JP4806767B2 - 歪み測定方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歪み検査方法及びその装置に関し、特に、ミラー等の反射面の歪みを検査する方法及び装置に関するものである。
従来、JIS規格によるミラーの歪み検査では、目盛間隔10mmの同心円目盛とその中心を通る8等分線を描いたつい立てをミラーに正対させ、つい立ての目盛中心の穴から、鏡面の同心円目盛の像を写せるような装置を用いて、鏡像(同心円)の平均半径と最大(又は最小)半径の比(歪み率[%])を求め、歪みの度合いを定量化している。しかし、実際の量産工場では、前述のような検査を行うのは効率が落ちるため、ミラー面に複数の直線を写し、鏡像(直線)の曲り具合を見ることで、歪み検査を行っている。
また、ミラーではないが、CD(コンパクトディスク)を成形するためのスタンパの歪み測定方法に関する技術が知られており、これは、測定対象となるスタンパの表面で反射させてできる参照模様の反射像と、予め準備した歪みのないスタンパの反射像とを比較するものであり、その測定方法としてビデオカメラの画像データをパソコンで処理して比較するものである(特許文献1参照。)。
特開平7−83624号公報
しかしながら、上記従来技術においては、以下に示す問題があった。
まず、JIS規格によるミラーの歪み検査については、
(1)ミラーの形状が異形状であるため、同心円目盛を写した場合、鏡像が得られない範囲がでる。
(2)一般的にはミラーの外周部、特に極端に張り出している範囲(鏡像の得られない範囲)に歪みが出やすいため、適正な検査とならない場合がある。
(3)検査に時間が掛かり効率が悪い。
(4)本JIS規格が適用できるのは、単一の平面ミラー及び単一半径の球面ミラーであり、近年、視野を広く見せられるために利用が拡大している徐変曲面ミラーについては適用不可能である。
次に、現状の量産工場でのミラーの歪み検査については、
(5)目視による官能検査となるため、検査者の熟練を要する。
(6)判定基準があいまいであるため、検査結果が検査者の主観に左右される。
(7)徐変曲面ミラー等、平面及び単一曲面以外のミラーの場合は、判定が更に困難になる。
(8)歪み限度(限度見本)に近い検査体に対しては、判定に時間を要する場合がある。
さらに、特許文献1(特開平7−83624)については、
(9)完全に歪みのないスタンパを形成することは難しく、また、歪みのないことを確認することも困難である。そのため基準となる画像データの信頼性が問題となる。
このため本発明は、検査対象の反射面に所定の模様を反射させた反射像実測データを撮像して得、前記撮像の撮像位置と反射面、および所定の模様と反射面との位置関係において、前記撮像位置で撮像され得る反射像理論データを、前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に演算して求めることにより得、前記反射像実測データと前記反射像理論データとを比較することにより前記検査対象の反射面の歪みを測定することを第1の特徴とする。
次に、請求項1記載の歪み測定方法において、前記所定模様は均等に配列したドットからなる模様であり、反射像実測データのドットの位置と反射像理論データのドットの位置とを比較して前記検査対象の反射面の歪みを測定することを第2の特徴とする。
また、請求項1又は請求項2記載の歪み測定方法において、前記所定模様の反射像理論データは、前記検査対象の反射面の理論曲面の形状を所定の三次曲線で定義するステップと、前記三次曲線を用いて求められた所定数の基準点を用いて、前記反射面の理論曲面を点群で近似するステップと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルを求めるステップと、前記所定模様の位置データと、前記理論曲面上の点群中の基準点の位置データと、前記反射面で反射した前記所定模様が写像されるカメラの位置データとから、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとを算出し、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとのなす角を二等分する単位ベクトルを算出するステップと、該単位ベクトルと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルとの差が最小になる点を探索して求めるステップとを備えたソフトウエアによって前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に算出されることを第3の特徴とする。
そして、歪み測定装置であって、検査対象の反射面に所定模様を反射させた反射像実測データを撮像して得る手段と、前記撮像での撮像位置と反射面、および所定の模様と反射面との位置関係において、前記撮像位置で撮像され得る反射像理論データを、前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に演算して求めることにより得る手段と、前記反射像実測データと、前記反射像理論データとを比較する比較手段とを備えたことを第4の特徴とする。
さらに、請求項4記載の歪み測定装置において、前記所定模様は均等に配列したドットからなる模様であり、反射像実測データのドットの位置と反射像理論データのドットの位置を測定する測定手段を備えたことを第5の特徴とする。
加えて、請求項4又は請求項5記載の歪み測定装置において、前記所定模様の反射像理論データは、前記検査対象の反射面の理論曲面の形状を所定の三次曲線で定義する手段と、前記三次曲線を用いて求められた所定数の基準点を用いて、前記反射面の理論曲面を点群で近似する手段と、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルを求める手段と、前記所定模様の位置データと、前記理論曲面上の点群中の基準点の位置データと、前記反射面で反射した前記所定模様が写像されるカメラの位置データとから、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとを算出し、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとのなす角を二等分する単位ベクトルを算出する手段と、該単位ベクトルと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルとの差が最小になる点を探索して求める手段とを備えたソフトウエアによって前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に算出されることを第6の特徴とする。
本発明に係る歪み測定方法及びその装置によれば、以下に示す優れた効果を有する。
(1)歪み検査の自動化が可能となり、熟練した検査者が不要となる。
(2)判定基準が定量化されるため、安定かつ公平な検査が可能となる。
(3)従来困難とされた徐変曲面ミラー(複合曲率ミラー)の歪み検査が可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発明に係る歪み測定装置の一実施例を平面から見た模式図である。図2は、発明に係る歪み測定装置の一実施例を正面から見た模式図である。図3は、ドットパターンが描かれたスクリーンの平面図であり、図4は、検査対象のミラーに図3のスクリーンのドットパターンが写っている状態を示す説明図である。図5は、検査の緩急を領域によって分ける場合の説明図である。図6は、理論データのドット分布と実測データのドット分布の比較による良否判定のイメージ図である。図7は、理論曲面を三次曲線を用いて点群で表示した際の概念図であり、図8は、探索のための基準点を表示した状況を示す説明図である。図9乃至図13は、探索方法の概念を示す説明図である。図14は、写像位置の計算方法の概念を示す説明図である。図15は、算出された曲面上のドットの写影位置を示す平面図であり、図16は、図15を平面写真上に変換して写影した平面図である。
本発明に係る歪み測定装置1は、図1に示すように、ミラー搬入部2、検査部3、搬出部8からなり、ダイレクトドライブのロータリモータ(図示せず)にてインデックス9を回転させ、検査体であるミラー5を各ステージ10に移載するものである。検査部3は暗箱となっており、内部天面には、図2、図3に示すように、カメラ6のレンズ部6aを挿通するためのレンズ挿通孔4aが中央部に形成され、等ピッチで格子状に並んだ複数のドット12が描かれたスクリーン4が取付けられている。このスクリーン4と正対してミラー5が置かれ、ミラー5中心の上方には、ミラー5全体を撮像するべくカメラ6が設置されている。また、撮像時のコントラストを上げるため、スクリーン4に正対した位置に照明装置7が配設されている。図4は、このミラー5の反射面5aに、スクリーン4に描かれたドット12の一部が写っている状態を示しており、ミラー5の反射面5a中央部には、カメラ6に装着されたレンズ6aが写っている。この際、ミラー5の大きさ、形状によって、スクリーン4上のドット12は、ミラー5の反射面5aに全部写る場合もある。ミラー5は徐変曲面ミラーであるので、図4の左端から右側中央部の範囲では、ドット12は略等ピッチで格子状に並んで写っているが、右側中央部から右端側の範囲では、ドット12のピッチが右端側に向かうほど徐々に短くなるように写っている。測定装置1は、ソフトウェアまたはソフトウェアにて算出した理論データを記録した参照テーブルを実装したパソコン11と接続されている。
ソフトウェアによって算出された「理論データ」とは、検査部3暗箱内の撮像条件(ミラー5とカメラ6間の距離h1、ミラー5とスクリーン4間の距離h2など)において、ミラー5の反射面に写るであろう反射像を反射面の曲率値などの設計値を基にベクトル解析による探索法により理論的に算出したドット座標のことをいい、本発明は、歪み検査の際に「理論データ」を基準として良否判定を行うことを特徴とするものである。この方法によれば、反射面が単純曲率(すなわち、単一半径)の曲面だけでなく複数の曲率を有する複合曲率面であっても検出することができる。本発明においては、このベクトル解析探索法を用いて算出した「理論データ」を利用しているが、その他の方法で算出したデータを利用してもよい。
インデックス9が回転し、ミラー5が所定の姿勢にて検査部3に搬送されると、ミラー5面にスクリーン4上のドット12が鏡像として写りこむ。これらのドット分布を暗箱天面にあるカメラ6にて撮像し、一般的な画像処理の手法により全てのドット12のエッジを検出して円でのフィッティングをした後、その中心点を「鏡像のドット分布(x’,y’)」として座標出力する。この座標値(x’,y’)と、「理論データ」から得られる座標値(x,y)を比較する。パソコン11にて両者の同一座標同士の座標値のズレ量(差分)を算出し、適宜の算術式によってミラー5の歪み度合を定量化する。ここでいう算術式とは、全ての座標値のズレ量の2乗を累積したもの(下記数式1)でもよいし、領域によって検査の緩急を設けることもできる(下記数式2)。そして、下記数式1及び数式2に示すΔ値が大きいほど歪んでいるとみなし、規定のしきい値未満のものを合格と判定する。
(数式1)
Δ=(x1-x'1)2+(y1-y'1)2+(x2-x'2)2+(y2-y'2)2+・・・+(xn-x'n)2+(yn-y'n)2
(数式2)
Δ=a{(x0-x'0)2+(y0-y'0)2+(x0-x'0)2+(y1-y'1)2+(x-1-x'-1)2+(y1-y'1)2+(x-1-x'-1)2
+(y0-y'0)2+(x-1-x'-1)2+(y-1-y'-1)2+(x0-x'0)2+(y-1-y'-1)2+(x1-x'1)2+(y-1-y'-1)2
+(x1-x'1)2+(y0-y'0)2+(x1-x'1)2+(y1-y'1)2}
+b{(x0-x'0)2+(y2-y'2)2+(x-1-x'-1)2+(y2-y'2)2+(x-2-x'-2)2+(y2-y'2)2+(x-2-x'-2)2
+(y1-y'1)2+(x-2-x'-2)2+(y0-y'0)2+(x-2-x'-2)2+(y-1-y'-1)2+(x-2-x'-2)2
+(y-2-y'-2)2+(x-1-x'-1)2+(y-2-y'-2)2+(x0-x'0)2+(y-2-y'-2)2+(x1-x'1)2
+(y-2-y'-2)2+(x2-x'2)2+(y-2-y'-2)2+(x2-x'2)2+(y-1-y'-1)2+(x2-x'2)2+(y0-y'0)2
+(x2-x'2)2+(y1-y'1)2+(x2-x'2)2+(y2-y'2)2+(x1-x'1)2+(y2-y'2)2}
+c{(x0-x'0)2+(y3-y'3)2+(x-1-x'-1)2+(y3-y'3)2+(x-2-x'-2)2+(y3-y'3)2+(x-3-x'-3)2
+(y3-y'3)2+(x-3-x'-3)2+(y2-y'2)2+(x-3-x'-3)2+(y1-y'1)2+(x-3-x'-3)2+(y0-y'0)2
+(x-3-x'-3)2+(y-1-y'-1)2+(x-3-x'-3)2+(y-2-y'-2)2+(x-3-x'-3)2+(y-3-y'-3)2
+(x-2-x'-2)2+(y-3-y'-3)2+((x-1-x'-1)2+(y-3-y'-3)2+(x0-x'0)2+(y-3-y'-3)2
+(x1-x'1)2+(y-3-y'-3)2+(x2-x'2)2+(y-3-y'-3)2+(x3-x'3)2+(y-3-y'-3)2+(x3-x'3)2
+(y-2-y'-2)2+(x3-x'3)2+(y-1-y'-1)2+(x3-x'3)2+(y0-y'0)2+(x3-x'3)2+(y1-y'1)2
+(x3-x'3)2+(y2-y'2)2+(x3-x'3)2+(y3-y'3)2+(x2-x'2)2+(y3-y'3)2+(x1-x'1)2
+(y3-y'3)2}
数式2の場合、ミラー5を図5に示すようにA、B、Cの3つの領域に分け、領域Aの演算には係数aを割り当て、また、領域Bの演算には係数bを割り当て、また、領域Cの演算には係数cを割り当てる。そして、それぞれの係数a、b、cには検査が厳しい程大きな数値を割り当てる。領域Aをミラー5中心部、領域Cをミラー5外周部、領域Bをその中間部とすれば、中心部に近くなる程歪み検査は厳しくする必要があるため、aの値が一番大きく、b、cの順に値が小さくなる。
また、「反射像の理論データのドット分布」と「反射像の実測データのドット分布」の比較による良否判定のイメージを図6に示す。本実施例では、図6に示すように、実測データのドットのサイズを、理論データのドットの位置との差分が大きい程拡大して表示されているが、他の方法、例えば、理論データのドット分布との差分の大きさによって、ドットの色を変えて表示する方法でも良い。
次に、「反射像の理論データ」を算出するソフトウェアの構成について説明する。本ソフトウェアは、三次曲線で定義された曲面反射像の写像のシミュレーションソフトウェアであり、基本となる三次曲線を基に、いくつかの基準点を算出し、それらの基準点を座標の回転や移動を行って、曲面形状を点群で表現した後、点群中の各基準点の法線ベクトル、写像を取り込むカメラの位置(レンズの位置)、などから背景のスクリーン上に描かれた所定模様(本実施例では、ドット)が写像のどの位置になるかをシミュレートするようにしたものである。本発明では、曲面上の反射位置の探索方法に特徴を有している。
車に取り付けられるドアミラーは、単一半径の曲面よりも、複数の半径で合成された曲面にする方が視野も広くとれ、かつコンパクト化が可能となるために、その利用が拡大している。しかし、そのような曲面が正確に成形されているかの確認は容易ではない。そこで、理想曲面を求め、その理想曲面に背景がどのように写るのかをシミュレートし、製品と比較することにより、製品が精度良く製作されているかどうかを検査することができる。
本発明では、背景に等ピッチに配置したドットのパターンを描いたスクリーン4を置いた状態において、三次曲面鏡(ミラー5)のどの位置にドットが写るのかを探索し、理想曲面での写像を求めることができる。以下、その方法を説明する。
(点群による曲面の近似表現)
まず、ミラーの曲面5aの点群による近似表現について、図7を用いて説明する。図7(a)、図7(b)に示すように、球体GLの中心は、互いに直交する軸X、軸Y、軸Zの交点であり、この交点を原点(0,0,0)とする。また、球体GLの外周面と軸Yとの交点で、図面左側の交点を北極NP、図面右側の交点を南極SPとし、北極NPと南極SPを結ぶ球体GL外周上の大円を子午線MEとする。子午線MEは、単一半径の曲線である。ミラー5の曲面は、まず、図7(a)に示すように、子午線ME上の北極NP近傍の単一半径の曲線20の途中から部分的に三次曲線21で定義される。この単一半径の曲線20上にいくつかの基準点22aを求め、また、三次曲線21上にいくつかの基準点22bを求め、これらの基準点(基準点22aと基準点22bとを合わせた点)を、軸Yを回転軸として球体GLの外周面に沿って回転移動を行い、図7(b)に示すように、曲面5aを基準点22a、22bからなる点群23により近似表現した。図7(a)、図7(b)において、円C1は、基準点23b中の所定の一点の回転軌道を示したものである。また、この手法で作成した探索のための基準点22a、22bを表示した状況を図8に示す。点群23は、単一半径の曲面上の基準点22aと徐変曲面上の基準点22bで構成されている。単一半径の曲面と徐変曲面との境界は、円弧で示されている。尚、本実施例では、基準点22a、22bを北極NP寄りに配置して回転を行ったが、他の位置に配置して回転することもできる。
(探索方法)
次に、探索方法を図9乃至図13を用いて説明する。まず、図9に示すように、背景(スクリーン4上)のドットPm(ドット12)が理論曲面上に写影される位置Ptは、その写影位置Ptの法線ベクトル(以下、ベクトルは下線を引いて表示する)が、写影位置PtとドットPmとを結ぶベクトルPtPmと、写影位置Ptとレンズ6a中心の位置Pcとを結ぶベクトルPtPcとのなす角αを二等分することは、公知の事実である。換言すれば、ベクトルPtPmと法線ベクトルとのなす角βは、ベクトルPtPcと法線ベクトルとのなす角βに等しい。このような条件下では、ベクトルPtPmPtPcとのなす角を二等分する単位ベクトルと写影位置Ptの単位法線ベクトルとは等しくなるので、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差は「0」である。そこで、探索を以下の手順で行った。
(1)図10に示すように、ミラー5の曲面5aを近似表現した点群中の各基準点Pti(iは整数)について、曲面の基本式より、全点の単位法線ベクトルni(iは整数)のデータをあらかじめ理論的に算出しておく。
(2)次に、背景のスクリーン4上に描かれたドットPmi(iは整数)、カメラのレンズ中心の位置Pc、曲面上の所定の位置Pti(iは整数)の各点を結ぶ二つのベクトル(PtPmi(iは整数)とPtiPc(iは整数))がなす角を二等分する単位ベクトルNi(iは整数)と、上記(1)で予め算出した単位法線ベクトルni(iは整数)との差が最小になる点を理論的に算出する。本実施例では、図11に示すように、まず、スクリーン4上のレンズ挿通孔4aに近い位置に配置された基準点Pm1について、曲面上の全点Ptiに対して上記演算を行い、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差を比較し、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差が最小となる基準点を求める。このようにして理論的に求められた点をPaとする。点Paは、本実施例では、図11に示すように、Pt11と同位置の点である。
(3)次に、図12に示すように、求められた点Paに隣接する周囲の8点を基に各中間点(図12における16個の白点)を求める。
(4)そして、求められた16個の中間点と、もとの点(図12における9個の黒点)との合計25個の基準点から、それらの25個の基準点の単位法線ベクトルと、上記した背景のドットPm1、カメラのレンズ中心の位置Pc、前記25個の各基準点を結ぶ二つのベクトルがなす角を二等分する単位ベクトルとの差が最小の基準点を求め、この基準点を点Pbとする。ここで、もとの点(図12における9個の黒点)の単位法線ベクトルのデータは、上記(1)で予め算出されているので、16個の中間点(Ptwi(i=1〜16))の単位法線ベクトルnwi(i=1〜16)を新たに求めておく必要がある。本実施例では、図12に示すように、単位法線ベクトルnw5を有する点Ptw5が、点Pbである。
(5)さらに、求められた点PbをPaとして(3)に戻って処理を繰り返す。具体的には、図13に示すように、上記(4)で求めた点Pb(Paに置き換える)に隣接する周囲の8点を基に各中間点(図13の二点鎖線枠内における16個の白点)を求め、求められた16個の中間点と、もとの点(図13の二点鎖線枠内における9個の黒点)との合計25個の点から、それらの単位法線ベクトルと、上記した背景のドットPm1、カメラのレンズ中心の位置Pc、前記曲面上の25個の基準点の位置の各点を結ぶ二つのベクトルがなす角を二等分する単位ベクトルと求められた点の単位法線ベクトルとの差が、最小となる基準点を求める。ここで、もとの点(図13の二点鎖線枠内における9個の黒点)の単位法線ベクトルのデータは、上記(4)で既に算出されているので、16個の中間点(図13の二点鎖線枠内の16個の白丸)の単位法線ベクトルを新たに求めておく必要がある。
(6)上記(3)〜()の探索を、探索範囲を狭めながら繰り返し行い、基準点Pm1が理論的にミラー曲面5aに写像されるべき位置を近似的に求めることができる。尚、上記(3)〜()の演算において、単位ベクトルと単位法線ベクトルとの差が、所定範囲内に収まった場合には、単位ベクトルと単位法線ベクトルとが一致したとみなして探索を終了する。
(7)このようにして、スクリーン4上の全てのドットPmi(iは整数)について探索範囲を狭めながら繰り返し探索を行うことにより、ドットPmiが理論曲面5a上に写影される位置を、全て近似的に求めることができる。
(写像を求める)
そして、曲面上の写影位置が求められた後、この状況を一枚の写真にした場合のドットの位置を求めることができる。このとき、図14に示すように曲面形状の頂点をXY平面の原点に置き、曲面上のドットの写影位置がXY平面のどの位置に映るのかを求めれば良い。このとき、曲面上に写影されたドットの位置Ptとカメラのレンズ中心の位置Pcとを結ぶ線分と、XY平面との交点位置Pfが、その求める位置となる。図15は、算出された曲面上のドットの写影位置Ptを示す平面図であり、図16は、図15の曲面上の点Ptがカメラのフィルムに写像された際の位置Pfを示す平面図であり、このドットPfを示す位置データが、反射像理論データである。
このように構成されたソフトウェアを用いて反射像理論データを算出し、予めパソコンに参照テーブルとして記憶させ、検査時にこの参照テーブルの反射像理論データと反射像実測データとを比較すればよい。以上のような、曲面上の各点法線ベクトルと、背景の所定模様とカメラの位置とからなるベクトル方向を比較して所定模様が写り込む位置を探索する手法は、非常にユニークであり、高速な計算処理を実現することができる。
本発明に係る歪み測定装置の一実施例を平面から見た模式図である。 本発明に係る歪み測定装置の一実施例を正面から見た模式図である。 スクリーンの平面図である。 検査対象のミラーに図3のスクリーンが写っている状態を示す説明図である。 検査の緩急を領域によって分ける場合の説明図である。 理論データのドット分布と実測データのドット分布の比較による良否判定のイメージ図である。 理論曲面を三次曲線を用いて点群で表示した際の概念図である。 探索のための基準点を表示した状況を示す説明図である。 探索方法の概念を示す説明図である。 探索方法の概念を示す説明図である。 探索方法の概念を示す説明図である。 探索方法の概念を示す説明図である。 探索方法の概念を示す説明図である。 写像位置の算出方法の概念を示す説明図である。 算出された曲面上のドットの写影位置を示す平面図である。 図15を平面写真上に変換して写影した平面図である。
符号の説明
1 歪み測定装置
2 ミラー搬入部
3 検査部
4 スクリーン
4a レンズ挿通孔
5 ミラー
5a 曲面
6 カメラ
6a レンズ
7 照明装置
8 ミラー搬出部
9 インデックス
10 ステージ
11 パソコン
12 ドット
20 単一半径の曲線
21 三次曲線
22a 単一半径の曲線から求めた基準点
22b 三次曲線から求めた基準点
23 点群

Claims (6)

  1. 検査対象の反射面に所定の模様を反射させた反射像実測データを撮像して得、前記撮像での撮像位置と反射面、および所定の模様と反射面との位置関係において、前記撮像位置で撮像され得る反射像理論データを、前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に演算して求めることにより得、前記反射像実測データと前記反射像理論データとを比較することにより前記検査対象の反射面の歪みを測定することを特徴とする歪み測定方法。
  2. 前記所定模様は均等に配列したドットからなる模様であり、反射像実測データのドットの位置と反射像理論データのドットの位置とを比較して前記検査対象の反射面の歪みを測定することを特徴とする請求項1記載の歪み測定方法。
  3. 前記所定模様の反射像理論データは、前記検査対象の反射面の理論曲面の形状を所定の三次曲線で定義するステップと、前記三次曲線を用いて求められた所定数の基準点を用いて、前記反射面の理論曲面を点群で近似するステップと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルを求めるステップと、前記所定模様の位置データと、前記理論曲面上の点群中の基準点の位置データと、前記反射面で反射した前記所定模様が写像されるカメラの位置データとから、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとを算出し、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとのなす角を二等分する単位ベクトルを算出するステップと、該単位ベクトルと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルとの差が最小になる点を探索して求めるステップとを備えたソフトウエアによって前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に算出されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の歪み測定方法。
  4. 検査対象の反射面に所定模様を反射させた反射像実測データを撮像して得る手段と、前記撮像での撮像位置と反射面、および所定の模様と反射面との位置関係において、前記撮像位置で撮像され得る反射像理論データを、前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に演算して求めることにより得る手段と、前記反射像実測データと、前記反射像理論データとを比較する比較手段とを備えたことを特徴とする歪み測定装置。
  5. 前記所定模様は均等に配列したドットからなる模様であり、反射像実測データのドットの位置と反射像理論データのドットの位置を測定する測定手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の歪み測定装置。
  6. 前記所定模様の反射像理論データは、前記検査対象の反射面の理論曲面の形状を所定の三次曲線で定義するステップと、前記三次曲線を用いて求められた所定数の基準点を用いて、前記反射面の理論曲面を点群で近似するステップと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルを求めるステップと、前記所定模様の位置データと、前記理論曲面上の点群中の基準点の位置データと、前記反射面で反射した前記所定模様が写像されるカメラの位置データとから、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとを算出し、前記基準点と前記所定模様を結ぶベクトルと、前記基準点と前記カメラを結ぶベクトルとのなす角を二等分する単位ベクトルを算出するステップと、該単位ベクトルと、前記点群中の基準点の単位法線ベクトルとの差が最小になる点を探索して求めるステップとを備えたソフトウエアによって前記検査対象の反射面を形成するために用いた設計値を基に算出されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の歪み測定装置。
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