JPWO2007083433A1 - 半導体装置、及び半導体検査方法 - Google Patents

半導体装置、及び半導体検査方法 Download PDF

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Abstract

スキャンテストシステムを使用し、フリップフロップ(300)の電源配線(401)と、組合せ回路(307)の電源配線(403)とを分離し、かつ、フリップフロップ(300)の出力を、スキャンチェーンの出力端子(306)と、組合せ回路(307)への出力端子(305)とに分離し、組合せ回路(307)への出力は新たにフリップフロップ(300)にロードホールド端子(304)を追加し、信号値を保持するようにすることにより、静止安定待ちと次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテスト時間の短縮を可能とし、システムLSIのIDDQテストを高速化することができる半導体装置、及び半導体検査方法を提供する。

Description

本発明は、システムLSIの静止電源電流テストを行う半導体装置、及び半導体検査方法に関する。
近年の半導体集積回路は、超微細加工技術の進歩により、その面積を低減させることに成功している。そういった中で半導体集積回路に求められる要求は非常に高まり、回路内に組み込まれるトランジスタ数は格段に増大している。そのため、半導体集積回路の検査を実施することは非常に困難になってきている。
半導体集積回路の検査方法として、スキャンテストがある。スキャンテストでは、半導体集積回路内のすべてのフリップフロップ(FF)を設定によりシフトレジスタ状態にし、外部端子よりそのシフトレジスタ状態に検査用の値であるテストベクタを印加し、一定期間のみFFを通常動作状態に戻し、内部の組合せ回路にテストベクタを印加する。その後、組合せ回路からFFへテストベクタ入力後の出力結果値が入力される。それらの出力結果値をFFでラッチした後、再度FFをシフトレジスタ状態にし、組合せ回路の出力結果値を外部へ出力し、その値をモニタすることで不良箇所を特定する。この時のシフトレジスタをスキャンチェーンといい、スキャンチェーンにてデータを移動させる動作を行っている状態をシフトモードといい、シフトレジスタ状態を停止させ組合せ回路にテストベクタを印加し、組合せ回路の出力結果を得る状態をキャプチャモードという。
しかし、このスキャンテスト法では、故障箇所によってはテストベクタでは故障を励起させることができない場合がある。また、LSI内のすべての故障を励起させることは非常に困難である。
そこで近年、静止電源電流(以下、IDDQと記す。)テスト法の有意性が高まっている。従来、CMOS集積回路では、静止時の電源電流値はリーク電流値程度で非常に小さいことが知られている。従って、CMOS集積回路で製造上の物理的故障が発生した場合、非常に大きなIDDQが流れることがあり、非常に故障を励起させやすいため、IDDQテスト法の有意性が高まっている。
図9、図10、図11を用いて、従来の半導体集積回路の検査方法を説明する。
図9は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置の構成を示す図である。
図9において、半導体装置内には、第1〜第6のFF101a〜101f、組合せ回路102、FF通常データ入力端子(以下D端子と記す。)105、FFスキャンチェーンデータ入力端子(以下DT端子と記す。)106、FFデータ出力端子(以下Q端子と記す。)107、FFクロック入力端子(以下CLK端子と記す。)108を有する。ここで、電源110から電源配線103により接続されている各FF101a〜101f、及び組合せ回路102に、電源電流(IDD)104、及び電源電圧(VDD)109が供給されている。
図10は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置のIDDQテストの概略的なフローチャート図である。
図10において、まず、ステップ201で、スキャンチェーン内に第1のFF101aのDT端子106からIDDQテスト用のテストベクタを入力する。DT端子106から入力されたテストベクタは、第1のFF101aをシフトレジスタ状態にしてQ端子107から出力され、スキャンチェーン内の第2のFF101bのDT端子106に入力され、続けて第4〜第6のFF101d〜101fにテストベクタが入力される。このステップを、パターンニングと呼ぶ。
ステップ202で、スキャンチェーン内のFF101のCLK端子108へのクロック供給を停止する。このためには、クロックをH入力で固定することにする。
次に、ステップ203で、組合せ回路102内の電源電流104が一定の状態(静止安定状態)になるまで待つ。このステップを、静止安定待ちと呼ぶ。組合せ回路102の電源電流104が静止安定状態になったときに、ステップ204で、電源電流値104を測定する。基準となる電流値と、測定した電流値とを比較し、測定電流値の方が基準電流値より小さい場合(ステップ205でPASS)は、良品と判定する。良品と判断した場合(ステップ205でPASS)は、すべてのIDDQテスト用テストベクタが入力されたか否かを確認する(ステップ206)。すべてのIDDQテスト用テストベクタが入力されている場合は(ステップ206でYes)、IDDQテストを終了する(ステップ207)。すべてのIDDQテスト用テストベクタがまだ入力されていない場合は(ステップ206でNo)、ステップ201に戻り、IDDQテストを行う。
一方、測定電流値の方が基準電流値より大きい場合(ステップ205でFAIL)は、不良品と判定し、その時点で、IDDQテストを終了する(ステップ207)。
図11は、従来のIDDQテストの電源電流波形を示す図である。
図11において、本従来例では、CLK端子108のクロックの立ち上がりでDT端子106のデータをラッチするものとする。IDDQテスト用のテスタベクタ(図11ではData1、Data3、Data5)がDT端子106に入力され、Q端子107に出力された後、CLK端子108のクロックをH固定してクロック供給を停止(ステップ202)する。その後、電源電流値104が静止安定待ち(ステップ203a,203b)状態となり、静止安定となった後に、電源電流値104を測定(ステップ204a,204b)する。電源電流値104の測定後は、測定電流値と、基準電流値とを比較し、良否判定をする。
ここで、IDDQテスト法は、テストベクタを入力した後、信号が回路内部のトランジスタに伝播していく際に大電源電流が流れるため、回路が静止状態になった後、電源電流値が収束してIDDQ値が測定できるようになるまでに、静止安定待ち時間が必要となる。例えば、図11に示すように、データ1のパターニング(ステップ201a)、静止安定待ち(ステップ203a)、測定(ステップ204a)が終了してから、次のデータ3のパターニング(ステップ201b)、静止安定待ち(ステップ203b)、測定(ステップ204b)を行っている。
このような理由から、IDDQテスト法を高速に実施することが必要とされている。IDDQテストの高速化技術の一つとして、大きな電源電流が流れた時にスイッチがオンとなり、大電流が収束した時にはスイッチがオフとなるアナログスイッチを、被測定半導体集積回路のVDDとGND間に直流電源と直列に接続することで、大電流が流れる際には直流電源から大電流を供給してVDDの電圧降下を抑制し、IDDQ検査を高速にできるという技術が報告されている(特許文献1参照)。
特開2002−189053号公報
従来の半導体集積回路の検査方法では、IDDQテスト用のテストベクタが入力された後に、半導体集積回路の電源電流値が収束し静止状態になるまでの静止安定待ち状態が必要となり、IDDQテストの検査時間が増大するという問題があった。
本発明では、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、IDDQテストの検査時間の増大を防ぐことのできる半導体装置、及び半導体検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1にかかる半導体装置は、スキャンテストモード時は静止電源電流テスト用テストベクタが入力され、通常使用時は通常使用データが入力される複数のフリップフロップを有する半導体装置において、スキャンチェーン内の複数のフリップフロップから、テストベクタあるいは通常使用データが入力される組合せ回路と、前記フリップフロップに電源電圧供給配線により接続され、該フリップフロップに電源電圧を供給するフリップフロップ用電源と、前記組合せ回路に電源電圧供給配線により接続され、該組合せ回路に電源電圧を供給する組合せ回路用電源とを備え、前記フリップフロップは、静止電源電流テストモード時において、スキャンチェーンより入力されるテストベクタを、前記組合せ回路に対して出力するためのデータとして該フリップフロップに保持するか、もしくは前記組合せ回路に出力するか、を制御するロードホールド信号が入力されるロードホールド端子と、前記フリップフロップから前記組合せ回路に通常使用データを出力する通常データ出力端子と、スキャンチェーン内のn段目(nは整数)のフリップフロップからn+1段のフリップフロップへテストベクタを出力するスキャンチェーンデータ出力端子とを有することを特徴とする。
本発明の請求項2にかかる半導体装置は、請求項1記載の半導体装置を複数有する半導体装置において、複数の半導体装置を有する該半導体装置の内部に、制御端子より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各半導体装置へのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項3にかかる半導体検査方法は、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終わるまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、該組合せ回路の静止電源電流が静止状態になったとき、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流値を測定し、これを基準となる電流値と比較判定するステップとを有することを特徴とする。
本発明の請求項4にかかる半導体検査方法は、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終了するまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内の値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、これを基準となる傾きと比較判定するステップとを有することを特徴とする。
本発明の請求項5にかかる半導体検査方法は、請求項3、または請求項4に記載の半導体検査方法において、前記フリップフロップに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタが前記組合せ回路に入力されたときの状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力することを特徴とする。
本発明の請求項6にかかる半導体検査方法は、請求項3記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであることを特徴とする。
本発明の請求項7にかかる半導体検査方法は、請求項4記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであることを特徴とする。
本発明では、半導体装置のIDDQテスト時において、テスト時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
即ち、本発明の請求項1にかかる半導体装置によれば、スキャンテストモード時は静止電源電流テスト用テストベクタが入力され、通常使用時は通常使用データが入力される複数のフリップフロップを有する半導体装置において、スキャンチェーン内の複数のフリップフロップから、テストベクタあるいは通常使用データが入力される組合せ回路と、前記フリップフロップに電源電圧供給配線により接続され、該フリップフロップに電源電圧を供給するフリップフロップ用電源と、前記組合せ回路に電源電圧供給配線により接続され、該組合せ回路に電源電圧を供給する組合せ回路用電源とを備え、前記フリップフロップは、静止電源電流テストモード時において、スキャンチェーンより入力されるテストベクタを、前記組合せ回路に対して出力するためのデータとして該フリップフロップに保持するか、もしくは前記組合せ回路に出力するか、を制御するロードホールド信号が入力されるロードホールド端子と、前記フリップフロップから前記組合せ回路に通常使用データを出力する通常データ出力端子と、スキャンチェーン内のn段目(nは整数)のフリップフロップからn+1段のフリップフロップへテストベクタを出力するスキャンチェーンデータ出力端子とを有するようにしたので、スキャンチェーンを使用してIDDQ用テストベクタを出力すると同時に、IDDQ用テストベクタを組合せ回路に出力したままフリップフロップに保持させることができ、IDDQテストのテスト時間を短縮することができるという効果がある。また、FFの電源電流値と組合せ回路の電源電流値を個別に測定することができるため、より精度よく検査を行うことができるという効果がある。
本発明の請求項2にかかる半導体装置によれば、請求項1記載の半導体装置を複数有する半導体装置において、複数の半導体装置を有する該半導体装置の内部に、制御端子より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各半導体装置へのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路を備えるようにしたので、半導体集積回路内の各半導体装置毎にIDDQテストを実施できるという効果がある。
本発明の請求項3にかかる半導体検査方法によれば、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終わるまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、該組合せ回路の静止電源電流が静止状態になったとき、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流値を測定し、これを基準となる電流値と比較判定するステップとを有するようにしたので、静止安定待ちと次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項4にかかる半導体検査方法によれば、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終了するまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内の値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、これを基準となる傾きと比較判定するステップとを有するようにしたので、静止安定待ちしてIDDQ値を測定するより前に良否判定できるため、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項5にかかる半導体検査方法によれば、請求項3、または請求項4に記載の半導体検査方法において、前記フリップフロップに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタが前記組合せ回路に入力されたときの状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力するようにしたので、各テストベクタ入力時の大電源電流が流れる時間を短縮させることができ、これにより、静止安定待ち時間を短縮でき、ひいては、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項6にかかる半導体検査方法によれば、請求項3記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであるようにしたので、半導体集積回路内の各半導体装置毎にIDDQテストを実施でき、不良箇所特定の解析時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項7にかかる半導体検査方法は、請求項4記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであるようにしたので、半導体集積回路内の各半導体装置毎にIDDQテストを実施でき、不良箇所特定の解析時間を短縮できるという効果がある。
図1は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法を実施する半導体装置内のFFの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1における半導体装置内のFFの機能を説明する動作波形図である。 図3は、本発明の実施の形態1における半導体装置を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法の概略的なフローチャート図である。 図5は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの電源電流波形を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態2における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの組合せ回路の電源電流波形を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態3における半導体検査方法であるIDDQテスト方法のテストベクタの入力の並び替えの方法を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態4における半導体装置の構成を示す図を示す図である。 図9は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置の構成を示す図である。 図10は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置のIDDQテストの概略的なフローチャート図である。 図11は、従来のIDDQテストの電源電流波形を示す図である。
符号の説明
101a〜101f 第1〜第6のフリップフロップ
102 組合せ回路
103 電源配線
104 電源電流値
105 D端子
106 DT端子
107 Q端子
108 CLK端子
109 電源電圧
110 電源
300 フリップフロップ
301 クロック入力端子(CLK端子)
302 通常データ入力端子(D端子)
303 スキャンチェーンデータ入力端子(DT端子)
304 ロードホールド端子(IDDQ_LH端子)
305 データ出力端子(Q端子)
306 スキャンチェーンデータ出力端子(QT端子)
307 組合せ回路
401 FFの電源配線
402 FFの電源電流値
403 組合せ回路の電源配線
404 組合せ回路の電源電流値
405 FFの電源電圧
406 組合せ回路の電源電圧
407 FF用電源
408 組合せ回路用電源
605 良品の電源電流値の勾配
606 不良品の電源電流値の勾配
607 スイッチング電流
801 半導体装置
802〜805 第1〜第4の機能ブロック
806 IDDQ_LH制御回路
807 制御端子
808 IDDQ_LH外部入力端子
809〜812 第1〜第4のIDDQ_LH端子
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を実施する半導体装置におけるフリップフロップの構成を示す図である。
図1において、本実施の形態1におけるフリップフロップ(FF)300は、クロック入力端子(CLK端子)301、通常データ入力端子(D端子)302、スキャンチェーンデータ入力端子(DT端子)303、IDDQ_ロードホールド端子(IDDQ_LH端子)304、データ出力端子(Q端子)305、及びスキャンチェーンデータ出力端子(QT端子)306を有する。
図2は、本実施の形態1における半導体装置内のFFの機能を説明するための動作波形図である。
図2において、CLK端子301のクロックの立ち上がりで、DT端子303のデータをラッチするものとする。
DT端子303から入力されたスキャンチェーン用のデータ(IDDQテスト用テストベクタ)はQT端子306から出力される。一方、組合せ回路へIDDQテスト用テストベクタを入力する際は、該テストベクタはQ端子305から出力される。この際には、Q端子305のデータ出力をIDDQ_LH端子304で制御する。本実施の形態1では、IDDQ_LH端子304がL入力の場合は、DT端子303のデータをクロックの立ち上がりでラッチし、IDDQ_LH端子304がH入力の場合は、すでにラッチされているDT端子303のデータをクロックに関係なく保持するものとする。例えば、図2に示すように、IDDQ_LH端子304がH入力のとき、Data2が保持されており、IDDQ_LH端子304がL入力のとき、新たにData5がQ端子305から出力される。
このように、図1のFFでは、QT端子306を使用してスキャンチェーンを構成しIDDQテスト用テストベクタを出力すると同時に、IDDQ_LH端子304、Q端子305を使用して、IDDQテスト用テストベクタを組合せ回路に出力した状態を保持することができる。
図3は、本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す図である。
図3において、本実施の形態1における半導体装置は、図1に示した構成の第1〜第6のFF300a〜300f、及び組合せ回路307を有する。フリップフロップ用電源407から電源配線401に接続されている第1〜第6のFF300a〜300fに、電源電流(IDD_FF)402、及び電源電圧(VDD_FF)405が供給されており、組合せ回路用電源408から電源配線403に接続されている組合せ回路307に、電源電流(IDD_LGC)404、及び電源電圧(VDD_LGC)406が供給されている。
以下、本実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を、半導体装置に対して行うときの動作について説明する。
まず、スキャンチェーンのパターンニングにおいて、第1〜第6のFF300a〜300fに、電源配線401より電源電流402、及び電源電圧405が供給されており、例えば、第1のFF300aのDT端子303から入力されたデータは第1のFF300aをシフトレジスタ状態にしてQT端子306から出力され、スキャンチェーン内の第2のFF101bにスキャンチェーン用のデータが入力される。
ここで、組合せ回路307に、電源配線403より、電源電流404、及び電源電圧406が供給されており、スキャンチェーンのパターンニングが終了したとき、IDDQ_LH端子304をL入力として、DT端子303からのIDDQテスト用テストベクタをQ端子305から組合せ回路307に出力する(ロード状態)。また、スキャンチェーンのパターンニングが終了するまでは、IDDQ_LH端子304をH入力として、Q端子305から組合せ回路307への出力を固定する(ホールド状態)。
このように、本実施の形態1においては、第1〜第3のFF300a〜300c、第4〜第6のFF300d〜300fのQT端子306を用いてスキャンチェーンを実現し、第1〜第3のFF300a〜300cのQ端子305を用いて組合せ回路307に対し、IDDQテスト用テストベクタを入力する。その時に第1〜第6のFF300a〜300fに流れる電源電流値402と、組合せ回路307に流れる電源電流値404を、それぞれモニターできる。なお、組合せ回路307のIDDQテスト時は、第1〜第6のFF300a〜300fに流れる、静止時の電源電流値(IDDQ値)402は測定しないものとする。
また、IDDQテスト用のテストベクタを入力する時、QT端子306を用いてスキャンチェーン上に次のテストベクタをセットすると同時に、Q端子305の出力を第1〜第3のFF300a〜300cに保持できるため、静止安定待ちと次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができる。
次に、図4、図5を用いて、本実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法について説明する。
図4は、本実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法の概略的なフローチャート図である。
図4において、ステップ501で、IDDQ用テストベクタをスキャンチェーン内に入力し、パターンニングする。ここで、パターンニングはIDDQ_LH信号をH固定にして行う。次に、テストベクタをスキャンチェーン内にセットしたとき、ステップ502で、IDDQ_LH端子304をL入力し、第1〜第3のFF300a〜300cにてDT端子303から入力されるデータをラッチする。そして、第1〜第3のFF300a〜300cのQ端子305から、組合せ回路307にテストベクタを入力させる。次にステップ504で、IDDQ_LH信号をH固定し、Q端子305から組合せ回路307への出力を固定して、前記テストベクタが組合せ回路307内に入力した状態を保持する。ここで、IDDQ_LH信号をH固定し、テストベクタが組合せ回路307内に入力した状態を保持する(ステップ504)のと同時に、組合せ回路307内の電源電流404が静止安定状態になるのを待つ(ステップ503)。ステップ503で電源電流404が静止安定状態になったら、ステップ505で、組合せ回路307の電源電流404を測定する。組合せ回路307のIDDQテストがFAILした場合(ステップ506でFAIL)は、IDDQテストは終了する。組合せ回路307のIDDQテストがPASSした場合(ステップ506でPASS)は、全IDDQテスト用テストベクタの入力が終了したか否かを確認する(ステップ507)。
全IDDQテスト用テストベクタの入力が終了していない場合(ステップ507でNo)は、ステップ501へ戻り、全IDDQテスト用テストベクタの入力が終了した場合(ステップ507でYes)は、IDDQテストを終了する。
ここで、本実施の形態1においては、半導体装置に対してIDDQテストを開始する前に、あらかじめ、スキャンチェーンを構成するシフトレジスタをテストするようにしてもよく、スキャンチェーンのFFの入出力が正常に行われるかについてのモニターテスト、またはスキャンチェーンのすべてのレジスタに信号値をセットした後のFFのIDDQテストのいずれかを、もしくはその両方を行うことによって、FFのテストを行う。FFのテストがFAILした場合は不良品であるため、不良品の半導体装置に対して本実施の形態1によるIDDQテストは行う必要がなくなる。
図5は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの電源電流波形を示す図である。
図5で示すように、IDDQ_LH端子304の入力を1クロック期間、L固定(ステップ502a,502b)することで、FF300にデータをラッチし、Q端子305から組合せ回路307にIDDQテスト用テストベクタを出力し、IDDQ_LH端子304の入力をH固定することで、Q端子305から組合せ回路307への出力を固定することができる。従来のIDDQテスト方法では、パターンニング後、静止安定待ちし、電源電流値を測定してから、次のテストベクタのパターニングを開始していたが、本実施の形態1では、静止安定待ちと、次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテストの全体のテスト時間を短縮させることができる。
すなわち、本実施の形態1における半導体装置では、第1〜第3のFF300a〜300cのQ端子305の出力により動作する組合せ回路307の静止安定待ちの間も、次のテストベクタのパターニング、つまりDT端子303から入力されるデータをクロック301の立ち上がりでラッチしてQT端子306から出力する動作が行われる。
例えば、1クロック期間、IDDQ_LH端子304の入力をL固定(ステップ502a)としたとき、DT端子303から第1のFF300aに入力されるテストベクタ(データ2)が、クロック301の立ち上がりで第1のFF300aにラッチされる。そして、IDDQ_LH端子304の入力をH入力(ステップ504a)としているとき、データ2のパターニング(ステップ501a)が行われて、Q端子305から組合せ回路307へデータ2が出力される。また、DT端子303から第1のFF300aにデータ3、4、5、…が入力される。
次に、データ2のパターニング(ステップ501a)が終了し、1クロック期間、IDDQ_LH端子304の入力をL固定(ステップ502b)としたとき、組合せ回路307でデータ2の静止安定待ち(ステップ503b)の間、データ5が第1のFF300aにラッチされる。そして、IDDQ_LH端子304の入力をH入力(ステップ504b)としているとき、データ5についてパターニング(ステップ501b)が行われて、Q端子305から組合せ回路307へデータ5が出力される。
ここで、データ2の静止安定待ち(ステップ503b)と同時に、データ5のパターニング(ステップ501b)が行われている。データ2が静止安定状態になったとき、測定(ステップ505b)を行う。
このように、本実施の形態1によれば、静止電源電流テスト用のテストベクタを、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップ300に入力し終わるまで、ロードホールド信号に基づいて、前記フリップフロップ300内の該テストベクタの値を保持し、前記全てのフリップフロップ300に次のテストベクタの入力が終わった時に、前記フリップフロップ300内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、スキャンチェーン内のフリップフロップ300内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ300内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するようにしたので、これにより、静止安定状態待ちと、次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテストのテスト時間を短くできるという効果がある。
(実施の形態2)
以下、図6を用いて、本発明の実施の形態2における半導体検査方法である、半導体装置のIDDQテスト方法について説明する。
図6は、本発明の実施の形態2における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの組合せ回路の電源電流波形を示す図である。なお、半導体装置の構成は、図3と同様であり、その説明は省略する。
図6において、組合せ回路307にテストベクタが入力されてから一定期間t1(601)後のタイミング、及びt1から一定期間t2(602)後のタイミングに、良品の電源電流波形603、及び不良品の電源電流波形604の、t1(601)経過時のIDDQ値と、t2(602)経過時のIDDQ値を測定し、良品時のt1(601)経過時のIDDQ値と、t2(602)経過時のIDDQ値の2点間の傾き605と、不良品時のt1(601)経過時のIDDQ値と、t2(602)経過時のIDDQ値の2点間の傾き606を算出している。ここで、t1(601)の期間は、組合せ回路307にテストベクタが入力されてから組合せ回路307のスイッチング電流607が流れ終わった後までの期間とする。また、本実施の形態2におけるIDDQ値は、組合せ回路307に流れる、静止時の電源電流値をいうものとする。
なお、本実施の形態2では、t1(601)時のIDDQ値、t2(602)時のIDDQ値の2点からその傾きを算出した場合について説明しているが、2点以上のIDDQ値を測定し、そのIDDQ値から傾きを近似計算してもよく、そのIDDQ測定個数を限定するものではない。
本実施の形態2における半導体検査方法であるIDDQテストを行う際、まずあらかじめ良品のIDDQ値の2点間の傾き605、及び不良品のIDDQ値の2点間の傾き606を算出する。ここで、図6に示すように、不良品の電源電流604は良品の電源電流603より大きく、良品のIDDQ値より不良品のIDDQ値の方が大きくなるため、良品時の傾き605の方が不良品時の傾き606より勾配が大きくなる。
これにより、半導体検査方法であるIDDQテストを行う際、パターンニングの後の、静止安定状態待ちの間に、電源電流値を測定して2つの電源電流値の間の傾きを求め、良品時の傾き605より勾配が緩やかであった場合は不良品と判定し、良品時の傾き605より勾配が大きい場合は良品と判定する。
このように、本実施の形態2によれば、全てのフリップフロップ300に次のテストベクタの入力が終わった時にフリップフロップ300内のテストベクタの値が書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ300内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路307に入力され、組合せ回路用電源電圧供給用外部端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、基準となる傾きと比較判定するようにしたので、静止安定待ちして静止安定状態になってからIDDQ値を測定するより前に、良否判定を行うことができ、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
(実施の形態3)
図7を用いて、本発明の実施の形態3における半導体検査方法であるIDDQテスト方法について説明する。本発明の実施の形態3は、FFにIDDQテスト用テストベクタを入力する前に、あらかじめ、各テストベクタについて組合せ回路307内の状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力するようにしたものである。
図7は、本発明の実施の形態3における半導体検査方法であるIDDQテスト方法のテストベクタの入力の並び替えの方法を示す図である。なお、半導体装置の構成は、図3と同様であり、その説明を省略する。
図7において、FF101のDT端子306からIDDQテスト用テストベクタを入力する際のテストベクタの第1、第2の回路状態遷移率701,703、及びIDDQテスト用テストベクタを入力する際の第1、第2の電源電流波形702,704を示す。なお、回路状態遷移率とは、組合せ回路にテストベクタが入力されたとき、組合せ回路内の状態が遷移する確率をいう。
まず、事前にシミュレーション等を使用して、テストベクタを入力した時の組合せ回路307の第1の回路状態遷移率701を算出しておく。組合せ回路307にテストベクタを入力した際、組合せ回路307にはテストベクタ入力によるスイッチング動作が発生する。その際、組合せ回路307にスイッチング電流705と呼ばれる大電源電流が流れる。ここで、組合せ回路307の第1の回路状態遷移率701が大きいほど、スイッチング電流705が流れる期間は長くなる。一方、このスイッチング電流705が流れる期間が短ければ、すぐに静止安定待ち状態に入ることができ、IDDQテストのテスト時間を短縮させることができる。
本実施の形態3における半導体検査方法では、FFにテストベクタを入力する前に、あらかじめ、各テストベクタのすべてに対する組合せ回路307内の状態遷移数を算出する。ここで、はじめのテストベクタの入力順での第1の回路状態遷移率701は、テストベクタの入力の順番に、テストベクタ1,2,3,4,5,6,7がそれぞれ51%,41%,89%,32%,67%,25%,72%である。これに対し、状態遷移数が低いテストベクタ6,4,2,1,5,7,3の順に並べ替えたときの第2の回路状態遷移率702は、テストベクタの入力の順番に、25%,32%,41%,51%,67%,72%,89%となり、回路状態遷移率が小さい順となるようテストベクタの入力の順番を入れ替えることにより、組合せ回路307にスイッチング電流705が流れる時間を短縮させることができ、テストベクタ入力後からすぐに静止安定待ち状態に入ることができる。したがって、はじめの方に入力した状態遷移数の低いテストベクタの検査で半導体装置を不良品と判定して、状態遷移数の高いテストベクタを入力する前にIDDQテストを終了することにより、IDDQテストの全体のテスト時間を短縮できる。
このように、本実施の形態3によれば、FFに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタのすべてに対する組合せ回路307内の状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力するようにしたので、はじめの方に入力した状態遷移数の低いテストベクタの検査で半導体装置を不良品と判定して、状態遷移数の高いテストベクタを入力する前にIDDQテストを終了することにより、IDDQテストの全体のテスト時間を短縮できるという効果がある。
(実施の形態4)
図8を用いて、本発明の実施の形態4における半導体検査方法であるIDDQテスト方法について説明する。
図8は、本発明の実施の形態4における半導体装置の構成を示す図である。ここで、本発明の実施の形態4における半導体装置は、複数の半導体装置を含むものであるとする。
図8において、半導体装置801は、その内部に、第1の機能ブロック802、第2の機能ブロック803、第3の機能ブロック804、第4の機能ブロック805を有している。なお、機能ブロック802〜805の各々の構成は、図3に示した半導体装置の構成と同様であり、その説明を省略する。
本実施の形態4における半導体装置801内には、各機能ブロック802〜805のIDDQ_LH端子809〜812の状態を制御するIDDQ_LH制御回路806を有している。IDDQ_LH制御回路806には、各機能ブロック802〜805のIDDQ_LH端子809〜812への入力を制御するための制御端子807と、IDDQ_LH信号を入力するためのIDDQ_LH外部入力端子808が接続されている。
IDDQ_LH制御回路806は、制御端子807からのロードホールド制御信号に基づいて、第1〜第4の機能ブロック802〜805のうち特定の機能ブロックにのみ、IDDQ_LH外部入力端子808からのIDDQ_LH信号を入力するように制御する。
従来の複数の機能ブロックを有する半導体装置は、図8のようなIDDQ_LH制御回路806を有しておらず、半導体装置内の複数の機能ブロックのすべてに対し同時にIDDQ_LH信号を入力していたため、その出力がいずれの機能ブロックの動作結果であるかが明確でない場合があったが、本実施の形態4における半導体装置では、各機能ブロックごとに、IDDQ_LH端子の入力として、L入力か、H入力かのいずれかを入力することができ、各機能ブロックごとにIDDQテストを行うことができる。このIDDQテストとしては、実施の形態1〜3のいずれかのIDDQテストを用いることができる。
なお、上記実施の形態4では、機能ブロックは第1〜第4の機能ブロック802〜805の4ブロックが存在する場合について説明したが、特にその機能ブロックの個数は限定されるものではない。また、各機能ブロック802〜805のIDDQ_LH端子809〜812への入力を制御するための制御端子807の本数も、1本以上とし、その本数も限定されるものではない。
このように、本実施の形態4によれば、第1〜第4の機能ブロック802〜805を有する半導体集積回路801の内部に、制御端子807より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各機能ブロック毎に、該各機能ブロックへのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路806を備えたので、半導体集積回路内の機能ブロックの各々に対してIDDQテストを実施することができ、機能ブロック単位で解析を行うことができ、不良原因箇所を特定する解析に費やす時間を短縮できるという効果がある。
本発明は、スキャンテストシステムを搭載したシステムLSIとして有用である。
本発明は、システムLSIの静止電源電流テストを行う半導体装置、及び半導体検査方法に関する。
近年の半導体集積回路は、超微細加工技術の進歩により、その面積を低減させることに成功している。そういった中で半導体集積回路に求められる要求は非常に高まり、回路内に組み込まれるトランジスタ数は格段に増大している。そのため、半導体集積回路の検査を実施することは非常に困難になってきている。
半導体集積回路の検査方法として、スキャンテストがある。スキャンテストでは、半導体集積回路内のすべてのフリップフロップ(FF)を設定によりシフトレジスタ状態にし、外部端子よりそのシフトレジスタ状態のFFに検査用の値であるテストベクタを印加し、一定期間のみFFを通常動作状態に戻し、内部の組合せ回路にテストベクタを印加する。その後、組合せ回路からFFへテストベクタ入力後の出力結果値が入力される。それらの出力結果値をFFでラッチした後、再度FFをシフトレジスタ状態にし、組合せ回路の出力結果値を外部へ出力し、その値をモニタすることで不良箇所を特定する。この時のシフトレジスタをスキャンチェーンといい、スキャンチェーンにてデータを移動させる動作を行っている状態をシフトモードといい、シフトレジスタ状態を停止させ組合せ回路にテストベクタを印加し、組合せ回路の出力結果を得る状態をキャプチャモードという。
しかし、このスキャンテスト法では、故障箇所によってはテストベクタでは故障を励起させることができない場合がある。また、LSI内のすべての故障を励起させることは非常に困難である。
そこで近年、静止電源電流(以下、IDDQと記す。)テスト法の有意性が高まっている。従来、CMOS集積回路では、静止時の電源電流値はリーク電流値程度で非常に小さいことが知られている。従って、CMOS集積回路で製造上の物理的故障が発生した場合、非常に大きなIDDQが流れることがあり、非常に故障を励起させやすいため、IDDQテスト法の有意性が高まっている。
図9、図10、図11を用いて、従来の半導体集積回路の検査方法を説明する。
図9は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置の構成を示す図である。
図9において、半導体装置内には、第1〜第6のFF101a〜101f、組合せ回路102、FF通常データ入力端子(以下D端子と記す。)105、FFスキャンチェーンデータ入力端子(以下DT端子と記す。)106、FFデータ出力端子(以下Q端子と記す。)107、FFクロック入力端子(以下CLK端子と記す。)108を有する。ここで、電源110から電源配線103により接続されている各FF101a〜101f、及び組合せ回路102に、電源電流(IDD)104、及び電源電圧(VDD)109が供給されている。
図10は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置のIDDQテストの概略的なフローチャート図である。
図10において、まず、ステップ201で、スキャンチェーン内に第1のFF101aのDT端子106からIDDQテスト用のテストベクタを入力する。DT端子106から入力されたテストベクタは、第1のFF101aをシフトレジスタ状態にしてQ端子107から出力され、スキャンチェーン内の第2のFF101bのDT端子106に入力され、続けて第4〜第6のFF101d〜101fにテストベクタが入力される。このステップを、パターンニングと呼ぶ。
ステップ202で、スキャンチェーン内のFF101のCLK端子108へのクロック供給を停止する。このためには、クロックをH入力で固定することにする。
次に、ステップ203で、組合せ回路102内の電源電流104が一定の状態(静止安定状態)になるまで待つ。このステップを、静止安定待ちと呼ぶ。組合せ回路102の電源電流104が静止安定状態になったときに、ステップ204で、電源電流値104を測定する。基準となる電流値と、測定した電流値とを比較し、測定電流値の方が基準電流値より小さい場合(ステップ205でPASS)は、良品と判定する。良品と判断した場合(ステップ205でPASS)は、すべてのIDDQテスト用テストベクタが入力されたか否かを確認する(ステップ206)。すべてのIDDQテスト用テストベクタが入力されている場合は(ステップ206でYes)、IDDQテストを終了する(ステップ207)。すべてのIDDQテスト用テストベクタがまだ入力されていない場合は(ステップ206でNo)、ステップ201に戻り、IDDQテストを行う。
一方、測定電流値の方が基準電流値より大きい場合(ステップ205でFAIL)は、不良品と判定し、その時点で、IDDQテストを終了する(ステップ207)。
図11は、従来のIDDQテストの電源電流波形を示す図である。
図11において、本従来例では、CLK端子108のクロックの立ち上がりでDT端子106のデータをラッチするものとする。IDDQテスト用のテスタベクタ(図11ではData1、Data3、Data5)がDT端子106に入力され、Q端子107に出力された後、CLK端子108のクロックをH固定してクロック供給を停止(ステップ202)する。その後、電源電流値104が静止安定待ち(ステップ203a,203b)状態となり、静止安定となった後に、電源電流値104を測定(ステップ204a,204b)する。電源電流値104の測定後は、測定電流値と、基準電流値とを比較し、良否判定をする。
ここで、IDDQテスト法は、テストベクタを入力した後、信号が回路内部のトランジスタに伝播していく際に大電源電流が流れるため、回路が静止状態になった後、電源電流値が収束してIDDQ値が測定できるようになるまでに、静止安定待ち時間が必要となる。例えば、図11に示すように、データ1のパターニング(ステップ201a)、静止安定待ち(ステップ203a)、測定(ステップ204a)が終了してから、次のデータ3のパターニング(ステップ201b)、静止安定待ち(ステップ203b)、測定(ステップ204b)を行っている。
このような理由から、IDDQテスト法を高速に実施することが必要とされている。IDDQテストの高速化技術の一つとして、大きな電源電流が流れた時にスイッチがオンとなり、大電流が収束した時にはスイッチがオフとなるアナログスイッチを、被測定半導体集積回路のVDDとGND間に直流電源と直列に接続することで、大電流が流れる際には直流電源から大電流を供給してVDDの電圧降下を抑制し、IDDQ検査を高速にできるという技術が報告されている(特許文献1参照)。
特開2002−189053号公報
従来の半導体集積回路の検査方法では、IDDQテスト用のテストベクタが入力された後に、半導体集積回路の電源電流値が収束し静止状態になるまでの静止安定待ち状態が必要となり、IDDQテストの検査時間が増大するという問題があった。
本発明では、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、IDDQテストの検査時間の増大を防ぐことのできる半導体装置、及び半導体検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1にかかる半導体装置は、スキャンテストモード時は静止電源電流テスト用テストベクタが入力され、通常使用時は通常使用データが入力される複数のフリップフロップを有する半導体装置において、スキャンチェーン内の複数のフリップフロップから、テストベクタあるいは通常使用データが入力される組合せ回路と、前記フリップフロップに電源電圧供給配線により接続され、該フリップフロップに電源電圧を供給するフリップフロップ用電源と、前記組合せ回路に電源電圧供給配線により接続され、該組合せ回路に電源電圧を供給する組合せ回路用電源とを備え、前記フリップフロップは、静止電源電流テストモード時において、スキャンチェーンより入力されるテストベクタを、前記組合せ回路に対して出力するためのデータとして該フリップフロップに保持するか、もしくは前記組合せ回路に出力するか、を制御するロードホールド信号が入力されるロードホールド端子と、前記フリップフロップから前記組合せ回路に通常使用データを出力する通常データ出力端子と、スキャンチェーン内のn段目(nは整数)のフリップフロップからn+1段のフリップフロップへテストベクタを出力するスキャンチェーンデータ出力端子とを有することを特徴とする。
本発明の請求項2にかかる半導体装置は、請求項1記載の半導体装置を複数有する半導体装置において、複数の半導体装置を有する該半導体装置の内部に、制御端子より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各半導体装置へのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路を備えたことを特徴とする。
本発明の請求項3にかかる半導体検査方法は、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終わるまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、該組合せ回路の静止電源電流が静止状態になったとき、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流値を測定し、これを基準となる電流値と比較判定するステップとを有することを特徴とする。
本発明の請求項4にかかる半導体検査方法は、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終了するまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内の値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、これを基準となる傾きと比較判定するステップとを有することを特徴とする。
本発明の請求項5にかかる半導体検査方法は、請求項3、または請求項4に記載の半導体検査方法において、前記フリップフロップに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタが前記組合せ回路に入力されたときの状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力することを特徴とする。
本発明の請求項6にかかる半導体検査方法は、請求項3記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであることを特徴とする。
本発明の請求項7にかかる半導体検査方法は、請求項4記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであることを特徴とする。
本発明では、半導体装置のIDDQテスト時において、テスト時間を短縮することができるという有利な効果が得られる。
即ち、本発明の請求項1にかかる半導体装置によれば、スキャンテストモード時は静止電源電流テスト用テストベクタが入力され、通常使用時は通常使用データが入力される複数のフリップフロップを有する半導体装置において、スキャンチェーン内の複数のフリップフロップから、テストベクタあるいは通常使用データが入力される組合せ回路と、前記フリップフロップに電源電圧供給配線により接続され、該フリップフロップに電源電圧を供給するフリップフロップ用電源と、前記組合せ回路に電源電圧供給配線により接続され、該組合せ回路に電源電圧を供給する組合せ回路用電源とを備え、前記フリップフロップは、静止電源電流テストモード時において、スキャンチェーンより入力されるテストベクタを、前記組合せ回路に対して出力するためのデータとして該フリップフロップに保持するか、もしくは前記組合せ回路に出力するか、を制御するロードホールド信号が入力されるロードホールド端子と、前記フリップフロップから前記組合せ回路に通常使用データを出力する通常データ出力端子と、スキャンチェーン内のn段目(nは整数)のフリップフロップからn+1段のフリップフロップへテストベクタを出力するスキャンチェーンデータ出力端子とを有するようにしたので、スキャンチェーンを使用してIDDQ用テストベクタを出力すると同時に、IDDQ用テストベクタを組合せ回路に出力したままフリップフロップに保持させることができ、IDDQテストのテスト時間を短縮することができるという効果がある。また、FFの電源電流値と組合せ回路の電源電流値を個別に測定することができるため、より精度よく検査を行うことができるという効果がある。
本発明の請求項2にかかる半導体装置によれば、請求項1記載の半導体装置を複数有する半導体装置において、複数の半導体装置を有する該半導体装置の内部に、制御端子より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各半導体装置へのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路を備えるようにしたので、半導体集積回路内の各半導体装置毎にIDDQテストを実施できるという効果がある。
本発明の請求項3にかかる半導体検査方法によれば、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終わるまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、該組合せ回路の静止電源電流が静止状態になったとき、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流値を測定し、これを基準となる電流値と比較判定するステップとを有するようにしたので、静止安定待ちと次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項4にかかる半導体検査方法によれば、複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終了するまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内の値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、これを基準となる傾きと比較判定するステップとを有するようにしたので、静止安定待ちしてIDDQ値を測定するより前に良否判定できるため、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項5にかかる半導体検査方法によれば、請求項3、または請求項4に記載の半導体検査方法において、前記フリップフロップに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタが前記組合せ回路に入力されたときの状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力するようにしたので、各テストベクタ入力時の大電源電流が流れる時間を短縮させることができ、これにより、静止安定待ち時間を短縮でき、ひいては、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項6にかかる半導体検査方法によれば、請求項3記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであるようにしたので、半導体集積回路内の各半導体装置毎にIDDQテストを実施でき、不良箇所特定の解析時間を短縮できるという効果がある。
本発明の請求項7にかかる半導体検査方法は、請求項4記載の半導体検査方法において、上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものであるようにしたので、半導体集積回路内の各半導体装置毎にIDDQテストを実施でき、不良箇所特定の解析時間を短縮できるという効果がある。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を実施する半導体装置におけるフリップフロップの構成を示す図である。
図1において、本実施の形態1におけるフリップフロップ(FF)300は、クロック入力端子(CLK端子)301、通常データ入力端子(D端子)302、スキャンチェーンデータ入力端子(DT端子)303、IDDQ_ロードホールド端子(IDDQ_LH端子)304、データ出力端子(Q端子)305、及びスキャンチェーンデータ出力端子(QT端子)306を有する。
図2は、本実施の形態1における半導体装置内のFFの機能を説明するための動作波形図である。
図2において、CLK端子301のクロックの立ち上がりで、DT端子303のデータをラッチするものとする。
DT端子303から入力されたスキャンチェーン用のデータ(IDDQテスト用テストベクタ)はQT端子306から出力される。一方、組合せ回路へIDDQテスト用テストベクタを入力する際は、該テストベクタはQ端子305から出力される。この際には、Q端子305のデータ出力をIDDQ_LH端子304で制御する。本実施の形態1では、IDDQ_LH端子304がL入力の場合は、DT端子303のデータをクロックの立ち上がりでラッチし、IDDQ_LH端子304がH入力の場合は、すでにラッチされているDT端子303のデータをクロックに関係なく保持するものとする。例えば、図2に示すように、IDDQ_LH端子304がH入力のとき、Data2が保持されており、IDDQ_LH端子304がL入力のとき、新たにData5がQ端子305から出力される。
このように、図1のFFでは、QT端子306を使用してスキャンチェーンを構成しIDDQテスト用テストベクタを出力すると同時に、IDDQ_LH端子304、Q端子305を使用して、IDDQテスト用テストベクタを組合せ回路に出力した状態を保持することができる。
図3は、本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す図である。
図3において、本実施の形態1における半導体装置は、図1に示した構成の第1〜第6のFF300a〜300f、及び組合せ回路307を有する。フリップフロップ用電源407から電源配線401に接続されている第1〜第6のFF300a〜300fに、電源電流(IDD_FF)402、及び電源電圧(VDD_FF)405が供給されており、組合せ回路用電源408から電源配線403に接続されている組合せ回路307に、電源電流(IDD_LGC)404、及び電源電圧(VDD_LGC)406が供給されている。
以下、本実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を、半導体装置に対して行うときの動作について説明する。
まず、スキャンチェーンのパターンニングにおいて、第1〜第6のFF300a〜300fに、電源配線401より電源電流402、及び電源電圧405が供給されており、例えば、第1のFF300aのDT端子303から入力されたデータは第1のFF300aをシフトレジスタ状態にしてQT端子306から出力され、スキャンチェーン内の第2のFF300bにスキャンチェーン用のデータが入力される。
ここで、組合せ回路307に、電源配線403より、電源電流404、及び電源電圧406が供給されており、スキャンチェーンのパターンニングが終了したとき、IDDQ_LH端子304をL入力として、DT端子303からのIDDQテスト用テストベクタをQ端子305から組合せ回路307に出力する(ロード状態)。また、スキャンチェーンのパターンニングが終了するまでは、IDDQ_LH端子304をH入力として、Q端子305から組合せ回路307への出力を固定する(ホールド状態)。
このように、本実施の形態1においては、第1〜第3のFF300a〜300c、第4〜第6のFF300d〜300fのQT端子306を用いてスキャンチェーンを実現し、第1〜第3のFF300a〜300cのQ端子305を用いて組合せ回路307に対し、IDDQテスト用テストベクタを入力する。その時に第1〜第6のFF300a〜300fに流れる電源電流値402と、組合せ回路307に流れる電源電流値404を、それぞれモニターできる。なお、組合せ回路307のIDDQテスト時は、第1〜第6のFF300a〜300fに流れる、静止時の電源電流値(IDDQ値)402は測定しないものとする。
また、IDDQテスト用のテストベクタを入力する時、QT端子306を用いてスキャンチェーン上に次のテストベクタをセットすると同時に、Q端子305の出力を第1〜第3のFF300a〜300cに保持できるため、静止安定待ちと次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができる。
次に、図4、図5を用いて、本実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法について説明する。
図4は、本実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法の概略的なフローチャート図である。
図4において、ステップ501で、IDDQ用テストベクタをスキャンチェーン内に入力し、パターンニングする。ここで、パターンニングはIDDQ_LH信号をH固定にして行う。次に、テストベクタをスキャンチェーン内にセットしたとき、ステップ502で、IDDQ_LH端子304をL入力し、第1〜第3のFF300a〜300cにてDT端子303から入力されるデータをラッチする。そして、第1〜第3のFF300a〜300cのQ端子305から、組合せ回路307にテストベクタを入力させる。次にステップ504で、IDDQ_LH信号をH固定し、Q端子305から組合せ回路307への出力を固定して、前記テストベクタが組合せ回路307内に入力した状態を保持する。ここで、IDDQ_LH信号をH固定し、テストベクタが組合せ回路307内に入力した状態を保持する(ステップ504)のと同時に、組合せ回路307内の電源電流404が静止安定状態になるのを待つ(ステップ503)。ステップ503で電源電流404が静止安定状態になったら、ステップ505で、組合せ回路307の電源電流404を測定する。組合せ回路307のIDDQテストがFAILした場合(ステップ506でFAIL)は、IDDQテストは終了する。組合せ回路307のIDDQテストがPASSした場合(ステップ506でPASS)は、全IDDQテスト用テストベクタの入力が終了したか否かを確認する(ステップ507)。
全IDDQテスト用テストベクタの入力が終了していない場合(ステップ507でNo)は、ステップ501へ戻り、全IDDQテスト用テストベクタの入力が終了した場合(ステップ507でYes)は、IDDQテストを終了する。
ここで、本実施の形態1においては、半導体装置に対してIDDQテストを開始する前に、あらかじめ、スキャンチェーンを構成するシフトレジスタをテストするようにしてもよく、スキャンチェーンのFFの入出力が正常に行われるかについてのモニターテスト、またはスキャンチェーンのすべてのレジスタに信号値をセットした後のFFのIDDQテストのいずれかを、もしくはその両方を行うことによって、FFのテストを行う。FFのテストがFAILした場合は不良品であるため、不良品の半導体装置に対して本実施の形態1によるIDDQテストは行う必要がなくなる。
図5は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの電源電流波形を示す図である。
図5で示すように、IDDQ_LH端子304の入力を1クロック期間、L固定(ステップ502a,502b)することで、FF300にデータをラッチし、Q端子305から組合せ回路307にIDDQテスト用テストベクタを出力し、IDDQ_LH端子304の入力をH固定することで、Q端子305から組合せ回路307への出力を固定することができる。従来のIDDQテスト方法では、パターンニング後、静止安定待ちし、電源電流値を測定してから、次のテストベクタのパターニングを開始していたが、本実施の形態1では、静止安定待ちと、次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテストの全体のテスト時間を短縮させることができる。
すなわち、本実施の形態1における半導体装置では、第1〜第3のFF300a〜300cのQ端子305の出力により動作する組合せ回路307の静止安定待ちの間も、次のテストベクタのパターニング、つまりDT端子303から入力されるデータをクロック301の立ち上がりでラッチしてQT端子306から出力する動作が行われる。
例えば、1クロック期間、IDDQ_LH端子304の入力をL固定(ステップ502a)としたとき、DT端子303から第1のFF300aに入力されるテストベクタ(データ2)が、クロック301の立ち上がりで第1のFF300aにラッチされる。そして、IDDQ_LH端子304の入力をH入力(ステップ504a)としているとき、データ2のパターニング(ステップ501a)が行われて、Q端子305から組合せ回路307へデータ2が出力される。また、DT端子303から第1のFF300aにデータ3、4、5、…が入力される。
次に、データ2のパターニング(ステップ501a)が終了し、1クロック期間、IDDQ_LH端子304の入力をL固定(ステップ502b)としたとき、組合せ回路307でデータ2の静止安定待ち(ステップ503b)の間、データ5が第1のFF300aにラッチされる。そして、IDDQ_LH端子304の入力をH入力(ステップ504b)としているとき、データ5についてパターニング(ステップ501b)が行われて、Q端子305から組合せ回路307へデータ5が出力される。
ここで、データ2の静止安定待ち(ステップ503b)と同時に、データ5のパターニング(ステップ501b)が行われている。データ2が静止安定状態になったとき、測定(ステップ505b)を行う。
このように、本実施の形態1によれば、静止電源電流テスト用のテストベクタを、スキャンチェーン内の全てのフリップフロップ300に入力し終わるまで、ロードホールド信号に基づいて、前記フリップフロップ300内の該テストベクタの値を保持し、前記全てのフリップフロップ300に次のテストベクタの入力が終わった時に、前記フリップフロップ300内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、スキャンチェーン内のフリップフロップ300内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ300内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するようにしたので、これにより、静止安定状態待ちと、次のテストベクタのパターニングを同時に行うことができ、IDDQテストのテスト時間を短くできるという効果がある。
(実施の形態2)
以下、図6を用いて、本発明の実施の形態2における半導体検査方法である、半導体装置のIDDQテスト方法について説明する。
図6は、本発明の実施の形態2における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの組合せ回路の電源電流波形を示す図である。なお、半導体装置の構成は、図3と同様であり、その説明は省略する。
図6において、組合せ回路307にテストベクタが入力されてから一定期間t1(601)後のタイミング、及びt1から一定期間t2(602)後のタイミングに、良品の電源電流波形603、及び不良品の電源電流波形604の、t1(601)経過時のIDDQ値と、t2(602)経過時のIDDQ値を測定し、良品時のt1(601)経過時のIDDQ値と、t2(602)経過時のIDDQ値の2点間の傾き605と、不良品時のt1(601)経過時のIDDQ値と、t2(602)経過時のIDDQ値の2点間の傾き606を算出している。ここで、t1(601)の期間は、組合せ回路307にテストベクタが入力されてから組合せ回路307のスイッチング電流607が流れ終わった後までの期間とする。また、本実施の形態2におけるIDDQ値は、組合せ回路307に流れる、静止時の電源電流値をいうものとする。
なお、本実施の形態2では、t1(601)時のIDDQ値、t2(602)時のIDDQ値の2点からその傾きを算出した場合について説明しているが、2点以上のIDDQ値を測定し、そのIDDQ値から傾きを近似計算してもよく、そのIDDQ測定個数を限定するものではない。
本実施の形態2における半導体検査方法であるIDDQテストを行う際、まずあらかじめ良品のIDDQ値の2点間の傾き605、及び不良品のIDDQ値の2点間の傾き606を算出する。ここで、図6に示すように、不良品の電源電流604は良品の電源電流603より大きく、良品のIDDQ値より不良品のIDDQ値の方が大きくなるため、良品時の傾き605の方が不良品時の傾き606より勾配が大きくなる。
これにより、半導体検査方法であるIDDQテストを行う際、パターンニングの後の、静止安定状態待ちの間に、電源電流値を測定して2つの電源電流値の間の傾きを求め、良品時の傾き605より勾配が緩やかであった場合は不良品と判定し、良品時の傾き605より勾配が大きい場合は良品と判定する。
このように、本実施の形態2によれば、全てのフリップフロップ300に次のテストベクタの入力が終わった時にフリップフロップ300内のテストベクタの値が書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ300内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路307に入力され、組合せ回路用電源電圧供給用外部端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、基準となる傾きと比較判定するようにしたので、静止安定待ちして静止安定状態になってからIDDQ値を測定するより前に、良否判定を行うことができ、IDDQテストのテスト時間を短縮できるという効果がある。
(実施の形態3)
図7を用いて、本発明の実施の形態3における半導体検査方法であるIDDQテスト方法について説明する。本発明の実施の形態3は、FFにIDDQテスト用テストベクタを入力する前に、あらかじめ、各テストベクタについて組合せ回路307内の状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力するようにしたものである。
図7は、本発明の実施の形態3における半導体検査方法であるIDDQテスト方法のテストベクタの入力の並び替えの方法を示す図である。なお、半導体装置の構成は、図3と同様であり、その説明を省略する。
図7において、FF101のDT端子306からIDDQテスト用テストベクタを入力する際のテストベクタの第1、第2の回路状態遷移率701,703、及びIDDQテスト用テストベクタを入力する際の第1、第2の電源電流波形702,704を示す。なお、回路状態遷移率とは、組合せ回路にテストベクタが入力されたとき、組合せ回路内の状態が遷移する確率をいう。
まず、事前にシミュレーション等を使用して、テストベクタを入力した時の組合せ回路307の第1の回路状態遷移率701を算出しておく。組合せ回路307にテストベクタを入力した際、組合せ回路307にはテストベクタ入力によるスイッチング動作が発生する。その際、組合せ回路307にスイッチング電流705と呼ばれる大電源電流が流れる。ここで、組合せ回路307の第1の回路状態遷移率701が大きいほど、スイッチング電流705が流れる期間は長くなる。一方、このスイッチング電流705が流れる期間が短ければ、すぐに静止安定待ち状態に入ることができ、IDDQテストのテスト時間を短縮させることができる。
本実施の形態3における半導体検査方法では、FFにテストベクタを入力する前に、あらかじめ、各テストベクタのすべてに対する組合せ回路307内の状態遷移数を算出する。ここで、はじめのテストベクタの入力順での第1の回路状態遷移率701は、テストベクタの入力の順番に、テストベクタ1,2,3,4,5,6,7がそれぞれ51%,41%,89%,32%,67%,25%,72%である。これに対し、状態遷移数が低いテストベクタ6,4,2,1,5,7,3の順に並べ替えたときの第2の回路状態遷移率702は、テストベクタの入力の順番に、25%,32%,41%,51%,67%,72%,89%となり、回路状態遷移率が小さい順となるようテストベクタの入力の順番を入れ替えることにより、組合せ回路307にスイッチング電流705が流れる時間を短縮させることができ、テストベクタ入力後からすぐに静止安定待ち状態に入ることができる。したがって、はじめの方に入力した状態遷移数の低いテストベクタの検査で半導体装置を不良品と判定して、状態遷移数の高いテストベクタを入力する前にIDDQテストを終了することにより、IDDQテストの全体のテスト時間を短縮できる。
このように、本実施の形態3によれば、FFに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタのすべてに対する組合せ回路307内の状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力するようにしたので、はじめの方に入力した状態遷移数の低いテストベクタの検査で半導体装置を不良品と判定して、状態遷移数の高いテストベクタを入力する前にIDDQテストを終了することにより、IDDQテストの全体のテスト時間を短縮できるという効果がある。
(実施の形態4)
図8を用いて、本発明の実施の形態4における半導体検査方法であるIDDQテスト方法について説明する。
図8は、本発明の実施の形態4における半導体装置の構成を示す図である。ここで、本発明の実施の形態4における半導体装置は、複数の半導体装置を含むものであるとする。
図8において、半導体装置801は、その内部に、第1の機能ブロック802、第2の機能ブロック803、第3の機能ブロック804、第4の機能ブロック805を有している。なお、機能ブロック802〜805の各々の構成は、図3に示した半導体装置の構成と同様であり、その説明を省略する。
本実施の形態4における半導体装置801内には、各機能ブロック802〜805のIDDQ_LH端子809〜812の状態を制御するIDDQ_LH制御回路806を有している。IDDQ_LH制御回路806には、各機能ブロック802〜805のIDDQ_LH端子809〜812への入力を制御するための制御端子807と、IDDQ_LH信号を入力するためのIDDQ_LH外部入力端子808が接続されている。
IDDQ_LH制御回路806は、制御端子807からのロードホールド制御信号に基づいて、第1〜第4の機能ブロック802〜805のうち特定の機能ブロックにのみ、IDDQ_LH外部入力端子808からのIDDQ_LH信号を入力するように制御する。
従来の複数の機能ブロックを有する半導体装置は、図8のようなIDDQ_LH制御回路806を有しておらず、半導体装置内の複数の機能ブロックのすべてに対し同時にIDDQ_LH信号を入力していたため、その出力がいずれの機能ブロックの動作結果であるかが明確でない場合があったが、本実施の形態4における半導体装置では、各機能ブロックごとに、IDDQ_LH端子の入力として、L入力か、H入力かのいずれかを入力することができ、各機能ブロックごとにIDDQテストを行うことができる。このIDDQテストとしては、実施の形態1〜3のいずれかのIDDQテストを用いることができる。
なお、上記実施の形態4では、機能ブロックは第1〜第4の機能ブロック802〜805の4ブロックが存在する場合について説明したが、特にその機能ブロックの個数は限定されるものではない。また、各機能ブロック802〜805のIDDQ_LH端子809〜812への入力を制御するための制御端子807の本数も、1本以上とし、その本数も限定されるものではない。
このように、本実施の形態4によれば、第1〜第4の機能ブロック802〜805を有する半導体集積回路801の内部に、制御端子807より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各機能ブロック毎に、該各機能ブロックへのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路806を備えたので、半導体集積回路内の機能ブロックの各々に対してIDDQテストを実施することができ、機能ブロック単位で解析を行うことができ、不良原因箇所を特定する解析に費やす時間を短縮できるという効果がある。
本発明は、スキャンテストシステムを搭載したシステムLSIとして有用である。
図1は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法を実施する半導体装置内のFFの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1における半導体装置内のFFの機能を説明する動作波形図である。 図3は、本発明の実施の形態1における半導体装置を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法の概略的なフローチャート図である。 図5は、本発明の実施の形態1における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの電源電流波形を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態2における半導体検査方法であるIDDQテスト方法を行ったときの組合せ回路の電源電流波形を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態3における半導体検査方法であるIDDQテスト方法のテストベクタの入力の並び替えの方法を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態4における半導体装置の構成を示す図を示す図である。 図9は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置の構成を示す図である。 図10は、従来のスキャンテストシステムを有する半導体装置のIDDQテストの概略的なフローチャート図である。 図11は、従来のIDDQテストの電源電流波形を示す図である。
符号の説明
101a〜101f 第1〜第6のフリップフロップ
102 組合せ回路
103 電源配線
104 電源電流値
105 D端子
106 DT端子
107 Q端子
108 CLK端子
109 電源電圧
110 電源
300 フリップフロップ
301 クロック入力端子(CLK端子)
302 通常データ入力端子(D端子)
303 スキャンチェーンデータ入力端子(DT端子)
304 ロードホールド端子(IDDQ_LH端子)
305 データ出力端子(Q端子)
306 スキャンチェーンデータ出力端子(QT端子)
307 組合せ回路
401 FFの電源配線
402 FFの電源電流値
403 組合せ回路の電源配線
404 組合せ回路の電源電流値
405 FFの電源電圧
406 組合せ回路の電源電圧
407 FF用電源
408 組合せ回路用電源
605 良品の電源電流値の勾配
606 不良品の電源電流値の勾配
607 スイッチング電流
801 半導体装置
802〜805 第1〜第4の機能ブロック
806 IDDQ_LH制御回路
807 制御端子
808 IDDQ_LH外部入力端子
809〜812 第1〜第4のIDDQ_LH端子

Claims (7)

  1. スキャンテストモード時は静止電源電流テスト用テストベクタが入力され、通常使用時は通常使用データが入力される複数のフリップフロップを有する半導体装置において、
    スキャンチェーン内の複数のフリップフロップから、テストベクタあるいは通常使用データが入力される組合せ回路と、
    前記フリップフロップに電源電圧供給配線により接続され、該フリップフロップに電源電圧を供給するフリップフロップ用電源と、
    前記組合せ回路に電源電圧供給配線により接続され、該組合せ回路に電源電圧を供給する組合せ回路用電源とを備え、
    前記フリップフロップは、
    静止電源電流テストモード時において、スキャンチェーンより入力されるテストベクタを、前記組合せ回路に対して出力するためのデータとして該フリップフロップに保持するか、もしくは前記組合せ回路に出力するか、を制御するロードホールド信号が入力されるロードホールド端子と、
    前記フリップフロップから前記組合せ回路に通常使用データを出力する通常データ出力端子と、
    スキャンチェーン内のn段目(nは整数)のフリップフロップからn+1段のフリップフロップへテストベクタを出力するスキャンチェーンデータ出力端子とを有する、
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置を複数有する半導体装置において、
    複数の半導体装置を有する該半導体装置の内部に、制御端子より入力されるロードホールド制御信号に基づいて、各半導体装置へのロードホールド信号の入力をそれぞれ制御するロードホールド制御回路を備えた、
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、
    スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終わるまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、
    前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内のテストベクタの値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、
    前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、該組合せ回路の静止電源電流が静止状態になったとき、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流値を測定し、これを基準となる電流値と比較判定するステップとを有する、
    ことを特徴とする半導体検査方法。
  4. 複数のフリップフロップと、該複数のフリップフロップの出力を入力とする組合せ回路とを有する半導体装置を検査する方法において、
    スキャンチェーン内の全てのフリップフロップへの静止電源電流テスト用テストベクタの入力が終了するまで、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を保持するステップと、
    前記全てのフリップフロップへの次のテストベクタの入力が終了した時に、前記フリップフロップ内のテストベクタの値を次のテストベクタの値に書き換え、前記フリップフロップ内の値が書き換えられた後は、前記フリップフロップ内の書き換えられた後のテストベクタの値を保持するステップと、
    前記フリップフロップ内のテストベクタの値が次のテストベクタの値に書き換えられ、次のテストベクタに書き換えられる前に該フリップフロップ内に保持されていたテストベクタの値が組合せ回路に入力され、組合せ回路用外部電源端子の静止電源電流が静止安定状態になるまでの間に、組合せ回路にテストベクタが入力されてから一定期間後のタイミングと、該タイミングからさらに一定期間後のタイミングにおける、2箇所以上の電源電流値を測定して傾きを算出し、これを基準となる傾きと比較判定するステップとを有する、
    ことを特徴とする半導体検査方法。
  5. 請求項3、または請求項4に記載の半導体検査方法において、
    前記フリップフロップに静止電源電流テスト用のテストベクタを入力する前に、あらかじめ、静止電源電流テスト用の各テストベクタが前記組合せ回路に入力されたときの状態遷移数を算出し、状態遷移数の低い順にテストベクタを入力する、
    ことを特徴とする半導体検査方法。
  6. 請求項3記載の半導体検査方法において、
    上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものである、
    ことを特徴とする半導体検査方法。
  7. 請求項4記載の半導体検査方法において、
    上記半導体装置の検査は、前記半導体集積回路の内部の各半導体装置毎に、行うものである、
    ことを特徴とする半導体検査方法。
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