本発明は、再生装置もしくは記録再生装置(以下再生装置)とテレビジョン(以下TV)などの映像表示装置とから構成されるAVシステムに関し、特に、このようなAVシステムおいて、TVのリモコンのみを用いて再生装置の操作を可能とする技術に関する。
近年、TVには、TV放送を受信して視聴することだけでなく、様々な用途がある。例えば、VTR(Video Tape Recorder)やDVDレコーダのようなDVR(Digital Video Recorder)を接続すれば、これらの外部機器で再生したコンテンツを視聴することができる。そのため、TVには、TV放送を受信するためのアンテナ端子に加えて、一個もしくは複数個の外部入力端子が備えられていることが多い。ユーザは、リモコンや本体上のボタンなどを操作することによって、これらの入力を切り換えることができる。
多くの外部入力端子が備えられているTV(特にハイエンド機種に多い)には、DVRや家庭用ゲーム機など多数の外部機器を同時に接続することができるという利点がある。その反面、手動で入力切り替えをする必要が生じるため、操作が煩わしくなるという欠点がある。また、入力切り替えを行った後、それぞれの外部機器のリモコンに持ち替えて操作を行うことも煩わしい。
そこで、TVとVTRなどの外部機器との間のコマンド伝送を用いて自動的にTVの入力を切り替える技術や、このようなコマンド伝送を用いてリモコンキー内容を転送する技術が提案または規格化されている。
例えば、特許文献1に開示されている再生装置は、再生を開始すると、赤外線信号などの指示信号をTVに送信する。この指示信号は、再生装置の出力端子が接続されているTVの入力端子にTVの入力を切り替えることを指示する信号である。また、この再生装置は、電源オフ状態になるときに、TVの入力をアンテナもしくはチューナに切り替えることを指示する信号をTVに送信する。これにより、再生装置用のリモコンから再生装置に向けてメニュー画面を表示させるための指示を送信すると同時に、再生装置用のリモコンから直接TVに向けて赤外線信号でリモコンキーコードを送信することができる。その結果、再生装置が接続された入力端子にTVを入力切替させ、TV画面に再生装置のメニュー画面を表示させることが可能となる。
また、AV.link規格(非特許文献1)では、TVやVTRなどが連携して動作するためのコマンドが規定されている。この規格によると、VTRが再生を開始した時や、VTRがメニュー画面を表示した時、VTRはTVに所定のコマンドを発行する。これにより、再生装置用のリモコンから再生装置に向けてメニュー画面を表示させるための指示を送信すると同時に、再生装置からTVに向けてAV.link線を介して所定の画面切り替え要求コマンドを送信することができる。その結果、再生装置が接続された入力端子からの信号にTVを入力切替させ、TV画面に再生装置のメニュー画面を表示させることが可能となる。
メニュー画面を表示させた以降は、通常の使い方と同じく、再生装置用のリモコンから再生装置に向けて赤外線信号でリモコンキーコードを送信することにより、再生装置を操作することができる。これにより、TVリモコンに持ち替えてTVの入力切り替え操作を行った後に再生装置用のリモコンに持ち替えて再生装置を操作するという手間を削減することができる。また、再生装置用のリモコンにTV入力切替キーがある場合には、TVリモコンに持ち替えることは不要となる。この場合も、TV入力切替キーを複数回押すことにより、再生装置に接続された入力端子からの信号にTVを入力切替させる手間を削減することができる。非特許文献2に開示されているHDMIインターフェース中のCEC線でも同様の機能を実現することができる。
また、非特許文献3には、IEEE1394で接続されている機器間でリモコンキーコードを転送するためのコマンドが規定されている。この規定によると、例えばTV画面にメニューを表示している機器に対してTVリモコンの「上」「下」「左」「右」「決定」などのキーコードを所定のコマンドを用いて転送することにより、当該機器をTVリモコンで操作することができる。
特開2000−350201号公報 CENELEC AV.link(EN50157−1、EN50157−2−1、EN50157−2−2、EN50157−2−3) HDMI Specification 1.1(CEC Supplement部) IEEE1394 Trade Association TA Document 2001001AV/C Panel Subunit Specification 1.1
しかしながら、特許文献1、非特許文献1、又は非特許文献2に開示されている技術によると、再生装置用のリモコンのみを用いてTVを操作することは可能であるが、逆にTVリモコンのみを用いて再生装置を操作することは不可能であるか、非常に煩雑になるという問題点があった。
まず、再生機器の電源がStandby状態であれば、TVリモコンには再生装置の電源キーがない場合がほとんどなので、TVリモコンからStandby状態の再生装置を起こすこともままならない。仮に、非特許文献3に開示されているリモコンキーコード内容転送機能がTVに備えられていたとしても、TVの電源キーはTVに対して働く必要があり、再生装置に転送させるのは困難である。再生装置用のリモコンがTVの電源キーを備えている場合が多いのと対照的に、再生装置の電源キーを備えたTVリモコンはほとんど見かけられない。TVリモコンに再生装置の電源キーを備えていたとしても、TVに繋がる再生装置のうちどの再生装置に効くのか識別が困難であり、またその設定が煩雑となるためである。
仮に、再生装置が電源ON状態であったとしても、TVリモコンを用いて、再生機器にメニュー画面を表示させることができない。仮に、非特許文献3に開示されているリモコンキー内容転送機能がTVに備えられていたとしても、TVの「メニュー」キーが押された場合はTVのメニュー画面が表示されるように働き、再生装置に「メニュー」キー内容を転送させるのは困難である。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであって、再生装置とTVとが接続されたAVシステムにおいて、TVのリモコンのみを用いて再生装置を操作することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る映像表示装置は、映像を表示する映像表示装置であって、前記映像表示装置のメニュー画面を表示する第1の表示手段と、前記第1の表示手段によって表示されたメニュー画面を通じて、映像の入力元となる機器が指示されると、その入力元となる機器に入力を切り替える切替手段と、前記切替手段によって入力が切り替えられると、その入力元となる機器のメニュー画面を表示する第2の表示手段とを備える。これにより、映像の入力元となる機器がメニュー画面を通じて指示されると、その入力元となる機器に入力が切り替わり、前記映像表示装置(TV)のリモコンのみを用いて、前記入力元となる機器(再生装置)を操作することが可能となる。
ここで、前記映像表示装置はさらに、電源状態を確認するためのコマンドを前記入力元となる機器に出力するとともに、電源がオンでない場合は電源をオンするように要求するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備えてもよい。これにより、前記映像表示装置から前記入力元となる機器の電源をオンにすることが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、映像の出力開始を指示するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備え、前記切替手段は、映像の出力開始を通知するコマンドを前記入力元となる機器から受けると、その入力元となる機器に入力を切り替えてもよい。これにより、前記入力元となる機器からのコマンドにより入力切替が行なわれるので、前記映像表示装置と前記入力元となる機器との間に切替装置などが存在した場合にも正しく入力切替を行うことが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器が電源オンとなっていることを確認すると、映像の出力開始を指示するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備え、前記切替手段は、映像の出力開始を通知するコマンドを前記入力元となる機器から受けると、その入力元となる機器に入力を切り替えてもよい。これにより、前記入力元となる機器からのコマンドにより入力切替が行なわれるので、前記映像表示装置と前記入力元となる機器との間に切替装置などが存在した場合にも正しく入力切替を行うことが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器のメニュー画面を表示するように要求するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備えてもよい。これにより、前記映像表示装置の第2の表示手段は、前記入力元となる機器のメニュー画面を表示することが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、ユーザからの指示を入力するユーザ入力手段と、前記ユーザ入力手段によって入力された指示を所定の形式に変換し、前記入力元となる機器に転送するコマンド入出力手段とを備えてもよい。これにより、例えば前記映像表示装置のリモコンから入力された情報によって、前記入力元となる機器を操作することが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器に入力を切り替えた旨または前記入力元となる機器のメニュー画面に切り替えた旨の音声ガイドデータを生成する音声ガイド生成手段と、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを出力する音声出力手段とを備えてもよい。これにより、入力を切り替えた旨の音声がユーザに通知されるので、ユーザはその状況を確実に認識することができる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器に関する情報である機器情報を獲得する機器情報獲得手段と、前記機器情報獲得手段によって獲得された機器情報を用いて前記映像表示装置のメニュー画面を生成する画面生成手段とを備えてもよい。これにより、前記入力元となる機器に関する情報を用いて前記メニュー画面が生成されるので、接続されている機器に依存したメニュー画面を表示することが可能となる。
また、本発明に係る再生装置は、映像を再生する再生装置であって、前記再生装置のメニュー画面を生成する画面生成手段と、前記再生装置に入力を切り替えた旨または前記再生装置のメニュー画面に切り替えた旨の音声ガイドデータを生成する音声ガイド生成手段と、前記再生装置のメニュー画面を映像表示装置に出力した後、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを前記映像表示装置に出力するデータ出力手段とを備える。これにより、入力を切り替えた旨の音声がユーザに通知されるので、ユーザはその状況を確実に認識することができる。
ここで、前記データ出力手段は、前記再生装置のメニュー画面を前記映像表示装置に出力した時点から所定の時間が経過すると、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを前記映像表示装置に出力してもよい。これにより、所定の時間が経過するまで音声通知を待つようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
また、前記データ出力手段は、入力切替が完了した旨のコマンドを前記映像表示装置から受けると、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを前記映像表示装置に出力してもよい。これにより、前記映像表示装置の入力切替が完了するまで音声通知を待つようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
また、前記再生装置はさらに、入力切替が完了した旨のコマンドを前記映像表示装置から受けると音声をミュートする制御手段を備えてもよい。これにより、入力が切り替わると音声がミュートされるので、音声通知が聞き取りにくくなることを防止することができる。
なお、本発明は、このような映像表示装置として実現することができるだけでなく、このような映像表示装置が備える特徴的な手段をステップとする映像表示方法として実現することもできる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る映像表示装置によれば、映像の入力元となる機器がメニュー画面を通じて指示されると、その入力元となる機器に入力が切り替わる。さらにこの後、従来ならば前記入力元となる機器のリモコンに持ち替えて操作しなければならなかった操作が、同じ映像表示装置のリモコンを継続して操作し続けることによっても可能となる。すなわち、本発明によれば、前記映像表示装置のリモコンのみを用いて、前記入力元となる機器を操作することが可能となる。
図1は、第1の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図2は、第1の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図3は、第1の実施の形態におけるTVメニューの一例を示す図である。
図4は、第1の実施の形態におけるレコーダメニューの一例を示す図である。
図5は、第2の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図6は、第2の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図7は、第3の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図8は、第3の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図9は、第4の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図10は、第4の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図11は、第5の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図12は、第5の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図13は、第6の実施の形態におけるAVシステムの外観図である。
図14は、第6の実施の形態におけるTVメニューの一例を示す図である。
図15は、第6の実施の形態における別のTVメニューの一例を示す図である。
図16は、第6の実施の形態におけるTVのリモコンの外観図である。
図17は、第6の実施の形態におけるメニューの遷移を示す図である。
符号の説明
101、501、601、801、1001 DVDレコーダ
102、502、602、802、1002 制御部
103 チューナ
104 記録再生部
105 エンコーダ
106 デコーダ
107 ユーザ操作部
108 スイッチ
109 データ出力I/F
110 コマンド入出力I/F
111 DVD−RAMディスク
112、503、1012 データ処理部
121 アンテナ
201、701、901、1101 TV
202 画面
203 スピーカ
204 704、904、1104 制御部
205、905 データ処理部
206 チューナ
207 スイッチ
208 ユーザ操作部
209、211 データ入力I/F
210、212 コマンド入出力I/F
301 STB
401 403 データ用ケーブル
402 404 コマンド用ケーブル
504 タイマ
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
図1は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
DVDレコーダ101は、映像又は音声を再生する再生装置であって、制御部102、チューナ103、記録再生部104、エンコーダ105、デコーダ106、ユーザ操作部107、スイッチ108、データ出力I/F109、コマンド入出力I/F110、DVD−RAMディスク111、データ処理部112、アンテナ121を備えている。制御部102は、DVDレコーダ101の各構成部の動作を制御する。チューナ103は、アンテナ121で受信したTV放送から特定のチャンネルの映像音声データを取り出す。記録再生部104は、DVD−RAMディスク111に対してデータを読み書きする。エンコーダ105は、チューナ103から受け取った映像音声データをDVD−RAMディスク111の記録に適した形式に変換する。デコーダ106は、DVD−RAMディスク111に記録されているデータをデコードする。ユーザ操作部107は、DVDレコーダ101の本体上の操作ボタンや、ユーザが操作するリモコンから赤外線信号などの指示信号を受け取る受光器等である。スイッチ108は、チューナ103とデコーダ106のいずれかを選択する。データ出力I/F109は、データ用ケーブル401を通して映像音声データをTV201に出力する。コマンド入出力I/F110は、コマンド用ケーブル402を通じてコマンドをTV201との間で入出力する。DVD−RAMディスク111は、データを記録することが可能な記録媒体である。データ処理部112は、必要に応じて映像音声データを加工してデータ出力I/F109に出力する。アンテナ121は、TV放送を受信してチューナ103に出力する。
TV201は、映像を表示する映像表示装置であって、画面202、スピーカ203、制御部204、データ処理部205、チューナ206、スイッチ207、ユーザ操作部208、データ入力I/F209及び211、コマンド入出力I/F210及び212、アンテナ121を備えている。制御部204は、TV201の各構成部の動作を制御する。データ処理部205は、必要に応じて映像音声データを加工して画面202またはスピーカ203に出力する。チューナ206は、アンテナ121で受信したTV放送から特定のチャンネルの映像音声データを取り出す。スイッチ207は、データ入力I/F209とデータ入力I/F211とチューナ206のいずれかを選択する。ユーザ操作部208は、TV201の本体上の操作ボタンや、ユーザが操作するリモコンから赤外線信号などの指示信号を受け取る受光器等である。データ入力I/F209は、データ用ケーブル401を通して映像音声データをDVDレコーダ101から入力する。データ入力I/F211は、データ用ケーブル403を通して映像音声データをSTB301から入力する。コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通じてコマンドをDVDレコーダ101との間で入出力する。コマンド入出力I/F212は、コマンド用ケーブル404を通じてコマンドをSTB301との間で入出力する。アンテナ121は、TV放送を受信してチューナ206に出力する。
なお、TV201において、コマンド入出力I/F210とコマンド入出力I/F212とは接続されている。これにより、DVDレコーダ101から出力されたSTB301宛のコマンドはSTB301に、STB301から出力されたDVDレコーダ101宛のコマンドはDVDレコーダ101に、それぞれ伝送されるようになっているものとする。
図2は、DVDレコーダ101とTV201間のコマンドシーケンスの例である。
(1)TV201の動作
まず、TV201の動作について説明する。
ユーザは、「入力切替」「選局」「メニュー表示」「メニュー閉じる」など、様々な指示をユーザ操作部208に入力することができる。ユーザ操作部208は、ユーザからの指示を受け取ると、その指示を制御部204に出力する。制御部204は、ユーザからの指示の内容に応じて、TV201の各部分の動作を制御する。
以下、TV放送視聴動作、手動入力切替動作、外部機器視聴動作、メニュー画面表示動作、自動入力切替動作について説明する。
[TV放送視聴動作]
TV放送が視聴されるのは、スイッチ207の入力がチューナ206に設定されている場合である。チューナ206は、アンテナ121で受信したTV放送から、指定されたチャンネルの映像音声データを取り出してスイッチ207に出力する。スイッチ207は、チューナ207から受け取った映像音声データをデータ処理部205に出力する。
データ処理部205は、スイッチ207から受け取った映像音声データのうち、映像データを画面202に出力し、音声データをスピーカ203に出力する。このとき、制御部204からの指示に応じて、例えば受信チャンネル番号表示を追加するなど、出力する映像データに加工を加えることもある。
[手動入力切替動作]
制御部204は、ユーザ操作部208を通してユーザから入力切替指示を受け取ると、入力を切り替えるようにスイッチ207に指示する。例えば、スイッチ207は、チューナ206からの入力をデータ処理部205に出力しているときに、データ入力I/F209への入力に切り替えるように制御部204から指示されると、データ入力I/F209から受け取った映像音声データをデータ処理部205に出力するように変更する。
[外部機器視聴動作]
外部機器からの映像が視聴されるのは、スイッチ207の入力がデータ入力I/F209もしくはデータ入力I/F211に設定されている場合である。ここでは、スイッチ207の入力がデータ入力I/F209に設定されている場合の動作を説明する。
データ入力I/F209は、データ用ケーブル401を通してDVDレコーダ101から映像音声データを受け取ってスイッチ207に出力する。スイッチ207は、データ入力I/F209から受け取った映像音声データをデータ処理部205に出力する。
以下、TV放送視聴動作と同様の動作である。また、スイッチ207の入力がデータ入力I/F211に設定されている場合の動作も同様の動作である。
[メニュー画面表示動作]
ここでいうメニュー画面とは、TV201の設定を行う画面、番組表(EPG)、接続機器操作画面などである。
制御部204は、ユーザ操作部208を通してユーザから「メニュー表示」指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力をデータ処理部205に指示する。データ処理部205は、指示されたメニュー画面のデータを生成して画面202に出力する。また、必要に応じて音声データをスピーカ203に出力する。このとき、メニュー画面の一部にスイッチ207から受け取る映像音声データを含めることもある。
その後、制御部204は、ユーザ操作部208を通してユーザから「メニュー閉じる」指示を受け取るなど、メニュー画面を閉じる必要が生じた場合には、メニュー終了をデータ処理部205に指示する。データ処理部205は、メニュー終了指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ207から受け取った映像音声データを画面202およびスピーカ203に出力する。
[メニューからの自動入力切替動作]
(接続機器情報獲得)
図3は、TVメニューの一例を示す図である。前記メニュー画面表示動作によって、データ処理部205は、図3に示されるような操作メニューを画面202に表示させる。
TV201のコマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通して接続されている外部機器(図1ではDVDレコーダ101もしくはSTB301)から、前記外部機器が電源オンになるタイミングで、前記外部機器から送られるコマンド(図2のstep1003)により機器ごとの情報を受け取る。そして、所定の条件に合致する機器(ここではDVDレコーダ101)が存在した場合には、その機器に関する情報をその機器の接続位置情報(ここではDVDレコーダ101がデータ入力I/F209およびコマンド入出力I/F210に接続されていることを示す情報)とともに、制御部204に出力する。また、このコマンド入出力I/F210が非特許文献2におけるHDMIケーブル中のCEC線である場合には、DVDレコーダ101の物理アドレスの情報がコマンド入出力I/F210への接続位置情報に該当する。これらの情報は、後述する自動入力切替の際にDVDレコーダ101の電源がStandby状態でも、入力切替と連動してDVDレコーダ101を電源オンさせるために、制御部204に保持される(図2のstep2004)。
(自動入力切替)
制御部204は、ユーザ操作部208により「メニュー」キーが押されると、メニュー画面を表示する。また、その時点で前記所定の条件に合致した外部機器が存在する場合には、図3に示すような「レコーダを操作する」というGUIボタンをデータ処理部205に表示させる(図2のStep2001)。
ここで、ユーザ操作部208により「レコーダを操作する」GUIボタンが選択・押下されると、制御部204は、GUIボタンが押下された状態の表示に変更するようにデータ処理部205に指示するとともに、あらかじめ該GUIボタンと関連付けられたDVDレコーダ101を操作する状態に遷移する。
具体的には、コマンド入出力I/F210は、まずコマンド用ケーブル402を通してDVDレコーダ101の電源状態を問い合わせるコマンドを発行する(図2のStep2002)。電源がStandby状態であると応答された場合には(図2のStep1001)、コマンド用ケーブル402を通して、DVDレコーダ101の電源がオンとなるよう要求するコマンドを発行する(図2のStep2003)。このコマンド発行後は、コマンド用ケーブル402を通して、DVDレコーダ101の電源状態を問い合わせるコマンドを電源オンが確認されるまで定期的に発行する(図2のStep2005、2005’)。これらのシーケンスによって、切替と連動してDVDレコーダ101の電源をオンさせることができる。
コマンド入出力I/F210は、電源オンとなっていることを確認すると、コマンド用ケーブル402を通して出力開始指示コマンドをDVDレコーダ101に送信する(図2のStep2007)。その時点でDVDレコーダ101がもしメニューを出していたら、そのメニューを一旦クリヤするために、コマンド用ケーブル402を通してメニュー停止指示コマンドをDVDレコーダ101に送信する(図2のStep2006)。
出力開始指示コマンドを受け取ったDVDレコーダ101は、出力を開始するとともに出力開始通知コマンドを送信する(図2のStep1008後述)。さらに、自分がリモコンキー転送を受け付ける状態であることを示すリモコンキー受信状態コマンドを送信する(図2のStep1009)。
制御部204は、コマンド入出力I/F210から受け取ったコマンドが出力開始通知コマンドであった場合には、出力開始通知コマンドの送信元機器が接続されているデータ入力I/Fからの入力に切り替えるようにスイッチ207に指示する(図2のStep2008)。例えば、出力開始通知コマンドの送信元機器がDVDレコーダ101であった場合には、スイッチ207の入力をデータ入力I/F209に切り替える。このとき、制御部204は、ユーザから「メニュー閉じる」指示を受け取らずとも、自動的にデータ処理部205にメニュー終了を指示する。データ処理部205は、メニュー終了指示を受け取ると、TVメニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ207から受け取った映像音声データを画面202およびスピーカ203に出力する。ここで、直接TV201内部で入力切替せず、Step2007→Step2008のようにDVDレコーダ101からのコマンドにより入力切替を行うのは、DVDレコーダ101とTV201との間に切替装置などが存在した場合にも正しく入力切替が行われるようにするためである(後述)。
次に、コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通して、レコーダメニュー画面を表示するよう要求するメニュー出力要求コマンドをDVDレコーダ101に発行する(図2のStep2009)。メニュー出力要求コマンドを受け取ったDVDレコーダ101は、レコーダメニュー画面出力を開始し、TV201のデータ入力I/F209を通じてレコーダメニュー画面を画面202およびスピーカ203に出力する。このように、特許文献1や非特許文献1に開示されているように再生装置側から機器を切り替えるのではなく、TV側から機器を選択して切り替える。
(機器操作)
ユーザは、TV201に表示されたDVDレコーダ101のレコーダメニュー画面を見ながら、TV201のユーザ操作部208によってDVDレコーダ101を操作する。
図4は、レコーダメニューの一例を示す図である。この図に示されるようなレコーダメニューが表示された場合、ユーザは、ユーザ操作部208を用いて、「上」「下」「右」「左」の方向キー、「決定」キー、「戻る」キーなどのリモコンキー(「基本キー」)による操作を行う(図2のStep2010)。制御部204は、ユーザ操作部208から受け取った基本キー入力を所定の形式に変換し、コマンド入出力I/F210からコマンド用ケーブル402を通して接続されているDVDレコーダ101に対し、変換された基本キー入力をキーコード転送コマンドを用いて送信する。
DVDレコーダ101は、コマンド用ケーブル402からキーコード転送コマンドを受け取ると、操作されたキー入力を復元し、自身のユーザ操作部107から受け取ったキー入力と同様に動作する(図2のStep1011)。
なお、この操作中にTVリモコンで「メニュー」キーを押下すると、DVDレコーダ101からの入力を表示している状態で、TVメニューをオーバーレイして表示することになる。制御部204は、TVメニュー表示中である場合には、ユーザ操作部208から入力された基本キー内容をDVDレコーダ101に転送せず、[メニュー画面表示動作]で記述したのと同様にTVメニューに対して働かせる。すなわち、方向キーや「決定」キー、「戻る」キーなどは、レコーダメニューに対して働かず、TVメニューに対して働く。
また、基本キー以外のキー入力、例えばTV用の「電源」キーや「CH番号」キー、「音量」キーなどに関しては、制御部204は、ユーザ操作部208から入力されたキー内容をDVDレコーダに転送せず、直接TVに対して働かせる。今から押すキーがTVと再生装置のどちらに効くのかということをユーザにその都度判断させるのは、リモコンの持ち替えを減らし使いやすくしようとする当初の意図と反するので、以上説明したように、キーがTVと再生装置のどちらに効くのかを制御部204が所定のルールに従って自動的に割り振る。前述したもの以外に基本キーとして何を割り当てるかなどのルールは機器の実装に依存する。
(2)DVDレコーダ101の動作
次に、DVDレコーダ101の動作について説明する。
ユーザは、「再生開始」「再生停止」「メニュー表示」「メニュー閉じる」など、様々な指示をユーザ操作部107に入力することができる。ユーザ操作部107は、ユーザからの指示を受け取ると、その指示を制御部102に出力する。制御部102は、ユーザからの指示の内容に応じて、DVDレコーダ101の各部分の動作を制御する。
以下、記録動作、再生動作、メニュー画面表示動作、記録も再生も行っていない場合の動作、コマンド送受信動作について説明する。
[記録も再生も行っていない場合の動作]
チューナ103は、アンテナ121で受信したTV放送から、指定されたチャンネルの映像音声データを取り出してエンコーダ105とスイッチ108に出力する。スイッチ108は、記録動作もしくは再生動作を行っていない場合には、チューナ103から受け取った映像音声データをデータ処理部112に出力する。
データ処理部112は、スイッチ108から受け取った映像音声データをデータ出力I/F109に出力する。このとき、制御部102からの指示に応じて、例えば受信チャンネル番号表示を追加するなど、出力する映像音声データに加工を加えることもある。データ出力I/F109は、受け取った映像音声データを、データ用ケーブル401を通してTV201に出力する。
ユーザは、受信するチャンネルを変更する場合には、ユーザ操作部107に選局指示を入力する。制御部102は、ユーザ操作部107を通して選局指示を受け取ると、チューナ103に取り出すチャンネルを指示する。チューナ103は、指示されたチャンネルの映像音声データをスイッチ108に出力する。なお、チューナで受信した映像音声データをそのまま出力した画面のことを、以降、EE画面と呼ぶことにする。
[メニュー画面表示動作]
ここでいうメニュー画面とは、DVDレコーダ101の設定を行う画面、番組表(EPG)、DVD−RAMディスク111の記録内容一覧画面などである。
制御部102は、ユーザ操作部107を通してユーザから「メニュー表示」指示を受け取ると、データ処理部112にメニュー画面の生成および出力を指示する。データ処理部112は、指示されたメニュー画面のデータを生成し、スイッチ108から受け取る映像音声データの代わりに、生成したメニュー画面のデータをデータ出力I/F109に出力する(図2のStep1010)。このとき、スイッチ108から受け取る映像音声データをメニュー画面の一部に含めることもある。
その後、制御部102は、ユーザ操作部107を通してユーザから「メニュー閉じる」指示を受け取るなど、メニュー画面を閉じる必要が生じた場合には、データ処理部112にメニュー終了を指示する。データ処理部112は、メニュー終了指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ108から受け取った映像音声データをデータ出力I/F109に出力する。
[コマンド送受信動作]
制御部102は、DVD−RAMディスク111の再生データもしくはメニュー画面のデータをデータ出力I/F109から出力し始めた時点で、出力開始通知コマンドの送信をコマンド入出力I/F110に指示する。コマンド入出力I/F110は、コマンド用ケーブル402を通して、TV201などの接続されている機器に出力開始通知コマンドを送信する。
また、制御部102は、DVD−RAMディスク111の再生データもしくはメニュー画面のデータをデータ出力I/F109から出力し終わって、EE画面のデータをデータ出力I/F109から出力し始めた時点で、出力開始指示コマンドの送信をコマンド入出力I/F110に指示する。コマンド入出力I/F110は、コマンド用ケーブル402を通してTV201に出力開始指示コマンドを送信するとともに、コマンド用ケーブル404を通してSTB301に出力開始指示コマンドを送信する(図2のStep1009)。
また、コマンド入出力I/F110が他の機器から受け取ったコマンドが機器通知コマンドの場合には、制御部102は、その送信元を確認することで、STB301など他の機器が接続されていることを知ることができる。
また、コマンド入出力I/F110が他の機器から受け取ったコマンドがリモコンキー内容転送コマンドの場合には、制御部102は、ユーザ操作部107からの入力の場合と同様に、指示の内容に応じてDVDレコーダ101の各部分の動作を制御する。例えば、EE画面表示中に「再生」キーが転送されてきた場合には、DVD−RAMディスク111の再生動作を開始し、データ出力I/F109から再生データを出力する。また、例えば「上」キーがレコーダメニュー表示中に転送されてきた場合には、メニュー中のカーソルを上に上げる、あるいはメニュー中の数値を上げる等、所定の画面制御をする(図2のStep1011)。
また、コマンド入出力I/F110が他の機器からコマンドを受け取り、受け取ったコマンドがメニュー終了コマンドの場合には、制御部102は、内部のメニュー終了指示と同様の指示をデータ処理部112に送る。データ処理部112は、メニュー終了指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ108から受け取った映像音声データをデータ出力I/F109に出力する(図2のStep1012)。
以上のように、第1の実施の形態によれば、TV201のメニュー画面に「レコーダを操作する」等というGUIボタンを表示し、これを選択するだけで、対応するDVDレコーダ101からの出力にTV201の入力が自動的に切り替わる。さらにこの後、従来ならばDVDレコーダ101のユーザ操作部107に持ち替えて操作しなければならなかったDVDレコーダ101に対する操作が、同じTV201のユーザ操作部208を継続して操作し続けることによっても可能となる。
しかも、DVDレコーダ101自体が生成するレコーダメニュー画面そのものをTV201で見ながら操作するので、非特許文献3などに開示されているように、再生装置を操作するパネルをTV側で生成してTVリモコンの操作内容を再生装置に転送する場合に比べて、機器の機能に則した柔軟な操作が可能となる。具体的には、再生装置の方がTVより世代が新しい場合、TV側で操作パネルを生成していると、追加された機能に対応することができない。これに対して、再生装置自身が生成するメニュー画面に切り替えてリモコン内容だけを変換して転送すれば、まったく新規なキーを必要とする場合を除いて、旧来のTVリモコンを操作することで再生装置の新しい機能を利用することができる。また、TV画面に向けてリモコンを操作しても再生装置が正しく動くという副次的な効果も得られる。
なお、DVDレコーダ101は、外部機器と接続するための外部入力I/Fを保有し、外部機器から出力された映像音声データと、チューナ103で受信したTV放送とを切り替えられるようになっていても良い。
また、DVD−RAMディスク111の再生データもしくはメニュー画面のデータを出力し始めた時点で出力開始通知コマンドの送信を指示するとしたが、出力開始通知コマンドの送信を指示する手法はこれに限定されるものではない。例えばEE画面を出力し始めた時点で出力開始通知コマンドの送信を指示するなど、他の手法で出力開始通知コマンドの送信を指示するとしても同様の効果が得られる。
また、DVDレコーダ101で記録再生する記録媒体は、DVD−RAMディスクではなく、DVD−Rディスクのような他のリムーバブルメディアや、ハードディスクのような固定メディアであっても良いし、一種類もしくは複数種類の記録媒体の記録再生を行える記録再生装置であっても良い。また、エンコーダを備えず、DVD−RAMなどの記録メディアの再生のみを行うDVDプレーヤなどの再生専用装置をDVDレコーダに代えて採用しても良い。
また、チューナを備えず、外部機器からの入力のみを視聴するためのモニターをTV201に代えて採用しても良い。
また、DVDレコーダ101、TV201およびSTB301で受信可能なTV放送は同じ種類の放送であっても良いし、異なる種類の放送であっても良い。
また、TV201は、データ入力I/Fを二つ備えているとしたが、三つ以上備えていても良い。これらのデータ入力I/Fは、同一の種類であっても良いし、異なる種類であっても良い。要するに、コマンド入出力I/F210で受け取ったコマンドの送信元の機器が特定でき、かつTV201の入力をコマンド送信元機器に切り替えられれば良い。
また、データ用ケーブルおよびコマンド用ケーブルは、一本のケーブルもしくは複数本のケーブルであっても良いし、複数本の信号線を束ねて一本のケーブルにしたものでも良い。また、ケーブルではなく、赤外線などの無線信号で伝送するようになっていても良い。
また、外部機器が電源オンになるタイミングで、外部機器から送られるコマンドにより機器ごとの情報をTV201が受け取るとしたが、外部機器からコマンドを送るタイミングは、Standby中や別のタイミングでもかまわない。また、外部機器から機器ごとの情報を受け取るタイミングをTV201が外部機器に問い合わせる方式でも構わない。
また、図2のシーケンスにおいて、Step1003、Step2006の動作順序は、入れ替わっていても良いし、同時でも良い。同様に、Step2006、Step2007の動作順序は入れ替わっていても良いし、同時でも良い。さらに、Step2007とStep1008、1009の動作は独立のため、順序は入れ替わる可能性がある。この場合も発明の効果に影響は無い。
また、Step1003およびStep1009の実行タイミングは、前記したタイミングに限定されるものではなく、Standby中や起動直後など、他のタイミングで実行されても良い。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明したようにTVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わる際、その旨がDVDレコーダによって音声通知される。「DVDレコーダによって音声通知される」とは、後述するように、DVDレコーダによって音声通知信号が生成されることを意味する。
図5は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図5において、501はDVDレコーダ、502は制御部、503はデータ処理部、504はタイマである。その他の構成部は、第1の実施の形態と同様である。
図6は、DVDレコーダ501とTV201間のコマンドシーケンスの例である。Step3001と3002以外は図2と同様である。ただし、先に述べたようにStep2007とStep1008、1009の動作は独立のため、順序は入れ替わる可能性があり、本図では入れ替わった場合のシーケンスを記述している。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ501がメニュー表示を要求され、Step3001(図2のStep1010に相当)において、制御部502がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部503に指示すると、データ処理部503は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。同時に、制御部502は、タイマ504に対してカウント開始を指示する。タイマ504は、指示を受けるとカウントを開始し、所定時間(本実施の形態では仮に3秒とする)が経過するとその旨をデータ処理部503に通知する。この所定時間の長さは、TV201がDVDレコーダ501のデータ用ケーブル401からの入力に切り替え、同期安定などを終え、画像と音声とが正常に出るまでに要する時間を見越した長さに設定しておく。
データ処理部503は、タイマ504から通知を受けると、あらかじめ本体内で記憶している「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知信号をメニュー画面のデータに加えてデータ出力I/F109に出力する(図6のStep3002)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、タイマ504から通知を受けたときに生成しても良い。
TV201は、DVDレコーダ501からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替えた後、特別な設定や動作なしに、DVDレコーダ501からの入力信号を画像表示・音声再生する。これにより、DVDレコーダ501からのメニュー画面が表示され、「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知が再生される。
以上のように、第2の実施の形態によれば、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。この際、タイマ504を用いて所要時間分音声通知を待つようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態でも、第1の実施の形態で説明したようにTVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わる際、その旨がDVDレコーダによって音声通知される。
図7は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図7において、601はDVDレコーダ、602は制御部、701はTV、704は制御部である。その他の構成部は、第1の実施の形態と同様である。
図8は、DVDレコーダ601とTV701間のコマンドシーケンスの例である。Step3101、3102、3103以外は図2と同様である。ただし、先に述べたようにStep2007とStep1008、1009の動作は独立のため、順序は入れ替わる可能性があり、本図では入れ替わった場合のシーケンスを記述している。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ601がメニュー表示を要求され、Step1010において、制御部602がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部112に指示すると、データ処理部112は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。また、必要に応じて、入力切替が完了したか否かを問い合わせるコマンドを生成し、コマンド入出力I/F110を通してTV701に発行する(図8のStep3101)。
TV701は、DVDレコーダ601からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替えた後、入力切替が完了した旨の通知コマンドを生成する。コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通してDVDレコーダ601に前記通知コマンドを発行する(図8のStep3102)。
DVDレコーダ601のデータ処理部112は、前記通知コマンドをコマンド入出力I/F110を通して受け取ると、あらかじめ本体内で記憶している「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知信号をメニュー画面のデータに加えてデータ出力I/F109に出力する(図8のStep3103)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、前記通知コマンドを受け取ったときに生成しても良い。
TV701は、すでにデータ用ケーブル401に切り替え、DVDレコーダ601からの入力信号を画像表示・音声再生しているので、DVDレコーダ601からのメニュー画面を表示するとともに、「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知を再生する。
以上のように、第3の実施の形態によっても、第2の実施の形態と同様に、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。この際、前記通知コマンドを用いて切り替わったことを確認してから音声通知を行うようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
なお、図8のStep3102のコマンドは、TV701が入力切替に要する時間によっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。
(第4の実施の形態)
第2又は第3の実施の形態では、TVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わった旨がDVDレコーダによって音声通知される。それに対して、本実施の形態では、TVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わった旨がTVによって音声通知される。
図9は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図9において、901はTV、904は制御部、905はデータ処理部である。DVDレコーダ101の構成は第1の実施の形態と同じである。
図10は、DVDレコーダ101とTV901間のコマンドシーケンスの例である。Step3201、3202、3203以外は図1と同様である。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ101がメニュー表示を要求され、Step1010において、制御部102がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部112に指示すると、データ処理部112は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。
TV901は、DVDレコーダ101からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替える。TV901のデータ処理部905は、入力を切り替えると、制御部904からの指示を受け、あらかじめ本体内で記憶している「入力1に切り替わりました」という音声通知信号をデータ入力I/F209からのデータに加えてスピーカ203に出力する(図10のStep3203)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、制御部904からの指示を受けたときに生成しても良い。
前記メッセージの内容は「入力1に切り替わりました」に限らず他のものでも良い。例えば、コマンド用ケーブル402(データ用ケーブル401)に接続された機器の種類を事前に制御部904が問い合わせるシーケンス(図10のStep3201、3202)により、入力1に接続されている機器の種類がDVDレコーダであることがわかった場合は、「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知信号を生成しても良い。
以上のように、第4の実施の形態によっても、第2の実施の形態や第3の実施の形態と同様に、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。
なお、図10のStep3201、3202のコマンドは、生成するメッセージによっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。また、図10のStep3201、3202のコマンドの発行タイミングは、DVDレコーダの起動後(Step1008の後)など、他のタイミングでも構わない。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態でも、第4の実施の形態で説明したようにTVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わる際、その旨がTVによって音声通知される。
図11は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図11において、1001はDVDレコーダ、1002は制御部、1101はTV、1104は制御部である。
図12は、DVDレコーダ1001とTV1101間のコマンドシーケンスの例である。Step3301、3302、3303、3304以外は図10と同様である。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ1001がメニュー表示を要求され、Step1010において、制御部1002がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部1012に指示すると、データ処理部1012は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。また、必要に応じて、入力切替が完了したか否かを問い合わせるコマンドを生成し、コマンド入出力I/F110を通してTV1101に発行する(図10のStep3301)。
TV1101は、DVDレコーダ1001からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替えた後、入力切替が完了した旨の通知コマンドを生成する。コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通してDVDレコーダ1001に前記通知コマンドを発行する(図12のStep3302)。
DVDレコーダ1001の制御部1002は、入力切替が完了した旨の通知コマンドをコマンド出力I/F110を通じて受け取ると、メニューでの音声をミュートするようにデータ処理部1012に指示する。この指示がない場合には、データ処理部1012は、レコーダメニュー中に表示しているTV信号の音声をデコードして出力している。
TV1101のデータ処理部905は、入力を切り替えると、第4の実施の形態と同様に、制御部1104からの指示を受け、あらかじめ本体内で記憶している「入力1に切り替わりました」という音声通知信号をデータ入力I/F209からのデータに加えてスピーカ203に出力する(図12のStep3203)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、制御部1104からの指示を受けたときに生成しても良い。
DVDレコーダ1001の制御部1002は、タイマ504を用いて所定の時間をカウントし、所定の時間が経過すると、音声ミュートを解除するようにデータ処理部1012に指示する。または、図12のStep3304に記述したように、前記音声通知信号の再生が終わったことを通知するコマンドをTV1101から受け取ると、音声ミュートを解除するようにデータ処理部1012に指示する。
以上のように、第5の実施の形態によっても、第4の実施の形態と同様に、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。この際、音声通知に要する時間をカウントしながらミュートしたり、前記通知コマンドを用いて入力が切り替わったことを確認してから音声ミュートを解除したりするようにしているので、音声通知が聞き取りにくくなることを防止することができる。
なお、図12のStep3304のコマンドは、TV1101が入力切り替えに要する時間によっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。
また、図12のStep3301、3302のコマンドは、TV1101が入力切り替えに要する時間によっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。
また、第1から第5の実施の形態でいうユーザ操作部は、本発明に係るユーザ入力手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいう制御部は、本発明に係る画面生成手段・音声ガイド生成手段・機器情報獲得手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいうスイッチは、本発明に係る切替手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいう画面は、本発明に係る第1の表示手段および第2の表示手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいうスピーカは、本発明に係る音声出力手段の一例である。
(第6の実施の形態)
本実施の形態では、TVの画面に表示されるメニューの内容やメニューの遷移について、更に詳しく説明する。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
図13は、本実施の形態におけるAVシステムの外観図である。このAVシステムには、TV201と、DVDレコーダ101と、AVアンプ151と、外部スピーカ152とが含まれる。AVアンプ151は、外部スピーカ152を制御する装置であり、HDMIケーブル等を介してTV201及びDVDレコーダ101と接続されている。すなわち、TV201、AVアンプ151、及びDVDレコーダ101は、コマンド用ケーブル(HDMIケーブル中のCEC線)を介して、相互にコマンドを通信することができる。
図14は、本実施の形態におけるTVメニューの一例を示す図である。ここでは、TV201にDVDレコーダ101とAVアンプ151とが接続されている状況を想定している。したがって、TV201の制御部102は、DVDレコーダ101に関する機器情報と、AVアンプ151に関する機器情報とを獲得し、これら機器情報を用いてTVメニューを生成することになる。その結果、TVメニューには、「レコーダを操作する」という項目に加えて、「音声をAVアンプから出す」という項目が含まれる。「音声をAVアンプから出す」という項目が選択されていない場合は、TV201のスピーカ203から音声が出力される。他方、「音声をAVアンプから出す」という項目が選択されている場合は、AVアンプ151に接続されている外部スピーカ152から音声が出力される。
図15は、本実施の形態における別のTVメニューの一例を示す図である。ここでは、TV201にDVDレコーダ101もAVアンプ151も接続されていない状況を想定している。したがって、TV201の制御部102は、DVDレコーダ101に関する機器情報も、AVアンプ151に関する機器情報も獲得しないことになる。その結果、TVメニューには、「レコーダを操作する」という項目も、「音声をAVアンプから出す」という項目も含まれない。
このように、TVメニューの内容は、接続されている機器に依存した内容となる。すなわち、TV201にDVDレコーダ101やAVアンプ151などを接続するだけで、これら機器に依存したメニューをユーザに提示することが可能である。言い換えると、TV201にDVDレコーダ101やAVアンプ151などを接続していない状況では、これら機器に依存したメニューはユーザに提示されないので、いずれの機器を操作しているかユーザが混乱することもない。
図16は、TV201のリモコン107Aの外観図である。このリモコン107Aは、4色のカラーキーK1〜K4、「上」「下」「右」「左」の方向キーK5、決定キーK6、サブメニューキーK7、戻るキーK8などの基本キーを備えている。基本キー以外のキーとしては、TV201用の電源キーK11、CH番号キーK12、音量キーK13などを備えている。このリモコン107Aは、第1から第5の実施の形態におけるTVのリモコンとしても使用することができる。
図17は、TV201の画面202に表示されるメニューの遷移を示す図である。ここでは、TV201にDVDレコーダ101が接続されているものと仮定して説明する。
まず、TV201の画面202には、図17(A)に示されるように、TVメニューが表示される。このTVメニューには、「レコーダを操作する」「番組を探す」「予約する」等の項目が含まれる。ユーザは、リモコン107Aの方向キーK5を操作することによって、TVメニューの中から所望の項目を選択することができる。そして、所望の項目を選択した状態でリモコン107Aの決定キーK6を押下すると、その項目を決定することができる。ここでは、「レコーダを操作する」という項目が選択された状態でリモコン107Aの決定キーK6が押下されたものと仮定する。
これによって、TV201の画面202には、図17(B)に示されるように、レコーダメニューが表示される。このレコーダメニューには、「録る」「見る」「消す」等の項目が含まれる。「録る」という項目が選択されると、「今すぐ録画」「EPGから録画予約」「録画予約」等のサブメニューが表示される。ここでは、「録る」という項目が選択された状態でリモコン107Aの決定キーK6が押下されたものと仮定する。
これによって、図17(C)に示されるように、「今すぐ録画」「EPGから録画予約」「録画予約」等の項目を選択することができる状態になる。ここでは、「今すぐ録画」という項目が選択されている状態を示している。
このように、リモコン107Aの基本キー(この例では方向キーK5及び決定キーK6)を操作することによって、TVメニューからレコーダメニューに遷移させることができる。レコーダメニューからTVメニューに戻したい場合は、リモコン107Aの戻るキーK8を押下すればよい。すなわち、リモコン107Aの戻るキーK8を1回押下すると、1つ前のメニューに戻るようになっている。
例えば、「今すぐ録画」という項目を選択している状態でリモコン107Aの戻るキーK8を押下した場合は、図17(D)に示されるように、「録る」という項目を選択している状態になる。すなわち、1つ前のレコーダメニューに戻ったことになる。
さらに、この状態でリモコン107Aの戻るキーK8を押下した場合は、図17(E)に示されるように、「レコーダを操作する」という項目を選択している状態になる。すなわち、TVメニューに戻ったことになる。
このとき、「テレビのメニューに切り替わりました」という音声通知が再生されるようにするのが好ましい。そのためには、第2から第5の実施の形態において説明した通り、TV201側またはDVDレコーダ101側で「テレビのメニューに切り替わりました」という音声通知信号を生成する必要がある。この音声通知が再生されるタイミングは、TV201の画面202にTVメニューが表示された直後とするのが好ましい。TVメニューが表示されるタイミングは、TV201の制御部102によって検知することができる。
このように、リモコン107Aの戻るキーK8を押下すれば、その押下回数に応じた分だけ前のメニューに戻すことができる。したがって、TV201の画面202にレコーダメニューを表示させた場合でも、必要に応じてTVメニューに戻すことが可能である。しかも、TVメニューに戻ったときには、「テレビのメニューに切り替わりました」という音声通知がされる。そのため、ユーザは、TVメニューとレコーダメニューのいずれについて操作しているか即座に把握することができる。
なお、TV201の画面202にレコーダメニューが表示されている状態でリモコン107Aの基本キー以外のキーが押下された場合は、そのキーに割り当てられている機能が実行される。例えば、TV201の画面202にレコーダメニューが表示されている状態でリモコン107AのCH番号キーK12が押下された場合は、そのチャンネルの映像音声データがTV201のチューナ206によって取り出されることになる。
本発明は、TVのリモコンのみを用いて再生装置を操作することができるという効果を有し、TVやDVR等の用途に適用することができる。
本発明は、再生装置もしくは記録再生装置(以下再生装置)とテレビジョン(以下TV)などの映像表示装置とから構成されるAVシステムに関し、特に、このようなAVシステムおいて、TVのリモコンのみを用いて再生装置の操作を可能とする技術に関する。
近年、TVには、TV放送を受信して視聴することだけでなく、様々な用途がある。例えば、VTR(Video Tape Recorder)やDVDレコーダのようなDVR(Digital Video Recorder)を接続すれば、これらの外部機器で再生したコンテンツを視聴することができる。そのため、TVには、TV放送を受信するためのアンテナ端子に加えて、一個もしくは複数個の外部入力端子が備えられていることが多い。ユーザは、リモコンや本体上のボタンなどを操作することによって、これらの入力を切り換えることができる。
多くの外部入力端子が備えられているTV(特にハイエンド機種に多い)には、DVRや家庭用ゲーム機など多数の外部機器を同時に接続することができるという利点がある。その反面、手動で入力切り替えをする必要が生じるため、操作が煩わしくなるという欠点がある。また、入力切り替えを行った後、それぞれの外部機器のリモコンに持ち替えて操作を行うことも煩わしい。
そこで、TVとVTRなどの外部機器との間のコマンド伝送を用いて自動的にTVの入力を切り替える技術や、このようなコマンド伝送を用いてリモコンキー内容を転送する技術が提案または規格化されている。
例えば、下記特許文献1に開示されている再生装置は、再生を開始すると、赤外線信号などの指示信号をTVに送信する。この指示信号は、再生装置の出力端子が接続されているTVの入力端子にTVの入力を切り替えることを指示する信号である。また、この再生装置は、電源オフ状態になるときに、TVの入力をアンテナもしくはチューナに切り替えることを指示する信号をTVに送信する。これにより、再生装置用のリモコンから再生装置に向けてメニュー画面を表示させるための指示を送信すると同時に、再生装置用のリモコンから直接TVに向けて赤外線信号でリモコンキーコードを送信することができる。その結果、再生装置が接続された入力端子にTVを入力切替させ、TV画面に再生装置のメニュー画面を表示させることが可能となる。
また、AV.link規格(下記非特許文献1)では、TVやVTRなどが連携して動作するためのコマンドが規定されている。この規格によると、VTRが再生を開始した時や、VTRがメニュー画面を表示した時、VTRはTVに所定のコマンドを発行する。これにより、再生装置用のリモコンから再生装置に向けてメニュー画面を表示させるための指示を送信すると同時に、再生装置からTVに向けてAV.link線を介して所定の画面切り替え要求コマンドを送信することができる。その結果、再生装置が接続された入力端子からの信号にTVを入力切替させ、TV画面に再生装置のメニュー画面を表示させることが可能となる。
メニュー画面を表示させた以降は、通常の使い方と同じく、再生装置用のリモコンから再生装置に向けて赤外線信号でリモコンキーコードを送信することにより、再生装置を操作することができる。これにより、TVリモコンに持ち替えてTVの入力切り替え操作を行った後に再生装置用のリモコンに持ち替えて再生装置を操作するという手間を削減することができる。また、再生装置用のリモコンにTV入力切替キーがある場合には、TVリモコンに持ち替えることは不要となる。この場合も、TV入力切替キーを複数回押すことにより、再生装置に接続された入力端子からの信号にTVを入力切替させる手間を削減することができる。下記非特許文献2に開示されているHDMIインターフェース中のCEC線でも同様の機能を実現することができる。
また、
下記非特許文献3には、IEEE1394で接続されている機器間でリモコンキーコードを転送するためのコマンドが規定されている。この規定によると、例えばTV画面にメニューを表示している機器に対してTVリモコンの「上」「下」「左」「右」「決定」などのキーコードを所定のコマンドを用いて転送することにより、当該機器をTVリモコンで操作することができる。
特開2000−350131号公報
CENELEC AV.link(EN50157−1、EN50157−2−1、EN50157−2−2、EN50157−2−3)
HDMI Specification 1.1 (CEC Supplement部)
IEEE1394 Trade Association TA Document 2001001AV/C Panel Subunit Specification 1.1
しかしながら、特許文献1、非特許文献1、又は非特許文献2に開示されている技術によると、再生装置用のリモコンのみを用いてTVを操作することは可能であるが、逆にTVリモコンのみを用いて再生装置を操作することは不可能であるか、非常に煩雑になるという問題点があった。
まず、再生機器の電源がStandby状態であれば、TVリモコンには再生装置の電源キーがない場合がほとんどなので、TVリモコンからStandby状態の再生装置を起こすこともままならない。仮に、非特許文献3に開示されているリモコンキーコード内容転送機能がTVに備えられていたとしても、TVの電源キーはTVに対して働く必要があり、再生装置に転送させるのは困難である。再生装置用のリモコンがTVの電源キーを備えている場合が多いのと対照的に、再生装置の電源キーを備えたTVリモコンはほとんど見かけられない。TVリモコンに再生装置の電源キーを備えていたとしても、TVに繋がる再生装置のうちどの再生装置に効くのか識別が困難であり、またその設定が煩雑となるためである。
仮に、再生装置が電源ON状態であったとしても、TVリモコンを用いて、再生機器にメニュー画面を表示させることができない。仮に、非特許文献3に開示されているリモコンキー内容転送機能がTVに備えられていたとしても、TVの「メニュー」キーが押された場合はTVのメニュー画面が表示されるように働き、再生装置に「メニュー」キー内容を転送させるのは困難である。
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであって、再生装置とTVとが接続されたAVシステムにおいて、TVのリモコンのみを用いて再生装置を操作することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る映像表示装置は、映像を表示する映像表示装置であって、前記映像表示装置のメニュー画面を表示する第1の表示手段と、前記第1の表示手段によって表示されたメニュー画面を通じて、映像の入力元となる機器が指示されると、その入力元となる機器に入力を切り替える切替手段と、前記切替手段によって入力が切り替えられると、その入力元となる機器のメニュー画面を表示する第2の表示手段とを備える。これにより、映像の入力元となる機器がメニュー画面を通じて指示されると、その入力元となる機器に入力が切り替わり、前記映像表示装置(TV)のリモコンのみを用いて、前記入力元となる機器(再生装置)を操作することが可能となる。
ここで、前記映像表示装置はさらに、電源状態を確認するためのコマンドを前記入力元となる機器に出力するとともに、電源がオンでない場合は電源をオンするように要求するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備えてもよい。これにより、前記映像表示装置から前記入力元となる機器の電源をオンにすることが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、映像の出力開始を指示するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備え、前記切替手段は、映像の出力開始を通知するコマンドを前記入力元となる機器から受けると、その入力元となる機器に入力を切り替えてもよい。これにより、前記入力元となる機器からのコマンドにより入力切替が行なわれるので、前記映像表示装置と前記入力元となる機器との間に切替装置などが存在した場合にも正しく入力切替を行うことが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器が電源オンとなっていることを確認すると、映像の出力開始を指示するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備え、前記切替手段は、映像の出力開始を通知するコマンドを前記入力元となる機器から受けると、その入力元となる機器に入力を切り替えてもよい。これにより、前記入力元となる機器からのコマンドにより入力切替が行なわれるので、前記映像表示装置と前記入力元となる機器との間に切替装置などが存在した場合にも正しく入力切替を行うことが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器のメニュー画面を表示するように要求するコマンドを前記入力元となる機器に出力するコマンド入出力手段を備えてもよい。これにより、前記映像表示装置の第2の表示手段は、前記入力元となる機器のメニュー画面を表示することが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、ユーザからの指示を入力するユーザ入力手段と、前記ユーザ入力手段によって入力された指示を所定の形式に変換し、前記入力元となる機器に転送するコマンド入出力手段とを備えてもよい。これにより、例えば前記映像表示装置のリモコンから入力された情報によって、前記入力元となる機器を操作することが可能となる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器に入力を切り替えた旨の音声ガイドデータを生成する音声ガイド生成手段と、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを出力する音声出力手段とを備えてもよい。これにより、入力を切り替えた旨の音声がユーザに通知されるので、ユーザはその状況を確実に認識することができる。
また、前記映像表示装置はさらに、前記入力元となる機器に関する情報である機器情報を獲得する機器情報獲得手段と、前記機器情報獲得手段によって獲得された機器情報を用いて前記映像表示装置のメニュー画面を生成する画面生成手段とを備えてもよい。これにより、前記入力元となる機器に関する情報を用いて前記メニュー画面が生成されるので、接続されている機器に依存したメニュー画面を表示することが可能となる。
また、本発明に係る再生装置は、映像を再生する再生装置であって、前記再生装置のメニュー画面を生成する画面生成手段と、前記再生装置に入力を切り替えた旨または前記再生装置のメニュー画面に切り替えた旨の音声ガイドデータを生成する音声ガイド生成手段と、前記再生装置のメニュー画面を映像表示装置に出力し、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを前記映像表示装置に出力するデータ出力手段とを備える。これにより、入力を切り替えた旨の音声がユーザに通知されるので、ユーザはその状況を確実に認識することができる。
ここで、前記データ出力手段は、前記再生装置のメニュー画面を前記映像表示装置に出力した時点から所定の時間が経過すると、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを前記映像表示装置に出力してもよい。これにより、所定の時間が経過するまで音声通知を待つようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
また、前記データ出力手段は、入力切替が完了した旨のコマンドを前記映像表示装置から受けると、前記音声ガイド生成手段によって生成された音声ガイドデータを前記映像表示装置に出力してもよい。これにより、前記映像表示装置の入力切替が完了するまで音声通知を待つようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
また、前記再生装置はさらに、入力切替が完了した旨のコマンドを前記映像表示装置から受けると音声をミュートする制御手段を備えてもよい。これにより、入力が切り替わると音声がミュートされるので、音声通知が聞き取りにくくなることを防止することができる。
なお、本発明は、このような映像表示装置として実現することができるだけでなく、このような映像表示装置が備える特徴的な手段をステップとする映像表示方法として実現することもできる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る映像表示装置によれば、映像の入力元となる機器がメニュー画面を通じて指示されると、その入力元となる機器に入力が切り替わる。さらにこの後、従来ならば前記入力元となる機器のリモコンに持ち替えて操作しなければならなかった操作が、同じ映像表示装置のリモコンを継続して操作し続けることによっても可能となる。すなわち、本発明によれば、前記映像表示装置のリモコンのみを用いて、前記入力元となる機器を操作することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
図1は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
DVDレコーダ101は、映像又は音声を再生する再生装置であって、制御部102、チューナ103、記録再生部104、エンコーダ105、デコーダ106、ユーザ操作部107、スイッチ108、データ出力I/F109、コマンド入出力I/F110、DVD−RAMディスク111、データ処理部112、アンテナ121を備えている。制御部102は、DVDレコーダ101の各構成部の動作を制御する。チューナ103は、アンテナ121で受信したTV放送から特定のチャンネルの映像音声データを取り出す。記録再生部104は、DVD−RAMディスク111に対してデータを読み書きする。エンコーダ105は、チューナ103から受け取った映像音声データをDVD−RAMディスク111の記録に適した形式に変換する。デコーダ106は、DVD−RAMディスク111に記録されているデータをデコードする。ユーザ操作部107は、DVDレコーダ101の本体上の操作ボタンや、ユーザが操作するリモコンから赤外線信号などの指示信号を受け取る受光器等である。スイッチ108は、チューナ103とデコーダ106のいずれかを選択する。データ出力I/F109は、データ用ケーブル401を通して映像音声データをTV201に出力する。コマンド入出力I/F110は、コマンド用ケーブル402を通じてコマンドをTV201との間で入出力する。DVD−RAMディスク111は、データを記録することが可能な記録媒体である。データ処理部112は、必要に応じて映像音声データを加工してデータ出力I/F109に出力する。アンテナ121は、TV放送を受信してチューナ103に出力する。
TV201は、映像を表示する映像表示装置であって、画面202、スピーカ203、制御部204、データ処理部205、チューナ206、スイッチ207、ユーザ操作部208、データ入力I/F209及び211、コマンド入出力I/F210及び212、アンテナ121を備えている。制御部204は、TV201の各構成部の動作を制御する。データ処理部205は、必要に応じて映像音声データを加工して画面202またはスピーカ203に出力する。チューナ206は、アンテナ121で受信したTV放送から特定のチャンネルの映像音声データを取り出す。スイッチ207は、データ入力I/F209とデータ入力I/F211とチューナ206のいずれかを選択する。ユーザ操作部208は、TV201の本体上の操作ボタンや、ユーザが操作するリモコンから赤外線信号などの指示信号を受け取る受光器等である。データ入力I/F209は、データ用ケーブル401を通して映像音声データをDVDレコーダ101から入力する。データ入力I/F211は、データ用ケーブル403を通して映像音声データをSTB301から入力する。コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通じてコマンドをDVDレコーダ101との間で入出力する。コマンド入出力I/F212は、コマンド用ケーブル404を通じてコマンドをSTB301との間で入出力する。アンテナ121は、TV放送を受信してチューナ206に出力する。
なお、TV201において、コマンド入出力I/F210とコマンド入出力I/F212とは接続されている。これにより、DVDレコーダ101から出力されたSTB301宛のコマンドはSTB301に、STB301から出力されたDVDレコーダ101宛のコマンドはDVDレコーダ101に、それぞれ伝送されるようになっているものとする。
図2は、DVDレコーダ101とTV201間のコマンドシーケンスの例である。
(1)TV201の動作
まず、TV201の動作について説明する。
ユーザは、「入力切替」「選局」「メニュー表示」「メニュー閉じる」など、様々な指示をユーザ操作部208に入力することができる。ユーザ操作部208は、ユーザからの指示を受け取ると、その指示を制御部204に出力する。制御部204は、ユーザからの指示の内容に応じて、TV201の各部分の動作を制御する。
以下、TV放送視聴動作、手動入力切替動作、外部機器視聴動作、メニュー画面表示動作、自動入力切替動作について説明する。
[TV放送視聴動作]
TV放送が視聴されるのは、スイッチ207の入力がチューナ206に設定されている場合である。チューナ206は、アンテナ121で受信したTV放送から、指定されたチャンネルの映像音声データを取り出してスイッチ207に出力する。スイッチ207は、チューナ207から受け取った映像音声データをデータ処理部205に出力する。
データ処理部205は、スイッチ207から受け取った映像音声データのうち、映像データを画面202に出力し、音声データをスピーカ203に出力する。このとき、制御部204からの指示に応じて、例えば受信チャンネル番号表示を追加するなど、出力する映像データに加工を加えることもある。
[手動入力切替動作]
制御部204は、ユーザ操作部208を通してユーザから入力切替指示を受け取ると、入力を切り替えるようにスイッチ207に指示する。例えば、スイッチ207は、チューナ206からの入力をデータ処理部205に出力しているときに、データ入力I/F209への入力に切り替えるように制御部204から指示されると、データ入力I/F209から受け取った映像音声データをデータ処理部205に出力するように変更する。
[外部機器視聴動作]
外部機器からの映像が視聴されるのは、スイッチ207の入力がデータ入力I/F209もしくはデータ入力I/F211に設定されている場合である。ここでは、スイッチ207の入力がデータ入力I/F209に設定されている場合の動作を説明する。
データ入力I/F209は、データ用ケーブル401を通してDVDレコーダ101から映像音声データを受け取ってスイッチ207に出力する。スイッチ207は、データ入力I/F209から受け取った映像音声データをデータ処理部205に出力する。
以下、TV放送視聴動作と同様の動作である。また、スイッチ207の入力がデータ入力I/F211に設定されている場合の動作も同様の動作である。
[メニュー画面表示動作]
ここでいうメニュー画面とは、TV201の設定を行う画面、番組表(EPG)、接続機器操作画面などである。
制御部204は、ユーザ操作部208を通してユーザから「メニュー表示」指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力をデータ処理部205に指示する。データ処理部205は、指示されたメニュー画面のデータを生成して画面202に出力する。また、必要に応じて音声データをスピーカ203に出力する。このとき、メニュー画面の一部にスイッチ207から受け取る映像音声データを含めることもある。
その後、制御部204は、ユーザ操作部208を通してユーザから「メニュー閉じる」指示を受け取るなど、メニュー画面を閉じる必要が生じた場合には、メニュー終了をデータ処理部205に指示する。データ処理部205は、メニュー終了指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ207から受け取った映像音声データを画面202およびスピーカ203に出力する。
[メニューからの自動入力切替動作]
(接続機器情報獲得)
図3は、TVメニューの一例を示す図である。前記メニュー画面表示動作によって、データ処理部205は、図3に示されるような操作メニューを画面202に表示させる。
TV201のコマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通して接続されている外部機器(図1ではDVDレコーダ101もしくはSTB301)から、前記外部機器が電源オンになるタイミングで、前記外部機器から送られるコマンド(図2のstep1003)により機器ごとの情報を受け取る。そして、所定の条件に合致する機器(ここではDVDレコーダ101)が存在した場合には、その機器に関する情報をその機器の接続位置情報(ここではDVDレコーダ101がデータ入力I/F209およびコマンド入出力I/F210に接続されていることを示す情報)とともに、制御部204に出力する。また、このコマンド入出力I/F210が非特許文献2におけるHDMIケーブル中のCEC線である場合には、DVDレコーダ101の物理アドレスの情報がコマンド入出力I/F210への接続位置情報に該当する。これらの情報は、後述する自動入力切替の際にDVDレコーダ101の電源がStandby状態でも、入力切替と連動してDVDレコーダ101を電源オンさせるために、制御部204に保持される(図2のstep2004)。
(自動入力切替)
制御部204は、ユーザ操作部208により「メニュー」キーが押されると、メニュー画面を表示する。また、その時点で前記所定の条件に合致した外部機器が存在する場合には、図3に示すような「レコーダを操作する」というGUIボタンをデータ処理部205に表示させる(図2のStep2001)。
ここで、ユーザ操作部208により「レコーダを操作する」GUIボタンが選択・押下されると、制御部204は、GUIボタンが押下された状態の表示に変更するようにデータ処理部205に指示するとともに、あらかじめ該GUIボタンと関連付けられたDVDレコーダ101を操作する状態に遷移する。
具体的には、コマンド入出力I/F210は、まずコマンド用ケーブル402を通してDVDレコーダ101の電源状態を問い合わせるコマンドを発行する(図2のStep2002)。電源がStandby状態であると応答された場合には(図2のStep1001)、コマンド用ケーブル402を通して、DVDレコーダ101の電源がオンとなるよう要求するコマンドを発行する(図2のStep2003)。このコマンド発行後は、コマンド用ケーブル402を通して、DVDレコーダ101の電源状態を問い合わせるコマンドを電源オンが確認されるまで定期的に発行する(図2のStep2005、2005')。これらのシーケンスによって、切替と連動してDVDレコーダ101の電源をオンさせることができる。
コマンド入出力I/F210は、電源オンとなっていることを確認すると、コマンド用ケーブル402を通して出力開始指示コマンドをDVDレコーダ101に送信する(図2のStep2007)。その時点でDVDレコーダ101がもしメニューを出していたら、そのメニューを一旦クリヤするために、コマンド用ケーブル402を通してメニュー停止指示コマンドをDVDレコーダ101に送信する(図2のStep2006)。
出力開始指示コマンドを受け取ったDVDレコーダ101は、出力を開始するとともに出力開始通知コマンドを送信する(図2のStep1008 後述)。さらに、自分がリモコンキー転送を受け付ける状態であることを示すリモコンキー受信状態コマンドを送信する(図2のStep1009)。
制御部204は、コマンド入出力I/F210から受け取ったコマンドが出力開始通知コマンドであった場合には、出力開始通知コマンドの送信元機器が接続されているデータ入力I/Fからの入力に切り替えるようにスイッチ207に指示する(図2のStep2008)。例えば、出力開始通知コマンドの送信元機器がDVDレコーダ101であった場合には、スイッチ207の入力をデータ入力I/F209に切り替える。このとき、制御部204は、ユーザから「メニュー閉じる」指示を受け取らずとも、自動的にデータ処理部205にメニュー終了を指示する。データ処理部205は、メニュー終了指示を受け取ると、TVメニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ207から受け取った映像音声データを画面202およびスピーカ203に出力する。ここで、直接TV201内部で入力切替せず、Step2007→Step2008のようにDVDレコーダ101からのコマンドにより入力切替を行うのは、DVDレコーダ101とTV201との間に切替装置などが存在した場合にも正しく入力切替が行われるようにするためである(後述)。
次に、コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通して、レコーダメニュー画面を表示するよう要求するメニュー出力要求コマンドをDVDレコーダ101に発行する(図2のStep2009)。メニュー出力要求コマンドを受け取ったDVDレコーダ101は、レコーダメニュー画面出力を開始し、TV201のデータ入力I/F209を通じてレコーダメニュー画面を画面202およびスピーカ203に出力する。このように、特許文献1や非特許文献1に開示されているように再生装置側から機器を切り替えるのではなく、TV側から機器を選択して切り替える。
(機器操作)
ユーザは、TV201に表示されたDVDレコーダ101のレコーダメニュー画面を見ながら、TV201のユーザ操作部208によってDVDレコーダ101を操作する。
図4は、レコーダメニューの一例を示す図である。この図に示されるようなレコーダメニューが表示された場合、ユーザは、ユーザ操作部208を用いて、「上」「下」「右」「左」の方向キー、「決定」キー、「戻る」キーなどのリモコンキー(「基本キー」)による操作を行う(図2のStep2010)。制御部204は、ユーザ操作部208から受け取った基本キー入力を所定の形式に変換し、コマンド入出力I/F210からコマンド用ケーブル402を通して接続されているDVDレコーダ101に対し、変換された基本キー入力をキーコード転送コマンドを用いて送信する。
DVDレコーダ101は、コマンド用ケーブル402からキーコード転送コマンドを受け取ると、操作されたキー入力を復元し、自身のユーザ操作部107から受け取ったキー入力と同様に動作する(図2のStep1011)。
なお、この操作中にTVリモコンで「メニュー」キーを押下すると、DVDレコーダ101からの入力を表示している状態で、TVメニューをオーバーレイして表示することになる。制御部204は、TVメニュー表示中である場合には、ユーザ操作部208から入力された基本キー内容をDVDレコーダ101に転送せず、[メニュー画面表示動作]で記述したのと同様にTVメニューに対して働かせる。すなわち、方向キーや「決定」キー、「戻る」キーなどは、レコーダメニューに対して働かず、TVメニューに対して働く。
また、基本キー以外のキー入力、例えばTV用の「電源」キーや「CH番号」キー、「音量」キーなどに関しては、制御部204は、ユーザ操作部208から入力されたキー内容をDVDレコーダに転送せず、直接TVに対して働かせる。今から押すキーがTVと再生装置のどちらに効くのかということをユーザにその都度判断させるのは、リモコンの持ち替えを減らし使いやすくしようとする当初の意図と反するので、以上説明したように、キーがTVと再生装置のどちらに効くのかを制御部204が所定のルールに従って自動的に割り振る。前述したもの以外に基本キーとして何を割り当てるかなどのルールは機器の実装に依存する。
(2)DVDレコーダ101の動作
次に、DVDレコーダ101の動作について説明する。
ユーザは、「再生開始」「再生停止」「メニュー表示」「メニュー閉じる」など、様々な指示をユーザ操作部107に入力することができる。ユーザ操作部107は、ユーザからの指示を受け取ると、その指示を制御部102に出力する。制御部102は、ユーザからの指示の内容に応じて、DVDレコーダ101の各部分の動作を制御する。
以下、記録動作、再生動作、メニュー画面表示動作、記録も再生も行っていない場合の動作、コマンド送受信動作について説明する。
[記録も再生も行っていない場合の動作]
チューナ103は、アンテナ121で受信したTV放送から、指定されたチャンネルの映像音声データを取り出してエンコーダ105とスイッチ108に出力する。スイッチ108は、記録動作もしくは再生動作を行っていない場合には、チューナ103から受け取った映像音声データをデータ処理部112に出力する。
データ処理部112は、スイッチ108から受け取った映像音声データをデータ出力I/F109に出力する。このとき、制御部102からの指示に応じて、例えば受信チャンネル番号表示を追加するなど、出力する映像音声データに加工を加えることもある。データ出力I/F109は、受け取った映像音声データを、データ用ケーブル401を通してTV201に出力する。
ユーザは、受信するチャンネルを変更する場合には、ユーザ操作部107に選局指示を入力する。制御部102は、ユーザ操作部107を通して選局指示を受け取ると、チューナ103に取り出すチャンネルを指示する。チューナ103は、指示されたチャンネルの映像音声データをスイッチ108に出力する。なお、チューナで受信した映像音声データをそのまま出力した画面のことを、以降、EE画面と呼ぶことにする。
[メニュー画面表示動作]
ここでいうメニュー画面とは、DVDレコーダ101の設定を行う画面、番組表(EPG)、DVD−RAMディスク111の記録内容一覧画面などである。
制御部102は、ユーザ操作部107を通してユーザから「メニュー表示」指示を受け取ると、データ処理部112にメニュー画面の生成および出力を指示する。データ処理部112は、指示されたメニュー画面のデータを生成し、スイッチ108から受け取る映像音声データの代わりに、生成したメニュー画面のデータをデータ出力I/F109に出力する(図2のStep1010)。このとき、スイッチ108から受け取る映像音声データをメニュー画面の一部に含めることもある。
その後、制御部102は、ユーザ操作部107を通してユーザから「メニュー閉じる」指示を受け取るなど、メニュー画面を閉じる必要が生じた場合には、データ処理部112にメニュー終了を指示する。データ処理部112は、メニュー終了指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ108から受け取った映像音声データをデータ出力I/F109に出力する。
[コマンド送受信動作]
制御部102は、DVD−RAMディスク111の再生データもしくはメニュー画面のデータをデータ出力I/F109から出力し始めた時点で、出力開始通知コマンドの送信をコマンド入出力I/F110に指示する。コマンド入出力I/F110は、コマンド用ケーブル402を通して、TV201などの接続されている機器に出力開始通知コマンドを送信する。
また、制御部102は、DVD−RAMディスク111の再生データもしくはメニュー画面のデータをデータ出力I/F109から出力し終わって、EE画面のデータをデータ出力I/F109から出力し始めた時点で、出力開始指示コマンドの送信をコマンド入出力I/F110に指示する。コマンド入出力I/F110は、コマンド用ケーブル402を通してTV201に出力開始指示コマンドを送信するとともに、コマンド用ケーブル404を通してSTB301に出力開始指示コマンドを送信する(図2のStep1009)。
また、コマンド入出力I/F110が他の機器から受け取ったコマンドが機器通知コマンドの場合には、制御部102は、その送信元を確認することで、STB301など他の機器が接続されていることを知ることができる。
また、コマンド入出力I/F110が他の機器から受け取ったコマンドがリモコンキー内容転送コマンドの場合には、制御部102は、ユーザ操作部107からの入力の場合と同様に、指示の内容に応じてDVDレコーダ101の各部分の動作を制御する。例えば、EE画面表示中に「再生」キーが転送されてきた場合には、DVD−RAMディスク111の再生動作を開始し、データ出力I/F109から再生データを出力する。また、例えば「上」キーがレコーダメニュー表示中に転送されてきた場合には、メニュー中のカーソルを上に上げる、あるいはメニュー中の数値を上げる等、所定の画面制御をする(図2のStep1011)。
また、コマンド入出力I/F110が他の機器からコマンドを受け取り、受け取ったコマンドがメニュー終了コマンドの場合には、制御部102は、内部のメニュー終了指示と同様の指示をデータ処理部112に送る。データ処理部112は、メニュー終了指示を受け取ると、メニュー画面の生成および出力を終了し、スイッチ108から受け取った映像音声データをデータ出力I/F109に出力する(図2のStep1012)。
以上のように、第1の実施の形態によれば、TV201のメニュー画面に「レコーダを操作する」等というGUIボタンを表示し、これを選択するだけで、対応するDVDレコーダ101からの出力にTV201の入力が自動的に切り替わる。さらにこの後、従来ならばDVDレコーダ101のユーザ操作部107に持ち替えて操作しなければならなかったDVDレコーダ101に対する操作が、同じTV201のユーザ操作部208を継続して操作し続けることによっても可能となる。
しかも、DVDレコーダ101自体が生成するレコーダメニュー画面そのものをTV201で見ながら操作するので、非特許文献3などに開示されているように、再生装置を操作するパネルをTV側で生成してTVリモコンの操作内容を再生装置に転送する場合に比べて、機器の機能に則した柔軟な操作が可能となる。具体的には、再生装置の方がTVより世代が新しい場合、TV側で操作パネルを生成していると、追加された機能に対応することができない。これに対して、再生装置自身が生成するメニュー画面に切り替えてリモコン内容だけを変換して転送すれば、まったく新規なキーを必要とする場合を除いて、旧来のTVリモコンを操作することで再生装置の新しい機能を利用することができる。また、TV画面に向けてリモコンを操作しても再生装置が正しく動くという副次的な効果も得られる。
なお、DVDレコーダ101は、外部機器と接続するための外部入力I/Fを保有し、外部機器から出力された映像音声データと、チューナ103で受信したTV放送とを切り替えられるようになっていても良い。
また、DVD−RAMディスク111の再生データもしくはメニュー画面のデータを出力し始めた時点で出力開始通知コマンドの送信を指示するとしたが、出力開始通知コマンドの送信を指示する手法はこれに限定されるものではない。例えばEE画面を出力し始めた時点で出力開始通知コマンドの送信を指示するなど、他の手法で出力開始通知コマンドの送信を指示するとしても同様の効果が得られる。
また、DVDレコーダ101で記録再生する記録媒体は、DVD−RAMディスクではなく、DVD−Rディスクのような他のリムーバブルメディアや、ハードディスクのような固定メディアであっても良いし、一種類もしくは複数種類の記録媒体の記録再生を行える記録再生装置であっても良い。また、エンコーダを備えず、DVD−RAMなどの記録メディアの再生のみを行うDVDプレーヤなどの再生専用装置をDVDレコーダに代えて採用しても良い。
また、チューナを備えず、外部機器からの入力のみを視聴するためのモニターをTV201に代えて採用しても良い。
また、DVDレコーダ101、TV201およびSTB301で受信可能なTV放送は同じ種類の放送であっても良いし、異なる種類の放送であっても良い。
また、TV201は、データ入力I/Fを二つ備えているとしたが、三つ以上備えていても良い。これらのデータ入力I/Fは、同一の種類であっても良いし、異なる種類であっても良い。要するに、コマンド入出力I/F210で受け取ったコマンドの送信元の機器が特定でき、かつTV201の入力をコマンド送信元機器に切り替えられれば良い。
また、データ用ケーブルおよびコマンド用ケーブルは、一本のケーブルもしくは複数本のケーブルであっても良いし、複数本の信号線を束ねて一本のケーブルにしたものでも良い。また、ケーブルではなく、赤外線などの無線信号で伝送するようになっていても良い。
また、外部機器が電源オンになるタイミングで、外部機器から送られるコマンドにより機器ごとの情報をTV201が受け取るとしたが、外部機器からコマンドを送るタイミングは、Standby中や別のタイミングでもかまわない。また、外部機器から機器ごとの情報を受け取るタイミングをTV201が外部機器に問い合わせる方式でも構わない。
また、図2のシーケンスにおいて、Step1003、Step2006の動作順序は、入れ替わっていても良いし、同時でも良い。同様に、Step2006、Step2007の動作順序は入れ替わっていても良いし、同時でも良い。さらに、Step2007とStep1008、1009の動作は独立のため、順序は入れ替わる可能性がある。この場合も発明の効果に影響は無い。
また、Step1003およびStep1009の実行タイミングは、前記したタイミングに限定されるものではなく、Standby中や起動直後など、他のタイミングで実行されても良い。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明したようにTVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わる際、その旨がDVDレコーダによって音声通知される。「DVDレコーダによって音声通知される」とは、後述するように、DVDレコーダによって音声通知信号が生成されることを意味する。
図5は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図5において、501はDVDレコーダ、502は制御部、503はデータ処理部、504はタイマである。その他の構成部は、第1の実施の形態と同様である。
図6は、DVDレコーダ501とTV201間のコマンドシーケンスの例である。Step3001と3002以外は図2と同様である。ただし、先に述べたようにStep2007とStep1008、1009の動作は独立のため、順序は入れ替わる可能性があり、本図では入れ替わった場合のシーケンスを記述している。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ501がメニュー表示を要求され、Step3001(図2のStep1010に相当)において、制御部502がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部503に指示すると、データ処理部503は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。同時に、制御部502は、タイマ504に対してカウント開始を指示する。タイマ504は、指示を受けるとカウントを開始し、所定時間(本実施の形態では仮に3秒とする)が経過するとその旨をデータ処理部503に通知する。この所定時間の長さは、TV201がDVDレコーダ501のデータ用ケーブル401からの入力に切り替え、同期安定などを終え、画像と音声とが正常に出るまでに要する時間を見越した長さに設定しておく。
データ処理部503は、タイマ504から通知を受けると、あらかじめ本体内で記憶している「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知信号をメニュー画面のデータに加えてデータ出力I/F109に出力する(図6のStep3002)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、タイマ504から通知を受けたときに生成しても良い。
TV201は、DVDレコーダ501からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替えた後、特別な設定や動作なしに、DVDレコーダ501からの入力信号を画像表示・音声再生する。これにより、DVDレコーダ501からのメニュー画面が表示され、「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知が再生される。
以上のように、第2の実施の形態によれば、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。この際、タイマ504を用いて所要時間分音声通知を待つようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態でも、第1の実施の形態で説明したようにTVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わる際、その旨がDVDレコーダによって音声通知される。
図7は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図7において、601はDVDレコーダ、602は制御部、701はTV、704は制御部である。その他の構成部は、第1の実施の形態と同様である。
図8は、DVDレコーダ601とTV701間のコマンドシーケンスの例である。Step3101、3102、3103以外は図2と同様である。ただし、先に述べたようにStep2007とStep1008、1009の動作は独立のため、順序は入れ替わる可能性があり、本図では入れ替わった場合のシーケンスを記述している。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ601がメニュー表示を要求され、Step1010において、制御部602がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部112に指示すると、データ処理部112は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。また、必要に応じて、入力切替が完了したか否かを問い合わせるコマンドを生成し、コマンド入出力I/F110を通してTV701に発行する(図8のStep3101)。
TV701は、DVDレコーダ601からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替えた後、入力切替が完了した旨の通知コマンドを生成する。コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通してDVDレコーダ601に前記通知コマンドを発行する(図8のStep3102)。
DVDレコーダ601のデータ処理部112は、前記通知コマンドをコマンド入出力I/F110を通して受け取ると、あらかじめ本体内で記憶している「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知信号をメニュー画面のデータに加えてデータ出力I/F109に出力する(図8のStep3103)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、前記通知コマンドを受け取ったときに生成しても良い。
TV701は、すでにデータ用ケーブル401に切り替え、DVDレコーダ601からの入力信号を画像表示・音声再生しているので、DVDレコーダ601からのメニュー画面を表示するとともに、「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知を再生する。
以上のように、第3の実施の形態によっても、第2の実施の形態と同様に、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。この際、前記通知コマンドを用いて切り替わったことを確認してから音声通知を行うようにしているので、音声通知されなかったり、音声通知の頭の部分が切れたりすることを防止することができる。
なお、図8のStep3102のコマンドは、TV701が入力切替に要する時間によっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。
(第4の実施の形態)
第2又は第3の実施の形態では、TVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わった旨がDVDレコーダによって音声通知される。それに対して、本実施の形態では、TVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わった旨がTVによって音声通知される。
図9は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図9において、901はTV、904は制御部、905はデータ処理部である。DVDレコーダ101の構成は第1の実施の形態と同じである。
図10は、DVDレコーダ101とTV901間のコマンドシーケンスの例である。Step3201、3202、3203以外は図1と同様である。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ101がメニュー表示を要求され、Step1010において、制御部102がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部112に指示すると、データ処理部112は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。
TV901は、DVDレコーダ101からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替える。TV901のデータ処理部905は、入力を切り替えると、制御部904からの指示を受け、あらかじめ本体内で記憶している「入力1に切り替わりました」という音声通知信号をデータ入力I/F209からのデータに加えてスピーカ203に出力する(図10のStep3203)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、制御部904からの指示を受けたときに生成しても良い。
前記メッセージの内容は「入力1に切り替わりました」に限らず他のものでも良い。例えば、コマンド用ケーブル402(データ用ケーブル401)に接続された機器の種類を事前に制御部904が問い合わせるシーケンス(図10のStep3201、3202)により、入力1に接続されている機器の種類がDVDレコーダであることがわかった場合は、「DVDレコーダのメニューに切り替わりました」という音声通知信号を生成しても良い。
以上のように、第4の実施の形態によっても、第2の実施の形態や第3の実施の形態と同様に、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。
なお、図10のStep3201、3202のコマンドは、生成するメッセージによっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。また、図10のStep3201、3202のコマンドの発行タイミングは、DVDレコーダの起動後(Step1008の後)など、他のタイミングでも構わない。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態でも、第4の実施の形態で説明したようにTVメニュー画面からレコーダメニュー画面に切り替わる際、その旨がTVによって音声通知される。
図11は、TVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。図11において、1001はDVDレコーダ、1002は制御部、1101はTV、1104は制御部である。
図12は、DVDレコーダ1001とTV1101間のコマンドシーケンスの例である。Step3301、3302、3303、3304以外は図10と同様である。
Step2009のコマンドによってDVDレコーダ1001がメニュー表示を要求され、Step1010において、制御部1002がメニュー画面の生成および出力をデータ処理部1012に指示すると、データ処理部1012は、指示されたメニュー画面のデータを生成してデータ出力I/F109に出力する。また、必要に応じて、入力切替が完了したか否かを問い合わせるコマンドを生成し、コマンド入出力I/F110を通してTV1101に発行する(図10のStep3301)。
TV1101は、DVDレコーダ1001からの指示に従ってデータ用ケーブル401に入力を切り替えた後、入力切替が完了した旨の通知コマンドを生成する。コマンド入出力I/F210は、コマンド用ケーブル402を通してDVDレコーダ1001に前記通知コマンドを発行する(図12のStep3302)。
DVDレコーダ1001の制御部1002は、入力切替が完了した旨の通知コマンドをコマンド出力I/F110を通じて受け取ると、メニューでの音声をミュートするようにデータ処理部1012に指示する。この指示がない場合には、データ処理部1012は、レコーダメニュー中に表示しているTV信号の音声をデコードして出力している。
TV1101のデータ処理部905は、入力を切り替えると、第4の実施の形態と同様に、制御部1104からの指示を受け、あらかじめ本体内で記憶している「入力1に切り替わりました」という音声通知信号をデータ入力I/F209からのデータに加えてスピーカ203に出力する(図12のStep3203)。この音声通知信号は、あらかじめ本体内で記憶しておくのではなく、制御部1104からの指示を受けたときに生成しても良い。
DVDレコーダ1001の制御部1002は、タイマ504を用いて所定の時間をカウントし、所定の時間が経過すると、音声ミュートを解除するようにデータ処理部1012に指示する。または、図12のStep3304に記述したように、前記音声通知信号の再生が終わったことを通知するコマンドをTV1101から受け取ると、音声ミュートを解除するようにデータ処理部1012に指示する。
以上のように、第5の実施の形態によっても、第4の実施の形態と同様に、「レコーダを操作する」GUIボタンが押されると、TVのメニュー画面からDVDレコーダのメニュー画面に切り替わったことが画面表示されるとともに音声通知されるので、ユーザは確実にその状況を認識することができる。この際、音声通知に要する時間をカウントしながらミュートしたり、前記通知コマンドを用いて入力が切り替わったことを確認してから音声ミュートを解除したりするようにしているので、音声通知が聞き取りにくくなることを防止することができる。
なお、図12のStep3304のコマンドは、TV1101が入力切り替えに要する時間によっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。
また、図12のStep3301、3302のコマンドは、TV1101が入力切り替えに要する時間によっては送信しなくても良いし、複数回繰り返して送信しても良い。
また、第1から第5の実施の形態でいうユーザ操作部は、本発明に係るユーザ入力手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいう制御部は、本発明に係る画面生成手段・音声ガイド生成手段・機器情報獲得手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいうスイッチは、本発明に係る切替手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいう画面は、本発明に係る第1の表示手段および第2の表示手段の一例である。第1から第5の実施の形態でいうスピーカは、本発明に係る音声出力手段の一例である。
(第6の実施の形態)
本実施の形態では、TVの画面に表示されるメニューの内容やメニューの遷移について、更に詳しく説明する。以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
図13は、本実施の形態におけるAVシステムの外観図である。このAVシステムには、TV201と、DVDレコーダ101と、AVアンプ151と、外部スピーカ152とが含まれる。AVアンプ151は、外部スピーカ152を制御する装置であり、HDMIケーブル等を介してTV201及びDVDレコーダ101と接続されている。すなわち、TV201、AVアンプ151、及びDVDレコーダ101は、コマンド用ケーブル(HDMIケーブル中のCEC線)を介して、相互にコマンドを通信することができる。
図14は、本実施の形態におけるTVメニューの一例を示す図である。ここでは、TV201にDVDレコーダ101とAVアンプ151とが接続されている状況を想定している。したがって、TV201の制御部102は、DVDレコーダ101に関する機器情報と、AVアンプ151に関する機器情報とを獲得し、これら機器情報を用いてTVメニューを生成することになる。その結果、TVメニューには、「レコーダを操作する」という項目に加えて、「音声をAVアンプから出す」という項目が含まれる。「音声をAVアンプから出す」という項目が選択されていない場合は、TV201のスピーカ203から音声が出力される。他方、「音声をAVアンプから出す」という項目が選択されている場合は、AVアンプ151に接続されている外部スピーカ152から音声が出力される。
図15は、本実施の形態における別のTVメニューの一例を示す図である。ここでは、TV201にDVDレコーダ101もAVアンプ151も接続されていない状況を想定している。したがって、TV201の制御部102は、DVDレコーダ101に関する機器情報も、AVアンプ151に関する機器情報も獲得しないことになる。その結果、TVメニューには、「レコーダを操作する」という項目も、「音声をAVアンプから出す」という項目も含まれない。
このように、TVメニューの内容は、接続されている機器に依存した内容となる。すなわち、TV201にDVDレコーダ101やAVアンプ151などを接続するだけで、これら機器に依存したメニューをユーザに提示することが可能である。言い換えると、TV201にDVDレコーダ101やAVアンプ151などを接続していない状況では、これら機器に依存したメニューはユーザに提示されないので、いずれの機器を操作しているかユーザが混乱することもない。
図16は、TV201のリモコン107Aの外観図である。このリモコン107Aは、4色のカラーキーK1〜K4、「上」「下」「右」「左」の方向キーK5、決定キーK6、サブメニューキーK7、戻るキーK8などの基本キーを備えている。基本キー以外のキーとしては、TV201用の電源キーK11、CH番号キーK12、音量キーK13などを備えている。このリモコン107Aは、第1から第5の実施の形態におけるTVのリモコンとしても使用することができる。
図17は、TV201の画面202に表示されるメニューの遷移を示す図である。ここでは、TV201にDVDレコーダ101が接続されているものと仮定して説明する。
まず、TV201の画面202には、図17(A)に示されるように、TVメニューが表示される。このTVメニューには、「レコーダを操作する」「番組を探す」「予約する」等の項目が含まれる。ユーザは、リモコン107Aの方向キーK5を操作することによって、TVメニューの中から所望の項目を選択することができる。そして、所望の項目を選択した状態でリモコン107Aの決定キーK6を押下すると、その項目を決定することができる。ここでは、「レコーダを操作する」という項目が選択された状態でリモコン107Aの決定キーK6が押下されたものと仮定する。
これによって、TV201の画面202には、図17(B)に示されるように、レコーダメニューが表示される。このレコーダメニューには、「録る」「見る」「消す」等の項目が含まれる。「録る」という項目が選択されると、「今すぐ録画」「EPGから録画予約」「録画予約」等のサブメニューが表示される。ここでは、「録る」という項目が選択された状態でリモコン107Aの決定キーK6が押下されたものと仮定する。
これによって、図17(C)に示されるように、「今すぐ録画」「EPGから録画予約」「録画予約」等の項目を選択することができる状態になる。ここでは、「今すぐ録画」という項目が選択されている状態を示している。
このように、リモコン107Aの基本キー(この例では方向キーK5及び決定キーK6)を操作することによって、TVメニューからレコーダメニューに遷移させることができる。レコーダメニューからTVメニューに戻したい場合は、リモコン107Aの戻るキーK8を押下すればよい。すなわち、リモコン107Aの戻るキーK8を1回押下すると、1つ前のメニューに戻るようになっている。
例えば、「今すぐ録画」という項目を選択している状態でリモコン107Aの戻るキーK8を押下した場合は、図17(D)に示されるように、「録る」という項目を選択している状態になる。すなわち、1つ前のレコーダメニューに戻ったことになる。
さらに、この状態でリモコン107Aの戻るキーK8を押下した場合は、図17(E)に示されるように、「レコーダを操作する」という項目を選択している状態になる。すなわち、TVメニューに戻ったことになる。
このとき、「テレビのメニューに切り替わりました」という音声通知が再生されるようにするのが好ましい。そのためには、第2から第5の実施の形態において説明した通り、TV201側またはDVDレコーダ101側で「テレビのメニューに切り替わりました」という音声通知信号を生成する必要がある。この音声通知が再生されるタイミングは、TV201の画面202にTVメニューが表示された直後とするのが好ましい。TVメニューが表示されるタイミングは、TV201の制御部102によって検知することができる。
このように、リモコン107Aの戻るキーK8を押下すれば、その押下回数に応じた分だけ前のメニューに戻すことができる。したがって、TV201の画面202にレコーダメニューを表示させた場合でも、必要に応じてTVメニューに戻すことが可能である。しかも、TVメニューに戻ったときには、「テレビのメニューに切り替わりました」という音声通知がされる。そのため、ユーザは、TVメニューとレコーダメニューのいずれについて操作しているか即座に把握することができる。
なお、TV201の画面202にレコーダメニューが表示されている状態でリモコン107Aの基本キー以外のキーが押下された場合は、そのキーに割り当てられている機能が実行される。例えば、TV201の画面202にレコーダメニューが表示されている状態でリモコン107AのCH番号キーK12が押下された場合は、そのチャンネルの映像音声データがTV201のチューナ206によって取り出されることになる。
本発明は、TVのリモコンのみを用いて再生装置を操作することができるという効果を有し、TVやDVR等の用途に適用することができる。
図1は、第1の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図2は、第1の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図3は、第1の実施の形態におけるTVメニューの一例を示す図である。
図4は、第1の実施の形態におけるレコーダメニューの一例を示す図である。
図5は、第2の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図6は、第2の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図7は、第3の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図8は、第3の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図9は、第4の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図10は、第4の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図11は、第5の実施の形態におけるTVとDVDレコーダの構成の一例を示す図である。
図12は、第5の実施の形態におけるDVDレコーダとTV間のコマンドシーケンスの例である。
図13は、第6の実施の形態におけるAVシステムの外観図である。
図14は、第6の実施の形態におけるTVメニューの一例を示す図である。
図15は、第6の実施の形態における別のTVメニューの一例を示す図である。
図16は、第6の実施の形態におけるTVのリモコンの外観図である。
図17は、第6の実施の形態におけるメニューの遷移を示す図である。
符号の説明
101、501、601、801、1001 DVDレコーダ
102、502、602、802、1002 制御部
103 チューナ
104 記録再生部
105 エンコーダ
106 デコーダ
107 ユーザ操作部
108 スイッチ
109 データ出力I/F
110 コマンド入出力I/F
111 DVD−RAMディスク
112、503、1012 データ処理部
121 アンテナ
201、701、901、1101 TV
202 画面
203 スピーカ
204、704、904、1104 制御部
205、905 データ処理部
206 チューナ
207 スイッチ
208 ユーザ操作部
209、211 データ入力I/F
210、212 コマンド入出力I/F
301 STB
401、403 データ用ケーブル
402、404 コマンド用ケーブル
504 タイマ