JPWO2007010875A1 - 形状検査方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明に係る形状検査方法の別の態様は、所定の検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データに基づいて無重力状態における被測定物の設計形状データを算出する第1のステップと、無重力状態における前記被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出する第2のステップと、前記実測用検査台に前記被測定物を載置する第3のステップと、この被測定物の表面形状に関する情報を取得する第4のステップと、前記実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データと前記被測定物の表面形状に関する情報とに基づいて前記被測定物の品質を判定する第5のステップとを有することを特徴とする形状検査方法を提供する。
また、本態様は、前記被測定物の無重力状態における設計形状データは、所定の検査台に載置された状態の前記被測定物の設計形状データに対し、重力と逆向の力を印加した状態を計算機シミュレーションにより再現することで得られることが好ましい。前記第1のステップと前記第2のステップの代わりに、所定の検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出するステップを有することが好ましい。前記第4のステップは、前記被測定物を撮像し、撮像した画像より表面形状データを取得することが好ましい。
さらに、本発明に係る形状検査方法は、前記被測定物は、ガラス板であることが好ましい。前記ガラス板は、自動車用窓ガラスであることが好ましい。
また、本発明に係る形状検査装置の別の態様においては、被測定物を載置するための実測用検査台と、この被測定物の表面形状に関する情報を取得するカメラと、所定の検査台に載置された状態の被測定物の設計形状データに基づいて無重力状態における被測定物の設計形状データを算出し、無重力状態における前記被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出し、この算出した設計形状データと前記被測定物の表面形状に関する情報とに基づいて前記被測定物の品質を判定する計算機とを備えたことを特徴とする形状検査装置を提供する。
また、一態様として、前記計算機は、所定の検査台に載置された状態の被測定物の設計形状データに基づいて無重力状態における被測定物の設計形状データを算出し、無重力状態における前記被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出する代わりに、所定の検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出する。
さらに、本発明に係る形状検査装置は、前記実測用検査台は、前記被測定物を支持する第1、第2および第3の支持部を備えていることが好ましい。
さらに、被測定物を支持する第1、第2および第3の支持部を備えた実測用検査台は、3点支持の検査台であることから被測定物の形状等に拘らず、この被測定物を必ず支持できるため、汎用的に使用できる点で好適である。
また、被測定物の設計形状データから無重力状態における形状を再現し、実測用検査台に載置した状態を求めることで、被測定物を汎用的な実測用検査台に載置した状態で測定した形状と比較評価することができ、複数の検査台を実際に用意することなく、これらの検査台を用いた場合における検査を再現できる。さらに、設計形状データより実測用検査台に載置した状態を求めておくことで、被測定物を測定してからの計算量を少なくし、円滑に検査をすることができる。
2:面光源
3:カラーパタン
4:カラーパタンに空けられた穴
5:主となるカラーカメラ
6、7:副となるカラーカメラ
8:計算機
9:主となるカラーカメラの視野
10、11:副となるカラーカメラの視野
12:カラーパタンを構成する基本パタン
13:基本パタンに内在する第1のストライプパタン
14:基本パタンに内在する第2のストライプパタン
15:主となるカラーカメラの視点
16:被測定物上のサンプリング点
17:カラーパタン上の参照点
18:法線ベクトル
19:入射角
20:反射角
21:サンプリング点をカラーカメラで捉えた像
22:主となるカラーカメラの視野にあるサンプリング点のうち最初に法線ベクトルをもとめるもの
23:主となるカラーカメラで反射像を撮像した際に、点22に映る参照点
24:基準点
25:点22の近傍のサンプリング点
26:主となるカラーカメラで反射像を撮像した際に、点25に映る参照点
27:同時に主となるカラーカメラ、副となるカラーカメラの視野に入っているサンプリング点
28:副となるカラーカメラで反射像を撮像した際に、点27に映る参照点
29:主となるカラーカメラの反射像をもとに求めた点27の法線ベクトル
30:予測参照点
31:予測参照点を算出する際に計算される光線経路
32:副となるカラーカメラの反射像をもとに求めた点27の法線ベクトル
33:修正ベクトル
110:検査台
111:架台
112:ロッド
120:計算機
121:カメラ
122:キーボード
123:ディスプレイ
124:記憶装置
図1は、本発明に係る検査装置の一実施形態を示す説明図である。同図に示すように、検査台110(請求項に記載されている実測用検査台に相当)は、上面視で矩形状の架台111に、ガラス板等の被測定物1の裏面を支持するための3本のロッド112が上方に突出して取り付けられている(図2参照)。3本のロッド112はそれぞれ三角形の頂点に位置するように、架台111の上面に配設されている。各ロッド112の先端には樹脂等で作られたパッドが取り付けられ、その上に被測定物1が載置される。3本のロッドを用いることにより、各ロッドの配置および長さを適宜調整すれば、ガラス板の形状に拘らず、必ずガラス板の裏面を支持できるため好適である。
図3は、本発明に係る検査方法の一実施形態を示すフローチャートである。図4(a)〜(c)は、検査手順を説明するための図である。まず、図1の検査台110に、被測定物1を人手またはロボット(図示せず)を用いて載置する(ステップS1、図4(a))。次いで、被測定物1の上面をカメラ121を用いて撮像し、撮像した画像を計算機120により取り込む(ステップS2)。次いで、計算機120は、画像処理により被測定物1の輪郭形状および表面における勾配等を抽出し、被測定物1の3次元形状を算出してから公知の手法により有限要素メッシュを生成する(ステップS3)。形状算出の詳細については後述する。
このように本発明においては、汎用の検査台110に載置された状態における形状データに基づいて、規定の検査台130に載置された状態における形状データ1bを求めることにより、製品の型式毎に検査台を用意する必要がないという優れた効果を奏するものである。また、ステップS5の代わりに、ステップS3で算出された被測定物1の無重力状態における形状データ1aと、被測定物1に関する所定の設計形状データ(CADデータ)との比較に基づいて被測定物1の品質を判定するようにしてもよい。比較は、規定の検査台130において被測定物1を支持する予定の点のうち少なくとも3点で無重力状態における被測定物1の形状データ1aと設計形状データとの座標が一致するようにして、規定の検査台130の搭載面に設けられる複数の距離センサの位置、つまり規定の評価ポイントにおいて、被測定物1の無重力状態における形状データ1aと設計形状データとのずれ量を算出して、そのずれ量が規定の範囲内であるかどうかで評価を行う。この評価は、被測定物1が重力の影響で変形しにくい形状、姿勢である場合に、計算機120の計算量を少なくすることができるので適している。
図5は、形状検査装置の基本的構成を示す説明図である。同図に示すように、自動車用ガラス等の鏡面を有する被測定物1の上方に、面光源2を設置する。面光源2の発光面にはカラーパタン3を取り付ける。カラーパタン3の被測定物1に映る反射像を撮像するために、主となるカラーカメラ1つと、少なくとも1つの副となるカラーカメラを配置する。これらのカラーカメラは、図1のカメラ121に相当する。カラーカメラの数に制限はないが、ここでは主となるカラーカメラ5と、副となるカラーカメラ6および7の合計3台のカラーカメラを使用する。主となるカラーカメラ5は面光源2の内部に配置され、カラーパタン3に開けられた穴4を通じて被測定物1に映る反射像を撮像する。副となるカラーカメラ6および7は、面光源2の外側に配置され、被測定物1に映る反射像を撮像する。パーソナルコンピュータ等の計算機8は、カラーカメラ5、6、7と接続されており、これらのカメラにより撮像された反射像を公知の画像処理技術を用いて解析し、被測定物1の形状を求める。光学系および被測定物はXYZ座標系に置かれているものとし、Z軸を鉛直方向にとる。面光源2の辺はX軸、Y軸に平行であるものとする。以下においては光学系全体の配置を記述するXYZ座標系をグローバル座標系と呼び、グローバル座標系における座標をグローバル座標と呼ぶ。
図9は、基本パタンを構成する8色をカラーカメラで撮像した際に得られる画像の赤成分、緑成分、青成分を示す。グラフの縦軸が各色成分の強さを示す。色12a、色12b、色12cには青成分を含まないようにし、赤成分についてはいずれも同じ強さとなるようにしている。色12a、色12b、色12cの違いは、緑成分の強さにある。同様に色12d、色12e、色12fは赤成分を含まないようにし、青成分については何れも同じ強さとしている。色12d、色12e、色12fの違いは、緑成分の強さにある。色12gは赤成分、緑成分および青成分が何れも同じ強さであり、色12hは赤成分、緑成分および青成分のいずれも無いようにしている。なお、色12gの赤成分、青成分の強さは、それぞれ色12a、色12b、色12cの赤成分、および色12d、色12e、色12fの青成分と同じとする。
図11は、形状測定の一実施形態を示すフローチャートである。同図に示すように、正反射の法則に基づいて、被測定物上にあらかじめ生成されたサンプリング点における法線ベクトルを求め、最終的に積分計算を行うことにより、被測定物の形状が求められる。まず、主となるカラーカメラの視野内にあるサンプリング点の法線ベクトルを求め、その後に副となるカラーカメラの視野内にあるサンプリング点の法線ベクトルを求める(ステップS11、S12、S13)。さらに、副となるカラーカメラで求めた法線ベクトルに対しては、主となるカラーカメラで求めた法線ベクトルと連続性を持つように修正を加える(ステップS14)。最後に法線ベクトルより得られる面の傾きを積分して被測定物の形状を得る(ステップS15)。積分計算の具体的な手法については、公知の手法を適用でき、例えば特開2005−345383号公報や特開平11−211440号公報に開示されているものを適用することができる。
その1:点21がストライプパタンの白い領域にあるか、黒い領域にあるか、
その2:近傍にあるストライプパタンの白い領域(但し図8における色12gの領域は除く)の、カラー画像における緑成分の強さ、
その3:点21を挟むストライプ境界までの長さである。
図16は、カラーカメラ5がサンプリング点22を撮像した際に、参照点23の反射像が映っている状況を示している。ここでサンプリング点22は、カラーカメラ5の視野に入るサンプリング点のうち、最初に法線ベクトルを求めるサンプリング点であるとする。図16においてカラーパタン3上の基準点24は、そのグローバル座標が既知であるとする。基準点24はカラーパタン3における他の点と容易に区別できる、明確な特徴を持っていることが望ましい。例えばカラーパタン3に空けられた穴4(図5参照)の近傍の点することが一つの方法である。あるいは図8に示した8色以外の色で基本パタン中の1区画を彩色し、その中心点を基準点24とする方法も考えられる。参照点23ができるだけ基準点24に近くなるようなサンプリング点22を選ぶことにより、参照点23のグローバル座標を基準点24との位置関係から正しく求めることができる。
図17は、カラーカメラ5がサンプリング点25を撮像した際に、参照点26の反射像が映っている状況を示している。ここでサンプリング点25は、図16において最初に法線ベクトルを求めたサンプリング点22の近傍にある点とする。すでにサンプリング点22に映る参照点23のグローバル座標は、前記の方法により明らかになっている。参照点26のグローバル座標を特定するにあたり、参照点23を新たな拘束点とすることを考える。サンプリング点の間隔を十分短くとれば、近傍の2つのサンプリング点に映る参照点2点間の距離を、基本パタン12のサイズ以下に抑えることができる。このとき、参照点26と同じ局所座標を持つ点の中で、最も参照点23に近い点を、真の参照点26と見なしてよい。このように近傍のサンプリング点に映る参照点位置を拘束条件とすることで、法線ベクトルが算出される。サンプリング点22を出発点にして同様な計算を周囲に伝播させることにより、カラーカメラ5の視野内のサンプリング点に対して法線ベクトルを求めることができる。
図18は、カラーカメラ7がサンプリング点27を撮像した際に、参照点28の反射像が映っている状況を示している。ここで、サンプリング点27はカラーカメラ5および7の視野が重なった領域にあるとする。サンプリング点27はカラーカメラ5の視野に入っているので、図16、図17を使って説明したプロセスにより、既に法線ベクトル29が求められているはずである。いま、カラーカメラ7が撮像した反射像を使ってサンプリング点27における法線ベクトルをあらためて求めることを考える。そのためには参照点28のグローバル座標が必要であるが、本実施の形態では参照点28のグローバル座標を算出するにあたり、既知の法線ベクトル29を活用する。
また、上記法線ベクトルの誤差の補正は次の方法も適用でき、図18を用いて説明する。参照点28は、カラーカメラ7がサンプリング点27を撮像した際に映った点である。予測参照点30は、サンプリング点27の法線ベクトルが既知の法線ベクトル29に等しいと仮定した場合に、カラーカメラ7に映る参照点の予測位置である。ここで、参照点28と同じ局所座標を持つ点の中で、最も予測参照点30に近い点を、真の参照点28とみなし、この参照点28と予測参照点30とのずれを求める。この参照点と予測参照点とのずれをカラーカメラ5およびカラーカメラ7の視野が重なっている領域のサンプリング点すべての位置で求める。求めた参照点と予測参照点とのずれが全ての位置においてなくなるように、座標変換を施す。この座標変換はカラーカメラ5とカラーカメラ7の視野が重なっている領域内のサンプリング点だけでなく、カラーカメラ7の視野内にあるサンプリング点すべてに適用される。このように座標変換を施すことにより、カラーカメラ5の画像から求めたサンプリング点の法線ベクトルと、カラーカメラ7の画像から求めたサンプリング点の法線ベクトルとが一致する。以上の補正プロセスにより、カラーカメラ5および7の視野内にあるサンプリング点には、連続的な法線ベクトル分布が形成される。
次に、本発明の他の一実施形態について説明する。ガラス板の表面形状情報を取得する構成は、上記の実施形態の図1および図2と同じであるので説明は省略し、検査手順について説明する。
図21は、本発明に係る検査方法の一実施形態を示すフローチャートである。図22(a)〜(d)は、検査手順を説明するための図である。まず、図1の計算機120は、被測定物1に関する所定の設計形状データ1c(CADデータ)に基づいて、無重力状態における3次元形状1dをシミュレーションにより求める(ステップS31、図4(b))。設計形状データ1cはデザイン形状であり、被測定物1の設計形状データ1cにより規定の検査台130は設計されている。よって、被測定物1の設計形状データ1cは、検査台130に載置されている状態の被測定物1の形状そのもの(図4(a))であり、この設計形状データ1cにより計算を進める。ここで、検査台130に載置されている状態の被測定物1の設計形状データ1cは重力の影響によって若干撓んでいるので、後段のシミュレーション(ステップS32)のために、検査台130に載置される前の被測定物1の設計形状データ1d(特に無重力状態における形状)を検査台130の支持ポイントの個数や位置に応じた撓み方を考慮して算出する。設計形状データ1dの算出方法については後述する。
次いで、算出された無重力状態における設計形状データ1dに基づいて、汎用の検査台110aに載置された状態における設計形状データ1eを算出する(ステップS32、図4(c))。ここで、算出した設計形状データ1eはハードディスクなどの記憶装置124に記憶される。そして、図1の検査台110に、被測定物1を人手またはロボット(図示せず)を用いて載置する(ステップS33、図4(d))。次いで、被測定物1の上面をカメラ121を用いて撮像し、撮像した画像を計算機120により取り込む(ステップS34)。次いで、計算機120は、画像処理により被測定物1の輪郭形状および表面における勾配等を検出し、被測定物1の3次元形状を算出してから公知の手法により有限要素メッシュを生成する(ステップS35)。形状算出の詳細については前述の実施形態と同一であるので、説明は省略する。
次いで、記憶装置124に記憶させている算出した設計形状データ1eとステップS35で算出した被測定物1の3次元形状との比較に基づいて、形状の品質を評価する(ステップS36)。比較は、検査台110において被測定物1を支持する3点で、算出した設計形状データ1eとステップS35で算出した被測定物1の3次元形状との座標が一致するようにして、規定の評価ポイントにおいて、ステップS35で算出した被測定物1の3次元形状と算出した設計形状データ1eとのずれ量を算出して、そのずれ量が規定の範囲内であるかどうかで評価を行う。
このように本発明においては、規定の検査台130に載置された状態における設計形状データより汎用の検査台110に載置された状態における設計形状データを求めることで、設計形状データと汎用の検査台110に載置された状態における形状データとの比較での評価が可能となり、製品の型式毎に検査台を用意する必要がないという優れた効果を奏するものである。また、ステップS31とステップS32の代わりに、被測定物1に関する所定の設計形状データ1cに基づいて汎用の検査台110aに載置された状態における設計形状データを算出するようにしてもよい。この算出方法は、被測定物1が重力の影響で変形しにくい形状、姿勢である場合に、計算機120の計算量を少なくすることができるので適している。
なお、ステップS31における無重力状態における3次元形状の算出方法には、いくつかの手法があるが、例えば以下のような手法を採用することができる。まず、設計形状データの3次元形状に対して、外力として与えられている重力の代わりに、重力と逆向きにかつ重力と同じ大きさの力を印加することで、重力の影響を排除した形状(すなわち無重力状態における形状)をシミュレートし、得られた形状を「初期形状」として設定する(ステップS311)。その際、加えられた力によってガラス板が移動しないようにガラス板を支持する必要があるため、上記規定の検査台の支持の位置と対応するガラス板の上面において、下向きにガラス板を支持するものとする。
次いで、この「初期形状」のガラス板を規定の検査台に載せた状態を、計算機シミュレーションにより再現する(ステップS312)。そして、このシミュレーションによって得られた形状と、設計形状データとを比較し(ステップS313)、両者の各メッシュにおけるノード(節点)の位置が一致するようであれば、上記再現した無重力状態の形状は妥当であるものと判断する。
但し、一般的には両者の間に差異が生じることが多いため、シミュレーションに用いたメッシュのノード毎にどの程度の誤差が生じているかを確認し、各ノードにおける誤差の平均が所定値以上のときは(ステップS314)、この誤差が解消するように上記「初期形状」を変形させ(ステップS315)、ステップS312に戻って再度同様の処理を行う。もちろん、誤差の最大値が所定値を超えているかどうかに基づいて判定したり、誤差の最小値が所定値を下回っているかどうかに基づいて判定したり、または事前に設定した特定のノードにおける誤差に基づいてのみ判定したりしてもよい。その後、ステップS314における判定結果が収束するまで、ステップS312〜S315を繰り返し、各ノードにおける誤差が所定の誤差範囲に収まれば、その際の「初期形状」を「無重力状態における3次元形状」として決定する(ステップS316)。上記誤差範囲をどの程度とするかは、製品の形状、大きさ、またはJIS(日本工業規格)等の規格における要求値等に応じて適宜設定される。
図23(a)は本発明の実施例におけるガラス板の形状モデルを示す平面図、同図(b)、(c)はシミュレーション結果と実測値とを比較した結果を示す平面図である。
なお、2005年7月15日に出願された日本特許出願2005−206498号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
Claims (15)
- 実測用検査台に被測定物を載置する第1のステップと、この被測定物の表面形状に関する情報を取得する第2のステップと、前記被測定物の表面形状に関する情報に基づいて被測定物の無重力状態における形状データを算出する第3のステップと、前記被測定物の無重力状態における形状データに基づいて被測定物が所定の検査台に載置された状態における被測定物の形状データを算出し直し、この算出し直された被測定物の形状データに基づいて前記被測定物の品質を判定する第4のステップとを有することを特徴とする形状検査方法。
- 前記被測定物の無重力状態における形状データは、実測によって得られた前記被測定物の形状データに対し、重力と逆向の力を印加した状態を計算機シミュレーションにより再現することで得られる請求項1に記載の形状検査方法。
- 前記第4のステップの代わりに、前記第3のステップで算出された前記被測定物の無重力状態における形状データと、前記被測定物に関する所定の設計形状データとの比較に基づいて前記被測定物の品質を判定するステップを有する請求項1または2に記載の形状検査方法。
- 前記第2のステップは、前記被測定物を撮像し、撮像した画像より表面形状データを算出する請求項1〜3の何れか一項に記載の形状検査方法。
- 所定の検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データに基づいて無重力状態における被測定物の設計形状データを算出する第1のステップと、無重力状態における前記被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出する第2のステップと、前記実測用検査台に前記被測定物を載置する第3のステップと、この被測定物の表面形状に関する情報を取得する第4のステップと、前記実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データと前記被測定物の表面形状に関する情報とに基づいて前記被測定物の品質を判定する第5のステップとを有することを特徴とする形状検査方法。
- 前記被測定物の無重力状態における設計形状データは、所定の検査台に載置された状態の前記被測定物の設計形状データに対し、重力と逆向の力を印加した状態を計算機シミュレーションにより再現することで得られる請求項5に記載の形状検査方法。
- 前記第1のステップと前記第2のステップの代わりに、所定の検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出するステップを有する請求項5または6に記載の形状検査方法。
- 前記第4のステップは、前記被測定物を撮像し、撮像した画像より表面形状データを算出する請求項5〜7の何れか一項に記載の形状検査方法。
- 前記被測定物は、ガラス板である請求項1〜8の何れか一項に記載の形状検査方法。
- 前記ガラス板は、自動車用窓ガラスである請求項9に記載の形状検査方法。
- 被測定物を載置するための実測用検査台と、
この被測定物の表面形状に関する情報を取得するカメラと、
前記被測定物の表面形状に関する情報に基づいて無重力状態における前記被測定物の形状データを算出し、前記被測定物の無重力状態における形状データに基づいて、前記被測定物が所定の検査台に載置された状態における前記被測定物の形状データを算出し直し、この算出し直された形状データに基づいて前記被測定物の品質を判定する計算機と
を備えたことを特徴とする形状検査装置。 - 前記計算機は、前記被測定物が所定の検査台に載置された状態における前記被測定物の形状データを算出し直し、この算出し直された形状データに基づいて前記被測定物の品質を判定する代わりに、前記算出された前記被測定物の無重力状態における形状データと、前記被測定物に関する所定の設計形状データとの比較に基づいて前記被測定物の品質を判定する請求項11に記載の形状検査装置。
- 被測定物を載置するための実測用検査台と、
この被測定物の表面形状に関する情報を取得するカメラと、
所定の検査台に載置された状態の被測定物の設計形状データに基づいて無重力状態における被測定物の設計形状データを算出し、無重力状態における前記被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出し、この算出した設計形状データと前記被測定物の表面形状に関する情報とに基づいて前記被測定物の品質を判定する計算機と
を備えたことを特徴とする形状検査装置。 - 前記計算機は、所定の検査台に載置された状態の被測定物の設計形状データに基づいて無重力状態における被測定物の設計形状データを算出し、無重力状態における前記被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出する代わりに、所定の検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データに基づいて被測定物が実測用検査台に載置された状態における被測定物の設計形状データを算出する請求項13に記載の形状検査装置。
- 前記実測用検査台は、前記被測定物を支持する第1、第2および第3の支持部を備えている請求項11〜14の何れか一項に記載の形状検査装置。
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