JPWO2007060753A1 - 音声情報処理装置、および同装置を用いた配線システム - Google Patents

音声情報処理装置、および同装置を用いた配線システム Download PDF

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Abstract

ハウリング防止効果に優れる小型の音声情報処理装置と、同装置を用いた機能拡張性と交換容易性に優れる配線システムを提供する。この処理装置は、スピーカと、スピーカの振動板に対向するように配置される第1マイクロホンと、スピーカの振動板の外周外側に配置される第2マイクロホンと、第2マイクロホンの出力に混入したスピーカの出力音声成分を、第1マイクロホンの出力を用いて除去する信号処理部とを有し、建造物の複数箇所の間で情報と電力を伝送する配線システムに使用されることが特に好ましい。

Description

本発明は、インターホンシステム等の通話装置に好適な音声情報処理装置、および同処理装置を導入した配線システムに関するものである。
インターホンシステムは、構造物内において離隔する部屋の間や、玄関と室内の間等の近距離通話手段として広く普及している。一般に、インターホンシステムでは、自分の音声が入力されるマイクロホンと、相手の音声が出力されるスピーカとを備えた通話装置が構造物の壁面等に取り付けられるので、壁面の美観を損なわないように装置の小型化が重要な課題の1つとなっている。その一方、スピーカとマイクロホンを近接して配置すると、スピーカから発生した音声がマイクロホンに入って良く知られたハウリング現象が生じる。ハウリング現象は、スピーカとマイクロホンとの距離を離せば回避できるが、その場合は装置自体が大型化してしまう。このように、インターホンシステムにおける小型化とハウリング現象の防止の両立は達成の難しい課題と言える。
例えば、日本公開特許公報2004−320399号においては、スピーカの振動板の中心にマイクロホンを配置し、スピーカの振動板の表面から発生する音響信号と振動板の裏面から発生する音響信号とをマイクロホンの前面で互いに相殺することにより、スピーカの振動板が発した音に対するマイクロホンの実質的な感度を低減させてハウリングを防止することが提案されている。しかしながら、スピーカの振動板の表面から発生する音響信号と振動板の裏面から発生する音響信号とをマイクロホンの前面で互いに完全に相殺することは困難であり、ハウリング現象のさらなる効果的な防止策が望まれている。
ところで、構造物の壁面に装着して使用されるインターホンシステムにおいては、音声だけでなく映像を表示するための液晶ディスプレイ等を装備したものが近年実用化されつつある。しかしながら、このようなインターホンシステムは、一旦壁面に装着されると、インターホンシステムのレイアウト変更を行う必要が生じた場合、電気的な配線工事だけでなく、壁面への取付/補修工事が必要になり、これらの工事を一般の使用者自身が行うことは容易ではない。また、従来のインターホンシステムは、それ自体で機能が完結しているものが多く、別の機能を付加する必要が生じた場合は、新機種のインターホンシステムに交換しなければならない。このような場合、新機種のインターホンシステムの購入だけでなく、上記した取付/補修工事も必要になり、使用者にとっては費用面で大きな負担となる。
このように、従来の壁面に装着して使用されるインターホンシステムにおいては、装置自体の小型化とハウリング現象の防止の両立に加えて、その機能拡張性や交換容易性の観点からも改善の余地が残されている。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上記した課題の1つである装置自体の小型化とハウリング現象の防止の両立を可能にする新規の音声情報処理装置を提供することにある。
すなわち、本発明の音声情報処理装置は、音声情報を出力する振動板を備えたスピーカと、各々が集音部を有する一対の第1および第2マイクロホンと、前記一対のマイクロホンの出力信号を処理する信号処理部とを有し、第1マイクロホンはスピーカの振動板に対向するように配置され、第2マイクロホンはスピーカの振動板の外周の外側に配置され、信号処理部は、第1マイクロホンの出力を用いて、第2マイクロホンの出力に含まれるスピーカの出力音声成分を低減することを特徴とする。
本発明によれば、スピーカの振動板に対向して配置される第1マイクロホンがスピーカの発する音を容易に且つ効率よく集音するので、第2マイクロホンに入力された音声にスピーカの音声出力が混入しても、第1マイクロホンによって集音した音声信号を用いて第2マイクロホンの出力に含まれるスピーカの出力音声成分を効果的に低減、もしくは除去でき、結果的にハウリングを効果的に防止することができる。また、この信号処理を行うことで、ハウリング現象の発生を心配せずに、第2マイクホンをスピーカに近付けて配置することができ、装置の小型化を同時に図ることができる。尚、本明細書において使用される「低減」の意味には、より好ましい形態として、第2マイクロホンの出力に混入したスピーカの出力音声成分を除去することも含まれる。
上記した音声情報処理装置においては、内部にスピーカと第1マイクロホンが収容され、スピーカから出力される音声情報を外部に提供するための通音孔を有するハウジングを含み、スピーカは振動板が通音孔に対面するようにハウジング内に配置され、第1マイクロホンは、集音部が振動板、すなわち、振動板の前面に対面するように通音孔と振動板との間に保持されることが好ましい。あるいは、振動板が通音孔に対面するようにスピーカをハウジング内に配置するとともに、第1マイクロホンを振動板を挟んで通音孔と反対側、すなわち集音部が振動板の背面に対面するように配置してもよい。
本発明においてマイクホンの構造は特に限定されないが、小型化を図る上での好ましい形態として、第1マイクロホン及び第2マイクロホンの少なくとも一方が、音響センサ素子と、音響センサ素子にバイアス電圧を印加する電圧印加回路と、マイクロホン出力の電気インピーダンスを変換するインピーダンス変換回路と、音響センサ素子、バイアス電圧印加回路およびインピーダンス変換回路を内部に収容する電磁シールドケースとで構成されることが好ましい。また、この場合の音響センサ素子の好ましい形態として、音響センサ素子は、基板と、基板上に形成される下部電極と、下部電極上に形成される絶縁層と、複数の開口を有する振動部が一体に形成される上部電極と、前記絶縁層上に設けられ、振動部が下部電極層から空間によって離隔されるように上部電極を保持する電極保持部とでなるベアチップ構造を有することが好ましい。
一方、スピーカの構造についても、本発明において特に限定されないが、出力効率の向上や小型化への可能性の見地から、スピーカは、振動板に面する側の磁極がN極とS極の一方でなる第1磁石と、第1磁石の周囲に配置され、振動板に面する側の磁極が第1磁石とは反対の磁極でなる第2磁石と、第1磁石および第2磁石の両端面に配置される磁性体と、振動板と第1磁石および第2磁石との間に配置される前記磁性体の第1磁石と第2磁石の境界部に設けられる溝内に収容されるボイスコイルとを含むことが好ましい。また、スピーカは、さらに第3磁石を有し、第3磁石は、第3磁石の第1磁石に面する側の磁極が第1磁石の上記振動板に面する側の磁極に等しく、且つ第3磁石の第2磁石に面する側の磁極が第2磁石の上記振動板に面する側の磁極に等しくなるように第1磁石と第2磁石の間に配置され、ボイスコイルを第3磁石上で磁性体に設けられる前記溝内に収容することも好ましい。あるいは、スピーカは、複数の磁石によって層状に形成される第1多層磁石体と、第1多層磁石の周囲に、溝を介して配置され、複数の磁石によって層状に形成される第2多層磁石体と、前記第1多層磁石体と第2多層磁石体の間で前記溝の底部に配置される底部磁石と、前記溝の上部開口内に配置されるボイスコイルとを有し、しかるに、磁束は、第1多層磁石体、底部磁石、第2多層磁石体およびコイルボイスをループ状に通過するように形成することも好ましい。上記スピーカの各々において、振動板の略中央に対向する位置で磁石および磁性体を貫通する通気孔を設ければ、振動時の気圧変化による振動板へのストレスを低減することができる。
本発明の音声情報処理装置における信号処理部は、第1マイクロホンの出力信号と第2マイクホンの出力信号との間の信号レベルを調整する信号レベル調製手段と、第1マイクロホンとスピーカの間の距離と第2マイクロホンとスピーカの間の距離の差に基づいて、第1および第2マイクロホンの出力信号の位相を一致させる遅延手段と、信号レベル調製手段および遅延手段を介して得られる第1および第2マイクロホンの出力信号を用いて、第2マイクロホンの出力信号中に含まれるスピーカの出力音声成分を相殺する演算手段とを具備することが好ましい。また、信号処理部は、第1および第2マイクロホンの出力信号から所定の音声帯域の信号のみを抽出するフィルタ手段を有することも好ましい。信号レベル調製手段の具体的な構成としては、例えば、第2マイクロホンの出力信号を増幅して、第1マイクロホンの出力信号と第2マイクホンの出力信号との間の信号レベルを調整する増幅手段を採用することができる。この場合、演算手段は、増幅手段および遅延手段を介して得られる第1,第2マイクロホンの出力信号同士を減算して相殺することができる。あるいは、増幅手段は、第2マイクロホンの出力信号を反転増幅し、演算手段は、増幅手段および前記遅延手段を介して得られる第1,第2マイクロホンの出力信号同士を加算して相殺することができる。
本発明の更なる目的は、上記した小型化とハウリング現象の防止の両立という目的を達成するとともに、上記音声情報処理装置を用いて機能拡張性と交換容易性に優れる次世代型配線システムを提供することにある。
すなわち、本発明の配線システムは以下の構成を含むことを特徴とする:
建造物の壁面に埋め込まれ、建造物内に配設された電力線と情報線の両方に接続して使用されるベースユニット;
ベースユニットを介して電力線と情報線に接続される時、電力線からの電力の供給、情報線からの情報の出力、および情報線への情報の入力の少なくとも一つの機能を有する機能ユニット;
前記音声情報処理装置を含む通話ユニット、前記通話ユニットは、ベースユニットと機能ユニットの一方に着脱可能であり、ベースユニットと機能ユニットの一方との間で電力伝送を行うための電力伝送手段と、信号伝送を行うための信号伝送手段とを有し、信号伝送手段から提供される音声信号がスピーカから出力され、第2マイクロホンから入力された音声信号が信号伝送手段を介して情報線に送られる。
本発明の配線システムによれば、通話ユニットが、ベースユニットと機能ユニットの一方に着脱可能であるので、通話ユニットのレイアウト自由度が向上するとともに、面倒な補修作業を実施することなく容易に通話ユニットの交換を行える。また、接続される機能ユニットの機能を適切に決定することで、通話ユニットを備えた配線システムに容易に所望の機能を増設することができる。このように、機能拡張性と交換容易性に優れる本発明の配線システムを採用することにより、個々のユーザーのニーズに合った快適で便利な生活/作業環境を実現することができる。
機能拡張性と交換容易性をより効果的に実現する観点から、電力伝送手段は、電磁結合の手法によりベースユニットと機能ユニットの一方と通話ユニットとの間で電力伝送を行うことが好ましく、信号伝送手段は、光結合の手法によりベースユニットと機能ユニットの一方と通話ユニットとの間で音声信号伝送を行うことが好ましい。特に、ベースユニットと機能ユニットの一方と通話ユニットは、一対のモジュールポートとモジュールコネクタを有し、これらは互いに着脱可能に接続されて、それらの間の電力伝送と信号伝送の両方を同時に確立することが好ましい。この場合は、電力伝送及び信号伝送が電磁結合および光学結合により非接触式に行われるので、電力及び信号の伝送ロスを減らして通話ユニットを信頼性良く動作させることができる。
また、上記モジュールポートとモジュールコネクタの一方は、通話ユニットが壁面に沿った方向にベースユニットと機能ユニットの一方に着脱自在に接続されるように、通話ユニットの側面に設けられることが好ましい。この場合は、室内空間の美観を損なうことなく、配線システムの機能拡張性を得ることができる。
さらに、上記配線システムは、機能ユニットに着脱可能に接続される追加機能ユニットをさらに含むことが好ましい。追加機能ユニットは、機能ユニットおよびベースユニットを介して電力線と情報線に接続される時、前記電力線からの電力の供給、前記情報線からの情報の出力、および前記情報線への情報の入力の少なくとも一つの機能を有する。この場合、通話ユニットは、一側で機能ユニットに着脱可能に接続され、他側で追加機能ユニットに着脱可能に接続され、追加機能ユニットとの間で電力伝送を行うための第2電力伝送手段と、信号伝送を行うための第2信号伝送手段を有することが好ましい。通話ユニットを介してのさらなる機能ユニットの増設が可能になり、配線システムの機能拡張性がさらに向上する。
本発明のさらに別の目的は、上記した配線システムと実質的に同じ効果を奏する電力線搬送型配線システムを提供することにある。
すなわち、この配線システムは、建造物の壁面に埋め込まれ、前記建造物内に配設された電力線に接続して使用されるベースユニットと、ベースユニットを介して電力線に接続される時、電力線からの電力の供給、電力線によって搬送される情報の出力、および電力線によって搬送される情報の入力の少なくとも一つの機能を有する機能ユニットと、前記音声情報処理装置を含む通話ユニットとを含み、
しかるに、前記ベースユニット、前記機能ユニットおよび前記通話ユニットの少なくとも1つが、電力線搬送による情報信号の送受信を行うための送受信手段を有し、通話ユニットは、前記ベースユニットと機能ユニットの一方に着脱可能であり、前記ベースユニットと機能ユニットの一方との間で電力伝送を行うための電力伝送手段と、信号伝送を行うための信号伝送手段を有し、通話ユニットが前記ベースユニットを介して、もしくは前記機能ユニットおよびベースユニットを介して電力線に接続される時、前記電力線から送受信手段によって受信された音声情報が前記スピーカから出力され、前記第2マイクロホンによって入力された音声情報が前記送受信手段を介して電力線搬送されることを特徴とする。
また、本発明の配線システムは、通話ユニットをベースユニットもしくは機能ユニットに機械的に連結する連結手段を含むことが好ましく、例えば、連結手段は、ベースユニットと機能ユニットの一方に設けられる第1係止部と、通話ユニットに設けられる第2係止部と、一部が第1係止部に係止され、残りが第2係止部に係止されて、ベースユニットと機能ユニットの一方と通話ユニットの間に機械的接合を形成する連結部材とを含むことが好ましい。あるいは、壁面に沿って配置され、内部に前記通話ユニットおよび機能ユニットを取付可能な開口を有する化粧用フレームを使用することが好ましい。これらの場合は、通話ユニットの機能ユニットもしくはベースユニットからの落下事故を防ぎ、配線システムの動作信頼性を高めることができる。
本発明のさらなる特徴およびその効果は、以下の発明を実施するための最良の形態からより明確に理解されるだろう。
本発明の第1実施形態にかかる音声情報処理装置の斜視図である。 (A)および(B)は、音声情報処理装置におけるスピーカと一対のマイクロホンの位置関係を示す断面図である。 (A)および(B)は、マイクロホンの音響信号−電気信号変換部を示す上面図及び断面図である。 (A)は一対のマイクロホンの回路構成を示す図であり、(B)は同マイクロホンに使用される回路の他例である。 音声情報処理装置におけるスピーカと一対のマイクロホンの位置関係を示す平面図である。 音声情報処理装置の信号処理部の回路構成を示す図である。 (A)および(B)は、一対のマイクロホンから出力される信号波形図である。 (A)および(B)は、図7(A)および図7(B)の信号波形のレベル調整後の信号波形図である。 (A)および(B)は、図8(A)および図8(B)の信号波形のノイズ除去後の信号波形図である。 (A)および(B)は、遅延回路により図9(A)の信号波形を遅延させて図9(B)の信号波形と位相を一致させた信号波形図であり、(C)は、加算回路による図10(A)および(B)の信号波形の相殺を示す信号波形図である。 本発明の第2実施形態にかかる音声情報処理装置を用いたデュアル配線システムの概略図である。 デュアル配線システムのベースユニットの概略回路図である。 ベースユニットの分解斜視図である。 ゲートハウジングとメインハウジングでなる別のベースユニットの概略回路図である。 (A)は、図14のメインハウジングおよびスイッチボックスの斜視図であり、(B)は、図14のゲートハウジングのモジュールポートの平面図である。 デュアル配線システムの機能ユニットの概略回路図である。 デュアル配線システムの通話ユニットの概略回路図である。 通話ユニットのベースユニットおよび機能ユニットへの着脱状態を示す斜視図である。 映像表示手段を有する通話ユニットが連結されたデュアル配線システムを示す斜視図である。 ベースユニットをスイッチボックスに取り付けるための取付板の平面図である。 化粧フレームを用いた通話ユニットの連結方法を示す斜視図である。 (A)は通話ユニットのベースユニットへの連結方法を示す分解斜視図であり、(B)は連結部材の斜視図である。 (A)および(B)は、通話ユニットの正面図及び側面図であり、(C)は、連結部材の使用方法を示す斜視図である。 (A)および(B)は、通話ユニットの他例を示す正面図である。 (A)および(B)は、通話ユニットと機能ユニットの間の連結方法を示す斜視図である。 (A)〜(C)は、通話ユニットのさらなる他例を示す正面図および側面図である。 本発明の第3実施形態にかかる電力線搬送型配線システムに使用される通話ユニットの概略図である。 (A)は、本発明の第4実施形態の音声情報処理装置のスピーカの一部破断背面図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。 (A)および(B)は、第4実施形態の音声情報処理装置におけるスピーカと一対のマイクロホンの位置関係を示す断面図である。 (A)および(B)は、本発明の第5実施形態にかかる音声情報処理装置のスピーカの分解斜視図および断面図である。 (A)〜(C)は、第5実施形態にかかるスピーカの変更例を示す断面図である。 (A)および(B)は、本発明の第6実施形態にかかる音声情報処理装置のスピーカの分解斜視図および断面図である。 (A)〜(C)は、第6実施形態にかかるスピーカの変更例を示す断面図である。 (A)および(B)は、本発明の第7実施形態にかかる音声情報処理装置のスピーカの分解斜視図および断面図である。 (A)〜(C)は、第7実施形態にかかるスピーカの変更例を示す断面図である。 本発明の第8実施形態にかかる音声情報処理装置に使用されるマイクロホンの断面図である。 第8実施形態のマイクロホンを示す断面図である。 マイクロホンの感度―周波数の関係を示すグラフである。
本発明の音声情報処理装置および同装置を用いた配線システムを好ましい実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。尚、第1実施形態において、本発明の好ましい実施形態にかかる音声情報処理装置を説明し、第2及び第3実施形態においては、本発明の音声情報処理装置の最も好ましい応用例である配線システムについて説明し、第4〜第8実施形態においては、本発明の音声情報処理装置に使用可能なスピーカやマイクロホンの他例について紹介する。
(第1実施形態)
本実施形態の音声情報処理装置100は、図1に示すように、内部に、音声情報を出力する振動板を備えたスピーカ102と、各々が集音部を有する一対の第1および第2マイクロホン(104, 106)と、一対のマイクロホンの出力信号を処理する信号処理部108とが収容されるハウジング110を有し、スピーカ102から出力される音声情報は、ハウジング110に設けた通音孔112を介して外部に提供される。図中、番号113は、音声情報処理装置の通話状態を操作するための操作ボタンである。以下、各構成について詳細に説明する。
本実施形態においては、図2(A)及び図2(B)に示すように、第1マイクロホン104は、その集音部がスピーカ102の振動板120に対面するように通音孔112と振動板との間に保持される。第2マイクロホン106はその集音部がマイクロホン用通音孔114を介して外部に向けられるようにスピーカ102の振動板120の外周外側に配置される。
第1マイクロホン104は、コンデンサ型のシリコンマイクロホンからなり、図3(A)および図3(B)に示すように、その音響信号−電気信号変換部Cm1は、基板140と、基板140上に形成されるシリコン基板でなる下部電極141と、振動部143および振動部143の外周の4箇所に延設された支持部145とを有し、ポリシリコン膜によって形成される上部電極142と、下部電極141と上部電極142との間に形成される空洞144と、下部電極141と上部電極142との間に配置されるSiN膜からなる絶縁層146とから構成される。なお、絶縁層146は、上部電極142の振動部143のほぼ直下の領域および下部電極141に端子を接続するための領域以外は、下部電極141のほぼ全面を被覆している。図中、番号147は、振動部143の略中央に対向する下部電極141および基板140に設けられる挿通孔であり、空洞144を外部に連通させて、振動部143の振動時の排気孔として機能し、振動時の気圧変化がマイクロホンに及ぼすストレスを低減することができる。また、番号148は、振動部143に複数個設けられる集音用の小孔である。また、支持部145上に上部電極142と接続されるAu/TiW膜からなる端子149が形成される。上記のように構成された第1マイクロホン104は、パッケージを用いずに直接ICチップを基板140上に実装したベアチップ構造を有し、マイクロホンの薄型化を図る上で好ましい。尚、本実施形態においては、第2マイクロホン106の音響信号−電気信号変換部Cm2も同様のベアチップ構造によって形成されている。
上記構成でなるマイクロホンに外部から音響に対応する振動が加わると、上部電極142の振動部143が振動し、下部電極141との間の距離が変化する。これにより、両電極(141, 142)の静電容量が変化して両電極(141, 142)から電流が流れる。
両電極(141, 142)から流れる電流は、チャージポンプ回路、例えば、図4(A)に示す回路によって電圧に変換されて音声信号として信号処理部108に出力される。すなわち、第2マイクロホン106は、動作電源+V(例えば5V)を定電圧Vr(例えば12V)に変換するチップICからなる定電圧回路K1を備えており、第1マイクロホン104内においては、抵抗R11と音響信号−電気信号変換部Cm1との直列回路に定電圧Vrが印加され、抵抗R11と音響信号−電気信号変換部Cm1との接続中点はコンデンサC11を介してジャンクション型の電界効果型トランジスタであるJ−FET素子S11のゲート端子に接続される。J−FET素子S11のドレイン端子は動作電源+Vに接続され、ソース端子は抵抗R12を介してグランドに接続される。ここで、J−FET素子S11は電気インピーダンスの変換用であり、このJ−FET素子S11のソース端子の電圧が音声信号として信号処理部108に出力される。
第2マイクロホン106内においても同様に、抵抗R21と音響信号−電気信号変換部Cm2との直列回路に定電圧Vrが印加され、抵抗R21と音響信号−電気信号変換部Cm2との接続中点はコンデンサC21を介してジャンクション型の電界効果型トランジスタであるJ−FET素子S21のゲート端子に接続される。J−FET素子S21のドレイン端子は動作電源+Vに接続され、ソース端子は抵抗R22を介してグランドに接続される。ここで、J−FET素子S21は電気インピーダンスの変換用であり、このJ−FET素子S21のソース端子の電圧が音声信号として信号処理部108に出力される。
J−FET素子S11、抵抗R11、R12、コンデンサC11は、音響信号−電気信号変換部Cm1近傍に配置され、J−FET素子S21、抵抗R21、R22、コンデンサC21は、音響信号−電気信号変換部Cm2近傍に配置されており、第1および第2マイクロホン(104, 106)が出力する音声信号のS/N比の低下を抑制している。
あるいは、音響信号−電気信号変換部Cm1、Cm2の出力を電圧信号に変換して信号処理部108に出力する回路を図4(B)に示す回路で構成してもよい。この回路は、オペアンプOP1を備えており、オペアンプOP1の反転入力端子には音響信号−電気信号変換部Cm(上記音響信号−電気信号変換部Cm1もしくはCm2を表す)の出力が接続され、オペアンプOP1の反転入力端子と出力端子との間には、抵抗R1とコンデンサC1との並列回路が接続されており、非反転入力端子はグランドレベルに接続されている。オペアンプOP1の出力端子は、ジャンクション型の電界効果型トランジスタであるJ−FET素子S1のゲート端子に接続され、ソース端子は抵抗R2を介してグランドに接続される。ここで、J−FET素子S1は電気インピーダンスの変換用であり、このJ−FET素子S1のソース端子の電圧が音声信号として信号処理部108に出力される。J−FET素子S1のソース端子の電圧をVs、音響信号−電気信号変換部Cmの電荷量をQとすると、Vs=−Q/C1となる。なお、抵抗R1は出力のDCレベルを安定させるための抵抗である。
尚、第1および第2マイクロホン(104, 106)は、シリコン基板を用いて微小構造加工することにより形成される、いわゆるMEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)のチップであることが好ましい。
第1マイクロホン104は、図2(A)および図2(B)に示すように、ハウジング110の通音孔112を有する前面内側に設けた矩形枠状のリブ116によって保持される。リブ116は、後述するスピーカのドーム型の振動板120のセンターキャップ122に対向するように配置され、第1マイクロホン104は振動部143(集音部)がセンターキャップ122に対向した状態に位置決めされる。また、ハウジング110の前面内側からリブ116内に配置された第1マイクロホン104の上面までの高さH1は、スピーカ保持用リブ116の保持面までの高さH2と略同一高さに形成され、第1マイクロホン104とスピーカ102の振動板120とのギャップを最小限に設定することができる。さらに、ハウジング110の表面およびリブ115には、上記した第1マイクロホン104の挿通孔147に連通するように、振動部143の振動時に排気孔として機能する孔117(例えばφ0.5 mm)が設けられる。このような構造を採用することにより、第1マイクロホン104によってスピーカ102の発する音声を確実に集音することができる。
また、第2マイクロホン106は、ハウジング110の前面内側において、スピーカ102の振動板120に対向しないスピーカの側方に設けた函体130内に配置され、上記振動部143(集音部)がハウジング110の前面内側に対向するように矩形枠状のリブ118によって位置決めされる。また、函体130の内側面から仕切板132が第2マイクロホン106の後方にまで延出しており、仕切板132の背面には断面L字のリブ134が形成される。このリブ134には、信号処理部108が内蔵されたICパッケージ150が載置され、ICパッケージ150の背面は函体130の内面に当接して位置決めされる。
第2マイクロホン106とICパッケージ150との間は、ハウジング110の内面に形成した導電パターンPTを介して電気的に接続される。ここでは、簡単に導電パターンPTの形成方法について説明する。本実施形態では、MID(Molded Interconnection Device)成形基板技術を用いて導電パターンを形成しており、合成樹脂製のハウジング110の前面内側において、導体パターンPTを形成する部位を含む領域に導体薄膜からなるメッキ下地電極を形成する。このメッキ下地電極は導体パターンPTと一致している必要はなく、導体パターンPTを形成する部位の全体を含んでいればよい。メッキ下地電極はレーザ照射によってパターニングされ、導体パターンPTとなる部位と他の部位との間が分離される。つまり、導体パターンPTとなる部位の輪郭線に沿ってメッキ下地電極の一部が除去される。次に、導体パターンPTとなる部位に電気メッキによる厚み付けを行って導体パターンPTを形成し、その後、導体パターン以外の部位の導体薄膜をエッチングにより除去する。この手順で、導体パターンPTの形状をレーザ照射によるパターニングで決定することができ、導体パターンPTの微細加工が可能になる。この場合は、個別に給電線、信号線を配線する場合に比べ、部品点数を削減し、構造の簡易化を図ることができる。
また、上記MID成形基板技術を用いて、モジュール本体110の内面に立体配線を施した立体回路基板に第1マイクロホン104を形成すれば、マイクロホンの小型集積化を図ることができる。尚、第2マイクロホン106の数は1つに限定されるものではなく、状況に応じて複数のマイクロホンを配置してもよい。
次に、スピーカ102について説明する。スピーカ102は、図2(A)および図2(B)に示すように、冷間圧延鋼板(SPCC、SPCEN)、電磁軟鉄(SUY)等の厚み0.8 mm程度の鉄系材料で形成され、一端を開口した円筒状のヨーク124を具備する。ヨーク124の筒内にはネオジウムで形成された円柱型永久磁石126(例えば、残留磁束密度1.39T〜1.43T)が配置される。ヨーク124は、図5に示すように、略円形のリング状保持部材128の内側に配置され、ドーム型の振動板120の外周部が保持部材128に固定される。振動板120は、PET(PolyEthyleneTerephthalate)またはPEI(Polyetherimide)等の熱可塑性プラスチック(例えば、厚み12μm〜35μm)で形成される。振動板120の背面には筒状のボビン123が固定されており、このボビン123にポリウレタン銅線(例えば、φ0.05 mm)を巻回することによって形成されたボイスコイル125が設けられる。ボビン123およびボイスコイル125は、ヨーク124の開口端近傍で図5の紙面に略垂直な方向に振動自在に配置される。
ボイスコイル125のポリウレタン銅線に音声信号を入力すると、この音声信号の電流と永久磁石126の磁界とにより、ボイスコイル125に電磁力が発生するため、ボビン123が振動板120を伴なって振動させられ、振動板120から音声信号に対応する音声が出力される。一例として、スピーカの直径は20〜25 mmであり、厚さは4.5 mm程度である。
前記したように、スピーカ102の振動板120が対向するハウジング110の前面内側には、断面L字のリブ116が環状に形成され、スピーカ102の円形の保持部材128の外周端部から前面側に突出した凸部129の外側面がリブ116の突出部内面に嵌合して、振動板120がハウジング110の前面に内側から対向する状態でスピーカ102が位置決めされる。このとき、スピーカ102の振動板120とハウジング110の前面内側には上記した第1マイクロホン104を配置するための空間が形成される。尚、スピーカ102は、図5に示すように、外縁部に等間隔で設けた挿通孔を有する4つの取付片121にねじ等を用いてハウジング110の前面内側に取り付けられる。
ICパッケージ150に収納される信号処理部108は、図6に示すように、第1マイクロホン104の出力を非反転で増幅する増幅部152と、増幅部152の出力から音声帯域(300〜4000Hz)以外の周波数のノイズを除去するバンドパスフィルター154と、バンドパスフィルター154の出力を遅延させる遅延回路156と、第2マイクロホン106の出力を反転増幅させる増幅部151と、増幅部151の出力から音声帯域以外の周波数のノイズを除去するバンドパスフィルター153と、遅延回路156とバンドパスフィルター153の各出力を加算する加算回路157と、加算回路157の出力をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換回路158とを備える。遅延回路156は、時間遅延素子またはCR位相遅延回路で構成される。
尚、図6では、信号処理部108の出力側にA/D変換回路158を設けて、アナログ信号をデジタル信号に変換して音声信号を出力しているが、バンドパスフィルター153、154の後段にA/D変換回路を各々設けて、以降の処理をデジタル信号で行えば、遅延回路156での遅延処理を容易に行うことができる点で好ましい。
以下に、信号処理部108の動作を説明する。まず、スピーカ102の中心から第1および第2マイクロホン(104、106)の中心までの距離をそれぞれX1、X2とすると、図2(B)からも明らかなように、第1マイクロホン104がスピーカ102のほぼ中心前方に位置し、第2マイクロホン106がスピーカ102の外周外側に位置するので、X1<X2である。したがって、スピーカ102からの音声が第1および第2マイクロホン(104、106)で集音された場合、図7(A)および図7(B)に示すように、第2マイクロホン106の出力M21(図7(B))のほうが第1マイクロホン104の出力M11(図7(A))よりも振幅が小さく、また両マイクロホン(104、106)とスピーカ102との距離の差(X2−X1)に相当する音波の遅延時間[Td=(X2−X1)/Vs](Vsは音速)だけ第2マイクロホン106の出力M21の位相が遅れる。
次に、両マイクロホン(104、106)とスピーカ102との距離の差(X2−X1)に相当するレベル調整を行ない、スピーカ102からの音声に対する両マイクロホン(104、106)の出力レベルを一致させる。すなわち、増幅部152は、図8(A)に示すように、出力M11を非反転増幅した出力M12を生成し、増幅部151は、図8(B)に示すように、出力M21を180°反転増幅した出力M22を生成する。本実施形態では、増幅部152の増幅率は略1としており、増幅部152は省略してもよい。
次に、バンドパスフィルター154、153は、出力M12、M22から音声帯域以外の周波数のノイズを除去し、図9(A)および図9(B)に示す出力M13、M23を生成する。
次に、遅延回路156により、遅延時間Tdだけスピーカ102に近い第1マイクロホン104の出力を遅延させることで、図10(A)および図10(B)に示すように、遅延回路156の出力M14とバンドパスフィルター153の出力M23との位相を一致させる。次いで、得られた出力M14とM23とを加算回路157により加算することで、図10(C)に示すように、スピーカ102からの音声に対応する音声信号が打ち消された出力Maが生成される。尚、増幅手段151で反転増幅せず、増幅部152と同様に非反転増幅を行う場合は、増幅後に遅延させて位相を揃えた第1および第2マイクロホン(104、106)の出力信号同士を減算することによりスピーカ102からの音声に対応する音声信号を相殺することができる。
また、遅延回路156は、図9(A)および図9(B)に示す第1マイクロホン104の出力M13と第2マイクロホン106の出力M23を比較しながら両者の位相差を検出し、検出した位相差だけ出力M13の位相を遅らせてもよい。このとき、スピーカ102の中心から両マイクロホン(104、106)の中心までの距離X1、X2の差(X2−X1)は、出力M13と出力M23との位相差が0°より大きく、90°より小さくなるように設定される。したがって、遅延回路156は0°〜90°の範囲で出力M13の位相を遅れさせればよいので位相差を容易に把握でき、位相を正確に一致させることができる。
音声情報処理装置100の前方から提供される音声(通話音声)に対する第1および第2マイクロホン(104、106)での音圧は、上記振動部(集音部)143を音孔114を介して外部に向けて配置した第2マイクロホン106の方が、振動部(集音部)143をスピーカ102の振動板120に向けて配置した第1マイクロホン104よりも大きくなり、第2マイクロホン106の出力M21のレベルは、第1マイクロホン104の出力M11のレベルより大きくなる。さらに、増幅部151の増幅率は増幅部152の増幅率より大きいので、増幅部151の出力M22は増幅部152の出力M12よりさらに大きくなって、加算回路156の出力Maには音声に応じた出力が得られる。以上のようにして加算回路156の出力Maにはスピーカ102からの音声成分は実質的に含まれず、第2マイクロホン106の集音部に向けて発した音声成分のみが抽出される。
以上の構成により、スピーカ102の音声出力をマイクロホン(106)が拾うことで発生するハウリングを防止することができる。また、スピーカ102とマイクロホン(106)との距離を大きく取る必要もないため、本発明の音声情報処理装置を用いたインターホン等の通話装置の小型化を図ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態の音声情報処理装置を内蔵した通話ユニットをその構成要素のひとつとする本実施形態の配線システムは、建造物内に個別に配設される電力線および情報線を用いた情報信号と電力の伝送を前提とすることから、ここではデュアル配線システムと呼ぶ。
すなわち、本実施形態のデュアル配線システムは、図11に示すように、建造物内に配設され、商用電源ACおよびインターネットネットワークNTに配電盤1を介して接続される電力線L1および情報線L2と、建造物内の複数の場所で壁面に埋め込まれる複数のスイッチボックス2と、スイッチボックス2内に組み込まれ、電力線L1および情報線L2に接続される複数のベースユニット3と、各々がベースユニット3を介して電力線L1および情報線L2に接続される時、電力線L1からの電力の供給、情報線L2からの情報の出力および情報線L2への情報の入力の少なくとも一つの機能を有する機能ユニット4と、ベースユニット3および/もしくは機能ユニット4に接続可能に形成され、本発明の音声情報処理装置を内蔵する通話ユニット7とで構成される。尚、本明細書において、”壁”は、部屋間に設けられる側壁に限定されない。すなわち、壁は建造物の外壁及び内壁を含み、内壁は、側壁、天井および床を含む。図中、”MB”は、メインブレーカであり、”BB”は分岐ブレーカであり、”GW”はゲートウェイ(ルータやハブ内蔵)である。
ベースユニット3の各々は、図12に示すように、その背面部に電力線L1と情報線L2に接続される端子(30a, 32a)と送り配線用端子(30b, 32b)が設けられる。図13に示すように、ベースユニット3は、スイッチボックス2にネジなどの取付部材を用いて固定される。図13中、番号12はベースユニットの正面に着脱可能に取り付けられる化粧カバーであり、番号11は化粧カバー12と個別に設けられるコンセントカバーである。ベースユニット3内部に配置される回路構成は、機能ユニット4や通話ユニット7との間で電力および情報信号を伝送するために設計される。例えば、図12のベースユニット3は、AC/ACコンバータ60、直流電源部61、送受信部62、E/O変換部63、O/E変換部65、および機能部67を有する。
AC/ACコンバータ60は、商用電源ACを周波数の高い低圧交流電圧に変換し、この低圧交流電圧をコア70に巻装したコイル72に印加する。直流電源部61は、低圧交流電圧を整流平滑して得られる安定した直流電圧から内部回路部品の動作電圧を生成する。送受信部62は、情報線L2を介して双方向コミュニケーションを可能にするため情報信号を送受信する。E/O変換部63は、情報線を介して受信される情報信号を光学信号に変換し、この光学信号を発光素子(LED)64を介して出力する。一方、O/E変換部65は、通話ユニット7や機能ユニット4など外部から送られてくる光信号を受光素子(PD)66で受光し、受光した光学信号を情報信号に変換して送受信部62に送る。本実施形態においては、機能部67を電源コンセントによって形成しているが、必要に応じて機能部67を省略してもよい。
また、図14に示す別のベースユニット3を採用してもよい。このベースユニット3は、上記電力線L1と情報線L2に接続可能な端子(30a, 32a, 30b, 32b)を有する合成樹脂(例えば、ABS等の非結晶性汎用プラスチック)製のゲートハウジング31と、機能ユニット4に着脱可能に接続される合成樹脂製のメインハウジング33とで構成される。ゲートハウジング31とメインハウジング33は、互いに着脱可能に接続され、ゲートハウジングからメインハウジングへの給電と、ゲートハウジングとメインハウジングとの間での情報伝送の両方を同時に確立する一対のモジュールポート34とモジュールコネクタ42を有する。尚、メインハウジング33の代わりに、モジュールコネクタ42を有する機能ユニット4を着脱可能にゲートハウジング31のモジュールポート34に接続してもよい。この場合は、モジュールポート34を有するゲートハウジング31をベースユニットとみなせる。
ゲートハウジング31の前面に設けられるモジュールポート34は、図15(B)に示すように、電力を供給するための電力ポート34aと、情報線L2にアクセスするための情報信号ポート34bとで構成される。モジュールポート34において、電力ポート34aと情報信号ポート34bの配置およびそれらの形状は、デュアル配線システムにおいて標準化(規格化)されている。例えば、図15(B)に示すように、電力ポート34aと情報信号ポート34bの各々は略矩形形状を有し、互いに平行に配置される。
一方、メインハウジング33の背面に形成されるモジュールコネクタ42は、図14および図15(A)に示すように、電力コネクタ42aと情報信号コネクタ42bとで構成される。モジュールコネクタ42において、電力コネクタ42aと情報信号コネクタ42bの配置およびそれらの形状は、デュアル配線システムにおいて標準化(規格化)されている。例えば、図15(A)に示すように、電力コネクタ42aと情報信号コネクタ42bの各々は略矩形形状を有し、互いに平行に配置される。
本実施形態において、モジュールポート34は、電力ポート34aと情報信号ポート34bの周囲に設けられる環状壁や環状溝のようなガイド部35を有する。このガイド部35は、メインハウジング33の背面に形成されるモジュールコネクタ42の環状壁のような係止部45に係止可能に形成される。係止部45をガイド部35に係止させることにより、電力コネクタ42aと情報信号コネクタ42bが電力ポート34aと情報信号ポート34bに同時に接続されるので、メインハウジング33の着脱性が容易になるとともに接続信頼性を向上することができる。このような構成は、モジュールコネクタ42を有する機能ユニット4にも採用することができる。また、モジュールポート34とモジュールコネクタ42を雄雌コネクタで形成してもよい。
また、図14のベースユニット3では、機能部67が、センサ機能やコントローラ機能等を持つように設計されている。すなわち、CPU等の演算処理部68およびI/Oインターフェース69が送受信部62と機能部67の間に形成される。演算処理部68は、送受信部62で受信された情報信号の信号処理を実行し、処理された信号をI/Oインターフェース69を介して機能部67に送信する機能や、機能部67から送られてくるデータ信号をI/Oインターフェース69を介して受信し情報信号として出力する機能を有する。送受信部62、演算処理部68および機能部67の動作に必要な電力は直流電源部61から供給される。AC/ACコンバータ60の代わりに、商用電源ACを所定電圧の直流に変換するAC/DC変換部を用いれば、直流電源部61を省略することができる。図14における他の回路構成は、図12のものと実質的に同じであるので、重複する説明を省略する。
機能ユニット4は、ベースユニット3を介して機能ユニット4に提供される電力及びベースユニット3を介しての情報線L2との間における情報信号の双方向コミュニケーションを利用して種々の機能を提供するように設計される。例えば、機能ユニット4が天井に近い位置の壁面に組み込まれたベースユニット3に接続される場合、機能ユニットは、照明器具の引掛けプラグを接続するためのコンセント機能、動体センサ、温度センサ、監視カメラなどの防犯機能、スピーカのようなオーディオ機能を有するのが好ましく、使用者が楽に操作できる中位の高さの壁面に組み込まれたベースユニット3に機能ユニット4が接続される場合、照明器具のON/OFFスイッチ機能や、空調機等の電気製品の制御機能、液晶のような表示機能を有することが好ましく、さらに機能ユニット4を床に近い低い位置で壁面に組み込まれたベースユニット3に接続する場合、電気掃除機のような電気機器のプラグ接続用コンセント機能や、スピーカ等の音響機能や足元灯機能を有することが好ましい。
具体的には、図16に示すように、機能部81がスイッチ機能を有する場合、スイッチを操作することにより生成された操作データがI/Oインターフェース89を介してCPU等の演算処理部88に送られ処理される。ついで、処理情報が送受信部87を通じて、例えば赤外線リモコン送信部(図示せず)に送られ、その結果、操作対象の電気機器は、赤外線リモコン送信部から発信されるリモコン信号によりON/OFFされる。また、機能部81がセンサで形成される場合、センサの検知したデータが情報信号として情報線L2に送信され、所定の通報機器によって使用者に通知される。機能部81が監視カメラで形成される場合は、監視カメラによって撮像された画像データの圧縮符号化が演算処理部88で実施され、情報信号として出力される。さらに、機能部81がモニタで形成される場合は、情報線L2を介して提供される画像データが演算処理部88で解読され、I/Oインターフェース89を介して機能部であるモニタ上に表示される。機能部81を電源コンセントで形成する場合は、演算処理部88やI/Oインターフェース89を省略することができる。このように、本発明のデュアル配線システムにおいては、種々の機能部81を有する機能ユニット4を着脱可能に使用できるので、機能ユニット4のレイアウト自由度が高く、個々のユーザーのニーズに応じた機能ユニットのレイアウトを実現できる。
図12や図14に示すベースユニット3内のコア70に巻装されたコイル72は、ベースユニット3から機能ユニット4に電力を非接触で供給するための給電手段として使用される。すなわち、ベースユニット3のコイル72は、トランスの一次側に相当する電磁結合部を提供する。一方、図16に示すように、機能ユニット4は、コア80に巻装されたコイル82でなり、トランスの2次側として機能する電磁結合部を有する。したがって、ベースユニット3と機能ユニット4の間に電磁結合を形成することにより、機能ユニット4のコイルに82に低圧交流電圧が誘起され、ベースユニット3から機能ユニット4への電力供給が達成される。尚、本実施形態においては、商用周波数よりも周波数が高い低圧交流電圧がAC/ACコンバータ60によって得られるので、トランスとして使用される電磁結合部を小型化することができる。
また、ベースユニット3のE/O変換部63の発光素子(LED)64は、機能ユニット4に情報信号として光信号を非接触で伝達する。この場合、機能ユニット4をベースユニット3に接続した時、ベースユニット3の発光素子64が機能ユニット4の受光素子86と対面関係となるように機能ユニット4内に受光素子(PD)86が配置される。同様に、機能ユニット4からベースユニット3に情報信号として光信号を伝送するために、機能ユニット4は、ベースユニット3との接続時において、ベースユニット3の受光素子(PD)66と対面関係となるように配置される発光素子(LED)84を有する。このように、ベースユニット3と機能ユニット4の各々が、光結合部として、一対のE/O変換部(63, 83)とO/E変換部(65, 85)を有し、両者間の情報信号の双方向コミュニケーションを可能にする。
図12および図13に示すように、給電に使用される電磁結合部Xと情報信号の相互コミュニケーションに使用される光学結合部Yは、各ベースユニット3の側面に互いから所定間隔離して設けられる。また、電磁結合部Xと光学結合部Yの形状は、ベースユニット3の各々が複数の機能ユニット4の間で共用されるように定形化(規格化)されている。また、図16に示すように、電磁結合部Xと光学結合部Yのペアを、機能ユニット4の両側面の各々に設けることが好ましい。すなわち、機能ユニット4の一側(例えば、図の左側)の光学結合部Yは、上側に配置される受光素子86と、下側に配置される発光素子84とで構成され、機能ユニット4の他側(例えば、図の右側)の光学結合部Yは、上側に配置される発光素子94と、下側に配置される受光素子96とで構成される。
この場合は、機能ユニット4の一側がベースユニット3との間の接続に使用され、機能ユニット4の他側が別の機能ユニット4(追加機能ユニット、例えば図19参照)との間の接続に使用され、複数の機能ユニット4を直列にベースユニット3に接続して使用する場合に情報信号の双方向コミュニケーションを確保することができる。また、それぞれの光学結合部Yには、光学装置を保護するために、透光性カバーを取り付けることが好ましい。図16に示すように、機能ユニット4は、隣接する機能ユニット4間における電力の供給と情報信号の相互コミュニケーションを達成するための回路構成を有するが、これらはベースユニット3に使用される回路構成と実質的に同じであるので、重複する説明については省略する。
図13に示すように、機能部67(例えば、電力コンセント)をベースユニット3の正面に設けるとともに、ベースユニット3の側面に一対の電磁結合部Xと光学結合部Yのペアを設けることで、機能ユニット4を壁面に沿って(すなわち、壁面と平行に)ベースユニット3に接続することができる。したがって、室内空間の美観を損なうことなく、デュアル配線システムにおける機能拡張性を向上することができる。
次に、上記したベースユニット3および/もしくは機能ユニット4に着脱可能に形成される通話ユニット7について説明する。図17に通話ユニット7の一例を示す。この図から明らかなように、本実施形態の通話ユニット7は、上記した機能ユニット4の機能部81として、本発明の音声情報処理装置100のスピーカ102と、一対のマイクロホン(104、106)と信号処理部108に加え、さらに後述する増幅部103やエコーキャンセル部(105、107)を具備することを除いて実質的に上記した機能ユニット4と同じ構成を有する。したがって、機能部81を除く上記した機能ユニット4の説明を通話ユニット7にも適用できるのでここでの重複する説明は省略する。
通話ユニット7においては、第1実施形態で詳述した信号処理によって、図6の信号処理部108における加算回路157の出力Maにはスピーカ102からの音声成分は実質的に含まれず、第2マイクロホン106の集音部に向けて発した音声成分のみが抽出される。加算回路157の出力Maは、A/D変換回路158でアナログ信号からデジタル信号に変換され、エコーキャンセル部107に出力される。エコーキャンセル部107では、A/D変換回路158からのデジタル信号をメモリにストアして、CPUまたはDSPで以下のデジタル信号処理を行う。
すなわち、エコーキャンセル部107は、エコーキャンセル部105の出力を参照信号として取り込み、信号処理部108の出力に対してさらに演算を施すことにより、スピーカ102から第1および第2マイクロホン(104、106)に回り込んだ音声信号をキャンセリングする。したがって、仮に信号処理部108の出力にスピーカ102から混入した音声成分が残留していたとしても、エコーキャンセル部107によって第2マイクロホン106の出力中に残留するスピーカ102の出力音声成分をさらに低減することができる。また、エコーキャンセル部105は、エコーキャンセル部107の出力を参照信号として取り込み、I/Oインターフェース89の出力に対して演算を施すことにより、通話先の相手側でのスピーカからマイクロホンへの音声信号の回り込みをキャンセリングする。これにより、スピーカ102から相手側の音声をクリアに出力することができる。具体的には、エコーキャンセル部107、105は、スピーカ102−マイクロホン(104、106)−信号処理部108−エコーキャンセル部107−I/Oインターフェース89−エコーキャンセル部105−増幅部103−スピーカ102で構成されるループ回路内に設けた可変損失手段(図示無し)でループゲインが1以下となるように調節する。
上記した通話ユニット7を備えたデュアル配線システムによれば、例えば、異なる部屋に設けた通話ユニットから情報線L2を介して送信された音声信号は、エコーキャンセル部105を介して増幅部103で増幅された後、スピーカ102から出力される。また、通話ユニット7に設けた操作ボタン113を操作することで通話可能状態となり、マイクロホン(104、106)から入力された各音声信号は信号処理部108で信号処理が施された後、エコーキャンセル部107を通過し、情報線L2を介して他の部屋の通話ユニット7へ送信される。すなわち、離れた部屋間において、ハウリングのない快適な通話が可能なインターホンとして機能する。
通話ユニット7は、図18に示すように、スイッチボックス2を介して壁面に組み込まれたベースユニット3に機能ユニット4が着脱可能に接続され、さらに機能ユニット4の側面に設けた電磁結合部Xと光学結合部Yに通話ユニット7が接続されても良いし(図18中、矢印(1))、あるいはベースユニット3から機能ユニット4を取り外して、ベースユニット3の電磁結合部Xおよび光学結合部Yに通話ユニット7を接続しても良い(図18中、矢印(2))。この場合は、さらなる機能拡張性を考慮して、通話ユニット7にはその両側にそれぞれ一対の電磁結合部Xと光学結合部Yを設けられており、通話ユニット7の一側にベースユニットが接続され、他側に機能ユニット4を接続することができる。尚、図18の機能ユニット4はタイマー機能を有し、タイマー部と、タイマー部の時刻データを生成して演算処理部88にI/Oインターフェース89を介して送るCPU部と、機能ユニットの正面に設けられ、時刻データに基づいて時刻を表示する時刻表示部とを具備する。
また、さらに高機能タイプの通話ユニット7を連結したデュアル配線システムの一例を図19に示す。この例では、機能ユニット4Aと、追加機能ユニット4Bと、通話ユニット7がベースユニット3に直列接続されている。尚、ここでのベースユニット3には機能部が設けられていない。ベースユニット3に着脱自在に接続される機能ユニット4Aが空調機器をON/OFFするためのスイッチを機能部81として有し、機能ユニット4Aに着脱自在に接続される追加機能ユニット4Bが空調機器のコントローラを機能部81として有し、追加機能ユニット4Bに着脱自在に接続される通話ユニット7が、本発明の音声情報処理装置100を内蔵するインターホンの親機である。
機能ユニット4Aは、運転ボタンB1と、停止ボタンB2と、これらのボタンの操作情報を作成するCPU部とで構成される。この機能ユニットは照明器具の操作に好適である。追加機能ユニット4Bは、空調機器用温度設定ダイヤル51と、設定温度表示用液晶モニタ52と、空調機器を一定時間動作させるためのタイマースイッチ53と、設定ダイヤル51およびタイマースイッチ53の操作情報を作成するCPU部とで構成される。通話ユニット7は、音量調整ボタンB3と、本発明の音声情報処理装置100と、送話機能と受話機能を切換えるためのモードスイッチ55と、玄関に配置されたTVカメラによって撮像された映像を表示する液晶モニタ56と、玄関扉のロックを解除するための解除ボタンB4と、音声情報処理機能、液晶モニタの映像処理機能、解除ボタンやモードスイッチの操作情報を作成するCPU部とで構成される。
この場合は、構造物の玄関等に配置された来訪者用の通話ユニットの呼び出しボタンが操作されると、情報線L2を介して呼出信号と来訪者操作用の通話ユニットに設けたカメラで撮像した画像データが、構造物内の通話ユニット7に送られ、呼出音がスピーカ102から出力されるとともに、来訪者の映像が液晶モニタ56に表示される。次に、住居人が来訪者と通話するために、通話ユニットのモードスイッチ55を押すと、マイクロホン106で電気信号に変換された住居人の音声情報が来訪者側の通話ユニットに送られ、音声情報がスピーカから出力される。ここに、本発明の音声情報処理装置が、来訪者用および住居人用の通話ユニットそれぞれに組み込まれていることから、ハウリングを生じることなく、来訪者と住居人との間で快適なインターホン通話を実現することができる。尚、機能ユニット4Aおよぶ追加機能ユニット4Bに搭載される機能は、上記例示に限定されない。例えば、電気カミソリ、電動歯ブラシ、携帯電話、携帯オーディオプレーヤー等の充電器を機能部として設けても良い。
次に、ベースユニット3の壁面への取付方法、およびベースユニット3もしくは機能ユニット4と通話ユニット7との間の接続方法について説明する。
本実施形態において、ベースユニット3は、スイッチボックス2内に直接固定されているが、必要に応じて、例えば、図20に示すように、取付板75を介してベースユニット3をスイッチボックス2に固定しても良い。この場合、取付板75の両側に設けたフックをベースユニット3に係止させた後、ベースユニット3が保持された取付板75をスイッチボックス2にネジ止めする。あるいは、スイッチボックス2を用いることなく、専用の取付金具(図示せず)を用いてベースユニット3を壁面に直接固定しても良い。
ベースユニット3および/もしくは機能ユニット4と通話ユニット7との間の連結をより安定して確保する観点から、図21に示すように、内部が開口した略矩形形状の化粧フレーム76を使用することが好ましい。この化粧フレーム76は、通話ユニット7や機能ユニット4が連結される取付フレーム77を有する。例えば、図21に示すように、すでに化粧フレーム76内にベースユニット3と、これに連結された機能ユニット4が取り付けられている場合、通話ユニット7を増設するためには取付フレーム77から化粧フレーム76を取り外し、機能ユニット4の一側に電磁結合部Xと光学結合部Yを介して通話ユニット7を連結する。次いで、取付ねじ(図示せず)を通話ユニットの上下端部に設けた挿通孔78を介して取付フレーム77にネジ固定する。最後に、取り外した化粧フレーム76を取付フレーム77に装着すれば取付け作業が完了する。化粧フレーム76の内部開口を介して機能モジュール4および通話ユニット7の操作部が露出されるので、良好な操作性を確保できる。また、化粧フレーム76は、機能ユニット4や通話ユニット7の背面が壁面に密接して沿うように設けられるので、機能モジュール4および通話ユニット7に前面から操作力等が加わっても連結部に過剰な負荷が加わるのを防止して安定したユニット間の連結を維持できる。さらに、機能ユニット4や通話ユニット7の取付けによる室内の美観の低下を防ぐため、増設する機能ユニット4や通話ユニット7の個数に応じて異なる全長を有する化粧フレーム76を複数種類用意しておくことが好ましい。
また、通話ユニット7は、ベースユニット3に図22(A)に示すような方法で取り付けることも好ましい。すなわち、化粧カバー12がまずベースユニット3から除去される。本実施形態においては、コンセントカバー11を化粧カバー12と個別に形成しているので、化粧カバー12の取り外し作業中に電気コンセントのような機能部67の偶発的な破損をコンセントカバー11によって防止することができる。通話ユニット7がベースユニット3の側面に、通話ユニット7の電磁結合部Xと光学結合部Yがベースユニット3のそれらに対面関係となるように配置された後、通話ユニット7が連結部材90によってベースユニット3に機械的に連結される。ベースユニット3および通話ユニット7の各々のハウジング(10, 20)は、上下両端部に水平ガイドレール(14, 24)を有する。番号15は、ガイドレールの長さ方向の略中央位置に設けられるストッパ壁である。一方、図22(B)に示すように、連結部材90は、それぞれのガイドレール(14, 24)を嵌め込み可能な溝92を有する。
図22(A)に示すように、ガイドレール14が溝92に嵌め込まれている状態で、連結部材90をストッパ壁15に接触するまでスライド移動させる。これにより、連結部材90はその約半分の長さにわたってベースユニット3に係止される。一方、連結部材90は、その残りの長さにわたって上記と同様に通話ユニット7に係止される。このように、連結部材90とベースユニット3間の係止と連結部材90と通話ユニット7間の係止が上下両端部で完了された後、化粧カバー(12, 22)がベースユニット3およぶ通話ユニット7の前面に取り付けられる。連結部材90は化粧カバー(12, 22)とベースユニット3および通話ユニット7のハウジング(10, 20)との間に保持されるので、連結部材90の偶発的な落下を防止して、室内空間の美観を損なうことなく両者の間の安定した機械的接続を得ることができる。
また、上記連結方法の変更例として、通話ユニット7は、図23(A)〜図23(C)に示すように、各々が電磁結合部Xと光学結合部Yを有する一対の雄型コネクタ25と雌型コネクタ27をその両側面に有する。この場合は、雄型コネクタ25と雌型コネクタ27はそれぞれモジュールコネクタとモジュールポートとみなすことができる。ベースユニット3や機能ユニット4には、通話ユニット7との接続のために同じ雄型コネクタと雌型コネクタが設けられるので、ベースユニット3や機能ユニット4と通話ユニット7の間の電力伝送及び信号伝送が電磁結合および光学結合により非接触式に行われる。例えば、通話ユニット7の雄型コネクタ25がベースユニット3に設けられる雌型コネクタに着脱可能に接続され、通話ユニット7の雌型コネクタ27が機能ユニット4に形成される雄型コネクタに着脱可能に接続される。
この通話ユニット7はさらに水平溝26を有し、この水平溝には相似形状の断面を有する連結部材90Aが嵌め込まれる。図22(B)の連結部材90と同様に、連結部材90Aの一端が、その約半分の長さにわたって通話ユニット7の水平溝内に挿入され、連結部材90Aの他端が残り半分の長さにわたって隣接するベースユニット3あるいは機能ユニット4に設けられた水平溝に挿入され、それらの間に安定した機械的結合を提供する。この場合は、上記水平溝26が略台形断面を有するとともに、通話ユニット7の背面に設けられた開口が、前記台形断面の短辺に対応するので、化粧カバーを使用しなくても水平溝26からの連結部材90Aの落下を防ぐことができる。また、通話ユニット7の背面に設けた開口を介して連結部材90Aにアクセスすることができるので、水平溝26内において連結部材90Aのスライド移動を容易に行うことができる。尚、溝の形状は、機能ユニット4の背面に設けた開口を介して連結部材90Aが外れなければ台形断面に限定されない。
また、図24(A)に示すように、電磁結合部Xのみが雄型コネクタおよび雌型コネクタによって形成されても良い。雄型コネクタが通話ユニット7の一側に形成される場合、雌型コネクタが通話ユニット7の他側に形成される。あるいは、図24(B)に示すように、電磁結合部Xと光学結合部Yを、通話ユニット7の両側においてそれぞれ円弧状の凹部および凸部でなる雌型コネクタおよび雄型コネクタによって形成しても良い。このように、雄型コネクタおよび雌型コネクタの使用は、隣接する機能ユニット間における正確な位置決めをもたらし、結果的に、電力の供給と情報信号の相互コミュニケーションの信頼性を改善する。
また、図に25(A)に示すように、通話ユニット7の上下両端部は、係止溝23を有するテーパ部21を有し、連結部材90Bは、このテーパ部21に摺動接触するとともに、一端に係止溝23に嵌め込まれるフック93を有するように形成されることが好ましい。この場合は、通話ユニット7の上下両端部それぞれにおいてテーパ部21に連結部材90Bがはめ込まれた後、図25(A)の矢印で示されるように、隣接する機能ユニット4に向けて連結部材90Bをスライドさせる。これにより、図25(B)に示すように、通話ユニット7と隣接する機能ユニット4間の安定した機械的接続を連結部材90Bの使用によって得ることができる。
さらに、図26(A)〜図26(C)に示すように、通話ユニット7の上下両端部の各々は、連結部材90Cを収納する凹部28と、一端で通話ユニット7のハウジング20に回動可能に保持されるカバー部材16とを有することが好ましい。連結部材90Cは、凹部28内に形成されるガイドレール24Cがスライド可能に嵌め込まれる溝92Cを有する。この場合は、連結部材90Cにアクセスするためにカバー部材16が開かれた後、図22(A)の場合と同様に、ガイドレール24Cに沿って連結部材90Cをスライド移動させる。最後に、カバー部材16を閉めれば、通話ユニット7と隣接する機能ユニット4間に安定した機械的接続が得られる。また、連結部材90Cは常に凹部28内に収納されるので、連結部材90Cを紛失する心配がない。尚、図26(B)および図26(C)に示すように、この通話ユニット7は、図14のベースユニット3のゲートハウジング31に着脱可能に接続できるように、背面にモジュールコネクタを構成する一対の電力コネクタ42aと情報信号コネクタ42bが設けられている。
以上、通話ユニット7とベースユニット3もしくは機能ユニット4との間の連結方法について好ましい実施形態に基づいて説明したが、これらは、ベースユニット3と機能ユニット4の間の連結、機能ユニット4同士の連結(すなわち、機能ユニットと追加機能ユニットの間の連結)の連結においても適用可能であり、上記と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明のデュアル配線システムに使用される情報信号伝送方式としては、ベースバンド伝送またはブロードバンド伝送の一方を使用できる。また、プロトコルは特に限定されない。例えば、インターホンの親機、子機との間において双方向コミュニケーションを得るには、JT−H232パケットに基づいて音声/映像信号を送受信してもよい。また、制御系においては、操作データに基づいて制御が1対1または1対Nの制御比で行われるユニキャストやブロードキャストのための経路制御プロトコルを採用することも好ましい。あるいは、ベースユニット間の使用プロトコルと、ベースユニットに接続される機能ユニットや通話ユニットで使用されるプロトコルが異なり、プロトコル変換がベースユニットで行われることも好ましい。
以上、本実施形態において説明したデュアル配線システムにおいては、通話ユニット7を、予め配線された電力線L1、情報線L2にベースユニット3もしくは機能ユニット4を介して接続することで、電力路と情報路とを同時に確保でき、新たに配線工事を行う必要がなく、施工性に優れている。また、他の機能ユニット4と同一の情報線L2を用いることで、通話ユニット7を他の機能ユニット4と連動制御させることもできる。例えば、センサ機能を有する他の機能ユニット等から情報線L2を介して警報信号が送信された場合、通話ユニット7はスピーカ102から警報音を出力するように構築することができる。これにより、通話装置は、インターホンシステムの一部としてだけでなく、防災システムや防犯システムにおける警報発生部としても利用でき、効率よく機能を活用することで通話ユニット7のコストパフォーマンスを高めることができる。このように、壁面に固定して使用される従来の孤立型の通話装置に比べ、機能拡張性と交換容易性の両方にすぐれた多機能配線システムを提供することができる。
(第3実施形態)
本実施形態の配線システムは、建造物内に配設される電力線に情報信号を搬送させる電力線搬送型配線システムであり、電力線搬送による情報信号の送受信を行うための送受信手段を有する点で、第2実施形態のデュアル配線システムとは異なるが、第1実施形態の音声情報処理装置の構成は、第2実施形態の場合と同様に適用できる。
すなわち、本実施形態の配線システムにおいては、各スイッチボックス2での先行配線は電力線L1のみである。したがって、ベースユニット3は、電力線のみに接続して使用される。機能ユニット4は、ベースユニット3を介して電力線に接続される時、電力線からの電力の供給、電力線によって搬送される情報の出力、および電力線によって搬送される情報の入力の少なくとも一つの機能を有する。
上述のように、本実施形態においては、情報信号が電力線によって搬送されるので、電力線搬送による情報信号の送受信を行うための送受信手段が必要である。この送受信手段は、ベースユニット3、機能ユニット4および音声情報処理装置100を備えた通話ユニット7のいずれかに設けることができる。例えば、ベースユニット3に送受信手段を設ければ、ベースユニット3による情報伝送と電力伝送への分離が可能であるので、これに接続される機能ユニット4や通話ユニット7としては、実質的に第2実施形態と同じものを使用することができる。
ここでは、通話ユニット7が送受信手段を有する場合について説明する。この場合は、通話ユニット7は、電力伝送用コネクタZによってベースユニット3や機能ユニットに着脱可能に接続される。したがって、電力伝送用コネクタZが、ベースユニット3や機能ユニット4との間で電力伝送手段と、信号伝送を行うための信号伝送手段の両方の役割を担うことになる。通話ユニット7は、図27に示すように、電力線搬送による情報信号を受信し、また情報信号を送信するためのPLCモデム98と、このPLCモデム98を介して受信された情報信号のデータ処理を行うとともに、PLCモデム98を介して電力線搬送によって送信する情報信号のデータ生成を行う演算処理部88と、機能部としての本発明の音声情報処理装置100と、この機能部と演算処理部88との間に設けられるI/Oインターフェース89とを含む。本実施形態の配信システムにおける通話ユニット7によれば、PLCモデム98によって受信された音声情報がスピーカ102から出力され、第2マイクロホン106から入力された音声情報が、PLCモデム98を介して電力線搬送される。尚、PLCモデム98と同様の構成をベースユニット3や機能ユニット4に設けても良い。
本実施形態で採用する電力線搬送の変調方式としては広帯域スペクトラム拡散方式、マルチキャリア方式、OFDM方式等各種方式の何れでも良い。本実施形態の配線システムでは、電力線搬送方式により情報が伝送されるので、電力路のみを構造物の壁面に配設すればよく、施工の容易さおよび施工費用の点で特に好ましい。また、照明器具や空調機器にPLCモデムを内蔵することで、直接情報信号を照明器具、空調機器に送ることができるため、遠隔制御のための赤外線リモコン信号発信機能を備えた機能ユニットを個別に設ける必要がなくなる等の利点が挙げられる。
(第4実施形態)
本実施形態の音声情報処理装置100は、第1マイクロホン104をスピーカ102の振動板120の背面側に配置したことを特徴とし、音声処理部108の構成については、第1実施形態と実質的に同一であるので、重複する説明については省略する。
すなわち、本実施形態に使用されるスピーカ102。図28(A)および図28(B)に示すように、ネオジウムで形成されたリング状の永久磁石126(例えば、残留磁束密度1.39T〜1.43T)と、永久磁石126の一端面上に同心に配置される円形の磁性体160とを具備し、磁性体160は永久磁石126の内周面に対向するリブ162を有する。永久磁石126の内周面とリブ162との間にはクラフト紙の紙管にポリウレタン銅線(例えば、φ0.05 mm)を巻回することによって形成されるボイスコイル125が配置される。磁性体160は、冷間圧延鋼板(SPCC、SPCEN)、電磁軟鉄(SUY)等の鉄形材料を用いて厚み0.8 mm程度に形成されることが好ましい。
永久磁石126、磁性体160は、図29(A)および図29(B)に示すように、アセタール樹脂等の合成樹脂からなる円筒状のケース170内に収納され、永久磁石126の外周面はケース170の内周面に当接し、磁性体160の外周面は、ケース170の内周面の一端側に設けた窪み部172に嵌合する。ケース170を合成樹脂等の非磁性体材料で形成することで、磁性体材料で形成したケースに比べて、永久磁石126、磁性体160の外周面からの漏れ磁束を低減できる。ケース170の内周面の他端側の窪み部174にはドーム型の振動板120の外周側の縁部が固定される。
振動板120は、PET(PolyEthyleneTerephthalate)またはPEI(Polyetherimide)等の熱可塑性プラスチック(例えば、厚み12μm〜35μm)で形成される。振動板120の背面には筒状のボビン123が固定されており、このボビン123の後端で、リブ162の端部にボイスコイル125が設けられる。ボビン123およびボイスコイル125は、リブ162の端部近傍を軸方向(図の上下方向)に移動自在に配置される。図28(A)中、番号176は、振動板120の剛性向上のために形成されるタンデンシャル形状のリブである。ここで、本実施形態では、第1マイクロホン104は、筒状隔壁としての環状リブ162の内側において、振動板120の背面の略中心に対向するように配置される。円形の磁性体160の中心には振動板120に向かって突出する柱状部164が形成され、柱状部164の先端には凹部166が設けられている。第1マイクロホン104は、集音部が振動板120の背面に対向するようにこの凹部166内に収納される。また、第1マイクロホン104は、図3(B)の端子149を介して下部電極141あるいは上部電極142に接続されるパッド167を備えており、第1マイクロホン104が収納される凹部166の底面には軸方向に孔169が設けられ、これを介して第1マイクロホン104への配線が施される。一方、第2マイクロホン106はスピーカ102の振動板120に対向しないスピーカ102の側方において前方(スピーカの前面と同じ方向)に向かって配置される。第2マイクロホン106についてのその他の構成は、第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
ボイスコイル125のポリウレタン銅線に音声信号を入力すると、この音声信号の電流と永久磁石126の磁界とにより、ボイスコイル125に電磁力が発生し、ボビン123が振動板120を伴なって振動する。このとき、振動板120から音声信号に応じた音が出力される。例えば、本実施形態の動電型のスピーカ102は、20〜25mmの直径と、4.5mm程度の厚みを有する。
振動板120に強い加振力を与えるためには、支点である振動板120の外縁部からできるだけ遠い位置(振動板120の中心寄り)にボビン123を接続することが好ましく、本実施形態においては、ボイスコイル125を永久磁石126の内面側に配置し、ボビン123を振動板120の中心寄りに接続して、振動板120に加振力を効率よく与えている。
本実施形態のスピーカ102には、円形の磁性体160のリブ162の内周側で軸方向に挿通する排気孔165が設けられている。排気孔165は、振動板120の背面を外部に連通させるように、円形の磁性体160の中心の周囲に円環状に複数形成される。これらの排気孔165の形成により、振動板120の振動時にスピーカ102内の排気を行うことができ、振動時の気圧変化によるスピーカ102のストレスを低減することができる。
上記のように、第1マイクロホン104を、スピーカ102の振動板120の背面に対向して配置することで、装置全体のさらなる小型化、薄型化を達成できる。
(第5実施形態)
本実施形態の音声情報処理装置は、スピーカ102の構造が異なることを除いて、第1実施形態の音声情報処理装置100と実質的に同一であるので、他の構成に関する重複する説明を省略する。
本実施形態のスピーカ102は、図30(A)および図30(B)に示すように、一端を開放した有底円筒状ケース200、ケース200の底面に配置される鉄等の円盤状磁性体210、円盤状磁性体210上に配置される円柱磁石220、円柱磁石220上に配置される鉄等の円柱磁性体230および環状磁性体235、ボイスコイル125、ボビン123、ドーム状の振動板120とで構成される。これらはいずれも同心状に重ねて配置される。振動板120の外縁部は、ケース200の開口周縁202によって支持される。ケース200は、非磁性体材料、例えば、アセタール樹脂等の合成樹脂で形成することが好ましく、内部に配置される磁石及び磁性体からの漏れ磁束を低減できる。
円柱磁石220は、中心部と外周部とで極性が異なるように着磁しており、図30(B)に示すように、中心部の上部側はS極、下部側はN極、外周部の上部側はN極、下部側はS極に着磁されている。尚、中心部と外周部における極性が上記と逆であっても良い。また、中心部と外周部の境界を磁気極性の変化する極性変化部225と呼ぶ。
円柱磁性体230は、円柱磁石220の中心部上に配置され、環状磁性体235は円柱磁石220の外周部上に配置される。円柱磁性体230の外周面と環状磁性体235の内周面との間には、円柱磁石220と同心状のギャップ238が形成され、ギャップ238は円柱磁石220の極性変化部225上に位置し、ギャップ238を介して極性変化部225が露出される。
ギャップ238内にはボイスコイル125が配置され、ギャップ238内を図の上下方向に移動自在である。ボイスコイル125は、リング状のボビン123を介して振動板120の裏面に接続され、ボイスコイル125に音声信号が入力されると、このボイスコイル125に流れる電流と円柱磁石220の磁界とにより、ボイスコイル125に電磁力が発生し、ボビン123が振動板120を伴なって図の上下方向に振動される。これにより、振動板120から音声信号に応じた音が出力される。
上記のように、極性が異なる中心部と外周部を一体の円柱磁石220によって形成することで、個別に設ける場合よりも組立工程が容易になるとともに、磁石を隙間なくケース内に配置できるので、磁気エネルギーが増加し、ボイスコイル125と鎖交する磁束数を増やすことができる。結果として、高い出力効率を有するスピーカを提供することができる。また、同一出力であれば、従来に比べてスピーカを小型化することができる。
尚、図31(A)に示すように、振動板120の略中央に対向する位置で、円柱磁性体230、円柱磁石220、円盤状磁性体210およびケース200を軸方向に貫通する挿通孔240を設けても良い。この場合は、振動板120の振動による空気の流れを挿通孔240を介して外部へ排気でき、振動時の気圧変化による振動板120のストレスを低減できる。
また、図31(B)に示すように、円柱磁石220の極性変化部225に凹部250を設けることも好ましい。この場合は、ボイスコイル125の変位時に、ボイスコイルが円柱磁石220に干渉するのを防止できる。尚、図31(A)のスピーカに凹部を設けても同様の効果が得られる。
さらに、第1マイクロホン104を、スピーカの振動板120の背面側に配置する場合は、図31(C)に示すように、前記した挿通孔240内に、マイクロホン収納部260を設け、集音部が振動板の背面に対面するようにマイクロホンを配置することが好ましい。
(第6実施形態)
本実施形態の音声情報処理装置は、スピーカの構造が異なることを除いて、第1実施形態の音声情報処理装置100と実質的に同一であるので、他の構成に関する重複する説明を省略する。
本実施形態のスピーカ102は、図32(A)および図32(B)に示すように、一端を開放した有底円筒状のケース300、ケースの底面に配置される鉄等の円柱磁性体310、円柱磁性体310の中心付近に配置される円柱磁石320、内周面が円柱磁石320の外周面に当接するように配置される内部円筒磁石330、内周面が内部円筒磁石330の外周面に当接するように配置される外部円筒磁石340、円柱磁石320上に配置される鉄等の円柱磁性体350、外部円筒磁石340上に配置される環状磁性体360、ボイスコイル125、ボビン123、およびドーム状の振動板120で構成される。これらはいずれも同心状に重ねて配置される。振動板120の外縁部は、ケース300の開口周縁305によって支持される。ケース300は、非磁性体材料、例えば、アセタール樹脂等の合成樹脂で形成することが好ましく、内部に配置される磁石及び磁性体からの漏れ磁束を低減できる。
円柱磁石320は、図32(B)において、上部側がS極、下部側がN極に着磁されている。内部円筒磁石330は、径方向の内側がS極、外側がN極に着磁されている。外部円筒磁石340は、上部側がN極、下部側がS極に着磁されている。尚、円柱磁石320、内部及び外部円筒磁石(330、340)の極性は、上記と逆であって良い。
円柱磁性体350の外周面と環状磁性体360の内周面との間には、環状ギャップ355が形成されて、ギャップ355を介して内部円筒磁石330の一端面が露出される。このギャップ355内にはボイスコイル125が配置され、ギャップ355内を図の上下方向において移動自在である。ボイスコイル125は、円環状のボビン123を介して振動板120の裏面に接続され、ボイスコイル125に音声信号が入力されると、このボイスコイル125に流れる電流と円柱磁石320、内外の円筒磁石(330、340)の磁界とにより、ボイスコイル125に電磁力が発生する。この時、ボビン123が振動板120を伴なって上下方向に振動するので、振動板120から音声信号に応じた音が出力される。
本実施形態のスピーカによれば、円柱磁石320と外部円筒磁石340との間に、径方向に着磁した内部円筒磁石330を設けることで、磁束の経路は図32(B)中の破線の矢印によって示されるように、ボイスコイル125の周囲を大回りするように形成されるので、磁気エネルギーが増加し、ボイスコイル125と鎖交する磁束数を増やすことができ、第7実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、ボイスコイル125への入力0.4W時にギャップ355内に発生する電磁力をシミュレーションした結果、従来よりも5〜10%程度高い値が得られた。
尚、図33(A)に示すように、振動板120の略中央に対向する位置で、円柱磁石350、円柱磁性体320、円柱磁性体310およびケース300を軸方向に貫通する挿通孔370を設けても良い。この場合は、振動板120の振動による空気の流れを挿通孔370を介して外部へ排気でき、振動時の気圧変化による振動板120のストレスを低減できる。
また、図33(B)に示すように、内部円筒磁石330上に環状の凹部335を設けることも好ましい。この場合は、ボイスコイル125の変位時に、ボイスコイル125が内部円筒磁石330に干渉するのを防止できる。尚、図33(A)のスピーカに凹部335を設けても同様の効果が得られる。
さらに、第1マイクロホン104を、スピーカの振動板120の背面側に配置する場合は、図33(C)に示すように、前記した挿通孔370内に、マイクロホン収納部380を設け、集音部が振動板の背面に対面するように第1マイクロホン104を配置することが好ましい。
(第7実施形態)
本実施形態の音声情報処理装置は、スピーカの構造が異なることを除いて、第1実施形態の音声情報処理装置100と実質的に同一であるので、他の構成に関する重複する説明を省略する。
本実施形態のスピーカ102は、図34(A)および図34(B)に示すように、一端を開放した有底円筒状のケース400、ケースの底面の中心付近に高さ方向に順に積み重ねて配置される第1,第2,第3の円柱磁石(410、420、430)、ケース400の底面の外周部に高さ方向に順に積み重ねて配置される第1,第2,第3の円筒磁石(440、450、460)、ケース400の底面上に、第1円柱磁石410と第1円筒磁石440の間に配置される中間円筒磁石470、ボイスコイル125、ボビン123、およびドーム状の振動板120とで構成される。これらはいずれも同心状に重ねて配置される。振動板120の外縁部は、ケース400の開口周縁405によって支持される。ケース400は、非磁性体材料、例えば、アセタール樹脂等の合成樹脂で形成することが好ましく、内部に配置される磁石及び磁性体からの漏れ磁束を低減できる。
第2,第3の円柱磁石420、430の外周面と、第2,第3の円筒磁石450、460の内周面との間に提供される溝480内にはボイスコイル125が図の上下方向に移動自在に配置される。ボイスコイル125は、円環状のボビン123を介して振動板120の裏面に接続される。
次に、各磁石の着磁方向について説明する。図34(B)中の矢印は着磁方向を示しており、矢印の始端側がS極、終端側がN極となる。要するに、ケース400内の磁石は、それらによって発生する磁束が、溝480の周囲にループ状になるように着磁されている。尚、磁束の向きは、上記と逆方向であっても良い。
このような構成でなるスピーカ102のボイスコイル125に音声信号が入力されると、ボイスコイル125に流れる電流と磁石(410、420、430、440、450、460、470)の磁界とにより、ボイスコイル125に電磁力が発生し、ボビン123が振動板120を伴なって図の上下方向に振動する。これにより、振動板120から音声信号に応じた音が出力される。
本実施形態のスピーカにおいても、第7および第8実施形態と同様に、ボイスコイル125と鎖交する磁束数を増加でき、ボイスコイル125に作用する電磁吸引力を増加させて高い出力効率を得ることができる。また、同一出力であれば、従来に比べて小型化を図ることができる。
尚、図35(A)に示すように、振動板120の略中央に対向する位置で、第1,第2,第3の円柱磁石(410、420、430)およびケース400を軸方向に貫通する挿通孔490を設けても良い。この場合は、振動板120の振動による空気の流れを挿通孔490を介して外部へ排気でき、振動時の気圧変化による振動板120のストレスを低減できる。
また、図35(B)に示すように、中間円筒磁石470上に環状の凹部475を設けることも好ましい。この場合は、ボイスコイル125の変位時に、ボイスコイル125が中間円筒磁石470に干渉するのを防止できる。尚、図35(A)のスピーカに凹部を設けても同様の効果が得られる。
さらに、第1マイクロホン104を、スピーカの振動板120の背面側に配置する場合は、図35(C)に示すように、前記した挿通孔490内に、マイクロホン収納部495を設け、集音部が振動板の背面に対面するように第1マイクロホン104を配置することが好ましい。
(第8実施形態)
本実施形態の音声情報処理装置は、マイクロホンの構造が異なることを除いて、第1実施形態の音声情報処理装置100と実質的に同一であるので、他の構成に関する重複する説明を省略する。
本実施形態のマイクロホンは、第1実施形態の第1および第2マイクロホン(104、106)として使用でき、図36に示すように、筐体190内に、音響信号−電気信号変換部Cm1(あるいはCm2)、バイアス駆動回路K2、インピーダンス変換回路K3、A/D変換回路K4が収納される。筐体190は、一面を開口したケース192と、ケース192の開口に覆うカバー194とで構成され、音響信号−電気信号変換部Cm1の振動部143(集音部)に対向する筐体190の一面には音孔196が形成されている。筐体190は電磁シールド機能を備え、例えば、金属筐体、または表面にシールドパターンを施したセラミック筐体等で形成される。筐体190を接地する構成を採用しても良い。このように、電磁シールド機能を備える筐体190内に音響信号−電気信号変換部Cm1(あるいはCm2)および回路部品(K2、K3、K4)を収めることで、ノイズを抑制した音声信号を出力することができる。
尚、音響信号−電気信号変換部の構造については特に限定しないが、第1実施形態において述べたように、例えば、一辺が2mm、厚さが2.5mm程度の半導体基板材料からなるコンデンサ型のシリコンマイクロホンを採用すれば、エレクトレットコンデンサマイクロホンを用いる場合に比べ、マイクロホンの小型化、薄型化を図ることができる。また、音響信号−電気信号変換部の数は1つに限定されなるものではなく、複数個、例えば4個の音響信号−電気信号変換部を筐体190に配置しても良い。さらに、バイアス駆動回路K2、インピーダンス変換回路K3、A/D変換回路K4を1つの半導体集積回路で構成すれば、マイクロホンをさらに小型化、薄型化することができる。あるいは、バイアス駆動回路K2、インピーダンス変換回路K3、A/D変換回路K4のうちいずれか2つの回路を1つの半導体集積回路で構成しても同様の効果を得ることができる。
本実施形態の変更例として、図37に示すように、回路部品内蔵モジュールで構成したマイクロホンを第1実施形態の第1および第2マイクロホン(104、106)として使用してもよい。このマイクロホンは、回路収容層180と、この回路収容層180の上下両面に外側配線パターン形成基板182を加圧接合した構造を有する。
回路収容層180は、バイアス駆動回路、インピーダンス変換回路、A/D変換回路を構成する半導体集積回路K5と、周辺部品K6と、Cu(銅)の直方体柱で成る複数のビア(インナービア)184とを、例えばPETフィルムをベースにフィラー高充填エポキシ樹脂層を形成した有機グリーンシート(OGS)186に埋め込み形成されている。また、半導体集積回路K5は、その表裏に電極部を露出させている。ビア184を用いれば、有機グリーンシート186に貫通配線を形成する工程を省略できる。外側配線パターン形成基板182の各々は、厚さが100μmのFR−4コア材による絶縁基板の表裏の両面に、Cu(銅)による配線パターンが形成されており、半導体集積回路K5の表裏に設けた電極部に電気的に接続される。
また、一方の外側配線パターン形成基板182の回路収容層180に接していない面にも、有機グリーンシート186を接合しており、この有機グリーンシート186の表面にはグランド層183が形成されている。この有機グリーンシート186には凹部185が形成され、凹部185内に音響信号−電気信号変換部Cm1(あるいはCm2)が配置される。このように、マイクロホンを上記した回路部品内蔵モジュールで構成することで、マイクロホンのさらなる小型化、薄型化を図ることができる。
ところで、上記実施形態において説明した第1マイクロホン104は可聴域の音響信号を検知するものであるが、第1マイクロホン104は可聴域の音響信号だけでなく、超音波域の音響信号も検知することで、超音波リモコンの受信手段を構成できるようにしてもよい。
第1マイクロホン104の音響信号−電気信号変換部Cm1の振動部143(図3(B)参照)を一様な厚さbの円形に形成し、振動部143の半径をaとした場合、振動部143が法線方向に振動する時の基本共振周波数foは次式で表される。但し、Eは振動部143のヤング率、ρはポアソン比を示す。
fo=0.467b×√{E/ρ(1−ρ)}/a
コンデンサマイクロホンの感度特性は、通常はこの基本共振周波数foより低い周波数帯域で一様、つまりフラットな感度を得ることが必要となる。ここで、第1マイクロホン104が可聴域の音響信号を検知する場合は、人が聞くことのできる50Hz〜16kHz程度の帯域でフラット且つ十分な感度が得られればよい。一方、第1マイクロホン104が超音波域の音響信号を検知する場合、より高周波域でフラット且つ十分な感度を得るためには、上式より振動部143の半径aを小さくする必要がある。例えば、振動部143の半径aを、代表寸法a1に対してa1×4/5,a1×3/5,a1×2/5と小さくした場合の、相対感度の変化を簡易的にシミュレーションした結果を図38に示す。図38中の特性D1は半径a=a1、特性D2は半径a=a1×4/5、特性D3は半径a=a1×3/5、特性D4は半径a=a1×2/5時の各感度特性である。このように、振動部143の半径aが小さくなるにつれて、より高周波数帯域にまでフラット且つ十分な感度を得ることができるようになる。
但し、振動部143の半径aを小さくすることによって、振動部143の剛性は増大し、振動し難くなるため、感度は低下する傾向にある。この感度低下を防止するためには、音響信号−電気信号変換部Cm1に印加するバイアス電圧を上げる方法や、振動部143の基本共振周波数foが低下しない範囲で振動部143の厚さbを薄くする方法や、振動部143と下部電極141とのギャップを調整する方法がある。あるいは、下部電極141に空気を通す微細な複数の孔(図示無し)を設けた場合、この微細孔による音響抵抗を制御する方法でも、音響特性を調整できる。
したがって、上記した配線システムにおいて、通話ユニット7の第1マイクロホン104が、超音波リモコンが発する超音波域の音響信号を検知すると、演算処理部88で照明器具や空調機器等の制御信号が生成される。この制御信号を情報線L2を介して照明器具や空調機器等に伝達することにより、照明器具や空調機器等のオン・オフ制御、調光制御、室温制御等の制御等を行うことができる。
上記実施形態から明らかなように、本発明の音声情報処理装置は、ハウリング防止効果に優れるとともに、装置全体の小型化を図ることができる。また、この音声情報処理装置を内蔵した通話ユニットを着脱可能に形成してなる配線システムは、優れた機能拡張性と交換容易性を有する。これにより、配線システム内における通話ユニットのレイアウト変更や、他の機能ユニットの増設などを面倒な工事なしに一般の使用者によって容易に実現することができる。したがって、個々のユーザーのニーズに合った快適で便利な配線システムを高い設計自由度の下で構築することができる。

Claims (29)

  1. 以下の構成を含む音声情報処理装置:
    音声情報を出力する振動板を備えたスピーカと、
    各々が集音部を有する一対の第1および第2マイクロホンと、
    前記第1および第2マイクロホンの出力信号を処理する信号処理部とを有し、
    しかるに、前記第1マイクロホンはスピーカの振動板に対向するように配置され、第2マイクロホンは前記スピーカの振動板の外周の外側に配置され、前記信号処理部は、第1マイクロホンの出力を用いて、第2マイクロホンの出力に含まれる前記スピーカの出力音声成分を低減する。
  2. 請求項1に記載の音声情報処理装置は、内部に前記スピーカと第1マイクロホンが収容され、前記スピーカから出力される音声情報を外部に提供するための通音孔を有するハウジングを含み、前記スピーカは振動板が通音孔に対面するようにハウジング内に配置され、前記第1マイクロホンは、集音部が前記振動板に対面するように通音孔と振動板との間に保持される。
  3. 請求項2に記載の音声情報装置において、前記スピーカは通音孔の周囲でハウジングの内表面に設けられる第1リブによって保持され、前記第1マイクロホンは、振動板の略中央に対面するようにハウジングの内表面に設けた第2リブによって保持される。
  4. 請求項1に記載の音声情報処理装置において、前記第1マイクロホン及び第2マイクロホンの少なくとも一方は、音響センサ素子と、音響センサ素子にバイアス電圧を印加する電圧印加回路と、マイクロホン出力の電気インピーダンスを変換するインピーダンス変換回路と、音響センサ素子、バイアス電圧印加回路およびインピーダンス変換回路を内部に収容する電磁シールドケースとで構成される。
  5. 請求項4に記載の音声情報処理装置において、前記音響センサ素子は、基板と、基板上に形成される下部電極と、下部電極上に形成される絶縁層と、複数の開口を有する振動部が一体に形成される上部電極と、前記絶縁層上に設けられ、振動部が下部電極層から空間によって離隔されるように上部電極を保持する電極保持部とでなるベアチップ構造を有する。
  6. 請求項5に記載の音声情報処理装置において、上記振動部の略中央に対向する位置で下部電極および基板を貫通する通気孔をさらに含む。
  7. 請求項1に記載の音声情報処理装置において、前記信号処理部は、第1マイクロホンの出力信号と第2マイクホンの出力信号との間の信号レベルを調整する信号レベル調製手段と、
    第1マイクロホンとスピーカの間の距離と第2マイクロホンとスピーカの間の距離の差に基づいて、第1および第2マイクロホンの出力信号の位相を一致させる遅延手段と、
    前記信号レベル調製手段および前記遅延手段を介して得られる第1および第2マイクロホンの出力信号を用いて、第2マイクロホンの出力信号中に含まれる前記スピーカの出力音声成分を相殺する演算手段とを具備する。
  8. 請求項7に記載の音声情報処理装置において、上記信号レベル調製手段は、第2マイクロホンの出力信号を増幅して、第1マイクロホンの出力信号と第2マイクホンの出力信号との間の信号レベルを調整する増幅手段である。
  9. 請求項8に記載の音声情報処理装置において、前記演算手段は、前記増幅手段および前記遅延手段を介して得られる第1,第2マイクロホンの出力信号同士を減算して相殺する。
  10. 請求項8に記載の音声情報処理装置において、前記増幅手段は、第2マイクロホンの出力信号を反転増幅し、前記演算手段は、前記増幅手段および前記遅延手段を介して得られる第1,第2マイクロホンの出力信号同士を加算して相殺する。
  11. 請求項7に記載の音声情報処理装置において、前記信号処理部は、第1および第2マイクロホンの出力信号から所定の音声帯域の信号のみを抽出するフィルタ手段を有する。
  12. 請求項1に記載の音声情報処理装置は、内部に前記スピーカと第1マイクホンが収容され、音声情報を外部に提供するための通音孔を有するハウジングを含み、前記スピーカは、振動板が通音孔に対面するようにハウジング内に配置され、前記第1マイクロホンは、振動板を挟んで通音孔と反対側に配置される。
  13. 請求項12に記載の音声情報処理装置において、前記スピーカは、振動板の背面に配置され、内側に前記第1マイクロホンが収納される筒状隔壁と、筒状隔壁の外側に配置されるボイスコイルおよび永久磁石とを含む。
  14. 請求項12に記載の音声情報処理装置において、前記第1マイクロホンは、集音部が振動板の背面に対向するように配置される。
  15. 請求項1に記載の音声情報処理装置において、前記スピーカは、上記振動板に面する側の磁極がN極とS極の一方でなる第1磁石と、第1磁石の周囲に配置され、振動板に面する側の磁極が第1磁石とは反対の磁極でなる第2磁石と、第1磁石および第2磁石の両端面に配置される磁性体と、振動板と第1磁石および第2磁石との間に配置される前記磁性体の第1磁石と第2磁石の境界部に設けられる溝内に収容されるボイスコイルとを含む。
  16. 請求項15に記載の音声情報処理装置において、前記スピーカは、振動板の略中央に対向する位置で第1磁石および磁性体を貫通する通気孔を有する。
  17. 請求項15に記載の音声情報処理装置において、前記スピーカは、第3磁石を有し、前記第3磁石は、第3磁石の第1磁石に面する側の磁極が、第1磁石の上記振動板に面する側の磁極に等しく、且つ第3磁石の第2磁石に面する側の磁極が、第2磁石の上記振動板に面する側の磁極に等しくなるように、第1磁石と第2磁石の間に配置され、上記ボイスコイルは、第3磁石上で前記磁性体に設けられる溝内に収容される。
  18. 請求項1に記載の音声情報処理装置において、前記スピーカは、複数の磁石によって層状に形成される第1多層磁石体と、第1多層磁石の周囲に、溝を介して配置され、複数の磁石によって層状に形成される第2多層磁石体と、前記第1多層磁石体と第2多層磁石体の間で前記溝の底部に配置される底部磁石と、前記溝の上部開口内に配置されるボイスコイルとを有し、しかるに、磁束は、前記第1多層磁石体、底部磁石、第2多層磁石体およびコイルボイスをループ状に通過する。
  19. 請求項1に記載の音声情報処理装置を用いた配線システムであって、前記配線システムは以下の構成を含む:
    建造物の壁面に埋め込まれ、前記建造物内に配設された電力線と情報線の両方に接続して使用されるベースユニット;
    前記ベースユニットを介して電力線と情報線に接続される時、前記電力線からの電力の供給、前記情報線からの情報の出力、および前記情報線への情報の入力の少なくとも一つの機能を有する機能ユニット;
    前記音声情報処理装置を含む通話ユニット、前記通話ユニットは、ベースユニットと機能ユニットの一方に着脱可能であり、前記ベースユニットと機能ユニットの一方との間で電力伝送を行うための電力伝送手段と、信号伝送を行うための信号伝送手段とを含み、前記信号伝送手段から提供される音声信号が前記スピーカから出力され、前記第2マイクロホンから入力された音声信号が信号伝送手段を介して情報線に送られる。
  20. 請求項19に記載の配線システムにおいて、前記電力伝送手段は、電磁結合の手法により前記ベースユニットと機能ユニットの一方と前記通話ユニットとの間で電力伝送を行う。
  21. 請求項19に記載の配線システムにおいて、前記信号伝送手段は、光結合の手法により前記ベースユニットと機能ユニットの一方と前記通話ユニットとの間で音声信号伝送を行う。
  22. 請求項19に記載の配線システムにおいて、前記ベースユニットと機能ユニットの一方と前記通話ユニットは、一対のモジュールポートとモジュールコネクタを有し、これらは互いに着脱可能に接続されて、それらの間の電力伝送と信号伝送の両方を同時に確立する。
  23. 請求項22に記載の配線システムにおいて、上記モジュールポートとモジュールコネクタの一方は、前記通話ユニットが壁面に沿った方向に前記ベースユニットと機能ユニットの一方に着脱自在に接続されるように、前記通話ユニットの側面に設けられる。
  24. 請求項22の配線システムにおいて、上記モジュールコネクタおよびモジュールポートは、電磁結合の手法により電力伝送を行うため互いに着脱可能に接続される一対の電力ポートと電力コネクタ、および光結合の手法により信号伝送を行うため互いに着脱可能に接続される一対の信号ポート及び信号コネクタを有する。
  25. 請求項19に記載の配線システムは、壁面に沿って配置され、内部に前記通話ユニットおよび機能ユニットを取付可能な開口を有する化粧用フレームを含む。
  26. 請求項19に記載の配線システムは、前記ベースユニットと機能ユニットの一方に設けられる第1係止部と、前記通話ユニットに設けられる第2係止部と、一部が第1係止部に係止され、残りが第2係止部に係止されて、前記ベースユニットと機能ユニットの一方と前記通話ユニットの間に機械的接合を形成する連結部材とを含む。
  27. 請求項19に記載の配線システムは、前記機能ユニットに着脱可能に接続される追加機能ユニットをさらに含み、追加機能ユニットは、前記機能ユニットおよびベースユニットを介して電力線と情報線に接続される時、前記電力線からの電力の供給、前記情報線からの情報の出力、および前記情報線への情報の入力の少なくとも一つの機能を有する。
  28. 請求項27に記載の配線システムにおいて、前記通話ユニットは、一側で前記機能ユニットに着脱可能に接続され、他側で追加機能ユニットに着脱可能に接続され、追加機能ユニットとの間で電力伝送を行うための第2電力伝送手段と、信号伝送を行うための第2信号伝送手段を有する。
  29. 請求項1に記載の音声情報処理装置を用いた配線システムであって、前記配線システムは、
    建造物の壁面に埋め込まれ、前記建造物内に配設された電力線に接続して使用されるベースユニットと、
    前記ベースユニットを介して電力線に接続される時、前記電力線からの電力の供給、前記電力線によって搬送される情報の出力、および前記電力線によって搬送される情報の入力の少なくとも一つの機能を有する機能ユニットと、
    前記音声情報処理装置を含む通話ユニットとを含み、
    しかるに、前記ベースユニット、前記機能ユニットおよび前記通話ユニットの少なくとも1つが、電力線搬送による情報信号の送受信を行うための送受信手段を有し、
    前記通話ユニットは、前記ベースユニットと機能ユニットの一方に着脱可能であり、前記ベースユニットと機能ユニットの一方との間で電力伝送を行うための電力伝送手段と、信号伝送を行うための信号伝送手段を有し、
    前記通話ユニットが前記ベースユニットを介して、もしくは前記機能ユニットおよびベースユニットを介して電力線に接続される時、前記電力線から送受信手段によって受信された音声情報が前記スピーカから出力され、前記第2マイクロホンによって入力された音声情報が前記送受信手段を介して電力線搬送される。
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