JPWO2006123648A1 - 3−置換チオフェンの製法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、一般式(1): RCH=CHY 式中、Rは、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシカルボニル基または置換基を有していても良いアシル基を示し、Yは、脱離基を示す、で示されるビニル化合物とα−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体とを反応させることを特徴とする、一般式(2): 式中、Rは、前記と同義である、で示される3−置換チオフェンの製法に関する。

Description

本発明は、3−置換チオフェンの製法に関する。3−置換チオフェンは、例えば、医薬・農薬等の合成中間体や原料、写真用薬品等の合成原料として有用な化合物である。
従来、3−置換チオフェンを製造する方法としては、例えば、以下の方法が開示されている。
(1)炭酸ナトリウムの存在下、アクリル酸メチルと2,5−ジヒドロキシ−1,4−ジチアンとをアセトニトリル中にて反応させて、3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニルテトラヒドロチオフェンの粗生成物とし、次いで、トリエチルアミンの存在下、3−ヒドロキシ−4−メトキシカルボニルテトラヒドロチオフェンの粗生成物と塩化メタンスルホニルとをトルエン中で反応させて、3−メトキシカルボニル−2,5−ジヒドロチオフェンのトルエン溶液を得、更に、このトルエン溶液に塩化スルフリルを加えて反応させ、3−メトキシカルボニルチオフェンを総合単離収率54.4%で製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
(2)2,5−ジヒドロキシ−1,4−ジチアンとアクロレインとを水中で反応させて、2,5−ジヒドロチオフェン−3−カルボキサルデヒドを得、次いで、2,5−ジヒドロチオフェン−3−カルボキサルデヒドとスルフリルクロライドとを1,2−ジクロロエタン中で反応させて、3−ホルミルチオフェンを総合反応収率62.8%で製造する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
(3)既存の方法で合成した3−ホルミルチオフェンとヒドロキシルアミン塩酸塩とをN−メチル−2−ピロリドン中で反応させて、3−シアノチオフェンを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、上記いずれの方法においても、反応系の異なる複数の工程が必要であり、それに伴い操作や後処理が煩雑となる等、工業的製法という側面からは、決して有効な方法ではなかった。
(4)β−チオフェンカルバルデヒドとジアゾメタンを12時間反応させて、3−アセチルチオフェンを製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、反応時間が長い上に、工業的に取扱いが難しいジアゾメタンを使用しなければならないという問題があった。
(5)3−エチルチオフェンと臭素を反応させて3−ブロモエチルチオフェンとした後、これを加水分解及び酢酸鉛で酸化して3−アセチルチオフェンを製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献2参照)。しかしながら、この方法では、工業的に取扱いが難しい臭素ガスや毒性の高い鉛化合物を使用しなければならないという問題があった。
(6)3−ブロモチオフェンとn−ブチルリチウムとを反応させ、次いで、アセトアルデヒドを反応させて1−(3−チエニル)エタノールとした後、これを酢酸鉛で酸化して3−アセチルチオフェンを製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献3参照)。しかしながら、この方法では、工業的に取扱いが難しいn−ブチルリチウムや毒性の高い鉛化合物を使用しなければならないという問題があった。
(7)チオフェン−3−カルボニルクロライドと有機カドミウムとを反応させ、アシルチオフェンやベンゾイルチオフェンを製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献4参照)。しかしながら、この方法では、毒性の高い有機カドミウム化合物を使用しなければならないという問題があった。
即ち、上記いずれの場合においても、種々の問題があり、工業的な製法としては満足いくものではなかった。
(8)メタノール中、3−アセチルチオフェンと二セレン化ジフェニルとを反応させて、3−(2,2−ジメトキシアセチル)−チオフェンを合成する方法が開示されている(例えば、非特許文献5参照)。又、3−アセチルチオフェンに、塩化水素ガスと亜硝酸メチルとを反応させて、3−(2,2−ジメトキシアセチル)−チオフェンを合成する方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、これらの方法では、高価な3−アセチルチオフェンを原料として使用しなければならないという問題があった。
特開2003−206286号公報 特開2001−199979号公報 特開2001−233873号公報 米国公開第5159117号公報 Chem.Ber.98,3187(1965) Tetrahedron Lett.,52,4705(1975) J.Org.Chem.,43(8),1591(1978) J.Am.Chem.Soc.,77,5365(1955) J.Org.Chem.,55(15),4523(1990)
本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡便な方法により、温和な条件下、単工程で収率良く3−置換チオフェンが製造可能な、工業的に好適な3−置換チオフェンの製法を提供することにある。
本発明は、一般式(1):
RCH=CHY (1)
式中、Rは、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシカルボニル基または置換基を有していても良いアシル基を示し、Yは、脱離基を示す、
で示されるビニル化合物とα−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体とを反応させることを特徴とする、一般式(2):
Figure 2006123648
式中、Rは、前記と同義である、
で示される3−置換チオフェンの製法を提供する。
本発明によれば、簡便な方法により、温和な条件下、収率良く3−置換チオフェンが製造可能な、工業的に好適な3−置換チオフェンの製法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用するビニル化合物は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシカルボニル基、置換基を有していても良いアシル基を示す。ヒドロカルビルオキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペンチロキシカルボニル基等の炭素原子数2〜6の直鎖または分岐状アルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等の炭素原子数8〜21のアラルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等の炭素原子数7〜21のアリールオキシカルボニル基等が挙げられる。又、アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ヘキサノイル、ヘプタノイル基、オクタノイル基等の炭素原子数2〜9の直鎖または分岐状のアルキルカルボニル基;ベンジルカルボニル基等の炭素原子数8〜21のアラルキルカルボニル基;ベンゾイル基等の炭素原子数7〜21のアリールカルボニル基等が挙げられる。これらの中でも、シアノ基、ホルミル基、炭素原子数2〜4の直鎖または分岐状のアルコキシカルボニル基、炭素原子数2〜9の直鎖または分岐状のアシル基、が好ましく、更に好ましくは、シアノ基、ホルミル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基、バレリル基、オクタノイル基、2,2−ジメトキシアセチル基である。
前記のヒドロカルビルオキシカルボニル基及びアシル基は置換基を有していても良く、その置換基としては、例えば、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、硫黄原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子等が挙げられる。なお、置換基の数は特に制限されない。
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等の炭素原子数1〜20の直鎖または分岐状のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素原子数3〜7のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基等の炭素原子数2〜7の直鎖または分岐状のアルケニル基;キノリル基、ピリジル基、ピロリジル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基等の、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つの異項原子を有する複素環基;フェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等の炭素原子数6〜20のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の炭素原子数7〜10のアラルキル基;アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基等の炭素原子数2〜11のアシル基(アセタール化されていても良い);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素原子数2〜7の直鎖または分岐状のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等の炭素原子数7〜20のアリールオキシカルボニル基;トリフルオロメチル基等の炭素原子数1〜6の直鎖または分岐状のアルキル基に少なくとも1つのハロゲン原子が置換したハロゲン化アルキル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、ペンチルオキシル基、ヘキシルオキシル基、ヘプチルオキシル基等の炭素原子数1〜7の直鎖または分岐状のアルコキシル基;ベンジルオキシル基等の炭素原子数7〜20のアラルキルオキシル基;フェノキシル基、トルイルオキシル基、ナフチルオキシル基等の炭素原子数6〜20のアリールオキシル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等の炭素原子数1〜6の直鎖または分岐状のアルキル基(環を形成しても良い)、又は炭素原子数6〜20のアリール基を有する第一アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−メチル−N−メタンスルホニルアミノ基等の前記置換基を2個有する第二アミノ基;モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピラゾリジニル基、ピロリジノ基、インドリル基等の複素環式アミノ基;イミノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記硫黄原子を介して出来る置換基としては、例えば、メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、ピロピルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基、トルイルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
式(1)においてYは、脱離基であるが、例えば、モノアルキルアミノ基、モノアリールアミノ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基等の置換アミノ基;[NR基(式中、R〜Rは、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。);フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;アルキルチオ基、アリールチオ基等の置換チオ基;メシル基等のアルキルスルホニル基;ベンゼンスルホニル基、トシル基等のアリールスルホニル基;メタンスルホニルオキシル基、エタンスルホニルオキシル基等のアルキルスルホニルオキシル基;ベンゼンスルホニルオキシル基、p−トルエンスルホニルオキシル基等のアリールスルホニルオキシル基;アセトキシル基、プロピオニルオキシル基、ベンゾイルオキシル基等の炭素原子数2〜7のアシルオキシル基;置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基が挙げられるが、好ましくはジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ハロゲン原子及び置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基であり、特に好ましくは、ジアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基である。
前述の置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基としては、例えば、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、ペンチロキシル基等の炭素原子数1〜5の直鎖または分岐状のアルコキシル基;シクロプロポキシル基、シクロブトキシル基、シクロペンチロキシル基、シクロヘキシロキシル基、シクロヘプチロキシル基等の炭素原子数3〜7のシクロアルコキシル基;ベンジロキシル基、フェネチロキシル基、フェニルプロポキシル基等の炭素原子数7〜20のアラルキルオキシル基;フェノキシル基、ナフトキシル基、アントキシル基等の炭素原子数6〜20のアリールオキシル基が挙げられるが、好ましくは炭素原子数1〜6のアルコキシル基である。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
なお、前記一般式(1)のRが2,2−ジヒドロカルビルオキシアセチル基であり、Yがアルコキシル基であるビニル化合物は、下記の反応工程式(1):
[反応工程式(1)]
Figure 2006123648
式中、R及びRは、それぞれ、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、Rは、アルキル基を示し、Mは、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子、nは、1又は1/2である、
で示されるように、1,1−ジヒドロカルビルオキシ−2−プロパノンとギ酸エステルとを縮合反応させた後、これにアルキル化剤を反応させることによって得られる(後の参考例6〜7に記載)。
前述のR及びRは、置換基を有していても良い炭化水素基であり、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。なお、RとRは、互いに結合して環を形成していても良い。
前記の炭化水素基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、硫黄原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子等が挙げられる。
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基等のアルケニル基;キノリル基、ピリジル基、ピロリジル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基等の複素環基;フェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等のアリール基;アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基等のアシル基(アセタール化されていても良い);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基;シアノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、ペンチルオキシル基、ヘキシルオキシル基、ヘプチルオキシル基、ベンジルオキシル基等のアルコキシル基;フェノキシル基、トルイルオキシル基、ナフチルオキシル基等のアリールオキシル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等の第一アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−メチル−N−メタンスルホニルアミノ基等の第二アミノ基;モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピラゾリジニル基、ピロリジノ基、インドリル基等の複素環式アミノ基;イミノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記硫黄原子を介して出来る置換基としては、例えば、メルカプト基;チオメトキシル基、チオエトキシル基、チオプロポキシル基等のチオアルコキシル基;チオフェノキシル基、チオトルイルオキシル基、チオナフチルオキシル基等のチオアリールオキシル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
又、Rは、アルキル基であるが、これは前記R及びRで定義したものと同義である。
本発明の反応において使用するα−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体としては、例えば、安定な二量体である1,4−ジチアン−2,5−ジオールが好適に使用される。
前記α−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体の使用量は、ビニル化合物1モルに対して、α−メルカプトアセトアルデヒド換算で、好ましくは0.2〜20モル、更に好ましくは0.5〜10モルである。
本発明の反応は、溶媒の存在下で行うのが望ましく、使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定はされないが、例えば、水:メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;N,N’−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の尿素類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられるが、好ましくはアルコール類、アミド類、ニトリル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素類、エーテル類、更に好ましくはメタノール、エタノール、t−ブチルアルコール、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピオニトリル、トルエン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、テトラヒドロフランが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、ビニル化合物1gに対して、好ましくは1〜100ml、更に好ましくは2〜50mlである。
本発明の反応は、例えば、ビニル化合物、α−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体、及び溶媒を混合して、攪拌する等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは−10〜200℃、更に好ましくは0〜150℃であり、反応圧力は特に制限されない。
なお、本発明の反応においては、反応の活性を高めるために添加物の存在下で行うことが望ましく、使用する添加物としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機塩基;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、カリウムn−ブトキシド等の金属アルコラート;酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素(エーテル、メタノール、n−プロピルアルコール、水、酢酸、エチルアミン、テトラヒドロフラン等と錯体を形成していても良い)、チタンテトライソプロポキシド、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のルイス酸、塩酸、硫酸等の鉱酸、15−クラウン 5エーテル、18−クラウン6−エーテルなどの環状ポリエーテル類、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの非環状ポリエーテル類、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨーダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、アリコート336などの四級アンモニウム塩、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム等のハロゲン化アルカリが挙げられるが、好ましくは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸ルビジウム、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸が使用される。
なお、これらの添加物は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い(二種以上の添加物を使用する場合には、同時又は分割して添加しても良い。)。
前記添加物の使用量は、式(1)で示されるビニル化合物1モルに対して、好ましくは0.01〜10モル、更に好ましくは0.02〜5モルである。
本発明によって得られる式(2)で示される3−置換チオフェンの具体例としては、例えば、3−シアノチオフェン、3−ホルミルチオフェン、3−メトキシカルボニルチオフェン、3−アセチルチオフェン、3−ベンゾイルチオフェン、3−バレリルチオフェン、3−オクタノイルチオフェン、3−(2,2−ジメトキシアセチル)−チオフェン等が挙げられる。
本発明の反応によって得られる3−置換チオフェンは、反応終了後、例えば、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1([R=メトキシカルボニル基];3−メトキシカルボニルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、1,2−ジクロロエタン10ml、3−メトキシアクリル酸メチル1.16g(10.0mmol)及び1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.91g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして12mmol)を加えた後、液温を20℃に保ちながら、四塩化チタン0.38g(2mmol)をゆるやかに滴下して、攪拌しながら67℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1→1/1(容量比))で精製し、無色粉末として、3−メトキシカルボニルチオフェン0.62gを得た(単離収率;44%)。
3−メトキシカルボニルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));3.87(3H,s)、7.30(1H,dd,J=5.1,2.9Hz)、7.53(1H,dd,J=5.1,1.2Hz)、8.11(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
実施例2([R=メトキシカルボニル基];3−メトキシカルボニルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、1,2−ジクロロエタン10ml、3−メトキシアクリル酸メチル1.39g(12.0mmol)及び1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10mmol)を加えた後、液温を20℃に保ちながら、四塩化スズ0.52g(2mmol)をゆるやかに滴下して、攪拌しながら25℃で20時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−メトキシカルボニルチオフェンが0.98g生成していた(反応収率;69%)。
実施例3([R=メトキシカルボニル基];3−メトキシカルボニルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、1,2−ジクロロエタン10ml、3−メトキシアクリル酸メチル1.39g(12.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10mmol)及び塩化亜鉛0.54g(2.0mmol)を加えた後、攪拌しながら83℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−メトキシカルボニルチオフェンが0.61g生成していた(反応収率;43%)。
実施例4([R=メトキシカルボニル基];3−メトキシカルボニルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、1,2−ジクロロエタン10ml、3−メトキシアクリル酸メチル1.39g(12.0mmol)及び1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10mmol)を加えた後、液温を20℃に保ちながら、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体1.42g(10mmol)をゆるやかに滴下して、攪拌しながら60℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−メトキシカルボニルチオフェンが0.55g生成していた(反応収率;39%)。
実施例5([R=シアノ基];3−シアノチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、3−メトキシプロペンニトリル2.58g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、炭酸カリウム2.76g(20mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加えた後、攪拌しながら100℃で16時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1→1/1(容量比))で精製し、無色粉末として、3−シアノチオフェン0.91gを得た(単離収率;42%)。
3−シアノチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));7.31(1H,dd,J=5.1,1.2Hz)、7.43(1H,dd,J=5.1,2.9Hz)、7.95(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
実施例6([R=シアノ基];3−シアノチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、3−メトキシプロペンニトリル2.58g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、及びN,N−ジメチルホルムアミド25mlを加えた後、液温を60℃に保ちながら、同温度で1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン1.52g(10mmol)を滴下して、攪拌しながら100℃で16時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−シアノチオフェンが1.31g生成していた(反応収率;60%)。
実施例7([R=シアノ基];3−シアノチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、3−メトキシプロペンニトリル2.58g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、炭酸ルビジウム2.31g(10mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え、攪拌しながら100℃で6時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−シアノチオフェンが1.21g生成していた(反応収率;55%)。
実施例8([R=シアノ基];3−シアノチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、3−メトキシプロペンニトリル2.58g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、炭酸セシウム1.63g(5mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え、攪拌しながら100℃で6時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−シアノチオフェンが0.88g生成していた(反応収率;40%)。
実施例9([R=シアノ基];3−シアノチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、3−メトキシプロペンニトリル2.58g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、カリウムt−ブトキシド0.56g(5mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え、攪拌しながら25℃で67時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−シアノチオフェンが0.71g生成していた(反応収率;33%)。
実施例10([R=ホルミル基];3−ホルミルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、3−メトキシアクロレイン1.72g(20.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)及びアセトニトリル10mlを加えた後、液温を10℃に保ちながら、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン1.52g(10mmol)をゆやかに滴下して、攪拌しながら10℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で蒸留(60〜61℃、2.4×10−3MPa)して、無色油状物として、3−ホルミルチオフェン0.51gを得た(単離収率;23%)。
3−ホルミルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));7.38(1H,ddd,J=5.1,2.9,0.7Hz)、7.54(1H,dd,J=5.1,1.2Hz)、8.13(1H,dd,J=2.9,1.2Hz),9.93(1H,d,0.7Hz)
参考例1([R=アセチル基、Y=ジメチルアミノ基];1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積300mlのフラスコに、4,4−ジメトキシ−2−ブタノン142.7g(1.08mol)及び50質量%ジメチルアミン水溶液106.7g(1.18mmol)を加え、攪拌しながら25℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物を減圧蒸留(115〜120℃、900Pa)し、薄黄色液体として、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン117.1gを得た(単離収率;95%)。
1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));2.10(3H,s)、2.94(6H,brs)、5.05(1H,d,J=12.7Hz)、7.47(1H,d,J=12.7Hz)
実施例11([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積300mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)及び1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.14g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして14.8mmol)を加え、攪拌しながら110℃で30時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜1/1(容量比))で精製し、無色粉末として、3−アセチルチオフェン0.11gを得た(単離収率;9%)。
3−アセチルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));2.54(3H,s)、7.32(1H,dd,J=5.0,2.9Hz)、7.54(1H,dd,J=5.0,1.2Hz)、8.04(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
実施例12([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン2.26g(20.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン0.15g(1.0mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え、攪拌しながら67℃で10時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.41g生成していた(反応収率;16%)。
実施例13([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン2.26g(20.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、炭酸カリウム0.28g(2.0mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え、攪拌しながら80℃で8時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.43g生成していた(反応収率;17%)。
実施例14([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.16g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして15.0mmol)、濃硫酸0.51g(5.0mmol)及びn−ブチルアルコール15mlを加え、攪拌しながら90℃で10時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.42g生成していた(反応収率;33%)。
実施例15([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.95g(5.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら90℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.35g生成していた(反応収率;28%)。
実施例16([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.16g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして15.0mmol)、濃塩酸0.50g(5.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら90℃で10時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.40g生成していた(反応収率;32%)。
実施例17([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、塩化亜鉛0.54g(4.0mmol)及びプロピオニトリル10mlを加え、攪拌しながら97℃で17時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.31g生成していた(反応収率;25%)。
実施例18([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、塩化マグネシウム0.48g(5.0mmol)及びプロピオニトリル10mlを加え、攪拌しながら97℃で17時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.29g生成していた(反応収率;23%)。
実施例19([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、チタンテトライソプロポキシド0.57g(2.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら82℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.25g生成していた(反応収率;20%)。
実施例20([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.38g(2.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら82℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.68g生成していた(反応収率;54%)。
実施例21([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.38g(2.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら82℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.58g生成していた(反応収率;46%)。
実施例22([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.38g(2.0mmol)及びクロロベンゼン10mlを加え、攪拌しながら82℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.59g生成していた(反応収率;47%)。
実施例23([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.38g(2.0mmol)及びテトラヒドロフラン10mlを加え、攪拌しながら67℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.63g生成していた(反応収率;50%)。
実施例24([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン3.40g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール2.78g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして36.0mmol)、四塩化チタン1.14g(6.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン54mlを加え、攪拌しながら80℃で6時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.76g生成していた(反応収率;60%)。
実施例25([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化スズ0.52g(2.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら80℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.48g生成していた(反応収率;38%)。
実施例26([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.42g(10.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら67℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.65g生成していた(反応収率;52%)。
実施例27([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.42g(10.0mmol)及びテトラヒドロフラン10mlを加え、攪拌しながら67℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.64g生成していた(反応収率;51%)。
実施例28([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.42g(10.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら67℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.55g生成していた(反応収率;44%)。
実施例29([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.42g(10.0mmol)及びアセトニトリル10mlを加え、攪拌しながら67℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.60g生成していた(反応収率;48%)。
実施例30([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ブテン−3−オン1.13g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.93g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして12.0mmol)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体1.42g(10.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら67℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.71g生成していた(反応収率;56%)。
参考例2([R=ベンゾイル基、Y=ジメチルアミノ基];3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニル−2−プロペノンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、アセトフェノン9.62g(80mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール10.5g(88mmol)を加え、攪拌しながら88〜90℃で30時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物にn−ブチルアルコール8mlを加えて結晶を析出させ、黄色針状結晶として、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニル−2−プロペノン11.1gを得た(単離収率;79%)。
3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニル−2−プロペノンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));2.94(6H,brs)、5.72(1H,d,J=12.5Hz)、7.35〜7.50(3H,m)、7.80(1H,d,J=12.5Hz)、7.85〜7.93(2H,m)
実施例31([R=ベンゾイル基];3−ベンゾイルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例2と同様な方法で合成した3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニル−2−プロペノン1.75g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.38g(2.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら67℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜1/1(容量比))で精製し、薄黄色液体として、3−ベンゾイルチオフェン1.10gを得た(単離収率;58%)。
3−ベンゾイルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));7.38(1H,dd,J=5.1,2.9Hz)、7.45〜7.59(3H,m)、7.61(1H,dd,J=5.1,1.2Hz)、7.80〜7.89(2H,m)、7.93(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
実施例32([R=ベンゾイル基];3−ベンゾイルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例2と同様な方法で合成した3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニル−2−プロペノン3.50g(20.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.86g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして24.0mmol)、四塩化チタン0.76g(4.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン20mlを加え、攪拌しながら80℃で5時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−ベンゾイルチオフェンが2.50g生成していた(反応収率;67%)。
参考例3([R=n−バレリル基、Y=ジメチルアミノ基];1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ヘプテン−3−オンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積300mlのフラスコに、2−ヘキサノン100.2g(1.0mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール59.6g(0.50mol)を加え、攪拌しながら115〜120℃で10時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製し、薄褐色液体として、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ヘプテン−3−オンの45.0gを得た(単離収率;58%)。
1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ヘプテン−3−オンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.91(1H,t,J=7.3Hz)、1.30〜1.41(2H,m)、1.53〜1.70(2H,m)、2.25〜2.37(2H,m)、2.93(6H,brs)、5.40(1H,d,J=12.7Hz)、7.51(1H,d,J=12.7Hz)
実施例33([R=n−バレリル基];3−バレリルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例3と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ヘプテン−3−オン3.11g(20.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.85g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして24.0mmol)、四塩化チタン0.76g(2.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン36mlを加え、攪拌しながら82℃で10時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜1/1(容量比))で精製し、薄黄色液体として、3−バレリルチオフェン2.10gを得た(単離収率;63%)。
3−バレリルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.95(3H,t,J=7.3Hz)、1.38〜1.45(2H,m)、1.67〜1.80(2H,m)、2.83〜2.90(2H,m)、7.31(1H,dd,J=5.0,2.8Hz)、7.55(1H,dd,J=5.0,1.2Hz)、8.04(1H,dd,J=2.8,1.2Hz)
参考例4([R=n−オクタノイル基、Y=ジメチルアミノ基];1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−デセン−3−オンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積300mlのフラスコに、2−ノナノン14.2g(0.10mol)、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール5.96g(0.05mol)及びN,N−ジメチルホルムアミド36mlを加え、攪拌しながら110〜120℃で10時間反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製し、薄褐色液体として、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−デセン−3−オンの5.73gを得た(単離収率;58%)。
1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−デセン−3−オンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.87(1H,t,J=6.8Hz)、1.20〜1.50(8H,m)、1.50〜1.70(2H,m)、2.28〜2.38(2H,m)、2.90(6H,brs)、5.04(1H,d,J=12.7Hz)、7.53(1H,d,J=12.7Hz)
実施例34([R=n−オクタノイル基];3−オクタノイルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例4と同様な方法で合成した1−(N,N−ジメチルアミノ)−1−デセン−3−オン1.86g(9.43mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.87g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして11.3mmol)、四塩化チタン0.36g(1.9mmol)及び1,2−ジクロロエタン15mlを加え、攪拌しながら82℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=8/1(容量比))で精製し、薄黄色液体として、3−オクタノイルチオフェン1.10gを得た(単離収率;56%)。
3−オクタノイルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));0.88(3H,t,J=6.8Hz)、1.25〜1.40(8H,m)、1.60〜1.80(2H,m)、2.82〜2.90(2H,m)、7.31(1H,dd,J=5.1,2.9Hz)、7.54(1H,dd,J=,5.1,1.2Hz)、8.04(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
実施例35([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)及び1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.14g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして14.8mmol)を加え、攪拌しながら110℃で30時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜1/1(容量比))で精製し、無色粉末として、3−アセチルチオフェン0.26gを得た(単離収率;21%)。
3−アセチルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));2.54(3H,s)、7.32(1H,dd,J=5.0,2.9Hz)、7.54(1H,dd,J=5.0,1.2Hz)、8.04(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
実施例36([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン2.00g(20.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン0.15g(1.0mmol)及びアセトニトリル20mlを加え、攪拌しながら67℃で3時間、次いで、濃塩酸0.4g(4.0mmol)及び水5mlを加え、攪拌しながら60℃で3.5時間更に反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが2.35g生成していた(反応収率;93%)。
実施例37([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン3.00g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、炭酸カリウム0.28g(2.0mmol)及びプロピオニトリル20mlを加え、攪拌しながら97℃で8時間、次いで、濃塩酸0.4g(4.0mmol)及び水5mlを加え、攪拌しながら60℃で4時間更に反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが2.25g生成していた(反応収率;89%)。
実施例38([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン3.00g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、炭酸カリウム0.28g(2.0mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え、攪拌しながら97℃で8時間、次いで、濃塩酸0.4g(4.0mmol)及び水5mlを加え、攪拌しながら60℃で4時間更に反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル10mlを加えた後、高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが1.95g生成していた(反応収率;77%)。
実施例39([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン3.00g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.52g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン1.52g(10mmol)及びテトラヒドロフラン20mlを加え、攪拌しながら67℃で8時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.71g生成していた(反応収率;28%)。
実施例40([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.14g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして14.8mmol)及びアセトニトリル60mlを加えた後、液温を50℃まで加熱し、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン0.76g(5mmol)をゆるやかに加え、攪拌しながら60℃で8時間反応、次いで、濃塩酸1.04g(10mmol)及び水40mlを加え、攪拌しながら60℃で2.5時間更に反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物を減圧下で蒸留(82℃、1.07〜1.2kPa)し、無色粉末として、3−アセチルチオフェン10.8gを得た(単離収率;86%)。得られた粉末をn−ヘキサン16ml/トルエン1.5mlを用いて再結晶し、無色粉末として、より高純度の3−アセチルチオフェン9.93gを得た(単離収率;79%)。
実施例41([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン4.20g(42.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール2.13g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして28.0mmol)及びアセトニトリル28mlを加えた後、液温を50℃まで加熱し、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン0.021g(0.14mmol)をゆるやかに加え、攪拌しながら67℃で10時間反応、次いで、濃塩酸0.10g(1.0mmol)及び水1mlを加え、攪拌しながら60℃で2.5時間更に反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル20mlを加えた後、高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが2.54g生成していた(反応収率;72%)。
実施例42([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン4.20g(42.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール2.13g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして28.0mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド28mlを加えた後、液温を50℃まで加熱し、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン0.021g(0.14mmol)をゆるやかに加え、攪拌しながら67℃で10時間反応、次いで、濃塩酸0.10g(1.0mmol)及び水1mlを加え、攪拌しながら60℃で2.5時間更に反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル20mlを加えた後、高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが2.14g生成していた(反応収率;61%)。
実施例43([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン4.20g(42.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール2.13g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして28.0mmol)及びt−ブチルアルコール28mlを加えた後、液温を50℃まで加熱し、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン0.021g(0.14mmol)をゆるやかに加え、攪拌しながら67℃で10時間反応、次いで、濃塩酸0.10g(1.0mmol)及び水1mlを加え、攪拌しながら60℃で2.5時間更に反応させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル20mlを加えた後、高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが2.25g生成していた(反応収率;64%)。
実施例44([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン3.00g(30.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール1.54g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして20.0mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物0.19g(1.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら67℃で5時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.75g生成していた(反応収率;59%)。
実施例45([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、濃塩酸0.49g(5.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら65℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.25g生成していた(反応収率;20%)。
実施例46([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.19g(1.0mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら85℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.67g生成していた(反応収率;53%)。
実施例47([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、四塩化チタン0.19g(1.0mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら85℃で30分間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.87g生成していた(反応収率;69%)。
実施例48([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、塩化亜鉛0.27g(1.0mmol)及びプロピオニトリル10mlを加え、攪拌しながら97℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.61g生成していた(反応収率;48%)。
実施例49([R=アセチル基];3−アセチルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、4−メトキシ−3−ブテン−2−オン1.00g(10.0mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール0.76g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして10.0mmol)、チタンテトライソプロポキシド0.57g(2.0mmol)及びプロピオニトリル10mlを加え、攪拌しながら90℃で5時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィー(絶対検量法)で分析したところ、3−アセチルチオフェンが0.89g生成していた(反応収率;71%)。
参考例5([R=ベンゾイル基、Y=メトキシル基];3−メトキシ−1−フェニルプロペノンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積500mlのフラスコに、ナトリウムメトキシド16.2g(0.30mol)及びジエチルエーテル400mlを加えた。次いで、液温を10℃に保ちながら、アセトフェノン39.7g(0.33mol)及びギ酸メチル21.7g(0.36mol)の混合液をゆるやかに加え、攪拌しながら25℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、濃縮物44.3gを得た。攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのフラスコに、該濃縮物のうち17.1g、炭酸カリウム11.4g(82.5mmol)、アセトン70ml及びジメチル硫酸12.36g(98.0mmol)を加え、攪拌しながら54〜56℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、濃縮物を減圧下で蒸留(120〜123℃、667Pa)し、薄黄色液体として、3−メトキシ−1−フェニルプロペノン11.1gを得た(単離収率;59%)。
3−メトキシ−1−フェニルプロペノンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));3.82(3H,s)、6.34(1H,d,J=12.2Hz)、7.40〜7.60(3H,m)、7.79(1H,d,J=12.2Hz)、7.80〜7.92(2H,m)
実施例50([R=ベンゾイル基];3−ベンゾイルチオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのフラスコに、参考例5と同様な方法で合成した3−メトキシ−1−フェニルプロペノン10.1g(62.2mmol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール4.30g(α−メルカプトアセトアルデヒドとして56.4mmol)及びテトラヒドロフラン60mlを加え、液温を50℃に保ちながら、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン4.3g(28.8mmol)及び1,2−ジクロロエタン10mlを加え、攪拌しながら67℃で3時間、次いで、3mol/l塩酸11g(112mmol)を加えて、攪拌しながら60℃で2.5時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮した後、濃縮物を酢酸エチル20mlで2回抽出し、抽出液を濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜1/1(容量比))で精製し、薄黄色液体として、3−ベンゾイルチオフェン8.50gを得た(単離収率;80%)。
3−ベンゾイルチオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));7.38(1H,dd,J=5.1,2.9Hz)、7.45〜7.59(3H,m)、7.61(1H,dd,J=5.1,1.2Hz)、7.80〜7.89(2H,m)、7.93(1H,dd,J=2.9,1.2Hz)
参考例6([R=R=メチル基、M=ナトリウム原子、n=1];1−ヒドロキシ−4,4−ジメトキシ−1−ブテン−3−オンのナトリウム塩の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積1000mlのフラスコに、1,1−ジメトキシ−2−プロパノン129.9g(1.10mol)及びギ酸エチル370.4g(5.00mol)を加えた後、室温でナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液192.9g(1.00mol)をゆるやかに加え、同温度で24時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、濃縮物にジエチルエーテル1240mlを加え、室温で30分間攪拌した。濾過後、濾物をジエチルエーテルで洗浄して乾燥させ、黄土色粉末として、純度90%(高速液体クロマトグラフィーによる分析値)の1−ヒドロキシ−4,4−ジメトキシ−1−ブテン−3−オンのナトリウム塩91.9gを得た(単離収率;49.2%)。
1−ヒドロキシ−4,4−ジメトキシ−1−ブテン−3−オンのナトリウム塩の物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));3.19(6H,s)、4.25(1H,s)、4.79(1H,d)、9.27(1H,d)
参考例7([R=R=R=メチル基];1,4,4−トリメトキシ−1−ブテン−3−オンの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのフラスコに、参考例5で得られた純度90%の1−ヒドロキシ−4,4−ジメトキシ−1−ブテン−3−オンのナトリウム塩74.7g(0.40mol)、炭酸カリウム66.3g(0.48mol)及びアセトン160mlを加えた後、室温で硫酸ジメチル60.5g(0.48mol)をゆるやかに加え、同温度で24時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し、暗褐色液体として、純度95%(高速液体クロマトグラフィーによる分析値)の1,4,4−トリメトキシ−1−ブテン−3−オン57.3gを得た(単離収率;85.0%)。
1,4,4−トリメトキシ−1−ブテン−3−オンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));3.42(6H,s)、3.76(3H,s)、4.59(1H,s)、5.87(1H,d)、7.82(1H,d)
実施例51([R=2,2−ジメトキシアセチル基];3−(2,2−ジメトキシアセチル)−チオフェンの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積300mlのフラスコに、参考例6で得られた純度90%の1,4,4−トリメトキシ−1−ブテン−3−オン53.4g(0.30mol)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール22.8g(0.15mol)及びアセトニトリル75mlを加えた後、室温で1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン45.7g(0.30mol)をゆるやかに加え、同温度で2時間反応させた。反応終了後、濾液を減圧下で濃縮し、酢酸エチル及び水を加えて有機層を分液した。得られた有機層を濃縮し、暗褐色液体として、純度85%(高速液体クロマトグラフィーによる分析値)の3−(2,2−ジメトキシアセチル)−チオフェン39.4gを得た(単離収率;60.0%)。
3−(2,2−ジメトキシアセチル)−チオフェンの物性値は以下の通りであった。
H−NMR(CDCl,δ(ppm));3.47(6H,s)、5.02(1H,s)、7.30(1H,dd)、7.65(1H,dd)、8.39(1H,dd)
本発明において得られる、3−置換チオフェンは、例えば、医薬・農薬等の合成中間体や原料、写真用薬品等の合成原料として有用な化合物である。

Claims (13)

  1. 一般式(1):
    RCH=CHY (1)
    式中、Rは、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシカルボニル基または置換基を有していても良いアシル基を示し、Yは、脱離基を示す、
    で示されるビニル化合物とα−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体とを反応させることを特徴とする、一般式(2):
    Figure 2006123648
    式中、Rは、前記と同義である、
    で示される3−置換チオフェンの製法。
  2. 請求項1記載の一般式(1)で表されるビニル化合物の脱離基Yが、モノアルキルアミノ基、モノアリールアミノ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基等の置換アミノ基;[NR基(式中、R〜Rは、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。);フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;アルキルチオ基、アリールチオ基等の置換チオ基;メシル基等のアルキルスルホニル基;ベンゼンスルホニル基、トシル基等のアリールスルホニル基;メタンスルホニルオキシル基、エタンスルホニルオキシル基等のアルキルスルホニルオキシル基;ベンゼンスルホニルオキシル基、p−トルエンスルホニルオキシル基等のアリールスルホニルオキシル基;アセトキシル基、プロピオニルオキシル基、ベンゾイルオキシル基等の炭素原子数1〜6のアシルオキシル基;置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基である請求項1記載の3−置換チオフェンの製法。
  3. 請求項1記載の一般式(1)で表されるビニル化合物の脱離基Yが、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ハロゲン原子及び置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基である請求項1記載の3−置換チオフェンの製法。
  4. 請求項1記載の一般式(1)で表されるビニル化合物の脱離基Yが、ジアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良いヒドロカルビルオキシル基である請求項1記載の3−置換チオフェンの製法。
  5. 有機塩基、無機塩基、金属アルコラート、有機酸、ルイス酸、鉱酸、環状ポリエーテル類、四級アンモニウム塩及びハロゲン化アルカリからなる群より選ばれる少なくとも1種の添加物を存在させる請求項1〜4のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
  6. 有機塩基、無機塩基、金属アルコラート、有機酸、ルイス酸、及び鉱酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加物を存在させる請求項1〜4のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
  7. 添加物の使用量が、ビニル化合物1モルに対して、0.01〜10モルである請求項5又は6記載の3−置換チオフェンの製法。
  8. 添加物の使用量が、ビニル化合物1モルに対して、0.02〜5モルである請求項5又は6記載の3−置換チオフェンの製法。
  9. α−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体の使用量が、ビニル化合物1モルに対して、α−メルカプトアセトアルデヒド換算で、0.2〜20モルである請求項1〜8のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
  10. α−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体の使用量が、ビニル化合物1モルに対して、α−メルカプトアセトアルデヒド換算で、0.5〜10モルである請求項1〜8のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
  11. Rが、シアノ基、ホルミル基、メトキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基、バレリル基、オクタノイル基、2,2−ジメトキシ−アセチル基からなる群より選ばれたものである請求項1〜10のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
  12. 反応が、ビニル化合物、α−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体、及び溶媒を混合して、−10〜200℃で攪拌下に行われる請求項1〜11のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
  13. 反応が、ビニル化合物、α−メルカプトアセトアルデヒドまたはその多量体、及び溶媒を混合して、0〜150℃で攪拌下に行われる請求項1〜11のいずれかに記載の3−置換チオフェンの製法。
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