JPWO2007055180A1 - 光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(1)【化1】(式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、ニトロ基から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩を水素化分解することを特徴とする一般式(2)【化2】(*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で示される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法である。この方法により光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体を、工業的に有利で安価な原料から、簡便かつ高収率で製造する方法を提供する。

Description

本発明は、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体から光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体を製造する方法に関する。
光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体は医薬品や農薬の原料として有用な化合物である。この光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体は、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールを原料として製造することができる。
たとえば、医薬の原料として有用な化合物である光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミンの製造法は、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールを無水酢酸でアミド化したのち、塩化ベンジルおよび水素化ナトリウムを用いてベンジルエーテルとし、これを塩基性条件で加水分解して製造する方法が知られている(非特許文献1)。
Figure 2007055180
このように、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールは、種々の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体の原料として用いられている有用な化合物である。
光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールの製造法としては、たとえば、ラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体の酵素による速度論的分割法が報告されている(特許文献1)。
Figure 2007055180
この方法は、上記アセテートをアシラーゼまたはリパーゼで処理し、それぞれの光学活性体をカラムクロマトグラフィーで分離後、塩酸で加水分解を行うことにより、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールへと導くものである。本反応は高い光学純度での光学分割が可能であるものの、速度論的分割の反応液が非常に希薄な溶液となり、生産性が低いため、工業生産が困難な方法である。
またジアステレオマー塩分割法としては、ラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノールを光学活性ジ−O−ベンゾイル酒石酸を用いて光学分割する方法が知られている(特許文献2)。しかしながらこの方法では、3回晶析後も光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールの光学純度が80%ee程度であり、満足できる光学純度を有する光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールを得ることが困難である。また、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールは水に易溶な化合物であるため、遊離アミンを水溶液から抽出する際に大量のジクロロメタンを使用する必要があり、工業的な製造法とは言い難い。
更には、上記製造法の原料となるラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノールは、通常シクロヘキセンオキシドとアンモニア水から製造されるが、反応の進行に高温を必要とし、またアンモニアは気体であるため、反応には加圧容器を必要とする。またこの反応では副生成物としてアンモニア1分子とシクロヘキセンオキシド2分子が反応した2−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)アミノシクロヘキサノールが生成するため、ラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノールを収率よく製造するためには過剰量のアンモニア水を使用する必要があり、反応終了後に過剰量使用したアンモニアの除去が問題となる。更には反応液からの上記副生成物の除去も困難であり、工業的に有利な製造方法とはいえない。
Figure 2007055180
ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレテン(33,3,1140,1985) 特許第2846770号公報(実施例3) 特開平9−59252号公報(実施例1)
このように、従来技術では、簡便かつ高収率に光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体を製造できないのが現状であり、効率的な工業的製造法の創出が強く望まれてきた。
本発明の目的は、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体を、工業的に有利で安価な原料から、簡便かつ高収率で製造する方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決する方法について鋭意検討した結果、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を水素化分解することによって、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールを製造できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は一般式(1)
Figure 2007055180
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、およびニトロ基から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩を水素化分解することを特徴とする一般式(2)
Figure 2007055180
(*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で示される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法である。この方法により、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体の光学純度を損ねることなく、工業的に有利で安価な原料から、高純度の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を簡便かつ高収率で製造することができる。
本発明はまた、一般式(3)
Figure 2007055180
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、およびニトロ基から選択される基を示す。)で表されるラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を、光学活性カルボン酸誘導体を用いて光学分割して一般式(1)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩を製造することを特徴とする上記の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法である。この方法により高純度のラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を簡便かつ高収率で製造して次の工程に供することができ、工程全体として、高純度の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩をより工業的に有利に、かついっそう高い収率で製造することができる。
本発明はまた、上記方法により光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を製造し、該光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールを、一般式(4)
2COX (4)
(ここで、R2 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。また、Xは塩素原子、および臭素原子から選択される基を示す。)で表される酸ハロゲン化物、または一般式(5)
(R2CO)2O (5)
(ここで、R2は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。)で表される酸無水物、または一般式(6)
2CO(6)
(ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。)で表されるエステルと反応させることによる一般式(7)
Figure 2007055180
(ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体の製造方法である。
本発明はまた、上記方法により光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を製造した後、該光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を、非含水溶媒中、アルカリ金属の水素化物の存在下、もしくは含水もしくは非含水溶媒中、アルカリ金属の水酸化物の存在下で、一般式(8)
Figure 2007055180
(ここで、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示し、式中mは1から5の整数を示す。また、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選択される基を示す。)で表されるハロゲン化ベンジル誘導体と反応させることを特徴とする、一般式(9)
Figure 2007055180
(ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。またRは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体の製造方法である。
本発明はまた、上記方法により光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を製造し、該光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を、水もしくは含水有機溶媒中で、塩基性化合物を添加して処理することを特徴とする、一般式(10)
Figure 2007055180
(ここで、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体またはそのプロトン酸塩の製造方法である。
上記本発明の方法を用いることにより、高い光学純度を維持したまま、高収率、かつ高純度の光学活性2−アミノシクロヘキサノール誘導体を製造することができる。
本発明によれば、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体を、工業的に有利で安価な原料から、簡便かつ高収率で製造することができる。
本発明を具体的に述べる。本発明の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法において、原料であるラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールはいかなる方法で製造したものでも使用できるが、たとえば下記の反応式に従って製造することができる。
Figure 2007055180
すなわち、シクロヘキセンオキシドとベンジルアミン誘導体(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、およびニトロ基から選択される基を示す。)を触媒存在下、あるいは触媒非存在下にて反応させることによってラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を製造することができる(ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー 3597,2004)。この方法を用いれば、シクロヘキセンオキシドに対してほぼ1当量のベンジルアミン誘導体を用いるだけで、高収率で、かつ高純度のラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を製造することができる。
また、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体は、ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を、光学活性カルボン酸誘導体を用いて光学分割する方法によって製造することができる。
本発明で使用する光学分割剤である光学活性カルボン酸誘導体としては、たとえば光学活性アミノ酸誘導体、光学活性酒石酸誘導体(例えば光学活性ジアシル酒石酸誘導体、光学活性酒石酸アミド誘導体等)、光学活性マンデル酸誘導体が挙げられ、いずれか一方が95%以上過剰の光学活性体、すなわち光学純度が95%ee以上であることが好ましい。
ここで、光学分割剤の光学活性アミノ酸誘導体は、たとえば下記の反応式に従って製造することができる。
Figure 2007055180
すなわち、光学活性アスパラギン酸を水溶媒中でベンゼンスルホニルクロリドと反応させる。その際、反応液に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10程度に維持すると反応は好適に進むので好ましい。反応終了後、反応液を塩酸水中に滴下し、析出した結晶を濾別したのち乾燥することによって光学活性N−ベンゼンスルホニルアスパラギン酸を製造することができる。
このような光学活性アミノ酸誘導体としては、一般式(11)
Figure 2007055180
(式中、Rは水素原子、およびメチル基から選択される基を示し、jは1または2、kは0または1を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される酸性アミノ酸誘導体または一般式(12)
Figure 2007055180
(ここで、Rは、炭素数1〜6のアルキル基、または置換もしくは無置換のフェニル基、ベンジル基、もしくはフェニルエチル基を示し、Rは、炭素数1〜5のアシル基、または芳香環が置換もしくは無置換のベンゾイル基、ベンジルカルボニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、もしくはベンジルスルホニル基を示す。また、*のついている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される中性アミノ酸誘導体が用いられる。
酸性アミノ酸誘導体としては、たとえば、光学活性N−ベンゼンスルホニルグルタミン酸、光学活性N−p−トルエンスルホニルグルタミン酸、光学活性N−ベンジルスルホニルグルタミン酸、光学活性N−ベンゼンスルホニルアスパラギン酸、光学活性N−p−トルエンスルホニルアスパラギン酸、光学活性N−ベンジルスルホニルアスパラギン酸等が挙げられる。
中性アミノ酸誘導体としては、たとえば、光学活性N−ホルミルアラニン、光学活性N−アセチルアラニン、光学活性N−ベンゾイルアラニン、光学活性N−ベンゼンスルホニルアラニン、光学活性N−p−トルエンスルホニルアラニン、光学活性N−ベンジルスルホニルアラニン、光学活性N−ホルミルフェニルグリシン、光学活性N−アセチルフェニルグリシン、光学活性N−ベンゾイルフェニルグリシン、光学活性N−ベンゼンスルホニルフェニルグリシン、光学活性N−p−トルエンスルホニルフェニルグリシン、光学活性N−ベンジルスルホニルフェニルグリシン、光学活性N−ホルミルフェニルアラニン、光学活性N−アセチルフェニルアラニン、光学活性N−ベンゾイルフェニルアラニン、光学活性N−ベンゼンスルホニルフェニルアラニン、光学活性N−p−トルエンスルホニルフェニルアラニン、光学活性N−ベンジルスルホニルフェニルアラニン等が挙げられる。特に好ましくは、光学活性N−ベンゼンスルホニルアスパラギン酸、光学活性N−p−トルエンスルホニルアスパラギン酸、光学活性N−ベンジルスルホニルグルタミン酸、光学活性N−ベンジルスルホニルアラニン、光学活性N−トルエンスルホニルフェニルアラニンが用いられる。
光学分割剤の光学活性ジアシル酒石酸誘導体としては、一般式(13)
Figure 2007055180
(式中、Rは水素原子、メチル基、およびメトキシ基から選択される基を示す。*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)が用いられ、たとえば光学活性ジベンゾイル酒石酸、光学活性ジo−トルオイル酒石酸、光学活性ジ−p−トルオイル酒石酸、光学活性ジ−o−アニソイル酒石酸、光学活性ジ−p−アニソイル酒石酸等が挙げられる。特に好ましくは、光学活性ジo−トルオイル酒石酸、光学活性ジ−p−トルオイル酒石酸が用いられる。光学活性ジo−トルオイル酒石酸、光学活性ジ−p−トルオイル酒石酸としては、東レ・ファインケミカル(株)製品を用いることができる。
光学分割剤の光学活性酒石酸アミド誘導体としては、一般式(14)
Figure 2007055180
(ここで、Rは、芳香環が置換または無置換のフェニルアミノ基、ベンジルアミノ基、およびフェニルエチルアミノ基から選択される基を示す。また、*のついている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)が用いられ、たとえば、光学活性タルトラニル酸、光学活性o−メチルタルトラニル酸、光学活性m−メチルタルトラニル酸、光学活性p−メチルタルトラニル酸、光学活性o−クロロタルトラニル酸、光学活性m−クロロタルトラニル酸、光学活性p−クロロタルトラニル酸、光学活性o−ニトロタルトラニル酸、光学活性m−ニトロタルトラニル酸、光学活性p−ニトロタルトラニル酸、光学活性o−メトキシタルトラニル酸、光学活性m−メトキシタルトラニル酸、光学活性p−メトキシタルトラニル酸等が挙げられる。特に好ましくは光学活性p−クロロタルトラニル酸が用いられる。
光学分割剤の光学活性マンデル酸誘導体としては、一般式(15)
Figure 2007055180
(式中、R10は水素原子、メチル基、およびメトキシ基から選択される基を示す。*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)が用いられ、たとえば、光学活性マンデル酸、光学活性o−メチルマンデル酸、光学活性m−メチルマンデル酸、光学活性p−メチルマンデル酸、光学活性o−メトキシマンデル酸、光学活性m−メトキシマンデル酸、光学活性p−メトキシマンデル酸が挙げられる。特に好ましくは、光学活性マンデル酸が用いられる。
上記光学分割剤のうち、N−ベンゼンスルホニルアスパラギン酸、ジ−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸等が特に好ましく使用できる。
光学分割に際して使用する光学活性酒石酸誘導体、光学活性アミノ酸誘導体、光学活性マンデル酸誘導体等の光学活性カルボン酸は、ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体に対して0.4〜1.2倍モルが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.0倍モルである。
また、光学活性酒石酸誘導体、光学活性アミノ酸誘導体、光学活性マンデル酸誘導体等の光学活性カルボン酸誘導体に加えて、光学不活性の酸性化合物を併用することもできる。そのような酸性化合物としては、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等のスルホン酸等が挙げられる。その場合には、光学活性酒石酸誘導体、光学活性アミノ酸誘導体、光学活性マンデル酸誘導体等の光学活性カルボン酸誘導体の使用量を低減することができる。
光学分割する際に使用する溶媒は、基質と反応しないことが必要であり、たとえば水、メタノール、エタノール等のアルコール、アセトニトリル等のニトリル、テトラヒドロフラン等のエーテルが好ましく使用できる。これらは、単独でも、あるいは混合溶媒としても使用できるが、特に好ましくは水、メタノール、エタノール、プロパノール、あるいはこれらの混合物である。
光学分割の温度は、原料のラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体、光学分割剤、溶媒の種類によって異なるが、通常は0℃から溶媒の沸点以下の温度である。
光学分割の方法は、原料のラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体、光学分割剤、溶媒を仕込み、析出した塩をろ過する方法が採用できる。この場合、一括仕込みする方法、原料のラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体と溶媒を仕込んだのちに、撹拌しながら光学分割剤を入れる方法、逆に溶媒と光学分割剤を仕込んだ後に、撹拌しながら原料のラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を仕込む方法等があるが、特に限定されない。これらを仕込んだ後、昇温して溶解させるか、あるいはスラリー状態で充分に平衡に到達させる。昇温温度は特に限定されないが、40℃から100℃が好ましい。昇温、熟成ののち徐々に降温して、析出結晶をろ過して単離する。降温して晶析を行う温度は特に限定されないが、−10℃から40℃が好ましい。母液の付着による影響が大きい場合や、特に高い光学純度の製品を製造する場合には、再度、溶媒を加えて溶解、あるいはスラリー洗浄し、冷却したのちに析出した結晶をろ過することで、容易に光学純度を高くすることができる。
光学活性トランス2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体の単離方法に制限はなく、たとえば常法に従って実施できる。
たとえば、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体と光学分割剤の塩に水を加え、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、析出した結晶をろ過することによって光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を得ることができる。
また、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体と光学分割剤の塩を水と塩酸の混合溶液中に添加し、析出した結晶をろ過することによって光学分割剤を取り除き、ろ液をアルカリ性にしたのちに有機溶媒で抽出することによって光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を得ることができる。抽出に用いられる有機溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジグライム等のエーテル、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム等の含ハロゲン溶媒等が好ましく使用できる。これらの溶媒は、単独でも、あるいは混合溶媒としても使用できる。
また光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体は、常法に従ってそのプロトン酸塩として単離することもできる。例えば、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体と光学分割剤の塩を水と塩酸の混合溶液中に添加して析出した光学分割剤をろ過したのち、ろ液を濃縮して析出した結晶をろ過する方法によって、そのプロトン酸塩として単離できる。プロトン酸としては、たとえば、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸等が挙げられる。
かくして得られた一般式(1)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩を、水素化分解することにより、一般式(2)で表される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を製造することができる。また、水素化分解に供する光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩は、上記のとおりの方法で単離してもよいし、単離前の溶液(抽出液等)のまま、あるいはその濃縮液として、用いてもよい。
水素化分解反応は、遷移金属触媒存在下にて行うことが好ましい。遷移金属触媒としては、ラネー金属、炭素に担持されたパラジウム(Pd/C)、アルミナに担持されたパラジウム(Pd/Al)、炭素に担持されたロジウム(Rh/C)、炭素に担持された白金(Pt/C)、炭素に担持されたルテニウム(Ru/C)が好ましく使用できる。上記遷移金属触媒の使用量は光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体に対して0.001〜0.5重量倍であり、触媒の除去操作の簡便さを考慮すると、0.005から0.1重量倍が好ましい。
水素化分解反応は、通常反応系内に水素を供給しながら反応を行なう。水素の供給方法には特に制限はないが、水素バルーンのついたガス導入管を用いて大気圧の水素を供給する方法や、オートクレーブを用いて加圧された水素を供給する方法等が好ましい。供給する水素の水素圧は0.1〜5MPaが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1MPaである。
水素化分解は溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、たとえば、水、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸、テトラヒドロフラン等のエーテル、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が好ましく用いられる。さらに好ましくは水、メタノール、エタノールまたはトルエンが用いられる。
反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは20〜70℃である。反応時間は条件によって異なるが、通常は3〜20時間である。
水素化分解反応後、生成した光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩は通常の方法で単離することができる。たとえば反応液をろ過して遷移金属触媒を除去してから溶媒を濃縮したのち、蒸留または再結晶を行うことで、光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を得ることができる。
かくして得られた一般式(2)で表される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を、一般式(4)で表される酸ハロゲン化物、または一般式(5)で表される酸無水物、または一般式(6)で表されるエステルと反応させることによって、一般式(7)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を製造することができる。
一般式(4)で表される酸ハロゲン化物としては、塩化アセチル、塩化ブチロイル等のアルキルカルボン酸クロリド類、臭化アセチル、臭化ブチロイル等のアルキルカルボン酸ブロミド類、塩化ベンゾイル、塩化トルオイル等の芳香族カルボン酸クロリド類、臭化ベンゾイル、臭化トルオイル等の芳香族カルボン酸ブロミド類、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸ブチル等のクロロ炭酸アルキル類、クロロ炭酸フェニル、クロロ炭酸トルイル等のクロロ炭酸アリール類、塩化フェニルアセチル、塩化フェニルプロピオニル等のアラルキルカルボン酸クロリド類、ブロモ炭酸ベンジル、ブロモ炭酸フェニルエチル等のブロモ炭酸アラルキル類等が挙げられるが、好ましくは塩化アセチル、塩化ベンゾイル、塩化トルオイル、クロロ炭酸ブチル、クロロ炭酸フェニル、塩化フェニルアセチル、塩化フェニルエチル、クロル炭酸ベンジル、クロル炭酸フェニルエチルである。使用量は、一般式(2)で表される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールに対して通常0.8〜1.5当量であり、好ましくは1.0〜1.2当量である。
また、一般式(5)で表される酸無水物としては、無水酢酸、無水酪酸等のアルキルカルボン酸無水物、ジメチルジカーボネート、ジエチルジカーボネート、ジt−ブチルジカーボネート等のジアルキルジカーボネート類、無水安息香酸、無水トルイル酸等の芳香族カルボン酸無水物、無水フェニル酢酸、無水フェニルプロピオン酸等のアラルキルカルボン酸無水物、ジベンジルジカーボネート等のジアラルキルジカーボネート等が挙げられるが、好ましくは無水酢酸、ジエチルジカーボネート、ジt−ブチルジカーボネート、ジベンジルジカーボネートである。使用量は一般式(2)で表される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールに対して通常0.8〜1.5当量であり、好ましくは1.0〜1.2当量である。
また一般式(6)で表されるエステルとしては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のアルキルエステル類、安息香酸メチル、安息香酸エチル等の芳香族エステル等が挙げられるが、好ましくはギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等である。使用量は一般式(2)で表される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールに対して通常0.8〜1.5当量であり、好ましくは1.0〜1.3当量である。
本反応は溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、たとえば、水、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸、テトラヒドロフラン等のエーテル、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が好ましく用いられる。さらに好ましくは水、メタノール、エタノールまたはトルエンが用いられる。
反応温度は−20〜100℃が好ましく、さらに好ましくは0〜50℃である。反応時間は条件によって異なるが、通常は3〜20時間である。
本反応において、反応を円滑に進行させるために、反応系中に発生する酸をトラップする目的で塩基性化合物を添加してもよい。塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン等が挙げられるが、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミンである。使用量は一般式(2)で表される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールに対して通常0.8〜1.5当量であり、好ましくは1.0〜1.2当量である。
反応終了後、生成した光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体は通常の方法で単離することができる。たとえば反応液から溶媒を濃縮除去したのち、蒸留または再結晶を行うことで、光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を得ることができる。
かくして得られた一般式(7)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体は、一般式(9)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体へと誘導化することができる。すなわち、非含水溶媒中、アルカリ金属の水素化物の存在下、もしくは含水もしくは非含水溶媒中、アルカリ金属の水酸化物存在下、一般式(8)で表されるハロゲン化ベンジル誘導体と反応させることにより、一般式(9)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を製造することができる。
反応に用いられるアルカリ金属の水素化物としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等が挙げられるが、好ましくは水素化ナトリウム、水素化カリウムである。使用量は一般式(7)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノールに対して通常0.8〜2.0当量であり、好ましくは1.0〜1.5当量である。反応に使用する溶媒は非含水溶媒が好ましく、具体的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が好ましく挙げられる。
また、一般式(7)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を原料として、含水もしくは非含水溶媒中で、アルカリ金属の水酸化物存在下、一般式(8)で表されるハロゲン化ベンジル誘導体と反応させることによっても、一般式(9)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を製造することができる。
反応に用いられるアルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられるが、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。使用量は一般式(7)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノールに対して通常1.0〜5.0当量であり、好ましくは1.0〜3.0当量である。
反応は含水もしくは非含水溶媒中で実施できる。具体例として、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、イソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等の脂肪族エーテル、アニソール、エトキシベンゼン等の芳香族エーテル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が好ましく挙げられるが、特に好ましくは、テトラヒドロフラン、トルエン、ジメチルスルホキシド等である。
一般式(8)で表されるハロゲン化ベンジル誘導体としては、フッ化ベンジル、塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、o−クロロメチルトルエン、p−クロロメチルトルエン、m−ブロモメチルトルエン、p−クロロメチルエチルベンゼン、m−ブロモメチルクメン、p−クロロメチル−t−ブチルベンゼン等が挙げられるが、好ましくは、塩化ベンジル、臭化ベンジルである。上記ハロゲン化ベンジル誘導体の使用量は一般式(7)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノールに対して通常1.0〜5.0当量であり、好ましくは1.0〜3.0当量である。
反応温度は0〜100℃が好ましく、さらに好ましくは10〜70℃である。反応時間は条件によって異なるが、通常は3〜20時間である。
反応終了後、生成した光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体は通常の方法で単離することができる。たとえば反応液から溶媒を濃縮除去したのち、蒸留または再結晶を行うことで、光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を得ることができる。
かくして得られた一般式(9)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を、水もしくは含水有機溶媒中で、塩基性化合物を添加して処理することにより、一般式(10)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体またはそのプロトン酸塩を製造することができる。
反応に用いられる塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等が挙げられるが、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム等のアルカリ金属炭酸水素塩等であり、特に好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。使用量は一般式(9)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体に対して通常2.0〜15.0当量であり、好ましくは5.0〜8.0当量である。
反応は水もしくは含水有機溶媒中で実施できる。溶媒の具体例として、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、イソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、メトキシメタノール、ジグライム等の脂肪族エーテル、アニソール、エトキシベンゼン等の芳香族エーテル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、好ましくは水、メトキシメタノール、ジグライム等である。
反応温度は50〜150℃が好ましく、さらに好ましくは80〜130℃である。反応時間は条件によって異なるが、通常は5〜30時間である。
反応終了後、生成した光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体は通常の方法で単離することができる。たとえば反応液に有機溶媒と水を加え、分液して塩基性化合物を除去し、溶媒を濃縮したのち、蒸留または再結晶を行うことで、光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体を得ることができる。
また光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体は、常法に従ってそのプロトン酸塩として単離できる。例えば、光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体を水と塩酸の混合溶液中に添加したのち、水を濃縮して析出した結晶をろ過する方法によって、そのプロトン酸塩として単離できる。プロトン酸としては、たとえば、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸等が挙げられる。
本発明の方法を用いれば、光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体の光学純度を損ねることなく、高収率、かつ高純度の光学活性2−アミノシクロヘキサノールを製造することができる。また、得られた光学活性2−アミノシクロヘキサノール原料とし、本発明の方法を用いることにより、高い光学純度を維持したまま、高収率、かつ高純度の光学活性2−アミノシクロヘキサノール誘導体を製造することができる。
本発明の製造方法により得られる光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールおよびその誘導体は、医薬品や農薬の原料として有用な化合物である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例において、トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体の化学純度は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で、トランス−2−アミノシクロヘキサノールの化学純度はガスクロマトグラフィー(GC)で分析した。
<トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体の化学純度分析(HPLC)>
カラム:CAPCELL PAK C18 SG−120(資生堂)
150mm−4.6mmφ (5μm)
移動相:A液;5mMラウリル硫酸ナトリウム水溶液(pH 2.20)
B液;アセトニトリル
A/B=60/40(15分)−(10分)→50/50(10分)
流量 :1.0ml/min
検出器:UV 210nm
温度 :40℃。
<トランス−2−アミノシクロヘキサノール化学純度分析(GC)>
カラム:TC−17(ジーエルサイエンス)
60m−0.32mm I.D. 0.25μm
温度 :70℃(10分)→20℃/分→270℃(10分)
注入口:200℃
検出器:200℃
また、トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体、およびトランス−2−アミノシクロヘキサノールの光学純度は、2,3,4,6−Tetra−O−acetyl−β−D−glucopyranosyl isothiocyanate(GITC、和光純薬製)でラベル化したのち、HPLCで分析した。
<光学純度分析(HPLC)>
カラム:CAPCELL PAK C18 SG−120(資生堂)
150mm−4.6mmφ (5μm)
移動相:A液;5mMラウリル硫酸ナトリウム水溶液(pH 2.20)
B液;アセトニトリル
A/B=60/40(トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール)
A/B=80/20(トランス−2−アミノシクロヘキサノール)
流量 :1.0ml/min
検出器:UV 243nm
温度 :40℃。
参考例1(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの合成)
撹拌機、コンデンサー、温度計を装着した500mlの4口フラスコに、シクロヘキセンオキシド49.1g(0.5モル)、ベンジルアミン64.3g(0.6モル)、水50gを仕込み、95〜100℃にて4時間撹拌した。反応液をトルエン118.9gで抽出したのち、トルエン層を濃縮した。濃縮液にn−ヘキサンを加え、析出した結晶をろ過し、50℃で減圧乾燥して58.1gのラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールを白色固体として得た。
実施例1(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのジ−p−トルオイル−D−酒石酸による光学分割)
容量20mlの栓付きサンプル瓶に、参考例1で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール0.31g(1.5ミリモル)、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸1水和物0.58g(1.5ミリモル)、およびメタノール3.0mlを仕込んだのち60℃に加温して溶解した。溶液を20〜23℃まで冷却して、析出した結晶をろ過したのち、乾燥して0.32gの塩を得た。(1S,2S)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度96%ee。
実施例2(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのN−ベンジルスルホニル−L−アラニンによる光学分割)
容量20mlの栓付きサンプル瓶に、参考例1で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール0.31g(1.5ミリモル)、N−ベンジルスルホニル−L−アラニン0.37g(1.5ミリモル)、およびメタノール5.0mlを仕込んだのち60℃に加温して溶解した。溶液を20〜23℃まで冷却して、析出した結晶をろ過したのち、乾燥して0.23gの塩を得た。(1S,2S)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度66%ee。
実施例3(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのp−クロロ−L−タルトラニル酸による光学分割)
容量20mlの栓付きサンプル瓶に、参考例1で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール0.31g(1.5ミリモル)、p−クロロ−L−タルトラニル酸0.39g(1.5ミリモル)、およびメタノール3.0mlを仕込んだのち40℃に加温して溶解した。溶液を20〜23℃まで冷却して、析出した結晶をろ過したのち、乾燥して0.38gの塩を得た。(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度49%ee。
実施例4(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのR−マンデル酸による光学分割)
容量20mlの栓付きサンプル瓶に、参考例1で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール0.31g(1.5ミリモル)、R−マンデル酸0.23g(1.5ミリモル)、および水2mlを仕込んだのち60℃に加温して溶解した。溶液を20〜23℃まで冷却して、析出した結晶をろ過したのち、乾燥して0.21gの塩を得た。(1S,2S)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度86%ee。
参考例2(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの合成)
撹拌機、滴下ロート、コンデンサー、温度計を装着した500mlの4口フラスコに、ベンジルアミン107.2g(1.0モル)、メタノール100gを仕込み、65〜70℃にて撹拌しながらシクロヘキセンオキシド98.14g(1.0モル)を3時間かけて添加した。反応液を65〜70℃に保ちながら14時間撹拌して、ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのメタノール溶液293.9gを得た(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールとして62.5重量%、183.7g、収率90%)。
実施例5(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのジ−p−トルオイル−L−酒石酸による光学分割)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量200mlの4口フラスコに、参考例2で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのメタノール溶液20.0g(61ミリモル)、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸1水和物24.7g(61ミリモル)、およびメタノール48.9gを仕込み、70℃に加温した。70℃にて1時間熟成したのち、3時間かけて10〜15℃まで冷却したのち、同温度下で1時間撹拌した。析出した結晶をろ過したのち、乾燥して17.5gの塩を得た。塩中のトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの含有率は31.9%であった。(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度95%ee。
実施例6(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのS−マンデル酸による光学分割)
撹拌子を装着した容量100mlのフラスコに、参考例2で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのメタノール溶液20.0g(61ミリモル)、S−マンデル酸9.3g(61ミリモル)、水32.7g、およびメタノール2.1gを仕込み、40℃に加温して溶解した。3時間かけて20〜25℃まで冷却したのち、同温度下で1時間撹拌した。析出した結晶をろ過したのち、乾燥して5.9gの塩を得た。塩中のトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの含有率は55.9%であった。(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度95%ee。
実施例7(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのN−ベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸による光学分割)
撹拌子を装着した容量200mlのフラスコに、参考例2で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのメタノール溶液20.0g(61ミリモル)、N−ベンゼンスルホニル−L−アスパラギン酸16.7g(61ミリモル)、およびメタノール80.65gを仕込み、70℃に加温した。70℃にて1時間熟成したのち、3時間かけて20〜25℃まで冷却したのち、同温度下で1時間撹拌した。析出した結晶をろ過したのち、乾燥して13.7gの塩を得た。塩中のトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの含有率は43.3%であった。(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度99.7%ee。
実施例8(ラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのジ−p−トルオイル−L−酒石酸による光学分割)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量1000mlの4口フラスコに、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸1水和物260.8g(645ミリモル)、およびメタノール500.1gを仕込んだのち、参考例2で得たラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールのメタノール溶液212.0g(645ミリモル)を添加し、70℃に加温した。70℃にて1時間熟成したのち、5時間かけて10〜15℃まで冷却したのち、同温度下で1時間撹拌した。析出した結晶をろ過したのち、乾燥して170.0gの塩を得た。塩中のトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの含有率は34.2%であった。(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの光学純度は99.3%eeであり、(1R,2R)体の収率は87.4%であった。
実施例9((1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール・ジ−p−トルオイル−L−酒石酸塩の解塩)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量2000mlの4口フラスコに、実施例8で得られた(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール・ジ−p−トルオイル−L−酒石酸塩162.5g((1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの含有率34.2%、55.5g、270ミリモル)、水480g、トルエン480gを加え、撹拌しながら48%水酸化ナトリウム水溶液42.0g(504ミリモル)を添加し、pHを11.0とした。分液したトルエン層536.7gには(1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールが10.2%(55.0g、268ミリモル)含まれていた。このトルエン溶液を濃縮し、一部固化した濃縮物192.2gを得た。
実施例10((1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの水素化分解)
撹拌機、温度計、コンデンサー、先端に5リットルの水素バルーンのついたガス導入管を装着した容量1000mlの4口フラスコに、実施例9で得られた濃縮物192.2g(268ミリモル)、5%Pd/C6.5g(エヌ・イーケムキャット製 PEタイプ 55.9%含水)、メタノール259.8gを仕込み、50〜55℃で4時間撹拌した。反応中、水素の吸収に応じて適宜、水素ガスを追加した。次いで撹拌しながら室温まで冷却し、触媒をろ過した。ろ液を約100gまでエバポレータで濃縮したのち、減圧濃縮装置にて濃縮すると、結晶が析出した。室温にて析出した結晶をろ過したのち、乾燥して(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノール25.9g(収率83.9%)を白色固体として得た。(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールの化学純度99.8%、光学純度99.5%ee以上。
得られた(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールについて、旋光度計で旋光度を測定し、下記の結果を得た。
[α]=−40.2°(c=0.41、水、23℃)
また、H−NMR、13C−NMRを用いて同定を行った。その結果、下記のとおりピークが現れ、(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールであることが確認できた。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:3.10−3.15(m、1H),2.40−2.46(m、1H),2.23(br、3H),1.67−1.97(m、4H),1.23−1.27(m、3H),1.10−1.16(m、1H)
13C−NMR(400MHz、CDCl)δ:75.8,57.0,34.8,33.7,25.1,24.8。
実施例11((1R,2R)−トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノールの水素化分解)
撹拌機、温度計、コンデンサー、先端に5リットルの水素バルーンのついたガス導入管を装着した容量100mlの4口フラスコに、実施例9と同様の方法で得られた濃縮物7.0g(10ミリモル)、5%Pd/Al0.2g(アルドリッチ製)、メタノール5.0gを仕込み、55〜60℃で4時間撹拌した。反応液を分析したところ、反応液中に含まれる(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールは1.15gであった(収率100%)。
実施例12((1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールのアセチル化)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量300mlの4口フラスコに、実施例10で得られた(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノール20.2g(176ミリモル)、メタノール50g、トルエン25gを仕込み、内温を5−10℃に保ちながら無水酢酸18.9g(185ミリモル)を添加したのち、室温にて16時間撹拌した。反応液をエバポレータで濃縮乾固したのち、減圧乾燥して(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミド28.0g(収率100%)を白色固体として得た。
得られた(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドについて、H−NMR、13C−NMRを用いて同定を行った。その結果、下記のとおりピークが現れ、(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドであることが確認できた。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:6.68(br、1H),4.31(br、1H),3.44−3.51(m、2H),3.21−3.27(m、2H),1.85−1.96(m、2H),1.91(s、3H),1.57−1.63(m、2H),1.03−1.27(m、4H)
13C−NMR(400MHz、CDCl)δ:171.7,74.0,55.6,34.3,31.3,24.5,24.1,23.1。
実施例13((1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールのホルミル化)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量500mlの4口フラスコに、実施例10と同様の方法で得られた(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノール5.8g(50ミリモル)、メタノール5g、トルエン40gを仕込み、室温にてギ酸メチル4.5g(75ミリモル)を添加したのち、室温にて6時間撹拌して、析出した結晶をろ過した。またろ液を濃縮したのち、析出した結晶をろ過した。結晶を合わせて減圧乾燥し、(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−ホルムアミド6.6g(収率91.2%)を白色固体として得た。
実施例14((1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールのt−ブトキシカルボニル化)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量300mlの4口フラスコに、実施例10と同様の方法で得られた(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノール11.5g(100ミリモル)、メタノール40g、トルエン70gを仕込み、室温にてジt−ブチルジカーボネート22.9g(105ミリモル)を添加したのち、室温にて4.5時間撹拌した。反応液をエバポレータで濃縮したのち、n−ヘキサンを加え析出した結晶をろ過したのち、乾燥して(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−t−ブチルカーバメート19.2g(収率89.2%)を白色固体として得た。
実施例15((1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドのO−ベンジル化)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量200mlの4口フラスコに、60%水素化ナトリウム0.72g(18ミリモル)、ジメチルスルホキシド30.0g、実施例12と同様の方法で得られた(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミド2.36g(15ミリモル)を仕込み、内温を25−30℃で塩化ベンジル1.9g(15ミリモル)を添加して、3時間撹拌した。分析の結果、反応液中の(1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドは2.58g(収率69.6%)であった。
実施例16((1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドのO−ベンジル化)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量300mlの4口フラスコに、実施例12で得られた(1R,2R)−トランス−(2−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アセトアミド27.9g(177ミリモル)、ジメチルスルホキシド139.3g、塩化ベンジル29.2g(231ミリモル)を仕込み、内温25−30℃で粉末状水酸化ナトリウム7.1g(177ミリモル)を添加して、3時間撹拌した。再度粉末状水酸化ナトリウム7.1g(177ミリモル)を添加して、25−30℃で3時間撹拌した。分析の結果、反応液中の(1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドは35.54g(収率81.0%)であった。反応液に水100gを添加し、析出した固体をろ過した。得られた固体にトルエンと水を加えて固体を溶解し、水層を除去したのち、n−ヘキサンを加え、析出した結晶をろ過し、50℃で減圧乾燥して(1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミド30.7g(収率70.1%)を白色固体として得た。
得られた(1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドについて、H−NMR、13C−NMRを用いて同定を行った。その結果、下記のとおりピークが現れ、(1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドであることが確認できた。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:7.28−7.37(m、5H),5.45(br、1H),4.66(d、1H),4.42(d、1H),3.77(dd、1H),3.14−3.20(m、1H),2.08−2.06(m、2H),1.91(s、3H),1.74−1.78(m、1H),1.59−1.62(m、1H),1.09−1.42(m、4H)
13C−NMR(400MHz、CDCl)δ:169.6,138.7,128.3,127.6,127.5,79.0,69.8,52.6,31.2,30.0,24.0,23.8,23.6。
実施例17((1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミドの加水分解)
撹拌機、温度計を装着した容量500mlのオートクレーブに、実施例16と同様の方法で得られた(1R,2R)−トランス−(2−ベンジルオキシ−シクロヘキシル)−アセトアミド37.2g(150ミリモル)、85%水酸化カリウム(ペレット)69.3g(1050ミリモル)、2−メトキシエタノール206.6g、水45.0gを仕込み、内温125−130℃で18時間撹拌した。反応液をエバポレータで濃縮したのち、トルエン282.5g、水116.5gを添加し、水層を分液除去した。得られた固体にトルエンと水を加えて固体を溶解し、水層を除去したのち、エバポレータで濃縮した。濃縮液を減圧蒸留し、129−133℃/0.53kPaの留分として25.9gの(1R,2R)−トランス−2−ベンジルオキシ−シクロヘキシルアミドを得た(収率84.1%)。
得られた(1R,2R)−トランス−2−ベンジルオキシ−シクロヘキシルアミドについて、H−NMR、13C−NMRを用いて同定を行った。その結果、下記のとおりピークが現れ、(1R,2R)−トランス−2−ベンジルオキシ−シクロヘキシルアミドであることが確認できた。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ:7.25−7.36(m、5H),4.67(dd、1H),4.46(d、1H),2.99−3.03(m、1H),2.64−2.70(m、1H),2.12−2.15(m、1H),1.85−1.88(m、1H),1.64−1.77(m、2H),1.46(br、2H),1.11−1.26(m、4H)
13C−NMR(400MHz、CDCl)δ:138.7,128.2,127.6,127.4,84.6,70.7,55.1,33.6,29.8,24.6,24.5。
比較例1(ラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノールの合成)
撹拌機を装着した容量500mlのオートクレーブにシクロヘキセンオキシド49.1g(0.5モル)、28%アンモニア水溶液152.1g(2.5モル)を仕込み、60〜65℃にて4時間撹拌した。室温まで冷却したのち析出した結晶(2−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)アミノシクロヘキサノール)をろ過して取り除き、常圧にてアンモニアを濃縮した。次いで反応液を約50gまでエバポレータで濃縮したのち、減圧蒸留し、106〜112℃/2.0kPaの留分として34.2gのラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノールを得た(収率59.4%)。
比較例2(ラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノールのジベンゾイル−L−酒石酸による光学分割)
撹拌機、温度計、コンデンサーを装着した容量1000mlの4口フラスコに、比較例1で得たラセミトランス−2−アミノシクロヘキサノール25.4g(221ミリモル)、ジベンゾイル−L−酒石酸1水和物41.4g(110ミリモル)、メタノール60gおよびエタノール360gを仕込んだのち、90℃に加温した。70℃に降温して1時間熟成したのち、5時間かけて20〜25℃まで冷却したのち、同温度下で1時間撹拌した。析出した結晶をろ過したのち、減圧乾燥して36.7gの第1晶を得た。この操作をもう1回繰り返し、23.1gの第2晶を得た。塩中のトランス−2−アミノシクロヘキサノールの含有率は24.3%であった。(1R,2R)−トランス−2−アミノシクロヘキサノールの光学純度は69.2%eeであり、(1R,2R)体の収率は37.5%であった。
本発明の方法によれば、工業的実施が困難なアンモニアの濃縮工程や、除去が困難な、2−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)アミノシクロヘキサノール等が副生することもなく、簡便且つ効率的に光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールを製造することができる。さらには、高い光学純度を損なうことなく、高収率かつ効率的に、種々の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノール誘導体を製造することができる。

Claims (10)

  1. 一般式(1)
    Figure 2007055180
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、およびニトロ基から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩を水素化分解することを特徴とする一般式(2)
    Figure 2007055180
    (*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で示される光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法。
  2. 水素化分解を、遷移金属触媒存在下にて行うことを特徴とする請求項1記載の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法。
  3. 遷移金属触媒が、ラネー金属、炭素に担持されたパラジウム(Pd/C)、アルミナに担持されたパラジウム(Pd/Al)、炭素に担持されたロジウム(Rh/C)、炭素に担持された白金(Pt/C)、および炭素に担持されたルテニウム(Ru/C)から選択されるものであることを特徴とする請求項2記載の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法。
  4. 一般式(3)
    Figure 2007055180
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、およびニトロ基から選択される基を示す。)で表されるラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を、光学活性カルボン酸誘導体を用いて光学分割して一般式(1)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体またはそのプロトン酸塩を製造することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法。
  5. 光学活性カルボン酸誘導体が、光学活性酒石酸誘導体、光学活性アミノ酸誘導体、光学活性マンデル酸誘導体から選択されるものであることを特徴とする請求項4記載の光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩の製造方法。
  6. 一般式(3)で表されるラセミトランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体を、光学活性カルボン酸誘導体を用いて光学分割することを特徴とする、一般式(1)で表される光学活性トランス−2−ベンジルアミノシクロヘキサノール誘導体の製造方法。
    Figure 2007055180
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基、アルコキシル基、およびニトロ基から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)
  7. 請求項1から5のいずれか1項記載の方法により光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を製造し、該光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールまたはそのプロトン酸塩を、一般式(4)
    2COX (4)
    (ここで、R2 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。また、Xは塩素原子、臭素原子を示す。)で表される酸ハロゲン化物、または一般式(5)
    (R2CO)2O (5)
    (ここで、R2はR2 は炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。)で表される酸無水物、または一般式(6)
    2CO(6)
    (ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。また、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。)で表されるエステルと反応させることを特徴とする、一般式(7)
    Figure 2007055180
    (ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体の製造方法。
  8. 請求項7記載の方法により光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を製造した後、該光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を、非含水溶媒中で、アルカリ金属の水素化物の存在下、一般式(8)
    Figure 2007055180
    (ここで、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示し、式中mは1から5の整数を示す。また、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選択される基を示す。)で表されるハロゲン化ベンジル誘導体と反応させることを特徴とする、一般式(9)
    Figure 2007055180
    (ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。またRは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体の製造方法。
  9. 請求項7記載の方法により光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を製造した後、該光学活性トランス−2−置換アミノシクロヘキサノール誘導体を、含水もしくは非含水溶媒中で、アルカリ金属の水酸化物の存在下、一般式(8)
    Figure 2007055180
    (ここで、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示し、式中mは1から5の整数を示す。また、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選択される基を示す。)で表されるハロゲン化ベンジル誘導体と反応させることを特徴とする、一般式(9)
    Figure 2007055180
    (ここで、R2 は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、およびアラルキルオキシル基から選択される基を示す。またRは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、およびハロゲン原子から選択される基を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体の製造方法。
  10. 請求項8または9記載の方法により光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を製造し、該光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミド誘導体を、水もしくは含水有機溶媒中で、塩基性化合物を添加して処理することを特徴とする、一般式(10)
    Figure 2007055180
    (ここで、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アラルキルオキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子を示す。また、*はこの記号が付いている炭素原子が不斉中心であることを意味する。)で表される光学活性トランス−2−ベンジルオキシシクロヘキシルアミン誘導体またはそのプロトン酸塩の製造方法。
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