JP4806767B2 - 歪み測定方法及び装置 - Google Patents
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Description
(1)ミラーの形状が異形状であるため、同心円目盛を写した場合、鏡像が得られない範囲がでる。
(2)一般的にはミラーの外周部、特に極端に張り出している範囲(鏡像の得られない範囲)に歪みが出やすいため、適正な検査とならない場合がある。
(3)検査に時間が掛かり効率が悪い。
(4)本JIS規格が適用できるのは、単一の平面ミラー及び単一半径の球面ミラーであり、近年、視野を広く見せられるために利用が拡大している徐変曲面ミラーについては適用不可能である。
(5)目視による官能検査となるため、検査者の熟練を要する。
(6)判定基準があいまいであるため、検査結果が検査者の主観に左右される。
(7)徐変曲面ミラー等、平面及び単一曲面以外のミラーの場合は、判定が更に困難になる。
(8)歪み限度(限度見本)に近い検査体に対しては、判定に時間を要する場合がある。
(9)完全に歪みのないスタンパを形成することは難しく、また、歪みのないことを確認することも困難である。そのため基準となる画像データの信頼性が問題となる。
(1)歪み検査の自動化が可能となり、熟練した検査者が不要となる。
(2)判定基準が定量化されるため、安定かつ公平な検査が可能となる。
(3)従来困難とされた徐変曲面ミラー(複合曲率ミラー)の歪み検査が可能となる。
Δ=(x1-x'1)2+(y1-y'1)2+(x2-x'2)2+(y2-y'2)2+・・・+(xn-x'n)2+(yn-y'n)2
Δ=a{(x0-x'0)2+(y0-y'0)2+(x0-x'0)2+(y1-y'1)2+(x-1-x'-1)2+(y1-y'1)2+(x-1-x'-1)2
+(y0-y'0)2+(x-1-x'-1)2+(y-1-y'-1)2+(x0-x'0)2+(y-1-y'-1)2+(x1-x'1)2+(y-1-y'-1)2
+(x1-x'1)2+(y0-y'0)2+(x1-x'1)2+(y1-y'1)2}
+b{(x0-x'0)2+(y2-y'2)2+(x-1-x'-1)2+(y2-y'2)2+(x-2-x'-2)2+(y2-y'2)2+(x-2-x'-2)2
+(y1-y'1)2+(x-2-x'-2)2+(y0-y'0)2+(x-2-x'-2)2+(y-1-y'-1)2+(x-2-x'-2)2
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+(y-2-y'-2)2+(x2-x'2)2+(y-2-y'-2)2+(x2-x'2)2+(y-1-y'-1)2+(x2-x'2)2+(y0-y'0)2
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+c{(x0-x'0)2+(y3-y'3)2+(x-1-x'-1)2+(y3-y'3)2+(x-2-x'-2)2+(y3-y'3)2+(x-3-x'-3)2
+(y3-y'3)2+(x-3-x'-3)2+(y2-y'2)2+(x-3-x'-3)2+(y1-y'1)2+(x-3-x'-3)2+(y0-y'0)2
+(x-3-x'-3)2+(y-1-y'-1)2+(x-3-x'-3)2+(y-2-y'-2)2+(x-3-x'-3)2+(y-3-y'-3)2
+(x-2-x'-2)2+(y-3-y'-3)2+((x-1-x'-1)2+(y-3-y'-3)2+(x0-x'0)2+(y-3-y'-3)2
+(x1-x'1)2+(y-3-y'-3)2+(x2-x'2)2+(y-3-y'-3)2+(x3-x'3)2+(y-3-y'-3)2+(x3-x'3)2
+(y-2-y'-2)2+(x3-x'3)2+(y-1-y'-1)2+(x3-x'3)2+(y0-y'0)2+(x3-x'3)2+(y1-y'1)2
+(x3-x'3)2+(y2-y'2)2+(x3-x'3)2+(y3-y'3)2+(x2-x'2)2+(y3-y'3)2+(x1-x'1)2
+(y3-y'3)2}
まず、ミラーの曲面5aの点群による近似表現について、図7を用いて説明する。図7(a)、図7(b)に示すように、球体GLの中心は、互いに直交する軸X、軸Y、軸Zの交点であり、この交点を原点(0,0,0)とする。また、球体GLの外周面と軸Yとの交点で、図面左側の交点を北極NP、図面右側の交点を南極SPとし、北極NPと南極SPを結ぶ球体GL外周上の大円を子午線MEとする。子午線MEは、単一半径の曲線である。ミラー5の曲面は、まず、図7(a)に示すように、子午線ME上の北極NP近傍の単一半径の曲線20の途中から部分的に三次曲線21で定義される。この単一半径の曲線20上にいくつかの基準点22aを求め、また、三次曲線21上にいくつかの基準点22bを求め、これらの基準点(基準点22aと基準点22bとを合わせた点)を、軸Yを回転軸として球体GLの外周面に沿って回転移動を行い、図7(b)に示すように、曲面5aを基準点22a、22bからなる点群23により近似表現した。図7(a)、図7(b)において、円C1は、基準点23b中の所定の一点の回転軌道を示したものである。また、この手法で作成した探索のための基準点22a、22bを表示した状況を図8に示す。点群23は、単一半径の曲面上の基準点22aと徐変曲面上の基準点22bで構成されている。単一半径の曲面と徐変曲面との境界は、円弧で示されている。尚、本実施例では、基準点22a、22bを北極NP寄りに配置して回転を行ったが、他の位置に配置して回転することもできる。
次に、探索方法を図9乃至図13を用いて説明する。まず、図9に示すように、背景(スクリーン4上)のドットPm(ドット12)が理論曲面上に写影される位置Ptは、その写影位置Ptの法線ベクトルn(以下、ベクトルは下線を引いて表示する)が、写影位置PtとドットPmとを結ぶベクトルPtPmと、写影位置Ptとレンズ6a中心の位置Pcとを結ぶベクトルPtPcとのなす角αを二等分することは、公知の事実である。換言すれば、ベクトルPtPmと法線ベクトルnとのなす角βは、ベクトルPtPcと法線ベクトルnとのなす角βに等しい。このような条件下では、ベクトルPtPmとPtPcとのなす角を二等分する単位ベクトルと写影位置Ptの単位法線ベクトルとは等しくなるので、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差は「0」である。そこで、探索を以下の手順で行った。
(1)図10に示すように、ミラー5の曲面5aを近似表現した点群中の各基準点Pti(iは整数)について、曲面の基本式より、全点の単位法線ベクトルni(iは整数)のデータをあらかじめ理論的に算出しておく。
(2)次に、背景のスクリーン4上に描かれたドットPmi(iは整数)、カメラのレンズ中心の位置Pc、曲面上の所定の位置Pti(iは整数)の各点を結ぶ二つのベクトル(PtPmi(iは整数)とPtiPc(iは整数))がなす角を二等分する単位ベクトルNi(iは整数)と、上記(1)で予め算出した単位法線ベクトルni(iは整数)との差が最小になる点を理論的に算出する。本実施例では、図11に示すように、まず、スクリーン4上のレンズ挿通孔4aに近い位置に配置された基準点Pm1について、曲面上の全点Ptiに対して上記演算を行い、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差を比較し、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差が最小となる基準点を求める。このようにして理論的に求められた点をPaとする。点Paは、本実施例では、図11に示すように、Pt11と同位置の点である。
(3)次に、図12に示すように、求められた点Paに隣接する周囲の8点を基に各中間点(図12における16個の白点)を求める。
(4)そして、求められた16個の中間点と、もとの点(図12における9個の黒点)との合計25個の基準点から、それらの25個の基準点の単位法線ベクトルと、上記した背景のドットPm1、カメラのレンズ中心の位置Pc、前記25個の各基準点を結ぶ二つのベクトルがなす角を二等分する単位ベクトルとの差が最小の基準点を求め、この基準点を点Pbとする。ここで、もとの点(図12における9個の黒点)の単位法線ベクトルのデータは、上記(1)で予め算出されているので、16個の中間点(Ptwi(i=1〜16))の単位法線ベクトルnwi(i=1〜16)を新たに求めておく必要がある。本実施例では、図12に示すように、単位法線ベクトルnw5を有する点Ptw5が、点Pbである。
(5)さらに、求められた点PbをPaとして(3)に戻って処理を繰り返す。具体的には、図13に示すように、上記(4)で求めた点Pb(Paに置き換える)に隣接する周囲の8点を基に各中間点(図13の二点鎖線枠内における16個の白点)を求め、求められた16個の中間点と、もとの点(図13の二点鎖線枠内における9個の黒点)との合計25個の点から、それらの単位法線ベクトルと、上記した背景のドットPm1、カメラのレンズ中心の位置Pc、前記曲面上の25個の基準点の位置の各点を結ぶ二つのベクトルがなす角を二等分する単位ベクトルと求められた点の単位法線ベクトルとの差が、最小となる基準点を求める。ここで、もとの点(図13の二点鎖線枠内における9個の黒点)の単位法線ベクトルのデータは、上記(4)で既に算出されているので、16個の中間点(図13の二点鎖線枠内の16個の白丸)の単位法線ベクトルを新たに求めておく必要がある。
(6)上記(3)〜(5)の探索を、探索範囲を狭めながら繰り返し行い、基準点Pm1が理論的にミラー曲面5aに写像されるべき位置を近似的に求めることができる。尚、上記(3)〜(5)の演算において、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差が、所定範囲内に収まった場合には、単位ベクトルと単位法線ベクトルとが一致したとみなして探索を終了する。
(7)このようにして、スクリーン4上の全てのドットPmi(iは整数)について探索範囲を狭めながら繰り返し探索を行うことにより、ドットPmiが理論曲面5a上に写影される位置を、全て近似的に求めることができる。
そして、曲面上の写影位置が求められた後、この状況を一枚の写真にした場合のドットの位置を求めることができる。このとき、図14に示すように曲面形状の頂点をXY平面の原点に置き、曲面上のドットの写影位置がXY平面のどの位置に映るのかを求めれば良い。このとき、曲面上に写影されたドットの位置Ptとカメラのレンズ中心の位置Pcとを結ぶ線分と、XY平面との交点位置Pfが、その求める位置となる。図15は、算出された曲面上のドットの写影位置Ptを示す平面図であり、図16は、図15の曲面上の点Ptがカメラのフィルムに写像された際の位置Pfを示す平面図であり、このドットPfを示す位置データが、反射像理論データである。
2 ミラー搬入部
3 検査部
4 スクリーン
4a レンズ挿通孔
5 ミラー
5a 曲面
6 カメラ
6a レンズ
7 照明装置
8 ミラー搬出部
9 インデックス
10 ステージ
11 パソコン
12 ドット
20 単一半径の曲線
21 三次曲線
22a 単一半径の曲線から求めた基準点
22b 三次曲線から求めた基準点
23 点群
Claims (6)
- 検査対象の反射面に所定の模様を反射させた反射像実測データを撮像して得、前記撮像での撮像位置と反射面、および所定の模様と反射面との位置関係において、前記撮像位置で撮像され得る反射像理論データを、前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に演算して求めることにより得、前記反射像実測データと前記反射像理論データとを比較することにより前記検査対象の反射面の歪みを測定することを特徴とする歪み測定方法。
- 前記所定模様は均等に配列したドットからなる模様であり、反射像実測データのドットの位置と反射像理論データのドットの位置とを比較して前記検査対象の反射面の歪みを測定することを特徴とする請求項1記載の歪み測定方法。
- 前記所定模様の反射像理論データは、前記検査対象の反射面の理論曲面の形状を所定の三次曲線で定義するステップと、前記三次曲線を用いて求められた所定数の基準点を用いて、前記反射面の理論曲面を点群で近似するステップと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルを求めるステップと、前記所定模様の位置データと、前記理論曲面上の点群中の基準点の位置データと、前記反射面で反射した前記所定模様が写像されるカメラの位置データとから、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとを算出し、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとのなす角を二等分する単位ベクトルを算出するステップと、該単位ベクトルと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルとの差が最小になる点を探索して求めるステップとを備えたソフトウエアによって前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に算出されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の歪み測定方法。
- 検査対象の反射面に所定模様を反射させた反射像実測データを撮像して得る手段と、前記撮像での撮像位置と反射面、および所定の模様と反射面との位置関係において、前記撮像位置で撮像され得る反射像理論データを、前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に演算して求めることにより得る手段と、前記反射像実測データと、前記反射像理論データとを比較する比較手段とを備えたことを特徴とする歪み測定装置。
- 前記所定模様は均等に配列したドットからなる模様であり、反射像実測データのドットの位置と反射像理論データのドットの位置を測定する測定手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の歪み測定装置。
- 前記所定模様の反射像理論データは、前記検査対象の反射面の理論曲面の形状を所定の三次曲線で定義するステップと、前記三次曲線を用いて求められた所定数の基準点を用いて、前記反射面の理論曲面を点群で近似するステップと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルを求めるステップと、前記所定模様の位置データと、前記理論曲面上の点群中の基準点の位置データと、前記反射面で反射した前記所定模様が写像されるカメラの位置データとから、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとを算出し、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとのなす角を二等分する単位ベクトルを算出するステップと、該単位ベクトルと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルとの差が最小になる点を探索して求めるステップとを備えたソフトウエアによって前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に算出されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の歪み測定装置。
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