JP2002312406A - 自動車のウインドシールドの検査システム - Google Patents

自動車のウインドシールドの検査システム

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JP2002312406A
JP2002312406A JP2002070028A JP2002070028A JP2002312406A JP 2002312406 A JP2002312406 A JP 2002312406A JP 2002070028 A JP2002070028 A JP 2002070028A JP 2002070028 A JP2002070028 A JP 2002070028A JP 2002312406 A JP2002312406 A JP 2002312406A
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virtual
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automobile
distortion
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Yoshimitsu Matsushita
嘉光 松下
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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    • Y02T10/82Elements for improving aerodynamics

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車のウインドシールドの透視歪を短時間
で高精度に検出し得る検査システムを提供する。 【解決手段】 仮想平面上の同一のターゲットを構成し
ている少なくとも3つの仮想点から自動車のウインドシ
ールドの3次元曲面の形状モデルを屈折透過してアイポ
イントの方向に向かう少なくとも3本の仮想光線の方向
を表す少なくとも3本の直線と、上記仮想平面との少な
くとも3つの交点を得てから、上記少なくとも3つの仮
想点と、これら少なくとも3つの仮想点についての上記
少なくとも3つの交点とから、各ターゲットに対応する
形状モデルの小領域のそれぞれについての歪角度を計算
する自動車のウインドシールドの検査システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のウインド
シールド(すなわち、フロントガラス)を通して物体を
観測したときの透視像の光学的歪(以下、「透視歪」と
いう)を、シミュレーションにて検査する自動車のウイ
ンドシールドの検査システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車の外形のデザインは、空力
特性への配慮から複雑な3次元曲面を取り入れるように
なって来ており、このために、自動車に備え付けられる
ウインドシールドなどのガラスの形状も曲面化が進んで
いる。しかし、ガラスの成形技術の限界のために、曲面
化に対応してガラスの表面を平滑に保つことは困難であ
るから、運転者がウインドシールドを通して物体を見る
と、物体が歪んで見える場合がある。
【0003】この現象を透視歪現象といい、透視歪の大
きさは、一般的に、ウインドシールドなどの板状体上の
各点について、横方向における歪角度である横歪角度お
よび縦方向における歪角度である縦歪角度という2つの
物理量で表すことができる。そして、図9に示すよう
に、横歪角度は、板状体を通さずに観測される水平線分
ABと、板状体を通して観測される線分A′B′とのな
す角度αで、縦歪角度は、板状体を通さずに観測される
垂直線分ACと、板状体を通して観測される線分A′
C′とのなす角度βでそれぞれ定義される。
【0004】自動車のウインドシールドについて、実際
に検出される歪角度と官能評価とを組み合わせることに
より、人間が透視歪を感じ始めるしきい値歪角度を定め
ることについて、牧口氏などが研究を行っている(「自
動車用ウインドシールドガラス透視歪の解析」、日科技
連第15回多変量解析シンポジウム、1991年11
月)。それによると、JIS規格で定められた自動車の
アイポイントからウインドシールド1を観察したときの
いわゆる観察ゾーンG1〜G4(図10参照)の違いに
よって、しきい値歪角度が異なることが判明した。ま
た、各観察ゾーンG1〜G4でのしきい値歪角度は、横
歪角度を横軸に、縦歪角度を縦軸にとると、図11に示
すような直線(判別関数)で近似的に表されることも明
らかになった。
【0005】したがって、この判別関数を利用すること
により、ウインドシールド1のほぼ全面の領域を構成す
る複数の小領域のそれぞれを通しての縦および横歪角度
を検出することのみで、人間が感知可能な透視歪がウイ
ンドシールド1に生じているか否かを評価することが可
能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】なお、牧口氏などは、
ウインドシールドなどの板状体の透視歪を検出するにあ
たり、図12に示すように、自動車2に実際にウインド
シールドを備え付けた状態でそのアイポイントEPに写
真機を保持し、自動車2の周囲に巡らせた直交格子状の
直線模様を有するパネル4を撮影することにより、歪角
度の検出を行っている。
【0007】また、本発明者は、板状体の透視歪を短時
間で高精度に検出できるシステムを他の1人と共同で発
明し特許出願している(特願平4−141001号)。
このシステムでは、図13および図14に示すように、
水平方向に回動可能な載置台5にウインドシールド1を
取り付け、ウインドシールド1を水平方向に回動させつ
つ、多数のLED6が縦長に配されたLED板7中の直
角をなす3つのLED6からなるターゲットを、アイポ
イントEPに保持した首振り可能なCCDカメラ8で順
次撮像することによって、透視歪を検出するようにして
いる。
【0008】この場合、多数のLED6は、図14の
(A)に示すように、適当な格子間隔で縦に2列、横に
多数列配されている。また、第1回目の撮像では、図1
4の(B)における3個のLED(n,1)、(n,
2)、(n−1,1)のみが発光してこれら3個のLE
Dが撮像され、第2回目の撮像では、図14の(B)に
おける3個のLED(n−1,1)、(n−1,2)、
(n−2,1)のみが発光してこれら3個のLEDが撮
像される。
【0009】そして、このような撮像がウインドシール
ド2のほぼ全面にわたって順次行われる。また、このよ
うにして撮像された3個のLEDの座標位置を検出する
ことによって、図9に示す横歪角度αおよび縦歪角度β
がこれら3個のLEDからなるターゲットに対応するウ
インドシールド1の小領域毎にそれぞれ算出される。
【0010】しかし、このシステムの場合や上述の牧口
氏などの透視歪検出方法の場合は、いずれも、実際にウ
インドシールドを通して物体を観測して透視歪を検出す
るようにしている。このために、しきい値歪角度を超え
る透視歪を発見したときには、ウインドシールドの形状
を再設計して加熱曲げ型を作り直すか、あるいは、加熱
曲げ型を部分的に修正する必要がある。したがって、加
熱曲げ型の製作に長時間を要しかつ工程的にも無駄が生
じ易い。
【0011】なお、加熱曲げ型の製作を効率的に行うた
めに、ウインドシールドの設計図面を用いて光学的作図
法により透視歪を予測計算することが試みられている。
しかし、この方法では、光学的作図に多大の時間を必要
とするから、ウインドシールドの全面領域について透視
歪を予測計算することが困難であり、このために、実用
性に乏しい。
【0012】本発明は、上述のような問題点に鑑みて、
実際に透視歪を検出することなくシミュレーション計算
を行うことによって、自動車のウインドシールドの透視
歪を短時間で高精度に検出し得る検査システムを提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、与えられた形状データから得られる自動
車のウインドシールドの3次元曲面の形状モデルを複数
の小領域に分け、これら複数の小領域について透視歪を
それぞれシミュレーションして、この透視歪を検査する
コンピュータを用いたウインドシールドの検査システム
において、コンピュータに入力された前記形状データか
ら、上記ウインドシールドの3次元曲面の形状モデルを
生成する段階と、少なくとも3つの仮想点を有するター
ゲットを複数備える仮想平面を、上記形状モデルに対す
る観測基準点としてのアイポイントの反対側に生成する
段階と、上記少なくとも3つの仮想点のそれぞれから上
記アイポイントの方向に向かう仮想光線が上記形状モデ
ルの一方の面および他方の面で屈折した後に進行する方
向を表す少なくとも3本の直線と、上記仮想平面との少
なくとも3つの交点を生成する段階と、同一のターゲッ
トを構成している上記少なくとも3つの仮想点と、これ
ら少なくとも3つの仮想点についての上記少なくとも3
つの交点とから、このターゲットに対応する上記形状モ
デルの上記小領域のそれぞれについての歪角度を計算す
る段階とを、実行可能な検査システムであることを特徴
とする自動車のウインドシールドの検査システムであ
る。
【0014】また、本発明においては、自動車のウイン
ドシールドの透視歪の評価を容易に行い得るようにする
ために、上記小領域のそれぞれについての上記歪角度
を、ディスプレイに表示する請求項1に記載の自動車の
ウインドシールドの検査システムである。
【0015】さらに、上記小領域のそれぞれについての
上記歪角度を、プリンタまたはハードコピー装置にプリ
ントアウトする請求項1に記載の自動車のウインドシー
ルドの検査システムである。
【0016】本発明によれば、自動車のウインドシール
ドを実際に製造するのに用いる加熱曲げ型などの型を製
作する前に、運転者から見た上記ウインドシールドの透
視歪を短時間で高精度に検出することができるから、型
を作り直すなどの無駄な工程を省くことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例による自動車のウイ
ンドシールドの検査システムについて説明する。
【0018】図1は、本実施例による自動車のウインド
シールドの検査システムによる検査方法の流れ図であ
り、図2は、本実施例による検査システムの概略を示し
たものであり、図3は、本実施例におけるウインドシー
ルドの形状モデル、アイポイントおよび仮想平面の位置
関係を示したものである。
【0019】図1および図2に示すように、本実施例に
よる自動車のウインドシールドの検査システムにおける
検査方法においては、まず、ウインドシールドの形状デ
ータ(ステップS1またはS2)からその3次元曲面の
形状モデルが生成される(ステップS3)。この形状デ
ータは、図1および図2に示すように、ウインドシール
ドをCADシステムで設計した場合には形状設計段階に
おけるデータ(ステップS1)を書き込んだ磁気テープ
などから磁気再生装置11によってコンピュータ12に
入力するか、あるいは、設計図面13(ステップS2)
をディジタイザ14でプロットすることによりコンピュ
ータ12に入力するかすればよい。
【0020】生成された形状モデル10は、図3に示す
ように、内表面SU1と外表面SU2とからなり、これ
らの内表面SU1および外表面SU2の形状モデル10
は、それぞれ、パッチ(面素)10の集合体として表現
される。そして、各パッチは、たとえば、クーンズ(Co
ons)曲面、ベジエ(Bezier)曲面またはBスプライン
曲面などで数学的に表現することができる。
【0021】図4には、ウインドシールド1の3次元曲
面の形状モデル10のモデリング処理の流れが示されて
いる。この図4において、まず、図5の(A)および
(B)に示すようなマイラー図と称されているウインド
シールド1の平面図および側面図上の多数の点P1、P
2、P3‥‥の3次元座標データをディジタイザ14な
どで指示してコンピュータ12に入力する(ステップS
11)。次に、点列を通る格子状の3次元スプライン曲
線を生成する(ステップS12)。
【0022】次に、スプライン曲線を境界として曲面を
四辺形パッチに分割し、パッチの各辺に沿ったパラメー
タu、vによって表現されるクーンズ面のような双3次
パラメトリック曲面を生成する(ステップS13)。こ
の曲面をウインドシールド1の内表面SU1の形状モデ
ルとし、次に、板厚分だけオフセットした外表面SU2
の形状モデルを生成する(ステップS14)。最終的な
形状モデル10は、これら内表面SU1および外表面S
U2の形状モデルをあわせたものからなっている。
【0023】コンピュータ12は、図1〜図3に示すよ
うに、入力された形状データに基づいてウインドシール
ド1の形状モデル10を生成した後、形状モデルの位置
に即した位置に観測基準点であるアイポイントEPを定
める(ステップS4)。この場合、形状モデルについて
のデータ(板厚などのガラスの仕様)だけでなく、ヒッ
プポイント(運転者のヒップの位置)やトルソーアング
ル(座席の傾き角度)なども必要に応じて考慮される。
さらに、コンピュータ12は、形状モデルに対するアイ
ポイントEPの反対側(すなわち、形状モデルの外表面
側)に仮想平面21を生成する(ステップS5)。
【0024】この仮想平面21は、形状モデル10から
適度に離れた位置に形状モデル10とほぼ平行になるよ
うに生成される。また、仮想平面21は、ほぼ直角をな
す3つの仮想点PO、POa、PObからなるターゲッ
ト22(図14の(B)におけるターゲットに相当す
る)をアイポイントEP側に多数(後述の小領域の数と
同数)備えている。さらに、ターゲット22は、アイポ
イントEPから形状モデル10を通して仮想平面21を
観察したときに、形状モデル10の表面を上記パッチよ
りもさらに細かく(例えば、500〜5,000個に)
分割した領域(以下、「小領域」という)23のそれぞ
れに1つのターゲット22が観測されるように、仮想平
面21に配置される。
【0025】次に、コンピュータ12は、形状モデル1
0、アイポイントEPおよび仮想平面21を用いて、透
視歪角度を求めるための計算を行う。この計算手順とし
ては、まず、あるターゲット22を構成する3つの仮想
点PO、POa、PObのそれぞれからアイポイントE
Pの方向に向かう仮想光線が形状モデル10の外表面S
U2および内表面SU1で屈折した後に進行する方向を
表す直線と、仮想平面21との交点が求められる(ステ
ップS6)。
【0026】この交点の位置は、近似的に、仮想点P
O、POa、PObが実際に観察される位置とみなすこ
とができる。そして、3つの仮想点PO、POa、PO
bとこれらの仮想点についての3つの上記交点とから、
これらの仮想点を構成しているターゲット22に対応す
る小領域23についての歪角度が計算される(ステップ
S7)。このような計算手順を繰り返すことによって多
数の小領域23についてそれぞれ得られた歪角度につい
てのデータは、グラフィックディスプレイ15、プリン
タ16、ハードコピー装置17によって歪角度分布図の
形式で表示される(ステップS8)。
【0027】図6は、上記透視歪角度の計算の手順を示
すものであり、図7は、上記交点を求めるための手順を
より詳細に説明するための平面図である。透視歪角度の
計算には、原理的には、ウインドシールド1がある場合
とない場合とで屈折作用により光線の進行方向が変わる
ことを利用する。
【0028】まず、仮想平面21上のあるターゲット2
2を構成するほぼ直角をなす3つの仮想点P0、P0
a、P0bのうちの1つの仮想点P0を計算開始点とし
て設定する(ステップS21)。次に、仮想点P0から
アイポイントEPの方向へ向かう仮想光線24の進行方
向のベクトルVK0を求める(ステップS22)。次
に、ベクトルVK0を通る直線と形状モデル10の外表
面SU2との交点P1を求め(ステップS23)、この
交点P1における形状モデル10の外表面SU2の法線
ベクトルVV1を求める(ステップS24)。
【0029】さらに、上記ベクトルVK0とベクトルV
V1とから屈折の法則にしたがって仮想光線が形状モデ
ル10の外表面SU2で屈折した後の進路を表すベクト
ルVK1を求める(ステップS25)。すなわち、仮想
点P0からの仮想光線24の外表面SU2への入射角度
(法線に対するもの)をi、仮想光線24の外表面SU
2での屈折角度(法線に対するもの)をr、ウインドシ
ールドの空気に対する屈折率をnとすると、sin i/si
n r=nが成り立つので、ベクトルVK0、ベクトルV
V1および既知である屈折率nから屈折角度を求めるこ
とができ、これからベクトルVK1を得ることができ
る。
【0030】次に、ベクトルVK1を通る直線と形状モ
デルの内表面SU1との交点P2を求め(ステップS2
6)、この交点P2における形状モデル10の内表面S
U1の法線ベクトルVV2を求める(ステップS2
7)。さらに、上記ベクトルVK1とベクトルVV2と
から上述の屈折の法則にしたがって仮想光線24が形状
モデル10の内表面SU1で屈折した後の進路を表すベ
クトルVK2を求める(ステップS28)。
【0031】最後に、ベクトルVK2を通る直線と仮想
平面21との交点P3を求める(ステップS29)。こ
の最終的に求められた交点(仮想点)P3の位置は、近
似的に、アイポイントEPから観察したときに仮想点P
0が実際に観察される位置とみなすことができる。
【0032】次いで、同一のターゲット22を構成する
他の仮想点P0aおよびP0bについても、ステップS
21〜S29を実行することにより、それぞれに対応す
る交点(仮想点)P3aおよびP3bを求める(ステッ
プS30)。これらのデータから、図9に示す歪角度の
定義にしたがって、上記3つの仮想点PO、POaおよ
びPObを有するターゲット22に対応する形状モデル
10の小領域23についての縦横それぞれの歪角度を計
算する(ステップS31)。この場合、縦横それぞれの
伸び率を計算することもできる。
【0033】なお、図9において、横伸び率は、水平線
分ABに対する(線分A´B´−水平線分AB)の比
で、縦伸び率は、垂直線分ACに対する(線分A´C´
−垂直線分AC)の比でそれぞれ定義される。
【0034】さらに、他のターゲット22についてもス
テップS21〜S31を実行することによって、それら
のターゲット22に対応する小領域23についての縦横
それぞれの歪角度を計算する(ステップS32)。以上
の動作を繰り返すことによって、形状モデル10のほぼ
全面領域についての歪角度を求めることができる。
【0035】得られた歪角度についてのデータは、ファ
イルに記録されると共に、ウインドシールド1全体の歪
角度の分布が一目で把握できるようにするために、図8
に示すように、横歪角度または縦歪角度の大きさを適当
な範囲で区切って色分けした歪角度分布図としてディス
プレイ表示および/またはプリントアウトされる(ステ
ップS33)。なお、図8においては、色分け領域
1 、C2 ‥‥C11の順に歪角度が大きくなっている。
【0036】また、この表示においては、図11に示す
ような判別関数を用いて、人間が感知し得る透視歪がウ
インドシールド1に生じているか否かを表すこともでき
る。さらに、この表示において、図10に示すような観
察ゾーンG1〜G4を附加的に表示するようにすれば、
人間が感知し得る透視歪が生じているか否かをウインド
シールド1の各観察ゾーン毎に表すこともできる。
【0037】以上に述べたように、本実施例において
は、自動車のウインドシールドに発生する透視歪をコン
ピュータを用いてシミュレーションすることによって検
出するようにしたから、ウインドシールドの透視歪角度
を迅速かつ容易に検出することが可能となる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上述のように、仮想平面上の
同一のターゲットを構成している少なくとも3つの仮想
点から自動車のウインドシールドの3次元曲面の形状モ
デルを屈折透過してアイポイントの方向に向かう少なく
とも3本の仮想光線の方向を表す少なくとも3本の直線
と、上記仮想平面との少なくとも3つの交点を得てか
ら、上記少なくとも3つの仮想点と、これら少なくとも
3つの仮想点についての上記少なくとも3つの交点とか
ら、各ターゲットに対応する形状モデルの小領域のそれ
ぞれについての歪角度を計算するようにしている検査シ
ステムである。
【0039】このために、運転者から見た自動車のウイ
ンドシールドの透視歪を比較的簡単なシミュレーション
により求めて、この透視歪を検査することにより上記ウ
インドシールドを検査するようにしたから、運転者から
見た自動車のウインドシールドの透視歪を短時間で高精
度に検出することができて、この透視歪を検査するよう
にした上記ウインドシールドの検査を短時間で高精度に
行うことができる。
【0040】また、設計段階(すなわち、実際に加熱曲
げ型などの型を製造する前)の自動車のウインドシール
ドをシミュレーション対象とすることができるから、実
際に修正が必要な運転者から見た透視歪が上記ウインド
シールドに発生することが判明した場合には、型をそれ
にあわせて製作でき、このために、自動車のウインドシ
ールドの型を再製作するといった無駄を排除することが
できる。
【0041】したがって、運転者から見た透視歪につい
て規格を満足する自動車のウインドシールドの最終仕様
を型の製作前に決定することができるから、設計の自由
度が増すと共に、自動車のウインドシールドの形状の設
計から型の製作および自動車のウインドシールドの成形
までの工程を大幅に短縮して、製造コストを下げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車のウインドシールドの検査シス
テムによる検査方法の流れ図である。
【図2】本発明の検査システムの一例の概略図である。
【図3】本発明の検査システムにおけるウインドシール
ドの形状モデル、アイポイントおよび仮想平面の位置関
係を示す図である。
【図4】図1に示す方法に用いられる形状モデルのモデ
リング処理の流れ図である。
【図5】(A)は図4に示すモデリング処理に用いられ
るウインドシールドの平面図であり、(B)は同上の側
面図である。
【図6】図1に示す透視歪角度の計算の手順を示す流れ
図である。
【図7】図6に示す手順を説明するための形状モデル、
アイポイントおび仮想平面の位置関係を示す図である。
【図8】図6に示す手順を実行することによって得られ
る透視歪角度の分布を示すウインドシールドの正面図で
ある。
【図9】板状体の透視歪角度の定義を説明するための図
である。
【図10】自動車のアイポイントから観察したときのウ
インドシールドの観察ゾーンの区別を示す図である。
【図11】図10に示す観察ゾーンごとの判別関数を示
すグラフである。
【図12】自動車のウインドシールドの透視歪を検出す
るための従来の方法の一例を示す図である。
【図13】本発明者が他の1人と共同で発明した特願平
4−141001号における自動車のウインドシールド
の透視歪を検出するためのシステムを示す図である。
【図14】(A)は図13に示すLED板の中間部分を
切り欠いた正面図であり、(B)はその部分的な拡大図
である。
【符号の説明】 1 ウインドシールド 10 形状モデル 12 コンピュータ 21 仮想平面 22 ターゲット 23 小領域 24 仮想光線 EP アイポイント SU1 内表面 SU2 外表面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】与えられた形状データから得られる自動車
    のウインドシールドの3次元曲面の形状モデルを複数の
    小領域に分け、これら複数の小領域について透視歪をそ
    れぞれシミュレーションして、この透視歪を検査するコ
    ンピュータを用いたウインドシールドの検査システムに
    おいて、 コンピュータに入力された前記形状データから、上記ウ
    インドシールドの3次元曲面の形状モデルを生成する段
    階と、 少なくとも3つの仮想点を有するターゲットを複数備え
    る仮想平面を、上記形状モデルに対する観測基準点とし
    てのアイポイントの反対側に生成する段階と、 上記少なくとも3つの仮想点のそれぞれから上記アイポ
    イントの方向に向かう仮想光線が上記形状モデルの一方
    の面および他方の面で屈折した後に進行する方向を表す
    少なくとも3本の直線と、上記仮想平面との少なくとも
    3つの交点を生成する段階と、 同一のターゲットを構成している上記少なくとも3つの
    仮想点と、これら少なくとも3つの仮想点についての上
    記少なくとも3つの交点とから、このターゲットに対応
    する上記形状モデルの上記小領域のそれぞれについての
    歪角度を計算する段階とを、 実行可能な検査システムであることを特徴とする自動車
    のウインドシールドの検査システム。
  2. 【請求項2】上記小領域のそれぞれについての上記歪角
    度を、ディスプレイに表示する請求項1に記載の自動車
    のウインドシールドの検査システム。
  3. 【請求項3】上記小領域のそれぞれについての上記歪角
    度を、プリンタまたはハードコピー装置にプリントアウ
    トする請求項1に記載の自動車のウインドシールドの検
    査システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008040866A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Toyota Motor Corp 物体の光反射状態検出装置、光の反射状態に基づく車両の形状判定装置、判定方法及び判定プログラム

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