り換えとは独立にフォーカスの移動を行うことができる。
また、ユーザが右画面プラスボタンBRを2回押下することによりフォーカスを有する画面に対応する音声を出力させることができる。通常、ユーザは操作可能な画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザに違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
また、本実施の形態においても、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rを拡大させる場合に右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lを拡大させる場合に左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは拡大される画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザに違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
さらに、ユーザは右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを操作することにより、1画面モードと2画面モードとの切り換え、2画面モードでの画面のサイズの変更、フォーカスの移動および音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短時間で習熟することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御および2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(5)第5の実施の形態
以下、本発明の第5の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。
(5−1)リモコンの一例
図13は第5の実施の形態に係る映像表示装置の入力部107に含まれるリモコンの一例を示す模式図である。
図13のリモコン107bが図2のリモコン107aと異なるのは、2画面ボタンBDがさらに設けられる点である。
2画面ボタンBDは、1画面モードと2画面モードとをトグルで切り換えるためにユーザにより操作される。
なお、図13の右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの代わりに図3(a),(b),(c)の右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが設けられてもよい。
(5−2)画面モードの説明
第5の実施の形態の2画面モードにおける画面の遷移は第1の実施の形態と同様であるが、1画面モードと2画面モードとの切り換え方法が第1の実施の形態と異なる。第5の実施の形態では、2画面ボタンBDにより1画面モードと2画面モードとの切り換えが行われる。
図14は本発明の第5の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
1画面モードM0では、全画面Sが表示される。1画面モードM1で2画面ボタンBDが押下されると、画面モードが2画面モードM22に移行する。2画面モードM22においては、右画面Rおよび左画面Lが同じサイズを有し、左画面Lがフォーカスを有しかつ左画面Lに対応する音声が出力される。
逆に、2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43で2画面ボタンBDが押下されると、画面モードが1画面モードM0に移行する。
このように、2画面ボタンBDが押下されることにより1画面モードM0と2画面モードとがトグルで切り換えられる。
なお、1画面モードM1での2画面ボタンBDの押下により画面モードが2画面モードM32に移行してもよい。2画面モードM32においては、右画面Rおよび左画面Lが同じサイズを有し、右画面Rがフォーカスを有しかつ右画面Rに対応する音声が出力される。また、2画面ボタンBDの押下により画面モードが他の2画面モードに固定的に移行するように設定されてもよい。さらに、1画面モードM0に移行する直前の2画面モードを画面遷移制御部108が記憶し、2画面ボタンBDの押下により画面モードが記憶した2画面モードに移行してもよい。
2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43間での状態の遷移は、第1の実施の形態と同様である。
ただし、本実施の形態においては、右画面Rが最大サイズを有する2画面モードM13,M33で右画面プラスボタンBRが押下された場合に1画面モードM0に移行しない。同様に、左画面Lが最大サイズを有する2画面モードM21,M42で左画面プラスボタンBLが押下された場合に1画面モードM0に移行しない。
また、音量プラスボタンSPが押下されると、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。音量プラスボタンSPが押下されない限り、音声出力は切り換えられない。このように、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更の操作と音声出力の切り替えの操作とは完全に独立している。
(5−3)表示制御処理
図15は本発明の第5の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
ステップS1,S31は1画面モードでの処理であり、ステップS33,S1a,S31a,S34は2画面モードでの処理であり、ステップS32,S7は1画面モードと2画面モードとの間で遷移する過渡的状態の処理である。
初期状態では、画面モードは1画面モードに設定されている。ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより2画面ボタンBDが操作されたか否かを判別する(ステップS31)。
ユーザにより2画面ボタンBDが操作された場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを2画面モードM22に移行させ(ステップS32)、フォーカスを左画面Lに移動させる(ステップS33)。
この場合、画面遷移制御部108は、2画面ボタンBDの押下により画面モードを他の2画面モードに固定的に移行させてもよい。また、画面遷移制御部108は、2画面ボタンBDの押下により画面モードを1画面モードM0への移行直前の2画面モードに移行させてもよい。
ステップS31においてユーザにより2画面ボタンBDが操作されない場合には、画面遷移制御部108は、他の処理を行った後、ステップS1の処理に戻る。
次に、ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1a)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより2画面ボタンBDが操作されたか否かを判別する(ステップS31a)。
ユーザにより2画面ボタンBDが操作された場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを1画面モードM0に移行させる(ステップS7)。その後、画面遷移制御部108はステップS1の処理に戻る。
ステップS31aにおいてユーザにより2画面ボタンBDが操作されない場合には、画面遷移制御部108は、後述する2画面モード時の処理を実行する(ステップS34)。その後、画面遷移制御部108はステップS1aの処理に戻る。
図16は本発明の第5の実施の形態における表示制御処理の2画面モード時の処理を示すフローチャートである。
図16の2画面モード時の処理では、第1の実施の形態における2画面モードのステップS2a,S4〜S10からステップS7が削除されている。それにより、ユーザが画面操作ボタン(右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBL)を押下しても1画面モードに移行することができない。
(5−4)第5の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態では、ユーザは2画面ボタンBDを押下することにより1画面モードと2画面モードとの切り換えを行うことができる。この場合、ユーザは、1画面モードと2画面モードとの切り換えのために操作すべきボタンを明確に認識することができるので、簡単かつ安心して1画面モードと2画面モードとの切り換えの操作を行うことができる。
また、2画面モードにおいて右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLを複数回続けて押下しても、画面モードが1画面モードに戻ることがない。したがって、右画面Rまたは左画面Lのサイズを容易に最大にすることができる。
また、音声出力の切り換えは音量プラスボタンSPを用いて行われるので、2画面モードにおいて右画面Rまたは左画面Lのサイズを変更する操作を行った場合に、スピーカ106から出力される音声が意図せずに切り換わることが防止される。
さらに、ユーザが音量プラスボタンSPを押下するという慣れた操作を行うことにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。また、フォーカスを有しない画面に対応する音声が出力されている場合に、ユーザが音量プラスボタンSPを押下することにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。したがって、ユーザは、音声出力の切り換えの操作を短期で習熟することができる。
さらに、1画面モードと2画面モードとの切り換え、右画面Rおよび左画面Lサイズの変更およびフォーカスの移動を画面モードボタンPB、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLにより行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短期で習熟することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107bに2画面ボタンBD、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで1画面モードと2画面モードとの切り換えおよび2画面モードでの表示の制御を行うことができ、既存の音量プラスボタンSPにより2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107bに追加することができる。
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、映像合成部103、音声選択部105および画面遷移制御部108が制御部の例であり、右画面プラスボタンBRが第1の操作入力部の例であり、左画面プラスボタンBLが第2の操作入力部の例である。また、音量プラスボタンSPが音声操作入力部または音量操作入力部の例であり、右ボタンAR、左ボタンALまたは画面モードボタンPBが他の操作入力部の例であり、2画面ボタンBDが画面モード操作入力部の例である。さらに、表示部104のスクリーンがスクリーンの例であり、スピーカ106が音声出力部の例である。また、右画面Rまたは左画面Lが第1の領域に表示される映像の例であり、左画面Lまたは右画面Rが第2の領域に表示される映像の例であり、全画面Sが単一の領域に表示される映像の例である。さらに、CPUがコンピュータの例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
(7)他の実施の形態
上記実施の形態では、画面遷移制御部108がCPUおよび表示制御プログラムにより実現されるが、これに限定されず、画面遷移制御部108が電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
また、映像合成部103はCPUおよびプログラムにより実現されてもよく、電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
同様に、音声選択部105はCPUおよびプログラムにより実現されてもよく、電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
本発明は、放送、通信またはパッケージメディア等からの信号に基づいて映像を表示する映像表示装置等において2画面モードで映像を同時に表示する場合に有用である。
このため、本発明は、テレビ局からの放送を受信するテレビジョン受像機またはセットトップボックスに利用することができ、ハードディスクまたはDVDに映像を録画するビデオレコーダ、パッケージメディアを再生するDVDプレーヤもしくはAV(映像音声)ビューワ、またはインターネット放送局からの放送を受信するブロードバンド・レシーバ等の用途に有用である。
本発明は、1画面モードおよび2画面モードにおける映像の表示を制御する表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムに関する。
近年、スクリーン上で分割された複数の領域に別々の映像を同時に表示する2画面表示と呼ばれる機能がテレビジョン受像機に搭載されている。この2画面表示の機能は、一人のユーザが同時に放送されている複数の番組の重要なシーンを見逃すことなく視聴したい場合、または複数のユーザが別々の番組を同時に視聴する場合などに用いられる。このような2画面表示の機能は、テレビジョン受像機の大画面化およびデジタル放送の多チャンネル化に伴ってますます有用になる。
特許文献1には、リモコンに設けられた“P in P/P and P”キーを押すごとに、1画面表示および複数の2画面表示を順に切り換えることができるテレビジョン受像機が開示されている。このテレビジョン受像機では、“P in P/P and P”キーを押すごとに1画面表示、ピクチャ・イン・ピクチャ(P in P)表示およびピクチャ・アウト・ピクチャ(P out P)表示がループ状に遷移する。1画面表示では、1つの番組の映像がスクリーンの全面(全画面)に表示される。ピクチャ・イン・ピクチャ(P in P)表示では、全画面上に小画面で別の番組が表示される。ピクチャ・アウト・ピクチャ(P out P)表示では、スクリーン上の左右に等分割された2つの領域(右画面および左画面)にそれぞれ別々の番組が表示される。なお、特許文献1では、ピクチャ・アウト・ピクチャを“P and P”と呼んでいる。
特許文献1のテレビジョン受像機では、2画面表示において、互いに異なるサイズの右画面および左画面を並べて表示することはできない。
一方、非特許文献1および2には、互いに異なるサイズの右画面および左画面を表示する2画面表示方法が記載されている。
非特許文献1には、リモコンに設けられた2画面ボタン、右ボタンおよび左ボタンを用いて1画面モードおよび2画面モードを切り換える方法が記載されている。
図17は従来の2画面表示方法における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。図17の2画面表示方法は非特許文献1に記載されている。
図17には、1画面モードM0の状態および6種類の2画面モードM101〜M103,M111〜M113の状態が模式的に表される。
1画面モードM0では、全画面Sが表示され、2画面モードM101〜M103,M111〜M113では、右画面Rおよび左画面Lが同時に表示される。図17には、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの映像の図示が省略され、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの矩形領域の枠のみが示される。また、図17においては、操作画面の枠が太線で表される。
ここで、操作画面とは、各種操作が可能な画面をいう。例えば、右画面Rが操作画面である場合には、ユーザはリモコンを用いて右画面R上で各種機能の設定、各種データの入力、各種指令の入力等の各種操作を行うことができる。また、左画面Lが操作画面である場合には、ユーザはリモコンを用いて左画面L上で上記の操作を行うことができる。
また、図17の各画面内に描かれた音符のマークは、その画面に表示される映像に付随する音声がスピーカから出力されていることを表している。
さらに、図17では、リモコンの操作により引き起こされる状態間の遷移を矢印で表している。太い黒矢印は、リモコンの右ボタンが押下されたときの遷移を表し、太い白矢印はリモコンの左ボタンが押下されたときの遷移を表す。また、細い矢印はリモコンの2画面ボタンが押下されたときの遷移を表している。
図17に示すように、2画面モードでリモコンの右ボタンまたは左ボタンが押下されると、右画面または左画面のサイズの比率が変更され、右画面および左画面に対応する音声のうちスピーカから出力される音声が切り換えられる。この場合、操作画面に対応する音声がスピーカから出力される。
また、右ボタンが押下されると、操作画面が右画面Rに移動する。既に操作画面が右画面Rに設定されている状態で右ボタンが押下されると、操作画面は移動せずに右画面Rが拡大され、左画面Lが縮小される。左ボタンが押下されると、操作画面が左画面Lに移動する。既に操作画面が左画面Lに設定されている状態で左画面Lが押下されると、操作画面は移動せずに左画面Lが拡大され、右画面Rが縮小される。
また、2画面ボタンが押下されるごとに1画面モードと2画面モードとがトグルで切り換えられる。
非特許文献2には、リモコンに設けられた2画面ボタン、左右入換ボタン、右画面操作ボタンおよび画面モードボタンを用いて1画面モードおよび2画面モードを切り換える方法が記載されている。
2画面ボタンが押下されるごとに1画面モードと2画面モードとがトグルで切り換えられる。
また、2画面モードでは、画面モードボタンが押下されるごとに、ピクチャ・イン・ピクチャ表示およびピクチャ・アウト・ピクチャ表示が順に切り換えられる。ピクチャ・アウト・ピクチャ表示では、右画面と左画面とが同じサイズを有する状態と左画面が右画面より大きい状態との間での切り換えも行われる。
さらに、2画面モードで左右入換ボタンが押下されると、右画面および左画面のレイアウトは変化せずに右画面で表示される番組と左画面で表示される番組とが入れ換えられる。左画面に対応する音声がスピーカから出力されるので、左右入換ボタンを押下することにより音声を出力する番組を入れ換えることができる。
右画面操作ボタンが押下されるごとに、右画面操作モードのオンおよびオフがトグルで切り換えられる。右画面操作モードがオンしている場合には、音量の調整および選局の変更の操作は右画面上で行われる。一方、右画面操作モードがオフしている場合には、音量の調整および選局の変更は左画面上で行われる。
特開平8−111828号公報
Sony:デジタルテレビ取扱説明書(設置・接続編)KDL−L26HVX/KDL−L32HVX/KDL−L40HVX
Panasonic:地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンプラズマテレビ取扱説明書(テレビ編) TH−50PX500/TH−42PX500/TH−37PX500
しかしながら、非特許文献1の2画面表示方法では、ユーザは、1画面モードと2画面モードとを切り換える場合、2画面モードにおける左画面および右画面のサイズを変更する場合、および操作画面を切り換える場合に、リモコンに設けられた2画面ボタン、右ボタンおよび左ボタンを操作する必要がある。
そのため、1画面モードと2画面モードとの切り換え、2画面モードにおける左画面および右画面のサイズの変更ならびに操作画面の切り換えと、2画面ボタン、右ボタンおよび左ボタンの操作との関係を記憶しなければならない。そのため、ユーザは、操作方法を習熟するまでに時間がかかる。
また、2画面モードにおいては、右ボタンおよび左ボタンを別の操作に使用することができない。
左右の移動を必要とするGUI(Graphical User Interface)は、右ボタンおよび左ボタンを用いて操作される。例えば、階層メニューでの各種設定は、右ボタンおよび左ボタンを用いて行われる。しかしながら、2画面モードにおいては、右画面および左画面のサイズの変更ならびに操作画面の切り換えに右ボタンおよび左ボタンを用いるため、右ボタンおよび左ボタンを用いた別の操作を行うことができない。
また、データ放送の番組を視聴する際には、右ボタンおよび左ボタンを用いて画面の遷移が行われる。デジタルテレビ放送を視聴中に、ある時間になると、データ放送の画面が自動的に起動することがある。このような場合、ユーザはデータ放送の画面を操作するために、その都度2画面ボタンを押すことにより2画面モードを1画面モードに変更する必要があり、非常に煩雑である。
このように、2画面モードにおいては、右ボタンおよび左ボタンを用いる種々の操作が制限される。
一方、非特許文献2の2画面表示方法では、ユーザは1画面モードと2画面モードとを切り換える場合、2画面モードにおける右画面および左画面のサイズを変更する場合、および右操作モードのオンおよびオフを切り換える場合に、リモコンに設けられた2画面ボタン、左右入換ボタン、右画面操作ボタンおよび画面モードボタンを操作する必要がある。
このように、リモコンに多数のボタンが設けられているので、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンをリモコンに追加することが困難になる。一方、ユーザは多数のボタンを操作する必要があるため、所望のボタンを見つけるために時間がかかる。また、ボタンの操作が複雑であるため、操作方法の習熟にさらに時間がかかる。
また、画面モードボタンは、1画面モードにおいては画面のアスペクト比の変更およびサイドカットを行うために用いられ、2画面モードにおいてはピクチャ・イン・ピクチャ表示およびピクチャ・アウト・ピクチャ表示の切り換えに用いられる。そのため、2画面モードにおいては、画面モードボタンを用いてアスペクト比の変更およびサイドカットの切り換えを行うことができない。したがって、ユーザには操作方法がわかりにくい。
本発明の目的は、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することが可能な表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することである。
本発明の他の目的は、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作方法を短時間で習熟することが可能でかつ2画面モードにおいて別の操作が制限されない表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することである。
(1)
本発明の一局面に従う表示制御装置は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御装置であって、ユーザの操作による第1の操作入力を受ける第1の操作入力部と、1画面モードおよび2画面モードにおける映像の表示を制御する制御部とを備え、制御部は、画面モードが1画面モードである場合には、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第2の領域に表示するとともに第1の領域に新たな映像を表示し、第1の領域を操作可能な領域に設定し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第1の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示する。
この表示制御装置においては、画面モードが1画面モードである場合には、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードが2画面モードに変更され、1画面モードで表示されていた映像が第2の領域に表示されるとともに第1の領域に新たな映像が表示され、第1の領域が操作可能な領域に設定される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域が第1の領域に変更される。さらに、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域が拡大されるとともに第2の領域が縮小される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードが1画面モードに変更され、第1の領域に表示されていた映像が単一の領域に表示される。
このように、第1の操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第2の領域から第1の領域への操作可能な領域の変更、および第1の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。したがって、ユーザは第1の操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。
(2)
表示制御装置は、ユーザの操作による第2の操作入力を受ける第2の操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが1画面モードである場合には、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第1の領域に表示するとともに第2の領域に新たな映像を表示し、第2の領域を操作可能な領域に設定し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第2の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示してもよい。
この場合、画面モードが1画面モードである場合には、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードが2画面モードに変更され、1画面モードで表示されていた映像が第1の領域に表示されるとともに第2の領域に新たな映像が表示され、第2の領域が操作可能な領域に設定される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域が第2の領域に変更される。さらに、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域が拡大されるとともに第1の領域が縮小される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードが1画面モードに変更され、第2の領域に表示されていた映像が単一の領域に表示される。
このように、第2の操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第1の領域から第2の領域への操作可能な領域の変更、および第2の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。
また、第1および第2の操作入力部による操作方法および表示の変更が互いに対称となる。さらに、第1および第2の操作入力部による操作の差異がなく、かつ第1および第2の操作入力部の操作が互いに制約されない。
したがって、ユーザは第1および第2の操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。また、ユーザは、操作に迷いが生じず、誤操作も生じにくい。
(3)
表示制御装置は、1画面モードの単一の領域における所定の操作および2画面モードの第1および第2の領域のうち操作可能な領域における所定の操作のためにユーザにより用いられる他の操作入力部をさらに備え、第1および第2の操作入力部は、他の操作入力部とは別個に設けられてもよい。
この場合、第1および第2の操作入力部が他の操作入力部とは別個に設けられるので、2画面モードにおいて他の操作入力部による別の操作が制限されない。
(4)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御するとともに、ユーザの操作による音声操作入力を受ける音声操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが2画面モードである場合に、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、音声操作入力部の操作により、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が出力されるので、誤操作が生じない。
また、音声出力の切り換え操作を第1および第2の操作入力部とは独立した音声操作入力部により行うことができるので、映像の表示の操作により意図せずに音声出力が切り換わることが防止される。したがって、一のユーザが映像の表示を操作した場合に、他のユーザが視聴している映像に対応する音声が意図せずに出力されなくなることが防止される。
(5)
音声操作入力部は、スクリーン上に表示される映像に対応する音声の音量を増加させるために操作される音量操作入力部であってもよい。
この場合、音量操作入力部が音声操作入力部を兼ねているので、音声操作入力部を別途追加する必要がない。設計者は容易に他の機能のための操作入力部を追加することができる。
また、ユーザは使い慣れた音量操作入力部により音声出力を切り換えることができるので、音声出力の切り換え操作が容易であり、誤操作が生じない。
(6)
制御部は、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、音声出力部から出力される音量を操作可能な領域内または操作可能でない領域よりも操作可能な領域に近い位置に表示してもよい。
この場合、ユーザは、第1および第2の領域のうち操作可能な領域を容易に認識することができる。
(7)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御し、制御部は、画面モードが2画面モードである場合に、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、ユーザが音声に関する操作を行うことなく、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が自動的に出力される。それにより、ユーザの負担が軽減される。
また、ユーザは操作可能な領域の映像に注目する。したがって、注目する映像に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
(8)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御し、制御部は、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能でない領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、第1または第2の操作入力部からの第1または第2の操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させ、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小し、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小してもよい。
この場合、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能でない領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、ユーザによる第1または第2の操作入力部からの第1または第2の操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力される。また、画面モードが2画面モードでありかつ操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が音声出力部から出力されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域が拡大されるとともに第2の領域が縮小され、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域が拡大されるとともに第1の領域が縮小される。
このように、ユーザは音声出力の切り換えとは独立に操作可能な領域の変更を行うことができる。また、ユーザが第1または第2の操作入力部を2回操作することにより操作可能な領域に対応する音声を出力させることができる。通常、ユーザは操作可能な領域の映像に注目する。したがって、注目する映像に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
(9)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御し、制御部は、画面モードを2画面モードから1画面モードに変更した場合に、1画面モードに表示される映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、1画面モードで表示される映像と音声とが確実に対応する。
(10)
本発明の他の局面に従う表示制御装置は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御装置であって、ユーザの操作による第1の操作入力を受ける第1の操作入力部と、ユーザの操作による画面モード操作入力を受ける画面モード操作入力部と、1画面モードおよび2画面モードにおいて所定の操作に用いられる他の操作入力部と、1画面モードおよび2画面モードにおける映像の表示を制御する制御部とを備え、制御部は、画面モードが1画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、画面モードが2画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小する。
この表示制御装置においては、画面モードが1画面モードである場合には、ユーザによる画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードが2画面モードに変更される。また、画面モードが2画面モードである場合には、ユーザによる画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードが1画面モードに変更される。さらに、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域が第1の領域に変更される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域が拡大されるとともに第2の領域が縮小される。
このように、第1の操作入力部および画面モード操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第2の領域から第1の領域への操作可能な領域の変更、および第1の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。したがって、ユーザは第1の操作入力部および画面モード操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。
また、第1の操作入力部および画面モード操作入力部が他の操作入力部とは別個に設けられる。したがって、2画面モードにおいて他の操作入力部の別の操作が制限されない。
(11)
表示制御装置は、ユーザの操作による第2の操作入力を受ける第2の操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更し、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小してもよい。
この場合、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域が第2の領域に変更される。また、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、ユーザによる第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域が拡大されるとともに第1の領域が縮小される。
このように、第2の操作入力部を追加するだけで画面モードの変更、第1の領域から第2の領域への操作可能な領域の変更、および第2の領域の拡大を容易な操作により行うことができる。
また、第1および第2の操作入力部による操作方法および表示の変更が互いに対称となる。さらに、第1および第2の操作入力部による操作の差異がなく、かつ第1および第2の操作入力部の操作が互いに制約されない。
したがって、ユーザは第1および第2の操作入力部および画面モード操作入力部の操作により1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することができる。また、ユーザは、操作に迷いが生じず、誤操作も生じにくい。
また、第1および第2の操作入力部および画面モード操作入力部が他の操作入力部とは別個に設けられる。したがって、2画面モードにおいて他の操作入力部の別の操作が制限されない。
(12)
表示制御装置は、音声を出力する音声出力部をさらに制御するとともに、ユーザの操作による音声操作入力を受ける音声操作入力部をさらに備え、制御部は、画面モードが2画面モードである場合に、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声を音声出力部から出力させてもよい。
この場合、音声操作入力部の操作により、操作可能な領域に表示されている映像に対応する音声が出力されるので、誤操作が生じない。
また、音声出力の切り換え操作を第1および第2の操作入力部とは独立した音声操作入力部により行うことができるので、映像の表示の操作により意図せずに音声出力が切り換わることが防止される。したがって、一のユーザが映像の表示を操作した場合に、他のユーザが視聴している映像に対応する音声が意図せずに出力されなくなることが防止される。
(13)
音声操作入力部は、スクリーン上に表示される映像に対応する音声の音量を増加させるために操作される音量操作入力部であってもよい。
この場合、音量操作入力部が音声操作入力部を兼ねているので、音声操作入力部を別途追加する必要がない。設計者は容易に他の機能のための操作入力部を追加することができる。
また、ユーザは使い慣れた音量操作入力部により音声出力を切り換えることができるので、音声出力の切り換え操作が容易であり、誤操作が生じない。
(14)
制御部は、音声操作入力部からの音声操作入力に応答して、音声出力部から出力される音量を操作可能な領域内または操作可能でない領域よりも操作可能な領域に近い位置に表示してもよい。
この場合、ユーザは、第1および第2の領域のうち操作可能な領域を容易に認識することができる。
(15)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御方法は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御方法であって、画面モードが1画面モードである場合には、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第2の領域に表示するとともに第1の領域に新たな映像を表示し、第1の領域を操作可能な領域に設定するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第1の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示するステップとを備える。
(16)
表示制御方法は、画面モードが1画面モードである場合には、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第1の領域に表示するとともに第2の領域に新たな映像を表示し、第2の領域を操作可能な領域に設定するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第2の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示するステップとをさらに備えてもよい。
(17)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御方法は、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する表示制御方法であって、画面モードが1画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更するステップと、画面モードが2画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小するステップとを備える。
(18)
表示制御方法は、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更するステップと、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小するステップとをさらに備えてもよい。
(19)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御プログラムは、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する、コンピュータにより実行可能な表示制御プログラムであって、画面モードが1画面モードである場合には、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第2の領域に表示するとともに第1の領域に新たな映像を表示し、第1の領域を操作可能な領域に設定する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第1の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示する処理とを、コンピュータに実行させる。
(20)
表示制御プログラムは、画面モードが1画面モードである場合には、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更し、1画面モードで表示されていた映像を第1の領域に表示するとともに第2の領域に新たな映像を表示し、第2の領域を操作可能な領域に設定する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が2画面モードで最大の状態にある場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更し、第2の領域に表示されていた映像を単一の領域に表示する処理とを、コンピュータにさらに実行させてもよい。
(21)
本発明のさらに他の局面に従う表示制御プログラムは、スクリーン上の単一の領域に映像を表示する1画面モードと、スクリーン上の第1および第2の領域にそれぞれ映像を表示する2画面モードとを制御する、コンピュータにより実行可能な表示制御プログラムであって、画面モードが1画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを2画面モードに変更する処理と、画面モードが2画面モードである場合には、画面モード操作入力部からの画面モード操作入力に応答して、画面モードを1画面モードに変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、操作可能な領域を第1の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第1の操作入力部からの第1の操作入力に応答して、第1の領域を拡大するとともに第2の領域を縮小する処理とを、コンピュータに実行させる。
(22)
表示制御プログラムは、画面モードが2画面モードでありかつ第1の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、操作可能な領域を第2の領域に変更する処理と、画面モードが2画面モードでありかつ第2の領域が操作可能な領域に設定されている場合に、第2の操作入力部からの第2の操作入力に応答して、第2の領域を拡大するとともに第1の領域を縮小する処理とを、コンピュータにさらに実行させてもよい。
本発明によれば、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作を容易に行うことができるとともに、操作方法を短時間で習熟することが可能である。
また、ユーザが1画面モードおよび2画面モードにおける操作方法を短時間で習熟することが可能でかつ2画面モードにおいて別の操作が制限されない。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。複数の図において、同一の構成要素または同一の処理には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。また、同一種類の複数の構成要素が同一の図に現れる場合には、符号の末尾にアルファベット1文字を付与することによりそれぞれの構成要素を区別する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)映像表示装置の構成
図1は本発明の第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成を示すブロック図である。
図1において、映像表示装置100は、受信アンテナ101、受信部102a,102b、映像合成部103、表示部104、音声選択部105、スピーカ106、入力部107および画面遷移制御部108を備える。映像合成部103、音声選択部105、入力部107および画面遷移制御部108が表示制御装置を構成する。
本実施の形態に係る映像表示装置100は、1画面モードおよび2画面モードを有する。1画面モードでは、表示部104のスクリーン上の全体にわたる単一の矩形領域に映像が表示される。2画面モードでは、表示部104のスクリーン上の右側および左側に配置される2つの矩形領域にそれぞれ映像が表示される。
受信アンテナ101は、映像信号および音声信号を含む放送電波を受信し、受信した放送電波を電気信号に変換して出力する。受信アンテナ101は、例えば各家庭の屋根に設置されているテレビアンテナである。あるいは、番組がワイヤレスLAN(ローカルエリアネットワーク)でワイヤレス伝送される場合には、受信アンテナ101はワイヤレスLAN用のアンテナである。
なお、番組がブロードバンド通信により伝送される場合には、受信アンテナ101の代わりにブロードバンドルータに接続されるケーブルが用いられる。また、番組がDVD(デジタルバーサタイルディスク)等のパッケージメディアを用いて配布される場合には、映像表示装置100が受信アンテナ101を有しなくてもよい。
受信部102aは、受信アンテナ101から出力される電気信号に含まれる映像信号および音声信号をデコードし、映像信号および音声信号を映像合成部103および音声選択部105に与える。
電気信号がデジタル放送の放送信号である場合、受信部102aは、デジタル放送テレビ用のチューナモジュールおよびMPEG(Moving Picture Experts Group)映像・音声デコーダにより構成される。チューナモジュールは、放送信号の選局および復調を行う。MPEG映像・音声デコーダは、復調された放送信号をデコードして映像信号および音声信号を抽出する。
また、電気信号がブロードバンド通信を経由して伝送される通信パケットである場合には、受信部102aは、通信プロトコルスタックおよび映像・音声デコーダにより構成される。
なお、受信部102aからMPEG方式等に従って圧縮された映像ビットストリームおよび音声ビットストリームが出力される場合には、映像合成部103の後段に圧縮された映像ビットストリームをデコードするための映像デコーダが設けられ、音声選択部105の後段に音声ビットストリームをデコードするための音声デコーダが設けられてもよい。
受信部102bは、受信部102aと同じ構成を有する。あるいは、受信部102aと受信部102bとが異なる構成を有してもよい。例えば、受信部102aがデジタル放送の放送信号を受信する構成を有し、受信部102bがブロードバンド通信を経由して伝送される通信パケットを受信する構成を有してもよい。
映像合成部103は、後述する画面遷移制御部108の指示に従って、受信部102aから出力される映像信号および受信部102bから出力される映像信号を1つの映像信号に合成し、合成した映像信号を表示部104に出力する。
また、映像合成部103は、映像信号の合成と同時にグラフィックス描画を行うことによりGUI(Graphical User Interface)を実現するOSD(On Screen Display)の機能を有してもよい。
映像合成部103は、映像信号の合成の際に、受信部102a,102bから出力される映像信号に基づく映像の大きさをそれぞれ変更(スケーリング)するとともに、各映像を合成される映像の所定の座標位置にマッピングする。
音声選択部105は、後述する画面遷移制御部108の指示に従って、受信部102a,102bから出力される音声信号のいずれか一方を選択し、選択した音声信号をスピーカ106に出力する。
表示部104は、映像合成部103から出力される映像信号を物理現象である光に変換することによりスクリーンに映像として表示する。表示部104は、テレビジョン受像機に用いられるプラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネル、またはCRT(陰極線管)等からなる。
スピーカ106は、音声選択部105から出力される音声信号を物理現象である音波に変換し、音声として出力する。
画面遷移制御部108は、映像表示装置100の全体を制御および管理する。本実施の形態では、画面遷移制御部108は、CPU(中央演算処理装置)および記録媒体からなるコンピュータである。記録媒体は、例えば半導体メモリまたはメモリカード等である。
記録媒体には、後述する表示制御プログラムが記録される。CPUは記録媒体に記録された表示制御プログラムに従って受信部102a,102b、映像合成部103および音声選択部105を制御する。
特に、画面遷移制御部108は、画面モードを制御するために映像合成部103に指示を与える。1画面モードおよび2画面モードにおける画面レイアウトは、スクリーンに表示される映像の大きさおよび座標位置により指定される。この場合、画面遷移制御部108は、映像合成部103に1画面モードおよび2画面モードにおける映像の大きさおよび座標位置をパラメータを用いて直接映像合成部103に指示してもよい。あるいは、画面遷移制御部108は、例えば「1画面モード」、「2画面モード(a)」、「2画面モード(b)」および「2画面モード(c)」のように各画面モードの画面レイアウトに名称を付与し、その名称により映像合成部103に画面レイアウトを指示してもよい。
また、画面遷移制御部108は、受信部102a,102bの選択を制御する。具体的には、画面遷移制御部108は、受信部102a,102bの一方から出力される映像信号に基づく映像を表示すること、受信部102a,102bの両方から出力される映像信号に基づく映像を表示すること、または受信部102a,102bの両方から出力される映像信号に基づく映像を表示しないことを選択することができる。
さらに、画面遷移制御部108は、音声出力の切り換えを音声選択部105に指示する。
入力部107は、表示部104のスクリーン上に表示されたGUIに対する操作を操作情報(操作入力)として受け付ける。
本実施の形態では、入力部107は、リモコンおよび受光部により構成される。リモコンは、操作情報を赤外線信号として受光部に送信する。受光部は、映像表示装置100の本体部に設けられる。この受光部は、リモコンからの赤外線信号を受け、操作情報を画面遷移制御部108に与える。なお、映像表示装置100の本体部は、受信部102a,102b、映像合成部103、表示部104、音声選択部105およびスピーカ106を含む。
入力部107は、映像合成部103の本体部に設けられるハードウェアボタンまたは表示部104のスクリーンに張られたタッチパネルにより構成されてもよい。
また、入力部107は、マイクおよび音声認識装置により構成されてもよい。この場合、ユーザの音声がマイクにより操作情報として取得され、音声認識装置によりマイクから出力される音声信号に基づいて操作情報が認識される。
さらに、入力部107は、カメラおよび映像処理装置により構成されてもよい。この場合、ユーザの体の動き(ジェスチャー動作)がカメラにより操作情報として撮像され、カメラから出力される映像信号が映像処理装置において処理されることにより操作情報が認識される。
(1−2)リモコンの一例
図2は図1の入力部107に含まれるリモコンの一例を示す模式図である。
図2に示すように、リモコン107aには、電源ボタンPW、消音ボタンMB、音量プラスボタンSP、音量プラスマイナスボタンSM、右ボタンAR、左ボタンAL、上ボタンAU、下ボタンAD、右画面プラスボタンBR、左画面プラスボタンBL、左右入換ボタンRL、および画面モードボタンPB等が設けられる。
音量プラスボタンSPは、スピーカ106から出力される音量を増加させるためにユーザにより操作される。音量マイナスボタンSMは、スピーカ106から出力される音量を減少させるためにユーザにより操作される。
右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLは、1画面モードおよび2画面モードにおける表示を切り換えるためにユーザにより操作される。右画面プラスボタンBRは右側に配置され、左画面プラスボタンBLは左側に配置される。本例の右画面プラスボタンBRには右画面Rが拡大することがわかるように「右画面+」と表示され、左画面プラスボタンBLには左画面Lが拡大することがわかるように「左画面+」と表示されている。
以下の説明では、必要に応じて右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを画面操作ボタンと総称する。
(1−3)画面操作ボタンの他の例
図3は図1の入力部107に含まれるリモコン107aに設けられる右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの他の例を示す模式図である。
図3では、リモコン107aの右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLのみが図示される。
図3(a)の例では、右画面プラスボタンBRには大きな右の矩形および小さな左の矩形が表示され、左画面プラスボタンBLには大きな左の矩形および小さな右の矩形が表示されている。大きな矩形には「+」が表示されている。
図3(b)の例では、右画面プラスボタンBRには大きな右の矩形および小さな左の矩形が表示され、左画面プラスボタンBLには大きな左の矩形および小さな右の矩形が表示されている。大きな矩形には異なる色が付されている。
図3(c)の例では、右画面プラスボタンBRには右向きの三角印が表示され、左画面プラスボタンBLには左向きの三角印が表示されている。
なお、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの形状およびデザインは上記の例に限定されない。
(1−4)画面モードの説明
1画面モードでは、受信部102a,102bの一方から出力される映像信号に基づいて表示部104のスクリーン上の全体にわたる単一の矩形領域に映像が表示される。2画面モードでは、受信部102a,102bの一方から出力される映像信号に基づいて表示部104のスクリーン上の右側に配置される矩形領域に映像が表示され、受信部102a,102bの他方から出力される映像信号に基づいて表示部104のスクリーン上の左側に配置される矩形領域に映像が表示される。
1画面モードにおいて、スクリーン上の全体にわたる単一の矩形領域に表示される映像を全画面と呼ぶ。また、2画面モードにおいて、スクリーン上で左右に隣接する2つの矩形領域のうち、右側の矩形領域に表示される映像を右画面と呼び、左側の矩形領域に表示される映像を左画面と呼ぶ。また、全画面、右画面および左画面を総称して画面と呼ぶ。また、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを画面操作ボタンと総称する。
また、左画面Lの映像に付随する音声を左画面Lに対応する音声と称し、右画面Rの映像に付随する音声を右画面Rに対応する音声と称する。
図4は本発明の第1の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
図4には、2種類の1画面モードM1,M2の状態および12種類の2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43の状態が模式的に表される。
1画面モードM1,M2では、全画面Sが表示され、2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43では、右画面Rおよび左画面Lが同時に表示される。図4には、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの映像の図示が省略され、全画面S、右画面Rおよび左画面Lの矩形領域の枠のみが示される。また、図4においては、フォーカスを有する右画面Rまたは左画面Lの枠が太線で表される。
ここで、フォーカスとは、画面上で各種操作が可能な状態をいう。例えば、右画面Rにフォーカスがある場合には、ユーザは入力部107を用いて右画面R上で各種機能の設定、各種データの入力、各種指令の入力等の各種操作を行うことができる。また、左画面Lにフォーカスがある場合には、ユーザは入力部107を用いて左画面L上で上記の操作を行うことができる。
ユーザにフォーカスがある画面を認識させるために、フォーカスを有する画面の枠を矩形線で表示してもよく、フォーカスを有する画面にアイコンまたは文言等を表示してもよい。フォーカスを有する画面を特定する方法はこれらの方法に限定されない。
また、図4の各画面内に描かれた音符のマークは、その画面に対応する音声がスピーカ106から出力されていることを表している。実際に、表示部104のスクリーン上の画面内または画面近傍に音符のマーク、音波のマーク、スピーカの図形等のアイコン等を表示してもよい。
さらに、図4では、入力部107の操作により引き起こされる状態間の遷移を矢印で表している。太い黒矢印は、入力部107の右画面プラスボタンBRが押下されたときの遷移を表し、太い白矢印は入力部107の左画面プラスボタンBLが押下されたときの遷移を表す。また、点線の矢印は入力部107の音量プラスボタンSPが押下されたときの遷移を表している。
1画面モードM1では、全画面Sに映像が表示される。1画面モードM1で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM11に移行する。この場合、スクリーン上の左側に全画面Sよりも縮小された左画面Lが配置され、全画面Sの映像が縮小されて左画面Lに表示される。また、スクリーン上の右側の空いたスペースに新たな映像を含む小さな右画面Rが配置される。それにより、スクリーン上に同時に複数の映像が表示される。
2画面モードM11で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが画面モードM12に移行する。2画面モードM12で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが画面モードM13に移行する。このように、右画面プラスボタンBRが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM11,M12,M13の順に変化する。この場合、左画面Lが段階的に縮小され、右画面Rが段階的に拡大される。2画面モードM13では、右画面Rが最大サイズを有し、左画面Lが最小サイズを有する。
2画面モードM13で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが1画面モードM2に移行する。1画面モードM2では、2画面モードM13の右画面Rの映像が拡大されて全画面Sに表示される。
逆に、1画面モードM2で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM23に移行する。この場合、スクリーン上の右側に全画面Sよりも縮小された右画面Rが配置され、全画面Sの映像が縮小されて右画面Rに表示される。また、スクリーン上の左側の空いたスペースに新たな映像を含む小さな左画面Lが配置される。それにより、スクリーン上に同時に複数の映像が表示される。
2画面モードM23で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが画面モードM22に移行する。2画面モードM22で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが画面モードM21に移行する。このように、左画面プラスボタンBLが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM23,M22,M21の順に変化する。この場合、左画面Lが段階的に拡大され、右画面Rが段階的に縮小される。2画面モードM21では、左画面Lが最大サイズを有し、右画面Rが最小サイズを有する。
2画面モードM21で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが1画面モードM1に移行する。1画面モードM1では、2画面モードM21の左画面Lの映像が拡大されて全画面Sに表示される。
右画面プラスボタンBRが押下された直後の2画面モードM11〜M13において、右画面Rにフォーカスが存在する。ユーザは、右画面Rにフォーカスが存在するときに右画面プラスボタンBRを押下することにより段階的に右画面Rを拡大するとともに段階的に左画面Lを縮小することができる。
逆に、左画面プラスボタンBLが押下された直後の画面モードM23〜M21において、左画面Lにフォーカスが存在する。ユーザは、左画面Lにフォーカスが存在するときに左画面プラスボタンBLを押下することにより段階的に左画面Lを拡大するとともに段階的に右画面Rを縮小することができる。
また、右画面Rがフォーカスを有する2画面モードM11〜M13で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM21〜M23に移行する。それにより、フォーカスが左画面Lに移動する。
逆に、左画面Lがフォーカスを有する2画面モードM21〜M23で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM11〜M13に移行する。それにより、フォーカスが右画面Rに移動する。
2画面モードM11〜M13では、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。2画面モードM11〜M13で音量プラスボタンSPが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM31〜M33に移行する。2画面モードM31〜M33では、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
なお、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
2画面モードM31〜M33においては、右画面Rにフォーカスが存在する。右画面プラスボタンBRが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM31,M32,M33の順に変化する。この場合、右画面Rが段階的に拡大され、左画面Lが段階的に縮小される。2画面モードM33では、右画面Rが最大サイズを有し、左画面Lが最小サイズを有する。2画面モードM33で右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが1画面モードM2に移行する。
また、右画面Rがフォーカスを有する2画面モードM31〜M33で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM41〜M43に移行する。
2画面モードM41〜M43においては、左画面Lにフォーカスが存在する。左画面プラスボタンBLが押下されるごとに、画面モードが2画面モードM43,M42,M41の順に変化する。この場合、左画面Lが段階的に拡大され、右画面Rが段階的に縮小される。2画面モードM41では、左画面Lが最大サイズを有し、右画面Rが最小サイズを有する。2画面モードM41で左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが1画面モードM1に移行する。
2画面モードM41〜M43では、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。2画面モードM41〜M43で音量プラスボタンSPが押下されると、画面モードがそれぞれ2画面モードM21〜M23に移行する。2画面モードM21〜M23では、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
なお、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
上記のように、本実施の形態では、右画面プラスボタンBRが押下された直後の全ての2画面モードM11〜M13,M31〜M33において、右画面Rにフォーカスが設定される。ユーザは、右画面Rにフォーカスが存在するときに右画面プラスボタンBRを押下することにより段階的に右画面Rを拡大するとともに段階的に左画面Lを縮小することができる。
逆に、左画面プラスボタンBLが押下された直後の全ての2画面モードM21〜M23,M41〜M43において、左画面Lにフォーカスが設定される。ユーザは、左画面Lにフォーカスが存在するときに左画面プラスボタンBLを押下することにより段階的に左画面Lを拡大するとともに段階的に右画面Rを縮小することができる。
また、フォーカスが設定された画面(左画面Lまたは右画面R)の位置と、押下された画面操作ボタン(右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBL)の位置とが対応していない場合には、右画面Rおよび左画面Lのサイズは変化せずに、押下された画面操作ボタンに対応する画面にフォーカスが移動する。
さらに、右画面Rにフォーカスが存在するときに音量プラスボタンSPが押下されると、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。逆に、左画面Lにフォーカスが存在するときに音量プラスボタンSPが押下されると、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
このように、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更の操作と音声出力の切り替えの操作とは完全に独立している。
(1−5)表示制御処理
図5は本発明の第1の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
図5の表示制御処理は、画面遷移制御部108のCPUが記録媒体に記録される表示制御プログラムに従って受信部102a,102b、映像合成部103および音声選択部105を制御することにより実行される。
なお、図5のフローチャートにおいては、本発明に直接関係しない処理については記述を省略している。実際には、例えば電源のオンおよびオフ、選局および番組表の表示のような入力部107の操作に基づく処理がステップS2からステップS1へ戻るまでに行われる。
ステップS1,S2は1画面モードでの処理であり、ステップS1a,S2a,S4,S5,S6,S8,S9,S10は2画面モードでの処理であり、ステップS3,S7は1画面モードと2画面モードとの間で遷移する過渡的状態の処理である。
以下の説明では、2画面モードの右画面Rおよび左画面Lを区別しない場合には、右画面Rおよび左画面Lの各々を画面と称する。また、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを区別しない場合には、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの各々を画面操作ボタンと称する。
初期状態では、画面モードは1画面モードに設定されている。ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより画面操作ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS2)。
ユーザにより画面操作ボタンが操作された場合には、画面遷移制御部108は、スクリーン上でその画面操作ボタンと同じ側に小さい画面を追加し、画面モードを2画面モードに移行させる(ステップS3)。
具体的には、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が全画面Sに表示されていた映像を縮小してスクリーン上の左側に左画面Lとして表示するとともに、左画面Lの右側のスペースに新たな映像を含む小さな右画面Rを追加する。同時に、映像合成部103は、フォーカスを右画面Rに設定する。
また、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が全画面Sに表示されていた映像を縮小してスクリーン上の右側に右画面Rとして表示するとともに、右画面Rの左側のスペースに新たな映像を含む小さい左画面Lを追加する。同時に、映像合成部103は、フォーカスを左画面Lに設定する。
ステップS2においてユーザにより画面操作ボタンが操作されない場合には、画面遷移制御部108は、他の処理を行った後、ステップS1の処理に戻る。
次に、ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1a)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより画面操作ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS2a)。
ユーザにより画面操作ボタンが操作された場合には、画面遷移制御部108は、操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にあるか否かを判別する(ステップS4)。
操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが反対側にある場合には、画面遷移制御部108は、操作された画面操作ボタンと同じ側の画面にフォーカスを移動させる(ステップS5)。
具体的には、フォーカスが左画面Lに存在しかつユーザが右画面プラスボタンBRを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103がフォーカスを右画面Rに移動させる。また、フォーカスが右画面Rに存在しかつユーザが左画面プラスボタンBLを押下した場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103がフォーカスを左画面Lに移動させる。これにより、押下された画面操作ボタンの側とフォーカスを有する画面の側とが一致する。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にある場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面が最大サイズを有するか否かを判別する(ステップS6)。
フォーカスを有する画面が最大サイズを有する場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを1画面モードに移行させる(ステップS7)。
具体的には、最大サイズを有する右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rの映像を全画面Sに表示する1画面モードに移行する。
また、最大サイズを有する左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が左画面Lの映像を全画面Sに表示する1画面モードに移行する。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
ステップS6においてフォーカスを有する画面が最大サイズよりも小さい場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面を1段階拡大する(ステップS8)。同時に、画面遷移制御部108は、フォーカスを有しない画面を1段階縮小する。
具体的には、右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rを1段階拡大し、左画面Lを1段階縮小する。また、左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が左画面Lを1段階拡大し、右画面Rを1段階縮小する。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
ステップS2aにおいてユーザにより画面操作ボタンが操作されていない場合には、画面遷移制御部108は、ユーザにより音量プラスボタンSPが操作されたか否かを判別する(ステップS9)。
ユーザにより音量プラスボタンSPが操作された場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10)。
具体的には、右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が右画面Rに対応する音声をスピーカ106から出力させる。また、左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が左画面Lに対応する音声をスピーカ106から出力させる。その後、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
また、ステップS9においてユーザにより音量プラスボタンSPが操作されていない場合には、画面遷移制御部108は、ステップS1aの処理に戻る。
なお、ステップS10において、スピーカ106から出力される音声を切り換えると同時に、後述する方法でどちらの画面に対応する音声がスピーカ106から出力されているかをスクリーン上に表示してもよい。
図6は画面上の音量表示の例を示す図である。図6に示すように、2画面モードでは、スクリーンSCの左側に左画面Lが表示され、右側に右画面Rが表示される。
右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力されているときには、図6(a)に示すように、右画面R上に現在の音量を示すバーグラフVOLが表示される。左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力されているときには、図6(b)に示すように、左画面L上に現在の音量を示すバーグラフVOLが表示される。
それにより、ユーザは、右画面Rおよび左画面Lのどちらの音声が出力されているかをバーグラフVOLにより視覚的に認識することができる。
また、ユーザが図2のリモコン107aの消音ボタンMBを押下することにより、音声をミュート状態にすることができる。この場合には、スクリーンの右画面Rまたは左画面Lにミュート状態を示すミュートマークMTが表示される。ミュート状態においては、スピーカ106から音声は出力されないが、右画面Rに対応する音声信号および左画面Lに対応する音声信号のどちらが選択されているかを示すためにミュートマークMUが右画面Rまたは左画面Lに表示される。
右画面Rに対応する音声が選択されている場合には、図6(c)に示すように、右画面R上にミュートマークMUが表示される。この場合、消音ボタンMBによりミュート状態を解除すると、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。左画面Lに対応する音声が選択されている場合には、左画面L上にミュートマークMUが表示される。この場合、消音ボタンMBによりミュート状態を解除すると、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
それにより、ユーザは、右画面Rおよび左画面Lのどちらの音声がミュート状態になっているかをミュートマークMUにより視覚的に認識することができる。
(1−6)第1の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態においては、1画面モードと2画面モードとの切り換え、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更およびフォーカスの移動を右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLにより行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短期で習熟することができる。
また、音声出力の切り換えは音量プラスボタンSPを用いて行われるので、2画面モードにおいて右画面Rまたは左画面Lのサイズを変更する操作を行った場合に、スピーカ106から出力される音声が意図せずに切り換わることが防止される。
さらに、ユーザが音量プラスボタンSPを押下するという慣れた操作を行うことにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。また、フォーカスを有しない画面に対応する音声が出力されている場合に、ユーザが音量プラスボタンSPを押下することにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。したがって、ユーザは、音声出力の切り換えの操作を短期で習熟することができる。
また、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。
さらに、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更、フォーカスの移動および音声出力の切り換えに右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBが用いられない。したがって、2画面モードにおいては、右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
例えば、2画面モードにおいて右ボタンARおよび左ボタンALを用いて階層メニューでの各種設定およびデータ放送の画面の操作を行うことができる。また、2画面モードにおいて画面モードボタンPBを用いて画面のアスペクト比の変更およびサイドカットの切り換えを行うことができる。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御を行うことができる。また、既存の音量プラスボタンSPにより2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(2)第2の実施の形態
以下、本発明の第2の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。また、入力部107のリモコン107aの構成は図2に示したリモコン107aの構成と同様である。
(2−1)画面モードの説明
第2の実施の形態では、2画面モードにおける画面の遷移は第1の実施の形態と同様であるが、音声出力の切り換え方法が第1の実施の形態と異なる。第2の実施の形態では、右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLにより右画面Rまたは左画面Lのサイズを変化させたときに拡大された画面に対応する音声が出力される。
図7は本発明の第2の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
左画面Lに対応する音声が出力される2画面モードM11,M12において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM32,M33にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rが拡大するとともに右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
また、右画面Rに対応する音声が出力される2画面モードM43,M42において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM22,M21にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lが拡大するとともに左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
本実施の形態においても、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
第2の実施の形態における他の画面表示および音声出力の切り換えは、第1の実施の形態と同様である。
1画面モードM1において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM31に移行する。それにより、右画面Rが追加されるとともに右画面Rに対応する音声が出力される。また、1画面モードM2において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM23に移行する。それにより、左画面Lが追加されるとともに左画面Lに対応する音声が出力される。
このように、第2の実施の形態では、右画面プラスボタンBRの押下により右画面Rが拡大する場合には右画面Rに対応する音声が出力され、左画面プラスボタンBLの押下により左画面Lが拡大する場合には左画面Lに対応する音声が出力される。
(2−2)表示制御処理
図8は本発明の第2の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
本実施の形態における表示制御処理では、図5のステップS8の後にステップS10aが追加されている。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にあり、ステップS6においてフォーカスを有する画面が最大サイズよりも小さい場合には、画面遷移制御部108はステップS8においてフォーカスを有する画面を1段階拡大する。
さらに、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10a)。それにより、拡大された画面に対応する音声が出力される。
具体的には、ユーザが右画面プラスボタンBRを操作しかつ右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rを1段階拡大し、左画面Lを1段階縮小する。さらに、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が右画面Rに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
逆に、ユーザが左画面プラスボタンBLを操作しかつ左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が左画面Lを1段階拡大し、右画面Rを1段階縮小する。さらに、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が左画面Lに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
ユーザが音量プラスボタンSPを操作した場合の処理は、第1の実施の形態と同様にステップS9,S10により実現される。
ステップS9においてユーザにより音量プラスボタンSPが操作された場合には、ステップS10において、画面遷移制御部108はフォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる。したがって、画面のサイズを変化させることなく、音量プラスボタンSPを操作することにより音声出力を切り換えることができる。
このように、2種類の方法で音声出力を切り換えることができるので、便利性が向上する。
(2−3)第2の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態においては、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rを拡大させる場合に右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lを拡大させる場合に左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは拡大される画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
また、ユーザが音量プラスボタンSPを押下するという慣れた操作を行うことにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。また、フォーカスを有しない画面に対応する音声が出力されている場合に、ユーザが音量プラスボタンSPを押下することにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。したがって、ユーザは、音声出力の切り換えの操作を短期で習熟することができる。
さらに、第1の実施の形態と同様に、1画面モードと2画面モードとの切り換え、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更およびフォーカスの移動を右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLにより行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短期で習熟することができる。
また、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御を行うことができ、既存の音量プラスボタンSPにより2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(3)第3の実施の形態
以下、本発明の第3の実施の形態に係る表示制御装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。また、入力部107のリモコン107aの構成は図2に示したリモコン107aの構成と同様である。
(3−1)画面モードの説明
第3の実施の形態では、音声出力の切り換え方法が第1および第2の実施の形態と異なる。第3の実施の形態では、音声出力の切り換えに音量プラスボタンSPは用いられず、右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLが押下されたときにそれぞれ右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が出力される。
図9は本発明の第3の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
左画面Lに対応する音声が出力される2画面モードM21〜M23において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM31〜M33にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rにフォースが移動するとともに右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
また、右画面Rに対応する音声が出力される2画面モードM31〜M33において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM21〜M23にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lにフォーカスが移動するとともに左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
本実施の形態においても、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
第3の実施の形態では、第2の実施の形態における2画面モードM11〜M13,M41〜M43は存在しない。
このように、第3の実施の形態では、右画面プラスボタンBRの押下によりフォーカスが右画面Rに設定されるとともに右画面Rに対応する音声が出力され、左画面プラスボタンBLの押下により左画面Lにフォーカスが設定されるとともに左画面Lに対応する音声が出力される。
(3−2)表示制御処理
図10は本発明の第3の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
本実施の形態における表示制御処理では、図5のステップS5の後にステップS10が設けられる。また、図5のステップS9は設けられない。
ステップS5において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが反対側にある場合には、ステップS5において画面遷移制御部108は操作された画面操作ボタンと同じ側の画面にフォーカスを移動させる。また、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10)。それにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。
具体的には、ユーザが右画面プラスボタンBRを操作しかつ左画面Lにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103が右画面Rにフォーカスを移動させる。また、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が右画面Rに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
逆に、ユーザが左画面プラスボタンBLを操作しかつ右画面Rにフォーカスが存在する場合には、画面遷移制御部108の指示に基づいて、映像合成部103がフォーカスを左画面Lに移動させる。また、画面遷移制御部108の指示に基づいて、音声選択部105が左画面Lに対応する音声をスピーカ106から出力させる。
ステップS2aにおいてユーザにより画面操作ボタンが操作されていない場合には、画面遷移制御部108はステップS1aの処理に戻る。
したがって、音量プラスボタンSPは、音声出力を切り換えるためには用いられず、音量を増加させるためにのみ用いられる。
(3−3)第3の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態では、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rにフォーカスが設定されるとともに右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lにフォーカスが設定されるとともに左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは操作可能な画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
また、本実施の形態においても、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rを拡大させる場合に右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lを拡大させる場合に左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは拡大される画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザは違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
さらに、ユーザは右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを操作することにより1画面モードと2画面モードとの切り換え、2画面モードでの画面のサイズの変更、フォーカスの移動および音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短時間で習熟することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御および2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(4)第4の実施の形態
以下、本発明の第4の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。また、入力部107のリモコン107aの構成は図2に示したリモコン107aの構成と同様である。
(4−1)画面モードの説明
第4の実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、音声出力の切り換えに音量プラスボタンSPは用いられず、右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLが用いられる。ただし、第4の実施の形態では、音声出力の切り換えおよびフォーカスの移動のタイミングが第3の実施の形態と異なる。
図11は本発明の第4の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
左画面Lに対応する音声が出力される2画面モードM21〜M23において右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM51〜M53にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rにフォースが移動する。この場合、左画面Lに対応する音声が出力されている。さらに、右画面プラスボタンBRが押下されると、画面モードが2画面モードM31〜M33にそれぞれ移行する。それにより、右画面Rに対応する音声がスピーカ106から出力される。
1画面モードM1において右画面プラスボタンBRが押下された場合にも、画面モードが2画面モードM51に移行する。それにより、右画面Rにフォースが移動する。
また、右画面Rに対応する音声が出力される2画面モードM31〜M33において左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM61〜M63にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lにフォースが移動する。この場合、右画面Rに対応する音声が出力されている。さらに、左画面プラスボタンBLが押下されると、画面モードが2画面モードM21〜M23にそれぞれ移行する。それにより、左画面Lに対応する音声がスピーカ106から出力される。
1画面モードM2において左画面プラスボタンBLが押下された場合にも、画面モードが2画面モードM63に移行する。それにより、左画面Lにフォースが移動する。
本実施の形態においても、消音ボタンMBにより音声選択部105がミュート状態に設定されている場合には、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声が音量0で出力される。すなわち、右画面Rまたは左画面Lに対応する音声信号が選択状態になるが、スピーカ106から音声は出力されない。
このように、第4の実施の形態では、右画面プラスボタンBRの押下によりフォーカスが右画面Rに設定された後、右画面プラスボタンBRの再度の押下により右画面Rに対応する音声が出力され、左画面プラスボタンBLの押下により左画面Lにフォーカスが設定され、左画面プラスボタンBLの再度の押下により左画面Lに対応する音声が出力される。
(4−2)表示制御処理
図12は本発明の第4の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
本実施の形態における表示制御処理では、図10のステップS4とステップS6との間にステップS20が設けられ、図10のステップS8の後にステップS10aが設けられる。ステップS5の後にステップS10は設けられず、ステップS20の後にステップS10が設けられる。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが反対側にある場合には、画面遷移制御部108は、操作された画面操作ボタンと同じ側の画面にフォーカスを移動させる(ステップS5)。
ステップS4において操作された画面操作ボタンとフォーカスを有する画面とが同じ側にある場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面と出力されている音声に対応する画面(音声出力画面)とが一致しているか否かを判別する(ステップS20)。
フォーカスを有する画面と出力されている音声に対応する画面(音声出力画面)とが一致していない場合に、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10)。
ステップS20においてフォーカスを有する画面と出力されている音声に対応する画面(音声出力画面)とが一致している場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面が最大サイズを有するか否かを判別する(ステップS6)。
フォーカスを有する画面が最大サイズを有する場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを1画面モードに移行させる(ステップS7)。
ステップS6においてフォーカスを有する画面が最大サイズよりも小さい場合には、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面を1段階拡大する(ステップS8)。同時に、画面遷移制御部108は、フォーカスを有しない画面を1段階縮小する。
さらに、画面遷移制御部108は、フォーカスを有する画面に対応する音声をスピーカ106から出力させる(ステップS10a)。それにより、拡大された画面に対応する音声が出力される。
ステップS2aにおいてユーザにより画面操作ボタンが操作されていない場合には、画面遷移制御部108はステップS1aの処理に戻る。
したがって、音量プラスボタンSPは、音声出力を切り換えるためには用いられず、音量を増加させるためにのみ用いられる。
(4−3)第4の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態では、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rにフォーカスが設定され、ユーザが再度右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rに対応する音声が出力される。また、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lにフォーカスが設定され、ユーザが再度左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lに対応する音声が出力される。したがって、ユーザは音声出力の切り換えとは独立にフォーカスの移動を行うことができる。
また、ユーザが右画面プラスボタンBRを2回押下することによりフォーカスを有する画面に対応する音声を出力させることができる。通常、ユーザは操作可能な画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザに違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
また、本実施の形態においても、ユーザが右画面プラスボタンBRを押下することにより右画面Rを拡大させる場合に右画面Rに対応する音声が出力され、ユーザが左画面プラスボタンBLを押下することにより左画面Lを拡大させる場合に左画面Lに対応する音声が出力される。通常、ユーザは拡大される画面に注目する。したがって、注目する画面に対応する音声が出力されることにより、ユーザに違和感なく自然に2画面モードでの視聴を行うことができる。
さらに、ユーザは右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLを操作することにより、1画面モードと2画面モードとの切り換え、2画面モードでの画面のサイズの変更、フォーカスの移動および音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短時間で習熟することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107aに右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで2画面モードでの表示の制御および2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107aに追加することができる。
(5)第5の実施の形態
以下、本発明の第5の実施の形態に係る映像表示装置について説明する。本実施の形態に係る映像表示装置の構成は、図1に示した映像表示装置100の構成と同様である。
(5−1)リモコンの一例
図13は第5の実施の形態に係る映像表示装置の入力部107に含まれるリモコンの一例を示す模式図である。
図13のリモコン107bが図2のリモコン107aと異なるのは、2画面ボタンBDがさらに設けられる点である。
2画面ボタンBDは、1画面モードと2画面モードとをトグルで切り換えるためにユーザにより操作される。
なお、図13の右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLの代わりに図3(a),(b),(c)の右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが設けられてもよい。
(5−2)画面モードの説明
第5の実施の形態の2画面モードにおける画面の遷移は第1の実施の形態と同様であるが、1画面モードと2画面モードとの切り換え方法が第1の実施の形態と異なる。第5の実施の形態では、2画面ボタンBDにより1画面モードと2画面モードとの切り換えが行われる。
図14は本発明の第5の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図である。
1画面モードM0では、全画面Sが表示される。1画面モードM1で2画面ボタンBDが押下されると、画面モードが2画面モードM22に移行する。2画面モードM22においては、右画面Rおよび左画面Lが同じサイズを有し、左画面Lがフォーカスを有しかつ左画面Lに対応する音声が出力される。
逆に、2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43で2画面ボタンBDが押下されると、画面モードが1画面モードM0に移行する。
このように、2画面ボタンBDが押下されることにより1画面モードM0と2画面モードとがトグルで切り換えられる。
なお、1画面モードM1での2画面ボタンBDの押下により画面モードが2画面モードM32に移行してもよい。2画面モードM32においては、右画面Rおよび左画面Lが同じサイズを有し、右画面Rがフォーカスを有しかつ右画面Rに対応する音声が出力される。また、2画面ボタンBDの押下により画面モードが他の2画面モードに固定的に移行するように設定されてもよい。さらに、1画面モードM0に移行する直前の2画面モードを画面遷移制御部108が記憶し、2画面ボタンBDの押下により画面モードが記憶した2画面モードに移行してもよい。
2画面モードM11〜M13,M21〜M23,M31〜M33,M41〜M43間での状態の遷移は、第1の実施の形態と同様である。
ただし、本実施の形態においては、右画面Rが最大サイズを有する2画面モードM13,M33で右画面プラスボタンBRが押下された場合に1画面モードM0に移行しない。同様に、左画面Lが最大サイズを有する2画面モードM21,M42で左画面プラスボタンBLが押下された場合に1画面モードM0に移行しない。
また、音量プラスボタンSPが押下されると、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。音量プラスボタンSPが押下されない限り、音声出力は切り換えられない。このように、右画面Rおよび左画面Lのサイズの変更の操作と音声出力の切り替えの操作とは完全に独立している。
(5−3)表示制御処理
図15は本発明の第5の実施の形態における画面遷移制御部108の表示制御処理を示すフローチャート図である。
ステップS1,S31は1画面モードでの処理であり、ステップS33,S1a,S31a,S34は2画面モードでの処理であり、ステップS32,S7は1画面モードと2画面モードとの間で遷移する過渡的状態の処理である。
初期状態では、画面モードは1画面モードに設定されている。ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより2画面ボタンBDが操作されたか否かを判別する(ステップS31)。
ユーザにより2画面ボタンBDが操作された場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを2画面モードM22に移行させ(ステップS32)、フォーカスを左画面Lに移動させる(ステップS33)。
この場合、画面遷移制御部108は、2画面ボタンBDの押下により画面モードを他の2画面モードに固定的に移行させてもよい。また、画面遷移制御部108は、2画面ボタンBDの押下により画面モードを1画面モードM0への移行直前の2画面モードに移行させてもよい。
ステップS31においてユーザにより2画面ボタンBDが操作されない場合には、画面遷移制御部108は、他の処理を行った後、ステップS1の処理に戻る。
次に、ユーザが入力部107を操作すると、画面遷移制御部108は、入力部107からユーザの操作の内容を示す操作情報(操作入力)を受け取る(ステップS1a)。
画面遷移制御部108は、操作情報に基づいてユーザにより2画面ボタンBDが操作されたか否かを判別する(ステップS31a)。
ユーザにより2画面ボタンBDが操作された場合には、画面遷移制御部108は、画面モードを1画面モードM0に移行させる(ステップS7)。その後、画面遷移制御部108はステップS1の処理に戻る。
ステップS31aにおいてユーザにより2画面ボタンBDが操作されない場合には、画面遷移制御部108は、後述する2画面モード時の処理を実行する(ステップS34)。その後、画面遷移制御部108はステップS1aの処理に戻る。
図16は本発明の第5の実施の形態における表示制御処理の2画面モード時の処理を示すフローチャートである。
図16の2画面モード時の処理では、第1の実施の形態における2画面モードのステップS2a,S4〜S10からステップS7が削除されている。それにより、ユーザが画面操作ボタン(右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBL)を押下しても1画面モードに移行することができない。
(5−4)第5の実施の形態の効果
上記のように、本実施の形態では、ユーザは2画面ボタンBDを押下することにより1画面モードと2画面モードとの切り換えを行うことができる。この場合、ユーザは、1画面モードと2画面モードとの切り換えのために操作すべきボタンを明確に認識することができるので、簡単かつ安心して1画面モードと2画面モードとの切り換えの操作を行うことができる。
また、2画面モードにおいて右画面プラスボタンBRまたは左画面プラスボタンBLを複数回続けて押下しても、画面モードが1画面モードに戻ることがない。したがって、右画面Rまたは左画面Lのサイズを容易に最大にすることができる。
また、音声出力の切り換えは音量プラスボタンSPを用いて行われるので、2画面モードにおいて右画面Rまたは左画面Lのサイズを変更する操作を行った場合に、スピーカ106から出力される音声が意図せずに切り換わることが防止される。
さらに、ユーザが音量プラスボタンSPを押下するという慣れた操作を行うことにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。また、フォーカスを有しない画面に対応する音声が出力されている場合に、ユーザが音量プラスボタンSPを押下することにより、フォーカスを有する画面に対応する音声が出力される。したがって、ユーザは、音声出力の切り換えの操作を短期で習熟することができる。
さらに、1画面モードと2画面モードとの切り換え、右画面Rおよび左画面Lサイズの変更およびフォーカスの移動を画面モードボタンPB、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLにより行うことができる。したがって、操作方法が容易であり、操作を短期で習熟することができる。
また、第1の実施の形態と同様に、右画面Rおよび左画面Lの操作方法および表示の変化が互いに対称であるので、ユーザにとってわかりやすい。しかも、2画面モードにおいて右ボタンAR、左ボタンALおよび画面モードボタンPBを用いる種々の操作が制限されない。
さらに、リモコン107bに2画面ボタンBD、右画面プラスボタンBRおよび左画面プラスボタンBLが追加されるだけで1画面モードと2画面モードとの切り換えおよび2画面モードでの表示の制御を行うことができ、既存の音量プラスボタンSPにより2画面モードでの音声出力の切り換えを行うことができる。したがって、設計者はさらに他の機能を操作するためのボタンを容易にリモコン107bに追加することができる。
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、映像合成部103、音声選択部105および画面遷移制御部108が制御部の例であり、右画面プラスボタンBRが第1の操作入力部の例であり、左画面プラスボタンBLが第2の操作入力部の例である。また、音量プラスボタンSPが音声操作入力部または音量操作入力部の例であり、右ボタンAR、左ボタンALまたは画面モードボタンPBが他の操作入力部の例であり、2画面ボタンBDが画面モード操作入力部の例である。さらに、表示部104のスクリーンがスクリーンの例であり、スピーカ106が音声出力部の例である。また、右画面Rまたは左画面Lが第1の領域に表示される映像の例であり、左画面Lまたは右画面Rが第2の領域に表示される映像の例であり、全画面Sが単一の領域に表示される映像の例である。さらに、CPUがコンピュータの例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
(7)他の実施の形態
上記実施の形態では、画面遷移制御部108がCPUおよび表示制御プログラムにより実現されるが、これに限定されず、画面遷移制御部108が電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
また、映像合成部103はCPUおよびプログラムにより実現されてもよく、電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
同様に、音声選択部105はCPUおよびプログラムにより実現されてもよく、電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
本発明は、放送、通信またはパッケージメディア等からの信号に基づいて映像を表示する映像表示装置等において2画面モードで映像を同時に表示する場合に有用である。
このため、本発明は、テレビ局からの放送を受信するテレビジョン受像機またはセットトップボックスに利用することができ、ハードディスクまたはDVDに映像を録画するビデオレコーダ、パッケージメディアを再生するDVDプレーヤもしくはAV(映像音声)ビューワ、またはインターネット放送局からの放送を受信するブロードバンド・レシーバ等の用途に有用である。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る映像表示装置の構成を示すブロック図
図2は図1の入力部に含まれるリモコンの一例を示す模式図
図3は図1の入力部に含まれるリモコンに設けられる右画面プラスボタンおよび左画面プラスボタンの他の例を示す模式図
図4は本発明の第1の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図5は本発明の第1の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図6は画面上の音量表示の例を示す図
図7は本発明の第2の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図8は本発明の第2の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図9は本発明の第3の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図10は本発明の第3の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図11は本発明の第4の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図12は本発明の第4の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図13は第5の実施の形態に係る映像表示装置の入力部に含まれるリモコンの一例を示す模式図
図14は本発明の第5の実施の形態における画面の表示および音声の出力の状態遷移図
図15は本発明の第5の実施の形態における画面遷移制御部の表示制御処理を示すフローチャート
図16は本発明の第5の実施の形態における表示制御処理の2画面モード時の処理を示すフローチャート
図17は従来の2画面表示方法における画面の表示および音声の出力の状態遷移図