JPWO2007004258A1 - 半導体装置、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

P型基板4の表面から不純物が添加されてMOSトランジスタが構成される半導体装置は、ゲート層5の直下領域が前記不純物の添加されないP型基板4であり、ゲート層5に外接するP型基板4の表面領域にN型拡散層を有する第1および第2MOSデバイス1A,1Bを備えている。第1MOSデバイス1Aのゲート層と、第2MOSデバイス1BのN型拡散層とが接続され、第1MOSデバイス1AのN型拡散層と、第2MOSデバイス1Bのゲート層とが接続されて、第1容量素子が構成されている。選択図:図2

Description

本発明は、容量素子を備える半導体装置、およびその製造方法に関するものであり、特に、MOSトランジスタを含んで構成される半導体装置において、容量値の端子電圧依存性が改善された容量素子を備える半導体装置、およびその製造方法に関するものである。
特許文献1に開示されているMOSキャパシタは、ソース端子とドレイン端子を共通にした第1のMOSトランジスタと、同じくソース端子とドレイン端子を共通にした第2のMOSトランジスタとを備え、第1のMOSトランジスタおよび第2のMOSトランジスタをpチャネル型またはnチャネル型に統一すると共に、各々のゲート端子とソース・ドレイン端子とを、たすき掛けに接続した構成を有している。
特許文献1には、第1および第2のMOSトランジスタT1、T2として、デプリーションモードMOSトランジスタを使用した場合が例示されている。それぞれのMOSトランジスタT1、T2の容量曲線は、互いに補間し合うような反対の形状となり、両者を加算してほぼフラットな容量変化曲線が得られるとしている。
また、第1および第2のMOSトランジスタとして、エンハンスメントモードMOSトランジスタを使用する場合も同様な特性が得られるとしている。
特開平5−82741号公報
しかしながら、第1および第2のMOSトランジスタとして、デプリーションモードMOSトランジスタを使用する場合、MOSトランジスタのチャネル領域には、デプリーションモードの特性を相するために、不純物の拡散または/および打ち込みを行なわなければならない。回路構成上デプリーションモードMOSトランジスタを使用しない半導体装置にあっては、MOSキャパシタを構成する際に必要となるデプリーションモードMOSトランジスタを形成するために、新たに不純物の拡散または/および打ち込みの工程を追加しなければならない。半導体装置の製造工程の複雑化を招来してしまい問題である。
また、第1および第2のMOSトランジスタとして、エンハンスメントモードMOSトランジスタを使用する場合、不純物の打ち込み等の製造工程追加はないものの、MOSトランジスタの閾値電圧未満の電圧が端子電圧として印加される電圧領域においては、チャネル領域に反転層が形成されておらず、反転層が形成されている状態での容量値に比して容量値が小さくなる。容量値の減少領域は、互いに反対に接続されている2つのMOSトランジスタにおいて同時に生ずる。このため、端子電圧が閾値電圧未満の電圧領域において、容量特性にくぼみが生じてしまい、フラットな容量変化曲線が得られないおそれがあり問題である。
本発明は前記背景技術の問題点に鑑みなされたものであり、MOSトランジスタを含んで構成される半導体装置において、容量値の端子間電圧依存性が改善された容量素子を、製造工程を追加することなく構成することが可能な半導体装置、およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためになされた本発明の半導体装置は、基台として備えられるP型基板の表面から不純物が添加されてMOSトランジスタが構成される半導体装置であって、ゲート層直下領域が不純物の添加されないP型基板であって、ゲート層に外接するP型基板の表面領域にN型拡散層を有する、第1および第2MOSデバイスを備え、第1および第2MOSデバイスは、第1MOSデバイスのゲート層と、第2MOSデバイスのN型拡散層とが接続されると共に、第1MOSデバイスのN型拡散層と、第2MOSデバイスのゲート層とが接続されて、第1容量素子を構成することを特徴とする。
本発明の半導体装置では、基台として備えられるP型基板の表面から不純物が添加されてMOSトランジスタが構成されると共に、ゲート層直下領域が不純物の添加されないP型基板であって、ゲート層に外接するP型基板の表面領域にN型拡散層を有する、第1および第2MOSデバイスが備えられる。第1MOSデバイスのゲート層と、第2MOSデバイスのN型拡散層とが接続され、第1MOSデバイスのN型拡散層と、第2MOSデバイスのゲート層とが接続されて、第1容量素子が構成される。
第1および第2MOSデバイスは、半導体装置を構成する際の基台であるP型基板をゲート層の直下領域としてMOSデバイスが構成される。P型基板である第1および第2MOSデバイスのゲート層直下領域には、少数キャリアが誘起する反転層を生成する際にゲート層に印加する電圧、いわゆる閾値電圧を制御する不純物が添加されていない。
半導体装置はP型ウェハの表面に形成される。P型ウェハをP型基板として、その表面に不純物を追加して添加することにより、NMOS/PMOSトランジスタを構成することが一般的である。このため、P型ウェルの不純物濃度は薄くしておき、NMOSトランジスタを形成する際には、そのチャネル領域へのP型不純物の追加の添加を行ない、その濃度をあげてP型のチャネル領域を形成する。また、PMOSトランジスタを形成する際には、そのチャネル領域へのN型不純物の追加の添加を行ない、その濃度をあげてN型のチャネル領域を形成する。
これに対して、P型基板をチャネル領域としてMOS構造を形成する第1および第2MOSデバイスは、反転層として誘起される少数キャリアが電子でありN型の特性を示す。加えて、ゲート層直下領域のP型不純物濃度が薄いため、反転層を形成するための閾値電圧は0Vに近く、デプレッションタイプまたはデプレッションタイプに近いN型MOS特性を奏することとなる。専用の不純物添加をすることなくデプレッション特性を有するMOSデバイスを構成することができる。
これにより、第1および第2MOSデバイスにおける容量特性は、N型拡散層に対するゲート層の電圧が、閾値電圧である0V付近から正のバイアス電圧状態において、P型基板であるゲート層直下領域に反転層が形成されることにより、略一定の容量値を有する特性となる。
第1および第2MOSデバイスの各々についてゲート層とN型拡散層とをペアとして接続することにより並列接続される第1容量素子では、0V付近のバイアス電圧において容量値の落ち込みの少ない特性とすることができる
ここで、第1および第2MOSデバイスは、第1容量素子を構成するデバイスであって、ゲート層とN型拡散層とを端子とする容量素子として機能するデバイスである。したがって、第1および第2MOSデバイスは、各々のデバイスごとに一対のN型拡散層を備えるMOSトランジスタ構造であることが考えられるが、必ずしもMOSトランジスタの構造を備える必要はない。N型拡散層は、ゲート層の周縁の一部に外接する場合、ゲート層を囲むように外接する場合等、多様な形状が考えられる。また、外接するN型拡散層の数についても制限はなく、デバイスごとに全てのN型拡散層が電気的に接続されていればよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、基台として備えられるP型基板の表面にMOSトランジスタを備える半導体装置の製造方法であって、P型基板の表面から選択的に不純物の打ち込みを行なうステップと、不純物の打ち込みが行なわれたチャネル領域上、および不純物の打ち込みが行なわれないP型基板上に、ゲート酸化膜を介してゲート層を形成するステップと、チャネル領域上に形成されたゲート層をマスクとしてP型または/およびN型拡散層を形成するP型または/およびN型不純物の打ち込みを行なうと共に、P型基板上に形成されたゲート層をマスクとしてN型拡散層を形成するN型不純物の打ち込みを行なうステップとを有することを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法では、基台として備えられるP型基板の表面から選択的に不純物の打ち込みを行なった後、不純物の打ち込みが行なわれたチャネル領域上、および不純物の打ち込みが行なわれないP型基板上の各々に、ゲート酸化膜を介してゲート層を形成し、チャネル領域上に形成されたゲート層をマスクとしてN型拡散層を形成するN型不純物の打ち込みを行なうと共に、P型基板上に形成されたゲート層をマスクとしてN型拡散層を形成するN型不純物の打ち込みを行なう。
これにより、P型基板上に半導体装置を製造する際、P型基板の表面から選択的に不純物の打ち込みを行なった上で、ゲート酸化膜を介してゲート層を形成することにより、チャネル領域の不純物濃度が調整されて好適な閾値電圧で反転層が誘起されるMOSトランジスタが形成されると共に、不純物を添加しないP型基板上にもゲート酸化膜を介してゲート層を形成することにより、MOS型デバイスが形成される。このMOS型デバイスは、ゲート層直下領域がP型基板であり、不純物濃度が薄く構成されているので、0V付近の閾値電圧で反転層が誘起される特性を備える。不純物打ち込み等の製造工程の追加を伴うことなく、デプレッションタイプ、またはデプレッションタイプに近い特性を有するMOSデバイスを形成することができる。
本発明によれば、専用の不純物添加を伴うことなく、また不純物打ち込みの製造工程の追加を伴うことなく、0V付近のバイアス電圧でゲート層直下領域に反転層が形成されるMOSデバイスを形成することができ、0Vのバイアス電圧を挟んで容量値の落ち込みの少ない特性を有する容量素子を形成することが可能な半導体装置、および半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。 MOSデバイスの記号を示す部分回路図である。 NMOSトランジスタの記号を示す部分回路図である。 PMOSトランジスタの記号を示す部分回路図である。 第1実施形態にかかる容量素子の回路図である。 図2の容量素子における容量特性を示すグラフである。 第1比較例および第2実施形態にかかる容量素子の回路図である。 図4の容量素子における容量特性を示すグラフである。 第2比較例および第3実施形態にかかる容量素子の回路図である。 図6の容量素子における容量特性を示すグラフである。 第2実施形態および第3実施形態にかかる複合容量素子の回路図である。 容量素子の使用例であるプログラム電源の回路図である。 図9の出力特性を示す波形図である。 本発明にかかる半導体装置の製造方法のうちゲート層形成前までの工程を示す断面図である。 本発明にかかる半導体装置の製造方法のうちゲート層形成以降の工程を示す断面図である。
符号の説明
1 MOSデバイス
1A,1B 第1および第2MOSデバイス
2 NMOSトランジスタ
3 PMOSトランジスタ
3A 第1PMOSトランジスタ
3B 第2PMOSトランジスタ
3C 第3PMOSトランジスタ
3D 第4PMOSトランジスタ
4 P型基板
5 ゲート層
11 第1容量素子
31 第2容量素子
32 第3容量素子
41 複合容量素子
42 複合容量素子
61 ゲート酸化膜
71 P型ウェル層
72 N型ウェル層
73 第2P型ウェル層
74 第2N型ウェル層
75 第1P型ウェル層
76 第1N型ウェル層
77 N型拡散層
78 P型拡散層
以下、本発明の半導体装置、およびその製造方法について具体化した第1および第2実施形態を図1A乃至図12に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1Aは、第1および第2実施形態にかかる半導体装置のデバイス構造を示す断面図である。この半導体装置は、P型基板4を基台とし、MOSデバイス1と、NMOSトランジスタ2と、PMOSトランジスタ3とを備える。また、それぞれの素子は、SiOからなるSTI層62を挟み、電気的に素子分離されている。
また、図1B乃至図1Dは、本明細書の回路図で使用されるMOSデバイス1、NMOSトランジスタ2およびPMOSトランジスタ3の記号をそれぞれ示している。
MOSデバイス1(記号は図1B参照)は、P型基板4をバックゲートとし、P型基板4上にゲート酸化膜61を介してポリシリコンで形成されるゲート層5をゲートとし、P型基板4の表面領域に形成され、ゲート層5を挟んで外接する一対のN型拡散層77を各々ソースおよびドレインとするN型MOS構造をなす。
NMOSトランジスタ2(記号は図1C参照)は、P型ウェル層71をバックゲートとし、P型ウェル層71の上部に、ゲート酸化膜61を介して形成されたゲート層5をゲートとし、P型ウェル層71の表面領域に形成され、ゲート層5を挟んで外接する一対のN型拡散層77を各々ソース及びドレインとするN型MOS構造をなす。
さらに、P型ウェル層71は、NMOSトランジスタ2のゲート層5の直下に位置する第1P型ウェル層75と、STI層62の下方に位置する第2P型ウェル層73とを含む。このうち第1P型ウェル層75は、NMOSトランジスタ2の少数キャリアが誘起する反転層を生成する際にゲート層に印加する電圧、いわゆる閾値電圧を制御する不純物が添加された領域である。また、第2P型ウェル層73は、NMOSトランジスタ2を他のデバイスから分離するため、高濃度の不純物が添加された領域、いわゆるチャネルストップ領域である。
PMOSトランジスタ3(記号は図1D参照)は、N型ウェル層72をバックゲートとし、N型ウェル層72の上部に、ゲート酸化膜61を介して形成されたゲート層5をゲートとし、N型ウェル層72の表面領域に形成され、ゲート層5を挟んで外接する一対のP型拡散層78を各々ソース及びドレインとするP型MOS構造をなす。
さらに、N型ウェル層72は、PMOSトランジスタ3のゲート層5の直下に位置する第1N型ウェル層76と、STI層62の下方に位置する第2N型ウェル層74とを含む。このうち第1N型ウェル層76は、PMOSトランジスタ3の閾値電圧を制御する不純物が添加された領域である。一方、第2N型ウェル層74は、PMOSトランジスタ3を他のデバイスから分離するための不純物が添加されたチャネルストップ領域である。
MOSデバイス1では、P型基板4であるMOSデバイス1のゲート層直下領域には、少数キャリアが誘起する反転層を生成する際にゲートに印加される電圧、いわゆる閾値電圧を制御する不純物が添加されていない。このため、NMOSトランジスタ2に比して、ゲート層直下領域のP型不純物濃度が低濃度である。従って、MOSデバイス1は、NMOSトランジスタ2よりも、反転層を形成するための閾値電圧が低電圧側にシフトし、デプレッションタイプまたはデプレッションタイプに近いN型MOS特性を奏することとなる。
なお、本発明の半導体装置では、MOSデバイス1は、他の素子から十分な距離を保つ位置に配置され、MOSデバイス1上を通る配線の電圧レベルは、STI層62下のキャリア分布に影響を与えないように管理されている。このため、MOSデバイス1は、チャネルストップ領域を備えなくても、素子分離が適切になされる。
(第1実施形態)
次いで、第1実施形態にかかる第1容量素子11について、図2および図3を参照して説明する。
図2は、第1容量素子11の接続を示す回路図である。第1容量素子11は、第1端子V1および第2端子V2を有し、第1MOSデバイス1Aおよび第2MOSデバイス1Bにより構成されている。第1MOSデバイス1Aおよび第2MOSデバイス1Bは、互いに略同一のトランジスタサイズを有している。
第1容量素子11では、第1MOSデバイス1Aのゲートと、第2MOSデバイス1Bのソースおよびドレインとが第2端子V2に接続され、第1MOSデバイス1Aのソースおよびドレインと、第2MOSデバイス1Bのゲートとが第1端子V1に接続されている。また、第1MOSデバイス1Aおよび第2MOSデバイス1Bのゲート層直下領域は、接地電位に接続されている。
第1容量素子11では、第1MOSデバイス1Aおよび第2MOSデバイス1Bにおいて、ゲートと、ゲート酸化膜直下に形成される反転層との間に、ゲート酸化膜を介して構成される容量が利用される。各々の容量値を容量C1AおよびC1Bとすると、第1MOSデバイス1Aおよび第2MOSデバイス1Bについて、ゲートに印加されるバイアス電圧VBが変化すると、ゲート酸化膜直下の領域、すなわち、ゲート層直下領域のキャリア分布が変化するため、各々の容量C1Aおよび容量C1Bも変化することになる。以下に、第1MOSデバイス1A、第2MOSデバイス1Bおよび第1容量素子11の容量値の特性について説明する。
図3は、バイアス電圧VBに対する容量C1A,C1BおよびC11の特性を説明するためのグラフである。なお、バイアス電圧VBは、第2端子V2および第1端子V1に印加される電圧である。
図3(A)は、第1MOSデバイス1Aにおける容量C1Aのバイアス電圧VBに対する特性を示す。前述のように、第1MOSデバイス1Aは、デプレッションタイプに近いN型MOS特性を有しているため、閾値電圧Vth1Aは、0Vよりも低電圧側となる。第1MOSデバイス1Aにおいて、反転層が形成され始める電圧を閾値電圧Vth1Aとすると、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth1Aを下回る領域では、ゲート酸化膜直下には反転層が形成されないため、容量C1Aは最小値となる。また、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth1Aを超えると、バイアス電圧VBの上昇に応じて、反転層の領域が増加するため、容量C1Aも上昇する。そして、反転層が完全に形成される電圧を飽和電圧Vsat1Aとするとき、バイアス電圧VBがこの飽和電圧Vsat1Aを上回る領域では、容量C1Aは略一定の最大容量値となる。
図3(B)は、第2MOSデバイス1Bにおける容量C1Bのバイアス電圧VBに対する特性を示す。なお、第2MOSデバイス1Bは、第1MOSデバイス1Aに対して、極性を反転したバイアス電圧VBが印加されている点のみ異なる。従って、バイアス電圧VBに対する特性のグラフはバイアス電圧VB=0Vの点を中心として左右に反転する形状を有する。すなわち、バイアス電圧VBが飽和電圧Vsat1Bを下回る領域では、容量C1Bは略一定の最大容量値であり、バイアス電圧VBが飽和電圧Vsat1Bから閾値電圧Vth1Bの範囲の領域では、バイアス電圧VBの上昇に応じて、容量C1Bは減少する。そして、バイアス電圧VBが、閾値電圧Vth1Bを上回る領域では、容量C1Bは最小値になる。
図3(C)は、第1容量素子11における容量C11のバイアス電圧VBに対する特性を示す。図2より、容量C11の容量値は、容量C1Aおよび容量C1Bの合計値となる。また、第1MOSデバイス1Aおよび第2MOSデバイス1Bは略同一のトランジスタサイズであるため、容量C1Aおよび容量C1Bの最大値および最小値は略同一の値となり、バイアス電圧VBに対する特性のグラフは、バイアス電圧VB=0Vの点を中心に左右対称の形状を有する。すなわち、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth1Aを下回る領域およびバイアス電圧VBが閾値電圧Vth1Bを上回る領域では、容量C11は略一定の容量値になる。一方、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth1Aから閾値電圧Vth1Bの範囲の領域では、バイアス電圧VB=0Vの点を中心に上に膨らむ形状を有する。
(比較例1)
次いで、第1容量素子11に対する容量特性の比較を行うための比較例1にかかる第2容量素子31について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、第2容量素子31の接続を示す回路図である。第2容量素子31は、第1端子V1および第2端子V2を有し、第1PMOSトランジスタ3Aおよび第2PMOSトランジスタ3Bにより構成されている。第1PMOSトランジスタ3Aおよび第2PMOSトランジスタ3Bはエンハンスメントタイプの特性を有し、互いに略同一のトランジスタサイズを有する。
第2容量素子31では、第1PMOSトランジスタ3Aのゲートと、第2PMOSトランジスタ3Bのソースおよびドレインとが第2端子V2に接続され、第1PMOSトランジスタ3Aのソースおよびドレインと、第2PMOSトランジスタ3Bのゲートとが第1端子V1に接続されている。また、図示しないが第1PMOSトランジスタ3Aおよび第2PMOSトランジスタ3Bのバックゲートは、接地電位に接続されている。
第2容量素子31でも、第1容量素子11と同様に、第1PMOSトランジスタ3Aおよび第2PMOSトランジスタ3Bにおいて、ゲートと、ゲート酸化膜直下に形成される反転層との間に、ゲート酸化膜を介して構成される容量が利用される。各々の容量値を容量C3A,C3Bとすると、第1PMOSトランジスタ3Aおよび第2PMOSトランジスタ3Bについて、ゲートに印加されるバイアス電圧VBが変化すると、ゲート層直下領域に形成されるキャリア分布が変化するため、各々の容量C3AおよびC3Bも、バイアス電圧VBに応じて変化することとなる。
図5は、容量C3A、C3BおよびC31のバイアス電圧VBに対する特性を説明するための特性図である。なお、バイアス電圧VBは、第2端子V2および第1端子V1に印加される電圧である。
図5(A)は、第1PMOSトランジスタ3Aにおける容量C3Aのバイアス電圧VBに対する特性を示す。エンハンスメントタイプのP型MOS特性を有する第1PMOSトランジスタ3Aにおいて、バイアス電圧VBが飽和電圧Vsat3Aを下回る領域では、ゲート酸化膜直下に反転層が形成されるため、容量C31は、略一定の最大容量値となる。また、バイアス電圧VBが飽和電圧Vsat3Aから閾値電圧Vth3Aの範囲の領域では、バイアス電圧VBの上昇に応じて、反転層の領域が減少するため、容量C3Aも減少する。そして、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Aを上回る領域では、反転層の領域が消滅するため、容量C3Aは最小容量値となる。なお、飽和電圧Vsat3Aとは、第1PMOSトランジスタ3Aにおいて反転層が完全に形成される電圧を指す。
図5(B)は、第2PMOSトランジスタ3Bにおける容量C3Bのバイアス電圧VBに対する特性を示す。なお、第2PMOSトランジスタ3Bは、第1PMOSトランジスタ3Aに対して、極性を反転したバイアス電圧VBが印加されている点のみ異なる。従って、バイアス電圧VBに対する特性のグラフはバイアス電圧VB=0Vの点を中心として左右に反転する図5(B)に示す形状を有する。
図5(C)は、第2容量素子31における容量C31のバイアス電圧VBに対する特性を示す。図4より、容量C31の容量値は、容量C3Aおよび容量C3Bの合計値となる。また、第1PMOSトランジスタ3Aおよび第2PMOSトランジスタ3Bは略同一のトランジスタサイズであるため、容量C3Aおよび容量C3Bの最大値および最小値は略同一の値となり、バイアス電圧VBに対する特性のグラフは、バイアス電圧VB=0Vの点を中心に左右対称の形状を有する。すなわち、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Aを下回る領域およびバイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Bを上回る領域では、容量C11は略一定の容量値になる。一方、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Aから閾値電圧Vth3Bの範囲の領域では、バイアス電圧VB=0Vの点で、容量C3Aおよび容量C3Bが共に、最大容量値の50%以下であるため、容量C31の特性は、バイアス電圧VB=0Vの点を中心に下に窪む形状を有する。
(比較例2)
次いで、第1容量素子11に対する容量特性の比較を行うための比較例1にかかる第3容量素子32について、図6および図7を参照して説明する。
図6は、第3容量素子32の接続を示す回路図である。第3容量素子32は、第1端子V1および第2端子V2を有し、第3PMOSトランジスタ3Cおよび第4PMOSトランジスタ3Dにより構成されている。第3PMOSトランジスタ3Cおよび第4PMOSトランジスタ3Dはエンハンスメントタイプの特性を有し、互いに略同一のトランジスタサイズを有する。
第3容量素子32では、第3PMOSトランジスタ3Cのゲートと、第4PMOSトランジスタ3Dのソース、ドレインおよび図示しないバックゲートとが第2端子V2に接続され、第3PMOSトランジスタ3Cのソース、ドレインおよび図示しないバックゲートと、第4PMOSトランジスタ3Dのゲートとが第1端子V1に接続されている。
第3容量素子32では、第3PMOSトランジスタ3Cおよび第4PMOSトランジスタ3Dにおいて、ゲートと、ゲート酸化膜直下に形成される反転層との間に、ゲート酸化膜を介して構成される容量C3CA,C3DA、および、ゲートと、ゲート酸化膜直下のバックゲートとの間に、ゲート酸化膜を介して構成される容量C3CB,C3DBが利用される。第3PMOSトランジスタ3Cの容量C3Cの容量値は、容量C3CAおよび容量C3CBの合計値、第4PMOSトランジスタ3Dの容量C3Dの容量値は、容量C3DAおよび容量C3DBの合計値となる。第3PMOSトランジスタ3Cおよび第4PMOSトランジスタ3Dについて、ゲートに印加されるバイアス電圧VBが変化すると、ゲート層直下領域のキャリア分布が変化するため、各々の容量C3CおよびC3Dの容量値も、バイアス電圧VBに応じて変化することとなる。
図7は、容量C3C、C3Dの容量値およびC31のバイアス電圧VBに対する特性を説明するための特性図である。なお、バイアス電圧VBは、第2端子V2および第1端子V1に印加される電圧である。
図7(A)は、第3PMOSトランジスタ3Cにおける容量C3Cのバイアス電圧VBに対する特性を示す。エンハンスメントタイプのP型MOS特性を有する第3PMOSトランジスタ3Cにおいて、バイアス電圧VBが飽和電圧Vsat3Cを下回る領域では、ゲート酸化膜直下に反転層が形成されるため、ゲートとゲート酸化膜直下の反転層との間で構成される容量C3CAは略一定の最大容量値となる。また、バイアス電圧VBが飽和電圧Vsat3Cから閾値電圧Vth3Cまでの範囲の領域では、バイアス電圧VBの上昇に応じて、反転層の領域が減少するため、容量C3CAは減少する。そして、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Cの近傍の領域では、ゲート酸化膜直下に空乏層が形成されるため、容量C3CAは最小容量値となる。ところが、閾値電圧Vth3Cからバックゲート飽和電圧Vsatb3Cまでの領域では、バイアス電圧VBの上昇に応じて、ゲート酸化膜直下のN型拡散層の領域が増加する。このため、ゲートとゲート酸化膜直下の蓄積層との間に構成される容量C3CBの容量値が増加することとなる。そして、バイアス電圧VBがバックゲート飽和電圧Vsatb3Cを上回る領域では、空乏層が消滅し、ゲートとゲート酸化膜直下の蓄積層の間で構成される容量により、容量C3CBは略一定の最大容量値となる。
従って、容量C3CAおよび容量C3CBの容量値の合計値である容量C3Cの容量値は、図7(A)に示すような特性となる。
なお、飽和電圧Vsat3Cは、第3PMOSトランジスタ3Cにおいて反転層が完全に形成される電圧を指し、バックゲート飽和電圧Vsatb3Cは、N型拡散層が完全に形成される電圧を指す。
図7(B)は、第4PMOSトランジスタ3Dにおける容量C3Dのバイアス電圧VBに対する特性を示す。なお、第4PMOSトランジスタ3Dは、第3PMOSトランジスタ3Cに対して、極性を反転したバイアス電圧VBが印加されている点のみ異なる。従って、バイアス電圧VBに対する特性のグラフは、バイアス電圧VB=0Vの点を中心として左右に反転する図7(B)に示す形状を有する。
図7(C)は、第3容量素子32における容量C3Cおよび容量C3Dの合計値である容量C32のバイアス電圧VBに対する特性を示す。ここで、第3PMOSトランジスタ3Cおよび第4PMOSトランジスタ3Dは略同一のトランジスタサイズであるため、容量C3Cおよび容量C3Dの最大値および最小値は略同一の値となり、バイアス電圧VBに対する特性のグラフは、バイアス電圧VB=0Vの点を中心に左右対称の形状を有する。すなわち、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Cを下回る領域およびバイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Dを上回る領域では、容量C32は略一定の容量値になる。一方、バイアス電圧VBが閾値電圧Vth3Cから閾値電圧Vth3Dの範囲の領域では、バイアス電圧VB=0Vの点で、バイアス電圧VB=0Vの点を中心に下に窪む形状を有する。
なお、第3容量素子32では、ゲート酸化膜直下の蓄積層とゲートとの間の容量も利用するため、比較例1にかかる第2容量素子31よりも、トランジスタサイズ当りの容量値が大きくなる。
第1実施形態にかかる第1容量素子11では、比較例1および比較例2に比して、0V付近のバイアス電圧において容量値の落ち込みの少ない特性にすることができる。
また、第1実施形態では、第1容量素子11における容量値の特性が上方向に膨らむ形状を有するものを例示した。しかしながら、容量値の特性は、P型基板4に含まれるP型不純物濃度に応じて変化する。例えば、P型不純物濃度が高濃度になると、閾値電圧が上がるため、容量値の特性における上部への膨らみが抑制されることになる。このように、上方向への膨らみが抑制される特性が得られる適切なP型基板を使えば、第1容量素子11単体で、平坦な容量値の特性を得ることも可能である。
(第2実施形態)
次いで、第2実施形態にかかる複合容量素子41について、図8を参照して説明する。複合容量素子41は、第1端子V1および第2端子V2を有し、第1実施形態にかかる第1容量素子11と、比較例1にかかる第2容量素子31とを備えている。具体的には、第1容量素子11の第1端子V1および第2容量素子31の第1端子V1とを接続して複合容量素子41の第1端子V1とし、第1容量素子11の第2端子V2および第2容量素子31の第2端子V2とを接続して複合容量素子41のV2としたものである。
従って、複合容量素子41の容量C41の容量値は、第1容量素子11の容量C11の容量値と、第2容量素子31の容量C31の容量値との合計値となる。このため、容量C41のバイアス電圧VBに対する特性は、バイアス電圧VB=0V付近において、第1容量素子11の特性(図3(C)参照)における上方向の膨らみと、第2容量素子31の特性(図5(C)参照)における下方向へのへこみとが打ち消しあうこととなる。さらに、第1容量素子11および/または第2容量素子31のトランジスタサイズを調整して、平坦な容量値の特性にすることも可能である。
(第3実施形態)
次いで、第3実施形態にかかる複合容量素子42について説明する。
複合容量素子42は、第2実施形態にかかる複合容量素子41における第2容量素子31に代わり比較例2にかかる第3容量素子32を備える。すなわち、複合容量素子42は、第1端子V1および第2端子V2を有し、第1実施形態にかかる第1容量素子11と、比較例2にかかる第3容量素子32とを備えている。第2実施形態と同様に、第1容量素子11の第1端子V1および第3容量素子32の第1端子V1とを接続して複合容量素子41の第1端子V1とし、第1容量素子11の第2端子V2および第3容量素子32の第2端子V2とを接続して複合容量素子41のV2としたものである。
第2実施形態と同様に、複合容量素子42の容量C42の容量値は、第1容量素子11の容量C11の容量値と、第3容量素子32の容量C32の容量値との合計値となる。このため、容量C41のバイアス電圧VBに対する特性は、バイアス電圧VB=0V付近において、第1容量素子11の特性(図3(C))における上方向の膨らみと、第2容量素子31の特性(図7(C))における下方向へのへこみとが打ち消しあうことになる。さらに、第1容量素子11および/または複合容量素子42のトランジスタサイズを調整して、平坦な容量値の特性にすることも可能である。
なお、第3容量素子32は、前述のようにゲートおよびバックゲート間の容量も利用するため、第2容量素子31に比して、トランジスタサイズ当りの容量値が略2倍となっている。このため、複合容量素子42では、複合容量素子41と同じ容量値を得る場合において、第2容量素子31に対して略半分のトランジスタサイズの第3容量素子32を用いることができ、ひいては、複合容量素子41よりもコンパクトなサイズにすることができる。
次いで、第1実施形態にかかる第1容量素子11を、プログラム電源100に対して使用する場合について、図9および図10を参照して説明する。
基準電圧VRFに応じて一定の出力電圧VOUTを出力する公知のプログラム電源100は、オペアンプ101と、オペアンプ101の制御出力CTLの変化により、電圧を発生する電圧発生回路102と、オペアンプ101に対して位相補償を行う容量素子103と、容量素子104と、出力電圧VOUTを分圧して内部電圧VDIVを生成する抵抗素子105,106とを備えている。
このプログラム電源100は、出力電圧VOUTが変動すると、抵抗素子105,106により分圧出力される内部電圧VDIVが変動する。オペアンプ101は、この内部電圧VDIVの変動を検知して、制御出力CTLを出力する。すると、電圧発生回路102は、制御出力CTLに応じた出力電圧VOUTを出力する。このとき、容量素子103には、両端の電位差は、0Vを中心とする範囲で変動することになる。
このような容量素子103に対して、例えば、比較例1にかかる第2容量素子31を使用すると、第2容量素子31の両端にかかる電圧、すなわち、第2容量素子31におけるバイアス電圧VB=0V付近で変動するため、容量値が小さくなる。位相補償に必要な容量値が小さくなるため、制御出力CTLの電位が不安定となる。このため、図10(A)に示すように、出力電圧VOUTおよび制御出力CTLは、発振する虞が生じる。
これに対して、容量素子103に対して、第1実施形態にかかる第1容量素子11を使用すると、第2容量素子31を使用する場合に比して、バイアス電圧VB=0V付近における容量値が小さくならないため、図10(B)のように制御出力CTLの電位をより安定させることができる。
なお、容量素子103に対して、第2実施形態にかかる複合容量素子41や第3実施形態にかかる複合容量素子42を用いる場合にも、バイアス電圧VB=0V付近の容量値が小さくなりにくいため、同様に安定した出力電圧VOUTを出力することができる。
次いで、本発明にかかり、MOSデバイス1、NMOSトランジスタ2およびPMOSトランジスタ3を含む半導体装置の製造方法について、図11および図12を参照して説明する。なお、図11は、ゲート電極形成前の工程を示し、図12は、ゲート電極形成以降の工程を示す。
図11(A)は、P型基板4に対し、公知の方法によりSTI層62を形成した状態を示す。
なお、本発明の半導体装置に基台をなすP型基板4は、例えば、抵抗率が2〜50[Ωcm]の特性を有するものである。具体的には、一例として、信越化学工業(株)社製12PM0Pが挙げられる。
次いで、図11(B)に示すように、NMOSトランジスタ2の領域が露出されるレジストマスクM1を形成し、P型不純物をイオン注入する。この際、高加速エネルギの条件でイオン注入してP型ウェル層71を形成し、中加速エネルギの条件でイオン注入して、第2P型ウェル層73を形成し、低加速エネルギの条件でイオン注入して第1P型ウェル層75を形成する。なお、イオン注入されるP型不純物としては、リンP+や砒素As+が挙げられる。イオン注入完了後、レジストマスクM1を除去する。
この工程では、P型基板4の表面から選択的に不純物の打込み、いわゆる、イオン注入がなされる。具体的には、NMOSトランジスタ2が形成される拡散領域に対しては、イオン注入がなされ、MOSデバイス1が形成される拡散領域に対しては、イオン注入がなされない。
次いで、図11(C)に示すように、PMOSトランジスタ3の領域が露出されるレジストマスクM2を形成し、N型不純物をイオン注入する。この際、高加速エネルギの条件でイオン注入してN型ウェル層72を形成し、中加速エネルギの条件でイオン注入して、第2N型ウェル層74を形成し、低加速エネルギの条件でイオン注入して第1N型ウェル層76をこの順で形成する。なお、イオン注入されるN型不純物としては、ボロンB−が挙げられる。イオン注入完了後、レジストマスクM2を除去する。
この工程でも、P型基板4の表面から選択的に不純物の打ち込みがなされ、MOSデバイス1が形成される拡散領域に対しては、イオン注入がなされないことになる。
次いで、全面に酸化膜およびポリシリコンを形成し、さらに、図12(D)に示すように公知のフォトリソグラフィ技術により、ゲート層5およびゲート酸化膜61を形成する。
この工程では、イオン注入されたNMOSトランジスタ2およびPMOSトランジスタ3の領域上、およびイオン注入されていないMOSデバイス1が形成されるP型基板4上に、ゲート酸化膜61を介してゲート層5が形成される。
次いで、図12(E)に示すように、MOSデバイス1およびNMOSトランジスタ2の拡散領域が露出されるレジストマスクM3を形成し、N型不純物をイオン注入する。この際、低加速エネルギの条件でイオン注入して、各々のソースおよびドレイン領域をなすN型拡散層77を形成する。その後、レジストマスクM3を除去する。
この工程では、MOSデバイス1およびNMOSトランジスタ2の領域に対して、形成されたゲート層5およびレジストマスクM3をマスクとして、N型拡散層77を形成するN型不純物がイオン注入される。
次いで、図12(F)に示すように、PMOSトランジスタ3の拡散領域が露出されるレジストマスクM4を形成し、P型不純物をイオン注入する。この際、低加速エネルギの条件でイオン注入して、各々のソースおよびドレイン領域をなすP型拡散層78を形成する。
この工程では、PMOSトランジスタ3の領域に対して、形成されたゲート層5およびレジストマスクM4をマスクとして、P型拡散層78を形成するP型不純物がイオン注入される。
その後、レジストマスクM4を除去し、さらに、公知の方法を利用して、各トランジスタのソース、ドレイン及びゲートに対して、コンタクトホール及び配線の形成を経て、半導体装置が完成する。
本発明にかかる半導体装置の製造方法では、P型基板の表面から選択的に不純物の打ち込みを行い(図11(B),(C))、ゲート酸化膜61を介してゲート層5を形成している(図12(D))。これにより、チャネル領域の不純物濃度が調整されて好適な閾値電圧で反転層が誘起されるNMOSトランジスタ2およびP型基板4をゲート層直下領域とするMOSデバイス1が形成される。このMOSデバイス1は、ゲート層直下領域の不純物濃度が低濃度となるため、0V付近の閾値電圧で反転層が誘起される特性を備える。本発明にかかる半導体装置の製造方法では、不純物打ち込み等の製造工程の追加を伴うことなく、デプレッションタイプ、またはデプレッションタイプに近い特性を有するMOSデバイス1を形成することができる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、第2実施形態では、バックゲートを接地電位に接続した第2容量素子31が用いられるが、バックゲートを接地電位とは異なる所定の電位に設定してもよい。
また、本実施形態では、MOSデバイスとして、一対のN型拡散層を備え、MOSトランジスタ構造を有するものを例示したが、本発明はMOSトランジスタ構造を有するものに限定されない。すなわち、N型拡散層は、ゲート層の周縁の一部に外接する場合、ゲート層を囲むように外接する場合等、多様な形状が考えられる。また、外接するN型拡散層の数についても制限はなく、デバイスごとに全てのN型拡散層が電気的に接続されていればよい。

Claims (10)

  1. 基台として備えられるP型基板の表面から不純物が添加されてMOSトランジスタが構成される半導体装置であって、
    ゲート層直下領域が前記不純物の添加されない前記P型基板であって、前記ゲート層に外接する前記P型基板の表面領域にN型拡散層を有する、第1および第2MOSデバイスを備え、
    第1および第2MOSデバイスは、
    前記第1MOSデバイスのゲート層と、前記第2MOSデバイスのN型拡散層とが接続されると共に、前記第1MOSデバイスのN型拡散層と、前記第2MOSデバイスのゲート層とが接続されて、第1容量素子を構成することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1MOSデバイスと前記第2MOSデバイスとは、略同一サイズであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1容量素子に並列接続され、一対のMOSトランジスタのうち、一方のゲート層と他方の拡散層とが接続されると共に、前記一対のMOSトランジスタのうち、一方の拡散層と他方のゲート層とが接続されて、第2容量素子を構成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記一対のMOSトランジスタは、同一導電型であり互いに略同一サイズであることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第2容量素子において、
    前記一対のMOSトランジスタのゲート層直下領域は、前記MOSトランジスタごとに個別に備えられ、各々の前記MOSトランジスタの前記拡散層に接続されてなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  6. 前記第2容量素子において、
    前記一対のMOSトランジスタのゲート層直下領域は所定電圧にバイアスされており、
    各々の前記MOSトランジスタについて、前記拡散層と前記ゲート層との電圧を0Vとする場合の容量値が、最大容量値の50%未満であることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  7. 前記P型基板に添加される前記不純物は、前記MOSトランジスタのゲート層直下領域を構成するウェル層の不純物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記P型基板に添加される前記不純物は、前記MOSトランジスタ間を素子分離する不純物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記P型基板に添加される前記不純物は、前記MOSトランジスタのゲート層直下領域に添加され前記MOSトランジスタの閾値電圧を制御する不純物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  10. 基台として備えられるP型基板の表面にMOSトランジスタを備える半導体装置の製造方法であって、
    前記P型基板の表面から選択的に不純物の打ち込みを行なうステップと、
    前記不純物の打ち込みが行なわれたチャネル領域上、および前記不純物の打ち込みが行なわれない前記P型基板上に、ゲート酸化膜を介してゲート層を形成するステップと、
    前記チャネル領域上に形成されたゲート層をマスクとしてN型拡散層を形成するN型不純物の打ち込みを行なうと共に、前記P型基板上に形成されたゲート層をマスクとしてN型拡散層を形成する前記N型不純物の打ち込みを行なうステップとを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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